Heart Ful Zombie【オリジナル】 (51)


【プロローグ】

東京は郊外にある住宅地。その中にある少し大きめの公園で一人の男が呻いていた。
男の黒目は白く変色し、皮膚の色は白みがかってひび割れている。
ゾンビ・・・。
見るからにゾンビの容貌となった男は「あー」とも「うー」ともつかない声を発して園内の中を徘徊する。
何故そうなったか、原因は不明。
もしこれがゾンビなるものであったならば、ここから爆発的にゾンビが増殖するであろう。
その“一人目”のゾンビはここで小さく産声を上げたのだ。

そして、

スカートスーツ姿の20代前半とおぼしき女が一人・・・公園内を帰り道として侵入したのだった。
その名は滝本留衣(タキモト ルイ)。
第一の犠牲者となるであろう女であった・・・。


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【ゾンビです】


ゾンビ「あー・・・」ガササ

留衣「っ!」ビクッ

ゾンビ「あー・・・」ズルズル

留衣「な、何?誰!?」

ゾンビ「あー・・・」ズルズル

留衣「あの、誰って聞いてるんですけど?」ジロ

ゾンビ「あ、すいません。ゾンビです」

留衣「ああ、そうでしたか。私は滝本留衣っていいます。こちらが名刺です」サッ

ゾンビ「ああ、こりゃご丁寧に・・・おお、大企業にお勤めなんですね!凄いな!」

留衣「いえいえそんな。まだ入ったばかりですし、たまたま入れたもののようですから」テレテレ

ゾンビ「またまた、ご謙遜をww」

留衣「・・・あの」

ゾンビ「はい?」

留衣「何の御用でしょうか?」

ゾンビ「あ、続き、やりますか?」

留衣「いえ、そうではなくて」

ゾンビ「はあ」

留衣「これは、あれですか?何かの罰ゲーム的な?」

ゾンビ「うん?仰ってる意味が分かりかねますが」

留衣「ええっと、ゾンビ役、ですよね?」

ゾンビ「あー!あははは!はいはい、違います違います。ゾンビ役ではなくてゾンビなんですよ、僕」

留衣「本物・・・ってことですか?」

ゾンビ「まあ、そうです」

留衣「凄い!居るもんなんですねえ、ゾンビとか」

ゾンビ「そんなに珍しくはないと思いますよ。映画とか沢山あるじゃないですか」

留衣「でもリアルで見るのは初めてですよ」

ゾンビ「はっはっは」

留衣「ふふふ。じゃあ、ゾンビ頑張って下さいね」カツカツカツ

ゾンビ「待って待って!」


留衣「はい?」クル

ゾンビ「いやいやいや、帰っちゃ駄目ですよ」

留衣「そう言われても・・・私これから家のことやらなきゃいけませんし」

ゾンビ「うん。いや、あのですね。ぶっちゃけ貴女の都合とかどうでもいいんですよ」

留衣「それは私にも言えますよ。ゾンビさんの都合なんて私には関係ありませんから」

ゾンビ「いや、そうだけど」

留衣「弟がまだ小学生なんです。お父さんは仕事でまだ帰ってきてないし、お母さんは去年癌で・・・」

ゾンビ「・・・亡くされたのですか?」

留衣「いや、治ってますけどね」

ゾンビ「お母さんの癌のくだり要らなくね?」

留衣「家事サボるんです、あの人だらしなくて」

ゾンビ「家事くらいやらせろよ」

留衣「人の家庭の事情に首突っ込まないで頂けますか?」

ゾンビ「君が勝手に話し始めたんだけどね?いや、それよりですね、貴女はここで僕に食べられるというシナリオなんで、そこらへん」

留衣「貴女じゃなくて滝本留衣です」

ゾンビ「あ、すいません。留衣さんですね」

留衣「何で下の名前で呼ぶんですか?馴れ馴れしいですね」

ゾンビ「あ、じゃあ滝本さん」

留衣「はい、何でしょう」

ゾンビ「あの、ですから、食べていいですか?」

留衣「ごめんなさい。ゾンビさんはタイプじゃないので」

ゾンビ「いや、タイプとかそういうことは聞いてないんだけど」

留衣「それに、いきなり食べていいかなんて・・・女性を口説くならもっと言葉を選んで下さい」

ゾンビ「勘違いしてない?食べるってそういう意味じゃないからね?」

留衣「そういう意味?」

ゾンビ「ですから、滝本さんが言う食べるってエッチのことでしょ?」

留衣「ほら、そうじゃない」

ゾンビ「違うって。僕の言う食べるはそういう比喩じゃなくて、本当の意味で食べるっていう」

留衣「ゴム無し!?」

ゾンビ「コンドームのある無しじゃねぇよ!」


留衣「初対面の男性にいきなり『生中出しさせろ』なんて初めて言われました」

ゾンビ「もしもし?言ってないよ?言ってない。誰もそんなこと言ってない」

留衣「でも・・・そんなストレートに言われたのに、私の心はドキドキしてる」

ゾンビ「もう病気だよそれ」

留衣「ゾンビの精子でも受精するのかしら?」

ゾンビ「知らねえよ。そもそも犯(ヤ)らねえよ?どちらかといったら殺(ヤ)るの方だよ?」

留衣「ああ、やっぱり犯(ヤ)られちゃうのね」ゾクゾク

ゾンビ「ドMもほどほどにしなさいよ。ヤらないっての」

留衣「どっちなの?ヤると言ったりヤらないと言ったり」ムス

ゾンビ「何怒ってんの?だからヤらないってば。殺す方のヤるだよ?」

留衣「殺されるのは初めてね」

ゾンビ「当たり前じゃね?何回も殺される人って居ないよ?一回で終りだよ?」

留衣「痛いの?」

ゾンビ「そりゃ痛いよ。生きたまま肉をかじられて内臓まで食べられるんだから」

留衣「内臓まで・・・」ゾクゾク

ゾンビ「何興奮してんの?見方によっては僕より危ないよ、滝本さん」

留衣「ううん、留衣って呼んで」

ゾンビ「馴れ馴れしいな君。どういう心境の変化?」

留衣「話は・・・分かりました」

ゾンビ「本当に分かってる?」

留衣「私は喜んでゾンビ様の餌になりましょう」

ゾンビ「様付け?知らない内に滝本さんからの格付けが上がってるんだけど」

留衣「ううん、留衣って呼んで」

ゾンビ「気持ち悪いよ。いいよ、滝本さんで。やりにくい」

留衣「上から88、62、87です」

ゾンビ「誰が3サイズ聞いたの?そんなに自分のプロポーションに自信があるの?」

留衣「気持ち悪いなんて言われたので」

ゾンビ「傷付いたんだ。ごめんね、なんか」

留衣「ううん、もっとなじって欲しいの」

ゾンビ「やっぱり極度のドMだね。 まあ何でもいいや。食べれるなら」

留衣「こ、ここで!?」

ゾンビ「どこでも一緒だよ」

留衣「こんな所でなんて・・・ケダモノみたい」ドキドキ

ゾンビ「ねえ、やっぱり分かってないでしょ?プレイの一環だと思ってない?死ぬんだよ、君」

留衣「死ぬほどの・・・」ゾクゾク

ゾンビ「死ぬほどじゃなくて、死ぬの。生命の危機って分かれよ。緊張感出せよ」

留衣「そ、そうね。ゾンビ様の仰る通りだわ、私ったら演技もしないなんて」

ゾンビ「うん、多分ね、反省してるところ違う。そこじゃない」

一回エタったヤツか


留衣「キャーーッ!だ、誰かぁーー!」

ゾンビ「今更!?しかも迫真の演技だな!」

留衣「いや!駄目!やめてぇえええーー!」ビリビリィッ

ゾンビ「ちょっと!?何やってんの!?何で自分の服引き裂いてんの!?」

留衣「ああ、駄目!それは、それだけはぁ!」ブチィ

ゾンビ「ブラまで剥ぎ取った!ちょっと!猥褻物チン列罪だよそれ!」

留衣「はぁはぁ・・あ、後はお願いします」

ゾンビ「やだよ!やりにくい!何でそんなノリノリなの!?」

留衣「私のおっぱいはお気に召されませんか?」プルルン

ゾンビ「違う!もう何もかもが違う!」

留衣「これでもDカップなんです」

ゾンビ「はいはい、大きいね。じゃ、僕はもう帰るよ」

留衣「ええ!?そんな、ここまでしといて」

ゾンビ「勝手に君がやったんだよ!僕はむしろ何もしてないよ!」

留衣「じゃあ今して下さい」

ゾンビ「しねえっての!空気読めよ!」

