エムP「元気がないようだな」冬馬「………」 (65)

P「何か悩みとかあるのか?」

冬馬「別に…」

P「体でもだるいのか?」

冬馬「夏バテとか言うやつだよ」

P「ふむ…」

P(もしかしたらチャンスかも知れんな)


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P「坊や、私のお遊びに付き合ってくれないか?」

冬馬「何でだよ」

P「その誰から見てもだらしなく思える情けない格好を改善させることができるぞ」

冬馬「ひどい言い方だな」

P「それにアイドルの悩みを解決することがプロデューサーの役目だと思うが」

P「でないと私のいる意味がなくなってしまう」

冬馬「…まあいい、どうせ暇だったんだ しばらく付き合ってやるよ」

P「感謝する」

冬馬「で、どこへ行くんだ?」

P「面白いところだ」

スケートパーク

冬馬「…なんでスケボー?」

P「スリルがあって面白そうだろ?」

冬馬「確かにそうだけど、アンタまさか滑れるのか? その見た目で?」

P「人は見かけで判断してはいけないものだよ、坊や」

冬馬「坊や言うな! 年だって6つくらいしか違わないだろ」

P「それだけ離れていれば十分坊やだ」

冬馬「だから坊や言うなっつってんだろ! 俺には天ヶ瀬冬馬という名前があるんだ」

P「あま…、なんだって?」

冬馬「天ヶ瀬冬馬だ! あ・ま・か・ぜ・と・う・ま」

P「覚えにくい名前だ、坊やでいいだろ」

冬馬「~~~~~~~~!」

P「ほら、これを使いなさい」

P「レンタル料結構かかるんたぞ」

冬馬「ったく…」

P「ところで坊や、滑れるか?」

冬馬「いや、初めてだ」

P「なら私が滑り方を教えてあげよう」

冬馬「ああ、頼む」

P「何事もまず基本からやることが大事だ」

P「まずこれがプッシュ、地面を蹴って進むスケボーで最も基本の動作だ」

冬馬「ああ」

P「そしてこれがチックタック、左右交互に振って進むんだ」

冬馬「ふーん」

P「さらにこれがバリアルボンレス720°だ」

冬馬「おい待て何だ今の」

P「バリアルボンレス720°だが?」

冬馬「明らかに初心者じゃ無理なやつがあるだろこれ! 下手するとボートが顔にぶつかるだろ!」

冬馬「しかも滅茶苦茶かっこいいじゃねぇか」

P「冗談だ冗談、坊やの反応が見たかっただけだ」

冬馬(めっちゃムカつく…!)

P「じゃあ早速やってみようか、まずは…」

数時間後

冬馬「ヒャッホウ!」

P「上達が早いじゃないか、これも一種の才能というべきか」

P「まさかこんなに早くボンレスをマスターするとは思わなかった」

冬馬「今の俺ならアンタにも勝てそうだぜ、もう負ける気がしねぇ!」

P「面白いことを言うな、ならどっちがかっこよく滑れるか勝負してみるか」

冬馬「望むところだ! 俺を馬鹿にしたことを後悔させてやるよ!」

P「では負けたほうが勝ったほうの言うことを聞くというのはどうだ?」

冬馬「上等だ、俺が勝ったら俺を馬鹿にすることをやめてもらおうか」

P「では私が勝ったらまた私と付き合ってもらおう」

冬馬「いいぜ」

P「調子に乗っていたわりには口ほどにもないな」WIN!

冬馬「何だよ今の技…」LOSE…

P「坊やがマスターするには10年かかる技だ」

冬馬「そんなのありかよ」

P「さて、敗者は強者の言うことを聞かないとな」

冬馬「…何をするつもりだ?」

P「そうだな、これからカラオケでもやらないか?」

冬馬「…その程度のことなら別にいいけど」

P「なら行こうか、ボードは私が返しに行こう」

カラオケ

P「今までは同じジュピターのメンバーとしか行かなかったのだろう?」

冬馬「まあな、あの二人以外と一緒に行くのは初めてだ」

P「それじゃあ私から先に始めていいか?」

冬馬「別に構わないぜ」

P「愛してる 愛したい 過去も未来も~ ボクがキミに言えた時~!」

冬馬(なんて綺麗な歌声だ… なんかとても惹かれる)

