美希「ミキとデート、しよ?」P「断る」 (45)

美希「ねね、プロデューサーさん」

美希「ミキとデート、しよ?」

P「断る」

美希「早すぎなの!」

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美希「話も聞いてくれないなんて、ひどいって思うな」

P「そうか?じゃあ順を追って最初から頼む」

美希「うん。ねね、プロデューサーさん」

P「おう。何だ?美希」

美希「ミキ、プロデューサーさんとお出かけしたいな。だからデート、しよ?」

P「断る」

美希「変わってないの!」

P「当たり前だろ。いくらなんでもいきなり過ぎるわ」

美希「むー」

P「大体何でデートなんだ。出かけたいだけならいつも仕事一緒に出てるだろ?」

美希「えっとね、この前友達とお話したの。その子とカレシとのデートの話」

P「ほう」

美希「すっごく楽しそうだったから、ミキもしてみたいなって思ったの。
    けどミキカレシ居ないし……お願いできるのプロデューサーさんくらいだから」

P「クラスの男子とか誘えばいいんじゃないか?」

美希「や!」

P「早っ」

美希「だってみんなミキの見た目ばっかり気にするんだもん。そんな人とデートしたくない!」

P「そりゃあんまりいい気分しないだろうなぁ」

美希「だからプロデューサーさん。ミキとデート、しよ?」

P「ダメ」

美希「えー、どうして?」

P「仕事ならともかくデートはダメだろ。アイドルなんだから」

美希「男の人と女の人が一緒に出かけたら、それだけでデートになっちゃうの?」

P「そうじゃないけど疑われたら面倒だしな。危ない橋は渡るべきじゃないんだよ」

美希「違うなら堂々としてればいいのに……」

P「そんなことより明日は買出し行くぞ。駅前に10時に集合だ」

美希「買い出し?明日はお仕事じゃなかったっけ?」

P「美希が使うものだし一緒に見て回ろうと思ってさ。これも大切な仕事だよ」

P「それと仕事とはいえ繁華街歩くからな。服装は自由でいいけど帽子と眼鏡は忘れないでくれ」

美希「はーい」


—————————

美希「あ……プロデューサーさん!」パタパタ

P「おはよう、美希!……どうした?」

美希「すっごくしつこいのがいたの!無視してるのにずーっと言い寄ってくるんだもん」ギュー

P「また声掛けられてたのか……。ごめんな、待たせちゃって」

美希「……プロデューサーさんは特別だから、許してあげるの。その代わり次からはもっと早く来てね?」

P「そういやその服、この前メールで言ってたやつか?」

美希「うん!パパと買い物行った時に見つけたの。……似合う?」

P「おっと。遅れるから急ぐぞ」

美希「せめて答えてほしいの!」

P「そういえば、さ」プシュー

美希「?」ガタンゴトン

P「この前デートの話が出てたけど、美希はどんなデートしてみたいんだ?」

美希「あ。もしかしてミキとデートする気になった?」ニヤニヤ

P「断じてない。今後の活動に活かせるかもしれないからな」

美希「プロデューサーさん、アイドルの事ばっかりだね」

P「全ては美希とトップアイドルになるためよ」

美希「えっとね。デートするなら、1週間以上前から予定を立てておきたいな」

P「ほう?」

美希「着ていく服をたくさん悩んで、前の日にはしっかり用意をして……
当日には待ち合わせの時間よりもずっと早く行って、カレが来るのをじっと待つの」

美希「今日はどんなところ行くのかな、とか。どんなことがあるのかな、って考えながら」

美希「それでカレが来たらちょっとだけいじわるして、デートが始まるんだよ」

P「相当早く来ておいて意地悪されちゃ敵わんね」

美希「デートなのに女の子待たせるなんて、ありえないって思うな」

P「じゃあ仮に彼氏が先に待ってたらどうするんだ?」

美希「んー……嬉しいからいっぱいサービスしちゃうの♪」

P「世の男性諸君にはたまらんだろうなあ」

美希「どう?デートしたくなった?」

P「ありえねえ」

美希「即答なの!」

P「てっきり行く場所とかシチュエーションが来るかと思ってたけど」

美希「もちろんお出かけとか買い物とかはするよ?けど、あれこれ準備してる時もデートなの」

P「ファミレスでメニュー見てる時が一番楽しいみたいなもんか」

美希「例えが酷過ぎるって思うな……」

P「共通する部分は多いと思うぞ?」

美希「デートで楽しいのはデートの時だもん!おにぎりはおにぎり食べてる時が、一番幸せなの!」

