モバP「誕生日の次の日」 (42)



2日遅れの木場真奈美さんバースディSSです



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―8月9日真奈美のマンション・6:00am―



真奈美「……ん」パチ

真奈美「朝か……」ムクリ

真奈美「さてと……」ノビー








木場真奈美(25)
http://i.imgur.com/6gGsEfc.jpg





真奈美「……」チラ

レナ「すぅ…… 」←ベッド右隣

真奈美「……」チラ

早苗「すかー…… 」←ベッド左隣

真奈美「……」クルッ

瑞樹「ぐぅ……」←ソファ上

真奈美「……」クルッ

留美「むにゃ……」←カーペット上






兵藤レナ(27)
http://i.imgur.com/M3qdX7b.jpg

片桐早苗(28)
http://i.imgur.com/EKBBgP8.jpg

川島瑞樹(28)
http://i.imgur.com/1HoeORI.jpg

和久井留美(26)
http://i.imgur.com/WphEWAE.jpg






真奈美「これで全員か。予想通りだな」フウ



 カチャカチャ ジャー…



真奈美「ん?キッチンに誰かいるのか?」ピク








―――



美優「ふう… これでおわり、と」キュッ

真奈美「美優さんもいたのか」スタスタ

美優「あ、おはようございます真奈美さん。起こしてしまいましたか?」

真奈美「いや、いつもこの時間に目が覚めるんだ。それより洗いものをしてくれたのかい?」

美優「朝起きたらそのままだったので、余計なことかと思ったんですけど……」

真奈美「いや、助かるよ。どうもありがとう」ニコ






三船美優(26)
http://i.imgur.com/2GcGBpV.jpg




美優「い、いえ、真奈美さんの誕生日をお祝いするパーティーだったのに、後片付けを
   してもらうのは悪いですから…… 昨日はごちそうさまでした」ペコリ

真奈美「そう言ってくれるのは美優さんだけだ。しかし気にしてくれなくていいぞ。
    美優さんは昨日初めてウチに来たから知らないと思うが、私の誕生日など
    関係なく、ウチで飲み会をすると後片付けはいつも私だからな」フフッ

美優「お料理を準備するのも、酔い潰れた人を介抱するのもですか?」

真奈美「そうだな。だが私は別に嫌々やってるわけではないぞ。元々料理は好きだし、
    世話焼きな性分なんだよ。皆が楽しんでくれればそれでいいさ」






美優「それは普段の真奈美さんを見ればわかりますが……」

真奈美「まあそういうことだ。美優さんも昨日の夜はそのまま寝てしまったんだろう?
    着替えは用意しておくから、シャワーを浴びてくるといい」

美優「い、いいですよ、真奈美さんにご挨拶したら帰るつもりだったので……」アタフタ

真奈美「遠慮しなくてもいいさ。レナや早苗さんもウチに泊まる時はそうしているし、
    私も慣れている。それにレナ達が起きると風呂や洗面台が混むから、早めに
    行って来た方がいいぞ」

美優「それではお言葉に甘えて…… ありがとうござます」ペコリ








 スタスタ…



真奈美「さて、朝食の準備をするか」コキコキ








***



真奈美「Everybody's gone surfin' Surfin' U.S.A.~♪」カチャカチャ

美優「お風呂ありがとうございました真奈美さん……」スタスタ

真奈美「ああ、もうすぐ朝食の支度が出来るから座っててくれ」ニコ

美優「あ、あの……」モジモジ

真奈美「ん?何だい?」

美優「こ、この服は一体……?」

真奈美「ああ、レナがウチに置いている私服だ。昨晩本人に許可は取ってある」ニッコリ




美優「こ、こんなに丈の短いタイトスカート恥ずかしいです……!」カアア

真奈美「ふむ、そう言われてもそのスカート以外となると、他の着替えは更に丈の短い
    ホットパンツになるのだが」サラリ

美優「こ、これよりも短いんですか!? 」ギョッ!!

