教室
男「…」シャカポコシャカポコ
男(あぁ…いいぞ)
男(やっぱり男は黙ってロックを聞くに限るなぁ)ニヤニヤ
「ちょっとぉまた男の奴一人で笑ってるんだけどぉ」
「いつも音楽聞いててキモイよな」
男(う…クラスメイトの視線が痛い…)
数学教師「……でここがこうなると」
数学教師「男!答えは何になる!!」
男「は、はい!!?」
男「……分かりません」
数学教師「やる気がないのなら帰れ」
ギャル「キャハハ!!」
DQN「帰れだってよ!!」
ドッ わはははははは…
男「……」
男(ここは僕の居場所じゃない…)
放課後
男(今日は最新シングルが発売される日…)
男(早く買いに行かなきゃ…)ダッ
友「待てよ」
男「は、はい!?」
友「……お前いつも何聴いてんだ?」
男「…えーと」
友「音楽だよ」
友「後ろの席からいつもイヤホンが見えてんだよ」
男(どうしよ……後ろの席にいるヤンキーじゃないか)
男「…バンドです」ブルブル
友「そうか」
友「古今東西ゲ~ム」
男「は?」
友「バンドのギタリストな」
友「ミッシェル」
男「あ、アベフトシさん」
友「パンパン」
男「…?」
友「パンパン」
男「えと…」
友「次は、お前だよ」
男「は、はい!」
男「じゃ、じゃあワンオクロック」
友「まーた流行りのバンドかよ…」
友「Toru」
男「…ぱんぱん」
友「ナンバガ」
男「田渕ひさ子さん!」
友「ぱんぱん」
男「ギタリストだから…ラルク!」
友「ken」
男「ぱんぱん」
友「BO**WY」
男「布袋寅泰さん!」
ぱんぱん
ぱんぱん
ぱんぱん
夕方 教室
友「お前やるな…なんて名前だっけ」
男「お、男です」
友「そうか」
男「あ、あの…」
友「友だ」
男「あ、はい…」
男「あの…なんで僕と古今東西ゲームを?」
友「暇だったから」
男「そ、そうですか」
男「ちょっと用事があるんでまた…」タタッ
友「おう」
CDショップ
男「ふう…なんだったんだろう」
男「……でも初めてクラスでまともに喋った」
男「意外とギタリストをあげるのは難しかったな…」
男「明日はベーシストでやるとか言われるのかな…」キョロキョロ
男「あ、あった!!」
バッ
男「あ、すみません」
友「…」ジーッ
男「あ、友くん…」
友「こいつらの曲なんか耳に残るんだよなぁ」パッ
男「いいですよね!!」
友「いや俺はもっと重たい感じが好みなんだけど」
友「色々な曲聞きたいじゃん」
男「分かります!」
友「CMでロックが流れるとおっ?ってなるの分かる?」
男「うん!」
友「お前面白いな」フフ
アリヤッシター
友「金持ってるなぁ」
友「明日そのシングル貸してくれよ」
男「いいですよ!」
友「タメだろ…敬語使わないでくれ」
男「あ、うん…分かった!」
友「よし!」
友「それやっぱ僕のもの~」
男「い、意外と音痴だ…」
友「明日借りて聞くからすぐ直るわ」
男「あはは…」
友「またな~」フリフリ
男「うん!また明日!」
男の家
男「それやっぱ僕のもの~♪」
妹「お兄ちゃんが機嫌良く歌ってる!!」
父「どうしたんだ何かいい事あったのか?」
男「な、なんでもないよ!!」
妹「ふぅん…あ!ゲス乙女じゃん!」
妹「最近流行ってるんだよね~」
妹「お兄ちゃん貸して!!」
男「いいけど明日貸さなきゃいけないからすぐ返してよ」
妹「え!!?」
父「お前…遂に友達が出来たのか!!」
母「まぁっ!今夜は赤飯ね!!」
男「そんな大袈裟な…」アハハ
妹「お、女の子でしょ!!」
男「違うよ、男」
父「なら連れてこい!」
母「そうよ~一緒に晩御飯食べて貰いましょっ」
男「…うーん誘うだけ誘ってみるよ…」
妹「写メは!?」
男「ないよ」
妹「クソーイケメンなの!?」
母「こらこら男が困ってるじゃない」ウフフ
男「あはは…」
出てくるミュージシャンの時系列とかテキトーだから気にしないで
夜
男「ふぅ…」
男「まさか友くんと喋るなんて…」
男「しかもバンドの話」
男「…金髪でビジュアル系っぽいからもっと激しいの歌いそうなのに」
男「まさかゲスの極み乙女。を歌うなんて」アハハ
男「あー明日が楽しみだな…」
翌日
男「……」
友「よっ」
男「あ、おはよう友くん」
友「CD持ってきてくれた?」
男「うん!」ハイ
友「おーサンキュ!」
友「ドラマで流れてたから気になってたんだよなぁ」
男「有線でもよく流れてるもんね」
友「そうそう!どんな歌詞だよって思わず突っ込んだ!」
アハハ…
ギャル「なーんか調子乗ってるー」
DQN「男のくせに友と仲良く喋りやがって…」
体育
体育教師「はいお前ら2人組作れ~」
男「恐怖の呪文だよそれ…」
友「男!俺と組もうぜ!」
男「え!いいの?」
友「女ばっか寄り付いてきて男は誰も組んでくれないんだよ」
男「じゃあ組もう!」
友「古今東西するか?今度は洋楽のギタリストで」
男「今は授業中だよ…しかもそう来たか…」
DQN「ケッ…」
昼休み
男「そうだ友くん」
友「あ?」
男「家族が君を連れてこいって言っててさ」
男「良かったらだけど晩御飯でも食べに来ない?」
友「お、いいのかよ行く行く!!」
DQN「おい男…ちょっと面貸せや…」パキポキッ
男「ひっ…ちょっとごめんね友くん…」トボトボ
友「…」
校舎裏
DQN「なーに調子乗っちゃってくれてんの?」カベドン
男「ごごご…ごめんなさい」
ギャル「ちょっキモイんだけどー」
ギャル友「ガチ泣きしそうじゃーん」
DQN「いいから出せよ」
男「……」
DQN「今日クラブ行きたいけど昨日カラオケオールしちまったから金がねぇんだわ」ヘヘヘ
ギャル「あたしらも連れてってよ!!」
ギャル友「行きたい行きたい~」クネクネ
友「男!案外そいつ弱いから思いっ切り殴ってみろ」
男「友くん!!」
DQN「チッ」
ギャル「ちょっとぉ~逃げるの?」
DQN「…どうせはした金しか持ってねぇだろ」
ギャル友「あ~ん待ってぇ」クネクネ
男「あ、ありがと」
友「おう CD貸してくれた礼だ」
友「ちなみにアイツ喧嘩マジで弱ぇから」
男「え…DQNくんとしたことあるの?」
友「一発殴ったら尻尾まいて逃げてったぜ」ケラケラ
男「凄いや…」アハハ
夕方 男の家
男「ただいま~」
友「チーッスお邪魔してます」
妹「キャーッイケメン///」
母「あらあらいらっしゃい」
母「お父さんもうすぐ帰ってくるから部屋で待ってて」
妹「お兄ちゃん私も部屋に行く!!」
男「えー…友くん妹がいても平気?」
友「気にしないぞ」
男の部屋
友「おいおい凄いな…」
友「一体どれだけ集めたんだよこのCDの山!」
男「僕の部屋は2000枚ぐらいだよ」
妹「床下収納にも同じぐらい入ってるよね」
友「本当に凄いな!俺お前んちに入り浸りたいわ」
男「いいよいつでも来て」ニコッ
妹「友さんなら私も歓迎するよ!」
友「おいおいブート盤まで集めてるのか!」
男「安いやつだけしか買えなかったけど…」
友「マニアだなぁ」ニヤニヤ
友「飯の時間になるまで古今東西やろうぜ!」
男「好きだねそれ…」
夜
母「ご飯よー降りてきなさい」
妹「はーい」
男「アイドルの緑とか僕でも全然分かんなかったよ」
友「俺なんてモー娘。とAKBぐらいしか知らねぇよ…」
妹「もう時代はアイドルだよ!」
妹「それにやっぱりソナポケやmiwaもいいんだから!」
友「悪いが興味ねぇわ」ゲッソリ
男「あはは」
↑やっぱりがいらねぇな、すまんこ
食卓
父「君が友くんかぁ」
友「いやぁどもっす」
男「そんな彼女みたいに言わないでよ」
母「うふふお父さんも嬉しいのよ」
妹「お兄ちゃんにこんなイケメンの友達が出来るなんて私も思わなかった」
友「どんだけ褒めるんだよ」
父「まぁゆっくりしていきなさい」
友「はい!あざっす!」
深夜 玄関先
友「遅くまで邪魔したな」
男「いいよ、家族も喜んでたし」
友「男のお袋さん料理上手だったぞ」
友「また食べたいわ」
男「うん!母さんも喜んで作ると思うよ!」
友「へへ…じゃ、また明日な~」
男「バイバーイ」
男「…友くん家にもお邪魔したいな」
男「今日は遅いからもう寝よう」
次の日 帰り道
男「今日は友くん家にお邪魔していい?」
友「えー、まぁいいけどよ」
男「じゃあお邪魔させていただきます」
男「そうそう、母さんが友くんにって」ハイ
友「マジか!ハンバーグじゃん!」
男「友くんが料理美味しかったって言ってた事伝えたら作ってくれたんだ」
友「はやく俺んちで食おうぜ!」タタッ
男「ま、待ってよぉ!」
友の家
男「え…ここの豪邸友くんの家だったの!?」
友「あ?そんな有名なのかよ」
男「この町一番の豪邸だから町中の人が知ってると思うよ」
友「…そんないい家じゃねぇよ」
男「庭にドーベルマンがいっぱいいる時点で凄いんだけど」
男「ふ、噴水まである…」
男「まるでホワイトハウスだよ」
友「見たことあんのかよ」
男「ううん」
友「面白いな男はww」
メイド「おかえりなさいませ坊っちゃん」
男「本物のメイド!?」
友「今日はダチが来てっからやめろよ…」
メイド「いえいえ客人をもてなすのが私の仕事ですので」
男(友くん僕の事友達って思ってくれてるんだ)
友「まぁ菓子ぐらいは用意してくれ」
メイド「かしこまりました」
友「さ!行こうぜ俺の部屋に」
男「うん!メイドさんありがとうございます!」
メイド「ふふ」ニコッ
友の部屋
男「これが部屋なの?」
友「あーまぁな…」
友「広くて落ち着かねぇよな」
男「うん…二人でもちょっと寂しいよね」
友「いつも俺一人で面白くないから嫌なんだよな」
男「御家族は?」
友「海外を飛び回ってるよ」
男「あ、ごめん…」
友「死んでるとかじゃないから気にすんなよ!」
友「それよりハンバーグ食おうぜ!」
男「うん!」
友「美味かった!やっぱり男のお袋さんは料理上手だな」ゲプッ
男「なんだか僕まで照れるな///」
友「そうだ!男!こっち来いよ!」
男「え?うん!」
地下スタジオ
男「凄い…」
友「一通りバンドで使う楽器が揃ってるだろ」
友「まぁ俺は主にギター弾くだけなんだけどさ」ガチャガチャ
男「うわぁレスポールだ!」
キィィィィィィンッ
男「うっ」
友「あぁわりぃわりぃ」
友「アンプのノイズ音が好きでさ」
友「いつも電源入れてからシールド差しちゃうんだ」
http://www.youtube.com/watch?v=v6HDsPzdHC0
友「~♪」
男「aerosmithだね」
友「簡単過ぎたか」
男「凄い上手だよ」
友「ばっこんなんまだ簡単な方だぞ」
http://www.youtube.com/watch?v=S1i5coU-0_Q
男「チャックベリー!」
友「流石だなぁ」
男「マイクもあるんだ」
友「お、歌ってみるか?」
男「え、いや大丈夫だよ」
友「遠慮すんなって!ほれ、何が歌いたいんだ?」
友「パンクとかなら大体はすぐ弾けるぜ」
男「…えーっとじゃあ」
http://m.youtube.com/watch?v=zxzw6T1ukyI
男「 It all keeps adding up
I think I'm cracking up
Am I just paranoid
Or am I just stoned? 」
友(音感がいいな…)
友(日本人はなかなか洋楽のメロディに合わせて音程を合わせるのが出来ないが)
友(コイツはなかなか様になってるな)
男「 Grasping to control
So I better hold on!!! 」カタコト
友「英語はまるでダメだが」ニヤニヤ
男「はぁ…はぁ…」
友「なんだよ一曲歌ってもうバテたのか」
男「うん…スポーツとか全然やってこなかったからね」
友「ははは…」
友(多分こんなメジャーな曲以外にも沢山知っているだろうなぁ)
友(せっかく音感もいいんだ…)
友(男とならいいバンドが組めそうだな)
友「男…俺とバンド組もうぜ」
男「えええええ!!!」
男「ぼ、僕そんな楽器も出来ないし歌も上手くないよ?」
友「うるせぇ俺が男を気に入ったんだ」
友「高校卒業までに最低でもインディーズデビューしようぜ」
男「む、無理だよそんなの…志高すぎるよ」
友「まぁ冗談だけどさ、とにかくお前と一緒に演りたいんだ!」
男「…僕もギター弾けたら楽しいかな」
友「楽しいだけじゃなく女にもモテるぞ」
男「そ、それは別にいいんだけどさ」エヘヘヘ
友「意外とむっつりだな」
友「とにかく!お前ギターな」ホラ
男「えええええ!弾いた事ないよ!!」
男「こうして僕は友くんと出会いバンドを組む事になりました」
男「僕にはギターも弾けないし歌も上手じゃないのに」
男「いいからやろうと一点張りなんです」クスッ
男「それから地獄の特訓が始まりました」
フゥ…
これは男と友のホモルートかな
前作の皆クチュクチュしてるssとは打って変わって
普通の高校生バンドマンの話にする予定
ちなみに高一からスタート
高校一年 春 おまけ
男「そういえば友くんはお金持ちだよね」
友「まぁそうだな」
男「CD自分で買わないの?」
友「メイドの奴がお金の管理をしててな」
友「普段から小銭を持たせてくれねぇんだ」
男「あー」
男「て事はお弁当作ってるのってメイドさん?」
友「そうだぞ」
男「意外と庶民派なお弁当作るんだね」
友「…中学の時初めてのお弁当が重箱だったんだ」
友「3段あって一番下には伊勢エビが丸々一匹入ってた…」
男「oh…」
友「しかも昼休みにメイドが持ってきて恥ずかしかった」
男「それで普通のお弁当作って貰ってるんだ」
友「なんだこのジャックは?がばがばだなぁおい」
男「そっ、それは……はうっ」ヌプン
友「この指の時は何のコードだったかなぁ?」クチュクチュ
男「いっ、いい、E~っ!」ビュルビュル
みたいなのを想像しながら開いたのに……
>>36
天才
代わりに続き書いてくれよ
夏 帰り道
友「あーあっちぃ…」
男「もうすぐ家じゃない」
友「まぁな…今日も練習するぞ」
男「うん!」
友の家
男「本当にいいの?このテレキャス高そうだけど…」
友「値段なんか知らねぇけどFenderのだしいいやつだろ」
友「安いギターなんて音が悪いしな」
友「男が貰ってくれよ」
男「うーんちゃんとバイトしてお金稼いで友くんから買うよ」
友「はぁ…まぁ男が言うならそれでいいけどよ」
ジャーン
友「パワーコードは流石に覚えたな」
男「うん!ギターって便利だよね」
友「指の形をそのままずらすだけでコードチェンジ出来るからな」
友「それにマイナーとかテンションとかも気にせず弾ける」
男「ブルーハーツに多そうだね」
友「お!いいじゃん何かコピーしようぜ!」
メイド「どの曲かお決まりですか」
男「夢は?」
http://www.youtube.com/watch?v=MfLlRCc75K4
メイド「ドラマの主題歌でしたよね」
友「え?知らねぇぞ」
男「たまに再放送でやってるよ」
友達「ブルーハーツ主題歌とか面白そうだな、見てみるわ」
男(僕はリアルタイムで見てないんだけど)
男(メイドさんっていくつなんだろう…)ジーッ
メイド「あら男様、私の顔に何か?」ニコッ
男「な、なんでもないですよ!」アタフタ
友「男ぉ~年上好きかぁ?」ニヤニヤ
友「メイドはもうにじゅメイド「コホンッ」
メイド「楽譜なら用意しました」
男「相変わらず仕事が早いですね」アハハ
友「後で教えてやるよ」
メイド「坊っちゃん…あんな事やこんな事…」
メイド「男様にバラしますよ」
友「ばっそれだけはやめろ///」
男「あはは」
男(メイドさんは友くんに一緒に演奏してほしいからと頼まれ)
男(いつの間にかマルチプレイヤーになってしまったみたい)
メイド「腕が鳴りますね」コキッ
友「メイドはかなり正確にリズムを刻むからな」
友「ドラムのヘタクソさに苦しむ事はないと思うぜ」
ドンッパパパンシャカシャカドンドン
男「い、今の見たらよく分かったよ…」
男「本物の夢を見るんだ
本物の夢をっ見るんだー」
チャンチャンチャチャーン
友「お前ギターは下手だけどやっぱり歌が上手いよ!」
メイド「私もそう思いました」
メイド「心地よい柔らかさの中に芯があり音程もかなり正確…」
メイド「甲本ヒロトさんみたいなしゃがれた声は真似できないみたいですが」
メイド「とてもキレイで透き通っていましたよ」ニコッ
男「えへへ…ありがと2人とも」
友「だが!リズムが全然取れてねぇ!!」
男「そ、それはギター弾きながら歌うなんて全然やったことないんだもん!」
メイド「こればかりは慣れでしょうね」
男「まだまだいっぱい練習しないとね…」
男「ところで友くん…ライブとかってするの?」
友「あーそうだな…学祭は軽音部じゃないと出られないし」
友「何より年功序列制度があるらしいからな」
友「3年生になるまでは出させて貰えないらしいぜ」
男「へー誰から聞いたの?」
友「隣のクラスのチャラ男だよ」
男「軽音部の人なの?」
友「あぁ、そいつはベースやっててな」
友「話しかけたら仲良くなって教えてくれたんだ」
男「そうなんだ!」
男「てことはライブはしばらく出来ないんだね」
友「何言ってんだよ」
友「メンバーを集めてライブハウスでやるに決まってるじゃねぇか」
男「ええっ!!」
友「それにチャラ男はもう誘ってある」
メイド「承諾は得られたのですか」
友「そ、それはまだだが…」
男「僕もチャラ男くんと仲良く出来るかな」
友「少し気難しいやつだけど大丈夫だと思うぜ」
男「うん!楽しみだね!」
夜
友「じゃっまた明日なー」
男「うん!ギター練習しとくよ」
友「DQNとかに取られるなよ」ケヘヘ
男「フラグ立てないでよ!!」
男「あ、明日はバイトだから練習は行けないよ」
友「りょ!まぁ気楽にやろうぜ」
男「友くんは本気だと思うけどな」アハハ…
メイド「気をつけてお帰りください」
男「うん!またね!」
メイド「いいお友達に出会いましたね」
友「馬鹿だけどな」
メイド「私から見たらどちらも同じぐらいですよ」フフフ
友「口減らずが」ケッ
つぎの日
友「今日は男がバイトだからつまんねぇなぁ」
男「ごめんごめん」
友「どこで働いてんだ?」
男「駅前のガストだよ」
友「マジか!今度行くわ!」
男「恥ずかしいからやめてよ」
友「男の好きなメイドも連れてくぞ」
男「す、好きじゃないよ!!」アセアセ
友「そうだ、メイドの歳だけどな」ゴニョゴニョ
男「えー全然見えない!」
男「もっと歳近いと思ってたよ」
友「もうババアなんだよ」ケラケラ
男「そんな事ないよ…じゃそろそろ行ってくるね」
友「おう!行ってら」
ギャル「…本当調子乗ってる~」
DQN「駅前のガストか…こりゃ行かねぇとな」ニヤッ
夕方 ガスト
店長「この前はじめてだったよね」
男「はい!」
店長「今日は彼と一緒に注文取ってきて貰おうか」
チャラ男「…ウス」
男「男です!よろしくお願いします!」
チャラ男「おーよろしく」
男(なんて名前なんだろう…)
男(ネームプレートつけてないし何だか聞きづらいな)
チャラ男「ハンディは…使える?」
男「入力の手順は危ういですけど…」
男「メニューの場所は全部覚えてきました!」
チャラ男「やる気あるね~」
チャラ男「俺全っ然やる気ないし適当だから」
男「そうなんですか」
チャラ男「バイトだりぃもん」
男「あはは面白いですね」
チャラ男「そうかー?」
チャリンチャリーン
男「いらっしゃいませー!」
チャラ男「しゃっせー」
DQN「3人な」
男「!!」
ギャル「あれ~男じゃん!」
ギャル友「なになにここで働いてたのぉ~?」クネクネ
チャラ男「…こちらどぞー」
DQN「へへへ…」
チャラ男「なに?知り合い?」
男「は、はい…クラスメイトです」
チャラ男「ビビり過ぎだっつーのww」
男「す、すいません…」
チャラ男「どーみても女連れてるだけのヒョロ男じゃん」
チャラ男「俺ならぶっ飛ばしちまうなー」ポキポキ
男(友くんがいたら同意しそうだな…)アハハ
ピンポーン
チャラ男「あ、あいつらか」
チャラ男「まぁ大丈夫だろ、ついて来な」
男「はい…」
チャラ男「お待たせしましたー」ボソボソ
DQN「ポテトフライとドリンクバーな」
チャラ男「ポテトフライとドリンクバー3つですねー」ポチポチ
ギャル「は?ドリンクバーは一つって言ってんのよ」
ギャル友「そーよそーよ~」クネクネ
チャラ男「お客さん…申し訳ないすけど一人一つ頼まないとダメなんで」
DQN「それぐらいケチケチすんなや」
DQN「いいからそう打てよ?」
チャラ男「…」ポチポチピッ
パントリー
男「ほ、本当にドリンクバー一つで打ったのですか?」
チャラ男「は?んな訳ねーだろ」
チャラ男「そんな事したら俺が店長に怒られるっつーの」
チャラ男「それにあいつらムカつくわ」
チャラ男「絶対人数分払わせてやる」ヘヘヘ
男「わー悪い顔…」
男(でも意外と真面目だなぁ)
バイト「ポテト出来たぞ」
チャラ男「お、サンキュー」ピッ
チャラ男「俺がポテト置くからお前は伝票をさっと置け」
男「はい!」
チャラ男「おまたせしましたー」ゴトッ
DQN「おっせーよカスが!」
ギャル「もうジュース3杯目なんですけどー」
ギャル友「それにちょっと寒い~」クネクネ
チャラ男「……」
男(さっと入れてすぐ戻ろう)ソーッ
ガシッ
男「!」
DQN「おいおいちゃんと一つにしてくれたか~?」
DQN「……おいなんで3つで打ってんだよ」
チャラ男「……さっきも言いましたけど人数分頼まないとダメなんすよ」
DQN「うるせぇ!てめぇら本当にクズだな!」
ギャル「店長呼んでー」
ギャル友「店長かもーん」クネクネ
チャラ男「……おい」
DQN「あ?なんだてめぇお客様にその態度はないだろ」
ギャル「もーいい私店長呼んでくるわ」
ギャル友「私も私も~」クネクネ
男「あ……お、お客様」
DQN「んだよキモ男!」
DQN「お客様は神様だろ?だったらこれぐらいサービスしないとな」
男「その…ほ、他のお客様の迷惑になりますのでお静かにお願いします…」
DQN「あー?声がちいせぇよ!」
男「だから…迷惑になりますので…」
DQN「だったらてめぇが帰れよ!」
チャラ男「……」ピキピキ
チャラ男「お客さん…」グイッ
DQN「なっ…てめぇ客の胸倉掴むとはいい度胸してんじゃねーか!!」
チャラ男「今この子が言ったでしょ?」
チャラ男「他の神様の迷惑になるから帰れっつってんだよ…」
チャラ男「しかもてめぇは神様なんかじゃねぇ」
チャラ男「悪質なクレーマーだ」
DQN「んだとてめぇ!!!!」グッ
男「危ない!!」ドンッ
チャラ男「おい、お前…!!」
DQN「かーっはっはっは!ワンパンKOかよ!!」
トントン
DQN「おい見たかよ!?男のやつ俺の右フックで倒れちまったぜ!!」
トントン
DQN「なんで肩ばっか叩くんだよ…」クルッ
警察「あぁ見させて貰ったよ」
DQN「ぽ、ポリ公!?」
店長「男くん!無事かい!?」
男「いたた…は、はい…なんとか」
チャラ男「あちゃー立派な傷害罪ですな」
DQN「な、おいギャル!ギャル友!」
ギャル「私じゃないよ!」
ギャル友「私も~」クネクネ
客「私だよ」
DQN「は!?意味わかんねぇ!関係ねぇやつがしゃしゃり出てくんじゃねぇ!!」
客「皆迷惑してるんだ…」
客「いつも君たちが来るとうるさくて敵わない」
客「君が注文をごねた時点で悪いが通報させて貰ったよ」
DQN「く、くそ…」
ギャル「いやーん何だか…」
ギャル友「皆冷たい目で見てくる~」クネクネ
警察「もういいかな…傷害罪の現行犯で逮捕させてもらうよ」
DQN「くそ、おい男!」
男「!!」ビクッ
DQN「てめぇ必ずぶっ殺してやる!!」
警察「お次は脅迫罪か…これ以上罪を重ねるな」
ギャル「DQN…ここは大人しくしとこ…」
DQN「クソおおおおおお!!!!!」
夜 控え室
チャラ男「はははは!!最高だったな!!」
店長「男くん、君の行いが本部に伝わったよ」
店長「今日来てくれたお客さんがお褒めのメールを送ってくれたみたいだ」
店長「悪質クレーマーに立ち向かってくれてありがとうってね」
男「そんな…ほとんどは先輩のお陰ですよ…」
店長「これからも是非働いてほしいんだけどいいかな?」
男「こんな僕でよろしければお願いします」ペコッ
店長「ところでチャラ男くん」
チャラ男「はい?」
男「え?」
店長「男くんとは入って一ヶ月もちがわないし先輩と呼ばすのは…」
チャラ男「いや男が勝手に…」
店長「君と男くんは歳も違わないし同じ高校だよね」
男「ええええええ!!!!!!!」
チャラ男「な、なんだよ急に…」ビクッ
男「ききき君がチャラ男くんだったの…」アワアワ
チャラ男「あ?なんだ知ってたのか」
店長「チャラ男くん…新人にはちゃんと名乗りなよ」
店長「ネームプレートも着用すること」
チャラ男「うぃーっす…」
帰り道
チャラ男「いやあ取り調べ長かったから遅くなっちまったな」
男「う、うん…」
チャラ男「まさかお前が友が言ってた男だったなんてな」ハハハ
男「僕もだよ」
チャラ男「明日このこと友に話そうぜ」
男「そうだね、絶対に笑ってくれそう」
↑
男「僕も驚いたよ」
すまんこ
おまけ 店長の戦い
ガチャッ
店長「な、誰だ君たちは!?」
ギャル「店長さ~ん」
ギャル友「ちょっと態度の悪い店員がいるんですけど~」クネクネ
店長「勝手に店長室に入ってはダメだよ」
店長「さ、出ていきなさい」
ギャル「もぉ~ちょっと話聞いてよぉ」ダキッ
ギャル友「いいから来て~店長さ~ん」ムギュッ
店長(だ、ダブルパイパイが…)
ギャルギャル友「「店長さ~ん」」ムギュッ
店長(うほおおおおおおおおおおおおお)
フゥ…
登場人物男ばっかだなぁ
真面目なの書いてるけどほもに走ってしまいたい
また後でな
つぎの日 学校
友「ははは!ちょっ腹がよじれたわwwww」
チャラ男「マジすげーだろ男は」
友「面白い奴だとは思ってたがあんな奴に殴られなくてもなぁ」ヒィ…ヒィ…
男「もうやめてよ恥ずかしい…」
ざわ・・・ざわ・・・
「男って意外と凄いメンツと仲良いよね」ヒソヒソ
「抱かれたい男No.1の友くんに隣のクラスのイケメンチャラ男くん…」ヒソヒソ
「パシリとかじゃなくてお弁当一緒だもんな」ヒソヒソ
「なんでも昨日DQNを追い返したらしいぜ」ヒソヒソ
男「目立っちゃってるなぁ」ハァ…
チャラ男「別にいいじゃん」
友「そうだぜ男!お前は良い事をしたんだ!」
チャラ男「そーだぜ」
友「チャラ男!バンド入ってくれよ!」
チャラ男「いやだ」
友「」
男「全然勧誘が上手くないよ友くん…」
チャラ男「回転寿司でいきなり女体盛りが流れてきたよーな感じだな」
男「イマイチ例えが分からないや」アハハ
男「でも僕もチャラ男くんと組みたいな」
チャラ男「まぁ本当は組んでやってもいいんだけどさ」
チャラ男「それならお前ら軽音部入れよ」
友「やなこった!」ベー
チャラ男「意味分かんねぇ」
ギャル「ちょっと男…用があんだけど」
男「ななな何?ギャルさん…」ガタッ
友「愛の告白じゃね」ヒソヒソ
チャラ男「あーDQNよりは将来稼ぎそうだもんな」ヒソヒソ
校舎裏
ギャル「……」
男(な、なんで僕だけこんなとこに呼んだんだろう…)
男(早く戻ってお茶飲みたいな)
ギャル「男…」シュル…
男「ギャルさん!?こんなとこで服脱いだらダメだよ!!」
ギャル「私…男の事好きになったかも…」ギュッ
男(胸が…意外と大きい///)
男「な、なんで急に…?」
ギャル「昨日DQNに言い返したじゃん…」
ギャル「あんたの言ってた事すっごい正しいと思ったし」
ギャル「何よりカッコよかったよ///」ギュッ
男「ギャ、ギャルさん!?顔…近っ」
ギャル「ねぇ…キスして…?」
男「…」
ギャル「んー…」
男「…ごめんギャルさん」スッ
ギャル「私の事嫌いなの?」ウルウル
男「…昨日まであんな態度取ってたのに急に告白だなんて信じられないよ…」
男「それに自分の体を大事に出来ない人は無理なんだ…ごめんなさい」
パシャ!パシャパシャ!!
