菜々「ウサミン星考察大会?」 (47)
アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。
短め、書き溜めありです。
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菜々「ふぃ~…今日もお仕事終了!お疲れ様でした!」
プロデューサー(以下P)「お疲れ様でした」
P「菜々さんもお疲れでしょうに…荷物運びまで手伝っていただいてありがとうございます」
菜々「ふふっ、構いませんよ」
P「じゃあ…ちょっと残りの片づけをやってますので」
菜々「手伝いますよ!とりあえず…コレとコレ、倉庫にしまってきちゃいますね!」
P「…ええ、お願いします」
菜々「おまかせください、ご主人様!なんちゃって♪」
(バタン)
菜々「これをしまったら…Pさんにお茶でも淹れてあげましょうか」
(ガヤガヤ…ざわざわ…)
菜々「…ん?」
菜々(大会議室ですね…結構人が居るようですけど、何かしているんでしょうか)
菜々(…ちょっと覗いてみましょう)
『(永遠の)第17回!Coだらけのウサミン星考察大会!』
菜々「!?」
菜々(えっ!?どういうことですか!?)
菜々(というか『(永遠の)』ってなんですか!)
菜々(定期的にこんな集まりが催されていたんですか!?)
???「えと…皆さん…静粛に…」
乃々「本日の…ウサミン星考察大会を…開会いたします…」
菜々(まさかの乃々ちゃん主催!?)
乃々「これまで…皆さんのご協力もあり…秘密のヴェールに包まれたウサミン星の秘密に少しずつ迫って来ていると信じています…」
乃々「でも…まだまだウサミン星はわからないことだらけです…」
乃々「それでも…わたしたちは投げ出すわけにはいきません…」
乃々「本日の会が…ウサミン星の秘密を暴くための一歩であることを…もりくぼは信じています…」
パチパチパチパチ…!
菜々(万雷の拍手!?なんか涙ぐんでいる子までいるんですけど!?)
乃々「では…進行をお願いします…」
瑞樹「はい」
菜々(おいコラ瑞…川島さん何やってんですか!!!)
瑞樹「みなさん、司会の川島瑞樹よ、わかるわね?」
一同『わかるわ』
菜々(一糸乱れず!?というかなんで皆真顔!?)
瑞樹「それではまず…これまでの調査結果を軽くおさらいよ」
瑞樹「マキノちゃん、お願いね」
マキノ「ええ」
菜々(えええ…調査結果って何を言うんですか…)
マキノ「まず…ウサミン星の場所について」
マキノ「『電車で向かうと一時間』そして菜々さんが乗り込む電車の目撃情報から…場所は千葉県が有力視されているわ」
菜々(千葉じゃないです!!!ウサミン星!!!)
マキノ「しかし…」
菜々(?)
マキノ「泉や黒川さんの伝手等を駆使していかなるデータを集めても…そこから宇宙に出たもの、次元跳躍を行ったもの、別の時空に跳んだものの存在は確認されなかった」
菜々(そりゃそうでしょ…って、そんなの泉ちゃんとか千秋ちゃんの伝手で観測出来るんですか!?)
マキノ「他の候補地も同様、少なくとも地球から菜々さんが出て行ったという痕跡は見つからなかったわ」
美優「ウサミン星に帰るのは盆や暮れだけで…普段は地球に仮の宿を取っているのでは…?」
マキノ「それについては前回で指摘されていたので調べておいたわ」
マキノ「結論を言えば…少なくともここ10年間で日本国内から超常的な方法で地球外に出た生命体は居ない…はずよ」
千秋「最後少し曖昧ね?」
マキノ「国家機密に関することだから…まだ全て追いきれてないのよ」
千秋「そう…それなら追加で根回しをしておくわ」
マキノ「ありがとう、助かるわ」
菜々(なんだか大ごとになってきちゃってますよ…!)
翠「菜々さんのお家で一緒にご飯を食べた方は…何か分かりましたか?」
瑞樹「ダメね…菜々ちゃんが酔いつぶれていた時に色々家探ししてみたんだけど」
菜々(川島ァ!あんた何やって…っていうか!『酔いつぶれてた』とか言うな~~~~!!!)
瑞樹「色々託された検査機械も全部無反応、少なくとも今菜々ちゃんが居るお部屋は本当にただのボロアパートよ」
菜々(『ボロ』は余計ですっ!)
