こなた「遅くなりましたーっ!」
八幡・かがみ「「遅い!!!」」
こなた「ひぃぃ、追試ガー、追試ガー!」
店長「さっさと着替えろ!」
こなた「お客さん多過ぎだヨー!!」
八幡「……しゅ、すんません、こ、こっちの皿持ってってくださいホントお願いします」
「あ、はい…」ヒキッ
八幡「……」ホッ
かがみ「……あんた、私達以外には本当口下手ね。まだ打ち解けてないの?」
八幡「うっせ」
こなた「慣れてもらわんと困るよキミィ。効率良くしないと回らんよー」
かがみ「あんたは2倍働け!予定より1時間も遅刻してるんだからなっ !」
こなた「はいぃぃっ」ダーッ
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1404784815
※前スレ
八幡「総武高校から来ました」こなた「ほうほう」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404784815/)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1406919508
また午後にくるのん
おやすみなのん
>>17
お前が目障りだわ
>>19
sageってから言え
なんなのなの…
投下しない方がいいのなの?
じゃ、雑談はほどほどでお願いします
店長「ハッチー!ゆるふわシチュー2皿追加!萌えきゅんチョコパフェも2つ追加で!」
八幡「なンでよりによって厨房が俺一人なンだよ……!!!」ガチャガチャ
こなた「去年もだったんだよー。厨房スタッフが同時にインフルエンザにかかるの」エッサホイサ
八幡「絶対仮病だろクソが…腹いせにロッカーの中の私物にホイップクリームをトッピングしてやる」ブツブツ
かがみ「八幡!こっちにご主人様オムライス追加!!」
八幡「ひぃぃ…」トントン ザクザク ジュー
店長「ようやく捌けて来たわね……ハッチー、休憩入れていいわよ」
八幡「………ウス…」ゼー ハー
店長「しかしハッチー働き者ね。今日だけでハッチー1人がスタッフ3人分回ったわよ」
八幡「働きたく……ないんすけど…」
店長「お姉さん惚れちゃうゾ☆」
八幡「いや、店長ってお姉さんじゃなくてお兄さ」
店長「……」ニコニコ
八幡「あ、なんでもないですはい」
店長「かがみちゃんも臨時で飛んで来てくれるし、とても素敵なバレンタインだわ」
八幡「……そっスね」
かがみ「ちょ、こまりますっ!!」
「いいぢゃ~ないのぉ~」ヒック
八幡「……」
店長「あら、ハッチー?」
かがみ「はなしてくださいっ」
「まぁまぁ、仕事終わったらヒマでしょ?おじさんと一緒に遊ぼうよ~」ヒック
かがみ(この……ブン殴るっ !)
「おいそこの!酒持って来い!!」
八幡「………ここにはお酒が無いんでこちらをどうぞ」ビチャビチャ
「おわっ!?わ、わぶっ!!」
八幡「そのハゲ頭かしてみろ、ケチャップで魑魅魍魎って書いてやる。文系舐めんな」
「な、なにをする!店員の分際で…」
店長「ハイそれまでよー。それ以上暴れんならカマ掘んぞゴルァ」パキポキ
「な、な……くっ!釣りはいらんぞ!!」バンッ
八幡「……」ガシッ
「なんだ!まだ文句があるのか!!」
八幡「1700円足りないんですよねコレが」
パチパチパチパチ
八幡「お、お騒がせしてすんませんした」ペコペコ
店長「よくやったわ。ケチャップはやりすぎだったけど」
八幡「手元にあったんで、つい」
こなた「アニメみたいだったねぇ」
かがみ「……は、八幡。ありがと…」
八幡「……おう」
こなた「……」ムッ
こなた「ほーらー!仕事に戻るよっ!」グイグイ
かがみ「どの口が言うかーーっ!」ムギュー
こなた「いふぁいいふぁい」ムニョーン
八幡「くそわろ」
パシャッ
こなた「ちょぉ!勝手に撮ったらだめデスよお客さんー!」
八幡「お客さんだと思った?残念、スタッフでした!」
八幡「そしてまたやって来るラッシュ」ガチャガチャ トントン ザクザク ジュー
店長「ここよ!ここが正念場よっ!」
こなた・かがみ・以下略「「「おー!!」」」
八幡「………」タタタタタタタン
こなた「八幡!いちごみるくプリン追加でっっ」
八幡「…………」バキッ カパッ トトトトトッ
かがみ「こっちはチョコライス!バレンタイン仕立てのセットで2つ!」
八幡「……………」ザッ ペタペタ トロー ガガガガガ
,
店長「オツカレサマー……」グッタリ
「「「オツカレ様デシター…」」」グッタリ
八幡「………zzZ」バタッ
こなた「あー。八幡疲れて寝ちゃったよ…」
かがみ「仕方ないわよ…ぶっちゃけ1番頑張ってたし……」
店長「若いのに無茶するわねぇ。途中で変わってもよかったのに」
こなた「いやいや、八幡にホールは無理デショー…」ナイナイ
かがみ「それに。こいつもこいつで変わろうとしなかったと思います」フフッ
店長「働きたくないとか言うわりには頑張り屋さんなのね。人を助けて損をするタイプのコだわね」
かがみ「……そうですね」
こなた「意外と捻デレだからねぇ」ニヤニヤ
かがみ「捻デレって何だ、聞いたことないぞ」
こなた「そのうち分かるよ」
店長「明日は休みよね?ハッチーの親御さんに、お店に泊まらせるように言っておくわ」
こなた「私もこのまま寝ちゃおうかなぁ……ふぁぁ」グーグー
かがみ「だめ…よ……帰らないと…」スヤスヤ
店長「2人追加ね。アタシが責任をもって保護者役を務めるわ、ゆっくりおやすみなさい」
八幡「つかさ……弟子にしてくれ…zZZ」
よ、用事があるんですなの
ちゃんと帰って来るから、み、見逃してなのーーっ!!!
店長「はいお給料」ポスッ
八幡「おぉ…」
かがみ「ありがとうございます」
こなた「意義ありーっ!店長、私と八幡の給料袋には明らかに厚みに差があると思いますっっ」
店長「当たり前じゃない。ハッチーはバレンタインイベントの時には死ぬほど頑張ってくれたのよ?働きに応じた給料をもらって当然……逆にあなたは遅刻はするは無駄話はするは………」イライラ
こなた「うっ」
店長「給料1割カットしてあるわ」
こなた「そんなぁぁ~」
かがみ「……」ニコニコ
八幡「かがみ、あんまり食うと体重が増えるぞ」
かがみ「うっさいっ まだ何も言ってないだろっ」
八幡「せっかくだからゆたかとつかさを飯に連れて行ってやろうと思うわけよ」
かがみ「もう夜の8時だけど」
八幡「明日は休みだ」キリッ
かがみ「つかさは高校生だからともかく……ゆたかちゃんは中学生だぞ」
八幡「……じゃあ明日誘うわ」
こなた「は、八幡大明神…?ちょこーっとだけお願いがございます」
八幡「1日1割でいいぞ」ニコッ
こなた「酷いっ 鬼っっ!」
八幡「かがみも来るよな?」
かがみ「え ……いいの?」キョトン
八幡「あんまり食い過ぎないならな」
かがみ「私は大食いキャラじゃないっつの!…じゃあ行く」
こなた「八幡八幡、私はー?」
八幡「1日1割でいいぞ?」ニコッ
こなた「うぇぇーん!」
八幡「ただいま」
小町「おかえりー」
八幡「ケーキ食うか?店長に貰った」
小町「愛してるよお兄ちゃんっっ!!」
八幡「俺もだよ言わせんな」
寝落ちか(´・ω・`)?
小町「小町はモンブラン~」
八幡「ビターチョコは俺のだからな、風呂入って来るから食うなよな」
小町「分かってるよー、いただきまーす」
八幡「早速俺のを食おうとするな」
小町「冗談だって」
ピンポーン
小町「はーい」
ガチャ
ゆたか「あ、小町ちゃん」
小町「おーゆたかちゃん。今日も泊りに来てるの?」
ゆたか「うん、合格したらこっちから陵桜に通うことになるみたいなの」
小町「合格したら、ねぇ?」
ゆたか「はぅっ… そういう小町ちゃんはどうなのっ」
小町「小町は特待狙って受けたよ」ドヤァ
ゆたか「えぇっ、小町ちゃんすごい!」
小町「手応えは……聞かないで欲しい」
ゆたか「あはは……あ、それでね。これお兄ちゃんに渡して欲しいの」スッ
小町「……なにこれ?」
ゆたか「渡す機会が無くて…遅めのバレンタインチョコなんだけど……」
小町「なるほどなるほど。ちゃんと渡しておきまし」
八幡「小町ー。誰かお客が来てたのか?」フキフキ
小町「ちょっ、お兄ちゃん!いくらなんでも腰にバスタオル一丁でウロウロしないでっ」
八幡「はぁ?………あっ」
ゆたか「は、はうっ…」ボンッ
八幡「…………すまん」
小町「!!!!!」ガミガミ
八幡「……」
小町「!!!!!!!」ガミガミガミガミ
八幡「……」
八幡「久しぶりに小町から説教うけたわ」
小町「ごめんね、ゆたかちゃん」
ゆたか「い、いいえ、ありがとうございますっ」
八幡「なんでありがとうだよ」
小町「ふぅ~ん」ニヤニヤ
ゆたか「じゃあ、その、これ、チョコれすっ!遅くなってごめんなさいっ」アセアセ
八幡「なぁ妹とはいえゆたかには小町みたいなこと(前スレ参照)したら通報ものだよな。辛抱たまらんのだが」
ゆたか「?」
小町「そうだね、もししそうになったら2階からジャンプしたらいいと思うよ」
>>1
眠いなら寝てもいいんやで(。・ω・)
じゃあお言葉に甘えさせてもらうのなの…
…スマソなの
明日もヨロなの
,
こなた「ゆーちゃんにねえさん、いらっしゃーい」
ゆい「合格の報告と来年からの挨拶に来たよーってあの時の不審者!」
八幡「……回覧板を届けに来ただけなのになんなんだこの警官」
ゆい「冗談だYo」
ゆたか「あ、お兄ちゃんっ。私受かったよー」
八幡「マジか、よかったなぁ。小町も合格したみたいだぞ、特待には滑り込みセーフだったがな」
ゆたか「じゃあ小町ちゃんとも一緒に通えるんだねっ 嬉しいなぁ」
八幡「俺も嬉しいわぁ(色んな意味で)」
ゆたか「これからいろいろご迷惑をかけると思いますが、来月からよろしくお願いしますっ」
そう「自分のウチだと思ってくれていいよー………なぁなぁ比企谷君」
八幡「なんすか」
そう「俺の人生って勝ち組だよなー」グッ
八幡「ゆたか、もしかして気分とか悪くないか?」
そう(スルーされた)
ゆたか「あはは…少し車に酔っちゃったみたいで。お兄ちゃん鋭いね」
ゆい「ゆたかは身体弱いからネー」
ゆたか「ごめんね心配かけて」
八幡「十中八九そこの地域安全課の警官の所為だと思うんだが」ボソッ
こなた「私でも少しクるよ……」ボソッ
ゆい「ところでそこな男のコ」
八幡「……」クルッ
ゆい「キミの事だヨー!後ろには誰もいないよーっ」
八幡「………はぁ」
ゆい「ゆたか”が”お兄ちゃんって呼んでるのか、それともゆたか”に”お兄ちゃんって呼ばせてるのか。そこんトコ教えてもらっていいかな?」ジー
八幡「警察と悪い人には口を聞くなっておじいちゃんの遺言なんで」ソソクサ
ゆい「待ちたまえよー。ちょっとだけ、ちょっとだけだからお姉さんとお話しようか」ガシッ
八幡「そう言って交番まで連れて行かれたトラウマがあるんで勘弁してください、離せよチクショー(棒」
こなた「交番にお邪魔したことあるの…」
八幡「怪しい目をして歩いてたとか言われた。全職業の中で警察は大嫌いになった瞬間である」
そう「あるある。俺もなー、そういうことがあってなー」ホロリ
ゆい「そこら辺は誤解だヨっ!確かに少なからずそういうのは居るかもしれない、だがしかしっ 私みたいな良い警官も居ることを忘れないでくれ若者よっっ」
八幡「じゃあ俺はこれで。ゆたか、今度お祝いに小町も連れてまた飯食いにでも行こうか」ニコニコ
ゆたか「えぇっ あ、ありがとうお兄ちゃんっ」
ゆい「だから待ったーっ! お姉さんを無視しないでおくれヨー…」
八幡「……チッ」
ゆい「舌打ち!舌打ちされたぁっ!」
ゆたか「お兄ちゃん、お姉ちゃんは悪い人じゃないよ…?いいお姉ちゃんだよっ」
八幡「そうか、ゆたかが言うならそうなんだろうな」ニコッ
ゆい「えぇ…」
八幡「ゆたかの義理の兄ですよろしく」
ゆい「んん!?今明らかにおかしいワードがっ!」
こなた「実妹にはなれないからって第三者の鶴の一声によりゆーちゃんは晴れて八幡の義理の妹になりましたとさ」
ゆい「キミのような異常性愛者がいるから」
八幡「…誰が異常性愛者だ……これだから警察とかいう生き物は!!妹を愛する兄が居てなにが悪い!!!」ブチィッ
ゆい「ほうやるかね 法律という権力に抗えると思うなよっ」ユラ…
八幡「前言撤回だ。ゆたかの姉といえど所詮、警察は警察…汚職に天下りなんでもアリの大嫌いな生き物だからな」ススッ
ゆたか「ち、違うよお姉ちゃん 私もお兄ちゃんが欲しくて……私からお願いしたの」
ゆい「へっ? そうなの?……でもきよたかさん(旦那)もゆたかの義理の兄なんだけど…」
ゆたか「なんていうか、お兄ちゃんって感じじゃ無くて…」
八幡「……」
ゆたか「お兄ちゃんもっ!」
八幡「え、俺?」
ゆたか「警察の人は悪い仕事なんかじゃないもんっ 皆を守ってくれるいいお仕事なんだよ!」プンスカ
八幡「そうは言うがな…」ポリポリ
ゆたか「返事っ」
八幡「はい!!」ビシットナー
ゆい「ゆたかがここまで強気に出るなんて……」
八幡「最近妹に説教されてばっかりだ…」
ゆたか「ご、ごめんなさい」
八幡「いや、悪かったのは俺だからな。流石に人の姉貴を悪く言うのは確かにNGだわ。たとえ『警官が事情も知らずに異常性愛者と言ってしょっぴこうとしても』な」
ゆい「そこまでするつもりはなかったデス!ただ無理矢理言わされてるんじゃないかと不安になってね?ほら、ゆたかって気が弱いから変質者に変な事をされてるんじゃないかと思ってさァ」ウグッ
八幡「いや別に分かってくれたならいいんですけどね?どうせシスコンですし?実の妹や義理の妹を溺愛して社会に疎まれる人種ですし?」ケッ
ゆい「悪かったよぉ…」
八幡「じゃあ、俺はこれで。ゆたかに泉、またな」
こなた「またねーん」
ゆたか「またねー」
かがみ「おーす」
八幡「おー」
みゆき「おはようございます」
かがみ「最近ウチにも勧誘電話多くてね~。来年が受験だからーって」
みゆき「ナンバーディスプレイにするとそういうのは分かり易いみたいですよ?そういうのは非通知らしいので」
かがみ「ふむ」
八幡「あれ、お前ん家黒電話じゃなかったっけ」
かがみ「そうなのよね…」
ななこ「うぃーす、今年度最後のHRやー。とっとと席つけー」
かがみ「やば。また放課後ね」
みゆき「はい」
八幡「ん」
ななこ「三学期早かったなぁ。来年はクラス替えとかもあるから分からんケド、また担任できたらええなーとは思うとる、何せ躊躇無く説教できるからなぁ」ゴツン
こなた「あいたぁ!?……せんせー、もっと優しく起こしてくださぃ」
ななこ「今年度最後のHRや言うとるんに寝とるからや、いつもの1.5倍増しのゲンコツ持って3年生に行けや」
こなた「……まさか最後で寝落ちてしまうとは…不覚」
八幡「お前あの後ずっとログインしてただろ」
こなた「うん。ゴブリン狩りしてたらそこそこの物がレアドロップしちゃってねー、睡魔なんかに負けないっ!てね」
八幡「ほぉ、自業自得じゃねーか」
こなた「くぅ…結局睡魔には勝てなかったよ」
サヨウナラー
八幡「……」フゥ
「なぁおい、比企谷って泉とかと仲良いよな」
八幡「っを、……おう?」
「よくオタ話とかについていけてるよなー、実はお前もオタクだったりとかか?(笑)」
八幡「あー、まぁ色々」
「そうか、そんじゃあなー」
八幡(俺と会話するなんてこいつも実はいい奴だったのだろうか。だが、いい奴なのだとしたら話を広げてやれなかったのが申し訳ない。あまりにも申し訳ないので今後は迷惑をかけないように二度と話をしないことにしよう)
こなた「八幡~。一緒に帰」
ななこ「お前は今日まで補習や」ガシッ
つかさ「八幡くん、一緒」
ななこ「補習や」ガシッ
八幡「じゃあな」
ななこ「数学赤点やったやろ…?補習」ガシッ
八幡「」
かがみ「おーい、皆帰ろ~」
ななこ「よし、補習クリアや。帰ってええで」
八幡「……数学だけでよかった…帰ろ」
こなた「待ってよ、ね?ねぇ!?」ガシッ
つかさ「ふぇぇぇ~ん、終わらないよぉ~っ」カリカリカリカリ
八幡「離せ、離せよ…っ」
こなた「ふふふふふふふ 1人だけ逃げるのは許さないよぉ……盗ったりぃ!!」
八幡「財布返せ」
こなた「やだぁ!道ずれだぁ!」
八幡「ちなみに道連れは、『つ』に濁点な」
こなた「旅は道連れじゃんよー!」
八幡「えぇい返せ、返せっつの」
ななこ「やかましいわ!!」ゴッスンゴッスンゴスンクギ
八幡「謎のリズムを…」ヒリヒリ
こなた「むぉぉ…」
かがみ「何やってるのよあんた達…」
こなた「かがみも!ね!もうちょっとだけ待っててくださいっ」
つかさ「あ、あと2枚ぃー…」
こなた「何ですとっ!?お願いだからぁぁぁーっ!!」
ななこ「他の連中に迷惑や言うとるやろうが!」
こなた「ひぃぃっ お、お願いだからぁぁ~……」
かがみ「………早く終わらせなさいよね、ウチの教室で待ってるから。八幡も」
八幡「え 俺もですか」
かがみ「当たり前だのなんちゃらよ。精々話し相手にでもなってなさい」
八幡「あー、じゃあ俺学食で飯食うわ。でも小町が腹をすかせてるんじゃないかと心配でな」
かがみ「なるほど………」ピピッ
テロリローン
八幡「おい学校ん中で使うのはマズイだろ」
かがみ「教室の外だったから。つい」
テロリローン
八幡「せめてマナーモードでお願いします」
かがみ「そ、そうだったわ……よし、ご飯食べるわよ」
八幡「いや小町が」
かがみ「……」スッ
携帯『from:小町 ウチの愚兄でよければ連れ回してもいいですよー。友達とマックに行って来るって伝えておいてください』
八幡「そんなバナナ」
かがみ「ほら、教室行くわよ」
八幡「……何でお前んとこの教室?」
かがみ「いいから早く!」ズリズリ
八幡「えぇぇぇ…」
みさお「よっ 八幡」
八幡「500円返せ」
みさお「出会い頭にそれかよぉ ほい500え……ん…」プルプル
八幡「?」
みさお「………」グググ
八幡「………今いくら持ってんだよ」
みさお「ろ、642円……」
八幡「……近いうちに返せよな」
みさお「おぉー!八幡っていいやつだ!」
八幡「今日は保護者はいないのか?」
あやの「保護者って…」
八幡「なんだ居たのか」
かがみ「えーっと…」ガサゴソ
みさお「いっただきまーす」モグモグ
あやの「みさちゃん、煮干しこぼしたよ」
みさお「おっとと……いやー恥ずかしい話、小さい頃からコレをニボシってそのまま覚えてたから昨日までニボシって名前の魚だと思ってたよ」タハハ
かがみ「ホントに恥ずかしいヤツだな」ガサゴソ
みさお「あやのぉぉ~っ!!」
あやの「まぁまぁ…」
かがみ「は、はいコレ…」スッ
八幡「何これ」
かがみ「……おべんと」カァ
八幡「な
かがみ「何も言うなっ 何も言わずにさっさと食べろっっ!!」
八幡「お…………おぉ」
みさお「へぇぇ~」ニヤニヤ
あやの「うふふ」ニコニコ
八幡「…………いただきます」
八幡(マジか。”手作りおべんと”マジか。マジなんですかコレ。去年は厄年まで厄年だったのかってくらい今年やべぇ。かがみとつかさの神社の御利益か?来年の賽銭は野口さんで決まりだ)
八幡「…………なッ、普通に美味い…だと……!?」
かがみ「べ、別に練習とかしてないけど上手くできたのよ」
八幡(手の絆創膏が全てを物語っている。あえて最後まで聞くまい)
八幡「……ふっ………」ポロポロ
かがみ「な……何で泣いてんだよっ」
八幡「夢にまで見た女子からの手作りお弁当……美味しくてな」ズビッ
かがみ「そ、そう。ならいいケド……」ボソッ
みさお「なぁなぁあやの。2人が別の世界に行っちまったぞ…」
あやの「うふふふっ」ニコニコ
八幡「ご馳走様でした。ご馳走様でした」
かがみ「はいはい、大事だから2回ね」スッ
みさお「そういえばさ、八幡はムンクの叫びって知ってるかー?」
八幡「作者が見たことのある幻覚を題材に描いたそうだ」
かがみ「あんな幻覚なら見たくもないナ……」
みさお「あれってムンクの叫びって名前じゃなくて、ムンクが描いた”叫び”って名前の絵なんだってな」
八幡「……、へぇ。そうなのか」
みさお「!」
ガタッ
八幡「うお」
かがみ「机にのるな」
みさお「そーなんだよなー 続けて言うから紛らわしいよなっ 間違えるよなぁー、わかるわかる」ペラペラ
八幡「……」
かがみ「……八幡?」
八幡「ちょっとからかっただけなのに……そこまで喜ばれると逆に引くな…」
みさお「あやのっ!あの2人は悪魔だっ 悪魔がおるよっ」シクシク
あやの「ま、まぁまぁ」
こなた「終わったよーーっ」バンッ
つかさ「手が疲れちゃったよぉ」
八幡「お、じゃあ帰るわ」
かがみ「そうね。じゃあね峰岸」バイバイ
みさお「私はっ!?」
こなた「お腹減ったーぁー!マック行こ!」
つかさ「私もちょっとお腹空いたかな…」テヘヘ
八幡「だとさ」
かがみ「行く?」
八幡「小町に会えるかもしれないから行く」
こなた「ホント小町ちゃん中心だなー」
つかさ「……八幡くん」コソッ
八幡「?」
つかさ「新学期の始業式に…お弁当作って行きたいんだけど……だめ、かな?なんて……」アハハ
八幡「………お、おながいします」
つかさ「うんっ 頑張るねっ」コソッ
小町「お兄ちゃーん」
八幡「やっぱ居たか。友達ってのは誰と」
ゆたか「お久しぶり、ですっ」ペコッ
八幡「呼べよ!!!」バァン
小町「だってー、絶対来るじゃん」
八幡「来たね、超特急で来たね。小町+でゆたかも居るなら呼べよ!!!!」
小町「えー、そんな事したら折角の……ねぇ?」チラッ
かがみ「なっ なによ……」タジッ
小町「べぇーつぅーにぃー、なんでもありまっせーん。ところでお兄ちゃん、できればさっさとお帰りになった方がよろしいかと思うんですはい」
八幡「小町に嫌われた…」ガーン
小町「そうじゃないってばーもー、ここからこっそり見て」
八幡「……?」
イ、イマ ヒッキーキタヨネ
ソウネ キヅイテハ イナイミタイダッタケレド
八幡「」
小町「……ね?」
八幡「す、すまんお前等。俺は先に帰るわ」
つかさ「えぇーっ、何でー?」
かがみ「何かあったの?」
八幡「いや、ま、とりあえずすまん」ガタッ
こなた「……?」
小町「あ、そんなに派手な音を…」
八幡「あ……わ、悪い」
結衣「ヒッキー!」
八幡「」ドキッ
雪乃「久しぶりね、比企谷く」
八幡「……」ダッ
結衣「ヒッキ」
小町「わーっ!雪ノ下さんに由比ヶ浜さんじゃないですかー懐かしいなー!お久しぶりですねっっ!!!」ガタンッ
雪乃「……小町さん、そこを。どいて欲しいのだけれど」
小町「…えー?何でですかー?……”こんな所までわざわざ”来て、何か急ぎのご用事でもあるんですかー………?」ジロッ
結衣「小町ちゃ…」
小町「なんですか? ”由・比・ヶ・浜・さん”」
結衣「あう…」
雪乃「えぇ、そうね。急に用事ができてしまったの、早く行かなければ彼が」
小町「彼…?彼氏さんと待ち合わせでもしてるんですか?由比ヶ浜さんも一緒に?」キョトン
雪乃「そうじゃないわ。比企谷君にお話があるのよ」
小町「兄がどこにいるんですか?」ニコッ
雪乃「っ、今。走って行ったでしょう?」
小町「そうでしたっけ?あぁそういえばそうでした!あまりにお2人と会ったのが衝撃的過ぎて一瞬トんじゃいましたよー」ケタケタ
結衣「衝撃的って…」
小町「……まーだしつこく兄の事を追い回してるんですね。もう勘弁してくださいよぉ」
雪乃「追い回してるわけじゃ…」
小町「そう何度も何度も引越しできるわけでもなし、兄もここの環境が幸いしてようやく前向きに生活してるんです。ちょっと前よりも、今が、幸せなんですよー」
結衣「………」
小町「そういえば由比ヶ浜さん。小町はあえて言ってませんけど、入学の時の事故の事は打ち明けてたんですか?」
結衣「っそ、それは……」
小町「雪ノ下さん、兄がこっちで刺された事を知ってますか?」
雪乃・結衣「「!?」」
小町「あ、これ他言無用でお願いします。とは言ってもこんな所ですし、口にするのも世間的にアレなので、あえてメール打ちますね。小町やっさしーい。それに何ヶ月ぶりの返信ですよね、きゃはっ」
カチカチカチカチカチカチ…
ピローン
結衣「………!?」
雪乃「……由比ヶ浜さん、なんて書いてあるのかしら」
結衣「ゆ、ゆきのん…これ……」ガタガタ
【刑事さんと兄の会話を盗聴してたんですが、刺した犯人が『恨むなら、雪ノ下議員を恨め』とか言ってたらしいですよ。どういうことなんでしょうかね?】
まだ頑張れるのなの
むしろ現実逃避で貫徹してやるぞオルァなの
雪乃「………!?……!!…!!!!???」
小町「小町からのお話はそれだけです。あ、急ぎの用事だったんですよね。どうぞどうぞ」スッ
雪乃「……」
結衣「…ゆ、ゆきのん……」
雪乃「え、ええ…失礼するわ」
こなた「……修羅場だったね」
小町「あっちゃー…皆さんも居ることを忘れてた……変な空気にしてすいません」ハァ
つかさ「よく分からなかったけど、小町ちゃんがすごーく怒ってたのは分かったよ。多分……八幡くんの事だよね?」
小町「あー…忘れてくださいっ あの2人は兄の人生のうち、切り捨ててもいい過去ですから。……兄も、今の生活で、皆さんと一緒の方が幸せそうなので」
こなた「……私達からデリケートな部分にはあまり深入りしないよ。でも何かあったらお姉さん達に頼るんだよー」
かがみ「あんたはお姉さんって体形でもないけどな。……まぁ、確かに困ったらいつでも頼るんだぞ」
小町「……ありがとうございますっ」
結衣「ゆきのん、これ……どういう事?」
雪乃「………わからない、わ。何でこんな事になったのかすら…」
結衣「わからないじゃないよ!こんな、こんなのって…」
雪乃「………」ギリッ
「おやー、雪乃ちゃんにお友達ちゃんかな?」
八幡「………」タッタッタッ
八幡(何でッッ!あんなトコに居たんだよ!!!)
