男「遠い空の向こうに」 (26)
兄「…は?宇宙飛行士?」
男「宇宙飛行士になりてえんだよ、なんか人生観とか変わるっていうだろ」ピコピコ
兄「宇宙飛行士になるために何が必要なのか知ってるか?」
男「いや知らんが」ピコピコ
兄「協調性が必要だし、一定の職に3年以上就かなきゃいけないし、体力も知識も必要らしいぞ」
兄「お前協調性ないし、ニートだし、体力無いし頭も良くないじゃんw」
男「…うっせえなー、そんな本気で言ったわけじゃねえよ」ストライクショットー!
男(大学卒業して就職後、試用期間でヘタレて辞職。半年間ゲームだけの生活)
男(なんか最近つまんねえな)
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男「」ムクリ
男「あー寝た寝た、午後4時か」
男「…おはよう」ドタドタ
父「もう夕方だぞー」
男「休日なんだからいいだろ、別に」
父「毎日同じようなもんだろ」
男「…ちょっと外出てくる」
父「どこ行くんだ?」
男「コンビニ。たばこだよ、たばこ」
父「体に悪いからやめとけ、何もいいことないぞ」
男「…」ガチャ
男「自分だって昔吸ってたじゃねえか」
男「」イラッシャイマセー
男「91番、1つお願いします」ハイ
男「」アリガトウゴザイマシター
男「」スパー
男「」スパー
────────────
上司「おお、君が男君か。よろしくな」
・・・
上司「またそのミスか?もう学生じゃないんだからさ…」
・・・
上司「何回言えば覚えるんだよ…やる気ないならやめちまえよ」
────────────
男「…」ズキ
男「またあのクソ上司思い出しちまった」
男「…帰るか」
男「ただいまーっと」
男「誰もいないか…ゲームして寝よう」
男「」ピコピコ
カチッ…カチッ…
男「」ピコピコ
カチッ…カチッ…
カチッ…カチッ…
男「…つまんね」
男「友と友2と飲みでも行くか。あいつらまだ大学生だから暇だろうし」
男『暇だ、今から飲みでもいかね?』
友『おう、行くか』
友2『おれも行くー』
1時間後
男、友、友2「「「かんぱーい」」」
男「…ふぅー。で、どうよ最近。大学楽しい?」
友「就活まだ終わってないしなー。あと研究もだるい」
友2「マジで留年しなけりゃな…ぼっちライフだわ」
友「男はどうなんだよ。ニートライフ充実してんの?」
男「…あー、まあね。あんなクソみてえな企業辞めて良かったわほんと。久々にイタズラ電話かけてやろうかな」
友2「お前は相変わらずクズだなwwwwwwそのうちお前の仕業だってバレるんじゃね?」
友「でもそろそろ働かないとまずいんじゃね?期間あけると就職難しくなるらしいぜ」
男「公衆電話からかけてるからバレねえよ。…まあぼちぼち仕事探すかな。公務員とか考えてるけど、楽らしいし」
友「公務員つっても色々だろ?キツいとこはキツいぜ」
男「例のクソ会社にいた社畜みてえな先輩が言ってたんだよ。○○の仕事は楽な仕事してる癖に国民から金を搾取してるから嫌いだって。だからその『楽な』仕事に就こうと思ってな」
友2「お前なーwwwwww」
男「大学の時は就活ろくにやってなかったからな。今度はちゃんとサボれそうな仕事探すさ」シュボッ
友「でも男、やってて楽しい仕事探したほうがいいんじゃねえの?楽な仕事続けてもな…」
男「え、なにお前ww仕事に『やりがい』とか求めちゃう人だったわけ?将来有望な社畜だなー」スパー
友「社会に出たら、一日の三分の一は働いてるわけだしな。楽な仕事見つけるよりももっと…」
