識者「移民が嫌な国民は80歳まで働いて国に頼らず生活水準を落とす覚悟すること」 (11)

一般社団法人 移民政策研究所 人口崩壊の迫る日本は、移民革命に国運を賭けるしかない。

「坂中さんは『小さな日本』の立場から『大きな日本』の立場に変わった」と研究者の間で一時話題になったことがある。
確かに、日本の歴史に類を見ない規模の移民受け入れを主張している。
しかし、50年間で1000万人の移民を入れても、総人口が3000万人減ることの持つ重大性を忘れてはならない。
この3000万人の人口減は政治、経済、社会、国民生活に大きな影響が及ぶ。

私の基本的な立場は「小さな日本」に軸足を置いたものである。
移民政策も、今の英、仏、独の水準並みの移民人口(総人口の1割)に抑えるものだ。
人口動態の急激な変化に対応できない国の根幹部門(たとえば農林水産業、中小企業、
教育産業、社会保障制度、医療制度)の存続に必要な最小限の移民に限るというものだ。

日本再建には移民革命とあわせて3000万人の人口減に対応するための社会革命の実行が不可欠だ。
人口増加時代に形成された日本人の生き方・生活様式から政治・経済・社会制度に至るすべてを根源から見直さなければならない。

これは途方もない難事業だ。移民1000万人の受け入れの比ではない。
国民が世代と民族の垣根を越えて一丸となり、総力を結集しないと達成できない。
国民には生活水準を落とす覚悟が求められる。

たとえば、人類が未知の領域の超少子・超長寿社会を生き抜くため、
生活のあり方を「贅沢な暮らし」から「質素な暮らし」に改める。元気な人は80歳まで働く。
国や社会に頼らず、自分の命は自分で守ることを旨とする。
少子高齢社会の社会保障制度を支えるため、税金、社会保険料などの負担増と、年金の減額や福祉サービスの低下に耐える。

不屈の精神で社会革命を成し遂げ、速やかに移民立国への転換を図り、
移民開放政策を堅持すれば、今世紀中に人口が減りも増えもしない「静止人口」の社会を迎えるだろう。
その場合、現在の英、仏、独とほぼ同じ規模の7000万人台で人口が静止するのが望ましと考えている。
外部リンクttp://jipi.or.jp/?p=1753

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