P「恋をはじ~め~ようよ~」

『100』

P「見なさい坊や、100点ですよ、100点! 私もなかなかやりますね」

冬馬「すげーじゃねーか」

P「さあ、次は坊やの番ですよ」

冬馬「あ、ああ…」

冬馬「恋をはじ~め~ようよ~」

『72』

冬馬「」

P「おや? 機械の故障ですか? それともその程度の歌だということかな?」

冬馬「舐めるな! もう一度だ!」

『73』

冬馬「まだだ!」

『82』

冬馬「やった! あがった!」

『68』

冬馬「………」

P「ちょっと私に歌わせなさい」

『100』

P「どうやら故障してないようですね」

冬馬「ふざけるな!」

冬馬「どう考えてもおかしいだろ! 俺たちの持ち歌だぞ! なんでこんな結果になるんだ!」

P「機械に聞かないとわかりませんね」

冬馬「ああ! 納得がいかねぇ!」

冬馬「ジュピターの持ち歌じゃなくて俺の持ち歌だったら絶対100点取れるのに!」

P「なら公平に君の持ち歌、BANG×BANGで勝負してあげましょうか」

冬馬「望むところだ! 俺が勝ったら俺の言うことを聞いてもらおうか!」

P「なら私が勝ったら罰ゲームを受けてもらおう」

冬馬「………」『81』

P「ふむ… これはまた面白い結果だな」『100』

P「さて、早速罰ゲームといこうか」

冬馬「もうなんでもこい、男に二言はねえ」

P「えーと、確かここに…」ガサゴソ

P「あった」

冬馬「おい、それって…まさか…」

P「そう、ポッキーだ」

冬馬「ポッキー!?」

P「先端部分を加えなさい」

冬馬「そそそそそんなことをしてななななにををををを」アワワワワ

P「落ち着きなさい、おおよそ見当はついているはずでしょう」

P「ほら、さあ早く」グイッ

冬馬「むぐっ!」パクッ

P「早速始めようか」パクッ

冬馬(え? マジで本当にやるの?)ドキドキ

P「………」ポリポリポリポリ

冬馬(やばい、近づいてくる! まだ心の準備が!)ドキドキドキドキ

P「………」ポリポリポリポリポリポリポリポリ

冬馬(あ、なんかいい匂い//)ドキドキドキドキドキドキドキドキ

P「………」ポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリ

冬馬(来る!)ドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキ

P「………」ピタッ

冬馬「ん?」

P「やはりこれじゃああまり面白くないな」

冬馬「なんだよ、もう終わりなのか?」

P「まるで最後までやりたかったような口調だな 安心しろ、もっと面白いことを思いついたからな」

冬馬「面白いこと?」

P「たくさん買っておいたポッキーを束ねてっと…」

冬馬「お、おい何を…」

P「できた! 80本近くのポッキーを束ねた超巨大ポッキー」

P「名づけてガトリングポッキーだ!」ジャジャーン!