P「結局食べ物で例えてるじゃないか」

美希「プロデューサーさんに合わせただけだもーん」

P「で、仮にデートが始まったとして。やっぱり美希がリードするんだろ?」

美希「んー……ミキはリードしてほしいかも」

P「お、意外。てっきり美希がぐいぐい引っ張っていくかと思ってたけど」

美希「やろうと思えばできるよ?でもそれじゃつまんないの」

美希「デートの時位引っ張ってほしいな。引っ張られるだけの男の子は、や!」

P「草食系はお断りってわけか」

美希「そうじゃなくて、ちゃんとミキの事見ててくれる人がいいの」

美希「そんな人とだったら、何もしないでお部屋でごろごろしててもすっごい楽しいと思うし」

P「確かにな。———さて、次で降りるぞ」

美希「あ、ここなんだ」

P「ここから人通りが多くなるから。逸れないように気を付けろよ」スッ

美希「うん。ありがと、プロデューサーさん」ギュ

美希「〜♪」

P「随分楽しそうだな。来るのは初めてじゃないんだろ?」

美希「だって今日はプロデューサーさんと一緒だから」

P「俺といるだけでそんなに変わるもんかね」

美希「プロデューサーさんとは初めてだもん。色々回れそうだし楽しみなの〜」

P「ま、今回は仕事だけどな。断じて遊びに来てる訳じゃないぞ」

美希「あ、プロデューサーさん!みてみて!」パタパタ

P「ちょっ、急に引っ張るなって!」

美希「……かわいー……」

P「けど営業中につけるには場所を選びそうだ」

美希「ねね、プロデューサーさん」

P「うん?」

美希「買ってくれないの?」

P「逆に聞くけど、なんで買ってもらえると思ったんだ」

美希「プロデューサーさんと二人でお出かけ……これはもうデートなの!」

美希「デートなんだし、プレゼントしてくれてもいいって思うな」

P「そんじゃ先に買い出し済ませるぞ。見て回るのは時間があったらな」

美希「ちょっとくらい考えて欲しいの!」

美希「でもミキ、デートだからってプレゼント欲しい訳じゃないよ?」ゴソゴソ

P「どっちなんだよ」

美希「服とかアクセとか、色々買ってくれるならそれは嬉しいけど……」シュルッ

美希「それよりもその日のデート着を褒めてほしいな。たくさん悩んで決めた服可愛いって言ってもらえたら、どうにかなっちゃうかも」カチャカチャ

P「やっぱり美希もそういうのに憧れたりするんだな」

美希「ドキドキして、ふわふわして、キラキラして……そんな王子様と巡り合うこと、ちょっとだけ憧れなんだよ?」パチン


美希「———うん、これでオッケー!プロデューサーさん、どう?」シャッ

P「うーん、悪くは無いんだけど……もっとアクティブにしてみるか?」

美希「ならこっちのボーダーはどう?これにさっきのパステルパーカー組み合わせてー……」


—————————

P「収録用の服、小物、化粧品、事務用品、お茶菓子類……うん、こんなもんかな」

美希「これで全部?」

P「ああ。あとは荷物の配送頼めば今日の目的の8割はほぼ達成かな」

P「美希が来てくれて助かったよ。やっぱ使う本人がいないとさっさと選べないから」グリグリ

美希「えへへ。どう?ミキ、役に立った?」

P「ああ、ありがとさん。お礼と言っちゃなんだが———」

美希「ミキとデートするの!」

P「8割って言っただろ、残り2割が残ってる」

美希「ぶー」

P「けどまだ時間あるし……多少お昼過ぎちゃったけど、飯食いに行こうか」

美希「やたっ」

美希「プロデューサーさんのおすすめのお店って……ここ?」

P「ああ。なんか微妙な反応だな」

美希「ちょっと想像してたのと違ったから」

P「定食屋くらい家族で来そうなもんだけど」

美希「家族で行くのはもうちょっと綺麗で広いところだよ。ここちょっと暗いし狭すぎるって思うな」

P「あんまり大きい声で言うなよ。あ、二人で」

<ニメイサマハイリマース!
美希「……メニューが手書きなの……」

P「ここは漬物が絶品なんだよなあ」

美希「一緒にご飯食べるなら、もっとおしゃれなお店で食べたいな」

美希「生魚以外なら何でもいいけど……ここじゃゆっくりお話しできないし、落ち着けないの」

P「まぁ女の子とゆっくりするには微妙かもしれん。好みそうな物も少ないしな」

美希「……そう思ってるなら何でミキをここに連れてきたの?」

P「自分の気に入ってる店は誰かに紹介したくなるものなんだよ」

