苗木「こいつら超高校級の馬鹿だわ」 (113)

モノクマ「それでは、学級裁判の説明を」

朝日奈「学級裁判って何?」

モノクマ「だからそれを今から説明するって」

桑田「あの帰りの会みたいなやつだろ」

モノクマ「みんなで議論してクロを決定して」

腐川「ク、クラス全員が生徒を吊し上げて集中攻撃するのよね」

モノクマ「投票によりクロを決定します」

山田「一種の公開処刑でしたな」

モノクマ「投票の結果が」

葉隠「やめてくれ!俺っちのトラウマが…」

モノクマ「オマエら!人の…あっ、クマの話を聞けよ!」

苗木(これは先が思いやられるな…)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1407038959

モノクマ「正しいクロを指摘できればクロだけがお仕置き」

不二咲「クロって何?」

モノクマ「間違ったクロを指摘すれば、クロ以外の全員がお仕置きされます」

不二咲「ねえ!クロって何?」

モノクマ「あーもううるさいなあ!クロっていうのは犯人のことだよ!」

大和田「じゃあ最初っからそう言えや。英語使って気取ってんじゃねーぞコラ!」

モノクマ「は!?」

セレス「大和田君。『クロ』とは『クロケット』を略したフランス語ですよ」

大和田「そ、そうだったのか。よく知ってんなオメエ」

十神「…で、結局俺たちは何をすればいいんだ」

モノクマ「今説明したじゃないか…」

石丸「すまないが、もう一度説明してくれないか?ルールが複雑にすぎるぞ」

桑田「そうだそうだ!もっとわかりやすく説明しやがれ!」

モノクマ「…しょうがないなあ…」

苗木「どこからツッコんでいいかわからない」

モノクマ「……ということです。わかった?」

石丸「ふむ。大体分かったぞ」

モノクマ「はい……それでは議論を始

石丸「みんな!目を閉じるんだ。そして、犯人は手を挙手したまえ!」

大和田「アホか。挙げる訳ねーだろ」

葉隠「……不二咲っち、脇が破れてるべ(ヒソヒソ」

不二咲「ええっ!?どこどこ!?」

石丸「はっ!不二咲君が手を挙げている……君が犯人だったのか!」

不二咲「ふぇ!?ち、違うよぉ!!」

桑田「オマエ今、手挙げたじゃねーか!」

不二咲「そ、それは葉隠君が」

葉隠「あっはっは、これぞ頭脳ぷれーだべ!」

セレス「不二咲さん……大人しく観念なさい」

不二咲「やってないってば!本当だよ!信じてよ…」

苗木「こいつら超高校級の馬鹿だわ」

モノクマ「あの……もう一回ルール説明するから、聞いてくれる?」

【20分後】

モノクマ「…………」

モノクマ「……はぁ」

モノクマ「……じゃあもうこれでホンットーーに最後の説明にするからね……いい?」

モノクマ「舞園さんを殺した犯人が誰なのか、みんなで話し合って考えます」

モノクマ「犯人がわかったと思ったらボクに教えてください」

モノクマ「そしたら、ボクが『せーの』と言います」

モノクマ「そのとき、オマエらは、犯人だと思う人の名前が書かれたボタンを押すんだよ」

モノクマ「みんなが犯人を選んだら、その犯人がお仕置き」

モノクマ「犯人以外の人を選んだら、犯人以外がお仕置き…わかった?」

石丸「ま、待ちたまえ。紙に書いて整理するから」

苗木(八回説明してもわからないとは……さすがにモノクマに同情するよ……)

朝日奈「ていうか、私たちが話し合っても、それが正しいかどうかわかんないじゃん!」

モノクマ「だからボクが知ってるって!」

セレス「どうしてあなたがご存知なのですか」

モノクマ「監視カメラで見てたって言っただろ……」

大和田「じゃあさっさと教えろや!」

モノクマ「それだと裁判の意味がないだろ!ボタンを押してから答え合わせするんだよ!」

苗木「あ、あのさ、キリがないから、実際にやってみたほうが早いんじゃないかな?」

石丸「うむ!それがいいだろう!ひゃくぶんはいっけんになんとかと言うからな!」

十神「全く、貴様の説明が下手なせいで無駄な時間をとられてしまった」

モノクマ「うう……泣きたくなってきた……」

苗木(この人達は果たして希望なのでしょうか……?僕にはそうは思えません)

【ぎろんかいし ぶれーくアップ!】

石丸「断言しよう!殺されたのは舞園さやかだ!」

葉隠「マイ……?誰だべ?それ」

苗木「超高校級のアイドルだよ……」

石丸「アイドル!?そんな人物が我々の中にいたのかね!?」

苗木「黒髪ロングで、事あるごとにエスパーとか鶴とか喚いてた人だよ!」

大和田「ああ……あの女か」


~~回想~~~  苗木「えっなにここで回想シーン入れるの!?」


江ノ島「うぃーっす……みんなおはよー……ふぁああっ」

舞園「江ノ島さん、お寝坊はダメですよ」

江ノ島「えっ!?なんでわかったの!?」

舞園「エスパーですから」

石丸「な、なんだと!そんな馬鹿な!」

葉隠「オカルトは信じねーんだ!」

苗木「エスパーじゃなくてもわかるでしょ……ボサボサの髪型であくびしながら来られたら」

舞園「ふふっ、『超高校級のギャル』も、朝は弱いんですね」

江ノ島「いやー、さすがのアタシも、朝っぱらから完璧にメイクってのはなかなかね」

舞園「女性たるもの、常に鶴のように美しくありたいですね」

苗木「えっ?鶴?」

舞園「私は鶴です!ヤー・チャイカ(byテレシコワ)」

苗木「チャイカはカモメだよ!……ていうかなんでいきなり鶴が出てきたの」

舞園「エスパーですから!」(ビシィッ

苗木「何そのポーズ」

舞園「鶴の舞です!舞園だけに」

苗木「……なんか残念なキャラだな」

江ノ島「ざ、残念じゃねーし!」

苗木「いやキミに言ったんじゃないよ」

舞園「エスパーですから!!残念!!」

苗木「組み合わせてきた!なんかそんな持ちネタのお笑い芸人いたけども!!」


~~回想終わり~~

苗木「いいから議論しようよ!」(なんでこんなどうでもいいことに尺をとるんだよ)