八幡「……うっ」オエッ
八幡「あー公衆便所ってなんであんな汚ぇーんだろ、クソくらい流せよ……」
八幡(あいつらがトラウマになりつつあるな……思い出しただけで吐きそうだ)
「………あ」
八幡「………」ハァ
「…あの」
八幡「何て日だ…ホントに、何て日だ……」
「…… あの」
八幡「あーもう。帰って寝て忘れよ……」
「………あ、あの」チョイ
八幡「うひょぉあっ!?」
「!?」
八幡「え………?」
「あの… 先日はどうも……」ペコッ
八幡(………え誰)
「…元日に ……神社でお財布を探すのを手伝ってもらって」
八幡「……………………」
八幡(うっすらと思い出して来た。そんな事もあったような無かったような)
「それで お礼を…」
八幡「いや、い、いい。気にしゅ…すんなよ」アセアセ
「…でも」
八幡「なんつーか、ほら。当然のこと(?)をしたまでというかなんというか」
「……この辺…陵桜に通ってるんですか」
八幡「あ…あぁ?そうです……」
「…岩崎みなみ と言います。入学したら、改めてお礼をさせてください」ペコッ
八幡「いや…別にそんな」
みなみ「…………………」ジー
八幡「………あんま見つめんでくれ、初見の人間には絶賛コミュ障発動するんだよ」
みなみ「…お礼を……………」ジー
八幡「………いや、本当お礼なんて」
みなみ「お礼……………………!」ジー
八幡「……あの、分かったからそんな見つめないでくれ」ガクッ
みなみ「…」ホッ
八幡「……頑固だなオイ だが何というか俺と同じ匂いを感じるものがある、いや性格とかじゃなくてな」
みなみ「…?」
八幡「まぁ、来年度からウチに入学なんだよな。………頑張れよ」ポン
フニッ
みなみ「」
八幡「………えっ」
八幡(えっ 男じゃないの)ガーン
みなみ「!!!?!!!?」バチィィィーン
八幡「うがっ!!!」
,
八幡「……」パッチリ
八幡(2時間は気絶してたのか……やべ、スマホ充電切れそう)スッ
みなみ「……」ズーン
八幡「うおっ!?……す、すみませんでした! 警察だけは、警察だけは勘弁してください!!」
八幡(俺としたことが…俺としたことが……ストレスで脳みそポポポポーンになってたとはいえとんでもないことをしでかしてしまった…!!!)
みなみ「……いえ …気にしてないです……」ズーン
八幡(気にしてる 気にしてるよコレ)
八幡「じ、ジャージだったから気づかなかったというか……スマン」チラッ
みなみ(……今目線が10cm下がった…)チラッ
胸「ペターン」
みなみ「………………………」ズズーン
八幡「マジでホントにすいませんでした……」
八幡(慣れないことはするもんじゃないっていうアレですね分かりました)
ポツ…ポツ……
みなみ「………雨」
八幡「ってこの公園雨宿りできる所が無いな、あそこのコンビニまで走るぞ」
みなみ「…」コク
ザー ザー
八幡「ツいてねぇ…何でこうツいてない事って重なるんだろうな?」ビッショリ
みなみ「……よく ありますよね」ビッショリ
八幡「……ちっと待ってろ」
みなみ「?」
アリアッシター
八幡「これ」スッ
みなみ「……え」
八幡「タオルとか飲み物とか食い物そんな感じの。許してもらおうとか考えて無ぇから好きなのとってくれ」ゴシゴシ
みなみ「……ありがとうございます」ガサゴソ
八幡「……」ゴシゴシ
みなみ「……」フキフキ
ガサゴソ
肉まん「ウイッス」
みなみ「!」
肉まん「モチモチヤデー」
みなみ「………」モミモミ
肉まん「フッ」
みなみ「」チラッ
胸「ペターン」
みなみ「………」サワサワ
八幡「……悪かった。警察だけは本当に勘弁してくださいお願いします…守るべき妹がいるんです……」ズーン
みなみ「…ち、違っ」ビクッ
八幡「…俺が言っていいセリフじゃないかもしれんが、そんなに思い詰めなくてもいいと思うぞ。お前まだ中3だろ」
みなみ「…はい」
八幡「……入学前からそんな斜に構えるなよ、先は長いんだから成長するだろ」
みなみ「……ですよね…!」
八幡「じゃあ、雨も上がったから帰るわ。あ、通報は勘弁してください、警察には悪い思い出しかないんでホント」ペコペコ
みなみ「……肉まんとホットレモンに免じて許してあげます」ニコッ
八幡(……助かった…)
みなみ「……お名前 伺っても…」
八幡「………どうせ忘れる…いや、忘れてくれ。今日は何もなかったって事で」
みなみ「……通報」ボソッ
八幡「比企谷八幡ですごめんなさい」
みなみ「ふふっ…」
八幡「じゃあな」タタタッ
みなみ「あ…」
八幡(俺は今日、ものすごくやってはならないことをしでかしたのだと。後に思うことになるのだろう。そんな気がしてならない)
小町「さて今は何時ですか」
八幡「9時」
小町「あの後小町はすごーーーーく大変でした」
八幡「はい」
小町「それから家に帰っても1人で寂しかったです」
八幡「もう高校生だろお前」
小町「これだからゴミぃちゃんは……寂しかったといったら寂しかったの!」
八幡「分かった分かった、今度卒業祝いと合格祝いをかねて飯食いに連れて行ってやるから許せ。無論ゆたかも同行させるが」
小町「小町達まだ卒業してないよ」
八幡「卒業式には出席するとも」
小町「いいけど あんまり目立った格好はしないでね」ピッ
八幡「来るべき日の為に新品でデジカメ買った」
小町「うぉ…流石にそれはどうなのお兄ちゃん……」
八幡「バイトってやるべきだわ。本当」
小町「お兄ちゃん!ついに働く意思がッ!」
八幡「バイトはな」シレッ
小町「それでも成長だよっ!正直小町が養うには2、3年足りないと思ってたけどそんな事なかったね!」
八幡「お前に養われる事前提なのかよ」
流石にHPが底を尽きたのなの…
迷惑かけてスマソなの
昼か午後くらいには戻るのなの
超こんばんはです
もう少ししてから超投下しますのでちょい待ちでお願いします
ピンポーン
ガチャ
こなた「にゃんぱすー」
小町「こなたさんいらっしゃーい、さぁさぁ兄の部屋へどーぞ」
かがみ「おっすー」
つかさ「こなちゃんおはよー」
こなた「八幡まだ寝てるの?」
八幡「………朝っぱらから人の部屋に集合とかやめてくんない。まだ7時だぞ」モゾモゾ
かがみ「小町ちゃんとゆたかちゃんの卒業祝いにご飯食べに行くんでしょ?早く起きなさいよ」
八幡「昼からの予定だし何故お前らまで来てるし。てかサラッと俺の部屋に入るなよ……」モゾモゾ
つかさ「小町ちゃんが通してくれたんだよー」
こなた・かがみ「「同じく」」
八幡「………」
かがみ「寝るなっつの」
八幡「……いやもうマジで寝かしてくれ、あんま寝てないんだよ…」イライラ
かがみ「っとに…仕方ないな、1時間したら起こしにくるからね」
八幡「さすが……zzZ」
こなた「さすがかがみん、通い妻」
かがみ「誰が通い妻だっ 殴るぞ」ゴツン
こなた「もう殴ってるよぉ…」ヒリヒリ
つかさ「じゃあ、あと1時間何しよっか…?」
こなた「全員揃ってから部屋を散策しちゃいまshow!」
ピンポーン
みゆき「皆さん、こんにちは」
小町「お兄ちゃんは……あ゛~、まだ寝てるのか」
八幡「zzZ」
ゆたか「お兄ちゃん、ぐっすりだね」
こなた「みゆきさんみゆきさん」
みゆき「はい?」
こなた「八幡のベットの下……気になりますヨネ?」ニヤリ
みゆき「…?」
こなた(あっれぇ…この天然子ちゃんはこういうのもご存知ないのかーー)
こなた「とりあえず進撃~」ゴソゴソ
八幡「………zzZ」
かがみ「ちょ、流石にそれはまずいだろっ いろいろと!!」
こなた「あぁ~、やっぱりかがみんは……っていうかみゆきさん以外みんな分かるよネ」ゴソゴソ
ゆたか「それは……その」カァァ
つかさ「八幡くん、も男のコだし……」カァァ
みゆき「……」グスン
かがみ「やめた方がいいって、おいっ」
こなた「大丈夫大丈夫~……おっ、何か出た」ズボッ
かがみ「ゆたかちゃんは見ちゃダメ……って、何それ」
ゆたか「制服…ですか?」
小町「ゆたかちゃん正解~。お兄ちゃんが着てた制服だよ、それ」
みゆき「何故ベットの下などという場所に……?」
こなた「他には何かないのかなぁ」
スマホ『冷たいパフェ 焼きたてクッキー 違う甘さで~♪』prrrrrr
つかさ「これ……ゆたかちゃん?」キョトン
ゆたか「は、はうぅっ!お兄ちゃんのばかぁー!」ポカポカ
八幡「………んがっ ……zzZ」
小町「ちなみにメールの着信音は小町の声みたいですよ。むしろ小町的にポイント高いんでオッケーですけど」
かがみ「何というか…シスコンって凄いんだな」
こなた「ん……この本、って」ヒョイ
小町「はいそこまでですよー。これ以上はNGゾーンですよー」ヒョイ
こなた「にゃんですとっ」
かがみ「……何の本だったのよ」コソッ
こなた「やーんかがみんえっちぃ~」
かがみ「ふんっ!」ゴツン
こなた「ぁうっ!!」ヒリヒリ
いやスマソなの
本気で熱出して丸一日寝込んでたのなの
いやスマソなの
本気で熱出して丸一日寝込んでたのなの
!?
八幡「……うるせぇんですが」ジロッ
小町「はいはーい。皆さん下にいきましょうっ お茶とお菓子と兄のアルバムを出しますから~」
八幡「おいやめろ」
小町「ならさっさと起きる」
八幡「さっき言っただろ、かがみんが1時間したら起こしてくれるって……」
小町「もー。中学生の頃の見せちゃうよー?」
八幡「マジでやめろ怒るぞ」
小町「………はぁ、お兄ちゃ~ん。せっかくゆたかちゃんがお兄ちゃんに買ってもらったお洋服で来てるんだからさぁ」
八幡「……」ピクッ
小町「小町もお兄ちゃんに買ってもらった、……下着。履いてるよほら」チラッ
八幡「えそんなの買ったか見せてみろホラ」ガバッ
小町「うっそーん」キャピッ
八幡「」
かがみ「……1時間と待たずして起きてくれてよかったわ」
八幡「……はぁ」
つかさ「八幡くん、クッキー作って来たんだけど。食べるかなぁ?」
八幡「食べる」ヒョイパク
こなた「私もー」パクッ
八幡「………?」
こなた「おぉー。相変わらず美味しいねぇ」
つかさ「……」ニコニコ
小町「ほほう。じゃあ小町もいただきます」
つかさ「………」ニコニコ
みゆき「すごく美味しいですね」
かがみ「……」
八幡「……?」
小町「さぁさぁお出かけですよっ」
八幡「そういえば」
かがみ「あんたが言うと何の話を振られるのか身構えるわね」
八幡「俺を何だと思ってやがる。……かがみとつかさは双子なんだよな」
つかさ「そうだよぉ~。私が後に出てきたんだってー」
かがみ「ちなみに私達は二卵性だからね」
こなた「二卵性と一卵性ってどう違うの?」
みゆき「一卵性は一つの受精卵から、二卵性は二つの受精卵から出来たという違いですよ」
八幡「じゃあ血液型も違うのか」
かがみ「二卵性は血液型が違うこともあるけど、私達は両方とも同じよ」
八幡「そんなもんか」
こなた「血液型……みゆきさんって几帳面だしA型っぽいよね」
八幡「A型って几帳面なイメージがあるかな、泉に限ってそれはあり得ないから多分A型じゃあるまい」
こなた「含みがある言い方だなぁ。八幡はどうなのさ」
小町「兄はA型ですよ?」
「「「「えっ」」」」ザワッ
八幡「おい。なんでお前らそろいも揃って驚いてんだよ」
ゆたか「ご…ごめんなさいお兄ちゃん。私もちょっとびっくりした……かも」
八幡「………ゆたかぁ」ホロリ
ゆたか「だ、大丈夫だよっ もしも何かあった時には私の血を分けてあげるからっ」
八幡「ゆたかぁ…!」ホロリ
こなた「わからないよぉ~?実は複雑な家庭事情があって血液型を偽っているのかもしれないし」
八幡「実の妹がいる前でそういうちょっと敵意をむき出して言うのはやめろ。血が繋がってないって分かったらどうなるか分からないだろうが俺が!」
小町「そこまでいくとただの変態だよ…まぁ小町的にはそれもありかなーって。あ、今のポイント高いかもっ」
こなた「デジャヴを感じるなーって」
かがみ「あんたら兄妹って…」ハァ
ゆたか「お兄ちゃん…私、血が繋がって無いよ……?」
小町「おぉーっと!ここで天然か狙ってか、ダークホースの参戦だっっ!」
八幡「やめろ……これ以上俺を惑わせないでくれ妹達よ…」
八幡「やっぱり血液型云々は当てにならないな。性格の真逆なかがみとつかさもB型だってんなら尚更だ」
かがみ「どぉいう意味だ」
八幡「なんでもないですごめんなさい」
かがみ「というか血液型に限らず性格診断ってさ、当たってる部分とそうでない部分がどこにもあって、どこに誰が来てもそれなりにあってるように感じるだけなんじゃ……」
八幡「今頃気付いたのか、俺なんて中学の時に女子が俺以外の男子に血液型を聞いては本を見て何か言ってるのを立ち聞いて悟ってたぞ」
かがみ「…なんていうか、不遇ね」
八幡「全然気にしてませんけどね?いや全く気にしてませんかったですけどね?」
こなた「まぁまぁ、そーゆーのとか色々な鬱憤を晴らすためにもさ、気晴らしにパーッと映画でも見に行こうよー」
みゆき「私は映画館に行くのは初めてなので、ちょっと楽しみです」
ゆたか「今は何がやってるんでしょうね?」
こなた「すごく怖くて話題のホラーがやってるらしいよ?」
つかさ・ゆたか「「!!」」
かがみん「おー、じゃあそれいってみよかっ」
つかさ(気が晴れない…それは気が晴れないよぉ……)フルフル
ゆたか(怖いやつかぁ……大丈夫かな…)カタカタ
八幡「…」
かがみ「八幡?」
八幡「ホラー系はなぁ……ていうか展開に見飽きてな」
こなた「見飽きるほど!?」
八幡「たまにはぽわぽわホカホカした感じのでも見ようと思うんだが。男1人ってのはちょっと空気に耐えられん」チラッ
つかさ・ゆたか「「!」」
こなた「んーじゃあ”怖いのがニガテ”で”まだ無理”な人が八幡に同行するって事で」ニヤリ
つかさ(ど、どうしよう……)
ゆたか(むー……)
八幡「おま、なんちゅう事を……」
こなた「んー?いや別に無茶して怖いのを見て欲しいわけじゃないからさァ」
かがみ「えげつないこと言うわね…」
こなた「八幡も実は見飽きたとかいって実は苦手なだけなんじゃないのー?」
八幡「あ?」
八幡「人をのせるのが上手い奴って案外身近に居るもんだよな」
かがみ「なんでこういう時ばっかり頭の回転が早いのかしら」
八幡「………」チラッ
つかさ(うあ うあぁぁぁ……)ガクブル
ゆたか(ふぇぇぇぇぇ………)ブルブル
八幡(………心配だ)
こなた「私ポップコーンのキャラメル味っ」
八幡「ふざけんな自分で買え」
こなた「ちぇーっ」
八幡「小町とゆたかは何食う?ホットドック?」
小町「小町はそれでー」
ゆたか「私は…遠慮しとくよぉ」
八幡「遠慮すんな。食いたいもんがあったらなんでも言えよ?」
ゆたか「……じゃあ、こなたお姉ちゃんと同じポップコーン食べたい」
八幡「泉、お前キャラメルだったよな。すいません2つください」キリッ
こなた「ゆーちゃんありがとー!」
八幡「つかさとかがみも要るもんあったら言っとけ。もうこの際、映画代以外は出してやる」
つかさ「じゃあ、今度私がお菓子作ってお返しするねっ。綿あめくださーい」
八幡「綿あめ無いだろ」
アリマスヨー
八幡「あるのかよ」
かがみ「私は………その」
八幡「しお味な、分かった」
かがみ「えっ、あ…なんで」
八幡「………なんとなく?」
かがみ「……ありがと」
八幡「ん」
こなた「また太りますヨ~」ケケケケケ
かがみ「うぐぅっ や、やっぱりいい!私いいっ!!」
八幡「…じゃあ俺が食うわ。みゆきさんは?」
みゆき「じゃあ、コーヒーをいただけますか?」
八幡「おう」
こつ
か八み
小ゆ
八幡「密集しすぎじゃね」
小町「お兄ちゃんの右隣は小町の特等席なのにー」プー
ゆたか「ごめんね、小町ちゃん」アセアセ
小町「ゆたかちゃんなら許す」ウム
つかさ「はっ はち、八幡くん。怖かったら私に掴まってていいからねっ」ヒシッ
八幡(腕ガー 匂いガー 感触ガー)ドキドキ
かがみ「………」ゴゴゴゴゴ
つかさ「うぅー…」ギュッ
八幡(あれ 俺今リア充じゃね?……いやおちつけ八幡、つかさだ。つかさは癒し属代表選手だ。そもそもリア充とはリアルが充実している者を指すものでありそもそもリアルになんら求める物がない俺は該当する。つまり俺こそリア充、違うか。違うね)
みゆき「そろそろ始まるようですよ」クルッ
フワ~ン
八幡(何だこの匂い)ハッ
みゆき「どうされましたか?」
八幡「……みゆきさんってシャンプーとか何使ってんの?」
みゆき「えぇっ す、すいません。変な匂いでしょうか…、髪の毛には気をつかっているつもりなのですが……」
八幡「いや、何かいい匂いがすると思ってな。何だろこれと思ったらみゆきさんの髪だったって話」
みゆき「そ そうですか…?」カァァ
八幡「いや変な意味じゃないからな。あわよくばお友達から始めてクンカクンカスーハスーハしたいとか思ってないから安心してくれ」
こなた「本音ダダ漏れだよー」
みゆき「? ?? あ、ありがとうございます」
かがみ「……八幡?映画が始まるわ・よ!」ゴキィッ
八幡「うごっ……何しやがる…」ヒリヒリ
かがみ「別に。早く前を向け」
八幡「理不尽な…何でキレてんの。カルシウム足りないの」
かがみ「毎朝牛乳とビタミンはちゃんととってるわ」
こなた「みゆきさん。何でビタミン?」
みゆき「ええっと、その……すいません、お恥ずかしながら勉強不足で…」
八幡「牛乳だの魚だの食っても普通、カルシウムは20%くらいしか吸収されないからな。そこでビタミンも一緒に摂取するとカルシウムが効率良く吸収されるわけだ」
こなた「ほぇー」
みゆき「そうなのですか……勉強になります」
かがみ「へぇー」
八幡「いや何でお前は知らないんだよ」
かがみ「そんなの普通知らないわよ。一緒に摂るといい、ってどっかで聞いただけだもん」
八幡「なんだそりゃ」
↑そゆことですスマソ
つかさ「八幡くん家庭科とか強いもんね。ね、大学とか決めた?」
八幡「……春休みにまで学校関係を持ち込まんでくれ。まだ決まってないな」
つかさ「えへへ、私お料理系の専門学校とかいいなぁって思うんだけど…八幡くんも一緒にどうかなー……とか」モジッ
八幡「調理系専門か……社畜云々とか考えると悪くないな。かがみはどうなんだ?」
かがみ「私は法律系かな」
こなた「かがみは弁護士志望だもんねぇ」
八幡・こなた「「その折にはよろしくお願いします」」
かがみ「その折って何だ。予定でもあるのかよっ」
ギョルァァァァ!!!!!
つかさ「ひぃぃぃぃぃぃっ」ガシッ
ゆたか「───!────!!!!」ガシッ
八幡「ちょ、つかさ、首、首きまって、でゅがら…ッエフッェッ」
かがみ「わー楽しそうねー?」ギチギチ
八幡「なんでおばえばで……ギブ、ギブギブ…」ポンポン
小町「皆楽しそうだなぁホラー映画なのに」
みゆき「……!」マジマジ
こなた「みゆきさん、ホラー系はいける口なのかぁ」
八幡「絵がやべぇ。R15じゃないのが不思議なくらいだ」ポリポリ
つかさ「」ガクガク
ゆたか「」ブルブル
かがみ「………」
八幡「………ちょっと食っただけだから」スッ
かがみ「……、いい」
八幡「ポップコーン1袋じゃそんなに変わんねぇよ。我慢すんなほら」
かがみ「………」ガシッ パクパク
みゆき「そろそろ奉仕部としての活動をキチンとしようと思うのです」
八幡「春休みなんだが。映画終わって感想云々よりもそれですかみゆきさん」
みゆき「だからこそです。休みの内から明確な活動理念と行動範囲、さらには部員間での」
こなた「えー めんどくさいよぉ」
かがみ「部長がそれでどうするのよ あんたが率先していろいろしないといけないのに」
ゆたか「私も来年はこなたお姉ちゃんと同じ部活に入ろうかなぁ」
小町「小町もー。で、何でよりによって奉仕部なんかに入ってるのお兄ちゃん」
八幡「脅された。不都合は今んとこ無い」
小町「……ならいいけど」
つかさ「お腹が空いちゃったなぁ」
こなた「ご飯食べながらお話しようよー。そこの店……じゃなくてあっちの店でっ」
小町「……そうですね あっちの方が美味しそうです」チラッ
八幡「………すまん」
かがみ「何であっちの店?」
つかさ「この前小町ちゃんが怒ってた人達がお店の中にいるみたい。ほら、あの黒い髪の人とオレンジの人」
みゆき「???」
陽乃「うーん、華麗にスルーされちゃったねぇ。比企谷くんてばいつの間にあんな女の子達を引き連れたリア充になってたんだろ」
結衣「………」
雪乃「………」
陽乃「作戦の練り直しかな」
こなた「ウマウマー」パクパク
八幡「フッ、精々ガツ食いしているがいい。今回のジャン拳は一味ちがうぜ」
こなた「ふんふーん♪」
みゆき「………」パクッ ビクッ!!