留衣「じゃあこの服どうしてくれるんですか!紳士服のアオキで三着セットで五万円で買ったのに!」

ゾンビ「安物じゃねえか!大手企業に勤めてるんだからもっと良いの着ろよ!ってかお前が勝手に破いたんだろ!」

留衣「はあはあ」

ゾンビ「はあはあ」

留衣「・・・分かりました」

ゾンビ「分かってくれた?じゃ、僕はもう帰るよ」

留衣「明日!またチャレンジしますから同じ時間、同じ場所で待ってて下さい!」ダッ

ゾンビ「ちょ、滝本さん!?チャレンジって何!?え!?待たないよ!?待たないからねーー!?」



【二度目】

ゾンビ「この際ハッキリ言いますけど」

留衣「はい」

ゾンビ「貴女を食べるつもりはもうありませんから」

留衣「ちゃんと待っててくれたのに?」

ゾンビ「確かに。ここでこの時間での待ち合わせを勝手に貴女が言って、それに律儀に従ってしまった僕ですけどね」

留衣「食べる為に」

ゾンビ「違います」

留衣「何故」

ゾンビ「・・・その前に、それは何ですか?赤い、血のような染みがYシャツに付いてますが」

留衣「ニワトリの血です」

ゾンビ「僕が聞きたいのは何故鶏の血がYシャツに付着してるかです」

留衣「匂いに釣られるかと」

ゾンビ「僕がゾンビだから?」

留衣「ゾンビだから」

ゾンビ「・・・」

留衣「・・・」

ゾンビ「いやまあ、確かにね、ゾンビだからさ、血とか良い匂いだなと思いますよ、ぶっちゃけ」

留衣「でしょ!?」

ゾンビ「待ってください」

留衣「?」

ゾンビ「目の前に人が居るんですから血とか以前に貴女を食べればいいと思うんですよ」

留衣「ええ、ですから、それに至るまでの誘い込みとしてですね、血を」

ゾンビ「ああ、釣るとか言ってたっけ」

留衣「そうそう。釣りで言う『撒き餌』的な?」

ゾンビ「僕は魚じゃありません」

留衣「例えですよ例え」

ゾンビ「失礼な人だなあ」

留衣「だって今日来ないかもしれないと思ったんだもん」

ゾンビ「まあ、確かに来るつもりは無かったんですけどね」

留衣「でしょう?どうでした?やっぱり血の匂いに反応しました?」

ゾンビ「まあ・・・」


留衣「鹿児島産の地鶏ですからね」

ゾンビ「マジで?高級じゃん」

留衣「念には念をと思いまして」

ゾンビ「何ならその肉ごと持ってきてくれれば良かったのに・・・」

留衣「うちにまだありますよ?来ますか?」

ゾンビ「行かないよ。家族と住んでるんでしょ?ゾンビなんか行ったら大変だよ。彼氏連れてくわけじゃないんだから」

留衣「っ!/////」ボッ

ゾンビ「なに頬染めてんの?」

留衣「わ、私は別に、その・・・彼氏として・・・でも////」

ゾンビ「えーと?待とうか。滝本さんさ、僕のことタイプじゃないとか言ってたよね?」

留衣「いえ、それは顔とかの話で・・・でも、性癖っていう話なら相性バッチリかなって・・・///」テレテレ

ゾンビ「ブサイクって遠回しに言ってるね。いやだからさ、そこが間違ってるんだよ、認識。食べられちゃうんだよ?相性も何もそれ一回こっきりだからね?」

留衣「ワンナイトラブ、ですか?」

ゾンビ「うん、ワンナイト。ラブは要らないけどね。ってかワンナイトの後は君に次の夜は来ないからね?」

留衣「ステキ・・・」ポー

ゾンビ「聞いてる?人の話」

留衣「あなたは人じゃなくてゾンビでしょ?」

ゾンビ「そんなつまらないところは引っ掛かるんだ?もっと大事なところに気付いてくれないかな」

留衣「ここ、ですか?///」ツン

ゾンビ「うん、触らないでくれる?会って二度目で若い女性に股間を触られた経験無いよ。生前でも」

留衣「私がハジメテ、ですね♪」

ゾンビ「なに喜んでんの?人として、女としてどうなの?ってことを言ってるんだけど」


留衣「ところでゾンビさんは昨夜から何も食べてないんですか?」

ゾンビ「食べてないよ。食べ損ねた。君が帰ってから誰一人公園に来なかったし、昼間は基本寝てるからさ」

留衣「寝るんだ」

ゾンビ「寝るよそりゃ。寝なきゃ頭働かないし」

留衣「・・・思ったんですけど」

ゾンビ「なに?」

留衣「ゾンビって頭働くんですか?映画とかじゃ基本喋りませんよね?」

ゾンビ「あー、あれはね。喋ったら怖くないじゃん?現に君も今怖がってないでしょ?僕のこと」

留衣「むしろ好き」

ゾンビ「聞かなかったことにするよ。だからね、頭は働くの。喋らないのはだから、ポーズだな」

留衣「ポーズ?」

ゾンビ「そう。『俺はゾンビだぞー!』っていうポーズなんだよ、あれは」

留衣「最初はゾンビ様も『あー』とか言ってましたよね?」

ゾンビ「そう。あのまま君がキャー!とかなってたら良かったんだけどさ、滝本さん睨んできたじゃん?・・・怖かったんだよ」

留衣「立場が逆ですね」

ゾンビ「気付いてくれた?」

留衣「はい」

ゾンビ「それは良かった」

留衣「じゃあ・・・早速・・・します?///」

ゾンビ「しないよ。最初に言ったじゃん、食べないって」

留衣「指とか、どうです?」

ゾンビ「食べないよ」

留衣「先っぽだけでも」

ゾンビ「それ拒否る女の子に言う男の台詞だよね?」

留衣「でも昨夜から何も食べてないんでしょ?」

ゾンビ「食べてないよ」

留衣「お腹空きません?」

ゾンビ「空いてるけどさ」

留衣「私なんか・・・食べ頃だと思うなあ・・・///」スル…

ゾンビ「やめて。上着脱がなくていいから」

留衣「ハッ・・!」

ゾンビ「え?なに?」

留衣「もしかして私・・・大事にされてる?」

ゾンビ「どれだけ前向きなの?凄いね。これがポリアンナ症候群(※)ってやつ?」

※ポリアンナ症候群
心的疾患のひとつ。ポリアンナイズム(Pollyannaism)とも。現実逃避の一種で、楽天主義の負の側面を表すもの。
直面した問題の中に含まれる(微細な)良い部分だけを見て自己満足し、問題の解決にいたらないこと。


留衣「心はもう、繋がっているのですね?」

ゾンビ「繋がってないよ」

留衣「体もいずれは・・・///」

ゾンビ「繋がらないよ。百歩譲って食べられるだけだよ」

留衣「でも愛し過ぎて殺して食べてしまうなんて殺人鬼も世の中には居るじゃないですか」

ゾンビ「そんな本当にごく一部のマイノリティーを例題に出されても困るから。ってか僕らゾンビが食べる理由は愛とかじゃなくて欲求だから」

留衣「肉欲・・・」ポッ

ゾンビ「言い方悪いよ。それ性的な表現じゃね?」

留衣「だって、食べることで興奮するんでしょ?」

ゾンビ「違う!全然違う!食欲を満たすの!」

留衣「食欲が満たされればおのずとそのあとに・・・」

ゾンビ「しない!ってかどうやってすんの!?食べちゃったらもうその対象は胃の中なんだから性交渉は出来ないでしょ!」

留衣「まさか、オナニー?」

ゾンビ「やめろよ!そういう言葉を若い女の子が軽々しく使うんじゃないよ!」

留衣「私は週一でオナニーします」

ゾンビ「どんなカミングアウト!?聞いてないから!」

留衣「ゾンビ様はどれくらいの周期で?」

ゾンビ「デリカシーの欠片も無いなキミは!普通そういうこと異性に聞く!?」

留衣「ゾンビでも勃つんですかね?」

ゾンビ「知らないよ!試してないから!そういう欲求も無いから!」

留衣「試してみます?何なら私の口でも使います?」

ゾンビ「いやん♪逆に食べられちゃう♪――――ってそうじゃねえよ!」

留衣「ちょっと見せてくださいよ」

ゾンビ「やだよ!」

留衣「恥ずかしい?」

ゾンビ「恥ずかしいよ!当たり前だろ!」

留衣「皮被ってるんですか?私は気にしませんよ?日本男性の包茎率は七割だそうですから」

ゾンビ「ほっといてよ!(泣)」

留衣「私が剥いてあげますよ」

ゾンビ「うるさいなあ!もうね、滝本さんはすでに僕のプライドを粉々にしてるんだよ!」

留衣「」パシャッ!

