カツオ「えー?また鍋料理なのー?」 (40)

波平「ばっかもーん!夜鳥子さんが折角作ってくれた夕飯にケチをつけるとは何事だ!?」

カツオ「だってぇ、ここのところずっと鍋じゃないか」

カツオ「いい加減飽きてきちゃったよ」

カツオ「ねえ?マスオ兄さんだってそう思うでしょ?」

マスオ「そ、そうかい?僕は別にそんなことないけどなあ」ハハハ

ワカメ「私も気にならないわ」

タラオ「鍋おいしいですう」

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サザエ「ほらみなさい、文句言ってんのはあんただけよ」

カツオ「ちぇ、すぐそうやって少数意見を排除する、これじゃ言論の弾圧だよ」

フネ「まったく口だけは立派なんだからこの子は」

夜鳥子「まあ待てみんな、確かにカツオのいう事も一理ある」

夜鳥子「儂もいくら得意料理だからと言って、鍋ばかりつくり過ぎたかもしれん」

夜鳥子「だからカツオ、明日はお前の好きな料理を作ると約束しよう」

カツオ「!」

サザエ「ですって、良かったじゃないカツオ」

カツオ「じゃ、じゃあ僕明日はカレーが食べたいです!」

夜鳥子「良かろう、楽しみにしていろ」

カツオ「やったー!何事も言って見るもんだね!」

ワカメ「えー、お兄ちゃんばっかりズルーい」

タラオ「ですう」

夜鳥子「ふふ、そう拗ねるな、当然お前たちの要望にも応えてやる」

ワカメ「ほんと?夜鳥子さん」

夜鳥子「ああ、なんでも作ってやろう」

ワカメ「じゃあ私すき焼きがいい!」

タラオ「僕はしゃぶしゃぶが食べたいですう」

夜鳥子「それは構わんが…」

夜鳥子「どっちも鍋料理じゃぞ?」

ワカメ・タラオ「「あ!」」

どっ!!

一同「わはははは」

ガラガラ

カツオ「ただいまー」

サザエ「あらおかえんなさい、やけに早いじゃない」

カツオ「だって、今日は夜鳥子さんのカレーでしょ?僕楽しみで」

サザエ「呆れた、あんたが早く帰って来ても夕飯の時間が早まるわけじゃないでしょうに」

カツオ「調理中に味見役が必要だと思ってさ」

サザエ「そんなものいりません、父さんたち遅くなるそうだから部屋で宿題でもやってるのね」

カツオ「そんなー」

カツオ(姉さんめ、ちょっとくらい味見させてくれたっていいのに)

カツオ(これじゃ掃除サボってまで早帰りした意味がないじゃないか)

カツオ「くっそー」

ガラガラ

中島「磯野ー!野球しようぜ!」

カツオ「!中島、今日は用事があるって言っといたろ?」

中島「それはわかってるけど頭数が一人足りなくてさ」

中島「頼むよ磯野」

カツオ「…」

カツオ(よく考えたら、このまま部屋でじっとしてても夕飯が早まるわけでもないか)

カツオ(だったら…)

カツオ「しょうがないなー、他ならぬ中島の頼みだ」

カツオ「付き合ってあげるとするか」

中島「ほんと!?よかった、今試合を申し込まれててさ」

中島「どうしてもあと一人仲間が必要だったんだ」

カツオ「試合?」

ズバーン!!!!