八幡「………みゆきさん、食わねぇの」
みゆき「じ、実は歯が痛くて……ちゃんと毎日綺麗に磨いているつもりなんですが」ヒリヒリ
八幡「あーいるよな。綺麗に磨いてても虫歯になりやすい人、早く歯医者行けよー」
みゆき「………善処します」ニコ…
八幡「俺の経験上、善処します。は基本的にやる気がない人の言う事だな」
みゆき「あぅー」
みゆき「歯医者さんのドリルというかなんというか…いろいろと苦手なものが勢ぞろいしているので……色々と理由をつけて行かなかったりする事が多く…」
八幡(サラッとみゆきさんらしくもないとんでもない事を言った件)
こなた「歯医者さんってどんなのなの?行ったことないから分かんないやー」
八幡「歯医者が手にドリルを持って歯を削ったり穴を開けたり詰め物をしたり口に痛くて苦い注射をする地獄のような所だ……!」フフフフフ
こなた「そっ!? それはちょっと怖いかなぁ…」
かがみ「あんたも言い方。あながち間違ってないけど」
八幡「だろ?」
みゆき「痛かったら言ってくださいねー、なんて言われますが…」
みゆき『あわ あわわわ……』
ギュイン
みゆき『い、 いふぁいれふ~~っ』
歯科医『あー はい、すぐ終わりますからねー』ギュイイイン
みゆき『ふぁぁぁ』ゴリゴリゴリ
つかさ「わかるっ やめてくれないよねっ」ウンウン
八幡「ゆたかは歯医者とか行くのか?」
ゆたか「私も行った事無いかも」
八幡「そうか、キチンと磨いててゆたかはいい子だな」ナデナデ
ゆたか「子供扱いしないでよぉー」
こなた「ヘイユー、私もちゃんと磨いてるんですがー?」
八幡「そうか」
こなた「むー」プクー
みゆき「それで奉仕部の来年からの活動方針ですが」
八幡「とりあえず黒井先生からの依頼待ちだな、今んとこ。ゆたか、口の周りにケチャップ」フキフキ
ゆたか「んーっ」
みゆき「お話を聞くに基本的には先生方かの依頼、もしくは生徒からの自発的な依頼が主体ですが。私達からも見回りをしてみるのはどうかと提案してみるわけです」
かがみ「あと奉仕部の名の下にお金のやり取りもできるだけ止めて欲しいわね」
八幡「ほんとにな」ジロッ
こなた「なんのことやらー」
みゆき「ちゃんと活動をすればその内部費申請も通りま……通しますから」ウフフ
八幡(言い直した)
かがみ(言い直したわね)
つかさ「合宿とかしようよ。老人ホームとか、色んな施設のお手伝いをするの」
八幡「老人ホームねぇ」
みゆき「そういうのはボランティア活動、として内申書に書くことも可能ですよ」
かがみ「いいわね、やりましょ」
小町「飲み物お代わりとって来ますね。お代わり要る人いますかー?」
八幡「俺 珈琲」
小町「お兄ちゃんはさっさと立つ!」
八幡「うへぇ」
小町「えー、オレンジジュースとアイスティーと……」
八幡「……烏龍茶とか久しぶりに見た気がする。ちなみに麦茶に砂糖を入れるとアイスティーの味になるぞ」
小町「へー」
八幡「興味無いっすね、さーせん」ドンッ
「…あっ」
バシャッ
八幡「あ しゅ、すんません」ペコペコ
「……いえ …服にはついてないので」
八幡「」
みなみ「…お久しぶりです」ペコッ
店員「床はこちらでモップかけるので大丈夫ですよー」
八幡「」
みなみ「…すいません」
小町「おょ?お兄ちゃん、知り合いの方?」
八幡「え あ、あぁ」
みなみ「…」ペコッ
小町「……どこかで見たような」
八幡「お前と同じ歳だぞ。多分受験会場で見たんじゃねーの」
小町「あぁーそういえばそうかも。大人びてるから歳上かと思った」
みなみ「……」フクザツ
ゆたか「あの時の優しい人っ」
八幡「………あー、ゆたかが助けてもらったとかいうのが岩……崎さんだったのか。世話になったな」
岩崎「……当然のことです」
ゆたか「ごめんなさい、ハンカチは入学した後にお返ししますっ。同じクラスになれたらいいなぁ」
岩崎「…あげたつもりだったから」
ゆたか「あはは… もしかして私が落ちたりとか……」
岩崎「……入学、…落ち……成る程。つまり同じ歳…」
ゆたか「あぁなるほど そういうことだったんですね」
岩崎「…岩崎みなみ、です」
小町「比企谷小町でーっす」
ゆたか「小早川ゆたかです、皆で一緒のクラスになれたらいいなっ」
八幡「俺2回くらい留年しようかな」
小町「さすがにそれはちょっと…」
みゆき「あら、みなみさん?」
みなみ「……みゆきさん …こんにちは」
八幡「みゆきさんとも知り合いか」
みゆき「うちの親戚の子なんですよ」
八幡「世の中狭いな本当に」
みゆき「お母様も一緒なんですか?」
みなみ「いえ 図書館で勉強して来た帰りなので…入学してからも余裕が持てるように…」
八幡「だとよ」
小町「あ、 あははー」
ゆたか「すごいなぁ…私なんて体が弱い体質が嫌で……」
みなみ「……私は体格が嫌」
ゆたか「えー?背が高いのは羨ましいよぉ」
みなみ「……」サワサワ
八幡「あぁ、体格な」チラッ
みなみ「……」ジー
八幡「」ハッ
みなみ「……」スッ
ピピピ prrrr
八幡「誠に申し訳ありませんでした」サッ
小町「お兄ちゃんが咄嗟に土下座をした!?たとえプライドがゴミ以下の掃き溜めの中にあったとしても普段土下座なんてしないお兄ちゃんが!!」
八幡「言い過ぎだちくしょー」
みなみ「……冗談です」フッ
八幡「召喚(コール)するのはもはや冗談じゃないと思うんだが」
みなみ「……」フフッ
八幡「それに、俺にかかれば土下座くらいなんでもない。プライドの高さなんてそこ辺の海面よりも低い。むしろこの店の中という場所で男に土下座させているという女学生はどう映るんだろうな?」ニヤリ
みなみ「…!」ハッ
ザワザワ…
ナニアレー…
みなみ「あの 頭をあげてください…」アセッ
八幡「……」シーン
みなみ「やめ あの…頭を……」アセアセ
八幡「………」シーン
みなみ「…あ あのあの……」アセアセアセ
八幡「…………」シーン
みゆき「比企谷さん、経緯は存じませんが、それ以上みなみさんを困らせないでください。私達も周囲の目に晒されているんですよ……?」ドドドドドドド
八幡「」ビクッ
八幡「いやー 急に腹が痛くなってどうしようかと思ったけど治ったわーー」
ナーンダ
ヒトサワガセダナ
みなみ「…」ホッ
みゆき「よろしければみなみさんもご一緒しませんか?比企谷さんがお会計をもってくださるようですので」ニコッ
小町「わぁブラックみゆきさんだ」
みなみ「いえ… …そんな」
みゆき「比企谷さんも……ね?」ニコ…
八幡「」
こなた「ほほう、そっちのおにゃのこがゆーちゃんがお世話になったという」
みなみ「……岩崎みなみです」ペコ
こなた「会えてよかったね」
つかさ「陵桜(ウチ)に来るのー?」
みなみ「…そのつもりです」
つかさ「後輩さんかぁ、私、柊つかさ。こっちは双子のお姉ちゃん」
かがみ「柊かがみ そっちのちみっこはゆたかちゃんの従姉妹で泉こなたね」
せやった…姉妹のような関係やった……読み返さんと…なの
ゆたか「あはは… もしかして私が落ちたりとか……」
岩崎「……入学、…落ち……成る程。つまり同じ歳…」
ゆたか「あぁなるほど そういうことだったんですね」
岩崎「…岩崎みなみ、です」
小町「比企谷小町でーっす」
ゆたか「小早川ゆたかです、皆で一緒のクラスになれたらいいなっ」
八幡「俺2回くらい留年しようかな」
小町「さすがにそれはちょっと…」
みゆき「あら、みなみさん?」
みなみ「……みゆきさん …こんにちは」
八幡「みゆきさんとも知り合いか」
みゆき「私とは姉妹のような関係なんですよ。とても仲良くしていただいて」ニコニコ
八幡「世の中狭いな本当に」
みゆき「お母様も一緒なんですか?」
みなみ「いえ 図書館で勉強して来た帰りなので…入学してからも余裕が持てるように…」
八幡「だとよ」
小町「あ、 あははー」
ゆたか「すごいなぁ…私なんて体が弱い体質が嫌で……」
みなみ「……私は体格が嫌」
ゆたか「えー?背が高いのは羨ましいよぉ」
みなみ「……」サワサワ
八幡「あぁ、体格な」チラッ
みなみ「……」ジー
八幡「」ハッ
みなみ「……」スッ
ピピピ prrrr
八幡「誠に申し訳ありませんでした」サッ
小町「お兄ちゃんが咄嗟に土下座をした!?たとえプライドがゴミ以下の掃き溜めの中にあったとしても普段土下座なんてしないお兄ちゃんが!!」
八幡「言い過ぎだちくしょー」
みなみ「……冗談です」フッ
八幡「召喚(コール)するのはもはや冗談じゃないと思うんだが」
みなみ「……」フフッ
八幡「それに、俺にかかれば土下座くらいなんでもない。プライドの高さなんてそこ辺の海面よりも低い。むしろこの店の中という場所で男に土下座させているという女学生はどう映るんだろうな?」ニヤリ
みなみ「…!」ハッ
ザワザワ…
ナニアレー…
みなみ「あの 頭をあげてください…」アセッ
八幡「……」シーン
みなみ「やめ あの…頭を……」アセアセ
八幡「………」シーン
みなみ「…あ あのあの……」アセアセアセ
八幡「…………」シーン
みゆき「比企谷さん、経緯は存じませんが、それ以上みなみさんを困らせないでください。私達も周囲の目に晒されているんですよ……?」ドドドドドドド
八幡「」ビクッ
八幡「いやー 急に腹が痛くなってどうしようかと思ったけど治ったわーー」
ナーンダ
ヒトサワガセダナ
みなみ「…」ホッ
みゆき「よろしければみなみさんもご一緒しませんか?比企谷さんがお会計をもってくださるようですので」ニコッ
小町「わぁブラックみゆきさんだ」
みなみ「いえ… …そんな」
みゆき「比企谷さんも……ね?」ニコ…
八幡「」
こなた「ほほう、そっちのおにゃのこがゆーちゃんがお世話になったという」
みなみ「……岩崎みなみです」ペコ
こなた「会えてよかったね」
つかさ「陵桜(ウチ)に来るのー?」
みなみ「…そのつもりです」
つかさ「後輩さんかぁ、私、柊つかさ。こっちは双子のお姉ちゃん」
かがみ「柊かがみ そっちのちみっこはゆたかちゃんの従姉妹で泉こなたね」
え?投下のやり直しなんてしてないのなの
>>240
「あなたは何を言ってるのかしら…。私たちが?あの腐った目の男を?こんなにもとんでもない風評被害を思いつくなんて、流石の妄言だわ。いっそ文章家にでもなったらどうかしら。もちろん私はそんな人が書いた文章なんて髪の毛先程も興味が湧かないのだけれど。むしろ、彼に関しては私たちの方が被害を被っているの。不幸にもこちらがあの男と話さなければならないことがあるのに、あの男はこちらから連絡しても反応を返さないのよ。こちらが嫌々にもなけなしの優しさと憐憫を持って連絡をしてあげたというのに、これはもう立派な侮辱罪が適応するわ?そもそも彼が私たちを避けるような事をしなければ、わざわざあの男なんかの住所や連絡先を調べるなんて手間を取る必要もなかったの。こちらの方が多大な迷惑をかけられた被害者なのよ?なのに私たちの顔を見て逃げるだなんて、それこそ罪悪の所存とは思わないのかしら。せっかく彼が寄り付くであろう場所にわざわざこちらから出向いてあげているというのに。…ここまでくれば分かるでしょう?悪いのは私たちではなく、彼よ。(キリッ」
「…え?えっと。そ、そういうこと…なのかな?あれぇ?…うん!そういうことだから悪いのはヒッキーだよ!ヒッキーマジキモイ!」
八幡「俺は……」
みなみ「……比企谷」
八幡「いやそれもちょっとどうかと思うが」
みなみ「………」
八幡「……え、マジで?」
みなみ「…冗談です」フフッ
八幡(……なんなんだよ)
小町(ここに来て更にダークホースかな…?)ククク
こなた「ヒキガエルさんはDoだい?」
八幡「なんでそのあだ名知ってるんだよ。やめろよ人のトラウマほじくり返すの」
こなた「八幡だって私の扱いが雑じゃーん。これから先ヒキガエル君と呼ばれたくなければもっと私を可愛がれーっ」ムキー
八幡「………」
こなた「………」
八幡「……泉はちっこくて可愛いなぁ」ワキワキ
こなた「ちょっ その手はなにっ!その目はなにっっ!?」
八幡「可愛いがられたいんだろ。いいからそこ動くな……な?ちょっとくすぐったいだけだ」ジリジリ
こなた「よ 寄るなロリコンっ!寄らば撃つ!………つかさを!」バッ
つかさ「えぇぇっ 私~!?」
酉抜けスマソ
八幡「……卑怯だぞ」ジリジリ
こなた「少しでもそう思うなら歩を止めたらどうかね八幡…、つかさを前に尚更危ない目になってるよ……!」ブルブル
八幡「気のせいだろ」
つかさ「は…八幡くん……?」
八幡「くっ、このままだとつかさまで巻き込んでしまう。だが、尊い犠牲ということで…」
かがみ「それ以上つかさに近付いたら[ピーーー]」
八幡「すいませんでした」
ゴンゴンッ
八幡「解せぬ」ヒリヒリ
こなた「同じく」ヒリヒリ
かがみ「高校生にもなって何を巫山戯てるのよそこのちびっ子と変質者は」
八幡「変質者じゃねーよ 俺はアレだ、博愛精神の名の下に泉に制裁を、つかさを愛でようとしただけだ」
かがみ「だまれこのケダモノっ 地獄に落ちろっ」
八幡「ひでぇ」
八幡「……卑怯だぞ」ジリジリ
こなた「少しでもそう思うなら歩を止めたらどうかね八幡…、つかさを前に尚更危ない目になってるよ……!」ブルブル
八幡「気のせいだろ」
つかさ「は…八幡くん……?」
八幡「くっ、このままだとつかさまで巻き込んでしまう。だが、尊い犠牲ということで…」
かがみ「それ以上つかさに近付いたら殺す 」
八幡「すいませんでした」
ゴンゴンッ
八幡「解せぬ」ヒリヒリ
こなた「同じく」ヒリヒリ
かがみ「高校生にもなって何を巫山戯てるのよそこのちびっ子と変質者は」
八幡「変質者じゃねーよ 俺はアレだ、博愛精神の名の下に泉に制裁を、つかさを愛でようとしただけだ」
かがみ「だまれこのケダモノっ 地獄に落ちろっ」ゴンッ
八幡「ひでぇ」ヒリヒリ
こなた「そーだそーだ地獄に落ちろーっ」
かがみ「あんたはずっと正座してろ!」
こなた「そんなぁぁ まだパフェたべてなのにーっ」
ゆたか「お兄ちゃん、大丈夫?」スリスリ
八幡「ちょっと巫山戯ただけだったんだ…すまんかった」
こなた「うん…私も言い過ぎたよ。ごめんね八」
八幡「すまんかった、つかさ」
こなた「ま、くおおぉぉこのヒキガエル君めー!」
八幡「黙れこのロリロリ詐欺が」
こなた「むむむ…」
八幡「ぐぬぬ…」
スマホ『冷たいパフェ 焼きたてクッキー 違う甘さで~♪』prrrrrr
八幡「あ、タンマ」
こなた「おけおけ」
ピッ
八幡「……」
みゆき「切ってしまってよかったのですか?」
八幡「モーマンタイ」
ゆたか「……お兄ちゃん、恥ずかしいから着信音変えてよぉ」
八幡「それだけは例えゆたかの頼みといえど受けいれることはできない」キリッ
小町「わぁ嫌な程清々しい笑顔だなぁ」
みなみ「……」
かがみ「気にしないで、こいつらいつもこうだから」
みなみ「……楽しそうです」
みゆき「少しお手洗いに…」スッ
つかさ「あ、私も~」
つかさ「いつも思うんだけど、こういうお店って何で喫煙席側にトイレがあるのかなぁ」
八幡「そういえばそうだな。毎回禁煙席側に座るのにな」
こなた「ボヤが出たりした時にすぐ対処できるようにだよ。ホースとかバケツもちゃんと揃えてあるし」
八幡「さすがはメイドカフェ勤務だな」
こなた「いや八幡もでしょ」
かがみ「私も本格的にバイトしようかな 臨時とかじゃなくて」
つかさ「えー?どうしてー??」
かがみ「なんとなくよ。手持ちも多い方がいいし」
八幡「また絡まれるぞ」
かがみ「八幡がいるから大丈夫よ」サラッ
八幡「」
八幡(あっ…………ぶねーーー。危うくキョどりながら告白してビンタ食らうところだった)
ゆたか「こなたお姉ちゃんとお兄ちゃんは同じ所でバイトしてるんだっけ、来年から私も一緒にバイトしてみようかなぁ」
八幡「ダメだ。お兄ちゃんは許しません!」
ゆたか「えぇっ」
八幡「ゆたかをバイトに…?ダメだ、ダメ絶対。小遣いだの欲しいものがあるから俺に言ってくれ」
ゆたか「大丈夫だよぉ 自分でできるもんっ」
八幡「そうは言うがな…」
小町「バイトを経験してないと…鬱病になり易いって言うよねー」ボソッ
八幡「!?」
小町「ゆたかちゃんが……もし鬱にかかって廃人になっちゃったら……」
八幡『……ゆたか』
ゆたか『………』
八幡『ご飯、ここに置いとくからな』
ゆたか『……』
八幡『ちゃんと食べるんだぞ』
八幡「なんだ、俺が養えばいいだけの話じゃん」
小町「むしろ肯定的に捉えた!?」
ゆたか「???」
小町「そもそもバイトのお金だけで養えると思ってるの?」
八幡「くっ…社畜になんてなってたまるか……働いたら負け、働いたら負けなのは分かってる。だがゆたかを天秤にかけるならやむを得ないような……」ブツブツ
こなた「ゆーちゃん、恐ろしい子ッ」
八幡「つか……俺を養ってくれる人に頼めばいい話じゃね?」
小町「やっぱりゴミぃちゃんだったかー」
八幡「ゴミぃちゃんやめろし」
ゆたか「お兄ちゃん、私…お兄ちゃんと一緒にアルバイトしたい」
八幡「…お前に何かあってからじゃ遅いんだ。分かってくれ」
かがみ「そんなに心配なら、あんたがバイトしながら見といてやればいいだろ」
八幡「………………」ポンッ
かがみ「ん?」
八幡「かがみん、お前頭いいな」グッ
かがみ「……」
小町「じゃあ私もやろっかなー。みなみさんはどう?」
みなみ「……私?」
小町「うんうんー。一緒にバイト、しない?」
みなみ「………考えておく」
小町「Yes」
こなた「こいつぁ即戦力達が増えそうだぜ……、あ。みゆきさんとつかさはどう?」
八幡「つかさはホールじゃなくて厨房に欲しいな。あの怠け野郎共×5人分くらいにはなりそうだ」
こなた「みゆきさんは……まぁホールだよね」
みゆき「ありがたいのですが、私は遠慮しておきます」
つかさ「私はやりたいなぁ」
八幡「泉。大至急店長に電話だ」
こなた「アイアイ・サー!」
ご心配おかけしたのなの。
もしかしたらペースは落ちるかもしれないけど、ちゃんと毎日投下していくつもりなの。
応援してくれなのなのなの。あふぅ。
ギリセーフなの
こなた「春……。新しい何かが始まりそうなそんな予感のする季節」
八幡「新しい出会い、少しの不安と大きな期待……そんなイメージがあるが」
こなた・八幡「「実際は知らない人と一から始めないといけないから鬱だよね(な)」」
かがみ「私はもう慣れたけどなー(棒」
つかさ「今度こそお姉ちゃんも一緒になれたらいいよねっ」
【掲示板:クラス替え】
こなた「つかさ、また一緒だね」
つかさ「よかったぁ」ホッ
こなた「みゆきさんもー」
みゆき「よかったです」
ゆたか「小町ちゃん、岩崎さん、一緒だよっ」
小町「やたっ」イェーイ
みなみ「…よろしく」
かがみ「」
八幡「かがみ、何で固まってんのお前」
かがみ「……察して…」シクシク
八幡「……どんまい」グッ
かがみ「あんたはどうなのよ」
八幡「俺はアレだ、つかさという癒しの天使がいるB組に自然と導かれる筈だ」
かがみ「何の根拠もないわね…」
八幡「根拠は勘。ほら、そこら辺に俺の名前が…………………………………無い」
みさお「おーす柊ぃクラス割どう?おっ また同じクラスじゃーん?」
かがみ「」
みさお「中学時代も合わせるとこれで5年連続かー?」ケタケタ
あやの「またよろしくねー」
かがみ「え」
みさお「」
あやの「」
かがみ「あ… あれ!?」
みさお「いるよなー 自分の第一目標以外目に入らない薄情くんてさー。どうせ私等は背景ですぜ」ヘッ
八幡「」ボーゼン
かがみ「は、八幡。あんたはどこの組だったの?」
八幡「…………………ない」
かがみ「え?」
八幡「どこにも……俺の名前が無い」
「「「え゛」」」
かがみ「ま、まさか留年……退学…」
みさお「……八幡ってそんなに頭悪かったのか」
八幡「そんなバカな……少なくとも日下部と泉よりはマシな筈…」ガクガク
みさお「微妙に貶されたぞ」
こなた「なになに?どーしたの?」
つかさ「八幡くん、大丈夫…?」
八幡「つかさ……つかさぁ…」グスッ
みゆき「かがみさん、何があったんですか?」
かがみ「それが……」
八幡「……」シクシク
つかさ「………」ナデナデ
かがみ「…きっと何かの間違いよ 八幡に限ってそんな」
キーンコーンカーンコーン
こなた「あ HR始まる」
八幡「……帰る。今までありがとうな、お前ら」フラフラ
かがみ「あ、ちょっと!」
「えー…柊、とっとと教室に入れ。HR始めるぞ」
かがみ「桜庭先生。……ごめんなさい、ちょっと用事がっ」ダッ
ひかる「あ おい………なんだ?まぁいい、居る者だけでHRを始めるから席つけー」
あやの「比企谷君に柊ちゃん、大丈夫かしら……」
みさお「んー…」
ひかる「あ。時間無いな…HRは始業式が終わった後でよろしく頼む、外に並べー」
みさお「……柊がいるなら大丈夫じゃね?」
あやの「だといいんだけど…」
八幡「……」トボトボ
八幡(何が悪かったんだ…俺が一体何をしたってんだ……)
八幡「小町達に合わせる顔が無い……」ハァ
かがみ「あのバカ……、フラフラどこに行ったんだよっ まだそう決まったわけでもないのに!」タッタッタッ
ガヤガヤ
こなた「初日って体育館前混むよねー。さっさと終わらせたいのに」
つかさ「八幡くん、大丈夫かなぁ」
みさお「おーい、ちみっこ!」コソッ
こなた「……ん?かがみのクラスの」
みさお「柊が八幡追っかけて学校の外行っちまったんだ」
つかさ「お姉ちゃんが!?」
みさお「どーしたらいいかなぁ、心配にならねー?」
こなた「なるにはなるけどこの状況じゃ…」
ななこ「くぉらぁ!喋っとらんで並ばんかい!!」
こなた「うぐっ…今動いても仕方ないから、また後で」
みさお「おー」
ピコピコ バキューン テレレレッテッテー
八幡(平日の真昼間だからか、人が少ないな。……ゆたかと遊んだゲームでもやるか)
八幡「……」ダダーン
グァァ
八幡「………」バキューン
グゲラァ
ズルァァァァァ ザシュッ
GAME OVER
八幡「………」
八幡(クソッタレ……)ケッ
「おややー?キミは確か…」
八幡「……」
「おーい、そこの銃もって突っ立ってるキミー」
八幡「…………え?」
「やぁ少年」
八幡「………」
八幡(俺に女の知り合いなんて殆どいないはずなんだが)
「あれっ、覚えてない感じ?……まぁいいや、ちょっとお話できるかな?」
八幡「あ、ヒゅ、すいませぬ」スタスタ
「まあまあ待とうよ。お姉さんとお話しない?ていうか、しろ?」ガシッ
八幡(命令形かよ。マジで誰。誰この人)
八幡「知らない人っには付いて行くなってひいひい爺ちゃんに言われたんで」
「えー?本当に覚えてないの?ほら、ショッピングモールで会った事あるじゃん」
八幡「いや………ショッピングモール?」
「ほらー、まだ思い出せないー?」
八幡(ま、まさか…)
「はぁ、もう答え言っちゃうよー?正解はー」
八幡(ヤバい。ヤバいヤバいヤバいヤバい)
「私の名前は雪ノ下陽乃。雪乃ちゃんの愛しのお姉ちゃんなのでしたー!思い出した?よ、ね?ね?」
まーた鶏抜けてたのスマソなの
八幡「…」ビクビク
陽乃「んー何でそんなにビクビクしてるの?あの時はもっと堂々としてたよん?」
八幡「……何でもないス」
陽乃「そういえば何で埼玉にいるの?キミって雪乃ちゃんと同じで総武校じゃなかったっけ」キョトン
八幡「…い、いろいろあって……」
陽乃「そう。あ、そういえば聞いてよ。雪乃ちゃんとお友達ちゃんが去年の夏休みちょい前に事件に巻き込まれちゃってさー、知ってる?」
八幡「………知らないです」
陽乃「ほんと?」ジッ
八幡「…」
陽乃「ふーん?じゃあキミはそれより前に転校しちゃったのか。ね、もう遅いけど1年越しのお見舞いに行ってみない?折角雪乃ちゃんのお友達なんだからさ」
八幡「俺は…あいつの友達なんかじゃないんで」
陽乃「とりあえずそこのカフェ入らない?お姉さん奢っちゃうからさ」
八幡「いや…」
陽乃「………ね?」
八幡「……」
陽乃「ホットコーヒー1つ、あとこのビターチョコのケーキね。キミは?」
八幡「俺は……水で」
陽乃「遠慮しなくてもいいのに。コーヒー追加で」
カシコマリマシタ
ドウゾ
陽乃「実はお仕事で埼玉にはたまに来るからさ、ここのお店は行きつけだったりするんだよねー。この特製珈琲美味しいんだよ?」
八幡「………いただきます」カチャ
陽乃「ここの近くの不動産とか、色々面倒なものの為に大学の講義ずらしたりとか大変なんだー」
八幡「…そうなんですか」
陽乃「あとねー」
八幡(……俺、何してんだろ)
『これで、平成26年度始業式を終わります』
こなた「おぉーい」
みさお「ちみっこ!」
あやの「どうしよう、柊ちゃんがまだ帰って来てないの」
ななこ「B組、とっとと教室帰るでー」
ひかる「C組も早く動けよ~」
こなた「うぐぐ、あとはちょっとしたHRと終礼だけだから終わったらB組の前に来てっ」
つかさ「お姉ちゃんに八幡くん……大丈夫かな…」
かがみ「うわっ もう昼前。あちゃー、始業式終わったじゃないの……って電話を教室に忘れてるっ!?」
かがみ(どこに行ったのよ……)ハァ
ゆたか「さっきこなたお姉ちゃん達が何か慌ててたみたい」
みなみ「…そういえば……比企谷先輩を見かけなかった」
小町「おかしいな…小町にお兄ちゃんを見つけられないはずがないんだけど……何かあったのかな」
ゆたか「終わったら行ってみる?」
小町「うん」
みなみ「……付き合う」
陽乃「そういえば総武高校って私の母校でね。静ちゃんにも……って、言ったっけ?」
八幡「……いえ」
陽乃「だよね、あ。そういえばキミってそこそこかっこいいじゃん?お姉さんと遊んでみない?」
八幡「なっ、何言ってんですか…」ヒクッ
陽乃「冗談よぉー、可愛いっ」
八幡(なんなんだ…誰か助けろよ……)
ひかる「能村」
ハイ
ひかる「張間」
ハイ
ひかる「比企谷」
シーン
あやの「え…?」
みさお「今……比企谷って、八幡の事だよな」
ひかる「なんだ?比企谷はいないのか?」
あやの「あの、先生。比企谷君の名前が名簿にはあるんですか…?」
ひかる「知り合いか?早々に学校に出頭するように言っておいてくれ」
みさお「ど、どうなってるんだってヴぁ…」
あやの「とりあえず終わったら泉さん達にも報告しましょう」
ひかる「次。福田」
ハイ
こなた「桜庭先生が名前を読んだ?じゃあ留年とかそんなのじゃないのかな」
みゆき「何かの手違えで掲示板の名簿に乗らなかったのでしょうか」
つかさ「とりあえずお姉ちゃんに電話して伝えないと…!」ピッピッピッ
prrrrrrr
つかさ「えっ?」
みさお「そーなんだよ、ホラ。柊のやつケータイ忘れてってんだ……」
小町「みなさーん!」タッタッタッ
こなた(ゔっ… こりゃまた厄介な事に…)
つかさ「小町ちゃん、ゆたかちゃんに岩崎さんも……」
小町「お兄ちゃんですよね?何かあったんですか?」
こなた「いやー、別になんでも」
ゆたか「ほんと?本当にお兄ちゃん大丈夫なの?」
こなた「うっ…」
みなみ「本当に先輩に何かあったのでは…」
つかさ「八幡くんが大変なんだよぉ!名前が無くて、退学なの!」
こなた(うわぁ……ついにやらかしたねつかさ…)
小町「お兄ちゃんが………退学…?」スゥッ…
つかさ「小町ちゃん?」
小町「……詳しい話を聞かせてください」
みさお「目が虚ろだぞ……てかこの子誰だ?」
ゆたか「掲示板には名前がなかったけど名簿にはあった……」
小町「……いや……担任が…………そしたら…」ブツブツ
みなみ「…比企谷さん?」
ななこ「ん?何しとるんやそこー」
こなた「あ、先生。実はかくかくしかじか」
ななこ「かくかくしかじかは現実では通用せぇへん。今日は比企谷はいてへんのか?」
小町「お兄ちゃんの名前が掲示板に書いてなかったみたいなんですけど何か知りませんか?確か黒井先生ですよね?お兄ちゃんの元担任ですよね?知ってる事があったら早急に教えて欲しいんですけどいいですか?いいですよね?おそらくクラス割なんかは先生が関わってるはずですよね?お兄ちゃんに限って留年だの退学だのはまずあり得ないのできちんと説明してもらえませんか?」ズズイッ
ななこ「な、なんや?」タジッ
こなた「小町ちゃん、落ち着いて」
小町「……すいません」スッ
ななこ「掲示板の…ちょい待っててや」
ななこ「…………」
小町「原因は分かったんですか?分かったんですよね?どうだったんですか?」ダラダラ
こなた「……先生、もの凄い汗かいてますけど」
ななこ「な、なんでもないで。あとその件については職員室でミスがあってそこの紙に比企谷の名前が印刷されてなかったみたいなんやー」ダラダラ
小町「じゃあお兄ちゃ……兄に問題は無いんですね?」パァァ
ななこ「そや、迷惑かけてすまんかったな。こっちで修正するわ、比企谷には改めてお詫びさせてな」
小町「はいっ………どこのどいつがそんなはた迷惑な…」ブツブツ
ななこ「ん?何しとるんやそこー」
こなた「あ、先生。実はかくかくしかじか」
ななこ「かくかくしかじかは現実では通用せぇへん。今日は比企谷はいてへんのか?」
小町「お兄ちゃんの名前が掲示板に書いてなかったみたいなんですけど何か知りませんか?確か黒井先生ですよね?お兄ちゃんの元担任ですよね?知ってる事があったら早急に教えて欲しいんですけどいいですか?いいですよね?おそらくクラス割なんかは先生が関わってるはずですよね?お兄ちゃんに限って留年だの退学だのはまずあり得ないのできちんと説明してもらえませんか?」ズズイッ
ななこ「な、なんや?」タジッ
こなた「小町ちゃん、落ち着いて」
小町「……すいません」スッ
ななこ「掲示板の…ちょい待っててや」
ななこ「…………」
小町「原因は分かったんですか?分かったんですよね?どうだったんですか?」
ななこ「お、おぉ」ダラダラ
こなた「……先生、もの凄い汗かいてますけど」
ななこ「な、なんでもないで。あとその件については職員室でミスがあってそこの紙に比企谷の名前が印刷されてなかったみたいなんやー」ダラダラ
小町「じゃあお兄ちゃ……兄に問題は無いんですね?」パァァ
ななこ「そや、迷惑かけてすまんかったな。こっちで修正するわ、比企谷には改めてお詫びさせてな」
小町「はいっ………どこのどいつがそんなはた迷惑な…」ブツブツ
↑訂正スマソ
こなた「………まさか」ボソッ
ななこ「………後生や、あの比企谷の妹には黙っててくれ」ボソッ
こなた「…はぁ……気をつけてくださいね。私も学校で血は見たくないので言いませんから」
ななこ「恩にきるっ」
みさお「つまりなんだ?八幡は何も無くて、印刷ミスってことだったのかー?」
あやの「そうみたいね、どうする?比企谷君と柊ちゃんにどうにかして知らせないと……」
こなた「探しに行くしかないよねぇ」
小町「じゃあ小町も」
こなた「こ、小町ちゃんはダメっ。もし八幡が家に帰って来た時のために家で待っててあげてっっ」
小町「……わかりました」
こなた(もし何かの拍子で知っちゃったら何をするかわかったもんじゃないからね……)
ゆたか「私も小町ちゃんと一緒に行っていい?」
小町「うん、一緒に待とっ」
みなみ「私は……探しに行きます。体力にも自信があるので…」
あやの「じゃあ私とみさちゃんは学校にいるわね」
こなた「私とつかさとみゆきさんも探しに行くよっ」
つかさ「おー!」
みゆき「そうと決まれば手分けして……」
,
八幡「………」
陽乃「私が総武に居たころなんだけどね、静ちゃんがお見合いに行くことになっちゃってー」
八幡「…………」ジー
陽乃「そんでね、結局」ペラペラ
八幡(いつもニコニコ笑っているんだろう、おまけに対人能力も高く、人がいい。男女問わず人を惹きつける素質があるタイプだ)
八幡「…………」ジー
陽乃「あ、ごめんね私ばっかり話しちゃって」
八幡「……いや、大丈夫ス」
陽乃「本当?……じゃああとちょっとだけお話ししていいかな、その静ちゃんが会った人っていうのが」
八幡(もっとも、それらはおそらく上辺だけの雪ノ下陽乃。という人物なのだろう。上手く本質を隠し切れているつもりだろうが……甘い。一つ一つの仕草や言葉の端にこっちの様子を伺うようなものが……)
陽乃「それでー………」ニヤッ
八幡「……?」
陽乃「そういえばそもそも何のお話だったのかな?」
八幡「…」
陽乃「お姉さん忘れっぽくてさー、何のお話だったかな?」
八幡「……えと、」
陽乃「うんうん」
八幡「……雪ノ下が刺されて、退院したけど遅めのお見舞いに行ってみないか。って話だったと思います」
陽乃「そうそう、そうだったね」
八幡「でも俺は行く気は無いっていうか、あいつ等としても嫌なんじゃないか…みたいな」
陽乃「まぁキミも雪乃ちゃん達が刺された当時の状況を誰よりもよく知ってるし、今は元気にやってるってのも理解してる事がよく分かったよ」ニコッ
八幡「………は?」
陽乃「『雪ノ下が刺されて、退院したけど遅めのお見舞いに行ってみないか』」
八幡「!」ハッ
陽乃「私は”事件にあった”としか言ってないよね?」ニコニコ
八幡「……それは、通り魔が云々ってニュースで…」
陽乃「何で”退院してる事”も知ってるのかな?」ニコニコ
八幡「………時期が時期だしさすがに退院してるのかと思っただけです」
陽乃「さすがにちょっと苦しくなって来てないー?」
八幡「………すんません、帰ります」
アリガトウゴザイマシター
陽乃「雪乃ちゃん達には会わないの?」
八幡「……遠慮、しときます」
陽乃「……ま、その内キミの方から会いにくる事になるからいいよ♪」フフン
なにが起こってるんだってヴぁ…
八幡「………どういう意味すかね」
陽乃「お姉さんは妹のためならなんでもするんだよーってハ・ナ・シ。そう、なんでも。ね?」ニコッ
八幡「………」
陽乃「これ、私の連絡先。何か 困った事 が、もし、近々 おこっちゃったら 連絡してねー。助けてあげるから」スッ
八幡「………」
陽乃「もちろんギブアンドテイク。その度に私のお願いも聞いてもらうけどっ」
八幡「…………」
陽乃「強引でごめんねー。やっぱり姉としては妹を可愛がりたいからさぁ。キミも新しくできた義理の妹ちゃんを可愛がるんだよー?」
八幡「な、……」
陽乃「顔色悪いよ、大丈夫?それともアレかな。神社の家の子と喧嘩でもしたのかな?それともお隣に住んでる子?それとも背の高い無口な子?」ニコッ
八幡(やっぱりな。あの笑顔の下にはこんな得体の知れない知れないモンが隠れてやがった……)
八幡「…もし手を出したら、俺はあんたを許さねぇ」ギロッ
陽乃「これ以上雪乃ちゃんを困らせたら私はキミを許さないなぁ。……当然、事情は承知の上だけどね」
八幡「………」
陽乃「それでも私は雪乃ちゃんを取るよ。誰がどんな目にあおうとも、いつだって私は雪乃ちゃんを守る。それが姉としての義務だからね」
八幡「……」ギリッ
「………先輩」
八幡「岩崎…」
陽乃「おおっ 噂をすればだね」
みなみ「……探しました」
八幡「………」
みなみ「……学校の手違いで…先輩の名前だけ掲示されてなかったって」
八幡「」
みなみ「……あと、C組です…」
八幡「…さすが俺だな。安心のステルス性能」フフッ
陽乃「乾いた笑みだねぇ。…キミはその事を伝える為にわざわざ走って来てくれたの?」
みなみ「……?はい」
飯落ちスマソ
すぐ戻るのなの
陽乃「比企谷君も罪な男だねー。こんな可愛い子を侍らせてるんだもんね」
みなみ「!?」
八幡「ちょ、何言ってんだあんた。そういうノリやめてください本当」
陽乃「まぁでも雪乃ちゃんには勝てないかなー。そことか」チラッ
みなみ(……?)チラッ
胸『あん?』
みなみ「………」ペタペタ
八幡「……雪ノ下もそんな変わんねーだろ」ボソッ
陽乃「?」
みなみ「………」ズーン
八幡「……雪ノ下はもう高3だろうけどお前はまだ高1入ったばっかだろ、俺が言うのもどうかと思うが成長はすると思うぞ」
みなみ「……」コクッ
八幡「そもそも胸の大きさが大事なわけじゃない。いかに胸が大小様々だろうが、そもそも胸の大きさを気にし始めた事は」
みなみ「あ、あの…あんまり胸の話は……」
時間かかったのスマソなの
陽乃「………」
八幡「……じゃあ、俺等はこれで」
陽乃「雪乃ちゃんに会う気は無いんだよね?」
八幡「………」スタスタ
陽乃「逃げるなよ。おい」グイッ
八幡「なにす」
陽乃「よっと」ヒョイッ
ズダン!