男「あーはいはいわかったわかった。どいつもこいつもなー、釈迦様みてえな説教は聞き飽きたよ。仕事の話なんて止めようぜ」
友「俺はお前のために言ってんだぞ」
友2「まあまあまあ、そろそろ店かえるか!」
男(友の野郎、働いたことねえ癖に…まあ俺もろくに働いてねえけど)
─────────────
友2「はー、飲んだ飲んだ」
友「そろそろ解散か」
男「え、朝まで飲まねえの?」
友2「わり、俺明日の講義あるんだ」
友「俺も。まあお前も色々頑張れよ」
男「へーい。じゃあまたな」
男「んだよあいつら、ノリ悪ぃな。帰って朝までゲームでもすっか」
男「…あー、つまんねえ。明日は女でも誘って遊ぶか」
次の日
男「よう、女。悪いな忙しいのに」
女「別に忙しくはないですけど…今日は講義があるので昼ごろまでしか遊べませんよ?」
男「講義なんか1回くらいサボっても問題ねえって。俺ら付き合ってんだからさ。とりあえず映画館でも行くか」ギュッ
女「…しょうがないですね」
──映画館
男「で、何見る?俺はアクションとかコメディとk」
女「恋愛映画が見たいです。この、雪に歌えば、とかどうです?」
男「(マジかこいつ。恋愛映画とか頭に花咲いてるやつしか見ねえだろ…)ん?」チラッ
男「リバイバル上映…なんだこれ?『遠い空の向こうに』か」
女「リバイバル上映っていうのは、昔の映画を再び上映することです」
男「へー。面白そうだからこれ見てみようぜ、アクションでもコメディでもねえけど」
女「その映画、見たことがあります。炭鉱の町に住んでいる高校生がロケットを作る話です」
男「おいおいネタバレすんなよ!」
女「いや、私見たことあるっていったでしょ。早く行きますよ」グイグイ
男「おい引っ張んなよ、つうか結局その頭悪s…恋愛映画見んのかよ…」
男「なあ恋愛映画とか感動映画って何がおもしれえの?あれ見て泣くわけ?」ヒソヒソ
女「静かにしてください。始まりますよ」ヒソヒソ
───30分経過。
男(やっぱつまんねえなー。ポップコーンうめえ。…女はこんなんまじめに見てんのか)チラッ
女「……」グスッ
男(マジか、マジで泣いてんのか。つうかまだ泣くシーンですらねえだろ)
男(あーくだんねー。もう寝よう。金無駄にしたな)
─────────
男「いやー感動したわー。いい映画だったな」
女「そうですね」
男「特に終盤の主人公とヒロインが抱きあうとことか…」
女「そうですね」
男「…なんで機嫌悪そうなの?もしかしてそんなシーンなかった?」
女「別に悪くないですよ」
男「やっぱ機嫌悪いじゃねえか。なんで怒ってんの?」
女「怒ってないです」
男「とりあえず理由言えよ、俺イライラすんだよ。そういう無駄な問答みてえなの」
女「…そういうところです」
男「え?」
女「そういう所ですよ!私が怒ってるのは!」
男「…はあ?お前何言って」
女「なんでそんなに冷たいんですか!?さっきの映画だってつまらなそうな顔してるだけで、ろくに見てなかったじゃないですか!最近の男さんは、私のことなんて、暇つぶしの、都合の良い相手としか思ってないですよね!いつもつまらなさそうにして!」
男「だから俺は恋愛映画は嫌いなんだっつうの!なにお前?もしかしてあの日なの?それとも借りた金のことで怒ってんの?金なら今月中には返すよ。これで文句ない?」
女「…映画なら私も見てませんでした。もう別れましょう。男さん、昔はもっとキラキラしてて、いつも楽しそうで、私のこともちゃんと考えてくれてたのに」
男「…おいおいおい。本気か?つうかお前さっき映画見て泣いてたじゃねえか…あ…!」
女「今までありがとうございました。お金は返さなくていいです、さようなら」スタスタ
