戦士「壁に向かってなにしてんだ?」勇者「放置レベル上げ」ガガガガ (95)


戦士「はあ?」

僧侶「敵が来ました!」

魔法使い「どうする!?」

勇者「ガンガン行こうぜ」

戦士「おうよ!」


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スライム「ピギィー」バタッ

勇者「……」ガガガガ

戦士「おい、進まないのか?」

勇者「……」ガガガガ

魔法使い「また来たわ!」

勇者「ガンガン行こうぜ」

戦士「あ、ああ」


勇者「ガンガン行こうぜ」

僧侶「回復は大丈夫でしょうか……」


勇者「ガンガン行こうぜ」

魔法使い「ねえ、もう魔法唱えられないんだけど」


勇者「ガンガン行こうぜ」

戦士「こんな奴ら相手にしてもどうにもならないぞ、先に進もう」

勇者「ガンガン行こうぜ」

戦士「お、おう」


魔法使い「きゃっ!」

僧侶「魔法使いさん! 今、回復を……」

勇者「ガンガン行こうぜ」

戦士「な……おい!」

勇者「ガンガン行こうぜ」

魔法使い「戦士! いいの、勇者だって何か考えがあるはずだから」


戦士「なあ、前の村に戻ろう。すぐそこじゃねえか!」

勇者「……」ガガガガ

僧侶「勇者様……」

勇者「……」ガガガガ

魔法使い「……」ハァハァ


戦士「……ぐっ」

魔法使い「……」バタン

僧侶「魔法使いさん!」

勇者「……ガンガン行こうぜ」

戦士「勇者、テメェ!」

勇者「ガンガン行こうぜ」


魔法使い「ごめん、ちょっと戦闘には参加出来そうにない」

勇者「……」

戦士「なんだ、その棺桶」

魔法使い「この中なら安全だって? ……ありがと」

僧侶「そ、それはいくらなんでも!」

勇者「…………」ガガガガ


戦士「勇者、村に戻ろう」

勇者「……」ガガガガ

僧侶「ああ、神よ」

勇者「……」ガガガガ


スライム「ピギィー」バタン

僧侶「申し訳ありません……ここまでのよ、うで」バタン

戦士「僧侶! おい、勇者! このままじゃ俺たちもやられちまうぞ!」

勇者「……」ガガガガ

戦士「どうしちまったんだよ……」


戦士「もう放ってはおけない。魔法使いと僧侶を連れて村に戻らせてもらう」

勇者「……」ガシッ

戦士「離せよ」

勇者「……」ガガガガ

戦士「くそっ! 引っ張んな!」ガガガガ


戦士「せめて薬草を……捨てるほど余ってんだぞ」

勇者「ガンガン行こうぜ」

戦士「こうなったら勝手に使うぞ」

勇者「ガンガン行こうぜ」ガシッ

戦士「……分かったよ」


戦士「く……そが」バタン

勇者「……」ガガガガ

勇者「……」ガガガガ

勇者「……」ガガガガガガガガガガガガガガガガ


勇者「ガンガン行こうぜ」

勇者「ガンガン行こうぜ」

勇者「ガンガン行こうぜ」

勇者「……」ガガガガガガガガガガガ

勇者「ガンガン行こうぜ」


?「くそが、全滅間際じゃねえか。まあ主人公さえ生きてればいいか」

?「教会行ってセーブするか」


勇者「……」ピタッ

戦士(揺れが、止まった?)

魔法使い(うぇっぷ。やっと止まったぁ)

僧侶(呪文を唱えた後、移動していますね)

神父「教会に何の用ですか?」


戦士(ああ、やっとこの棺桶から出られる)

勇者「……」

神父「冒険の書を記録しますね」

僧侶(な!? 私たちを生き返らせる前に記録!?)

魔法使い(勇者……)


勇者「……」

勇者「……」

勇者「……」

勇者「……」

僧侶(動きませんね)

戦士(どうしたんだ?)