八幡「ぐあ………っ!?」
陽乃「雪乃ちゃん云々じゃなくてキミが、会うつもりは無いの?って聞いてるんだけど?」
八幡「………くそ」
陽乃「会う気が無いなら無いって言いなよ。じゃないと雪乃ちゃんがキミを探しに来ちゃうじゃん」
八幡「……無いって言ったらどうするんです」
陽乃「一旦出直して、どんな手を使ってでも会わせるけど?それが雪乃ちゃんの望みだし」ニコッ
八幡「……じゃあなんの意味も無いだろこの質問…!」
陽乃「なんとか言ってよ、どうなの?会う気があるのか無いのか」
八幡「………」
陽乃「私もクズだけどキミもクズだねぇ。実は心のどこかで引きずってるんでしょ?それで逃げて周りに甘えて……ずっと周りに守ってもらいながら生きるの?」
八幡「違う……違う…」
陽乃「違わないよ。キミも私も同じクズなんだからさ」
ガシッ
陽乃「ん、?」
みなみ「……先輩を…離してください」ギリギリ
陽乃「……今大切なお話中なんだけどなぁ」グッ
みなみ「先輩はクズなんかじゃない…」ググッ
八幡「……岩崎…」
陽乃「…………」
みなみ「…私にも小早川さんにも ……他の先輩にも、そのくらい分かる…っ!」グイッ
陽乃「おっと」パッ
八幡「うおっ…!?」
陽乃「………」
みなみ「……」キッ
陽乃「…………困ったなぁ、これじゃお姉さんってば悪者じゃん。自覚はあるけど」ハー
八幡「………」
陽乃「そいじゃまぁ、精々守られてなよ。後からどうなろうともキミ自身が判断したことだって事を忘れないでね」
みなみ「……先輩」
八幡「………迷惑かけたな、悪かった」
みなみ「いえ……」
八幡「……あの華奢な腕のどこにあんな力があったんだ…まだビリビリする…」
みなみ「………」ジー
八幡「畜生…」
みなみ「……」ジー
八幡「………」
みなみ「……」ジー
八幡「…………何か?」
みなみ「…いえ あまり人と話さないので……痛っ」
八幡「………お前、タイツ破れてる。あちこち傷だらけじゃねーか」
みなみ「なんでも…ないです」
八幡「いやなんでも無かったらそんな傷……あーオイ、顔にも擦り傷あんじゃねーか」
みなみ「……あ」
八幡「……ちょっとしゃがめ」ゴソゴソ
みなみ「……?」
八幡「……少し痛むけど我慢しろよ」
みなみ「……!?」
八幡「……」ズイッ
みなみ「…!……!!」フルフル
八幡「………」ピタッ
みなみ「……あっ…!」
かがみ「あー 歩きっぱなしで疲れたわ……あのバカどこに行ったのよ…」
「ん……!あっ…!」
かがみ「……何この声」
「おい動くなっつの、ちょっと痛いって予め言っただろうが」
「……んっ…」
かがみ「」
八幡「……お前、女なんだから顔に傷なんてつくんなよ」
みなみ「……はい」
「あぁぁぁぁんたはぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」ドドドドドドド
八幡「ん?」
かがみ「このケダモノぉ!!!」バキィ
八幡「うわらばっ!?」ドゴォ
かがみ「人が心配して探し回ってるのに何をしとるか!よりによって後輩に手を出してっ」
八幡「か、かがみ……」
みなみ「柊先輩…?」
,
八幡「なんでハンカチに消毒液つけて顔を拭ってやっただけでローリングソバット喰らわないといけないのか甚だ疑問である」ヒリヒリ
かがみ「だから悪かったってば……」
みなみ「……」フキフキ
八幡「絆創膏貼るからちょっと待て。……よし」ペタッ
かがみ「準備いいわね」
八幡「いつ何時小町とゆたかが怪我したら困るだろ?兄として当然の装備だ」
かがみ「………」
みなみ「あ……柊先輩。ケータイ…忘れてました」
かがみ「あっ わざわざ持って来てくれたのね、ありがと」
八幡「おっちょこちょいだな、かがみ萌え」
かがみ「あんたが話も聞かないで学校から出て行くからだろうがっ」ゴンッ
八幡「うぐぅっ……え、お前あの時間から俺を探してくれたわけ?」
かがみ「あんな顔してフラフラしてたら心配もするっつの……ってうげ、20件も電話が………」ピピピ
八幡「………」
こなた『あっ かがみー!もー、ようやく電話が繋がったよー。急に飛び出すんだから驚いたよう』
かがみ「あんたがケータイを持ち歩いてたことの方が驚いたわ」
こなた『八幡の事なんだけどね、黒井先生の手違いで……』
かがみ「あーうん、岩崎さんから聞いたわ……って黒井先生の手違いだったの?」
八幡「」ギラン
ななこ「ん?公衆電話から着信?……もしもし」
『お前に30過ぎても結婚できない呪いとロッテがこの先ずっと負け越される呪いをかけた』
ななこ「なんやてっ!?」
『今日から一ヶ月間、禁酒をすることで両方の呪いを解くことができる』ガチャッ
ななこ「お、おいちょお待てぇ!……そんなアホな……」ガクッ
ひかる「おや黒井先生。どうしたんですかな?」
ななこ「………」
ひかる「返事が無い。ただの屍のようだ」
ガチャ
八幡「………」
かがみ「公衆電話使ってなにしてたのよ」
八幡「べっ……つにー?」フゥ
かがみ「………」
八幡「まぁなんていうかアレだ。わざわざ心配して探してくれて、すまん」
かがみ「そういう時は素直に”ありがとう”って言うの。もう一回」ピッ
八幡「……いやそれは」
かがみ「ほら、何て言うの?」
八幡「…………あ、……りがとう?」ボソッ
かがみ「よろしい。はい、岩崎さんにも」
みなみ「え…」
八幡「………ありがとう」
みなみ「…い、いえ……それほどでもないので…」カァァ
こなた「おぉーい」タッタッタッ
八幡「泉」
こなた「マカチョプッ!」メメタァ
八幡「ぐぼぉっ」
こなた「心配したんだからね!特にゆーちゃんとかつかさとか!あと小町ちゃんが危ないレベルに心配してたからね!!」
みなみ「……大丈夫ですか」
こなた「みなみちゃんもお疲れ~」
かがみ「つかさは?」
こなた「公園のベンチでみゆきさんの膝の上で爆睡中。疲れてたんだろうね」
八幡「……俺何かめっちゃ迷惑かけてね」
かがみ「そう思うなら反省を」
こなた「あ、つかさの寝顔写メったけど欲しい?」
八幡「………いくらだ」
こなた「初回購入だし500円でいいよー」
八幡「くっ、外道め……買った。早よ転送しろ」
こなた「ういういー」
ティローン
かがみ「反省をしろっっっ」ゴッスン!
八幡「痛ぇっ!?」
睡魔になんか負けない!
↓
睡魔には勝てなかったよ…
おやすみなの
投下レスの方が少なくてスマソなの
頑張るの
陽乃「やっほー雪乃ちゃんに由比ヶ浜ちゃん」
雪乃「……姉さん」
結衣「こ こんにちはっ!」ペコッ
陽乃「うんうん、いい挨拶だぁ」
雪乃「」
陽乃「ん?どったの雪乃ちゃん」
雪乃「………彼の件についてはどうなったのかしら。姉さんが任せろ、というから任せたのだけれど」
陽乃「んー。結論を言うと………成功かな?」ニコッ
結衣「本当ですか!?やったねゆきのん!」
雪乃「………」
陽乃「まぁ全部お姉ちゃんに任せなさいっ。きっとハッピーエンドにしたげるからさ」ニコニコ
雪乃「…ならいいのだけれど」
陽乃「………ふふっ」ニヤッ
スマソ用事が終わりそうに無いの
明日(今日)まとめて投下するから勘弁して欲しいの
こなた「おぉーい、みゆきさんやーい」
みゆき「泉さん……に比企谷さん、見つかったんですね」
八幡「迷惑かけて申し訳ない」
みゆき「いえ、見つかったなら幸いです。つかささん、比企谷さんが見つかったそうですよ」ユサユサ
つかさ「くー……ふぇっ? 八幡くん?」
八幡「よ、よぉ。つかさ」
つかさ「もぉー、心配したんだよーっ?でも、無事でよかったぁ」エヘヘ
八幡「……よだれが出てるぞ」
つかさ「うわわっ」
かがみ「あんたってやつは…」ハァ
つかさ「も、もしかしてゆきちゃんの膝の上にもついてたり……」
みゆき「大丈夫です ちょっとだけでしたので」
つかさ「ゆきちゃんごめーーん」
かがみ「まぁ、とりあえず八幡は明日からは私と同じC組なのね?」
八幡「らしいな」
つかさ「お姉ちゃんが同じクラスになるどころか八幡くんが追い出されちゃったね…」シュン
八幡「つかさと同じクラスじゃないなんて!俺ってば黒井先生に何かしたか…?」
こなた「初日から地雷を踏み抜いたりしたよね」
八幡「そうだった」
こなた「ていうか小町ちゃんが相当心配してたよ。どれくらいかって言えば血にまみれたりするあっち系のアニメくらい」シミジミ
八幡「つかさ。あっち系ってどっち系だ?」
つかさ「……どんだけ~」
八幡「いやどんだけーじゃなくて」
かがみ「八幡、つかさをいじめないで」
八幡「じゃあ、心配かけて本当すまんかった。また明日な」
かがみ「C組だからね。わかってる?つかさがいるからってサラッとB組にいたら黒井先生にげんこつもらうからね」
八幡「げんこつはかがみんので間に合ってるわ」
かがみ「どういう意味だこらっ」
こなた「またねーんノシノシ」
みなみ「…さようなら」ペコッ
みゆき「さようなら~」
ガチャ
「「お兄ちゃん!?」」ダンッ
八幡「ただいま」
小町「ただいまじゃないよっ!朝からどこほっつき歩いてたの!?もう夕方だよ!!」ガミガミ
ゆたか「そうだよっ みんな心配したんだよ!!」プンスカ
八幡「悪かったって。こっちに来てあまりに平和過ぎて打たれ弱くなってたからか、打ちひしがれてたんだよ」
小町「理由になってなぁぁぁぁぁい!」ギャオーン!!!
ゆたか「連絡くらいしてよぉっ!」ピャー!
八幡(小町の後ろにゴジラがッ!ゆたかの後ろにピグモンが見えるッッ!)
小町「……いまからとことんお説教するけど、何か言い残しておくことはある?」ゴゴゴゴゴ
八幡「ピグモンがなんか可愛い」
ゆたか「?…私もいっぱい怒っちゃうんだからねっ」ピャー!!
八幡(かわいい)
小町「お兄ちゃん、肩凝った」
八幡「へいへい」
小町「返事は…はいでしょうがっ!」ギャオーン
八幡「はいぃぃっ」
小町「お兄ちゃん、お腹すいた」
八幡「はい…」
小町「お兄ちゃん」
八幡「はい……」
ゆたか「お兄ちゃんっ」
八幡「なんだゆたか?」キリッ
ゆたか「へ、返事は『はい』じゃないとめっ!」アタフタ
八幡(かわいい)
八幡「はいお嬢様」
ゆたか「おじょ…!?………く、くるしゅーない。よきにはからえっ。頭をいっぱい撫でなさいっ」ドヤァ
八幡「よろこんで」ナデナデ
ゆたか「えへへ…」
小町(なるほど……そういう使い方もあったか…)フム
小町「お兄ちゃん、私も」
八幡「あいよ」
小町・ゆたか「「返事は?」」
八幡「はい」
ゆたか「お兄ちゃんっ」
八幡「なんだゆたか」キリッ
ゆたか「へ、返事は『はい』じゃないとめって言ったよぉっ」アタフタ
八幡「………そうか、ゆたかは俺に名前を呼ばれるのが嫌だったか。そうだよな、俺みたいなぼっちに名前を呼ばれるのは嫌だよな……」ズーン
ゆたか「そっ そうじゃないよっ!……んぁー!私が帰るまで私を『お姉ちゃん』って呼びなさい!」
小町「あ、じゃあ小町は女王様で」サラッ
八幡「なんで『お姉ちゃん』?あと小町、お前そんなのどこで覚えたんだ。お兄ちゃん泣きそう」
ゆたか「……私はいつも『妹』だし、年下の人にもお姉ちゃん扱いされることって殆ど無いから…たまには『お姉ちゃん』になってみたいなぁ……って。ダメかなぁ…」
八幡「任せろ。えー……姉ちゃん?」
ゆたか「八幡っ!」
八幡(なにこれいいじゃん。すげぇいいじゃん)
ゆたか「♪」
小町「女王様とお呼び!」
八幡「だからやめろっつの!!」
・
ガヤガヤ
八幡「………どこだ。何か見覚えが」
「比企谷。こんなとこにいたのか、授業始まるぞ」ポンッ
八幡「………!?お、お前……葉山!?」
隼人「何をそんなに驚いてるんだ?早く来いよ」ハハッ
八幡「」
八幡(………どーなってやがる)
ガララッ
「隼人~遅かったじゃん……ってヒキオも一緒かよ」
八幡「………悪かったな」
葉山「まぁまぁ優美子」
結衣「ヒッキー、やっはろー」
八幡「ゆっ……由比ヶ浜…!?」
結衣「な、なんでそんな化け物を見るような眼で見るし…」ガーン
八幡「な、おま、あ、……は!?」
彩加「八幡、テニスの練習しようよっ」ギュッ
八幡「…と、戸塚……、この匂い。戸塚だ」
彩加「も、もぉ…恥ずかしいよ八幡…」モジッ
八幡(えー何この気持ち。懐かしいような危ないようなこの気持ち)
結衣「ヒッキー!私のお料理手伝ってくれるんじゃないの!」ギュッ
八幡「え、いや……」
雪乃「ピーピーとうるさいのだけれど。比企谷君」
八幡「あ……あれ、部室…」
雪乃「そんなことより、これを落としていたわよ。本来私があなたの私物に触れるなんて、大災害が起こった際に崩れて来た瓦礫と間違えて触る可能性があるかどうかすらも分からないくらいの確立なのだけれど」
八幡「お前は俺の私物をゴミか何かと勘違いしてないか。……この毒舌は本物の雪ノ下か」
雪乃「……何を言っているの?ついに頭に産業廃棄物でも移植されてしまったのかしら」
八幡「なんだと自前の脳みそだこの野郎」
雪乃「……まあいいわ、これ。返しておくわね」
八幡「悪かったな。……ところで俺は何を落としたん………だ…!?」ギョッ
雪乃「どうしたの?これはあなたの私物でしょう?」ニコッ
八幡「な……こ、これ……」
雪乃「………」
八幡「”あのナイフ”じゃねぇか……!」
雪乃「…その通り。私達が傷つけられた、あのナイフ…」
八幡「こっ…こんなの、俺の私物じゃ…」
雪乃「冗談は顔だけにしてくれるとありがたいのだけれど。現にあなたのせいで刺されたも当然なのだからこれはあなたのナイフで正しいでしょう?」
八幡「…………それは…」
雪乃「受け取ってくれないのかしら。なら勝手に突き返しておくわ」
八幡「……?」
結衣「ヒッキー」ガシッ
八幡「…由比ヶ浜……?」
彩加「ごめんね八幡。僕たちも痛かったから……」ガシッ
八幡「待て……お前等何を」
雪乃「私はここだったわ」
ドスッ
八幡「……………………………え?」
結衣「私はここだったよゆきのん」
雪乃「ここかしら…?」
ドスッ
八幡「ひぐっ…!…な、にを…」
彩加「僕はここ……かな?」
ザクッ
八幡「やめ、ぐぁっ!」
八幡「……!あ、あれ」
平塚「比企谷、授業前に居眠りとはいい度胸だ」
八幡「………すんません」
八幡(……夢?…由比ヶ浜……は休みか)
キーンコーンカーンコーン
八幡「あーメシメシっと」ガタッ
ザワッ
八幡「?」
八幡「……」スタスタ
「見ろよ……殺人犯だぜ」
八幡「!」ビクッ
「うわ、何で学校来てるんだよ……帰れよ…」
「ていうか誰?あれ」
「知らねーの?この前の通り魔事件、あいつが犯人呼び込んだんだぜ」
「マジかよ……最悪じゃん」
八幡「……」ガクガク
八幡「う……」
「うわ、こっち見た」
「やべぇよ…聞こえてたんじゃね」
八幡「……うぁぁぁぁぁぁ!!!!」ダッ
ガチャ バンッ!
八幡「………」ブルブル
小町「お兄ちゃん……お帰り…」ツツー…
八幡「小町…っ!?頭からち、血が…」
ゆたか「…お兄ちゃ……ん…」ドクドク
八幡「ゆたかまで……!一体何が」
こなた「八幡…」
八幡「いず、み……」
かがみ「八幡……逃げて…」
つかさ「危ないよ…ここは危ないよぉ…」
みゆき「皆さん……今、治療を…」
みなみ「………」
八幡「落ち着け、落ち着け。警察と救急車を……岩崎、おい岩崎!」
みなみ「先ぱ………うっ……!?」ガクッ
八幡「ほ、包丁……なんで、俺が……あ、あは、なんで…おい……俺…?え…?なんで……?」
陽乃「なんでって……そりゃないよ。全部君自身が判断した結果なんでしょ?」ニコッ
八幡(?)「…………あはは」ニヤリ
,
八幡「────────あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っっ!!」ガタンッ
ひかる「むぉっ!な、なんだ!地震かっ!?」ビクッ
八幡「………あ?」
かがみ「ちょ、ちょっと。どうしたのよ」
八幡「……………かがみ」
かがみ「…はぁ、私が他に何に見えるのよ」
八幡「い、いや……なんでもない。ちょっと疲れてるみたいで…」
みさお「なんだー?八幡居眠りかー?あはは、まだHRも始まってないぞーっ!」ケラケラ
かがみ「昨日から様子が変よ?”八幡”」
かがみ『八幡……逃げて…』ザザッ
八幡「あぁぁぁぁぁぁっっ!!!」ガクッ
かがみ「八幡!?……先生、保健室に!!」
ひかる「う、うむ」
八幡「………はぁっ、はぁっ…!」フラフラ
かがみ「八幡、八幡!」
ガラッ
かがみ「天原先生!」
ふゆき「はい?どうしたの?」
かがみ「八幡がおかしいんです、突然叫んだり震えたり……」
八幡「………お、俺は…」ブツブツ
かがみ「もう……しっかりしてよ…」
ひかる「私のクラスの生徒なんだが、どうも様子がおかしいようでな。ふゆき、そこのベット借りるぞ」
ふゆき「分かりました。柊…さん?昼休みにもう一回来てくれますか?」
また後で来るのなの
キーンコーンカーンコーン
こなた「やほー。八幡が倒れたって聞いたけど大丈夫ー?」
つかさ「八幡くんに約束してたお弁当持ってきたんだけど……」
みゆき「かがみさん、比企谷さんはどちらに?」
かがみ「………」チラッ
小町「………」ギュッ
八幡「小町…ゴメン、ゴメン。守ってやれなくて悪かった…」ウッ
小町「………」
こなた「……んー、明らかに様子がおかしいんだけど。何かあったの?」
かがみ「………」フルフル
こなた「知らない、か。やっぱ一昨日のやつかな。昨日も雰囲気が変だったもんね」
つかさ「だったら、あの1年生の岩崎さんに聞いてみたらどうかなぁ」
こなた「そうだね。放課後に聞いてみようか」
みゆき「とはいえ比企谷さんをこのままにしておくのも……授業もありますが無理をさせるわけにもいけませんよね」
小町「……あぁ、そこら辺は大丈夫ですよ。ちょっと前までは稀にあった事なので対処法はあります」サスリサスリ
かがみ「え……そうなの?」
小町「はい。お兄ちゃん、ちょっと小町に背中向けて?」
八幡「……え?何…?」
小町「シュッ」トンッ
八幡「うぐっ」ドサッ
小町「……よし」コクッ
(((((ええぇーーーーーっ!!?)))))