ゾンビ「ぶわっ!眩しい!何撮ってんの!?」

留衣「ゾンビ様の顔を待ち受けにしていいですか?」

ゾンビ「撮ってから聞くなよ!順番おかしいだろ!」

留衣「・・・ありがとうございます!大事にしますね」

ゾンビ「許可してないよ!?相変わらず人の話聞かないなキミは!」

留衣「また明日来ます!今日よりずっと私を食べたくさせてやるんだから!おやすみなさい!」ダッ

ゾンビ「ちょ!もう来ないから!絶対来ないからなーー!」



【三度目】

ゾンビ「仏の顔も三度までですよ」

留衣「貴方はゾンビですけどね」

ゾンビ「そういうことは言ってないんですよ」

留衣「今日も来てくれて嬉しいです♪」

ゾンビ「・・・あのさ、滝本さん、彼氏とか居ないの?」

留衣「彼氏は居ませんけど」

ゾンビ「けど?」

留衣「社長の愛人1号やってます」

ゾンビ「思ったよりクズだった・・・」

留衣「でも今奥さんにバレかけてて・・・」

ゾンビ「自業自得って言葉知ってる?」

留衣「私はあと腐れなく終わりたいんですけど、どうしたらいいんですかね?」

ゾンビ「もう普通に別れろよ」

留衣「ゾンビ様が私をさらってくれればいいのにな」

ゾンビ「嫌だよ、そんな女」

留衣「ゾンビ様は生前どんなことをされてたんですか?」

ゾンビ「僕は・・・」

留衣「?」

ゾンビ「・・・忘れた」

留衣「死体になると脳が衰えるんですね」

ゾンビ「違うだろ!だから空気読めよお前!言いたくないんだなあって思えよそこは!」

留衣「言いたくないんだなあ」

ゾンビ「言葉にするなよ!思えって言ったの!そこは触れないようにするのが大人でしょ!?」

留衣「そんなに怒ると血管切れちゃいますよ?」

ゾンビ「血液循環してないから!僕死んでるから!」

留衣「そういえばゾンビ様、何か食べました?」

ゾンビ「お陰さまで、食べてないよ」

留衣「断食?」

ゾンビ「イスラム教?何でゾンビが好き好んでラマダーン(一ヶ月の断食修行)しなきゃなんないんだよ」

留衣「詳しいですね」

ゾンビ「うるさいよ」

留衣「そう思って・・・ジャジャーン!」ガササ

ゾンビ「ん?なにこのビニール袋」

留衣「昨日話した鹿児島産の高級地鶏です」

ゾンビ「ほう」


留衣「食べます?」

ゾンビ「まあ、くれるなら貰うけど」

留衣「はい、どうぞ」ドサ

ゾンビ「・・・」

留衣「どうしたんですか?」

ゾンビ「なにこれ?」

留衣「地鶏ですよ」

ゾンビ「そうじゃなくて。調理してない?」

留衣「はい、内臓を抜き取って中に野菜とお米を入れてオーブンで丸焼きしました」

ゾンビ「焼くなよ!」

留衣「えー?」

ゾンビ「いや、えー?じゃないでしょ!なに焼いてんの!?生だろ普通!」

留衣「普通は焼きますよ」

ゾンビ「僕はゾンビなの!血が滴る生肉をむさぼりたいの!」

留衣「あー、レア?」

ゾンビ「少しも火を通しちゃ駄目!」

留衣「鶏肉は焼かないと病気になりますよ?」

ゾンビ「ならないよ!?ゾンビだから!基本死んでるから!」

留衣「じゃあ、食べませんか?」

ゾンビ「食べるよもう!(泣)」

留衣「食べるなら文句言わないで食べればいいのに」

ゾンビ「あん!?てめー何つった?」

留衣「何でも」

ゾンビ「くそうっ」ムシャムシャ

留衣「うふふ」ニコニコ

ゾンビ「」ガブ…ムシャムシャ

留衣「どうです?」

ゾンビ「・・・あれ?」

留衣「え?」

ゾンビ「・・・旨い・・・」ガビーン

留衣「でしょ!?でしょ!?」


ゾンビ「釈然としない・・・」

留衣「まあまあ、いいじゃないですか。食べられれば♪」

ゾンビ「どうしよう。僕の存在意義が・・・」ドヨーン

留衣「生肉とどっちが美味しいですか?」

ゾンビ「・・・どうかな・・・暫く生肉食べてないし」

留衣「食べ比べしてみますか?」

ゾンビ「え?生肉もあんの?」

留衣「私」

ゾンビ「は?」

留衣「私」

ゾンビ「・・・」ゴクリ

留衣「・・・」

ゾンビ「はっ!いやいやいや!その手にはノらないよ!?」

留衣「ちぃっ惜しい!流れ的には良かったのに!」

ゾンビ「怖いなー!怖いな君!」

留衣「ちょっとでいいから食べて下さいよおー」

ゾンビ「食べない!君は食べないって決めたの!」

留衣「もう、意気地無し」

ゾンビ「そんな青春ドラマに出てくるカワイイ女の子の台詞言われても何とも思わないからね?」

留衣「ゾーンビ、SEXしよ♪」

ゾンビ「鈴木保奈美はもう古い!あとそこは『カーンチ』だから!『ゾーンビ』の時点でホラー極まりないから!」

留衣「あの日あの時あの場所で君に会えなかったら♪僕らはいつまでも♪見知らぬ二人の?まま♪」

ゾンビ「それが良かったよ本当に。何で君と出会っちゃったかなー」

留衣「東京ラブストーリー」

ゾンビ「東京は東京だけども。ゾンビと人は恋しないからね?言うなれば捕食者と餌だから」

留衣「餌・・・」ゾクゾク

ゾンビ「また病気が始まったよ」

留衣「いっそ私を飼ってみませんか?」

ゾンビ「意味が分かりません」


留衣「首輪とリードを買ってきたので、これで私を繋いで散歩して下さい」ガサガサ

ゾンビ「ねえ、それ引っ張る人も恥ずかしいって気付いてる?」

留衣「ここの公園は幸いにも暗いですし」

ゾンビ「明るいか暗いかは聞いてないよ」

留衣「は、裸でお散歩もオツなものかな・・・って///」テレテレ

ゾンビ「裸になるんだ?なに?ドMでなおかつ露出狂なの?もうそういう店で働けよお前」

留衣「ああ!そうやって風俗に落として私からお金だけ巻き上げるつもりなのね!?」ゾクゾク

ゾンビ「僕はヒモか!?不健全なドラマの見すぎだよ!ってか何で嬉しそうなんだよ!」

留衣「あの、ここに鞭もあるので、思いっきりぶってくれると」スッ

ゾンビ「要らないよ」バシッ

留衣「うんもう、いけずぅ」

ゾンビ「今時『いけず』とか言う子いるかね?」

留衣「」チャンチャンチャチャンチャンチャンチャチャン チャンチャンチャチャンチャンチャンチャチャン♪

ゾンビ「携帯鳴ってるよ。『エクソシスト』のテーマが着メロってどうかと思うけど。怖いよ」

留衣「もしもし?・・・あ、お疲れ様です・・・えっ?」

ゾンビ(・・・やっぱ旨いな、鳥の丸焼き・・・くそ) ムシャムシャ

留衣「はい、はい・・・分かりました。それでは」ピッ

ゾンビ(・・・もう一羽くれないかなー?)モグモグ

留衣「社長に・・・別れようって言われました」

ゾンビ「え?・・・ふうん、良かったんじゃん?」モグモグ

留衣「そう・・・ですかね?」

ゾンビ「そりゃそうだろ。だって不倫だよ?しかも奥さんにバレそうになってたんだろ?潮時だったんだよ。別れを切り出してくれた社長に感謝するんだな」ムシャムシャ

留衣「そうですね・・・」ポロ

ゾンビ「!?」モグッ


留衣「あ、あれ?おかしいな、何でだろ?あはは」ポロポロ

ゾンビ「・・・」

留衣「別に好きとかじゃなかったのに、何で・・・」ポロポロ

ゾンビ「・・・」

留衣「うぐ・・・ヒック」ポロポロ

ゾンビ「泣くなよ」

留衣「え?」ポロポロ

ゾンビ「お前が泣くと調子が狂うだろ」

留衣「だって・・・だって」ポロポロ

ゾンビ「あのなあ、男なんて星の数ほどいるだろうが。それこそ君・・・滝本さんなんかはプロポーションにも自信があるんだろ?それに黙ってればそこそこ美人だよ、君は」

留衣「黙ってればって・・・ヒドイ」クスクス