戦士(おい、生き返らせてくれよ)ドンドン

勇者「……」

戦士(おい!!)ドンドン

勇者「……」

魔法使い(寒い……寒いよ)ブルブル


シクシクシクシク

シクシクシクシク

戦士(……さめざめと泣く声が聞こえる)

戦士(それもそうだ。教会に着いてからもうどれほどの時が経ったか分からない)

シクシクシクシク

戦士(もう、こうなったら自力で出るしか)ググッ

戦士(お、重い! 蓋の重さだけじゃない! 誰かが押さえているのか!?)

勇者「……」


戦士(俺はここだ! ここにいる!)ガンガン

勇者「……」

戦士(く……傷が痛む)ハアハア

勇者「……」


神父「よくぞ戻られた勇者よ。どなたを生き返らせるのだ?」

勇者「……」

神父「おお! わが主よ! 戦士に今ひとたび命の息吹をあたえたまえ! 」

戦士「……てめぇ、何日放置してやがったんだ」

戦士「いくら勇者でもやっていいことと悪いことがーー」

勇者「……」ギロッ


戦士「……っ!」

戦士(こ、こいつ逆ギレかよ!)

僧侶「ふぅー。助かりました」

魔法使い「やっと出れたわ。疲れたし、宿屋行きましょ」ハァ

勇者「……」コクッ


戦士(あれからしばらく旅を続けたが、妙な動きはない。俺としては怒りをぶつけたかったが)

魔法使い「あ、勇者。回復ありがとう」

僧侶「先ほどは助かりました」

勇者「……」コクッ

戦士「……ありがとよ」

戦士(すっかり毒気を抜かれちまった)


村人「この先の塔に住む魔物が、小さな子供を連れ去り、村にはもう活気が……」

村人「6歳になったばかりの息子も攫われてしまい……」

村人「勇者様! どうかお助けを!」

勇者「はい」

村人「ありがとうございます、ありがとうございます!」

村人「お礼と言ってはなんですが、ここの宿はタダで利用してください」

魔法使い「え、いいの?」

村人「それ位しか出来ませんので」




魔物「くくく、貴様が勇者か」

魔物「おっと、手を出すなよ。こっちには人質がいるんだ」

男の子「た、たすけてーっ」

戦士「くそ! 卑怯だぞ!」

魔物「くくく……勇者ならば手を出せまい」

勇者「…………」

戦士「…………勇者?」


勇者「…………」

戦士「どうしたんだよ?」

勇者「…………」

戦士「あの子をどうにかして助けようぜ」

勇者「…………」


勇者「…………いいえ」

魔物「か、かひゅっ……こいつ、ごと」

男の子「……っ……」

男の子「…………」

男の子「…………」

戦士「ゆうしゃぁぁぁぁぁっ!」

僧侶「あ、ああ……」

魔法使い「……ゆう、しゃ?」


勇者「……」

戦士「……」

魔法使い「……」

僧侶「……」

戦士「なあ、どうして」

戦士「……いや、もういい」


村人「おお、勇者さま! 魔物を倒してくれたのですね!」

村人「これで村は救われます」

村人「勇者さまのおかげです!」

村人「それで……その、息子の姿が見えないのですが」

戦士「……」


村人「うそ、ですよね?」

村人「息子が死んだなんて! 嘘だと言ってください!」

勇者「……はい」

村人「ちゃんとこちらを見て嘘だと言ってください!」

勇者「……はい」

村人「ちゃんとこちらを見て嘘だと言ってください!」


勇者「……はい」

村人「ちゃんとこちらを見て嘘だと言ってください!」

戦士「お、おかしくなっちまったのか!?」

勇者「……はい」

村人「ちゃんとこちらを見て嘘だと言ってください!」


勇者「……いいえ」

村人「そんな……息子の最期はどのようだったか教えてくれますか?」

勇者「……はい」

村人「……」

村人「……」

村人「……」


村人「ああぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁ、あああああぁぁぁぁぁ! あああああああああああ」