石丸「そうだ!まずは事件の概要をおさらいしよう!」

十神「殺人が起きたのは苗木の部屋だったな」

朝日奈「そうだっけ?」

苗木「うん……そのシャワールームだよ……」(時間内に終わるのかこれ……)

不二咲「きっと、舞園さんは抵抗する間もなく殺されちゃったんだね……」

苗木「それは違う!」【ぶれーく!】

不二咲「えっ!?殺されたのは舞園さんって言ったよね!?」

苗木「いやそこじゃなくって、抵抗はしたと思うよ」

不二咲「な、なんでそんなこと言うのぉ……ぐすっ」

大和田「テメー!なに泣かしてんだよ!」

桑田「なーかした、なーかした、せーんせーに言ってやろー」

苗木「」

不二咲「……くすん」

苗木「あのね、現場の状況を思い出してほしいんだけど」

不二咲「ひっく……見て……ないから……わかんない」

苗木「現場は荒らされていたんだよ」

葉隠「そ、そうなんか?」

霧切「苗木君の言う通りよ。私も現場を見たわ。色々ひどかったわよ」

苗木「……ていうか、みんな捜査してなかったの?モノクマがアナウンスしてたじゃないか」

十神「捜査は警察の仕事だ。そんなことも知らないのか?」

苗木「その警察が来てたら、とっくに僕たちはここから出てるよ……」

朝日奈「なんで来ないの?」

大神「それはわからぬのだ。我もモノクマに探りを入れたのだが……」

苗木「えっ、いつの間にそんなことを?」

大神「う、うむ、隙を見てだな」

苗木(大神さんは常識人みたいだな。なんで動揺してるのかよくわかんないけど)

石丸「そうか!だからアノクマは我々に議論させていたのだな!」

モノクマ「あのクマじゃない!モノクマだ!」

苗木「今更すぎる……」(そういえば現場に見張りすらいなかったな)

桑田「つーかさ、現場の状況とかどうでもよくね?犯人は苗木なんだろ!」

腐川「そうよ!厨房に誰もいないときにナイフを持ち出したのよ……」

苗木「それは違う!」【ぶれーく!】

苗木「それは違う!」【ぶれーく!】

山田「なぜ2回も……」

苗木「えっとね、まず凶器はナイフじゃなくて包丁だよ。あと、誰もいないことはないよ」

腐川「どうして!?アタシがブスだから!?」

苗木「朝比奈さん、ずっと食堂にいたって言ってたよね?」

朝日奈「朝比奈じゃなくて朝日奈だよっ!よく間違えられるけど」

苗木「朝日奈さん、ずっと食堂にいたって言ってたよね?」

朝日奈「え?えーっと……どうだっけ」

苗木「捜査中に言ってくれたじゃないか!」

朝日奈「いや、捜査中はずっと食堂にはいなかったよ?」

苗木「えーっと……とりあえず、事件の前日のことを思い出してほしいんだ」

朝日奈「あのときは確か、ずっと食堂にいたかな……」

苗木「うんうん、そうだよね」

朝日奈「あれ?なんで苗木がそんなこと知ってんの」

苗木「ここに来る前、朝日奈さんが僕に話してくれたんだよ!(下手に相槌も打てないな)」

セレス「男女二人で密談とは、やりますわね」

苗木「それで、そのとき食堂でボクを見た?」

朝日奈「見てないけど……それがどうしたの?」

苗木「あのね、厨房で包丁をとるためには食堂を通らないといけないよね」

山田「んでんで」

苗木「もし食堂を通ったら、朝日奈さんに見られてるはずだよね」

朝日奈「なんで?」

苗木「……朝日奈さんがずっと食堂にいたからだよ」

朝日奈「……ああ!そういうことか!苗木って頭いい!!」

苗木(この裁判、あと何時間かかるんだろ)

苗木「だから、ボクに犯行は不可能なんだよ」

腐川「ぐ、ぐふっ。あああたしには真相が分かったわ」

苗木「えっ?」

腐川「そこの水泳バカと苗木はグルだったのよ!!!」

不二咲「わー!カップルだあ!」

桑田「ひゅーひゅー!」

朝日奈「ちっ!違うよ!カップルじゃないもん!」

苗木「あのさあ……」

十神「そういえばモノクマ。仲間と一緒に殺すのはいいのか?」

苗木(頭の悪そうな聞き方だなあ)

モノクマ「まあ……味方はつけてもいいけど、卒業できるのは実行犯だけだよ」

不二咲「卒業って何?」

モノクマ「この学園から出られるってことだよ……いい加減覚えてよ……」

朝日奈「実行犯って何?」

モノクマ「実際に自分の手で殺した人のことだよ……」

葉隠「じゃあ足で殺したらどうなるんだべ?」

苗木「とにかく僕は朝日奈さんと共犯……グルじゃないよ」

不二咲「でも、もしかしたら犯人の人が仲間と殺したかもしれないよね……」

モノクマ「特別に教えてあげるよ。舞園さんを殺した人は一人だけだよ」

苗木(さすがのモノクマも見るに見かねたようだ)