ギャル友「は~いオッケーよぉ」クネクネ
男「なっ写真…」
ギャル「…ははは!」
ギャル「きゃははははははは!!!!!」
ギャル「ばっかじゃないの!?誰がアンタなんか好きになるかよバーカ!!」
ギャル友「この写真先生に見せに行こ~」クネクネ
男「ダメだよそんな事したら…」
ギャル「昨日の復讐に決まってんじゃん!!」
ギャル「男のくせに調子乗ってんじゃないわよ!!」
ギャル友「キャッ!?」
友「確かに男は調子乗ってるなー」
ギャル「なっ友くん!」
チャラ男「まぁ良い方向にだけどな」
ギャル「チャラ男くんまで!?」
男「二人とも…」
友「…あれ?どうやって写真消すんだ…?」
チャラ男「はぁー…お前割と高校生っぽくねぇよな」
友「うっせ!オラッ」バキッ
ギャル友「や~ん私のデコ盛りキティちゃんスマホが~」ウエーン
男「そ、それはやり過ぎだよ…」
ギャル「なんで二人ともこんな冴えない奴を庇うの!?」
友チャラ男「「面白いから」」
男「…ありがとう」
ギャル「フンッこのまま私が先公のとこに駆け込めば」
ギャル「アンタ達なんてすぐ退学になるんだから」
チャラ男「おー怖い怖い」
チャラ男「それなら退学になる前に楽しんどかないとなー」ガバッ
ギャル「きゃっ!?んむっ…」チュー
男「えええええええ」
友「おいおいチャラいなぁ」アハハ
ギャル「あむ……はぁん…うまい///」チュッチュッ
チャラ男「もっと楽しい事やっちゃう?」ニヤッ
キーンコーン…カーンコーン…
ギャル「くっ///」イソイソ
ギャル「今回は見逃してあげる!!」
ギャル友「あ~ん待ってギャルちゃ~ん」クネクネ
チャラ男「なんだ終わりかよ」ハァ…
友「もっと先まで見たかったなー」
男「ありがとう二人とも…」
友「おう別にいいぜ」
チャラ男「まぁ昨日身代わりになってくれたお返しだよ」
男「うん…でも友くん!!」
友「あ?」
男「ギャル友さんの携帯は絶対に弁償する事!」
友「別に自業自得だしいいだろ」
男「ダメ」
チャラ男「ははは!友ぉ厳しいお母さんだな」
友「うっせ」
男「あはは」
放課後
チャラ男「…本当に見に来るだけかよ」
男「うん!チャラ男くんのベース聞いてみたいな」
友「暇だしな」
チャラ男「おい」
チャラ男「まぁいいけどよ、お前らも入りたくなったら軽音部に入れよ」
友「年功序列さえなけりゃあなぁ」
男「それは仕方ないよ、とにかく身に行こ!」
軽音部 部室
ヤンキー「おせぇよチャラ男ぉ!!」
チャラ男「メンゴメンゴ」
根暗「…その二人は?」
チャラ男「見学」
ホモ「おぉそうか!ゆっくりしていってくれよ」ハハハ
友「…ボロボロのジャズコ」
男「友くん家に比べたら流石に見劣りするね…」
友「あのドラムどこのメーカーか分かんねぇよ」
チャラ男「よしじゃあやるか」
http://www.youtube.com/watch?v=7QrEsPLdZpM
友「レッチリか…」
男「凄い…ベースがズンズン響いてくるよ」
ヤンキー「aaaaaahhhhhhhhhhhhhh」
友「い、イントロから外すか!?」ガタッ
男「あはは…チャラ男くん、上手いね」
友「チャラ男以外はかなりお粗末だけどな」
チャラ男「まぁいんじゃね?」
根暗「ヤンキー……音痴」
ヤンキー「うっせ!!テメェのギターもペキペキ耳障りなんだよ!」
ホモ「よさないか君たち!」サワッ
ヤンキー「なっおまやめろよ///」
チャラ男「こらこら喧嘩すんな」
友「もったいねー…あいつスラップうめぇし全体を引っ張ってたぞ」
男「皆チャラ男くんのリズムに合わせてたよね」
チャラ男「どうだった?」
友「全っ然ダメ」ベーッ
チャラ男「まぁ俺以外は春からの初心者だからな」
チャラ男「3年になるまでには完成させてやるさ」
友(この感じだと無理そうだけどなー)
友「お、そうだ!一回男に歌わせてくれよ!」
チャラ男「上手いんだっけ?」
男「そんな事ないよ…」ハハハ
男「他に何やってるの?」
http://www.youtube.com/watch?v=bV4vcr8E4HU
男「 I can't believe in you
I'd see you another day another way
Nobody's standing near
There are something you can't see or feel, baby… 」
チャラ男(す、すげぇ…)
チャラ男(雰囲気は全然違うがよく歌えてる)
チャラ男(しかも絶対音感持ちか)
ヤンキー「…」
友「流石だぞ男」パチパチ
男「ちょっヤンキーくんの前でやめてよ」ボソボソ
ヤンキー「おいコラ」
男「!!気を悪くさせたらごめん…」
ヤンキー「てめぇ男っつったか?」
男「う、うん…」
ヤンキー「頼む!俺に歌を教えてくれ!!」
友「そりゃそうなるわな」ククッ
男「こんな僕で良かったらいつでも教えるよ」
ヤンキー「ありがと兄貴!!!」
男「兄貴じゃないよ」
チャラ男「ははは」
友の家
友「あーあちぃ」
男「夏休み突入だね」
チャラ男「マリカーとか久々やるな」
メイド「坊っちゃんお父様とお母様が帰って来られましたよ」
友「な!お前ら隠れろ!!」
男「え!?」
チャラ男「なんだよ俺たち見られて恥ずかしいのか」
友「違うから早く!」
クローゼットの中
男「あ、暑い…」
チャラ男「あのメイドめっちゃ可愛いな」
男「歳はゴニョゴニョなんだけどね」
チャラ男「むしろ大好物だわ!」
男「あはは…」
友「よぉおかえり」
友父「息子よ…元気にしてたか」
友「あぁこの通りだぜ!」
友母「あら?ゲームなんてしてたの友?」
友「夏休み入ったとこだしな」
友母「ふぅん…なんだかコントローラーがいっぱいあるように見えるけど」
メイド「申し訳御座いません…私が御一緒にさせていただきました」
友母「あらメイド…あまり友を甘やかさないでって言ってるでしょ?」
メイド「はい…すみません」
友「そ、それでいつまでいられるんだ?」
友父「今日は後30分と言ったとこかな」
友「そうなんだ」ホッ
チャラ男「ちょっふざけんな後30分もいられるかっつーんだ」モガモガ
男「しっ!静かに…友くんの両親、何だか躾がうるさそうだね」
チャラ男「家が金持ちってのは聞いてたけどありゃ本物だわ」
男「なんで分かるの?」
チャラ男「久々に帰ってきたみたいなのにあと30分しかいられないんだぞ」
チャラ男「多分世界中を飛び回って仕事してるタイプだ」
男「そっか…しかも厳しそうだから寂しいだろうな」
友父「それじゃあな」
友母「メイドさん!あなたは雇われの身なんだから雇用人との契約は守ってくださいね」
メイド「はい…善処いたします」
友「今度帰る時はお土産頼むよ」ハハハ
友父「友よ…しっかりと勉学に励むんだぞ」
友「わーってるって!」
友母「言葉遣いも直しなさいね」
友「分かったよ…」
ガチャ
チャラ男「ぷはぁ…もう無理だわ…」シヌ…
男「汗でびっちょりだね…」
友「恥ずかしいとこ見られちまったな」
男「そんなことないよ」
メイド「お二人方…よろしければシャワーをお浴びください」
メイド「服も洗濯しときますので」
チャラ男「おっマジで助かるー」
男「それじゃあお言葉に甘えようかな…」
友「そうだ!お前ら今日は泊まってけよ!」
男「僕はいいけど」
チャラ男「俺もいいぜ」
友「よし!風呂入ろうぜ!」
男「え?」
お風呂
男「お風呂なのに凄く広い…」
チャラ男「口からお湯が出るライオンとか初めて見たぞ」
男「まるでマレーシアだね」
友「どうせ家族でしか入らねぇのに無駄に広くて困ってるわ」
チャラ男「世の中不公平だなー」
男「ははは…」
チャラ男「銭湯以外で足伸ばして浸かれるとは思わなかった」
友「普通の家は伸ばせないのか?」
男「あまり広くないからね」
友「へーどんなんだろ」
チャラ男「坊っちゃんは知らなくても大丈夫ですよー」キャピッ
友「てめえ恥ずかしいから真似すんな!」
男「もう…のぼせても知らないよ」
三人「「「……あー気持ちいい」」」
男「そういえば今日は流星群が見えるとか言ってなかったっけ?」
チャラ男「あ、それTwitterで皆呟いてたな」
友「マジか!メイドオオオオ!!望遠鏡ってあったっけ!!!???」
メイド「確か倉庫にありましたよ10本ぐらい」ヌッ
男「わっ!天井から出てきた!?」サッ
チャラ男「忍者かよ…」ハハハ
友「よし!今日は外で天体観測するぞ!」
チャラ男「それならバーベキューしたいな」
男「いいねそれ!凄く楽しそう!」
脱衣場
男「ふぅーすっきりした!」フキフキ
チャラ男「男Twitterやってる?」
男「実はやってるんだー!」ヘヘッ
チャラ男「マジか!後で教えてくれよ」
友「…Twitterって何が楽しいんだよ」
男「友くんもやろうよきっと楽しいよ?」
友「呟くだけだろ」
チャラ男「それがいーんだよ」
チャラ男「気軽に思ってる事発信できるし思わぬ繋がりもある」
男「チャラ男くんは女の人のフォロワー多そうだね…」アハハ…
リビング
メイド「これでほぼ揃いましたかね」
友「まだなんかいるか?」
チャラ男「望遠鏡にテントに寝袋…」
男「BBQコンロにその他諸々も…うん!これで大丈夫そうだよ!」
チャラ男「なんでもあるなー」
友「色々やりたくなるだろ」
友「それでメイドに調達してもらってたらこうなったんだ」
メイド「坊っちゃんはすぐ飽きますけどね」
友「うるせぇよ」
夜 庭
メイド「皆様食材をお持ちいたしました」ガラガラーッ
男「あ、伊勢エビ…」
チャラ男「生きてるけどどうやって調理すんだ?」
友「そのまま焼くんじゃねぇのか」
メイド「まず息の根を止めます」ザクッ
三人「oh…」
メイド「どうでしょうかお口に合いますか?」
チャラ男「すげー美味いっす」モグモグ
男「メイドさんも食べようよ」モグモグ
メイド「いえ私は…」
友「食えよ、せっかくなんだから」モグモグ
メイド「ふふ…それでは」
深夜
男「晴れて良かったね!」
チャラ男「このあたりは割と田舎だから山に近いしなー」
友「…あれ…なんだこれ」ガチャガチャ
友「メイドー!!望遠鏡が壊れたぞ!!」
メイド「蓋が閉じたままです坊っちゃん」パカッ
チャラ男「友…お前ある意味天然だな」
友「うるせぇ早く見るぞ」
男「携帯で調べたら流れるまであと1時間はあるみたいだよ」
チャラ男「午前2時頃か」
チャラ男「まるでBUMPの天体観測だな」
友「あれがデビューしたての頃の作品だから凄いよな」
友「ギターの音を重ねまくって重厚なサウンドになってるし」
男「うん!歌詞も良いし名曲だよね!」
メイド「よろしければアイスでもお召し上がりください」
男「ありがとうメイドさん!」
チャラ男「アコギとかねぇのか?」
友「あぁあるぞ、何かやるか」
チャラ男「俺ゆずの夏色なら弾けるぜ」
メイド「お持ちいたしました」
チャラ男「そういやカポがいるな」
友「カポ持ってきたか?」
メイド「はい」シュポッ
男「た、谷間から出した…///」
チャラ男「俺このカポあとで使う」
友「人ん家でシコるなよ」
チャラ男「敷地内ならいいか」
男「やめなよメイドさんの前で///」アタフタ
午前2時
友「テレビで見た事はあるけど生は初めてだぜ…」ソワソワ
チャラ男「望遠鏡買った時は見なかったのか?」
メイド「皆既月食を見ると仰って購入のですが」
メイド「坊っちゃんは当時6歳」
メイド「すぐに寝てしまわれました」
男「あはは!友くんらしいや」
友「男だってその歳なら寝るだろ…」
チャラ男「6歳が夜まで起きるのは無理だもんな」
キラッ
男「あ!」
チャラ男「始まったか」
キラッキラキラキラキラッ
友「すっげぇ…綺麗だな」
男「うん」
チャラ男「こりゃ写メ撮らなきゃな」カシャカシャ
男「いいネタになるね」カシャカシャ
友「何のネタだよ」
男「Twitterだよ!」
チャラ男「ここならキレイに撮れるし食いつきいいぞ~」ヘヘッ
友「お、俺も撮る!」カシャカシャ
チャラ男「Twitterなんてやらないみたいな感じだったじゃねぇか」
友「やるよ!だからお前ら後で教えろ!!」
男「うん、いいよ」アハハ
午前2時半
チャラ男「もう流れないな」
男「いやぁ凄かった!」
友「…これが…こうで…こうして」
メイド「坊っちゃんここですよ」
友「…よし!アカウント完成だ!」
友「二人ともフォローしろよな!」
チャラ男「明日な」
男「もう遅いし今日はもう寝ようか」
友「なっ、絶対だぞ!忘れんな!」
チャラ男「へいへい」クルッ
男「メイドさん僕たちここで寝るから」
メイド「いえ大丈夫です私も隣にテントを張りますので」
チャラ男「一緒に寝ようぜメイドさん」
メイド「おやすみなさいませ」
男「こうして僕たちは眠りに着きました」
男「初めて友達とお風呂に入ったりBBQしたり」
男「天体観測までやれて本当に楽しかったです」
、
おまけ
友「おいギャル友…」
ギャル友「なんですか~?」クネクネ
友「その…携帯壊して悪かったな…」
友「これ弁償代な」サッ
ギャル友「え~いいの~?」チラッ
友「男にこういうのちゃんとしろって言われてかなわねぇんだよ」
ギャル友「あぁん男くんカッコイイ~」クネクネ
ギャル友「ありがとぉ次はもっとデコ盛って皆に見せてあげるよぉ」クネクネ
友「こいつなんでいつもくねくねしてんだよ…」
男「意外といい人だったね」アハハ…
フゥ…
高校編はいつになったら終わるのか
お前らホモ展開期待するなよ
多分しないから
ありがとうクソ長いだろうけど頑張るわ
高校生の間で終わらす予定だったけど
3部構成に変更しちゃった
クチュクチュ待ってるやつらはすまんこ
朝
メイド「おはようございます皆さん」
男「あ、おはようメイドさん」
チャラ男「もう朝かー早いな」メガネメガネ…
男「あれ友くんは?」
地下スタジオ
ギュィィィィィィン
デレデレデレデレデレデレデー
ガチャ
男「おはよう、早いね」
友「…おう男か」
男「上手いねやっぱり」
友「よせよ…まだこんなもんじゃねぇ」
男「メイドさんが朝食用意したから食べよ!」
友「そうだな」
リビング
友「おらフォローしやがれ」
チャラ男「どんだけフォローしてほしかったんだwwww」
男「あれ…もう僕たち以外に一人フォロワーがいるね」
メイド「私です」
チャラ男「マジっすか!俺とも相互フォローしてください!」
メイド「お断りします」ニコッ
友「ぶふwwwwダッセwwww」
チャラ男「」
男「もう…ご飯食べようよ!」
昼 スタジオ
チャラ男「へぇー立派なもんだな」
男「ベースは好きなの使ってくれ」
チャラ男「じゃあジャズべにしよっと」
メイド「これでメンバーが揃いましたね」
男「あれ?メイドさんがドラムで決定だったの?」
友「当たり前だろ、メイドより上手いやつなんて中々いねぇよ」
チャラ男「俺これから加入するわよろしく」
友「…お前動機が不純過ぎんだろ」
男「あれだけ入らないって言ってたのにね」アハハ…
男「でも嬉しいよ!これでライブ出来るね!」
チャラ男「お前ら普段はオリジナルやってんの?」ベーン…ベーン
友「男が初心者だからな、まだやってない」デロデロデロデロー
チャラ男「ならしばらくはコピーするか」
男「うぅ…ごめんなさい」
メイド「男様はあくまでボーカルメインのギターですよ」
メイド「それにギターの上達もお早いです」
メイド「すぐに追いつけますよ」ニコッ
チャラ男「メイドさん男に優しくないすか!?」
友「あいつは軽い男が嫌いなんだよ」
http://www.youtube.com/watch?v=gQOezN0XRls
チャラ男(友のやつまた歌いにくそうなの選びやがったな)
男「Maybe there's no one who is perfect
But who wants to be… anyway」
チャラ男(しかし食いつく男…やっぱり音程を外さないな…お前は立派なボーカルになるぞ)
友「男!てめえ拍の裏ちゃんと取れてねぇぞ!」
男「えー何それ!?」
メイド「裏拍でございます」
ドン…ドン…ドン…ドン…
ドンベンドンベンドンベン
チャラ男「バスドラが4つ打ちで鳴ってるけどその間にベースが聞こえるだろ?」
友「これを感じられないからサビで少しリズムがズレてんだよ!」
男「む、難しいね」エヘヘ
友「これぐらい出来ないと外人の独特のリズムを理解できないぜ」
チャラ男「まぁ男なら焦らなくても大丈夫だろ」
メイド「それよりフィニッシュが半拍分多かったですよ坊っちゃん」
チャラ男「あ、それ俺も気になってた」
チャラ男「友の方だったのかよ」ケラケラ
友「うっせ!さっき初めて聞いたんだから分かる訳ねぇだろ!」
男「まぁまぁ…」
男(このメンバー凄く揉めるなぁ)アハハ…
男(でも多分言いたい事その場で言ってるから険悪な空気にならないな)
男(やっぱり楽しいや!!)
男「ところでやっぱり洋楽のコピーもしていくの?」
チャラ男「レッチリやろうぜ!」
友「まぁな、カッコイイじゃん」
チャラ男「レッチリやろうぜ!」
友「日本のも悪くはないけど俺は世界でギターを鳴らしたいんだ」
友「ジミヘンにペイジ、ジェフベックがカッコイイんだよ」
チャラ男「レッチリやろうぜ!」
男「ふぅん友くんなら出来るよ!」
友「おまっんな事真顔で言うな!」
メイド「コピーするとなるとどうしてもボーカルは難しくなりますけどね」
チャラ男「無視かよ」
男「あはは…一曲ぐらいレッチリやろうよ」
友「えーベースは楽しいだろうけどギターって全然面白くないじゃん」
チャラ男「フリーのためのバンドなんだからそうに決まってんだろ!」
メイド「凄く馬鹿ですね」
チャラ男「俺脱退するわ」
メイド「Under The Bridgeでもやりましょうか」
チャラ男「えー…やっぱり戻るわよろしくな!」ニコッ
友「ちょっと曲選で悩んだなコイツ」
チャラ男「まぁ暴れ回りたいからこれはちょっとな…」
男「名曲だとは思うんだけどね」
チャラ男「男はしたい曲ないのかよ」
友「そうだぜ…てか一人一曲ずつ決めてライブの曲にしよう」
男「それなら僕でも出来そうだよ」
友「そうと決まればライブの日程決めないとな」
メイド「一週間後に近くのライブハウスでブッキングしてもらいました」
チャラ男「ゲッ仕事早いな」
男「…やっぱり出来ないかも」
友「…よしこの4曲で決定か」
男「ローポジションも覚えていったほうがいいのかな」
メイド「ローポジションもずらせばコードチェンジとなるのでその方が良いですよ」
チャラ男「Fを押さえてみ」
男「こう?」
チャラ男「Fの下三つってパワーコードだろ」
男「あ!本当だ!」
友「次は5弦ルートのC」
男「あ、これもそうなんだ」
友「また一つ勉強になったな」
男「うん!」
メイド(まぁこれは割とどうでもいいということは言わないでおきましょうか)
チャラ男「そういやバンド名は決まってんのか?」
友「いやまだだ」
メイド「どうせならカッコイイ名前付けましょうよ」
男「そうだね、でもこういうのって恥ずかしいや」
友「うーん俺たちの特徴ってなんだ?」
チャラ男「意外と上手いとか」
男「意外とって…」
友「いや高一のわりには俺たち凄い方だぜ」
メイド「私は他のバンドの演奏を聞いた事がないので分かりかねます」
男「それなら僕もそうだよ」
友「やってる事は新しくないけどな」
チャラ男「確かに」
メイド「それならstereotypeなんていかがでしょうか」
友「どういう意味だ?」
メイド「月並みです」
友「なんか古臭いロックバンドみたいだな」
チャラ男「響きはカッコイイしいんじゃね」
友「なら THE STEREOTYPE にしようぜ」
男「なんでtheをつけたの?」
友「theをつけると売れそうじゃん」
メイド「ビートルズにローリングストーンズ、ホワイトストライプスとかに付きますよね」
チャラ男「どこにでもありそうなバンド名だな」
男「まぁ今はそれでいいじゃないかな」
友「じゃあTHE STEREOTYPE(仮)な」
メイド「高校生ですねー 」
男「それから一週間、僕たちは練習にバイトと充実した日々を過ごしました」
男「そしていよいよ初めてのライブを迎えます」
.
ライブハウス
男「う…なんだか怖いや」
チャラ男「男はこういうとこ初めてだもんな」
友「すぐに慣れるさ」
メイド「男様もチャラくなっていくのですね…」
男「いやならないよ!?」
受付「あんたらバンド名は?」
友「THE STEREOTYPE(仮)」
チャラ男「ブハッwwwww」
友「てめえ笑うとこじゃねえだろ!!」
男(この二人がいて安心するなぁ)
男「…ここがステージ」ジーン
メイド「男様、ただのボロいライブハウスですよ」
友「そうだぜ」
チャラ男「男がセンターって俺たち面白いな」ククッ
バンドマン「……」ギロッ
男「ひぃっ!?」
チャラ男「ここら辺治安悪いからな」
チャラ男「バンドやってるやつなんて大体あんなんだぞ」
男「お腹痛くなってきちゃったや…」キリキリ
トイレ前
男「う~トイレトイレ…」
女「あっ…もう…恥ずかしいよぉ」ムチュ
バンドマン「いいから入れよ…一発抜きたいんだ」サワサワ
男(えーどうしよ!!)ササッ
男(意味もなく隠れちゃった)
女「もう…あ!男くん!?」
男「見つかった…ってどこかでお会いしましたか?」
バンドマン「んだよテメー人の女に手を出すな」
男「ひぃっすみません!!」
女「やめてよもう…」
女「男くん!私隣のクラスの女だよ!」
チャラ男「あれ…女じゃん」ヨッ
男「チャラ男くん!」
女「あーっチャラ男くんだ!」
女「もしかして二人ってバンド組んでるの?」
男「う、うん…まぁね」
チャラ男「こいつボーカルなんだ」
女「ええ凄い!なんてバンドなの?」
チャラ男「THE STEREOTYPE(笑)」
男「括弧の中変わってるよ…」
バンドマン「ふん…おい行くぞ」
女「もう不貞腐れちゃって…絶対見に行くからね!!」
男「あ、嵐のような人だった…」
チャラ男「あいつ誰と付き合ってんだよ」
男「知らない人だったね…てかなんで僕の事知ってるんだろう」
チャラ男「お前ちょっとした有名人だからだぞ」
男「え!そうなの!?」
チャラ男「あのウザイDQNに引導を渡したって皆噂してっからな」ケケ
チャラ男「同い年なら知らないやつなんていないと思うぞ」
男「ますます恥ずかしいや…」アハハ
控え室
友「おせぇよ!」
男「ごめんごめん」
チャラ男「ちょっと知り合いいたから話してた」
メイド「セットリストは提出しておきましたよ」
男「ありがとうメイドさん」
友「俺たちって高校生バンドの中に一人にじゅメイド「坊っちゃんコーラですよ」
友「おーサンキュ」
チャラ男「俺たちはもう皆知ってるのにな」
男「誰が聞いてるかなんて分からないからじゃないかな」
男「いよいよ本番か…うう緊張してきた」
友「体伸ばしとけよ、大声出さなきゃ通らないから」
男「うん」オイッチニーサンシー
チャラ男「リハなくね?」
メイド「初心者が集まるライブで10組も出るのですよ」
チャラ男「はぁー出演前にするやつかぁ」
リハ中
友「俺もっとキック上げて」
チャラ男「あ、俺もドラムもっとほしい」
男(キックってなんだろう…)
メイド「男様…自分の声は聞き取れましたか」ボソッ
男「うん、特に問題なかったよ」
ヤンキー「兄貴!頑張れよ!!!」
男「あ、ヤンキーくんだ」
チャラ男「俺が誘っといた」
友「学校近いからか何人かチラホラ見たことあるやつがいるぞ」
男「恥ずかしい…もう足がヤバイよ…」ガクガク
舞台袖
ケシテエエエエエエエリライトシテエエエエエエ
チャラ男「登場SE決めたの誰だよ」
男「あ、僕だよ」
友「全然ロキノン系じゃねぇだろ俺たちwww」
メイド「高校生なんですからいいじゃないですか」ウフフ
友「じゃあTHE STEREOTYPE(仮)の初ライブ…」
チャラ男「デカイの一発かましてやるか」
メイド「はい」
友「やってやるぞおおおおおお!!!!!!」
メンバー「おおおおおおおおお!!!!!」
パチパチパチパチパチ
男(凄い視線を感じる…これがステージか)
男(まだまだヘタクソだけど一生懸命やるしかない)
妹「お兄ちゃん頑張って!!」
男「な、なんでいるんだよ」
友「俺が呼んだ」
男「もう…恥ずかしいよ」
友「~♪」ギュィィィィィィン
「あのギターすげぇ上手いぞ!!」
「本当に初心者なのかよ」
チャラ男(まったく目立ちたがりやだな)ボッボッ
メイド(いきますよ)
1…2…3…
http://www.youtube.com/watch?v=8DyziWtkfBw
ザワザワッ
レッチリかよカッコイイじゃん
男「 Can't stop addicted to the shin dig
Cop top he says I'm gonna win big
Choose not a life of imitation
Distant cousin to the reservation… 」
男(リズムに気を付けないと…)
チャラ男(うほおおおお楽しいいいいい)
女「すごい…男くんって歌が上手いんだ」
バンドマン「ケッ滑舌が悪いから何言ってっか分かんねぇよ」
女「もう…素直に見れないの?」
友(……)イライラ
友(ダメだ…このチープなサウンドが本当に嫌いだ)イライラ
男「Go ask the dust for any answers …」
友(サビ前…ここだ!!)カチッ
チャラ男(!! テメェいきなり歪ませやがって…)
チャラ男(こうなりゃもっと暴れるだけだ)
ウオオオオオオイイゾオオオオオ!!!!!
メイド(いい意味で若いですねー)ドンドコドーン
男「ふぅ…初めまして!THE STEREOTYPE(仮)です!」
ヒューヒューッ
チャラ男「てめぇはレッチリの良さを分かってねぇ!」ガミガミ
友「盛り上がったんだからいいじゃねぇか!!」
チャラ男「あぁ…俺もテンション上がっちまったよ!」
男「あはは…こんなバンドだけどよろしくお願いします」
イイゾオオオオオモットヤレエエエエ
男「ちょっ、次の曲行くよ!!」
友「ちっ…いいぞ」
チャラ男「俺もだ」
http://www.youtube.com/watch?v=8dx-PrDQej8
メイド(こんなマニアックな曲知ってる人いるんでしょうか)
友「……」ピロリロリー
友(やっぱりこれぐらいじゃないとな!!)
男(VAINをチョイスした友くんの趣味…)
ワアアアアアア…
チャラ男(ハハッ前に出過ぎだっつーの)
男「はぁ…はぁ…」
友「やっぱり下手だな」
男「歌いながらのギターはどうしてもね…」
友「次のギター頼んだぞ」
男「うん!」
http://www.youtube.com/watch?v=iXCytb9TvrI
メイド(あぁ…楽しい)ドコドコドコドコ
友「ビューティフルに!
ビューティフルにぃっ!」
チャラ男(男がまだ連続で歌うの難しそうだからって)
チャラ男(音痴な友に歌わせなくてもなぁ)
男(アルペジオ難しいや…)
妹「お兄ちゃんギターちゃんと弾いてる!!」
妹友「あのV系の人カッコイイのに残念なんだけど…」
妹「楽しければいいの!!」
男「えー…次で最後の曲です!」
エエエエエエ-
男「僕たち初めてのライブだけど皆さんノッてくれて嬉しいです!」
男「今日は本当にありがとうございました!!」
http://www.youtube.com/watch?v=Dw6Q5NA7SFM
男「重なって少し楽になって
見つかってはここに逃げ込んで」
チャラ男(男はこれぐらいの雰囲気がちょうどいいな)
チャラ男(自分に合う曲を分かってる…オリジナルをやるならエルレでも参考にするか)
友(やっべ超楽しい!!)
友(もっと…もっとだ!!)ピロピロピロー
メイド(またテンション上がって勝手にソロを弾き出しましたね)
控え室
男「ダメだお腹すいた」バタン
メイド「男様お疲れさまです」
メイド「おにぎりをご用意いたしましたのでどうぞ」
男「あ、ありがとう…」モシャモシャ
友「ばてんなよこれぐらいで」
チャラ男「ギターボーカルは想像以上にカロリー使うからな」
他校生「皆さん感激したっス!!」
他校生「僕たちファンになりましたよ!!」
男「あはは…ありがとう」
男(凄い反応良かったな…またやりた…い)
男「スゥ……スゥ……」
友「おい寝るなよ!!」
メイド「今はそっとしておきましょう」ウフフ
ライブ終了後
バンドマン(クソ…俺たちだって相当上手いはず…)
バンドマン(だがあのステレオなんちゃらが盛り上がってから)
バンドマン(あいつらより盛り上がったバンドなんていなかったぞ)
女「お疲れさま」
バンドマン「おう」
女「いやぁTHE STEREOTYPE(仮)、カッコ良かったね!」
ブチッ
バンドマン「女っ!!てめぇまであいつらの肩を持つのか!!」
女「ちょっ、やめてよ!!痛いっ…」
男「…あ」
バンドマン「てめぇはさっきの…」
男「お、女さんを離してください!」
バンドマン「あぁ?やんのかコラ」
男「彼女…嫌がってるじゃないですか」
バンドマン「うっせぇよもやし野郎!」ブンッ
女「きゃっ」ドサッ
男「お、女さん!!」
バンドマン「大体なんなんだよてめぇら!」
バンドマン「対して上手くもないくせに盛り上げやがって…」
バンドマン「二度とこのハコに面出すな!!」
男「…悔しいけど確かにあなたのギターはとても上手でした」
男「でも負けたくない!」
男「僕たちだって一生懸命やってきたから!!」
女「男くん…」
バンドマン「…ケッ」
バンドマン「疲れた…帰るわ」
男「また同じライブでやることがあったらよろしくお願いします!!」
バンドマン「……」
男「大丈夫?」
女「うん…カッコイイね男くんって」
男「え、あ、ありがとう」
女「あんな男別れてやる!!」
男「あはは…彼にもいい所あるから付き合ったんでしょ」
女「んなもんなかったわよ!!」
男(ならなんで付き合ってたんだろう…)
友「おい男!打ち上げだってよ!!」
チャラ男「なにナンパしてんだよ」
男「ち、違うから///」
女「二人も凄い上手だったよ!!」
チャラ男「サンキュ」
友「だろ?」
メイド「皆様早く戻りましょう」
女「あ!可愛いメイドさんだ!!」
メイド「ありがとうございます」ペコッ
女「ね!私も打ち上げ参加していい!?」
男「いいんじゃないかな」
友「よし!今日はいい出来だったから飲むぞ!!」
男「僕たち未成年だよ…」アハハ
男「こうして僕たちの初ライブは成功したみたいです」
男「打ち上げではクラスメイトがいっぱい話しかけてくれて楽しかったなぁ」
男「時間も経ち楽しい夏休みが終わりました」
.
フゥ…
また後でな
夏休み明けて学校
女「やっほー!遊びに来たぞ!」
男「ミックジャガー!」
男「Maroon 5」
男友「パンパン」
チャラ男「あー、誰だっけ…」
女「何してるの?」
友「古今東西だよ」
男「洋楽バンドのボーカルでやってるんだ」
女「す、凄い難しそうだね…」
友「楽しいぞ、一緒にやろうぜ」
女「日本のバンドなら出来そうだけどなぁ」
チャラ男「じゃあそうしようぜ!」
友「チャラ男失敗な」
チャラ男「クソ」チッ
女「私からね!KANA-BOON」
友「虫じゃねぇよバンドだぞ」
男「バンドだよ…」
チャラ男「まぁ最近出てきたとこだしな」
女「勝った♪」
友「クソ…もう一回だ!」
女「どうぞどうぞ♪」
ガラッ
担任「おい男…悪いがちょっと職員室に来てくれないか」
男「は、はい」
女「なにどしたの?」
チャラ男「あーあ、悪いやつ」
男「何もしてないよ!!」
職員室
男「失礼します」ガラッ
担任「とりあえず進路指導室が空いてるからそっちで話そう」
男「はい」
担任「男…夏休み前にDQNが退学したの覚えてるか」
男「は、はい…」
担任「実はそのDQNが来ていてだな」
男「え!?」
担任「とにかく話すか、入っていいぞ」
DQN「…」ガチャッ
男「ひ、久しぶり…」
担任「DQN…とにかくまずは謝罪しなさい」
DQN「フンッ」ドカッ
担任「勝手に座るな」
男「…どうしたの?」
DQN「てめぇのおかげで前科持ちになっちまってな」
DQN「まだ刑は確定してないんだが頼みがある」
男「うん」
DQN「被害届を取り下げてくれ」
男「…」
担任「お前なぁ…」
男「…取り下げてもいいけど条件を出していいかな」
担任「おい勝手に話を進めるな」
DQN「なんだ」
DQN「なんでもする」
男「チャラ男くんとお店にちゃんと謝罪してほしい」
男「僕には謝らなくてもいい」
男「でも、迷惑を掛けた人にはちゃんと誠意を見せてほしいんだ」
DQN「そんなんでいいのか」
男「そんなんって言うな!!」
男「僕は怒ってるんだ、チャラ男くんと店長が誠意を感じられなかったら僕は絶対に被害届を取り下げない!!」
担任「男…」
DQN「……」
チャラ男「俺まで呼び出しっすか…」ガチャッ
チャラ男「ってお前捕まったんじゃなかったのか!?」
DQN「その場では捕まったがまだ実刑は決まってないからな」
DQN「チャラ男…」
チャラ男「あ?何だよ」
DQN「本当にすまなかった」
チャラ男「……は?てかなんで土下座…」
男「チャラ男くん…」
チャラ男「……あーもう分かってるって!」
チャラ男「俺は別にそこまで怒ってねぇよ」
チャラ男「むしろ殴った男に謝るべきだろ」
男「僕の事はいいから」
チャラ男「まったく…どういった風の吹き回しなんだよ」ポリポリ
男「許してあげれる?」
チャラ男「……男の顔に免じてな」
DQN「すまねぇ…恩に着る…」
男「良かったね」ニコッ
放課後
友「それでお前ら取り下げに行くのか」
チャラ男「まぁなー」
男「よっぽど反省してるみたいだよ」
友「馬鹿だなーどうでもいいだろあんなやつ」
ザッ
ギャル「……」
男「あ…ギャルさん」
ギャル「ふん…男のくせに生意気よ…」
ギャル「…ありがと」ボソッ
男「…逃げちゃった」
友「あいつツンデレだなぁ」
チャラ男「今だいぶデレたよな」
友「男!あいつ落とせるぞ!」
男「え、遠慮しとく…」ハハ…
女「おーい皆!」タタタッ
男「女さん!」
女「ねー皆は夏にこれ出なかったの?」ハイッ
友「なになに…TEENS ROCK?」
チャラ男「そういえば毎年やってるよな」
チャラ男「優勝したらロッキンで出させて貰えるんだよな」
男「ええ!!あのロッキンに!?」
友「くそ…知らなかった…」
女「それなら来年出ようよ!皆なら絶対優勝出来るから!」
「……」シーン
女「え?なんかまずいこと言った?」
チャラ男「いやなぁ…」
友「一つでけえ障害がな…」
女「えええ!!あのメイドさん高校生じゃないの!?」
友「見たら分かるだろ…」
女「今時の女子高生は大人っぽく見えるからなぁ」
男「あはは…多分メイドさん喜ぶよ」
チャラ男「まぁメイドさん並にドラム上手いやつがいないと無理だな」
友「くそ…誰かいなかったか!?」
男「ホモくんはリズムは取れるけどね…」
チャラ男「ガチならあいつじゃキツイぜ」
友「とにかく新しいドラムを見つけないとな」
女「メイドさんに制服着て貰って出れないかな」
チャラ男「ぜってぇ無理」
友「そもそも学生証いるだろうしな」
女「そっか…」
男「でも目標はできたね」
友「ドラムを見つける事だな」
チャラ男「オリジナル曲もだぞ」
女「私も手伝わせて!!」
男「じゃあマネージャーだね」
女「へへへ…任せなさい!」
チャラ男「楽しくなってきたな」
秋 男の家
友「おじゃましまーす」
チャラ男「あーす」
妹「きゃーベースのイケメンさん!!」
男「騒がないでよ…」
妹「後で部屋に行くから!」
友「今度こそアイドルで負かせてやるからな」
妹「楽しみにしてますよ」ニシシ
男の部屋
チャラ男「すっげぇCDの量だな」
友「お!これ貸してくれよ」
男「うんいいよ!」
男「友くん、これ」ハイッ
友「あ?なんだよこの封筒」
男「ギター代だよ」
チャラ男「20万も入ってるぞ…給料ほとんどじゃん」
男「このために稼いでたからね」
友「いらねぇよまた買えばいいし」
男「ちゃんと受け取って」
友「…まぁしゃあないし貰うわ」
男「ありがと」
友「こっちのセリフだよ馬鹿」
妹「おおおお兄ちゃん!?」ガチャッ
男「どうしたの」
女「へへっお邪魔しまーす!」
男「女さん!」
チャラ男「あれお前家遠いって言ってただろ」
女「来ちゃった」
友「何しにだよ」
女「いいじゃん別に!」
女「それより見て!これSTEREOTYPEのステッカー!」
男「え!これ作ってくれたの!?」
友「いやいや」
チャラ男「気が早すぎだろ…」
妹「じゃあ、ごゆっくり…」パタン
友「おい!古今東西やらねぇのか!!」
男「何に慌ててたんだろう」
チャラ男「女がお前の彼女だって思ったんだよきっと」
女「え!そんなんじゃないよ///」
男「顔が赤いよ?」
友「なんだ出来てたのかお前ら」ニヤニヤ
チャラ男「ならそう言ってくれよ俺たちお邪魔じゃねぇか」ニヤニヤ
男「違うよ女さんには彼氏がいるじゃない!」
女「あ、あんな男知らないから」
友チャラ男「「ヒューヒュー」」
男「やめてよもう!!」
女「まったく…ま、彼氏は募集してるけどね」
友「いるじゃねぇか、男が」
男「もう、この話はなし!はいやめ!」
チャラ男「ははは…でドラムはどうすんだ?」
友「見つかんねぇや」
男「僕も…」
友「とりあえず後でいいんじゃねぇか」
友「もっとライブして曲作って俺たちを知って貰おうぜ」
男「うん、そうだね」
ダメだ…あまり進まない
てか面白いかどうかも分からない…
女「それよりもうすぐ学祭だね!」
友「それよりってなぁ…」
男「まぁまぁ」
チャラ男「根詰めてもしんどいからな」
男「学祭初めてだから楽しみたいよね」
友「あれだろ?何か屋台やって出し物やってはい終わりーってやつ」
男「ざっくりし過ぎだよ…」
女「私達の高校は学祭結構有名なんだよ!」
チャラ男「夜になったら校舎一面にホログラムを写すんだろ」
男「入学パンフの表紙になるぐらいだもんね」
友「何それ面白そうなんだけど」
男「パンフぐらい見なよ」アハハ
次の日 HR
担任「えーそろそろ待ちに待った学祭だな」
担任「今日は皆で出し物を決めてくれ」
委員長「それじゃあ皆紙に書いて投票してね」
委員長「屋台か人形劇の二択だよ」
ドッチガイイ??
ヤキソバヤタイトカイイジャン
友「おい男」
男「どしたの?」
友「ホログラムを写すってどんな原理なんだ?」
男「簡単に言えば光を使って写真とかを壁に写すんだよ」
友「映像もか?」
男「出来るはずだよ」
友「へー」
放課後 教室
男「焼きそばの屋台に決まったね」
友「まぁ妥当なところだろうなぁ」
チャラ男「お前らは焼きそばかぁ」
男「チャラ男くんのクラスは?」
チャラ男「…リンゴ飴」
友「縁日かよwwww」
チャラ男「女がほぼ一人で決めたんだ」
男「彼女ならやりそうだね…」
友「それよりさ、お前ら耳貸せよ」
男「ん?」
ゴニョゴニョ
男「えー!!無理だって!」
チャラ男「しかも学校に関係ないじゃん」
友「まぁ待てよ、考えがあるぜ」
友の家 地下スタジオ
チャラ男「まず先に映像を撮るのか…」
男「誰が流すかとかも知らないのに…」
メイド「準備が整いましたよ」
友「まぁ何とかなるって!」
次の日 学校
男「女さん」
女「おはよーどしたの?」
男「これさ、ホログラムで流せないかな」ハイッ
女「ふふーんなるほどぉ」ニヤニヤ
女「私に任せといて!!文化祭実行委員に直訴してくるから!」
男「あはは、頼もしいよ」
放課後
女「ごめーん音を流す機材がないからって断られちゃった」
友「あぁそれも想定内だぜ」
チャラ男「なるほど…確かに問題ねぇな」
女「なになにどゆこと?」
男「友くん家にくれば分かるよ」
友の家
女「ここ友くん家だったの!?」
友「大体皆同じ反応だな」
男「驚かないほうが無理だと思うよ」
チャラ男「いい機材でライブ出来るなら嬉しいな」
女「でもそれならチャラ男くん軽音部なんだしそのままセットしとけないの?」
友「一々説明すんの面倒くせぇな」
男「まぁまぁ」
チャラ男「でも考えたな」
男「宣伝としてホログラムで映像を流して僕たちが演奏するとはね」
友「セットも自前なら文句ねぇだろ」
男「これで堂々とライブできるね!!」
女「そんなに学校でしたかったんだ」
チャラ男「ファンを作るなら身近な人からだぜ」
友「ドラムやりたいってやつも来るかもしんねぇしな」
女「じゃあステッカーもジャンジャン売っちゃお!!」
男「校則違反だからタダで配ろうね…」
学祭当日 学校
メイド「坊っちゃん…めげないでください」
友「なんでダメだったんだよ…」
チャラ男「先輩が猛反対しちゃったなら仕方ないさ」
男「僕たちがライブしちゃったらメンツが潰れちゃうもんね…」アハハ
女「ごめんね皆ぁ…」
女「でも映像だけは流してくれるって!!」
友「本当か!?それを先に言えよ~♪」
男「ん?映像しか流れないのに何で喜ぶの?」
友「まぁまぁお楽しみだぜ」
チャラ男「ライブしたかったなぁ…」
女「あ!そうだ男くん!私のとこの屋台においでよ!」ギュッ
男「あ、ちょっと待ってよ女さん!」
男「ごめん、ちょっと行ってくるね!」
友「りょ!帰って来なくても問題ねぇよ」ニヤニヤ
チャラ男「楽しんでデートしてきなー」ニヤニヤ
メイド「遂に男様にも春が来たのですね…」ウルウル
バンドマン「……」ザッ
チャラ男「あいつは……」
一階校舎 一年生の教室
女「女友ちゃん!一個ちょーだいっ!」
女友「立案者のあんたが何デートしてんのよ…」ハイ
男「ありがとう」アハハ…
女友「昼過ぎには交代だから戻ってきてね」
女「で、デートじゃねぇし!!」アセアセ
女友「はいはい…男くん女をよろしくね」
男「うん、僕も昼からは店番だから一緒に戻ってくるよ」
二階校舎
貞子「うらめしや~」
女「きゃーっ怖いよ!!!」ダキッ
男「ちょっ女さん…」
女「ふえええん…」ブルブル
男「嘘泣きでしょ」
女「バレたか」エヘヘ
貞子「……青春っていいなぁ」
ジュリエット「おぉロミオ…あなたはどうしてロミオなの…」
女「あの女の人すっごい大根役者なんだけど」ヒソヒソ
男「失礼だよ」ヒソヒソ
中庭
女「あー楽しかった!」
男「もうすぐ交代の時間だね」
女「めんどくさいなー」
男「こらこら」フフッ
バンドマン「おい女」ヌッ
男女「!!」
女「な、なんであんたがここに?」
バンドマン「学祭だから誰にでも入れるじゃねえか」
男「……」キッ
バンドマン「急に俺と別れた理由はソイツか」
女「……」
ありがとう
女「そうよ!アンタなんかよりずっと魅力あるんだから!」ギューッ
男「ちょっ女さん!?」
女「ごめん…しつこいから困ってるの…」ボソボソ
女「今だけでいいから話を合わせて」ボソボソ
男「う、うん…」
バンドマン「てめぇ観客だけじゃなくて女も奪うのか!!」グイッ
男「…君が大切にしないから皆離れてくんだ」
男「僕は女の事が大切だから今君から守らなきゃいけない」
男「…だから殴りたければ殴りなよ」
バンドマン「じゃあお望み通りにしてやるよ!!」グアアアッ
女「なっ…お願いやめてぇっ!!」
バキッ!!!
男「…ど、DQNくん!?」
DQN「………」
バンドマン「な、なんなんだよどいつもこいつも!!!」
DQN「……よぉ無事か」
男「うん…」
ギャル「なんかキモイおっさんが暴力振るってるんですけど~」
ギャル友「先生早くなんとかして~」クネクネ
男「ギャルさん…ギャル友さん!!」
先生「コラァ!!一体何の騒ぎだ!!!」
ギャル「あのオッサンが急に殴りかかってきたんです~」
ギャル友「助けてよ先生~」クネクネ
バンドマン「…チッ」
バンドマン「帰るわ…」
バンドマン「夜道には気をつけな」ニヤッ
女「それ脅迫罪なんですけど!」ベーッ
男「DQNくん!大丈夫?」
DQN「これぐらい痛くねぇよ…」
男「…守ってくれてありがとう」
DQN「なぁに…お前らのおかげで実刑はくらわなかったんだ」
DQN「だからいくらでも守ってやるさ」
ギャル「あのオッサン確か近所のやつだったわ」
ギャル友「どうする~しめちゃう?」クネクネ
DQN「まぁ男なら大丈夫だろ」
DQN「大切にしろよ…彼女」
男「う、うん…ありがとう」
男(実は付き合ってないなんて言い出せない…)
男「そういえば夜のホログラム僕たちバンドの映像なんだ!」
男「良かったら観に来てよ!」
DQN「あぁ…そうさせてもらうよ」
ギャル「お、男……………またね」
女「!!」
男「女さん…ケガはない?」
女「うん…ないよ」プイッ
男「え、なんか怒ってる?」
女「怒ってない!!」
男「君がそういうならそういう事にしとくよ」アハハ…
昼過ぎ
女「……」プクーッ
女友「…何怒ってんの」
女「べっつにー」
女友「はぁ…まぁ後は頼んだわよ」
女「はーい」
教室
男「いらっしゃいませー焼きそばいかがですか~!」ジュージュー
チャラ男「いかがっすか~」ジュージュー
友「っした~」ダラーン
メイド「坊っちゃん…お母様から言葉遣いを直すよう言伝を預かっております」
友「かったりぃから別にいいじゃん」ケッ
男「メイドさんが売り子をやってくれてるから忙しいね」
チャラ男「そりゃあ健全な男子高校生ならモロどストライクだからだろ」アチー
メイド「褒めても何もでませんよ」
後輩「あ、あの…お一つください」
男「はいどうぞ」ニコッ
後輩「!!」ドキッ
後輩「あ、ありがとうございます…」ピューン
チャラ男「…すげー走ってったな」
男「人見知りなのかなぁ」
友「男~暇だぞ!!」
男「ちょっとは手伝ってよ!!!」
夕方
男「完売しちゃったね」
チャラ男「メイドさん効果マジパねぇよな」
友「てかなんでチャラ男は隣のクラスなのに焼きそば焼いてたんだ?」
チャラ男「あ…まぁいいじゃん」
男「今言われるまで僕も気付かなかったよ…」
女「チャラ男くーん!全然売れないよぉ~」
チャラ男「マジかよ…この時間じゃあもう無理だって」
男「じゃあ手伝って貰ったから僕たちも手伝おうか」
友「えーまた店番かよ」
メイド「坊っちゃんは本当に何もしてないですよね」
夜 体育館
メイド「そう言えばホログラムは何時からですか?」
男「えっとね…20時からだから後30分ぐらいだよ」
友「やっと本日のメインディッシュが来たか!!」
チャラ男「オメェは音楽以外にもやる気を出せよ…」
女「すっごい楽しみー」プクーッ
男「全然楽しそうじゃないんだけど…」
チャラ男「お、先輩達のお出ましだぜ」
ワアアアアアパチパチパチパチ
先輩「今日はどうもありがとう!」
先輩「俺たちは命を懸けて盛り上げる!」
先輩「だからお前たちも命を懸けて盛り上がってくれ!!!」
友「何言ってんだ」
あーなただけにぃ↑ひびっけぇ恋のうた~
ウオオオオオイイゾオオオ
チャラ男「…俺たちは流石にもうちょい完成度高めとくわ」
友「そうしてくれ…三年間の努力の形がこれだとふざけてるとしか思えねぇわ」
男「まぁまぁ…初心者からなら上出来だと思うよ」
友「いやアレはまともにやってきてねぇよ…」
チャラ男「皆が皆ガチでやってる訳じゃねえからな」
メイド「こればっかりはどうしようもないですね」
無理せず書くね
すまんこ
20時 中庭
友「はやくしろよなー」ソワソワ
チャラ男「子供かよ…まぁ俺も楽しみなんだけどさ」
男「…女さんホログラム、本当にありがとうね」
女「む…ま、感謝してくれるなら」
女「今度男くんの奢りで駅前のサーティワンで許してあげる!」
男「それぐらいなら全然いいよ」アハハ
パァッ
皆「!!!」
友「きたきたきたああああ!!!!!」グッ
ウオオオオオオカッケエエエエエエエダレダヨアレ!!?
男「あはは、大成功だね」
チャラ男「後はライブに来てくれた奴らが俺たちの存在を広めてくれるな」
女「……」
女(校舎一面にSTEREOTYPEの皆が…)
女(男くん…ギター持ってると凄くカッコ良く見えるな///)
友「やっはー絶景だわ!」
チャラ男「カッコ良く撮れてんじゃん」
メイド「恐れ入ります」
女「男くん…これからも頑張ってね」ギュッ
男「あ…手」
女「好きだよ」ボソッ
男「!!?」
後輩「焼きそばの店員さんバンドやってたんだ…」
バンッ
we are…
THE STEREOTYPE(仮)!!!
ドラム募集中!
一緒にTEENS ROCK優勝目指そう!!
チャラ男「ぶっ…おま、そう言う事かよ!」
友「もういちいち探すの面倒くさいじゃん」
男「噂が広がって更に募集をかければ上手な人が集まりそうだね!」
女「うんうん!来年は優勝目指そっ♪」
一同「おおおおおおっ!!!!!」
後輩「…私、ドラム始めてみようかな」モジモジ
後輩友「単純だねー後輩は!一緒にここ受けようか!!」
後輩「うん!」
男「僕たちのバンドホログラムは高校の歴史上初の映像作品ということでちょっとした話題になりました」
男「そして噂は広がり続けて、まだ一回しかライブしてないのに確実にファンが増えていきました」
男「この時ホログラムを見て感動した後輩ちゃんが後に加入するとは僕も想像できなかったな」アハハ
男「こうして初めての学祭も終わりを迎えました」
.
おまけ
なんだ今年のホログラム!
軽音部じゃねえのか!?
カッコイイ!ライブ見に行きたいね!
DQN「……」
ギャル「あいつら凄いよね」
ギャル「今や学校中の話題をかっさらっちゃってさ」
DQN「ギャル」
ギャル「何?」
DQN「すまねぇ…やっぱり就職やめて、俺学校行きてえわ」
DQN「定時制に入学し直してやり直す」
DQN「卒業して必ずお前を幸せにする…だから結婚は待ってくれ」
ギャル「ばーか……素直じゃないね」
ギャル「……いつまでも待ってるから」
フゥ…
後は任せた
学祭終了後
男「楽しかったね」
チャラ男「まぁ良かったけどさ…」
友「このリンゴ飴…腐ってないよな?」
女「もう!ちゃんと新鮮なの使ってるから!」
メイド「お土産にわざわざありがとうございます」
友「いや余ったの処分させられてるだけだぞ」
男「あはは…じゃあ女さんは電車だね」
チャラ男「男、送ってやれよ」
男「いやそしたら帰りの電車ないんだけど…」
友「いいじゃねぇか、野宿しろ」
メイド「よろしければ後で迎えに行きますよ」
女「大丈夫だって!ありがとねっ!」
男「でも元彼さんのことがあるからね…」
男「メイドさん、後で隣町まで迎えにきて貰っていい?」
メイド「はい」ニコッ
チャラ男「なんかあったの?」
男「まぁね…また今度話すよ!」
女「ありがと…じゃあ終電も近いし急ご!」
友「気をつけろよ~」
電車
ガタンゴトン
女「わざわざありがとうね」
男「うん、全然構わないよ」
女「…」
男「…」
女「…男くんって彼女いる?」
男「いないよ」
女「じゃあさ…私と付き合ってよ」
男「…僕でいいの?」
女「そこはYESかNOではっきり答えて」
男「うん…よろしくお願いします」
女「えへへ…手」
男「うん」ギュッ
隣町
女「もう少しで私の家」
男「そうなんだ…ちょっと歩くんだね」
女「駅近はお父さんの給料じゃ無理だもん」
男「あはは…」
女「あ、ここ!」
男「立派な家じゃない」
女「そう?送ってくれてありがとっ♪」
男「どういたしまして」
男「じゃ帰るね」
女「待って!」ギュッ
男「な、何?」
女「大好き」チュッ
男「…僕もだよ」
隣町駅前
メイド「お待たせいたしました」
友「よおっ」
男「リムジンで来る?普通」アハハ
友「いいことあったのかよ」
男「まぁね」
しばらくして
友の家
友「…って感じなんだけどさ」
チャラ男「ならこう弾くわ」ボンッボボン
メイド「なかなかよくあるハードロックですね」
男「でもかっこいいよ!!」
友「お前は早く歌詞を考えろよ」
男「やっぱり雰囲気的には英語なの?」
チャラ男「洋楽っぽいもんな」
女「私英語得意だから一緒に考えるよ!」
友「ケッイチャイチャしやがって」
メイド「次のライブはいつにするのですか?」
友「まだオリジナルが一曲だからなぁ」
チャラ男「いきなり全部オリジナルってのは素人がやる事じゃねぇよ」
男「僕もまだ自信ないなぁ…」
友「まぁ早く次のライブしたいし今は一曲だけで行くか」
メイド「では次のセトリを考えていきましょう」
女「いいなー私もギターでもやってれば良かった」
男「キーボードで入ったら?」
女「私全然楽器出来ないよ」
チャラ男「物販担当で頼むよ」
女「そだね!私売りまくるよ!!」
一ヶ月経って
隣町のライブハウス
男「こっちのライブハウスは大きいね」
女「メジャーバンドがよく来るぐらいだもん」
チャラ男「前のとこは汚い狭い音が悪いだったからなぁ」
友「今日は期待できるな」
キャーッ友くんこっち向いてー!!
友「あ?ウチの生徒じゃん」
女「えっへん!私が今回広報も担当しました!」
チャラ男「俺も女の子来い!」
男くんですよね?私ファンですっ!
男「あ、ども…」
チャラ男「」
女「むー」ムスー
メイド「私達含め5つのバンドが出るみたいですね」
チャラ男「って事は今回はガチ勢かもな」
友「でも前より10分増えたからな」
男「だから5曲やることにしたんだよね」
友「ま、俺たち3番目だし控え室で古今東西しようぜ」
チャラ男「いやもしインディーの人がいたらそれは失礼だぞ…」
友「どーせ俺より上手いギタリストなんていねぇよ」ケラケラ
一番目 noah's ark
V系「舞い降りた片翼の天使」
バンギャ「ステキ抱いてえええええ」ブシャアアアア
友「な…」
長髪「我救世主(メシア)なり」ギュワアーン
友「なんだよアイツ等…」
友(やべぇ…あのギター滅茶苦茶うめぇ)
チャラ男「…ちゃんとしたフライヤーだな」
男「もうすぐメジャーデビューらしいね」
女「掛けてるお金がちがうんだよ」
友(……え?俺コイツ等より下手だったのか)
チャラ男「やっぱインディーは盛り上げるの上手だなー」
友「くそ…あんなのファンが沢山いるからだ」ダッ
メイド「坊っちゃん!」
男「きっと火がついたんだ…僕たちも準備しにいこ!」
控え室
友(……足元はファズにチューナーだけだった)
友(あれはセッティング、ギターの良さ、そして何よりテクによる音だ…)
友(こんなとこで負けたくねぇ!!)
男「…悔しいんだね」
チャラ男「あいつは人一倍ロックを愛してるからな」
女(凄い真剣な空気…)
女(男の子って皆負けず嫌いなんだなぁ)
女(かっこいいよ、皆)
チャラ男「二番目終わったぞ」
男「友くん…」
友「もう少しだ…もう少しで完成なんだ…」
メイド「坊っちゃん…」
男「もう登場SE流れてるよ」
友「…すぐ行く」
シーーン……
「……」ヒソヒソ
「………」ヒソヒソ
男(前と違って凄い静かだ…)
男(かなりアウェイな空気を感じるや…)
ブルブル
チャラ男「手ぇ震えてっぞ」
男「あ、うん…何だか今日が初ライブみたいだよ」
チャラ男「ちげぇねーな」
キーーーン…デロデロデロデロギャーーーン
友「うあああああああ!!!!!!!」
男「と、友くん!?」
友「ぜってぇ負けねぇ!本気出してやるぞ!」
男「…うん!」
http://www.youtube.com/watch?v=j5rGm3kdTuk
メイド(Back in Black…練習では原曲通りにしていましたが…)
友「……」ギャーンピロリロリロリロ
男(早い!)
チャラ男(ば、バカ野郎!)
友「……」ジーッ
チャラ男(…ついてこいじゃねーよ)ニヤ
ザワザワ…
「途中からアレンジしてるぞ!」
「ギターがヒートアップしてやがる!」
男「yeah well, (i'm)hey hey hey hey!!」
友チャラ男「hey hey hey hey !!」
女(コーラスまで入れて…かなりカッコ良くなってるよ)
友「はぁ…はぁ…」
チャラ男「てめぇ飛ばしすぎだろ」
友「楽しかっただろ…」ハァハァ
チャラ男「あぁ楽しかったよ!」
男「あはは…」
男「初めまして皆さん!THE STEREOTYPE(仮)です!」
シーーン…
女(な、なんで同じ学校の人がいっぱいいるのにこんな空気なのよ!)
チャラ男(流石に挨拶が過ぎるぜ先輩方よ…)
男(その後レッチリとストーンズを演奏したけど)
男(誰一人手拍子も何もせず棒立ちしていたな…)
男(オリジナルじゃなくコピーだから…?)
チャラ男「ダメだ楽しくねぇや」
友「俺もだ」
男「二人とも…」
友「どうせノッてくれないなら曲を変えよう」
チャラ男「バラードで行くか」
メイド「男様…あなたの実力を見せ付けてください」
男「は、恥ずかしいよ…」
女(あれ…男くんと友くんだけになっちゃった)
女(しかもギターも変わった…何するの?)
スタッフ(勝手に編成変えるな!!)ペケッ
友(うるせぇバーカ!!)キッ
http://www.youtube.com/watch?v=Y9yFcH-1xe4
女(あ、ワンオクだ…)
女(友くん嫌いだって言ってたのにやるんだ)
男「……」スゥーッ
男「I'm telling you …I softly whisper…」
ザワザワ…
舞台袖
チャラ男「キレイな声してんな男のやつ」ケラケラ
メイド「背筋がゾクゾクします…」
チャラ男「あいつは激しい曲向いてないからなぁ…」
チャラ男「多分今観客も驚いてると思うぜ」
男「wherever you are…I all make you smile …」
男(あはは…ノリで手を振ってみたら皆やってくれてるや)
女(もしかして私への愛の歌!?)///
男「…ありがとうございました」
パチパチパチパチ…
男(やった…今日初めての拍手だ!)
男「次で最後です!僕たちの初めてのオリジナル、聞いてください!」
控え室
女「お疲れさま!」
男「ありがとう…」
友チャラ男「………」
女「まるでお通夜だね」
男「今日は仕方ないよ…ステッカー売れた?」
女「一枚だけ…えへへ」
メイド「そこまで私達がヘタだったのでしょうか?」
ガチャッ
長髪「いやぁナイスファイトだったよ」パチパチ
友「……バカにしにきたのか」ガタッ
男「友くん!!」
長髪「違うよ…素直に褒めに来たんだ」アハハ
メイド「ステージとはまるで別人ですね」
チャラ男「そりゃ普段からあんな奴はいねぇよな…」
長髪「選曲いいよねー!僕もAC/DCは好きだったなぁ」
男「ありがとうございます!」
長髪「君たちいくつなんだい?」
チャラ男「高一ッス」
長髪「本当かい!?ならもっと喜ぶべきだよ」
友「…どーいう事っすか」
長髪「今日出てた人達皆君たち褒めてたよ」
友「!!」
長髪「ボーカルの君は天才だよね!僕メイク落ちそうなぐらい涙出ちゃったよ」
長髪「それにベースの君はすぐレッチリファンだって分かるぐらいファンキーだったし」
長髪「メイドさんのドラムはとてもパワフルで正確だった」
友「……俺は」
長髪「君も凄かった」
友「!!」
長髪「僕はもう15年ギターやってて今年で30歳25歳にもなるけどさ、」
長髪「君ならもっと早く今の僕を越せるだろうね」
友「そ、そんな事はないッスよ!!」
友「今日は好き勝手やっちまったし一人で突っ走ったし…」
↑ミス
25歳で
長髪「そう…ギタリストは皆最初はそうなんだ」
長髪「でもね…プロを目指すとどうしても好き勝手できなくなってしまうし」
長髪「歳を取れば取るほど情熱的なプレーが出来なくなってくる」
長髪「段々と勉強してプロデビューしちゃったら後はもうクリック音とにらめっこしてるだけになるからね」
長髪「だからこそ一人突っ走った君は凄いんだよ」
友「ど、どういう意味っすか!?」
長髪「ギタリストに必要なもの…それはスター性だ」
友「スター性……」
長髪「君は君のまま頑張りなさい」
長髪「今日一番盛り上げようとした君が一番スター性を持っていたと思うよ」
友「っ……!!」ジワッ
友「ありがとうございました!!!」
長髪「どういたしまして」フフ
男「あ、あの友くんが頭を下げた!」
チャラ男「でもあのオッサンには俺も惹かれたわ」
メイド「見た目に反していい人でしたよね」
友(…スター性か)
男「そうだ長髪さん!僕たちのオリジナル曲、どうでした?」
長髪「あーあれか…」
長髪「まぁカッコ良かったけど売れないと思うよ」
友「やっぱりてめえぶん殴る!!!」ブチッ
メイド「さっきまでの感動はどうしたんですか」
男「こうして二回目のライブは少しほろ苦い思い出となってしまいました」
男「でも、このライブで学んだ事は沢山あったし悔しい思いもバネになるんだね」
男「それからは友くんはずっと曲作りと練習に励んでいました」
男「僕の方は練習にバイト、女さんとデートと大忙しだったなぁ」
.
フゥ…
トリつけてほしいと要望あったから付けるわ
今まで書いてきたものは順に
男「天国へのお迎えが来ない」
勇者「賢者!回復してくれ!」賢者「ンッ…はい」クチュクチュ
これ
勇者「僧侶!回復してくれ!」
僧侶「ンッ…はい///」クチュクチュ
な
このSS以外は皆登場人物オナニーに耽ってるやつがいるんだよな…
冬 学校
友「どうだった?」
男「えへへ」
友「ゲッほとんど90点台じゃねぇか」
チャラ男「男は真面目だからなー」
友「そういうてめえも古典以外80超えかよ」
チャラ男「出来る男は勉強も出来るのさ」フッ
友「俺のと交換しやがれ!!!」
男「名前が違うでしょ…」アハハ
放課後
男「今年ももう終わりかぁ」
友「冬休みはお前らどうすんの?」
チャラ男「俺は年末年始実家に帰省するわ」
友「けっつまんねぇの」
友「男は暇だよな?」
男「クリスマスは予定入ってるけどあとはバイトがなければ」
チャラ男「お、デートか」ニヤニヤ
友「お前も女の味を覚えたんだな」ニヤニヤ
男「ま、まだ何もしてないから…」
友「とにかく俺はもっと曲作るから」
友「お前らも頼んだぞ」
チャラ男「オーケー」
男「まだ僕には難しいよ…」
友「いいからやるんだよ」
チャラ男「気合い入ってるなー」
友「ったりまえだ!!」
友「来年のTEENS ROCKは俺たちがいただくぜ」
男「うん!頑張ろうね!」
クリスマス
妹「お兄ちゃんどこ行くの!?」
男「ちょっと出掛けてくるよ」
妹「彼女ね!彼女が出来たんだ!!」
男「うん、まぁね」
妹「え…本当に?」
男「遅れそうだからそろそろ行くよ」
妹「お母さんお兄ちゃんが!!!」
男「そんなに騒がなくても…」
母「あらあら今日は帰ってこなくても大丈夫よ」ウフフ
男「多分帰ってくるから…」アハハ
駅前
女「……」チラチラ
男「ごめん!ちょっと遅れちゃったよ」
女「もう!女の子を待たせたらダメだよー!」ギュッ
男「は、恥ずかしいから抱きつかないで…」
女「もう…じゃあ手繋ごっ!」
男「うん!」
男「今日はどこもいっぱいだね」
女「恋人達の季節だよ当たり前じゃん」
サンタ「そこのカップルさんケーキはいかがですかー?」
男「はは…まだ昼間だから遠慮しときます」
女「ごめんねー!」
駅前のレストラン
女「学校の近くにこんなとこあったんだー!」
男「本当は夜に来たかったんだけどね」
男「暗くなるとイルミネーションがキレイだしあの噴水は中からライトが照らされて空に光を放つんだ」
女「じゃあまた来ようよ!」
男「うん、いいよ」
女「あー美味しかった!」
女「なんであんなお洒落なとこ知ってるの」
男「家族でよく来るからね」
男「妹がパスタ好きだしお父さんは焼き立てパンが食べ放題なのを気に入ってるよ」
女「ふーん仲良いんだね」
男「女さんの家族は?」
女「女って呼んで」
男「あ、うん…女は?」
女「内緒♪」
男「なんだよそれー!」
女「えへへ…あ!ゲーセン行こ!」
男「うん!」
カシャ
男「彼女とプリクラなんて初めてだなぁ」
女「私が初めてなの?」
男「今まで浮いた話なんてなかったからね」
女「じゃあ私が男の初めてなんだ!嬉しい!」ダキッ
男「ちょっと…落書きしないの?」
女「あ、そうだった」
カラオケ
女「えー!!98点っ!?」
男「採点ってこんな風になってるんだ」
女「もうーカッコ良すぎだよ///」
男「ありがとう」エヘヘ
女「ねえねえアジカン歌ってー!」
男「じゃあRe:Re:でも歌おうかな」
夜 見晴台
女「キレイ…」
男「イルミネーションもいいけどこうやって町を見渡すのもいいかなって思って…」
女「うん!凄く嬉しいよ…」ギュッ
男「…もうしょうがないなぁ」ギューッ
駅前
男「家まで送るよ」
女「……帰りたくない」
男「家族が心配するよ?」
女「もう…分かってよ…」ギューッ
男「ちょっと…どこ行くの?」テクテク
男「…ここって」
女「……」テクテク
男「ちょっと!」テクテク
女「…女の子に恥かかせないで?」
男「…うん」
ホテル
チュッ……
女「…ンムッ……ずっと今日濡れてたの…」グイッ
男「!!……びしょびしょだね」
女「もう…恥ずかしいよぉ///」
女「ベッド行こっ」
男「うん」
「アアッ……気持ちいい…」
「もっとさわって……」
「ヤァンッ……はぁ……はぁ……」
「脱いで……」
「もうこんなになって…我慢してたの?」
「ふふ…可愛い♪」
「食べちゃおっ…あむっ」
「……ジュボジュボ……きもちいい?」
「よかった!……ねぇ脱がして」
「もう…こうやって外すんだよ」
「あぁん……電気消して……」
「…………いれて?」
「はああああん………」ピクピク
「……ん、大丈夫だよ…動いて」
「ンッ……もっとぉ…もっと奥まで突いて!!」
「アアッ……イきそう……」ギューッ
「イヤッ……ハァンッ………いいよ!!」
「私も……一緒に……」
「あ、あ、…あああぁぁぁぁぁ……」ピクピク
「もう…激しいんだから」
「……ふふ、もっかいしようよー」
女「……すぅ……すぅ……」
男「………」
男「こうして初めて出来た彼女と繋がった僕は」
男「初めてじゃない彼女の艶やかさに少し胸が痛みました」
男「やっぱりあの人と既に色々してきたんだろうなぁ」
男「……恋ってこんなもんなのかなぁ」
.
フゥ…
ちょっと休憩
大晦日 男の家
メイド「お邪魔します」
妹「え!誰ですか!?」
メイド「私坊っちゃんのメイドです」
妹「お兄ちゃんどんな悪い事したの!?」
男「いや友くんの家のメイドさんだよ…」
友「本当に泊まっていいのかよ」
男「うん!友くん家だと寂しいでしょ?」
メイド「私までお誘いいただきありがとうございます」
男「どうせなら皆でいたほうが楽しいもんね」
男の部屋
男「……」ケイタイイジイジ
友「女か?」
男「うん…」
メイド「Cまで行ったのですか」
男「そそそそんな事ないよ!?」
友「…マジかよ」
妹「え…」ガシャン
メイド「妹様大丈夫ですか」
妹「ご、ごめん!ココア入れ直してくるね!」
メイド「私もお手伝いいたします」
バタンッ
男「……」
友「どしたんだよ元気ねぇな」
男「そ、そうかな…」
友「喧嘩でもしたか?」
男「そうじゃないけど…」
友「……悩んでんなら相談しろよ」
男「うん…ありがと」
男(女は本当に僕の事好きなのかな…)
夜 リビング
父「今日はいっぱいいるなぁ」
母「あらあら可愛らしいメイドさんね」
友「年越しはいつも何見るんだよ」
男「うちは毎年ガキ使だよ」
妹「今年も面白そうだね!」
メイド「私の中ではそろそろオワコンと化しています」
男「もうまっちゃんにキレがないからね…」
ホウセイ~タイキック~
「「「「あははははは!!!」」」」
友「こうやって皆でコタツに入るのっていいよな」
男「友くん家じゃコタツが有ったら浮いちゃうよね」
メイド「和室もありますから問題ないかと」
男「まだ知らない部屋があったんだ…」アハハ
友「…それでも俺とメイドの二人だけだからな」
母「毎年来ていいのよ、友くん」
妹「うん!私も来て欲しいな!」
友「……あざっす」
メイド(坊っちゃんに必要だった暖かい家族…)
メイド(男様…本当に感謝していますよ)ニコッ
ゴーン………ゴーン………
父「除夜の鐘ももうすぐ鳴り終わるなぁ」
男「今年ももうすぐ終わるんだね」
友「明日初詣行こうぜ!!」
男「うん!僕も行きたいな!」
妹「じゃあ年越したら車で行こうよ!」
母「今年はどこ行こうかしら?」
メイド「よろしければ私が車を運転いたしますよ」
カチ……カチ……ポーン!!
「「「「「「明けましておめでとう!!!!」」」」」」
男「あ、チャラ男くんからLINE来てるよ!」
友「あいつ今雑煮食ってんのか」
母「私達もささっと食べちゃいましょ!」
メイド「お持ちいたしました」
父「仕事が早いな!」
妹「ウチにも欲しいなぁメイドさん!」
元旦 隣の県の神社
妹「リムジンなんて初めて乗った…」
メイド「安い車で申し訳ございません」
男「え…絶対ウソだよね」
友「本当だよ……確か1000万ぐらいだろ」
メイド「はい…家には一番低いランクしかなくて…」
男「凄い話だね…」
母「私お父さんと少しデートしてくるから」
父「日の出を見たら戻るよ」
メイド「かしこまりました」ペコッ
ざわ・・・ざわ・・・
友「スッゲー人混みだな」
妹「ここの神社は有名だからね!」
チャラ男「オッスお前ら来てたのか」
男「チャラ男くん!?」
チャラ男「俺地元ここだから」
友「なんだよ近いじゃねえか」
チャラ男「あれ?女はいないのか?」
男「うん…家族で旅行してるみたいだよ」
チャラ男「ふーん」
妹「先にお参りする?」
男「今午前4時だからまだ日の出は早いだろうね」
チャラ男「先お参り行くか」
友「メイドオオオ!!!小銭くれ!!!」
メイド「かしこまりました」ポンッ
男「だ、ダメだよお賽銭は小銭で十分なんだから!!」
チャラ男「帯付きとか初めて見たわ…」
チャリンチャリーン…
パンッパン
妹「皆何お祈りしたの?」
チャラ男「そういうのは言いだしっぺが最初に言わないとなー」
妹「わ、私のはなんでもいいじゃん!」
友「彼氏が欲しい」ニヤニヤ
妹「!!ち、違うもん!!!」
男「あはは…」
午前6時
男「もうすぐだね」
メイド「皆様お席はご用意いたしましたよ」
チャラ男「スゲー町全体が見えるじゃん」
妹「あと一時間ぐらいかな?」
友「じゃあそれまで今年初の古今東西でもするか」
男「わぁ~なんだか久しぶりだね」
チャラ男「俺たちこればっかやってるよなー」
午前7時半
妹「きれー…」
チャラ男「こんな大勢で見たの初めてだよ」
友「俺もだ…」
男「来年も来ようよ!もっと友達連れてさ!」
友「ばっ…このメンツだからいんだよ!」
チャラ男「まぁ女と俺のバンドメンバーくらいは連れてきていいんじゃね」
男「そうだね!」
メイド(坊っちゃん……あなたはこれから……)
メイド(いえ……今はこのひとときを楽しみましょう)
男「この後も冬休み、春休みと僕たちはひたすらに曲作りに励みました」
男「時間が流れるのはあっという間で」
男「気がつけば僕たちは一つ歳をとりました」
.
春
妹「お兄ちゃん遅れちゃうよ!!」
男「もう…ちょっと待ってよ!」
母「あらあら…気をつけてね」
男「うん!行ってきます!」
学校
妹「これで私も高校生かぁ」
男「妹も同じ高校だなんて恥ずかしいや」
妹「もう!どういう意味!?」
友「おーいこっちだ!」
男「友くん!おはよう!」
チャラ男「よっ」
男「チャラ男くんも!」
チャラ男「今年は俺たち3人同じクラスだな」
男「え!本当!?」
友「よっ!お前もここに来たんだな」
妹「いえーい!そうだよ!」
後輩「あ、あの人だ…」
後輩「周りの人は確か同じバンドの人だよね…」
後輩友「皆カッコイイね!私もあのグループに入りたいな~」
後輩「うん…私も」
女「おっはよー!」
友「ウィーッス」
チャラ男「おっはー」
男「おはよう」
女「私皆と違うクラスだったんだけど…」
友「どーせ昼休みに遊びに来るだろ」
女「同じクラスなら10分休憩も喋れるじゃん!」
男「あはは…まぁいつでも来てよ」
女「そりゃ行くけどさー」プクーッ
入学式終了後
妹「あーもう長いよ校長の話!」
後輩「そ、そうですね…」
妹「それにしても後輩ちゃん可愛い!」
妹「どこ中だったの?」
後輩「と、隣の県のとこからですよ」
妹「ふーん私この辺!まぁ同じクラスメイトとしてよろしくね!」
後輩「うん…よろしく」ニコッ
妹「部活入るの?」
後輩「うん…一応」
妹「どこ入るの?」
後輩「け、軽音部にしよーかなって…」
妹「そうなんだー楽器出来る?」
後輩「うん…ドラム習ってたから」
妹「へえ凄い!今度聞かせてよ!」
後輩「叩いてるだけだからつまらないと思うよ…」
妹「そーかなー」
軽音部 部室
後輩「あ、あの…」
ヤンキー「あ?なんだてめぇ」
後輩「ひぃっごごごごめんなさい…」
ホモ「コラやめたまえ!」サワサワ
ヤンキー「アッ-!」
根暗「今日チャラ男いないからね…」
根暗「入部届なら音楽教師に渡してね…」
後輩「あ、あの…文化祭のホログラムに写ってた人達は…?」
根暗「それ…軽音部じゃないよ」
後輩「え!?」
2年生の廊下
男「うん………でさ……」
チャラ男「ははは」
友「何笑ってんだよ!!」
後輩「あ……いた」ジーッ
ギャル「何こんなとこでつっ立ってんのよ」
後輩「ひぃっすみません…」タタッ
ギャル「今の一年じゃん」
ギャル友「なんで二階にいたんだろ~ね」クネクネ
一年 教室
妹「あれ?部活入らないの?」
後輩「う、うん…怖い人ばかりだったし…」
妹「せっかくドラム習ってたんだから入れば良かったのに!」
後輩「バイトでもしてお金貯めるよ…」
妹「あ!じゃあ駅前のガスト行きなよ!」
妹「私のお兄ちゃんと友達がいるから!」
後輩「うん…面接行ってみるよ…ありがとう」
バイト初日 店長室
後輩「よ、よろしくお願いします!」
女大生「あら可愛い!!」
店長「後輩さんに制服の着方教えてね」
女大生「はーい!行こっ!」
後輩「はい!」
チャラ男「遅れてすんません」
男「HRが伸びてしまって…」
店長「まったく…しょうがないなぁ」
店長「あ、今新人さん更衣室使ってるからここで着替えちゃって」
チャラ男「女すか」
店長「あぁ、君たちと同じ高校だよ」
男「誰だろう」
店長「一年だから知らないんじゃない?」
店長「とりあえず今日は二人ともキッチンを頼むよ」
男チャラ男「「はーい」」
ホール
後輩「あ、あの!私今日から働かせていただきます後輩ですっ!」
後輩「よよよよろしくお願いします!!」
男「よろしくねー」
チャラ男「ウィーッス」
チャラ男「男の時よりきょどってんだけど」ケラケラ
男「もう…おちょくったらダメだよ」
チャラ男「にしても目ぐらい合わせろよなぁ」
男「ちゃんと顔見てくれてないからね…」アハハ
夜
店長「お疲れ様、時間になったらネームプレートのバーコードをピッてしてね」
後輩「は、はい!」
女大生「じゃあ私はもう少しいるから先にあがってね」
女大生「一人で更衣室行ける?」
後輩「大丈夫です…」
ピッ
オツカレサマデス
オツカレーッス
女大生「お疲れーアンタら店長室で着替えてよ!」
アイヨー
後輩「………」ピッ
後輩「お、お疲れさまでした!」
後輩「ふぅ…この制服、胸がキツいなぁ…」プルンッ
後輩「そうだ、シフト出さないと行けないんだ!」
店長室
後輩「失礼しまーす……」ガチャ
男チャラ男「「あ」」ヌギヌギ
後輩「あ///」
後輩「お着替え中とはすいませんでしたっ」バタンッ
後輩「って、」
後輩(ええええええ!!!??)
ガチャ
男「あーごめんね…もう大丈夫だから」
チャラ男「スマン」
後輩「あわわわわわ…」
男「うん?」
後輩「すすす、好きですっ!!!」
男「え」
後輩(はっ!なんで告白しちゃったんだろ私!!)
後輩「し、失礼します!!」タタタッ
男「…え」
チャラ男「男にだよな…今の」
帰り道
後輩(やっちゃった!!どーしよう!!!)タタタッ
後輩(まさか一緒のバイトだったなんて…)タタタッ
後輩(もう行けない…明日辞める電話しよ)グスッ
石「よっ」ガッ
後輩「痛っ」ビターン
後輩「ふええん……」
男「大丈夫?」
後輩「あ…」
駅前
チャラ男「いや凄いよな、初めて会った日に告白なんて」ケラケラ
後輩「………」カアーッ
男「彼女いるからごめんね」
後輩「あ、大丈夫です!私みたいなのが調子乗ってすみません…」
チャラ男「まあ明日飛ぶなよ」
男「うん…初日だけで辞めたら女大生さん傷付くよ」
後輩「は、はい…ごめんなさい…」
男「じゃあまた明日ね!」
チャラ男「おーまたなー」
後輩「…」
チャラ男「帰ろうぜ、一緒の方向だろ?」
後輩「は、はい…」
つぎの日
後輩「妹ちゃん!!お兄さんってあのお兄さんだよね!?」
妹「落ち着いてどのお兄ちゃんか分かんないよ」
後輩「バンドやってるけどやってないよね!?」
妹「あー?うー?」
妹「そうそう、その人がお兄ちゃんだよ」
後輩「どーしよう…せっかくドラム習ってたのに無駄になっちゃった」
妹「どゆこと?」
妹「なるほどー…っていうかお兄ちゃんの事好きなんだ!」
後輩「う、うん///」
妹「彼女の女さんはレベル高いよぉ?」
妹「スラッとしたモデル体型だし明るく誰とでも仲良く喋るからねぇ」クフフ
後輩「うー…」プルルンッ
妹「おっぱいだけは勝ってるよ」
後輩「それだけなんて嫌だよ…」
妹「私は後輩ちゃん好きだから応援するよ!」
後輩「ありがとー妹ちゃん~」ダキッ
妹「ふへへ」モミッ
後輩「いやぁ///」
夜 駅前
男「じゃあまた明日!」
チャラ男「おー」
後輩「ちょ、ちょっと待ってください!」
男「どしたの?」
チャラ男「諦められないなら俺が慰めてやるよ~?」
男「茶化さないの!」
後輩「その……まだ募集してますか?」
男「え?何の?」
チャラ男「おいおい…もしかしてあの時の宣伝見て来てくれたのか?」
後輩「は、はい///」
男「ええ!!?本当に!?」
男「もう全然ウェルカムだよ!!」
チャラ男「友のやつ喜ぶぞこりゃ」
後輩「あ、ありがとうございます!!」
男「本当に嬉しいよ!妹とも仲良くしてやってね」ニコッ
後輩「はぅっ///」ズキューーーーン
チャラ男「……お前案外たらしだな」
友の家
後輩「立派な豪邸ですね…流石バンドマン…」
友「いや俺らが建てた訳じゃないんだが…」
メイド「おかえりなさいませ」ペコッ
後輩「め、メイドさんまで…凄すぎます…」
チャラ男「ちょっと面倒くせぇなコイツ…」
男「まぁまぁ」アハハ
地下スタジオ
後輩「す、凄い…個人のスタジオですか?」
友「まぁな」
友「早速だけど演奏どんなもんか見たいから何かやろうぜ」
男「後輩さんは普段誰の曲やるの?」
チャラ男「楽しみだなぁ」ボッボボン
後輩「じゃあ…」
http://www.youtube.com/watch?v=sOvetWa2BfA
副音声つきでスマン
後輩「ーーっ!!」ドコドコドコドコ
友(おいおい…コイツすげぇな)
男(は、早すぎて右手がついていけない…)
チャラ男(突っ走りすぎなとこあるけどタメ方とかが超気持ちいいぞ)
男友チャラ男(それにしても…)
プルルンッ
男友チャラ男(胸でけぇ……)
後輩「はぁ……はぁ……ど、どうでしたか?」
友「合格」
チャラ男「まだまだ荒いけどよく叩けたな」
男「うん…凄いよ後輩さん!」
後輩「あ、ありがとうございます///」
メイド「よろしければ私がお教えしますよ」
後輩「メイドさんなのにドラムも叩けるんですかっ!?」
友「あーめんどくせ」
男「まぁまぁ…」アハハ
男「こうして高校生活二年目は後輩さんが加入する所から始まりました」
男「遂にメンバーが揃った僕たちはTEENS ROCK優勝を目指して練習を開始していく」
男「僕はまだ自分でフレーズを考えることも出来ないから凄く苦労するんだよね…」
.
フゥ…
段々胸糞展開続くから気をつけてね
またな
おまけ
ギャル「…」
男(ま、まさかギャルさんと同じクラスたなんて)
ギャル「何よ」
男「な、なんでもないよ…」
数学教師「次!ギャル!解いてみろ!」
ギャル「えー分かんねぇし…」ガタッ
男「……」チョイチョイ
ギャル「ん?」チラッ
ギャル「……3x」
数学教師「ちっ…正解だ」
男「あはは…」
ギャル(ふん…礼なんて言わないから…)
友の家 地下スタジオ
友「ペンタは最もよく使われるスケールだ」
友「即興でギターソロを弾く時なんかに便利だな」
友「覚え方としてはキーのダイアグラムを頭の中で構成」
友「今まで必死に覚えてきたコードがここで役に立つ訳だ」
友「例えばFを押さえて人差し指の一番下、ルート音」
友「ルートからこことここ…このポジションがペンタだ」
男「んーとっ…こことここと…」
チャラ男「ここでオカズを挟んでみるのはどうだ?」
後輩「はい…」ドンドンシャーン
後輩「こうですか?」
チャラ男「もっと頭の拍がわかり易くだ」
後輩「分からないですぅ…」
女「ついに皆何してるか分かんないや…」
メイド「ふふ…一生懸命新しい技術を自分達で模索しているのですよ」
女「メイドさんはもうやらないの?」
メイド「私はあくまで坊っちゃん達のサポート…」
メイド「後は本人達に任せるのが一番かと」
女「…まるで男の世界だね…」
女「って!その女の子誰なの!?」
友「まーた面倒くさいやつ一人…」
男「あはは…説明するのに骨が折れそうだね…」
女「そうなんだ!じゃあ後輩ちゃんが正式にドラムなんだね!」
後輩「はい!不束者ですがよろしくおねがいします…」ペコッ
友「とにかく時間がねぇんだ」
友「5月中にはオリジナル3曲作って録音」
友「そして今それを応募しないとスタートラインにも立てねえからな」
チャラ男「まだ一曲しかねえからなぁ…」
男「あと一ヶ月でそこまでやらなくちゃね」
女「うん…頑張ってね」
↑ミス
今いらなかった
チャラ男「最初に出来た曲はハードロック…」
男「同じ雰囲気で行く方が統一性あっていいのかな」
後輩「でも今時のバンドって様々な作風の曲を作りますよ」
友「…そうだな」
男(それから二週間後、新しい曲が完成した)
男(友くんとチャラ男くんの共作でまさかのミクスチャーロックだ)
チャラ男「やっべこれ楽しい!!」
男「もろにレッチリに影響受けましたって曲だね…」
友「まぁサビはキャッチーにしたんだ」
友「これは盛り上がると思うぜ」
後輩「でも後一週間で一曲ですよね…」
友「あれはウソだ」
男「え!?」
メイド「というより募集要項を確認したら2~3曲って書いてあったんですよね」
チャラ男「なんだそりゃ…まぁこれで出場は確実だな」
メイド「その代わりライブ映像が必要な事も発覚しました」
男「ええ!?もう時間ないよ!?」
友「メイドが明日のライブを押さえてくれた」
後輩「そんな…明日だなんて私出来るかな…」
友「出来る出来ないじゃない」
チャラ男「やるしかないよな」
男「後輩さんなら出来るよ!頑張ろう!」
後輩「…はい!頑張りましょう!」
オオオオオ!!!!
女「あーあ…いいなぁ本当」
メイド「そんな羨ましい対象の男様と恋仲ではないですか」
女「うん…そだね、そう考えたら私も嬉しくなっちゃうな」
女「よしっ急いで宣伝しなくちゃ!」
ライブ当日 隣町のライブハウス
男「またここでやるとはね」
友「リベンジだと考えりゃいいんだよ」
チャラ男「去年の秋だったっけ」
後輩「私も行きたかったですそのライブ!」
ライブハウス入口
女「本日ライブやってまーす!!」
メイド「よろしければ観に来てください」
ギャル「女じゃん…何してんの」
女「あ!ギャルちゃん!ライブ観てってよー!」
ギャル「は!?なんで?」
男「…SE流れたよ」
友「おっし!やってやるか!」
チャラ男「一発かましてやろうぜ」
後輩「は、はい!」
ワアアアアアアァァァァ…
マッテタゾーマタモリアゲテクレー
男(空気が前と全然違う…)
男(僕たちを知っている人が沢山来てくれたんだ…)
男(きっと今日なら成功する!)
http://www.youtube.com/watch?v=zO1_cpIIzXI
女「始まった!!」
オオオカッコイイイ!!!
女「皆ノッてくれてる!」
メイド「ドラムのパワフルさが新しい世界を生みましたね」
男「 So we will try not to cry
when we're walkin' in their shoes
Have you heard the news? 」
後輩(男先輩…とてもいい歌声ですね)
後輩(ずっとこの声が聞きたかったんだ、私)
チャラ男(男がやろうと言ったこの曲…)
チャラ男(友は流行りのバンドなんてやりたくねえって言ったけど)
チャラ男(一聴した瞬間リフを耳コピして弾いてたな)
友(きたきたきた!!!!)ギュワーン
友(てめえら俺を見ろ!!!)
スゲエバカウマダナアノギター!!!!
メイド「坊っちゃん…前に出過ぎです」ウルウル
男「こんばんわ!!THE STEREOTYPE(仮)です!」
ウオオオオオオオオオオ!!!!
友「……」チョイチョイ
男「…ん?」
友「……へへ」ビローン
男(弦切れたの!?)
男「あー、皆さん今日は来てくれて本当にありがとう」
男「今日もいい天気だねー」タラタラ
ナニイッテンダバカヤロー
チャラ男「トーク壊滅的に下手だなオイ!!」
ドッ!!ワハハ…
男(あ、ありがとうチャラ男くん!)
友「へいへーい!!!」ギュイイイイン
男(流石友くん、弦張るの滅茶苦茶早い)ホッ
男「じゃあ次の曲行きます!」
http://www.youtube.com/watch?v=wteaAmz39D0
ギャル「何なのよあんたらはいつも…」
ギャル「いつもこんなかっこいいのやってたんだね…」
男(喉が…でもまだやらなきゃいけない!)
後輩(男先輩…無理して声真似ないで!)
男「はぁ……はぁ……」
イイゾォノッチマッタジャネエカァ!!!!
男(だめだ……いつもより体が…)フラッ
友「ほら早く水飲めよ」ガシッ
男「と、友くん!」
友「こんなもんじゃねえだろお前は」
男「……うん、まだ平気!」
男「次から2曲続けて僕たちのオリジナルをしたいと思います!」
チャラ男「良かったら皆ノッてくれよ!」
後輩(私も割と限界です…)フラフラ
男「その後僕たちはまた自分達の曲を発表しました」
男「こんなにも僕たちが作った曲で暴れてくれて凄く感動しちゃったや」
男「メイドさんが撮ってくれてた映像を編集して僕たちは初めてTEENS ROCKに応募したんだ」
.
おまけ ライブ終了後 舞台袖
後輩「も、もう限界です…」フラー
男「大丈夫?後輩さん」ガシッ
後輩「あ、先輩……私もう無理ですぅ…」
後輩「すぅ……すぅ……」
友「出た!男の必殺技!」
チャラ男「懐かしいなぁオイ」
男「ちょっともうやめてよっ」
男「て、てかどうしよう…寝ちゃったんだけど」
友「おっぱい触っとけよ」ケケケ
チャラ男「俺ならキスするね」
男「もう…起きてよおお!!!」ペシペシ
フゥ…
流石に書きすぎて疲れた
おやすみまんこ
つぎの日 隣町の郵便局
男「出してきたよ」
男「速達だから余裕で間に合うと思う」
友『おーそうか、サンキュ』
男「じゃあまたね!」
友『デート楽しんでこいよ』
男「もう…」
ピッ
男「お待たせて…って何してるの?」
女「上手くいくようにお祈り」
男「郵便局に?」
女「うんっ」ニシシ
男「じゃあ僕もしとくよ」
女「はぁっ……気持ちいいよぉ」
男「………」パンパン
男(あれからデートする度にラブホに行ってる気がする…)
男(女は僕とセックスしたくて付き合ってるのかな)
男(はやくイってくれないかなぁ)
女「ね……男も気持ちいい…?」ハァン…
男「うん…気持ちいいよ女」
女「うれしい///」ダキッ
女の家
男(はぁ…お財布が寂しいや…)
女「またね!」
男「うん…バイバイ」
キキッ
男「友くん家のリムジン…?」
友「よっ!遅かったな!」ウィーン
メイド「お迎えに来ました」
男「えっ!?頼んでないのにどうしたの!?」
友「たまにはいいじゃねえか!乗れよ!」
男「うん!ありがとう!」
男「それでどうしたの?」
友「まぁ待てよ……3…2…1…」
チャラ男後輩「「お誕生日おめでとう!!!」」
男「うわぁビックリした!!!」
男「後部座席からなんてビックリしたよ…」
後輩「お花です」ハイッ
男「あ、ありがとう」
友「去年の時はまだ男の誕生日とか知らなかったからな」
チャラ男「後輩が教えてくれたからじゃあ祝おうぜって集合したんだ」
後輩「男先輩…おめでとうございます!」
男「…皆本当にありがとう!!」
友「何泣きそうな顔してんだよ」
男「だって……こんなに祝って貰えるなんて思わなかったから」
チャラ男「え?女から祝われたんじゃないの?」
後輩「だから今日デートなんだと思ってました」
男「……いや祝って貰ったけど小さいケーキを二人で食べただけだから!」
友「じゃあもっと大きいケーキで祝おうぜ」
後輩「はい…どうぞ!!」
男「うわぁ凄い…」
チャラ男「ロウソクに火つけよーか?」
男「ううん…早く皆で食べようよ!!」
後輩「せ、せっかくですから火付けましょうよ!!」
男「は、恥ずかしいなぁ」アハハ
男(女からは何もなかったなぁ…)
夏 TEENS ROCK会場
ミーンミンミンミンミン…
友「あーあっちぃ…」
男「凄い大きい…昼にはここに沢山人がいるんだよね」
チャラ男「俺も緊張してきたわ…」
スタッフ「STEREOTYPEの皆さんこちらが控え室入り口になります!」
男「はい!」
後輩「うう…怖いです…」
メイド「後輩様、お水です」
後輩「はぅ~ありがとうございます!」ゴキュゴキュ
バタン…バタン…
男「次々に参加者が入ってくるね」
チャラ男「おい!あれシエスタじゃん!」
友「どれだよ」
後輩「東京で開催したイベントチケットが即完売した伝説のバンドですよ」
男「そ、そんな人達がわんさかいるのか…」
友「関係ねぇ…俺たちが優勝すっからな」
チャラ男「まぁ実力では勝ってるけどな」
男「え?そうなの?」
チャラ男「シエスタってポップバンドなんだよ」
チャラ男「メンバーが皆イケメンだから熱狂的ファンが多いんだ」
友「んだよそれ…ロックフェスじゃねえのか」
後輩「一応バンドですよぉ」
男「あー…ミスチルみたいな感じって事だね」
チャラ男「いやAAAが形だけバンドしてるみたいな感じだよ」
男「あはは…でも人気って事は優勝もありえるんだよね」
友「そんなバンドに負けてらんねえな」
イケメン「さっきから何なんだお前ら?聞き捨てられねえな」
チャラ男「し、シエスタのボーカル…」
友「あ?んだよやんのか」
男「ちょっと友くん…」
イケメン「てめえらそもそも見たこともねえんだけど何てバンドなんだよ」
友「俺たちはTHE STEREOTYPEだ!てめえらなんかに絶対負けねぇ!」
チャラ男「よく喧嘩うれるな…」
男「一応相手は先輩なんだよね…」
後輩「け、喧嘩しないでください~」アワアワ
イケメン「ケッ…どうせ優勝は俺たちなんだよ」
イケメン「無名のてめえらは家に帰ってママのミルクでも吸ってな」
ドッアハハハハハwwwwww
友「何なんだよアイツ!!ぶん殴ってくるわ」
男「やめなよ友くん!」ガシッ
チャラ男「揉めたら出場取消しくらうかもしんねーぞ」
友「……あぁわかってるよ」チッ
後輩(ば、バンドマンって怖いです…)ブルブル
昼 会場外
女「やっほー来たよ!」
友「おせーよマネージャー!」
男「まぁまぁ…女は出る訳じゃないんだし」
チャラ男「お、呼び捨てか」
友「お熱いこった」
男「やめてよもう!」
女「男!屋台とかいっぱいあったよ!行こ行こ!」ダキッ
後輩(う、腕組んでる…羨ましいです…)
チャラ男「そんな時間あったっけ?」
メイド「出場時間は最初の方ですよ」
男「終わってから行こ!僕たちすぐ終わるから」
女「むー…約束だよ!」
司会「それでは只今よりTEENS ROCKを開催いたします!!」
ウオオオオオオ!!!
控え室
男「始まったね」
チャラ男「三番目か…いい思い出ないから怖えなぁ」
友「そのジンクスを打ち破ればいいだろ」
後輩「かっこいいですねその台詞!」
友「だろ?よく分かってんじゃん!」
チャラ男「バカが二人…」
男「あはは…」
イケメン「んだよ…後ろてめえらか」
男「シエスタ…」
チャラ男「まぁそっすね」
イケメン「俺たちに勝てない理由、教えてやろうか?」
友「んだよ…やる前から分かるってのか!?」
イケメン「やる前から分かってるんだよ」
イケメン「今年はシエスタが優勝、ロッキン出場して華々しくメジャーデビューまで決まってるからな」
男「……え?」
後輩「そんな……」
チャラ男「出来レースか…」
友「…………」
男「…………」
イケメン「まぁてめえらはこの客達を暴れさせることも出来ねえだろなぁ」
イケメン「そこで指くわえて見てろよバーカ」
イケメン「あ、後でそこの女、俺たちと遊ぼうぜ」
イケメン「気持ち良くさせてやっからよ」
後輩「誰が貴方達なんかと…」キッ
司会「さぁ次は…なんとシエスタだあああああ!!!!」
ウオオオオオオ!!!はええよ!!!
司会「去年の夏に全国ツアーを即SOLD OUTしたのはまだ記憶に新しいこのバンド…」
司会「今年は一体どんな盛り上がりイケメン「貸せっ」
司会「あぁマイクがっ」
イケメン「あー…ゴホン」
イケメン「てめえら今年は俺たちシエスタがロッキン行くから」
イケメン「たっぷり暴れてくれよ?」
きゃああああカッコイイ!!抱いて!!
舞台袖
ラッブラッブキミニムチュウサー
キミガイナクナッテボクハタチアガッタヨー
友「んだよこの気持ち悪い曲…」ゾゾッ
チャラ男「よくある感じだな」
男「でも皆凄いノッてるよ…」
後輩「お客さんまでサクラとかじゃないですよね…」
チャラ男「この人数は流石にないだろ」
友「ともかく!俺たちがこいつらに負けてるとこなんて何一つないだろ!」
友「ぜってー優勝!それしか見えてねえから」
男「うん!僕もシエスタには勝ちたい!」
チャラ男「やるからには盛り上げねーとな」
後輩「緊張してきた…」
司会「シエスタの皆さんありがとうございましたー!!」
司会「えーつぎのバンドは…えー全くの無名バンドではありますがこのTEENS ROCKの厳しい音源審査を乗り越えやってきましたTHE STEREOTYPE(仮)です!」
観客「……だれ?」
シーーーン……
男「またアウェイな空気だね…」
友「もう慣れただろ?」
男「そんなことないよ…」
チャラ男「始めてしまったら気になんねえよ」
後輩「ここはもう自分達の世界に入ってしまいましょ!」
男(…心臓がバクバクしてる…)
男(今にも倒れてしまいそうなぐらい緊張してる…)
ギュワーーーーン
男「と、友くん!!」
友「おらあああてめえらもっと暴れろよ!!」
観客「すげぇ……あのギターバカうまじゃん」
チャラ男「勝手に盛り上がりやがって」ヘヘッ
後輩「いきますよ!!」
チャラ男(あーやっぱり最高だこの曲!!)バキバキ
観客「ベースもチョッパーやばいぞ!!」
メイド(新曲RED SPICE…)
メイド(タイトルからしてレッチリリスペクトだとわかりますね)ウフフ
後輩(もうすぐサビ…ちゃんとここのおかずは決めないと…!!)シャカパーン
男(決まった!気持ちいい!!)
観客「なんだこいつら…バカ楽しいじゃん!!」
ウオオオオオオ!!!!!
男(皆ノりだした!!)
友(ははっ楽しい!!!)
チャラ男(ダイブとか初めてされたな!)
女(やっぱりカッコイイなぁ皆…)
女(写メ写メっと…)ガサゴソ
イケメン「よっお姉さん一人?」
女「え?あ、はい」
男「ありがとうございます!!僕たちTHE STEREOTYPE(仮)です!!」
いいぞおおお!!!!
男「こんなに盛り上がってくれるなんて思わなかったです!次の曲で終わりだけど楽しんでいってね!」
友(きたきた!!)
男(僕たちの初めてのオリジナル曲、ROCKSMITH…)
チャラ男(まさかゲームしてて思い付いたからってそのまま曲名にするなんてなぁ)
後輩(まさにハードロックのスタンダードナンバーって感じですっ!)
友(ギターに必要なのは…スター性!!)
ピラリロピロリロギュイーン
観客「なんて荒々しくも気持ちいいソロなんだ…」
男(友くんのプレー…何か変わったな)
男(上手いだけじゃないっていうか…)
男(感情まで揺さぶられるような…そんな感じがする!)
男「へへっ」ピョンッ
メイド「あの男様がジャンプしました…」
メイド「いっぱい撮っておきましょう」パシャパシャ
男(気持ちいい!!)
男(こんなに楽しいライブ初めてだ!)
男(本当に……ここまでやってこれて良かった…!)
司会「優勝はシエスタでした!!」
ウオオオオオオ……
女「かっこよかったよ」
男「うん、ありがとう!」
女「んっ……ちょっと休んでいい?」
男「大丈夫?」
女「うん…ちょっと暴れ過ぎちゃった」エヘヘ
男「顔が真っ赤だよもう」アハハ
男「ライブ終了後、僕たちSTEREOTYPEは抱き合った」
男「なんでそうしたかはわからないけど」
男「とにかく僕たちはとても興奮していてその時の熱が全然下がらなかった」
男「出来レースだとしてもここまで観客が盛り上がったんだもん」
男「嬉しくないわけがなかったんだ」
男「それからしばらくしてメイドさんが花束を渡しにきてくれた」
男「僕たちの家族もやってきて優勝した訳でもないのにお祝いしてくれた」
男「でも、その中に女はいなかった」
男「連絡しても繋がらなかったんだ…」
.
フゥ…
今日バイトだから
ニートじゃなくなるから
NTRだけじゃないよ!!
秋 友の家
男「もうすぐ修学旅行だね」
友「あー長野でスキーだろ」
男「スキー出来る?」
友「まぁ割と経験あるし」
男「いいなぁ」
友父「友…お友達かな」
友「お、親父!?いつの間に…」
友母「あら初めまして…お名前は?」
男「あ、男です」ペコッ
友父「そうか…男くんいつも友と仲良くしてくれてありがとうな」ニコッ
男「いえ…いつも一緒にバンドやってるだけですよ」
メイド「……」
友父「今日はもう行かなくちゃならない…」
友母「もうすぐ受験なんだからお勉強しとくのよ」
友「わーってるって!余裕だし」
男「あはは…また今度」ペコッ
友「思ってたより何もなかったな」
男「どうゆうこと?」
メイド「坊っちゃんにご友人は必要ないといつもお父様は仰られています…」
男「ふーん…でも笑ってたよね」
友「あぁ…不気味だったけどな」
冬 長野スキー場
友「ひゃっほおおおお!!!!」
チャラ男「あいつギター以外にも特技あったんだ」
男「凄いはっちゃけてるね」アハハ
女「男!一緒に滑ろうよ!」
男「あ、うん!ごめんねチャラ男くん!」シャーッ
チャラ男「ケッ…ナンパでもすっかな」
友「おいチャラ男!一緒に滑ろうぜ!」
チャラ男「何が悲しくて男二人で滑らなきゃなんねえんだよ!!」
冬休み 友の家 スタジオ
後輩「もう今年だけで10回はライブしましたね」
チャラ男「動員も増えたよな」
男「今やライブハウスからのバックが多くて凄い収入だよ」
友「それだけ俺たちが有名になったんだよ」ナハハハハ
メイド「来年こそはTEENS ROCK優勝を目指すのですね」
友「あぁ!でもやっぱりもっと凄い曲作らないと厳しいと思ってる」
チャラ男「でも俺たちじゃ似たような曲ばっか出来上がるよな…」
男「あのさ…僕も一曲作ってみたんだけど」
チャラ男「マジかよ聞かせてくれよ」
後輩「はい!私も聞いてみたいです!」
男「恥ずかしいけど弾き語ってみるね…」
友「……」
男「ど、どうかな…?」
友「曲名は?」
男「まだ仮だけどANGELだよ」
チャラ男「女への歌か」ニヤニヤ
男「そ、そんな訳ないじゃん!!」
友「いいじゃんやろーぜ」
男「ほ、ほんと!?」
友「歌メロが良いよな」
友「ただしまだまだ未完成だ」
チャラ男「じゃあ今日はANGELを考えてやるか」
後輩「はい!私も頑張ります!」
男「…うん!じゃあイントロからなんだけど……」
クリスマス 男の家
女「やっほー!」
男「いらっしゃい」
妹「やっぱりこの人が彼女だったの!!?」
女「妹ちゃん…お姉さんと呼びなさい」フフン
妹「お姉さまぁん!!」ダキッ
男「こらこら…じゃあ僕たち出掛けてくるから」
妹「えー今日も?いいなぁ」
女「妹ちゃんもすぐに彼氏出来るよ」
女「何なら私が紹介してあげよっか?」
妹「べ、別にまだいいです///」
男(……誰を紹介するつもりなんだろ)
電車
女「バンドの方はどう?」
男「うん、最近いい感じだよ」
女「そっか」
男「…最近マネージャーとして来ないね」
女「もう来年受験だからね」
女「……寂しいの?」
男「まぁね」
女「ふふ、可愛い!!」ギュッ
男「もう…恥ずかしいよ」
夜 東京スカイツリー
女「うわぁすっごい高い!」
男「はしゃいでたら落ちちゃうかもよ」
女「もう!なんでそんなこというの!!」フンス
男「あはは…僕たち付き合ってもう一年経ったんだね」
女「うん…男は大学どうするの?」
男「まだ決めてない」
女「あはは私もー!」
男「でもやっぱり都内がいいかな」
女「音大にでも入るの?」
男「うーん多分受からないだろうからバンドで有名なとこにしようかなって思ってる」
女「じゃあ私も一緒のとこ行くよ!!」
男「うん!頑張ろうね」
男「こうして高校生活二年目は悔しい事もあったりしたけど凄く充実した毎日を過ごしていた」
男「時間が流れるのはあっという間だったけど僕たちは全力で走り抜けてきたんだ」
男「そして迎えた最後の一年…」
男「更に激動の日々を僕たちは迎える事になったんだ」
.
ありがと
今日でクビになったけど
春
男「いよいよ三年生だね」
チャラ男「今年は皆一緒のクラスじゃん」
女「やったぁ!!神様ありがとー!!」
友「いや先公のおかげなんじゃねえの」
ギャル「…また一緒かよ」
男「あはは…ギャルさんとは三年間一緒だね」
>>263のおまけはなかったことにして
単純に一年から一緒なの忘れてた
教室
チャラ男「お前ら一緒の大学行くのかよ」
男「あはは…受かればだけど」
女「もー絶対行くから!」
友「男は余裕だろうけど女はどうなんだ?」
女「うー去年模擬やってみたけどD判定でした…」
男「一緒に頑張ろうよ」
女「うん!」
男「友くんとチャラ男くんは?」
チャラ男「俺は地元の適当なとこ受けようかな」
チャラ男「あんま地元離れたくねーし」
友「……デビューしたら皆で東京に住もうぜ」
チャラ男「…デビュー出来たらいいけどさ」
チャラ男「現実そう甘くはねーよ」
友「やってみなきゃ分かんねえだろ!」ガタッ
チャラ男「あ?やんのかコラ」ガタッ
男「ちょっ、ちょっと落ち着こうよ二人とも…」
友「今の俺たちなら絶対優勝出来るだろ!!」
チャラ男「去年みたいに今年も出来レースだったらどうすんだ!」
チャラ男「もしそうなら俺たちはただ記念出演しに行くだけじゃねえか」
友「関係ねえよ!ムカつくやつぶち負かして俺らがテッペン取るだけだ!」
男「二人ともやめなよ…」
チャラ男「ああ!そうだよ俺たちがぶっ飛ばして勝手に優勝決めてやるよ!!」
友「わかってんじゃねえか!」
チャラ男「…諦めきれる訳ねーだろ」
男「……あはは」
チャラ男「絶対勝つ!去年みたいにあんなクソバンドに負けたくねえよ」
友「そのためにも今年はライブツアーしてえんだ」
男「え!?本気で言ってる!!?」
女「なになに楽しそうじゃん!私も行くよ!」
男「勉強大丈夫なの?」
女「暇なとき見つけて教えてよ」
男「あはは…今年は僕死んじゃいそうだね…」
担任「お前ら席座ってくれ……」
放課後
チャラ男「俺今日部活の方だから」
男「いよいよ今年だね」
友「ちったあ成長したか?」
チャラ男「男がヤンキーに歌を教えてくれたからな」
チャラ男「少しだけ音痴が直ったよ」ハハハ
男「ヤンキーくんカラオケ大好きだからね…」
男「去年はわりとちょくちょく連れていかれたよ…」アハハ
チャラ男「じゃ、また明日なー」
友「おー」
男「あ、僕バイトだから」
友「は!?マジかよー…俺今日何したらいいんだ…」
男「少しは勉強したら?」
友「それならギター弾くわ」
駅前 ガスト バイト中
後輩「え、ツアーやるんですか!?」
男「夏休みの間TEENS ROCKを最終日にやろうって決めたんだ」
店長「てことは三人とも辞めるつもりかい!?」
男「あ、そんな事ないですよ」
男「7月中旬から8月中旬ぐらいだけお休み貰えたら後は卒業まで働きますから」
後輩「店長いいですか…?」
店長「あーもう…君たちにはいつもお世話になってるからね…」
店長「いいよ!最後の高校生活をたっぷり謳歌してきなさい」
男後輩「「ありがとうございます!!」」
つぎの日 学校
男「あのさ…ギャルさん」
ギャル「何よ…女がいるのに浮気?」
男「そ、そういう訳じゃないよ」
男「夏休みの間僕たちのバンドのお手伝いをお願いしたいんだ」
ギャル「は!?意味分かんないし」
男「バイト代出すからさ…グッズ売るの手伝って欲しくて」
ギャル「…ふん…ギャル友も一緒でいい?」
男「勿論だよありがとう」ニコッ
しばらくして 地下スタジオ
チャラ男「これで何曲目だっけ?」
メイド「5曲目ですね」
友「こんなもんでいいか」
男「うん!それにしても凄いよね」
後輩「私録音なんて初めてしましたよ」
友「やっぱりデモも売らないと話題にならないだろ」
チャラ男「デモよりステッカーやら缶バッチを先に売ってる俺たちって馬鹿だよな」
男「あはは!確かにね!」
男「こうしてツアーに向けて僕たちはデモを制作」
男「だいぶ駆け足だったけど悔いの残らないように精一杯やれることをやっていったんだ」
男「今やオリジナルだけでもセトリが完成するぐらい曲も増えていったなぁ」
男「残すは今年の夏、TEENS ROCK優勝だけだね」
.
夏休み 友の家
メイド「それでは経路を発表します」
メイド「ここからひたすら西に向けて車を走らせます」
メイド「まずは東京の小さなライブハウス二つを回りまして」
メイド「次は横浜のB.B.streetでのライブですね」
メイド「それからしばらく1号線を西に進み」
メイド「静岡で一度休憩を取りましょう」
メイド「休憩が終わりましたら浜松の窓枠というところでライブ」
メイド「最後に愛知到着です」
メイド「一応本番前日にもブッキングは調整していますがどうされますか?」
友「もちろんやるに決まってんだろ!!」
チャラ男「ちげえねえな」
ギャル「なにこれ本格的な旅行じゃん!」
ギャル友「うち充電器しか持ってきてないよ~」クネクネ
男「旅行じゃなくてツアーだよ…」アハハ
後輩「それにしてもだいぶ人数が多いですね」
女「私と男と友にチャラ男、後輩ちゃんにギャルちゃんギャル友ちゃん」
友「運転がメイドだろ」
チャラ男「機材車に7人も乗れねえよ」
男「それにデモとグッズもあるからね」
ギャル「ちょい待ち!何なの皆車で寝泊まりする気かしら?」
ギャル友「ちょっと狭そうだから嫌だな~」クネクネ
ギャル「そうじゃなくて!男女混同で車中泊なんて絶対嫌だから!」
メイド「その心配は御座いません」
メイド「各地の一番いいホテルをそれぞれ個室でご用意させていただいております」ササッ
ギャル「これパンフ?…ってナニコレ部屋に温泉ついてるじゃない!!?」
男「いいの?男子だけでもまとまって大部屋でよかったんじゃないかな」
友「俺はそうしたかったけどさ…」チラッ
女「うふふふふ」
ギャル「すっごい…絶対行く!!」
チャラ男「でも車に7人も乗れないぞ」
チャラ男「売り子なんて別にいらねえんじゃねえの?」
友「確かにな…最悪女一人でいいし」
ギャル「待って!もう一人運転手がいたら車は用意できるかしら?」
メイド「まぁ機材車と同じバンを用意いたしますけど」
ギャル「分かった!出発はちょっと待って!」
ギャル友「すぐ戻るよぉ~」クネクネ
男「着替えも用意しとくんだよ~」
後輩「あの二人方…少し怖いです…」
男「喋ってみたら意外といい人だよ」アハハ
チャラ男「今までそんな事感じる会話したか…?」
男「久しぶり…!」
DQN「よお」
友「なんだてめえかよ」
チャラ男「お前同い年だろ!?」
DQN「誕生日が4月だからな」
DQN「6月には免許取ってマークⅡ乗り回してたぜ」
チャラ男「またいつの時代だよ…」
ギャル「これで二グループに分けられるでしょ!」
女「うん!じゃあグループ決めようよ!!とりあえず私とおと後輩「くじ引きで決めましょうよ」
女「えっ」
やってしまった…
実は俺一人で書いてる訳じゃなくて
友達に色々教えて貰いながら書いてるんだけど
今愛知じゃなくて茨城の方でやれと指示来た…
というか場所ミスったらしい…
>>330 差し替え
メイド「それでは経路を発表します」
メイド「まずは横浜B.B.streetでのブッキングです」
メイド「それが終わりましたら都内中心部に出発」
メイド「一週間ほど掛けて時計回りに三つのライブハウスを回ります」
メイド「全て終わりましたら一度ディズニーで休暇でも取りましょう」
メイド「休み終わったら後は常磐の自動車道を使い一気にひたちなかまで向かいます」
メイド「一応本番前日にもブッキングは調整していますがどうなされますか?」
昼 メイド車両
女「ちぇー男と一緒がよかったなぁ」プンプン
友「車の中でイチャつかれたくないから俺たちはちょうどいいぜ」
女「もうっ!全然乙女心を分かってないね友くんは!!」
チャラ男「こいつはそんなやつだよ」
ギャル友「ねーくぅちゃん聞きたいから流してもいい?」
友「絶対嫌」
メイド「あちらはまた気まずそうな組み合わせですね」
DQN車両
男「そうなんだ!DQNくんも頑張ってるんだね!」
DQN「あと3年も通わないと行けないんだけどな」
ギャル「もう!それは仕方ないじゃない!」
男「あはは…」
後輩(き、気まずいです…)
後輩(男先輩と一緒なのは嬉しいけど私はこのお二人と面識がないのですよ…)
後輩(あーせめて妹ちゃんがいたら…)ウルウル
ギャル「なにあんたドライアイ?」
後輩「あ、そそそんなことないです!」
ギャル「ほら目薬貸したげるから」ホイッ
後輩「…ありがとうございます!」
後輩(意外といい人っていうのは確かかもしれません)
フゥ…
ちょっと休憩
NTRバレは高校編ではないからまだ先たよー
夕方 横浜
女「私横浜初めてきたよ!」
男「僕もだよ」
メイド「さぁライブハウスへ急ぎましょう」
ライブハウス
友「よおし絶対TEENS ROCK優勝だ!!!」
チャラ男「それここで言うか?」
後輩「最終目標はそこですからね」アハハ
男「とにかく今日も大成功させようよ!」
友「地元じゃねーから皆知らねえだろうけどな」
本番 ステージ
シーーーン…
男(またアウェイな空気だ…当然だもんね)
男(皆僕たちの事なんて知らないから)
男(でも、最近はこの空気が少し好きになったよ)
男(盛り上がる前のひんやりしたこの感じ…)
男(それが熱でむせ返る瞬間が最高にたまらないんだ!!!)
ドッ!!!
ワアアアアアアアアア!!!!!
ライブ終了後 物販コーナー
ワイワイガヤガヤ…
「えー高校生なのにCD出してるんだ!」
ギャル「はいそうなんですよー宜しければ一枚買ってくださいよー」ニコニコ
「これちょうだい!」
ギャル友「えーどれぇ?分かんないよ~」クネクネ
ギャル「これだよ」ハイッ
男「ギャルさんが普段と全然違う…」
女「普段隣町のスーパーではたらいてるよー」
チャラ男「ギャル友と違ってテキパキ動くな」
友「CDがバカみたいに売れてくぜ」ニシシ
夜 ライブハウス前
メイド「今日の売上ですけどこちらです」
後輩「わ、私のバイト代ぐらいありますよ!」ハワーッ
チャラ男「今日は上出来だな」
女「ふふん!グッズが売れたおかげだよ」
男「あはは…ギャルさん、ギャル友さん本当にありがとう!」
ギャル「ばっ…照れるっつーの」
DQN「おいおい男…俺の女に手ぇ出そうとはいい度胸じゃねえか」
女「そうなの!?男…最っ低!!」
あはははははは……
深夜 中華街
友「うまかったな中華料理!」
後輩「北京ダックなんて初めて食べましたよ!!」
メイド「お口にあったみたいで良かったです」ニコッ
ギャル「で、今日はどこのホテルなのよ」
女「今日は車中泊じゃなかったっけ?」
ギャル「」
男「あはは…海沿いの公園で寝ようよ」
友「お!それいいな!花火しようぜ!!」
DQN「いいけどサツが来たら逃げるぞ」
男「え…や、やっぱりやめとこか…」
海の公園
チャラ男「ちょっ、てめぇこっち向けんな!!」
友「へへへ!くらえ俺のロケット花火!」
メイド「坊っちゃん危険です」パシッ
ギャル「よ、容赦ないねメイドさんって」
男「いやあのメイドさんだけだよ…」アハハ
DQN「歳はいくつなんだ?」
後輩「世の中にはタブーってものがあるんですよ…」
ギャル友「あーん私って空気ぃ?」クネクネ
女「うん…うん…今?花火ぃーえへへ」
つぎの日 朝
友「さっさと都心部向かおうぜ!!」
チャラ男「元気だなぁ…まだねみぃよ」
ギャル「ふわぁ~今日は先にホテルで寝ない?」
メイド「そうですね…DQN様が居眠り運転される前にチェックインしに行きましょうか」
DQN「こんな金掛けた旅行初めてだぞ…」
後輩「男先輩!!出発しますよ!!」
ギャル友「寝かせとこうよぉ~」クネクネ
友「ケッ…手繋いで寝やがって…」
男「すぅ……すぅ……」
女「……んんっ……えへへ…」
しばらくして 都心部ライブハウス
友「くっそぉ今日はイマイチだったな」
男「演奏自体は良かったんだけどね」
チャラ男「まぁ俺たち無名だしな」
後輩「もっと私達が盛りあげればきっとお客さんもノってくれますよ!」
女「今日で東京のライブは全て終了かぁ」
メイド「デモが全て売れてしまったのでまたコピーしてきます」
ギャル「ちょっとは休みなよメイドさん」
メイド「…いえ、坊っちゃんと皆様のために全力を尽くしたいのです」
千葉 ディズニーリゾート ホテル
ギャル「ひゃっほーふかふかベッドだぁ!!」ボフッ
ギャル友「私も~っ」ボフッ
メイド「…」フラー
女「メイドさん!」ガシッ
メイド「…ありがとうございます女様」
女「やっぱり休みなよ!!」
ギャル「何過労?」
メイド「いえ…大丈夫です」
メイド「私は一度戻りまたCDを作り持ってきますのでゆっくり休んで下さい…」
女「ダメだよ!そんな状態だと絶対事故るじゃん!」
メイド「ご心配ありがとうございます…ですが」
ギャル「バッカじゃないの?」
女「ちょっと!ギャルちゃん!」
ギャル「あんたが倒れたらあいつらが全力でライブできると思ってんの?」
メイド「……」
ギャル「いつもあんたが皆のフォローで走り回ってんの知ってるんだよ」
ギャル「今日は休暇日…一日ぐらい皆で遊んでもいいじゃん」
ギャル友「そうそう~」クネクネ
女「…うん、やっぱり今日は休んでよ」
女「デモCDなんかなくたってSTEREOTYPEは大丈夫だよ」
女「それはメイドさんが一番よく知っているでしょ?」
メイド「……そうですね」
メイド「それではお言葉に甘えて少々休ませていただきま…す…」
メイド「すぅ……すぅ……」
女「あはは…よっぽど疲れてたんだね」
ギャル「本当にバカばっかだね」
女「楽しいでしょ?」
ギャル「……ふん」
ギャル「まぁ少しは応援してあげてもいいよ」
ディズニーシー
女「という訳で今日メイドさん寝てるから!」
女「DQNくんギャルちゃんギャル友ちゃんが看てくれてるから私達だけで楽しんじゃお!!」
友「マジかよ…あいつ全然顔に出さなかったぞ」
男「…僕も看病してくるよ」
女「ダメ!メイドさん皆で楽しんできてって言ってたよ?」
女「皆で看病してたらメイドさんも気遣っちゃうじゃん」
チャラ男「体調良くなったら来んのか?」
女「うん!皆で後から来ると思うよ!」
後輩「そうでしたら楽しまないといけないですよ!」
後輩「笑顔でメイドさんを迎えてあげましょう!」
男「…うん!そうだね!」
昼
女「ずっと彼氏とディズニー来たかったんだ♪」
男「あはは…僕もだよ」
女「今日はいっぱい楽しもうね!」
男「うん!あまり歩けそうにないけどね…」
女「上見て!モノレールで移動出来るんだよ!」
男「本当だ!もう全身筋肉痛だから助かるや」
女「まずはインディージョーンズから行こうよ!」
男「うん!いいよ!」
チャラ男「またお前とかよ…」
友「後輩もいるじゃん」
チャラ男「こいつも男に首ったけだから面白くねえんだよ…」
後輩「へ!?すすすすみません…」
友「おい見ろよランダムで水が吹き出してんぞ!」
チャラ男「へいへいガキと一緒に遊んでろ」
チャラ男「後輩ちゃんは俺と一緒にデートしよっか」
後輩「で、デートですか!?」アワアワ
友「おい!お前ら俺を置いてくなよ!!」
夕方
メイド「皆様ご心配お掛けしてすみません…」
ギャル「本当だよまったく…」
DQN「お前ら美味そうなもん食ってんじゃねえか」
男「ギョウザドッグだよ」
女「はい!皆の分もあるよ!」
ギャル友「わぁ~ありがと~」クネクネ
友「それ食って元気出せよ」
メイド「はい…皆様ありがとうございます」ニコッ
メイド(坊っちゃん…あなたは本当に良い友人に恵まれましたね)
メイド(私メイドも鼻が高いです)
メイド(ですが…)
メイド(夏休みが終わる頃には一度全てを皆様にお話しなければいけませんね…)
メイド(そのときが来るまでは…精一杯楽しんでください)
夜
ヒュルルルル……パァン!!!
友「た~まや~!!!」
男「もう…ディズニーでそんな事言うの友くんぐらいだよ」
チャラ男「バカ丸出しだな」
夜 ホテル 男の部屋
男「……」ジャカジャンジャンジャーン
男(……くそ、まだ完成しない)
男(一度ライブでは披露したしTEENS ROCKもこれをやるんだけど…)
男「完成しないなぁANGEL…」
コンコンッ
男「?はーい」ガチャ
友「よっ」
男「友くん!?」
友「やっぱり弾いてたな」
男「うん…眠れなくて」
友「俺もだぜ」
友「ここでこうカッティングしろよ」ジャカジャッジャッジャーン
男「それいいね!でもポップになっちゃうよ?」
友「これはお前の曲だろ?」
友「男の曲なんだからどうしたらいいかぐらい自分で分かるだろ」
男「うん…まだ全然分かってないけどね」アハハ
友「…男は男でいいミュージシャンになれるぞ」
男「どしたの?急に…」
友「何でもねえよ」
男「変なの…ねえ!ここは二人でこうしない!?」
友「お!いいじゃん!チャラ男と後輩も驚くぜこれ!」
男「この時の友くんの発言…」
男「少し心に引っ掛かったこの不安はTEENS ROCKが終わってから見事に的中したんだ」
男「しかも悪い方向に……」
男「思えばこの辺りから僕の人生は少しずつ狂い出していたのかもしれない…」
.
しばらくして 茨城
友「いよいよ明後日か」
チャラ男「今年は出来レースなしだといいな」
後輩「そんな毎年あるものですかねー」
女「そんなの関係ないでしょ!!」
女「今年こそは優勝しちゃってよ!」
メイド「着きましたよ」
ホテル
ギャル「私達今日やることあるから」
友「ちゃんと戻ってくるんだぞー」
DQN「分かってるってえの」
チャラ男「どうだか」
男「まぁまぁ…ねぇ、明日のライブどうする?」
後輩「明日は久々に男先輩の曲やりたいです!」
女「いいじゃん聞きたいよぉ~」
男「明日のお楽しみだよ」
友「ま~たのろけやがって」
チャラ男「よし!男の部屋で練習しよーぜ」
次の日 ライブハウス
男「今日でツアーも終わりだね」
友「明日がラストだっつーの」
チャラ男「ちげーねえな」
後輩「うう…緊張してきました…」
メイド「今は目の前のライブに集中いたしましょう」
楽屋
金髪「あ!STEREOTYPEの皆さんだ!!」
男「え?君たち僕たちの事知ってるの?」
オタク「デュフフwww今一番熱い高校生バンドとして有名ですからwww」コポォ
金髪「当たり前じゃないですか!」
金髪「俺男さんの大ファンっす!!」
チャラ男「バカ丸出しの後輩が出来たな」
男「あはは…ありがと!でもどうして知ってるの?」
メガネ「Youtubeでライブ映像あげてます…よね」
後輩「そう言えばメイドさんがいつも撮影してくれてますよね!」
友「やるじゃねえかメイドのやつ」
金髪「それにTwitterでも今年のTEENS ROCK優勝間違いないって話題っすよ!」
チャラ男「そう言えば最近見てなかったな」
男「凄い事になってるね」
友「今俺たちに追い風が吹いてるぜ!!」
チャラ男「事務所も契約してないのにツアー回ってるって呟きあるじゃん」
後輩「凄いです!ところで貴方達なんてバンドですか?」
金髪「いやー恥ずかしいっすけど電波ジャックって言います!」
男「僕たち電波ジャックも応援するよ!」
男「今日は一緒に頑張ろ!」
金髪「はい!あざっす!!」
友「優勝決まったぞメイドおおおお!」
チャラ男「まだだろバカ」
金髪「どうも電波ジャックです!」
オタク「今日も萌え萌えにしてあげますぞwwwww」
メガネ「うらああああまんこおおおおおお!!!!」
男「ドラムのメガネくん性格変わりすぎだよ…」アハハ
チャラ男「いるよなライブだと輝くやつ」
友「それにしてもスリーピースなのにキーボードがあるな」
後輩「最近そういうバンドも増えていますよ」
金髪「ありがとう!皆最高だぜ!!」
オタク「コポォwwwwww」
メガネ「Gスポットオオオオオオ」
男「お疲れ様!ピコピコ音が混ざってて新しい世界を見たよ!」
チャラ男「アベンズリスペクトしてるだろ」
オタク「アベンズ……?アニソンしか聞いた事ないでござるwwww」
友「わりとかっこよかったよな」
金髪「あざっす!!皆さんも頑張ってください!」
男「うん!ありがとう!行ってくるよ!」
ステージ
男(今日のセトリは最後にANGELが入っている…)
男(昨日やったとおりに出来たならきっと最高の曲になるはず!)
後輩「ワンツースリー…」
金髪「……感無量っす」グスッ
男「そ、そんなに良かった?」
女「皆!お疲れ様!ANGEL凄い良かったよ!」
友「間違いなく俺たちの代表曲だな」
チャラ男「あぁ、今日確信したぜ」
男「照れるなぁ…」
男「こうしてツアー最後のライブも無事終わり皆で打ち上げをした」
男「バンドの繋がりも出来て僕たちは明日のTEENS ROCK成功を掴めると確信していたんだ」
男「とにかく明日の本番で今までの高校生活全てを出し尽くす…皆もうそれだけしか考えていなかった」
.
早朝 茨城 ひたちなか市
友「ふわぁ…ねみぃ」
男「今年もやってきたね」
チャラ男「ああ…いよいよだ」
後輩「……私、もう先輩達とライブ最後なんですか」
男「そんな事ないよ!結果がどうであれ続けようよ!」
友「…そうだな」
チャラ男「まぁたまにならいいぜ」
後輩「……」グスッ
男「今日は笑顔で乗り切ろうよ、後輩さん」
後輩「はいっ!」ゴシゴシ
女「皆!ご飯食べようよ!」
男「うん!…ここで食べたいな」
友「俺も」
チャラ男「今年で最後だからな」
後輩「私もここがいいです!」
メイド「おにぎりをご用意しましたよ」
ギャル「なんか青春って感じ」
DQN「お前ら頑張れよ」
ギャル友「私も応援してるよぉ~」
男「うん!ここまで来れたのも皆のおかげだよ…本当にありがとう!」
男(冷たい風が気持ちいい…)
男(思えば僕がギターを始めてバンドを結成したのも友くんに出会ったからなんだね)
男「…古今東西でもする?」
友「お!いいなぁ今日は何でやる?」
チャラ男「俺たちこればっかやってたよな」
後輩「バンドのボーカルでやりましょうよ」
男「じゃあ僕からやるね!」
パンパン
パンパン
パンパン…
昼 楽屋
チャラ男「今年は俺たちがマークされてるな」
友「ったりめえだろ!俺たちが優勝すんだから!」
男「あはは…今年は実力で勝負出来そうだね!」
後輩「はい!何があっても悔いを残さないように…」トコトントコトン…
チャラ男「………」ボンボボン…
友「へへ……」チャカチャカチャーン
男「……」イッチニーサンシー
昼
司会「さぁ今年も始まりました高校生だけが集まるライブ!TEENS ROCK in HITACHINAKA!!」
ウオオオオオオオオッ
司会「それぞれオリジナル曲を2~3曲演奏していただき公正な審査のもと最も優れたバンドを決めさせていただきます!」
司会「演奏…歌…MC…そしてお客さんのノリ!!それだけが勝敗を決めるまさにロック好きのためのフェスティバル!!」
司会「優勝したバンドはすぐにロッキン出演決定!!!今年もジャンジャン盛り上がって行きましょう!!!」
ウオオオオオオオオオオオ!!!!!!!
観客ステージ
オオオオオオ…
女「男…皆…頑張ってね」
ギャル「はぁやっと完成したぁ」
女「え!?それって…」
DQN「あいつらが出る時俺たちで広げようぜ」
ギャル友「きっと喜ぶよぉ~」
メイド「うふふ…若いっていいですね」
男(僕たちは3番目…また嫌な数字だなぁ)
友「今年こそ俺たちの嫌なジンクスを打ち破ろうぜ!!!」
チャラ男「2年の時にもう乗り越えただろ」
男「まぁまぁ…こういう時僕も気にするよ」
後輩「でもそんなの関係ないですよ!!」
友「そうだぜ!!やってやろう!!」
男「皆……円陣組もうよ」
チャラ男「男がそれ言うなんて変わったよな、お前」ニヤッ
友「もうすぐだからな…ちゃっちゃとやろうぜ」ガシッ
後輩「皆さん背が高いから届かないです~…」
男「ちょっとしゃがもうか」アハハ
舞台袖
司会「はいありがとうございましたー!!」
ヨカッタゾータノシカッタ!!!
司会「さぁいよいよ次は今年の台風の目!」
司会「都内を中心に少しずつライブ動員数を増やしなんとここに来るまでにツアーを開催!最後のライブの日には売れるデモCDがなかったというまさに破竹の勢いの今最も熱いバンド…」
司会「THE STEREOTYPE(仮)です!!」
うおおおおおおおお!!!!!!!
待ってたぞおおお!!!!!!!!
今年も盛り上げてくれええ!!!!
4人「……」
男「思えばさ」
友「何だよ急に」
男「僕は友くんに出会わなければ今頃普通の高校生だったと思うんだ」
男「一年生のあの時…後ろから声を掛けてくれて勝手に古今東西をはじめたよね」
友「あの時もしてたなぁ懐かしいぜ」
男「友くんがいてくれたから僕はこんなに一生懸命バンドに打ち込めたんだ」
男「本当にありがとう…」
友「…おう」
男「チャラ男くんとはバイト先で初めて出会ったよね」
チャラ男「あーお前あの時俺の事歳上だと思ってたよな」ケラケラ
男「だって名札もつけずにめんどくさいばっか言ってたじゃない!」
男「……僕がDQNくんと戦う決意を出来たのはチャラ男くんのおかげだったよ」
男「間違ってることは間違ってる…そう言ってあの時の三人のワガママを突っぱねたよね」
男「あの時のチャラ男くんのおかげで僕はまっすぐ生きていく事が出来たよ」
チャラ男「照れるじゃねえかよ」
男「後輩さん…」
後輩「は、はい!!」
男「君との出会いは告白からだったよね」
後輩「は、恥ずかしいです…あの時は本当にすみませんでしたぁ!」
男「あはは…君が文化祭のホログラムを見て必死にドラムを練習してきてバンドに入るって言ってくれた時は本当に嬉しかったよ」
男「これでやっと僕たちはTEENS ROCKに立つ権利を得れた…」
男「ありがとう…僕たちが卒業しても一緒にバンド続けようよ」
後輩「う~…ありがとうございます…」グスッ
友「もういいか?」
男「うん!ありがとう!」
男「ずっとお礼を言いたかったんだ」
男「僕と一緒にバンドを組んでくれて本当にありがとう…」
チャラ男「お前がいたから俺たちがいれたんだよ」
友「そうだぜ!俺チャラ男とならまず組めてなかったと思うぜ」
後輩「もう…仲良くして下さいよ!!」
男「絶対優勝しよう!」
男「僕たちなら出来る!!」
男「ファイトおおおおおお」
4人「おおおおお!!!!!!!」
オオオオオオオォォォォ…
女「出てきた!皆!!頑張って!!!」
ギャル「じゃあやりますか」
DQN「あぁ」
男「!!」
チャラ男「おいおい洒落た真似してくれるなぁ」
友「横断幕なんてアイドルかよ」
後輩「もう私涙が止まらないです…」
頑張れ!THE STEREOTYPE!!!!
男「……」
後輩「…行きます」
後輩「ワンツースリー!!!」
女「きた!!RED SPICE!!!」
チャラ男(やっぱり最高だなこの曲!)
チャラ男(フリー…俺はあんたみたいにいかしたベーシストになりたいんだ)
チャラ男(フリーがいたから出来たこのフレーズ…)
チャラ男(今アンタに最高級の感謝を送るぜ)
ボッボボ…バキッボボン…
「すげえ!突き抜けるようなプルが気持ちいいぞ!!」
「ベースバカうまじゃねえか!!」
男(凄い…一曲目からダイブ!)
男(僕も頑張らないと!!)
ギャル「男のやつ英語ペラっペラじゃん」
女「えへん!私がこってり叩き込んだからね!」
DQN「……すげえよお前…」
男「どうも初めましてTHE STEREOTYPE(仮)です!!!」
男「皆めちゃくちゃ踊ってくれてるね」
男「俺たちも全力で盛り上げるからお前らももっと盛り上がってくれええ!!!」
オオオオオオオォォォォイイゾー!!!
友「やっと僕卒業か」
男「へへ…俺の方が盛り上がるでしょ」
友「ったりめえだ!行くぞ次!」
メイド「ROCKSMITH…STEREOTYPE初のオリジナル…」
友「ひゃっはああ!!」ピロリロリロリー
メイド「坊っちゃん…本当にいい笑顔ですよ」ニコッ
友(もっと!もっと俺を見てくれ!!)
友(俺はロックスターだ!ジミヘンよりペイジよりベックよりスターになるんだ!)
「ギターもすげえよ!!」
「なんてカッコイイソロを弾くんだ!」
男(あはは…本調子だね)
後輩(私もついていかないと…!)
「ドラム可愛いー!!乳でけえ!!」
女「なんか後輩ちゃんだけ歓声の種類が違う…」
男「はぁ…はぁ…ありがとう!次で最後の曲です」
男「聞いてください…ANGEL」
友(男が作って来たこの曲…)
友(弾き語りから始まり一気に盛り上がってく…)
チャラ男(イントロ2からの勢い…本当に耳が支配される瞬間だよな)
後輩(…男先輩カッコイイです)
後輩(…ずっと好きでいます、ごめんなさい…)
ジャカジャッジャッジャーン!!!
女「きた!!」
男「とべえええ!!!!」
うおおおおお!!!!
チャラ男(男がタテノリ作ってくるなんてな)
チャラ男(メロディセンスもいいし盛り上がり半端ねえよこれ)
女「…いい曲」
ギャル「あんたへの愛の歌なんでしょ」
女「地上に堕ちた天使を受け止める…
君と死ぬまで人生を共有すると流れ星に誓う…」
女「ロマンがあっていい歌詞でしょ」エヘヘ
友「…」ニヤッ
男「…」コクッ
チャラ男(ツインソロ!)
チャラ男(昨日まで男はコード弾いてただけだっただろ!?)
チャラ男(くそ…カッコイイな)
チャラ男(……ブーストかけるか)
メイド「男様…坊っちゃんと友達になってくださり本当にありがとうございます…」ホロリ…
男「……」
男「うおおおおお!!!!」
わああああああ!!!!!
パチパチパチパチ…
女「凄い…拍手が鳴り止まないよ!」
ギャル「まるで獣の叫びみたい」アハハ
DQN「一人の男になったな」
メイド「魂の咆哮ですね…」
男「ライブが終わり僕はそのまま力尽きて倒れちゃったんだったなぁ」
男「ずっと拍手が止まらなかったって聞いてなんで気絶したんだろうって後悔したよ…」
男「皆でその光景を見たかったなぁ」
.
フゥ…
もうすぐ高校編終わり
またな
男「………はっ」
男「ここは……?」
女「目が覚めた!!」
友「おっせえよ!早く来い!!」ガシッ
男「え?どしたの皆!?」
タタタッ
男「光が眩しい…」
うおおおおおおお!!!!!!
男「……もしかして僕たち…」
チャラ男「よっねぼすけさん」
後輩「男先輩!真ん中立ってください!!」
司会「来ました本日のMVP!!その透き通っていながらも芯のある心地良い声はまさに神の歌声!」
司会「THE STEREOTYPE(仮)のボーカル!男くんです!!!」
すげー良かったぞー!!!
パチパチパチパチ…
男「あはは…絶景だね」
友「あぁ…遂にやったんだぞ、俺たち」
司会「それでは男くん、どうですか優勝した感想は?」
男「はい…」
男「ありがとうございます…今まで出会えた全ての人に感謝しています…」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
ーーーーー
ーーーー
TEENS ROCK終了して2日後 友の家
男「……」
友「くそっ……ふざけんな!!!」ドンッ
チャラ男「意味分かんねえよ…これも誰かが裏で何かしてんのか…」
後輩「うっ……ぐすっ……」
男「そして遂に運命の歯車は軋み出したんだ」
男「前代未聞のTEENS ROCK優勝バンドがロッキンの出場停止…」
男「………友くんのお父さんは世界を股に掛ける貿易会社社長…」
男「僕たちとバンドで優勝した事に腹を立てスポンサーだった貿易会社を使い僕たちのロッキン出場取り消しを指示」
男「従わない場合には沢山の人が職を追いやられるという脅迫を行ったんだ」
男「勿論すぐに出場しないアナウンスを聞いたファン達が抗議してくれたけど」
男「まさかのTEENSとロッキンの運営直々の謝罪会見が開かれネット上では触れてはいけない闇だと噂になった」
男「……どうしてこうなったんだろうね」
男「僕たちはただ一生懸命生きてきただけなのに…」
男「それから友くんはお父さんに連れられアメリカに引っ越した」
男「最後にさよならも言えずにメイドさんから全てを聞かされたんだ…」
男「そして夏休みがまだ終わらないうちに僕たちは解散を余儀なくされてしまった…」
.
夏休み最終日 男の家
妹「お兄ちゃん…女さんが来たよ」
男「……いないって言っといて」
妹「もうっ!いつまでもくよくよすんな!!バカ兄貴!!」
男「……妹にはこの気持ちなんて分かんないよ」
妹「……今日は帰って貰うね」
男「うん…ありがと」
ミーンミンミンミンミン…
男「あー暑い…」
男「あ、またLINE来てる…」
男「…明日でいいか」ゴロン…
後輩「あの…いいですか男先輩」ガチャ
男「後輩さん!?な、なんでうちに…」
妹「私達友達だもん!友達が家に来るのなんて当たり前でしょ!」
男「部屋から出てって」
妹「ちょっ…」
後輩「絶対に出ていきません!!」
男「いいから出てってよ!!!」
妹「!!」
後輩「嫌です……先輩が元気になるまで出ていきません……」
男「…ふん勝手にしたら」
妹「……さいてー」
妹「こんなカスほっといてもう行こ!後輩ちゃん!」
後輩「ごめんね妹ちゃん…二人きりにしてくれる?」
妹「……何なのよ皆」バタンッ
男「……」
後輩「先輩…毛布から出てきてください」
男「……」
後輩「無理ならそのままで結構です」
後輩「……いくらなんでも酷すぎますよね…友くんのお父さん」
後輩「私達がTEENS ROCKのためだけに頑張ってきたのも知らず…」
後輩「優勝が決まってから出場を取り消すなんて」
後輩「あんまりですよね…遊びじゃなかったのに…私達は真剣にやっていたのに」
後輩「沢山の人に応援されたから成し遂げられた事なのに…期待を裏切ってしまいましたね」
後輩「チャラ男先輩は文化祭のために練習してますよ」
後輩「過ぎた事はどうしようもないって…あれは作り笑いでしたけど元気にされてます」
後輩「…男先輩」
後輩「皆心配しています…」
後輩「お願い…まだこんな所で挫けないで…」ギュッ
後輩「先輩の一生懸命なとこが大好きです」
後輩「未だに好きなんです…男先輩が」
後輩「明日から学校頑張りましょうよ」
後輩「皆の連絡無視してることは私も一緒に謝りますから…」
男「……ありがと後輩さん」
後輩「先輩…私何でもしますよ」
後輩「元気になるまで一緒にいますから」
男「何それ浮気誘ってるの」
後輩「…はい、浮気したいです…」カァーッ
男「俺女の事好きだし大切にしたいからそれは無理だよ…」
後輩「……はい」
男「でも嬉しいよ、ありがとう」ギュッ
後輩「はぅ……ずるいですよ」
秋 学校
男「……ごめんね皆」
女「心配したよバカ!!」ギュッ
チャラ男「……まぁ仕方ないよな」
チャラ男「俺もしばらくは飯が食えなかったよ」
ギャル「次連絡返さなかったら殺すから」
男「ギャルさんもごめんね…」
男「せっかく手伝って貰ったのにこんな事になって…」
ギャル「仕方ないんじゃない終わってしまった事は」
チャラ男「そうだぜ…全然腑に落ちないけどよ」
男「でも…」
女「はい!この話はもう終わり!やめやめ!」
チャラ男「そうだ男!お前バイト休んだんだからしばらく働けよ」
チャラ男「俺がお前の代わり入ってたからさ」
男「うん…代わってくれてありがとね」
女「じゃあ私男がバイト終わるまで店で勉強するよ!」
男「あはは…遅くなるけどいい?」
女「もち!」
ギャル「あーあ私も勉強しよっかなー」
チャラ男「大学行く気だったのかよ」ケラケラ
男(皆友くんの話しないなぁ…)
しばらくして 友の家
メイド「なんだかお久しぶりですね男様」
男「うん」
メイド「今紅茶をお出ししますね」
男「メイドさん」
メイド「はい」
男「俺はメイドさんの雇い主が憎いよ」
メイド「……私もですよ」
男「俺たちが頑張って掴みとった権利を奪い取るなんて…」
男「友くんまでアメリカに連れていって…」
男「正直殺したいくらいにムカついてるんだ」
メイド「……はい」
男「わかってるよそんなこと出来ない事ぐらい」
男「人を殺す度胸もないしいけない事だって事も理解してる」
男「…でも俺は抑えられないこの怒りをどこに向けていいのか分からないんだ」
ガシャンッ!!!
メイド「男様……本当に申し訳御座いません」ギュッ
男「……ティーカップ割れてるよ」
メイド「私に出来る事はこうするしかないのです」
男「……女の人って何で皆すぐにこうするんだよ」
メイド「……あなたを慰める術が他に見当たらないからです」
文化祭
女「はいっ!今年もりんご飴やってたよ!!」
男「あはは…何で受け継がれちゃってるんだろね」
女「んー私が出来る女だからです」
男「はいはい」
女「もう!そこはそうだね!って言ってよ」
男「そーだねー」
女「むー!!」
チャラ男「相変わらずイチャついてるなお前ら」
男「チャラ男くん!いよいよライブだね!」
チャラ男「ああ!お前らも観に来いよ!」
男「勿論行くよ!!」
ヤンキー「兄貴!俺たちの晴れ舞台見逃すなよ!」
男「あはは…ヤンキーくんも頑張ってね」
女「もう!私とチャラ男どっちが大事なのよ!」
チャラ男「なんで女と比べられなきゃいけねーんだ」
男「ほらほらどっちも大切だから!」
男「それじゃまた後でね!」
チャラ男「おー遅れんなよ!」
夜 体育館
ヤンキー「てめえら盛り上がってるか!!」
イエエエエエエエエイ!!!!!
ヤンキー「俺たちパワーボムが今年も最高の夜にしてやるぞ!」
女「毎年盛り上がってるねー」
男「軽音部の人って意外と人気者多いからね」
DQN「よっ」
男「DQNくん!今年も来てくれたんだ!」
DQN「まぁな…あれ?友の奴どこ行ったんだ?」
男「あ…えーと」
女「今年は裏方手伝ってるから舞台袖にいるよ!」
DQN「おーそうか」
男(久しぶりに学校で名前聞いたなぁ)
男(友くんの存在はやっぱりなかったことになんて出来ないよ…)
ヤンキー「聞いてくれ!Around the World!」
男「あ、やっぱりやるんだ!」
女「チャラ男くんベースやっぱり上手だね」
男「世界一フリーを愛してる男だからね!」
妹「…バカ兄貴!」バシッ
男「痛っ!何すんだよ!」
妹「ふんっ」スタスタ
後輩「すみません先輩…妹ちゃんの愛情表現なので許してあげてください」
男「…うん家で俺もやり返すから大丈夫だよ」
女「ちゃんと仲良くしてよね!」
チャラ男(……三年間の結果これなら上出来だな)
ワアアアアアア!!!!!パチパチパチパチ…
ヤンキー「もうな、涙止まんねえんだよ!!!」シクシク
根暗「ヤンキー…泣くな」
ホモ「そうだぞ!俺たちこれからも友達だからな!」サワサワ
ヤンキー「なっやめろよ///」
チャラ男「バカだなお前ら」アハハ
男「あはは…もうすぐホログラムだよ!」
女「ふふふ…」
チャラ男「今年は何なんだろうな」
パアアアッ…
ジジジジジ…ワアアアアアア…
ウオオオオオオオ!!!!!
男「!!」
チャラ男「おいおい…」
女「えへへ…やっぱり私達の頑張り見てもらいたいじゃん!」
チャラ男「…俺たちのツアー映像か」
男「………」ツゥー…
男「…僕たち凄い事してたんだね」
チャラ男「ああ、これだけ話題になったバンドそうそういねえよ」
女「今年は無理言って音声も流して貰ったんだ♪」
後輩「やっぱり女先輩でしたか」
DQN「カッコ良く映ってんじゃねえか」
ギャル「当たり前じゃない!いいカメラ使ったんだし」
ギャル友「編集も頑張ったんだよぉ~」クネクネ
男「皆……」
チャラ男「ふん…泣いてなんかねえからな」
男「俺もだよ…」
女「……よく頑張ったね」
女「お疲れ様……こんな時ぐらい泣いてもいいんだよ?」
男「……うあああああ!!!!」ダキッ
女「よしよし」ギュッ
男「やり切れない思いが溢れ出た僕は生まれて初めて泣き叫んだんだ…」
男「ロッキン出場停止…友くんのアメリカ渡航…」
男「色んな感情がごちゃまぜになってひたすら泣き続けた」
男「僕たちの三年間の青春…本当に色んな事があったなぁ」
.
冬 図書室
女「あーもう全っ然分かんない」
男「あはは…受験までもう時間もないしちゃんと理解出来るまでやろうよ」
女「そーは言っても甘いものがないですし~」
男「図書室だからあっても食べれないよ」
女「今年のクリスマスどこ行く!?」
男「勉強に集中しなよ」
女「もう…女心を分かってないなぁ」
男「同じ大学に受かればこれから毎年ずっと行けるじゃん」
女「高校生としてラストのクリスマスを過ごしたいのぉ~」
男「じゃあディズニー行こうよ」
女「やった♪」
クリスマス 男の家
後輩「はぁ~今年も妹ちゃんとお出掛けかぁ」
妹「…実は彼氏が」
後輩「嘘つき」ベェーッ
妹「えへへ」
後輩「先輩は女先輩とディズニーデートだし…いいなぁ私も付き合いたいよぉ」
妹「私がいるじゃない!」
後輩「妹ちゃんじゃなー」
妹「今夜は寝かさないよ?」モミモミ
後輩「もうどうでもいいや」ボーッ
ディズニーランド
男「寒いね」
女「うぅー男ぉ手!」
男「はいはい」ギュッ
女「あったかーい///」
女「今日もラブホ行こうよ!」
男「また?まぁ予約取ってるけどさ」
女「やるじゃん!!そう言えばさ」
女「私達が行く大学、シエスタのメンバーいるみたいだよ」
男「えー…行くのやめようかなぁ」
女「もうメジャーデビューしてるし滅多に来ないんじゃない?」
男「それならいいけど…」
夜 ラブホ
女「あぁん……もっとぉ」
女「おまんこの奥もっと突いてぇ」
男(女の性欲、全然留まらないなぁ)パンパン
男(ま、俺にだけこうならいいんだけど)パンパン
女「イク!!イきそう……あああああ!!!!!」ビクンビクン
女「男ぉ大好き……絶対結婚しようね」
男「うん、俺も大好きだよ」
女「就職していっぱい稼いでね♪」
男「うーん家族とゆっくり過ごせたら薄給でもいいんだけどなぁ」
女「何事にもお金が必要なの!」
男「分かったよ頑張る」
正月 男の家
メイド「よろしかったのですか…私だけなのに」
妹「いいじゃんあんな大きな家にメイドさん一人じゃ寂しいでしょ?」
父「そうそう!ささっどうぞ」トクトクトク…
メイド「ありがとうございます」クイッ
母「あらあらお酒強いのねぇ」
メイド「そんな事はありません」クラッ
男「酔ってる酔ってる!!」
メイド「くかーっ……んっ……」
妹「寝ちゃったねメイドさん」
男「きっと疲れが溜まってたんだよ」
母「ここじゃ風邪ひくでしょうし私達の寝室に運んであげて」
妹「お兄ちゃん!私足持つから!」
男「うん、せーのっ」
寝室
男「はぁ…お酒弱いんだね」
メイド「んんっ……」ポリポリ
妹「わぁ!!お兄ちゃん見ちゃダメ!!!」
メイド「はっ!」
妹「おはようメイドさん!!」
メイド「と、年は越しましたか…?」クラッ
妹「まだだよ~お水持ってくるね」
メイド「ありがとうございます…」
男「自分で持っていけよな…」
男「はい、お水だよ」
メイド「すみません男様…」ゴクッゴクッ
メイド「はぁ…ちょっと頭が痛い…」
男「大丈夫?」
メイド「はい…男様…こっち来て…」
男「どしたの?戻れそう?」
ギュッ
男「…また?」
メイド「恥ずかしながら…私男様をお慕い申し上げています」
男「もう…歳的にちょっと犯罪だよ」
メイド「ふふふ…初めて見た時から可愛いと思っていました」
男「…誰かに見られたらマズイから」
チュッ
男「!!」
メイド「ふふ…坊っちゃんと仲良くして下さったお礼です」
メイド「また今度家にいらしてください…」
男「…早く戻ろうよ」
男「段々と頭の中がグチャグチャになってきていた」
男「バンドの後悔、後輩とメイドさんの告白…」
男「自分一人ではもう抱え切れないくらいに僕は一人で悩み続けていたんだ」
男「とにかく今は時間の流れに身を任せ僕はただ生きていた」
.
3月 女の家前
女「うぅ…心臓が爆発しそうだよぉ」
男「せーので開けよっか」
女「うん!せーのっ!」
バッ
男女「「やったー!!!!!」」
女「男ぉ!私も合格したよ!!?」
男「これで同じ大学だね!」
女「あーやばい!!!お母さーん合格したよお!!」タタタッ
男「あはは…」
春
チャラ男『良かったな女と同じ大学で』
男「うん!チャラ男くんは地元の私大だね」
チャラ男『まぁな』
男「……あんまり会えなくなるね」
チャラ男『こればっかはな』
チャラ男『でも二つ県を挟むだけだろ』
チャラ男『会いたきゃいつでも会えるさ』
男「うんそうだね…」
チャラ男『……早く立ち直れよ』
男「ありがとう…じゃ何かあったら連絡するね」ピッ
父「よぉし男!今日はスーツを買いに行くか」
男「うん!」
車の中
妹「お兄ちゃんすごいよね!いい大学入っちゃって~」
母「お母さん達も鼻が高いわぁ」
男「そうかな…ね!お父さんとお母さんは何で結婚したの?」
妹「え///」
父「なんだそんな事聞きたいのか?」
男「うん」
父「彼女と結婚したいのか」
男「うーんただ知りたくなって」
父「恥ずかしいなぁ」
母「あらあら」ウフフ
父「そうだな…ママとの出会いは高校生の時だったな」
父「お互い勉強ばかりしていたから自然と図書室にいる事が多かったんだが」
父「ある日お父さんが消しゴムを落としてな」
母「私が拾ったのよ」
妹「うわぁなんかロマンチック~!!」
父「それから教室でも喋るようになって同じ東京の大学を目指したんだ」
父「そして二人とも見事合格」
父「あとはずっと一緒にいて自然に結婚しようってなったなぁ」
男「……そうなんだ」
男(……俺も信じないとな)
男(メイドさんとのキスは…ノーカンで)
男「何故だか急にお父さんとお母さんの話を聞きたくなった」
男「きっとこれからの不安をどうにかしたかったのだろう」
男「新しい春はとても心細かった」
男「皆離ればなれになるんだよなぁ」
男「卒業式の時は後輩が泣いてくれた」
男「ギャルさんはDQNくんと結婚した」
男「……僕はずっと心のどこかで棘がチクチクと痛みを広げていくのを感じていた」
男「僕もこれから幸せになれるのかな」
.
フゥ…
高校編終了
次は大学編
割とすぐ終わると思う
ありがとう
このSS見てくれてる人ちらほらいて嬉しいわ
大学
女「いやぁ春ですなぁ」
男「一度オープンキャンパスで来たけど大学って広いね」
女「男はサークル入るの!?」
男「うん、やっぱりバンドを続けたいから軽音サークルにしようと思ってるよ」
女「私もバンドやりたいなー」
男「一緒にやろうよ」
女「本当っ!?」
男「一からギター教えるよ」
女「ボーカルがしたいなぁ」
男「楽器も出来る方が楽しいよ」
軽音サークル部室
男女「「失礼しまーす」」
ボブ「ややっ!君たちバンドやりたいの!?」
女「はい!部長の方ですか?」
ボブ「私はただの部員だよーちなみに三年生!」
女「あ!この服有名な所のですよね!かわいー!」
ボブ「あなたもここのを着てるじゃない」
女「少し大人っぽくてでも可愛さもあるから大好きなんですよ!!」
ボブ「あはは!分かる分かる~」
男「あの...サークル入るのにはどうしたらいいですか?」
ボブ「あーごめんごめん...これ適当に書いといて!特に頑張ってるサークルじゃないし自由に楽しくやるのがウチのモットーだよ!!」
女「男!いいじゃんここ!私でも出来そうな気がしてきたよ!」
男「あはは...真剣にやるのも自由ですか?」
ボブ「もちろん!あっシエスタって知ってる?最近話題のニューフェイス!」
ボブ「そのシエスタのボーカルがここに所属してるわよ」
ボブ「見たとこ君はガチでやりたそうだしイケメンくんと組むのもいいかもね!」
男(...あまり一緒にしたくないなぁ)
女「ええ凄い!男!イケメンくんと一緒に組めば夢のコラボレーションじゃん!」
ボブ「どゆこと?」
男「あー実はですね...」
ボブ「ほへーそうなんだ」
ボブ「悪いけど私夏フェス好きだけどTEENS ROCKは知らないなぁ」
女「シエスタも一昨年に優勝してトントン拍子でデビューしたんですよ!」
ボブ「えーそうなんだ!やっぱりシエスタって凄いなぁ!」
男(...全然興味ないのが分かるなぁこの人)
帰り道
男「とりあえずサークルに入る事にはしたけど...」
女「どしたの?念願の大学入ってバンドも新しく始められるじゃん」
男「いや...何でもないよ」
女「ふーん...あそだ!今日男ん家泊まりに行っていい?」
男「急だね」
男「いいけど一度家に帰らなくていいの?」
女「お母さんにはもう連絡してるしお泊まりセットもあるよ!」フンス
男「用意周到だね、行こっか」
都内 男のアパート
女「おっじゃましまーす...って誰もいないんだった」
男「狭くてごめんね」
女「ううん!それにしてもいいなぁ一人暮らし!」
女「ね!ね!家賃は?」
男「7万ぐらいだって」
女「えーやっぱり都内は高いなぁ」
女「私もここに住みたいなぁ」
男「お父さんが黙ってないんじゃないかな」
女「もう...かわいい子には旅をさせろって言うのにね」
男「いいお父さんだと思うけどなー」
女「ふふふ...」
女「とりゃっ!」ギュッ
男「うわ重っ!」
女「あ!今の傷付いた!」
男「急に押し倒すからじゃん」
女「うえーん」
男「出た嘘泣き」
女「むー...」ギュ-ッ
女「...ね、しよ?」
男「さっそくだね」
次の日 朝
女「んっ...おはよ」
男「おはよっ電話鳴ってたよ」
女「ほんと?...朝から早いよぉ~」
男「あはは...お父さん?」
女「...友達からだった」エヘヘ
男「そっか、今日は授業決めないといけないから早く行こうよ」
女「まだ眠い~」ギュッ
男「はいはい用意してね」ナデナデ
女「むー真面目野郎っ」
大学 キャンパス
イケメン「よぉ雑魚」
男「...シエスタのイケメンくん」
イケメン「相っ変わらずしけた面してやがんな」
ボブ「今日も二人って事はもしかして付き合ってるの!?」
女「はい!そうですよ!」
イケメン「よぉ女、久しぶりじゃねえか」
女「あり?そだっけ?」
男「会った事あったの!?」
女「忘れた」エヘヘ
イケメン「...なるほどな」ニヤッ
男(なんとなく嫌な予感はしてたけどもしかして...)
イケメン「そうそう今日新歓ライブで俺ボーカルやっからよ」
イケメン「サークル入るなら絶対見に来いよお前ら」
ボブ「え!?今日イケメン君が出るなんて聞いてなかったよ!?」
イケメン「ったりめーだろ、今俺が決めたからな」
ボブ「はぅん...カッコいい...」
女「えー凄い!ねぇ絶対見に行こうよ!」
男「...そうだね」
昼 食堂
女「ここの学食ってすっごい有名なんだよ!!」
女「中でもこのクラブサンド!」
女「大学生なら一度は食べてみたい学食No.1!」
女「はぁーこれからいつでも食べれるんだ私...」
女「あっ写メっとこっと!」パシャ
男「...いつイケメン君と出会ったの?」
女「覚えてないや」モシャモシャ
男「覚えてないって...」
女「そもそも会った記憶なんてないよ!ほら私美少女だから向こうが勝手に言い寄ってきたんだよきっと」
男「...本当かよ」
女「むー信じてないの?」
男「そういう訳じゃ...」
女「私は男一筋だよ!」
女「本当なんだからね」
男「分かったよ信じてるから」
女「うふふ」
女「浮気なんて絶対してないからね!」
男「...うん」パクッ
男(浮気してるのかって聞いた訳じゃないのに自分から言うんだな)
多目的ホール
ざわざわ…
女「あれ?どしたんですか先輩」
男「まだライブ始まってないね」
ボブ「あっ女ちゃん!…に男くん」
ボブ「実はね…ギターの人が逃げちゃって」
女「え?何でですか?」
ボブ「イケメンくんって気難しいのよ」
ボブ「こんなヘタクソとやってられるかーって…怒っちゃってね」
男「…可哀想」
女「こんな時こそ男の出番じゃない!」
ボブ「え?ギター弾けるの?」
男「昨日の話聞いてなかったんですか…」
女「ね!男なら大丈夫だよ!やろ!」
男「…あんまり気乗りしないけど演奏隊が可哀想だもんね」
ステージ上
男「……」
イケメン「…んだよてめえが弾くのか?」
ドラム「ま、マジかよ!!」
ベース「THE STEREOTYPE(仮)の男!…さんですよね!!?」
男「先輩ですよね?敬語じゃなくていいですよ」ニコッ
ドラム「俺たち大ファンなんだよ!後でサインしてくれ!」
男「あはは…ありがとうございます」
イケメン「……」チッ
イケメン「セトリだ」ピラッ
男「……今時って感じ」
イケメン「うるせえ…やれんのか?」
男「当たり前だろ」
男「俺だってTEENS ROCK優勝したんだ」
イケメン「……カッコつけやがってよ」
フッ…
女「暗くなった…」
ボブ「始めれるみたいね!イケメンくーん!!!」
キャーキャーステキッダイテー!!!!
男(お客さんとの距離が近い…)
男(ああ…何だか久しぶりだな)
http://www.youtube.com/watch?v=TIw3bO_LG-0
ボブ「流石イケメンくん!センスいい!」
女「本当!かっこいー!!」
男(ドラムは少しもたつくけど問題無し)
男(ベースもしっかりリズムを刻んでる…少しチューニング悪いのが気になるけど…)
男(そしてイケメンくん…)チラッ
イケメン「 She's dancing alone,
I'm ready to go but she's so
She's out of control, so beautiful 」
男(上手いっ…俺より高い声も出てないし少し音痴だけど)
男(それを補う声量とテンションの高さ…)
男(クソっ……)
男「 She works for the weekend,
mixtape of her favorite bands
Tearin' up the radio lost in the stereo… 」
イケメン「!!」
イケメン(コイツ…静かなここで綺麗にハモリやがった…)
イケメン(……ふざけやがって)
イケメン(俺より上手えじゃねえか!!)
ワアアアアアアッ!!!!!
ボブ「女ちゃんの彼氏…ギターも弾けるし歌が凄い上手…」
女「そりゃTEENS ROCKベストボーカルと呼ばれた男ですから」ニヤニヤ
イケメン「よぉ新入生の皆…俺のこと知ってるか?」
「シーエスタ!!シーエスタ!!」
イケメン「へへっ良く知ってんじゃねえか」
イケメン「男はいらねえ!可愛い女だけ入部しろ!!」
キャアアアア!!!!!
男「…酷い言い様だね」
イケメン「てめえは入れ、退屈せずに済みそうだからな」
男「嫌だと言われても入ってやるよ」
イケメン「ケッ……」
男「こうして大学生活2日目にして僕は軽音サークルで話題となった」
男「演奏もそうだしベースとドラムの先輩がSTEREOTYPEのファンだった事も噂が広がる要因になったんだ」
男「これから大学でもう一度頑張ろう…そう思えたこの日のうちに僕は」
男「………僕は自殺しようとした」
.
夜 居酒屋
ワイワイガヤガヤ…
イケメン「じゃっ!新入生歓迎会開始な!」
イケメン「女子は皆俺の周り来いよ」
キャアアアアワタシガトナリヨ!!!!!キーッナニヨ!!!!!ドキナサイヨ!!!!!
男「まさか今日新歓やるなんて…しかも未成年だよ僕たち…」
ボブ「固いこと言わないっ!大学生と言えばお酒でしょ!?」
女「先輩もう酔ったんですかーちゅーっ」エヘヘ
ボブ「やだ可愛い///」
男「女も酔ってる!!」
ギター「さっきは代わりに出て貰ってごめんね男くん」
男「あ、ギターの先輩ですよね?」
イケメン「……で俺はそこでキレたんだよ」
女子「流石イケメンくん!男はそこで怒らなきゃダメだよね!」
女子「やーん私も叱ってほしいなぁ」
女子「イケメンくん次何飲む??」
イケメン「ラスティネイルな」
女子「「「キャーっかっこいい!!!!」」」
ギター「何がラスティネイルだよカッコつけやがって」
ベース「だよねー男は黙ってビール焼酎日本酒だよ」
ドラム「まぁあいつは今日ぐらいしか来ねえだろ」
男「あはは…随分嫌ってるんですね…」
女「男~ちゅーっ」ギュッ
男「こらこら…やめなさい」ナデナデ
ドラム「お前もリア充かよっ」
ギター「クソォ何で俺たちはモテないんだ」シクシク
ベース「ねーバンドやったらモテると思ったのに…」
ギター「こうなりゃ男!お前もイッキだ!」
男「えー俺お酒ダメなんで…」
ドラム「先輩の言う事が聞けないってのか!!」
ボブ「なになに男くんイッキするの~?」
男「いやっ違っ…」
イケメン「なんだ男、飲めねえのか」
男「…出来るさ」
イケメン「じゃあやれよ!おいビール持って来い!!」
女子「えー若いー」
女子「あの人今日ギター弾いてた人だよね」
女子「あの人もカッコよかったね」
ギター「ほら皆期待してんぞ!」
店員「お待たせしましたー」サッ
男「分かりましたよ…んっ」グビグビ
「「「おおおおおおおっ!!!!!」」」
男「ぷはっ……どうだ」ヒクッ
イケメン「やるな男!次は俺と勝負しろ」
男「望むところだ!」
男イケメン「せーのっ」
グビグビグビグビ…
女子「キャーっイケメンくん頑張って!」
ギター「男ぉ!負けんじゃねえ!」
男イケメン「ぷはぁ…」
イケメン「俺の方が早かっただろ」
男「ほぼ同時だろぉ…」ヨロッ
イケメン「ならもう一度だ!」
男「あぁ、やってやるよ…」
ワアアアアアア…
男「………んっ」パチッ
男「頭痛い…いつの間にか寝てたのか…」
ンッヤダッキモチイイ……
男「!!」
イケメン「おらてめえの彼氏が目を覚ましたぜ」パンパン
女「やぁっ///見ないでぇ」
男「な、何してんだよ…」グググ…
男(ダメだ…酔いが酷くて立ち上がれない…)
イケメン「何ってナニだろ」
女「男ぉ……気持ちいいよぉ…///」
男「うっ!…おえええええぇぇ…」ビチャビチャ
男(女…お前何そいつとセックスしてんだよ)
男(しかも喜んでんじゃねえ…)
イケメン「汚えなぁ、そうだ男!お前もやれよ!」パンパン
女「んっ……男ぉ口でしたげるよぉ」
男「ふざけんなっ……」
女子「ずるーい私も挿れてよ!」
ギター「ああーダメだ滾ってきた…」
ギター「俺のをくわえてくれよ」ボロンッ
女「はぁ……はぁ……大きい///」
女「いただきまーすっ」アムッ
女「んむっ……ほうーひもちいい…?」ジュボジュボ
ギター「あああ最高だぜ女さん!!」
男「くそぉ……くそぉぉぉぉ…」ボロボロ
男「店員さん……来て下さい…」ズルズル
イケメン「あームダムダ」
イケメン「ここ俺の行きつけなんだよ」
イケメン「ミュージシャンが乱交するために使ってっから呼んでも意味ないぜ」
男「はぁ…はぁ……」ズルズル
ボブ「男くぅん…ライブカッコよかったよ?」チュッ
男「なっ…!?」
ボブ「おっぱい触って……私Gカップあるから」ガシッ
男「ふざけんなっ……お前ら…」
女「男も楽しもうよぉ…んあっやめっ」
イケメン「中に出すぞ」パンパン
女「…んっ///今日安全日だからいいよ///」
男「うあああああああああああ!!!!!!!」
男「それからどう家に帰ったのかは覚えていない」
男「淫乱だとは思っていたけどまさか昨日今日で出会った人達と乱交するなんて信じられなかった…」
男「家に着いた僕は包丁を取り出し腹を突き刺そうとした…」
男「でも出来なかった…」
男「死ぬのはとても怖いんだ…」
男「その日以降僕は家から出なかった」
.
秋 男のアパート
ピンポンピンポーン…
男「……」
ドンドンッドンドンドンドンッ
妹「お兄ちゃんどうしたの!!?」
妹「全然連絡しないから皆心配してるよ!!」
男「……」
男(何もしたくない……)
「男もしようよぉ」
男(うっ!)オエエエエッ
ビチャビチャ!!
男「……はぁ…はぁ…」
男「気持ち悪い……」ゼェゼェ…
男「み、水…」
パリイイイン!!
男「!!」
妹「…なんで出てこないのよ!!」
後輩「先輩…何かあったのですか…?」
男「二人とも…」
妹「うわ汚いなぁ…」
妹「キレイ好きだったお兄ちゃんが掃除しないなんて…」
男「はぁ……はぁ……」
後輩「……とりあえずお水です」
男「んっ……」ゴクゴク
妹「……何があったのよ」
男「……実はさ」
妹「……マジでドン引きなんですけど」
後輩「先輩……辛かったですよね…」
男「……二人は女みたいになるなよ」
妹「当たり前じゃん!てかもうLINEもブロックするし」
後輩「私もちょっともう関わりたくないです…」
後輩「そう言えば女先輩家に来なかったのですか…?」
男「しばらく誰も来てないよ」
妹「うっし!ご飯食べに行こうよ!」
男「…食欲がない」
後輩「先輩…痩せ過ぎですよ」
後輩「私たちが奢りますから食べに行きましょう」
男「……そうだね」
大戸屋
男「………」モシャモシャ
妹「大学どうすんのよ」
妹「家にめっちゃ電話掛かってくるんだけど」
男「……行きたくない」
妹「…お父さんお母さんに自分から言って」
男「そうだね…」
男「家に帰ってゆっくりしようかな」
男「でも…戻っても女の家も近いし」
後輩「しばらく家に引きこもっててもいいですよ」
後輩「私も同じ立場なら立ち直れそうにないですし…」
男「…一ヶ月後ぐらいに家に戻るよ」
妹「うん!私待ってるから」
後輩「何かあったら連絡してくださいね」
後輩「私、いつでも会いに来ますから」
妹「うふふ…私の後輩ちゃん今なら貸してあげるよ」
後輩「ちょっともう!やめてよ!」
男「あはは…ありがとう二人とも…」
男「また連絡するよ」
妹「ん!」
チャラ男『聞いたよ…大丈夫かお前?』
男「うん…半年ぐらい引きこもってたから10kgも痩せちゃったよ」
チャラ男『まぁ女なんて星の数ほどいるんだ』
チャラ男『また彼女欲しくなったら言えよ、紹介すっし』
男「あはは…ありがとうね」
男「…そろそろ引越し準備でもするか」
男「友くん今頃どうしてるのかなぁ」
男「アメリカでギター弾いてるのかな」
男「チャラ男くんと集まって三人で喋りたいな」
男「……部屋が広く感じるや」
友の家
メイド「……どうしてもしなければならないのですか」
メイド「……はい……はい」
メイド「!!それだけはやめてください…」
メイド「かしこまりました…本日の夜に必ず行います…」
夜
男「あー地元に戻るの久しぶりだなぁ」
男「すっかり遅くなっちゃったけど」
男「お父さんお母さん元気にしてるかな」
男「大学辞めるって言ったら何も言わずに分かったって言ってくれた…」
男「感謝しなきゃ…家に引越したらまずはバイトでも始めて家にお金入れよう」
ウーーーーーーーッ
男「あれ…火事が起こってる」
男「家の方向だ…」
ブルルルルルッ
男「後輩さんから電話…」
男「………もしかして!!!」ダダッ
男の家
ゴオオオオオオッ
「危ないから下がってください!!」
「中に人がいるかもしれない!」
「早く消火するんだ!!!」
男「………」ドサッ
後輩「あっ先輩……」グスッ
男「……妹は?」
後輩「…………電話、出ないです」
男「………お父さんとお母さんは?」
後輩「………私には…分からないで…す」
男「なんでなんだよ!!!!!」
男「くそっ!!」ダッ
後輩「先輩!!」
「あ、こら君!!危ないから退くんだ!!」
男「ふざけんな!!中に家族がいるんだ!!」
「君はこの家の子か…家族は私たちが必ず助ける!!」
男「妹が電話に出ないんだよ!!!」
「なっ…ならば早く助けなければ…」
「一酸化炭素中毒で動けないのかもしれない…」
男「俺が行く!!」
「やめなさい!!死ににいくようなものだぞ!!」ガシッ
男「はなせっ!!はなせえええ!!!!」グググ…
後輩「先輩っ!!もう…」ギュッ
男「……俺が何したっていうんだよぉ」
男「なんで俺ばかりこんな目に合わなければならないんだ…」ドサッ
後輩「先輩……」ギューッ
「……早く消火しろ!!」
「レスキュー隊はまだ戻らないのか!」
「火の勢いが強すぎて…」
「ふざけるな!この子の家族がまだ中に…」
男「あああああああああああ!!!!!!!」
深夜 警察署
警察「…残念だけどもうご家族は…」
男「……」
警察「……実は放火した人物が目撃されていてね」
警察「こちらで身柄を拘束しているんだが」
男「……誰ですか」
警察「メイドという人物なんだが…知り合いかい?」
男「!!!なんでアイツが……」
男「うっ!」ドサッ
警察「おい君!大丈夫か!!」
男「ふぅーっ…ふぅーっ…頭が割れそうだ…」
男「ううっ……クソォ……皆死んじまえよ!!」
つぎの日 病院
ピーーーーーーーッ…
男「……」
医師「ご愁傷様です…」
男「お父さん、お母さん…」
男「妹…」
医師「10月16日04時28分…」
看護師「はい」カキカキ
男「先生!まだ治せますよね?」
医師「…男くん、もう心肺停止してしまっては…」
男「心臓に電気与えるのあるじゃないですか!」ガシッ
男「AEDでしたっけ!!?あれなら生き返りますよね!!」ユサユサ
医師「男くん…」ポンッ
男「ううぅ…もう嫌だ……」
男「俺も死なせてください…」
男「突然の家族の死…」
男「ついこの前まで喋っていた妹もいなくなった」
男「僕はおかしくなった」
男「もう何もいらない」
男「ただただ死にたい……死にたかった」
.
朝 駅のホーム
電車が参ります…
危ないですので黄色い線の内側までお下がりください…
男「……」
後輩「……先輩、何してるんですか」
男「……」
後輩「ふざけないでください…」
後輩「私これから学校なんですよ」
後輩「先輩まで死なれたら…私、壊れちゃいます」
男「俺はもう壊れたよ」
後輩「……ううっ」ギューッ
メイド「男様……」
後輩「え…」
男「な、お前…なんでここにいるんだよ!!」
メイド「この度は申し訳御座いませんでした」ペコリ
メイド「……雇い主の命令でした」
男「……は?」
メイド「本当にっ……ごめんなさい…」ポロポロ
メイド「私は自分の罪を懺悔する事も出来ず…」
メイド「ただ命令に従うだけの傀儡なんです…」
男「……いいから死ねよ」
プアアアアアッ
メイド「…そうですね」
メイド「申し訳ない気持ちで潰されそうです」
メイド「もう……」フラッ
後輩「ダメぇ!!メイドさんっ!!!」
ガタンゴトン……ガタンゴトン……
男「……」ガシッ
メイド「……どうして」
男「やっぱりいい」
男「お前なんて死ぬ価値もない」
男「これから全て話して貰うまでは死なせない」
メイド「……はい、ありがとうございます…」
フゥ…
大学編終わり
次から最終章復讐編ね
最後らへんで出るよ
ザアアアアア...
メイド「......寒い」ブルブル
メイド「雨風が凌げるとこ...」フラフラ
メイド「どうしよう...お腹も空いたしもう足も動かない...」
バタンッ
メイド「うぅ...私ここで死んじゃうのかなぁ...」
友「お前こんな道端で何してんだよ」
メイド「...寝転んでるだけだよ」
友「雨降ってるのにか」
メイド「雨降ってるのによ」
友「なんだそりゃ、バカじゃねえの」ケケケ
友「ほら立てよ」ヨイショッ
メイド「ん...ありがと」
友「お前なんて名前なんだ?」
メイド「メイド...」
友「俺友!よろしくな!」
メイド「...君いくつなの」
友「今年で10歳だ」
メイド「私よりだいぶ下だね」
友「いくつなんだよ」
メイド「...20歳」
友「マジか!もう大人じゃん!」
メイド「さっきから全然進んでないよ」
友「メイドが重いんだよ」
メイド「うるさいっ...君の二倍は生きてきたんだよ」
メイド「重くて当然なのっ...」
友「なぁなんで道路の真ん中で寝てたんだ?」
メイド「...色々あんのよ大人には」
友「ふぅん」ヨイショッヨイショッ
友「家どこだよ」
友「タクシーで送ってやるよ」
メイド「最近の小学生は金持ちなのね」
友「親父が社長だからな」
メイド「本当に金持ちなんだ」
メイド「帰る場所なんてないの」
友「家出ってやつか」
メイド「...パパとママが私を置いてどっか行っちゃったのよ」
友「そっか!なら俺ん家来いよ!」
メイド「そっかって...悪いけど遠慮しとく」
友「なんで」
メイド「私は誰にも頼らない」
メイド「一人で生きていくの」
友「今既に俺に助けられてんじゃん」
メイド「減らず口叩くね」
友「いいから来いよ、雨に打たれるのしんどいだろ?」
メイド「...じゃあちょっとだけお邪魔させてもらうよ」
友の家
メイド「なにここ豪邸じゃん」
友「凄いだろ」
友「とりあえず風呂でも入って来いよ」
メイド「ど、どこがお風呂なの」
友「奥の六つめの扉」
メイド「一体何個ドアがあるのよ...」
メイド「ありがとさっぱりしたよ」
友「おーってお前服っ!」
メイド「タオル巻いてるじゃない」
友「ったく...バスローブとかあっただろ」
メイド「いいの使って」
友「当たり前じゃん」
友「それより飯食おうぜ!」
友「俺腹減っちゃった!」
メイド「いいけど両親は?」
友「仕事が忙しいからいつもいないよ」
友「ピザか寿司か...天丼もいいな」
メイド「いつもデリバリーなの」
友「俺飯作れないからな」
メイド「しょうがないなぁ台所どこ?」
メイド「はい召し上がれ」
友「スゲーなんだよこれ!」
メイド「ただのオムライスだよ」
友「うめえええ!」ガツガツ
メイド「ふふ...まだまだ子供だなぁ」
友「うるせっ!そうだお前ここに住めよ!」
メイド「いいの?」
友「帰る場所ないんだろ?」
友「親父が帰って来たら話してやるからさ!」
友「毎日飯作ってくれよ!」
メイド「...うんそだね」
メイド「成長期の君のためにご飯作ってあげたいし」
友「じゃあ決まりな!」
友父「そうか...大変だったんだね君も」
メイド「はい...」
友父「そういう事ならここでメイドとして働きなさい」
友父「ちゃんと給料も払ってあげるから」
メイド「ありがとうございます!」
友「やったな」
メイド「うん!今日はスーパーに買い物に行こっか!」
友「おお!じゃあタクシーを」ピポパッ
メイド「私が車運転するからいいよ!」
友「じゃあ車庫行こうぜ!リムジンあるし」
メイド「普通の車はないの...」
友「おいメイド!ギター弾けるか!?」
メイド「楽器はリコーダーしかやったことないなぁ」
友「地下に防音室があるからさギターとか買おうぜ!」
メイド「もう...すぐ無駄遣いするんだから」
友「だってゲームとかもうやりつくしたしよ」
友「見てくれよ!ジミヘンのDVD!カッコいいだろ!」
メイド「これ見て影響されたかー」
友「とりあえずこの200万ぐらいのレスポールでいっか」
メイド「高すぎじゃない!もっと安いのにしなさい!」
友「ちぇっ」
友「メイドぉ!今日皆既月食だから望遠鏡買ってくれ!」
友「10個ぐらい!」
メイド「そんなにいらないでしょ」
友「学校の友達が来るんだよ!」
メイド「もう...仕方ないね」
友「ぐすっ...」
メイド「よしよし...私が一緒に見てあげるから」
友「んだよドタキャンってさぁ」
メイド「子供なんてそんなもんだよ」
友「すぅ...すぅ...」
メイド「もう...まだ0時だよ」
メイド「しょうがない一人で見るか」
友「またタオルだけかよ」
メイド「いいじゃんあんただけだし」
メイド「...って何おっきくしてんの」
友「うるせっ俺だって男なんだよ」
メイド「うふふ...可愛いなぁ」
友「......」モジモジ
メイド「おっぱい触らせてあげよっか?」
友「べ、別にいいし」
メイド「ほら...触ってみ」
友「!!や、柔らかい...」
メイド「んっ...おちんちんも触ってあげるよ」
友「......」ゴクリ
友父「コラッ何してるんだ貴様!!」
メイド「お、お父様!?」
友父「こっちに来い!!」
友「あっ...」
友父「息子に淫行をするのなら今すぐ出ていけ!!」
メイド「そ、それだけはご勘弁を...何でもいたしますので!」
友父「ふむ...何でもと言ったな?」
メイド「んっ...ん~!!」フルフル
友父「もっと喉奥までくわえなさい」
メイド「んっ!...んん...」ジュボジュボ
友父「うむ...出すぞ!!」パンパン
メイド「んっ!?」ビュルビュル
友父「さぁ全部飲むんだ」ググッ
メイド「......んっぷはぁ...」
友父「さてこっちの穴はどうかな」クチュ...
メイド「やぁっ!?やめてください...私はまだ...」
友父「ほぉ初物か」
メイド「......」パンパン
友父「おぉ...良い締まりだな」パンパン
友父「いいかメイドよ」
友父「お前を雇っているのは私だ」
友父「これから先私の命令には絶対に逆らわない事」
友父「それがお前がこの家にいる条件だ」
友父「まずはもっと気持ち良さそうにしろ」パンパン
メイド「はい...お父様...」
メイド「あっ...おちんちん気持ちいい...」
メイド「もっと...もっと奥まで突いてくださいませ!」
メイド「はぁ...はぁ...」
友父「さて私はもう行かなければならない」
友父「次はないと思え」
友父「もし次何かしでかしたら...」
友父「お前の父と母を殺すからな」
メイド「!!」
友父「捨てられてもなお親が大切なら絶対に裏切らない事だ」
メイド「はい...肝に銘じておきます...」
メイド「......」フラァ...
友「おい大丈夫かよ!?」
メイド「大丈夫です...」
友「な、何で急に敬語使うんだよ」
メイド「坊っちゃん...それがお父様のご命令ですので」
友「知らねぇよ!今まで通りのメイドでいてくれよ!」
メイド「...なりません」
友父「そうだメイドよ」
友父「これから息子に絶対に恋愛感情を抱くんじゃないぞ」
友父「息子の前では常に品行方正でいるんだ」
友父「敬語も使う事...出来なければまた今日のようにお仕置きするからな」
メイド「...かしこまりました」
友の家
チュンチュン...
メイド「...朝ですか」
メイド(うう...見たくもない夢でした)
男「...起きたか」
メイド「はい」
男「早速だが話して貰おうか」
男「家族を殺した理由を」
メイド「かしこまりました」
男「後輩さんが学校に行った後僕はメイドさんとともに友くんの家に入った」
男「憔悴しきったメイドさんに一度休んで貰い僕は朝になるまで待った」
男「それからメイドさんの口から語られる真実はとても辛い過去…」
男「そして僕と同じく抗う事の出来ない過去」
男「僕には心底どうでもいい話だった」
.
メイド「お父様には恩を感じています…」
メイド「だから命令には逆らえません…」
男「……俺の家を燃やせと命令されたのか」
メイド「…あなたのお父様が仕事でミスをされました」
メイド「些細な事だったそうですが奇しくも雇い主の経営していた子会社で働いていたあなたのお父様…」
メイド「その事が私のお父様の耳に入りあなたのお父様だと知り激昂…」
メイド「坊っちゃんに関わる疫病神は全て燃やしつくせとのご命令でした」
男「ふざけんなよショタコンがっ!!!」ドンッ
メイド「!!!」ビクッ
そういや、書き貯めってあんまり好きじゃないの?
男「んだよさっきの自分語りはよ!!」
男「てめぇが幼い友に手を出さなければ友の糞親父に縛られる事もなかっただろうが!!」
メイド「……はい、その通りでございます」
男「挙げ句の果てにはレイプされた私可哀想でしょってか!!」
メイド「……ごめんなさい」グスッ
男「その上友には手を出せないから今度は俺か」
男「とんだ変態馬鹿女なんだなお前は」
メイド「……うえええん」
男「泣いて許されると思ってんのか!!」
>>511
うん
スマホかガラケーでしか書いてない
ノートに多少プロットは書いてるけど
メイド「許されない事は分かってます…」
メイド「でももし男様がよろしければ私はあなたのメイドになります」
メイド「好きに使っていただいて結構です」
メイド「お望みとあればすぐにでも自決を…」
男「する勇気もないくせに」
メイド「……あります」
男「じゃあ電車に飛び込もうとして助けた時、なんで泣いたんだ」
メイド「……」
男「出来ないならしなくていいからこれから俺のために動いてくれ」
メイド「!!はい、ありがとうございます…」
冬 東京 レストラン
女「久しぶり…」
男「…うん」
女「ごめんね男…私、本当にあなたを傷付けてしまったね」
男「もういいんだ」
女「……家族のことは残念だったね」
女「犯人捕まってないんでしょ?」
男「うん…そうなんだ」
女「……ごめんねぇ」ギュッ
男「……」
女「辛かったよね…ずっと一緒にいるって約束したのに」
女「男が本当に辛い時に支えてあげられなくてごめん」
男「……もう俺たち別れてるんだよね」
女「分かんない」フルフル
女「あの後連絡するの怖くて…」
女「結局何も話さないまま時間が過ぎちゃって…」
男「あんな事あったら気まずいもんね」
女「でも!イケメンくんとはあの後何もなかったよ!」
女「連絡も取ってないしサークルも辞めた!」
女「私やっぱり男が一番好きなんだってずっと後悔してたの…」
男「……ご飯食べようよ」
女「ね、一緒に住もうよ!」
女「お父さん説得して二人で東京に暮らすの!」
女「しばらくは二人とも働くことになるけど私頑張るよ!」
男「大学はどうするの」
女「辞める!!」
男「辞めなくていいよ…俺は一人で生きていきたいんだ」
女「むぅ…あ、そうだ!」
女「今度こそ二人で楽器やろうよ!私ギター弾けるようになりたいし!」
女「やっぱりバンド始めたら男もきっと元気出るよ!次はデビュー目指してさ!」
男「女さん…」
女「うぅ…」
男「少し夜風に当たろうか」
東京湾沿い
女「わぁ!見て見て!レインボーブリッジ!」
女「もうすぐクリスマスだしライトアップしてるんだよ!」
男「確か冬の間はずっとしてたよ」
女「そうなんだー…」
男「……」
女「……」
女「私達さ、やり直せないかなぁ」
男「どうだろうね」
男「…ちょっとそこに座ろうか」
男「あったかいココアでも買ってくるから待ってて」
女「うん!ありがとう!」
男「はい!」
女「ありがとっ!!お金ないでしょ?返すよ」ガサゴソ
男「いいよこれぐらい」
女「むー…あ、ちょっと飲んだでしょ!」
男「いいじゃん別に」
女「間接キスだね」ゴクゴク
男「今更?」
女「ふふふ」
男「ねぇ…いつイケメンと出会ったの」
女「またぁ?……高二のTEENS ROCKの時に声掛けられたの」
男「やっぱりウソついてたんだ」
女「あの時はまだ何もしてなかったの!」
女「男を不安にさせたくなかったの」
男「隠される方が辛いよ」
女「んーごめん…」
男「それにあの時はまだって…」
男「やっぱり関係を持ってたの」
女「……シエスタのメンバーを紹介されただけ」
男「それで乱交してたと」
女「ちっ違うよ!!」
男「どうだか」
女「本当なの…私には男だけしかいないの」
男「俺だけしかいなかったのに他の男に股を開いてたんだ」
女「そ、それは…男がバンドばっかやってて寂しかったから…」
男「寂しかったから皆でセックスしてたんだ」
女「お願い…もう許して」
男「……」
女「私もう今はキレイな体だから!」
女「男だけの私だから!そうだ!」
女「今ここで口でしてあげる!」カチャカチャ
男「…やめてよ」
女「そんなこと言ってここは元気にしちゃってー!」プニプニ
女「それじゃあいただきまー………」
女「……すぅ……すぅ……」
男「…睡眠薬が効いたか」
少し前
メイド「いいですか男様」
メイド「こちらの睡眠導入剤はとても強力です」
メイド「少し飲み物にでも混ぜればまったくの無味無臭」
メイド「バレる事はまずありません」
男「で、どれくらいで効くんだ」
メイド「およそ10分から20分の間です」
男「そうか…ご苦労さん」
メイド「……」ウズウズ
男「はいはい」ナデナデ
メイド「えへへ」
東京湾 船
メイド「この辺りでよろしいでしょうか」
男「ああ…静かにな」
メイド「かしこまりました」
チャポンッ……
男「さようなら…初恋の人」
男「醜い最後だったな」
メイド「戻りましょうか」
男「こうしてまず僕は女を殺した」
男「きっと今頃海に流れて跡形もなくなっていると思う」
男「僕は不思議な事に殺した後に凄く興奮してしまったんだ」
男「あのヤリマンがいなくなって心が踊っていたんだろうな」
男「今なら凄い曲を作れる…ギターを弾くのがやめられなかった」
男「それに性欲まで抑えられなくなっていた」
.
フゥ…
ちょっと休憩
次の日 友の家 地下スタジオ
男「……」ギュイーン
メイド「こんな感じでよろしいでしょうか」ドンドン
男「一回ためて」
メイド「はい」
メイド(…凄く悲しいメロディですね)
男「ふぅ…休憩しようか」
メイド「はい」
メイド「……んっ…新しい曲はいかがでしょうか」ジュボジュボ
男「いい感じに仕上がりそうだよ」モグモグ
メイド「…ぷはっ……それは良かったです」
男「いいから続けて」
メイド「はい……んむっ」ジュボジュボ
男「歌詞もいい感じに書けたぞ」
男「……何とかして発表できないかな」
メイド「あむ……動画サイトで投稿してみてはいかがでしょうか…」ジュボジュボ
男「それいいね、パソコン持ってきて」
メイド「んっ…かしこまりました」
男「もうすぐクリスマスかー」
メイド「よろしければ私とお出掛けしませんか」
男「誰がお前と行くかよ」バシッ
メイド「うっ…申し訳ございません…」
男「あぁ…誰かとこの喜びを共有したい」
メイド「失礼ですが男様…それはとても危険だと思われます…」
男「後輩さんとかなら秘密にしてくれそうじゃん」
メイド「…そうですね」
男「そうだ!ついでにクリスマスデートでも誘ってみようかな」
メイド「……」
メイド(去年とは比べモノにならないぐらい変わりましたね…)
メイド(そんな男様も素敵です…)
メイド(私は男様の武器…必要な物を揃え代わりに手を汚すのも構わない…)クチュクチュ
男「何勝手にオナニーしてんだよ」
メイド「す、すみません…」
クリスマス
後輩「先輩…デートに誘ってくれてありがとうございます」
男「いいよ!俺も後輩さんと遊びたかったし!」
後輩「…先輩は立ち直れたのですね」
男「そんな訳ないよ、でも前を向いて生きていかなきゃ!」
後輩「ふふ……そうですね今日は楽しみましょう!」
男「じゃあまずはゲーセンでも行く?」
後輩「はい!よ、よろしければプリクラ撮りたいです///」
男「いいよ、撮ろう」ギュッ
後輩(あ…手握ってくれた)
後輩(妹ちゃん…妹ちゃんの願い叶いそうだよ)グスッ
後輩「念願の先輩とのプリクラ…///」
男「そんなに喜んでくれるんだね」
後輩「一生の宝物にします!!」
男「あはは…ありがとう」
男「この後どうしようか」
後輩「スカイツリー登りたいです!」
男「……いいよ」
後輩「あっ…もしかして女先輩と行きましたか…?」
男「……行ってないよ!ちょっと高い所苦手でさ」
後輩「じゃあやめときますか?」
男「頑張ってみるよ」
後輩「先輩可愛いですね!」
夜 レストラン
後輩「ふぅ…ご馳走さまでした!」
男「おそまつさま」
後輩「先輩…今日は本当にありがとうございます」
後輩「初めて告白した時からずっと夢見てたデート、本当に嬉しかったですよ」
男「…良かったら今日この辺で泊まってかない?」
後輩「え///そ、それって…」
男「ダメかな」
後輩「…行きたいですけど私達付き合ってないですよ」
後輩「先輩の事は好きですけど体だけは嫌です…」
男「何もしないからさ」
後輩「……約束ですよ?」
ホテル
後輩「うわぁラブホテルってこんなとこなんですねー」
後輩「あっ!お風呂にジャグジー付いてますよ!!」
男「あはは…楽しそうだね」
後輩「女の子は一度は彼氏と行きたいものですよ?」
後輩「あー先輩と付き合ってたらもっと喜べたのに…」
男「…後輩」ガバッ
後輩「きゃっ!……な、何もしないって言ったじゃないですか…」
男「好きだよ」
後輩「え…」
男「ずっと支えてくれて嬉しかったんだ」
男「ずっとおかしくなりそうだった…」
男「後輩がいてくれたからもう一度頑張ってみようと思えたんだよ」
後輩「先輩…」
後輩「キスしてください…」
男「うん…」
チュッ
後輩「えへへ///付き合ってくれますか?」
男「こんな俺で良かったら」
後輩「やったぁ!!!」ギューッ
後輩「先輩…大好きです!」
男「俺もだよ」サワサワ
後輩「やぁんっ…えっちなんだからっ」
男「おっぱい大きいね」モミモミ
後輩「…下、当たってるよぉ///」サスサス
男「シャワー浴びる?」
後輩「…何だか手慣れててチャラいですね」
男「経験だけは多いからね」
後輩「あっち向いててください!」ヌギヌギ
男「いいじゃん見せてよ」
後輩「まだ恥ずかしいんです!」
男「お風呂入れば嫌でも見るのに」
後輩「絶対電気は消しますから」
男「まぁいいけどさ」
後輩「………」ヌギヌギ
男「後輩…」ギュッモミモミ
後輩「ちょっとぉ鏡の前で恥ずかしいよぉ…」
後輩「んっ……いやぁ…私汗くさいから」
男「そんなことないよ」モミモミ
後輩「ふんっ!」シュポ!!
男「逃げた」
後輩「早く入りましょ!」
ザアアアアアッ
後輩「どうですかお湯加減は?」
男「ちょうどいいよ」
後輩「良かったです」ニコニコ
男「体洗いっこしよっか」
後輩「へ///ど、どうやってですか」
男「まず抱き合ってー」ギュッ
後輩「あ…大きい」ギュッ
男「ボディーソープをいっぱいつける」
後輩「うわぁぬるぬるしてる…」
男「そしたら手で泡立てるんだよ」サワサワ
後輩「きゃっ!く、くすぐったい~」クネクネ
男「ほら」チュッ
後輩「はむっ……れろれろ…」
後輩「ひもちいいれす…」レロレロ
後輩「ぷはぁっ…これが大人のキスなんだ…」ポカーン
男「のぼせないうちにあがろうよ」
後輩「はい!あっ先輩は外で体拭いてください!」
後輩「私はここで拭きますから!」
男「恥ずかしがりすぎだろ~」
後輩「だって…初めてだから」ギューッ
後輩「……大切にしてくださいね?」
男「うん、約束」
後輩「さっきすぐ破ったから信用出来ません!」プイッ
男「はい」チュッ
後輩「もう///キスしたら許してくれると思ってるでしょ!」
男「うん」
後輩「もう…まぁ許しちゃいますけどね」
後輩「ふかふかベッドだぁ!!」ボフッ
男「子供だね」
後輩「まだまだ若いですからね~!」フンス
男「バスローブ脱いで」
後輩「…暗くしてください」
男「うん」ピピピッ…
サワサワ…
後輩「んっ……先輩高校の時からずっとおっぱい見てたでしょ」
男「バレた?」
後輩「視線感じてましたもん…」
後輩「変態さんですね…でも嬉しかったです」
後輩「おっぱい大きくて良かったと思いました」
男「だって男だからしょうがないじゃん」
「はぁんっ……もっとさわって?」
「ちょっおっぱい好きですねっ」
「……ちくび吸わないでっ…」
「……うん、きもちいいよ?」
「……えっ口でするんですか///」
「やったことないですよ……もう仕方ないなぁ」
「んしょっ……先輩のおちんちんだ…」
「あむっ……こうですかぁ?」チロチロ
「!! ん~ん~!!!」フルフル
「ぷはぁっ!……はぁ…はぁ…」
「無理矢理させないで……喉まで当たったよぉ…」
「くわえたらいいんでしょ……」
「んっ……んむ……ほおれすかぁ?」ジュボジュボ
「……ほんと?嬉しい!」
「……あぁん…」クチュクチュ
「え!?ば、バレましたか…」クチュクチュ
「私いつも先輩でしてましたよ…んっ」クチュクチュ
「もういいですか…?」クチュクチュ
「……これがコンドーム///」
「私がつけるんですか……こう?」
「分かんないです……え、口で?」
「んむっ……」
「つけましたよ……」
「私の初めて……先輩に捧げます」フフフ
「うん……きて?」ギュッ
「……い、いたい……」
「はぁ……はぁ……大丈夫」
「はぁん!!はいっ……た」
「まだ動かさないで……」
「もう少しこのまま…」ギューッ
男「そういえば一つ言いたいことがあるんだ」
後輩「はい……なんですかぁ」
男「この前女を殺したんだ」
後輩「へ?」
後輩「もう…こんな時に冗談やめてくださいよ…」ペシッ
男「本当だよ」
男「睡眠薬を飲ませて手足を縛って東京湾に捨ててきた」
後輩「うそ…」
男「メイドと一緒にしたから証言してくれるよ」
後輩「いやっ!!抜いて!!!」
男「抜かない」パンパン
後輩「最低……先輩いくらなんでもひどすぎる…」グスッ
男「後輩なら理解してくれると思って話したんだ」パンパン
後輩「んっ……き、きもちいい…」
男「あんなビッチより君と付き合ってれば良かった」パンパン
後輩「………」
後輩「私だったら警察に言わないと思ったんですか…」
男「うん」パンパン
後輩「……先輩」ギュッ
後輩「妹ちゃん、ずっと私と先輩がいつか結ばれるのを応援してくれてました」
後輩「やっと妹ちゃんの期待に応えられたと思ったのに…」
男「妹の仇も討つよ」パンパン
後輩「……」
男「妹と仲良くしてくれてありがとう」ギュッ
後輩「……最低ですよ本当」ギューッ
後輩「はぁ……もっと激しくしてっ!!」
男「俺と一緒に堕ちるとこまで堕ちようよ」
後輩「はい……私も最低ですね」
男「クズ同士ずっと一緒にいよう」
後輩「はい///」ギューッ
後輩「あっ…」ビクンビクン
後輩「イッちゃった……」
男「俺もイクよ」パンパン
後輩「うん!きて!中にいっぱい出して!!」
男「んっ……」ドピュッ
後輩「はああああああん……」
後輩「先輩…何があってもずっと一緒にいますから」
後輩「だからもう一人だと思わないでください…」
男「こうして後輩を言いくるめた僕はまるでヘドロのような汚い世界に溺れていくのを感じたんだ」
男「ただ一人理解者がいればいい」
男「それだけで僕にとって復讐というのはまるで正義の行いのように思えたんだ」
男「やられたらやり返して何が悪いんだよ」
男「僕は僕じゃなくなっていくんだ」
男「僕の中には得体の知れないなにかが棲みついていたんだ」
男「まるで悪魔のような天使が僕の代わりに復讐を手助けしてくれた…」
.
大晦日の夜 友の家
後輩「いいなぁー私もここに住みたい!」
男「いいじゃん住もうよ」
後輩「高校卒業したら家出する!」
メイド「大学は行かないのですか?」
後輩「……先輩とずっと一緒にいたいから行きたくない」ギューッ
男「大学ぐらいでときなよ」
後輩「先輩が言うなら行くー!」
メイド「言いなりですね」
男「お前は黙ってろ」ゲシッ
後輩「!!なんで蹴るの!」
男「こいつは今俺のメイドだから」
後輩「……私もしていい?」
男「いいよ」
後輩「えへへ」ゲシッ
メイド「っ……痛いです」
後輩「聞いたよメイドさん…先輩のこと狙ってるんだよね」
後輩「私の先輩だから」ボソッ
メイド「はい…申し訳ございません…」
テレビ「さぁ今年の年越しライブはなんと超モンスターバンド!シエスタが登場します!!」
男「……」
後輩「シエスタ…先輩、シエスタも殺すの?」
男「当たり前だよ」
男「そもそもこいつらがいなければ良かったんだ」
男「ズルしてTEENS ROCK優勝してデビューして…」
男「女と乱交してイキってやがるのが無性に腹立つんだ」
男「それにクソ気持ち悪い曲ばっか出しやがって…」ガリガリ
後輩「私も悔しい思いしたからね…」
後輩「一緒に作戦考えよ♪」
男「あぁ」
ゴーン……ゴーン……
テレビ「あけましておめでとうございます!!!」
後輩「いえーい!先輩今年もよろしく!」ダキッ
男「よろしく!……雑煮でも食べたいな」
メイド「すぐにお持ちいたします」
男「……メイドも食べなよ」アムアム
メイド「いいんですか?」
男「今日ぐらいゆっくり休んでいいよ」
メイド「ありがとうございます…」モグモグ
後輩「先輩優しい!」
男「たまには労ってあげないとな…」
男「これからもよろしく頼むよ」
メイド「はい……ぐすっ」
後輩「泣かないでよもうー」フキフキ
メイド「何だか嬉しくて…」
後輩「すっごいかっこいい…これ本当に先輩が作ったの?」
男「うん、STRANGE KILLERって曲なんだ」
後輩「これアップロードするんだよね?」
後輩「きっとすぐに先輩が歌ったって噂が広がるよ!」
メイド(…怪奇殺人者…歌詞もまた今までの事をなぞらえていますね)
メイド(男様が作った事どころか女様を殺した事も考えれば分かってしまう気がします…)
男「アップロードするね」カチッ
後輩「友達に教えてあげよっと!」
後輩「あ!友先輩もこれ聞く機会があるかもしれないですよね!!」
男「…確かに」
男「メイド…お前は友と連絡は取れないのか?」
メイド「はい…坊っちゃんの携帯がそもそもここにあります」
男「…友の父親を通しては無理そうだし」
男「もしかしたらYoutubeのコメント欄とかに書いてくれるかな」
後輩「そうだといいね!」
男「あぁ、また話したいな…」
男「こんな俺とまだ友達でいてくれるかな」
メイド「…大丈夫ですよ」
メイド「きっと男様と沢山話したいと思います」
男「…そうだな」
prrrrrrrrr…
男「あ、チャラ男からだ」
チャラ男『よっあけおめ!』
男「久しぶりだね」
チャラ男『家族の事は残念だったな…』
男「うん…でも大丈夫だよ、頑張って生きていくから」
チャラ男『強くなったな…そうだ女と連絡取れないんだけどお前なんか知らないか?』
男「俺も取れなくて困ってたんだ…」
チャラ男『そうか…なんか女の親から連絡来てな、どこにいるか知らないかって聞かれててさぁ』
男「きっとどこか男の家ほっつき回ってるんだよ」
チャラ男『ははは!ちげーねぇな!』
チャラ男『まぁまた遊ぼうや!んじゃな!』
男「うん!またね!」
男「……ふぅ」
後輩「悪い人だね先輩っ!」ギュッ
男「まぁこればっかりは言えないからな…」
後輩「今日も泊まっていくからいっぱいしようよ///」
男「あぁいいよ」
メイド「おやすみなさいませ」
男「……お前も来いよ」
メイド「!!よろしいんですか!?」
後輩「えー3Pするのー?」
男「メイドも溜まってるだろうしたまにはいいだろ」チュッ
後輩「んっ…もー仕方ないなぁ」テレッ
メイド「ありがとうございます!!」
後輩「メイドさん喜び過ぎだよ」
後輩「私が本妻なんだからね!」
メイド「十分理解しておりますので…」
メイド「んっ...」ジュボジュボ
後輩「ねー私の方がメイドさんより大きいよ?」
後輩「挟んであげよっか?」
男「いやこのまま見といてみろよ」
メイド「ふぅ...あっ...んっ!!」クチュクチュ
後輩「また勝手にオナニーしてる」
後輩「先輩のおちんちん欲しいの?」
メイド「ふぁい...///」クチュクチュ
後輩「本当に変態さんだねーもう29歳だっけ?」
後輩「三十路が若い先輩のを欲しいだなんてとんだショタコンさんだね」
男「どうしても欲しかったら俺の言うことを一つ必ず聞くんだ」
メイド「んむっ」コクコク
男「お前の雇い主を殺して来い」
メイド「!!」
男「アメリカにいるんだろ?」
男「銃でも買って撃ち抜けば済む話じゃないか」
メイド「ぷはぁっ...そ、それは」
男「お前も復讐するんだ」
男「好きでもないオッサンにレイプされて悔しかっただろ?」
男「もう俺たちは一人殺したんだ」
男「ならもう一人ぐらい増えても構わないと思わないか」
メイド「お父様を殺してしまったら私...」
男「真っ当な職に就けなくなる...か?」
メイド「...」
男「バレなければ問題ないさ」
男「母親は殺さずに置いておけばそのままメイドとして働きつづけれるかもしれないぞ」
男「友なら間違いなく辞めさせないだろうしな」
男「やれるか?」
メイド「...はい」
メイド「必ずやこの手で引導を渡してきます」
男「よしこっちに来い」
後輩「あーいいなぁ」
メイド「......」フラフラ
男「仰向けになれ」
男「ご褒美やるよ」ズブッ
メイド「はあああぁぁ...」ピクピク
男「ずっと欲しかったんだろ?」パンパン
メイド「はいっ...男様のおちんぽ最高でしゅ!!」ハァハァ
メイド「...キスしてください」
男「しない」パンパン
メイド「はぁ...はぁ...うぅ」グスッ
男「俺はお前を愛してる訳じゃないんだ」パンパン
後輩「ねー先輩...私も挿れてほしいなぁ?」
男「メイドの上に乗ったらしてあげるよ」パンパン
後輩「んしょっ...こう?」
男「そう...抱き合うように」パンパン
メイド「はぁ...はぁ...くぅっ!」ビクンビクン
後輩「あれもしかしてイッたの?」
メイド「いやぁ...顔、近いです...」
男「俺の許可なくイクな」
メイド「はい...すみません」
男「しばらくお預けだな」ズブッ
後輩「はぁんっ///」
後輩「先輩のおちんちん気持ちいいよぉ」
メイド「......」クチュクチュ
メイド(後輩様...とても気持ち良さそう///)クチュクチュ
後輩「んっ...何メイドさん...またオナニーしてるの?」
メイド「す、すみません...」クチュクチュ
後輩「えへへ...おちんちん気持ちいいよ?」
メイド「私にも挿れさせてください...」クチュクチュ
後輩「いや!そんなに気持ち良くなりたいなら私がおっぱい揉んであげるよ」モミモミ
メイド「はああっ///」クチュクチュ
後輩「年下の女の子に触られて喜んでるんだっ...」ハァハァ
メイド「いやっイキそう!!」ピクピク
後輩「あんっ私も...」
男「出すぞっ!!」パンパン
後輩「ああああああぁぁぁ!!」ビクンビクン
メイド「はぅん...!!!」ビクンビクン
後輩「今日はいっぱいしよ?」ハァハァ
メイド「私もお願いします...」ハァハァ
2月 ニューヨーク 駅
メイド「お久しぶりです坊っちゃん」
友「メイド!?お前どうしてここにいんだよ!?」
メイド「少し用事がありまして...」
友「おーそっか!な!皆元気してっか!?」
メイド「はい!皆様坊っちゃんの帰りを首を長くして待たれていますよ」ニコッ
友「そっか...皆には悪い事しちまったな...」
メイド「携帯をお持ちしましたよ」
友「お!マジかサンキュー!」
メイド「坊っちゃんは駅で何をしていらしたんですか?」
友「見たら分かんだろ?ギター弾いてんだよ」
友「最近ブルースをちゃんと勉強しようと思ってさ!」
友「こうやってレスポールとアンプだけ持ってきて武者修行してるんだよ」
メイド「ふふふ...何も変わっておりませんね」
友「それでさ!たまに黒人が通り掛かって鼻で笑うんだよ」
友「ガキがブルースなんて分かるかよってな!」
友「ムカついて何度喧嘩した事か」
メイド「少しは自重してください」
友「電波は...繋がるな」
友「...」
メイド「電話しないのですか?」
友「あー...まぁ今日本深夜だしな」
友「それに男は大学で女と一緒に通ってバンド頑張ってるんだろ?」
友「アイツの事だ、絶対そうに決まってる」ケケケ
友「だからお互いビッグになるまではいいかな」
メイド「...」
友「親父がさ3年以内に音楽で成功したら後継がなくていいってさ!」
友「だから必ず成功して自由になってからあいつらに会いに行くんだ!」
メイド「...頑張ってください」
メイド(言えないですね...)
メイド(男様が女様を殺した事...)
メイド(そしてあなたのお父様を暗殺するよう私に指示した事は)
メイド(せめて男様と少しでも話をして欲しいですが)
メイド(...私にはどうすればいいのか分かりません)
友「そうだ腹減ってね?」
友「こっちのマクドスゲーぞ!日本の3倍ぐらいでけーんだ!行こうぜ!」
メイド「...はい!お供いたしますよ」
夜 ホテル前
友「本当にいいのか?ホテルはとってあるんだろうな?」
メイド「はい、海沿いの方に本日は予約してますので」
友「俺よりいいとこ泊まるじゃねえか...」
友「メイドも一応女なんだからさ、気を付けろよ」
メイド「一言余計ですよ」
友「明日も駅にいるからさ暇なら来いよ」
メイド「用事が済みましたらまた顔を出しますね」
友「おう!んじゃな!」
メイド「...行きますか」
三日後の朝 バーモント州
メイド「綺麗な緑がいっぱい…」
メイド「とても綺麗な所…」
メイド「あ、牛が歩いてる」
牛「モォー…」パカパカ
メイド「ふふふ」
メイド「ここで余生を過ごすのも有りかもしれませんね」
銃ショップ
外人「らっしゃい…ってここはお前みたいな中国人が来るとこじゃねえよ」
メイド「私は日本人です」
外人「英語喋れるのか!で、何の用だい」
メイド「銃を買いに来ました」
外人「まぁいいけどよ…お前ビザ持ってるのか?」
メイド「はい」
外人「…こりゃ駄目だ、最近来たとこだろ?」
メイド「どうしても必要なのです」
メイド「アメリカはとても怖い…護身用に一つは売って欲しいのです」
外人「なら帰れよ…アメリカに三ヶ月以上滞在してないと売ってやれねえのよ」
メイド「そこをなんとか…何でもしますので」
外人「俺が捕まっちまうよ!」
メイド「…そんなこと言わずに」サワサワ
外人「!!オーケー、こっち来い」
外人「すぅ……すぅ……」
メイド「バカな男…」
メイド「唇に塗った睡眠薬でしばらく寝ていてください…」
メイド「お金は置いときます…こちらのハンドガンを貰って行きますよ」チャキッ
ニューヨーク 駅
友「一週間ぶりだな!用事終わったのか?」
メイド「あと少しですね」
友「何だか顔色悪いぞ…大丈夫か?」
メイド「ええ…少し休みたいです」
友「じゃあ俺のホテル来いよ!」
メイド「…はい」
友のホテル
友「親父があんま金くれないから安いホテルなんだけどさ」
友「まぁゆっくり休んでてくれよ」
メイド「……友」ギュッ
友「うわっ!!なんだよ急に……」
メイド「私を拾ってくれてありがとう…」
友「…どういたしまして」
メイド「ダメなお姉ちゃんでごめんね?」ポロポロ
友「どういう事だ…ってなんで泣いてんだよ」
メイド「うぅ……好きだったよ」
友「……俺弟なんだろ」ギュッ
友「辛いならしばらくここで住めよ」ポンポン
友「家族なんだからさ」ニシシ
メイド「……またすぐ行かなくちゃ…」
友「そうか…体壊すなよ」
ニューヨーク州 貿易ビル
秘書「社長!メイドという方が訪ねていますが」
友父「メイド?……通していいぞ」
秘書「かしこまりました」
メイド「お久しぶりです」
友父「おおよく来たな、どうしたんだ?」
メイド「こちら男の家を燃やした時の写真です」パサッ
友父「…一度送ってくれただろ?」
メイド「確認のため今一度お見せしようかと思いまして」
友父「そうか…わざわざご苦労だったな」
メイド「……」ウズウズ
友父「なんだ?褒美が欲しかったのか?」
メイド「はい…お父様に無理矢理された時…恥ずかしながら私とても興奮してしまいまして…」
友父「今すぐにでもしてやりたい所だが生憎時間がなくてな…」
友父「今日泊まるホテルの鍵だ」チャリ…
友父「夜には一度仮眠を取りに行く…その時にたっぷり相手してやろう」ニヤァ
メイド「…ありがとうございます」
マンハッタン
トランプ ソーホー ニューヨーク
男『やっとか…』
メイド「はい…いよいよ今夜ですね」
男『こっちも準備は進んでる…』
メイド「そうですか」
メイド「男様…とてもキレイな夜景ですよ」
男『確か五つ星のホテルだったか?』
メイド「はい、室内にジムとプールもあります」
男『……』
メイド「坊っちゃんともお話いたしました」
男『そうなのか!?携帯は持っていっただろ?』
メイド「お互いミュージシャンになるまでは連絡を取らないつもりだそうです」
男『だから連絡してこないのか…』
男『もう会えないのかな…』
メイド「会えますよ、男様は天才です」
メイド「今からソロでデビューでも目指してみてはいかがですか?」
男『…そうだな』
メイド「男様…」
男『ん?』
メイド「この仕事が終わったら…二番目でも構いません」
メイド「私を愛してくれませんか…?」
男『…断る』ガチャ
メイド「……うぅ」グスッ
メイド「素敵なホテル…私も愛する誰かと一緒に来たかった…」
メイド「男様の武器となる決意…揺らぎそうです」
メイド「これ以上愛を与えられなかったら…壊れてしまう」
友父「すまない待たせたな」ガチャ
メイド「んっ……早く…」クチュクチュ
友父「そう急かすな…」カチャカチャ
メイド「えへへ…」ソォーッ
メイド(ガーターの銃を…)
友父「…しかし一体どういう風の吹き回しなんだ?」チャキッ
メイド「銃!!」
友父「もうお前はいらないんだよ」
友父「私達が日本に戻る事もないのだからな」
パァンッ
メイド「はぁ……はぁ……」
友父「咄嗟によけたか」
友父「…その銃はなんだ?私を殺す気だったのか?」ゲシッ
メイド「!!」
カランカランッ…
メイド(と、届かない所に…)
友父「残念だよ…君には心底ガッカリしている」
友父「私は自分の所有物を汚されるのはとても嫌いなんだ」
友父「それが物でなく人であろうとな…」
メイド「す、すみませんでした!!」
メイド「なんでもします!!命だけは……!!」
友父「もう何度目だ?その言葉…」
友父「嘘は仕事に良いとは思えない」
友父「信頼関係にヒビが入るからな」
メイド「えへへ……おちんちんだぁ///」カチャカチャ
友父「貿易とは国と国とを結ぶ神聖な仕事なんだ」
メイド「あむっ……」ジュボジュボ
友父「国と国との間にヒビが入ればどうなるか分かるかな?」
メイド「んっ……」ジュボジュボ
友父「お互いに損をしてしまうだろう」
メイド「ぷはっ……入れてくださいぃ…」ハァハァ
友父「つまりお前は私達家族との間に損を生んでしまっているんだ」
友父「恩を仇で返し…挙げ句の果てには雇い主を殺そうとするとは」
友父「愚直の極みだと思わないか!!?」ズブリ
グサリッ
友父「があああっ!!!??」ブシュー
友父「い、陰茎が…貴様、膣に何を……」
グチョリ…
メイド「嘘つきはあなたですよね…」ハァハァ
メイド「これはレイプ対策用のコンドームです」
メイド「無理矢理挿入されればこの鋭い棘が突き刺さります…」カチャ
友父「わ、私の銃…返せ!!」
パンパンッ
メイド「坊っちゃんを自由にする気なんてなかったですよね…」
メイド「嘘つきは損を生む…あなたは人生を損する結果となったのです」
朝
メイド「はい…殺りました」
男『そうか、ご苦労』
男『……大丈夫か?』
メイド「……」プルプル
メイド「もう死んでもいいですか…」
メイド「私…これ以上耐えきれない…」
男『……命令だ、死ぬな』
メイド「いやぁ!!私もこのまま…」カチッ
男『分かった……メイドさん…好きだよ』
メイド「はぁ……はぁ……」
男『二番目でもいいって言ったよね?』
男『じゃあメイドさんは二番目に愛してあげるから…お願い』
メイド「……」ブルブル
メイド(後は…この引き金を…)ブルブル
男『……そっちもうすぐ夜明けじゃなかった?』
メイド「へ?」
パァッ…
チュン……チュンチュン……
メイド「……きれい」
男『僕と一緒にいつかトランプの最上階に泊まろうよ』
メイド「……うん」
男『何の気兼ねなくフードコートで一緒にご飯を食べて』
男『少し辺りを散策してカフェでコーヒーでも飲んで』
男『夜にはお互いの気が済むまでいっぱいセックスしようよ』
メイド「うん…約束だよっ……」グスッ
男「僕たちは少しずつ蜘蛛の糸にからめとられるように絶望を引き寄せていた」
男「ロッキンへの出場停止…家族を殺された恨み…」
男「一方的だった暴力を暴力でやり返した…なんて最高な日なんだろう…」
男「因果応報なその話を聞くだけで僕は何度も射精してしまったよ」
男「僕がこの手で殺れなかったのは残念だったけどまだ復讐は終わってなかったんだ」
男「こんな所で捕まる訳には行かない…」
男「それに友との約束が出来た…」
男「僕は死んでも生きてやると誓ったんだ」
.
フゥ…
ちょっと休憩
昼 ニューヨーク 駅
メイド「……」
友「よっ」
メイド「友…私日本に帰るね」
友「へっ…何か吹っ切れた顔してんな」
友「おう!あいつらに俺は元気でやってるって伝えといてくれ」
メイド「友…」ギュッ
友「やめろよ恥ずかしい…」
メイド「またね!」
友「おう!」
prrrrrrrrr…
友「ん?お袋からだ」
友「なんだよ朝っぱらから」ピッ
友「………え、本当かよおい!!!」
一週間後 友の家
メイド「ただいま戻りました」
男「おかえり」
メイド「後輩様は?」
男「今日学校だよ、勉強するから遅くなるってさ」
メイド「そうですか…男様」ウズウズ
男「しょうがねぇなぁ…おいで」
メイド「はい!」ギュッ
男「お疲れ様」ナデナデ
メイド「えへへ…これからは私も愛してくださいね♪」
男「はいはい」
メイド「んっ……もっとしたいですぅ…」ハァハァ
男「そろそろ後輩帰ってくるから」
メイド「…また明日もしましょう」イソイソ
男「気が向いたらね」ピッ
男「それより見ろよ、大ニュースになってるぞ」
テレビ「先日未明、貿易会社の社長友父が何者かの手によって暗殺されていました…」
メイド「世界有数の貿易会社社長を殺したんですよ…」
メイド「しばらくはニュース番組で持ち切りでしょうね」
男「あはは…お前捕まっちゃうかな」
メイド「一応変装はしてましたからね」
メイド「金髪のウィッグにドレス…」
メイド「ホテルのカメラに本当の私の姿はうつっていません」
男「でも警察ってスゲーからな」
メイド「……それより女様の事は報道されていないのですか?」
男「この前テレビで行方不明者として出てたよ」
男「元が元だから周りも気にしていないみたいだし大したニュースにはなってない」
メイド「それは良かったです」ニコッ
後輩「先輩遊びに来たよー!!」
男「おかえり」
後輩「ただいまー…あ!メイドさんおかえり!」
メイド「ただいまです」ニコッ
後輩「…機嫌いいね」
メイド「お父様を殺せた事…男様に二番目に愛される事…」
メイド「これ以上ない幸せに包まれています」
後輩「は?私が本命なんだからね!」ゲシッ
メイド「す、すみません…」
後輩「…よくやったじゃん」
メイド「ありがとうございます」ウフフ
春 友の家
後輩「先輩ただいまー!!」
男「おかえり、入学式どうだった?」
後輩「んー何か変な男にLINE交換しよとか言われてうざかったよー」ギュッ
男「よしよし…交換したの?」
後輩「する訳ないじゃん!私は先輩だけしか好きじゃないよ?」
男「俺もだよ」チュッ
メイド「んっ……」ジュボジュボ
後輩「もう昼間から盛っちゃってぇ」
男「メイドが勝手にやってるんだよ」
男「それより次がいよいよ本番だ…」
後輩「シエスタ……TEENS ROCKの時私もイケメンにナンパされて気持ち悪かったよぉ」
男「あいつは見境なく手を出すからな」ナデナデ
後輩「全員殺るの?」
男「……殺すのはイケメンだけでいい」
男「他のメンバーには興味ないから」
後輩「そっか!早く殺りたいね!」
男「あぁ…もう少しの辛抱だ…」
メイド「ぷはっ……男様…」クチュクチュ
男「挿れないよ」
メイド「はぅん…///」クチュクチュ
大阪
イケメン「あ~かったりぃ…」ポリポリ
ギター「そういうなよ…もうすぐファイナルの武道館だ」
ベース「俺たちデビューして一年で武道館だぞ」
ドラム「最新シングルも人気ドラマの主題歌に選べれ爆売れ!」
ギター「俺たちやっべーなマジで!ビートルズ超えたんじゃね?」
ベース「ははっ言えてらぁ!!」
イケメン「あ~たこ焼きうめぇ…」モシャモシャ
イケメン(クソ…去年の今頃が懐かしいぜ)
イケメン(あの雑魚とライブしてからコイツらといるのがつまんなく感じるようになった…)
イケメン(ヘタクソだし俺の女つまみ食いするし)
イケメン(あいつは唯一俺をノリ気にさせてくれるギタリストだった)
イケメン(……俺だってもっとロックやりてえんだよ)
イケメン(はぁ~地元に戻りてぇ…)
男「シエスタは去年の冬から全国ツアー中…」
男「もうすぐツアーファイナルの武道館ライブだ」
後輩「つまりそこを襲っちゃう訳だね!」
メイド「ですがどうやって?」
男「……マイクに毒を塗るのはどうだ?」
後輩「それだと派遣とかじゃなく正式なスタッフにならないと難しいんじゃないかな」
メイド「それに男様が実行するのですよね?」
メイド「武道館となると撮影もされるでしょうし顔が割れてしまいますよ」
男「…そうだな」
男「もう少しシエスタの動向を探るか」
つぎの日 東京
チャラ男「よっ!久しぶり!」
男「うん!うわっ金髪になってるじゃん!」
チャラ男「遊べるのも今のうちだからな」
男「前の茶髪にパーマ掛ってる方が似合ってたよ」
チャラ男「あはは…友の親父さん殺されたみたいだな」
男「ニュースで話題だもんね」
チャラ男「あいつ大丈夫なのかな」
男「…きっと大丈夫だよ」
チャラ男「まぁあいつの事だしきっと乗り越えるだろ」
男「そうだよ」
チャラ男「……お前大丈夫か?なんか変わったな」
男「そう?」
チャラ男「何か冷たくなったっつーか…ま、無理もねーか」
男「俺はもう大丈夫だよ!とりあえずご飯でも行こうか」
チャラ男「そうだな!積もる話もあるだろうし」
マクド
チャラ男「マジかよ今後輩と付き合ってんのか!」
男「まぁねー」モシャモシャ
チャラ男「かーっいいなぁ毎日あのでかぱい揉み放題じゃん!」
男「やめろよもうー」アハハ
男「チャラ男は彼女出来たの?」
チャラ男「……実はギャル友と付き合ってんだ」
男「ええ!俺全然聞いてなかったよ!」
チャラ男「大学一緒だったからよくつるんでてさ」
男「あーそれでか」
チャラ男「そうそう!最近話題になってるYoutubeの曲があるんだけどさ」
チャラ男「えーっと…あ、これ!これ男!お前が作ったのか!?」
男「バレたか」
チャラ男「お前すげーな…あんなにハードロックやってたのに今は時雨みたいな曲作るんだな」
男「うーん少しは影響されたかな」
チャラ男「つーかウィスパーボイスうめぇな」
男「もう…照れるなぁ」
チャラ男「曲の雰囲気は病み過ぎだけどよ」
男「たまにはこういうの作りたかったんだよ」
チャラ男「俺もこれ聞いて久々にベース弾いたよ」
男「大学でやってなかったの?」
チャラ男「軽音サークルがヤリサーだったからな」
男「……」
チャラ男「あ…スマン」
男「ううん!もういいんだ」
チャラ男「本当に大変だな男の人生…」
男「最近は割と吹っ切れて元気にやってるよ」
チャラ男「それならいいけど…そういや今どこに住んでんだ?」
男「中野付近だよ」
チャラ男「マジか!思いっきり都会じゃん!」
男「そんな事ないよ…東京駅とかは行きやすいけどさ」
チャラ男「へー中野で降りた事ねえし知らなかったわ」
チャラ男「そうだ!ゲーセンでも行こうぜ!」
男「うん!いいよ!」
夜
チャラ男「じゃそろそろ帰るわ!」
男「うん!またね!」
男「今日は嘘しかつかなかったなぁ…」
男「けれど何だか懐かしかった…」
男「……でももう戻れないんだよな」
男「もう少しなんだ…」
男「後少しで全てが終わるんだ…」
男「……帰るか」
ポンポン
男「ん?」クルッ
刑事「やぁ初めまして、男くんかな?」
男(誰だコイツ…いかにも普通の人だが)
男「はい、そうですよ」
男「えーっと…すみませんどちら様でしょうか?」
刑事「あぁ失礼」ガサゴソ
刑事「私こういう者です」ササッ
男(警察手帳!?)
男(……なるほど刑事か)
男「あれ……この名字…」
刑事「初めまして男くん、女の父です」
男「!!」
男「あ、ども…」
男(どういう事だ!?女の父親は普通のサラリーマンだったはず…)
刑事「女が世話になったね」
刑事「本当にありがとう…」
男「は、はい…」
刑事「多分男くんは知らなかったと思うけどあまり警察だって事は周りに言ってはいけないんだ」
男「そうなんですねー」アハハ
刑事「…もう娘がいなくなって4ヶ月になる…」
刑事「最後に家を出た時も家内には明確な行き先を伝えていなかった」
刑事「ただ、東京に行ってくるとだけらしい」
男「それでここら辺を聞き込みしていたんですか?」
刑事「まぁそういうことだ」
刑事「娘が死んでから悪いがパソコンでLINEのやり取りを見させて貰ったんだ」
刑事「すると君との会話がいくつもあった…」
刑事「そして最後の通話相手も君だった…」
男「……僕疑われてます?」
刑事「まさか!今日はたまたま仕事帰りに飲みに来てただけだし」
刑事「そこでたまたま駅の近くにいた君を見つけたから声を掛けただけだよ」
男(……嘘をついている)
刑事「もし良ければ送っていこうか?家はどこだい?」クイッ
男(飲んだというのに車…間違いない!)
男(このあたりを車で徘徊して今日容疑者の俺を見つけたんだ!)
男「いえ…大丈夫ですよ!電車で帰りますので!」
刑事「そうかい」
駅のホーム
男(マズイな…尾行はされてないみたいだが…)
男(今日は中央線を適当に回ってどこかのネカフェで泊まるか)
刑事「……男くん」
刑事「君は嘘をついているね」
刑事「俺の勘がそう告げている…」
刑事「悪いが尾行させてもらうよ」
電車が到着いたします…危ないですので…
男「……」スタスタ
刑事(降りた!)
男(……ここが危ないな)サッ
刑事「なっ!!もう一度乗った!?」
刑事「くそ!すみません乗ります!!」
刑事「ひ、人が多すぎて…」ジタバタ
電車が発車いたします…
刑事「くそ!一体今どこに住んでるっていうんだ!!」
男(あ、いた)
男(良かった…もうこのまま帰っちゃお)
刑事「怪しい…怪しすぎるだろ…」
刑事「必ず何か関係があるはずだ…」
友の家
男「ただいまー」
後輩「先輩!良かった…どうして連絡取れなかったの!!」
男「ごめんごめん…女の父親が刑事だったんだ」
男「今日たまたま見つかって撒いてきた」
メイド「なるほど…男様…服に発信機などは付けられていませんか?」
男「一度コンビニのトイレで確認したけど大丈夫」
後輩「良かったぁ……私を一人にしないで」グスッ
男「絶対にしないから泣かないで」ギュッ
男「一抹の不安が出来たけどイケメンを殺る作戦は着々と進んでいた」
男「あと少し…早く殺したくて堪らない!!」
男「ナイフで突き刺して腹をかっ裂き臓器という臓器を壁に張り付けて全国にライブ配信してしまいたい…!!」
男「この怒りが収まらないうちに…」
男「この頃には僕はもう快楽殺人者になっていたのかもしれない…」
男「あとは武道館ライブを待つだけ…」
男「成功するかどうかも分からないけどもう後は当たって砕けるしかなかった」
.
フゥ…
お腹すいた
今日はお散歩してくる
一週間後 武道館
ワァァァァァ...
イケメン「今日は俺たちの記念すべき日だ!」
イケメン「シエスタ初武道館!!」
イケメン「最後まで盛り上がってくからよろしく!!」
キャー!!!コッチムイテー!!!
イケメン「じゃあ最初はこの曲からだ!」
観客席
男「...」
後輩「始まったね先輩」
男「あぁ...」
後輩「あーあ、どうせならクリープハイプの武道館が見たかったなぁ」
男「まぁ見届けてやろうぜ」
男「シエスタ最初で最後の武道館公演をさ」
ラーブキミニムチュウサッ
コッチムイテーベイビー
後輩「わー絶望的なぐらいよくある歌詞...」
男「何だかんだ言ってポップスが一番売れるからな」
後輩「ダンサーもいるしボーカルも踊るならもう楽器持つ意味ないよね」
男「あいつらもレコード会社に踊らされてる駒だからしょうがないさ」
後輩「それより先輩...」
後輩「本当にあの作戦で行くの?」
男「そうだよ」
後輩「...もう少しよく考えてからでも良かったんじゃ」
男「あまり時間がないんだ」
男「もう警察に疑いをかけられてしまってる以上日本に長くいるのは危ない...」
男「外でメイドも待機してるし無理矢理にでも実行するしかない」
後輩「...死なないでね」
男「大丈夫だよ」
男「これが終わったらどこか海外にでも逃げようか」
後輩「ほんと!?」
男「アメリカもいいけどやっぱりイギリスもいいよね」
後輩「私どこでもついていくよー」ギュッ
男「あぁ...いつまでも一緒だよ」
ワァァァァァ!!!!
イケメン「あー次の曲なんだけどさ」
イケメン「いつもポップスばかりやってきた俺たちだけどずっと楽器やってきてたんだ」
イケメン「やりたかったロックって感じの曲作ったんだけど聞いてくれるかな?」ヨイショ
エーギターヒケルノ!!?
キクキクー!!チョウタノシミダヨー!!
イケメン「サンキュー聞いてくれ!高電圧ガール!」
ドラム「ワンツースリー...」
男「...いい曲作れるじゃん」
後輩「でもお客さんノリ方おかしいよ」クスッ
男「とりあえず手上げてるだけだもんな」
イケメン「最後の最後までありがとう!!」
イケメン「もうこれ以上はアンコールしても出てこねーから!」
エエー!!
イケメン「もう三曲もしただろ!また会おうぜ!」
ヤクソクダヨーツギハアリーナデアイタイ!!
パチパチパチパチ...
男「さぁ急ごう!」
後輩「うん!」
イケメン「おつかれー俺先帰るわ」
ギター「いや打ち上げやんねーのかよ!!」
イケメン「また今度でいいじゃん疲れたわ」
マネ「イケメンくんこのあと東京FMで生放送インタビューあるの忘れてない?」
イケメン「ゲッマジかよ...」
ドラム「まぁラジオ聞いて待ってるからさ!」
ベース「終わったら打ち上げ来いよ」
ギター「カッコいい事言ってくれよ?」
ギャハハハハハハ!!!
イケメン「あーだりぃ...」
裏口
キャーイケメンクン!!!
マネ「通してください!出待ちは禁止だとアナウンスされたはずですよ!」
イケメン「お前ら早く寝ろよ」
「ラジオ出るんでしょ!?」
「今夜は眠れないよ!!」
イケメン「俺は終わったら寝るっつーの...」
マネ「さぁ早く車乗って!」
イケメン「はいはい」
運転手「出発しますねー」
ブロロロロ...
イケメン「こいつらめっちゃ着いてくるじゃん」
マネ「まったく...小汚ない雌豚どもめ」
イケメン「俺の方が出荷される豚みたいな感じだけどな」
マネ「何かそんな映画あったわね」
イケメン「丹精込めて育てた豚が運ばれて小学生が追いかけてたよな!」
運転手「道路出ますよー」
ダンダンッ!!
イケメン「!?」
男「はぁ...はぁ...」
マネ「あら珍しいわね男のファンだなんて」
マネ「危ないから離れなさい!」
イケメン「おい車止めろ!」
運転手「しかし...」
男(クソ...コイツを誘拐してじっくり拷問してから殺すつもりだったのに...)
男(後輩もついてこれてないし今はとにかく接触するしか...)
ガチャ
イケメン「着いてこい!」グイッ
男「なっ!?」
マネ「ちょっとイケメンくん!?」
イケメン「こいつもミュージシャンだ!で、俺のダチ!」
イケメン「このままラジオ局へ向かってくれ!」
後輩「はぁ...はぁ...先輩が連れて行かれちゃった...」
メイド「後輩様!早く車に!」
後輩「うん!」
イケメン「久しぶりだな男!」
男「あぁそうだな」
イケメン「ライブ来てくれてたのか」
男「あぁ見てたぞ」
イケメン「連絡してくれりゃあチケットやったのに」
男「誰がてめえなんかと...」
マネ「あなたたち本当に友達なの?」
ラジオ局
スタッフ「お待ちしておりました!」
スタッフ「もうすぐ本番です!こちらの部屋へ!」
イケメン「行くぞ男」グイッ
男「は!?ちょっ待てよ!!」
DJ「さぁ今夜も始まるぜオールナイトロケンローック!!」
DJ「今日のゲストは今人気大爆発!新星の如く現れた蒼き四人の若きスターシエスタのボーカルイケメンくん!」
DJ「今日はなんとシエスタ初の武道館ライブから直でこの番組に来てくれたぜ!」
DJ「皆っ拍手!!」パチパチパチパチ
DJ「さてさて早速武道館の熱も冷めないうちに生の感想を聞きたい所だが...」
DJ「Hey you!君は一体誰なのかな?」
男「あ、俺は...」
イケメン「コイツはあの伝説のロックバンドTHE STEREOTYPE(仮)のボーカル男だ!」
男(こ、こいつ...!!)
DJ「オーマイガッ!本当かよ俺君たちのファンだったんだ!」
男「へ?あ、ありがとうございます...」
DJ「このレディオは熱心なリスナーのリクエストだけじゃなく俺のオススメの曲も流しているんだ!」
DJ「君たちレッチリ好きだったでしょ?俺も大ファンだったから気に入っちゃって何度も流したよ!」
男「はぁどうも...」
DJ「今日はなんて熱い夜なんだ!」
DJ「リスナーの諸君!ジャンジャン二人に聞きたい事を番組サイトから応募してくれよ!」
男(...これは一番マズイ状況だな)
男(もし女の父親が聞いていたら...!!)
男(いやそれどころか直接何かヤバい質問をぶつけてくるかもしれない...)
DJ「それじゃ質問を厳選するまでに早速だけどまずは今日のメインディッシュ!」
DJ「イケメンくん!初めての武道館ライブはどうだったかな?」
イケメン「スッゲー最高の夜でした!お客さんも皆顔見知りっつーか知ってる人ばっかで安心してライブ出来たし...」
男(...コイツ一体どういうつもりなんだ?)
男(あんな事しておいて何が友達だよ)
男(絶対に今日殺してやるからな!!!)
DJ「いやー十分今日の熱気が伝わってきたよ!」
DJ「サンキューこれからも沢山伝説を作ってくれシエスタ!」
イケメン「あざっす!」
DJ「さてそろそろ質問も集まってきたみたいだな」
DJ「それじゃあまずは...」
DJ「ラジオネームゆかりんちゃん!」
DJ「こんばんはゆかりんです!私は東京に住んでいるのですがシエスタとSTEREOTYPEは高校生だったころからずっと応援していました」
DJ「どちらもTEENS ROCK優勝おめでとうございます!質問なんですがどうしてSTEREOTYPEは優勝したのにロッキン出場出来なかったのでしょうか?」
DJ「という事ですがいきなり触れちゃいけない事突くねーゆかりんちゃんは!」
DJ「だけどそこはロケンローッ!空気を読まずに聞いちゃいたいよね!」
DJ「さぁ男くん!どうして君たちはロッキン出場出来なかったんだい?」
DJ「あの運営の謝罪報道はもはやレジェンツ!俺も本当の理由を知りたいな!」
男「それは...」
イケメン「いやぁ実は俺たちが所属するレコード会社が圧力を掛けたんすよ!」
男「!!」
DJ「おーっといきなりの衝撃発言投下だあ!!」
男(な、なんで嘘ついて自分達のせいにしてるんだ!?)
男(ていうかあえて危険な質問ばかりする気かこのDJは!)
イケメン「まーバンドやってる学生なら一度は夢見るよなTEENS ROCK!」
イケメン「STEREOTYPEが優勝した前の年に俺たちが優勝したんだけどさ」
イケメン「優勝した時からシエスタメジャーデビュー計画は水面下で動いてたんだ」
イケメン「高校も卒業したし夏にはいよいよメジャーデビュー!って所で俺たちより凄いバンドが出てきてしまった」
イケメン「俺たちと違って本物のロックを作っていたコイツらに対して事務所は危機を感じていたんだ」
イケメン「せっかく手に入れた商品が売れないかもしれない...」
イケメン「それにレコード会社より更に上の会社から損失を出さないよう指示されていたらしいぜ」
男(友の父親の事か!)
男(つまりコイツは真実を知らない...だが厄介過ぎる...)
男(これ以上余計な事ペラペラ喋るんじゃねえぞ猿!)
男「だ、大丈夫なのかそんな事電波に流して...」
イケメン「うっせえないいんだよ!」
イケメン「俺今の事務所嫌いだし」
男(なんでそんな事言うんだ?)
男(どう考えてもクビになりたいとしか思えないぞ...)
DJ「オーケー次の質問だ!」
DJ「ラジオネームたかザイルくん!」
DJ「こんばんは世界のたかザイルです!早速ですが男さんに質問したいです!」
DJ「今動画サイトで話題の曲STRANGE KILLER...これってどう考えても男さんが歌ってるとしか思えません」
DJ「この曲本当に人気だよね!俺も聞いたぜ!で、そうなのかな男くん?」
男「...バレちゃいましたか」
DJ「カミングアウトいただきましたっ!じゃあ続きいこうか!」
DJ「もしそうなら歌詞が英語でバカな僕には分かりません!そこで男さんに簡単にでいいのでバカな僕に訳を教えてくださいお願いします!」
DJ「熱心なファンだねー!さぁ男くん!聞かせてくれるかな?」
男「...」
男「そうですね...」
男「じゃあ一番だけ」
男「あの頃に戻りたかった
今は遠い昔のようだ
君と笑って過ごした日々が
狂ったように笑う僕
腕には透明な君がすり抜けていく
君は闇に沈んでいく
俺を殺してくれ
それかキスをしてくれ
このままじゃおかしくなるから
...こんな感じです」
イケメン「なんだそれふっけえな!」
DJ「俺も美女に殺されたいよHAHAHA!!」
男「あはは...何だか照れちゃうなぁ」
男(大丈夫...本当の意味は違うし文法的にはこうとも捉えられるはず...)
男「早く次の質問行きましょうよ!!」
イケメン「そうだぜ歌詞の説明とか俺も恥ずかしいし」
DJ「オーケーじゃあ次でラストだ!」
DJ「ラジオネーム娘大好きサラリーマンさん」
男「!!」
DJ「単刀直入に言います」
DJ「お二人が懺悔したい事は何ですか?」
男(やっぱり聞いてたか...)
男(質問の意図的にお前が娘を殺したんだろう?)
男(それを今この場で発表しろ...もうそうとしか思えない)
男(言うわけねえだろ)
イケメン「じゃあ俺からいきます...男」
男「な、なんだよ」
イケメン「今まで本当にすまなかった」ペコ
男「...は?」
DJ「なんてこったい...今一番ノッているシエスタのボーカルが今は普通の大学生に頭を下げちまったぜ...」
男「な、何を謝りたいんだよ...」
男「イケメンに何かされた記憶ないんだけどマジで!」
イケメン「分かってるんだろ?」
イケメン「お前の彼女を寝取った事に対してだよ」
男(...この単細胞が)
DJ「詳しく聞きたいなぁその話♪」
イケメン「...高校生の時TEENS ROCKの会場で男の彼女をナンパしたんだ」
イケメン「するとホイホイついてきて会って10分しないうちにあっちが股を開いた」
男「やめろよもう怒ってないから...」
イケメン「俺の気がすまないんだ!!」
イケメン「頼む!!この場で謝罪させてくれ!!」
男「......」
イケメン「その場その場のノリで男の彼女とは何度も交わっていた」
イケメン「二人が俺と同じ大学に入った時には」
イケメン「サークルの皆で女と乱交してしまった...」
イケメン「酔い潰れた男の前で...」
DJ「クレイジーだね♪」
イケメン「それからしばらくして男が大学を辞めた事と男の家族が不幸で亡くなった事を聞いたんだ」
男「......」
イケメン「そんな辛い事が重なったら普通俺を恨むよな?」
イケメン「ずっと心の奥でその事が引っ掛かっていたんだ」
イケメン「俺はずっと男を舐めていた」
イケメン「女なんてとられる方が悪いと思っていた」
イケメン「けど実は俺一度男とライブした事があってさ」
イケメン「その時にコイツ、本当に凄いと思ったんだ」
イケメン「どこか違う形で出会っていたら俺はきっと男とバンドを組んでいたと思う」
イケメン「そう考えてしまえるぐらいに男は本当に凄いやつなんだ」
イケメン「ダメだ上手くまとまんねぇ...」
イケメン「とにかく!本当に今まですまなかった...」
イケメン「許してくれとは言わない...」
イケメン「何なら俺はシエスタを辞めてもいい!」
イケメン「その代わり...いつか俺を許してくれたら俺とバンドを組んでくれ!!」
男(は?何言ってんだこいつ)
男(俺がお前と組む訳ないだろうが!!)
男「......」
DJ「いいねぇ衝撃の謝罪大会♪」
DJ「ずっと俺はこういうのを期待していたんだ!」
DJ「さぁどうするんだ男くん!」
DJ「シエスタの命綱を握っているのは君だよ!」
男「...正直やっぱり少しは恨んだよ」
男「でももういいんだ」
男「彼女とは別れたけど仲直りしたし」
男「家族のことは友達が支えてくれたから立ち直れた」
男「だから顔を上げてくれよ...」
イケメン「男っ...!!」
男「シエスタも辞めなくていいだろ?」
男「今一番ノっているバンドなんだしさ」
男「今日発表した新曲...カッコ良かったよ」ニコッ
男(これがベストなはず...)
男(このバカは既に俺に心酔してる)
男(女とは何事もなかったと匂わせる発言)
男(これでも女の父親が尾行してくるなら...)
男(二人とも殺してやるからな)ニヤッ
マジで?
後で書き足そうかなぁ
あんまり拷問とかしてる時間がない
感じで書いてたけど確かにそうかもしんない
DJ「感動の仲直りだね~♪」
DJ「次は男くんの懺悔を聞きたいな~」
男「いや俺は特にないんで…それにもう時間ですよね?」
DJ「そうだった!今日はこのまま終わるのが良さそうだね!」
DJ「それではリスナーの皆、グッナイベイベー!!」
男(絶対に余計な情報は与えない…)
刑事「……なるほど」
刑事「沈めたのか…となると東京湾だろうな」
刑事「東京で娘と会い眠らせたか殺したかして証拠を隠滅か…」
刑事「さて…動くか」
イケメン「男…これから飲みに行こうぜ」
イケメン「さっきはあんま上手く伝えられなかったからゆっくり話したいんだ」
男「…いいぞ、行くか」
イケメン「よし!じゃあ早速行くか!」
マネ「ちょっと!さっきの本気で言ったの!?」
イケメン「うるせぇこれから飲みに行くんだ、邪魔するな」
マネ「……社長も聞いてただろうしどうなっても知らないわよ」
イケメン「もういいんだ!俺はこれからもっと売れたいからな!」
イケメン「日本でチャラチャラした音楽をやるより世界で活躍してえんだよ!」
マネ「……朝にはホテル戻って来るのよ」
イケメン「分かってるっつーの」
ラジオ局 外
後輩「あ、出てきた…イケメンと一緒だ」
メイド「まさかラジオに出演されるとは…」
メイド「…あの分かりやすい質問よりも歌詞の方が本命だったのかもしれませんね」
後輩「バレちゃったって事?」
メイド「おそらくは…」
後輩「……その先輩を追ってる人、私達で殺れないかな?」
メイド「今近くにはいるでしょうが何せ事が事…」
メイド「マスコミも張り切ってあの二人を追いかけるでしょうし」
メイド「相手が尾行のプロである以上私達で見つけられるかは…」
後輩「相手の顔も分からないしね…」
イケメン「とりあえずそこのタクシーに乗ってここまで30分ぐらい掛けて来てくれ」
男「分かった」
イケメン「楽しみだなぁ男と飲むの」
男「……変わったな」
イケメン「汚れた世界に飛び込むと自分なんてまだまだ人の心を持ってるんだって自覚するぜ?」
男「……行こうか」
バタンッブロロロロロ…
イッタゾオエー!!!
後輩「タクシーに乗った!早く追いかけて!」
メイド「いえ…男様からLINEが送られてきました」
後輩「え!?あ、私も来てた」
メイド「なるほど…まさか目の前にある店に行くとは思わないですね」
後輩「先に入っちゃおうよ」
メイド「そうですね」
男「こうして始まった最後の夜」
男「長かった復讐の先に俺たちは何処に辿り着いたのだろう」
男「…何も残らなかっただけだな」
男「イケメンの公開謝罪は最後に俺の心を現実に戻してしまいそうで辛かった」
男「最初から何も起こらなければ誰も苦しい思いなんてしなかったというのに」
男「今更謝られた所でどうしろというんだ」
男「……この後四人が死ぬ事になるとは想像出来なかったなぁ」
.
フゥ…
とりあえず今日で本編終わらせられたらいいな
復讐編は淡々と進んで申し訳ない
都内 BAR
カランカラン
イケメン「よっ遅かったな!」
男「少しマスコミがしつこくてな…」チラッ
後輩「ニシシ」ヒラヒラー
メイド「……」ゴクッ
刑事「……」クイッ
男(ばっバカか!!つけられてたのはお前らか…)
男(いや…もうこの際強引に殺るしか…)
イケメン「どした?頼まないのか?」
男「あ、あぁ…とりあえずカシオレで…」
イケメン「女子かよ」ケラケラ
男「あれからあまり酒は飲まないんだ」
イケメン「……すまねぇ」
イケメン「でさー!ギターとか超下手だから俺切れちまうんだよ」
男「確かにあんまり上手くないよな」アハハ
後輩「……」チラッ
先輩
後ろの男が女の父親の刑事だ
バカ
後輩(し、しまった!!)
メイド(…不覚でしたね)
刑事(あんだけあった車で一台だけ動かなければそりゃ疑うでしょ)ニヤニヤ
男(しかしどうやって…コイツだけなら酔い潰れるのを待てば楽勝だが…)
男(刑事はかなりゆっくり飲んでいる…)
男(しかもよく見ればウーロン茶をロックのグラスに入れて貰ったのだろうな)
男(……今日証拠を押さえるつもりか)
男(きっと今既に録音を開始しているだろうし何処かに誘き寄せて…)
イケメン「男!聞いてんのか!!?」バシッ
男「痛っ!あ、あぁちゃんと聞いてるよ」
イケメン「…でさ、さっきラジオだったから言えなかったけどよ…」
イケメン「お前の元カノさ…行方不明なんだってな…」
男(クソっどいつもこいつも……)イライラ
男「そうみたいだな…」
イケメン「…大丈夫か?お前」
男「そのうちひょこっと顔を出すと思ってるよ」
イケメン「…そうだな」
イケメン「よぉし!!もう一件行くか!」
男「おいおい飲み過ぎんなよ」
イケメン「うるせぇよ!俺がボーカルでお前がギターコーラス!」
イケメン「これで俺たちは世界にも通用するぜ」アッハッハッハ
男(……馬鹿な所が友と似てるな)
男(……違う形で会えてたら友達になれたかもしれない…か)
ブルルルルルッ…
後輩(先輩からの着信…)
メイド(あらかじめ決めていた合図…)
メイド(男様が携帯をポケットに入れたまま後輩様に電話を掛けた場合)
メイド(刑事を捕まえ車で運ぶ…)
後輩メイド(やるなら駐車場!)
イケメン「おい早く来いよ!!BARの地下駐車場だ!10分以内な!!」ピッ
イケメン「ケッ…まぁ都内だし早いからいいか」
イケメン「男は関東以外の地域行った事あるかー?」
男「ないよ」
イケメン「タクシーがさ!全然来ないんだよ!!」
イケメン「深夜なんて回線切って電話が繋がらないようにしてるとこもあったぐらいだしな!」
男「んだよそれ…ちゃんと仕事しろよなぁ」
チーン…
刑事「男くんは…いた」ササッ
刑事(さっきの女の子二人組はいったいどこに…?)
刑事「…関係ないはずはないな」
刑事「身長が低くて巨乳の子が男くんに手を振ったからな」
後輩「それは私が先輩の彼女だからですよ」
メイド「大人しくしてください」チャキッ
刑事「!!…銃か」
メイド「抵抗しなければ撃ちません」
メイド「大人しくあの車に乗ってください」
刑事「……悪いがそうは」
プチュンッ
刑事「ぐふっ!!な…!?」ゲボォ
メイド「抵抗する素振りを見せないでください」
刑事「さ、サプレッサー付きか…厄介だな」
刑事「ぐっ……だが今撃ったのは失敗だったな」
後輩「どういう意味?」
刑事「口から血が出ただろ…こんなのつぎの日には誰かが見つけて通報するに決まって…」プチュンッ
刑事「がああぁっ!!!」
メイド「いちいちうるさい蠅ですね」
メイド「私達はあなたを始末出来ればそれでいいのです」
メイド「今ここで死んでも私達の利益になる存在…」ウットリ
後輩「あ!メイドさん次は私に撃たせてよ!!」
刑事「くそっ!!お前ら狂い過ぎだぞ!
」
ごめんちょっと寝ます
おはちんこ
まだまだ頑張りたい
ブルルルルルッ…
男(成功したか!)
イケメン「早く来ねえかなぁ」
男「フンッ!!」バキッ
イケメン「んがっ……!!」
ドサッ
男「とりあえず物陰に……」ズズッ
タクシー運転手「ありゃ……イタズラだったんですかねぇ…」キョロキョロ
男「………」ハァハァ
男「行ったか…銃で殴るのもしんどいもんなんだな」
後輩「先輩!」タタタッ
男「刑事は!?」
後輩「大丈夫!手足縛ってトランクに詰めてあるから!」
男「よし!運ぶの手伝ってくれ!」
男「メイド!!特に問題はなかったか!」ガチャ
メイド「はい…二発ほど撃ち床に血痕が出来ましたが…」
メイド「生理用洗剤と水を使いすぐにバレない程度には洗い流しています」
男「はぁ……はぁ……そうか」
後輩「先輩!!疲れたの?」ギュッ
男「少しな……とにかく車を出そう」
メイド「はい」
後輩「お疲れさま…もう自分を偽らなくていいんだよ」ギューッ
深夜 都内
メイド「……男様…多分後ろのセダン、ずっとつけてきてます」
男「クソ!次から次へと…」
後輩「多分どっちかの携帯にGPSがついてるんだよ!」
後輩「とりあえずイケメンの捨てとく?」
男「素手で触るな…指紋で疑いを掛けられちまう……」ガシッ
後輩「い、痛いよ先輩!?」
男「……ごめん」
男「とにかく後輩が触ってしまった以上は海に捨てるしかないな」
メイド「レインボーブリッジを渡りますか」
マネージャーの家
マネ「もう…ほんとまだ飲む気?」カチカチ
マネ「あらレインボーブリッジ渡るのね」
マネ「電話しても出ないし…酔い潰れてるのかしら」
バイト『マネージャーさん!見失いました…今どこですか?』
マネ「もう…また?えーっと…」カチカチ
マネ「!!」
バイト『マネさん?どうしました?』
マネ「お願い…事件でありませんように…」
バイト『マネさんー?聞こえてますかー?』
マネ「……追ってた車の車種とナンバーは?」
バイト『な…どうしたんですか急に…』
バイト『確か黒のワゴンRでした…』
マネ「ナンバーは!!」
バイト『す、すみません……』
マネ「はぁ…これで何かあったらアンタの責任だから」
後輩「とりゃっ」ポイッ
後輩「先輩見事東京湾に落ちたよ!」
男「よくやったな」ナデナデ
メイド「それにしても追っ手はバカですね」チラッ
男「尾行してるのバレバレだしウィンカーつけ忘れてるし…」
男「警察でないことは確かだな」
後輩「あんなヘタクソだったらすぐ撒けるよ!早く行こっ!」エヘヘー
メイド「そうですね」
イケメン「ううっ……」
イケメン「痛っ…」
男「目が覚めたか?」
イケメン「男!?あ、あれ…体が動かない…」
イケメン「それに真っ暗で何も見えねえぞ!!」
男「目隠ししているし椅子に縛り付けてるからな」
イケメン「なになにそういう店に連れて来たかったから俺を気絶させたの!?」
男「……ここは使われていない倉庫だよ」
イケメン「は……どういう事だよ…?」
後輩「まずは小指から~♪」
ベリッ
イケメン「うがああああああ!!!!!!!」
後輩「ありゃ…あんまキレイにはがせなかったや」テヘッ
イケメン「っ!!!なんだこの痛みは!!?」
イケメン「うぅ…」ジョボボボボボ
後輩「げっお漏らししてるじゃん!」
後輩「先輩ばっちぃ~」ギューッ
男「爪を剥がすっていうのは勢いが大事なんだよ」
ベリッ
イケメン「がああああああ!!!!!」
イケメン「も、もうやめてっ……」ブリブリブリ…
メイド「お二人とも鼻栓です」
後輩「気が利くじゃん♪」
イケメン「な、なんでこんな事するんだよっ男っ…」ハァハァ
男「……復讐だよ」
イケメン「なんでっさっき謝ったじゃねえかっ…」
男「謝った所でもう俺の時間は戻らないんだ…」
男「それにもう女は殺した」
イケメン「は!?いやちょっ……冗談だよな…?」
男「俺は復讐に生きる鬼…」
ベリッ
イケメン「ぎゃああああ!!!!!」
イケメン「うええええ……」ゲロゲロゲロ…
男「ずっと女とヤってた?」
男「何堂々と人の女奪って自慢してんだよ」ベリッ
イケメン「んがっ………」ビクビク
男「お前はただの猿か」ベリッ
イケメン「ああああ……」ビクビク
男「それに何が世界で活躍するだ!!音痴が!」ビクビク
イケメン「……………」
男「メイド」
メイド「はい」ビシャアアアア
イケメン「ぎゃああああ!!!!!い、痛い痛い痛い痛い!!!」
メイド「これから勝手に気絶したらアルコールを全身に浴びせます」
後輩「あぁん先輩…ドSすぎだよぉ…」クチュクチュ
男「これからお前の爪20枚を全て剥がして次は歯を28本全て抜いてやる」
男「それが終わったらお前のイチモツを切り落としてしゃぶらせてやるからな」
男「さぁ今日は朝まで楽しもうぜ!」ベリッ
イケメン「んがっ……も、もう無理だ……死ぬ…」ハァハァ
男「そんな簡単に人は死なねぇから」ベリッ
後輩「先輩……おちんちん舐めてていい?」クチュクチュ
男「あぁ……俺も今凄く興奮してるんだ頼むよ」
後輩「えへへ…いただきまーす」パクッ
メイド「後で私にも代わってください」ウズウズ
刑事「お、お前らマジで狂ってるのな…」
男「…目が覚めたか」
男「メイド…そっちは頼んだぞ」
メイド「終わりましたら私にも…」
後輩「ぷはっ…もー変態さんなんだから!後でね!」
刑事「なんだいこの状況…俺はこれから拷問されるっていうのか?」
メイド「まぁそうですね」
刑事「俺はなんで目隠しされてないんだ?」
刑事「それに手足も後ろのまんま」
メイド「手足を解いてる時に目を覚まされたら厄介ですからね」
メイド「いくら三人いるとはいえ大の男に男様と女二人では力で負けてしまうかもしれませんし」
刑事「それじゃあ足の爪でも剥がすっていうのか?」
メイド「そちらがお望みですか?」
刑事「いや…痛いのは勘弁だな」
メイド「それでしたらこちらに睡眠薬も銃もあります」
メイド「私達は特にあなたに恨みを持っている訳ではありません」
メイド「すぐに楽にさせてあげるのが慈悲だと言うのなら私達は仏にもなれますよ」
刑事「すまねぇが何言ってっか分かんねぇや…」アハハ
刑事「それより男くん!話をしないか?」
男「……あ?」
刑事「!!」
刑事(凄い…一目で凶悪殺人犯だと分かる顔だな……)
刑事(元は正常だったと聞く…一体どれだけの哀しい出来事でを経験すればこんな顔をつくれるようになるんだ…)
刑事(これが娘とプリクラに写っていた優しそうな少年だったというのか…)
男「俺は特にあなたと話したくはないんですが」ベリッ
イケメン「痛い…痛い…寒い……誰か…」ヒューッ…ヒューッ…
刑事「まぁそういうな…君は今このかわい子ちゃん二人を侍らせてるみたいだね羨ましいなぁ」
男「……今すぐ殺りましょうか?」
刑事「…一体娘と何があったというんだい?」
刑事「後生の頼みだ…それだけを君の口から聞きたい」
男「……」
男「あなたの娘はとんでもないヤリマンでしたよ」
刑事「!!」
男「俺だけだと言いながら三年間ずっと他の男とヤりまくってました」
男「お酒が入れば乱交だって平気でしていましたよ」
刑事「そうか…それはすまなかった…」
刑事「そんな風に育てた覚えはないのだが…」
男「もう過ぎた事なんでどうでもいいです」ベリッ
刑事「……娘はどこだい?」
男「……」
メイド「男様…無理に教える必要は…」
男「……どうせ今日殺すんだ…」
男「言った所で問題ないだろ」
男「沈めたよ、東京湾に」
刑事「やはりそうか…」
刑事(クソ…思った以上に縄が分厚いな…)シャリシャリ…
刑事(あと10分は悟られないようにしなければ…)
男「もういいですか?そろそろ歯を抜きたいので」
刑事「いや!最後に一つ教えてくれ!!」
刑事「娘の事は愛していたか?」
男「……そうですね…今も心のどこか隅っこにはいますよ」
刑事「そうか…」
後輩「は?何言ってるんですか先輩?」
後輩「ふんっ!!」ギュッ
男「おまっ…強く握るなよ…」
後輩「え?何どういう事なんですか?」
後輩「私だけを愛してくれるんじゃなかったんですか?」
男「そうだよ」
後輩「嘘つき嘘つき嘘つき!!!」ポカポカ
後輩「今心の隅っこにいるとか言ってたじゃないですか!!」
後輩「やっぱり未だに忘れられないんでしょ!!」
後輩「私はどうせ女の代わりなんでしょ!!」
後輩「どうせタダでセックスさせてくれそうだから選んだだけなんでしょ!!」
メイド「後輩様…落ち着いてください」
後輩「大体何なの!!なんでこんなおばさんを堂々とセフレにしてるの!?」
後輩「二番目とかずっと我慢してきたけどやっぱり無理!!」
後輩「先輩…今すぐ私だけを愛すると誓って…」
後輩「そうすれば許してあげるから」
男「……誓うよ」
後輩「ダメ。誠意が足りない」
男「ど、どうすればいいんだよ…」
後輩「そうね……結婚して!朝になったらすぐに!」
後輩「ちゃんと役所に行って届け出るの!!」
後輩「そしたら次はハネムーンの計画を立てに旅行会社にパンフレットを貰いに行きましょ♪」
男「分かった必ずするから…」
後輩「何か返事軽ーいなー」
後輩「そしてメイドを追い出して…ていうか私の家に住もうよ!」
後輩「結婚すればメイドとは不倫してたって事でしょ?」
後輩「お金もいっぱい手に入るよ!!」
メイド「後輩様……」
後輩「ていうかもう私以外とセックスしないでね」
後輩「発覚したらいくら先輩でも許さないから」
男「分かった…絶対浮気もしない!」
後輩「それとぉ///もう子作りの練習はやめて本番しようよぉ///」クネクネ
後輩「私いっぱい子供欲しいの!15人!」
後輩「全員先輩と私の愛の結晶よ!」
後輩「だからこれからゴム着けるの禁止!!」
後輩「安全日だけじゃなくて危険日も必ず生で挿れてね///」
後輩「あぁ……欲しくなっちゃった」クチュクチュ
後輩「先輩…今すぐ挿れてよぉ///」
男「今それどころじゃないだろ…」
後輩「は?口でさせるだけさせて挿れてくれないの?」
後輩「この際言うけど先輩口でやらせるの好き過ぎだよ!」
後輩「私はいつも口でやってあげてるけど先輩は全然クンニしてくれないし…」
後輩「もう嫌…ちゃんとおまんこにおちんちん入れて欲しいの!!!」
パラッガシャンッ!!
メイド「!!」
刑事「お前ら動くな!!」
男「メイド!!」
メイド「す、すみません男様…油断してました…」
男「お義父さん…あなたこうなることを分かってて…」
刑事「正直その子がそこまでヒステリックになるとは思ってなかったよ」
刑事「そして君にお義父さんと呼ばれる筋合いはないなぁ」
刑事「殺人犯に娘は相応しくないのでな」カチャリ…
後輩「刑事さん!メイド殺して!早く!!」
刑事「残念ながらこの場合最優先は男くんの逮捕だよ…」
刑事「このメイドさんは人質だ」
後輩「そんなんに人質の価値なんてないから!!」
メイド「……男様…後輩様……私の事は見捨てて下さって結構です」ニコッ
メイド「必ず…逃げ切って幸せになってください」ニコッ
男「くっ…」
男(いや逃げるのは一番まずい…)
男(この男はもう俺の行動を見てる…必ず今この場で殺らなければ…)
男(しかし刑事は銃を持ってる…)
後輩「うがああ!!!先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩…」
男(後輩もこの状態だと俺一人でやるしか…)
メイド(男様…)チラッ
男(ガーターに銃!!そう言えばここに着いてから出してなかったな!)
男(でかしたメイド!!)
男「……分かりました…自首します…」
刑事「……ありがとう」
後輩「何言ってんの先輩?」
後輩「つかまる?え?捕まったら会えないじゃん?」
後輩「あ!わかったー私が今この刑事さんを殺せば全部解決する話だったじゃんー」
男「ばっバカ!!」
後輩「メイドー早く銃貸して!!私がソイツ殺すんだ♪」
メイド「!!」フルフル
刑事「……ごめんねちょっと体触るよ」
刑事「ははは…まるで女スパイだね…」カチャ
男(クソ…これでもう俺たちは丸裸…)
男(それどころか相手は銃は二丁…)
男(……もう復讐は果たしたんだ…このまま自首しても…)
イケメン「男……諦めんな」ボソッ
男「……は?」
イケメン「俺なら……お前の事許すから…」
イケメン「お前もいつか俺の事許してくれよ…」
イケメン「このまま捕まったらお前死刑は免れられないだろ……」
イケメン「逃げろよ…海外にでもさ…」
男「ふ、ふざけるなぁ!!!!」
男「元はと言えばてめぇがラジオで訳分からねぇ一人青春を始めたからこうなったんだろうが!!!」
男「何が謝りたいだよ!!謝って全部済むなら世の中こんなに憎んでいがみ合う事もないんだよ!!」
男「てめぇはやっぱり後で必ず殺す…!!」
イケメン「あぁ…待ってるぜ……」
男(クソ…こいつのせいで女の親父さんにつけられ…)
男(結果一番ヤバイ状況になってる…)
男(クソ…拷問なんてせずすぐにどちらも殺して処理しておけば…)
刑事「なんだいやる気かい?」
刑事「銃の初速は知ってるか?発射した瞬間…」
後輩「えへへーおちんちん!!」カチャカチャ
男刑事「!!」
男「ちょっ…ほんとやめろよお前!!」
後輩「先輩ーもうとにかく一発やりましょ!」ペロペロ
後輩「そうすれば全て万事解決!世の中愛で救われるんですよ!!」ハァハァ
男「クソっ!!」
メイド(今だ!!)
ググッ
メイド「!!」
刑事「俺から逃げられると思ってんのか?」にやり
刑事「さぁもう観念しろっ……!?」
後輩「きゃああ!!?先輩っ!!?」
男「ふぅ……ふぅ……」ダダダッ
刑事「女の子を盾に…本当に頭がイカレてるな…」
刑事「だが!俺は怯まないぞ!!」
バンッバンバンッ
後輩「っ!!痛い……痛いよぉ」グスッ
男「おらぁ!!!」ポイッ
刑事「ぐふっ……」
男「メイド!!」
メイド「はい…あなたには一番苦労させられましたね…」
メイド「おやすみなさい…」
刑事「……お前たちは必ず裁きを受けるべきだ…」
プチュンッ
後輩「痛いよぉぉ……死んじゃう……」ハァハァ
後輩「寒い…先輩!!あたためて…」
男「…ごめんな…俺はまだやりたい事があるんだ」
後輩「…一緒に死の?そうすれば私許してあげるから……」
後輩「早く……メイド…銃渡してよ…」
メイド「うぅ……」フルフル
後輩「は?ふざけないで……あなたは二番目…」
後輩「私が先輩の本妻……お嫁さんなの……」
後輩「はぁ……はぁ……なんか頭がクラクラする…」
後輩「先輩……少し寝るから膝枕して…?」
男「あぁ…ほら」
後輩「えへへー…私先輩に出会えて本当に良かったよ…」
後輩「……おやすみなさい」ニコッ
男「……おやすみ」
メイド「後輩様…もう…」グスッ
男「メイド…俺たちは何でこうなってしまったんだろうな…」
メイド「私が男様の家に放火したからです…」
男「……きっとそれだけが原因じゃなかったよ」
男「最初から相手に理不尽な事を望まなければ…」
男「汚い自己愛と欲…相手を蹴落としてまで生きたいと思わなければ…」
男「俺たちはきっと今頃素敵な人生を歩めてたんじゃないかな…」
メイド「はい…その通りでございます」グスッ
イケメン「……辛くても前を向いて生きるのが美しいんだよ…」
男「……最後はお前だ…」
男「潔く死んでくれ…もうお前の顔なんて見たくないんだ…」
イケメン「男……好きd「パァァンッ」
男「気持ち悪いんだよホモヤローが…」
男「終わった……遂に…親父…母さん…妹…」
男「俺……やったよ……俺、遂にやりたい事をやり通せる男になれたよ…」ブルブル
メイド「…これからどうしますか…」
男「……シャワーを浴びたい」
メイド「うふふ…そうですね」
メイド「帰りましょう…家へ」ニコッ
友の家
ザァァァァァ……
男「……」フキフキ
メイド「お疲れ様です…男様」ギュッ
男「…今まで暴力振るったりしてごめんな…」
メイド「いいんですよ……叩かれて気持ち良かったですし///」
男「ははは……」
メイド「あははは……」
ベッド
メイド「男様…」ギューッ
男「メイド…もう敬語じゃなくていいんだ」ギュッ
メイド「……うん」
男「ワガママでごめん…俺の子供を残したいんだ」
メイド「いいよ……今日なら出来る日だから」チュッ
男「……繰り上げで一番目に愛していい?」
メイド「嬉しいっ!」ギュッ
メイド「今日はずっとする!!」
男「まだ朝だぞ…」
「こうして僕の復讐劇は幕を閉じました…」
「普通の人から見たら僕は精神的におかしいのかもしれません」
「それでも…なんと言われようと…僕はずっとやり遂げたかった…」
「我先にと皆が他の人を蹴落としたりしなければ…」
「一緒に笑いあって手を繋げていれば…」
「世界は愛で満ち溢れていたと思います…」
「次の日に僕は自首しました」
「これから先誰にも合わせられる顔なんてしていなかったから…」
「僕はもう生きてて辛いんです」
「でも…生きてて楽しかったです」
「長い間ご静聴ありがとうございました…」
裁判所
チャラ男「ふざけんなああああ!!!!!」
裁判員「静粛に…静粛に…」
チャラ男「男ぉ!!本当にてめぇがそんな事したっていうのか!!」
チャラ男「嘘だろ!?嘘だと言ってくれよ…」
チャラ男「俺たちずっと一緒にいたじゃないか……」
男「チャラ男……今までありがとう」
裁判長「ごほん…弁明はもう良かったかな?」
男「はい…もう後悔はありません」
チャラ男「まだだ!今のは全て作り話!!まだこれからが本当の話だよな!?」
男「……私は深く反省しております…」
男「この罪を死を持って償いたいのです…」
チャラ男「………」
裁判長「それではこれから結審しますが…」
裁判長「判決期日はこの日ではいかがですか?」
検察官「私共の方はそれで結構です」
弁護人「同じく私共も」
裁判長「……男くん…おそらく辛い結果が待っているよ…」
男「はい…私は神に毎日罪を懺悔してきます…」
裁判長「そうか…ではこの日にこの法廷だ判決を言い渡します」
裁判長「本日はこれにて結審します」
チャラ男「なんでだよお!!!ちくしょおおおお!!!!」
男「チャラ男…」
チャラ男「お前…そうなる前に…なんで一言相談してくれなかったんだよ…」
ギャル友「本当だよ……あたしも悲しいよ…」
男「今までありがとう…二人とも…」
男「もう疲れたから今日は帰るよ」
チャラ男「おいどこに帰るんだよ!おい!男ぉっ!!」
ギャル友「うぅ……凄く悲しい話だったね」
チャラ男「……本当は大丈夫なんかじゃなかったんだ」
チャラ男「くそ…友…電話出ろよ……」
男「それから僕は残り少ない時間をメイドと一緒に過ごした」
男「周りからは冷たい目で見られたけど気にしない…」
男「メイドは身を隠さないと行けないけれど顔はまだ特定されていないんだ」
男「だから今は偽名を名乗っている」
男「…裁判って意外と待たないとダメなんだなぁ」
男「自首した時警察はまったく信じてくれなかったから何回も行った」
男「最後はイケメンと刑事と後輩の遺体がある倉庫まで案内してようやく信じてくれたんだ」
男「…人に信じて貰うのって難しいんだね」
.
男「自首してから事件全てを調べて逮捕されるまでにまた二ヶ月たった…」
男「それからようやく裁判が始まり判決を言い渡されるのは冬頃になったんだ」
裁判所
裁判長「…以上の理由から判決を言い渡します」
男「……」
裁判長「男被告人が様々な悪行を働いた結果」
裁判長「満場一致で死刑と決まりました」
男「……ありがとうございます」
裁判長「……お礼を言われるなんて思わなかったよ」
男「これでようやく僕は僕を殺す事が出来る…」カチャリ
「銃だ!!取り押さえろ!!!」
「一体どうやって持ち込んだんだ!!」
男「さようなら…」
男(口にくわえて…引き金を下ろす…だよね)
パァァンッ……
メイド「…最後に愛してくれてありがとう…」ツゥーッ…
1年後 男の墓
友「……まさかお前があんなことするなんてな…」
友「未だに信じられないぞ」
友「俺たちもう22歳になるな」
友「…大学出てバンドで食っていくなり…」
友「普通に就職してダラダラと結婚してあくせく働いたり…」
友「どんな形であれ…男とずっと一緒にいたかったよ」
友「親父を殺したの…メイドだろ?」
友「思い出してみれば様子がおかしかった…」
友「お前が命令したんだろうな…」
友「家を燃やされたの知らなかったよ」
友「あーまたお前ん家で年越したかったなあ」
友「妹の事好きだったんだよなぁ…」
友「TEENS ROCKで優勝したら告ろうと思ってたのにあんな事になっちまって」
友「……親父を殺してくれてありがとう」
友「あんな奴の跡なんて継ぐ訳ねぇよ」
友「副社長がそのまま経営してくれることになったし俺たちは株を全て売り払ったよ」
友「そんで今はお袋と慎ましく生活してる」
友「なぁ聞いてるか?」
友「……そうか」
友「……お前が最後に作った曲…聞いたよ」
友「今度俺カバーする事にしたんだ」
友「今はまだインディーズだけど少しずつアメリカで頑張ってるよ」
友「またいつか会いたいな」
友「……何年後になるやら」
友「なぁ男…」
友「俺は地上で」
友「お前はあの世で」
友「お互いにビッグになるまで頑張ろうぜ」
友「そしてまたいつか会おう」
終わり
フゥ…
お腹空いたね
読んでない人にざっくり説明すると
女が!メイドが!後輩がオナニー大会!!
そんな話だったね
読んでくれてありがとう
書き足すのやっぱりやめるわ
男が段々おかしくなって最後に楽しんで
人を殺すっていうのがいいと思うし
思ってたのと違ったらごめん
シエスタ聞いたよ
なんかチャラチャラしててワロタ
このSSまとめへのコメント
途中までBECKだね。 狂いに狂った理由は何だったんだろうか
↑それ思った
作者は、女に金を借りまくるギャンブル依存症男だから、狂ってるんだよ