まる子「『たまちゃん、とし子ちゃんと相撲を取る』の巻」 (20)

さくら家
まる子「おじいちゃんなにみてるの~?」

友蔵「おお、まる子や 相撲じゃよ」

友蔵「お、大鵬が出てきたぞい」

まる子「誰それ」

友蔵「巨人、大鵬卵焼きじゃ」

まる子「へ~、おじいちゃんよく知ってるね~」

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翌日
まる子「たまちゃんおはよう」

たまえ「あ、おはようまるちゃん」

まる子「あれ、はまじとブー太郎なにやってるの?」

ブー太郎「相撲だブー、さくら行司やってくれブー」

まる子「いいよ」

たまえ「まるちゃん大丈夫?」

まる子「へーき、へーき」

まる子「じゃあいくよ、はっけよ~い、のこった!」

はまじ「うりゃあ!!」

ドスッ
ブー太郎「うわぁ!負けたブー…」

まる子「勝者、はまの~海~」

とし子「あれ、みんなで何してるの?」

たまえ「あ、とし子ちゃん みんなでお相撲をしてるんだよ」

とし子「お相撲?」

まる子「あっそうだ!とし子ちゃんもやってみたら?」

とし子「ええっ!?私が…」

はまじ「そういえば、土橋は力が強いからな」

ブー太郎「腕相撲も強いブー」

まる子「それじゃ たまちゃんと取り組んでみようか」

たまえ「ええ!私もやるの!?」

とし子「わ、私なら別にいいけど…」

はまじ「よし、それじゃあ始めようぜ」

ブー太郎「ブー」

まる子「東~、たまの海~ 西~、としの山~」

たまえ「よいしょ…!」

とし子「よ、よいしょ!」

恥ずかしながら四股を踏むたまちゃんととし子ちゃん

とし子(恥ずかしいなぁ…足を広げて、足を上げるなんて…それに女の子が女の子同士で張り合うなんて…)

たまえ(私、お相撲なんてはじめてだよ…ケガしなければいいけど…四股を踏むのも恥ずかしいよ…ああタミー…)

まる子「見合って、見合って~ はっけよ~い、のこった!」

ガシッ(たまちゃんのスカートをつかむとし子ちゃん)
たまえ「きゃあ!」

ギュウ(こっちも負けまいととし子ちゃんのスカートを握るたまちゃん)
とし子「きゃああ!」

がっぷり四つになるたまちゃんととし子ちゃん

はまじ「すげえな がっぷり四つになってるぜ」

ブー太郎「二人とも強いブー」

とし子「えいっ!!」

ドサッ
たまえ「きゃああ!!」

はまじ「すげえ!上手投げだぜ!!」

ブー太郎「土橋は腕相撲だけじゃなくて、相撲も強いんだなブー」

まる子「しょ、勝者~、としの山~…!」





とし子「たまちゃん、大丈夫?ごめんね…投げ飛ばしちゃって…」

たまえ「だ、大丈夫だよ~ でも強いねとし子ちゃん」

とし子「いや…そうでもないよ…」

はまじ「じゃあ次はさくらと土橋でやってみるか」

まる子「よし、いっちょうやってやろうかねぇ~」

キートン「何を偉そうに」

ブー太郎「じゃあおいらが行司やるブー 東~、まるの里~ 西~、としの山~」

まる子「よいしょ!!」

余裕なように四股を踏むまる子

とし子「よ、よいしょ…!」

やはり恥ずかしながら四股を踏むとし子ちゃん

まる子「ふんっ!」パッ

とし子「えい!」パッ

土俵に塩をまくしぐさで手を挙げるまる子ととし子ちゃん

ブー太郎「見合って、見合ってブ~」

ブー太郎「はっけよ~い、のこったブー!」

とし子「えいっ!!」

ガシッ!(まる子のスカートを握るとし子ちゃん)
まる子「ええっ!?」

まる子「こっちだって~!!」

ガシッ!(とし子ちゃんのスカートをおもいっきり握るまる子)
とし子「きゃあ!!」

またがっぷり四つになる

まる子「ちょっと!力入れすぎだよ~!!」

とし子「ええいっ!!」

ドサッ!
まる子「うわぁ!!いててて…」

はまじ「今度は首投げだぜ!すげえや」

たまえ「すごい、とし子ちゃん!」

ブー太郎「勝者、としの山~!」


とし子「まるちゃん、ごめんね…力出しすぎちゃったよ…」

まる子「いや、いいんだよ 本当に強いね~とし子ちゃんは あたしゃびっくりしたよ~」

まる子「まるで大鵬だね」

とし子「ええっ!?」

はまじ「おいおい、大鵬と言ったら横綱だぜ」

ブー太郎「巨人、大鵬卵焼きなんてなブー」

まる子「そうだよ、とし子ちゃんは横綱だよ!すごいよ!偉いよ!偉大だよ!!」

とし子「ええ…」

まる子以外全員、苦笑い

キートン「まる子よ、なんという褒め方だ」

その日の夕方の帰り道
とし子(ああ…あれでよかったのかなぁ…)

とし子(お相撲なんて、ただの取っ組み合いの喧嘩みたいなものだよ…)

とし子(そのお相撲で私が強いなんて…)

まる子「お~い!とし子ちゃ~ん!!」

とし子「あ、まるちゃん、たまちゃん…」

たまえ「とし子ちゃんすごいね、あんなに力があるなんて!」

まる子「あたしなんか1分経つ間ににやられたよ~」

キートン「1分過ぎでも、すごいところである」

とし子「私だってあれは本気でやったんじゃないんだよ!」

とし子「まるちゃんがやろうって言うからやったんだ…」

まる子「とし子ちゃん…」

たまえ「でもね、女の子でお相撲が強いなんてかっこいいよ!」

とし子「でも、お相撲で強い女子は私以外にも、城ヶ崎さんや笹山さんがいるんだよ!私なんてあの二人と比べたら…」

まる子「とし子ちゃん、あの時は一緒に相撲やろうって言ってごめんね…」

とし子「いや、いいんだよ…私の方こそ、おもいっきり投げ飛ばしてごめんね」

まる子「大丈夫、気にしてなんかないさ」

たまえ「ケガもしなかったしね」

とし子「ありがとう、まるちゃん、たまちゃん…」

まる子「あたしたち友達じゃん、これからもお相撲さんみたいにはりきっていこうね!」

たまえ「そうだよ!」

とし子「よーし!明日もはりきって、どすこいっ!と頑張ろう!!」

3人「あはははははは!」

キートン「相撲が友情を熱くした、そう思って相撲を取っといてよかったと心から思うとし子ちゃんなのであった」

お し ま い

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