モバP「寒い」 (18)

ちひろ「大丈夫ですか? 今夏ですよ?」


モバP「はい。それが、最近外回りとかが多くて、室内と外の気温の差にやられまして風邪気味で……」


ちひろ「あー。どうしても外と中の気温差はありますからね」


モバP「仕方ないことなんですけど、肌寒くて……」


ちひろ「室温は普通なんですけどね……。……あ」


モバP「なんですか?」


ちひろ「寒いんだったら、いい方法がありますよ!」


モバP「なんですか!?」


ちひろ「私がプロデューサーさんに抱きついたらいいんですよ!」


モバP「いいですねそれ!」


ちひろ「はいどーぞ! ギューっと」


モバP「ギュー!」





モバP「え?」


ちひろ「え?」




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モバP「え、ちょっとまってください」


ちひろ「どうしました?」


モバP「どうして俺今ちひろさんに抱きついてるんですか?」


ちひろ「プロデューサーさん、若年性のアルツハイマーですか? プロデューサーさんから抱きついてきたんじゃないですか」


モバP「じゃなくて、どうして抱きつくんですか?」


ちひろ「え、だって寒いじゃないですか」


モバP「はい」


ちひろ「雪山で人をあっためるためには抱きつくのが一番でしょ?」


モバP「はい」


ちひろ「つまり、寒い時には抱きつくのがいいんです」


モバP「それはちょっとわからないな」


ちひろ「え?」


モバP「え?」

モバP「だって、ここは地上ですよ?」


ちひろ「はい」


モバP「しかも他のアイドルがいるかもしれない事務所ですよ?」


ちひろ「今誰もいませんね」


モバP「しかも、雪山で体温を保つために抱きつくってのは確かにありますが、それは裸でや下着姿といった肌面積が多い状態でやるんですよ? お互いの肌同士のほうがぬくもるからといった理由ですが」


ちひろ「あ、そっか。裸になってないですね」


モバP「やめてください俺の発言とはいえ真に受けて裸になろうとしないでくださいちょっと何緑のジャケット脱ごうとしてるんですか俺好みな下着が見えてますよ水色でセクシーでかわいいですけどやめてくださいって今俺の手に胸が当たってますしやめてえええええええええええええええええええ!!!!」


モバP「いったん落ち着きましょう」


ちひろ「私は落ち着いていますよ?」


モバP「落ち着いてる人が服脱ごうとしないでしょう」


ちひろ「そんなことよりプロデューサーさん、どうして強く抱きしめてるんですか?」


モバP「また服脱ぎだしたら困るからですよ」


ちひろ「本心は?」


モバP「ちひろさん綺麗でいい匂いしてやわらかいからもっと抱きしめていたいからです」


ちひろ「ちゃんと言えた子にはご褒美としてちゅーしてあげましょう!」


モバP「ちひろさんそんなキャラじゃないですよね?」


ちひろ「プロデューサーさん? 私はプロデューサーさんの1つ上なんですよ?」


モバP「誕生日が3か月早いだけですけどね」


ちひろ「年上の事務員……よくないですか?」


モバP「スタドリ進めなければドストライクです」


ちひろ「ちっ」

モバP「あ、ちょっとあったかくなってきました」


ちひろ「でしょ?」


モバP「そりゃ10分抱きついてたらそうなりますよ」


ちひろ「あ、プロデューサーさん、ちょっと屈んでもらえますか?」


モバP「はい」


ちひろ「チュッ」


モバP「ワーオちひろさんからキスされたぜって何してるんですか!!」


ちひろ「気持ちが昂っちゃって」


モバP「いままでの畜生なんだけど圧倒的なかわいさで許してしまう事務員ポジションはどうしたんですか!?」


ちひろ「だれが畜生なんですか!! 確かに、フェスのたびに事務仕事休んでプロデューサーさんを追っかけてプロデューサーさんの仕事をよけいに増やしたり、プロデューサーさんが疲れているところにスタドリを持っていったりドリンクを持っていったりして過剰に働かせたりさせてますが、それは働くプロデューサーさんが見たいからです!」


モバP「俺他所からは馬車馬のように天使の顔した事務員に働かされてるって言われてるんですよ!!」


ちひろ「や、やだ天使だなんて……」


モバP「そこじゃないですそこじゃ!」

モバP「確かにちひろさんはかわいいですよ? 笑顔がかわいいですし、俺のためにお世話をしてくれたり、季節ごとにコスプレしたりしてかわいらしい姿見せてくれたり、バレンタインの時には指をケガしながらチョコ作ってくれたり、去年の誕生日に告白してくれたり、確かにちひろさんは天使! 女神! ちひろ! ですよ」