審判「ストラーイク!バッターアウト!」

友達「くそっ!」

敵ピッチャー「ふふん」

カツオ「お、おいおいなんだよ今の球」

カツオ「あんなの僕らに打てるわけがないじゃないか」

中島「速いとは聞いてたけど、まさかこれほどとはね」ゴクリ

カツオ「あいつら一体何者なんだよ、中島」

中島「学童野球のチームさ、普段使ってたグラウンドがしばらく使えなくなったとかで、ここに練習に来たんだ」

カツオ「!まさかあいつら、その場所が使えるようになるまで、ずっといるつもりじゃないだろうな」

中島「嫌なのかい?」

カツオ「当り前だろ!?僕は好き勝手にのびのび野球がしたいんだ」

カツオ「それがあんな本気でやってる奴らと一緒だなんて、窮屈で息が詰まっちゃうよ」

中島「そんな心配は無用だよ、磯野」ハハハ

カツオ「?どうして」

中島「この試合で負けた方がしばらくここの出入り禁止って、さっき約束したからね」

カツオ「」

中島「なんて顔してるんだよ磯野」

カツオ「だ、だっておま、お前正気なのかよ?」

中島「当り前だろ、勝てばいいのさ、勝てば」

カツオ「どっからその自信が湧いて来てるんだよ」

友達「おーい!次のバッター誰だ」

カツオ「あ!いけない僕の番だ」

敵ピッチャー「おい見ろよ、今度はマルコメ君だぜ」

クスクス

カツオ「む」

カツオ(平常心平常心、馬鹿の相手はしないこと)スーハー

敵ピッチャー「ったく四番がハゲじゃたかが知れてるな」

カツオ(無視無視)ムカムカ

敵ピッチャー「じゃあ行くぜ、マルコメ」

ビュッ!!

カツオ(き、来た…!)

ズバーン!!!!

審判「ストラーイク」

カツオ(は、速えぇ…!!?)

カツオ(あんな速い球、このままじゃとても打てない)ゴクリ

カツオ(バットを短く握ろう)

敵キャッチャー「そんなことしても無駄だと思うけど」ボソッ

カツオ「あ?」

敵キャッチャー「失礼」

敵ピッチャー「そんじゃそこのマルコメから三振貰うんでよろしくぅ!!」

敵チーム「「よろしくー!!」」

カツオ「…」

カツオ(腹立つなあ、こいつら)

審判「117対0で安倍ンジャーズの勝利です」

敵チーム「「ざーしたー」」

味方チーム「……」

敵ピッチャー「じゃ約束通り今日からここ俺らが使うから」

中島「う、うん」

敵ピッチャー「野球以外の遊びでも使うなよ?お前らくせーから」

カツオ「こ、この…!」

友達「や、やめろ磯野、暴力なんて最低だぞ」

カツオ「だけど!」

敵ピッチャー「まあどうしてもここ使いたいってんなら」

敵ピッチャー「球拾いくらいには使ってやってもいいけどな」

プークスクス

友達「もう帰ろうぜ」

中島「あ、ああ」

カツオ「…」

ガラガラ

カツオ「…ただいま」

サザエ「何やってたのよこんな遅くまで」

サザエ「夜鳥子さんのカレー、とっくにできてるわよ」

カツオ「いらない」

サザエ「カツオ…?」

カツオ「…」ダッ

カツオ「う…ううう…クソ!!クソ!!」

カツオ「あいつら、あいつらぁ!!馬鹿にしやがってぇ!!」

カツオ「野球が強けりゃ何を言ってもいいのかよ!?」

カツオ「ちくしょう!!!!」

ススス

夜鳥子「カツオ」

カツオ「夜鳥子さん」

夜鳥子「カレーが冷めてしまうぞ」

カツオ「…」

夜鳥子「なにか辛いことがあったのか」

カツオ「…」

夜鳥子「まあよい、腹が減ったら食べに来い」

カツオ「…」グー

カツオ(そういえば、お腹減ったな)