苗木「とりあえず、今までの議論を整理してみるよ」

大和田「でたよ仕切りたがり」

苗木「舞園さんは僕の部屋で何者かに襲われ、抵抗したけど包丁で殺されたんだ」

大神「その包丁を持ってきたのは誰なのだ」

苗木「うん。それを今から議論しないとね」

桑田「苗木だろ。苗木が犯人だから」

苗木「僕が包丁を持ち出せないって話、さっきしたよね」

朝日奈「苗木が包丁を持ち出そうとしたら、私が見てるはずだもんね!」

腐川「じゃ、じゃあ、そこの二人が仲間なのよ」

苗木「さっきモノクマが、犯人は一人だって言ったよね」

腐川「じゃあ誰が持って行ったのよ!」

苗木「それを今から議論するんだよ(こういうコピペ見たことあるな……男女の会話のやつ)」

不二咲「あーっ!」

苗木「どうしたの?不二咲さん」

不二咲「えへっ……あのね、犯人の人が分かったよ!」

大神「言ってみよ」

不二咲「朝日奈さんが一人で持って行ったんだよ!」

朝日奈「ちょ、ちょっと待ってよ!」

大神「お主……朝日奈を疑うのか」

不二咲「ふぇっ!?……ふぇえええん!!」

大和田「だから泣かしてんじゃねーよ!」

大神「む、むう……すまぬ」

苗木「朝日奈さん……もしアリバイとかがあったら教えてほしいんだけど」

朝日奈「えっと……昨日はずっと、さくらちゃんと一緒にいたよ」

桑田「さくらちゃんって誰だよ」

大神「我だ」

桑田「お前かよ!さくらってガラじゃねーよ!」

葉隠「ははっ、似合わねー!」

朝日奈「ちょっと男子!さくらちゃんに謝ってよ!」

大神「構わん、朝日奈。気にしておらぬ」

苗木(大神さん……人格者だな……)

大神「昨晩我は、朝日奈の部屋に泊まったのだ」

朝日奈「変な映像見せられて怖くなっちゃって……」

葉隠「変な映像ってエロビデオか!?」

朝日奈「ちっ違うよ!」

苗木「みんなが視聴覚室で見せられたやつだよ!」

桑田「あああ!嫌なこと思い出させやがって!」

不二咲「そ……そうだ……あのテレビ……うっ……うわあああん!!」

セレス「苗木君、謝ってください」

苗木「な、なんで僕が」

大和田「謝れ」

苗木「ごめん(他人の部屋での宿泊は校則違反にならないか、という論点にすら気づかないんだな……)」

石丸「まっ待ちたまえ!二人が一緒に泊まったといったな!」

苗木「おっ?」

朝日奈「そ、それがどうしたの?」

石丸「不健全ではないか!男女が同じ部屋に泊まるなどと……」

苗木「……はぁ」

大神「我は女だが?」

石丸「え!?……し、しかしどう見ても男が女の服を着てるようにしか……」

朝日奈「それ以上言ったら殺す」

不二咲「そうだよ!男の子が女の子の服着てもいいじゃないか!」

朝日奈「い、いや、そうではなくて」

大神「……」

苗木(大神さん可哀想すぎるだろ)

苗木「話を戻すけど、結局のところ朝日奈さんと大神さんにはアリバイがあるってことだね」

セレス「ですが、苗木君にも朝日奈さんにも包丁を持ち出せないとなると、一体誰が?」

朝日奈「あっ!そういえば、舞園ちゃんが来てたよ!」

石丸「ということは舞園君が持ち出したのだな!」

山田「はぁ!?舞園さやか殿は被害者ですぞ?」

苗木「うーん……多分だけど、護身用に持ちだしたんじゃないかな」

朝日奈「ご信用?何を信用したの?」

苗木「要するに、自分の身を守るために包丁を持ち出したんだと思う」

十神「とすると、苗木の容疑が晴れたとは言えんな。誰でも現場で包丁を使えるのだから」

苗木「なんで僕に不利な方向だけ頭の回転が速いんだよ」

霧切「待って。まだ苗木君を犯人と決め付けるのは早いわ」

苗木「霧切さん、もう君だけが頼りだ(この人さっきからほとんど喋ってないけど)」

霧切「おそらく、苗木君が犯人ということは絶対にありえないわ。多分」

桑田「はあ?なんでそう思うんだよ?」

霧切「現場を見た感じ、なんかそんな気がするの」

苗木「えーっ……」

十神「もっと論理的に話せないのか」

苗木「霧切さん……現場を調べて、何か気づいたことはなかったの?」

霧切「そうね……なんか色々、ごちゃごちゃしてたわ」

苗木「霧切よ、お前もか」


ここで10分ほどの小休止をとらせていただきます。 14:00頃に再開いたします。

コメントくださった方ありがとうございます。色々つっこんでいただけると嬉しいです。

あと、時々長文モードをチェックし忘れるのを気を付けようと思っています。

桑田「そんなん根拠になんねーよ!オマエちゃんと調べたのかよ!!」

霧切「だって、汚いもの」

苗木「何言ってんだよ!命がかかってんだよ!?」

霧切「なんか現場にたくさん髪の毛が落ちてたし」

苗木「それはまあ、あれだけ争った跡があれば……」

霧切「髪の毛といえば苗木君、どうして中途半端に髪を染めたりしたの?」

苗木「は?」

霧切「ふふっ、とぼけても無駄よ。現場には美しくつややかな赤い髪の毛が落ちていたわ」

苗木「えっ!?……そ、それって……」

霧切「現場には黒い髪の毛と赤い髪の毛が落ちていた。黒いのは舞園さんのものでしょう」

苗木「だろうね」

霧切「だったら、赤いのは誰のものか……苗木君、ここまで言えば分かるわね?」

苗木「うん。僕にも分かったよ」

霧切「そう……つまり、事件当時、苗木君の髪の毛は赤色だった!」

苗木「全然違う」

霧切「そ……そんな……じゃあ、この髪の毛は何だって言うのよ?」

苗木「あ、今持ってるんだ。ちょっと見せて」

霧切「見たらすぐ返してね。くれぐれも大事に扱ってよ」

朝日奈「ず、随分と厳重に包装してるね」

霧切「だだだって大事な証拠品だもの」

山田「ふむ……確かに、赤い髪の毛ですな」

苗木「なるほど……つまり、昨晩殺人現場に、赤い髪の毛の人物が訪れたってことだよ」

葉隠「すっ、すげー!ホームズばりの推理力だべ!」

苗木「そして、この中で赤い髪の毛は一人しかいない……そうだよね、桑田クン!!」

霧切(そんな……苗木君の髪の毛じゃなかったなんて……)

