シン・アスカ「インフィニットストラトス?」 (768)
漏筆
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漏筆で書き溜め無しですが、ちまちまやってきます。
イメージはボンボン版とEDGEです。
山田「……くん。飛鳥真くんっ」
シン「あ、はい」
山田「あ、あのね、その、自己紹介をしてくれるかな?」
シン「……飛鳥真です。よろしくお願いします」
(((えっ……それだけ……?)))
シン「必要最低限の事は言ったんで、もういいですか?」
山田「い、いや、あの、えっと……」
バシィィイインッッ!!
シン「ーーーーっ!?」
千冬「ろくに挨拶も出来んのか、お前は」
シン「な、なんで千冬姉がこんなところにっ」
バシィィィィイインンッッ!!!
千冬「ここでは織斑先生だ。馬鹿者」
千冬「ここの不躾な生徒のせいで挨拶が遅れたな。諸君、私が織斑千冬だ。言っておくが、私が担任を勤める以上は授業や訓練に妥協は一切許さんからな。」
ワー!キャー!チフユサマー!
千冬「さて、SHRも終わりだ。とにかくこの半月間でISの基本動作を体に叩き込んでもらう。いいなら返事をしろ。よくなくてもだ。」
「「「はいっ!!!!」」」
千冬「なにか他に質問はあるか?」
「あの、さっき飛鳥君が織斑先生の事を姉って呼んでたのは……」
千冬「ああ、これは私の愚弟だ。」
「「「えっ……ええええええっっ!!??」」」
シン(なんでこんなことになるんだよ……)
?一時間目終了後、休み時間?
シン(絶対こうなると思ってたんだ……)
ヒソヒソ……ヒソヒソ……
アンタハナシカケナサイヨ……ソウイウアナタガ……
箒「……ちょっといいか」
シン「えっ?あ、ああ……」
シン「……箒だろ?」
箒「……」
シン(なんか言ってくれよ……)
箒「はやくしろ」
シン「そういえばさ」
箒「なんだ?」
シン「去年の剣道全国大会、優勝したんだろ?おめでとう」
箒「なんでそんなこと知ってるんだ?」
シン「何となく大会の結果調べたんだよ。箒だったら良いところまでいってるんじゃないかってさ」
シン「それに、箒のことすぐわかったよ。昔から髪型も変わってなかったしな」
箒「そ、そうか……」
シン「……」
箒「……」
シン・箒(……気まずい)
キーンコーンカーンコーン
シン「はやく戻ろう。次の授業に遅れたらまずい」
箒「わ、わかっている」
パァァアン!
千冬「はやく席につけ。飛鳥」
シン「はい……」
?授業中?
シン(なんだよ、全然簡単じゃないか)カリカリ……
シン(楽すぎてやる気なくなるな……)
山田「飛鳥くん、どこか分からないところはありますか?」
シン「いや、ないです」
山田「あ……そ、そうですか……」ショボン
千冬「ほう、ならここの問題はどうだ?」
シン「ーーでいいですよね」
千冬「……正解だ。」
「飛鳥君頭いいのね!」
「あとで私にも教えて!」
千冬「私語は慎め!」
?二時間目休み時間?
セシリア「ちょっと、よろしくて?」
シン「……」
セシリア「あの?」
シン「……」
セシリア「ちょっと!聞いてますのっ!?」
シン「……えっ?いや、聞いてなかった」
セシリア「な、なんですって!私に話しかけられてその態度とはどういうことなんですの!?」
シン「いや、それよりあんたは一体誰なんだ」
セシリア「な、なな……このわたくし……イギリス代表候補生にして入試首席のセシリア・オルコットを知らないと!?」
シン「ホントに誰なんだ……」
セシリア「これだから極東の島国は嫌なんですわ!」
セシリア「ちょっとISの事を知っている程度でいい気になられても困りますわ!わたくしの様に入試で唯一教官を倒してるわけでもないのでしょう?」
シン「入試っていうと……IS使って戦う……」
セシリア「そう!それですわ!」
シン「それなら俺も勝ったけどさ。それがどうしたんだよ?」
セシリア「は……?」
セシリア「い、いや……でも勝利したのはわたくしだけの筈……」
シン「女子の中ではってだけだろ?」
セシリア「そ、そんな……そんなこと認めませんわ!」
シン「認めるも認めないも事実なんだ。別にいいだろ?」
セシリア「私以外にも居たなんて許せるわけーー」
キーンコーンカーンコーン
セシリア「ーーまた後で来ますわ!」
シン(なんだったんだ?あいつ)
キラ「幸せになってもええやんで?(にこっ)」
アスラン「せやな」
?三時間目?
千冬「再来週のクラス対抗戦に向けて、代表者を決めないといけないな。」
千冬「自薦他薦は問わないぞ?誰かいないか?」
「飛鳥君がいいと思います!」
「私も!」
「私もです!」
千冬「よし。ならクラス代表はこのまま飛鳥真に……」
シン「お、俺ですか!?」
千冬「お前以外に誰がいる?他の意見がないならこのまま飛鳥にやってもらうぞ」
セシリア「クラス代表はわたくしにこそ相応しいですわ!」
セシリア「そもそもISに乗れるだけの男にクラス代表を任せるなど恥さらしも良いところ!やはりここはイギリス代表候補生と実力を兼ねたわたくしがやるべきですわ!」
セシリア「大体このような文化的に後進的な島国で、しかもその国の男にクラス代表の座を奪われるなどーー」
シン「流石英国は格が違うな!世界一の飯の不味さに、世界一性格が悪い女が代表候補生だなんて!」
セシリア「なっ……!!!??」
セシリア「も、もう許せません!」
セシリア「決闘……そう、決闘ですわ!」
シン「やってやるさ!ハンデなしの真剣勝負でいいんだな!」
セシリア「上等ですわ!」
千冬「……それでは、勝負は一週間後の月曜日。放課後第三アリーナで行う。飛鳥とオルコットは準備をしておけ。それでは授業を……そうだった。飛鳥、お前はこれを読んでおけ。」
シン「なんですか?これ」
千冬「ちょっとしたマニュアルだ」
シン「……型式ZGMF-X56S……impulse……和名、衝撃?」
?放課後?
山田「あっ、飛鳥くん。寮の部屋が決まりましたよ」
シン「まだ決まってないって言ってませんでしたっけ?」
山田「そのはずだったんですけど、事情が事情だけに、無理矢理部屋割りを変更したみたいで……」
シン「えーっと、とにかく暫くは相部屋ってことでいいんですよね?」
山田「は、はい。話がはやくて助かります」
シン「大浴場は……使えませんよね」
山田「まあ……そうなりますね」
山田「とりあえず、鍵を渡して置きますね。部屋番号は書いてありますから。み、道草くっちゃ駄目ですよ?」
シン「えーっと、ここが1025室か」ガチャッ
「誰かいるのか?」
シン(シャワー室からか?)
「同室になったものか。これから一年よろしく頼むぞ。」
シン(……嫌な予感がする)
「こんな格好ですまない。シャワーを使ってたんだ。私は篠ノ之……」
シン「ほ、箒……」
箒「……し、しん……か……?」
シン「あ、ああ……」
箒「な、なぜここに、いる……?」
シン「お、俺もこの部屋だって言われーー」
ブォンッ!!
シン「うわっ!?」
箒「避けるな!」
ブォンッ!!
シン「……っと!」ガシッ
箒「掴むな……っ!離せ!」
シン「お前が避けるなって言ったんだろ!」
箒「ゼェ……ハァ……もういい!少し外に出ていろ!」
シン「ちょっとまっ」バタン!
「あー飛鳥君だ!」
「飛鳥くんの部屋あそこなんだー」
「いい情報ゲットね!」
(……いいぞ)
シン「あ、ああ」ガチャッ
箒「どういうつもりだ?」
シン「……えっ?」
箒「どういうつもりだと言っているんだ!男女七歳にしてうんぬん」
シン「仕方ないだろ!俺だって好きで箒と相部屋になったわけじゃないんだよ!」
箒「そうかそうか……」
ビュバォォ!!!
シン「うわぁっ!?」ガシッ
シン「アンタは俺を[ピーーー]気なのかよ!」
箒「お前なら死にはしない!」
箒「……とにかく、これから同せ……ど、同居をする以上、線引きをしておくべきだと……」
シン「よし、じゃあこんなもんでいいな」
箒「うむ。これなら問題はないだろう」
シン「それじゃあ今日はもう寝るか」
箒「ああ、そうだな」
シン「じゃあ電気消すぞ……ってなんだこれ?」
箒「ん?どうし……」
箒「そ、それ……かっ、返せ!」
シン「えっ?あっ……こ、これ……ブ、ブラ……」
ドゴスッッ!!!
シン(……ヨウランの言ってたことはこういうことなんだろうな……)ガクッ
シン「なあ……」
箒「……」
シン「いい加減機嫌治してくれよ……」
箒「怒ってなどない」
シン「眉間にしわがよってるぞ」
箒「気のせいだ。」
シン(絶対怒ってるだろ……)
今日はこの辺で失礼します。
指摘点・要望などありましたら、お願いします。
シン「なあ、箒……これ食べてくれよ。俺が酸っぱいのダメなのしってるだろ?」
箒「……」ツーン
シン「箒?ほーき?……篠ノ之?」
箒「……」ムスッ
シン「……はぁ……」
「あ、飛鳥君となりいいかな?」
シン「えっ……いや……」
「じゃあ座らせてもらうねー」
シン(話を聞いてくれよ……)
シン(そんなこんなやってるうちに、箒はどこかに行っちまったし……)
シン(それにしても箒が相部屋で良かったな……見ず知らずよりは全然気が楽でいいや)
「ねえねえ、飛鳥君って篠ノ之さんと幼馴染みだって聞いたけど、ホントなの?」
「だから相部屋になったって言うのも聞いたし!」
シン「いや……まあ、そうかな」
「じゃあ昔から仲良かったんだね」
((私たち、篠ノ之さんに先を越されてる……!))
シン「……昔のこと、か……」
シン(……マユ……)
シン「食べ終わったし、そろそろ行かなきゃ」ポトッ
「あれ?何か落としたよっ」
「これ飛鳥君のケータイ?ピンク色でかわいーー」
シン「触るな……!!」バッ
「あっ……ご、ごめんなさい!何か大事なものだったの?」
シン「あ、いや……ごめん」
千冬「いつまで食べている!遅刻したやつはグラウンド10周させるぞ!」
シン(谷本さん?だったっけ?……悪いことをしたな……)
三時間目
シン(……まずい)
山田「ISは宇宙での作業を想定してうんぬん」
シン(暇すぎる……)
山田「例えば皆さんはブラジャーをしてーー」
シン「ぶ、ブラ……!?」
山田「えっ!?いや、あの……飛鳥くんはし、してないからわ、わわわ、わかりましぇんよねこの例え……あ、あはははは……」
シン(しまった。昨日のことを思い出したらつい……)
千冬「んんっ!山田先生、はやく続きを」
山田「あっ……は、はいっ!」
箒「……」ギロッ
シン(うわ……すごい睨まれてる……)
休み時間
シン「これからはさっきみたいな事がないように気を付けないとな……」
「あ、飛鳥君飛鳥君!」
「質問があるんだけどさっ!」
「今日のお昼と放課後と夜と深夜は暇っ?」
シン「いっぺんに質問しないでくれっ」
シン(放課後はISの訓練したいんだよ……)
箒「……」チラッ…チラッ…
シン「なあ、ほうーー」
「千冬先生って家だとどんな感じなの?」
シン「めちゃくちゃだらしなっ」
バッシィンッ!!!
千冬「休み時間は終わりだ。散れ」
千冬「ところで飛鳥。お前のISの準備には時間がかかるぞ」
シン「えっ?なんでですか」
千冬「状況が状況だからな。データ収集も兼ねてお前には専用機が与えられる」
「「「えええっ!!!???」」」
シン「……専用機ってもしかしてこの間のマニュアルの……」
千冬「ああ、それだ」
千冬「ちなみに届くのは当日だからな」
シン「えっ」
セシリア「安心しましたわっ。まさか訓練機でわたくしの相手をしようなどとは思ってなかったでしょうけど」
シン「…………」
セシリア「まあ、このわたくしの専用機、ブルーティアーズを持ってすれば、結果は目に見えてますけど」
シン「俺の勝ちだな」
セシリア「まあ!その自信は一体どこからくるのかしら!」
シン「頭からに決まってるだろ!この性悪女!」
セシリア「な、なんですってぇ!わたくし見ましたのよ!あなたがピンク色の携帯を大事そうに持っていたことを!」
千冬「」ピクッ
セシリア「まったくもって気持ち悪いですわ!」
シン「……アンタに……」
シン「アンタに何がわかるんだよ!!!」ダンッ!!!
セシリア「ひっ……!」
シン「ふざけるなっ!!」
千冬「おいっ!いい加減にしろ」
千冬「今は授業中だ。決着をつけたいなら勝負まで待て」
シン「……わかりました」
セシリア「こ、これだから野蛮な男性は嫌なんですわっ」
昼休み
シン「なあ、箒。学食にいこう」
箒「……」
シン「箒!」
箒「ええいっ、誘う相手は他にいくらでもいるだろう!なぜ私なんだ!」
シン「さっきの一件のせいで、なんか話し掛けづらくなってるみたいでさ……それに箒に頼みたいこともあるんだ」
箒「……私は遠慮する。頼みなら後で聞いてやる」
シン「そういわないでくれよっ!取り敢えずいこう!」ガシッ
箒「な、なにをっ!離せっ!」ズリズリ……
シン「いやだ!」
学食
箒「で、頼みとは一体なんなんだ?」
シン「ISの訓練を手伝ってほしいんだよ」
箒「はぁ……挑発に乗っておいてそれか?この馬鹿者め」
シン「いや、動かすのは動かせるんだけどさ。絶対に対応するためには、もっとISの動きを体に馴染ませなきゃ駄目なんだ!」
シン「お願いします箒さん!」
箒「……ま、まあ私もやぶさかではーー」
「ねぇ、キミ。噂の子でしょ?」
シン「えっ、いや」
「代表候補生と闘うんだって?なんなら、上級生として私が教えてあげようか?」
シン「お断りします」
「……はぁ?」
「あなたより稼働時間も知識もある上級生が教えてあげるっていってるんだよ?断る理由なんてないでしょ?」
シン「先約がいるんで」
「先約って……そこの子?ねぇ?あなたも一年でしょ?私のほうがうまく教えられると思うでしょ?」
箒「……私は、篠ノ之束の妹ですから」
「篠ノ之って……えっ?そ、そう……なら仕方ないわ……」
シン「協力してくれるのか?」
箒「昔よしみに頼み込まれたんだ。わ、私としてもやぶさかではないし……」
放課後
シン「で、なんで俺達は剣道をやってるんですか?」
箒「稽古をつけてやると言っただろう?」
シン「ISの訓練だろ!?なんで剣道の稽古なんだよ!」
箒「腕が鈍ってないか確認するために決まっているだろう」
シン「大体剣道とISになんの関係が」
箒「問答無用!めぇぇん!!」
ブォォン!!
シン「なんだってこんなことにっ!」
一時間後
箒「ま、負けた……」
シン「危なかった……」
箒「どうしてここまで強くなっている!?」
シン「道場やめることになってからも、ずっと鍛えてたんだよ。ナイフとかナイフとかナイフとか」
箒「……中学では何部に所属していた?」
シン「三年連続帰宅部だな」
箒「……私は鍛え直す!真、相手をしろ!」
シン「いや、待てよ!ISの練習はーー」
箒「なんだ?私に負けるのが怖いのか?」
シン「……やってやるさ!何度でも!」
一週間後
シン「なあ、箒」
箒「……なんだ?」
シン「俺のISの訓練は?」
箒「…………」
シン「目を逸らすなよっ!」
箒「だっ、だって仕方ないだろう?お前のISも届いてないんだ」
シン「それならそれで基礎動作とか、打鉄を借りてくるとかあっただろ!?なんで箒の剣道の修行に付き合わなきゃいけないんだよ!」
箒「…………」
シン「目を逸らすなっ!!!」
山田「飛鳥くんっ!専用機が届きました!アリーナに行きましょう!」
シン「俺まだ試運転もしてませんよっ!?」
千冬「ぶっつけ本番だが、アリーナを借りられる時間も限られてるんだ。これくらいの事、どうにかしろ」
シン「くそう……」
アリーナ ピット搬入口
千冬「これがお前のISだ」
シン「……これが……インパルス……」
シン「灰色の機体……ですか」
千冬「時間がない。すぐに装着しろ」
シン「は、はい」カチャッ
千冬「最適化はそいつが勝手にやってくれる。フォーマットとフィッティングは実戦でやれ」
千冬「……気分は大丈夫か?」
シン「大丈夫、これならやれる」
千冬「そうか」
千冬「なら、行ってこい」
箒「……勝ってこいよ」
シン「ああ!」
シン「シン・アスカ!インパルス!行きます!」
セシリア「あら、あまりにも遅いからてっきり逃げてしまったのかと思いましたわ?」
シン「こっちこそ、俺が出ていったら棄権してたなんてことがなくて安心だ」
セシリア「なっ……まあいいでしょう!あなたに最後のチャンスを差し上げますわ!」
シン「チャンス?」
セシリア「この勝負、わたくしがあなたを惨めに負かすことは自明の理。もしあなたが今までの非礼を詫びて、土下座をすると言うのなら許してあげないこともなくってよ?」
シン「……何か武器は……あった!CIWS!」ズガガガガガガ
セシリア「なぁっ!?……せっかくチャンスまで与えて差し上げたのに……もう絶対に許しませんわ!」
セシリア「スターライトmk-?!!」キュインッ!
シン「うわぁ!?」
セシリア「さあ踊りなさい!わたくしとブルーティアーズの奏でる円舞曲で!」キュインッ!キュインッ!
シン「くそっ……!」
セシリア「なんで当たらないんですのっ!」キュインッ!キュイインッッ!
シン「なにかいい装備はないのかよっ!?」
シン「……っ!これなら……」
セシリア「今ですわっ!」キュィイイインッ!!!
シン「うおおおおおっ!!!」ギュァンッ!
セシリア「……中距離射撃型のわたくしに、フォールディングナイフで挑もうだなんて……どこまでわたくしをこけにしたら気が済みますのっ!!」
セシリア「27分……27分かけてたった数発しか当たらないなんて……」
セシリア「なおさら勝たねばなりませんわ!行きなさい!ブルーティアーズ!」
シン「っ!ドラグーンか!」
セシリア「今度こそ直撃して貰いますわよ!」ビキュンッ!ビキュンッ!
シン(くそっ!これが本物のドラグーン……避けるので精一杯だ……!)
セシリア「そこ!くらいなさい!」キュィイイインッ!!!
シン「うっ!!!」
セシリア「まだまだ終わりませんわよっ!」ビキュンッ!ビキュゥンッ!
シン(このままじゃ……やられる……!)
セシリア「今度は左足ですわ!」キュィイイインッ!!!
シン「ぐあああっ!!!」
シン(くそっ……こんなところで……俺は……)
セシリア「そのまま落ちればいいのですわ!」ビキュンッ!
シン(……そういえば……なんでドラグーンを使いながらあのビーム砲を撃たないんだ?)
シン「……一か八か……!やってやる!」
セシリア「チェックメイト……ですわっ!」キュイインッッ!
シン「はあああああああああああっ!!!」
セシリア(後ろを向いた!?)
シン「ここでっ!」ズバァアン!
セシリア「なっ、わたくしのブルーティアーズを!」
セシリア「ま、まだですわ!」
シン「もう分かってるんだよ!その兵器はアンタが一々命令を送らないと動かないこと!」
シン「そして、動かしてる間は他の装備が使えないことはぁ!」
セシリア「…………!」
シン「次にドラグーンが来るのは……ここだぁ!」ズバァアン!
セシリア「そ、そんな……!」
セシリア「わたくしのブルーティアーズが……4機とも……!」
シン「これで、おわりだああっ!!」
セシリア「……かかりましたわね」ギャコンッ
シン「なっ……!」
セシリア「おあいにく様、ブルーティアーズは6機ありましてよ!」
シン(これは……ミサイル……!)
ドゴォォアアアアア!!!!!
シン(負けた……のか……?)
ーフォーマットとフィッティングが終了しました。確認ボタンを押してください。
シン(ウィンドウに……ボタン?……押せばいいのか?)
ー確認を認証。VPS装甲を起動します。
セシリア「こ、これは……まさか一次移行!?あ、あなた今まで初期設定だけの機体で戦ってましたの!?」
シン(これが……俺の専用機……インパルス!)
シン「ソードシルエット!」
セシリア「拡張パッケージ!?戦闘中に換装出来るというんですの!?」
シン「おおおおおっ!」ギイインッ!
セシリア「ブルーティアーズごと、スターライトをっ……!」
シン「いっけええええええっ!!!!」ズバァァァンッ!!!!
試合終了。勝者ーー飛鳥真
もう無理です。眠気が。
今日はここまでです。
要望・指摘点などありましたら、お願いします
千冬「よくもまあ、初回起動であそこまでやれたものだ」
千冬「だが、ナイフで遠距離兵器に挑む馬鹿があるか。もっと考えて装備を選べ」
シン「……はい」
山田「えっと、今飛鳥くんのISは待機状態になってますけど、呼び出せばすぐに出てきますからね?で、でも規則がありますからちゃんと守ってくださいね?」
千冬「なんにしても今日はこれでおしまいだ。帰って休め」
箒「帰るぞ」
シン「あ、ああ」
千冬(よくやったな……シン)
山田「あれ?織斑先生ちょっと涙ぐんでません?やっぱり弟が勝ったのは嬉しいんですねっ」
千冬「……山田先生」
山田「は、はいっ」
千冬「……他言無用でお願いしたい」ゴゴゴゴゴ
山田「……は、はいいいっ!!!」
箒「……お、おめでとう」
シン「ん?……なにかいった?」
箒「……なんでもないっ!私は先に部屋に戻っておくからな!」ダッシュ
シン「えっ!いや、なに怒ってるんだよ箒!」
箒「お前のことなど知らん!」
シン(……俺なにか悪いことしたのか?)