マスオ「いやあ美味い、夜鳥子さんの料理は最高だなあ」

波平「左様、まったくありがたいことじゃ」

タラオ「美味しいですう」

ワカメ「ホントホント、とっても美味しいわ、このカレー鍋」

カツオ「結局鍋じゃん」

サザエ「!カツオ、あんた大丈夫なの?」

カツオ「うん、もう落ち着いた」

カツオ「それより早くご飯よそってよ、僕お腹ぺこぺこなんだ」

フネ「ふふ、はいはい」

がつがつがつ

カツオ「美味しい!カレー鍋最高だ!!」

サザエ「そんなにがっつくと喉に詰まらせるわよ」

カツオ「美味い!美味い、うま…う、うう」

サザエ「ほら言わんこっちゃ…カツオ?」

カツオ「う、うう…ぐすっ、美味しい、美味しいよ」

サザエ「…あんた、ほんとにどうしたの?」

カツオ「…それで、あいつら散々僕らを馬鹿にして」

カツオ「もう、ここで野球するなって」グスッ

サザエ「それで、やりかえさなかったのか?」

カツオ「一発ぶん殴ってやろうとしたけど、みんなに止められて」

マスオ「偉いよカツオくん、そんなことしても何も解決はしないからね」

カツオ「でも、でも僕たち、あいつらに公園を取られちゃって」

カツオ「これからどうしたらいいかわかんないよ」

波平「…何を言っとる、簡単なことじゃろうが」

カツオ「え?」

波平「そいつらに負けないくらい上手くなって、取り返せばよい」ドヤッ

カツオ「…」ポカーン

波平「?どうした」

カツオ「はあ、なにもわかってないんだから、父さんは」

波平「どういうことじゃ?」

カツオ「僕らがちょっと練習したぐらいであいつらに敵うわけないんだよ」ハア

カツオ「あの連中は整備されたグラウンドで毎日毎日野球ばっかりやって生きてきたのさ」

カツオ「僕らみたいに遊びで楽しくやってた人間とはレベルが…」

波平「ばっかもーーーーん!!!!」

カツオ「!?」

波平「努力をする前からぐちぐちと言い訳ばかりしおって!!!!」

波平「貴様それでも男なのか!?」

カツオ「だ、だって」

波平「表へでろ!!ワシが鍛えなおしてやる!!」

カツオ「ひええ」

波平「さあ、ワシが投げてやるから打ってみろ」

カツオ「う、うん」

波平「それ!!」

ヒュー…ポテンポテン

 波平の投げたボールは二、三回バウンドしてからカツオの足元に落ちた。

波平「どうした、何故打たん?」

カツオ「こんな酷いボールじゃ打てないよ」

波平「そういうものか、どれ」

波平「これでどうじゃ!!」

ヒュー!…パリーン!!

波平「あ」

カツオ「あーあ、後で母さんに怒られるよ」

波平「ええい構わん、大事の前の小事じゃ」

カツオ「もういいよ、父さんの気持ちはわかったけどこれじゃ練習にもなりゃしない」

波平「ふん、百点差もつけられて負ける下手くそのくせによう言うわ」

カツオ「む」カチン

波平「ほれ、打てるもんなら打ってみろ!!」

ヒュッ!!

カツオ「く!」ブンッ

 大振りしたカツオのバットが空を切る。 

波平「ほれみろ下手くそめ」カッカッカ

カツオ「僕は下手じゃない!」

波平「だったら打ってみんか!」

波平「もういっちょいくぞ!それ!」

ヒュッ!!

カツオ「このっ!!」

カキーン!!

波平「ぐっふう!!」

 カツオが打ち返した打球は波平の顔面に直撃した。

カツオ「だ、大丈夫!?父さん!!」

波平「ば、バッカモン、この程度のことでどうにかなる磯野波平ではないわ」プルプル

カツオ「でも」

波平「いいから黙って打ち返せこの下手くそめ!」

波平「それ!!」

カツオ「えい!!」

波平「ぐふう!!!!」

 その日、カツオと波平の激しい特訓は深夜にまで及んだ。

翌日

カンカンカン

マスオ「?お父さん、何を作っているんですか?」

波平「これか?これはな…」

カンカンカン

波平「よし!!完成じゃ!!」

波平「野球漫画を参考にして制作した名づけて」

波平「『全自動ボール発射機』じゃ」

マスオ「ぜ!『全自動ボール発射機』ぃぃ!?」

波平「左様、カツオが勝負に負けて悔し泣きをすることなど、ついぞ無かったことだからな」

波平「この機に努力と根性のなんたるかをその身に刻んでやろうと思いコイツを作ったんじゃ」

マスオ「な、なるほど」

波平「そうじゃマスオくん、ちょっとグラブを構えてそこに立ってみてくれんか?」

マスオ「お、試運転ですね?僕で良ければ喜んで」

波平「ようし、そのままそのまま…」グググ

波平「それっ」

ギャンッ!!!!

