男と幼と友達 2013 春(30)


-朝 男家-

男「あーよく寝た…あれ?もう2013年?」

幼「よく寝てたわね」

男「夏から秋、冬を経て~経てぇ~もう春じゃねえか」

幼「寝起きの良さは『世界一』ね」

男「っていうか何でお前、俺の部屋にいるんだ?」

幼「妹ちゃんの勉強見てたついでに、様子見を」

男「そうかっておい、これ前回のつづきか?」

幼「そんなとこね」

男「今回も、特にはアレな感じで始まるんだな」

妹「そのとぉーりー!」


男「お前の声は是非、下ネ田麻美さんにお願いしたい」

幼「ケータイはau 4g lteにするべきね」

妹「おねえちゃんは生徒会長?」

男「俺は副会長だな」

妹「私はー?」

男「サンタさんの性癖を知りたがるべき」

幼「ボーイッシュな友達を作るのもいいわね」

妹「球児にラブレター出す方がいいよー」

幼「ovaもいいけど」

男「2期やんねぇかなぁ」

妹「中2病の方がいい?」


-夜 男部屋-

男「…ふぅ」

男「やっぱ3日に1回はやらないと調子が狂うな」

コンコン

妹「お兄ちゃん、入るよー?」

ガチャ
妹「うわっ!」

男「どうした?」


妹「お兄ちゃん、胸板ついてきたねー!」

男「筋トレしてたからな」

幼「てっきり違うことしてたと思ったわ」

男「お前はウチが好きだな」

幼「もはや別宅よ」

妹「おかげでいいの出そうだよ!」

幼「いい点数ね」


男「男子諸君」

妹「?」

幼「禁ずるのもいいけれど」

男「刺激も与えないと」

幼「体内バランスが崩れてしまうわ」

妹「ねぇ」

男「出したければ」

幼「出していいのよ」

妹「誰に言ってるの?」

男「俺は ゆっくり派 だ」

幼「やっぱり」

妹「私も混ぜろし」


-深夜 男家 リビング-

男「…もう眠ろう」

妹「眠そう」

男「眠い…。お前は眠くないのか?」

妹「うん。まだ平気」

男「夜更かしは肌に悪いと聞く」


妹「でも、お腹もすいちゃったしー」

男「寝る間に食うと太るぞ?」

妹「寝る前に食べるのがいけないのよねぇ」

妹「!」

妹「寝なきゃいいんじゃん!」

男「お前は京野ことみか」

男母「(それでもね 食べたら寝ちゃう これテッパン)」

母 心の一句


-翌日 下校 帰り道-

テクテク

男「…なぁ男友、オンナってなんであんな面倒くさいんだろうな」

男友「ん?」

男「規律にも向かないし、時々で言うこと変わるしさ」

男友「確かに…父親を見てると、まぁ大変そうだなぁって感じるよ」

男「な。…それによ、どんなに自分が選んだつもりでも、結局オトコはオンナに『選ばれてる』のに

いざ離婚ってなったら慰謝料をわんさか払わなきゃなんねぇんだぜ? そんなのおかしいよ」

男友「『結婚は人生の墓場だ』ってよく言ったもんだね」

男「ほんとだよな。さんまさんはオトコとしてリスペクトに値する」


男友「僕も以前はラブストーリーって好きだったけど、最近は見てらんない、って感じる」



「分かる。ちょー!分かる!今さ、草食系とか絶食系とかいろいろあんじゃん。

その気持ちもすげぇ分かんだよ。

要するにさ、魅力を感じられる女がいないんだと思うんだよ。

でも性欲は溜まるじゃん。だからavとか店とか言ってよ、キレイな所しか見せてない女に見とれちゃって

それが現実にいる、とまでカン違いしちゃって、ますます目の前の今に失望する。俺これ負の連鎖だと思うんだよな」


男友「だから現実に希望が見えなくて草食とか、絶食とかいう状態になってしまう…これは1つの見解だけど、分からんでもないね」

幼「これは加藤コウジの金曜wantedなのかしら?」

男「お前はいつも突然だな」

幼「恋はいつも突然よ」

男友「たしかに、加藤さんとケンコバさんが喋ってそうなネタだね」

男「それでは曲いきましょう。小田和正さんで『ラブストーリーは突然に』

ってバカか!ラジオじゃねぇ!局じゃねぇ! だいたい雨が降ってねぇ!」

幼「2人…たそがれ」

男友「今日は3人」

男「ガチャガチャしております」

幼「どしどせ」


つづく


-昼休み-

校内放送

サイモン「昼はradio rock! 中波の203メートル!