つかさ「は、八幡くんっ!?」
かがみ「小町ちゃん何やってるの!」
こなた「くっ 首トンだよ!初めて見たよっっ」
小町「いっぱい泣かせた後に気絶させたらすぐ元の調子に戻るんです」
かがみ「そんな変な話が……」
八幡「………あれ。俺何してたんだっけ」スクッ
かがみ「」
こなた「……実は八幡の前世ってば斜め45度の角度で叩けば故障が治るテレビだったんじゃないの?」
八幡「………何で俺ベットで…保健室か?何があったんだ?」
小町「とはいえ応急処置程度のものなので原因の方をなんとかしないとそのうち効かなくなりますね」
かがみ「……」スッ
つかさ「よかったぁ……一時はどうなることかと」
パァンッ!!
八幡「……!?」ヒリヒリ
かがみ「………」キッ
つかさ「お姉ちゃん!何を」
こなた「つかさ。いいから」
つかさ「でも……」
八幡「……な、なんだよ…!」
パァンッ!!!
かがみ「………」
八幡「っおい、叩き過」
パァンッ!!!!
かがみ「…………」
八幡「………」
かがみ「………」
ブンッ
八幡「………」
パシッ
かがみ「………まだ、叩き足りないの。離しなさいよ」グッ
八幡「……わけがわからん。何で俺が何度もビンタされる羽目になってんだよ」
かがみ「………っちの、……だっつの」ボソッ
八幡「あん?」
バキィッ!!!!!!
八幡「ぐばぁっっ!!?」
かがみ「わけがわからないのはこっちのセリフだっつの!」ポロポロ
八幡「…は、あ……?泣きたいのはこっちなんだが……!?実はつかさよりも泣き虫だったんじ」
かがみ「うっさいっ もう八幡なんて知らない!死んじゃえ!!」ダッ
ガラッ
バンッ
八幡「…………何がどうなってんだよ…」
こなた「……」ハァ
八幡「おい泉…」
こなた「ナンセンス。とっととかがみを追いかけるのが普通だろー、このヘタレ」ズバッ
八幡「は?」
つかさ「お姉ちゃんと仲直りしたら。一緒にお弁当食べようね、八幡くん」
みゆき「私達は先に教室に戻っていますので、”お二人で”そちらにいらしてください」
ガラッ
バタン
八幡「」
ひかる「おい比企谷」
八幡「…?」
ひかる「昼休みはあと30分だからな。それに、もしかしたら5限目の授業は私がついつい書類を失くしてしまって遅れるかもしれない」
八幡「……は、はぁ…?」
,
ひかる「……青春だな」
ふゆき「青春ですね」
タッタッタッ…
八幡(………探すにもあいつがどこに行ったかなんて検討もつかん。つまりここから先はこの『ぼっち八幡』の本領発揮というわけだ)
こなた『私達って友達じゃん?』
八幡「……ぼっちだった、八幡の本領発揮の間違いか」フッ
ぼっちが誇るべきはその深き思索。
本来、対人関係に分かれるべきリソースをただ自分一人に向け、内省と反省と後悔と妄想と想像と空想を繰り返し、やがて思想と哲学にまで行き着く。
八幡(……今の俺にまだそれくらいの思考力が残っているといいんだが)
八幡「真面目なあいつが、授業が5限6限と続く日に、今が残り少ない昼休みである事を分かった上で学校外に出ていることはまず考えられない。おそらく次の授業には戻ってくるだろう、それを待つのも手だ」
だが、それだと遅い。さらにその判断は何か根本的に間違っているような気がする。
八幡「………いや、ちょっと待てよ」
ガヤガヤ
かがみ「……」
八幡「………普通に教室に居やがった」
かがみ「……なに」プイッ
八幡「いや、…ちっといいか?」
かがみ「ヤ」
八幡「ヤって…何がそんなにご不満なんですかね……」
みさお「そりゃないぜ八幡」
八幡「…日下部」
みさお「八幡が急に叫んでフラフラになったら肩かしてやったり、クラスの連中が八幡が前の学校がどうとか言ってたのに怒ったりしたり……よくわかんねーけど今日だけでも柊超頑張ってたんだぞ」
あやの「柊ちゃんも、そんな比企谷君に物申したい事があるからそんなに怒ってるんでしょ?」
かがみ「……怒ってないし 物申したい事なんてないわよ」
あやの「柊ちゃん」
かがみ「ぅ……………分かったわよ」
八幡「……」
かがみ「八幡」
八幡「……」
かがみ「………駅前のロイヤルチョコレートパフェ食べたい」
八幡「……ん?」
かがみ「放課後、楽しみにしてるから。それだけ」
八幡「………それだけ?」
かがみ「じゃあ一昨日何があったのか詳しく教えてくれるの?」
八幡「一昨日……」
陽乃『全部君自身が判断した結果なんでしょ?』ニコッ
八幡「!」ブンブン
かがみ「どうせ、まだ言えないとか言うんだろうし。今は何も話してくれなくていい」
八幡「……」
かがみ「だけど、苦しいんだったら1人で抱え込まないで私を頼れ!……分かったらロイヤルチョコレートパフェ、放課後奢ることをここに誓いなさい」
八幡「…………」
寝落ちしそうなの
おやすみなの
八幡「………かがみん」
かがみ「な、なによ」
八幡「お前それで怒ってたの?」
かがみ「………悪い?」
八幡「………結論を言おうか」
八幡「かがみん萌え」
かがみ「黙れっ!!」ゴッスン
つかさ「八幡くん、お姉ちゃんも仲直りしたの?」
八幡「おう、ばっちりだ。な?」ガシッ
かがみ「ひっつくな!」
八幡「だからその……件の代物を…」
つかさ「はいはい。召し上がれ~」カパッ
八幡「おぉ…いただきます」
こなた「つかさのお弁当には誰も逆らえんのだよ…!」ヒョイパク
八幡「おい泉。何勝手につかさ印の卵焼き食べてんの。それ俺のなんだけど」
こなた「んまんま」パクパク
八幡「オイィィィ!!!」
つかさ「今度はこなちゃんにも作ってあげるよー」
こなた「つかさ、私の所にお嫁に来なよ!」
つかさ「え えぇ~!?」
八幡「ふざけんなチビ。つかさはどこにも嫁にやらん」
かがみ「あんたはつかさの父親かっ」
八幡「かがみも最近料理が上手くなったよな。この前ウチに持ってきたクッキー、かがみのだろ?」モグモグ
かがみ「……気付いてたんだ」
八幡「つかさのクッキーはな?口にした瞬間……世界が明るく見えるんだよ。それはまさに天使のクッキー」モグモグ
つかさ「そんなに美味しくないよぉ」
八幡「かがみのクッキーは……なんというかまだ発展途中だ。生地とか味付けとか」モグモグ
かがみ「悪かったわね」
つかさ「でもびっくりだよ。八幡くんが気付いてたなんて」
八幡「つかさは持ってきたとしか言ってなかったし、隣でかがみがチラチラ見てたから確信した」
こなた「 愛か 」
八幡「俗に言う、つかさ愛ってやつだな」
かがみ「聞いたことない愛だな」
こなた「冷静にツッコミを入れてるものの内心ハラハラなかがみ萌え」
八幡「さすがはかがみだぜ」
かがみ「あんた達ーーーっ!!」ガー!!
こなた「やば、逃げよ」ダッ
八幡「ごっそさん」ダッ
つかさ「お粗末様~」
かがみ「こらっ 待ちなさい!!」
八幡「待てと言われて待つバカが」
こなた「いるわけないよねー」
八幡・こなた「「ねー」」
かがみ「うがぁーーー!!!」
,
みゆき「部活ですよ?」
こなた「えー」
八幡「そういえば言ってたな」ボロッ…
こなた「顔が面白いくらいに腫れてるね」
八幡「何で俺だけ…」
こなた「そりゃあツンデレだからだよ」
八幡「成る程」
かがみ「殴るぞ」
ゴンッ×2
八幡「もう殴られたんですけど」
こなた「いたたたた……」
つかさ「ゆきちゃん、私クッキー作ってきたんだよ~」
みゆき「私はお紅茶セットをもって来ました」ウフフ
八幡「……放課後ティータイ」
こなた「八幡、それ以上はダメだよ」
八幡「……4000円のパフェなんて聞いたこと無いんだが」
かがみ「♪♪」
小町「その割にはあんまり大きく無いよね。豪華詰め合わせって感じかも」
八幡「なんでお前まで食ってんだよ。ここ持ち俺なんだぞ。ソレ2個で8000円なんだからな」
小町「まぁまぁ。ゆたかちゃんも、あーん」
ゆたか「あーん」パクッ
八幡「……ゆたか、こっちのケーキも」
小町「岩崎さんも食べる?あーん」
みなみ「……私は…」チラッ
八幡「………」
みなみ「……」オロオロ
八幡「気にすんな。どうせなら美味そうに食ってくれ」
みなみ「…はい」
小町「あーん」
みなみ「ん……」パクッ
小町「どう?」
みなみ「………ん」ニコッ
八幡「お…」
かがみ「……」ムカッ
ピンポーン
かがみ「これもう一個ください!!」
カシコマリマシター
八幡「やめろぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
かがみ「……」パクパク
八幡「…」ショボーン
小町「かがみさんよく入りますねぇ」
かがみ「デザートは別腹よ」
ゆたか「デザートだけのような…」
みなみ「……」ジー
小町「お兄ちゃん、岩崎さんがショートケーキ食べたいってさ」
みなみ「その…っ、違…」アタフタ
八幡「……かがみだけ贅沢させるのもだろ」
みなみ「…ありがとう、ございます…」
八幡「はぁ…」
小町「いやぁそれにしてもすいません。折角かがみさんと兄の2人で食べに来てたのに」
かがみ「な、違うわよ!これは八幡がどうしても奢りたいからって…」
八幡「言ってねぇ」ボソッ
かがみ「あ゛?」
八幡「チョコケーキこそ至高」パクパク
ゆたか「お兄ちゃん。オレンジジュース飲む?……あ、ごめんね、私が飲みかけ」
八幡「飲」
かがみ「あんたは水!」ドンッ
八幡「ひぃっ」ビクッ
かがみ「……ふんっ」
八幡(なんでこんなに不機嫌なんだ…八幡困りすぎて泣きそう)
みなみ「………柊先輩。…仮にも奢って頂いてるのに…それは、ダメです」ムッ
小町(岩崎さんキタ──────!!!)
かがみ「いいのよ。元はと言えば八幡が悪いんだから」
みなみ「ダメです…」ジッ
ちょっと最近調子悪いの
2.3日お休みもらうの
ごめんなの
かがみ「……」ジロッ
みなみ「……」ジトッ
八幡(もし違っていたら俺プギャーだが、……おそらく岩崎は俺のためにキレてくれているんだろう。だが俺としてはかがみのツンデレ具合は弁えているつもりだし、この件では確かに悪いのは俺だったみたいだし。だから別に俺としては気にしてはいないんだなこれが。いやまぁお財布とは相談してほんのちょっぴり不満はあるけども)
かがみ「……」
みなみ「……」
ゆたか「ふ、ふたりともぉ…」
かがみ「ゆたかちゃんは引っ込んでなさい」ズバッ
みなみ「…」ジッ
ゆたか「岩崎さんまで…」
八幡(そろそろ火花バチバチとか見えそうなんだけど。いやもう見え……るわけないか現実ですもんね)
八幡「………い、岩崎さん?」
みなみ「…」クルッ
八幡「俺はその……あんまり気にはしてないというかなんというかだな。俺が悪かった事は確かだろうし…」
みなみ「………限度が…」ジー
八幡「いやそれも一理あるんだろうが……はい、ありますね。わかったから怒るなって」
みなみ「……………………」ジー
八幡「あ、あー。かがみもな?」
かがみ「…あによ」
八幡「いや俺が言ってもいいものかとは思うんだけどもな」チラッ
みなみ「…………」ジー
八幡「ぐっ……そ、そろそろご勘弁のほどを…というかもうそろそろ許して欲しいなーって」
かがみ「………わかったわよ」フンッ
八幡「…」ホッ
かがみ「私もやりすぎとは思うし……悪かったわよ」ボソッ
みなみ「……」コクコク
八幡(あー色んな意味で精神にキた。例えるならアレだ。忘れ物をしたがためにリア充共がわちゃわちゃやってる放課後の教室に入っていく時の憂鬱感と出た後の疲労感。扉が閉まってると最悪。ガラッと開けてジロッと見られると目を合わせないようにするのに気を使うんだよな)
みなみ「……」スッ
かがみ「……」ハァ
ゆたか「……どうなるかと思ったよぉ」ホッ
八幡「ごめんな、ゆたかにまで心配かけて」ヨシヨシ
みなみ「…」ムスッ
かがみ「…」ムカッ
八幡「……えっ、何その目。岩崎まで怖いんですが」ビクッ
みなみ「……私たちにも」
かがみ「言うべき事があると思うんだけどなぁ…?」
八幡「す、すんませんでした……」
八幡「とまぁ、昨日の放課後に岩崎も怒ると怖いって事がよーく分かったわけだ」モグモグ
みなみ「……すいません」
ゆたか「あはは。岩崎さんもお兄ちゃんの事が心配だったんだよねっ」
みなみ「そ… それは…っ」カァ
こなた「八幡も罪なオトコだなぁ」
八幡「誤解を招くような言い方をするんじゃあない」
ただいまなの。本調子でゴー!なの
みゆき「それにしても……私達しかいなかった昼休みの屋上ですが」
つかさ「ずいぶん賑やかになったよね~」
こなた「うんうん、いつのまにかお隣のクラスのも居るしね」
みさお「いいじゃんかよー」
こなた「悪いとはいってないよーだ」
八幡「まぁかがみが居るからな」
かがみ「何言ってんのよ。八幡もいるからだろっ」ビシッ
八幡「………ん?」
こなた「確かに確かに。ぶっちゃけ八幡が居なかったら昼休みにこうして大勢でご飯食べてなかったかもねー」
八幡「そ、……そうか?」ピクッ
こなた「うっそー☆」
八幡「」カチン☆
こなた「じょ、ジョークだいひゃひゃひゃひゃぁっ!ちぎれ、ちぎれふーーーっ!」
かがみ「おぉっ こなたの頬っぺたってそんなに伸びるのね。とりゃっ」グイッ
こなた「いひゃいいひゃいいひゃいーーーー!!」
「………た、滾るっ!!!」ドーン
八幡「うぉっ! なんだ急に…」
「あっ、す。すいませんっス。徹夜したので寝ぼけて……」アタフタ
小町「小町達と同じクラスの、田村ひよりさん。可愛いでしょ?」
ひより「か、可愛いとかないっス!ないですから!」
八幡「まぁ小町には勝てないな」
小町「え~……初対面の子がいる前でもシスコン全開ってのはどうかと思うよお兄ちゃん」
八幡「恥など…とうの昔に3割だけ捨てたね」
かがみ「えらく中途半端だなおいっ」
ひより(禁じられた兄妹愛……ブラコンとシスコン………いやこれは兄×妹に見せかけた妹×兄ッッ!!)ドドン
こなた「…」キラーン
ゆたか「岩崎さん、こっちの卵焼きお兄ちゃんが作ったんだってーっ はいあーん」
みなみ「え… …あーん」パクッ
ゆたか「美味しいよねー」
ひより(こっちは百…ぐっ、自重。自重しろ私っ!クラスメイトをそんな目でみちゃダメッッ!!)
みなみ「美味しいです… …先輩」ニコッ
八幡「……おう、あ……ありがとな」
ひより「でももうネタが無いのぉーーーーっ!!!」ドカーン
八幡「おわっ、びっくりした。大丈夫かそこの……えー…」
小町「田村ひよりさん」
八幡「……田村さんとやらは」
ひより「すいませェん……でももうネタが無いんです…」トホホ
こなた「もしやコミケ…」
ひより「な、何故それをっ…!」ドキッ
こなた「どーこかで見たことあると思ったらひよりん、去年スタッフに厳重注意かけられてたサークルの」
ひより「どぁぁぁぁっ!こ、ここでその話はやめてくださいっス!!あれは事故だったんですっっ!!」
こなた「ちなみにひよりんが描いた同人、実は全部持ってるよ私」フフン
ひより「な…っ………まさかっ、全年齢向け以外も……!?」
こなた「もちもち」
ひより「うぎゃぁぁぁぁぁーーーっ!」
ゆたか「田村さん漫画描いてるの?すごいねぇ」
みなみ「…すごい」
ひより「あ、あははー。ソレホドデモナイヨ?」
八幡「いや待て。どうやら同人作家……しかも全年齢向け以外もとか聞こえたが」モグモグ
ひより「うぐっ」ドキイッ
ゆたか「……??」
こなた「つまりね、柔らかい言い方をするとえっちな」
ひより「ストップ!すとーーーーっぷ!どうか勘弁してくださいぃぃっ!クラスメイトに本性が割れるのは辛いっ、辛いっス先輩!!」
八幡「泉、死んでもゆたかに教えるなよ」モグモグ
ゆたか「???」
みなみ「…??」
かがみ「つまり田村さんもこなたと八幡側って事?」
八幡「おい。何サラッと俺を混ぜてんの」
こなた「しかもひよりん、薔薇も百合もイけるクチですぜ親分」サラッ
ひより「ノォォオオォーーーッ!!」
八幡「尚更別次元じゃねぇか。おいかがみ、俺を混ぜるな。じゃなきゃ俺はゲイだの同性愛性癖を疑われる」
かがみ「………えっ。八幡ゲイなの…?」
八幡「は?」
かがみ「……」サッ
八幡「おい、つかさを連れて距離を取るな。ちげーから。俺ノンケだから。ちゃんと女子好きだから」
こなた「今の発言だけ聞いたらチャラ男」
小町「でも前の学校だと戸塚さんの事好きじゃなかった?」
こなた「八幡好きな子いたの?」
「「「「」」」」ザワッ
八幡「いやそれはだな」
小町「まぁ男の人なんですけどね」
「「「「「えっ」」」」」ザワッ
ひより「」ドクン
八幡「おま小町…」
小町「……あれ、小町やっちゃった系?」
つかさ「は、八幡くん……男の人が好きなの…?」ガーン
かがみ「……ないわ」
ゆたか「お兄ちゃん…」
みなみ「…」
八幡「待て。一旦待てお前達」
こなた「そっかー…まぁ仕方ないよね」
みゆき「人の趣向は十人十色ですし…」
八幡「小町。あれだ、戸塚の写真とか無いのかあってくれ頼む」
小町「あるよー。皆さん見ます?あ、お兄ちゃんはあっちの端っこの方にいてね」
八幡「最愛の妹にまで迫害される俺……さすがはゲイ谷君(笑)だぜ…はは」ズーン
小町「こっちのテニスウェアの人ですよー」チョン
かがみ「これ男子なの…!?」ガーン
つかさ「かわいい~」
ゆたか「わー…女の子みたいだね」
みなみ「……」
こなた「うーん、確かにこれは道を踏み違えてもおかしくないレヴェルだね」
フミハズシテネーヨ チョットユレタ ダケダッツノ
みゆき「揺れはしたんですね」
ひより「……ぅ……………ぉ…」
小町「ん?どうしたの田村さん」
ひより「フ…いや、………腐腐腐…」ウズウズ
こなた「………まさか」
ひより「ネタが降りてキタ──────────っっっ!」
こなた「八幡の薔薇同人が生まれる事確定フラグが立ちました」
キターーーッッッ
八幡「お、悪寒が…」
小町「まぁ何はともあれ、そういう事です」
こなた「本人もノンケって言ってるらしいし、今は大丈夫なんじゃない?」
ゆたか「こなたお姉ちゃん、ノンケってなーに?」キョトン
こなた「んー?異性が好きな人…まぁつまり一般人かな。あんまり使っていい言葉じゃないから言ったらダメだよー?」
ゆたか「うんっ」
モウ イッテモイイカー オニイチャンサビシイゾー
小町「うんー。いい……ってよくない!フェンスから降りなさい!危ないから!!」
八幡「あー小町に嫌われたと思ってフェンスを乗り越えるところだった」
小町「いやもう乗り越えてたよ。超落ちる直前だったよ。全然逝ってよくなかったよ」
八幡「だって…あっちに行けって……」
小町「そういう意味じゃないから。ちゃんとお兄ちゃん大好きだから」
八幡「こっ、小町ぃぃぃ!」ガバッ
小町「人目があるからやめようか」ヒョイッ
こなた「人目がなければいいのかぁ…」ボソッ
つかさ「それにしても戸塚さん…じゃなくて戸塚くんって可愛い人だねぇ」
かがみ「あんなの反則よ。とても男子とは思えないわ」
ひより「男の娘…男の娘……具腐腐腐腐…」
ゆたか「あの人のこと、今でも好きなの…?」
八幡「………」
戸塚『怖かった…怖かったよぉ八幡……』
八幡「いや、そういうのはもう全然無いから。大丈夫だから」
ゆたか「……よかったぁ」ボソッ
みなみ「……」ホッ
昼か午後辺りにまた来るなの
お久しぶりなのにスマソなの
ガチャ
あやの「ごめんね、遅くなっちゃった」
みさお「あやのー。早く食わねーと無くなっちまうぞー」
八幡「お前がつまんでるのが実は俺の弁当って分かってるよな?さっそく無くなりそうなんですが」
みさお「気にすんなー おぉっミートボール!」ヒョイパク
八幡「」
弁当箱『カラッポ』
八幡「」
みさお「うんめぇぇ~!」キラキラ
小町「仕方ないなぁ。お兄ちゃん、一緒に食べよー」
八幡「サンキュ。ちっとだけ貰うわ」
みさお「この弁当って八幡の妹が作ったのか?」
八幡「いや俺だが」
みさお「ほぇ~ 超美味かったぞー」
八幡「そらどうも」
みゆき「比企谷さん、口元にケチャップがついてますよ?」ズイッ
八幡「お…?」
みゆき「じっとしていてくださいね」プルンッ
八幡「………」ジー
ガシッ×2
八幡「」ビクッ
みなみ「………」
かがみ「………」
八幡「」
みなみ「…………」
かがみ「…………」
八幡「……?」
かがみ・みなみ「「…………………………」」ゴゴゴゴゴ
八幡「」ガクガク
みゆき「よしっ 綺麗になりまし……比企谷さん?」
八幡「ほぁ!?……あ、あぁ。すまん」チラッ
みなみ「……」シレッ
かがみ「……」ニコニコ
こなた「八幡のえっち~」
八幡「なっ オマエ何イッテンノ?」
小町「今のは小町的にもポイント低いよお兄ちゃん。いかにみゆきさんがナイスバディだからって」ハァ
みゆき「?あ、ありがとうございます(?)」
こなた「みゆきさんのナイスバディと言えば。去年こんな事あったよね~」
ななこ『次~、体育祭で障害物競走に出たい者はおらんかー』
みゆき『はい』パッ
ななこ『おぉ、高良か』
みゆき『やったことが無いので、出てみたいです』
こなた『いやいや、みゆきさんは難しいと思うよ。身体の凹凸がくっきりだからね~』
みゆき『!?』///
八幡「何でお前はいちいちおっさん臭いんだよ。……つか体育祭とかあったっけか」
こなた「八幡も出たじゃん。学級対抗リレーで私の頭にバトンを振り下ろしてくれたよね?」
八幡「マジでか」
こなた「私じゃなかったら白刃取りできないくらい早く振り下ろしたよっ!忘れたのっっ!?」
八幡「あ、あー。まぁそんな事もあるだろ。悪かったな」
こなた「忘れてたな!くぅぅぅっ!!」
つかさ「そういえば明日は身体検査だねー」
かがみ「うぅ……憂鬱だわ」
ゆたか「背が伸びてるといいなぁ」
みなみ「……」サワサワ
八幡「三者三様で明日が楽しみだな」
小町「小町はちょっと伸びてるはず…」
ゴメンなの
明日こそ連投するの
おはろーなの
ちゃんと仕事するの
【身体測定当日】
ガラッ
八幡「………少し伸びたな」
ガラッ
かがみ「間食が過ぎたか…」ハァ
ガラッ
つかさ「横に伸びちゃった…」クスン
こなた「全然伸びてない…」ズーン
ガラッ
みゆき「……」ニコニコ
かがみ「ちくしょうっ ひとりだけ余裕な顔しおってぇーーーっ」ウガー
みゆき「ええっ!?」
こなた「みゆきさん、H(ヒップ)が88ならオールゾロ目だったのにネーっ おしいっ!」
みゆき「!!?」ボンッ
八幡「なん、だと…」
ドヨドヨ
ザワザワ
かがみ「相変わらずいいスタイルね…」フッ
こなた「…私なんて万年この身長キープだよ。おばあさんになっても多分変わらないと思う」ハァ
八幡「お前ってジャンル的には小萌先生だもんな。改めて言おうか。ちみっ子、と」
こなた「少し背が高いからっていい気になるなーっ」
みなみ「………」ペタペタ
ゆたか「うーー し、身長が…… 今年もこんな…」シクシク
みなみ「…大丈夫 この先きっとまだまだ成長する……(※半分は自分に言い聞かせている)」
ゆたか「そ そうかなぁ」
みなみ「私達はまだ高校1年生… 気にすることはないって比企谷先輩も言ってた……」コクン
ゆたか「そっ そうだよねっ」
こなた「ねぇねぇ 同窓会ってしたことある?」
みゆき「んー まだありませんねぇ…」
つかさ「私もないなぁ」
かがみ「なんでそんなこと聞くのヨ」
こなた「よく見かける『変わってないよねー』って大抵褒め言葉だけどさ」
八幡「………」
こなた「そんなこと言われて喜ぶのってきちんと成長した(変わった)人だけだよねーって」ハァ
つかさ「……八幡くん?」
八幡「俺んトコはあったぞ。高1が終わる前くらいに中学の同窓会が」
かがみ「へぇ どうだったの?」
つかさ「うんうん気になるー」
みゆき「やっぱり皆でご飯を食べたりとかしたのですか?」
八幡「俺だけ誘われてないが何か?」
かがみ・つかさ・みゆき「「「…」」」
こなた「………うん、まぁ八幡だし」
八幡「全員参加のクラス会でも俺だけ招待されなかった。昼休みくらいにふと近くのクラスメートの会話が耳に届いてな。1週間前にクラス会したんだと」
かがみ「それは…」
八幡「いや本当に気にしてねーから。人間関係ぐっちゃぐちゃなグループに飛び込んでいくより孤高の一匹狼でいた方が全然マシだっつの」
みゆき「…大変だったんですね」
八幡「なんだろうな、千葉だけあんな感じなんだろうか。こっちじゃ中々殺伐とした人間関係を見かけないんだが」
こなた「私達はみんな仲良しだからねー。殺伐とする時はかがみが怒った時しか」
ゴンッ
こなた「なんでもないでーす」ヒリヒリ
つかさ「…八幡くんって友達いなかったんだっけ。ちょっとよかったかも」
八幡「ふぐっ……珍しくつかさに毒を吐かれたぜ…」ガクッ
つかさ「そ そうじゃなくてっ!私達が八幡くんにとって1番最初の友達になれたんだなー、とか考えちゃうとちょっと嬉しいの。…ご、ごめんね、失礼だよねっ」アタフタ
八幡「………俺も、1番最初の友達がお前達でよかったと思ったりしないこともないかもしれない」
こなた「捻デレだー」
八幡「あん?」
黒井「………おーう、席に着け~」
八幡「おっと、俺達は戻るわ」
かがみ「昼休みに屋上だからね」
つかさ「うんー。わかったよお姉ちゃん」
黒井「もうすぐゴールデンウィークが始まるわけやけど……いいかー?休み明けテストもそうやけど、受験生やっちゅう自覚を持って節度ある休みを過ごすよーに…」ハァ
こなた「先生ー、なんか元気ないですね?」
黒井「んぁー……ちっと訳あって禁酒中なんや。これもロッテと婚期のためやねん……」ハァ
こなた「?」
小町「お兄ちゃーん、一緒に帰ろー!」
八幡「あー、悪い。俺達今からバイトだわ」
小町「あ、そういえばお兄ちゃんのバイト先の店長さんからシフト変更のメールが来てたんだっけ」
八幡「そうそう……って何で知ってるんだよお前」
小町「フッ」ニヤリ
八幡「フッじゃねぇ」
ゆたか「おねーちゃーん お兄ちゃーん」
みなみ「…」ペコッ
八幡「おう」
こなた「あ、ゆーちゃん。明日バイトの面接だけど大丈夫?」
ゆたか「うんっ 頑張るよっ」
こなた「みなみちゃんはどう?やる気になってくれた?」
みなみ「……飲食店ですよね …頑張ります」
八幡「お前岩崎とゆたかに詳しく説明してないだろ」ボソッ
こなた「間違ってないよー?」ニヤニヤ
ゆたか「小町ちゃんは来るの?」
小町「……あー、お父さんが猛反対してダメになった」アハハ
早めの朝食を食べてくるの
おにぎりと卵焼きなの
あふぅ
ゆたか「ねぇお姉ちゃん。お姉ちゃんになってからはどれくらい背が伸びた?」
こなた「ん?いやー縦だけじゃなくて横もさっぱりでねー」
みなみ「…」ピクッ
こなた「ゆーちゃんも覚悟しといた方がいいよー」
ゆたか「えーっ」
みなみ「…………」サワサワ
こなた「病まない病まない。需要はあるさー」ポンッ
みなみ「!」ドキィッ
ゆたか「岩崎さんは背が高くていいナー。私ちっとも伸びなくて」
みなみ「ん…」
ゆたか「何でこんなに差があるんだろう」
八幡「多分そこら辺は血だと思うぞ。この親戚を見てみろ」ピッ
こなた「はいはい、どうせちみっ子ですよーだ」プンプン
きゃあ誤爆した
ゆたか「ねぇお姉ちゃん。高校生になってからはどれくらい背が伸びた?」
こなた「ん?いやー縦だけじゃなくて横もさっぱりでねー」
みなみ「…」ピクッ
こなた「ゆーちゃんも覚悟しといた方がいいよー」
ゆたか「えーっ」
みなみ「…………」サワサワ
こなた「病まない病まない。需要はあるさー」ポンッ
みなみ「!」ドキィッ
ゆたか「岩崎さんは背が高くていいナー。私ちっとも伸びなくて」
みなみ「ん…」
ゆたか「何でこんなに差があるんだろう」
八幡「多分そこら辺は血だと思うぞ。この親戚を見てみろ」ピッ
こなた「はいはい、どうせちみっ子ですよーだ」プンプン
みなみ「私… 牛乳をよく飲むから…」
ゆたか「ほ、ほら。日々の努力が実った結果だってあるんだよっ」
こなた「ゆーちゃん牛乳嫌いだもんネ」
八幡「人間そんなにうまくはいかないと思うぞ」チラッ
みなみ(身長よりも……もっと別のところが大きくなって欲しかった…)
かがみ「ごめん遅くなったー」
八幡「忘れ物を探すにしてはやけに遅かったな。間食か?」
かがみ「違うっつの!」
つかさ「じゃあ八幡くんとこなちゃんとお姉ちゃん、バイト頑張ってね」
八幡「まだ時間があるな。駅前で買い物してくわ」
つかさ「あ、じゃあ私もお買い物していこうかなぁ。夜食の食材がきれてたよー」
かがみ「折角だから私も行こうかな」
八幡「泉はどうする?」
こなた「私も行くー」
スマホ『冷たいパフェ 焼きたてクッキー 違う甘さで~♪』prrrrrr
八幡「っと悪い。………いや、大丈夫だったわ」
こなた「出なくていいの?」
八幡「出なくていい」
小町「じゃ、小町も駅まで一緒に行きますよーう」
ゆたか「あ、私も……岩崎さんはどうする?」
みなみ「…行く」
「……」コソコソ
こなた「なーんか本屋の前で怪しい動きをしているウチの生徒…しかも何処かでみたことのある後ろ姿が」
八幡「めんどくせぇから関わってくれるなよ。本当に知り合いだったらどうしてくれる」
こなた「とりあえず呼んでみようか。……ひぃぃよりーーーーん!!!」
ひより「うひょぉあっ!!?……せ、先輩方…っ!?」
小町「田村さん、終礼が終わって直ぐに出たと思ったら本屋に用事だったの?」
ひより「あ、あは、あはは。そ、そうだよー?ちょっとね?」アタフタ
ゆたか「何の本を買ったのー?」
ひより「んんっ!?ちょ、ちょっと恋愛系のをね……」
ひより(嘘は言ってない。嘘は言ってないっ。ボーイズのラブもちゃんと恋愛のジャンルに引っかかる!)
