あずさ「女!」響「子!」小鳥「会! (24)



あずさ「遅れてごめんなさい~」

小鳥「も~、先に始めちゃってますよあずささん!」

あずさ「ごめんなさい、撮影が押してしまって……」

響「遅れたって言っても、まだ30分も経ってないじゃないか」

小鳥「もう生3杯目よ!」

響「ピヨ子は最初っから飛ばし過ぎだぞ……」

あずさ「うふふ、相変わらずですね、音無さん」


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小鳥「あずささんも生でいいですよね?」

あずさ「そうですね~、最初の一杯は」

小鳥「すぁ~っすぇ~ん!生一つ!」

響「……これで一児の母だってんだから凄いよな……」

あずさ「雛ちゃんはお元気ですか?」

小鳥「えぇ、元気によちよち歩いてます」

あずさ「まぁ、うふふ。また今度事務所に連れて来てくださいね~」


響「小鳥の娘だから雛って……ピヨ子もプロデューサーも安直すぎないか?」

あずさ「ダメよ響ちゃん、ちゃんと願いの込められた素敵な名前なんだから」

響「あぅ。ご、ごめんピヨ子……そういうつもりじゃなかったんだけど」

小鳥「うふふ、いいのよ響ちゃん。自分でも、ちょっと安直かな~って思ったりもしたから」

あずさ「まぁ、そうなんですか?」

小鳥「えぇ、でも、可愛らしい子に育って欲しいからって主人も言うから」

あずさ「うふふ、素敵ですねぇ~」


小鳥「それじゃあ揃った所で、乾杯!」

ひびあず「「乾杯!」」

がちんっ

あずさ「んっ……んっ……はぁ~、美味しいですねぇ~」

響「んっく……ぷふぅ~、あずささんも飲むの早いよね」

小鳥「んぐっ……んぐっ……くぁ~!」

響「ピヨ子もう空じゃないか!」


小鳥「すぁ~っすぇ~ん!生!」

響「んで頼んでるし!」

あずさ「すみませ~ん、たこわさとチャンジャを一つづつ。あとモスコミュールを」

響「あずささんまで!?」

あずさ「あら?響ちゃん、お酒減ってないわね」

響「いや、自分は……」

小鳥「っていうか何飲んでるんだっけ?」

響「焼酎だけど……」


小鳥「まだ21歳なのに渋いわよね……」

あずさ「日本酒とか好きなのよね?」

響「そうだぞ! でも、一番はやっぱり泡盛かな」

小鳥「あ~、故郷の味」

あずさ「あんまり強いのは私は苦手ですね~」

響「子供の頃はお正月になるとっじいじが無理やり飲ませてきたりしてたから、それで慣れちゃったのかもしれないな~」

小鳥「子供に泡盛って……絶対ダメでしょ!」


あずさ「周りは止めなかったの?」

響「爆笑してたぞ」

小鳥「流石は沖縄……」

あずさ「おおらかねぇ~」

店員「すいません、生とモスコミュールお待たせしました!」

あずさ「は~い」

小鳥「ありがとうございます~」


あずさ「それじゃあ二回目!かんぱ~い!」

ひびピヨ「「乾杯!」」

がちんっ

小鳥「しかしアレね……。トップアイドルと今をときめく女優の行きつけが場末の居酒屋ってどうなのかしら」

あずさ「いいじゃないですか~。お料理もお酒も美味しいですし~」

響「自分の成人祝に連れて来てもらってからずっとここだよね」

小鳥「居心地いいのよねぇ」

あずさ「集まりやすいですし~。いつもの場所で~って」


響「家からも事務所からも近い」

小鳥「酔っても主人が迎えに来てくれる」

響「それはピヨ子とあずささんだけだろ!」

あずさ「うふふ」

響「まぁでも、こうやって特に理由なくだらだらお酒飲めるのはやっぱり嬉しいぞ」

小鳥「ぶっちゃけあずささん、お子さんの予定とか無いんですか?」

響「ちょっ!?」


あずさ「あ、あらあら~。酔ってますね~?」

小鳥「いや、女優転向を機に一般男性と結婚してもう2年? くらい経ちますよね」

あずさ「そうですね、そのくらいです」

小鳥「だったらそろそろ欲しくなってくるんじゃないですか?」

あずさ「う~ん、私も欲しいんですけど一本終わるとすぐ次のドラマが入ってくるんで中々……」

小鳥「あ~……」


あずさ「でも、今はお仕事が楽しいですから。もう少しは今のままで」

響「うが~……全く入れない話だぞ……」

小鳥「そうね、未貫…」

あずさ「音無さん!」

小鳥「ぴょ~っぴょっぴょっぴょ」

あずさ「もう、酔うとすぐコレなんだから……。響ちゃん、気にしちゃダメよ?」

響「さすがにもう慣れたぞ」


小鳥「んぐっんぐっぷあ~!すぁ~っすぇ~ん!生~!」

あずさ「相変わらず言い飲みっぷりですね~」

響「若干引くぞ……」

店員「すいません、チャンジャとたこわさお待たせしました!」

あずさ「うふふ、ありがとうございます~」

響「あずささんのチョイスも何か渋いというか……」

あずさ「う~ん、主人の影響かしら?」

小鳥「いや、結婚前からそれ食べてましたよね。毎回」

あずさ「あら?」


響「そっか、二人は自分が飲めるようになる前から飲みに来てたんだよね」

あずさ「事務所には音無さんからいなかったから~」

小鳥「バーだったり居酒屋だったり、色んなとこ行きましたよね」

あずさ「うふふ、そうですね~。でも、音無さんと二人の時も楽しかったですけど

    こうやって響ちゃんが混じってくれるのが本当にありがたいのよ」

響「そうなの?」

あずさ「えぇ」


小鳥「響ちゃん、社長と善澤さんに囲まれて飲むお酒の虚しさが分かるかしら」

響「あ~……」

店員「生お待たせしました~!」

響「うん、哀しい思い出は飲んで吹き飛ばすぞ!かんぱ~い!」

あずピヨ「かんぱ~い!!」

小鳥「さあ二人とも、まだまだ飲みますよ~!」




おわり

終わりです。

5年位時間が経過した3人の女子会というか飲み屋でグダってる場面を書いてみました。

少しでもお楽しみいただけたら幸いです。
それではお目汚し失礼しました。

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