次のお相手は『夜の天沢聖司』 ミスターァァァァアアアー ギャヴィィィィィン!!!」


ギャヴィン「悪いこと好きか?気持ちいこと好きか?

今日もとびきりbitchin'でスケベなヤツでpistonする時間だ」

「are you ready?」 カチッ

♪ the kinks/all day and all of the night


男「なぁ、男友」

男友「なに?」

男「何でドラゴンボールの新しい映画に、トバルのウダン出てんの?」

男友「男、あれは違う。別ものだよ。同じウサギ系でも、映画のは神だよ」

男「え?皇帝じゃないの?」

男友「そうだよ。モルモランは出てこないよ」


男「なんだー、他のトバルキャラも出てくると思ったのに」

男友「ないない。だいたい、チュージなんて悟空と必殺技マルかぶりだし」

男「そこはムリヤリ解決させないの?実は先祖がサイヤ人でした、みたいな」

男友「じゃあ隠しキャラ トランクスにしてよ」

男「前回マーク封印したのは悟空ってことにしてさ」

男友「カプセルコーポレーションどうしたのよ、カッツ財団と逆さ合併からのカプセル事業撤退?ムリあるよ」

男「神龍の存在感」


男友「っていうかコラボしないでも、dbの新作ってだけで話題性あるよ」

男「なんだーそうかー。じゃあさ、せめてトバル2をアーカイブスに入れてくれよ」

男友「どんだけトバル好きなのよ」

男「オープンワールドな感じで、リメイクしねぇかな」

男友「どうせ、ffの新作オマケがついて主役になんないよ」

男「あれは解せん。でもそれがff7の新作なら許す」

男友「世の中商売第一だね」


男「あとよ、moonも入れてくれよー」

男友「僕に言わないでよ」

男「やりてぇなぁ、ps3持ってないけど」

男友「もってねぇのかよ!」


女友「伊達さん入られましたー」


つづく


-同じく 昼休み-

モブ女「あーあ、暇ね」

モブ男「そうだな」

モブ女「なんだか、いつも脇役だから言いたいこと言わせてもらうけど」

モブ男「何の話だ?」

モブ女「私たちのはなし」


モブ男「それで?」

モブ女「一度でいいから、燃えるような恋がしてみたいの」

モブ男「会いたくて会いたくて震える女なら1人知ってる」

モブ女「奇遇ね。私も」

モブ男「なら言わせてもらうが、ありゃ依存症患者だ」

モブ女「夢がないのね」

モブ男「現実主義者なら、君の右に出る者はいない」

モブ女「無礼ね」

モブ男「毎回毎回、主役たちの粗探しに悪口、妬み辛みを聞いてりゃ、あとは勝手に口がまわる」


モブ女「だってそうでしょう?あなたも同じよ」

モブ男「一緒にされたくないが、1つ言えるのは君は患者じゃないってことだな」

モブ女「褒められているのかしら」

モブ男「そうだ。誰かに依存するのは、当人にも相手にも問題がある」

モブ女「そうね」

モブ男「依存された側は、その呪縛を解いてやらなきゃならない」

モブ女「その理由は?」

モブ男「引き連れるより、相手自身を引き出す方が優しさだからだ」

モブ女「少し分かりにくいわ」

モブ男「誰かの力になりたいのなら、一緒にいることより、その人のそばから去ることだ」

モブ女「遠くなってないかしら」


モブ男「ない。一緒にいなくても生きていける強さを、去ることで与えられる。愛しているなら、自立の手助けをするべきだ」

モブ女「それでも、一緒にいたいときは?」

モブ男「さぁな。もともと正解はないんだ。あとは場合による」

モブ女「私たちの場合は?」

モブ男「それは作者しだいだ」

モブ女「掴めない世界ね」

モブ男「まったく」