こなた「何の恋愛系なんだろうネ?」ニヤリ
ひより「そっ、それは…」
八幡「………」スタスタ
こなた「ちょっ、八幡マイペースだなぁ。少しだけでもひよりんで遊んできなよー」
ひより「遊びって……遊ばれてたんっスか」ガーン
八幡(あと10分でタイムセールが始まるらしい。そこまで顔見知りでもない後輩女子よりそっちの方が大事に決まってんだろうが)スタスタ
こなた「無視されたー」
かがみ「ほら、私達も行くわよ」
つかさ「お酢が切れてたから買っておかなきゃ…」
こなた「………」
ビリッ
こなた「あぁっ!ひよりんのスカートがえっちな感じに破れたっ!」
ひより「ちょぉっ!?」
八幡「……」チラッ
こなた「……と、見せかけて実はチラシが破れただけでした」ニヤリ
八幡「」
ひより「急に何を言い出…って先輩も何チラ見してるっスか!!」
八幡「……これは健全な青少年としては当然の反応であってだな」タジッ
小町「今のは小町的にかなりポイント低いよ……」ハァ
つかさ「……どんだけ~」
かがみ「最低」
ゆたか「お兄ちゃん……」
みなみ「………」ジトッ
八幡(……は、嵌められた…)
八幡「なぁ小町」
小町「……」スタスタ
八幡「…つかさー」
つかさ「……」プイッ
八幡「ゆ、ゆたかさーん」
ゆたか「……」チラッ
八幡「!」
ゆたか「………」プンッ
八幡(………Ok。一旦落ち着け比企谷八幡。そう、いつも通りクールに行こう。これは何かの間違いだ)
かがみ「……」クルッ
八幡(かがみ…!俺はお前を信じ)
かがみ「………」ベーッ
八幡(……現実ってのは、時に非情だ)
ひより「うぅ…私なんて恥辱損っス。近所のおばさんにガン見されてたっス……」シクシク
こなた「ひよりん、過ぎたことを気にしてても仕方ないサー」ポンッ
ひより「先輩の鬼ぃっ!ちひろぉっ!」
八幡(しかし困った。正直なところ奇声をあげたいくらいに取り乱しそうだがそんな事をしている場合じゃない)
こなた「……」テクテク
八幡(何がキツいかって…小町とゆたか、さらにはつかさにまでそっぽを向かれてしまった事だ。タルタロスがあったら飛び込みたい)
こなた「………」テクテク
八幡(どうしたらこの現状を打破できるだろう。飯か金か?友達なんて居たことなかったから分かんねぇなクソ)
こなた「ふっふーん、どうかね八幡。愛しのヒロイン達にそっぽを向かれた気分は」ニマニマ
八幡「おのれ泉…俺から数少ない友達を奪い去りやがって……」
こなた「まぁまぁ。私がいるじゃあないかー」エッヘン
八幡「お黙りやがれ。お前みたいなちんちくりんを好むと性癖異常扱いされてどこぞの地域安全課の暴走婦警にしょっ引かれるわ」
こなた「……むぅ」
ひより「な、何スかこの空気は…わわっとぅあ!!?」ツルッ
こなた「あ」
ひより(利き腕だけは死守、利き腕だけは死守ーっ!ま、間に合わないっ!?嗚呼…私のしがない絵描き人生もここで終わりなのね……)ハラハラ
八幡「危ねっ」ガシッ
ひより「ほぇっ」ピタッ
八幡「……」
ひより「せ、先輩…よくぞ…」パァァ
八幡(……早く立て。利き手じゃ無い分中途半端に重心のかかった女子一人すら支えるのが辛いんだよ)プルプル
ひより「ありがとうござ」
小町「ちょっと目を離した隙にナニしてるのかなぁ」ユラッ…
八幡「不遇だ」
小町「田村さんまで手篭めにするなんて最低のチャラ男人間だよお兄ちゃん!そんな風に育成した覚えはないよっ」
八幡「お前は俺を乙ゲーのキャラか何かと勘違いしてるんじゃねーの。あとこの17年間、誰かを手篭めにした覚えなんざない」
小町「このヤリチ」
八幡「おい誰がそんな言葉を教えた言ってみろぶっ殺してやる」
ひより「い、いや」
小町「ん?」
ひより「先輩は私が転びそうになったのを支えてくれただけだヨー。むしろ感謝感激だからっ」
小町「……本当?」
八幡「10人中1人か2人は証言してくれるくらい本当」
ひより「少なっ」
八幡「ちょっと前にチラ見しただけでこんなんなってんのに、それ以上の人望が俺にあると思うか?」
ひより「わ、私は証言しますよ!」
八幡「……お前ひょっとして良いやつだったのか」
ひより「いやそんなこと本人に問われても困るっスよ…」
一旦止め松。
また夜来るのなの
こなた「……あ、そ、そういえばねー」
八幡「唐突にどうした……いつもの事か」
こなた「ゆーちゃんは聞いてたっけ?ウチでアメリカから来る学生をホームステイさせる事になったんだよ」
ゆたか「パ、パ…パテニシアさんだっけ」
八幡「成る程。つまり家が窮屈になるからゆたかを俺に預けたい、と。大歓迎だ」キリリッ
こなた「いやそーゆーことじゃないケド。ウチもそこそこスペースは空いてるし」
かがみ「ホームステイなんて珍しいわね。高校生?」
こなた「うむ、陵桜に通う事になるかも。1年生か2年生……だったと思う」
つかさ「外人さんかぁ。お友達になれるといいなー」
こなた「つかさは外人に絡まれたことがあるよね」
八幡「日本の怖さを教えてやる」
つかさ「み、道を聞かれただけ(多分)だよぉ。でも何て答えればいいのか分からなくて…」
かがみ「むしろつかさが英会話ペラペラだったら怖いわよ」
つかさ「す、少しは喋れるもん」
八幡「俺進学どうしようかな…」
かがみ「げっ、まだ決まってないのかよ」
八幡「まったく決まってない」
こなた「実は私も」
かがみ「あんた達…受験生としての自覚が足りないわよ」
八幡「そういえば何でお前文系なんだよ。理系でも余裕でいけただろ」
かがみ「……なんとなく」
つかさ「えぇー?皆と一緒がいい、って文系を選んだんじ」
かがみ「つ・か・さ…?」ニコッ
つかさ「な、なんで怒ってるのお姉ちゃん…」
八幡「かがみってなんだかんだで可愛いよな」
こなた「ほんっとーにかがみん萌え」
かがみ「う、うるさいっ 黙れっ!」
ゆたか「お姉ちゃん、萌えってなーに?」
みなみ「…?」
こなた「それは…愛、かな」フッ
八幡「ゆたかにいらん事を教えるなよ」
こなた「私と一緒に暮らしている以上、保証はできないぜ」
八幡「じゃあお」
かがみ「だからと言ってあんたの家だと尚更危険でしょうが。狼の巣の前に赤ちゃんを放置するようなものよ」
八幡「お前の中で俺はどういう位置付けなんだよ」
かがみ「ケダモノ」
八幡「」
タイムセールオワリマシタヨー
八幡「ですよねー」
小町「あんなにぺちゃくちゃ喋りながら来たらそりゃあ間に合わないよねー」
ひより「卵が1パック30円…!?なんて現実味の無いタイムセール…!!」
八幡「仕方ないか、小町。買い物袋よろしく頼む」
小町「ういうーい。冷蔵庫にしまっとくよーん」
ゆたか「お兄ちゃんまたねー」フリフリ
みなみ「……」ペコッ
八幡「じゃあ時間がギリギリだから俺は先に行くわ」ガシャ
こなた「何それ」
八幡「今朝から停めたまんまの自転車。うげっ紙貼られてる……」ビリッ
こなた「ずるいぞー 八幡も歩けー」
八幡「お前足速いだろ」
こなた「そういう問題じゃないでしょっ」
かがみ「あ、じゃあこの前みたいに乗せてよ」
こなた「この前みたいに?」
かがみ「あっ」
こなた「へぇ~?乗せてもらったんだ~あ~?」ニマニマ
かがみ「あ、あの時は急いでたから仕方なく!」
八幡「どうでもいいけど俺先に行くからな」
ひより「お三方はどちらに行かれるんですか?」
こなた「バイト~」
ひより「アルバイト…コンビニとかっスか?」
こなた「コスプレ喫茶だよ」
ひより「なん、だと……!?」
八幡「結局歩かされる羽目になるんだよなこれが」
店長「ハッチー遅い!1分前じゃ準備も間に合わない!」
八幡「さ、さーせん」
こなた「店長~。バイト志望の子連れて来たよ~」
ひより「えぇっ!?」
店長「え?明日じゃなかった?」
こなた「あー。追加で」
店長「そうなの」
ひより「ちょ、違うっスよ!私は着る側じゃなくて見る側!そもそもそういうのは素体が良くないと……」アタフタ
こなた「ひよりんなら大丈夫だよー。ね、八幡?」
八幡「いや店長に聞けよ。何故そこで俺に振る」
こなた「これだから八幡は……」ハァ
店長「2人共さっさと着替えなさい。ひよりん…ちゃん?はそこの席で見学してていいわよ。珈琲出してあげる」
ひより「あ、はぃ……じゃあお言葉に甘えさせてもらいます」
自分は完璧だからまた午後に来るんだぞ!
(滑り込みで間に合ったなの)
かがみ「八幡。ハートオムレツ追加ね。あとご主人様パフェ」
八幡「あいよ」トントン ジュー
店長「ハッチー。超神水2つ出してくれる?」
八幡「あっちでサボってる連中にどうぞ」ザッザッ
店長「オイゴルァ!!テメェ等クビにすんぞボケガキ共がァ!!!」
「ひぃぃぃっ!」
「すんませんんん!!」
八幡(うるせぇ……)
イラッシャイマセー
八幡「泉、客来たぽいからオーダー聞いてこい」
こなた「任せたまへー」
ひより「へぇ…先輩は厨房タイプっスか」
八幡「何だそのポケットなモンスター。フェアリータイプとかわけ分からないんだが」
ひより「正直私もダイヤとパール辺りで挫折したクチっス…」
八幡「俺なんかパール持ってんのにプラチナ買っちまったぞ。小町のやつ借りて1人で通信とかしたわー……何で厨房入って来てんのお前」
ひより「店長さんが見ておいでー、と」
八幡「……まぁいいけどよ。邪魔にならないよう隅っこに座っててくれ。あそことか」
ひより「冷蔵庫と壁の隙間数センチに座るのは無理ですっ!」
こなた「ねぇねぇ八幡。ちょっと困ったご主人様がいるんだけど……」
八幡「あ?コミュ障の俺に相手をしろなんて無理だと思うが」
こなた「あ、それは多分あっちもそうだと思うから大丈夫。何かちょっと変な感じのタイプで……」
八幡「……?」
「………」ブツブツ
八幡「どっかで見たフォルムだわ」
こなた「知り合い?」
八幡「……服と腹と体格を見る限り多分な。友達とかでは決して断じてなんでもないが」
こなた「えぇ…」
「………」ブツブツ
八幡「………あー。すいませんお客様?」
「…………」ブツブツ
八幡「………もしもーし」
「…………………」ブツブツブツ
八幡「」イラッ
「………………………」ブツブツブツブツ
八幡「返事くらいしろゴミカスワラビ」
「ぐぁぁぁ!!わ、我をその名で呼ぶとはいい度胸だ…!我を剣豪将軍と知っての狼藉かぁぁっ!!」ガタッ
八幡「よう材木座」
義輝「ぐわぁぁーーーっ!出たぁーーーっ!!」ビクッ
八幡「人を化け物のように言ってくれてありがとよ」
義輝「は、八幡…?本当に比企谷八幡か……!?」
八幡「他に比企谷八幡がいるなら連れて来てほしいもんだ」
義輝「ご、ゴラムゴラム。八幡が消えてから我がどれだけ大変だったと心得る!体育の時間やグループ活動で天涯孤独の道を歩む羽目になったのだ!」
八幡「店の中で叫ぶな。迷惑になるなら追い出すぞ」
義輝「ほう。コスプレ喫茶を巡る巡礼の旅の末に再び巡り合うとは…八幡はここで働いて……ん?働いている…だと!?」
八幡「その先は予想できるから言わんでもいい。あと次大声で叫んだら叩き出す。泉、オーダー頼むわ」スタスタ
義輝「は、八幡?はちまーーん!?」
八幡「……なんだよ」
義輝「積もる話もあるのだ。少しくらいに付き合うのも良いではないか」
八幡「……終わるまで待ってろ」ハァ
義輝「うむ、待たせて貰おう。あ、ご主人様パフェとほんわかココア1つ」
かがみ「八幡。あの人、友達?」
八幡「友達じゃねーよ。強いて言うなら腐れ縁だ。ほらオムレツとパフェ一丁」
かがみ「ふーん」
こなた「八まーん、萌えちゃーはん2つ~」
八幡「あいよ」
八幡「ん?」
ひより「あっ」
八幡「……何を食べているんだ?」
ひより「つ、つい手が伸びてしまったわけでありまして…」タラー
八幡「そうか。その腕を2度と使えないようにしてしまいたいわけか」
ひより「利き腕はっ 利き腕だけはご勘弁のほどをっっ ちゃんとパフェの代金も払いますぅぅっっっ!」
八幡「……」
ひより「………」
八幡「まぁそれ余り物だからいいんだが」
ひより「なんですとっ」
八幡「俺が食べようと思ってたんだよ。なんならもう一個余分に作るわ」
ひより「す、すいませんっス」
八幡「もういいからそれ食いながらホールでも見てろ」
ひより「は、はいっス」
八幡「……」
かがみ「余り物なんてあるわけないくせに。やっさしいわねぇ~」ニヤニヤ
八幡「ぬぁんの事やら。……とっとと持ってけ」カミッ
かがみ「はいはい」ニヤニヤ
八幡(すごく…… くやしいです…)
また午後に来るのっしょ→
午後に来たですぅ(飯を食っているとは言えない)
寝すぎたの…あふぅ
オツカレサマデシター
店長「ハッチー。こなたにかがみちゃんもあがっていいわよ~」
八幡「あ、はい」
店長「また明日よろしくネ」
八幡「うい」
義輝「八幡、どうやら労働時間は終わったようだな」
八幡「今日はな」
義輝「ふむ、そうか」
八幡「で、何の用だ?」
義輝「何の用とは不躾だな八幡。言ったであろう、我とて寂しかったのだ」
八幡「…どうせあのまま俺と連んでたらお前まで悪い噂を立てられかねんぞ」
義輝「悪い噂?それは夏休みを目前に控えた時の事件の事か?」
八幡「……ああ」
義輝「八幡が人を刺したりおなごを犯したりだとか」
八幡(尾ひれのついた酷評もここまで来ると笑えてくるな)
八幡「まぁ、そんなところだ」
義輝「ハッハッハ!」
八幡「何を笑ってやがる。場合によっちゃお前の指貫手ぶくろ破くぞ」
義輝「それは困る……が、なにせ愚問過ぎてなぁ」ハハハ
八幡「愚問と来るか」
義輝「お前のような者が他者を刺したりできる筈があるまいて。伊達にお前の戦友をしていないぞ比企谷八幡!」
八幡「……」
義輝「お前の事だ、どうせ弁明も抵抗もせずに我らが学び舎を去ったのだろう」
八幡「………」
義輝「薄々察しがついてはいたが、その反応を見るに図星のようだな」キラーン
義輝「せめて我に一言声をかけてくれればよかったものを。我も困るのだ」フゥ
八幡「……俺は何かお前を誤解してたみたいだと思えん事もない気がしてきた」
義輝「?…まぁよかろう。ところでコレを見て欲しいのだ」ドサッ
八幡「この山のような紙の束をどっから出したのか説明してくれ」
義輝「新作ラノベの設定と完成版原稿だ。こ!れ!は!売れる!!……ところでアニメ化が決まったら声優御とお付き合いができるのだろうか」
八幡「皮算用もいいところだろうが………、読ませては貰うけどな」パサッ
義輝「そうかそうか!この赤毛のキャラについては革新的かつ今までにない斬新な設定を使っているのだ。……その名も『黒焰碧眼の討ち手』ッッ!!」
八幡「大御所のパクりじゃねぇか!なんっにも変わらねぇのなお前……ん、ここは表現がおかしいぞ」
義輝「む?成る程」
かがみ「ちゃんと友達居たんじゃない」
こなた「んー、友達とはちょっと違うと思うな。さっき言ってたけど戦友であって友達じゃないんだよ多分」
かがみ「……違いがわからないわ」
八幡「ただいま」
小町「お兄ちゃんおっそい!」ウガー
八幡「ケーキ貰ってきたから許してたもれー」
小町「許す。ご飯の準備できてるよー」
八幡「おう」
ガチャ
そう「やぁ比企谷君」
バタン
八幡「………」
小町「?」
ガチャ
ゆたか「あっ お兄ちゃんお帰りなさいっ」ニコッ
八幡「」デレッ
そう「いやー、ゆーちゃんはエプロンが似合うなぁ」
バタン
八幡「………」
小町「どしたのさっきから開けたり閉めたり」
八幡「……」
ガチャ
そう「ん?」
八幡「………」
そう「早く食べないと冷めてしまうよ」
八幡「……小町、ここって俺達の家だよな?」
そう「細かい事はいいじゃあないか。共に遡逆の物語を見た仲だろう?」
八幡「多分泉が家に1人なんですが」
そう「ぬぁんだとぅ!?」
「てりゃっ」ガコン
窓『アッ─』
こなた「呼ばれて飛び出てこななな~ん」ガラッ
八幡「この家は防犯に難アリ」
こなた「いや~、お父さんもゆーちゃんもいないし、お隣から美味しそうな匂いが漂ってきたからサー」ヌギヌギ
八幡「靴は揃えろ。庭だろうが玄関だろうが靴は揃えろ」
こなた「あいあーい。今夜はビーフシチューですかなー?」
今日明日はお休みを貰うの
ごめんなの
……んぉ……お昼過ぎたら みんながんばれ なんだぞ…zzZ
くっ
小町「小町とゆたかちゃん特製のビーフシチューですよ~。さあさあ、召し上がってくださいな~」
八幡「あれ俺の席は?」
小町「ここ」
八幡「あそ」ヨッコイショ
小町「うん」ドッコイショ
八幡「おい」
小町「なに?」
八幡「何で俺が座った直後にお前が俺を椅子にして座るんだよ。食べにくいだろうが」
小町「細かい事は気にしないっ ……あ、お尻に硬いものが当たってる…」ポッ
八幡「俺のスマホがぶっ壊れる前に降りろ。これ二機目なんだぞ」
小町「気にしない気にしなーい」
八幡「お行儀が悪いからやめろっつの。後で一緒にゲームしてやるから」
小町「絶対だかんねー」スッ
こなた「ゲームあるの?」モグモグ
八幡「ん…まぁ、暇な時にできるようにな」
こなた「食べ終わったら皆で遊ぼうじゃないかーっ」
そう「おお、お父さんもまぜておくれよー」
八幡「……時間的に無理じゃね?」
こなた「だいじょぶだいじょぶ。人生ゲームみたいなのある?」
八幡「あるにはあるが。どうせやるなら明日にしろよ、明後日から休みなんだし」
こなた「えー………仕方ないなぁ」
こなた「さて、やろうか」
八幡「だから明日の晩にしろって言っただろうがよ」
八幡(さてやろうかじゃねーよ。人の話をちゃんと聞いてくださいよ泉さん)
こなた「…?それは昨日の話でしょ?もう明日から土日連休じゃん」
八幡「は?」チラッ
カレンダー『イチニチ スギタンヤデ』
八幡「」
アル ハレタヒノコトー マホウイジョウノユカイナー
こなた「もしもしかがみ?うん、おけおけー」ピッ
ゆたか「小町ちゃん、お手洗い…かりてもいいかな」
小町「いいよいいよ~ むしろ自分家だと思って好きにつかっちゃってよ」
八幡(なんかおかしくね?俺だけ世界に置き去られてね?……ついに世界レベルで忘れられたか、ぼっち八幡は健在だったようだ)
こなた「八幡、かがみん達もう着くってさ」
八幡「あん?かがみ達も来るのか」
こなた「何言ってるのさ。ゆーちゃんと小町ちゃんのお友達も来るよー」
八幡「あぁ、岩崎か」
こなた「ひよりんを忘れないであげてー」
ピンポーン
八幡「うーい。あれ、お前の親父さんはどうしたよ」
こなた「本日お父さんは招待されてませーん」
八幡「ざまぁ」
ガチャ
みなみ「…」ペコッ
八幡「おう、迷わず来れたか?」
みなみ「…」コク
八幡「まぁ上がってくれ。小町もゆたかも喜ぶからよ……珈琲か紅茶かジュースか、なんか飲むか?」
みなみ「……」
八幡「わかった、オレンジな」
こなた(…みなみちゃん喋ってないような…)ジー
八幡「おいおい、膝擦りむいてんじゃねーか」
みなみ「あ…」
八幡「怪我多いな。しっかりしてるように見えて実は普通にドジっ子なのかよ」
みなみ「……」カァ
八幡「小町~ 消毒液と絆創膏持って来てくりゃれー」
小町「はいはーい」
ひより「こんばんわっスー」
「あ……っ」
ひより(岩崎さんはもう来てるっスか)
「大丈夫だよ岩崎さん…お兄ちゃんがちゃんとしてくれるから…」
ひより「」
「……うん…」
ひより「」
「前にも言ったけどちょっと痛いだけだ。力抜いてろ」
「……っ はい…っ!」
ひより(こここここの声は何ががが!!?)
「ぅ…っ……」
ひより(これはアレっスか?アレなんっスか!?先輩×小早川さん×岩崎さん的なアレッ!?つい扉を開けてしまったら大変な場面に遭遇してしまったかもっス!!!)ガクガク
「私もよく、してもらうから…」
ひより(してもらうんっスか!?)アワワ
「いつでも言えよ。財布ん中に入れてるからいつでも…」
ひより(何をっ もといナニを財布に先輩っっ)
「そういえば小町は最近”ない”な」
ひより「!?」
「あー 小町は自己管理がしっかりしてるから」
ひより(妹にも手を出してたっ!?)