モバP「それでも、みんなが見てる前ではヒールを演じて事務所の士気をあげるってちひろさんが言ってたじゃないですか!」


ちひろ「誰もいないから少しぐらい甘えたってバチはあたりませんよ」


モバP「あたりますよ! 見てください! あの扉のところから見ているうちのアイドル達を!」



「「「「…………」」」」



ちひろ「みんな、ごめんね。プロデューサーさんは私のものなの。みんなはアイドルで恋愛もできないけど、相思相愛な私達なら恋愛だってできるの」


モバP「いたずらにアイドル達を煽らないでください! 凛、アイドルがしてはいけない顔してるぞ! 日菜子、妄想の世界から帰ってこい。李衣菜、ギターは振りかぶるものじゃなくて弾くものだぞ! 和久井さん! 泣きながら婚姻届を破かないでください怖いです」


ちひろ「大丈夫ですかプロデューサーさん」


モバP「ちひろさんが煽るからですよ!」


ピピピ


モバP「ん? 何の音だ?」


ちひろ「あ、プロデューサーさん、熱はかりおわりましたよ?」


モバP「いつの間に?」


ちひろ「えっと、……大変! 38度ですよ!」


モバP「ええ!? そんな熱あったっけって、ちひろさんが抱きついてきたからでしょ!」


ちひろ「プロデューサーさん、今日の業務は全部終わってますよね。なら私が看病するので一緒に帰りましょう」


モバP「俺の業務まだ終わってないはずなんですけどあれーなんで書類の束が片付いてるのかなー」


ちひろ「愛の力です。きゃっ」


モバP「もうばれたからって少しは交際してるの隠そうって努力はしないんですか! 今までわざとぞんざいに扱ってきたのに意味がなくなりますよ!」


ちひろ「プロデューサーさん、これでみんなの前でもいつも通りにできますね?」


モバP「ほーらまたそうやって煽るからアイドル達が見せてはいけない顔してるー。みんな落ち着いて聞いてくれ。俺とちひろさんは確かに付き合っている。でもこれはな、キチンと誠実にお付き合いを」


ちひろ「先日は激しかったですね」


モバP「ちゃちゃ入れないでくださいキャラ違いますよね!?」

ちひろ「ともかくプロデューサーさんの業務は私が終わらせました。伊達に事務員をしていませんよ?」


モバP「お、それはありがとうございます」


ちひろ「お礼は今日の手料理で我慢します」


モバP「ほーらそうやって同棲してますアピールしてアイドルたちブチ切れてますよ」


ちひろ「第一、プロデューサーとアイドルなんですから恋愛って普通に考えて無理ですよ。アイドルはいい意味でも悪い意味でもアイドルなんですから」


モバP「ちひろさんはどうしてそうやって煽るんですか! 俺もう抱きしめてないのにどうしてちひろさんがぐいぐい抱きしめてるんですかさっきまで手で挑発してたのに何してるんですか」


ちひろ「いやー、プロデューサーさんの大きい背中を堪能したくて」


モバP「だから煽らないでくださいよ!」


ちひろ「プロデューサーさんから怒られるのが気持ちよくなって……」


モバP「そんな性癖目覚めないでください」

ちひろ「プロデューサーさん熱なんでしょ?」


モバP「いや、平熱ですけど」


ちひろ「でも体温計では熱ですよ」


モバP「そりゃちひろさんが小学生みたいな細工したからでしょ」


ちひろ「ならとりあえず帰りましょう。ね?」


モバP「いや、ね? って言われても」


ちひろ「ダメ、ですか?」


モバP「上目使いしてもだめです」


ちひろ「まぁ、そうこうしてるうちに5時なんですけど」


モバP「ほんとだ」


ちひろ「業務終わったので帰りまーす」


モバP「ちょあのアイドルの中に入っていくのは俺きついですっていててて髪引っ張るなはげるだろ!」

ちひろ「…………」


モバP「気がすみましたか?」


ちひろ「……はい」


モバP「よかったです」


ちひろ「ごめんなさいプロデューサーさん。あんなことして」


モバP「いえいえ。でも、事前に言ってくださいよ。俺てっきりご乱心なのかって」


ちひろ「ふふふ。いえ、その、たまにはこうしてストレスを発散しないとって。ホントはダメですよね……」


モバP「大丈夫ですよ。きっと。今日は俺が晩御飯作りますね」


ちひろ「ありがとうございます」







モバP「大好きですよ、ちひろさん」


ちひろ「はいっ。……私も大好きですよ、プロデューサーさん」


終わり

久しぶりのSSです
ちひろさんかわいいですね。まじ天使です
拙い文章でしたが、読んでいただきありがとうございました。

>>1はあんたんでもしたのかな

>>15
無課金なので
ちひろさんは無課金にも微笑む天使ですよ!

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