男「あの時女が泣いてたのは…」
───数日後
男「なんだよ、この前飲んだばっかなのにまた行くのか?休日だしこの時間はもう予約取れねえぞ」
友「今日は飲みじゃねえよ、俺のお気に入りの店紹介してやろうと思ってさ」
男「それだけかよ、しょぼいとこだったら承知しねえぞ」
友「任せとけよ。そういえば女ちゃんと別れたんだったな」
男「…なんだよいきなり。別に合コンでも行けば女なんて…」
友「女ちゃんなんて忘れちまうくらいいいとこだよ、あの店は」
男「へえ、楽しみにしとくよ」
男「…ていうかどこまで行くんだよ。もう繁華街過ぎちまったぞ」
友「ああ、ここだよ」
男「ここだよ…って、ここ営業してんのか?随分ボロいけど」
友「まあ見てな。すいませーん!友です!」
中年「おお、友くんか。待っていたよ」
友「ご無沙汰してます。今日は中年さんだけですか?」
中年「そうみたいだね。…そちらの方は、さっきの話の?」
男「ああ、ええと」
友「はい、自分の友人の男です。今日はよろしくお願いします」
男「…よろしくお願いします。(何の集まりだよ。胡散臭い宗教とかじゃねえよな?)」
中年「まあ、とりあえず中に」
男「あ、ちょっと失礼」スパー ポイッ
中年「歩きタバコに捨てタバコか…君、周囲の迷惑とか考えたことあるかな?君が捨てたら当然、それを拾って処分する人もいるんだよ」
友「おい、男」
男「はあ。別にあなたが拾うわけじゃないでしょ、このタバコ。ちゃんと店の迷惑にならないように路上に捨てましたし。俺の勝手でしょ」
中年「君ねえ…。最近の若者は問題だな、本当に。」
友「すいません、口の利き方もなってなくて。後で言っておきますので」
男(めんどくせえおっさんだな)
───店内
男(…ボロっ。これただの廃屋だろ。どうなってんだよ)
中年「準備はできてるよ。早速始めようか、まず友くんから」
友「恐縮です。男に手本を見せる感じでいきますね」
男「…なんだ、これ。スプーンとライターと…粉と注射器」
男「お前…これは…」
男「ヘロイン…か?」
友「お、男はもう経験済みか。さすがだな」
男「薬に手は出してねえよ…映画かなんかで見ただけだ」
中年「男君…それは勿体無いね。見たところ、君は常にストレスを抱えているようだ。その上何事も斜に構えて批評しつつ、周囲の人間と距離を置こうとするような人間だ。哀れだな」
男「会ったばっかなのに何分析してんだよ。趣味は人間観察でーす、とか言っちゃう人か」
友「お前のそのストレスもこいつが吹き飛ばしてくれるよ。…フゥー」カチッ
男「なにが歩きタバコに捨てタバコだよ…お前らの方がよっぽど頭湧いてるぜ」
中年「僕たちは君と違って周囲に迷惑をかけてるわけでもないからね。一緒にしないでくれるかな」
友「就活のストレスで一発だけやってみようと思ったらこれがすげえいいものでさあ。あんな女のことは忘れてキメちまえって、すぐ楽になる」
男「…だから女は関係ねえだろ、お前目がやばいぞ、死んだ魚かよ」
友「お前みたいなやつと別れて清々したってよ、女ちゃん。ははは、いつもあの子の愚痴聞いてたんだぜ、お前のことで」
男(…なんだこれ、すげえムシャクシャするな)
男「…お前喋りすぎだよ、ちょっと落ち着け…てヤク中に言っても意味ねえか」
友「あの子、ベッドだとすげえよなー。お前より俺の方が気持ちいいってさ!へへへ」
男「お前マジで黙れ!ぶっ[ピーーー]ぞこのカス野郎!」バキッ
友「…いってえな、おい!お前こそ殺してやるよ!」スッ
男(なんでナイフ持ち歩いてんだよコイツ、マジで[ピーーー]気か。つうかジジイ止めろよ!)