男「…(どこも同じなんだな)」


つづく


-休日 男家 リビング-

男「これ面白いな」

妹「お兄ちゃーん、何観てるの?」

男「ncis la」

妹「海外ドラマ?」

男「そう。番組説明も面白いなこれ」

妹「すごくたくさん色々書かれてるんだね」

男「なんだか…たぶん好きなんだろうな。これ書いてる人。ncisが」

妹「そうなの?」

男「いや、わからん」


妹「この人…あ、maxpayneの人?」

男「ああ。そうか。だから観たことある感じしたのか。あと、この局長の人マジいいわ」

妹「賞とってるんだねー」

男「ここで全部紹介しきれないくらいキャストもネタも満載なドラマだな」

妹「なんのこと?」

男「独り言」

妹「そういえば…まえにターミネーターのドラマってなかったっけ?」

男「あれな…打ち切りになったんだってよ」

妹「えー面白かったのに」

男「な」


幼「ご飯できたわよ」

妹「はーい!」

男「両親は揃って海外出張」

幼「幼馴染は、お隣さん」

妹「物語はいいねー」

男「お前は『泣くな、はらちゃん』を観るべき」


つづく


-夜 男家 2階-

男「なあ、妹よ」

妹「なあに?」

男「お前、好きな奴いるんだよな?」

妹「教えないよーだ」

男「…」

妹「なあに?」

男「…yesかnoゲームって知ってるか?」

妹「残念。知らないの」

男「なら教えてやる。yesかnoだけで質問を繰り返し、答えにたどり着いたら質問者の勝ちってゲームだ」


妹「たどり着かなかったら?」

男「ハーゲンダッツをパイントで奢ってやる」

妹「…」

男「分かった。一ダースでいい」

妹「面白そうね」

男「ふぅ、じゃあゲームスタートだ」

妹「なんなりと」


男「first,お前が好きな奴は、お前と同じ年だ」

妹「no」

男「お前が好きな奴は、俺と同じ年だ」

妹「yes」

男「お前が好きなやつは、普段目立たない」

妹「yes」

男「…お前が好きな奴は、」

妹「待って」

男「…」

妹「兄としてのアドバイスを先に聞かせて」


男「そいつには先約がいる」

妹「…」

男「モブはモブで、世界を生きている。俺らと同じだ」

妹「…お兄ちゃん、私もう寝るから。おやすみ」パタン

男「…おやすみ」


-妹 部屋-

妹「(…そうなんだ…)」ナミダ スーッ

妹「(ひっぐ…ひっぐ)」

部屋のドア越し

男「…」

コンコン

妹「…なぁに…?」

男「さっき、たまたま柴崎コウに成城石井で会ったんだが」

妹「うそつき」

男「さっき、偶然にも水原希子に」


妹「何の用?」

男「…お前の好きなラムレーズンだ。一人で食うには量が多すぎる」

妹「いらない」

男「ストロベリーもある。他にもあるぞ、クッキー&クリーム、グリーンティー、バニラに」

妹「食べたら承知しないから」

男「なら今一緒に食おうぜ」

妹「…」

男「もっといい男、探せよ」

妹「お兄ちゃんみたいな、って言うんでしょう」


男「悪いか」

妹「悪いよバカ」

男「お前はヤワじゃない」

妹「知ってるし」

男「なら、なぜ」

妹「うるさい…さっさとパイント全部持ってきて」

男「はいはい。仰せの通りに」


妹「バカ兄貴」

男「嫌いになったか?」

妹「あたりまえ…でしょ」

男「念のために、大好きなクレープグラッセもある」

妹「バーカ」

妹「バーカ、ばーか…お兄ちゃんのバカ…」グスン

男「知ってるし」


つづく

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom