七条アリア「真夏の夜の夢」 (106)


生徒会役員共のSSです

スズちゃんかわいい

アリアメインに見せかけたオールキャラ

のんびり投稿 不手際あったら御免

スズちゃんかわいい


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夏 七条邸



アリア「…………」ホケー

出島 「お嬢様」

アリア「…………」

出島 「お嬢様」

アリア「……え? あ、どうしたの、出島さん」

出島 「髪を乾かし終わりましたので、制服をどうぞ」

アリア「はーい」

出島 「いかがされました。朝のお風呂でのぼせてしまいましたか」

アリア「ううん、大丈夫」

出島 「まさか、絶頂後の倦怠感……? いつの間に……」

アリア「いまは濡れてないよ?」

出島 「では、夏バテでも」

アリア「ううん、大丈夫。うーん、ちょっとね」

出島 「ふむ。もしわたくしでよければ、何か力になれるかと存じますが」

アリア「その、最近気になる人がいてね」

出島 「ほう……殿方、ですか?」

アリア「……うん」

出島 「なるほど。どなたかはお聞きしません。そうですね……」

アリア「出島さん?」

出島 「しばしお待ちを」

パタン


アリア「……制服着ちゃおう」

アリア「うーん……それにしても…… これ、恋なのかなぁ?」

アリア「よくわからないなー」

ガチャ

出島 「お待たせしました。こちらをどうぞ」

アリア「なぁにこれ? 目薬みたいだけど」

出島 「意中の人に、点眼薬のように使わせてみてください。イチコロです」

アリア「イチコロ? なんのお薬?」

出島 「媚薬とでも申しましょうか」

アリア「それじゃあ自分で使いたくなっちゃいそう」

出島 「ふふふ、構いませんよ」

アリア「んー、とりあえず持ってってみるよ」

出島 「ちなみに当家で使用している洗剤と同じ製薬会社です」

アリア「スリジャヤワルダナプラコッテXの?」

出島 「ええ」

アリア「それは……効きそうだねー」


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桜才学園 夏休み 生徒会登校日 生徒会室

カチャ

アリア「ふぅ。今日も暑いなぁ、車からここまででまた汗かいちゃった」

アリア「ちょっと早かったかな?」

アリア「津田くんの席……」

アリア「……この目薬。んー……」

アリア(媚薬で発情した津田くんを襲えってことかな? 単純にそういうわけじゃないんだけどなー)

アリア「うん、出島さんには悪いけど、これは返そう」

ガチャ

シノ 「おやアリア、おはよう。早かったな」

アリア「おはようシノちゃん」コソッ

シノ 「今日は花壇の手入れだな」

アリア「暑くて汗かいちゃうよね」

シノ 「まったくだ。勤労は気持ちいいが、汗臭くなるのは少々いただけないな」

アリア「でも臭フェチの人にとっては重要じゃない?」

シノ 「そうだな。気持ちよく汗、というのも官能的でいい響きだ」

津田 「朝から何の話ですか」

シノ 「おお、おはよう津田、萩村」

津田スズ「「おはようございます」」

アリア「おはようー」

シノ 「勤労でかく汗は気持ちいいということさっ」

津田 「その通りですが絶対意味違うでしょ会長の場合」

シノ 「あれっ、ばれてる」

津田 「ばれいでか」


シノ 「さて、制服で登校してもらってなんだが、今日は外での活動だからな。着替えねばならん」

津田 「ああ、じゃあ外出てますね」

シノ 「うむ、少々待っていてくれ」

ガチャ パタン

アリア「~~~♪」

シュル パサッ

シノ 「……アリア、貞操帯じゃないのか」

アリア「うん。夏は蒸れるから、付けてもだいたい夜かな」

シノ 「ふむ、それはそうかもしれないが…… 下着くらいは穿いとけ?」

スズ (……関わらないでおこう)

シノ 「萩村だって下着はつけてるぞ」

スズ (う、関わってしまった……)

スズ 「当たりまえですよ。上下身に着けるべきです」

シノ 「えっ」

スズ 「え?」

シノ 「あ、いや、すまない。萩村もブラは必要だものな」

スズ 「ケンカ売ってんのかー!」

---

津田 (……オレは石、何も聞いてない……)


シノ 「待たせたな、津田」

アリア「はいって大丈夫だよー」

ガチャ

シノ 「中のガールズトークに聞き耳を立てて妄想とかしてたんじゃないかー?」ニヤニヤ

津田 「どっちかっていうと瞑想してました」

シノ 「瞑想?」

アリア「無心じゃないとおっきくなっちゃうのよ、きっと」

シノ 「なんと、若さか」

津田 「うーん、酷い風評被害」

ゴソゴソ

津田 「じゃ、オレも着替えますんで」

シノ 「うむ」

スズ 「じゃ、終わったら呼んで」

津田 「ああ…… ……あの、会長、七条先輩?」

アリア「うん?」

津田 「……出ないんですか?」

シノ 「ああいや、お構いなく」

津田 「構うわっ!」

スズ 「はいはい会長、七条先輩、外出ますよーっ」

グイグイ

シノ 「あっ、こら萩村押すな、せっかくもったいない」

スズ 「何がですかっ!」

アリア「津田くんの生着替え」

スズ 「みなまで言わないでくださいっ」

シノ 「あ、私たちだけ見るんじゃ不公平か。萩村も一緒に」

スズ 「遠慮します」

津田 「はいはい出てってー」

パタン

津田 「まったくあの人たちはもう」

プチプチ バサッ

津田 「んー、と…… ん? 椅子の上に何か……」

津田 「……目薬? 席からして七条先輩のかな」

津田 「んじゃまあ、机の上に置いておけばわかるだろ」

津田 「さて、さっさと着替え済ませちまおう」


津田 「お待たせしました」

シノ 「うむ、各自荷物は置いたな」

スズ 「では鍵を閉めて」

カチャ

アリア「次に気を引き締めて」

シノ 「最後にアナル締めて、行くとしようっ」

津田スズ「「やっぱりそれかいっ」」

アリア「うふふふ」

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横島 「あー、あつーいー」

ガコ

横島 「あー? もう仕事に行ったのかあいつら。熱心ねぇ」ゴソゴソ

カチャ ガチャッ

横島 「まぁ、待ってりゃ帰ってくるでしょ」

横島 「んー? お、いいもの発見」

横島 「パソコン仕事ってホント目に来るのよねー。肩にも来るし」

横島 「肩は別の意味でもこるけど、はっはっは」

横島 「はぁ、あっつ。誰のだか知んないけど借りるわよーっと」

ぴちょん

横島 「んー、クーッ、効くわねこれー!」

横島 「ふー、ちょっとゆっくり、あいつら帰ってくるの待つか」


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しばらくして

津田 「いやー、放っておくと雑草ってあんなに増えるんですね」

アリア「だから定期的に抜いておかないとね。オ○ニーとおなじで」

津田 「同じにされる雑草の気分にもなってみてくださいよ……」

シノ 「……なんか興奮してくるな」

津田 「どうしようもねえ」

カチャ

スズ 「あれ、鍵空いてる」

ガチャ

横島 「よっすー」

スズ 「ああ、横島先生」

シノ 「横島先生。いらしてたんですか」

横島 「よー、ごくろうさ……」

【ピキーーン…】

シノ 「先生、どうしました。なんか私の顔に……」

ガタッ ジーッ

シノ 「な、なんでしょう」

横島 「……天草…… あなた……ちょっとイイわね」

役員共「「「「!?」」」」


横島 「ねぇん、ちょっとこのあと二人でドライブからのホテル直行とかどーお?」ハァハァ

シノ 「よっ、横島先生っ!? うわっ、ちょっ、近いですって」

津田 「また体調崩したんじゃ」

スズ 「なに、天変地異……?」

アリア「……あっ、なんで……」

スズ 「七条先輩?」

アリア「なんでそんなところに…… 横島先生、もしかしてそこの目薬、使いました……?」

横島 「あー目薬ぃ? さっき借りただけよ。それよりもさ、天草……」ギュゥッ

シノ 「わ、わーっ、抱き着かないでくださいっ!」

横島 「んふー、汗のにほひ」クンカクンカ

シノ 「嗅ぐなぁー!」

スズ 「い、いったい何が……」

アリア「その目薬…… 出島さんの媚薬なのっ!」

津田シノスズ「「「なっ!?」」」

スズ 「なんでそんな、って言いたいところですが、まずは先生を会長から引きはがさないと」

津田 「せ、先生っ……ちょっと、会長はなして……!」グググッ

横島 「なんだー、人の恋路邪魔しようってのかー」

津田 「ま、まぁ落ち着いてっ」グイッ

横島 「あうっ…… くそー、津田、あんたのこと食うタイミングもうかがっていたけど」

津田 「うかがうな」

横島 「私は、真実の愛に気づいたのさ! さあ天草っ、とりあえず合体してから将来のことを話し合おうじゃない!」

シノ 「ひいっ!?」


スズ 「七条先輩、本当に単なる媚薬ですか?」

アリア「どうなんだろう……」

横島 「あーはん? その目薬って媚薬なわけ?」

アリア「そう、かも、しれないです」

横島 「ふぅん…… 七条、それよこしなっ」バッ

アリア「!? え、えーっと……津田くんっパスッ!」

ヒュッ パシッ

アリア「シノちゃん連れて逃げてっ」

津田 「OKです! 会長!」

シノ 「あ、ああ……!」

ダダッ

横島 「待てっ、マイスイートハニー!」

シノ 「ひっ、ひええええっ!」

ダダダダ…

スズ 「……えーっと、とりあえず追いましょうっ」

アリア「ええ」


スズ 「七条先輩、目薬なんですよね」

アリア「うん、目薬と同じように使うって聞いたわ」

スズ 「えーとその、び、媚薬って……飲んだりするものなんじゃないんでしょうか」

アリア「塗るタイプもあるのよ。確かに目薬って聞いたことないなぁ」

スズ 「あと、会長にだけ固執してましたよね」

アリア「確かにそうだったわ」

スズ 「それではまるで、媚薬というより……惚れ薬の類では」

アリア「あー、だから出島さんくれたんだ」

スズ 「え?」

アリア「ううん、こっちの話」

タタタタッ

津田 「! は、萩村っ、七条先輩っ」

アリア「津田くん、シノちゃん! 無事だったのね」

シノ 「い、一応引き離しはしたが…… ふぅ、校内ではいつ見つかるか分かったものじゃないぞ」

津田 「あの、いったい何が」

スズ 「状況を見るに…… その目薬、惚れ薬よ」

シノ 「ほ……」

津田 「れ……?」

シノ 「萩村、それはアナル○ックス用のワセリンとかと同じってことか?」

津田 「その掘れじゃないって」

スズ 「あーもー、緊急事態ですってのに」


津田 「けど、これが……惚れ薬……?」

シノ 「何でアリアがそんなの持ってるんだ」

アリア「えっとその……出島さんがくれたんだけど、持て余してるうちに」

シノ 「ふむ……ともあれ、物騒なものだな。取り扱いには気を付けないと」

ランコ「何に気を付けると?」

シノ 「うわっ、畑!」

スズ 「やっかいな人が……」

ランコ「で、この目薬がなんと?」パシッ

津田 「あれっ、いつの間に!? ちょ、ちょっと畑さんそれ返して!」

ランコ「あ、大丈夫です。お話は一通り聞いてますので」

スズ 「一番渡してはならない人に!」

ランコ「こーんなスクープ魂を刺激するアイテム、実験せずにはいられません」

シノ 「こ、こら畑っ! それは多分本当にやばい……」


カエデ「ちょっと畑さーん!」

津田 「あ、五十嵐先輩……」

スズ 「一番来てはならない人が!」

ランコ「おや風紀委員長」シュタッ

津田 「早っ、遠っ!」

カエデ「うわっ、な、なによっ…… じゃなくて、あなたこの前の写真……」

シノ 「津田っ、止めろ!」

津田 「は、はいっ!」

ランコ「まぁまぁ風紀委員長、目薬でもどうぞ」

カエデ「はぁ? まぁ、最近ドライアイ気味だったからありがたいけど」

タタタタッ

津田 「ま、まったー!」

ぴちょん

カエデ「は、えっ、その声は津田副会長!? ま、まっていま目が開けられなくて……」

津田 「つ、使っちゃった……」

ランコ「さてどうなるのかしらん」


カエデ「んー、結構すっきりするわね、は、た……」パチ

ジッ

ランコ「おや?」

【ピキーーン…】

津田 「…………」ゴクリ

カエデ「畑さん……」トローン

シノ 「あ、目薬を差して最初に見た人が対象になるのか」

アリア「だからシノちゃんだけが狙われたのね」

スズ 「これじゃあまるきり惚れ薬ですよ!」

カエデ「畑さんっ、いえ、ランコっ」

ガシッ

カエデ「んちゅー……」

ランコ「え、ちょっとまってその展開は予想してなかったですね」

グググッ

シノ 「おお、畑がうろたえている」

スズ 「五十嵐先輩、惚れると結構積極的なのね……」

ランコ「おほほほ、わ、私は退散します。ほい目薬お返し。解除方が見つかったら連絡くださーい」

シュタッ

津田 「逃げるのも素早い」

カエデ「待ってーランコー!」

スタスタスタ

シノ 「さすが風紀委員長、走りはしない」


アリア「あれなら畑さんは捕まらないわね」

津田 「畑さんなら大丈夫でしょう。……たまにはいい薬だと思います」

シノ 「しかし、効果覿面だなその目薬……危険だ」

スズ 「そうだ七条先輩、その薬、解除できないんですか」

アリア「そういえば出島さんから聞いてなかったわ」

シノ 「出島さんに聞くしかないな…… よしアリア、出島さんに連絡を」

アリア「うん。ごめんねシノちゃん、私のせいで」

シノ 「いやなに気にしてはいないさ。唇や処女を奪われたわけではないからな」

スズ 「畑さんは自業自得ですね。どちらかというと、薬が切れたときに五十嵐先輩の方がダメージ受けそう……」

津田 「あそこは捕まらないから、互いに被害はないでしょうけど」

シノ 「早いに越したことはない」

スズ 「ですね」

シノ 「早漏も悪くないということだな」

津田 「そんな話はしてません!」


横島 「天草ーっ!」

津田 「しまった、見つかった!」

バタバタバタ

津田 「ってどぅえっなんで半裸!?」

横島 「リビドー治まんなくて、一発イってきたのよぉ!」

津田 「あんたはブレないな!」

シノ 「逃げるぞ!」

アリア「うん!」

ダダダ

シノ 「致し方ない、今日の生徒会は終了する!」

スズ 「生徒会室の荷物回収して帰りましょう!」

シノ 「うむ!」

津田 「じゃあ、悪いけど七条先輩と萩村に荷物回収してもらって、オレは会長に万一が無いようついて、先に校門まで行きます!」

アリア「それがいいわね」

シノ 「よしっ、頼んだぞアリア、萩村!」

アリア「まかせて」

スズ 「では後でっ」

シノ 「津田、頼りにしてるぞ!」

津田 「ええ!」

アリア「…………」

今日はここまで
そうか、淫夢と間違われるのか……

まあ、またのんびり書いていきます

自分「シェイクスピアの真夏の夜の夢で書いたら淫夢とまちがわれた」
オタ友「淫夢厨から言わせてもらうけど、お前が悪いわ」

うぼあ
想定外のことはあったがとにかく書こう


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生徒会室

スズ 「とりあえずおさらいしますと、あの目薬は惚れ薬。使ってから初めに見た人を好きになってしまう、というものみたいですね」

アリア「みたいだね」

スズ 「出島さんは使い方教えてくれなかったんですか?」

アリア「教えてはくれたけど……媚薬としか聞いてなかったの。危うく自分で使っちゃうところだったわ」

スズ 「そ、そうですか…… けど意外な騒動になっちゃいましたね」

アリア「もとはといえば私が持ち込んだから、申し訳ないわ」

スズ 「うーん……横島先生が無断使用したわけだし、五十嵐先輩には悪いけど、畑さんのせいですし。そこまで気にやまなくてもいいかと思います」

アリア「ふふ、ありがとう。お礼に目薬使ってみる?」

スズ 「へっ!?」

アリア「津田くんに」

スズ 「は、え、えと…… いえっ、け、結構ですっ! なんで津田なんかに……」

アリア「あらそう? シノちゃんが津田くんから奪って使っちゃわなければいいけど」

スズ 「…………い、急ぎましょう」

アリア「ふふ、そうね」

スズ 「あ、出島さんに連絡をして、解除方法を」

アリア「いけない、そうだったわ」


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廊下

シノ 「む、いかん」

津田 「どうしました。まさか横島先生の気配が」

シノ 「ちょっとお手洗いに」

津田 「あー……まあ、大丈夫だと思いますよ。中に先生がいたら逃げてきてください」

シノ 「うむ。……欲情したわけじゃないぞ?」

津田 「何も聞いてません」

スタスタスタ

津田 「うーむ、しかし惚れ薬なんてものが本当にあるなんて……」ゴソゴソ

津田 「見たところ、ただの目薬だよなぁ」

ポロ

津田 「おっと、いけね」

コン カララ

津田 「階段近くまでとんだな……いけないいけない、先生に拾われたらコトだ」

トントントン…

ムツミ「ほらトッキー、さっさと水で洗ってきなよ」

トッキ「まあ大丈夫だろ」

津田 「あ、三葉、時さん」


ムツミ「あ、タカトシ君」

トッキ「ああ……コトミの兄貴」ゴシゴシ

津田 「あ、足もと。それ気を付けて」

ムツミ「え? あ、これ。目薬?」

トッキ「よっと。ちょうどよかった、目にゴミはいってて……貸してくれ」

津田 「えっ!? あ、それは……」

ぴちゃ

津田 「あーっ!」

ムツミ「?」

津田 「…………」

トッキ「……ずれた」

津田 「ほっ」

ムツミ「もー、仕方ないなぁ。目あけててね」

津田 「み、三葉ーっ! だ、ダメだっ」

ムツミ「え?」

ぴちょん

津田 「やっべ!」

トッキ「んー、効くなこれ」ギュゥ

パチ

津田 「あ……」


【ピキーーン…】

ガシッ

津田 「ぐえっ、と、時さん、ネクタイ引っ張るのはちょっと……」

トッキ「な、なあアンタっ…… ……お、男っぽいのは……嫌い、か?」

ムツミ「ちょ、ちょっとトッキー!?」

津田 「遅かった……」

ムツミ「た、タカトシ君、いったい何が……」

津田 「その、なんていうか」

津田 (三葉に説明してわかるのか……? いや、むしろ逆に……)

津田 「その目薬、出島さん……あの、七条先輩のメイドさんが持っていた、さして最初に見た人に惚れちゃう薬なんだ」

ムツミ「えーっ! そんなもの使っちゃったの!?」

津田 「すっげぇ素直に信じてくれた……」

ムツミ「なんでタカトシ君がそんなもの持ってるの?」

津田 「いやその、七条先輩が持っていたんだけど、危ないから預かってたんだけど……」

トッキ「つまり、それをアンタに使えば、私のものになるってことでいいのか」

津田 「ちょ、ストップストーップ!」

トッキ「部長、その目薬いただくっ!」

ムツミ「くっ、タカトシ君、パス!」

津田 「あ、ああっ」

シュッ パシッ

トッキ「渡しなっ」

ムツミ「通さないよ、トッキー!」

トッキ「邪魔するのかい、部長」

ムツミ「目覚めてトッキー! そんなのは真実の愛じゃないよ!」

津田 「三葉がすげぇ順応しててこっちが戸惑う!」


ムツミ「タカトシ君は、私が守るっ!」

ムツミトッキ「「うおおおおおっ!」」

バシッ パシッ ビシィッ

シノ 「津田」

津田 「か、会長!」

シノ 「何事だ」

津田 「いえその、うっかり落とした隙に……事態がどんどん広がってしまいまして」

シノ 「見るに……トッキーが使ったのか」

津田 「すいません……」

アリア「シノちゃーん、津田くーん、荷物持ってきたわよ」

津田 「ああ、ありがとうございます、七条先輩、萩村」

スズ 「校門まで行ってなかったの。っていうかなんで二人が戦ってるの!?」

津田 「いやそれが……かくかくしかじか」

スズ 「何やってんのこのドジっ!」

津田 「うう……」

アリア「そうそう薬の効果。出島さんに電話したの」

シノ 「なにか分かったのか」

アリア「発動後、睡眠をとることで体外に排出されるそうよ」

津田 「ひと眠りですか……」

シノ 「媚薬なら一回イけば満足できただろうに」

津田 「知るか」

シノ 「汁か? いやまぁ、汁は出るが」

津田 「この非常時までも脳内は桃色ですか!」


ムツミトッキ「「おおおおおおっ」」バシバシッ

シノ 「津田よ、この状況。どう見る」

津田 「止めなきゃとは思いますが、あの二人に割って入るのも大変ですね」

シノ 「しかし『やめて私のために争わないで!』という絶好のチャンスではないか」

津田 「はあ。で!?」

ムツミ「トッキー、恋愛ってそういうものじゃないよ!」

トッキ「なら、どうしろと!」

ムツミ「お付き合いはまずは……恋文か交換日記から!」

トッキ「なん……だと……!」

ムツミ「一緒に帰りにノート買いに行こう!」

トッキ「けど……」

チラッ

津田 「?」

トッキ「……ああ、わかった」

ムツミ「うんうん! じゃあねタカトシ君、また明日!」

トッキ「あ、そ、その……ま、また明日」

津田 「あ、また明日……」

トトトト…

シノ 「…………」

津田 「……おさまりました」

シノ 「……あ、うん」


スズ 「ムツミのピュアさは武器ね……」

津田 「まぁ、この中では最強かもしれません」

シノ 「長居しすぎました。早く非難しましょう」

スタスタスタ

津田 「けど、あの先生の執念だからなぁ。万一を考えると、会長の自宅じゃない方がいいかも」

シノ 「確かに、今夜一人はちょっと怖いな……」

スズ 「匿うのに最適なのは、七条先輩のところ?」

アリア「あ…… んー、うちは今夜パーティーがあって使われる予定なの。私の部屋なら大丈夫だと思うけど……」

シノ 「それはちょっと気を遣うな……」

アリア「だよね」

シノ 「じゃあ次の候補は……」

チラ

津田 「オレんちですか? 大丈夫ですよ、両親いませんし」

シノ 「すまないが、泊めさせてくれ」

津田 「ええ」

アリア「私にも原因あるから、パーティーの挨拶終わったらすぐ行くわ」

スズ 「じゃあ、私も。人数は多い方がいいわ」

シノ 「計らずもお泊り会になってしまったな」

スズ 「会長、なんかワクワクしてませんか」

シノ 「そ、そんなことないぞー」

今日はこんなところで

週末でしっかり進められるといいな

続き~


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津田家

ウオミ「おかえりなさい」

津田 「わかってた。予想してました」

ウオミ「まあ。タカくん、女の子を二人も持ち帰りとは」

津田 「持ち帰ってねえし」

ウオミ「感心しませんね」

津田 「しなくていいです」

ウオミ「年上と年下同時なんて感心しませんね」

津田 「そっちの方向でかよ!」

スズ 「私は同い年だ!」

ウオミ「皆さん今日はどういった集まりで」

シノ 「カクカクヘコヘコ」

ウオミ「ははぁ、なるほど。にわかには信じがたいですが」