美希「そっか。それなら今度ミキもお気に入りのカフェ、プロデューサーさんに教えるね?」

P「んじゃ、何頼む?流石にイチゴババロアは置いてないけど」

美希「えーと……じゃあ唐揚げ定食、おにぎりで!」

P「んじゃ俺は鯖味噌定食と、本日の漬物お願いします」

美希「ねね、プロデューサーさん」

P「?」

美希「はい、あーん♪」ヒョイ

P「………何の真似だ?」

美希「デートの定番と言えば……『あーん』での食べさせっこなの!」

美希「ミキが『あーん』してあげるんだから、プロデューサーさんのお腹は間違いなくショーテンしちゃうことウケアイって思うな」

P「昇天って違う意味に思えるんだが」

美希「細かいことは気にしちゃダメ。はい、あーん♪」

P「お、あれ誰だ?」

美希「へ?」クル

P「いただき」ヒョイパク

美希「え?あ、あー!!!」

P「おお、確かに美味い。次唐揚げ頼むかな」モゴモゴ

美希「ひどいの!!せっかくミキが『あーん』してあげたのに!」

P「こら騒ぐなって。目立つぞ?」

美希「原因はプロデューサーさんなの!もう一回、もう一回なのー!」

P「分かった分かった、悪かったって!ほら、茄子でも食べて落ち着け」ズイ

美希「んぅっ!?………あ、美味しい」コリコリ

P「だろ?」

美希「家で食べてるのと全然違うの。もっと食べていい?」

P「ああ……。おかわりもいいぞ」

美希「美味しかったー。ああいうお店もありだね」

P「お気に召したようで何より」

美希「それでプロデューサーさん。残り2割は何?」

P「この後テクノミュージックメインのミュージカルがあるんだ。ライブとは違うけど、演出面で参考になるかと思ってさ」

美希「つまりお勉強?」

P「そう言うこと。まあ時間あるしちょっとだけ回ろうか」

美希「やたっ。これはもうデートなの!」

P「はいはい」スタスタ

美希「適当にあしらわれてるの!」

美希「あ……あの子が着てるの、いい感じかも」

P「じゃあ、あのカップルは?」

美希「うーん……カレシが子どもっぽいって思うな。でも柄は今流行の奴だから悪くないと思うよ?」

P「流行情報は逐一把握してるけどさ、やっぱこうして街に出てこそだと思うんだ」

P「『流行は事務所にはない。現場にあるんだ!』……なんてな」

美希「雑誌の見てるだけじゃ、ミキ達に似合うかどうか分かんないもんね」

P「そういうこと。ついでにアイドルの原石が転がってないかもチェックする」

美希「……プロデューサーさんは、今はミキのプロデューサーさんなのに」

P「必ずしも俺が担当するわけじゃないからな。だからこうしてチェック……を……」

美希「?」

美希「あ、ゲームセンター。……クレーンゲーム?」

P「これ景品になってたのか」

美希「ミキもこれ知ってるよ。でもぬいぐるみなんてあったんだね」

P「ああ。みたいだな」

美希「………」

P「………」

美希「プロデューサーさん、やってみたら?」

P「やらない」

美希「えー。すっごいやりたそうだよ?」

P「いいや、やらん!今は仕事中だ……!!帰りにやる!」

美希「帰りに来るんだ」

美希「プロデューサーさん。ああいうの好きなの?」

P「そうだよ。悪かったな」

美希「別に悪くないと思うよ?プロデューサーさんはああいってたけど、今日のお昼すっごく美味しかったし……」

美希「それと同じで、男の人が可愛いもの好きだっていいと思うな」

P「………美希」ガシッ

美希「え?プ、プロデューサーさん?」

P「美希……。もし仮に彼氏が出来たら、どうかその彼氏の趣味や好みを否定する事だけはしないでやってくれ!!」ブワァッ

美希「え?え?」

P「男は女が思っている以上に繊細なんだ……。根底から否定されたら……俺は、俺は……!!」ギュー

美希「わ、分かったの!しない、絶対しないから!」

美希「だからこんなところでそんな泣かないで!」

P「少々取り乱した姿を見せたな。すまん」キリッ

美希「切り替え早すぎるの……」

P「何事も切り替えが大事だ。後には引きずらない事。よく覚えておくんだぞ」

美希「お仕事以外のプロデューサーさんがちょっとだけ見れたから、ミキ的には満足なんだけどな」

P「好んで見せるもんじゃない、忘れろ。……さて、ここだ。」

美希「テクノポップはたまに歌番組で見るけど、それメインのミュージカルは初めてかも」

P「調べてみたら元々はダンスミュージックみたいだし、一度見てみるのもいいかと思ってさ」

美希「どんなのなんだろ……ちょっと楽しみ」

