加賀「頭を撫でてください」 (49)
~提督執務室~
提督「……」カリカリ
加賀「提督」
提督「今忙しいからちょっと待って」カリカリ
加賀「承知しています。その上で、一つだけ頼みが」
提督「……なんだ」
加賀「頭を撫でてください」
提督「よーし分かった、撫でてやろう、こっちへおいで」
加賀「……」///
提督「いやいやいや」
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提督「きゅ、急にどうしたんですか、加賀さん」
加賀「私は提督に、頭を撫でてもらったことがないわ」
提督「うん」
加賀「だから」
提督「意味が分からない!」
提督「サイン、サイン、サイン……サインだらけで頭が狂いそうになるぜ」カリカリ
加賀「長年私を秘書艦に起用して貰っていることには感謝しています」
加賀「提督にはお世話になっていますし、長い間付き合って来ました。レベルも99だし」
提督「……うん」
加賀「提督は早漏だったわね」
提督「それはいいだろ! 仕方ないだろうが!」
加賀「夜を共にするほどの仲なのに、それなのに」
加賀「頭を撫でてもらったことすらないなんて……」
提督「まあ、確かに段取りがおかしいっちゃおかしいか」
加賀「だから……」
提督「でもちょっと待ってよ、今はこの書類片付けないと」
加賀「……待ちきれないんです」
提督「え?」
加賀「なんでもありません、お茶をお淹れします」
提督「うん、ありがと」
加賀「……」///
ガチャリ
提督「……なんか怒らせるようなことでも、したっけな」カリカリ
~夜~
提督「はい、今日の仕事終わり!」
加賀「お疲れさまでした」
提督「ふう……じゃあ加賀さん、こっちにおいで」
加賀「何か用?」
提督「頭撫でてあげるよ」
加賀「私の髪にゴミでもついていますか? 大丈夫です、自分で払いますので」サッ
提督「えっ」
途中での報告になり申し訳ありません。
このssは18禁の表現を含みます。お気を付け下さい。>>1に書き込まなかったことをお詫び申し上げます。
加賀「どこにもゴミはついていなかったようですが」
提督「まあ、うん」
加賀「どうして私の頭を撫でるなどと?」
提督「加賀さんが望んだんだろうが!」
加賀「そんなこと言いましたっけ」
提督「ああ言ったさ! そりゃもう、頬を紅潮させながら、猫のようにこっちにかわいらしく近寄ってきてだな……」
加賀「提督、顔がにやけています。気持ち悪いです」
提督「ああもう! 誰のせいだよ!」
~深夜、提督の寝室~
加賀「あっ、んっ……提督、そこっ……」
提督「やっぱり加賀はここが特に弱いんだな」クニクニ
加賀「言わないで……やっ、ああん」
提督「そろそろ出来上がってきたかな……ほら、とろとろの汁が俺の指にべっとり」
加賀「そんなもの、見せないで」
提督「加賀さんのもの、加賀さんの体液……すべてが愛しいよ」
加賀「……」
提督「挿れるよ……うっ」ドピュッ
加賀「……」
加賀「お疲れさまでした、提督。今日も早かったわね」
提督「悪かったな! それにしても他人行儀だな、おい……」
加賀「そうかしら」
提督「はあ……」
~翌日、提督執務室~
提督「今日は昨日よりも仕事楽だなー」スイー
加賀「提督、一つお願いが」
提督「ん?」
加賀「頭を撫でてください」
提督「なんなんだよ……」