津田 「まぁ、立ち話も何なんで、まずはリビングへどうぞ」

ウオミ「ではお茶でも」

シノ 「うむ、手伝おう」


津田 「後で七条先輩も来るから……人数分の布団はどこだっけ」

ウオミ「プレイマットならあるのですが」

津田 「ビニールは寝づらいでしょ」

スズ 「ツッコミそこ!? なんでもってるんですか!」

ウオミ「しまった、お風呂に持ち込んでローションプレイする計画が」

津田 「ぶっ潰してくれる」

ウオミ「しかし惚れ薬とは。本当なんですか」

シノ 「ああ、これが効果覿面でな……危ないくらいだよ」

ウオミ「一度見てみたいものですね」

シノ 「む、そういえば薬は」

津田 「あ、しまった。帰るとき七条先輩に返し忘れた」

ウオミ「タカくんが持っているのね。ちょっと拝見いたしたく」

津田 「えっ……」

シノ 「ウオミーはだめ」

スズ 「だめです」

ウオミ「おお、皆さん全力」

津田 「まぁ、ここにいるみんなは危険なの解っているみたいですし、見るぐらいは大丈夫かなとか……」

ウオミ「タカくんナイス」

シノ 「うーむ…… み、見るだけだぞ」

ウオミ「先っぽだけ、先っぽだけですから」

シノ 「それ済まないパターンだろ」

ウオミ「てへ」


ウオミ「ほう。これが……無色透明」

津田 「目薬に色ついていたらいやですけどね」

スズ 「確かにそうね」

ウオミ「白濁していたら?」

シノ 「それは目に染みてしまうな、あっはっは!」

津田 「…………」

スズ 「ツッコミは?」

津田 「白けたので濁します」

スズ 「おお」

シノ 「津田、腕を上げたな」

ウオミ「さてと。タカくんちょっと目を」

津田 「ストレートに来たなぁ」

シノ 「こ、こらウオミー、見るだけの約束だったろう!」

ウオミ「先っぽだけ、先っぽだけ」

スズ 「先でアウトですって!」


ジリジリ

津田 「にじり寄らないでください」

ウオミ「ふふ、やっちまえばこっちのものですよ」

津田 「ちょ、ちょっとお姉ちゃんシャレになってな……蓋を開けるな蓋を!」

シノ 「萩村!」

スズ 「はい!」

ガシッ

ウオミ「おう」

シノ 「津田、回収を」

ウオミ「いやん、タカくんに奪われちゃう」

津田 「そういうのいいですから……返してくだ……」

コトミ「う、ゲームやりすぎて疲れたー」ショボショボ

ガチャ ドンッ

津田 「わっ」

ウオミシノスズ「やんっ」「ひゃっ」「うわっ」

ドサドサドサッ ポーン


コトミ「わ、ごめんタカ兄~。ありゃりゃ、お姉ちゃんから会長にスズ先輩までドミノ倒しに……」

ウオミ「んっ、タカくん」

津田 「わわわっ、すいません乗っかっちゃって!」

ウオミ「ん、もっと……」

シノ 「こらウオミー! かわれー!」

スズ 「そうですよ……じゃなくて!」

コトミ「あ、ラッキー、ちょうど目が乾いてて」ヒョイ

津田 「え? あっ」

シノ 「お、おい!」

スズ 「だめよそれ!」

コトミ「え?」

ぴちょん

津田シノスズ「「「ああー!」」」


シノ 「普通に目隠しプレイじゃダメなのか?」

コトミ「実際触ってくれないとですねー」

ウオミ「まだ夕食も食べてないですから、そういうのはもうちょっと遅くにしないと」

津田 「うわ、そうだよ食事とかどうするんだ……」

スズ 「食べさせる、とか……?」

コトミ「さすがスズ先輩、幼児プレイはお手の物ですねぇ!」

スズ 「よーっし表でろぉ!」

グイッ

津田 「は、萩村落ち着け!」

ハラリ

スズ 「あ」

コトミ「お?」

スズ 「え、マジ……?」

【ピキーーン…】


コトミ「スズせんぱ、い……」

シノ 「なんと」

ウオミ「キマシ」

スズ 「わ、わわわ私ノーマルだからぁー! …………あれ?」

コソコソ

コトミ「先輩……」ジーッ

津田シノウオミ「「「あー、そういう」」」

スズ 「…………」

シノ 「コトミが惚れるとこうなるのか。新鮮だな」

津田 「実害はないから、かなりマシですね」

ウオミ「からのヤンデレ化がないかは気になりますが」

津田 「怖いこと言わないでください」

ウオミ「目の当たりにして信じられましたが、すごい効果ですね」

シノ 「だろう。だから使ってはいけないとあれほど」

ウオミ「確かに。……ねぇ、タカくんに使っちゃダメ?」

津田 「人の話聞いてました?」

シノ 「こらー、何を言っているかウオミー!」

津田 「まったくですよ」

シノ 「タカ くんに だなんて!」

津田 「相変わらずなのね君ら!」

今日はここまで

なんか変だと思った

>>45>>46の間抜けてる ごめんちゃい
以下補完
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シノ 「津田っ、目隠し!」