真奈美「ディーラーの名残だろうな。レナは普段から脚を見せる衣装が好きらしい。
    まあ、今の時期なら問題ないだろう」

美優「ううぅ、何だか落ち着かない……」モジモジ

真奈美(本当は早苗さんや夏美が置いているもう少し丈の長いスカートもあるが、一度
    レナみたいな格好をした美優さんを見てみたかったんだよ。元々は瑞樹さんが
    言い出した事だが、私も親切な素振りをして人が悪いな)ニヤリ







―――


美優「すみません、朝ごはんまでご馳走になってしまって……」

真奈美「構わないさ。昨日の夜にパーティー用とは別に下準備だけしておいたから、
    それほど手間もかかっていないしな」パクパク

美優「昨日の時点でここまで見越していたんですか……?」

真奈美「朝からバタバタしたくないし、振り回されたくないだけさ。朝は心に余裕を
持って過ごさないと良い仕事は出来ないからな」ズズ…

美優「すごいですね真奈美さんは。私も見習わないと……」パク




真奈美「ところで美優さんは何時に起きたんだ?あの量の洗いものを片付けていたと
    いうことは、かなり早かったんじゃないのか?」

美優「いえ、真奈美さんが起きる30分くらい前だと思います。瞳子さんが起きたのに
   気付いて目を覚ましました。真奈美さんが起きる前に帰ってしまいましたけど、
   瞳子さんも一緒に片付けてくれたんですよ?」

真奈美「そうだったのか。瞳子も朝食を食べていけばよかったのに、相変わらず頭が
    堅いというか生真面目な女だな」フッ

美優「昨日は麻理菜さんと夏美さんとのあちゃんもいたはずですけど、いつの間に
   帰ってしまったんでしょうか?」





真奈美「麻理菜さんは昨日美優さんが酔い潰れた後に帰ったよ。この季節は早朝から
    サーフィンをするのが日課らしい。のあはいつも知らない間にいなくなって
    いるんだ。一応帰る前に一声かけてくれるが」

美優「夏美さんは……?」

真奈美「あいつは帰ってないよ。そろそろ戻って来るかな」チラ

美優「え?」キョトン







 ガチャ バタン



夏美「ふう、ただいま。あ、美優さん起きてたの。おはよ」スタスタ

美優「な、夏美さん!? こんな朝早くからどこに……」

夏美「ん?このあたりをランニングしていたの。いやー今日は天気悪くなりそうだわ。
   涼しいからいいけどね」コキコキ







相馬夏美(25)
http://i.imgur.com/D1y3XbK.jpg




真奈美「それよりシャワー浴びて来たらどうだ?私達はオフだが、お前は今日は朝から
    仕事だろう?」

夏美「おっとそうだった。私の分も朝ごはんある?」

真奈美「ああ、用意しておくよ」

夏美「ありがと。それじゃシャワー借りるわね」スタスタ







 バタン



美優「……」ポカーン

真奈美「ん?どうしたんだ美優さん?」

美優「あの、夏美さんはいつもあんな感じなんですか……?」

真奈美「泊まった時は大体そうだな。あいつは私が起こさなくても勝手に起きて走って
    いるから遅刻もしないし、手がかからないよ」モグモグ

美優「……」






美優「……真奈美さん」ズイッ

真奈美「な、なんだ美優さん、顔が怖いぞ……?」ビクッ

美優「真奈美さんは皆さんを甘やかし過ぎじゃないですか?小さい子供じゃあるまいし、
   いくら皆さんのお世話をするのが好きでも度が過ぎていると思います」ジロリ

真奈美「そ、そうか?私は別に構わないのだが……」

美優「そういう問題ではありません。このままではレナさんや留美さん達が大人として
   ダメになってしまいますよ。失礼ですが真奈美さんはもっと厳しい人だと思って
   いましたが、私の勘違いだったのでしょうか?」ジー






真奈美「ふむ、そう言われると反論出来ないな。アイドルになる前からこういう事を
    ずっとしていたから、全く疑問に思わなかった」ポリポリ

美優「アイドルになる前から、ですか?」ピク

真奈美「ああ、私は元々裏方の人間だからな。ボーカリストやインストラクターを
    して、自分が関わった人間や指導した教え子が存分に力を発揮できるよう
    出来るだけのことはしていた。中にはレッスン以外でも自宅に泊めたり、
    食事の面倒をみてやっていた子もいたからな」