桑田「ああっ!?ち、違ぇーし俺やってねーし知らんし部屋行ってねーし!」

苗木「あからさまにうろたえてるじゃないか……」

霧切「でも、桑田君の小汚いパッサパサの髪の毛が落ちていたのよ」

苗木「あっ、霧切さん、これ返すよ」

霧切「そんなゴミいらないわよ。苗木君、捨てといて」

苗木「わ、わかった(さっきと言ってること矛盾してるぞ)」

霧切「全く、髪の毛の色を利用したトリックとは、なかなか厄介だったわ」

苗木「いや、そこは別にトリックではないでしょ」

霧切「つまり、苗木君の髪の毛は、この茶色いやつだったのよ!」

苗木「それも拾ってたんだ!?」

霧切「念のために茶色いほうも保存しておいてよかったわ。備えあれば嬉しいな……ってね」

苗木「と、とにかく、昨晩桑田クンが現場に行ったことは明らか」

桑田「あっ、思い出した!俺苗木に呼ばれて部屋に行ったわ!」

苗木「知らないよ……何が悲しくてキミみたいな馬鹿を部屋に呼ばなきゃいけないんだよ」

モノクマ(段々苗木クンが別人に見えてきた……誰だっけ……あの、希望希望ってうるさい人)

桑田「嘘じゃねーって、ほら、このメモを見ろよ」

メモ「大事な話があります。5分後に部屋に来てください。 舞園」

全員「……」

苗木「舞園って書いてるじゃないか!!!!」

桑田「あっいやだからそれはほら、間違って苗木の部屋に行っちまったんだよ」

苗木「間違えないようにネームプレートを確認してから入ってください、と書いてあるけど?」

桑田「あっ……あれっ?おっかしーな……ははっ」

セレス「……苗木君。残念ですが、彼は事件とは無関係でしょう」

苗木「えっ?どうして?」

セレス「苗木君と舞園さんは部屋を交換していたのですよね?」

苗木「ああ、そういえば捜査中に話したか。よく覚えてたね」

セレス「そうすると、桑田君は苗木君のいる舞園さんの部屋に行ったことになりますよね」

苗木「……そういうことか!セレスさん、ありがとう。お蔭で謎が解けたよ」

セレス「そう。桑田君は事件とは無関係」

苗木「いやそうじゃなくて、ネームプレートの謎だよ」

十神「おい苗木、ちゃんと論理的に説明しろ」

苗木(論理的論理的って連呼する人は、たいてい馬鹿だよね)

苗木「僕と舞園さんの部屋のネームプレートが入れ替わってたの、覚えてる?」

葉隠「知らん」

苗木「入れ替わってたんだよ」

桑田「はぁ!?いつ入れ替わった?何時何分何秒地球が何回回った時だコラ!」

苗木「つまり、桑田君は昨晩、舞園さんのいた僕の部屋に来たことになる」

朝日奈「なんで?」

苗木「これは多分口で説明すると永遠にわからないな。石丸クン、紙とペン貸して」

石丸「あ、ああ」

苗木「左の部屋がボクの部屋、右の部屋が舞園さんの部屋。【】はネームプレートだよ」




 (ボク)  | (舞園さん)
       |
 【苗木】  |  【舞園】




苗木「部屋の交換をする前は、二人は上の図のような状況だった」

苗木「そのあと、ボクと舞園さんが部屋を交換すると、こうなるよね」




 (舞薗さん)| (ボク)
       |
 【苗木】  |  【舞園】




苗木「そして、ネームプレートが入れ替えられると、こうなる」




 (舞園さん)|(ボク)
       |
 【舞園さん |【ボク】

苗木「だから、桑田クンは、舞園さんのいる部屋に行けたはずだよ」

不二咲「す、すごい……」

大和田「オマエ天才だな!」

葉隠「超高校級の家庭教師になれるべ!!」

苗木「……まあ、わかってもらえたならいいけど……」

桑田「だからなんだっつーの!現場が苗木の部屋なんだから、殺したのは苗木でいいじゃん」

腐川「た、確かにそうね……」

山田「むむっ苗木誠殿……議論を捻じ曲げるとは、恐ろしいスキルの持ち主よ……」

苗木「今までの説明はなんだったんだよ」

霧切「みんな待って」

苗木「こ、今度こそ期待していいんだね?」

霧切「結局、事件当時あの部屋で何が起こったか、一旦整理したほうがいいんじゃないかしら」

苗木「…確かに、事件の流れを追ってみたほうがいいかもしれない」

霧切「ええ。そうしてくれないとみんながついていけないわ」

苗木(あんたがついていけてないんだろ……まあいいや)