美希「ねね、プロデューサーさん」

P「うん?」

美希「二人で何かの映画とか舞台とか見るのも、デートでよくあるシチュエーションだよね?」

P「この状況がそうなのかはともかく、どこか出掛けるのはデートの鉄板ではあるな」

美希「ミキとプロデューサーさんでミュージカルを観るこの現状……これはデートと言うキセイジジツに他ならないの!」

P「既成事実って言いたいだけだろ、お前」

美希「プロデューサーさんはステージを見つめるミキの姿に心奪われちゃうの。でもミキの眩しさにプロデューサーさんは何も出来ない……」

美希「勇気を振り絞ったプロデューサーさんは一番近くにあるミキの手を取ろうとそっと手を伸ばして」

P「そうかそうか。ところで美希、知ってるか?」ヒョイ

美希「?」

P「眠くなったり頭がぼーっとしたら、親指と人差し指の間の付け根あたりを押すと頭が冴えるみたいだぞ」グッ

美希「わきゃー!?痛い、痛いのー!」


——————————

美希「あ、ここでこのライト使うんだ」

P「ミュージカルだとやっぱ歌とはちょい違うなぁ」

美希「んー……」チラ

P「———」

美希「えい」ギュ

P「? どうかしたか?」

美希「どんな感じなのかな、って」ニギニギ

P「美希の手は特別じゃなかったのか?」

美希「プロデューサーさんだからいいの」

P「そっか」


<カッ
美希「わぁ……!!」
P「おお……!」


—————————

P「中々凄かったなぁ。美希はどうだった?」

美希「うん、おもしろかったの!色々考えたり、タメになった部分もたくさんあったし」

P「そりゃよかった。ライブも一つの舞台だし、活用できる場面はかなりありそうだ」

美希「でもそっくりそのままは出来ないよ。ミキはミキで、あの舞台の人達じゃないもん」

P「んじゃその辺を早速検討してみるか。まずわかったことから」カチカチ

美希「えっと、一番気になったのは光の魅せ方かな?まず———」

P「流石にそのあたりは目敏いな。それじゃ、次は———」サラサラ

P「———こんなところか。じゃ、次のライブは照明の演出をちょっと変えてく方向で考えよう」パタム

美希「うう、頭痛い……」

P「一気に色々考えすぎたからなぁ。とにかくお疲れ様、美希」

美希「お疲れ様、ってことは……」

P「ああ。ミッションコンプリートだ」

美希「やたっ! はー、疲れた……」

P「色々回ったとはいえ結局一日かかっちゃったからなぁ」

美希「一仕事終えた後のキャラメルマキアートはロードーの味がするの……」ズズ

P「なーにが労働の味だ、中学卒業してから出直せ」

美希「ねね、プロデューサーさん。ミキ今日頑張ったよね?」

P「まあな。なんだかんだで最後までよく考えてくれたし」

美希「でしょ?だったらミキ、ご褒美欲しいな」

P「デート以外なら何でもいいぞ」

美希「先に言わないでほしいの!」

P「昨日から言ってるじゃないか、デートはダメって」

美希「そんなの知らないもん。プロデューサーさんは美希とデートしなきゃダメなの!」ビシッ

P「何で義務になってるんだ。あ、勘定お願いします」

美希「ミキとデートしたら、絶対楽しいって思うな」

P「まあその辺は否定しないよ」

美希「プロデューサーさんが中2の女の子と出かける機会なんて滅多にないんだよ?今がチャンスなの!」ヒョコ

P「うちの事務所には美希よりも年下がいるけどな」

美希「ミキと一緒に歩いたら、もれなくセンボーの眼差しで釘付けだよ?」ギュー

P「さっきから小難しい言葉無理して使わなくてもいいと思うぞ。微妙に使い方間違ってるし」

美希「むー!そんなのはどうでもいいの!とにかくプロデューサーさんはミキとデートなのー!」

P「だからダメって言ってるだろ。アイドルなんだし、見つかって騒ぎになったら大変じゃないか」

美希「ちょっとくらいなら大丈夫だもん。ミキ、変装だってするし」

P「何を以てちょっと何だか……」

美希「とにかくデート、デートしたいのー!プロデューサーさんと、デート!」

P「あのなー……俺とデートしたってそんな楽しいもんでもないぞ」


P「それにさ。デートでやれる事なら、今日殆どやれたじゃないか」

美希「…………へ?」

P「友達がデート楽しんでたから美希もやってみたいって思ったんだろ?」

美希「うん。プロデューサーさんとなら、楽しそうだし」

P「えっと……まず美希のデートはどうやって始まるんだっけ?」