美優「そんなこともしていたんですか。 でも確かに真奈美さんには、私達も時々歌の
   レッスンでお世話になることがありますね……」





真奈美「トレーナー姉妹の都合がつかない時の臨時だがな。あの四姉妹は裏方時代は
    友人兼ライバルだった。しかし今も時々、自分は裏方ではないかと錯覚する
    ことがあるよ。だから私も勘違いをしていたのかもしれん」フム

美優「すみません、よく事情も知らずに失礼なことを言って……」ペコリ

真奈美「いや、いいんだ。美優さんは何も間違っていない。今はアイドルなのに、私も
    まだまだ裏方の人間の意識が残ったままの未熟者だったというわけだ。さすが
    OLを経験しているだけあって美優さんは大人だな」フッ




美優「そ、そんなことありませんよ、私なんか留美さんに比べれば……」アタフタ

真奈美「しかしその留美さんはまだ起きないな。昨日1時くらいまで飲んでいたのは
    憶えているが、あの4人は一体いつ寝たんだ?」

美優「留美さんももっとしっかりした人だったと思うんですけど……」

真奈美「くっくっ、まあ仕方があるまい。芸能関係の仕事はどうしても生活のリズムが
    崩れがちになるからな。留美さんもすっかりこの業界に染まったらしい」

美優「そろそろ起こした方がいいんじゃないでしょうか?レナさん達は今日はレッスン
   だと言ってましたが、留美さんは仕事だって言ってたのに……」

真奈美「いや、大丈夫だ。私が起こさなくても……」







 pipipipi…… pipipipipi……



真奈美「おっと電話だ。すまない美優さん、少し外すぞ」ピッ

真奈美「もしもし木場だおはよう。……ああ、留美さんならウチで寝ている。え?他に
    誰がいるか?レナと瑞樹さんと早苗さんだな。……ああ、わかった。それじゃ
    仕事に遅れないように起こすよ。では失礼する」ピッ

美優「今の電話はPさんですか?」

真奈美「ああ、流石プロデューサーだ。自分の担当アイドルが酔い潰れてまだ寝て
    いるのはお見通しらしい。しかも留美さんがどこで寝ているのか特定して、
    確実に起きている私に電話をかけるとは大したものだ」フフッ






美優「まるで千里眼ですね。他に誰がいるかも忘れずに確認していましたし……」

真奈美「彼は本物の裏方だよ。何せ同じ裏方の私が背中を預けてもいいと思った人間
    だからな。気が付けば私もすっかりアイドルにされてしまった」

美優「そうですね。私もまさか自分がアイドルになれるとは思いませんでしたよ。
   Pさんはすごい人ですね」クス

真奈美「たまにとんでもない仕事をさせられるがな。まさかこの私に女優をさせるとは。
    しかも『ターミネーチャン』とは何だ?Pが真面目なのかふざけているのか全く
    わからん……」ブツブツ

美優(真奈美さんには悪いですけど、はまり役すぎます……)






真奈美「まあ折角Pが誕生日にくれた仕事だし、私もいい加減にアイドルとして覚悟を
    しなければいけないな。Pが私にターミネーチャンをやって欲しいと言うなら、
    私はその期待に応えるだけだ」キリッ



美優(どうしてPさんも誕生日にそんな仕事を…… はまり役ですけど……)







夏美「ふう、さっぱりした。あれ?私の朝ごはんは?」スタスタ

真奈美「ああすまない、準備するのを忘れていたよ。冷蔵庫にサラダとフルーツ類、
    コンロにスープとオムレツ、トースターにパンをセットしてあるから自分で
    準備して食べてくれ。私は今から留美さんを起こさないといけない」スクッ

夏美「えぇ~!しっかりしてよもぉ~!」ブーブー

美優「夏美ちゃん」ズイッ

夏美「え、なに、どうしたの美優さん?あとなんでちゃん呼び?」ビクッ






美優「真奈美さんは夏美ちゃんのお母さんじゃないんですよ?夏美ちゃんも大人だし、
   そこまで準備してもらっているなら後は自分で出来ますよね?」ジロリ

夏美「あ… ハイ… 出来ますやります……」ソソクサ

夏美(怒られちゃった…… どうしちゃったの美優さん?なんでミニスカ?)ドキドキ



真奈美(夏美にそう言った美優さんだったが、寝不足と二日酔いで最悪の状態だった
    留美さんを放ってはおけず、結局自分はオフなのに留美さんを支えるように
    夏美と一緒にマンションを出て行った―――――)



おわり







―おまけ―



レナ「ギャ―――――ッ!! 寝坊した―――――っ!! 」バタバタ!!