マスオ「んびゃああああああああああ!!!!」

 発射されたボールはマスオの頬をかすめ、ブロック塀の溝にめり込んだ。

マスオ「…」

波平「調整が必要じゃな」

カツオ「ただいま」

カツオ「父さん、今日も特訓頼むよ」

波平「任せておけ」

波平「そういえば、昨日の仲間たちはなんと言っておった?」

カツオ「駄目だね、みんなショックで意気消沈しちゃってる」

カツオ「とても見返してやろうなんて言える雰囲気じゃなかったよ」

波平「ふむ、そうか」

カツオ「だからさ」

波平「?」

カツオ「先に僕が努力して上手くなって」

カツオ「それからみんなを説得してみようと思うんだ」

波平「…」

波平「偉いっ!!それでこそワシの息子じゃ!!」

カツオ「えへへ」

波平「そうと決まればコイツの出番じゃな!!」

カツオ「?これは」

波平「こいつはな」ニヤリ

一週間後

カツオ「おはよう」ボロッ

中島「お、おはよう磯野」

中島(磯野のやつ、最近やけに生傷が増えたけど、虐待とかじゃないよな?)

カツオ「中島、ちょっと今日話があるんだけど」

カツオ「放課後付き合ってくれるか?」

中島「う、うん」

中島(虐待か!?やっぱり家庭内暴力なのか!?)

