にこ「コンビニ店員ストレス物語」 (33)
コンビニバイト勤務して6ヶ月の矢澤はこの日も夜勤のため23:00前に出勤した。
にこ「おはようございます」
にこ「はい、引き継ぎは大丈夫です」
にこ「お疲れ様でしたー」
「あ、矢澤さん」
にこ「はい」
「今日からバイトの星空さんね、いろいろ教えてやって」
にこ「はい、よろしく」
凛「…うぃす」
にこ『新人か…いっちょ揉んでやるにこ』と意気込む矢澤だったがこいつが更なるストレスになるとは知る由もなかった
にこ「まず最初にやるのが前出しって作業ね」
にこ「これが前出しって言うんだけど、こうすると美味しそうに見えるでしょ?」
凛「…」
にこ「聞いてる?」
凛「…あ、はい」
にこ「じゃあなんで返事しないの?」
凛「こっちも前に出すんですか?」
にこ「う、うん…てかあなたさ」
テレテレテレテレ
凛「あ、お客さん来てますよ」
にこ『こいつの態度はなんなんだ?これがゆとり教育と言うやつか…』矢澤の心に違和感が走った
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>1の実体験かな?
ことりwith電話「え?本当?ホノカチャン」
ことり「ヘェ~そうなんだぁ~変なのー」
矢澤は思った『この女…何かある』と
ことり「あはは!ホノカチャンおかしい~」
にこ「」ピッピ
にこ「880円です」
ことり「え?まだ海未ちゃんと一緒にいるの?」
ことり「え、ああそうなんだ?」
ことり「ん??」
にこ「880円です」
ことり「ええ!?今どこにいるの?」チャリチャリ
にこ「はい、1000円から」
ことり「あ、違う違う…肉まん一つ」
にこ「はい畏まりました」
ことり「違う違う、こっちの話!うん!え?穂乃果ちゃんも欲しいの?わかった」
にこ「こちらですか?」
ことり「もう一つお願いします」
にこ「畏まりました」
にこ「ありがとうございましたー!」ジロッ
ことり「ん?」クルッ
にこ「っありがとうございましたー!」
ことり「え?いや、何か変な人が…それでね…」
矢澤は思った『電話を切れ!だいたい穂乃果穂乃果うるさいのよ!このホノキチが!そしてにこは何か変な人じゃない!』
にこ「」ピッピ
にこ「250円です」
>>2違います
にこ「星空さんもうすぐ1時だから賞味期限のもの回収しちゃいましょう」
凛「はいにゃ」
にこ『にゃ?』
このとき回収した弁当は後にバイト達の食事となる。いったい何が残っているか矢澤の視線にも熱が入る
にこ「あー珍しい!牛丼残ってるわ!」
にこ「んふふふ」
凛「…かわいそうな人だにゃ」ボソ
にこ「今日はついてるわね!」
実に2週間ぶりの牛丼。こんな事でテンションが上がってしまう矢澤は自分のこんな素直な面が嫌いではなかった。
しかしそれもつかの間
穂乃果「あははは!いぇーい!」
海未「穂乃果…酔っ払いすぎですよ」
穂乃果「あははは、茄子が喋ってるー」
海未「誰が茄子ですか!」
にこ「終電終わりのこの時間だとあんな感じの客多いのよ」
凛「へぇー」
穂乃果「やっぱ、これいらなーい」
穂乃果「これも…あとこれも」
海未「あ、そこ置いちゃダメですよ!これも…ほら元の場所に戻さないと」
にこ『そこはおにぎりを置く場所じゃない…』微かな怒りを覚える矢澤であった。
穂乃果「ねえ!穂乃果お弁当が食べたい!」
海未「さっき散々食べてたじゃないですか…」
穂乃果「しゃーけ、しゃーけ」
海未「はぁ…分かりましたよ」
にこ「」ピッピ
にこ「こちらのお弁当温めますか?」
海未「はい、お願いします」
にこ「星空さんこれお願い」
凛「はいにゃ」ピッ
にこ『だから「にゃ」ってなんだよ』
穂乃果「ねぇー!やっぱお弁当いらない!」
にこ「え?」
穂乃果「すいませーん、返品で!」
にこ『もう温めちゃったわよ!この女いったい何ぬかしてんのよ!』ぶつけようのない怒りを抑える矢澤
海未「こら、穂乃果!いい加減にしなさい!いくらなんでも酔っ払いすぎですよ!」
穂乃果「酔っ払ったのは海未ちゃんのせいでしょ!?あんなにいっぱい飲ませて!また穂乃果にいやらしいことするつもりでしょ!?」
海未「い、いえ!そんなこと…」
穂乃果「悪いと思うんならチューしてよ!チュー!」
海未「え!?ここでですか?」
穂乃果「早く早く!んー」
海未「…仕方ないですね」ガバッ
にこりん「」ゴクリ
にこ『鮭弁当はどうするのよ!?』怒りに震えながら目の前で繰り広げられている絡み合いに悲しいくらい魅入ってしまう矢澤と驚きのあまり口があいてしまった星空だった。
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ー