男「…くそ!」ダッ
友「逃げんのかよ!おい、男!男!誰がカスだって?ああ!?」
中年「僕たちは君と違って周囲に迷惑をかけてるわけでもないからね。一緒にしないでくれるかな」
友「就活のストレスで一発だけやってみようと思ったらこれがすげえいいものでさあ。あんな女のことは忘れてキメちまえって、すぐ楽になる」
男「…だから女は関係ねえだろ、お前目がやばいぞ、死んだ魚かよ」
友「お前みたいなやつと別れて清々したってよ、女ちゃん。ははは、いつもあの子の愚痴聞いてたんだぜ、お前のことで」
男(…なんだこれ、すげえムシャクシャするな)
男「…お前喋りすぎだよ、ちょっと落ち着け…てヤク中に言っても意味ねえか」
友「あの子、ベッドだとすげえよなー。お前より俺の方が気持ちいいってさ!へへへ」
男「お前マジで黙れ!ぶっ殺すぞこのカス野郎!」バキッ
友「…いってえな、おい!お前こそ殺してやるよ!」スッ
男(なんでナイフ持ち歩いてんだよコイツ、マジで殺す気か。つうかジジイ止めろよ!)
男「…くそ!」ダッ
友「逃げんのかよ!おい、男!男!誰がカスだって?ああ!?」
男「はあ、はあ…追ってきてないな。俺も体力落ちたな、もう歳か」
【お前と別れて清々したってよ】
男「…」ズキ
男「友の野郎、真面目なやつだと思ってたんだけどな。あんなのに手を出してたか」
────────
【おい男、キャッチボールでもするか】
【高校卒業しても友達だよな、俺たち】
【男、大学楽しいか?実は留年しちまって…まあ自業自得か】
【今度実家に帰るんだ、飲みでも行こうぜ】
───────
男「…まあ遊ぶ相手なんかそこら中にいるしな、あいつとは縁を切っとこう」
男「なんか、疲れたなあ」
───自宅
父「おお、もう帰ってきたのか?」
男「まあ色々あってな」
父「まあ…なんだ、ちょっとそこに話そうか」
男(もしかして説教か?まあ仕事しないでブラブラしてるから当然か)
男「悪いけどちょっと疲れててさ、また今度…」
父「まあ数分で終わる話だ、聞いてくれ」
男「…」ハァ
父「それで、仕事探しの方はどうだ?」
男「まあ…ぼちぼちじゃねーの」
父「そうか…まあ公務員になるにも勉強が必要だ、そっちのほうは…」
男「…チッ」
父「…すまん、まあその話はどうでもいいんだ。話したかったのはもっと別のことでな」
父「こうやって話すのも何年ぶりだろうな…お前はまだ中学生だったか」
男「なんだよ、早く済ませるんだろ」
父「昔のお前は…すごく傷つきやすいやつだった。特に人の悪意に敏感で、他人が気にも止めないようなことで悩み続けて」
男「…」
父「当時の俺はお前を軟弱なやつだと思っていた。お前に悩みを打ち明けられても相手にしなかったな。陰口を言われただとか、クラスで孤立している奴がいるとか、そんな小さなことで悩むお前に苛立っていた」
父「プライドの高いお前は親である俺以外には打ち明けなかったのかな。誰にも悩みを打ち明けず俺にも蔑ろにされて、心が耐えきれなかったのかもしれない。お前はいつしか自尊心はそのままに、思いやりもなく、自己中心的な人間になっていた。少なくとも他人にはそう見えただろうな」
男「おい今頃何言ってんだよ…何年も前のこと言うのはやめろ」
父「今頃だが…すまなかった。お前は本来、責任感が強く、見栄張りで、その癖繊細で優し過ぎる人間だ。こういう世界で生きていくにはあまりに純粋だった。しかしそれは人間にとって最も大切なことなんだ」
男「だから今更何言ってんだよ!」
父「そんな純粋な人間を見下して軽蔑するような…俺のようにはならないで欲しいんだ。親としての最後の頼みだ。」
男「うるせえんだよ!」バタン!