シャワー室
セシリア(今日の試合……わたくしの完敗でしたわ……)
セシリア(ーー飛鳥、真ーー)
セシリア(口は悪くて……短気で……)
セシリア(……でも、真っ直ぐな瞳をしていましたわね……)
セシリア(それに、携帯の話をしたときも)
セシリア(まるで三年前のわたくしと同じような、深く悲しい瞳を……)
セシリア「……飛鳥真……」
山田「それでは、一年一組代表は飛鳥真くんに決定ですねっ」
シン「質問です」
山田「はい、飛鳥くん」
シン「クラス代表って、なんでしたっけ」
山田「えっ」
箒「えっ」
「「「えっ」」」
山田「え、えーっとですね?」
シン「勝負に集中してて、すっかり忘れてた……」
「飛鳥くん天然?」
「そうかもね……」
「ま、まあとにかく!クラス代表がんばってね!」
シン「あ、ああ」
セシリア「わたくしからも……応援させていただきますわ!」
シン「あ、アンタはっ!」
セシリア「アンタではありませんわっ!わたくしにはセシリア・オルコットという名前がありましてよ!……シンさん?」
セシリア「とにかく!IS操縦には実戦が何よりの糧。クラス代表ともなれば戦闘には事欠きませんわ!シンさんには頑張ってくださいませんと」
「セシリアもわかってるねー」
「私たちは貴重な体験をしながら、他のクラスに情報も売れる。飛鳥くんがいると一石二鳥でいいわー」
シン(クラスメイトの情報を売るなよ……)
セシリア「さらに!わたくしのように優秀かつエレガント、華麗にしてパーフェクトな人間がISの操縦を教えて差し上げれば今以上にーー」
バンッ!
箒「あいにくだが、真の教官は私が勤めている。私が、真から、ちょ く せ つ 頼まれたからな」
セシリア「ISランクCの篠ノ之さんが、ランクAのわたくしになにかご用かしら?」
箒「ランクは関係ない!真がどうしてもと懇願するから、付き合ってやってるんだ!」
セシリア「付き合ってやってる……ということは、わたくしでも問題ないと言うことですわね!ランクCの篠ノ之さん?」
箒「だ、だからランクは関係ないだろう!」
シン(箒がCで、セシリアはA……俺は確か……そういえば機材が壊れてて測定不能だったな)
千冬「早く座れ。馬鹿ども。授業の時間だ」
千冬「ではこれからISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。飛鳥、オルコット。試しに飛んで見せろ」
シン(来い、インパルス!フォースシルエット!)
千冬「よし、飛べ」
シン(セシリアのドラグーン……もう修復が完了してるんだな)
シュウウウウン……!
千冬「どうした飛鳥。早く飛べ」
シン「はいっ」
シュゥゥンッ!!
シン「結構簡単に飛べるんだな」
セシリア「流石ですわね……最初のうちは中々うまくいかないものですのに」
シン「俺もよくわかんないんだけどさ。いつか操縦したことある気がするんだ」
セシリア「デジャブみたいなものですの?……不思議なこともあるものですわね」
セシリア「教えて差し上げられなくて、少し残念ですわ。ふふっ」
セシリア「なんでしたら、放課後にでも色々教えてーー」
箒『真!いつまでそんなところにいる!早く降りてこい!』
千冬『飛鳥、オルコット、急降下しながら地表10cmを目標に完全停止してみろ』
セシリア「では、わたくしからお先に」
ギュンッ
シン「あんな風に……俺も!」
ギュンッ……ズポッ
千冬「馬鹿者……というか、どうやったらISの脚部だけを埋めるなんて器用な真似ができるんだ……」
シン「……すいません」
千冬「一度ISを解除しろ」
シン「解除しなくても……はい。解除しますよ……」
箒「情けないぞ。昨日私が教えてやっただろう」
シン「ぐっ、とかどーんっ、とかずがーん!とかの擬音だけでわかるわけないだろっ!」
箒「それはわからないお前が悪いだろうっ」
セシリア「それよりも、シンさん?お怪我はなくて?」
シン「それは大丈夫だけど……」
箒「ISを装備していて怪我などするわけないだろう……」
セシリア「あらあら?篠ノ之さん。あなたは擬音でしか説明できないだけでなく、人を労る気持ちも持ち合わせておりませんの?」
箒「猫っ被りがよく言う」
セシリア「鬼の皮かぶってるよりマシですわ」
千冬「喧嘩は隅っこででもやっていろ……」
千冬「さて。そろそろ時間か。今日はここまでだ。飛鳥はグラウンドを片付けておけ」
シン「はぁ……土ってどこにあるんだよ?」
夕食後自由時間
「というわけで!飛鳥くんクラス代表おめでとー!」
「「「おめでとー!」」」
シン(俺こういうの苦手なんだけどな……)
箒「人気者だな、真」
シン「お前俺がパーティーとか苦手なの知ってて言ってるだろ」
箒「……ふんっ」
「はいはーい、新聞部でーす。突然だけど、なにかと話題な飛鳥くんに特別インタビューをしに来ましたー!」
薫子「あ、私は二年の黛薫子。よろしくね」
シン(もう部屋に帰りたい……)
パーティー終了後 1025室
箒「今日は楽しかったろう。よかったな」
シン「楽しかったというか……疲れた……」
箒「むっ……。あ、あまり出任せを言うものではないぞ」
シン「もうなんでもいいさ……って、寝間着の帯変えたんだな」
箒「よ、よく見ているな」
シン「色も模様も見たことないやつだしな。毎日見てるし、嫌でも気づくさ」
箒「そ、そうか……毎日見てる、か……」
箒「……」
シン「……」
箒「なあ、真」
シン「なんだよ?」
箒「いつも思っていたんだが、その桃色の携帯はお前のものなのか?」
シン「……御守りみたいなものだよ」
箒「誰かからもらったのか?」
シン「……」
箒「おい。聞いているのか?」
シン「もうこの話はいいだろっ。俺は疲れたから寝る」
箒「…………」
シン「おやすみ」
箒「……ああ、おやすみ」
今日はここまでです。
要望・指摘点などありましたらお願いします。
夜中
箒(すまん……少し借りていくぞ)
ギィ……バタンッ
シン「……マユ……父さん、母さん……Zzz」
箒「……織斑先生の部屋はどこだったか……」
箒「ここか。」
コンコンッ
箒「夜分遅く失礼します。篠ノ之です」
千冬『篠ノ之か。なんの用だ?』
箒「今すぐ聞きたいことが」
千冬『明日にしろ』
箒「……どうしても今すぐ聞きたいんです」
千冬『……いいだろう。入れ』
箒「失礼します」
箒(こ、これは……足の踏み場もないほど汚い……)
千冬「少し汚いが、まあどこか適当に座ってくれ」
箒「は、はい(これでは最早ゴミ屋敷だな……)」
千冬「で、聞きたいこととはなんだ?……余程切羽詰まってるようだが」
箒「……これを」コトッ
千冬「……!」
千冬「……真の携帯……どうやって持ってきた?」
箒「寝てる間に借りてきました」
千冬「で、これがどうした?」
箒「とぼけないでください!……一体昔の真に何があったんですか!?」
千冬「……お前はそれを知ってどうするつもりだ?」
箒「どうするって……」
千冬「篠ノ之、お前に話すことはなにもない。その携帯を持って今すぐ部屋に戻れ」
箒「……嫌です」
千冬「……粘っても無駄だぞ。今の私に教える理由も必要性もないからな」
箒「……でも」
千冬「今はと言っているだろう?……いずれ、話さなければいけないときが来る。その時には教えてやるさ」
箒「……本当に、ですか?」
千冬「……ああ」
箒「……失礼しました」
千冬「……私もお前も、そろそろ贖罪の時なんじゃないか?」
千冬「篠ノ之束」
翌朝
箒(気になって一睡も出来なかった……)
シン「箒?眠れなかったのか?」
箒「まあな……」
「ねえねえ飛鳥くん聞いた??」
「隣のクラスに転校生が来たらしいよっ」
シン「ふーん」
「なんでも!中国からの代表候補生だとか!」
セシリア「代表候補生ですって?わたくしの事を今さら危ぶんだのかしら?」
「「「いや、それはない」」」
セシリア「な、なんですってぇ!!」
箒「どのみちこのクラスに入ってくるわけでもないのだろう?気にすることはない」
シン「でもどんなやつかはちょっと気になるかもな」
箒「他のクラスの女子を気にする暇があるなら、来月のクラス対抗戦に向けて練習をするぞ」
セシリア「そうですわ!シンさん、クラス対抗戦に向けて是非ともわたくしとより実戦的な特訓を!」
シン「どこまでやれるかわからないけど、やってみせるさ」
「やってみせるじゃなくて、絶対優勝してくれなきゃ!」
「何より私たちのためにねっ!」
シン「あの半年デザートが無料になるやつだろ?」
「うんっ!」
シン「あんまり食べ過ぎたら太らないのか?」
「「「………………」」」
「飛鳥くん……空気、読もうよ」
シン「えっ……でもだって事実だーー」
「とにかく!飛鳥くんなら絶対優勝できるからがんばってよ!」
「専用機持ちも一組と四組だけだしねー」
「ーーーその情報、古いよ」
「二組も専用機持ちが代表候補生になったの。そう簡単には優勝できないから」
セシリア「そんなこんなで二組と四組の代表候補生を倒したシンさんは見事優勝したのですわ!」
おしまい
「いい話だったわ……って!なに勝手に終わらせてんのよ!」
セシリア「二組は忘れなさいって誰かに言われた気がしましたわ」
シン「……お前、鈴だよな?」
鈴「……そうよ。中国代表候補生、鳳鈴音。今日は宣戦布告に来たって訳」
セシリア「む、無視しないでいただきたいですわ!」
シン「なにカッコつけてんだよ?全然似合ってないぞ?」
鈴「んなっ……!なんてこというのよアンタッ!」
シン「やっぱそれくらいの方が鈴らしくていいな」
鈴「あっ……うん……ありがーー」
バシィィンッッ
千冬「SHRの時間だ。教室に戻れ」
鈴「ち、千冬さん……」
千冬「織斑先生と呼べ。さっさと戻れ、そして入り口を塞ぐな。鼻と口を塞いで吊し上げるぞ」
鈴「す、すいませんっ!!!」
シン「……あいつもIS操縦者だったんだな。はじめて知った」
箒「……真、今のは誰だ……?」
セシリア「シンさん!?あの子とはどういう関係でいらっしゃいますの!?」
ババババババババババッシィィィンッ!!!
千冬「席につけ、馬鹿ども」
シン(……30コンボくらいかな)
授業中
千冬「篠ノ之、答えは」
箒「……聞いてませんでした」
バシィィンッッ
千冬「オルコット、答えは」
セシリア「……例えばデートに誘ってみるとか……」
バシィィンッッ
昼休み
箒「お前のせいだ!」
セシリア「あなたのせいですわ!」
シン「理不尽だ!」
鈴「シンはまだいるっ!?」
シン「鈴か、どうしたんだよ?」
鈴「はやく学食いくわよ!」グイッ
シン「お、おい。引っ張るなよっ」
鈴「うるさいわね!はやくいかないと席が確保できないでしょ!」
箒「……」
セシリア「……」
箒「待てぇぇぇぇ!!!!!」
セシリア「まちなさぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!」
食堂
シン「それにしても久しぶりだなっ。一年ぶりくらいじゃないか?元気だったか……って見ればわかるな」
鈴「アンタこそ、たまには病気とか怪我とかしなさいよっ」
シン「してたまるかよ!」
箒「あー、ゴホンゴホン!」
セシリア「ンンンッ!シンさん?注文の品が出来てますわよ?」
シン「あ、ああ……って、この味噌汁……あさりが入ってる……」
鈴「アンタまだ貝類嫌いなの?ってことはきのこも酸っぱいのもなすも……」
シン「やめろぉ!!」
鈴「はぁ……仕方ないわねっ……わ、私が食べてあげてもいいわよ?」
セシリア「箒さん?確かあなたシンさんの幼馴染みでしたわよね?」ヒソヒソ
箒「……まあな」ヒソヒソ
セシリア「苦手なもの、知ってました?」ヒソヒソ
箒「……酢の物以外は覚えてなかった」ヒソヒソ
セシリア「まあ!使えない人ですわね!」
箒「つ、使えないとはなんだ!」
シン「なに喧嘩してるんだよ?」
箒「元はと言えば!」
セシリア「あなたのせいなんですわよ!」
箒「そいつとお前はどういう関係なんだ!」
セシリア「まさかお付き合いなされてたりはしませんわよね!?」
鈴「べ、べべ、別にあたしは付き合ってる訳じゃ……」
シン「付き合ってるわけないだろ?鈴はただの幼馴染みだよ」
鈴「…………」
シン「な、なんだよ?」
鈴「ふんっ!」キック!
シン「うわっ!?」サッ
鈴「避けたら当たらないでしょ!」
シン「当たらない方がいいに決まってるだろ!」
箒「……幼馴染み……?」
今日はここまでです。
鈴も箒もちゃんとヒロインさせたい。
要望・指摘点などありましたらお願いします。
シン「えーっと、箒が引っ越したのは確か小四の終わり頃だろ?」
箒「ああ。そうだったな」
シン「それで、小五の頭に転校してきたのが鈴だな。ようは箒と入れ違いになったんだ」
鈴「そこから私が中二の終わりに一度中国に戻ったから、大体一年ぶりってことね」
箒「……なるほど」
シン「えっと、こっちが篠ノ之箒。ほら、結構前に話したろ?小学校からの幼馴染みで、俺の通ってた道場の娘」
鈴「……ふうん」
セシリア「わたくしの事を忘れないでくださる!?中国代表候補生の鳳鈴音さん?」
鈴「誰よあんた」
セシリア「なっ!?……わたくしはイギリス代表候補生のセシリア・オルコットですわ!」
鈴「他の国のこととか興味なかったけど、まあ覚えといてあげるわ」
セシリア「……戦ったら絶対わたくしが勝つに決まってますわ!」
鈴「何言ってんのよ?私の方が強いに決まってるじゃない」
セシリア「自信があるようですけど、そんな貧相な体では説得力もありませんわね」クスクス
鈴「……オーケー、ぶち殺す」
鈴「黙りなさいよメシマズ大国!」
セシリア「なんでもかんでも食べる国には言われたくないですわ!」
鈴「未だにイギリス王室とか古臭いのよ!」
セシリア「パクリ大国のくせに生意気ですわ!」
シン「二人とも喧嘩はやめろよ!千冬ね……織斑先生がーー」
鈴「アンタは黙ってて!」
セシリア「あなたは黙ってなさい!」
鈴「バーカバーカ!」
セシリア「おバカさん!」
バシィィンッッバシィィンッッ!
千冬「飯時ぐらい静かにしろ」
シン(……久々に自炊したいな)
放課後 第三アリーナ
セシリア「篠ノ之さん……?どうしてここにいますの?」
箒「そもそも最初に頼まれたのは私だからな。それに対近接用の訓練もしたいからと真が頼んできたんだ」
セシリア「……まさかここまで簡単に訓練機の使用許可が下りるだなんて……」
箒「真、始めるぞ。武器を出せ」
シン「そ、そうだな」
箒「ではっ、参る!」
セシリア「参らせるわけにはいきませんわ!」
箒「ええい、邪魔をするなら斬るぞ!」
セシリア「訓練機ごときに遅れをとるほど優しくはなくってよ!」
シン「ああああっ!!もうめんどくさい!二人ともまとめてかかってこいよ!」
箒「……真……なめられたものだな。私も……」
セシリア「……シンさん……そんな軽口二度と叩けなくして差し上げますわ!」
シン「ソードシルエット!」
箒「刀で勝負を挑むとは……笑止!」ブオンッ!
シン「そんな簡単にやらせるかよ!」ギィィンッ!
シン「フラッシュエッジ!」フォンッ!
箒「くっ……!」
セシリア「背中ががら空きでしてよ!」キュィィンッ
シン「ブラストシルエット!」
シン「くらええええっ!!!」ドシュュゥゥゥンッ!!!!
セシリア「え、遠距離射撃までこなせますのっ!?」
数十分後
セシリア「二人でも……」
箒「勝てない……」
シン「はぁ……はぁ……それでもギリギリだったぞ……」
セシリア「な、何で勝てませんの……」
シン「まずは相手の特性と攻撃、動き方とかを戦闘パターンから把握すればいいって誰かに聞いた気がするんだよ」
箒「……作戦でも負けていたと言うのか」
セシリア「……鍛え直しですわね」
シン「じゃあ俺は先にピットに戻っとくからな」
鈴「おつかれ。タオルとスポーツドリンク持ってきたわよ」
シン「ああ、ありがと」
鈴「シンさぁ、私がいなくて寂しかった?」
シン「まあ遊び相手が減るのは大なり小なり寂しいしな」
鈴「そうじゃなくてさぁ?」
鈴「久々にあった幼馴染みなんだから、色々ということがあるでしょうが」
シン「……弾が言うには、ヨウランもヴィーノもハイネ先生も元気らしいぞ」
鈴「そうじゃないっての!」
鈴「例えばさぁ……」
箒「あー、ゴホンゴホン!」
箒「真、お前はここでシャワーを浴びていけ。私は部屋で浴びる」
シン「あ、ああ。わかったよ」
鈴「……シン、今のどういう事?」
シン「箒とは相部屋だからな。半ば無理矢理だったけど」
鈴「なんでよっ!?おかしいでしょ!」
シン「俺は助かってるけどな。初対面の人と同じ部屋にされるよりはマシだったし」
鈴「……ったら、いいわけね」
シン「え?」
鈴「幼馴染みだったら、いいわけね!?」
鈴「覚えときなさい、幼馴染みは二人いるってこと!」
シン「別に忘れてないんだけどな……」
シン「なんだったんだよ、ホントに」
夜 1025室
鈴「ってことで部屋かわって!」
箒「ふ、ふざけるな!」
ワーワー!ギャーギャー!
シン「静かにしろよ!うるさくて本が読めないだろ!」
鈴「じゃああんたが決めなさいよ!あたしとこいつ、どっちがいいのか!」
シン「えっ……いや……(正直どっちでも……)」
箒「ええいっ!出ていかないのならば力ずくで!」
シン「箒!やめろっ!」
バシィンッ!
鈴「……今の、生身の人間なら本気で危ないよ」
箒「う……」
シン「鈴の言う通りだな。いっつも叩かれそうになる俺の立場にもなれよな!」
箒「お前は何回振っても避けるわ掴むわで当たったことがないだろう!」
鈴「相変わらず人間離れしてんのね……」
鈴「……まあいいわ。ところでシンさぁ、私との約束覚えてる?」
シン「約束?……えーっと確か、鈴が料理上手くなったら、毎日酢豚を……」
鈴「そう!それよ!」
シン「奢ってくれる?……だったよな?」
鈴「………………はい?」
シン「意外と俺も記憶力あるのかもーー」
ブオンッ!
ガシッ
シン「あぶなっ!いきなり蹴ってくるなよ!」
鈴「なっ!離しなさいよっ!」
シン「……な、なあ?鈴……」
鈴「な、なによっ!」
シン「その……掴んどいてなんなんだけどさ……スカートで蹴りをすると……その……パンツが……」
鈴「……!!!!??!?!??!!?」
鈴「最ッッッッ底!!!!約束もちゃんと覚えてないし……………み、見られるし!犬に噛まれて[ピーーー]!」
シン「あっ、おい!鈴、待てよっ!」
箒「……真」
シン「……なんだよ箒?」
箒「馬に蹴られて地獄に落ちろ」
今日はここまでです。
原作一巻分もついにクライマックスですね。
頑張ります。
要望・指摘点などありましたらお願いします。
シンちゃんは病気への耐性以外は遺伝子弄くられていないんじゃないかと言われているのに、
徒手格闘ではZAFTアカデミーで最優秀、教官を打ちのめすレベルなんだっけ?
なお、ナチュラルのマリュー・ラミアス(ry
翌日
シン「もう日程表張ってあるのか」
箒「そうみたいだな」
シン「えーっと、俺の最初の相手は……」
シン「えっ」
箒「?どうした真、そんな鳩が豆鉄砲を食らったような……えっ」
シン「……初戦が……鈴……?」
シン(あの怒りようだったし……生きて帰れるのかよ……)
>>195 例えるなら旧劣等種みたいな、コーディネートされるところとは別に先天的な戦闘本能やらセンスやらがシンにはあるんじゃないですかね?
翌月 クラス代表対抗戦当日
シン(負けたら言うことなんでも一つ、か……)
シン「……どうしよう」
シン「そんなことは勝ち負けがついてからでいいよな。……それより……シェンロンって……絶対野菜みたいな名前の宇宙人のアレだよな……」
シン「もうややこしいからコウリュウの方でいいや」
「それでは両者、規定の位置まで移動してください」
鈴「シン、今謝るなら10000分の1くらいは手加減してあげてもいいわよ?」
シン「手加減なんていらないさ。全力でこいよ!」
鈴「一応言っておくけど、ISの絶対防御も完璧じゃないのよ?シールドエネルギーを突破する攻撃翌力があれば、本体にダメージを貫通させられる」
シン「だからどうしたんだよ?」
「それでは両者、試合を開始してください」
シン「ソードシルエット!」
ガキィィン!