葉隠「よっしゃ、一気に解明してやんべ!」

苗木「……」

葉隠「あの部屋で争いが始まった際に」

苗木「……」

葉隠「犯人は模擬刀を手にしたんだ」

苗木「……」

葉隠「そこで最初の一撃が繰り出されたんだ!」

苗木「……」

葉隠「模擬刀の先制攻撃だべ!」

苗木「はいそれ違います」【ぶれーく】

山田「テンション低っ」

大和田「そんな銀髪の侍みたいな感じで言うなや」

葉隠「何が違うんだべ!」

苗木「いいかい、模擬刀の鞘に傷がついているだろう」

大和田「それがどーしたっつんだ!」

苗木「今説明してるから黙ってて」

セレス「おお、怖い怖い」

苗木「……模擬刀についてた鞘の傷は、舞園さんのお腹に刺さっていた包丁がつけたものだ」

腐川「そ、そんなことどうしてわかるのよ?」

苗木「現場には、あの包丁以外に、鞘に傷をつけられるものはなかったんだ」

霧切「そうね、そういえばそうよね。その通りだわ」

苗木「だったら、鞘の傷は、包丁によって付けられたと考えるのが自然だよね」

朝日奈「ふーん……まあいいや。それで?」

苗木「でも、もし先に模擬刀で襲うなら、鞘を抜いて襲うはずだよね」

山田「ぐぬぬ……よくわかりませんが、そうかもしれませぬな」

苗木「だとすると、模擬刀に対して包丁で抵抗しても、鞘に傷はつかないはずだよ」

大和田「んなもん、鞘ごと襲いかかったんじゃねーのかよ」

苗木「鞘をつけたまま襲っても重たいだろうし、威力は半減だよね」

大和田「ああ……」

霧切「つまり、どういうことになるかしら」

苗木「つまり、包丁を持った人が先に襲い掛かって」

苗木「相手は、それを防ぐために、とっさに近くにあった模擬刀を使ったんだ」

苗木「そのときに、模擬刀の鞘に傷がついたんだよ」

不二咲「っていうことは……包丁を持った人が犯人だね」

葉隠「あ?包丁を持ってたのは舞園っちだろ?」

石丸「な、なんと!舞園君が犯人だったのか!」

苗木「そんなわけないでしょ……」

霧切「でも、最初に包丁を持ってたのは舞園さんということになるわ。多分」

苗木「そうなるね…………えっ?」

霧切「ふふっ、ようやくあなたにも真相が見えた様ね」

苗木(あんたはわかってないだろ)

苗木「今の流れを整理すると……先に舞園さんが包丁で襲ったことになる……」

セレス「舞園さんが模擬刀で防御したのではないのですか?」

苗木「いや……模擬刀を触ったら金箔が手につくはずだよ」

霧切「そういえばあの刀、バカみたいにキラキラしてて、無駄に派手だったわ。舞園さんにお似合いよね」

苗木「でも、舞園さんの手に金箔なんてついてなかった……」

腐川「シャ、シャワーで洗ったんじゃないの?」

苗木「いや……あの時間帯は、どの部屋もシャワーは止まるようになっているんだよ……」

腐川「へぇ……知らなかったわ。シャワーなんて使ったことなかったから」

葉隠「うわ!汚ぇ!」

山田「腐川菌が伝染るゥゥゥゥ」

腐川「なっ何よ!アンタだってジャンボタニシの臭いがするわ!」

桑田「ジャンボ田西?そんなプロレスラーいたっけか?」

苗木(くそっ……みんなのせいで思考がまとまらない……)

霧切「つまり、舞園さんが包丁で襲い掛かり、犯人が模擬刀で防いだのよ」

苗木「あっ、そうそう。そうなるね」(珍しく仕事したな)

霧切「つまり、舞園さんは、単なる被害者じゃなかった……ってことね」

苗木「なんでニヤニヤしてるの?」

霧切「つまり、最初に舞園さんが、犯人を殺そうと襲い掛かったのよ!」

葉隠「つまり多いな」

霧切「そう……この事件の犯人は、舞園さやか!あなたよ!」(ビシッ

山田「いや死んでますけど」

苗木(霧切さんはアレだけど、ちょっと真相に近づいた気がする)

桑田「そうか!舞園が苗木に襲い掛かったのを、苗木が返り討ちにしたってことか!」

苗木「僕じゃないよ!大体みんな考えてみてよ?」

桑田「やだ」

苗木「もし僕が犯人なら、わざわざ自分の部屋で人を殺すと思う?すぐにバレるじゃないか」

十神「お前は馬鹿そうだからそこまで気付かなかったんじゃないのか」

苗木(あんたらにだけは言われたくないよ……)

苗木(……待てよ……今、自分で言ってて思ったけど……)

苗木(舞園さんも、今の僕と同じことを考えたんじゃないか?)

苗木(と……いうことは……い、いやまさか……)