美希「しばらく前から予定を決めて、待ち合わせから始まるの」

P「両方ともやったな。まあ連絡は直前になっちゃったけど」

美希「そういえば……。他にはショッピングとか、お昼ご飯とか、おしゃべりとか」

P「化粧品とか買ったし、服も見たし。お昼ご飯も一緒に食べたし。お喋りは四六時中してたな」

美希「二人一緒に出掛けたり、何か見に行ったりは?」

P「ミュージカル見ただろ。手まで握ってくれたじゃないか」

美希「あ、そっか」

P「『デート』に拘らなくても、色々出来るもんなんだよ。楽しめたか、得る物があったか。それが重要なんだし」

P「俺は今日たくさん得るものがあったし、楽しかったけど……美希はつまんなかったか?」

美希「そんなことないの!いつもとは違ったけどお仕事頑張ったし、勉強にもなったし。すっごく楽しかったよ?」

P「だろ?仕事でここまで出来るんだから、デートしなくてもいいんだって」

美希「そうなのかなぁ……」

P「細かいこと気にするなって。ほら、もう家着いたぞ」

美希「あ、ホントだ」

P「そんじゃお休み、美希!また明日な!」



美希「………うーん???」


—————————

小鳥「プロデューサーさん、昨日はありがとうございました」

P「いえいえ。丁度美希の諸々も買う必要がありましたし、丁度よかったですよ」

小鳥「あら、美希ちゃんと一緒にいったんですか?」

P「ええ。本人がいた方がいいと思いまして」

小鳥「………ふふっ」

P「?」

小鳥「プロデューサーさん、お仕事なのにデートしちゃダメですよ?」

P「小鳥さんまで変なこと言わないで下さいよ」

<パタパタ……
<バターン!!

美希「プロデューサーさーんっ!!」

小鳥「あら、美希ちゃん。随分早いけどどうしたの?」

美希「ねね。昨日ミキ達がしたこと、ちゃんとお仕事なんだよね?」

P「そうだけど、いきなりなんだよ?」

美希「昨日プロデューサーさんとしたこと、友達に話したら……」

美希「みんながみんなデートっていうの。だからもしかしたらそうなのかな、って」

P「早く来たのはそれを聞きたかったからか」

小鳥「ねえ、美希ちゃん。買い物をお願いしたのは私なんだけど……どんなことしたの?」

美希「えっと、まず———」


小鳥「なるほど。そうね……美希ちゃん」

美希「うん」

小鳥「昨日のはちゃんとしたお仕事よ?プロデューサーさん、ゲームセンター我慢してたでしょう?」

小鳥「ただ、デートするときにやることと色々重なっちゃったから、友達が勘違いしちゃったのかもしれないわね」

小鳥(まあ十中八九デートだとは思うけど)

美希「そうなんだ……。それじゃ、プロデューサーさん!」

P「うん?」

美希「ミキ、プロデューサーさんとお仕事したいな。だからお仕事デート、しよ?」

P「断る」

美希「一瞬なの!」

P「なーにがお仕事デートだ、この前言った事全然わかってないだろ!」

美希「そんなことないよ?お勉強しながらプロデューサーさんと一緒にデートできる……」

美希「まさに一石二鳥のミョーアンなの!」ムフー

P「そんな四六時中買い物いける訳ないだろ、必要な物は昨日買っちゃったんだし」

美希「えっと……今日はレッスンだから、スタジオまでデート出来るね?」

P「聞いちゃいねえし」

小鳥(ちょっと羨ましい)

美希「それじゃプロデューサーさん。ミキのこと、エスコートして?」パタパタ

P「やだね」ヒョイッ

美希「えっ?あ、待ってよー!」

P「待たない。悔しかったら捕まえてみな!」


高木「仲良きことは美しきかな……だな」

小鳥「仲良すぎるのも考えもですけれどね」


美希「プロデューサーさーん!ミキとデート、しようよー!」

P「断る!」



おわる

はい、という訳でお終いです。ここまでありがとうございました。

持ち歌や容姿、雰囲気で大人っぽいイメージがある美希ですが、
無印でのコミュや14歳という年齢を考えるともっと子どもっぽくていいんじゃない?と思ったので
今回はちょい幼めに書いてみました。プロデューサーさん呼びなのもそういう所から。
恋愛面では行動力はあってもその意味とかは分かってなさそうだなぁ……とか思ってます。
こういった感じの美希も増えて欲しいです。格好いい美希もいいのですけれど。

それではここまでお付き合いくださいましてありがとうございました。

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