鈴「ふうん。初撃を防ぐなんてやるじゃない。けど……」
ブオンッ!
ギィィンッ!
ゴゥッッ!!
シン(このままじゃ消耗戦になる!一度下がって……)
鈴「甘いっ!」
シン(何か来るっ……!避けるのは間に合わない……)
シン「なら……!うおおおおおおおおっ!!!」
グオンッ!
鈴(この状況で体当たりっ!?……狙いがずれちゃうじゃない!)
ズガン!
シン「……空気砲か?」
鈴「へぇ……よく今の一瞬でわかったわね。正確には衝撃砲だけど」
シン(……不用意には近付けないけど、だからって離れれば砲撃される……どうすればいいんだよ……)
鈴「考え事してる暇はないわよ!」
ズガン!ズガン!
シン「うわぁっ!?」
鈴「なんで避けられんのよ!」
ズガン!ズガン!
シン「……どうする……俺……」
シン(あの空気砲を撃たれる前に……一気に近づけば!)
シン「鈴!……本気でいくぞ」
鈴「そ、そんなの当たり前じゃない……。と、とにかく格の違いってやつをみせてあげるわよ!」
シン「瞬間加速……!」
シン「はああああああっ!!!」
ズドオオオオオオオオオオンッッッッッ!!!
シン「!?」
シン「な、何が起こってるんだよ!」
鈴「シン!試合は中止よ!すぐにピットに戻っーー」
ビキュィィィンッ!
鈴「きゃあああああっ!!!」
シン「…………!!」
???「pppppp……」
ギュゥゥゥンッ……
鈴(やられるの……?こんなところで……)
キュィィインッ……
シン「やめろぉぉぉぉおおおおお!!!!!!」
ズガァァァァァンッ!!!
???「ppp……pp……」
シン「鈴、龍砲で支援してくれ!」
鈴「あ、あんたはどうすんのよ!」
シン「全部の武器を叩き込めるだけ叩き込む!」
鈴「失敗したら殺されるのよ!?」
シン「俺はもう誰も死なせたくない!死なせたくないからやるんだ!だから……」
鈴「……っああもう!わかったわよ!ほら、タイミング合わせて!」
鈴「3……」
シン「2……」
鈴シン「「1……!」」
鈴「喰らっときなさい!」
ズガン!ズガン!ズガン!
???「pp……ppppp」
ブッピガン!
鈴「シン!」
シン「くらええええええええっ!!!!」
ズバアアアンッ!
シン「ブラストシルエット!全ッ!弾ッ!発射ァ!」
ドシュシュシュシュシュゥ……ドガァァァァァァ!!!!
シン「フォースシルエット!……こいつはここで終わらせる!」
???「p……pp……」
シン「これで……!!!終われぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
ザンッッッッ!!!!
シン(あれ?……ここは……)
シン(ベッドの上……?)
千冬「未確認の敵に特攻をしかける奴があるか。この馬鹿者」
千冬「……確かに私も破壊されたときに自動的に爆発するとは予想外だったが」
千冬「だが、まあ……よく生きて帰ってきてくれた。私はそれだけで十分だ」
千冬「ホントに……良かった……」
シン「千冬……姉……」
千冬「ああ、起きたのか」
シン(ホントは全部聞いてたんだけどな……)
千冬「体に致命的な損傷はないが、全身が打撲している。数日は地獄だと思うが、命が拾えただけマシだと思え」
シン「……千冬姉」
千冬「うん?なんだ?」
シン「心配かけて……ごめん」
千冬「……心配などしてないさ。なにせお前は私の弟だからな」
千冬「私は後片付けがあるから仕事に戻るが……少し休んだら、部屋に戻っていいぞ」
箒「あーゴホンゴホン!」
シン「箒?どうしたんだ?」
箒「今日の戦いのことだが」
シン「もしかして今日の試合、無効試合になってるのか?」
箒「あんな乱入事件があったんだ。当然だ!」
箒「だが、わたしが言いたいのはそこじゃない!お前は何を考えてるんだ!」
シン「えっ?」
箒「倒したから良かったものの、あのような事故、お前が対処する必要は無かっただろう!?なぜ危険を犯してまで挑むなんて真似をしたんだ!」
シン「……たくないから……」
シン「俺はもう……目の前で誰も死なせたくないから、だからだよ」
箒「……真……」
シン「でも、心配してくれてありがとな!」
箒「し、心配などしてないからな!」
箒「私は先に部屋に戻る!」
シン「あー、はいはい。わかったわかった」
箒「……真」
シン「なんだよ?」
箒「戦ってるお前は……その……か、かか……」
箒「やっぱりいい!」
バタムッ!
シン「……なんだったんだよ……」
鈴「シン?起きてる?」
シン「ああ、鈴か。どうしたんだよ?」
鈴「どうしたって……仮にも助けてくれた相手のお見舞いすっぽかす程、あたしも酷い奴じゃないわよ」
シン「そういえば今日の試合無効になったんだろ?決着はどうする?っていっても、次の日程も決まってないけどさ」
鈴「ううん、それはもういいわよ」
シン「なんで?」
鈴「と、とにかく!あたしが良いって言ったらいいのよ!」
シン「あとさ、その……鈴、色々ゴメンな……」
鈴「いいのよ……あたしもムキになってたし……お互い様ってことで!」
シン「そういえばさ、鈴が日本にいるってことは、また店やるのか?鈴の父さんの料理、また食べれるのか?」
鈴「……もうお店はしないんだ……。離婚したから……」
シン「そうだったのか……」
鈴「……家族って難しいよね」
シン「……そうなのかもな」
鈴「ま、まあ!父さん程じゃないけど、あたしだって料理できるからさ!またつくってあげるわよ!」
シン「ホントに?じゃあまた頼むな!」
鈴「任せなさいって!」
シン「……あ、そうだ」
シン「確かあの約束、「料理が上達したら、毎日あたしの酢豚食べてくれる?」が正確だったよな。料理、上手くなったんだろ?」
鈴「え、あ、う……」
シン「なあ、それってもしかして違う意味だったのか?俺は毎日奢ってくれるってことだと思ってたんだけどさ」
鈴「いや、その……間違ってないこともない……というかーー」
セシリア「シンさん?具合はいかがですか?」
セシリア「な、なんであなたがここに……」
鈴「なんでって、幼なじみだからに決まってるじゃない!あんたこそなんでいるのよ?」
セシリア「わたくしはクラスメイトですし!それに今のシンさんのコーチはわたくしでしてよ!」
鈴「じゃあ明日からはあたしがコーチやったげる。代表候補生だし」
セシリア「ダメですわ!」
鈴「いいに決まってるわよ!ねぇ、シン!」
セシリア「シンさんからも何か言って差し上げてくださる!?」
シン「決着がついてないし、鈴と戦いたい気もするな。やっぱり」
セシリア「それを言われると……」
鈴「じゃあ今後はあたしがコーチね!」
セシリア「何を言ってますの!?勝負がついてないから戦いたいとシンさんは言ったんですから、勝負がついたらさっさと何処かへ行ってくださる?」
鈴「偉そうにふんぞり返って……弱いくせに」
セシリア「なんですって!?」
鈴「なによ!?」
シン(頼むから……俺を休ませてくれ……)
同時刻 地下
山田「織斑先生、例のISの解析結果が出ました」
千冬「ああ。どうだった」
山田「あれは……無人機です。」
山田「それも、登録されてないコアで動いてました」
千冬「……そうか」
千冬(束……お前はまた、シンのような子を作る気なのか?)
シン「この後、全く味のしない中華を箒に食べさせられたり、一人部屋に引っ越すことになったり、学年別個人トーナメントに優勝したら付き合ってもらうとか言われたのはまた別の話」
今日はここまでです。
次回からは二巻分の話になります。
要望・指摘点などありましたらお願いします。
六月頭、日曜日
弾「で?」
シン「で?ってなんだよ?」
ヴィーノ「お前IS学園入ったんだろ?」
ヨウラン「中学の時以上にラッキースケベしてんだろ?」
シン「そ、そんなこと!」
ハイネ「ま、お前の携帯のメールみりゃ、隠さなくても分かるんだけどな」
ヴィーノ「おっ?どれどれ……」
ヨウラン「……これは」
弾「うわぁ……マジかよ……」
「「「HAHAHAHAHA☆……ぶっ[ピーーー]!!!」」」
シン「まあとりあえず、鈴が転入してきてくれて助かったな。話し相手ほとんどいなかったし」
ハイネ「鈴って言えば、確かアイツシンのことがーー」
弾「はいはい!ストップストップ!」
ヴィーノ「そーいうのは本人が言わなきゃまずいって!」
ハイネ「ま、それもそうだな!」
シン「?なんの話なんだよ?」
弾「なんでもねーよ!」
ヨウラン「よっし!また俺の勝ち!」
シン「よそ見してる間に攻撃は卑怯だろ!」
ヴィーノ「じゃあ次俺な!」
ヨウラン「いくら初めてだからって弱すぎんぞ?」
弾「まあ使ってるのがメイルシュトロームってのもあるけどな……」
シン「千冬姉がいれば……くそぅ」
蘭「お兄とバカ3人!!さっきからお昼できたって言ってんじゃん!サッサと食べに……」
シン「あっ、久しぶり。お邪魔してるよ」
蘭「しっ、真……さん!?」
シン「?ああ、そうだけど」
蘭「い、いや……あの、き、来てたんですか……?全寮制の学園に通ってるって聞いてましたけど……」
シン「ああ、うん。今日は家の様子見に来たんだけど、こいつらに呼ばれたからさ」
蘭「そ、そうですか……」
シン(……なんかよそよそしい気がするんだよな……もしかして俺の事嫌いなのか?)
蘭「そんなことないです!」
シン「えっ?」
蘭「いや、なんか……その……言わなきゃいけない気がして……」
シン(……心読まれた?)
シン「じゃあみんな、下におり……あれ?」
蘭(……お兄のメモ?)
『俺たちがなんとかして爺さんの足止めしとくから、二人で飯食ってこい。 理想の兄貴より』
蘭「……真さんっ」
シン「どうした?」
蘭「これから二人で何処かに食べに行きませんか?」
シン「えっ?でも下でご飯が出来てるって」
蘭「真さんの事聞いてなかったんで!人数分ないんです!」
シン「いや、でもちょっとくらいまてーー」
蘭「じゃあ着替えてきますね!」バダムッ!
シン「……まあいいや」
ファミリーレストラン ブルーコスモス
蘭「ふ、二人で出掛けるのって初めてですね」
シン「そうだなっ。いっつも弾とかもいたし」
「ご注文はなににするっ!」
シン「じゃあ、この『今まで誰もできなかったセット』で」
蘭「わ、私は……この『ヤッター低カロリースタミナランチ』で」
「あいよっ!すぐに届けるぜ!」
シン「後は来るまで待つだけだな」
蘭「あ、あのっ……!し、真さんに聞いてほしいことが……」
シン「ああ、言ってくれよ」
蘭「そ、その……わ、わたし!」
セシリア「あらあらしんさんこんなところであうなんてきぐうですわねー」
鈴「そうねーってらんもいるじゃないひさしぶりねー」
箒「…………」
シン「3人とも今日はどうしたんだ?」
セシリア「久々に外出しようと思いまして!」
鈴「お腹減ったからファミレスに来たのよ!」
箒(こいつらがストーキングするのをたすk……下手な行動を起こさぬよう監視しに来た……等と言ったらどうなることか)
蘭「あ、あの……鈴さんは分かりますけど、横の二人は……?」
シン「ああ、こっちが篠ノ之箒、んで、そっちがセシリア・オルコット」
箒「よろしく」
セシリア「よろしくお願いしますわ!」
蘭「よ、よろしくおねがいします……(この人たちのせいで私の一斉一代の大イベントがー!)」
鈴(そう簡単に抜け駆けさせるわけないじゃない!)
セシリア(発信器まで付けた甲斐がありましたわ!)
シン「まあせっかく揃ってるんだし、みんなで食べるか。蘭もいいよな?」
蘭「えっ、あっ……はい(絶対嫌です)」
数時間後
弾「で、うまくいったのか?」
蘭「……ダメでした……」
弾「シンは?」
蘭「ファミレスで真さんのクラスメイトの人たちに会って、そのままみんなで回った後、普通に帰っちゃった……」
弾「お、おう……」
蘭「……お兄。私決めたよ」
蘭「私IS学園に入る!」
弾「……は?」
今日はここまでです。
IS本編読み返してても、やたら蘭の出番が少なかったんで、ちょっと盛ってみました。
要望・指摘点などあればお願いします。
同時刻 IS学園
シン「……そういえば個人トーナメントは今月だったっけ」
シン(千冬姉が見てて恥ずかしくない程度には頑張らなきゃな)
鈴「シン、いる?」
シン「いるぞ」
鈴「食堂いくわよ。あんたもそろそろいこうと思ってたんじゃないの?」
シン「まあな。じゃあ行くか」
同時刻 IS学園
シン「……そういえば個人トーナメントは今月だったっけ」
シン(千冬姉が見てて恥ずかしくない程度には頑張らなきゃな)
鈴「シン、いる?」
シン「いるぞ」
鈴「食堂いくわよ。あんたもそろそろいこうと思ってたんじゃないの?」
シン「まあな。じゃあ行くか」
「あ、飛鳥くんやっほー」
「えっ!?あ、飛鳥君!?」
のほほん「やー、まこりーん」
シン「ま、まこりん?」
のほほん「真って漢字でまことともよむでしょー?だからまこりんなのだよー」
シン「ま、まあいいけどさ……」
のほほん「それよりまこりーん。私とかなりんと一緒に夕飯しようよ?」
シン(……けっこう小さいなー)
鈴「残念、シンはあたしと夕飯するの」
のほほん「わー、りんりんだー。勇気がでそうだね?」
鈴「そ、その呼び方はやめてよ!」
シン(リンリンとか懐かしいな。昔アレで5、6人病院に送って先生に怒られたんだよな)
シン「まあまあ、落ち着けって。別にみんなで食べればいいだろ?」
鈴「よくないけど……まあいいわよ」
シン「……ないアルよ?」
鈴「ふんっ!」ブォンッ!
シン「あぶなっ!」
鈴「なんで当たんないのよ!」
シン「当たったら痛いだろ!」
鈴「……はぁ……もういいわよなんでも」
シン「ところで、そのかなりんって子はどっか行っちゃったぞ?」
のほほん「おわー。ほんとだーいないー」
のほほん「あー……待って?」
シン(足おそいな……)
鈴「…………」
シン「なんだよ?」
鈴「なに?シンってモテるの?」
シン「男が一人だけだから珍しいんじゃないか?」
鈴「ふーん……まあいいけどね」
「ねえねえ聞いた!?」
「えっ?なんの話?」
「飛鳥君の話よ!」
「それも最上級にいい話!」
「飛鳥君には内緒よ!実は今度の学年別個人トーナメントで……」
シン「あそこのテーブル、すごい人だかりだな」
鈴「トランプでもやってんじゃないの?」
「きゃー!」
「それホントに!?」
「ヤッタアアアアアアア!!!」
鈴「シン」
シン「ん?」
鈴「あんた……いつになったら貝食べられるようになるのよ」
夕食後
箒「……」
シン「よ、よお箒」
箒「な、なんだ真か」
シン「……」
箒「……」
鈴「あんたたちなんかあったわけ?」
「「いや!別になにも!」」
鈴「明らかになんかあったでしょ……」
シン「そ、そんなことないさ。うん」
箒「そ、そうだぞ。では私はこれで!」
鈴「……じゃ、あたしは部屋に帰るから」
シン「ああ。誘ってくれてありがとな」
鈴「たまにはあんたから誘いなさいよ」
シン「あ、ああ」
鈴「うん。じゃあね」
翌日
千冬「今日からは本格的な実践訓練を開始する。訓練機ではあるがISを使用しての授業になる。気を引き締めるように」
千冬「各人のISスーツが届くまでは学校指定のものを使ってもらう。が、忘れたら学校指定の水着で受けてもらうからな。それもないなら下着でやれ」
千冬「では山田先生、ホームルームを」
山田「は、はいっ」
山田「ええっとですね。今日はなんと転校生を紹介します!しかも二名です!」
「「「えええええええっ!!!??」」」
シン(普通分散させて別々のクラスにいくんじゃないか?)
???「失礼します」
「………………」
シャル「フランスから来ました、シャルル・デュノアです。不馴れなことも多いと思いますが、よろしくお願いします」
「お、男……?」
シャル「はい。こちらに僕と同じ境遇の方がいると聞いて本国より転入を……」
「きゃ……」
「きゃあああああああああああーーーーー!!!」
「男子!二人目の男子!」
「しかもうちのクラス!」
「母性をくすぐられる美形!」
「地球に生まれてよかったー!!!!」
シン(……男?)
千冬「あー騒ぐな。静かにしろ」
山田「み、皆さん静かに!まだ自己紹介は終わってませんからー!」
ラウラ「……」
シン(……なんだろ。どこかで似たような人を見たことある気が……)
千冬「挨拶をしろ。ラウラ」
ラウラ「はい、教官」
千冬「ここでは織斑先生だ」
ラウラ「了解しました」
ラウラ「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」
「「「…………」」」
ラウラ「以上」
(((…………ええぇ…………)))
ラウラ「……!貴様が……」
ブォンッ!
シン「甘い!」
シュンッ!
ラウラ「……!」
シン「それ以上はやめろよ。動いたら裂く」
千冬「いいからお前たちはナイフをしまえ。山田先生が気絶してるぞ」
ラウラ(私がナイフの速度で負けた……?)
ラウラ「だが……私は認めない。貴様があの人の弟であるなど、認めるものか」
シン「……黙れよ。殺すぞ」
千冬「ラウラ、いいから席につけ」
ラウラ「……了解」
シン「……そんなことは……俺が一番わかってるんだよ……」
千冬「…………ではHRを終わる。各人はすぐに着替えて第二グラウンドに集合。今日は二組と合同で訓練を行う。解散!」
今日はここまでです。
ラウラをやっと出せました。ラウラ。まだ悪役みたいな感じだけど取り敢えずラウラ。うんラウラ。あ、後シャルも。
要望・指摘点などあれば、お願いします。
千冬「飛鳥、デュノアの面倒を見てやれ」
シン「嫌です」
シャル「えっ」
千冬「……一応、同じ男だろう」
シン「嫌です」
千冬「いいから行け」
シャル「えっと、君が飛鳥君?初めまして。僕は」
シン「いいからいくぞ」
第二アリーナ更衣室
シャル「じゃあ着替えなきゃね」
シン「その前に……」
シン「シャルル……だっけ?女だよな?」
シャル「えっ?……ええっ!?」
シャル「な、なんでわかったの!?」
シン「あ、当たってたんだな」
シン「なんかそんな気がした……から?」
シャル「ええぇ……」
シン「中学の頃にさ。学園祭で男子が女装、女子が男装してどれだけ似合ってるかみたいなコンテストやったことがあるんだよ」
シン「そん時に知り合いの妹が見学しに来てた客だったんだけど男装させられて、そのまま優勝したんだよ」
シャル「うん。それで?」
シン「確かに似合ってたけど、やっぱり女子は女子って言うかさ。なんか、分かるんだよな。やっぱり」
シャル「うぅん……せっかく髪まで切ったのになぁ……」
シャル「ところで、飛鳥君はどうなったの?」
シン「アイドルみたいな衣装着せられて、優勝したけど」
シン「って!そろそろ行かないとまた千冬ね……織斑先生に叩かれる!シャルル……じゃなくて、ええっと……」
シャル「シャルロット・デュノア。シャルロット……だとちょっと長いかな?」
シン「じゃあシャルな!俺もシンでいいからさ」
シャル「うん!じゃあいこうか、シン」
移動中 廊下
シン「そういえば、そのスーツ。なんか着やすそうだよな」
シャル「あ、うん。デュノア社製のオリジナルだよ。ベースはファランクスだけど、ほとんどフルオーダー品」
シン「デュノア……?シャルとおんなじだな」
シャル「僕の父が社長やってるんだ。一応フランスだと一番大きいISの会社じゃないかな?」
シン「へぇ、そうなのか。仲はいいのか?」
シャル「……実は、そんなに……」
シン「家族とは仲良くしなきゃダメだ!絶対!」
シャル「う、うん……お父さんはちゃんと見てくれるんだけどね……今のお義母さんが……」
シン「……家族がいるだけいいと思うんだけどなぁ……俺は」
シャル「そんなこと言ったらシンだって、あの織斑千冬さんの弟だなんてすごいんじゃないかな」
シン「俺は……そんなことないさ……」
シン「っと、そろそろ外に出るぞ」
第二グラウンド
千冬「遅い!」
バシィィンッッ!
シン「すいません!」
セシリア「スーツを着るだけでどうしてこんなに時間がかかるのかしら?」
シン「道で混んでたんだよ」
セシリア「ウソにすらなってませんわよ?」
シン「道が混んでたんだよ」
セシリア「言い直しても遅いですわ!まあシンさんは女性とのご縁が多いようですから?そうでないと2ヶ月続けて女性からはたかれたりはしませんわよね?」
シン「両方はたかれてないけどな」
鈴「なに?あんたまたなんかやったの?」
セシリア「こちらのシンさん。今日来た転校生にナイフで刺されかけましたの」
シン「動いたら首落としてたけどな」
鈴「はあっ!!?あんたいい加減にナイフ持ち歩くのやめなさいよ!」
シン「いや、許可はもらってるんだけどさ」
鈴「それでもよ!バカなの?!」
千冬「安心しろ。飛鳥以外にもバカは二人いる」
バシィィンッッ!バシィィンッッ!