翠「そうですか…」
奈緒「な…なぁ…」
菜々(奈緒ちゃんまで!?)
奈緒「その…さ、ウサミン星ってのは菜々の…」
凛「…『さん』をつけなよ」
奈緒「菜々…さんの設定ってことで…本当はそんなの無いんじゃないかな…だからもうやめてあげ…」
加蓮「奈緒!何を言うの!?」
凛「事務所の仲間を嘘つき呼ばわりだなんて信じられない!」
李衣菜「そんなのロックじゃないな~」
奈緒「うっ…でもよぉ…」
(ポン)
奈緒「比奈さん…」
比奈「ここで言っても仕方がないッスよ…」フルフル
奈緒「…くっ、ゴメン…菜々…っ!」
加蓮「わかれば良いんだよ」
凛「私は最初から信じてたよ」
李衣菜「ロックだね!」
菜々(奈緒ちゃん…比奈ちゃん…今度、おいしいご飯作ってあげますからね!)
菜々(というか李衣菜ちゃん!アナタそれで良いんですか!?)
瑞樹「え~…それでは気を取り直して、ウサミンの行動観察…」
真奈美「ちょっと待って欲しい」
菜々(木場さん!木場さんなら…木場さんならきっとなんとかしてくれます…!)
真奈美「私は今回大胆な仮説を立てて来た、どうか少しの間皆に聞いて欲しい」
瑞樹「…乃々ちゃん?」
乃々「ぇ…別に構わないんですけど…」
真奈美「ありがとう、では話させていただこう」
菜々(ごくり…!)
真奈美「私の考えでは…ウサミン星は存在しない!」
菜々(その通り!…いやいやありますけど!でも…!)
加蓮「真奈美さんも菜々が嘘つきだって言うの…?」
奏「失望したわ…」
文香「…ギルティ」
真奈美「まぁ待ちたまえ、人の話は最後まで聞くものだ」
真奈美「皆は菜々さんがウサミン星について質問された時によく何と答えるか知っているかね?」
ありす「私は『皆の心の中にあります』って言われました」
雪美「私も…」
真奈美「そう、我々は今までこの発言を妄言の類であろうと聞き流していた」
菜々(そうかもしれませんけど…もう少し言い方…)
真奈美「しかしおかしくはないか?」
凛「…何が?」
文香「…成程」
頼子「そういうことですか」
奏「…ゴメン、わからないわ、解説をお願いできるかしら?」
真奈美「まず、菜々さんがウサミン星についてこれまで語ってきた内容は全て真実だ」
一同『そうだね』
菜々(設定ですけど!?)
真奈美「つまり…この『心の中』、これが真実だとしたら?」
飛鳥「成程…この物質世界ではなく精神の世界…死後の世界等に代表される肉体を持たないモノたちの世界があるのではないかということかい?」
真奈美「その通りだ」
真奈美「そもそも菜々さんの語るウサミン星の情景は妙に我々の地球に似たものが多い」
菜々(そりゃそうでしょうねぇ!)
飛鳥「ふむ…」
あい「…そろそろ結論をお願いしたいね」
真奈美「ふふっ、そうだな、では」
真奈美「ウサミン星とは…地球だ!!!」
一同『な、なんだって~!!?』
菜々(MMR懐かしいですねぇ…)シミジミ
瑞樹「しかしキバヤシ!」
真奈美「誰だね、私は木場だ」
瑞樹「うふっ、ついノリで♪」キャピッ
千夏「うわキツ」
瑞樹「……今、なんて?」
千夏「キツツキ」目ソラシ
涼「でもさ、確かに凄い案だと思うけど…何か証拠はあるのかい?想像だけなら何とでも言えるぜ?」
真奈美「証拠…ふむ、それは君が仲の良いあの子だよ」
蘭子「…小梅ちゃん?」
真奈美「その通りだとも」
涼「ちょっと待ってくれ!どうして小梅が証拠になるんだ?確かにみくと一緒になって小梅の周囲で鳥の真似をしているのは見るが…」
菜々(それ中身!…いえ、中の人などいませんけど!)