冬馬「…一応聞いとくがそれをいったいどうするつもりだ?」

P「くわえろ」

冬馬「え?」

P「いいからほら」ググッ

冬馬「グガッ! モガッ、ガガガ!」

P「面白い顔になってるな やはりポッキーゲームはこうでなくては」

冬馬「ムググモガ、モガア!」

P「携帯の待ち受けにしてやろう、ありがたく思いなさい」

冬馬「ム~! ム~!(涙目)」

冬馬「死ぬかと思ったぞ…」ゼエゼエ

P「よくあれを食えたな、流石に驚いた」

冬馬「アンタって人はなんでこんなことばっかするんだ…」

P「面白いからだ」

冬馬「俺からしてみればつまらねぇんだよ!」

P「そうか? 結構楽しそうに見えたが」

冬馬「あ?」

P「それよりもうこんな時間だ、子供は家に帰ったほうがいいぞ」

冬馬「ガキ扱いするな!」

P「17なら十分子供だ、それではまた会おう 知らない人についていってはいけないよ」

冬馬「ば、馬鹿にするんじゃねえ!」

次の日

冬馬「はあ…」

P「元気がないようだな」

冬馬「散々振り回されれば疲れるに決まってるだろ」

P「それは悪いことをした、お詫びと言っては何だが私とプールに行かないか?」

冬馬「プールだと?」

P「そうだ、こんな暑い日には冷たくて涼しいところにいくことが最善の策だとは思わないかい?」

冬馬「遠慮しとくよ、どうせ疲れるだけだ」

P「行くプールはここだが」

冬馬「…ここは確か」

P「そう、日本最大級のプールだ たくさんの水着の美女に会えるかも知れないぞ」

冬馬「はあ? 何だその言い方、俺を変態かなんかだと思っているのか!?」

P「冗談だ、それでどうする? 行くのか? 行かないのか?」

P「もし行ってくれるならクリームソーダを好きなだけ買ってあげてもいいんだぞ」

冬馬「餌で釣れるほど俺は安くねえぞ!」

プール

P「結局来たじゃないか」

冬馬「アンタのためじゃない、クリームソーダのためだ」

P「安っぽい坊やだな、まあいい 私は水着を持っているが坊やのはなかったな」

冬馬「いきなりだったからな」

P「ならレンタルをしておこう、私が出しておく」

冬馬「すまないな、わざわざ」

P「別に構わないさ、私が言い出したことだ」

P「それでは更衣室の出口で落ち合おう」

冬馬「ああ」


冬馬(なんで俺、行く気がなかったのに来たんだろ)ヌギヌギ

冬馬(クリームソーダのためだと半分嘘言ったけど)ハキハキ

冬馬(なんかモヤモヤするな…)

冬馬(なんだろ、この感じ…)

冬馬(まあいいや、着替え終えたしそろそろ行くか)

キャーキャー ワイワイ ワーワー
ユメコチャンツギハアソコニイコウヨ マチナサイヨー

冬馬「凄い人盛りだな」

P「やはり誰もが同じことを考えるわけだ 暑い日には涼しいところへいく、自然の摂理だな」

冬馬「あ、先に来てたのか………!?」

P「まあな」

冬馬「………」ジーッ

P「どうした?」

冬馬「…ハッ!」

P「何故私の水着姿に見とれているんだ?」

冬馬「み、見てねえ!」

P「さっき見ていたじゃないか」

冬馬「見てねえっつってんだろ!」

P「いや見てた」

冬馬「見てねえったら見てねえ!」

冬馬「だいたいそんな似合わない女物の水着をつけている男っぽい女なんか見たくもねえよ!」

P「………」ウルッ

冬馬「え?」

P「酷すぎる、私のコンプレックスをこんな人がたくさんいるところで大声で暴露するとは…」ポロポロ

P「まさかここまで冷酷な男だとは思わなかった」ポロポロ

冬馬「え、いや… その……」

ナニナニ ケンカ?
ナカシター アノヒトドッカデミタヨウナ サイテイ

冬馬「えっと…その……」

P「私など…女らしくないと思っているのだな…」ポロポロ

P「坊やにとって私はオカマ野郎かなんかだと思っているわけだな」ポロポロ

冬馬「す、すまない! 言い過ぎた! 俺が悪かった! だから泣かないでくれ!」

P「私のことなど見る価値のない女だと思っているのだな」ポロポロ

冬馬「そんなこと思ってないから、アンタとても綺麗だから、な?」

冬馬「お願いだから許してくれ、いや、許してください! 俺まで泣きそう…」

P「…なら私の言うことを聴いてくれるか?」

冬馬「ああ、何でも言うことを聴くから!」

P「…なら許す」グスン

冬馬「あ、ありがとう それと、ごめん…」

冬馬(来て早々最悪なムードになってしまった… なんてこった…)

P(チョロイ坊やだ、こうも私の演技に簡単に騙されるとは… 私の望みが叶う日も長くないな)