ゾンビ「そうそう、そうやって笑ってれば男なんか簡単に引っ掛かるって。女は美醜にこだわらなくても笑ってりゃ何とかなるもんだよ」

留衣「・・・ありがとうございます」

ゾンビ「くそ、何でゾンビが人間を慰めなきゃなんないんだ」

留衣「お礼」チュ

ゾンビ「おい!///」ゴシゴシ

留衣「ちょっとー。そんなに擦らなくてもいいじゃないですか。傷付きますよー」

ゾンビ「人間がゾンビに頬っぺたチューとか!馬鹿か!///」

留衣「あー、青白い顔がほんのり赤くなってるー♪照れてますね?」ニヤニヤ

ゾンビ「て!?照てれてねぇし!///」

留衣「うん、決めた。私ゾンビ様のオンナになる!」

ゾンビ「はあっ!?」

留衣「携帯持ってます?アド交換したいんですけど」

ゾンビ「携帯なんかねえよ!いや、それより勝手に決めないでくれる!?」

留衣「私がそうしたいんだからそうします」

ゾンビ「僕の意思は!?」

留衣「あー、スッキリした!うん、これから宜しくね、ゾンビ様♪それじゃ、また明日!」ダッ

ゾンビ「ちょぉっ!おいいい!何なんだよあの女はもぉおおおおっ!」


【四度目】

ゾンビ「何で毎回来てしまうのか自分でも不思議でならない」

留衣「何ですか、いきなり」

ゾンビ「いや別に」

留衣「ゾンビ様、はいこれ」スッ

ゾンビ「ん?これって」

留衣「スマホです。スマートフォン。携帯です」

ゾンビ「これが、なに?」

留衣「私からのプレゼントです」

ゾンビ「いや、要らないよ」

留衣「どーしてですか。それがあればいつでも私と話せますよ?」

ゾンビ「ここ以外でも君と話してたら頭がおかしくなりそうだ」

留衣「やーだーwwゾンビなんだからそんなこと気にしないでいいですよーww」

ゾンビ「その悪気の無い口の暴力をそろそろやめてくんないかな?」

留衣「あら、私の本当の口の暴力はもっと刺激的ですよ?」ペロリ…

ゾンビ「僕の股間見ながら舌舐めずりしないでくれる?そっちの口撃は求めてないから」

留衣「おしゃぶりの留衣、通称『おしゃぶ留衣』と呼ばれたことのある私」

ゾンビ「なにその恥ずかしい通り名。一発屋で終わった『虎舞竜』みたいな名前だね」

留衣「何でもないようなことが♪幸せだったと思う♪」

ゾンビ「うん。君と会う前はそこそこ幸せだったんだよ。返してよ、時間」

留衣「何でもない夜のこと♪二度とは戻れない夜♪」

ゾンビ「戻れないよね。うん、知ってた、ごめん」

留衣「じゃ、とりあえず私の番号とかアドレスは登録してあるんで、いつでも電話して命令してくださいね?」

ゾンビ「うん、ん?最後なんかおかしくない?」

留衣「おっぱい写メ送れとか・・・恥ずかしい格好の写真を送れとか・・・いやん///」

ゾンビ「いやん、は僕の台詞だよ。何で僕がそんなことを命令しなきゃいけないの?そんな写真要らないから」

留衣「そ、そうですよね///ごめんなさい」

ゾンビ「いや、分かってくれればいいんだけどさ」

留衣「やっぱり写真より生がお好きですよね?」プルルン

ゾンビ「出すなよ!え!?ノーブラなの!?馬鹿なの?」

留衣「ゾンビ様と会う時は下着を身に付けないようにと」

ゾンビ「誰が言ったんだよ!そんな決まりねえよ!」

留衣「え、でも生肉がお好きですよね?」プルルン

ゾンビ「そういう意味じゃないって何回言えば・・・だからしまえ!それ!」

留衣「えー・・・もう、せっかく出したのに」ゴソゴソ

ゾンビ「頼んでないよ。ってか女の子なんだからもう少し恥じらいを持てよ」

留衣「恥ずかしいですよ?」

ゾンビ「恥ずかしいならすんなっての」

留衣「分かってませんねえ。恥ずかしいのが良いんじゃないですか」

ゾンビ「そうか・・・ドMだったね、そういえば」


留衣「羞恥と背徳は性的興奮を高めるエッセンスです」

ゾンビ「僕からしたらナンセンスなんですけど」

留衣「ところでゾンビ様はどこに住んでるんですか?」

ゾンビ「この公園の奥のビニールシートで寝てるよ」

留衣「ホームレスみたいですね」

ゾンビ「まあ、そこのホームレス喰って居座ってんだけどね」

留衣「た、食べたんですか?」

ゾンビ「食べたよ」

留衣「え?まさか・・・ホントに?」

ゾンビ「本当だよ。今更何言ってんの?ゾンビだよ、僕は」

留衣「そ、そんな・・・」ガタガタ

ゾンビ「・・・ははあん、なるほど。ようやく立場が分かったようだね」ニヤリ

留衣「あ、ああ・・・そんな、そんな」ガタガタ

ゾンビ「そう、その怯えた表情だ。いい、いいぞ。食欲が湧いてきた。今ならお前を喰えるぞ・・・」ゴクリ

留衣「ひっ」ガクガク

ゾンビ「いただきまぁ~」

留衣「」ブシューッ

ゾンビ「ぶわっ!?な!?何?」

留衣「マキロンです!」

ゾンビ「マキ?」

留衣「ホームレスなんてお風呂にも入らない生き物食べたら駄目でしょ!」ブシュシューッ

ゾンビ「ぐべべ!ぷあっ!ちょ、口に入れんな!」

留衣「あいにく今はこの消毒液しかないので!アルコールがあれば良かったんだけど」

ゾンビ「うばばばっ!ごぼぼ」

留衣「正露丸!」ポポイ

ゾンビ「あ、臭い!臭いよ!正露丸!よく効きます!鼻に!」ビクンビクン

留衣「ふう、こんなものですかね」

ゾンビ「」ガクガク

留衣「あれ?どうしましたか?」

ゾンビ「あぶばばばば」ガクガク


留衣「え?え?どうしたんですか!?ゾンビ様!あれ!?何か溶けてる!」

ゾンビ(あ、これヤバイ!死ぬかも!マキロンが聖水に近い成分で出来てるなんて知らなかった!) ショワショワー

留衣「み、水!えい!」バシャー

ゾンビ「ぶわっ!」

留衣「ゾンビ様!ゾンビ様!?」

ゾンビ「はーはー・・・」ポタポタ

留衣「大丈夫ですか!?」

ゾンビ「し、死ぬかと思った・・・」

留衣「死んでますけどね?」

ゾンビ「いや、そうじゃなくて、何て言うの?消滅?」

留衣「ゾンビは正露丸に弱いんですかね?」

ゾンビ「いや、マキロン。あれは駄目だ死ぬよ、俺達ゾンビには劇薬だよ」

留衣「知りませんでした」

ゾンビ「・・・消毒液だからか」

留衣「え?」

ゾンビ「いやもうさ、毒みたいなもんでしょ、僕らの存在って。人間からしたらさ」

留衣「そうなんですかね?」

ゾンビ「そうなんだよ。だから消毒液は駄目なんだよ」

留衣「アルコールなら良かったんですかね?」

ゾンビ「いやまあ、そこらへんは分からないけど・・・解毒効果のあるものは危ないかも。殺菌とかも気を付けないと・・・」ガクブル

留衣「意外な弱点を発見しました」

ゾンビ「うん、死にかけたけどこれは分かって良かったかもしんない」

留衣「じゃあ毒はどうなるんですかね?」

ゾンビ「え?」

留衣「例えば毒キノコとか、フグとか、青カビとか食べたら回復するんじゃないですか?」

ゾンビ「・・・なるほど!」

留衣「ちょっと毒のあるもの探してきます!」ダッ

ゾンビ「お、おう」


・・・


留衣「お待たせしました」

ゾンビ「あった?」

留衣「はい、これです」


ゾンビ「ん?何この赤いの。ポイフルみたい」

留衣「カエンタケです」

ゾンビ「きのこ?」

留衣「はい。致死率の高い毒を持ったキノコです」

ゾンビ「それは期待できるね。どうする?回復してなおかつ強くなっちゃったりしたら。いよいよ人類が僕の手によって滅ぼされちゃうかもよ?」ククク

留衣「そうゆうのいいから、早く食べて下さい」

ゾンビ「あ、すいません。いただきます」モグッ