葉隠「ど、どうした苗木っち?なんか顔色青いべ」

十神「ようやく自分の罪の重さに気付いたようだな」

霧切「苗木君、何か気づいたんでしょう。言ってごらんなさい」

苗木「……舞園さんは……舞園さんが……ボクに部屋の交換を頼んだ理由は……」

苗木「僕に殺人の罪を着せるため……だったのかも……」

朝日奈「ええっ!?」

苗木「さっき桑田クンが見せてくれたメモなんだけど、よくよく考えるとおかしいんだよ」

桑田「あぁ!?俺がアイドルにコクられるのがおかしいってか!?」

苗木「そうじゃなくて、そもそも舞園さんが部屋の交換をボクに申し出たのは」

苗木「殺されることに怯えていたから……舞園さんはそう言っていたんだ」

苗木「でも……それは嘘だったんだ。本当に怯えていたなら、他人を呼び出すはずがないもの」

桑田「俺のことを信用してたんだろ!」

苗木「それは違う!」【ぶれーく!】

苗木「桑田クン、この学園生活が始まってから、舞園さんとどれくらい話した?」

桑田「ああ……まあまあ……かな……」

苗木「でも、舞園さんと一緒にいた時間は、僕のほうが長かったはずだよ」

桑田「んだとコノヤロー!」

山田「まあ……確かにお二方はアツアツでしたからな……」

霧切「えっ」

不二咲「カップル!カップル!」

桑田「うぐぅ……」

苗木「いや、そこを論破したかったわけではないけど……とにかく」

苗木「何か相談事があって呼び出すとしても、ボクを呼び出すほうが自然じゃないかな?」

朝日奈「ひゅー!言うね、苗木ぃ!」

苗木「真面目な話をしてるんだけどな」

苗木「で……えっと……なんだったっけ……あ、そうそう」

苗木「だから、舞園さんは桑田君を呼び寄せて殺すつもりだったんだよ……」

桑田「なっ!?」

石丸「苗木君!言っていいことと悪いことがあるぞッ!」

苗木「ボクだって信じたくないよ…でも、そう考えたほうが辻褄が合うじゃないか」

霧切「それを踏まえて、もう一度事件の流れをおさらいしましょう。苗木君、お願い」

苗木「少しは自分でやろうよ…」

苗木「舞園さんは、ボクと部屋の交換をした後、自分でネームプレートを交換したんだ」

苗木「そして桑田君を呼び寄せて入ってきたところを包丁で襲った」

苗木「でも、模擬刀で防がれて返り討ちに遭い、シャワールームに逃げ込んだ」

苗木「で、ドアをこじ開けた桑田クンに殺された。赤毛はそのときの乱闘で落ちたんだ」

桑田「お、おいおい!そそそそんなもんオメーの推測だろーがっ!」

苗木「手が震えてるよ」

葉隠「でもよー……現場は苗木っちの部屋だべ?」

セレス「でしたらやはり苗木君が犯人ではないのですか」

苗木「…………」

苗木「…………えーっ……(絶望的だな、こりゃ)」


ここで20分ほどの休憩を取らせていただきます。再開は15:20頃を予定しております。

コメントくださった方ありがとうございます。胃薬もありがとうございます。

小ネタを随所に撒き散らしているので拾っていただけると嬉しいです。

モノクマ「あのさあ……もう少しちゃんと考えたほうがいいよ……」

苗木(モノクマに助けられるとは……)

不二咲「えっ、で、でも、時間がないんじゃないの?」

モノクマ「まあそれはいいよ……少しくらい延長しても……」

葉隠「えー……早く終わらせたいべ」

モノクマ「オマエラさあ、現場に残った手掛かりで、まだ検討してないのがあるでしょ?」

大和田「拳闘……ってヤんのかコラ!?」

モノクマ「苗木クン……もう新しい手掛かりは残っていないのかい?」

苗木「ああ……ダイイングメッセージね…」(もうぶれーくする気にもなれない)

苗木「ダイイングメッセージっていうのは」

十神「それぐらい知っているぞ。馬鹿にするな」

苗木「……壁際に残っていた血文字は、『ハ』『右斜め下を向いた矢印』『1』に読める」

山田「なにやら……ゲームのコマンドのようですな…」

大和田「ゲームのことなら、その女が詳しいんじゃねーのか?プログラマー、なんだろ?」

不二咲「それが……全然なんだよね……」

苗木「うーん……これって、本当にコマンドなのかな……」

霧切「それは違うわ。多分」

苗木「……そうだ!実際に書いてみればいいんだよ。舞園さんと同じポーズで」

大神「なるほど、実際に試してみるとわかるかもしれぬな」

石丸「なんとかはなんとかにしかずって言うからな!」

苗木「最初より悪化してるよ石丸クン……」

苗木「えーっと……壁に背を向けて、とりあえずペンでこの文字を書いてみるよ」

十神「おい、何をやっているんだ。全然違う文字になっているぞ」

朝日奈「あれ……?これって、レオン……て書いてるようにみえるよ?」

苗木「と……いうことは……」

霧切「犯人は桑田怜恩……あなたよ」

苗木「おいしいところだけ持って行かないでよ!」

桑田「おいおい待ってくれよ!そいつはおかしいぜ!」

霧切「えっ」

桑田「現場には『ハ』『矢印』『1』って書いてたんだろ!だったら舞園ちゃんもそう書きたかったはずだぜ!」

朝日奈「ああ……そっか……」

苗木「いやいや、どうしてそうなるんだよ……」

朝日奈「えっ?」

苗木「じゃあさっきと同じポーズで、今度は『レオン』って書いてみるよ」

セレス「こ……これは……」

苗木「そう。現場に残されていたのと同じ文字になるんだよ」

石丸「つまり!舞園君はレオンと書きたかったのだが、誤って天地無用となったわけだ!」

苗木(使い方おかしいけどどうでもいいや)

大神「されど……なにゆえ舞園は死の間際に、桑田の名を己が血をもって記したのだ」

桑田「俺のことが好きだったからさ!」

苗木「普通、殺人の被害者が最後に残すのは、自分を殺した人の名前なんだよ」

山田「それに、舞園さやか殿は苗木誠殿のファーストレディでしたからな!」

不二咲「わぁい!カップルだあ!」

霧切「は?」

十神「少なくとも舞園が桑田を好きだったということだけは1億%ありえないな」

桑田「アポォ」

苗木(どう考えても舞園さんがこの中で一番頭良かっただろ……どうして死んだんだよ……)

苗木「舞園さんは、自分を殺した桑田クンの名前を記して息絶えたんだ……」

桑田「証拠がねえぞ!」

苗木「さっきのメモに呼ばれたのは桑田クンだろ……」

桑田「そ、そりゃ事件と関係ねーよ!」

苗木「あー……しまった……桑田クンの部屋を捜索しとけばよかったな……」

桑田「ななななんだよそれ!プライバシー侵害だぞ!」

山田「犯罪者は懲役1億年ですぞ!」

苗木「モ、モノクマ……」

モノクマ「申し訳ないけど……捜査時間は終わっちゃったから……」

苗木「だよな……」

モノクマ(ホント、桑田クンの部屋を調べてたら一瞬で解決してたんだよ……)

モノクマ(ゴミ箱に血だらけのYシャツが捨てられてるんだから……)

【くらいまっくすすいり】

苗木「審議不十分だけど仕方ない……僕の考えた事件の流れをまとめるよ」

苗木「事件当夜、舞園さんは桑田君を呼び寄せるため、彼にメモを渡した」

苗木「そして、舞園さんは僕に部屋の交換を申し出た後、こっそりネームプレートを交換した」

苗木「これで、本来ボクの部屋だったのが外からは舞園さんの部屋に見えることとなった」

苗木「そのため、舞園さんに呼ばれた桑田君は、ボクの部屋を舞園さんの部屋と勘違いした」

苗木「部屋に入った桑田君に舞園さんが襲い掛かったけど、返り討ちに遭って殺された」

苗木「そのとき舞園さんはダイイングメッセージをを残したんだ」

苗木「二人が争った際、現場に髪の毛が落ちた。赤い髪の毛は桑田クンのものだ」

苗木「返り血を浴びた服は、自室のゴミ箱にでも捨てたんだろうね」

苗木「……これが事件の真相だよ(ホント、しまらないな)」

朝日奈「……あっ、終わった?」

苗木「聞いてよ!なにドーナツ食べてんだよ!」

霧切「大丈夫よ。大体分かったわ」

苗木「口の周り砂糖ついてますけど!?」

セレス「皆さん、この辺でティータイムにしませんか」

苗木「投票後にしてよ。あと餃子とロイヤルミルクティーは合わないよ」

十神「仕方ない。さっさと投票するぞ」

苗木「う、うん……みんな分かってるよね?」

大和田「ったりめーだろ!」

苗木(ここまで説明すれば、さすがにみんなにもわかるだろう)

