女「そ、そんなはずは……!」
男「あ、嘘やと思っとる? 違うねんなあ、これが」
男「ほいっ!」ボォ
女「こ、虚空が……『焼けた』ッ!?」
男「『発火能力』……やったか。あれやで、俺の」
女「そんな!」
女「私だけが特別だと思ったのに……!」
男「あっはっはッ! こりゃあ、笑えるでェ!」
男「世の中はそう錯覚するほど、単純に見える……やけどな」
──その実は、複雑に絡まりあった、まるでパズルのような世界や。同じようなピースがいくつもあって、どれがハマる──[成功する]──かは分からない……。────
男「自分だけが特別だとは思うなや、嬢ちゃん」
女「ぐっ、煩い! タメの癖に年上ぶるな変態ッ!」バシッ
男「ご褒美やで、ほんま」ピュッ
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男「おっ」
キーンコーンカーンコオオオオッ!
先生「ほらー、いつまでも教室に残ってるんじゃあないぞー!」
男「下校のチャイムや。帰ろう、女さん」
女「そうね。……って、何でへんた変態と一緒に帰らないかんのよっ、どぐされ!!」スタスタ
女 (何さ、驚くと思ってカミングアウトしたのに!)キーッ
男「痛烈やで」ピュッ
ガラッ バタン!
女「……こうなったら、あの娘にもカミングアウトしてやるわ!」
女「ぬふふ……、驚きそして羨望の眼が私に……!」タラーン
女「さあ、探すわ!」
図書室
図書委員長「……」ペラッ
図書委員長「……」
コンコン
図書委員長「!」サッ
女「図書ちゃん居るー?」
図書委員長「お、女ちゃん……?」
女「お、いたいた。図書ちゃんに用なの」
図書委員長「え?」
女「……んっ、オッホンッ!」
図書委員長「?」
女「実は私、超能力者なの!」バーン
図書委員長「……?」
女「……ち、超能力者なのッッッ!」
女 (さあ、ここでリアクション!)
図書委員長「……」
図書委員長「え、えっと能力は? 転移? 発火? 透視? ……ま、まさか、未知の能力?」
女「えっ、いや」
女 (なんやそのリアクション!?)
図書委員長「ちなみにわ、私は……、『透視』なんだけどね、その……」
女「!! ……う」
図書委員長「……う?」
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