セシリア「くっ……なにかあればすぐポンポンとぉ……」
鈴「……シンのせいシンのせいシンのせい……」
シン(……理不尽すぎるだろ……やっぱり裁判の準備しといた方が……)
ブォンッ!
シン「あぶないっ!」
鈴「避けんなって言ってるでしょ!」
千冬「よし。鳳とオルコット。元気が有り余ってるようだな。戦闘の実演をしてもらおうか」
セシリア「な、なんでわたくしまで……」
今日はここまでです。
ちょっと少なめですいません。
シンの女装は種キャラ劇場のアレです。はい
要望・指摘点などあれば、お願いします。
千冬「いいからはじめろ。もし頑張ればあいつに良いところを見せられるかもしれんぞ?」
セシリア「イギリス代表候補生であるこのわたくし、セシリア・オルコットの出番ですわね!」
鈴「それはこっちの台詞よ!」
千冬「慌てるなバカども。対戦相手は……」
キィィィイン
山田「ああああーっ!ど、どいてくださいーっ!」
シン「い、インパルス!」
ドゴォォォオン!!
シン「結構……あぶなかった……」
山田「ああぅ……飛鳥くんごめんなさい……」
千冬「まあ……その……なんだ。お前達二人の相手は山田先生にしてもらう」
セシリア「あらあら?楽勝ですわね」
鈴「余裕よ余裕!シン、みてなさいよ!」
山田「……いきますよ!」
千冬「ちょうどいい。デュノア、山田先生がつかっているISの解説をしてみせろ」
シャル「あっ、はい」
シャル「山田先生の使用しているISはデュノア社製『ラファール・リヴァイヴ』です。第二世代開発最後発の機体ですが……うんぬんかんぬん」
千冬「ああ、その辺でいい。……終わるぞ」
セシリア「こ、このわたくしが……」
鈴「あ、あんたねぇ……なに面白いように回避先読まれてんのよ!」
セシリア「り、鈴さんこそ!無駄にばかすか撃つからいけないんですわ!」
鈴「それはこっちの台詞よ!エネルギー切れるくせにすぐにビット出して!」
ワーワーギャーギャー!
シン「あれどっちもどっちだよな」
シャル「……だね」
千冬「さて、これで諸君にもIS学園教員の実力は理解できただろう。以後は敬意を払うように」
千冬「今回の実習は八人グループで行う。各人専用機持ちをグループリーダーに固まっておけ。では分かれろ」
「飛鳥君、一緒にがんばろ!」
「わかんないところ教えて?」
「デュノア君の操縦技術をみたいなぁ」
「ね、ね、私もいいよね?同じグループにいれて!」
シン(やりたくない……)
シャル「べ、別々に分かれなきゃ駄目だよ?ね?」
千冬「ああ、めんどくさい!おい馬鹿者ども!出席番号順に一人ずつ各グループに入れ!」
シン「織斑先生。頭痛が痛いんで保健室行っていいですか?いってきます」
千冬「逃がさんぞ」ガシッ
山田「ええっと、これから訓練機を一班一体取りに来てください」
シン(……良い胸してr)
ギュオン!
シン「のわぁっ!?」
箒「何をしている。さっさと始めるぞ」
シン「あ、ああ」
シン(こ、ここはフレンドリーに……)
「飛鳥君、ISの操縦教えてっ」
「IS重ーい。私箸より重いもの持ったことなーい」
「実戦は基本ツーマンセルよね。ってことで飛鳥君私と組みましょ!」
「専用機いいなーうらやましいなー」
シン(……帰りたい……)
少ないですが、今日はここまでです。
明日はもうちょっと書けるかな……。
要望・指摘点などあれば、お願いします。
?数時間後?
シン「やっと終わった……」
シャル「シン、お疲れさま」
シン「ああ……」
シャル「人に教えるのって大変だよね……」
シン「ホントにな……。大体なんでISに乗るのに、俺が抱き上げなきゃいけないんだよ……」
シャル「あははは……」
シン「……そういえばさ、シャルは着替えどうするんだよ?女と一緒に着替えるのは……っていっても着るときは同じだったよな」
シャル「えっ!?……着るときは先に着てたけど……うーん……じゃあシンが着替え終わるまで待ってるよ。そのあとで僕も着替えるからさ」
シン「わかったよ」
更衣室
シン「……なんで俺のスーツだけこんな赤い宇宙服みたいなやつなんだ?」
シン「まぁいいや。シャルの為にも早く着替えないとな」
シャル「……そろそろ大丈夫かな」
シャル「もういないみたいだし」
シャル「ふぅ……またコルセットつけなきゃいけなーーーー」
シン「あれ?誰かいるのか?」
シャル「い…………」
シン「……お、大きい」
パシィッ!
シャル「ご、ごめん!」
シン「お、俺こそごめん!」
シャル「まだいるなんて思わなくて……」
シン「忘れ物したから取りに入ったら誰かいたからさ……」
シャル「でも、僕以外誰が入るの?」
シン「…………」
シャル「……シンのえっち」
シン「ぐ、偶然だって!」
シャル「ホントに?」
シン「ホントに!」
シャル「……まあ、シンはそんなことする人じゃないしね……」
シャル「でもそれって、僕のこと忘れるくらい大事なもの置いていっちゃったってこと?」
シン「ん?ああ、まあな……」
シャル「……それ見せてくれたら、許してあげる」
シン「……これだよ」
シャル「ピンク色の……携帯かな?」
シン「もういいだろ?」
シャル「う、うん。ありがとう」
シン「……そろそろ昼飯食べに行こうぜ。今日は天気もいいし、屋上で箒たちと食べる約束してるしな。早くいかないと殴られる」
シャル「じゃあ急いで行かなきゃね」
屋上
箒「……おい。なんでこいつらがいるんだ」
セシリア「なにか?」
鈴「問題?」
シン「ホントは3人くらいで静かに食べたいんだけどさ、セシリアも鈴も大勢で食べた方が良いって言うからさ」
箒「た、確かにそうかもしれんが……」
鈴「はい。これシンの分」
シン「酢豚じゃないか!これ、鈴が作ったのか?」
鈴「そうよ。またつくってあげるって約束したしね」
セシリア「わたくしもサンドイッチを用意してみましたの。よろしければおひとつどうぞ?」
シン「あ、ああ」
シン(確かにセシリアの料理は味がしない方がマシなくらい美味しくないけど、今日こそは……)
シャル「ええと、僕が同席してもよかったのかな?」
シン「気にするなよ。大丈夫だからさ」
シャル「うん、ありがとう。やっぱりシンは優しいよ」
箒「……早く私のも受けとれ」
シン「あ、ああ」
シン「じゃあ、早速。……おおっ!」
シン「どれも美味そうだな!ありがとう、箒!」
箒「き、気にするな」
シン「じゃあこの唐翌揚げから……」
シン「……これは……ショウガと醤油におろしニンニク、ちょっとだけコショウと……後はなんだろ……」
箒「ああ、隠し味に大根おろしを入れてある。……それにしても、よく一口でそこまでわかるな」
シン「家族なんていなかったしな。自分で家事やらないと飯も食えないし」
セシリア「でも織斑先生がいるんじゃありませんの?」
シン「千冬姉はただでさえたまにしか家に帰ってこないのに、家事なんて欠片も出来ないしな……」
シャル「意外な一面、っていうのかな?」
箒(この間のゴミ屋敷はそういうことか……)
シン「それにしても結構仕込みに時間と手間がかかるんじゃないか?これ」
箒「自分で食べたくなったの余りだ。気にすることはない」
シン「でも作ってもらって終わりってのもアレだし、今度は俺が箒に作ってやろうか?」
箒「!?……い、いいのか!?」
シン「まあ作ってもらったしな」
セシリア「わ、わたくしにも!」
鈴「わ、私にも!」
シン「ああ、いいぞ」
シン「っと、次は鈴の酢豚な」
鈴「食べて驚かないでよ?」
シン「……うーん、なんというか……まあ及第点ってところか?」
鈴「な、なんでよ!美味しいでしょ!?」
シン「美味しいけどさ……まだまだだな。やっぱり」
鈴「……精進します」
シン「んで……最後はセシリアのサンドイッチ……」
セシリア「ひとつと言わず全部召し上がっていただいても構いませんのよ!」
シン「じゃあ、いただきます……」
シン「……なあ、セシリア」
セシリア「な、なんでしょうか」
シン「……料理の練習しよう。な?」
セシリア「…………はい……」
シン(その後聞いた話だと、セシリアは一流シェフから料理を習って、ちょっとだけマシになったらしい。……ちょっとだけ)
今日はここまでです。
シャルがシンと絡ませやすすぎて……。
要望・指摘点などあれば、お願いします。
午後の訓練中
ラウラ「おい」
シン「……なんだよ?」
ラウラ「貴様も専用機持ちだそうだな。ならば話は早い。私と戦え」
シン「嫌だ。時間の無駄だし」
ラウラ「時間の無駄だと?ふん、負けることを恐れて逃げるのか」
シン「理由もないし、絶対に俺なら勝てる。だから無駄だっていってるんだよ」
ラウラ「貴様に理由がなくても、私にはある。そして勝つのは私だ」
シン「……逆恨みすんなよ。俺だってあんなことになるとは思ってなかったんだ」
ラウラ「だが……貴様のせいで、教官は!」
シン(嫌でも覚えてる。俺が誘拐された日、千冬姉の大会連覇が潰えた日……そして、俺が初めてISを起動させた日だ)
回想
シン「くそっ!ここはどこなんだよ!」
シン「誰もいないのかよ!」
???「少し黙っていろ!」
シン「……!誰だよ……お前!」
???「……いいだろう。冥土の土産に教えてやる。我が名はサトー!欺瞞に満ち溢れたこの世界に、真なる平和を掲げるのだ!」
サトー「ISが出来てからだ……我等男性は皆一様に虐げられはじめた!人間と言うのは愚かな生き物だ。例えそれが自らの物でなくとも、女性はまるで自らがISを持ち、全てに置いて絶対的な優位にあるように騙る!」
シン「結局アンタは何が言いたいんだよ!」
サトー「私が望むのは平等だ!男尊女卑でも、女尊男卑でもない平等!……その為に、我々はISを破壊する判断をした。貴様はその餌だ」
シン「でも……だからって千冬姉に勝てるわけないだろ!」
サトー「甘いな。既にISを破壊するための兵器は存在しているのだよ」
シン「……!」
サトー「その名はユニウスセブン!範囲内に入ったISパイロットの脳に強制的に大量の情報を送りつけ、ISを操るための行動を阻害。最終的には強制解除される!」
サトー「強制解除してしまえばもう用済みだ。殺した後で、このリムーバーを使えば完全に初期化される。どうだ、いい計画だろう?」
シン「……(どうにかしてこいつを止めなきゃ……!)」
サトー「既にテストを兼ねてISを一機奪取してある。つまりこの機械は紛れもない本物だと言うことだ」
シン(……ナイフは……まだある)
シン「……だから……どうしたっていうんだよ!」ガタンッ!
サトー「ナイフを隠し持っていたか!だが……拘束を解いたところで無駄だ!」バシュンッ!
シン「ぐあぁっ!!?」
シン(足を……撃たれた……?)
サトー「そこで大人しく寝ていろ」
シン(くそっ……!また、またなにも出来ないのかよ……!)
シン「……これ……」
シン(……これは……IS……だよな……)ズリズリ……
シン(……動かないのは分かってる……でも……それでも……)
シン「……いちか……ばちか……動け……!IS!動けぇぇぇぇぇぇ!!!!」
シン(……それからのことはよく覚えてない。ただひとつ言えるのは、あの装置が起動されたらしいこと。何故か俺がISを使えて、何故か装置が効かなかったこと。……そして、千冬姉が棄権してまで助けに来た事が、無駄足になってしまったことだけだ)
シン(なんか、あの時は頭の中が急にクリアになって、何もかもやりたいように動けたんだよな)
ラウラ「貴様が居なければ、教官が大会二連覇を成し遂げることが出来るはずだったのだ!」
ラウラ「だが貴様のせいで出来なかった!……だから、私は貴様を認めない!」
シン「……否定はしないさ。あの時、もっと俺が強かったら……今でもそう思う。だけどな、それは俺と千冬ね……織斑先生との問題だろ?なんでお前が口出しするんだよ」
ラウラ「……問答無用だ」ゴガンッ!
ギィィンッ!
シャル「こんな密集地帯で戦闘を始めようなんて、判断力が足りないんじゃないかな?」
ラウラ「貴様……」
ラウラ「フランスのアンティークごときで私に挑むとはな」
シャル「量産の目処すら立たないルーキーよりは動けるだろうからね」
ラウラ「……ふん。今日は退こう」
シャル「シン、大丈夫?」
シン「ああ、助かったよ」
シャル「今日はもう上がろっか」
シン「そうだな」
シャルとシンの部屋
シャル「……はぁ……シン、遅いなぁ」
シャル「職員室で書類を書いてるみたいだけど……」
シャル(……シャワーでも浴びて気分を変えよう)
シン「流石にあんなに書類があるなんて思わなかったな……」
シン「……ってあれ?シャルは……シャワーか」
シン(……そういえばボディーソープ切れてたよな)
シン「おーい、シャル!」
シャル『シ、シン!?ど、どうしたの?』
シン「ボディーソープ切れてるだろ?ドアの前に詰め替えの、置いとくからな」
シャル『あ、うん。ありがとう』
シャル「ふぅ……ちょっとさっぱりしたかな」
シン「あのコルセットみたいなの、着けないのか?」
シャル「あれはね……ずっとつけてるとキツくて辛いんだよね……」
シン「じゃあ晩飯はどうするんだよ?」
シャル「……あっ」
シン「仕方ないな……適当な理由つけて持ってきてやるよ」
シャル「じゃあ……お願いね」
シン「……そういえばさ、シャルのISって第2世代のラファールとおんなじなんだよな」
シャル「うーん……ちょっと違うけど、ベースはそうだね」
シン「あんなにすごい改造って出来るもんなのか?」
シャル「……実はね。僕には腹違いのお兄さんがいるんだ」
シン「……腹違い?」
シャル「シン、僕はね?妾の……つまり父の浮気相手の娘なんだ」
シン「そうなのか?」
シャル「……うん。だから父の奥さん、つまり義母からはあんまりよく思われてなくて……」
シャル「でも、そんな中でもお兄さんは僕に優しくしてくれたんだ」
シン「そうなのか……」
シャル「でね、そのお兄さんがカスタムしてくれたのが僕のIS、ラファール・リヴァイヴカスタム?。正式名称Freisch?tz Rafale Cr?pusculeなんだ」
シン「……それってどういう意味があるんだ?」
シャル「えーっと、確か。黄昏の魔弾……だったかな」
シャル「……」
シン「黄昏の魔弾……なんかカッコいいな!」
シャル「僕もそう思うんだ!……兄さん……元気かなぁ」
シン「……なあ、シャル」
シャル「なにかな?」
シン「妾の子だとか、家族と仲が悪いとか……気にすんなよ。お前にはそのお兄さんと、俺がいるから!」
シャル「……!……シンは本当に優しいんだね」
シン「そんなことない」
シャル「ううん、シンは優しいよ。シンのお陰で、はじめて家族と向き合おうって気持ちになれたし」
シン「……家族は大事にしろよ?」
シャル「うん!」
シン「さてと、それじゃあシャルの晩飯取ってくるついでに、俺も食べてくる」
シャル「うん、いってらっしゃい」
廊下
シン「ふぅ……今日のメニューはなんだろ」
セシリア「シンさん!見つけましたわよ!」
箒「真!見つけたぞ!」
セシリア「一緒に食堂へ!」ガシッ
箒「いかないか!」ガシッ
シン「強制的にじゃないか!」
セシリア「そんなことはありませんわ!さあ、早く!」
箒「……少し気に食わんが、そういうことだ!」
「両手に花だね」
「幼なじみめぇ……!」
「専用機持ちってずるい……」
シン「離してくれよ……歩きづらい」
箒「この状況で他に言うことはないのか?」ギリッ!
セシリア「自分の幸福を自覚してないものは犬にも劣りますわね」ギリッ!
シン「……もうやだ」
今日はここまでです。
ラファールのアレは、ミゲルってフランス系の名前だなぁと思ってやりました。
要望・指摘点などあれば、お願いします。
箒「そうだ、真。これを見てみろ」
シン「……これって……真剣じゃないか?」
箒「名は緋宵。実家から居合いの練習の為に送ってもらったものだ」
シン「銃刀法って……まあ俺も人の事言えた義理じゃないんだけどさ」
箒「本来ならこれは夫婦刀でな。これともうひとつ、緋蝶なるものがあるらしいのだが……それはこの緋宵とちがって、存在すら疑わしいらしい」
セシリア「夫婦刀……箒さん?あなた絶対それ狙ってやってますわよね?」
箒「なんの事だ?」
シン「緋蝶……どっかで聞いたことあるような」
ハイネ「ビェックシ!……誰か俺の事噂してんのか?」
シン(この後の飯は、鈴も入ってくるわ、なんかよくわからない喧嘩が起きるわで、味も覚えてなかった)
自室
シン「ただいま……」
シャル「あ、シンおかえり。……なんか疲れてるみたいだけど、大丈夫?」
シン「真剣に斬られかけた……」
シャル「た、大変だったね……」
シン「あ、そうそう。ちゃんと飯持ってきたぞ」
シャル「うん。ありがとう。いただくよ……っ」
シン「どうしたんだよ?」
シャル「……は、箸がうまく使えないんだ……僕」
シン「安心しろ。念のために先割れスプーンももらってきたぞ!」
シャル「あ、ありがとう!」
シャル(ちょっと期待してたんだけどなぁ……あーんってしてくれるの)
シン「喉乾いたろ?お茶淹れてくるな」
シャル「うん」
同時刻
ラウラ「。」
同時刻
ラウラ「…………」
ラウラ(飛鳥真……)
ラウラ(唯一、教官の経歴に汚点を残した男……)
ラウラ(……お前が教官の弟だと?認めるものか)
ラウラ(どのような手段を使っても……排除してやる……!)
箒「……どうしたものか」
シン(?……箒、なにやってんだろ)
箒「いっそ何人か袈裟斬りして……」
シン「なに物騒なこと言ってんだよ」
箒「し、真っ!?い、いい、一体どうした?」
シン「とりあえず落ち着けよ……」
箒「あ、ああ……スゥー……ハァー……」
シン「よくわかんないけどさ、あんまり物騒なことすんなよ?」
箒「そうだな。もう大丈夫だ」
箒(そう。そもそも私が負けなければいいのだ。なにも問題はない)
数時間後
シン「それにしてもトイレが遠いのは辛いな……」
「なぜこんなところで教師など!」
「やれやれ……」
シン(?……あれは、千冬姉と……ドイツ人か?)
千冬姉「何度も言わせるな。私には私の役目がある」
ラウラ「このような極東の地でなんの役目があるというのですか!」
ラウラ「お願いです。どうかドイツに戻り、再びご指導を」
千冬「お前が何を言おうが、私にその気はない」
ラウラ「教官が教えるに値しない人間を教えたところで、教官が半分の力も出せず、あんなISを遊びかなにかと勘違いしているような奴等に身に付くはずが……」
千冬「そこまでにしておけよ。小娘」
ラウラ「……!」
千冬「随分と偉くなったものだな。たかだか十五歳で選ばれた人間気取りとは恐れ入るな」
ラウラ「わ、私は……」
千冬「いいか、お前は私の弟を含めてこの学園の生徒を格下に見れるほど力があると勘違いしているようだから言っておいてやる」
千冬「お前は半人前以下だ。私からしたらお前もあいつらも全員雑魚に過ぎん」
ラウラ「で、ですが……」
千冬「ここまで言ってもまだわからんのか。……ボーデヴィッヒ、これ以上私を失望させないでくれ」
ラウラ「…………はい」
千冬「わかったら先に教室に戻っていろ。いいな」
ラウラ「……了解」ザッザッザッ……
千冬「……シン、そこにいるんだろう?」
シン「……ちょっと言い過ぎなんじゃないか?」
千冬「アレくらいの方があいつにはちょうどいい」
千冬「それより飛鳥、早く教室へ戻らないと遅刻扱いにするぞ」
シン「あっ……!し、失礼します!」
千冬(……あの程度のものでも、改心してくれるといいがな……)
少し短めですが、今日はここまでです。
要望・指摘点などあれば、お願いします。
シン「ふぅ……もう放課後か」
シャル「あ、シン。ちょっと近接戦の動きで見てほしいところがあるんだけど、いいかな?」
シン「ああ、いいぜ。今日使えるアリーナは……」
箒「第三アリーナだ」
シャル「わあっ!?」
箒「そ、そんなに驚くほどの事か?」
シン「まあそりゃ知らない間に後ろに立ってたらな」
シャル「あはは……ごめんね、篠ノ之さん」
箒「まあ別に構わないが……。ところで近接戦の練習をするそうだな。私もついていっていいか?」
シン「箒は剣道の全国大会優勝者だし、色々アドバイスしてくれると思うぞ」
シャル「じゃあ……お願いしようかな」
箒「それでは、第三アリーナに向かうぞ」
「ちょっと!誰か先生呼ばなきゃ!」
「あれ危ないって!」
シン「何があったんだ?」
シャル「誰か模擬戦してるみたいだけど……一体何が」
ドゴォォオンッ!!!
「「「!?」」」
シン「……あれは……鈴に、セシリア……」
箒「あそこまで追い詰めているのは……!」
シン「……ドイツ人か!」
鈴「なんで……歯が立たないのよ……!」
セシリア「AICなんて……卑怯……ですわ……」
ラウラ「ふん……造作もないな。この程度で代表候補?笑わせるのも大概にしておけ」
ガンッ!ガンッ!ベキンッ!ドガッ!