津田 「え、あ、はいっ!」

バッ

コトミ「え、なに!? た、タカ兄、前見えないー」

シノ 「なんか隠すもの、隠すもの…… 津田、ネクタイ借りるぞ」

津田 「ま、まあ仕方ないです。どうぞ」

シュルシュル ギュッ

コトミ「え、なになに何のプレイ?」

ウオミ「囚われの女騎士?」

コトミ「くっ、殺せ!」

津田 「乗るんじゃねぇ」

シノ 「その目薬はな、さして最初に見た人に惚れてしまうという惚れ薬なんだ」

コトミ「まさかそんなー」

スズ 「そうね、その反応が普通よね……」

コトミ「じゃあ何プレイすればいいの?」

ウオミ「女騎士がダメなら、逆にオークとか」

津田 「なに言ってんだ、つかプレイじゃねえっつってんだろ」


---

切りのいいところまで続きを~


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夕食後

津田 「どうにか無事に食事は終えたか」

コトミ「先輩、デザート食べるかな? 甘いのより苦いの好きかな? あっ、私苦いの出ない……」

津田 「性格が変わるわけじゃないんだな……」

ピンポーン

津田 「お。あ、七条先輩かな」

津田 「はいはーい」

ガチャ

出島 「夜分遅くに失礼します」

アリア「様子どう?」

津田 「どうも。いやー、あのあと実はコトミが……うっかり使ってしまって萩村に……」

アリア「あらら」

津田 「実害はないんですが」

出島 「いやー、私の目薬ですごい騒動になったようで。申し訳ありません」

津田 「経緯に問題がなかったとは言いませんけどね……」


津田 「でもなんで出島さんが七条先輩にあんな薬を」

アリア「あ、それは……」

出島 「……媚薬プレイにと思いまして」

津田 「あまり危ないもの校内に持ち込ませないでくださいよ…… ともあれ、上がってください」

アリア「お邪魔します」

出島 「失礼します。 (コソッ)……これでよろしかったですか?」

アリア「え…… あっ、う、うん。ごめんね、出島さん」

出島 「いえいえ、お嬢様のため。ひと肌もふた肌も脱ぎましょう」

アリア「ふふ、ありがとう」

出島 「全部脱いでもいいですか」

アリア「鼻血でてるよー」


---

リビング

シノ 「おお、津田。アリアに出島さん」

スズ 「いまお風呂の順番決めよ」

津田 「ああ、オレ最後でいいよ」

シノ 「なるほど、全員分のエキスが詰まった湯船につかりたいと」

津田 「最初でいいですか」

ウオミ「みんなオレのエキスを浴びろってことですね」

津田 「なんでこうも簡単に詰められなきゃいけないんだ……」

シノ 「入れるところは2人同時に入ってしまうか。時間かかるし」

ウオミ「いいですね」

スズ 「構いませんよ」

ウオミ「じゃあペア決めからですね」

シノ 「アリアは出島さんとでいいか」

アリア「いつも通りだしいいよ」

出島 「人の家でというのも雰囲気が変わって興奮しますね」

津田 「人ん家で変なことしようとしないくださいね!」


シノ 「ウオミーはどうする? 私でもコトミでも萩村でも気にしなさそうだが」

ウオミ「そうですね。……タカくんは選択肢にならない?」

津田シノスズ「「「ならんならん」」」

ウオミ「ちぇー。あ、でも私がシノっちとはいると、萩村さんはコトミちゃんとですね」

スズ 「えっ……! そ、それは……」

コトミ「あ、わ、私それでもいいかなー、なんてあははは……」

津田 「すげー余裕なさ過ぎてマジっぽい」

ウオミ「というわけでコトミちゃんは私と入りましょう」

スズ 「ほっ」

「あ、あーよかった」

ウオミ「おやどうして」

「ムダ毛の手入れしているところ見られるのは恥ずかしいですもん!」

シノアリアウオミ「「「わかるわー」」」

津田 「わかっても口にするな」


シノ 「じゃあ、萩村は私とだな」

スズ 「はい、構いません」

シノ (……よし)

スズ 「……会長、いま『胸比べなくてすむからラッキー』とか思ってませんでしたか」

シノ 「おっ、おみょってないぞっ!?」

スズ 「やっぱりかコラー!」

ウオミ「順番はくじで決めましょう」

シノ 「じゃあ作るぞーっ」

スズ 「会長、こっちの話がまだ……!」

---

津田 「ああそうだ、出島さん、目薬をお返ししますよ。これ以上危険物持っていても怖いので」

出島 「あら。しかしそれは、お嬢様に差し上げたものですので、お嬢様にお返しいただければ」

津田 「えーっと、では七条先輩」

アリア「えっ、あ、うん……」


ウオミ「では順番は、七条さんと出島さんからどうぞ」

出島 「一番風呂とは申し訳ない」

アリア「私たちも後で大丈夫だよ?」

シノ 「気にする仲じゃないだろう。揉めないためのクジだ」

コトミ「わ、私に気にするなぁ……ハァハァ、スズ先輩の後ハァハァ……」

スズ 「私は若干身の危険を気にしていますが……」

ウオミ「タカくん、本当に最後でよかったの?」

津田 「男が入った後は気にするんじゃないかと」

ウオミ「まぁ確かにね」

アリア「そう?」

ウオミ「お風呂の中で抜いてたら、間違って妊娠しちゃうかもしれないし」

津田 「しねぇよ!」

ウオミ「え、抜くこと? 妊娠すること?」

津田 「どっちも!」


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お風呂

カポーン

「……お嬢様、目薬は結局」

アリア「うん…… やっぱりよく考えたけど、そうやって人の心を手に入れるのは違うわ」

「差し出がましい真似をしてしまいました」

アリア「出島さんのせいじゃないわ。まあ、身体から先につながるのはアリだと思うけど」

「身体の相性は大切ですからね」

アリア「はぁー、ライバルがいるっていうのも大変だなぁ」

「その相手が親友というのも、辛そうですね」

アリア「出島さんもそういうことある?」

「あったとしてもまず押し倒しますので、なんとも」

アリア「う~ん…… あ、そっか」

「ふむ?」

アリア「そっかそっか、そんなやり方もあるわね」

「お嬢様?」

アリア「出島さん、お願いが」

「はい、なんなりと」

今日はここまで

おいおい生殺しか?
盆の夜は深いよ?

脱字というか脱キャラ多すぎる すまない

>>63
これから終わらせるから待ってくれ
もっと生殺すから


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全員お風呂のち タカトシ部屋

津田 (ひとまず横島先生は大丈夫そうだ)

津田 (他に薬を使っちゃったのが、コトミと時さんと五十嵐先輩か……)

津田 (一晩寝れば大丈夫って言ったけど、その後どうなるんだろう)

津田 (好きになるのがとっかかりになって、本当に好きになっちゃったりしないだろうか)

津田 (言っちゃなんだけど、コトミのおかげで明日の朝にはわかるな)

津田 「ま、どうにかなるかぁ」

コンコン

津田 「ん? どうぞ」

アリア「津田くん」

津田 「ああ、七条先輩」

アリア「こいてない?」

津田 「ないから気にせず開けてください」

ガチャ


アリア「ごめんね、今日は。いろいろと騒動に巻き込んじゃって」

津田 「いいえ、オレは気にしてないですよ」

アリア「でもコトミちゃんとか」

津田 「あー……まぁ、実害ないですから」

アリア「…………」

津田 「先輩?」

アリア「……ほ、本当は」

津田 「?」

アリア「本当はね、あの薬…… 津田くんに使おうと思っていたの」

津田 「は……へ?」

アリア「出島さんに相談したのよ。どうやったら人を振り向かせることができるのかって」

津田 「…………」

アリア「そしてあの目薬をもらったけど…… やっぱりだめだよね、こんなの使うなんて」スッ

津田 「七条先輩、まだその薬……」

アリア「こんな薬に頼っても、人の心は変えられない」

津田 「確かに、そうだと思います」

アリア「変えられるのは、自分の心」


アリア「津田くん……これは、ひと夏の夜の夢」

津田 「七条先輩、なにを……」

アリア「そう。こんな暑い真夏に見た、一夜の夢なのよ」カチャ

ぴちょん

津田 「先輩っ!」

【ピキーーン…】

アリア「……津田くん」

津田 「し、七条先輩……」

アリア「アリアって呼んで」

津田 「ちょ、ちょっと待ってくださいって……!」

アリア「だーめ。もう待てないんだから」

津田 「そ、その薬のせいです!」

アリア「ああ、これね…… よいしょ」ギュム

津田 (む、胸にしまった…… た、谷間、やっぱりすごいな……)

津田 「じゃ、じゃなくて、いえ、あのそのっ……い、いったん離れていただけませんか!」

アリア「やー」

津田 「嫌じゃなくて……」

アリア「えいっ」

津田 「わっ!?」

ドサ


津田 「……し、七条先輩……」

アリア「名前ー」

津田 「……あ……アリアさん、お、落ち着きましょう? クールにクールに」

アリア「うふふ、照れちゃってかわいー」ナデナデ

津田 (か、体乗せないでーー!! 柔らかいから、柔らかいのふたつ乗ってきてますから!)