提督「はいはい、ちょっとこっちへおいで……」
加賀「……」///
提督「ちょっとだけだぞ」ナデナデ
加賀「気分が高揚します」ゴロゴロ
提督「な、なんだよ、膝に頭擦りつけるなよ……」
加賀「提督、撫で続けてください」
提督「お、おう」ナデナデ
加賀「……」ウットリ
提督「加賀さん、いつまで続けるんだ?」
提督「加賀さーん?」
加賀「zzz」
提督(うわっ寝ちゃってるよ加賀さん、俺の膝の上で)
提督(どうしようかな……)
提督「おーい、加賀さーん?」ユサユサ
加賀「zzz」
提督(いくら揺さぶってもダメだな……)
提督(秘書室でゆっくり寝かせてやるか)
提督(うんしょ……っと)グイッ
提督「人をおんぶしたのなんて久しぶりだな」
提督(背中に柔らかい感触が……って、考えるな考えるな)
~廊下~
金剛「HEYテートクゥー! これから寝込みを襲うんデスカー?」
提督「そんなんじゃない! 言葉には気をつけろよ女の子なんだから」
金剛「提督は、私を女の子として見てくれるんデスネ!」キラキラ
提督「めんどくせぇ……とにかく、加賀さんが寝ちゃったから、秘書室へ運んでる途中なんだよ」
金剛「それならテートクゥー、運び終わったらティータイムにしマセンカ?」
提督「まあ、それもいいかもな……」
提督「じゃあちょっと俺の執務室で待っててくれ」
金剛「YES!」
~秘書室~
提督「おじゃましまーす、と」
提督(加賀さんらしい殺風景な部屋だな……)
提督(とりあえず、椅子に座らせておいて……俺の部屋から毛布を持ってこよう)
提督(あれ……なんだ、この机に置いてある雑誌は)
提督(加賀さんがこんな派手な雑誌を読むなんて、意外だな……どれどれ)
モテる! 猫系女子のススメ
提督「」
提督(なになに……)
提督(『べったり甘えるときは甘える、突き放す時は突き放す! これで徐々に好感度アップ!』)
提督(なるほど……って、なるほどじゃないわ)
提督(加賀さんが、この雑誌を参考にしている可能性が……)
提督(なんで今更こんなことするんだろう……俺と加賀さんはセックスをするほどの仲なのに)
提督(うーん、わからん)
提督「さて、毛布をとりに行くか」
ガチャ
提督「ただいまー、って、やっぱり加賀さん寝てるか」
提督(全く……いきなり俺の膝で眠るなんて、無防備と言うか……)
提督(加賀さんに毛布をかけて……と)ファサ
提督(いや……待てよ)
提督(加賀さんは、俺に気を許しきっているということじゃないのか?)
提督(これは、もしかすると襲わなければ、男がすたる状況なのかも知れない……!)
加賀「zzz……ん……ぅ」
提督(加賀さんの、ほっぺ、唇……柔らかくて、温かいそれ)
スーッ
提督「……駄目だ駄目だ」
提督(まだ執務中なんだぞ、仕事とプライベートは分けて考えないと……!)
加賀「……ん」
提督(あ……椅子から倒れ落ちそう)
提督(机に突っ伏す形に、体勢を持って行った方がいいかな)
提督「よいしょ……と」ゴソゴソ
提督(よし……しかし)
提督(胸が机のふちに当たってる……加賀さんの胸大きいなあ、エロい)
提督(……駄目駄目)
提督(駄目なのに……くそ、勃起よおさまれ!)ギンギン
加賀「……提督」
提督「ん?」
加賀「zzz」
提督「って、寝言か」
加賀「すき」
提督「……」ダッ
チュッ
提督(これぐらいなら、いいよな……?)
