男「8レスで?」
幼馴染「そう。8レスで完結する、短編だね」
男「お前がか? 国語の成績は万年オール――」
幼馴染「黙らっしゃい。貴方が書くのよ」
男「俺!? 確かに、誰が書くとは言ってないが……」
幼馴染「ほら、もうスレ立てちゃったんだから」
男「マジかよ……」
①物語は8レスで完結する。
②安価でお題を募ることもあれば、お題なしに投稿を始めることもある。
③安価は絶対だけど、無関係なコメントは安価下。
安価でお題「下3つ」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1408499932
裸のマッチョ
牧場の変態
濃い内容で……。
タイトルは
マッチョ「最後の1人」
です。
ちょっと推敲がてら、昼食をとってきます。
バナッハ=タルスキーの問題を門外漢ながら頑張って理解し、シナリオの目途がやっと立ちました。
ちょっと間が空きすぎるので、先に1本ストックを投稿して、お茶を濁します。
【タイトル】
女「私を撫でてくれ」
【お題】
お題なしの投稿。
#1#
女「ゲームをしよう」
男「プレステか?」
女「んにゃ、アナログなゲームだよ。……さて、私はここに居る」
男「そうだな」
女「君の、ひざの、上で、だ」
男「あぁ」
女「ならば私を撫でてくれ。それがゲームのルールだ」
男「……」ナデナデ
女「ふあっ……ふん。ゲームだから得点を出さなきゃな」
男「得点は?」
女「100点だよ」
#2#
女「付き合ってから何年?」
男「忘れちまった」ナデナデ
女「!! …………そうだな。私もだよ……何がきっかけだったのか」
男「ふむ……世の女性たちは、記念日を気にするらしい」ナデナデ
女「何が言いたいんだい? ああ、撫でるのは止めるなよ」
男「ああ」ナデナデ
女「で、何が言いたかったのかな?」
男「忘れちまった」ナデナデ
#3#
女「ようこそ。私の部屋へ」
男「親はいないのか?」
女「ああ。親は仕事で忙しいんだってさ」
男「へえ……俺の部屋じゃダメなのか?」
女「あぁ、君の部屋だけではゲームのハードが足りないのだよ」
男「さて、今日はどのゲームを?」
女「エースコンバットゼロ ザ・ベルカンウォーだ」
男「PS2なら俺の部屋にもあるんだが」
女「察せよマヌケが。君を部屋に招きたかったんだ///」
男「そうかそうか」ナデナデ
女「もっと撫でろ! 飢えてるんだ私は!」
男「何にだ?」ナデナデ
女「勝利に飢えてるんだ! さぁ、PS2 起動!」
男(テンションたけぇ……)
#4#
エースコンバットは戦闘機乗りのゲームだ。
このシリーズでは大抵、主人公が超劣勢な戦況を塗り替える。
無双しているうちに、味方からは英雄、敵からは悪魔や鬼神などと呼ばれるようになる。
手軽な爽快感と、敵のエースを撃墜する達成感。
そして積み上げた功績に比例して主人公が絶対視されるカタルシス――。
彼女は、このゲームのそういうところが好きなんだと言っていた。
#
ゴォォォォォォォ
女<<敵戦闘機多数……なんの目的で領空を侵した?>>
男「なー、不公平じゃね? なんでそんな高級な機体使ってるんだよ。 Su-37とか厨乙」
女<<撃ってきたか。……くっ。うおおっ……>>
男「よし、ついでにNPC倒したった」
女<<ああ! ジャン・ルイがやられた!>>
男「ハッハ。当たらねえよ」
女「……」ウルウル
男「……」
女<<ああ! ジャン・ルイがやられた!>>
男<<落ち着け! ジーン、指揮を引き継げ!>>
女「……///」ホッコリ
男(それはエスコン04のセリフだが)
#5#
女<<敵機撃破。指定撃墜数に到達。これより帰投する>>
男<<中々骨のあるやつも居るじゃないか……少し安心したよ。ここは撤退させてもらおう>>
女「負け惜しみ乙」
男「うるせー」
女「さて、君を空戦で張り倒すのも飽きたかな。次は……」
男「おっ、チェスとかやろーぜ」
女「アナログか……いいだろう。見せてやる、私のチェスボードを」
男「すげー! ガラスだこれ!」
女「ふふん。透明すぎて、どれがどの駒かよく分からないだろう」
#6#
女「ふぅ。やっぱりボードゲームは君が有利か」
男「まぁね」
女「ふん。いつか目にもの見せてやる」
男「ほら」スッ
女「これは?」
男「詰め将棋のチェス版みたいな……チェス・プロブレムっていうやつの本。練習になるだろう」
女「……っく、くくくっ。お前っ、後々敵に塩を送ったと後悔するぞ」
男「はいはい。もう時間だから帰ってもいいかな」
女「ぐぅぅ……あしらいおってからに」
男「また来てやるから、な?」ナデナデ
女「ちくしょう、上から目線ムカつく……お前みたいなヤツは帰ればいい!」
男「はいはい」
#7#
女「帰れとは言ったものの……やっぱり寂しいな」
なあ、知り合ってから5年目。付き合ってから今日で4年目だ。覚えていないのかい?
私は……引きこもりから脱した時の「高校デビュー」で失敗した。
黒髪ストレートで男子を狙うグループ。
化粧が濃くて、いつもつまらないテレビの話をしているグループ。
腐女子グループ。
全部ダメだった。
あっという間に居場所がなくなった。
私は……つまり、趣味や感性がまるで男のようなヤツで、きゃぴきゃぴしたのが嫌いだったからだ。
私は、教室の片隅でPSPをやりながら、いつ終わるとも知れない昼休みを消化していた。
「なー。それってメタルギア・アシッド2だろ?」
人と話すのが久しぶりで、うまく返事できなかった。
君は居心地の悪そうな笑顔を浮かべながらも、会話を続けてくれた。
「えっと……もしよかったら、対戦しない?」
それが出会い。
5年前だ。
#∞#
#知り合ってから8年目。
女「ついに結婚するんだね……私たち」
男「ああ」
女「ちょっと聞いてみて良いかな。……私たち、知り合ってから何年目で、何月何日に知り合ったの?」
男「……今日で7年目、6月12日に知り合う。これはブラジルでは『恋人の日』とされる」
女「耳が痛くなるほど言ったから、流石に覚えているよね」
男「まあね。……ところで、結婚式の費用のことを考えると、式は半年後にしたほうが……」
女「妙に青ざめた面をしていると思ったら、そんなことか。結婚式は要らないよ。籍だけ置ければいい」
男「……君はそういうヤツだったな」
#知り合ってから60年目
女「チェスのゲーム……1人でやって、楽しいですか」
男「貴方が飽きてしまってから久しいじゃないですか」
女「けれど……寂しいのです……この庭もそうです。寂しい音がしています」
男「……ほら、こっち来て」
女「ええ。久しぶりにゲームをしましょうか」
10年後には墓碑銘のみが残る。
それすら風化するのだろう。
薄れゆく記憶の中に温もりを求めたいというのなら。
誰もそれを止めはしない。
そうやって皆肌を寄せ合って生きている。
それだけだ。
女「私を撫でてくれ」
END
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