ひより「くっ 見たいっ… 同人作家としてネタを得る絶好のチャンスっ……でも見ちゃいけない秘密で淫靡な花園が広がっているような気が」
ガチャ
小町「あれ?田村さん?」
ひより「あ」
ひより「紛らわしいっスーーーーー!!」ドンッ
八幡「いや何を想像してたんだよ」
こなた「そりゃあ、ナニな方向だよね。ひよりんはイケナイ子だなぁ」
ひより「……絵描きとしての脳みそがそっち方面にしか回転しなかったんです…」ガクッ
八幡「…ナニな方向?」
こなた「なんでもなーみん」
ひより「おおお、覚えとくといいっスよ!乙女の純情を弄んだ罪で絶対ネタにしてやるどころかむしろそっちメインで次期コミケに出してやるぅっ!」ビシィッ
ピンポーン
八幡「かがみ達かな」
こなた「タヌキなの」チラッ
ひより「あらいぐまでしょ」チラッ
八幡「イタチですよ」キリッ
グッ×3
ピンポーン!!!(怒
かがみ「雨降って来たんだからさっさと開けなさいよ…」トホホ
八幡「そいつは悪かったな。小町に着替えもって行かせるからシャワー使ってくれ、前に泊まった時のがあるはずだから」
かがみ「うぅ… そうするわ」フキフキ
八幡「小町やーい」
かがみ「言っとくけど覗いたら殺すわよ」ジトッ
八幡「まだ死にたくないんで覗きません、はい」
ちょっと飯スマソだぞ!
ただいまなの
小町「着替えとタオル渡して来たぜい」
八幡「サンキュ」
小町「つかささんは遅れて来るってー」
八幡「なぬなんだとこんな時間に!?」ダッ
小町「あっちのお父さんが送って来るって言ってたヨー」シレッ
八幡「先に言えよ」
小町「言う前にお兄ちゃんが走り出したんじゃない」
八幡「そうだった」
こなた「八幡は本当につかさとゆーちゃんLOVEだよネ」
八幡「だって天使じゃん?」キリッ
ゆたか「天使って…」カァ
八幡「もうなんていうか見てて心が落ち着くよな、俺の目が澄んでいるのもその理由だ」
こなた「一片たりとも澄んでないけども」
八幡「失礼な。確かに過去の俺は目が腐っていたかもしれない、だけど今や世界がこんなに光輝くかのように見え」
ブツン
ゆたか「きゃぁっ」
みなみ「……小早川さん、大丈夫」
こなた「……光輝くどころか一瞬にして真っ暗闇だね」
八幡「…今のは素で世界に絶望した」
ひより「うぎゃっ 足の小指がぁ…っっっ」
「ひ… ひやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!」
八幡「うぉ!?な、なんだ」
こなた「あー…かがみ暗いの怖い子だったっけ?」
八幡「……」ダッ
こなた「あれっ 八幡?」
小町「えーっと… ブレーカーは……」
かがみ「な… なんでよりによってお風呂に入ってる時に…とりあえず脱衣所に…」
ギシッ…
かがみ「何…?」
ギシッ ギシッ…
かがみ「ひっ」
コンコンコンコン
かがみ「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「!!?」
ガチャッ
八幡「おい、大丈夫か!」
かがみ「…八幡…?」
八幡「いかにも比企谷八幡だが」
かがみ「……ぅ…暗くて見えないのよ」
八幡「停電したっぽいな」
かがみ「ちょ、ちょっと。まさか戻ろうとしてないわよね。居なさいよ!」
八幡「」
かがみ「八幡?八幡!?」アタフタ
八幡「いや悪い。お前…なんつーか慌てて風呂出ただろ、格好は予想できるから俺がいるのもどうかと思うんだが」
かがみ「よ、予想するなっ …せめて電気がつくまで、一緒に居てよ」
八幡「……っお、う。なら、扉側向いて座ってるわ…」
かがみ「…扉、扉……あ。これ八幡?」
八幡「です」
かがみ「よかった…」
八幡(あーこの匂いウチのシャンプーだわ。ボディソープの匂いもほのかに……何考えてんだ俺)
八幡「……タオルかなんか巻いとけよ。風邪ひくぞ」
かがみ「えーっと……ここにあるの…よね?」
八幡「それはわたしのおいなりさんだ」ボソッ
かがみ「………え?」
八幡「あ、すいません1度言ってみたかっただけです」
かがみ「?」
小町「おにーちゃーーん。ブレーカーつけるよー」
ブンッ
八幡「お。っと、じゃあ俺は出るわ」スッ
かがみ「振り向くなら死を覚悟しなさい」
八幡「逆に死ぬこと前提なら振り向いてもいいわけか」シレッ
かがみ「屁理屈言うな!この変態っ」ゲシッ
八幡「うぉっ!?」
ドンガラガシャン
八幡「痛っ……おい、蹴るのはやり過ぎ」
かがみ「ぅをぃ!向くなって言ったばっかりでしょうが!!」ガシッ
八幡「あ、危なかった…」
かがみ「油断も隙もあったもんじゃないわね……そのまま立ち上がってリビングに…」
つかさ「」
かがみ「」
八幡「ん?何だどうし」
ただお「八幡君。ちょっと、お話いいかな?」ニッコリ
八幡「」
八幡「─────というわけでそういう如何わしい事をしていたわけじゃないです」
ただお「そうか。かがみがバスタオル一枚で八幡君の首元に抱きついているからてっきり」
かがみ「抱きついてない!エロ幡が振り向かないように首を固定しただけよ!」
八幡「おいエロ幡って何だ。エロマンガみたいに言うな」
つかさ「私もびっくりしたよぉ」
八幡「あ、お茶と菓子くらいなら出しますよ」スッ
ただお「そうかい?…じゃあ、頂いちゃおうかな」
八幡「つかさもいるか?かがみは……いるよな」
かがみ「なんか腑に落ちないぞ」
つかさ「うんっ ありがと」
八幡「小町ぃ~あの茶葉出してけれー」
小町「あ、じゃあ小町も飲むー」
ただお「いやぁ、八幡君もいい青年だよね?かがみ」
かがみ「な、何で私に聞くのよ」
ただお「つかさはどう思う?」
つかさ「え えぇっ!!?どうって…」
ただお「……青春だなぁ」
八幡「どうぞ」コトッ
ただお「ありがとう。……ん、とても美味しいお茶だね」
つかさ「わぁ…ホッとするよー」
かがみ「ん…、本当…美味しい。……って、この色どっかで見たことあるぞ」
八幡「フフフ、気付いたか。実はとある番組で取り上げられたお高い茶葉なんだぜ」
小町「まぁ格安で売ってたんですけどね」
八幡「賞味期限が残り3ヶ月しか無いからって7割引きはやり過ぎだと思うんだわ」
つかさ「本当はおいくらくらいなの?」
八幡「54000円」
かがみ「」
ただお「ほぉ… これが玉露でも最高級品と言われていたあの茶葉なのか」
八幡「珈琲厨の俺が茶葉の匂いにヤられて買っちまったんだがな、美味いだろ」
小町「上の皆さんにも振る舞う?」
八幡「そうだな、持って行ってやるか」
ただお「……」ズズッ
八幡「これ、持ってってください」コトン
ただお「この小瓶は?」
八幡「茶葉をちょっと多めに入れたんで…」
ただお「えぇっ いいのかい?ありがとう」
こなた「う……美味い…!?」ゴクッ
ゆたか「ほわぁ…美味しいねぇ」
みなみ「……美味しい」
ひより「こんなお茶初めてっス…」ズズッ
八幡「一杯2000円くらいだ。味わって飲めよ」
ひより「ふぐぅっ! 急にこの湯のみが何キロもの重みを得たような気がするっス…!!」
八幡「泉、みゆきさんは来ないのか?是非とも味わって欲しいんだが」
こなた「みゆきさんはこれませーん」
超用事ができたので離脱します。
昼過ぎには来れたらいいなとか超思ってます。それでは。
寝坊したってわけよ
もうちょっとだけ待って欲しいってわけよ
あーあ。もうこんな時間なのよな
八幡「仕方ないな、みゆきさんにも茶葉だけ包んで渡すわ。あとこれ追加の菓子な」ガサッ
こなた「……今どこか違う空間から出さなかった?」
八幡「ポテチとポッピーと……まぁチョコ菓子だから適当に食ってくれな」
つかさ「八幡くんも一緒に食べようよー」
八幡「俺はちょっと用事がな」
かがみ「こんな時間に用事?」
こなた「かがみん、察してやりなよ。男の子が1人の時に自分の部屋ですることといえば”アレ”だよ」
かがみ「なっ」///
ひより「」ブバッ
八幡「ゴルァ」ベシィッ
こなた「ふぬぶぁっ」
八幡「誤解を招くような事を言うんじゃねぇ。あとそこの2人も過剰な反応をするなよ思春期か」
八幡(思春期だったね)
かがみ「かっ 過剰な反応なんてしてないっっ」
ひより「…」ンー
小町「どしたの田村さん?」
ひより「いやー……ど、どんな形をしてるのかなーって……ね?」
八幡「」
ひより「あっ!その!変な意味じゃないっス!本だとボヤけた感じしか無くて保険の教科書でも微妙なので現物を良く知らないというかその…」アタフタ
ゆたか「何のお話?」
みなみ「……さぁ」
八幡「…お前同人作家(エロ)だろ。資料とか見てるんじゃねーの?」
ひより「(エロ)ってなんっスか!ちゃんと全年齢も描いてますよ!!資料に使うのも……その、他の薄い本でありまして…正確には知らないもので…」ボソボソ
小町「小町はどんなのか知ってますけどね。よく一緒にお風呂入りますし」サラッ
「「「「」」」」
八幡「お前そんなにマジマジと見てんの。うわ何か死にたくなってきた」
小町「チラッとだけだよ。なんというか全体像?」
八幡「いや入る時2人ともタオル巻くじゃん。見えるわけなくね?」
小町「お兄ちゃんだって小町をまじまじと見るじゃん。えっち」
八幡「ムラッとはしてないからセーフだろ」
かがみ「ま、まてまて。ちょっと待って」
ゆたか「こ、小町ちゃん お兄ちゃんとお風呂入るの…?」
小町「だって兄妹だし?」
八幡「なぁ」
つかさ「どんだけー…」
こなた「いやいや…さすがに年齢とかさぁ」
八幡「別に変な目で見てるわけじゃないからセーフじゃね?」
小町「えー見てないのー?」
八幡「実の妹をガチで変な目で見ることはできん。それが兄貴ってもんだ。たとえ千葉の兄妹でもな」
小町「そっかー ちょっと残念」
ひより「……世界は広いっスねぇ」
こなた「おっ 懐かしい漫画めっけ」
八幡「小町の部屋にあったのか」
小町「ごめーん 借りたまんまだった」
こなた「……んー」
ひより「どうしたんですか?」
こなた「そこそこ連載が続いてる漫画ってさー 最初の頃に比べて絵とかキャラが変わることがよくあるなー、と」
ひより「そ」
八幡「そ?」
ひより「それはよくあることっス!!」アハハハ
こなた「そっか よくあることか~」アハハハ
ひより「ええっ!よくあることっス~」アハハハ
こなた「絵が変わるのはよくあるコトとしてー」サラッ
ひより「とりあえず連呼やめましょうっス」
こなた「どんどん下手にというか 雑になっていく人いるよねー」
八幡「線がラフっぽかったりタッチが荒いとかな」
ひより「贅沢は言えないけどある程度のクオリティは欲しいっスねー」
こなた「逆にうまくなる人もいるね」
八幡「どこぞのかてきょーヒットマンがそんな感じだったな」
ひより「あー。なれてキャラが固まるとか経験の差でしょうねー」
こなた「でもさ そーゆー場合でも”前の方好きだった”って言われる人もいるよね」
ひより「将来そう言われないようにしたいっスねぇ…」
八幡「そういえば田村さんとやら」
ひより「はい?」
八幡「やっぱりコミケ…とかイベントでコスプレとかするのか?売り子みたいな」
ひより「いえいえ…人の趣味に口を挟む気はさらさらないっスけどー…」
ひより「私の超個人的意見としてはコスプレは素材がよくないと楽しめない派っスから!!!」
こなた「ぶわっ」グッ
ひより「…」グッ
ひより「いやー、そもそも私じゃちょっと…ってクオリティですしねぇ」
こなた「そんなことないよ ひよりんも素が可愛いからきっと似合うよ。ね、八幡?」
八幡「ん?おう?……似合うんじゃねーの?」
こなた「ほらー。ちゃんとニーズは十分だよっ」
ひより「………ありがとうございます」ボソッ
八幡「まぁキングオブコスプレは満場一致でかがみんだな」
かがみ「うぉい突然私かよっ」
つかさ「お姉ちゃんすごいねぇ キングだよ、王様だよ~」
こなた「かがみんはもうさ、卑怯だよね」
八幡「今度ルイズとか着せてみようぜ」ボソボソ
こなた「ほほぅ なかなかイイねぇ」ボソボソ
ひより「是非とも私を呼んでくださいっス…!」ボソボソ
かがみ「コラそこ!何を隅っこで企んで……」
八幡・こなた・ひより「「「フフフ」」」ニヤリ
かがみ「!?」ゾクッ
小町「そういえば今年のコミケ…だっけ、は凄かったらしいね」
八幡「あー、なんかカメラ小僧達が島風のコスプレした人に集ってたな」
こなた「ブリオンのコスプレをしてた人はセンスあると思うよ 色んな意味で」
八幡「某電気ネズミは怖かったが……去年じゃね?」
小町「あ、そうだった」
ゆたか「お話の内容がよく分からなくって…」エヘヘ
みなみ「……私も」
八幡「おっと、悪い。全ては泉のせいだ」
こなた「なんで私っ!?」ガーン
八幡「そういえばよく知らなくて顔も殆ど合わせたことが無い親戚から貯蔵ものらしいサツマイモが送られてきてな、今からスイートポテトにでもしようと思うんだわ。つかさ、手伝ってくれないか」
つかさ「うん わかったぁ」スッ
寝落ちてたってわけよ
八幡「折角だからそこのニートも手伝え」
こなた「誰がニートかっ! やっぱり私だけ扱いが雑だぞー!!」ガー
八幡「いいから早よ来い。岩崎は料理とか得意な方?」
みなみ「それなりには…」
八幡「イモの数が数でな、手数が欲しいんで手伝って欲しいわけなんだが……」
みなみ「……やります」コクッ
八幡「悪いな」
かがみ(……どうしよう)
八幡「あとの3人はゆっくり寛いでてもらっていいからな」
ひより「楽しみに待ってるっス~」
八幡「誰も食わせるとは言ってないが」
ひより「えぇっ」
八幡「冗談だ」
ひより「達が悪いっスよ…」
かがみ「………」ハァ
八幡「そういえばこの前ゆたかがな?」トントン
ゆたか『岩崎さんは無口で怖いってクラスで思われちゃってるけど、本当は優しくてクールでかっこいいんだよっ』
八幡「って言ってたわけだ」
小町「あー」
みなみ「……そんな大層なものじゃ、ないです」
八幡『……ん、あれ岩崎じゃね』
犬『わふわふ』
みなみ『……』スッ
犬『わふわふ』
みなみ『……!』パァァ
八幡(……ば、バウリンガル…)
みなみ『…せ、先輩……』ギクッ
八幡『あ』
八幡「岩崎はクールでかっこいい…ふふ」ククク
みなみ「…あうあう」カァ
八幡「たまには散歩もしてみるもんだよな。面白いもんが見つかったりするし」
つかさ「何かあったの?」
八幡「ちょっとな。何度か岩崎を見かけたんだわ」
みなみ「!?」
こなた「うーん、すごいクールなイメージだけどゆーちゃん見てるといい人だって分かるよー」
八幡『特売品か……今んところは要らないな』
『すいません、こちら特売品でしてお一人様一品限りです』
八幡『あー、いるいる。いっぱい取っちまうよな』
みなみ『…』ガーン
八幡(って岩崎かよ)
みなみ『……』※ひとつひとつ棚に戻す
八幡「岩崎はクールでかっこいい…」ブハッ
みなみ「」カァァ
小町「……何をさっきから岩崎さんの方を見てニヤニヤしてるのお兄ちゃん」
八幡「ん?ちょっとな…」ククク
つかさ「なんでもそつがなくてイメージ通りだよね かっこよくて憧れちゃうな~」
みなみ『あ… お母さん。頼まれた品物…限定一品で… …え…?あ…うん…』
八幡『?』
みなみ『…』ハァ ※何度か出入りして複数購入
八幡「岩崎は…クールで……かっこいい…っ。むしろ可愛いだろコレ……っ」プルプル
みなみ「~~っ」ボンッ
こなた「なになに~?聞かせておくれよー」
八幡「ん?あぁ実は」
ガシッ
みなみ「……!」フルフル
八幡「あー なんでもねーわ」
こなた「おいおいそれはないんじゃないかねキミィ。さっさと白状おしっ」
つかさ「あっ みてみてこなちゃん。昨日ね、腕に一本だけ長い毛を見つけたの」
こなた「ん?お~~~」
ぷちっ
つかさ「」
こなた「本当だ。長ーい」
つかさ「こ 幸運のお守り……」ガクガク
こなた「ご ごめん。そういうのってなんとなーーく抜きたくなっちゃって」
小町「幸運のお守りだったんですか」
八幡「おま 何つかさを泣かせてんだよ。………で、その毛とやらは幾らで譲ってくれるんだ泉」キリッ
こなた「うぉおぉーいっ それはさすがにちょっと色んな意味で…」
つかさ「うぅ。また探すもん、見つけるもん」
かがみ「……どうしてあんなヤツを気にかけてるんだろうなぁ私は」ボソッ
ひより「どうかしたっスか?」
かがみ「ん?ちょっとねー」
ガチャ
みなみ「完成したので… …呼んで来てくれって」
ゆたか「あっ はーい。えへへ、楽しみだなぁ」
かがみ「そういえばゆたかちゃん達から見て八幡ってどう思う?」
ひより「ど、どう、ですか?」
かがみ「言っちゃなんだけど、変じゃない?クラスや集団に溶け込もうとはしないし、私たちと居ない時は基本1人だし…」
ゆたか「へ、変なんかじゃないですよっ いつもは”ああ”だけど、お兄ちゃんもクールでかっこいいですよ!」
みなみ「……」コクコク
かがみ「クールでかっこいい……」
ひより「あー…あの時かぁ」
かがみ「あの時?」
ひより「あ、いえ…一週間くらい前のことなんですが……」
ちょっと離席なのよな
───one week ago────
男子A『あーさむさむっ』ブルルッ
男子B『こうも寒いとやってらんねーよなぁ』
男子A『お、小早川じゃん。こんな寒いのに校門で誰か待ってんのか?』
ゆたか「うん、ちょっと…」
男子B『こんな寒いときには小早川みたいに保健室でサボりてーよ』ハハハ
ゆたか『えっ…あはは…』ガーン
みなみ『冗談のつもりでも… …そういうのは傷付くからやめた方がいい』ズイッ
ゆたか『岩崎さん…』
ひより(暑いけど冷たいーっ 校門周辺の空気が極寒な感じだよっ!?)
男子B『な、なんだよ急につっかかってきやがって…雪女かよ』
みなみ『……』
男子A『おい、その辺で…』
ガンッ!!!
「「「!?」」」ザワッ
八幡『邪魔なんだが』
男子B『な、なんだよアンタ』
八幡『……んな所でヘラヘラされてると邪魔だなんだよ』イラッ
男子B『はぁ?』
男子A『おい… その人転校前の学校で教師と生徒をナイフで半殺しにしたって噂の怖い先輩じゃ…』
男子B『!?』
ひより(えぇーーーっ)
八幡『………………なんだよ』
男子B『いや、その、…すんませんでした』
八幡『人の噂も七十五日、か。…俺が犯人でもなければ尾ひれが付きまくってるけどあと何日で消えるんですかね……』ハァ
こなた『バトル漫画みたいなオプションがついてるね、八幡』
八幡『嬉しくねぇ。あと思いの外そこの看板が硬かった超痛い』ヒリヒリ
ひより「という具合に男子を追っ払ってくれたんっス」
かがみ「そういうやり方しか知らないのかよ あのバカ」ハァ
ひより「……で その噂っていうのは本当なんですかね?とてもじゃないけどあの先輩がそんな悪い人には見えないっス。目は多少腐ってはいますが」
かがみ「あー、そういうわけじゃないの。ちょっと事情があって…勝手に話していいものじゃないし……」
ガチャ
八幡「別に話していいぞ。詮索されるよりは幾分マシだろうし」
みなみ「あ…」
八幡「あんまり遅いから何をしてるかと思えば… 今更言うのもなんだけどな、あの時はちょっとカッコつけてみたかったから看板を叩いただけだ!」ドドン
かがみ「そのカミングアウトにはなんの意味があるんだ」
八幡「慣れないことはするもんじゃねーな。ちょっと腫れた」
かがみ「ばかじゃないの…」
ひより「あ、あのー…」
かがみ「…話していいのね?」
八幡「どうぞ?」サラッ
かがみ「……とまぁ、そういう訳…よね?」
八幡「大体合ってる」
ゆたか「そんな…」
ひより「それって… 先輩は悪くないじゃないっスか」
みなみ「…」コクコク
八幡「……この話は終わりだ終わり。さっさと降りて来いよな」
バタン
熱っぽいからここで止めるのよな
昼過ぎたらまた頑張るのよな
中学の修学旅行新幹線内にて「くぎゅぅぅぅ」と叫んで空気が凍った思い出
ちなみにゼロ使って略称なら聞き覚えがあるの。こっちの世界入学はゼロの使い魔だったの。
かがみ「……」
ゆたか「……」
みなみ「……」
シーン…
ひより「そ、そろそろ行きますか…?」
八幡「たんと食えよ。寝る前のカロリー摂取のお時間だ」コトン
かがみ「そんな事言われて食えるかっ!」
八幡「じゃあ食べないんだな?」
かがみ「うぐぐぐ…」グググ
つかさ「大丈夫だよお姉ちゃん。カロリー控えめに作ってあるから~」
かがみ「そういうことは先に言いなさいよね あーん」モグモグ
ゆたか「おいふぃ~」ニコニコ
八幡「可愛いぃ~」ニコニコ
こなた「ゆーちゃんやつかさに絡む時だけコロっとキャラがブレるというか変わるよねー」モグモグ
八幡「なんのことだ?」
こなた「おぉっと自覚無い発言。まるでかがみんを見ているようだ」
かがみ「どういう意味だコラ」ムグムグ
みなみ「……おいしい」
八幡「だろ?つかさの作る料理は夢と希望と現実味の無さが芸術的に入り混じっているからな」
つかさ「そんにゃっ ……もう、照れるよ…」テレテレ
かがみ「褒めてるのか褒めてないのかよく分からない回答だけどね…」パクパク
八幡「ククク、いくら低カロリーとはいえ……量に比例してカロリーは蓄積されていくんだ…」ニヤニヤ
かがみ「うっ… ………あ、あと2個だけ…だもん」
こなた「こっちの皿のは誰が作ったんだっけ?」
八幡「それ俺」
シュバッ!!!!
