佐々木「秋晴れの空は気持ちがいいね、キョン」
キョン「ああ、見事な晴天だ」
佐々木「この場合はどちらかといえば青天じゃないかな」
キョン「同じじゃないのか」
佐々木「くっくっ。まあ似たようなものだよ。そうだね、晴天が僕だとすれば、青天は涼宮さんがぴったりじゃないかな」
キョン「なるほどな。しかし、佐々木よ。ハルヒはああ見えて意外と繊細なんだぜ」
佐々木「おやおや、君は涼宮さんの心の機微に随分と精通しているんだね、妬けるよまったく」
キョン「何言ってんだ。それに俺からしたら晴天はハルヒで、青天はおまえだと思うがな、曇りがないという点では。それに閉鎖空間だってハルヒのは神人が暴れるのに比べて、お前のはずっと安定しているんだろ?」
佐々木「それに関しては僕は知覚できないからね、何とも言えないよ。でも、キョン。君からそう見えるのだとしたら嬉しいが、僕は紛れもなく凡人なんだ、怒りもするし悲しみもするよ。もっとも努めて平静を装うよう心掛けてはいるけどね。しかし……ふむ、君がそういうなら案外そうなのかもしれないな」
キョン「おいおい、自分のことだってのにえらく曖昧だな」
佐々木「くっくっ。自分のことだから、だよ。他人の判断をたえず物差しにしていた偉人までいるんだ。ましてや僕は平均以下の凡人だからね」
キョン「うーむ。そういうもんかねえ」
佐々木「そうだね、たとえば君は自分のことを朴念仁だと思うかい?」
キョン「いいや、まったくそんなつもりはない」
佐々木「くっくっ。だろう?でもこれは涼宮さんを始め君のまわりの女性はおおかた同意すると思うよ」
キョン「なんでそこでハルヒたちがでてくるんだ」
佐々木「くっくっくっ。おっと、キョン。ここらへんでいいよ、送ってくれてありがとう」
キョン「そうか、じゃあまた明日な、親友」
佐々木「ああ、また明日ね、親友」
終わり。
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