津田 「先輩ストップ……! やばいからストップストップ!」

アリア「あ、おっきくなっちゃう? なっちゃうかー」

津田 「なっちゃうから待ってーーー!!」

シノ 「何事だ津田っ」

ガチャ

シノ 「どうし…… アリアーッ!?」

アリア「あー、見つかっちゃた」

シノ 「なななな、ちょ、えっ、なに押し倒してるんだ!」

スズ 「え、なに、なんです」

ウオミ「押し倒すって何を」

津田 「か、会長! 萩村! 魚見お姉ちゃん!」

スズ 「な、なっ、ええっ!?」

ウオミ「……あ……」


津田 「し、七条先輩が自分に目薬を……!」

アリア「あー、名前で呼んでって言ったのにー」

シノ 「なっ、あ、アリア!」

アリア「なーに?」

シノ 「名前で呼んでもらうなんて、私でもまだなのに!」

スズ 「会長そうじゃないです! ま、まずは七条先輩を津田から離さないと!」

シノ 「あ、ああそうだった!」

ガシッ

アリア「あーん…… 津田くんからはがされちゃった」

スズ 「つ、津田っ、会長と私が抑えているから、目薬を……!」

シノ 「目薬……どこだ?」

津田 「あっ…… ……し、七条先輩の胸の間に」

アリア「津田くん、とっていいよー?」

スズ 「だっ、だめー!」

シノ 「う、ウオミー!」

ウオミ「がってん」

ゴソゴソ

アリア「あんっ」


ウオミ「ありました」

シノ 「よくやった!」

ウオミ「ではタカくん、これを」カチャ

シノ 「あーもーっ、ウオミーまで!」

ウオミ「私は目薬使わなくて大丈夫ですので。はい、タカくん」

津田 「よ、寄らないでっ! その危険物手にしたまま寄らないでっ!」

スズ 「取り返します!」ガシッ

ウオミ「あらら…… 萩村さんも、そんなにタカくんに使いたいのですか」

スズ 「違いますって! いいからそれを渡してくださいっ」

シノ 「そうだ、こうなったら私も自分で使って」

スズ 「会長が落ちてどうするんです!」

シノ 「大胆になれそうだろう!」

アリア「津田くーん」

津田 「また迫ってきたー!」

ウオミ「シノっちちょっと、押さないで」

もみくちゃ もみくちゃ

津田 (ま、前に魚見お姉ちゃん、後ろに七条先輩…… せ、狭い……)

ウオミ「んっ、駄目ですってシノっち、そんなにしたら容器が」

シノ 「じゃあ手を離すんだっ」

ウオミ「あん、タカくんの顔が胸のまえに」

津田 「は、えっ、わっ、す、すみませ……!」

ウオミ「なーんて」

ギュッ ボタボタボタ


津田シノスズアリアウオミ「は」「え」「あ」「ん」「♪」

びちゃっ

津田 「……しみるー……」

スズ 「つ」

シノ 「津田ーっ! 目隠しー!」

津田 「うわっ、もろにかぶった! だ、大丈夫です、目は閉じてます!」

アリア「えーい、開眼」

シノ 「こじ開けようとするな!」

スズ 「た、タオルかなんかないの!」

ウオミ「はいタカくん、誰もいないので目を開けてどうぞ」

津田 「さすがに信じないよ!?」

シノ 「そうだぞっ、せめて場所を替われウオミー!」

スズ 「会長も言ってること滅茶苦茶です!」

津田 「こ、このまま寝れば大丈夫でしたよね」

シノ 「そ、そうだっ、一晩寝てしまえば」

アリア「違うよー?」

津田シノスズ「「「え」」」

アリア「一度効果が発動したうえで、寝ないと。ちゃんと言ったよ?」

スズ 「えーと、『発動後、睡眠をとることで体外に排出されるそうよ』」

シノ 「ちゃんと言ってる……」

津田 「え、なに、誰か見ないとダメなの!?」


ウオミ「さぁ、タカくん」

シノ 「つ、津田っ! こうなったら私を!」

スズ 「会長何をどさくさに紛れて!」

アリア「薬を使っちゃった者同士、私でもいいよねー?」

スズ 「そこ一番燃え上がるじゃないですか!」

ウオミ「萩村さんはいいんですか」

スズ 「う、ぐっ……」

アリア「はい津田くん、手を広げてー」

ググッ

津田 「わっ、だ、ダメですって!」

シノ 「一度誰かを見ないといけないのだ、仕方あるまい!」

スズ 「うう~…… つ、津田っ!」

津田 「なんでしょう!」

スズ 「わ、わわ私ならどう!?」

津田 「ブルータス、お前もか」

今更ながら、これ鏡見たらどうなるんだろう?


シノアリアウオミ「「「さあさあさあ!!」」」

津田 「ちょっと! みんなして体重かけないでくだ……!」

ぐらっ

津田 「わっ」

ドサドサドサッ

津田 「い、っつー……」

パチ

津田 「あっ……」

【ピキーーン…】

シノ 「…………」

スズ 「…………」

アリア「…………」

ウオミ「…………」

シノ 「見た、な」

スズ 「目開きましたよね」

アリア「誰、を見たのかな」

ウオミ「誰に恋したのでしょう」

津田 「…………あの」


女性達「「「「…………」」」」

津田 「お、降りていただけますか」

シノ 「お、おっと、すまない」

津田 「いえ……」

女性達「「「「…………」」」」

スズ 「顔、うつむけて固まりましたよ」

ウオミ「薬効きました?」

アリア「顔は赤いよ?」

シノ 「効果は出ているようだが……」

女性達((((いったい誰に……!))))

シノ 「…………」チラ

ウオミ「(コク)」

シノ 「津田、なんともないのか……?」

津田 「……なにがです」プイッ

スズ 「く、クロな反応……」


ウオミ「タカくん、誰に恋したの?」

津田 「こ、恋って……べ、別にそんなんじゃないですよっ……」

スズ 「あれ、魚見さんにも……? つ、津田、大丈夫」

津田 「だ、大丈夫だって萩村っ……ほ、ほんと大丈夫だからっ……」

シノ 「脈あるな」

アリア「津田くん、えーいっ」

ギュッ

津田 「し、しちじょ……」カァッ

津田 「かっ、からかわないでください!」

シノ 「全員……?」

ガチャッ

出島 「説明しましょう」

シノ 「出島さん!」

出島 「その薬、一滴ならば効果も通常通り。だが先ほど魚見様の垂らした目薬の量」

スズ 「なっ」

シノ 「まさかっ」


出島 「目を開いて視界に飛び込んできた、全ての人物に恋するには十分な量だったようです」

シノ 「私たち全員を、だと!」

アリア「津田くん…… さすがの器だね」

ウオミ「確かに甲斐性ありそうですものね」

津田 「だ、だから何なんですみんなしてっ……お、オレはその……」

シノ 「それにしてもこの反応は……」

アリア「うん」

女性達((((気持ちを素直に表現できない系男子!!))))