真奈美「少し語弊があるな、キーとなるのは小梅君というよりも…」
文香「『あの子』…」
真奈美「その通りだとも!」
真奈美「我々には見えない『あの子』、それとコンタクト出来る小梅君、それこそが精神生命体(仮称)の世界の存在を裏付けている!」
一同『なるほど!!!』
菜々(ええ~…)
ありす「でもキバヤシさん!ではなぜ精神の世界から菜々さんはこちらの世界に?」
真奈美「木場だ、精神の世界…それはつまり我々人類の集合無意識と言える」
菜々(MMRでこのワードよく出てきましたねぇ…)
真奈美「その世界では喜びや感動等のプラスの感情がエネルギーになると考えられる」
真奈美「しかし昨今はどうだ、人々は疲れ切り虚ろな顔で道を歩いているだろう?」
千鶴「そんな…まさか…!」
真奈美「彼女はよく言うな?『夢』や『希望』と」
一同『!?』
真奈美「彼女は…我々現代人が忘れかけていた夢や希望を思い出させるために『こちら側』に降り立った…」
凛「それじゃ…」
飛鳥「まるで…」
真奈美「そう、彼女は…」
一同『天使…』
菜々(いやいやいやいや!どうしてそうなるんですか!)
マキノ「でもそうなると『あの子』は何なの?やっぱりウサミン星人なの?」
真奈美「その通りだ」
菜々(!?)
(!?)
菜々(えっ!?今何か…)
真奈美「私が思うに…『あの子』とは菜々さんの次にこちらに来ることになっている子なのではないか?」
真奈美「だからこそよく事務所に出没する」
アーニャ「それでは私達のデビューの時に一瞬だけ声を伝えて来たのは…」
真奈美「予行演習の一環なんだろうな、『まずは声だけでも』と」
奏「…待って、いくらウサミン星人とはいえ単独ではアイドルなんてやっていられないはずよ!」
凛「確かに…私達の活動は多くの人たちに支えられているよね」
真奈美「そう、我々をサポートしてくれる裏方、例えば346プロの…今は専務だったか、彼女もウサミン星人だ」
一同『!?』
菜々(怒られますよ!?)
加蓮「…まさかちひろさんも!?」
真奈美「ウサミン星人だな」
李衣菜「トレーナーさんも!?」
真奈美「ウサミン星人だな」
千枝「じゃ…じゃあ、第三芸能課のPさんも…」
真奈美「ウサミン星人だ」
亜紀「拓海の所のガラの悪いP殿も…!?」
真奈美「勿論、ウサミン星人だ」
乃々「待ってください、それじゃあ菜々さんと同じようにアイドルをしているもりくぼ達は…」
真奈美「…いずれウサミン星人となるだろう」
一同『!?』
菜々(!?)
肇「そんな…ウサミン星を追っていたら…」
千秋「私達自身がウサミン星人になっていたというの…?」
マキノ「…はっ!?まさか菜々さんの『全人類ウサミン化計画』とは…!」
真奈美「そう…これは恐ろしい計画だ」
真奈美「宣言しよう…人類は滅亡する!!!」
一同『な、なんだって~~!!!』
菜々(トンデモ推理過ぎます!)
真奈美「アイドル、そしてアイドルを応援する者がウサミン星人となる…つまり」
あい「ファン…」
真奈美「その通りだ、ファンすらもウサミン星人になる」
真奈美「最終的には全ての人類がアイドル、またはアイドルを応援する者、ウサミン星人となり…ウサミン星のエネルギーを生産する家畜となるんだ!」
凛「待ってよ…そんなのどうしようもないじゃん!」
飛鳥「しかしそれはあくまでキバヤシさんの意見だ、もしかしたら彼女は本当に福音をもたらすだけの天使かもしれない」
真奈美「木場だ、もちろんその可能性もある、しかし常に最悪を想定しておくことも必要なことだ」
瑞樹「その仮説が正しいとして…私達はどうすれば良いっていうのよ!キバヤシ!」
真奈美「それは…」
一同『ゴクリ…』
真奈美「私にだって…分からないことくらい…ある…」
菜々(名前にツッコミをいれなくなった!?)