にこ「ご苦労様でーす」
「うーす」
にこ「じゃあにこはお弁当並べるから星空さんはサンドウィッチ並べて」
星空「にゃ」
にこ『返事が「にゃ」だけになった』
新しい商品を棚に陳列するのもアルバイトの重要な仕事である。
にこ「でも今日はすくないよいつもはこれの倍はあるわね」
凛「ええ?まじですか?」
にこ「うん」
凛「ちょー怠いにゃーそれは」
凛「凛そうゆう日はバイト入らないにゃ」
にこ『なんだお前のその発想…これがゆとり教育なのか…』
とその時
希「…」トントントン
にこ「あ、すいません!お待たせ致しました!」
希「…びん」
にこ「はい?」
希「宅配便」
希「これなんやけど…こっちの面が上やからねこれ逆にするとダメやから」
希「これ逆にすると…」クイクイ
にこ「はい?」
希「うわぁ!」バッ
にこ「ひゃっ」
希「大変なんや…」
にこ「は、はい…畏まりました」
にこ「で、伝票お願いします」
希「ウチが口で言うから書いて」
にこ「は、はい」
希「えー○○市○○の○○神社」
希「もし…届かなかったら…呪われるかもね」
希「うわぁ!」バッ
にこ「ひゃっ」
希「じゃあ頼んだで」
にこ「はい…」
にこ『少し漏れたかもしれない…』
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ー
にこ「星空さん、この時間はお客さん少ないから20分交代で休憩入りましょう」
にこ「先入っていいわよ」
凛「にゃ」
にこ「あ、あとさっき回収したお弁当好きなの食べていいわよ」
凛「やったにゃ!」
凛「どれにしようかにゃー?お?」
にこ『そ、それは!?その牛丼は!』
凛「んー。やっぱりサンドウィッチにするにゃ」
にこ「っさー!」
凛「…かわいそうな人にゃ」
にこ『かわいそうって何よ!』
そこにあいつがやって来た
絵里「はぁい!」
にこ「あ、絢瀬さんお疲れ様です!」
絵里「あれ?あらあら矢澤さん」
にこ「はい?」
絵里「前出しが全然なってないじゃない」
絵里「あーあーあ、この辺もぐっちゃぐっちゃじゃない!」
絵里「本当この店私がいないと回んないわねー」
絵里「ねぇ、そうでしょ?」
にこ「は、はい」
にこ『休みの日の夜中に店を見に来るなんて…こいつどんだけ暇なのよ…他に予定とかないの?』そんな言葉が矢澤の心を何度もノックした。
絵里「雑誌もめちゃくちゃじゃないのよ、これ」
絵里「しょうがないわね…これはこうするのよ」
絵里「よし、これで完璧ね!」
テレテレテレテレ
にこ「いらっしゃいませー」
絵里「いらっしゃいませ」ドヤ
にこ『その格好で挨拶されてもお客さんあんたが誰だかわかんないわよ!』と今の矢澤に言う度胸は…ない。
凛「休憩終わりましたにゃー…ふわぁ…眠いにゃ」
絵里「ちょっ!ねえあなた!バイトの最中に欠伸なんかしてんじゃないわよ!」
凛「はあ!?あんた誰だにゃ!?」
絵里「誰に向かって口聞いてんのよ!」
凛「そこのあんただにゃ」
にこ「あ、すいません…こいつ今日入った新人なんですよ」
絵里「今日入ったばっかり?今日入ったばっかりの分際でこの私に随分な口聞くじゃないの?え!?度胸あるわねあなた」
凛「見た目が完全にニートだったんで不審者かにゃ?と」
絵里「馬鹿ね…私がニートなわけないじゃない」
絵里「ニートがコソコソ買い物に来たのかな?と」
絵里「だからニートなわけないじゃない?私のどこがニートなのよ?ねぇ?矢澤さん?ねぇ?」
にこ『にーとだろうがなかろうがどっちでもいいわよ…』自分が巻き込まれることだけは避けたい矢澤であった。
絵里「訴えるわよ!この1日バイト!」
絵里「全く…ロクでもない奴ね」
絵里「ん?あらあら牛丼があるじゃない」
にこ『ああ!!それは!!』
絵里「じゃあ私はこれを頂いてっと」
絵里「あなた達…ちゃんと働きなさいよ!」
テレテレテレテレ
にこ『ぐぬぬぬ…!』マグマのように湧き上がる怒りを必死で抑える矢澤であった。
凛「やっぱりニートだにゃ」
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ーーーー
ー
にこ「この時間帯はほとんどお客さん来ないから床の掃除やるんだけど…」
にこ「ちょっとやってみて」
凛「にゃ」ガーガーガー
凛「これ結構おもいにゃ」グラグラ
にこ「そうそう」
ガン
にこ「ああー!ちょっとストップ!一回ストップ!止めて!」
凛「大丈夫にゃ」ガンガン
にこ「大丈夫じゃないって!ほら!ぶつかってるじゃないのよ!にこがやるわ!」
凛「これ楽しいにゃ」ガーガーガー
にこ「楽しいにゃ、じゃなくて!ちょっと!ほら!傷つくから!」
