勇者「準備はいいか?」
戦士「デートの時間まで待ってくれ」
僧侶「おやつたべるから待って」
賢者「一旦休憩だ」
勇者「揃いも揃って自由人かよ!魔王目の前にしておやつだの休憩だの悟りの境地にもほどがあるよマジで!」
仲間達「わかったよ」
戦士「実は武器忘れた」
勇者「なぜ今まで言わなかった!魔王の目の前で戦力外自己申告されちゃったよ!どうするんだ!」
僧侶「メイクさせて」
勇者「よく言えたなそれ!まさしく勇者だよ!世界の命運がかかってるんだよ今!しかもおやつ食べながらかよ!」
賢者「ぐうぐう…」
勇者「マジで休憩してんのかよ!?余裕ぶっこいてんの!?それとも死を悟ったの!?まじめにやれ!」
仲間達「わかったよ」
戦士「実は俺、カツラなんだ」
勇者「それこのタイミングで言う!?どうでもいいよ!さっきからお前のイメージは悪くなりっぱなしだよ!」
僧侶「実は私、男なの」
勇者「だからなんで今カミングアウト!?カツラより衝撃受けたよ!多分便乗する奴が出るからやめろ!」
賢者「実は俺、遊び人なんだ」
勇者「ほらきた便乗!!てか職を偽ってたの!?大胆にもほどがあるね!ラスボスなのに戦力外が二人出ちゃったよ!ちゃんとしろ!」
仲間達「わかったよ」
戦士「一旦宿に戻るか」
勇者「お前は自由を極め過ぎだねえ!武器を忘れた分際でよく言えるもんだなオイ!もうエンカウントしてるんだよ!?!」
僧侶「実は今全裸なの」
勇者「突然どうした!?宿敵の前で防御力0!?男と宣言してから吹っ切れすぎてないかい!?露出癖も暴露してるよ!」
遊び人「俺、パンより米が好きなんだ」
勇者「一番いらないよその情報!この暴露大会史上最もどうでもいいよ!だったら俺はパンの方が好きだ!まじめに戦え!」
仲間達「わかったよ」
戦士「特技のいちょう切りだ」
勇者「いやそれ料理の技だろ!?しかも武器無いのに!?どうやってんだマジで!」
僧侶「特技のささがきよ」
勇者「それやるくらいなら普通に斬れよ!表面削ってどうすんの!?それも料理の技だしな!料理教室開く気か!?」
遊び人「俺は皮むきだ」
勇者「なんでだよ!?魔王のどこをむくんだよ!魔王を料理するってか!?頼もしいなオイ!魔王の反撃来ちゃうよ!?」
仲間達「わかったよ」
戦士「俺は迷わず勇者を盾にする」
勇者「迷えよ!仲間をかばうかと思いきやとんだ小心者だねお前!お前の鎧は飾りかい!?」
僧侶「私は勇者を餌にして逃げる」
勇者「なんだって!盾ですらねえ!恥ずべき行為だよ!こんなのが勇者の仲間だと思われたくないよ!」
遊び人「俺は力尽きた」
勇者「いきなり死んだふりすんなよ!なに標的から外れようとしてんの!?マジでお前達は勇気のかけらもないね!?」
仲間達「わかったよ」
戦士「俺、戦いが終わったら祖国の彼女と結婚する」
勇者「なぜ今死亡フラグを立てた!?そんなに死にたいのかお前!?今時そんなベタベタなフラグ立てる奴いないよ!?」
僧侶「私、戦いが終わったら祖国をぶっ潰すの」
勇者「なんてこった!戦士と同じ事を言うと思いきや第二の魔王宣言!?お前は祖国にどんな恨みがあるんだよ!?」
遊び人「俺は戦いが終わったら何をして生きればいいんだ」
勇者「遊んでろよ!そもそも終わるのかこの戦い!終わらせてから言おうねお前達!」
仲間達「わかったよ」
戦士「あ、もしもし?分かってるよ、もうすぐ行くから、逃げたりしないよベイビー」
勇者「おえぇぇぇ!ベイビーって!携帯で彼女と連絡とりやがった!世界観を完全に無視したよ!そしてこの戦いから逃げようとしてるよ!」
僧侶「戦士とデートの時間が来たわ」
勇者「お前が戦士の彼女なのかよ!男同士じゃねえか!たまんねえなマジで!しかも同じ祖国をぶっ潰そうとしてたよね!?」
遊び人「売れ残り同士だな勇者…ポッ」
勇者「誰が売れ残りだ!お前もそっちなのかよ!もう嫌だぁぁ!!」
勇者 は 逃げ出した…
魔王「本物の勇者を待っています」
魔王「なぁみんな、新しい魔物はどうしようか」
側近1「さあ」
側近2「なんでもいいっしょ」
側近3「給料まだ?マジブラック企業だよ」
魔王「勇者に滅ぼされたいのかお前達は!まじめに考えてくれ!」
側近達「わかったよ」
側近1「スライムなんてどう?」
魔王「割と早い段階で造ったわ!城にそんなの配備するつもりかよ!あっという間に勇者が来ちゃうよ!?」
側近2「スライムフェスなんてどう?」
魔王「スライムフェス!似たような奴ならいるよ!?祭りか!?祭りなのか!?残念ながら勇者のお小遣いになっちゃうねえ!!」
側近3「ライムなんてどう?」
魔王「魔物ですらねえ!回復しちゃうよ!俺がなんでも造れると思ったら大間違いだよ!まじめに考えてくれ!」
側近達「わかったよ」
側近1「スライムなんてどう?」
魔王「どんだけスライム推しなんだよ!もうお前がスライムやれよ!」
側近2「魔王のお使いなんてどう?」
魔王「お使い!?俺は子どもかよ!パシりにしようとしてるだろお前!主をパシりにしようなんて魂胆だろ!?」
側近3「俺パン屋になる」
魔王「なに勝手な事言ってんの!?魔物考えろよ!パン屋なんて人間界行ってやってろ!」
側近達「わかったよ」
側近1「人間用の装備作ったよ」
魔王「魔物考えろぉぉ!なんで勇者側に有利になるような事をする!?俺に死んで欲しいってか!?」
側近2「俺、勇者になりたい」
魔王「ぶっ殺すぞマジで!?よく俺の前で宿敵になりたいなんて言えたな!」
魔王「って側近3居ないのかよ!本当に人間界行きやがったよ!とんだ裏切りものだよ!」
側近達「わかったよ」
魔王「何をだよ!?」
側近1「マジ魔王うぜえ」
魔王「目の前で悪口!?堂々としてられるのがすげぇよ!あとで消すからなお前!」
勇者2「本当にうぜえ」
魔王「勇者になってるよ!しかも2が残ってるよ!お前も消すからなマジで!」
遊び人「この辺りにパン屋があると聞いたんだけど」
魔王「側近3ゴラァァァ!どこで店を展開してんだ!人間紛れ込んでるよ!全員消えろぉぉぉ!」
勇者達「分かったよ」
側近1「魔王死ね」
魔王「恐れを知らないにもほどがあるよ!俺は魔王失格か!?」
勇者2「側近1が作った武器を食らえ!」
魔王「ぎゃああ!嘘だろ!?どんな連携プレーだよ!お前達は俺の事嫌いなんだろ!そうなんだろ!?」
遊び人「愛してるよ、魔王…一緒に悟りを開こうか」
魔王「お前に関してはなんて言えばいいんだ!!寄るな!アッー!」
終わり
側近3「パン屋は成功だ」
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