不二咲「投票って何?」

苗木(……それにしても、ボクが騙されていたとはいえ、舞園さんのトリックは大したものだ)

モノクマ「うん、舞園さんを殺した人の名前が書かれたボタンを」

苗木(エスパーとか鶴とか喚いていたのも、みんなに溶け込むための演技だったのかも)

セレス「あら、わたくしとしたことが、ロイヤルミルクティーをこぼしてしまいましたわ」

苗木(そう考えると、ここにいる人たちよりもよっぽど賢くて魅力的に思えてしまうな)

モノクマ「ちょっと!それ防水加工してないから!早く拭いてよ!」

苗木(まったく、桑田クンなんかに殺されたのは残念でならないよ)

セレス「嫌ですわ、山田クンの汚そうなハンケチなど触りたくありません」

苗木(まあ、舞園さんの計画が成功してたら、間違いなくボクがクロにされてたけど)

石丸「そんなことを言っている場合ではないだろう!ならばこれで拭きたまえ!」

苗木(それにしてもコイツらうるせえな)

モノクマ「やれやれ……じゃ、犯人だと思う人のボタンを押してね。せーの!」



モノクマ「投票結果は……コチラ!」


【苗木11票 桑田1票 舞園1票】


苗木「なん!でっ!そう!なる!!!!!!!」バンッ!

十神「フッついに観念したか」

葉隠「まっ最初からわかってたべ」

石丸「事件が簡単すぎて、少々張り合いがなかったな!」

セレス「現場が苗木君の部屋ですものね」

霧切「みんな間違ってるわ!最初に襲ったのは舞園さんなのよ!」

朝日奈「それとこれとは別の話でしょ……」

山田「おっしおき!おっしおき!」

不二咲「カップルだから、ちゅーしようよ!」

苗木「舞園さん……君が本当に助手だったらよかったのに……」

(もにたーるーむ)

戦刃「ええっと……これは……クソすぎて絶望にもならないよ……」

江ノ島「もうこれある意味絶望的ですわ」

戦刃「盾子……どうする?ここで全員殺して終わる?」

江ノ島「……本当は、少しずつ生徒が消えていく様子をみんなに見せつけたかったんだけど」

戦刃「だよね……ここで終わらせたら、みんなが十分に絶望してくれないよね」

江ノ島「視聴率低迷による打ち切りドラマと変わんないよ」

戦刃「最終回で急展開起こして無理矢理終わらせる感じだよね」

江ノ島「ああ!なんでこんなバカ集団に推理合戦なんてやろうとさせたのかしら!!」

戦刃「ねえねえ、私がもう一回みんなのところに行こうか?」

江ノ島「いやいや、裁判を拒否って閉じ込められてる人が出てったらおかしいっしょ」

戦刃「あっ、そうか……じゃ、じゃあ、いつも通りの格好で出てみるとか」

江ノ島「普通に出ても、えっ誰?ってなるじゃん。そのあとどーすんのよ」

戦刃「……うーん」

江ノ島(姉ちゃんも残念だわコレ)

戦刃「いいわ。お姉ちゃんに任せて!」(バタン

江ノ島「あっちょっこら残姉!」

(ふたたび さいばんじょう)

山田「おっしおき!」

葉隠「おっしおき!」

桑田「こーろしたーこーろしたー、せーんせーに言ってやろ」

不二咲「カップル!カップル!ちゅー、ちゅー!」

苗木「ひどすぎ」

霧切「苗木君……ごめんなさい。あなたがやったんじゃないとは思ってるけど」

苗木「そのわりには全然フォローできてなかったじゃないか……ほとんど自己弁護だったよ……」

霧切「でも、あなたは乗り越えられると信じてるわ」(キリギリッ

苗木「この状況をどうやって乗り越えるんだよ!何もしてないのにカッコつけないでよ!」


バタン!!


全員「!?」

戦刃「オマエら、グッモーニン!」

苗木「だ、誰?」

戦刃「ボクはモノクマ」(ドンッ!!

全員「……」

戦刃「今からオマエらをオシオキするっつーの!!」(キャピ

苗木「なんでちょっとギャルっぽいんだよ」

戦刃「あっ!いやアタシ盾子ちゃんじゃないよ!お姉ちゃんだよ!あっお姉ちゃんでもないよ!」

腐川「なっ、何を一人で騒いでいるのよ……」

大神「貴様……我らを早くここから出すのだ……!」

十神「フン、そういうことか」

苗木「どういうこと?」(またロクでもないこと言い出すぞ)

十神「つまり、そこのクマのぬいぐるみは偽物だったんだよ!(ドンッ!」

苗木以外全員「なっ、なんだってー!?」

十神「そもそもクマが喋ることがおかしいんだ。つまり、そのクマは人間ではない」

大和田「なん……だと……」

十神「つまり、そこにいる女こそがモノクマの正体ということだ」

腐川「すっ、すごいわ……これが天才の推理なのね……」

苗木(つまり多いし、全く論理がつながってないよ)