乃々「…こうしてはいられないんですけど!」
美優「乃々ちゃん…?」
乃々「絶望的な状況ですけれど、まだやれることはあるはずです!」
飛鳥「しかし相手は精神の世界…どうやって調べる?」
加蓮「そういうのに強そうな子に聞いてみるしかないんじゃない?」
アヤ「よし…アタシはこずえに聞いてみる!」
泰葉「私も一緒に行きます!」
美優「それでは私は芳乃ちゃんに…」
七海「おともしますれす~!」
涼「それじゃあアタシは小梅だな!」
奏「そっちには私も付き合おうかしら」
マキノ「私は引き続き宇宙人であるセンを追うわ」
泉「私もそっちをサポートするわね」
蘭子「我は蒼空の果てに!(お空に行ってきます!)」
凛「レジェンドオブアストルムに!」
李衣菜「ロックだぜ!(ミスタルシアに!)」
菜々(副音声!?)
乃々「他の皆さんも、何か心当たりがありましたら調査をよろしくお願いしたいんですけど!」
一同『はい!』
瑞樹「それでは今回の会議はここまでとします!」
乃々「皆さん…私達の戦いは、これからです…」
菜々(打ち切りっぽく締めないで!)
菜々(…って!打ち切りで良いんですよ!」
カチャッキィー…
菜々「あっ…」
乃々「あっ…」
瑞樹「あっ…」
一同『あっ…』
加蓮「見られた…?」
奏「見られたわね…」
涼「…もうダメだぁ…おしまいだぁ!」
マキノ「…いえ、まだ手はあるわ」
千秋「ここで仕留めれば…」
珠美「まさか伝家の宝刀を抜く日が来ようとは…!」スチャッ
菜々「えっ?」
李衣菜「ロック…オン」チャキッ
菜々「ちょっ…」
凛「蒼の剣よ…」ジャキーン
菜々「皆落ち着いて…」
翠「ウサミン鍋…」ジュルリ
菜々「ひいっ!?」
クルッ、ダダダダダ!
『待てええええええええええええ!!!!!』ドドドドド
菜々「ひえええええ!!!お助け~!!!」
菜々「と…とりあえずPさんにかくまってもらいましょう…!」
ダダダダダ…ガチャッ!
菜々「Pさん!何も言わずにかくまっ…」
バリッ!
菜々「…って?」
ヒューン…
菜々「あばらおぎゃあああああああああああ!!!」
ボフン
菜々「う~ん…あっ…たたた…え、何ですこれ、落とし穴?」
P「菜々さ~ん、大丈夫ですか~?」
菜々「Pさ~ん!何なんですかこれ~!助けてくださいよ~!」
P「はいこれ」ヒョイッ
菜々「…えっ?」
『ドッキリ大成功!』
菜々「…も~!何なんですかぁ!こんなの幸子ちゃんとかみくちゃんの仕事じゃないですかぁ!」
瑞樹「いやいや、菜々ちゃんも大概よ?」ヒョコッ
菜々「あっ!瑞樹ちゃ…さん!酷いじゃないですか~!」
美優「ふふっ…ご…ごめんなさいね菜々ちゃん…ふふっ、ふふふっ…」
菜々「美優さん!笑ってないで助けてくださいよ!」
楓「落とし穴に落とし菜々…ふふっ」
菜々「楓さん!アンタさっきの会議中しゃべりもしないでずっとお酒飲んでましたよね!?」
奈緒「菜々~!」
比奈「大丈夫ッスか~?」
菜々「ふたりとも!さっき庇おうとしてくれてたのは何だったんですか!」
奈緒「そういうのが居た方が信ぴょう性が上がるだろ?」
比奈「見事に騙されたッスね!」
菜々「うう…そんなぁ…」
P「…よし!ドッキリ大成功だし撤収!Coの皆お疲れ様!」
マキノ「構わないわ、たまにはこういうのも楽しいわね」
泉「…それにしてもCoの子だけを集めたのはどうして?」
P「Cuの子もPaの子も演技力が…」
菜々「Pさん!皆に謝ってください!!!あとナナにも!」
一同『HAHAHAHAHA!』
菜々「アメリカのホームドラマみたいに笑ってないで~!そろそろナナを助けて~!」
ゾロゾロ…
菜々「えっちょ…なんで皆帰ってるんですか!『お疲れ様でした~』じゃないですよ!」
菜々「ちょ……誰かたすけて~!!!」
おわりです、お付き合いありがとうございました。
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