宥「菫ちゃん…」菫「宥…」照「……」 (66)
宥「菫ちゃん、遊びにきたよ」
菫「やあ宥、いらっしゃい」
照「…………………」
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菫「遠路はるばる疲れたろう」
宥「ううん、菫ちゃんに会うためならこの位何てことないよぉ」
菫「宥……」
宥「菫ちゃん……」
照「………………」
淡「あの二人ラブラブだねぇ」
誠子「そうだな」
淡「ね、私たちも負けずにいちゃついちゃおっか」
誠子「な、何を言ってるんだお前は!」
淡「そんな照れなくてもいいじゃん!」
照「………………」
照(菫があんな小娘と……)
照(今までは、私だけの菫だったのに)
照(菫は私だけ見てれば良かったのに)
照(あの女のせいで…………………)
照(…………………………………………………)
照「ゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせない」
照「こ ろ し て や る 」
・・・・・・
・・・・
照「菫、監督が呼んでたよ」
菫「えっ…でも今は…」
宥「私に遠慮しないで行ってきて、菫ちゃん」
照「松実さんの相手は私がしておくから」
菫「そうか、ではちょっと行ってくるよ」
菫「照、宥をよろしく頼む」
照「任せて」
バタン!
照「さて……」
照「松実さん、ずっと部室にいても退屈でしょう?校舎を散歩でもしない?」
宥「うん、そうだね」
照「じゃあ、私についてきて」
宥「うん。よろしくね、宮永さん」
照「………………」
・・・・・・
・・・・
宥「……あの、宮永さん」
照「………何?」
宥「この場所は一体…?」
照「……ここは学校の裏庭だよ」
宥「それは分かるんだけど……」
宥「ここに何か用事でもあるの?」
照「あるよ」
照「とっても大事な用事が、ね」ニイ
・・・・・・
・・・・
洋榎「さあ、今日は白糸台との練習試合や!皆きばっていくで!!」
恭子「はい主将」
絹恵「それにしても白糸台ってデッカイなぁ」
漫「名門校やからな」
由子「それを言ったらうちもなのよー」
漫「
漫「……ん?」
絹恵「どうしたん漫ちゃん、急に立ち止まって」
漫「………………」ガタガタ
洋榎「漫?そんなに震えてどないしたん?」
恭子「何や、夏風邪かいな?」
漫「……ち、違……………」ガタガタガタガタ
由子「もしや……、近くに何かいるの?漫ちゃん」
漫「……………」コクコク
絹恵「へっ?いるって何が?」
由子「漫ちゃんは生まれつき強い霊感の持ち主なのよー」
恭子「霊感……?」
絹恵「ってことは、漫ちゃんには幽霊でも見えとるんか?」
洋榎「幽霊とかそんなんおるわけないやろ?皆何をアホなことぬかしとんねん」
漫「あ……あ……」ガタガタガタ
由子「大丈夫?顔が真っ青なのよー」
漫「き、きた……」ガタガタガタ
絹「来た?何が?」
漫「め、目の前に………」
恭子「目の前?別に何もおらへんで」
?「……い、……て………」
洋榎「ん?今なんか言うたか絹」
絹恵「え?何も言ってへんよ」
?「……むい、……して………」
恭子「ん?私にも何か聞こえたで」
由子「確かに聞こえたのよー」
宥「ここは冷たくて寒い…、早くここから出して…」ボオオオオ…
洋榎「ででででででで」
絹恵「出たあああああああ!!!!」
恭子「ぎゃあああああああ!!!!」
漫「あ……」カタカタ
宥「寒い…寒いよぉ、菫ちゃん…」
漫「…!!あ、あのっ…」
宥「…?」クルッ
漫「ひっ!……え、えっと…」
漫「あなたは確か、阿知賀の松実さん…?」
宥「……」コクッ
漫「えっと、こんな事聞くのはあれなんですけど…あなたは…」
宥「……はい。分かっています……私がもうこの世に存在しないって事は……」
漫「……!!」
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