男「これが……俺の世界だ!」 (11)

ーーーーーーーーーーき

ふわふわとしたモノに包まれる感覚。

ーーーーーーーーーーーーだめ

この声はなんだ?

ーーーーーーーーーーーーい■■いで

誰なんだ?

ーーーーーーーーーーーーくん



頭が痛



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???「……ッ!」

パッと目を覚ますと、そこはいつもの天井だった。
何かを叫んだような気がしたが……、まあいい。

頭を振ってベッドから降りる。

今日は転校した学校に始めて登校する。
遅刻は厳禁だ。
着替えて筆記用具、教科書、ノート、財布、学生証を鞄に入れる。



???の名前、学年 >>4

神樹 律人(かみき りひと)高校二年生

神樹律人(かみき・りひと)、高校2年生。
それが俺のプロフィール。まあ他は大体追って行くとして……

???「ちょっと律人君! 早くしないと学校遅刻しちゃいますよ!」

???「そうだぞ、俺らも遅れたら困るんだからなー!」

……この2人は俺の同居人。女が1人に男が1人。


女の名前 >>6 男の名前>>7

佐藤 弓子 (さとう きゅうし)

月垣 玲(つきがき れい)

律人「わーかった!分かったから黙れ、きゅうり」

弓子「きゅうりじゃありません! 『きゅうし』です!」

怜「せっかく弓ちゃんが朝ご飯作ってくれたんだから文句言わずに食べろよな!」

律人「……分かっている」

ぶーぶーと文句を言う2人の背中を押しながら階段を降りて食卓へと向かう。
性格はともかく、こいつの料理、なかなか悪くないんだぜ?

【1日目・朝】

怜「律人、なんでそんなにのんびり歩いてるんだよ!?」

弓子「急いでください!ただでさえ遅れてるんですから!」

結局遅れてしまった。

律人「いいだろ、別に。お前たちは勝手に急いでいればいいんじゃねえか」

怜「そういうわけには行かねえよ! 転校初日から遅刻なんて洒落にならないからな!」

弓子「ほら早くして!」グイグイ

律人「おい引っ張るな! 制服が伸びたらどうする!」

弓子「この生地なら滅多なことでは伸びませんから!」グイグイ

怜「律人、いい加減にしないと……弓ちゃんの必殺技が……」

律人「分かった、分かった、走ればいいんだろう、走れば!」

ーーーーーー学園・校門

弓子「ふぃー……。ギリギリでしたね!」

怜「律人が最初から急いでたらこんなに疲れなくて良かったのにな!」

律人「お前たちに体力がないのが悪いんだよ。さっさと行くぞ」

弓子「どこに行くんですか?」

律人「ああ、……取り敢えず教室に行けばいいんじゃねえの?」

怜「いやいやいや、とりあえず職員室に行った方がいいんじゃないか?」

弓子「そうするのが良いと思います。あの、律人君、怜」

律人「なんだ改まって?」

怜「緊張してる?」

弓子「ま、まあまあ……。でも、同じクラスだといいですね!」

怜「ああ!」

律人「……んだな」

ーーーーーー2・4

律人「(……んで、俺だけ1人かよ!)」

ザワザワ… テンコウセイ? カッコイー オトコカヨ…

桜子「皆さん静かにして下さい! ……うんうん、そうそう。でね、今日は新しいお友達が1人転校してきましたー」

入れ、と教師が目で指図したので、ドアを開けて中に入る。
視線が突き刺さる。

律人「神樹律人です。……ちなみに今日、隣のクラスに転校してきた2人は同居人です」

転校生多いねー、と囁き合う生徒達を眺めていると、教師が指示した。

桜子「はいはい、静かにして! それじゃあ神樹君、最後尾に一人ぼっちになっちゃうけど、君は一番後ろの窓際の席ね。 ごめんなさい」

律人「構いません。そっちの方が気楽ですから」スタスタ

桜子「それじゃあ、みんなの出席を取りまーす」

はーい、と返事をする生徒達を横目に見ながら俺は席についた。

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