シン「……ブラストシルエット……」
シャル「ど、どうしたら……」
シン「やめろぉぉぉぉおおおおおお!!!!!!!」
ドゴォアアアアアアアアンッ!!!!
シン「二段瞬時加速!」
ラウラ「……!感情的で直線的、絵に描いたような愚図だな」
シュゥウウウン
シン「停止結界か!……くそっ!」
ラウラ「貴様のせいだ……私を、私を唯一認めてくれた教官が……私に失望する?ふざけるな!全て、全て貴様のせいなんだろう!」
シン「なんの事だっていうんだよ!?」
ラウラ「……大人しく死ね」
ドガァンッ!!!
ラウラ「この距離ならば……!?」
シン「……レッグフライヤーを!」
ラウラ「まさか……脚部を切り離して囮に使ったのか?」
シン「シャル!鈴とセシリアを頼む!」
シャル「わ、わかったよ!」
シン「やられてたまるか……」
シン「お前みたいなやつに!やられてたまるかっ!!!」SEED
ドゴォォンッ!!!
ラウラ「たかが砲撃で停止結界をやぶれるか!」
シン「……!!」
ドシュシュシュシュシュンッ!
ラウラ「くっ!……全方位からミサイルか!」
ラウラ(ここは一度回避に専念して……)
シン「逃がすかよ!」
ガキィインッ!
ラウラ「なめたマネをっ!喰らえっ!ワイヤーブレード!」
シン「はあああっ!」
ラウラ(避けられた……!?)
シン「これで……終わりだ!」
ドグッッッ!!!
ギギギギギィィンッ……
千冬「……やれやれ、これだからガキの相手は疲れる」
シン「……なんでとめるんだよ……千冬姉!!!」
千冬「模擬戦をするのは構わん。……だが、アリーナのバリアまで破壊する事態になられては流石に黙ってはおけん」
千冬「この決着は学年別トーナメントでつけろ。いいな」
ラウラ「……教官がそう仰るなら」
シン「くそっ!くそっ!くそぅっ!!」
千冬「……では、学年別トーナメントまで一切の死闘を禁止する。以上だ。」
千冬「……シン。お前は後で私の部屋に来い。話がしたい」
シン「……わかったよ」
千冬の部屋
千冬「……で、なんでお前はバリアを破ってまで飛び込んでいったんだ?」
シン「……鈴とセシリアが殺されかかってたから」
千冬「確かにISのダメージレベルは危険領域に達していた。だが、それが理由になるのか?」
シン「……じゃあ、アンタは……」
シン「アンタは鈴とセシリアが殺されてれば良かったって言うのかよ!?」
千冬「……そういうことじゃない。何故、私達教師陣を頼らなかったんだ?」
シン「あいつは俺が憎いんだ。なら俺が直接出ていけばいい。それに、呼びにいく余裕なんてあるわけないだろ」
千冬「…………」
シン「じゃあ俺は2人の様子を見てこなきゃいけないから、もう行くからな。千冬姉、次は何があっても手を出したりするなよな。俺は絶対にあいつと決着をつけなきゃいけないんだ……絶対に……」
バタンッ
千冬「……シンもボーデヴィッヒも……何故いつもこうなるんだ……」
シン「鈴?セシリア?大丈夫か?」
セシリア「微塵も問題ありませ……つううっ!」
鈴「こんなもんかすり傷……いたたたっ!」
シン「……もういいから休んどけよ」
シャル「あっ、シンも来たんだね。二人とも、飲み物もらってきたよ」
鈴「ありがと」
セシリア「いただきますわ」
┣¨┣¨┣¨┣¨ドドッ……!
シン「な、なんの音だ!?」
「飛鳥くん!」
「デュノアくん!」
シン「な、なんだっていうんだよ!」
シャル「ど、どうしたの!?」
「「「これ!」」」
シン「……えーっと、つまり学年別トーナメントはペア参加になるってことか?」
「「「そういうこと!」」」
鈴「な……ななぁっ!!?!?」
セシリア「なんですってぇ!!?!?」
シン(……めんどくさいな)
シャル(こ、こんなにたくさんこられても……)
シン(いいこと思い付いた)
シン「みんな、悪いけど俺達でもうペア組むことにしてたんだ」
「飛鳥くんとデュノアくんなら……まぁ」
「下手に他の女子に取られるよりは……」
「で、どっちが受けでどっちが攻めなの?」
ゾロゾロゾロ……
シン「これでよし」
シャル「シン、ありがとう。ホントにどうしようかと思ったよ……」
シン「ああ、気にすんなよ」
シン(この後鈴とセシリアが案の定出れなくなったり、ちょっとだけシャルの女口調を聴けたり、着替え中に一悶着あったりしたけど、なんだかんだ学年別トーナメントの初日になった)
今日はここまでです。
インパルスは原作通り3つに別れていて、レッグフライヤーやチェストフライヤーを切り離してデコイにしたり、敵にぶつけて換装したりできますが、破損したのを交換できるだけで別にエネルギーが回復したりはしません。
要望・指摘点などあれば、お願いします。
学年別トーナメント 当日
シン「……初戦は……えっ」
シャル「どうなるのかなぁ……えっ」
箒「どうしてこうなった……」
ラウラ(事故を装って奴を始末するか……)
箒(そもそも勝ったら付き合ってもらうと言うのは私だけの約束だったんだ!それなのに……!)
ラウラ(あの頃の私を認め、導いてくれた教官。……奴は私から教官を奪う敵……!)
箒(……まあいい。私が優勝すればいいんだ。そう。私が優勝すれば……)
箒ラウラ((絶対に勝つ!何をしてでも!))
アリーナ内
「では、これより学年別トーナメント第一回戦第一試合を始めます」
ラウラ「一戦目で当たるとはな。手間が省ける」
シン「……対策は万全なんだ。やってやるさ」
「5,4,3,2,1……試合開始」
ラウラ シン「「殺す!」」
シン「うおおおおっ!」
ラウラ「二度同じことをするか……この愚図が!」
シン「停止結界……わかってたさ!」
シャル「僕もいるってことを忘れないでほしいな!」
ドゴンッ!
ラウラ「ちっ!」
シャル「にがさない!」
ドゴンッ!ドゴンッ!
ガキィィンッ!!!
箒「お前こそ私を忘れているんじゃないか?」
シン「シャル!」
シャル「うん!」
箒(上に飛んだ!逃がすものか……っ!?)
ドゴォオオオンッ!!!
箒「砲撃かっ……!くそっ!」
シャル「砲撃だけじゃない!」
箒(上空からのライフル……まずい!)
ラウラ「邪魔だ」
ブオンッ!
箒「……っっ!!」
シン「ほ、箒!」
シン「フォースシルエット!」
シン「うおおおおおおっ!!!」
ラウラ「その動きは対策済みだ!ワイヤーブレード!」
シュンッ!シュンッ!
シン(こう来ることは分かってたんだ……!シミュレーション通りなら……!)
SEED
スッ……
ラウラ「首を傾けるだけで避けられた!?」
ラウラ「だが……まだだ!」
ドガゥンッ!!シュンッ!シュンッ!ドガゥンッ!!
シン「……お前みたいなっ!お前みたいな身勝手な奴を!」
ラウラ(一発たりとも当たらない……!)
シン「許すもんかぁぁぁぁあああ!!!」
ビキュゥウンッ!ビキュゥウンッ!
ラウラ「だが……AICの前では!」
シン「……!!」
ブオンッ!
ラウラ(シールドごときでAICを抜けられるとでも……)
ビシュッ!!ズダァンッ!
ラウラ「ぐぅぅっ!!!」
ラウラ(シールドにビームを反射させる……だと……!くそっ!既にAICの弱点を知られていたのか!)
シン「はああああっ!!!」
ズバァァアンッ!!!
ラウラ「くっ……!腕部を切り落とされたか……」
ラウラ「だがこの距離なら!」
ドゴンッ!
シン「チェストフライヤー……射出!」
ドシュゥゥンッ……ドゴォオッ!!
ラウラ「うわぁぁあっ!!!」
同時刻 観察室
真耶「飛鳥くん凄いですね!あのボーデヴィッヒさんを圧倒してますよ!」
千冬「ボーデヴィッヒでは真に勝つことは出来ん。最初から分かりきってたことだ」
真耶「えっ?そうなんですか?」
千冬「ボーデヴィッヒは強さと攻撃翌力を同一だと思っている。……だがそれ以上に……」
千冬「真を怒らせた時点で、もうどうしようもない。残念だがな」
シン「これで……終わりだぁぁぁ!!!」
ギィィインッ!!!
ラウラ「……忘れたか?手刀はもうひとつあるんだぞ?」
シン「お前こそ忘れてるんじゃないのか?」
ラウラ「?……まさか!」
シャル「この間合いなら……絶対にはずさない!」
ラウラ「……パイルバンカー……!」
シャル「いっけぇぇぇぇ!!!」
ズガンッ!ズガンッ!ズガンッ!
ラウラ「ぐぅぅっ!!!」
ラウラ(こんな……こんなところで負けるのか、私は……)
シン「……ぐああっ!!」
シャル「シン!?」
シン(急に頭が……!?)
ラウラ『私は負けられない!負けるわけにはいかない……!』
シン(これは……あのドイツ人の声なのか?)
ラウラ(私はもう……あんなところに戻るわけにはいかない……)
シン(……これは……もしかして、あいつの記憶なのか?)
千冬『ここ最近の成績は振るわないようだが、心配するな。なにせ、私が教えるんだ。一ヶ月あれば舞台最強になれるさ』
ラウラ『私も……この人のようにありたい。強くなりたい』
千冬『私には弟がいる』
ラウラ『弟……ですか』
千冬『……私はアイツから強さとはなにか、その先に何があるのか……教えてもらったよ』
ラウラ『……私には、分かりかねます』
千冬『今はそれでいいさ。……いつか日本に来るとき、会ってみるといい。……ああ、だが二つ忠告しておくぞ。あいつを怒らせるな。そしてーーー』
ラウラ『私の、私の憧れる教官は……強く、凛々しく、堂々としていなければいけないのに』
ラウラ『だから……私は許さない。教官に、あんな顔をさせる存在を。認めるわけにはいかない』
シン「……!」
シン(……今のが、アイツの……)
ラウラ「あああああああああああっっっっっっっ!!!!!!!!!」
シャル「っ!?いったい何が……!」
グチャ!バキバキュメキグキバキュボキグズベキ……!!!
シン「……あれは……!」
千冬「VTシステム!?……いや、違う……あれは……?」
Damage level……D
Mind condition……Uplift
Certification……Clear
《Vestige of Destruction System》……Boot.
シン「……《デストロイ》……!」
デストロイ「……」
ドギュウオオオオオオオオンッ!!!!
シン「くそっ!なんで……こんな!」
シャル「シン!ここは一度退こう!こんなの僕たちじゃ相手に出来ない!」
シン「……ダメだ。アイツは、ラウラだけは俺が助けなきゃいけないんだ!……そんな気がする」
シャル「……エネルギー減ってるでしょ?今コアバイパスで残量一杯まで渡すよ」
シン「……シャル……」
シャル「けど約束して。絶対に助けて帰ってくるって」
シン「……ああ!やってやるさ!」
シン「フォースシルエット……それにエクスカリバー……これだけあればやれる!」
デストロイ「……pppppp」
シン「……三段瞬時加速!!!」
シン「はああああああっ!!!!」
ギィィィイイイインッッッッッ
デストロイ「…………ppp」
ガキャァンッ!!!
シン(しまった……!エクスカリバーが……!)
デストロイ「…………」
ギュインッッ……
シン(やられる……のか?)
箒「シンッ!!これを使えぇぇっ!!!」
シン「これは……打鉄のブレード!」
シン「……これでっ!」
ズバァァアンッ!!!
デストロイ「ギギ……ガ…ガァァ…」
ラウラ「……」
シン「……ふぅ……今回は助けられた……。あれ?今回……?」
千冬「そして……惚れるなよ?」
ラウラ「教官も惚れているのですか?」
千冬「さあ……どうだろうな?」
ラウラ『……何故、私を助けようとするんだ?私はお前に酷いことを沢山したはずだ』
シン『例えそうだったとしても、目の前で助けられる人がいるのに、助けないなんて間違ってるだろ?』
ラウラ『……それが強さなのか?』
シン『それは人それぞれだと思う。……でも、俺は自分の周りのものを守りたいって思ったんだ。だから、俺は闘うんだ』
ラウラ『……守る、力……』
シン『いつか……俺は覚えてないし、本当にあったのかも分からないけど、女の子と約束したんだ。君は俺が守るって』
ラウラ『……お前は強いんだな』
シン『……俺は弱いさ。本当に守りたいものを守りたい時に守れなかったしな……』
シン『でも、もし俺が強いとしたら……』
シン『本当の強さが欲しいって思うからかもな』
ラウラ『本当の強さ……』
シン『本当の強さが見つかったとき、俺は今度こそ誰かを守れるようになると思うんだ』
シン『だからさ、いつか……俺が本当に強くなったとき』
シン『その時は……俺がキミを守るから。ラウラ・ボーデヴィッヒ』
ラウラ「……ぁ……」
千冬「気がついたか」
ラウラ「私は……?」
千冬「全身に無理な負荷がかかったせいで全身がボロボロになっている。しばらくは動けないだろうが、命に別状はない」
ラウラ「何が……起きたのですか……?」
千冬「一応、重要機密なのだが……事件の当事者に教えないのも酷だろう」
千冬「VTシステムは知っているな?」
ラウラ「はい……」
千冬「あれは本来研究もなにもかもが禁止されていたんだがな……どうも、改変したものをお前の機体に秘密裏に積んでたようだ」
千冬「どうやら、特定の状況下で発動するようになっていたみたいだが……厳密には精神状態、蓄積ダメージ……そして、願望というやつか」
ラウラ「私が……力を望んだからですね」
千冬「ラウラ・ボーデヴィッヒ!」
ラウラ「は、はいっ!」
千冬「お前は誰だ?」
ラウラ「わ、私は……私、は……」
シン『キミを守るから。……ラウラ・ボーデヴィッヒ』
ラウラ「ら、ラウラ。ラウラ・ボーデヴィッヒです」
千冬「……そうか。ならばこれから三年間、ラウラ・ボーデヴィッヒとしてこの学園で学べ。そして悩むといい。自分で考えて行動できるようになるまでな」
ラウラ「はい」
千冬「では私は後始末が残っているから、もう戻るぞ」
千冬「ああ、そうだ。次いでに言っておくが、お前は私にはなれないぞ?アレの姉は、何だかんだで苦労が絶えないからな」
今日はここまでです。
読み返してて思ったんですが、ところどころ設定がおかしくなってたり、変な描写があったりしてすいません。
要望・指摘点などあればお願いします。
シン「結局トーナメントはなかったことにされたな」
シャル「まああんな状況だったし仕方ないよ。あ、シン、七味とって」
シン「はいよ」
「優勝……チャンス……消え……」
「交際……無効……」
「うわああああああああんっ!!!!」
シン「……なんだアレ」
シャル「さあ……」
箒「……」
箒(……下手に他の女に取られてしまうよりは良かったかもしれないが……これは……あまりにも酷すぎないか……)
シン「そういえば箒」
箒「!?……あ、ああ。どうした?」
シン「いやさ、ありがとな。打鉄のブレード。アレがなかったら俺は今頃医務室行きだったかもしれないし」
箒「……気にするほどのことではない」
シン「だからさ、お詫びもかねて付き合ってやるよ」
箒「……なに?」
シン「好きなところ、付き合ってやるって。買い物でも映画館でも」
箒(……やはりそう受け取っていたかこの朴念仁は……)
箒「……約束だ。私に行きたいところが出来たら、絶対に付き合え」
シン「おうっ」
箒(だがまあ……悪くは、ないな)
シン「そういえばちょっと聞きたいことがあるんだけどさ」
シャル「うん、なに?」
シン「ISって、相手の過去まで覗けたり、相手と二人だけの空間みたいなので会話ってできるのか?」
シャル「う、うーん……確かIS同士の情報交換ネットワークの影響……簡単に言えば、パイロット同士の波長が合うと起こり得るみたいなのは聞いたことあるけど……」
シン「波長……波長か……。なんか不思議だな」
シャル「まあ、ISを作った篠ノ之博士でさえ自己進化するから自分でもよくわかんないって言ってるしね」
シン「……束さんらしいな」
シャル「……というか、二人だけの空間って、もしかしてボーデヴィッヒさんと?」
シン「記憶が曖昧だからなんとも言えないけど、たぶんそうだと思う」
シャル「ふーん。そう」
真耶「あ、飛鳥くんにデュノアくん!朗報ですよ!」
真耶「今日から男子の大浴場使用が解禁です!」
シン「おおっ!やっと風呂にゆっくり浸かれるんですね!」
真耶「そうですよー。今日は元々ボイラー点検でお風呂は使わない日だったんですけど、点検自体もすぐ終わったので、折角だから男子に使ってもらおうっていう粋な計らいです!」
シン「ありがとうございます!」
真耶「まあともかく、ふたりとも早速お風呂にどうぞ。ゆっくり疲れを癒してきてください」
更衣室
シン「……」
シャル「……」
シン「シャル、先に浸かってこいよ。俺はシャワーでいいからさ」
シャル「シンこそ、入ってきなよ?お風呂好きなんでしょ?」
シン「好きだ!」
シャル「じゃ、じゃあ!お風呂にどうぞ!僕のことは気にしなくていいから、ね?」
シン「……折角だしな」
シン「ありがとな!シャル!」
大浴場内
シン「体も洗ったし、そろそろ湯船に浸かるか」
シン「ふぅぅ……やっぱり風呂はいいなぁ……」
シン(風呂に浸かるなんてもう何ヵ月振りだろう……)
ガラガラ
シン(?……誰だ?)
シャル「お、お邪魔します」
シン「えっ!?」
シン「な、なな、なんでシャルがここに!?確かに俺が勧めたけどさ!?な、ななななな、ななー!」
シャル「ぼ、僕が一緒だと、イヤ……?」
シン「それは絶対にないけどさ!」
シャル「やっぱり、僕もお風呂に入ってみようかなって……それにシンに話したいこともあるんだ」
シン「お、おお、おう」
シャル「その……僕ね。女だってバレちゃったし、学園から出ていかないといけないかなって思ってたんだ」
シン「……義母のせいでか?」
シャル「うん……。でもね、ボーデヴィッヒさんと戦ったあの後、久々に兄さんから連絡があったんだ」
シン「どんな連絡だったんだよ?」
シャル「義母がね。実は浮気をしてたみたいで……そのまま離婚っていう流れになったんだって事がまずひとつ」
シャル「次に、兄さんの親権は父が勝ち取ったってこと」
シャル「最後に……僕のお母さんが、正式に父と婚姻を結ぶことになってたみたいなんだ」
シン「……えーっと、つまり……義母は居なくなるけど、シャルのお母さんとお兄さんはいなくならないってことか?」
シャル「うんっ。そういうことだね」
シン「良かったんじゃないか?なあ、シャル!」
シャル「こ、こっち見ちゃダメ!あっち向いてて!」
シン「ご、ごめん!」
シャル「……それでね、僕はもうIS学園に無理にいる必要はないって言われたんだけど……」
シン「まさか……やめるのか?」
シャル「ううん、やめないよ。最初は嫌々だったけど、僕はここにいたいって。ちゃんと伝えたら、父が3年間ちゃんと学んでこいって言ってくれたんだ」
シン「じゃあこれからもシャルは……!」
シャル「うん、ちゃんと3年間IS学園の生徒として通うよ。……今度はちゃんと、女の子として」
シン「そうか!……なら改めて、よろしくな。シャル」
シャル「うん。よろしくね?シン」
翌日 ホームルーム
真耶「み、みなさん……おはようございます……」
真耶「今日は転校生を紹介します。……転校生、っていっても、皆さんの知ってる人なんですけど……とにかく、入ってきてください」
シャル「失礼します」
シャル「シャルロット・デュノアです。皆さん、改めてよろしくお願いします」
「「「………………えっ?」」」
真耶「でゅ、デュノアくんはデュノアさんでしたー。ってことですね……はぁぁ……また仕事が増えますよ……」
「え?デュノア君って女……?」
「そりゃ現実にあんなかわいい男なんているわけないしねっ!!!(血の涙)」
「って飛鳥君おんなじ部屋なんだから知らないはずは……」
「昨日は男子で大浴場……まさか大浴場じゃなくて大欲情!?」
ドガァァアン!!
鈴「シィィイイイイインッ!!!!」
鈴「死ねーーーーー!!!!!!!!」
ブォォオンッ!!!
シン(反応できなっ……死ぬっ……!?)
ガキィィイインッ!!!
シン「……あれ?生きてる?」
シン「ら、ラウラか?お前のIS、直るの早いな」
ラウラ「……コアはかろうじて無事だったからな。予備パーツで組み直した」
シン「なんか俺のインパルスとにてーーむぐっ!?」
シン「!?!??!?!!?」
ラウラ「お、お前は私の嫁になれ!決定事項だ!異論は認めん!」
シン「……せめて嫁より、婿とか旦那の方がいいな」
ラウラ「そ、そうなのか?日本では気に入った相手を『嫁にする』というのが伝統だときいたのだが……手違いか?」
鈴「あ、あ、あーー!あんたねぇーー!!!」
ズガァァンッ!
ギィィンッ!!
シン「俺の方かよ!」
キィィィインッ!!!
セシリア「シンさん?わたくしあなたにそれはとても、とっっっっっっても大事な話があるんですのよ?おほほほ……」
ズバァアアアアンッ!!!