冬馬「イヤッッホォォォオオォオウ! 」ザザザザザザザ

ザッパアアアアアアアアアン

冬馬「マジ最高!!」

P「うーん…」

冬馬「どうしたんだ? そんな浮かない顔して」

P「ウォータースライダーじゃ思っていたようなスリルを味わうことができなくてな」

P「最後に水に飛び込むくらいじゃないか? ヒヤッとするところ」

冬馬「そんなことないと思うんだが」

P「せっかく遠いところからきたんだ、より強い刺激を味わったほうが得じゃないか」

P「という訳でアレをやろう」

冬馬「アレって?」

飛び込み台 10m

冬馬「………」ゾゾーッ

P「どうした? 飛び込まないのか?」

冬馬「いや、あんた先でいいよ」

P「怖気ついたのか? 男の癖に」

P「やはり坊やだな、強がりだけは一人前ということか こんなのがリーダーとは笑わせてくれる」

冬馬「…黙って聴いてれば好き勝手言いやがって!」

P「言われたくなかったら飛び込んでみるがいい」

冬馬「いいぜ、やってやろうじゃないか!」

冬馬「………」

冬馬「なあ、やっぱレディーファーストということで先に行ってくれないか?」

P「えい」ドン

冬馬「うぎゃあああああああああああああああああああ!!」ヒュウウウウウウウウ

ザッパアアアアアン!

冬馬「……ぷはぁ!」

冬馬「はあ…はあ… し、死ぬかと思った」

冬馬「頭が痛ぇ… 早く上がらないと」バシャバシャ

キャッホウウウウウ!!!

冬馬「あん?」

ザッパアアアアアン!

冬馬「うわっ!」

P「流石10mの飛び込み台だ、スリルが桁違いだ」

冬馬「いきなり飛び込むな! 危ないだろ!」

P「君がある程度離れたから飛び込んだんだぞ」

冬馬「そういう問題じゃねぇだろ!」

ユラユラ

冬馬「ん?」

ヒョイ

冬馬「何だこれ?」

P「この色とサイズ、どうやら私の水着のようだ」

冬馬「へ?」

P「だとすると今の私は上半身裸ということになるな」

冬馬「なななななななななななななななななな…//」

監視員「どうかしましたか?」

冬馬「いいいいえ、なんでもありません!」

監視員「早く上がってください」

冬馬「わ、わかりました!」

P「坊や、いつまで水着を持っているつもりだ」

P「まさかそれ、欲しいのか?」

冬馬「馬鹿な事言うな! ほら、返すから! 早く付け直せ! 俺こっち向いてるから」

P「いい子だ」

冬馬「はあ…………」ゲッソリ

P「どうした? かなりやつれているようだが」

冬馬「誰のせいだと思っているんだ」

P「まさか私か」

冬馬「そうだよ」

P「それはすまなかった、これで許してもらえるかな?」つクリームソーダ

冬馬「飲み物で許してもらうほど餓鬼じゃねえよ」ゴクゴク

P「ならお詫びに家まで送ってやろうか?」

冬馬「…まあ疲れたからそうしてもらおうか」

P「ここでいいのか?」

冬馬「ああ、間違いねぇ」

P「なかなかいい家に住んでるな、私も住んでみたい」

冬馬「駄目だ」

P「即答か」

冬馬「とりあえず、今日は礼を言っとくぜ」

P「こちらこそ、面白かった これはせめてもの礼だ」

冬馬「おうサンキュー 一体なんだ?」

P「私の水着だ」

冬馬「………!?!?!?」

P「今日一日中つけていたものだ どうするかは坊やが決めるがいい」

P「ではまた会おう」ブオオオオオオン

冬馬「おい待てちょっと待てふざけんな待て待て待てえええええええ」!」

冬馬「…どうしようこれ」クンクン

冬馬「…あ、いい匂い//」



P(さてと、きっかけは与えた、後一押しだな)

次の日

冬馬「よお…」

P「前と比べて随分元気になったな 私のおかげかな?」

冬馬「まあな あんな目にあったけどぐっすり眠れて気分がいいぜ」

冬馬「疲れが嘘のように取れた」

P「なら今日はもっと気分がいいことをしよう」

冬馬「何をするんだ?」

P「東京ディ○○ーリゾートへ行くんだ」

冬馬「マジかよ!?」

P「一泊二日だ、ランドとシーどっちも楽しめるぞ」

タワーオブ○ラー

冬馬「ぎゃああああああああああああああああ!!!」ヒュウウウウウ

P「あははははははははははははは!」ヒュウウウウウ

セン○ー・オブ・ジ・○ース

冬馬「うわああああああああああああああああ!!!」ゴオオオオオオ

P「わははははははははははははは!」ゴオオオオオオ



P「もう一度乗るぞ」

冬馬「やめてやめてやめてやめてやめてやめて…」

イヤアアアアアアアアアアアア!