留衣「・・・どう?」

ゾンビ「うーん」モグモグ

留衣「回復は?」

ゾンビ「いや、特に何も・・・」ゴクリ

留衣「えー?」ガックリ

ゾンビ「おべーー!」ビチャビチャ

留衣「っ!?」

ゾンビ「ぐ、げぇ!」ゲロゲロー

留衣「ぞ、ゾンビ様!?」

ゾンビ「ら、らめぇっ!毒キノコは毒キノコーー!」ゲロゲロー

留衣「ああっ!どうしたらっ」オロオロ

ゾンビ「ヤバイ!これ結構ヤバイ!」ゲロゲロー

留衣「あ、そうだ!今日は金曜ロードショー観なきゃいけない日だった!ゾンビ様ガンバってね!それじゃ!」ダッ

ゾンビ「ちょ、待て!ひ・・・人殺しーーー!」ゲロゲロー

こういうノリ結構好きだからこれからも期待してる


【五度目】

留衣「こんばんはー」ガサガサ

ゾンビ「勝手に入ってこないでくれる?ってか何でうち知ってるの?」

留衣「探しましたから」

ゾンビ「住居不法侵入だよ」

留衣「公園内は公共の場ですから住居不法侵入には当たりません」

ゾンビ「うるさいよ。出てってくれない?」

留衣「これがビニールシートの家ですか。テントみたいで良いですね」

ゾンビ「キャンプ気分で来られても迷惑なんだけど」

留衣「それより昨夜のカエンタケはどうでしたか?」

ゾンビ「本当にヒドイよね、君。まさか瀕死の僕を置いて帰るとは思わなかったよ」

留衣「でも生きてるじゃないですか」

ゾンビ「それ結果論な?そこじゃなくて、帰ったことを非難してるの。明らか逃げたよね?逃げただろ?」

留衣「だって金曜ロードショーが【バタリアン】だったから見逃せなかったんだもん」

ゾンビ「ねえ、リアルバタリアン目の前にしてるじゃん。映画のゾンビじゃなくて生ゾンビ見れてるじゃん」

留衣「リアルで好きな人と、好きなアイドルは別でしょ?」

ゾンビ「なにその説得力。納得しかけちゃったよ。いやでも僕死にかけてたんだからさ。半ば君のせいで」

留衣「過ぎたことはいいじゃない」

ゾンビ「つい昨夜のことなんだけど?」

留衣「でもよく生きてましたね」

ゾンビ「まあ生きてるか死んでるかで言ったらゾンビなんて最初から微妙なんだけど。ただ分かったのは毒はダメージくらうけど、消滅には至らないね」

留衣「死にはしない?」

ゾンビ「厳密に言えば最初から死んでるから。消滅するって表現が近いかな」

留衣「毒では消滅」

ゾンビ「しないね。脳を直接的に破壊するか、聖水かけるか。そうしないと僕は消滅しない」

留衣「バットで頭をかち割ったり?」

ゾンビ「・・・うん、そう。怖いね、君」

留衣「毒は効かないんだね」

ゾンビ「いやだから効くんだよ、一応。苦しいし。でも消滅は出来ないね」


留衣「うんこは出るの?」

ゾンビ「出るよ。・・・あのさ、女の子なんだからうんことか言うのもやめようよ」

留衣「ゾンビでも排泄行為はするのね」

ゾンビ「そりゃ入るものがあれば出るでしょ」

留衣「ゾンビがうんこするのとか想像出来ないんだけど」

ゾンビ「いいよしなくて。ってか普通はそんな想像しないでしょ、人間同士でも」

留衣「見せて」

ゾンビ「え?」

留衣「うんこするとこ」

ゾンビ「何言ってんの?頭おかしいの?ドMで露出狂でスカトロ?病院行けよ」

留衣「見たい見たい見たい」

ゾンビ「・・・」

留衣「見たい見たい見たい」

ゾンビ「お前ね、喰うよ?」

留衣「いいよ、食べて」

ゾンビ「脅しにもならない・・・」ガックリ

留衣「じゃあ私の放尿シーンをお見せしますから」

ゾンビ「何ごほうびみたいに言ってんの?誰も望んでないよ?」

留衣「男の人は女の子の放尿を見たがると」

ゾンビ「変な雑誌の読みすぎたろ。偏ってるよ君の考え。差別的とも言える」

留衣「な、なんなら・・・飲んでみます?///」

ゾンビ「飲まないよ!そっちの趣味は微塵も無いから!むしろ性的欲求は無いって何回言わせんの!?」

留衣「ここなら人目も付きませんし・・・///」ズリ…

ゾンビ「ちょっと、近寄らないでくれる?ただでさえ狭いの、ここ」

留衣「あー・・・何だか暑くなってきちゃったなあ」スルスル

ゾンビ「肌寒い季節なんですけど?しかも夜だしね?脱ぐな」

留衣「女の子にここまでさせといて何もしないのは男としてどうなんですか?」

ゾンビ「君が勝手にやってることを僕に押し付けてるだけでしょ!?そういうのはお互いの同意があって初めて成り立つの!だから痴漢とかレイプとかは犯罪でしょ?」

留衣「私は痴漢されてもレイプされても喜びますが?」

ゾンビ「それはもうレイプとかじゃなくて同意だよ!君が望んでるんだもの!」

留衣「無理矢理とか・・・たまんない」ゾクゾク

ゾンビ「精神科行けよ。心の病だよそれ」

留衣「今日はここに泊まっていいですか?」

ゾンビ「駄目に決まってるだろ」

留衣「えー、なんでー?」ブスゥ

ゾンビ「あのね、僕は君の恋人でも何でもないの。餌にもならないの」

留衣「食べ頃ですよ?今が旬」

ゾンビ「苺が嫌いな人に旬の苺を勧めても意味がないのと一緒でね?」

留衣「ここ数年にない、柔らかく肉感が豊かで上質な味わい」

ゾンビ「ボジョレーのキャッチコピーかよ」


留衣「そういえば」

ゾンビ「うん?」

留衣「ゾンビ様に噛まれたら私もゾンビになるんですかね?」

ゾンビ「なるよ」

留衣「やっぱりなるんだ!」

ゾンビ「なるなる。感染するから」

留衣「それは例えばSEXでも」

ゾンビ「感染するよ。粘液とか飛沫で感染する。SEXはしないけど」

留衣「キスでも?」

ゾンビ「するね。唾液で」

留衣「頬っぺたにチューしたけど、それは」

ゾンビ「感染しない。体液が絡んでないし」

留衣「ホームレス食べたんですよね?」

ゾンビ「食べたよ」

留衣「その人はゾンビに?」

ゾンビ「なる前に僕が完食しちゃったから」

留衣「胃の中に入っちゃった」

ゾンビ「そうそう。普通はなかなか完食出来ないんだよ。人間も逃げたりするから。でもホームレスのおっちゃんは酔っぱらってたからなのか、抵抗も弱くて全部食べれた」

留衣「アルコールは摂取しても大丈夫だったの?」

ゾンビ「うん、少しだけほろ酔いになったけど。直接じゃなかったから良かったのかもしれない」

留衣「人間版ウイスキーボンボンみたいね」

ゾンビ「そうだなw」

留衣「・・・仲間は欲しくないの?」

ゾンビ「仲間?ゾンビの?」

留衣「そう」

ゾンビ「要らないね。仲間が増えるとそれだけ餌が減るし」

留衣「映画では凄い勢いで増えてるよね?」

ゾンビ「あーアウトブレイクみたいなね。あんなのになったら大変だって。一気に全滅するじゃん」

留衣「どっちが?」

ゾンビ「どっちも。僕達が増殖したら餌が一気に無くなって結局困るのは僕達なんだよ。それにね、人間はやっぱり強いんだ。核爆弾とか落とされたら洒落になんないって」

留衣「あー、そういう」

ゾンビ「だからさ、僕は単体で動いてね、一人ずつ食べながら細々とね。行方不明者が出るだけって位がちょうど良い」

留衣「一人食べてどれくらいもつの?」

ゾンビ「一ヶ月は食べないでも平気だよ。いや、本当はずっと食べないでも平気なんだけど、一ヶ月食べないと正気を失って危ないんだよね」

留衣「皆が?」

ゾンビ「いや、僕が」

留衣「?」


ゾンビ「だってさ、正気を失うとそれこそ映画に出てくるようなゾンビになっちゃうわけ。そうすると細々と生きていけないじゃん?下手するとアウトブレイクか、或いは僕が殺されちゃう」