箒「シン、付き合ってもらおうか。地獄の果てまで……!!!!」
シャル「…………」にこっ
ギャゴンッ!!!
シン「うわああああああっ!!!!!!」
どこかのラボ
束「完璧で十全なこの私があんな不細工なもの作ると思う?」
束「まあだいじょーぶだよ!束さんがビューティフォーにあの研究所を地図から消したからね。もちろん誰も死んでないよ?」
束「ちーちゃんのためなら日に72時間フルオープン、コンビニなんて目じゃないね」
束「……あれ、切れちゃった。でも久々に声を聞けて束さんは嬉しかったねぇ」
束「……そろそろ来る頃かなぁ?」
prrrrr……
束「やあやあやあやあ!久しぶりだねぇ!ずっとずーーーっと待ってたよ!」
箒『……姉さん』
束「うんうん!用件はわかってるよ。欲しいんだよね?君だけのオンリーワンでナンバーワン!代用すらない箒専用パーフェクトなワンオフ機体が!」
束「モチロン用意してあるよ。限界突破で規格外性能。そして真なる者と並び立つもの。その機体の名前は
『紅椿』」
今日はここまでです。
更新が遅くなってすいません。
取り敢えず2巻までは終了です。
要望・指摘点などあればお願いします。
追記。
シャルの話はご都合主義ですが許してください。お願いします。
シャル『ごめんね。手伝ってもらって』
シン『気にすんなよ』
シャル『でも、今日はセシリアたちと買い物の予定だったんでしょ?』
シン『確かにそうだったけどさ、やっぱり好きな相手と一緒にいる方が楽しいだろ?』
シャル『シン……』
シン『シャル……』
シャル「……あ、れ……?」
シャル「……夢……かぁ……はぁぁぁぁぁ……」
シャル「……って、あれ?」
シャル「早起きして何処か行っちゃったのかな……まあ、いいや」
チュンチュン……
シン「ん…………」
シン(もう朝か……)
シン「そろそろ起きなきゃ……」ふにっ
シン(……ふに?)
ガバッ!
シン「……なんだ、全裸ウラか……えっ?…………ら、らら、ラウラ!?」
ラウラ「ん……。朝か……?おはよう……」
シン「おはよう……じゃなくて!は、はやく服を着てくれっ!!」
ラウラ「おかしなことを言うな。夫婦は包み隠さぬものだと聞いたぞ」
シン「それは隠し事とかだろ!?俺のTシャツでいいから着てくれ!早く!」
ラウラ「取り敢えず着たぞ」
シン(結構だぼだぼだな……)
シン「っていうか、なんで俺のベッドに入ってきてるんだよ?」
ラウラ「日本ではこういう起こし方が一般的と聞いたぞ。将来結ばれる為に必要だとも」
シン「……誰だよラウラに変な嘘教えてるの……」
ラウラ「しかし、効果は抜群のようだな」
ラウラ「眠気はきっちり覚めているようだ」
シン「今ので覚めない方が問題だけどな……」
ラウラ「しかし、朝食までにはかなり時間があるな」
シン(……こういう事しなけりゃ可愛いのにな……」
ラウラ「か、かわいい!?」
ラウラ「それは私に言ったのか!?」
シン「…………さあ、どうだろうな」
ラウラ「むっ……力ずくでも真偽を聞かせてもらうぞ!」
ガシィッ!
シン「寝技なら……っ!」
コンコン……
ラウラ「ひ、ひっくり返された……!?やはり強いな……」
コンコン……
シン「両手首と両足を押さえて……これで動けないだろ」
ラウラ「流石は私の嫁だな!寝技も強いとは」
箒「入るぞ、シン。早く起きて支度を……」
シン「……あ」
箒「……あ゛?」
ラウラ「なんの用だ」
シン(その日、俺の部屋のベットがひとつ減った)
食堂
シン「…………ラウラ、これやるよ」
ラウラ「これは……漬け物というやつか。日本の伝統的なおかずと聞いたことがある。もらってもいいのか?」
シン「ああ、折角日本にいるんだし、食べなきゃ損だしな」
ラウラ「ならいただこう」
箒「…………食事の時ぐらい落ち着いたらどうだ?」
シン「朝からベッド切り刻むやつに言われたくないな……」
ラウラ「……大方、嫉妬だろう?」
箒「なっ!?」
ラウラ「自分で素直に受け入れることが出来ないものだから、羨ましい……違うのか?」
箒「そ、そんなことあるものか!し、真!」
箒「ほら!キノコだ!キノコ!ハマグリもあるぞ!」
シン「キノコも貝も苦手だっていっただろ!?」
シャル「わああっ!ち、遅刻しちゃう…………!」
シン「おはよう、シャル」
シャル「あっ、シン。お、おはよう」
シン「寝坊でもしたのか?今日は珍しく遅いけど」
シャル「あはは……ま、まあね……」
シン「……なんか、よそよそしくないか?」
シャル「ソ、ソンナコトナイヨ?ウン。」
シン「……まあ、いいさ」
シャル「し、シン?ずっと僕の方見てるけど、寝癖とかついてるかな?」
シン「いや、なんか女子の制服着てるシャルって可愛いなって」
シャル「……と、とか言って夢じゃ男子の服着せたくせに……」
シン「ん?夢?」
シャル「なんでもないよっ!?」
ピキュイイイインッ……
シン「!?……のわぁっ!」
ガンッ!ブオンッ!
箒 ラウラ「「避けるな!!」」
箒「軽薄な男は嫌われるぞ……」ゴゴゴゴゴ……
ラウラ「お前は私の嫁だろう。私の事をもっと褒めろ」
シン「そんなに言うなら褒めてやるよ!」
シン「すぐに手を出す、短気……そして人に自分の考えを押し付けなければ美人なのにな!」
箒「なっ……」
ラウラ「ぐっ……」
キーンコーンカーンコーン
シン「も、もう予鈴がなった!?」
シャル「急がないと、今日は織斑先生のSHRだよ!2人もはやく!」
箒「た、確かに私は短気ですぐに手が出る節はあるかもしれないが……」ブツブツ……
ラウラ「むぅ……確かに私は私でしかないが……嫁には嫌われたくないし……」ブツブツ……
シャル(……そっとしておこう)
放課後 教室
シン(結局走った俺たちも遅れて叩かれた……)
シン「居残り掃除か……なんか懐かしいな」
シャル「懐かしい……?昔もしたことあるの?」
シン「中学校の時にな。学校に3時間目くらいまで遅れて、副担任に凄く怒られそうになったんだけどさ」
シン「そのときの担任が言ってくれたんだ。放課後のトイレ掃除三回、遅刻の罰ならそんなもんだ。ってな。おかげで怒られずには済んだんだ」
シャル「へぇ……でも大変じゃなかった?」
シン「全然。むしろ楽しいくらいだった」
シャル「シンって……変わり者だね……」
シン「……そういえば箒とラウラはどこに連れてかれたんだろうな」
シャル「織斑先生しかいない日に大遅刻しちゃって……大丈夫かなぁ?」
シン「千冬ね……織斑先生なら、そんなに酷いことはしないと思うけどな」
シャル「あははは……」
シン「それにしても、二人っきりで教室掃除っていうのも大変だよな」
シャル(二人っきり……!)
シャル(そ、そういえば……夕暮れの教室、二人っきり……まるで今朝の夢みたいな……)
シン「?……シャル?シャルロット?」
シャル「ど、どど、どうしたの!?」
シン「……シャルこそどうしたんだよ?」
シャル「なんでもないから!ねっ!?ねっ!?」
シン「お、おう……」
シン「シャル、1ついいか?」
シャル「な、なにかな?」
シン「いや、頼みたいことがあってさ」
シャル「僕に出来ることなら何でもするよ?」
シン「じゃあさ、付き合ってくれよ」
シャル「…………えっ」
シン「買い物に」
シャル「えっ?……えぇぇー……」
今日はここまでです。
最近疲れが貯まっていまして……あまり書けなくてすいません。
要望・指摘点などあれば、お願いします。
週末
シン「おー、よく晴れたなっ」
シャル「……僕の心はどしゃ降りだよ……」
シン「?……どうしたんだ?調子が悪いなら別に今日じゃなくても良いんだけどさ」
シャル「……シン」
シン「なんだよ?」
シャル「乙女の純情を踏みにじる男は馬に蹴られて地獄に落ちて、首を飛ばして爆散すればいいと思うよ」
シン「そんな風に思われる奴ってホントにいるんだな……」
シャル「……はぁぁぁぁぁぁぁ……」
シン「げ、元気出せって!」
シャル「………………」
シン「くそぅ……折角弁当作ってきたのに……」
シャル「えっ……?ホントに?」
シン「おうっ。久々に料理したからさ、楽しくてさ……その勢いでクッキーも焼いてみたんだ」
シャル「さあ行こう!すぐ行こう!はやく、はやく!」
シン「人が多いし、はぐれたら大変だろ?ほら手、繋いでいこう」
シャル「えっ!?!?……あっ、うん、そ、そそそ、そうだね、うん、……じゃ、じゃあいこうかっ」
鈴「…………」
セシリア「………………」
鈴「……あのさぁ」
セシリア「……なんですの?」
鈴「……あれ、手ぇ握ってない?」
セシリア「……握ってますわね」
鈴「よし、シン殺す」
セシリア「あらあら……こんなところにアンチマテリアルライフルが……折角だから使わなきゃ損ですわね」
ラウラ「ほう。楽しそうだが、物騒なことはやめておけ」
鈴 セシリア「!?」
鈴「なっ!?あ、あんたいつの間に!……っていうか、あんたにだけは言われたくないわよ!」
セシリア「そうですわ!わたくしたちを散々八つ当たりのオモチャにしたくせによく言いますわ!」
ラウラ「あの事はすまなかった。が、それとこれとは話が別だ。そ、それに……」
鈴「それに?」
ラウラ「ぼ、暴力は駄目だ……嫁に嫌われてしまう……」
鈴「いい?元はと言えばシンが悪いんだから、私たちのやってることは正当なのよ?」
セシリア「眉間に弾丸撃ち込まれてもまだ足りないくらいですわ!」
ラウラ「それでも、私には出来ん。だから私もあの中に偶然を装い混ざる」
セシリア「甘いですわ!未知数の敵と戦うには先ず情報収集が先決、ここは一先ず偵察といきましょう」
ラウラ「……一理あるな」
鈴「じっくりじーーーーーっくり、偵察させてもらおうじゃない」
シン「えーっと……ここが水着売り場だな」
シン「そういえばさ、シャルも水着買うのか?」
シャル「そ、そうだね……あの、シンは……僕の水着姿みたい?」
シン「まあせっかく海にいくんだし、気にはなるかな」
シャル「じゃ、じゃあせっかくだし新しいの買おうかなっ。せっかくだし」
シン「男はあっちみたいだな。一回分かれて、三十分後にここに集合な」
シャル「あっ……うん。わかった」
シン「あ、この赤いのとかいいな」
シン「……って、なんで水着売り場にパーカーが……でもいいな、これ。買っちゃうか」
シン「ってあれ。シャル、もういたのか。はやいんだな」
シャル「あ、ううん。せっかくだから、シンに選んでほしいなぁって」
シン「俺でいいのか?」
シャル「うん!お願いしてもいいかな?」
シン「ああ、わかったよ」
「そこのあなた」
シン「ん?」
「男のあなたに言ってるのよ。そこの水着、片付けといて」
シン「嫌に決まってるだろ?」
「ふぅん。そういうこと言うのり自分の立場が分かってないみたいね」
シャル「あの、これくらいでもういいでしょう?彼は僕……私の連れですから」
「あなたの男なの?躾くらいしっかりしなさいよね」
シン「おい、ちょっと待てよ!」
「な、なによ?文句あるわけ?」
シン「俺はアンタみたいな偉そうにして、人に物事を押し付けるヤツが大っ嫌いだからいってやるよ!人を犬みたいに扱っておいて逃げんのか?アンタはどうしようもないクズだな!」
「なっ、ななっ……!!」
シン「そもそも、子供でも自分の出したもの片付けられるのに、それを見ず知らずの相手に押し付けて……女尊男卑なら初対面の相手に子供以下の言い分で無理矢理押し付けても許されるのかよ!?」
シン「それに俺は自分の立場を十分理解してるつもりだけどな。世界でたった一人ISを使える男、飛鳥真だって!」
「えっ……!?…………し、失礼しましたっ!!!!」
シン「ふぅ……すっきりした」
シャル(……シンだけは怒らせないように気を付けよう……)
今日はここまでです。
今回はシンが説教垂れてただけです。すいません。
後誤字もありました。すいません。
要望・指摘点などあれば、お願いします。
シン「よしっ、じゃあシャルの水着決めるか」
シャル「あっ、うん」
シン「これとかどうだ?」
シャル「オレンジ色にパレオ……うん、僕もちょっと気に入ったよ!」
シン「じゃあレジに行こうぜ……って……あれは……」
シン「千冬姉!」
千冬「ん?……シンか。どうしてここにいるんだ?」
真耶「わ、私もいますよ!」
シン「あ、山田先生も」
シャル(……なんでいつもいつも良いところで邪魔が入っちゃうんだろうね……)
千冬「デュノアと買い物か。目ぼしい物はあったのか?」
シン「もう見つかってるから、後は会計だけかな。なあ、シャル?」
シャル「えっ、あ、うん!そ、そうだね」
千冬「そうか。なら私の水着選びを手伝え」
シン「うん!」
シャル(……仕方ないかな……。シンがシスコン気味なのは分かってたことだし……それに、後でシンのお弁当とクッキー食べれるし……)
千冬「まあそれはともかくとして……そこの二人。出てこい」
セシリア「」
鈴「」
シン「あ、やっぱりセシリアと鈴だったんだな」
セシリア(バレてましたの……!?)
鈴「な、なによ!気付いてるなら声かけなさいよね」
シン「いや、だってさ。挙動不審だったし、下手に声かけたらなんか殺されそうなくらい殺気だってたし……」
セシリア「き、気のせい!気のせいに決まってますわ!」
シン「……スターライトがチラチラ見えた気がしたんだけどなぁ……」
真耶「あ、あー。私ちょっと買い忘れがあったので行ってきます。えーっと、場所がわからないんで凰さんとオルコットさん、デュノアさんもついてきてください」
シン(……全員強制連行されてるな……)
千冬「一応2つには絞ってあるんだけどな……白と黒、どっちの水着がいいと思う?」
シン「黒の方がいいけど……うーん……」
千冬「また余計な心配をしてるのか?そんな必要はないと前々から言っているだろう」
シン「いや、そうだけどさ……。それにしたって浮わついた話が無さすぎるしさ」
千冬「必要性を感じないからな。仕方ない」
シン「うーん……仕方ない、のか?」
千冬「で、お前の方はどうなんだ?」
シン「?……まあ生活には慣れてきたかな」
千冬「そういうことを言ってるんじゃない。お前は彼女を作らないのか、と聞いているんだ。腐る程女はいるんだ。よりどりみどりじゃないか」
シン「考えたこともないような……」
千冬「そうだな……。ラウラなんかはどうだ?アレは問題が山積みだが、あれで一途なやつだぞ。容姿も悪くないしな」
シン「いや、それは……」
千冬「それに、キスした仲だろう?」
シン「キスしたら結婚しないといけないのかよ?」
千冬「……は?」
シン「え?そういうことを言ってるんじゃないのか?」
千冬「……改めて分かったよ。お前は大馬鹿者の朴念仁だ」
シン「……なんで悪口言われなきゃならないんだよ……くそぅ……」
千冬「まあ何にしても、安心しろ。私がその辺の男に声をかけられた程度で、ついていくような女だと思うか?」
シン「全然思わないけどさ」
千冬「そうだろう?なら大丈夫だ」
10分前
ラウラ「あんなバレバレの尾行では、恐らくあの二人は嫁にバレているだろう」
ラウラ「ならば無駄だと判断して、水着を見に来た訳だが……」
ラウラ「さて、嫁はどういう水着が好きなのだろうか……」
ラウラ(まあ泳げればなんでもいい訳だが……クラリッサから送られてきた資料には、『女子力』というものへのこだわりが大事だと書いてあったし……)
ラウラ「……クラリッサに聞いてみるか」
クラリッサ「何をしている!現時点で37秒の遅れだ!急げ!」
???「貴様らは気合いが足りん!もっとキビキビ動け!」
クラリッサ(……これは、ボーデヴィッヒ隊長からのプライベートチャネル……!)
クラリッサ「受諾。クラリッサ・ハルフォーフ大尉です」
ラウラ「わ、私だ……とても重大な問題が発生している……」
クラリッサ「部隊を向かわせますか?」
ラウラ「軍事的なことでは……ない。じ、実はな……シンがどういう水着を好むのか……それが分からなくてな……」
クラリッサ「……!確か織斑教官の弟で、隊長が好意を寄せてるという……」
クラリッサ【隊長が本格的なアピールに乗り出した】
「「「おおお?!!」」」
???「グゥレイトォ!なかなかやるじゃないか!」
クラリッサ「では、これから我らシュヴァルツェ・ハーゼ、隊長の恋路の為、ありとあらゆる有用な情報を収集して参ります!10分ほどお待ちを」
ラウラ『すまないな……では頼んだぞ』
クラリッサ「……黒ウサ共ぉ!!!今ある全ての資料を元に、我らがボーデヴィッヒ隊長の恋路を全面サポートするぞーーー!!!」
「「「おーーー!!!!」」」
クラリッサ「さあさあ、ジュール大佐も、エルスマン中佐も!」
イザーク「おい、流石の俺も怒りを堪えきれんぞこれは」
ディアッカ「相変わらず、資料の数だけは多いぜ!」
今日はここまでです。
そこそこ進められました。グゥレイトォ!
要望・指摘点などあれば、お願いします。
シン・・・シャルの思いに気づいてやれ・・・(他のヒロインは欠点があるような・・・)
ソウイエバ・・・
インパルスってバーサーカーシステム?ってあるのかな?(ISだから無いよな?)
後、期待(忘れてた)
>>476は早急に高山版SEED DESTINYを買ってくるべき。むしろ買わざるを得ない。
THE EDGEも読もう。ダメならせめて設定と話の大筋調べよう。
話はそれからだと思うんだ。
デスヨネー
あ、>>1乙(さらに忘れてた)
なんか寝つけないんで一つだけ補足を。
黒ウサギ隊にイザークやディアッカが顔を出している理由ですが、これは二人がEOSの教官兼、IS並の機動を専用の高性能機とはいえ、EOSで行う事のできるエースパイロットだからです。
(EOSがわからない人はIS8巻を読むといいと思います)
後、ハイネは犬が嫌いです。
以上。補足でした。
>>482
IS8巻って小説?漫画?
>>483
小説。つーかウィキペディアくらい見れ。
>>486
教えてくれてありがとうございます
10分後
ラウラ「クラリッサ……ほ、ホントにこんな布切れでいいのか……?」
クラリッサ『はい。それが一番ボーデヴィッヒ隊長に似合っているかと』
ラウラ「し、しかし……だな……これは、その……ちょっと恥ずかしいというか……」
クラリッサ『ジュール大佐が、ゴタゴタ言わずにさっさと買え。と叫んでいますが』
ラウラ「むぅ……」
クラリッサ『エルスマン中佐も、それくらいやらなきゃ男は靡かない。と』
ラウラ「……はぁ……分かった。では買ってくる」
クラリッサ『良い結果を、お待ちしております』
ラウラ「……レジにいくか」
クラリッサ「……よしっ」
ディアッカ「これで上手いこといけば、言うことなしだな!」
イザーク「……俺には大量に言いたいことがあるんだが!?」
「上手くいくといいわね!」
「うちの隊長はアレでかわいいからなんとかなるって!」
ザワザワ……ザワザワ……
イザーク「……もういい!俺は帰る!」
ディアッカ「あっ!おい!ちょっと待てよ!」
レジ前
ラウラ「……あっ」
千冬「……ほう、色気付いたか?ボーデヴィッヒ」
ラウラ「そ、そういうわけでは……」
千冬「それにしては中々いい水着を手に取っているようだが?」
ラウラ「…………」
千冬「今更後ろ手に隠しても遅いぞ?」
ラウラ「……こ、これはクラリッサが……」
千冬「……まあ、私の愚弟をモノにするのは勝手だが」
ラウラ「……!」
千冬「ボーデヴィッヒ、お前も含めて誰かにやるとは言ってないぞ?」
ラウラ「なっ……」
千冬「家事が出来て、気まで利く……そんな弟をみすみす誰かに渡すわけにはいかないからな」
千冬「まあその他にも色々理由はあるが……」
千冬「ともかく、今のところはお前たちにはやらん」
千冬「本人にもその気はないみたいだしな」
ラウラ「くっ……」
千冬「まあ、せいぜい私に認められる程になってみろ。話はそれからだ」
ラウラ「……教官に……認められる……」
ラウラ「……全く勝てるビジョンが見えない……」
ラウラ「……くそぅ」
臨海学校当日
シャル「シンッ!海!海だよ!」
シン「海かー。なんか久しぶりだな……海なんて」
シャル「どれぐらい見てないの?」
シン「……10年ぶりってところか。あの日以来だからな」
シャル(あの日?……なんのことだろう)
シン「そういえば」
シャル「どうしたの?」
シン「付けてくれてるんだな。そのブレスレット」
シャル「え、あ、うん!折角のプレゼントだし……うふふっ♪」
シン(ご機嫌だなー)
セシリア「シャルロットさんだけプレゼントだなんて……不公平ですわ!」
シン「ま、またプレゼントしてやるからさ、機嫌なおしてくれよ?」
セシリア「や、約束ですわよ?」
シン「お、おう」
ラウラ「…………(教官に勝つ……教官に勝つといわれてもどうすれば勝てる?)」
シン「……ラウラ?」
ラウラ「……(技、工夫、パワー、スピード、手数……ダメだ。全然わからない……)」
シン「おーい!ラウラ?」
ラウラ「!?なっ……!ち、近い!ば、ばば、馬鹿者!」
ドンッ!