P「どうだ? 楽しかったか」

冬馬「あ”あ”あ”あ”あ”あ”………」

P「調子悪そうだな、大丈夫か?」

冬馬「絶叫マシンばっか乗ってんじゃねぇよ 心臓悪いよ」

P「そうか、だが明日もあるぞ 次はランドだ」

冬馬「おいちょっとタンマ、マジタンマ」

P「問答無用」

冬馬「やめてええええええええ!」

スペース・○ウン○ン

冬馬「あばばばばばばばばばばば」ゴオオオオオオ

P「このスリル、最高だ!」ゴオオオオオオ


ビッグサン○ー・マウンテン

冬馬「ママ~みてる~? いまぼく、ママがいるところのちかくにいるんだよ~」ゴオオオオオオ

P「まさに至極だ、風の冷たさと高いところから滑り落ちるスリルを同時に感じられる」ゴオオオオオオ

P「そんな快感を感じることで、私は生きていることを実感できる」ゴオオオオオオ

P「感動だ… 生きていることはなんて素晴らしく美しいんだ… この快感を永遠に味わいたい」ゴオオオオオオ

冬馬「ママ? ママなんだね? あいたかったよママ! もうはなれないでよママ! ママ~!」ゴオオオオオオ

冬馬「ZZZ………」

P「疲れて眠ったか… 無理もない 絶叫マシンを二日で何十回も乗り続けたからな」

P「そろそろ帰るか」

P「そして最後の仕上げといこう」

冬馬「ムニャ… 死んだ母さんの夢を見た気がするよ」

冬馬「ああ、気分悪… 吐きそうだ…」

冬馬「…ん? ここって俺の家か? いつの間に帰ってたのか」

冬馬「それになんで俺裸なんだ?」

モゾモゾ

冬馬「ん?」

P「起きたか?」

冬馬「」

P「昨日の夜は楽しかったぞ、坊や」

冬馬「」

P「どうしたんだ? そんな親に隠し持ってたいかがわしい本を見られたような表情をして」

冬馬「なんで? え? どうして? なんでアンタも裸なの?」

P「昨日のことをもう忘れたのか?」

冬馬「えーと、ジェットコースターに乗りまくって、そして疲れて寝て」

冬馬「あとは…全く覚えてない」

P「最低だな、私にあんなことをしたくせにもう忘れるとは」

冬馬「あ、あんなこと!?」

P「昨日君を家に送った後君の家の鍵を使ってドアを開けたんだ」

P「その後君をベッドに寝かせた後、突然目が覚めたんだ」

P「そしたら君は餌を狙う野獣のように私を遅い服を無理矢理…」

冬馬「やめろ! それ以上言うな!」

P「押し倒した後私の処女を奪い」

冬馬「ごめんなさい! もうやめてください! 私が悪うございました!」

P「…人間追い詰められるとキャラが変わってしまうことがあると聞いたここまで変わるとはな」

P「まるで別人だな 後、安心しろ、今のは全部冗談だ」

冬馬「ごめんなさいマジでごめん…え? 冗談?」

P「坊やはそのままぐっすり眠ってたよ」

P「今裸なのは実際にそう思わせるようにみせかけるための演技だ」

P「期待以上の反応を見せてくれてありがとう、面白かったよ」

冬馬「………」

P「ところで君が眠っている時に見つけたんだが…」

P「よくもまあ私の水着で好き勝手してくれたな」

冬馬「!?」

P「なんか臭うな、それに白い部分がところどころある なんて言ったかなこれ」

冬馬「あ…ああ…」ウルウル