村人「あなたは、勇者じゃない」

村人「ーーだ」


カチッ

ザザッ ザザッ
 ザザッ ザザッ

勇$「ど%60#んg@とv」

B者「3Jくは*%#やlはzpg/


?「あれ、主人公のレベル……気のせいか」

ミス
>>61


カチッ

ザザッ ザザッ
 ザザッ ザザッ

勇$「ど%60#んg@とv」

B者「3Jくは*%#やlはzpg/

>>61、63
途中で途切れるみたいなので>>61の後に補完してください

プツッ

?「クソイベントだったな。胸糞だわ」




魔物「くくく、貴様が勇者か」

魔物「おっと、手を出すなよ。こっちには人質がいるんだ」

男の子「た、たすけてーっ」

戦士「くそ! 卑怯だぞ!」

魔物「くくく……勇者ならば手を出せまい」

勇者「…………」

戦士「…………勇者?」


勇者「…………」

戦士「どうしたんだよ?」

勇者「…………」

戦士「あの子をどうにかして助けようぜ」

勇者「はい」

魔物「そのまま武器を捨てて大人しくしてもらおうか」

僧侶「くっ、卑怯な」


魔物「そのまま地下牢に入ってもらおうか」

勇者「……」

戦士「くっ」

魔法使い「人質は無事でしょうね」

魔物「貴様らが大人しくしている間はな」

魔物「くくくくく……」


戦士「くそっ! これじゃどうしようもねえ! 魔物が居ない間に逃げるわけにもいかねえし……」

勇者「……」

僧侶「神よ……」

魔法使い「あの子は無事かしら」

コツコツ

男の子「ゆ、ゆうしゃさま」ボソッ


戦士「お前は……!」

男の子「しっ、しずかに」

男の子「カギを持ってきました。……えっと、開かない。これじゃなくて。これでも……」カチャカチャ

戦士「おい、後ろ!」

魔物「何をしている」

男の子「!」


魔物「人質としてそばに置いたのが間違いだったか」

魔物「こちらが休んでいる間に。いけない子だ」

魔物「そのまま1人で逃げていればいいものを」

勇者「…………」ボソボソ

魔法使い「え、あ、うん!」

男の子「あ、ああ、なんで開かないの!?」カチャカチャ

魔物「しねっ!」ブン


魔物「ぐぎゃぁぁぁぁっ! 熱い、熱いぃぃっ」

戦士「よ、よくやった魔法使い!」

魔法使い「剣は届かなくても魔法なら届くからね」

魔物「貴様! どうやら先に死にたいようだな」

勇者「……」クイクイ

魔物「なぶり殺しにしてくれる!」


?「は!? 魔法しか使えねえじゃん。こんな戦闘もあんのかよ」

?「脳筋役に立たねえな。アイテムで回復してろ」

?「主人公と魔法使いで魔法っと」

?「うわ、全体攻撃かよ。いてぇ」


魔物「ぐ、こうなったら」

男の子「あ、開いた!」

魔物「このガキを人質に!」

勇者「……」ザシュッ

魔物「が、ぐぁ」バタン

戦士「大丈夫か!?」

男の子「…………」


魔法使い「あ、あれ?」

男の子「…………」

僧侶「外傷はありませんが……」

男の子「…………」

勇者「…………」スッ

戦士「そうだな。ショックで喋れないだけかもしれないし、置いて行くわけにもいかないな」

魔法使い「勇者、大丈夫? 顔色悪いみたいだけど」

勇者「…………」コクッ


村人「おお、勇者さま! 魔物を倒してくれたのですね!」

村人「これで村は救われます」

村人「勇者さまのおかげです!」

村人「それで……その、息子の姿が見えないのですが」

戦士「な、この子じゃないのか!?」

男の子「……」

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