シン「うわぁっ」
ラウラ「ナイフ一本入る隙間も無いほど近かったぞ!」
シン「いや、だって名前呼んでも反応しなかったら、普通心配するだろ?」
ラウラ「嫁が私のことを心配してくれる……そ、そうか。すまなかった」
シン「いや、大丈夫ならいいんだけどさ」
シン「箒、向こうについたら久々に競争しようぜ。泳ぐのなんて久々だし」
箒「そ、そう、だな。ああ。昔はよく遠泳をしたものだな」
シン「っていっても、プールでだけどな」
千冬「そろそろ目的地につく。全員ちゃんと席に座れ」
千冬「それでは、ここが今日から三日間お世話になる虎漠荘だ。全員、従業員の仕事を増やさないように注意しろ」
「「「よろしくおねがいしまーす」」」
バルトフェルト「俺はアンドリュー・バルトフェルト。よろしく。……いやぁそれにしても、今年も上玉揃いで……」
ベキッ!
アイシャ「ごめんなさいね?うちのアンディが」
バキッ!
バルトフェルト「痛い!痛いぞアイシャ!」
アイシャ「難しいかもしれないけど、自分の家だと思ってゆっくりくつろいでね?さ、アンディ。そろそろコーヒーの仕込みをしとかないと」
ガシッ
バルトフェルト「うちは裏でカフェもやってるから!よ、良かったら来てみてくれよ!」
ズルズル……
シン「……なんだったんだ?アレ」
シャル「……さあ」
今日はここまでです。
砂漠の虎出したのは、幸せそうな虎夫婦が書きたかっただけの趣味です。
後、高山版SEEDがやっと手に入ったので。
次いでに言えば、カフェじゃなくて喫茶店です。間違えました。
要望・指摘点などあれば、お願いします。
のほほん「ね、ね、ねー。まこりーん」
シン「ん?どうしたんだよ?」
のほほん「まこりんって部屋どこー?一覧に書いてなかったから教えてほし~な~」
シン「俺も知らないんだよ……。多分砂浜とかじゃないか?」
のほほん「砂浜かー。涼しいし砂が柔らかくてよく眠れそうだね~」
シン「言われてみたらそうかも……」
千冬「飛鳥、お前の部屋はこっちだ。ついてこい」
シン「織斑先生。俺の部屋はどこに……」
千冬「黙ってついてこい」
千冬「ここだ」
シン「……千冬姉と同室?」
千冬「本来なら個室の予定だったんだがな……。消灯時間後に間違いなく女子がお前の部屋に流れ込んでくるんじゃないかということになってだな。まあ私が見張っていれば大丈夫だろう」
シン(下手に侵入したら殺されるな……)
千冬「あ、後。あくまで私は教師だということを忘れるな」
シン「はい、織斑先生」
千冬「そうだ。それでいい」
シン「おおー、すっげー……!」
シン(二人でも広いくらいの部屋、景色が見渡せる大きい窓、ウォシュレット付きトイレでしかも風呂と独立してる……)
シン(風呂もゆったりできるだけのスペースがあってしかもジャグジーまで……)
シン(でもこんなことより一番インパクトがあったのは……)
ラゴゥ!!ラゴゥ!!!
シン「変な鳴き声の犬……」
千冬「オレンジ色の体毛とは珍しいな。旅館の夫婦のペットだろうか?」
シン「いや、というかなんで光るおもちゃくわえてるんだよ……」
ラゴォゥ!ラゴォゥ!
コンコン……
シン「あっ、はい!」
バルトフェルト「来て早々なんだが、ここにうちの犬が……おおっと!いたいた!」
ラゴォゥッ♪
バルトフェルト「ほら、帰るぞ」
千冬「その犬は?」
バルトフェルト「ああ、こいつはね。俺が昔砂漠で軍人やってたときに拾ってきた珍しい犬の子供さ。その親が青黒い犬を何匹も連れて行動しててね。訓練したら良い軍用犬になるかと拾ったんだ」
バルトフェルト「ま、最初のは俺とアイシャを庇って死んじまった訳だが……」
シン「……バルトフェルトさん」
バルトフェルト「そんなことより君たち、ケバブは好きかい?」
シン「えっ」
少ないですが今日はここまでです。
因みに私はケバブ食べたこと無いです。
要望・指摘点などあれば、お願いします。
バルトフェルト「うちの喫茶店ではドネルケバブも取り扱っていてね。チリソース、サルサソース、ソースなし、ミックスソース……まあ色々あるんだが」
バルトフェルト「その中でも一番うまいのはやはりこのヨーグルトソースだ!」
シン(懐から取り出したっ!?)
バルトフェルト「少年、後でうちの喫茶店に来ると良い。最高のヨーグルトソースドネルケバブを奢ってやろう」
シン「は、はい」
バルトフェルト「それじゃあな」
シン「……やっぱりよくわからない人だな……あの人」
千冬「……同感だな」
千冬「さて、シン。私はこれから仕事の時間だ。好きなように時間を潰せ」
シン「じゃあ早速海に行ってみるか」
千冬「羽目を外しすぎるなよ?」
シン(俺は今、たまたま近くを通りかかった箒と一緒に、更衣室へ向かってる)
ぴょこんっ
シン「……」
箒「……」
シン「なあ、これって……」
箒「知らん。私に聞くな。関係ない」
シン「じゃあ大丈夫だな」
パァアンッ!パァアンッ!
箒「こ、今度は銃か!?」
シン「……やっぱりこれはダミーだよな」
セシリア「い、今発砲音が……!って、シンさん……?」
セシリア「何をやってるんですの?」
シン「いや、今日こそは……と思ってさ」
セシリア「きょ、今日こそはって……そんなに嫌いな相手なんですの?」
シン「まあな。一応名前は……」
キィィィィインッ!!!
シン「っ!あれが本体か!ブラストインパルス!」
箒「お、おい!さすがにそれはやりすぎ……」
シン「墜ちろぉぉお!!!」
ドゴォォォオンッ!!!……
セシリア「ば、爆発四散していますの?アレ……って、なにか降ってきて……」
クルクルクルクルクルクル……シュタッ!
束「あっはっはっ!束さんの身体能力を舐めちゃいけないよっ?」
シン「なにしに来たんだよ!?」
チャキッ
束「せっかくおひさ!って感じなのに、銃を向けるなんて危ないなー」
束「まあそんなシンちゃんも私は嫌いじゃないよ?」
シン「……」
パァアンッ!
束「おっと危ない。ま、今日用事があるのは箒ちゃんの方だからねー。箒ちゃーん!ついてきてー!」
箒「えっ、あっ……は、はい」
セシリア「し、シンさん?今の方は?」
シン「篠ノ之 束。箒の姉だよ」
セシリア「え……?ええええっ!?い、今のがあの篠ノ之博士だと言うんですの!?」
シン「そう。今のがその篠ノ之博士だな」
シン「……まあ、いいさ。取り敢えずは箒に用事があるみたいだし。早く海にいこうぜ!せっかく来たんだしさ!」
セシリア「そ、そうですわね!」
シン「……次は殺す」
セシリア「あ、ところでシンさん?」
シン「ん?どうしたんだよ?」
セシリア「せ、背中にはサンオイルが塗れませんから、シンさんに塗っていただけると良いんですけど……」
シン「いや、それくらいだったら全然いいんだけどさ。なんで俺なんだよ?」
セシリア「えっ、いやぁ……それは……」
セシリア(こ、ここは嘘で押しきりますわ!)
セシリア「サンオイルを塗るのに最も適しているのが男性の手だからですわ!」
シン「へぇー、そうなのか」
シン「まあとにかく、背中にサンオイルを塗れば良いんだよな?」
セシリア「そ、そうですわ」
シン「取り敢えず水着に着替えてくるか」
セシリア「は、はい!」ガッツポーズ
今日はここまでです。
どうでも良いけど、昔GBAでSEEDの格ゲーありましたよね。
要望・指摘点などあれば、お願いします。
海
シン(……久々に見るな……海なんて)
「あ、飛鳥君だ!」
「えっ!?わ、私の水着変じゃない?!」
「わ~。体かっこい~。鍛えてるね~」
「飛鳥くーん!後でビーチバレーね!」
シン「ビーチバレーか!やるからには負けないからな!」
シン「泳ぐ前に準備運動しないとな」
鈴「しーーんーーーっ!!!」
シン「うわぁ!?」
鈴「準備運動なんてしなくても問題ないわよ!さ、早く早く!」
シン「ちゃんと準備運動しとかないと、不足の事態とかどうするんだよ」
鈴「なに?シンは私が溺れると思ってるの?大丈夫よっ。私の前世はマーメイドだし。多分」
サッ
鈴「おー、高い高い。170cm近いだけあるわね。まるで監視塔みたいよ」
シン「……絶対前世は猫か猿だろ……」
セシリア「な、ななな!?!?何をしていますの!?」
鈴「なにって、肩車。あるいは移動監視塔ごっこ」
シン「監視塔にこだわりすぎだろ……」
鈴「海と言えば監視塔でしょ?」
シン「それって絶対おかしいよな!?」
セシリア「わ、わたくしを無視しないでいただけます!?」
セシリア「とにかく!鈴さんはそこから降りてください! 」
鈴「やだ!」
セシリア「なにを子供みたいなことを言って……!」
シン「というか、そろそろ降りてくれないと周りからの視線が痛いんだけどさ……」
ジロジロ……ヒソヒソ……
「私も肩車してもらおうかなー」
「きっと交代制よ」
「じゃあ順番に並ばなきゃ!」
鈴「あー……これは……仕方ないわね。降りるわよ」
ピョンッ……シュタッ
セシリア「鈴さん……抜け駆けはいけませんわよ……?」
鈴「そんなこといって、どうせアンタも何かさせるつもりだったんでしょ?」
セシリア「そ、そうですわ!ではシンさん、早速わたくしにサンオイルを塗ってください!」
「「「えっ!?」」」
「皆!サンオイル、パラソル、シートは持ったか!?」
「「「おー!!」」」
「じゃあ私たちも塗ってもら…………」
シン「それ貸してもらってもいいかな」
「は、はい!どうぞ!」
シン「………………よっし、準備完了だな」
シン「えーっと、背中だけだったよな?」
セシリア「し、シンさんがされたいのでしたら、前もしていただいても……」
シン「ま、前……!?い、いやいやいやいや!背中だけにしとくからさ!」
セシリア「でしたら……ど、どうぞ?」
シン「お、おう」
シン(しっかり温めといて……これくらいかな)
シン「じゃあ塗るからな」
シン「やっぱり肌とか綺麗だよな」
セシリア「そう言ってくれると嬉しいですわぁ……」
セシリア(なんでこんなにうまいんですの?うちのマッサージ師よりも上手い気さえしますわ……)
シン(昔から千冬姉とかにやってたし、意外と体が覚えてるもんだな)
セシリア「せ、折角ですから……手の届かない脚とか……その……お尻もおねがいしますわ?」
シン「おう……ええっ!?」
鈴「はいはい。あたしがやったげるわ!」
セシリア「な、なにを邪魔して!?つ、冷たっ!」
鈴「サンオイルなんて塗れればなんでもいいでしょ?」
セシリア「いい加減にしてくださ…………」
シン「……せ、セシリア?」
セシリア「……ナニカシラシンサン」
シン「な、ナイスバディ」
シン(砂浜にクレーターが出来たのはその数秒後だった)
今日はここまでです。
原作のシンならこんなこと言わないけど許してください。
要望・指摘点などあればお願いします。
シン「あぶなっ!!」
鈴「ほら、シンッ!はやくはやく!私よりはやくあのブイまで来れなかったらパフェおごってもらうわよ!」
シン「なんでだよ!?」
シン「ああ、くそぅ!すぐに追い付くからな!」
セシリア「……ナイスバディ……タシカニイマシンサンガ……」
「なんかぶつぶつ言ってるけど……大丈夫かな?」
「咄嗟にIS展開したことにも気づいてないみたいだし」
「ま、なんとかなるでしょ!それよりもっと海を楽しまなきゃ!」
セシリア「……ナイスバディ……キレイ……ウフフフフフ……」
鈴「セシリアには悪いけど今回は譲ってもらうわよ」
鈴(大体あんだけ周りに女子が沢山いて、しかも専用機持ちばっかりなのに、その中で私一人だけ2組って言うのがまずおかしいのよ!)
鈴(私がトップに返り咲くには……この夏で挽回するしかない!)
鈴(って……あれ?……ここ海の中……?)
ガボッ……ガバグボッ
鈴(な、なんとか海面に……!?足吊った……!?)
鈴(息が苦し……もう……ダ……メ……)
鈴「……ハッ!?ここは天国……じゃない!」
シン「鈴!ちゃんと起きてきてよかった!」
鈴「えっ……ちょっと!?ど、どういうことよ?」
シン「鈴が溺れてるみたいだったからさ、なんとか追い付いて、浜辺まで引き上げてきたんだ」
鈴「……そういうことね……なんかあたしバカみたい……調子にのって溺れて……迷惑かけて……」
シン「そういうこと気にするなよ?俺たち幼馴染みだろ?」
鈴「……!そうね……ありがとっ」
シン「なんか顔色悪いみたいだし、影でちょっと休んどけよ。飲みかけでいいならスポーツドリンクもあるしな」
鈴「じゃあ、ちょっと休んどくわ……」
シン「おう」
シャル「あ、シン。ここにいたんだ」
シン「シャル……と、ミイラ?」
シャル「ほら、ちゃんと出てきなって」
ラウラ「し、しかしだな……私の心の準備が……」
シン「なんでラウラはこんなミイラみたいな格好してるんだよ?」
シャル「どうも水着姿を見られるのが恥ずかしいみたいなんだ……」アイコンタクト
シン「?……ああ、なるほどな」
シン「あーあーちょっとラウラの水着姿気になってたのに残念だなー」
ラウラ「な、なにっ!?嫁よ!それは本当かっ!?」
シン「嘘なんていっても意味ないだろ?」
ラウラ「……よ、嫁がそこまで言うなら……」
ガバッ
ラウラ「やはりこういうのはあまり似合ってないだろう……?」
シン「……そんなことないさ!ちゃんとラウラに似合ってるよ。な、シャル?」
シャル「うん!僕もすごく良いと思うよ」
ラウラ「ほ、本当か……?」
シン「なによりも、ラウラがかわいいから似合ってるてのもあるな。やっぱり」
ラウラ「か、かわ……」
ラウラ「そ、そうか……かわいいか……!」
シン「ああ!」
シャル「シン、僕のは……どうかな?」
シン「シャルのも似合ってるな!シャルにはやっぱりオレンジがマッチするのかもな」
シャル「僕もオレンジ好きだから、そうやって褒めてくれて嬉しいよ」
ラウラ「……かわいい……か。やはり言われてみると良いものというか……嬉しいものだな……ふふふ」
今日はここまでです。
ずっと日常ばっかですが、ちゃんと戦いますのでご心配なく。
要望・指摘点などあればお願いします。
シン(その後はバレーボールをして、海を目一杯楽しんでいた)
シャル「そういえば、結局シンはどこの部屋なの?」
「あっ、それ私も気になる!」
櫛灘「私も私も!」
のほほん「わたしも~」
シン「千冬ね……織斑先生と一緒の部屋だな」
櫛灘「げっ……」
のほほん「じゃあ砂浜で寝っ転がれないね~」
シャル「まあ……普通はそうなるよね……」
千冬「当然だろうな。こいつを放っておけば、何をするか分かったもんじゃない」
「お、織斑先生!!?」
シン「……………………!!!!!!!」
シャル「シン……言葉になってないよ」
シン「な、なんのことだよ!?」
シャル「見とれてたんでしょ?」
シン「いや……その……まあな」
千冬「ほら、お前たちは早く食事でもとってこい」
シン「先生は?」
千冬「私はわずかばかりの自由時間を満喫させてもらうとしよう」
シン「じゃあ、俺たちは昼食をとってきます」
「織斑先生かっこよかったよねー!」
「私もあんな風にきれいになれないかなぁ」
「いや、あんたには無理でしょ」
「なにおー!」
シン(もう12時過ぎてたのか……そりゃ人も多いよな)
シャル「ねえ、シン。シンは織斑先生がタイプなの?」
シン「え?タイプか?……シャル、急にどうしたんだよ?」
シャル「いや、なんか僕たちの水着を見たときと、あからさまに反応が違ったでしょ?」
シャル「はぁ、ライバル多いよね……ホントに」
シン「千冬姉は暮桜に乗ってたって言ったって万能だからな。家事以外。多分バランスタイプ?なのかもな」
シャル「シン、それ絶対勘違いしてる」
シン「あっ……そういえば」
シャル「どうしたの?」
シン「なあ、シャル。折角だし旅館裏の喫茶店行ってみないか?ケバブ奢ってくれるみたいだし」
シャル「ケバブかぁ……ちょっと気になるかも」
シャル(それに喫茶店で二人、向かい合った席に座って……すごく良い感じだしね!)
シン「じゃあ着替えたら行くか」
シャル「そうだね」
喫茶店 レセップス
シン「おう、遅かったな」
シャル「浴衣を着るのって初めてで、ちょっとね……えっ」
セシリア「全く……淑女足るものこれくらいの着付けは出来なければいけませんわよ?」
鈴「あんたはあたしが手伝わないとダメだったでしょうが!」
ラウラ「なあ嫁よ、ケバブとはどんなものなのだ?」
シン「基本的にはラム肉を何重にもして炙り焼きして、外側の焼けたところを食べる肉料理……だったと思うんだけど」
箒「私も和食以外は滅多に食べないからな。少し興味がある」
シャル「……やっぱりこうなるよね……分かってたよ……」
バルトフェルド「これまた大勢連れてるねぇ……まるでハーレムだ」
バルトフェルド「おっと、そうだ。君には最高のドネルケバブヨーグルトソースがけを食べさせると言っていたな?少年」
シン「ええっと……はい」
バルトフェルド「この際だ。折角だからそこの子達にもうちの最高のドネルケバブを作ってあげよう」
バルトフェルド「ちょっと待っていてくれ、すぐに作る」
今日はここまでです。
ドネルケバブ食べてみたくなってきた。
要望・指摘点などあればお願いします。
バルトフェルド「どうだ?中々美味かっただろ?」
アイシャ「コーヒーも淹れてあるから、飲んでいきなさい」
数十分後
シン「そろそろいくかな」
セシリア「そうですわね」
箒「ケバブというのも中々悪くないものだった」
シン「今日はありがとうございました!」
バルトフェルド「ああ、ケバブの……それ以上にヨーグルトソースの良さが分かってくれたなら十分だ」
アイシャ「この合宿の間しか来れないかもしれないけど、またいつでも来てね?」
????「今のは……どこかで見たことがあるような……」
???「なにしてるんだよ、ケバブ食べたいって言ったのはお前だろ?」
????「ああ、そうだけど……」
???「ならはやく!」
カランコロン……
???「マスター!ドネルケバブ、チリソースでふたつ!」
バルトフェルド「ドネルケバブにはヨーグルトソースこそが至高だろう!」
????(……さっきのやつは、やっぱりどこかで……)
自室
シン「ふぅ……さっぱりした。やっぱり温泉って気持ちいいや」
シン「……そういえば千冬姉も温泉いってんのかな」
千冬「ただいま。……なんだ、女一人も連れ込んでないのか」
シン「ちょっと休みたかったんだよ。べつに良いだろ?」
千冬「……はぁ。本当にお前は……」
シン「そうだ。千冬姉」
千冬「なんだ?」
シン「風呂上がりだし、久々にアレ。やろうか?」
千冬「ふむ……なら久々に……」
廊下
セシリア「ひ、酷い目にあいましたわ……でもこれでシンさんのところに…………?」
鈴「…………」
箒「…………」
セシリア「……お二人とも何をして」
鈴「しぃっ!!」
セシリア(い、いったい何が……)
『千冬姉、久しぶりだからってあんまり手加減はしないからな!』
『す、少しは加減してくれ……こういうのは弱いんだ』
『駄目だ!』
『くぅっ……!いきなり、これは……』
『まだまだ!』
『あぁぁ!!』
セシリア「こ、これは……一体なんですの……?」
鈴「…………」
箒「…………」
千冬『シン、少し待て』
ドゴォォッ!!