P「最低なことをしてくれるじゃないか、まさか私をそんな目で見ていたとは…」

冬馬「うわああああああああああああああああ!」

冬馬「あぁあああああああああああああああん!」

P「どうした? 何故泣いてる?」

冬馬「アンタが俺を泣かせたんだろ! 俺を散々振り回して!」

冬馬「恥ずかしいことをさせて、仕舞いにはこんな…こんな…!」

冬馬「うわああああああああああああああああ!」

P「まさかそこまで追い詰められているとは思わなかった」

P「…お前の純粋な心を弄んですまなかった、許してくれ」

冬馬「誤って許せる問題じゃねえよ! もうゴメンだ! こんな恥ずかしい目に遭うなら死んでやる!」

ギュッ

冬馬「え?」

P「早まらないでくれ、幸い坊やの恥ずかしいことを知っているのは私たち二人だけだ」

冬馬「…だが肝心のあんたに知られちゃ俺…」

P「なら私もお前に恥ずかしいところを見せよう」

冬馬「え?」

グイッ

冬馬「うわっ!」バタン

冬馬(押し倒された… しかもなんて力だ… 腕が動かない)

P「私の全てをお前に差し出したら許してくれるか?」

冬馬「あ……あ……//」

P「大丈夫だ、怖がらなくていい… すぐに終わる」

冬馬「ああ…//」

P「目を瞑って」

冬馬「………」ドキドキ

冬馬「………」ドキドキドキドキ

冬馬「………………」ドキドキドキドキドキドキ

冬馬「………………………」ドキドキドキドキドキドキドキドキ

冬馬「ん?」パチッ

冬馬「…いない、なんで?」

冬馬「…書置きがある」

P『よく考えたら君はまだ17だろ、満18歳になってない少年と一線を超えるのは違法だ』

P『つまり君は違法ということだ なんか卑猥な言い方だな』

P『ようするに違法である坊やはまだそのときではない 続きは18になってからだ』

P『それまでは私は今までのことを忘れて君をただの少年としてみておこう』



冬馬「………」

冬馬「ははっ… 何だこれ、おかしくって腹痛いわ」ポロポロ

冬馬「結局俺は、最後までアイツに振り回されまくったのか」ポロポロ

3月3日

冬馬宅

翔太「冬馬くんお誕生日おめでとー♪」

北斗「これで冬馬も大人に近づいたな」

P「巻緒君が作ってくれた特製ケーキを持ってきました」

冬馬「こりゃうまそうだ」

北斗「そういえば翔太は甘いものが苦手だったな」

翔太「あー、う~ん」

冬馬「翔太、どうする?」

翔太「…ちょっとだけならいいかな」

冬馬「無理すんなよ」

P「ケーキのほかにも用意しておいた料理があるのでそれを食べてください」

翔太「うん、ありがとう」

翔太「じゃあね冬馬君、ごちそうさま」

北斗「またな」

冬馬「気をつけろよー」

P「また後日お会いしましょう」

P「さて、これで二人きりになったわけだが」

冬馬「………」ソワソワ

P「我慢できなさそうだな さっきからチラチラ私のことばっか見ていたじゃないか」

冬馬「…ああ」

P「しかし数ヶ月耐え続けたことは賞賛に値するな よく頑張った」

冬馬「………//」

P(少々やりすぎたせいか、随分とおとなしくなったな)

P(だがそれはそれで面白そうだ)