早苗「落ち着いてレナちゃん!まだギリギリ間に合うわ!」バタバタ!!

瑞樹「まずシャワー!それからメイク!着替えは夏美ちゃんのを借りるわ!」バタバタ!!







真奈美「ああおはよう。やっと起きたか」ペラ

レナ「何優雅に新聞読んでるのよ!どうして起こしてくれなかったの!? 」グワッ!!

真奈美「美優さんから一般的な大人としての在り方を教えられてな。一応起こす気では
    いたが、お前も大人なら自力で起きたらどうだ?」ジロリ

レナ「うぐっ、正論すぎて言い返せない……!」ギリッ

瑞樹「美優ちゃんも強くなったわね。気球撮影で度胸がついたのかしら?」

早苗「せめて目覚ましはセットしとくべきだったわ。いつもは真奈美ちゃんに起こして
   もらっていたから完全に油断しちゃったなあ……」ポリポリ







真奈美「ああ、それとPから伝言だ。今日の午前中3人のレッスンを担当するベテが
    夏バテでダウンしたそうだから、残念ながら来られないらしい」

瑞樹「え!? それじゃあレッスンは中止なの!? 」ラッキー!!

真奈美「だから代わりにマスが担当するそうだ」バッサリ

レナ「最悪の展開じゃない!! ていうかその伝言聞く必要あったの!? 」グワッ!!





早苗「のんびりおしゃべりしてるヒマはないわ!こうなったら3人でお風呂に入るわよ!」

レナ「ちょっ!? あのお風呂に大人3人はキツいわよ!! 」ギョッ!!

瑞樹「レナちゃんと早苗の胸が大きすぎるのが悪いのよ!! このナイスバディ!! 」

レナ「そんなキレ方されたの初めてよ!! 」

早苗「いいからさっさと行くわよ!1人でも遅れたら連帯責任なんだから!」グイグイ





レナ「ちょ、押さないでよ、あ、真奈美!」

真奈美「なんだ?」

レナ「私の着替え出しといて!あと食パン焼いといて!」

早苗「あたしもお願い!」

瑞樹「私も頼むわ!出来れば6枚切りがいいけど8枚切りでも構わないから!」







 ギャーギャー!! バタン!!



真奈美「フッ、食パンって少女漫画じゃあるまし……」クス

真奈美「さてと……」ピッ





真奈美「もしもしマスか?今日のレナ達のレッスンだが、ベテの代わりに私がやって
    やるよ。Pの許可はもう取ってあるし問題ないさ。……今日はオフじゃない
    のかだと?それはお前も同じだろう。ベテの看病でもしてやれ」

真奈美「それから頼みがあるんだが、ロボットダンスの資料を集めておいてくれないか?
    次の仕事に使うかもしれないんだ。……なに?『Pにも同じことを頼まれた』?
    ……くっくっ、さすがPだな。ならいい、今のは忘れてくれ」

真奈美「それじゃあベテにもよろしく。礼はそうだな、元気になったら一杯付き合えと
    伝えてくれ。私もたまにはゆっくり昔話がしたいんだよ。それじゃあな」ピッ



真奈美「さて、パンを焼いたら私も準備しないとな」スタスタ



END







 ここまで。誕生日から2日遅れましたが、真奈美さんおめでとうございます!自分の
誕生日パーティーなのに自分でセッティングしそうな人なのでこんな感じになりました。
今回は美優さんに登場してもらいました。昔はか弱い(重い?)雰囲気の人でしたが、
最近のセリフを見ていると強くなりましたね。いつかレナさんみたいな脚線美を私服で
堂々と疲労してくれるのを期待しています。では


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