留衣「なるほど」

ゾンビ「だから月一で一人食べられればいいかな。出来れば毎日食べたいけど、日本でそれは難しいよね」

留衣「そうなんだ」

ゾンビ「うん」

留衣「・・・」

ゾンビ「何でそんなこと聞いたの?」

留衣「友達が居なくて寂しくないのかなって」

ゾンビ「・・・」

留衣「私なら一人で居るなんて耐えられないから」

ゾンビ「考えたこともないよ」

留衣「強いんだね」

ゾンビ「強いとかじゃないと思うよ。ただ、一人で居ることに何の疑問も持たなかっただけ」

留衣「そっか」

ゾンビ「でも」

留衣「うん?」

ゾンビ「留衣が来てから・・・時間の感じかたが少し違うなあ」

留衣「え!」

ゾンビ「え?」

留衣「名前で呼んだ」

ゾンビ「ん?」

留衣「留衣って///」

ゾンビ「え?言った?」

留衣「言った!聞いたもん!」

ゾンビ「滝本さんって言わなかった?」

留衣「留衣だった!やったー!」

ゾンビ「ちょ、黙って!え?嘘!?」

留衣「にひひー!何だかんだ言って、私のこと好きになってるんじゃない!?」ニヤニヤ

ゾンビ「な、なってない!」

留衣「もー、素直じゃないんだから♪」ツンッ

ゾンビ「おでこツンとかやめろ!えー!?マジかー・・・油断してたわぁ」

留衣「じゃ、とりあえず今日はここに泊まってあげるから♪」

ゾンビ「それは駄目。帰りなさい」


【六度目】

留衣「おはようございます」ガサガサ

ゾンビ「」Zzz

留衣「もしもーし」

ゾンビ「」Zzz

留衣「留衣が来ましたよー」

ゾンビ「」Zzz

留衣「あれ?寝てる?」

ゾンビ「」Zzz

留衣「今がチャンス」カチャカチャ

ゾンビ「いきなりベルト外さないでくれる?」ムクリ

留衣「」Zzz

ゾンビ「寝たふりしても駄目だよ?」

留衣「狸寝入りなんてズルいです!」プンプン

ゾンビ「無防備に寝てる人のベルトを外す人がズルいとか言うんだ?」

留衣「ちょっとくらい良いじゃないですか。減るもんじゃなしに」

ゾンビ「だからさ、そういう台詞は男の台詞でしょ?うら若き乙女が使っちゃ駄目でしょ?」

留衣「朝立ちしてたから恥ずかしかったのかな?」

ゾンビ「してないよ?何で勝手に朝立ちしてることにするの?」

留衣「だって男の人は朝立ちするんでしょ?」

ゾンビ「そうだね。前提がゾンビって忘れてない?」

留衣「それか」

ゾンビ「いや、あのさ。朝から何なの?」

留衣「今日は仕事が休みなので」

ゾンビ「君の都合はどうでもいいよ。僕は夜型だからさ、朝から暗くなるまで寝るんだよ。寝かせてよ」


留衣「寝たいの?」

ゾンビ「うん、寝たい」

留衣「だが断る」

ゾンビ「ジョジョ読んでるんだ?女の子なのに珍しいね」

留衣「ということで、今日は一緒にお出掛けしようと思います」

ゾンビ「『ということで』じゃないよ。なにがどうしてそうなるの?」

留衣「太陽浴びたら死んじゃう?」

ゾンビ「死なないけど苦手だよ」

留衣「大丈夫。今日は曇りよ」

ゾンビ「そうじゃなくて。大体ゾンビ歩いてたらパニックになるだろ」

留衣「大丈夫。コミケの帰りとか言っとけば」

ゾンビ「これコスプレじゃねえから!ほんまもんだから!」

留衣「ちょっとゾンビっぽくしてみて」

ゾンビ「あ"ーー・・・」

留衣「似てる似てるwww」

ゾンビ「だから似てるんじゃなくてホンモノ!ゾンビなの!」

留衣「はいはい、じゃ行くよ」

ゾンビ「適当に流しやがった!お前慣れてきただろ!?」


――――街中――――


留衣「ほら、誰も何も言わないでしょ?」

ゾンビ「いや、言われないけど『痛い人がいる』みたいな視線が四方八方から突き刺さるんだけど」

留衣「まあ、服がビリビリだし、不潔だからね」

ゾンビ「いや、明らかゾンビのコスプレって思われてる」

留衣「どっちにしてもバレてないならいいじゃない」

ゾンビ「いや、それはそれで複雑だよ?ホンモノだからね、一応」

留衣「あ、クレープ屋さんだよ!食べようよ!」

ゾンビ「やだよ!何でゾンビが好き好んでクレープ食わなきゃなんないんだよ!」

留衣「血の代わりにトマトかストロベリーのソースをかけてもらえばいいんじゃないかな?」

ゾンビ「別に血にこだわってないよ?ドラキュラじゃないからね?あくまでもゾンビですからね?」

留衣「悪魔でもゾンビwww」

ゾンビ「シャレじゃねえよ!笑うないちいち!」

留衣「すいませーん!このバナナのクレープくださーい」

ゾンビ「なにもう頼んでんの!?馬鹿じゃない!?」

留衣「ゾンビさんは?」

ゾンビ「要らないから!何なら売り子の女の子を食べたいよ」

留衣「貴女を食べたいそうです。いくらですか?」

売り子「・・・え?」

ゾンビ「言わなくていいよ!嘘だよ嘘!」

留衣「女の子に値段を聞くのは失礼だと思う」

ゾンビ「聞いたのはお前だよ!ああもう!おうちに帰りたい!」

いやこの女はジョジョを読んでいない
ジョジョネタとして知っているだけだろう


――――休憩――――


留衣「お待たせ」

ゾンビ「あのさ、喫茶店で僕一人待たせるのやめてよ。視線が本当に痛いんだから」

留衣「ごめんごめん。でもこれ買ってきたから」

ゾンビ「ん?なにこれ」

留衣「コンタクトレンズ」

ゾンビ「は?目は見えるよ、ある程度だけど」

留衣「違う違う。黒目のコンタクト買ってきたの。こうすれば少しはマシになるでしょ。白目しか無いから違和感あるんだよ」

ゾンビ「ああ、そういうこと」ペタペタ

留衣「お?」

ゾンビ「黒くなったか?」

留衣「・・・良い男」ポッ

ゾンビ「え?マジ?」

留衣「うん。思ったよりカッコいいね、ゾンビさん」

ゾンビ「そうかな・・・」

留衣「あとは服だね」

ゾンビ「いや、もういいよ。帰ろうよ」

留衣「駄目です。どこに出しても恥ずかしくない彼氏にします」

ゾンビ「彼氏じゃないしね?」

留衣「さあ、服を見に行きますよー」

ゾンビ「」シクシク


――――服屋――――


留衣「これとかどうです?」

ゾンビ「うーん・・・ちょっと明るすぎ」

留衣「じゃあこれ?」

ゾンビ「それならいいかなあ?」

留衣「下はジーンズでいいですよね?」

ゾンビ「いいけど」

留衣「ちょっと試着してきて下さいよ」

ゾンビ「う、うん。分かった」

留衣「いってらっしゃーい♪」

・・・

ゾンビ「どう?」

留衣「わーお!いけてるいけてる!完璧だわ!」

ゾンビ「なんか・・・変な感じ」

留衣「そんなこと無いよ!このまま出掛けよ♪」

ゾンビ「うーん・・・」

留衣「ほら、考えてないで行こうよ。とりあえずお会計だけ済まさないと」グイグイ

ゾンビ「お、おう・・・」


――――街中――――



留衣「うふふ?♪楽しいねー」テクテク

ゾンビ「・・・」

留衣「あー!ゾンビさん見てみて!あのお店カワイイー!」

ゾンビ「・・・」

留衣「ねえ、入ってみようよ!」

ゾンビ「・・・ごめん」

留衣「え?何?」

ゾンビ「帰るわ」

留衣「え?」

ゾンビ「」スタスタスタ

留衣「待って!え?何で!?」

ゾンビ「・・・」スタスタスタ

留衣「ゾンビさん待ってよ!」

ゾンビ「ごめん、来ないでくれ」

留衣「だって!」

ゾンビ「来るなって言ってるんだ」ギロ

留衣「」ビクッ

ゾンビ「・・・」

留衣「ぞ、ゾンビさ」

ゾンビ「」スタスタスタ

留衣「ゾンビさん・・・」


【七度目】

――――三日後。留衣自宅。


『ニュースです。昨夜、西東京市○○町で殺人、障害事件が発生しました。犯人は二十代から三十代までの男性で、身長は約175センチで痩せがた、黒いシャツにジーンズ姿』

留衣「!?」ガバッ

留衣ママ「あら、近くじゃない。怖いわねぇ」

『犯人は一昨日○○日の障害事件の犯人と手口が同じこともあり、捜査当局は同一犯の可能性もあると――――』

留衣「お母さんちょっと出てくる!」

留衣ママ「え?こんな夜中に」

留衣「ごめん!先に寝てていいから!」ダッ


――――公園――――


留衣「・・・警察がいっぱい・・・」

警官「ちょっと君」

留衣「え?」

警官「テレビ見なかったのかね?今は外出を控えるようにと」

留衣「は、犯人は捕まったんですか!?」

警官「犯人?君は犯人を知ってるのかね?」

留衣「し、知らないですけど」

警官「まあいい。とりあえず危ないからもう帰りなさい」

留衣「あの、被害者は」

警官「ん?被害者の知り合い?」

留衣「え、ええ。まあ」

警官「そりゃあ・・・御愁傷様」

留衣「な、亡くなったんですか?」

警官「報道では言えない内容だからなあ」

留衣「ど、どういう」

警官「喰われたんだ」

留衣「・・・え?」

警官「頭から喰われてる。残念ながらほぼ原型を留めてない」

留衣「・・・そんな」

警官「一昨日からだ。被害者は三人。テレビでは殺人とか障害とか報道されてると思うが・・・皆喰われてる」

留衣「」ガタガタ

警官「おっと、これは言っちゃまずかった。聞かなかったことにしてくれ」

留衣「は・・・い」ガタガタ

警官「さ、早く帰って。帰ったら戸締まりはしっかりするんだ」

留衣「分かりました・・・」


――――路地裏――――


ゾンビ「・・・」

留衣「っ!」

ゾンビ「・・・」

留衣「ぞ、ゾンビさん!」

ゾンビ「」クル

留衣「!!」

ゾンビ「・・・」

留衣 (返り血が・・・)

ゾンビ「・・・何しに来た」

留衣「ゾンビさん、何で・・・何で人を・・・」

ゾンビ「・・・」

留衣「何で人を食べたの!?」

ゾンビ「・・・勘違いするなよ」

留衣「え?」

ゾンビ「ぼ・・・俺はゾンビだ」

留衣「っ!」

ゾンビ「腐りゆく肉に苦痛の声を上げ、生者の血と肉を貪る存在だ」

留衣「でも、でも私を食べなかったじゃない!」

ゾンビ「・・・」

留衣「鹿児島産地鶏も美味しそうに食べてくれたじゃない!人の肉を食べなくても生きていけるんでしょ!?」

ゾンビ「・・・」

留衣「ねえ!何でよ!急にゾンビになっちゃったの!?」

ゾンビ「元々ゾンビだ」

留衣「違うよ!ゾンビさんはゾンビじゃなかったもん!」

ゾンビ「お前が勝手にそう思ってるだけだ」

留衣「ゾンビさん!」

ゾンビ「うるさいっ!」

留衣「」ビクッ


ゾンビ「俺はゾンビだ。お前は人間だ。それぞれの役割があるんだ!」

留衣「役割って」

ゾンビ「捕食者と餌だよ」

留衣「・・・おかしいよ」

ゾンビ「?」

留衣「だってゾンビさん人を襲ったんでしょ!?三人も食べたんでしょ!?」

ゾンビ「だからなんだ?」

留衣「毎日食べたいけど食べないって言ってたじゃん!後が困るから食べないって言ってたのは何だったの!?」

ゾンビ「!」

留衣「ぽつぽつ行方不明者出す程度でいいって言ってたじゃん!何で急に三人も食べたのよ!事件になってテレビでもニュースになってるよ!」

ゾンビ「・・・」

留衣「一ヶ月食べなかったら映画のゾンビみたいになるって言ってたけど、まだ地鶏食べてから一ヶ月も経ってないじゃん!それに一人食べれば一ヶ月もつんでしょ!?三人食べてるじゃん!どういうこと!?本当はゾンビさんっ・・・」

ゾンビ「・・・」

留衣「・・・私はゾンビさん信じてるもん。・・・ホームレス食べたって言ってたけど、あれ嘘なんじゃない?」

ゾンビ「っ?」

留衣「ホームレスを食べた時の話のが生々しくなかった。人一人食べたっていうのに、やけにすっきりとした話だったし、説得力が全然無かった。抵抗が弱かっただのほろ酔いになっただの。取って付けたような説明してたけど」