グイッ

P「ん?」

冬馬「おりゃあ!」

ドスン

P「なんのマネだ?」

冬馬「この時をずっと待っていたんだ」ハアハア

冬馬「あの夜以来俺は毎日アンタのことばかり思っていた」ハアハア

冬馬「どうやってアンタをいじくり倒してやろうか考えていたんだ」ハアハア

P「なるほど、どういじくり倒すつもりだ?」

冬馬「こうだ!」

ビリリ

P「このシャツ値段がけっこう高いんだぞ」

冬馬「そんなこと知るか! 俺を散々からかった今までの恨みを何倍にして返してやる!」ハアハア

P「お手柔らかに頼もうか」

P「どうした? 私をいじくり倒すのではないのか?」ググッ

冬馬「ううっ…(なんてパワーだ、身動きできねぇ…)」

P「所詮18になっても坊やは坊やか」

P「しかしお前が単純なおかげでようやく私の目的がかなえられる」

冬馬「目的だと?」

P「まずリラックスするんだ、その後教えてあげよう」

冬馬「何!?」

P「はい、リラ~ックス、リラ~ックス」

冬馬「うっ…」

P「リラ~ックス、リラ~ックス」

冬馬「………」

P「それでいい」

冬馬「はぁ…はっ…あぐぁ…!」

P「凄い…凄いぞ! 長い間熟成させた甲斐があった!」

P「これほどの上物とは! やはり私の目に狂いはなかった」

冬馬「うわ…あ…」

P「わかるか坊や、今私とお前は一つになっているんだ」

P「素晴らしいことだとは思わないか?」

冬馬「あ…あは…」

冬馬「あははははははははは!」

P「まともに話ができなくなるほど快楽を味わってるようだ」

P「ならその快楽を私に分けろ、お前の全てを私に注げ!」

冬馬「うわああああああああ!!!」

冬馬「はあ…はあ…」

P「ついに…ついにやったぞ…」

P「長い時間がかかったがようやく夢を叶えたぞ」

冬馬「あう…あ……」

P「お前に初めて会った時から凄いインスピレーションを受けた」

冬馬「うう…体中が痛い…」

P「一目惚れというべきか、その日以来冬馬、お前のことばかりを思っていた」

冬馬「はえ? とうま…?」

P「もう立派な大人であり男になったのだ、名前で呼ぶ価値を得た」

P「そして冬馬のおかげで私は立派な女になれた、感謝するぞ」

P「さらに女になれたと同時に冬馬という素晴らしい男を手に入れた」

P「同時に冬馬、お前は私という素晴らしい女性を手に入れたのだ」

冬馬「何を言って…」

P「私の体、人生、さっきの契りで全てお前のものとなった」

P「そしてお前の体、人生、何もかも私のものとなったのだ」

P「つまり私たちは一心同体、お互いかけがえのない存在になれたのだ」

冬馬「勝手に…決めるな… 俺の人生は俺のものだ 誰のものでもねえ」

P「それは本心ではなかろう、本当の自分の気持ちに素直になれ」

P「今までの人生のなかで嬉しいことと悲しいこと、どっちのほうが多かった?」

冬馬「それは…」

P「私と一緒にいた時のお前は今まで見せたことのなかった嬉しそうな表情をしていた」

P「ジュピターの二人に対しても見せなかった表情だっただろ?」

冬馬「………」

P「ああ…、私の愛しい冬馬よ」

P「お前は私だけのものだ、そして逆もまた然り これからはずっと一緒だ」

冬馬「ずっと…」

P「もうさびしい思いをしなくていい、孤独にならなくてもいい、強がらなくてもいい」

P「私といるだけで永遠の安らぎと幸せを得られるのだ」

P「さあ来い、私だけの冬馬… もう一度お前の全てを私の中で受け止めたい」ギュッ

冬馬「…ああ……」ギュッ

P「いい子だ… そしてこれでようやく」

P「目的を達成した」

娘「オギャーオギャー!」

冬馬「はいはいパパでちゅよ~ ほら、いないいないばあ」

娘「キャッキャッ!」

冬馬「ふう… 赤ん坊というのは不便だな 泣くことでしか相手に意思を伝えられない」

P「昔の私たちもそうだっただろ 親の苦労がよくわかる」

冬馬「そうだな… ここまで育ててくれた親に感謝しないと」

P「ところでそろそろ時間じゃないか?」

冬馬「やべっ! このままじゃ北斗たちに怒られる!」

冬馬「わりぃ、後は任せた!」

冬馬「じゃあ、パパは行ってくるからな」チュッ

娘「パーパ!」

冬馬「じゃ、行ってくる!」

P「行ってらっしゃい」

バタン

P「………」

娘「マンマ!」

P「さて、こっそりパパがお仕事してるところに行こうか」

娘「パーパ!」

P「…」

P「ふふ…」

P「ふふふはははははははは…!」

P「あーはっはっはっはっはっはっはっはっは!!!」

P「これからもずっと一緒だ!」

終わり

エムマスはPが男だとは限りません、女性の場合もあります(逆もまた然り)
そこのところをご了承ください

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