凛「大丈夫にゃ」ガーガーガー
にこ『何だお前は!何なんだお前は!』
にこ「傷つくじゃないの!代わりなさいって!」
凛「回っちゃうんだにゃ」ガーガーガー
テレテレテレテレ
凛「客」
凛「こうかにゃ?」ガーガーガー
にこ「お待たせ致しました!」
真姫「おはようにこちゃん、わざわざこの真姫ちゃんが来てやったわよ」
にこ「おはよう…真姫ちゃん」
真姫「なんか過疎ってるわねー、仕方ないから私が話し相手にならないでもないわ」
にこ「いや、今仕事中だから」
真姫「ナニヨ!イミワカンナイ!」
にこ「だから仕事」
真姫「そんなのいいじゃない…ほらにこちゃんの好きなチロルチョコ買ってあげるわ…」つ万札
にこ『なんで万札なんだ?』
にこ「ありがと、後で構ってあげるから今日は帰って」
真姫「ベ、ベツニ!にこちゃんに会いにきたわけじゃないし!私はこれを買いに来たの!団子!」つ万札
にこ『だから何で万札なんだよ!!』
真姫「じ、じゃあね!帰りに私の家寄りなさいよ!」
にこ「ありがとう真姫ちゃん」
にこ「ふふ」少しだけ温い気持ちになる矢澤であった。
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ーーーー
ー
アルバイトも終盤を迎えた頃事件が起こった
テレテレテレテレ
にこ「いらっしゃいませー」
花陽「…」コソコソ
にこ「あ…」
花陽「」スタスタ
にこ「あの、お客様…まだお支払いしてない商品がありますよね?」
花陽「え?えー?わ、わたし知らないよぉー!?」
にこ「じゃあちょっとポケットの中身見せて貰ってもいいですか?」
花陽「え、え?わたしが盗ったってことぉ?」
花陽「う、嘘ですよね…?」
にこ「とりあえず中の物見せて貰ってもいいですか?」
花陽「い、いいえ何も入って無いですよ…!」
にこ「いや…膨らんでんじゃないのよ!」
花陽「こ、これは生まれつきだから」
にこ「いや、入って花陽「あなたにわたしの何が分かるんですか?」
にこ「とりあえず、防犯カメラにも抑えたんで警察呼びますね、警察」
花陽「いや、警察とか今関係ないでしょ」
にこ「いやいや」
花陽「仮に…仮にわたしが盗ったとして今返したら許します?」
にこ「いや、それは警察とちょっと話し合ってみないと…」
花陽「」スッ
にこ「いやいや、ちょっと!なんで逃げてるのよ!」
花陽「いや…非常口の確認しただけですよ」
にこ「非常口じゃないでしょ…だからさっきからポケットに入ってるものだせ…出してくださいって言ってるんですよ」スッ
花陽「触らないでっ!絶対触らないで!」
花陽「そのルールは守ろうよ!」
にこ「ウチの商品じゃないですか」
花陽「商品じゃなくてわたしの腿だって…」
にこ「触っちゃダメって…完全に入れたじゃない」
花陽「入れてないって…じゃあ見たんですか!?絶対に見たんですかぁ!?ねぇ自信持って言えるのぉ?」
花陽「もしこれで中見て何も無かったら訴えられるんだよぉ!何も無かったらすぐバイトクビだよぉ!」
花陽「知らないぉ?いいのぉ?あなたのために言ってるんだよぉ!?」
にこ「…」
にこ「ありがとうございましたー…」
花陽「」スタスタ
にこ『にこは何も見てない最近疲れすぎてるのよ…!』帰ったら真姫ちゃんの膝枕で寝ようと思う矢澤であった。
ーーーーーーーー
ーーーー
ー
レジの中のお金を数えれば長かった夜勤もようやく終了。
にこ「」カタカタ
にこ「あれ?何度計算しても5000円足りないわね…」
にこ「星空さんさお客さんが出した5000円を1万円と間違えて渡してないよわね?」
凛「凛じゃなきにゃー、凛レジなんてほとんど触ってないし…」
にこ「疑ってるとかじゃなくて、新人にはよくあるミスなのよ」
凛「凛じゃないって言ってるにゃ!!」
にこ「え…?」
凛「凛じゃないって言ってるにゃー!!」ガンガン
にこ「ほ、星空さんやめて!壊れちゃう!」
凛「…」ガンガン
店長「ちょ、ちょっと朝から何揉めてるの!?」
にこ「店長…実はあの…」
凛「店長!この人めんどくさい客を凛にばっかり任せてずっとサボってました!」
店長「本当か?」
にこ「い、いえ…そんな!」
客の数だけ我儘がある、その数だけ店員はストレスを抱えている。
矢澤は思った『教習所に通うお金が貯まったら1秒でもはやくここを辞めよう…それまで涙はしまっておこう』と
凛「あとこの人ニートと友達なんだにゃ!」
終わり
何人かにはバレてるけどバリバリ元ネタあります。
コンビニバイトの大変さを理解しましょう。
このSSまとめへのコメント
さ◯まのの番組の再現フィルムでこんなん見たことあるわー