ゾンビ「それは・・・」

留衣「ゾンビさんの性格だもん。きっとあの家は譲ってもらったか、捨ててあったんじゃない?」

ゾンビ「・・・」

留衣「ゾンビさん、本当に人を食べたの?食べたことあるの?」

ゾンビ「・・・ある」

留衣「嘘」

ゾンビ「ある!俺は、俺はゾンビだ!!」

留衣「そう、分かった。じゃあ――――私を食べてみてよ」


ゾンビ「喰ってみろだと?出来ないと思ってるのか?」

留衣「思ってる」

ゾンビ「ゾンビだぞ、俺は」

留衣「前置きは要らないよ。食べれるなら食べてみてよ。ほら、どうぞ?」ズイ

ゾンビ「キサマッ・・・」ジリ

留衣「どうしたの?出来ないの?ゾンビのくせに」

ゾンビ「殴り殺してやってもいいんだぞ?」

留衣「殴る?殺す?無抵抗の人間を食べられるのに、わざわざ殴り殺す必要あるわけ?」

ゾンビ「・・・俺は」

留衣「・・・」

ゾンビ「お前は喰わないって決めたんだ」

留衣「そう、言ってたね」

ゾンビ「だから」

留衣「『お前は』じゃない。『お前も』でしょ?人を、食べてないでしょ?」

ゾンビ「いや・・・喰った。ニュースで見たんだろ?」

留衣「今の世の中は物騒だからね」

ゾンビ「なに?」

留衣「おかしな人が居てもおかしくないよ」

ゾンビ「何を、言ってる」

留衣「例えば『人を食べる人』が居てもおかしくないよね」

ゾンビ「!」

留衣「ここは日本で法治国家だけどさ、異常犯罪が起きないわけじゃないよ」

ゾンビ「・・・」

留衣「それに・・・ゾンビはアナタだけとも限らない」

ゾンビ「っ!!!」

留衣「・・・図星?」

ゾンビ「・・・」

留衣「ゾンビさん」

ゾンビ「・・・」

留衣「その返り血は何?誰の血?」

ゾンビ「これは・・・」

留衣「隠さないで」ジロッ

ゾンビ「う・・・」

留衣「ね?」


ゾンビ「・・・君と出掛けた日。僕は自分の存在が何なのか分からなくなった。人間らしく振る舞う僕は僕でない気がした」

留衣「・・・」

ゾンビ「ゾンビはゾンビだ。そして、堪らなく人を食べたくなることもある。生肉を食べると少し“楽”になるんだ」

留衣「楽になる?」

ゾンビ「うん。いつも体が痒くなったりするし、掻けば皮膚が削げおちる。痛みも無いわけじゃないんだ」

留衣「それが、人を食べると少し楽になるの?」

ゾンビ「感覚的に。・・・いや、人を食べたことは無いんだけど・・・ドブネズミを食べたら楽になったから」

留衣「ドブネズミ」ゾワ

ゾンビ「気持ち悪いだろ?でも、僕にはご馳走だった。尻尾を摘まんでそのまま口へ入れたよ。骨ごと噛み砕くと中から温かい内臓やら体液が口に広がって」

留衣「いいいぃっ・・・要らない、その描写」ゾワワー

ゾンビ「そう?とにかく、生肉を食べることは僕には、いや、ゾンビには絶対必要だ」

留衣「それで、三人の被害者は?」

ゾンビ「もちろん、僕じゃない。というか、僕が知ってるのは二人だけだ」

留衣「どういうことなの?」

ゾンビ「はあ・・・」

留衣「え?」

ゾンビ「君はもう家に帰れ」

留衣「え?何でよ?」

ゾンビ「僕が知ってる“ソイツ”は話してどうこうなるような奴じゃない」

留衣「え?どういうこと?」

ゾンビ「危険過ぎる」

留衣「強い、の?」

ゾンビ「強い。純粋過ぎるほどのゾンビだ。僕の理想でもあるんだけどね」

留衣「私は」

ゾンビ「君を巻き込みたくない」

留衣「っ!」

ゾンビ「本当ならあの日のまま、君と会わない方が良かった」

留衣「ゾンビさん・・・」


ゾンビ「僕は死ぬかもしれない。昨日と、今日は何とかなった。人間を救うことは出来なかったけど・・・」

留衣「人間を救う・・・?」

ゾンビ「ん?ああ、君が考えてるような高尚な理由じゃないよ。前も言ったけどここで事件を起こされると僕の身が危ないんだ。保身だよ」

留衣「・・・勝てないの?」

ゾンビ「無理だろうなあ。でもこのままおめおめと僕のテリトリーで好き勝手されるのも癪だしね」

留衣「ゾンビって弱いイメージなんだけど」

ゾンビ「あー、鈍いからそう見えるんだろうね」

留衣「違うの?」

ゾンビ「力は悪いけど普通の人間よりもずっと強いよ。僕でも鉄パイプで蝶々結び出来るくらい」

留衣「なにそれ怖い」

ゾンビ「でもアイツはもっと強い」

留衣「そ、そうなの?」

ゾンビ「人喰ってるからなのかなぁ?とにかく、強い」

留衣「・・・ゾンビになったらそんな強くなるの?」

ゾンビ「なるね。不便なことも増えるけど」

留衣「勝てないん・・・だよね?」

ゾンビ「見込みは薄いかなww」

留衣「分かった」スー…ハー…

ゾンビ「何深呼吸してんの?いいから早く帰りなさ」

留衣「よしっ!」

ゾンビ「ん?なに?」

留衣「」チューッ

ゾンビ「んむっ!?」

留衣「」ペロッ…

ゾンビ「!!!」ドンッ

留衣「キャッ!」ドテ

ゾンビ「お、お前!何やって」

留衣「へへ、キス」

ゾンビ「ば、馬鹿!口だぞ!しかも舌まで!どうすんだ!」

留衣「私もゾンビになっちゃうね」ニコ

ゾンビ「あっ、当たり前だ!こんな、こんなこと!馬鹿野郎!」

留衣「野郎じゃないですー。女の子ですー」

ゾンビ「そういうこと言ってるんじゃない!ああ、どうしよう!もしかしたらまだ間に合うかもしれない!口をすすぎに行くぞ!」

留衣「行かないもん。何ならトドメでエッチしとく?」

ゾンビ「冗談言ってる場合か!あのな、勘違いするなよ!僕みたいなゾンビになるかどうか分かんないんだぞ!それこそアイツみたいな無差別に人を喰うゾンビになることだって」