金剛「テートク……」
提督「な!?」
金剛「お邪魔シマシタデース」
提督「ちょっと待って、待ってください!」
~提督執務室~
金剛「紅茶をお淹れシマース」
提督「あ、ありがとう」
提督(気まずい気まずい気まずい)
金剛「……ハイテートク」コト
提督「うん」
金剛「……」
提督「……」
提督「どこから、見てたんだ」
金剛「提督が遅いなーと思って、秘書室の扉をそろそろっと開けたのはテートクが加賀さんのかわいい寝顔と体に勃起したときデシタ」
提督「だから言葉を選べって」
金剛「……」パチパチ
提督「な!? 何の拍手だよ」
金剛「良くキスだけで我慢できました賞デース!」
金剛「普段の提督なら、押し倒していてもおかしくありませんデシタヨ」
提督「な……そんなつもりは、はじめから、なかったけど?」
金剛「HAHAHAHA、テートクは嘘が下手デスネー」
金剛「ああ見えて加賀サンは結構気にしてるんデス」
提督「何を」
金剛「自分が無愛想なことを、デス」
金剛「加賀サン、口に出さないけど、雰囲気と言うか、オーラで大体思ってることが分かりマス」
金剛「テートクに甘えたくて、でも素直になれない……そんな自分が嫌だ」
金剛「それで、提督に甘えるために、私の貸した雑誌もボロボロになるくらい熟読していたみたいデス」
提督「……」
金剛「テートクももうちょっと気にかけてあげてクダサイ」
提督「はい……」
金剛「私が黙ってあの雑誌を渡したら、加賀サンは受け取りマシタ」
提督「あれは金剛のものだったのか……」
金剛「……ワタシが猫ちゃんみたいになったら、テートクは振り向いてクレマスカ?」
提督「……」
金剛「そうデスよね、もうこの鎮守府にいる全員が気づいてるくらい」
金剛「テートクは加賀サンにゾッコンデスからネ」
提督「……ああ」
提督「……紅茶、ごちそうさま」
金剛「いえいえ、デス」
提督「加賀にお茶を淹れてもらうことにするよ。そっちの方が美味しく感じる」
金剛「……ハイ」
金剛「テートク、一つだけ」
提督「なんだ?」
金剛「夜、うるさすぎマス。ギシギシギシギシ」
提督「ほっとけ!」
金剛「……」ジーッ
提督「分かった、分かったよ」
提督「もう加賀さんに乱暴はしない」
提督「お互いに愛し合う。その気遣いが俺には足りなかった」
提督「加賀さんが求めていたのは、肉体関係なんかじゃない。それよりもっと甘くて、優しい関係だったんだな」
提督「加賀はただ『頭を撫でて』欲しいだけなんだ」
金剛「……気づいて、良かったデス」
ガチャ
加賀「失礼します」
提督「加賀、お帰り」
加賀「見ましたか」
提督「見てないよ」
加賀「……見たんですね」///
提督「……すま」
金剛「私デスよ。眠った加賀サンを秘書室まで運んだのは」
加賀「……そうなの」
提督「ああ。さすがに男が女の子背負って歩く訳にはいかんだろ」
加賀「……それもそうね」
提督「ところで、なにか見ちゃまずいものでもあったか?」
加賀「……なんでもありません」//////
金剛「それじゃ、失礼するデス」
提督「……」グッ
加賀「どうかしましたか」
提督「なんでもない」
提督(金剛のおかげで何とか乗り切れたぜ)
提督「加賀、お茶を淹れてくれないか」
加賀「わかりました、提督」
~深夜、提督の寝室~
加賀「提督……さあ、服を脱いで」
提督「……今日は、やめにしよう」
加賀「でも、提督のそれ、ギンギンになって……」
提督「いいんだ」
提督「加賀さんが求めているもの、分かったよ」
加賀「え……」
チュッ
加賀「あ……」///
提督「加賀さんはセックスがしたいんじゃないんだよな?
提督「今日はキスだけにしよう」
加賀「……提督、感謝します」
提督「堅苦しいって」
加賀「……それなら、私のことを加賀って呼び捨てにして」
提督「……わかったよ、加賀」
加賀「んちゅ……れろれろ……はあ、はあ……ちゅ、っ、れろ……」
提督「どうだ、加賀」
加賀「とても、気持ちいいです。痛いだけのセックスなんかとは全然違う、甘くて、優しい交わり……」
加賀「とっても、いいです」
提督「そうか、とってもいいか」
ギュッ
加賀「……っ! いきなり抱きつかないでください!」///
提督「すまんすまん、堪らない気持ちになったんだ」
加賀「もう……」//////
提督「なあ加賀」
加賀「はい」
提督「ケッコン、しようか」
加賀「……!」
加賀「……っ」ポロポロ
提督「ど、どうして泣くんだよ」
加賀「すみません、提督……すみません」グズグズ
加賀「……ひっく、うぇぇ……ん」
提督「加賀……」
加賀「ありがとうございます、提督……」
加賀「だいすき」
提督「ああ、俺も、だいすきだよ」
加賀「だから、お願いがあるの」
提督「言わなくても、分かってるよ」ナデナデ
加賀「……私、幸せ者だわ」//////
終わり
お読みいただきありがとうございました
18禁表記について、最後にもう一度お詫び申し上げます。
加賀さんは猫。異論は認めない。
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