戦刃「な、なに言ってんのさ……ですわ!アタシはお姉ちゃんじゃないんだもん!」

十神「フッ意味不明だな。論理的に話さなければ反論にならんぞ」

苗木「笑止」

大神「されば、こちらのモノクマとやらは一体なんなのだ」

十神「それはあれだ。なんかすごい技術で作ったロボットだ」

苗木「でも僕たちと普通に会話してたじゃないか」

十神「そんなものロボットだったらそれくらいできるだろうそれは」

葉隠「どーだっての!この偽物め!」

モノクマ「うん、もうそれでいいわ。勝手にして」

大和田「で?何しに来たんだテメー」

戦刃「あっそうだそうだ忘れてた。君たち、あっ、オマエラふせいかーい!」

朝日奈「何が?」

戦刃「真犯人は桑田君なのれす!ということで全員オシオキね!」

石丸「何っ!?苗木君ではなかったのか!!」

戦刃「スペシャルなオシオキを、この新型爆弾『デウスエクスマキナ』で執り行います」

モノクマ「お、おいこら残姉」

不二咲「わぁい!スペシャルだって!やったねたえちゃん!」

セレス「!?」

戦刃「弾薬装填よーし!風向きよーし!照準よーし!」

大神「な、なぜだ!」

戦刃「3」

大和田「やめろコラ!」

戦刃「2」

桑田「いや俺もお仕置きかよ!?」

戦刃「1」

苗木「」

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苗木(こうして、希望が峰学園は跡形もなく消え失せた)

苗木(ボクも、桑田クンも、黒幕も、学園内にいた人物は「全て」死亡した)

苗木(薄れゆく意識の中、僕は思った)

苗木(せめて、みんなの頭が人並みの回転力だったなら)

苗木(こんなことにはならなかっただろうって……)

【2年後】

左右田「誰が十神を殺したんだ!……っていうか、そもそも十神って誰だ」

九頭龍「俺は犯人じゃねーから、論理的に推理すると、俺以外の誰かが犯人だな」

辺古山「ぼっちゃ……九頭龍さん……クンに賛成だ」

終里「なんだオメーラ付き合ってんのか?」

西園寺「カップル!カップル!」

澪田「ひゅーひゅー!眩しいッス!」

花村「ぼっちゃんプレイとはなかなかマニアックですな!」

弐大「ぬおおお!すまんが裁判を中断してくれ!クソがしたくなった!!」

小泉「ちょ、ちょっとやめなさいよ!」

モノミ「な、73サン、%#-哀鷺瑳ェでちゅか?」

七海「この事件は鄙ガ从&$堆…ア〔深刻なエラーが発生しました。エラーコード:9999921〕

罪木「な、なんて言ったんですかぁ?」

田中「フン、今のは16進数アナグラムで「朽ち果てな」という意味だ」

ソニア「すごいです田中さん!アッーと驚くダイゴローです!」

狛枝「サイコーだよみんな。もう僕みたいなゴミクズは帰っていいよね」

日向「こいつら超高校級の馬鹿だわ」

くぅ~疲れましたw これにて完結です!
苗木君以外が馬鹿だったらどうなるかなあと思ったのが始まりでした
実は逆パターンの長編SSに先にとりかかっていたのですが←
発想を無駄にするわけには行かないのでテストの意味も兼ねて投下してみた所存ですw
以下、生徒達のみんなへのメッセジをどぞ


山田「みなさん、ご覧いただき感謝しますwww ちょっとヲタなところも見えちゃったけど……気にしてはなりませぬ!」

石丸「いやー有難う! 僕の直向さは二十分に伝わっただろうか?」

苗木「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいよね……」

桑田「見てくれありがとな! 正直、作中で言った俺の気持ちは本当だぜ!」

大和田「……ありがとよ」ブォン


では、

山田、石丸、苗木、桑田、大和田、戦刃「皆さんありがとうございました!」







デブ、KY、草食、アポ、不良「って、なんで残姉が!? 改めまして、ありがとうございました!」

本当の本当に終わり

というわけで完結です。読んでくださった皆さんありがとうございました。
初SSでしたが暖かい応援いただき感謝しています。
しばらくこちらにいますので質問やツッコミなどありましたらご遠慮なくどうぞ。

乙、良い意味でウザかったww

ウサミと七海を作ったのは、原作通りちーたんでおけ?
だとしたら、あんだけ馬鹿なのによく作れたなww


カルミカミさんがいるww

おつ
ウサミと七海はちーたんが作ったからこそバグが起こりまくってると思うんだ

>>91そうですね。確かに奇跡的ですねwwwでも馬鹿が作ったから>>94の言う通りバグ頻度が多いようですwww

>>92拾ってくれてありがとうww

2の面々を見てて、狛枝に関しては馬鹿のほうがいいんじゃないかなと思った
そのほうが不幸をいまいち認識出来ないだろうし

カムクラはどう馬鹿なのか

>>97-98
狛枝の扱いって難しいですよね。狛枝がバカだったら殺しを唆すとことからおかしくなりそうですし。

まあ今回も桑田がバカだったせいでコロコロとかガラス玉とかの核心的部分が全く出てこなかったというwwwwww

>>99カムクラがバカだったら完全に手術の意味がなかったってことになるねwwwwwwダイジョーブ博士wwwwww

くぅ~をネタにしてるけど、後書き書いてる時点で同格だぞ

乙!

>実は逆パターンの長編SSに先にとりかかっていた

こっちも期待してます

乙です
全体的に楽しくイライラできた、中盤の十神の頭悪そう発言なんてもうほんっとうにイライラした

>>103
これであとがき書かなかったら くぅ~がネタじゃなく素ってことになるだろ……

>>103 貴方の気持ちも分かるのですが、これくらいならいいかと思ったので。そこは好みの問題としか言いようがないですね…

>>104 ありがとうございます!折を見て投下したいと思っています。

>>105 楽しんでいただけて何よりです!


>>103のいう「後書き」が>>87を言ってるのか>>89を言ってるのか??僕は前者だと思っていました…
前者はただのパロディです。>>89以降についてはただの雑談というか、皆様の感想を聞いて今後に活かしたいと思っただけです。そういった行為が御法度というなら今後控えますのでご勘弁ください。

ではこの辺で失礼させていただきます。

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