男「………」シュボッ スパー
男「…」イライラ
スレタイの映画自体は名作なのでぜひ見てみてください(笑)
男「…」スパー ポイッ
男「何なんだよ…最近意味わかんねえよことばっか…」
男「…」ヒョイッ
男「ゴミはゴミ箱に、か…ポイ捨てとか習慣になっちまったよ」
ポタ…ポタ…
男「雨か」
男(いつからだ?こんな詰まんねえ毎日になったのは) ザー
男(俺がクズみたいな性格になったのは)
男(善人がバカを見て、俗に言う世の中のクズが得をするっていう)
男(それがムカついたからだ、親父が言ってるみたいなまともな人間じゃねえんだよ、元々)
男(でも、それっていけないことなのか?他人を傷付けて利用して、やたら真剣に考え込んだり夜に涙を流したりせずに)
男「…そうやって生きられるなら誰だってそうしたいんじゃないか?」ザー…
男「それに、そうして生きていこうとしたのになんで…毎日こんなにつまんねえんだよ…」ポタ…ポタ…
───数日後
友「…何だよ、話っていうのは」
男「ああ、その…なんつうか」ボソボソ
友「俺もあんまり時間ないぞ」
男「だからさ…この前やってた薬」
男「あれ…止めとけよ」
友「…」
男「その年でムショ行ったら親とか色々面倒だろ、俺も捕まった友達いたとか洒落になんねえしさ」
友「…もう無理なんだ、お前も分かってるだろ、ヘロインだよ。キングオブドラッグだ」
友「寝ても起きても飲みいったりしても、頭の中から離れないんだよ」
友「気が緩むと天井から虫が落ちてきたり俺の体を食いちぎったり…いくら幻覚っていってもヤクやってる奴にとってそれは本物の体験なんだ、その幻覚はヤク自体でしか消せないんだ」
友「お前には迷惑かけねえよ、心配すんな」
男「…笑うなよ、あからさまに顔無理してるぞ」
友「あと…俺こそ悪かった。女ちゃんのこと馬鹿にしてさ」
男「…別に気にしてねえし」
友「あれ、嘘だ。女ちゃんに愚痴なんか聞かされてないし、変なこともしてねえよからさ」
男「え?」
友「女ちゃんお前の自慢ばっかだったよ、デレデレだ、ははは。」
男「…そっか、はは」(もう別れてんだけどな)
友「まあ…そういうことだ、いろいろ悪かったな。もうお前とは会わないようにする。じゃあな」スタスタ
男「ああ…じゃあな」
男(じゃあな…って、これでいいのか?)
男(俺は友を助けるために…いや、もうあいつとは関わらねえから…ヤク止めさせようとしたのも俺に被害行かないためだし)
男(…なんか違う気がするな。俺はあいつにどうしてほしかったんだ?)
男「…おい」
友「…どうした?」クルッ
男「どっちにしたって捕まったら俺の評判悪くなるんだよ。だから…」
友「…」
男(そうじゃねえ、俺は…そうだ、俺はこいつと)
男(友と一緒にいたいだけなんだ)
男(多分誰だってそうだろ、周りのことなんか)
男「…ああ!クソ!」ガリカリ
男「俺はな、俺の評判とかお前の親御さんとか、はっきり言ってどうでもいいんだよ!」
男「お前と一緒に飯食ったりバカやったりしてえんだよ!だからヤク止めろって言ってんだ!」
友「…」
男「」
友「…久しぶりに聞いたぜ、お前のそういう素直なのは」
男「…で、その、どうなんだよ」ポリポリ
友「そう簡単にはな…まあ…止める努力はする」
男「…おう」
友「ありがとよ…やっぱお前似合わねえよ、悪振って格好つけるのは」
男「あ?」
友「向いてないんだよ、悪いことすんのは。悪い奴にはさ、悪いことして平気な奴にしかなれない」
男「何言ってんだお前…俺はもうクズになっちまったんだよ、もう遅えよ」
友「お前さ、ヤク中とどっちが取り返しつかないと思う?」
男「…お前はマジで止めろ!」
友「はは、お前のそういうとこだよ、向いてないの」
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