みなみ「……」モグモグ
八幡「………ん?今一個皿の上から消えなかったか」
こなた「みなみちゃんがお召しになりましたよ?」
八幡「マジすか」
みなみ「………」ゴクン
八幡「お味の方はどうだ?」
みなみ「……とても、美味しかったです」ニコッ
八幡「ぉっ、お、おおう。それは…まぁ、よかった」プイッ
こなた(えっ)
かがみ「」
ゆたか「あーんっ」パクッ
つかさ「八幡くんのも美味しいね~っ」
ゆたか「みなみちゃ……岩崎さんの作ったのはどれなの?」
こなた「どうせあたしゃ芋の皮むき担当ですよ…。つかさ、皮を剥くって言ってみて」
つかさ「えー? ……皮を、剥く?」キョトン
八幡「」ブバッ
こなた「ぃよっしゃ!クリティカルヒットぉ!」
かがみ「うぎゃぁっ デジャヴがっっ」
みなみ「……私のは、これ」
ゆたか「あ、いただきまー」
こなた「ほぅ」パクッ
八幡「ふむ」パクッ
みなみ「あっ…」
こなた「………これは」モグモグ
八幡「…………なんてこった」モグモグ
みなみ「すいません… 上手にできなくて…」
こなた「いやいやみなみちゃん。この、ほんのり甘くて少し酸っぱい味は…」
八幡「心にあの時の想いを訴えかけてくるこの味は…」
八幡・こなた「「初恋の味」」
みなみ「!!?」ボンッ
八幡「荒廃した俺の心に安らぎと刺激をくれる、つかさとは違った癒しの味だ……なんか泣けてきた」グスッ
こなた「初恋……か」フウ
八幡「思い出すぜ。中学の時、気になる女子に『好きな奴っているの?』って聞いて『いるよ』と返された後に『もしかして俺?』ってテンションアガって聞き返して『……え、いや違うけど』という返事の翌日に教室で晒された事を………なんか泣けてきた……」ズーン
かがみ「苦酸っぱい初恋だな……」
八幡「お、俺の話じゃねぇし。俺の友達の友達だし」
つかさ「みなみちゃんもお料理上手なんだ~」パクパク
みなみ「いえ…私なんて……」
ゆたか「そんなことないよ。みなみちゃ……岩崎さんも上手だよっ」
ゆたか(うぅーっ 1度定着した呼び方から変えるのって恥ずかしいというか……)
みなみ「………ありがとう、” ゆたか ”」
ゆたか「…! うん、みなみちゃんっ」
ゆたか「そういえば小町ちゃんは?」
八幡「ん?………あれ、どこ行ったんだあいつ」
諸事情につき月曜まで来れなくなったの
ゴメンなの
予定変更なのよな
明日の午後には俺参上なのよな
定期考査とかマヂ勘弁だったのよな
女教皇も大学に通うなりして貰いたいのよな
小町「呼んだ?」ヒョコッ
八幡「なんだ便所か?」
小町「ちょっとコンビニでアイス買って来たの」ガサッ
八幡「おいおい、こんな時間に出歩いたら危ないだろうが」
小町「心配性だなぁポイント高いけど。あ、小町も頂きますね………って美味っ!!!」
八幡「だよな。つかさは食の女神だよな」
小町「こんな美味しいご飯が食べられるならつかささんにお嫁に来て欲しいくらいですよー」キラーン
つかさ「え えぇぇっ!?」
ビシィッ
八幡「何言ってくれちゃってるんですか小町さん」
八幡(あと空気が若干ひんやりしてきた件について)
小町「小町は本音を言っただけだよ~。お兄ちゃんだって満更でもないでしょ?こーんな可愛いお嫁さんだよ?」
八幡「お願い黙って。これ以上俺とつかさの間で気まずい空気を漂わせさせるのやめてくれマジで」
つかさ「お……お嫁さん…」カァ
八幡「気にしないでくれ。いわゆる小町の戯れ言だ」
小町「ひどいなぁもー。小姑な小町の立場としてはつかささんの」
八幡「マジで黙れって。いろんな方向から目線が突き刺さってるから頼むから」
こなた「………」
かがみ「………」
みなみ「………」
八幡「………俺は寝るわ。後は頼むぞ、ゆたか」
ゆたか「えぇっ 私!?」
ひより(私今ものすごく空気っス)
八幡「今の小町はもう当てにならん。何をしでかすか分かったもんじゃない」
小町「おいおーい」
八幡「そしてあっちの数人は俺がつかさに手を出すんじゃないかと思ってご立腹だ。信用無いのね俺」
ゆたか「そうなの?」
八幡「あぁ。じゃなきゃあんなプレッシャーを含む眼差しが俺を貫くはずがない」
小町(ちょっとずれてるかなぁ…)
ちょっとすまんなの
試験勉強ちゃちゃっとやってから戻るの
大学入試とか見えてくると怖ぇぇの
やっぱり月曜までお休みするの
なんどもごめんなの
(誰も見てない今のうちに投下してずらかるの)
八幡「おやすみもうどうにでもなれ」
小町「あーもー お兄ちゃーん」
小町「…ちっ、時期尚早だったか」
かがみ「小町ちゃーん?」
みなみ「大事な… 話」
こなた「今夜は寝かせナイトだよ~」
小町「あ、あれっ み、皆さん顔が怖…怖…」
小町「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ…」
,
雪乃「………」ペラッ
結衣「やっはろー ゆきのん」
雪乃「おはよう。由比ヶ浜さん」
結衣「いやぁ。ホントに同じクラスになれてよかったよね~」ギュー
雪乃「抱きつかないで欲しいのだけれど。暑苦しいわ」
結衣「あ… ご、ごめん」シュン
雪乃「………ほどほどにしてちょうだい」ボソッ
結衣「…!ゆきのんっ!」
「やぁ 今日も仲がいいね」
雪乃「……何か用かしら、葉山君」
隼人「用がなければ話しかけちゃダメかい?」ニコッ
雪乃「………」
結衣「ま、まぁまぁ。皆してどうしたの?」アセアセ
隼人「ちょっと2人の顔を見にね。あと、去年から結衣が死に物狂いで勉強を頑張って普通科から上に行った事を改めてお祝いに」
結衣「あ、ありがと」
雪乃「……」
優美子「…」イラッ
隼人「おっと。先生が来たみたいだね。また後でね、雪ノ下さん」
雪乃「………」チラッ
優美子「………」イライラ
雪乃「………えぇ、後で」ハァ
優美子「………」
結衣(はぁ…相変わらず優美子とゆきのんてば仲悪いなぁ…。ゆきのんもゆきのんで他の子とは一切話をしようとしないみたいだし)ハァ
結衣「誰かに相談したいなぁ…」
雪乃「由比ヶ浜さん」
結衣(そういえば……ヒッキーは今頃どうしてるかな)
雪乃「由比ヶ浜さん」
結衣(ゆきのんのお姉さんは”大丈夫”って言ってたけど…なにをしたんだろう)
雪乃「……由比ヶ浜さん」
結衣(目を合わせてもくれなかったしなぁ……もう、忘れた方がいいのかな)
雪乃《イメージ崩壊の恐れにつき規制》ビローン
結衣「」ブッ
結衣「ゆ、ゆきのん…?どうしたのそんな顔して……」ガタガタ
雪乃「…そ、そんなに変だったのかしら。由比ヶ浜さんが話しかけても反応がなかったから”変顔”というものをしてみたのだけれど……」
結衣「何で変顔だし… ゴメン、ちょっと考え事をしてたかも」
雪乃「由比ヶ浜さんが深く考え込むなんて相当の事ね。今日の学食のメニューかしら」
結衣「私の相当ってそんなレベルなんだ!?」ガーン
雪乃「ごめんなさい。今日の夕飯が気になっていたのよね。今日は昼で放課だから学食は開いていないもの」
結衣「今日のご飯固定じゃないよ!」
雪乃「え… もう明日の食事について考えていたの?」
結衣「だからそういう意味じゃないってばぁ~!」
雪乃「食事について考えるのでないとすると……なるほど、料理下手を嘆いても仕方ないのよ?成長しかかっていることもないのだから」
結衣「ひどいっ」ガーン
雪乃「冗談よ」
結衣「…冗談とは思えなかったよ…」
雪乃「半分は、だけれど」
結衣「どっちが?ねぇどっちが!?」
雪乃「……移動教室なのだけれど」
結衣「だから誰もいないのか……ごめんね、ゆきのん」
雪乃「本当は……彼のことを考えていたのでしょう?」ズバッ
結衣「うっ」ドキッ
雪乃「………」
結衣「あはは……ばれちゃったか」
雪乃「…………」
結衣「………ヒッキー、今頃何をやってるんだろ」
雪乃「………興味無いわ」プイッ
結衣(ゆきのん……)
八幡「おい、なに揉めてんの」
こなた「だって!」
みさお「だってよぉ!」
八幡「いや揉めるのはいいんだが俺の席を挟んで言い争うな。寝れないだろうが」イライラ
こなた「ウチのだよ!」ガー
みさお「ウチんだ!」ガー
八幡「聞いちゃいねぇ」
つかさ「起きちゃった?」
八幡「もうぱっちりとな」パチクリ
かがみ「うー……」
つかさ「こなちゃんとね、日下部さんが『お姉ちゃんはウチのだ!』って言ってるの」
八幡「なんだと」ピクッ
こなた「1番一緒に居るのは私たちだからウチの!」
みさお「クラスが一緒だからウチんだ!」
こなた「ウチの!」
みさお「ウチんだ!」
つかさ「だって。どうする?お姉ちゃん」ニコニコ
かがみ「お、お互いに所有権を主張されても嬉しくないわよっ」カァ
みさお「ん~?なになに柊~?嬉しいのー?」イジリイジリ
こなた「かがみんはかわゆいねぇ~」ナデナデ
かがみ「だから違うって…さわんなっ」
こなた「でもかがみはウチのだからね」
みさお「はぁ?ウチんだ!」
八幡「なんだと?俺のだ!」
こなた「かがみんはウチのだ!」
みさお「ウチんだ!」
八幡「俺のだ!」
かがみ「ぅおい。あんたまで何やってる」ポカッ
八幡「つい空気に流された」
かがみ「……ばか」
八幡「もう放課だったか。寝てて気づかなかった」
つかさ「お昼で終わりだもんねー」
八幡「ちっとTSU○AYAに行って、ノート買って……いろいろ予定があるな」
かがみ「あ、私も行きたい」
つかさ「じゃあ私も~」
こなた「無論私も」
八幡「……奢らないからな」
こなた「それは運次第だZE☆」
小町「………なーんか嫌な予感がする」
ゆたか「どうしたの?小町ちゃん」
小町「んー、ちょっとねー」
ゆたか「?あ、みなみちゃん!一緒に本屋さん行かない?」
みなみ「…ゆたかが行くなら」
小町「あー!いつの間にか下の名前で呼び合ってるー!私も呼んでよー」
みなみ「………小町」
小町「やったぜ!よろしくね、みなみちゃん!」
ひより(三角ッ!三角っスか!!ふぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!)
飯落ちわよ
しばし待つわよ
ふぇぇ
ごめんなのよぉ…
隼人「やぁ2人とも。奇遇だね」ニコニコ
雪乃「そこをどいてくれると嬉しいのだけれど」
結衣(なんでこんな時に限って鉢合わせするのかなぁもう)
隼人「ノートが切れてしまったようで、少し買い物がてら皆で遊びに行こう、って話になったんだけど。2人もどうかな」
翔「よくね?結衣も雪ノ下サンもどうよ??」
雪乃「……あいにく、私達は私達で必要な物を買い揃えに行く予定が入っているわ。申し訳ないけど今回は遠慮しておこうかしら」サラッ
優美子「───だってさ。隼人、こんなのほっといてさっさと行こうよ」
隼人「結衣、どこに買い物行くんだい?」
結衣「え゛」ビクッ
隼人「どうせ同じ物目当てだったら、一緒に行った方が楽しいと思うんだけど」
結衣「えーっと……」チラッ
雪乃「……」
結衣「うぅ…」
雪乃「………分かったわ。時間もあるし同行させてもらいましょう」
隼人「本当かい?それはよかった」ニコッ
結衣「ゆきのん、ゴメン…」
雪乃「…気にしてないわ」
八幡「そういえば9月9日は小鳥さんの誕生日だな」ボソッ
かがみ「は?」
八幡「いやなんでもない。だが俺がお前ら全員の荷物を持たされている事が甚だ疑問だ」
こなた「八幡がパーばっかり出すからいけないんだよ。八幡はパー」
八幡「馬鹿にしてんのか」
つかさ「えへへ、ごめんね」
八幡「つ、つかさはいいんだ!むっ、むしろつかさを負ぶってやろうか!?」グワッ
つかさ「えぇぇ!?」
かがみ「馬鹿なことやってないでさっさと歩きなさいよ」ハァ
こなた「あ、ゆーちゃんにみなみちゃん!あと小町ちゃんも!」
八幡「なななんだと!?」ビューン
かがみ「あ」
セッカクダカラ イッショニイカナイカ!? エ、 マジデ? イヤッホゥ!!!
八幡「いやー、悪いな。無理矢理誘ったみたいで」
ゆたか「ううん。私達もノートとか買いたかったから。ね?みなみちゃん、小町ちゃん」
みなみ「……」コク
小町「み、みなみちゃんっ!あれ!あれちょっと見に行こ!!」コソッ
みなみ「……?」クルッ
【あの雫ちゃんも飲んでる!及川印のモーモーミルクでバストアップ!】ボイーン
みなみ「」ダッ
八幡「お、おい岩崎!?」
ゆたか「みなみちゃん?」
小町「ちょっと4、5分待ってて!」ダッ
八幡「……何か欲しいもんでもあったのか?」
こなた「じゃあ私もジュース買ってこよっかなー」
つかさ「私も行く~」
八幡「俺MAXコーヒー」
かがみ「じゃあ私は烏龍茶」
こなた「ゆーちゃんは?」
ゆたか「私はお茶でいい?」
こなた「おけおけ。んじゃ、行ってくるねーん」
八幡「………よっこいせ」スッ
かがみ「おっさんくさいわね」スッ
ゆたか「…」オロオロ
八幡「ゆたかは俺の膝のう」
かがみ「ゆたかちゃんは私とこっちのベンチに座ろうねー?」
ゆたか「は、はいっ」
八幡「」ショボーン
かがみ「はぁ、改めてよく見ると本当に可愛いわね。八幡が気持ち悪くなるくらい可愛がるのも分かるわ」ナデナデ
ゆたか「そ、そんなことないです…」カァ
八幡「だよな可愛いよな気持ち悪くはないけとな」
ギャーギャー
八幡「うるせぇな。どこの誰がこんなトコで騒いでんの?静かにしてくんねーかな」
八幡(こういう気分が悪くなる時はどうするか。そう、つかさとゆたかとみゆきさんが楽しく俺の部屋でお話をしているという妄想にふけるのだ。べ、別にやましい意味はないんだからね!)
ゆたか「……ん」
八幡「ん?」
ゆたか「…あれ、お兄ちゃんと柊先輩のクラスの先輩達じゃないですか?」
八幡「………ん?」
みさお「いいから早く離せよなー!あやのは彼氏がいるんだぞ!」
「あぁん?チョーうっせーし。どうせ今いないべ?」
あやの「あの… 本当に困りますっ」
「いーじゃんいーじゃん。俺も姫菜にフられて寂しいんだって、フられたもん同士仲良くしようよー」
あやの「フられたとか、そんなのじゃないです…!ただ、しゅう君も今日は予定があっただけで…」
八幡「うわ」
かがみ「峰岸と日下部…!?なんでまた…」
八幡「大方、保護者(峰岸)の方が強引にナンパされかけてんだろ」
かがみ「たっ 助けないと…」
八幡「助けにはいってどーすんの。こういう経験も大事なんじゃねーの?知らないけど」
かがみ「友達だろっ!」
八幡「ただのクラスメートだ」
八幡(そもそも俺が危険を冒して見ず知らずのDQNにつっかかる程のメリットがあるか?ないない。自己満?ないない)
かがみ「…っ、もういい!八幡の馬鹿!」ダッ
八幡「……あ、おい」
ゆたか「……」チラッ
八幡「……そんな目でみるな。確かに身体を鍛えたりもしたが、ただのクラスメートを助けようなんて考えれる立派なもんじゃない」
ゆたか「……」タッ
八幡「……おいおい冗談だろ」
かがみ「いい加減にしなさいよ、あんた」
「あん?」
みさお「柊ぃ!」
あやの「柊ちゃん!?」
かがみ「峰岸が嫌がってるでしょうが。その手を離しなさい!」
ゆたか「そ、そうですっ!だめです!」
みさお「ちみっ子の従姉妹の!」
かがみ「ばか、ゆたかちゃんは危ないから戻りなさい」
ゆたか「でも…」
「え、キミ可愛くね?彼氏いんの?」ガシッ
かがみ「んなっ!は、離しなさいよっ」ブンブン
ゆたか「柊先輩から手を離してくださいっっ」ポカポカ
「うわ、可愛いけど小さいなー。ね、俺とお茶しない?奢るからさぁ~」ドンッ
ゆたか「あうっ!」ドサッ
かがみ「ゆたかちゃん!……あんたなんかと誰がするかっ! 手を離せーーっ!!」
八幡「………」ガシッ
「あぁ?今度はなんだよ」
八幡「かがみにまで手を出したと思ったら……今度はゆたかを突き飛ばしやがったな…?」ギロッ
「あぁん?」
八幡「気にいらねぇんだよこの野郎」ギリギリギリギリ
「うぬぁっ!?いだだだだだだだだだだだだ!」バッ
八幡「…」パッ
かがみ「………」
八幡「………」
かがみ「……遅いわよ」クスッ
八幡「葛藤する時間くらいくれよ。ほら膝がブルっちまってるだろうが」チラッ
膝『ワハハハハハハハハ』ガクガクブルブル
八幡「ゆたかごめんなぁぁぁぁ!怪我してないか?どこか強く打ち付けて気持ち悪いとかないか!?」
ゆたか「う、うん。大丈夫だよっ」
八幡(え?俺の方がキモい?よし死んでくる!)
「てめ…っ」
「ん?……あれ、ヒキオじゃん」
八幡「………」
優美子「いや、ヒキオじゃん?」
八幡(三浦ァァァァァァァァァァァ!!?)
八幡「あれ……っつーことは…」チラッ
翔「……あ」
八幡(あ、こいつ葉山グループの戸部だわ)ダラダラ
かがみ「………八幡?」
八幡(こいつら2人がここにいるってことは葉山もこの辺にいるってことじゃねーか!)
八幡「お、おいお前ら。ずらかるぞ」
優美子「いやちょい待てし」ガシッ
八幡「ヒィッ」
翔「うっわ。ヒキタニ君じゃん。チョーありえなくね?俺ヒキタニ君に腕折られるところだったくさくね?」チラッ
かがみ「…」ジリッ
みさお「…」バッ
あやの「…」ガクガク
翔「っべーわー。マジっべー。マジ痛かったわー。これはもうお詫びにデートくらいしてくれても良くね?ねぇ良くね?」
優美子「いやさっきから見てたし。そもそも原因はこっちでしょ。そんなんだから姫菜にフられるんだっつの」ズバッ
翔「」
優美子「………」ジロッ
八幡「な、なんだよ…」ビクッ
優美子「キョドキョドすんなし」ピピピ…
prrrrrr
優美子「んぁ?もしもし?あーしあーし。うん、ちょっとねー」
八幡「?」
我が血肉となれ!(お腹空きました!)
闇に飲まれよ!(お疲れ様です!)
翔「……」
優美子「うんうん、そそ」
八幡「日下部と保護者、ゆたかとかがみを連れて向こうのベンチに行ってろ。泉やら小町やらが来る。正直俺も逃げ出したいが……」
優美子「だーかーらー、広場!さっきアイスこぼしたとこ!」ギロッ
八幡「……どうやら俺に話があるみたいだから2人を頼む」
みさお「お、おう。気ぃつけろよな…行くぞ」
ゆたか「お兄ちゃ」
あやの「あの、比企谷くん!ありがとうっ」ペコッ
八幡「照れくさいからやめてくんない」
かがみ「……」
八幡「お前も向こうに行」
かがみ「ヤ」
八幡「」
かがみ「私は残、る」
八幡(えーーー)
数分後。
八幡「……やっぱ喚びやがったか」
「やぁ。久しぶりだね、ヒキタニ君」
八幡「……誰だっけー。俺そっちじゃ友達いなかったからお前みたいな爽やかなヤツ覚えてねーわ。ていうか戸塚以外覚えてねーわー」
「ひどいなぁ、職場見学で同じ所に行った仲じゃないか。葉山隼人だよ」
八幡「さいでっか。じゃあ俺はこれで」スタスタ
隼人「まぁまぁ、久しぶりに再開した事だしそこの店でお茶でもどうだい?そっちの子も」
八幡「俺は無駄に使う金なんてモノ一銭たりともは持ち合わせてないんでな。他をあたってくれ」
隼人「珈琲の一杯や二杯くらい奢るさ。なんならケーキを頼んでもいい。話したいことが山ほどあるんだ」
八幡「そりゃ非常に残念。俺はお前達と話せる話題が思いつかない。強いて言うならそこのチャラ男がゆたかを突き飛ばした事とかがみの腕を強引に引こうとした事を土下座して謝ってほしい事くらいだ」
隼人「翔。……お前そんな事をしたのか」ジロッ
翔「ご、誤解だ。突き飛ばしたりしたつもりは無いし強引に引こうとなんてしてねーって!」
かがみ「……最っ低」
優美子「翔、さっさと謝んな」
翔「……へーへー。マジすんませんっしたー!」ヘケッ
かがみ「」イラッ
八幡「………」
隼人「根は悪いヤツじゃないんだ。ただ、この前姫菜にフられた事を引きずっているだけなんだ」
翔「引きずってねーよ」
八幡「………」
隼人「それにこの2人もキミに話があるみたいだし、ね」スッ
八幡「………」ハァ
結衣「ひ、ヒッキー。やっはろー…」
雪乃「久しぶりね比企谷君。目の腐りが悪化したんじゃないかしら?」
八幡「………誰だっけ?」
雪乃「…今日は逃げないのね?随分と人を化物を見るような目で見た挙句に逃げてくれてありがとう。換金すると国が買えるくらいのストレスが蓄積したわ」
八幡「化物(語)を見るような目でお前らを見てたまるか。西尾先生に失礼だろうが、そもそも色んな所で見かけ過ぎて怖いんだよ」
かがみ「……あんた達ストーカー?」
結衣「ストーカーじゃないし!」
雪乃「………」
結衣「…ゆきのん?」
雪乃「あなたは何を言ってるのかしら…。私たちが?あの腐った目の男を?こんなにもとんでもない風評被害を思いつくなんて、流石の妄言だわ。いっそ文章家にでもなったらどうかしら。もちろん私はそんな人が書いた文章なんて髪の毛先程も興味が湧かないのだけれど。むしろ、彼に関しては私たちの方が被害を被っているの。不幸にもこちらがあの男と話さなければならないことがあるのに、あの男はこちらから連絡しても反応を返さないのよ。こちらが嫌々にもなけなしの優しさと憐憫を持って連絡をしてあげたというのに、これはもう立派な侮辱罪が適応するわ?そもそも彼が私たちを避けるような事をしなければ、わざわざあの男なんかの住所や連絡先を調べるなんて手間を取る必要もなかったの。こちらの方が多大な迷惑をかけられた被害者なのよ?なのに私たちの顔を見て逃げるだなんて、それこそ罪悪の所存とは思わないのかしら。せっかく彼が寄り付くであろう場所にわざわざこちらから出向いてあげているというのに。…ここまでくれば分かるでしょう?悪いのは私たちではなく、彼よ」
かがみ「」
八幡(何サラッと他人の住所と連絡先調べてくれてんの?やだ、本当にストーカーなんですか雪ノ下さん)ゾワッ
折角だから
ここで>>241さんのを借りたのよな
もしご本人いたらスマンなのよな
八幡「……で、その罵倒を浴びせるために来たのか?じゃあ話は終わりだな。かがみん行こうぜ」
雪乃「あら、ようやく友達ができたのね比企谷君。自称ぼっちはどこにいったのかしら」
八幡「……」スタスタ
雪乃「待ちなさい比企谷君。話はまだ終わってないわ」
八幡「……なんだよ、どんだけ俺の事好きなの」
隼人「」ピクッ
雪乃「その気持ち悪い妄言を慎んでくれるかしら、寒気がするわ」
八幡「はいはいさーせんさーせん。じゃあ俺達はこれで。かがみん行こうぜ」
雪乃「相変わらず学ばない脳みそをしているのね。産業廃棄物移植されたのかしら?話は終わってないと何度言えば分か」
八幡「相変わらず柔軟な発想ができない脳みそをしてんな。頭ん中まで物理的に氷の女王なのか?俺はお前の話を聞くきはさらさらないことがまだ分かんねーの?」イラッ
雪乃「~~ッッ!!」
結衣「ま、まぁまぁ。ヒッキーもゆきのんも落ち着いてよ」
隼人「話が長引きそうだしさ、お店に入ろう。比企谷君も」
八幡「……」チラッ
かがみ「……」コクッ
八幡「……珈琲2つ、ちゃんと料金は払う」
隼人「……わかった」
イラッシャイマセー
八幡「…」ズズ
隼人「それで雪ノ下さんは去年の文化祭の実行委員で」
八幡「お互いの思い出語りが本題じゃないだろ」
隼人「……そうだね、実は聞きたい事があるんだ」
八幡「………」
隼人「去年の夏休み前に起こった通り魔事け」
八幡「俺がやったけど?」サラッ
かがみ「……」
雪乃・結衣「「!?」」
隼人「なっ」
八幡「お前らは俺を犯人って事で済ませたんだろ?じゃあ間接的だろうが偶然だろうがなんだろうが俺がやったって事でいいんじゃねーの?」
翔「っべー!マジでヒキタニ君犯人かよ!」ガタッ
ザワッ
エー ナニ?
ハンニン?
ケーサツヨブ?
隼人「翔、違うから騒ぐな」
優美子「つまりヒキオは犯人じゃなくて巻き込まれた側なんじゃないの?」
八幡「察しがいいな。でも今更どうでもいいからそろそろ帰っていいよな?こっちの生活が楽しくて仕方ないのに何が嬉しくてそっちのトラウマを掘り返さないといけないんだ?」
雪乃「まだ私達との話は終わってないわよ」
かがみ「………しつこいわね」ボソッ
雪乃「そこのあなた、今何か言ったかしら?私達と彼の問題に口を出さないで欲しいのだけれど」
かがみ「しつこいって言ったの、この阿婆擦れ」
八幡「」
雪乃「品の無い言葉ね。それに私は阿婆擦れじゃないわ」
かがみ「何も分かってないくせになにが『私達と彼の問題』よ。明らかにあんたからの一方的な問題だろうがっ!」
雪乃「なっ、私は」ドキッ
かがみ「八幡が自己犠牲気味なのをいいことに悪いモノ全部押し付けて、更には追い打ちかけるあんたを見て、もう一度言うわ。この阿婆擦れ」ドドン
雪乃「………別に私は悪いモノというものを押し付けたつもりは無いのだけれど。勝手に背負って自己満足に浸っているのはそこの男じゃないのかしら。そもそも第三者に口を出して欲しくないわね。私達が何かあなた達に迷惑をかけたかしら?」
かがみ「じゃあこっちからも言わせてもらうけど。実は罪悪感がモヤモヤしてるんじゃないの?わざわざ文句を言うために連絡もろくにつかない相手を探し出して後をつけたりしないだろ。私達からすればそっちの都合で私達と八幡の時間を”そんな無駄な事”に割くこと自体迷惑なの」
雪乃「そ、そんな無駄な事ですって…!?」
結衣「ゆ、ゆきのん…落ち着いて。落ち着いて」
私達と八幡の時間(意味深)
かがみ「八幡、もう時間じゃない?」ニコッ
八幡「え?」
かがみ「じ・か・ん」
八幡「………あ、あぁ。そうだったな。じゃあ、これ2人分な」
隼人「え、あ、あぁ」
八幡「………このお冷誰のだ?」
結衣「あ、私の…」
八幡「そうか、手が滑った」バシャッ
翔「うぉわっ!?冷たっっ!!何してくれてんだよヒキタニ!!」
八幡「マジすんませんっしたー!」ヘケッ
翔「なっ……!!!」
八幡「じゃあな」
かがみ「……最後のアレ」
八幡「ん?あぁ、絶対やろうと思って心に決めてた」
かがみ「やり過ぎだろって思ったけど、ちょっとスッキリした。やるじゃないの」フフッ
八幡「ありがとよ」
雪乃「………」プルプル
結衣「……また、出直そ?ちゃんと謝れるまでさ」
雪乃「…っ誰が、謝るというの?向こうから謝罪とそれなりの態度を示して欲しいものだわ……!」
正直、2スレ3スレって伸ばし過ぎても…?ってなりそうなんでテンポ良く纏めた方がいいのかなって考えてるのよな
その辺どうしたらいいのかだけ意見を求ムなのよな
また明日なのよな!
じゃあ三スレ目行こうか(ゲス顔)
まぁ原作らきすたをなぞって行けば良いんじゃね?合間合間にこう言った尻アスな話を挟んでいく感じで
こなた「そういえば八幡も随分アグレッシブになったよねー」
八幡「そうか?」カチャカチャ
かがみ「まぁ確かに最初の頃のあんたなら、私達が腕掴まれても知らぬ存ぜぬだったわよね」
八幡「否定できんな」フキフキ
こなた「何かきっかけでもあったの?」
八幡「…きっかけ……なぁ」チラッ
こなた「?」
ポムン
八幡「………」ナデナデ
こなた「……えっと?」
八幡「…………」ナデナデ
こなた「あの、八幡?不意打ちはなんていうかビックリするんだけど」
八幡「……………」ナデナデ
こなた「…うぅー」カァ
かがみ「……」フフッ
八幡(きっかけはお前達が話しかけてくれた事、なんてこっぱずかしくて口が裂けても言えねーよ)
かがみ(…って考えてるわよね、絶対)
ガラッ
ゆたか「お兄ちゃん、萌えcanフルーツポンチとぱんだこーひー……」
八幡「ん?」ナデナデ
こなた「あうあぁぁぁ…」
ゆたか「………いいなぁ」ボソッ
八幡(ボソッと可愛い事言うなよ抱きしめたくなっちまうだろうが天使かよ。天使だよ)
八幡「ゆたかわ!ゆたかわ!!」ガバッ
ゆたか「きゃあっ」
かがみ「おちつけっつの!」ゴスッ
八幡「うわらばっ」
みなみ「……」ジー
店長「……」キラン
店長「それにしてもゆたかちゃん可愛いわよねぇ。もう本当に可愛いっ!ハッチーが犯罪者みたいな目をするのも納得よねっっ」ギュー
八幡「ですよね可愛いですよね誰が犯罪者じみた目だおい」
ゆたか「あ あはは…」
1レスずつスマンなの
今日の午後には連投できるようにするの
このSSまとめへのコメント
いやー面白い
めっちゃ期待です!
その1から一気に読んでしまった!
続き期待しております!
続き気になり過ぎて眠れんす。続き期待
おもしろい!
面白いです!!!
最高作きた~~~
非常に楽しく見させていただいてます!
戸塚は出ないの?
続きはよ!!
最高にハイテヤツダゼ
完結するよね?
こなた派です
面白い!続きが待ち遠しいです!
何故だろうオレガイルのヒロインと比べるとらきすたの方は天使に見える
間違えて 連投しないように 確認は欠かせない!!
八幡の苦しみを悪化させる
雪ノ下姉妹はゲスの極味を目指してる!
そして 1にある程度 期待してる♪
連投ミスが大きくなきゃ 好きになるLv
内容がとても面白いのに…………
なのなの五月蝿い
期待
面白いよ
期待
めっちゃ期待です。
もう何回も読み直してます‼︎
さすが八幡! おれたちにできない事を平然とできない事をやってのけるッ
そこにシビれる!あこがれるゥ!
かなり面白い 期待してます!
期待
ただひたすら面白い!
これの続編って消えてる?
続きはあるよ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1409990131/
はるのんキターーーーーーーーーーーが、嵐にしかならないような気しかしないのはワシだけか?????ワシだけなのか?????
※26
まじで、ありがとう
戸部っちてもっとこう穏やかな感じだったような。 とりま期待です
続き頼みます
続き期待!
早く〜
どういたしまして~
続きオネシャス
続き期待してます
これの次のスレって立てられたんだろうか…
面白かっただけに続きが気になる…
#26さんが貼ってくれていました。すいません。
ゆたか(ピグモン)かわいい
続きが読みたいのだがもう書かないのかな?
題名で検索したら普通に次スレあったでー
リンク無いだけ。
カッコイイ。
そしていい話。
続きがまちどうしいです、