留衣「私が加われば、“ソイツ”に勝てるかもしれないでしょ?」

ゾンビ「・・・は!?」


留衣「ゾンビさんは私の彼氏なんだから。勝手に死ぬなんて許さない・・・から」ゾワゾワ…

ゾンビ「か、彼氏じゃねえし・・・お、おい、もう・・・」

留衣「うっ・・・熱い」ゾワゾワゾワ…

ゾンビ「留衣!おい、馬鹿!ああっ、目が・・・赤い?あ、アイツと同じ・・・!」

留衣「ぐぅうっ・・・」ビクビク

ゾンビ「ヤバイヤバイ!ああ、どうすれば」オロオロ

留衣「・・・」ピタ

ゾンビ「る、留衣・・・?」

留衣「あ"あ"あ"・・・」ヒタヒタ…

ゾンビ「ま、マジかよぉ」

留衣「肉・・・ニク」ヒタヒタ

ゾンビ「っ!馬鹿野郎っ・・・!」

留衣「なぁんて♪」ケロッ

ゾンビ「へ?」

留衣「うん、凄い。力がみなぎってくる」グッグッ

ゾンビ「あれ?留衣?」

留衣「なに?」クル

ゾンビ「あ、やっぱり黒目の部分が赤くなってる」

留衣「え?瞳が赤い?ヤバい、可愛くない?アニメキャラみたい♪」

ゾンビ「ぞ、ゾンビになった感じ?」

留衣「うん、多分」ゴキゴキ

ゾンビ「首鳴らさないで。怖い」

留衣「ふんっ」ドゴォンッ

ゾンビ「!!」ビビクン

留衣「へえ?、なるほど」コキコキ

ゾンビ「あの、コンクリートの壁を裏拳で破壊するのはやめようよ。近所迷惑・・・だし」

留衣「」ニコ

ゾンビ「」ビクッ

留衣「さ、行こっか」

ゾンビ「あ、え?どこに?」

留衣「ゾンビ退治」ニヤ…

【七度目 3】

ゾンビ「ちょ、ちょっと」

留衣「ん??」スタスタスタ

ゾンビ「あのね、言っとくけど、僕は頼んでないよ?君が勝手にゾンビになったんだからね?」スタスタスタ

留衣「誰も責めて無いじゃないwww」スタスタスタ

ゾンビ「そ、そうだけど、そこはハッキリさせとかなきゃさ」スタスタスタ

留衣「それで?例のゾンビって映画に出てくるようなゾンビなの?あーとかうーとか言って襲ってくる?」スタスタスタ

ゾンビ「う、うん。多分、言葉は通じない。だから戦ったんだけど・・・」スタスタスタ

留衣「負けた?」スタスタスタ

ゾンビ「うう・・・」ションボリ

留衣「そんな落ち込むことないよw」

ゾンビ「そこそこ自信はあったんだけど」

留衣「でも今度は私がいるから」ニコ

ゾンビ「・・・いや、やっぱり駄目だよ。ゾンビとはいえ女の子だから。帰りなよ」

留衣「今更ww」

ゾンビ「いや、マジで」

留衣「そんなに頼りないかなあ?」

ゾンビ「そうじゃないけど」

留衣「しっ!」

ゾンビ「え?」

??「あ"ー・・・」ズル…ズル…

留衣「・・・あれ?」

ゾンビ「・・・うん、あれ」ゴクリ


――遭遇――


悪ゾンビ「あ"?・・・」ズルズル

留衣「足も変に引きずってる。まごうことなきゾンビね」

ゾンビ「うん。いや、僕らもゾンビだけどね?」

留衣「ねえ」

ゾンビ「ん?」

留衣「どうやって戦うの?」

ゾンビ「どうやってって、普通に」

留衣「私リアルで殴りあいのケンカとかしたことないから分かんないんだよね」

ゾンビ「君何のためにゾンビになったの?」

留衣「だってしょうがないじゃん。分かんないものは分かんないもん」

ゾンビ「いいよじゃあ。僕がタックルするから、身動きがとれなくなったアイツの顔面に思いっきりパンチして」

留衣「わ、分かった」

ゾンビ「はぁー」ドキドキ

留衣「ん?どうしたの?」

ゾンビ「・・・ゾンビ恐ぇ」

留衣「あなた仮にもゾンビよね?」

――――いざ――――


ゾンビ「スー…ハー…よし!」

留衣「覚悟できた?」

ゾンビ「おう、行くぞ!」

留衣「うん!」

ゾンビ「行くぞ!」

留衣「うん!」

ゾンビ「本当に行くぞ!」

留衣「早くしろよ」

ゾンビ「心の準備が」


――――攻撃――――


ゾンビ「うりゃぁーー!」ダッ

留衣「ダーリンガンバッ」

悪ゾンビ「あ"?」クル

ゾンビ「」キキーッ

留衣「止まりやがった・・・」

ゾンビ「す、すんません」ガクブル

留衣「謝った」ガビーン


――――再攻撃――――


留衣「もう!ダーリン!」

ゾンビ「お、おう!わわ、分かってる!」

悪ゾンビ「・・・」ジィ…

ゾンビ「ひぃっ」ガクブル

留衣「もう!死ぬ覚悟はどこにいったのよぉ!」ダッ

ゾンビ「ば、馬鹿!作戦通りに動け!」

留衣「あなたが作戦通りに動かないからで――――しょ!」ドカッ

悪ゾンビ「あ"?!」ジタバタ

留衣「くっ!力、強いっ!ダーリン早・・・く!殴って!」ギュー

ゾンビ「お、おう!とりゃぁあああっ!」グワッ

留衣「っ!」

悪ゾンビ「」ポコンッ

留衣「・・・」

ゾンビ「・・・」

悪ゾンビ「・・・?」

留衣「何そのヘナチョコパンチ」ガビーン


――――強い――――


ゾンビ「ぼ、僕のパンチが効かないっ!?」

留衣「そんな腰の引けたパンチじゃ乳幼児も泣かせられないよ!」

悪ゾンビ「あ"あ"?!」ブオンッ

留衣「キャー!」ドテ

ゾンビ「る、留衣!」

留衣「こ、のぉっ!」ヒュッ

悪ゾンビ「がっ!」ドガッ

ゾンビ「えーー!?ハイキック!?」

留衣「えいっ!」シュッ

悪ゾンビ「ぐぅっ!」ズドォ

ゾンビ「正拳突きぃーー!!」

留衣「はぁああああっ!」ゴゴゴゴ…

ゾンビ「あわわわ・・・」ガクブル

留衣「オララオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」ズドドドドドドドドッ

悪ゾンビ「ブギャアアアッ!」ドゴーンッ

ゾンビ「OH MY GOD…」

留衣「やれやれだぜ…」


――――成敗完了――――


ゾンビ「なんか最後の辺りジョジョってなかった?」

留衣「ん?なんのこと?」

ゾンビ「いや、別にいいんだけど・・・」

留衣「これで、悪ゾンビも再起不能(リタイア)かしら?」

ゾンビ「ど、どうかな?動かないみたいだけど」

留衣「ふふ、私達の愛の力で勝ったのね♪」

ゾンビ「いや、君だけだよね?むしろ僕何もしてないんだけど」シクシク

留衣「人をアウトローみたいに」

ゾンビ「アウトローだよ?ケンカしたことないとか嘘のように殴ってたよ?」

留衣「さて、後は・・・」ゴソゴソ

ゾンビ「ん?な、何やってんの?」

留衣「ん?悪ゾンビの服を脱がしてるの」ゴソゴソ

ゾンビ「やめなさいよ!」

留衣「いやいや・・・うん、よし。これ着て」ポイ

ゾンビ「へ?こいつの服?」

留衣「うん。それであなたの服をこいつに着せるから今着てるの脱いで」

ゾンビ「何で!?」

留衣「殺人犯の目撃情報はゾンビさんの服装だったの。だからこいつにそれを着せれば」

ゾンビ「何その犯罪工作」

留衣「いいから早く脱いで。それとも私が脱がしてあげようか?」

ゾンビ「脱ぎます」ヌギヌギ

留衣「じゃ、それちょうだい」

ゾンビ「はい」ポイ

留衣「ん」ゴソゴソ…

ゾンビ「うわぁ・・・この服汚いなあ・・・」ゴソゴソ

留衣「よし、オッケ」

ゾンビ「こっちも着替えたよ」

留衣「・・・終わったね」

ゾンビ「うん・・・」

留衣「じゃあ、帰ろ」

ゾンビ「そう、だね」

留衣「っ」ズドッ!

ゾンビ「!?」

――――おやすみ――――


留衣「あ・・・ぐ」ガクガク

ゾンビ「あ・・・ああっ!」

悪ゾンビ「あ"?・・・」

留衣「あ、れ・・・?お腹から・・・手が・・・生えてる・・・」ダクダク…

ゾンビ「留衣!留衣!」

悪ゾンビ「あ"ーっ!」ブン

留衣「っ」ドサッ

ゾンビ「留衣!」ダキ

留衣「熱い・・・お腹・・・穴が・・・」ダクダク

ゾンビ「留衣!留衣!」

留衣「油断・・・したぁ・・・あはは・・・」ダクダク

ゾンビ「ああ、血が!血が止まらない!留衣!しっかり!」

留衣「ダーリン・・・ごめ・・ね・」カクンッ

ゾンビ「・・・留衣?」

留衣「」

ゾンビ「留衣、おい。馬鹿、やめろ」ガクガク

留衣「」

ゾンビ「留衣、起きろ。ほら、クレープ買ってやるから」ガクガク

留衣「」

ゾンビ「おい、お前が死んだら誰が鹿児島産地鶏を食わせてくれるんだよ」ガクガク

留衣「」

ゾンビ「おい、留・・・」

留衣「」

ゾンビ「・・・」

留衣「」

ゾンビ「・・・おやすみ、留衣」スッ

悪ゾンビ「あ"?・・・」

ゾンビ「・・・」ギロ

悪ゾンビ「う"?・・・」

ゾンビ「てめえっ・・・普通に死ねると思うなよ?」ゴゴゴゴゴ


【last day】

ゾンビ「おらああ!」ダ

悪ゾンビ「あ"ー」ブン

ゾンビ「ぐぅ」ドカッ

悪ゾンビ「あ"ー」ブンブン

ゾンビ「うぐ、がっ!」ドカドカ

悪ゾンビ「」ガブゥ

ゾンビ「ぎゃー!くそ、離せ!」ブシュー

悪ゾンビ「」ブチィ モグモグ…

ゾンビ「俺の肉・・・食いやがった」ダラダラ

悪ゾンビ「あ"?・・・」

ゾンビ「くそう・・・やっぱり勝てねえのかよ・・・」

悪ゾンビ「あ"?」



留衣『ダーリンガンバッ』



ゾンビ「っ!?」クル

留衣「」

ゾンビ「・・・へ、死んでも発破かけるか。わあったよ」

悪ゾンビ「あ"?・・・」

ゾンビ「死なばもろともだ馬鹿野郎っ!!」ダッ

・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・




『おはよ』
『ああ、・・・おはよう』
『今日はどこ行く?』
『そうだなあ・・・』
『クレープ奢ってくれるんでしょー?』
『ああ、そういえばそんなことも言ったか』
『お金無いくせにねww』
『うるせーなあ・・・ん?』
『ん?』
『お前、生きてるの?』
『www』
『いやいや、笑ってんじゃないよ』
『ゾンビは“頭を潰さないと”死なないのよ?』
『・・・あっ!』
『ほら、起きて。チューしちゃうぞ?w』
『起きます』
『ちぇww』




・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・


ゾンビ「ううん・・・」

留衣「・・・あ、起きた」

ゾンビ「留衣!」ガバッ

留衣「きゃあっ!」

ゾンビ「お前、無事だったのか!腹は!?」

留衣「あはは、穴は空いてるけど、おかげさまでww」

ゾンビ「はあ?・・・良かったぁ」

留衣「心配してくれたんだね」

ゾンビ「そりゃあ・・・あっ!アイツは!?」

留衣「死んでるよ」

ゾンビ「え?あ、また留衣がやってくれたのか・・・」

留衣「違うよww私が起きたら二人とも倒れてて、悪ゾンビは頭が潰れてたから」

ゾンビ「え?まさか、僕が・・・?」

留衣「覚えてないの?ww」

ゾンビ「残念ながら・・・」

留衣「まあ、激闘だったのは周りを見れば分かるけどね」

ゾンビ「・・・うわ、壁も地面も血だらけ!」

留衣「・・・頑張ったね、ダーリン」

ゾンビ「あ、痛て・・・体のあちこちが痛い!」

留衣「大丈夫?」

ゾンビ「いや、駄目だな」

留衣「え、どうしよう。何か出来ることある?」

ゾンビ「ある」

留衣「なに?肩貸そうか?」

ゾンビ「キスしてくれ」

留衣「え?」

ゾンビ「そしたら治る」

留衣「・・・」

ゾンビ「・・・」

留衣「・・・御安い御用で♪」

ゾンビ「ふん」

留衣「目閉じて」

ゾンビ「おう」

留衣「いただきまぁす♪」


――――エピローグ――――


留衣「――――以上になります」

ゾンビ「ん、御苦労様」

留衣「あー、疲れたぁ。最近は本当に多いですねぇ」

ゾンビ「感染経路がどこかまだ特定出来てないのもあるからな」

コンコン

留衣「はぁい、どうぞ」

警官「失礼します」カチャ

ゾンビ「まさか、またですか?」

警官「はっ。食人事件です。体液などから容疑者はゾンビであることを確認しました」

留衣「うげー、もうやだー」ゲッソリ

ゾンビ「そう言うな。ゾンビ犯罪が認知されて政府も漸く重い腰を上げたんだ。僕らのようなゾンビが居ることも理解してくれたわけだしな」

留衣「分かってるわよう。だからこの『ゾンビ対策公安本部』ができたって言うんでしょー?」

ゾンビ「分かってるなら」

留衣「はいは?い、やりますよーだ。資料は?」

警官「は、こちらです」サッ

留衣「ふぅん・・・秋葉原ぁ?めんどくさー」パラパラ

ゾンビ「敵は?」

留衣「・・・赤目っぽい」

ゾンビ「じゃあやっぱり担当は留衣だなww」

留衣「私ばっかりー!」

ゾンビ「クレープ奢るからw」

留衣「稼いでるからクレープぐらいじゃ釣られませんー」

ゾンビ「ハーゲンダッツも付けよう」

留衣「もう一声」

ゾンビ「わかった、ドブネズミを五匹だ」

留衣「のった!交渉成立ね♪」

ゾンビ「んじゃ、早速聞き込みから行きますか」

留衣「お、ゾンビ部長も行きますか?」

ゾンビ「行くとも」ガタ

留衣「んふふ、やる気出てきた♪よぉっし、『ゾン対公安部』、出動ーー!」



fin

おおおそっちかあ
ラストで溜めたからここで後ろからズドンエンドかと思った

終わりです

乙ゾンビ!

面白かった!
最後危うく泣くとこだったじゃないか←涙腺弱い
罰として1に粘液感染
乙!

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