スズ 「やば、ちょっとかわいいかも……」

シノ 「いかんアリア、私鼻血でそう」

ウオミ「甘いですねシノっち、私軽くイきました」

アリア「私も濡れてきちゃう」

津田 「(チラッ チラッ)」

スズ 「すごいこっちを意識してる……」

アリア「あんな熱い視線で見られると、感じちゃうね」

出島 「ああそうそう」

シノ 「何でしょう」

出島 「その薬ですが、惚れる効果はもちろんのこと、最初に説明した通り、媚薬としての効果もありますので」

シノ 「な」

スズ 「え」


出島 「お嬢様、こちらを」チャリ

アリア「……! 出島さん!」

出島 「そうそう、仰せの通り、コトミ様はぐっすり寝ておりますので」

シノ 「あ、アリア、何の指示を……ていうかその鍵……」

アリア「よいしょ」ぬぎっ

ガチャ ゴトッ

シノ 「Oh」

出島 「それでは、夏の夜は短うございます。ごゆるりと」

パタン

シノ 「…………津田」ギシッ

津田 「か、会長?」

スズ 「…………」カチャ

ぴちょん

津田 「は、萩村?」

【ピキーーン…】

ウオミ「勢いに任せようとするなんて、萩村さんも意外と」

津田 「お、お姉ちゃん……」

アリア「~~♪」プチプチ

津田 「七条先輩、な、なにを脱いで……」

アリア「んもー、名前で呼んでって言ってるのにー。でも、もう我慢できないでしょ? ココ」

さわっ

津田 「う、わっ……」


シノ 「津田、私……」

スズ 「つ、津田……」

ウオミ「タカくん」

アリア「つーだくん」

津田 「み、皆さん……」

女性達「「「「えーいっ!」」」」

津田 「うわっ、わーーー!!!」

津田 「……あっ」

---

出島 「うーむ、初めてが5Pとは、さすがお嬢様の見初めた方……」

出島 「まぁ、いずれにせよ…… この一夜の夢、しかとビデオに収めねばなりませんね」

出島 「さー、腕が鳴りますよ」


_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/



津田 「…………」

津田 「う…… こ、腰……」

津田 「ハッ」

ガバッ

津田 「うわっ、お、オレなんてことを……!」

津田 「あ、れ……」

津田 「誰もいない……?」

津田 「……ゆ、夢……?」

スンスン

津田 「……この匂い、まさか…… ゴミ箱……うわっ……」

津田 「ゆ、夢じゃない……」

ガチャ

ウオミ「あ」

津田 「わっ……お、お姉ちゃん……」

ウオミ「おはようタカくん。みんなもちょっと前に起きたばかりですよ」

津田 「みんな……い、いや、それより薬は!?」

ウオミ「薬切れてる? コトミちゃんや萩村さんは適量だったけど、タカくん量多かったから」

津田 「え、ええ多分切れてると思います、けど……」

ウオミ「そう、良かった。今後は、薬に頼らないでしたいものね」


津田 「え、そ、それって」

グイッ

津田 「わ」

チュッ

ウオミ「おはようのキス」

津田 「お、お、おは……」

ウオミ「あと3人分ね」

津田 「えっ」

シノ 「あーっ!」

津田 「し、シノさん!」

津田 (あれっ、いま自然に名前呼んだ……!?)

シノ 「ウオミー、なに羨ましいことをーっ、タカトシっ、私もだ!」

チュッ

津田 「んんっ!? ……ぷはっ……」

スズ 「はー、まったく会長ったら……起き抜けで声大きいですよ」


津田 「スズ……」

スズ 「ん、おはよ」

ピョンッ グイッ

津田 「お、っと」

スズ 「こういうのはスマートにやりましょう」

チュッ

津田 「んっ」

シノ 「むぅ、一線越えたら萩村はクーデレになるとは……」

津田 「ぷは……あ、そ、そうだっ。お、オレ昨日のは!」

シノ 「おっと、一夜の過ちとは言わないでくれよ」

ウオミ「もうみんな、納得済みですから」

津田 「は、え?」

スズ 「あんたが一人を選べるような性格じゃないでしょうが」

津田 「あの、えっと……」

アリア「タカトシくん、ごはんできたよー」

津田 「アリアさん……」

アリア「ん?」


津田 「あ、また名前が……七条先輩」

アリア「もー、昨日はあんなに名前で呼んでくれたのに」

津田 「は、いや、その…… で、でも薬切れてるんですよね!?」

アリア「うん。でも、もう関係ないよ」

津田 「え」

シノ 「ふむ。その、なんだ。たまにはちゃんと」

スズ 「津田の方からしてあげるっていうのも必要よね」

津田 「えっ」

ウオミ「さ、どうぞ」

津田 「ええっ!」

アリア「…………」スッ

津田 「お、おはようございます」

チュッ

---

津田 「あ……はは……」

出島 「いかがなさいました」

津田 「一夜の夢じゃ終わらないなんて……」

出島 「ほほほ、まさに男のドリームですね」

津田 「オレの思う限り、あんたのせいなんですけどーー!!」




めでたし

昨晩はお楽しみでしたね

>>76
ナルキッソスのようになるんではないかと思う

ひとまず完結といたします
まぁその、寸止めって好きなんだけど
次は出島さんの撮ったビデオを書きたいなー…
ではまた、次の役員共で

他の目薬使用者のその後は?

終わりじゃない
むしろ始まりだろ?

>>96
書けるといいなぁ
>>100
そうなるといいなぁ

自分は明日から有明の夏の陣に行ってくるので、何か書くなら来週末くらいからかな
改めまして、最後までお読みいただきありがとうございました

エロシーンを長々書くのは恥ずかしいんです
多分

コミケいって役員共本もほぼほぼ買ってきて 楽しかった
>>105
書いたことほとんどないのよさ ただ、エロ書くの難しくて
書いてる途中で賢者になる
まぁ、次回書けたら!

このSSまとめへのコメント

1 :  ムッティー3世   2014年08月03日 (日) 20:34:03   ID: 2x16wD9G

これは期待!!

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