中島「あれ?お前ら集まってどうしたの?」

友達「磯野に呼ばれんたんだよ、大事な話があるって」

出っ歯「話ってなんずらか」

ピザ「このメンバーってことはやっぱりあれじゃないか?」ハアハア

中島「アレって?」

丸顔「鈍いなあ、俺達こないだ公園でぼろくそに負けただろ?」

中島「ああ、野球か」

中島「でも今さらなんの話なんだろう」

友達「さあな」

カツオ「遅れてごめんよ、みんな」

友達「お、来たか」

中島「おい磯野、用事ってなんなんだよ」

カツオ「ああ、みんなも気づいてると思うけど」

カツオ「今日集まって貰ったのはあの時公園で野球の試合をした時のメンバーだ」

丸顔「やっぱり」

中島「それで?奴らに復讐でもしようってことかい?」

友達「磯野、前も言ったけど暴力は…」

カツオ「待て待て、待ってくれそうじゃない」

カツオ「確かに僕はこれからあいつらをぎゃふんと言わせてやるつもりだけど」

カツオ「それはあくまで正々堂々とした手段でだ」

中島「正々堂々っていうと、まさか?」

カツオ「そう、野球さ!野球で再試合を申し込むんだ!!」

一同「「な!!??」」

丸顔「そりゃ無茶ってもんだよ」

ピザ「また赤っ恥かかされるのはいやなんだな」ハアハア

出っ歯「勝てるわけないずら」

ざわざわ

中島「おい磯野、気持ちはわかるけど落ち着けよ」

中島「もう過ぎたことじゃないか」

カツオ「…」

友達「そうだよ、何もわざわざ終わったことを蒸し返さなくったって」

カツオ「…」

カツオ「あのな」ボソッ

一同「?」

カツオ「良く聞け、この負け犬どもッ!!」

一同「!?」

カツオ「お前ら悔しくないのかよ!?」

カツオ「みんなで楽しく遊んでいた居場所を無理やり奪われて、散々馬鹿にされて!!」

カツオ「それで本当にいいのかよ!!」

中島「いや、それは悔しいけども、もう終わったことで」

カツオ「違う!!違うぞ中島!!今をそんなつもりで流しているとお前!!」

カツオ「死ぬぞ」

中島「あ?」

中島「何?死ぬって、どういうこと?」

カツオ「そのままの意味だ、今お前が見逃し、スルーしようとしたものはそれだけ大事なものだってことさ」

中島「???」

カツオ「それは『生』だ!!男が生きている意味!!本質そのものだ!!」

中島「はあ?」

カツオ「いいやいいやで見送ってしまってはいけないものなんだよ!!それは!!」

カツオ「このままじゃ俺達は一生、精神的に死んだまま生きていくことになるんだぞ!!」

中島「そんな大げさな」

カツオ「大げさじゃない!!」

カツオ「思い出せ!!中島!!みんなも!!あの屈辱の敗戦を!!」

カツオ「ゴミを見るような目で俺達に向けられていた!!奴らの醜い笑顔を!!」

中島「ぐ」

カツオ「断言するが、これから何かに挫折するたびに思い出すぞ俺達は!!あの場面を!!」

カツオ「それでいいのかよ!!」

丸顔「いいわけねえッ!!!!」

カツオ「!」

出っ歯「そうずら!!あのくそったれども!!!!」

のっぽ「許せねえよ」

ピザ「あいつら俺のことデブっていいやがったんだ!!」ハアハア

テンパ「くそ!!くそ!!ちくしょう!!」

中島「ま、待てよみんな落ち着け」

中島「怒ったってどうしようもないだろ!?」

中島「いくら悔しがったってあいつらに敵うわけ…」

カツオ「そこまでだ、中島」

中島「磯野?」

カツオ「これを持て」

中島「これは、バットと、ボール?」

カツオ「俺の一週間の特訓の成果を見せてやる」

カツオ「ノックしてみろ」

中島「わ、わかったよ」

中島「いくぞー!磯野ー!!」

カツオ「バッチコイ!!」

中島「それっ」

 中島の打った打球はカツオの立つ位置とはかけ離れた方向に飛んでいった。

友達「おいおい、どこ打ってんだよ中島」

中島「ご、ごめーん磯…な!?」

カツオ「…」タッタッタッタ

パシッ…ヒュッ!!

 カツオはそのとんでもない打球を横っ飛びで抑えると、見事なフォームで投げ返した。

カツオ「どうした下手くそ!!もう終わりか?」

中島「な、なんだと!?この!!」

カキーン

パシッ…ヒュッ

カキーン

パシッ…ヒュッ

 もはやカツオ達以外誰もいなくなった小学校の校庭で、白球を打つ音と、それを追いかける音だけが聞こえていた。
 中島が打つ、カツオが止める。
 その繰り返しが百を越えた頃、中島の目からはとめどなく涙が溢れていた。

中島(磯野の奴、この一週間、いったいどれだけの努力をしたんだ…!?)

カツオ「…」ハアッハアッ

 カツオの動きはもはや以前とは別物であった。
 そしてその変わりようは、彼と共に野球をし続けてきた中島にとって驚愕に値するものだった。

中島「どうして、どうしてそこまでッ!!!!」

カツオ「中島…」

カツオ「わかるだろ?」

 夏の夕暮れ、少年たちは歯を食いしばって嗚咽をこらえるのであった。

一ヶ月後

カツオ「ついにここまできたな」

中島「ああ、まったく自分でも不思議な気分だよ」

友達「この辺りの地区の学童野球チームは全部負かしてやったからな」

のっぽ「ああ、奴ら『安倍ンジャーズ』以外は」

ピザ「これもあの地獄の特訓があってこそだよね」ハアハア

出っ歯「思い出しただけで吐き気がするずら」

テンパ「ここんとこ野球以外のことをしてた記憶すらないぜ」

色黒「でもそんかわり、今じゃ小学生相手には負ける気がせーへんな」

丸顔「あの時の屈辱を今こそ晴らす」

カツオ「よし、みんな」

カツオ「行くぜ!!」

みんな「「オウッ!!!!」」

敵ピッチャー「ふうん、再試合ねえ」

カツオ「ああ、僕たちが勝ったらここを返してもらうぞ」

敵ピッチャー「いいよ、ただし条件がある」

カツオ「?なんだ」

敵ピッチャー「夜鳥子を連れてこい」

カツオ「!?」

カツオ「な、なんだって?」

敵ピッチャー「聞こえなかったか?夜鳥子を連れてこいと言ったんだ」

友達「おい、夜鳥子って誰だ?」

丸顔「わからん、一体どういうことだ」

敵ピッチャー「とにかく夜鳥子を連れてくるまで試合はしない」

敵ピッチャー「いいな?」

カツオ「…」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年08月04日 (月) 20:59:06   ID: 04fo8k9-

続きはよ

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