「「ぐふっ!!」」
千冬「ふん……やはり聞き耳を立てていたか。この馬鹿者共が」
千冬「……まあいい。取り敢えず入っていけ。こういうのは大勢の方が盛り上がる」
「「「えっ?」」」
千冬「ああ、そうだ。デュノアもついでに呼んでこい」
セシリア「ら、ラウラさんは……?」
千冬「ああ、ボーデヴィッヒなら多分押し入れの中だ」
ガラガラッ
ラウラ「やはり教官にはバレていたか」
シン「[たぬき]みたいだな……」
シン「シャルも来たみたいだし、続きやろうぜ。はい、これ」
シャル「これは……ゲーム機?」
千冬「久々に二人でこれをやっていたんだ」
鈴「これって……ロボットバトルマスターズ!?」
シン「ISのゲームは苦手だけど、これなら全国で10位以内に入れるくらい強いんだよ!ほら、これ!」
鈴「その赤い勲章は……あんたホントにトップランカーなのね……」
ラウラ「なあ嫁、これはどうやって遊ぶのだ?」
シン「ああ。ほら、ここをこうして……」
セシリア「私たちの思ってたことは……」
箒「杞憂だったか……」
今日はここまでです。
二人で格ゲーやってるとすごく五月蝿くなるよね。
要望・指摘点などあればお願いします。
シャル「……あれ、結構難しいな」
セシリア「なんで狙い通りに出せませんの!」
箒「これが攻撃で……いや、こっちか?」
鈴「はいはい、余裕余裕!」
ラウラ「……クラリッサ、コンボはどう出せばいい?」
クラリッサ『まずは簡単なものから……』
千冬「思いの外好評なようだな」
シン「千冬姉が言うから持ってきたけどさ……ゲームって持ってきてもいいのかよ?」
千冬「多分ダメだろうな。だが安心しろ。バレたらちゃんと口封じする」
シン「……はぁ……」
シン(夜は更けていく……)
翌日
千冬「専用機組持ち全員が遅刻とはどういう了見だ」
シン(皆遅くまでやってたもんな……)
千冬「……まあいい。各班はそれぞれに振り分けられたISの装備試験を行うように。専用機持ちは専用パーツのテストだ」
「「「はーい」」」
千冬「篠ノ之、お前はこっちだ」
箒「はい」
千冬「お前には今日から専用……」
束「ちーちゃーーーーーーん!!!!!」
千冬「ふんっ!」
バキッ
束「ぐはぁ」
千冬「久しぶりだな。束」
ガスッガスッ
束「やあやあちーちゃん、会いたかったよ!でも挨拶の前に蹴るのをやめて欲しいなっ」
千冬「そうだな」
ゲシッ
束「あいたたた~……やあ箒ちゃん!」
箒「……どうも」
束「生身で会うのは久しぶりだね。こうして会うのは何年ぶりかなぁ。大きくなったね、特におっぱ……」
ズバンッ!
束「あぶないなぁ……髪がちょっと切れちゃったよ?」
「「「…………」」」ポカーン
千冬「おい束、早く自己紹介をしろ」
束「えー、めんどくさいなぁ。私が天才の束さんだよ~。おしまいっ」
千冬「はぁ……お前は全く……もういい。こいつの事は無視してテストを始めろ」
真耶「あ、あの……どうしたら……」
千冬「山田先生、あなたはなにも見ていない。あなたが見た博士なんて存在していない。それでいい」
真耶「は、はい……」
箒「……それで、頼んでおいたものは?」
束「うっふっふぅ。それは既に準備済みだよ!さあ、上をご覧あれ!」
「「「上?」」」
束「皆ひっかかったね!ホントは下だよ!」
ゴガンッ!
シン「うわっ!?」
束「じゃじゃーん!これが箒ちゃん専用機こと『紅椿』!全スペックが現行ISを上回るハンドメイドISだよ!」
束「さあさあ、ちゃちゃっと準備しちゃおう!ねっ!」
箒「……それでは、頼みます」
束「堅いよ堅いよー?……まあいっか。取り敢えずはじめようか」
束「っていってももうほとんどのデータは打ち込んでるから、後は最新データに書き換えるだけなんだけどねー」
カタカタカタカタ……ターンッ
束「はいっ!おしまい!」
「……ねぇ。あの専用機って篠ノ之さんがもらえるの?身内ってだけで」
「なんかずるいよねぇ」
束「歴史なんて習ったことないのかな?生物が産まれて以来、全てが平等だったことなんてないよ」
束「まだ反論があるなら言ってみてよ。私が納得できなかったらモルモットにでもなってもらうけど」
「「な、ないです……」」
今日はここまでです。
個人的に束さんはロゴスよりヤバイと思う。
要望・指摘点などあればお願いします。
束「あっ、そうだ!シンちゃんのインパルスも見せてよ。束さんは興味津々なのだよ」
シン「…………来い、インパルス!」
束「データ見るよぉ。うりゃっ」
束「ふむふむ……なんか不思議なフラグメントマップになってるねぇ……普通とは違うから仕方ないねっ」
シン「そういえば、なんで俺のインパルスだけ途中換装なんて出来るんですか」
束「だって元からそういう機体だしねー。研究所的には汎用性に優れる機体を作りたかったみたいだけど、途中から作った本人でさえ解析不能なオーパーツになっちゃったから、この束さんが色々頑張ったのさ!」
束「ま、私にもいまいちなんの部品なのか分かんないのとか沢山あったけどねぇ」
千冬「機密をベラベラしゃべるな……」
束「あっはっは。まあ本人のISだし知っててもいいんじゃないのかな?」
セシリア「……あ、あの!篠ノ之博士のご高名はかねがね承っております。どうかわたくしのISを見ていただけませんでしょうか?」
束「ねぇ、今私とシンちゃんとちーちゃん、そして箒ちゃんの感動の再開なの見てたよね?割り込まないでよ。殺すよ?」
ギロッ
セシリア「ひっ!?」
束「……そろそろいいね。よし、箒ちゃん!試運転だよ!試運転!」
箒「ええ。それでは試してみます」
シン(その時見た紅椿の性能は圧倒的だった。それこそ俺達のISが霞みそうな程に)
シン(全身に展開装甲を積んだ第4世代機だと束さんは自慢していた)
シン(そんな中、特命レベルAの……本来なら学生の俺達なんかがやるべきじゃないような任務が送られてきたんだ)
千冬「それではこれより作戦会議を始める。ターゲットはアメリカ・イスラエル共同開発の軍用IS、銀の福音だ」
シン「……アンタたちは、俺達に軍用ISを落とすなんて危険な任務をさせようって言うのかよ!?」
千冬「ああ、そうだ。作戦は一刻を争う!……致し方ないんだ」
シン「……くそぅ!また……またそうやって、ISは人を巻き込むのかよ!?」
千冬「…………とにかくだ、今は福音を叩き落とす事だけ考えろ」
数分後
千冬「……意見はまとまったな。……飛鳥。お前はソードシルエットで出撃し、一撃で仕留めろ」
シン「……やってやるさ。もう、誰もやらせるもんか……」
千冬「輸送はオルコット、お前の『エールストライクガンナー』パッケージで……」
束「ちょぉっと待ったぁぁあ!!」
束「こんなときこそ紅椿の出番だよっ。紅椿の展開装甲を応用すれば、何でも出来ちゃうんだからさ!」
束「はい、調整終了。これで紅椿は超々高速戦闘が出来るようになったよー」
束「それにしてもアレだね~。海で暴走って言うと、十年前の白騎士事件を思い出すね!」
シン「…………!」
束「凄いよねぇ。たった一機で世界中から撃たれたミサイルを全部打ち落としちゃったんだからさ!」
千冬「……全部じゃないだろ、束」
束「ああ、うん。そうだったねー。1発だけ落としきれなかったらしいねぇ」
シン「…………」
千冬「話を戻すぞ。15分後、インパルスは紅椿と共に出撃、福音を撃墜してもらう。準備を急げ」
シン「はいっ」
箒「はい……!」
15分後
シン「……本当に、やれるのかよ」
箒「安心しろ。この紅椿ならば問題はない」
シン「箒、これは訓練じゃない。実戦なんだ。何が起きるかだって分からないんだぞ?」
箒「どうした?怖じ気づいてしまったか?……ふふっ、大丈夫だ。私がいれば」
シン「………………」
千冬『よし、繋がるようだな。飛鳥、篠ノ之。時間だ。出撃しろ』
シン「……シン・アスカ、インパルス!行きます!」
箒「紅椿、出る!」
箒「衛星リンク確立……情報の照合及び現在地の確認完了。真、一気にいくぞ!」
シン「あ、ああ!」
箒「目標を視認、接触まで十秒……真、行くぞ!」
箒「五、四、三、二、一……」
シン「うおおおおおおっ!!!!」
ズアンッ……シュゥゥンッ
シン「避けられた……!?」
箒「あの翼が高速機動を行っていると言うのか!」
福音『外敵を確認。対敵性兵器用迎撃兵器「銀の鐘」起動』
ズガガガ……キィィンッ!
シュゥゥンッ……ギャァン!
シン「箒、左右から同時に仕掛けよう!左は任せる!」
箒「了解した!」
スァァアアンッ……
箒「ちぃっ……!真!私が動きを止める!」
シン「わかった!」
福音『La……』
ズガガガ!!!
箒「……っ!その程度で!」
ゴギャァアンッ!
シン「今なら…………っ!? 」
箒「真!?」
シン「はああああああっ!!」
シュンッ
箒「せっかくのスキを……!」
シン「船がまだいるんだよ!たぶん密漁船だ!」
箒「馬鹿者!そんな犯罪者!死んだところで誰も困りはしないだろう!?」
シン「何言ってんだよアンタはっ!!!例え犯罪者でも、救えるなら救いたいって思ったら駄目なのかよ!?」
箒「……!!」
シン「今の箒は全然箒らしくない!……力を手にいれたからって、周りを見なくなって……それじゃあ暴走してるアイツとなんの違いがあるんだよ!?」
箒「わ、私は……ただ……」
福音『La……』
シン「……箒!くそぅ!間に合ええぇぇぇぇぇぇ!!!」
…………ガガガガガガガガガガガガガガガッ!!!!!
箒「あ、ああ……真……シィィイインンンッッ!!!!」
今日はここまでです。
どうしても福音とストフリが被る。イメージ的に。
要望・指摘点などあればお願いします。
>>610
>理由や状況まで判明してないけど
現段階でそうだから、シンのイメージ元って言ってるジ・エッジや高山版を軸にして
『シンならこう思うんじゃないの?』って思ったから意見として
ジエッジに近いなら>>605の通りだし、高山版ならもっと性格が苛烈だから密猟者とかに容赦ないだろうしね
まあそこは作者さんがどう設定してるかにもよるので、自分の意見なんて聞き流してくれて構わん
『わざと一夏に近くしてあります』とか『実は理由があります』ってことならそれで納得するだけなので
ただ「アンタ」呼ばわりの件だが、これは少なくとも自分は原作・漫画及びCDドラマを参考にして
実際に親しい関係になったレイとルナを「お前」と呼んでることを確認してるから意見を書いてるし
それからこのSSでの箒とシンの関係だが、顔なじみどころか普通に親しい仲にあると>>62辺りの描写から考えてる
ついでに言えば確認した媒介で>>611のように議長や艦長を「アンタ」呼ばわりしたところを自分は覚えてない
別にこれが自分の脳内設定でも良いが、煽りとか抜きにして>>611がいうような箇所があるなら教えてくれ
失礼な書き方もしてしまったし、長々と議論してしまい作者さんには申し訳ないと思うが
せっかく意見を出したのでここまで書かかせていただいた次第
自分の意見が参考になると思えば参考にしてくれれば良いし、そうじゃなければそれで良し
>>612さん。ご指摘などありがとうございます
私個人としては読む際に「SEED世界から飛んで来たシン」ではなく、「シンがISの世界で一夏とほとんど同じ人生を送っていたら」というIfであることを念頭に読んでいただきたいのです。
原作版やジ・エッジをイメージしてはいますが、あくまでここまでは「ISの世界で一夏の役割にシンが入っている」という形で書いているので、今はシン・アスカではなく飛鳥 真となっています。
その様に書いている都合上、シンにも少なからず一夏に似た思考回路も出来ているというイメージで書かせていただいています。
因みに、『助ける』というよりも、『真っ当な裁きを受けさせるために、ここで死なせるわけにはいかない』という考えで密漁船を助けています。この辺は私自身の説明不足でした。
更に、箒に対してアンタと言ったのは、咄嗟の状況で尚且つ頭に血が上っている状態のシンならば、こう言うんじゃないか。と考えて書いたものです。
長文失礼いたしました。
それでは本編を再開させていただきます。
旅館の一室
シン「…………」
箒(……私のせいだ)
箒(私が……力に心踊らされたから……)
箒(真は……真は……!!)
千冬『…………作戦は失敗だ。以降、状況に変化があれば召集する。それはまでは各自待機しておけ』
箒「何故だ…………」
箒「何故……いつもこうなるんだ……!」
箒(私はただ……真のようにありたかった。本当の強さを、どこまでも追い求める……真の傍にありたかった……)
箒(それなのに……今までの修行も、思いも、技術も…………)
箒「……もう……私は……」
鈴「ISに乗らない、っていうつもり?」
箒「…………」
鈴「シンがこんなになっちゃって……それで、反省してます?もうIS使いません?……っざけんじゃないわよっっ!!!!」
鈴「やるべきことがあるでしょうが!今!戦わなくてどうするのよ!」
箒「わ、私に……そんな資格はない……」
鈴「……!!!」
パシィインッ!!
鈴「甘ったれてんじゃないわよ!専用機持ちに、そんなワガママが許されるとでも思ってるの!?」
鈴「でも、それ以上に……」
鈴「あんたこいつのファースト幼馴染みでしょ!?」
箒「…………!!!!」
箒「……お前の言葉で目が覚めた」
箒「私のやることは、ここでただ泣きわめき続けることじゃない」
鈴「やっとやる気になったわね……今場所はラウラが……」
ラウラ「待たせたな。ここから三〇キロ離れた沖合上空に目標を確認した。……準備はいいな」
鈴「攻撃特化パッケージは既にインストール済みよ」
セシリア「わたくしたちも準備万端でしてよ!」
シャル「うん、これならいける!」
ラウラ「……さあ行くぞ」
箒「私たちは……今度こそ負けない!」
シン(……ここは……宇宙みたいな……)
??「久しぶりだな、シン」
???「また、会えたね」
シン「……アンタたちは……一体……」
??「そうか。ここのお前と俺には接点が無かったな」
???「私とも、ね」
シン「何が一体……どういうことなんだよ?」
??「単刀直入に聞く。シン、お前は力が欲しいか?」
シン「……欲しいさ。皆を守れる、本当の強さが……」
???「それが、とっても……苦しいことを知らなきゃいけなかったとしても?」
シン「それでも!……俺は、皆を守る力が欲しい!理不尽な運命から……皆を助けられる……そんな力が……!」
??「……」
??「行け、シン。お前には『明日』がある」
???「運命を変えられる……本当の力」
シン「……これは……!」
??「今度こそ……シン!お前の運命をその手で変えるんだ」
シン「……やってやるさ!俺と……このデスティニーが!」
???「……絶対に、諦めないで……前を向いて、『明日』を掴んで」
??「シンなら問題ない。あいつならきっと……」
シン「……また、会えるよな。……レイ……ステラ……」
今日はここまでです。
ようやく真打ち登場です。シンだけに
要望・指摘点などあればお願いします。
箒「……はあっ……はあ……っ」
セシリア「や……やりましたわ!」
ラウラ「私たちのか……?!」
ラウラ「まずい……!これは『第二形態移行』だ!」
福音『……ターゲット確認……目標の排除を最優先』
福音「キィィィィイイイアアアアアァァァァァ!!!!!!!!」
ガシィィッ
ラウラ「な、くそぅ……!離せ!」
キュアアアンッ……ガガガガガガガガガ!!!
ラウラ「しまっ……!!」
ズッシャアアアアンッッッッ……
シャル「ラウラ!……よくも……!」
ガキャアアアン!!!
シャル「……えっ……!?」
ズァガァアアンッ……!!
セシリア「な、なんですの!?こんな性能……いくら軍用とはいえ、異常すぎ……くっ!?」
ズギャギャギャギャギャギャギャギャギャ!!!!!
ズスァアアアンッ……
鈴「こんな、こんなのって!」
箒「……よくも……よくも私の仲間を!!!」
ドシュウウウウンッ
箒「うおおおおおおっ!!!」
ギィンッ!
ガキャアアンッッッ
ブオンッ!
ギギィンッ!!
箒(このまま押しきれば……!)
フオンッ……
箒(打突がかわされた!?)
キュゥゥゥゥン……
箒「え、エネルギー切れまで……!ぐああっ!」
シュィィィィィィンッッ……
箒(真……すまない……)
ドゥァァァアアアアンッ!!!!!
福音『……!!!』
シン「はああああああっ!!!!」
ズバァァアアンッ!!!
福音『……ギ、ギィィィィィィィィィィ!!!!!』
シン「もうこれ以上……やらせはしない!!」
箒「し、シン……!怪我は……傷は大丈夫なのか!?」
シン「ああ、治った!」
箒「そうか……!……本当に……よかった……!」
シン「なに泣いてるんだよ?」
箒「な、泣いてなどいないっ!」
シン「とにかく、話は後回しだ!鈴、そっちはどうなってる?」
鈴「全員ちゃんと意識はあるわっ!そろそろ浮上してくるはずよ!」
ザパァァァアアアンッ……
ラウラ「ふっ……嫁に無様な姿を見せてしまったな」
シャル「ちょっと危なかったかも……」
セシリア「なんとか……シンさんも帰ってきた事ですし」
シン「ああ、今度こそ……福音は……アイツは俺達が討つんだ!今日、ここで!!」
福音『……キィィィィイイイアアアアアァァァァァ!!!!!!!!』
シン「セシリア!」
セシリア「分かってますわ!スターライト!」
シン「ビームライフルで……!」
セシリア シン「「たあああああっ!!!」」
ビィイインッ!!!ビィイインッ!!!キュィイイインッ!!
ギュアアンッ!!ギュアアンッ!!
福音『……防御態勢に一時移行……』
シン「ラウラ!こじ開けるぞ、あの防御を!」
ラウラ「用意は出来ている!」
シン「エネルギーチャージ完了……!」
シン ラウラ「「くらええええええっ!!!」」
ドゥァァァアアアアンッ!!!!!ドグォォアアアンッ!!
ギィィィィィィィィィィンッ!!!!ゴァアアアアッ!!
福音『……防御は無意味と判断、最大限の攻撃による殲滅を開始』
シン「させるわけ……!」
シャル「ないでしょ……!」
シン「フラッシュエッジブーメランで!」
シャル「バルルス改で!」
シン シャル「「墜ちろぉぉぉ!!!!」」
ズシャァアンッッ!!!ドギュゥアアアンッ!!!
福音『ダメージ増加。翼の再精製に必要な時間、5秒』
シン「鈴!」
鈴「やっと私の出番ね!」
シン「フラッシュエッジ……!!!」
シン 鈴「「うおおおおおおっ!!!」」
ズバズバァアアアアッ!!!
福音『……ギ,ギギギギギギギ……』
箒「……これは……!」
箒(切れかけだったエネルギーが回復していく……!?)
箒「……そうか、これを使えば!」
箒「シン、これを受け取れ!」
シン「これは……なんだ!?エネルギーが一気に回復していく!?」
箒「話は後だ!一気に片をつけるぞ!」
シン「ああ……ここで決めてやるさ!」
シュランッ……
シン 箒「「はあああああああっっっっっっ!!!!!!」」
ズバァァァァァァアアアアアアンッ!!!!!!
福音『損傷レベル極大……逃走を最優先』
シン「逃がすもんか!!!これで……絶対に墜としきる……!」
バァァァァッ!!!
箒「これは……光の……翼……?」
シン「パルマフィキオーネ!!これで、終わりだぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!!!!!」
ババババババァァアアアアアアアアッッッッッッ!!!!!!!!!!!!
ドォォガッシャアアアアアンッ!!!!
福音『………………』
シュゥゥンッ……トサッ
シン「よし……装着者はなんとか無事みたいだな……」
箒「……終わったのか」
シン「ああ、終わったさ」
今日はここまでです。
5人全員とのコンビネーションを書こうとばかり考えてたら、微妙に雑になってしまった。
後、更新が遅くなってしまいすいません。リアルの用事が忙しかったんです。
要望・指摘点などあればおねがいします。
シン(福音を撃墜した俺たちを待っていたのは、説教だった。千冬姉が言うには、独断行動に無許可でのISの使用は重大な違反らしい)
シン(それでも……千冬姉の顔は誇らしげで、安心したような顔をしてたんだ。微笑み返したら殴られたけどな)
シン(そんなこんなで検査と診断の後、少しゆっくりして、晩飯の時間になった)
シン「……刺身の横にケバブって……」
シャル「面白い組み合わせだね……」
「結局何があったの!?」
「教えてよー!」
シン「えーっと、簡単に言うと……」
シャル「シン、ダメだよ!……機密だからね」
シン「ああ、そうだったな」
シン(シャルみたいなストッパーがもっといればな……)ジーッ
シャル「な、なにかな?」
シン「よく見たら、シャル。浴衣緩んでないか?」
シャル「えっ?そうかな?」
「……胸元とか緩んでるよ」コッソリ
シャル「ひぁあ……!!?」
シン「ごめん、やっぱり緩んでなかった」
シャル「ふぇ……?……!!」
「ふーんふふーんふふーん」
シン「?シャル?なんかあったのかよ?」
シャル「な、なんでもないよ!大丈夫だから!」
箒「……」
シン「あのさ……箒」
シン「大丈夫だったか?ケガとか」
箒「えっ……あ……いや、はい……」
シン「……えっ?」
シン(なんで敬語なんだよ?)
シン「いや、なんか……ちょっと変じゃないか?」
箒「変……ですか」
シン「いや……やっぱりなんでもない」
箒「え……あ、うん……」
シン(……食べたら海に行こう。色々ありすぎて頭が熱暴走でもしてるのかもしれないしな……)
海
シン「……ステラにレイ……そしてデスティニーか……」
シン「セカンドシフトとか言われてもなんか実感ないな……意外と」
ソウダナ……ハナシヲシテ……ヘエ……メズラシイネ……
シン「……この声は……!」
束「紅椿の稼働率は絢爛舞踏を含めても42パーセントかぁ。最初にしてはいい方なのかなぁ?」
束「……でもそれより問題なのはこれかな。……衝撃、いや今は運命かな?ビックリだよ。まさか自力でこの束さんにも理解のしようがないコアを作り上げるなんてね。ねぇ、ちーちゃん?」
千冬「なんだ、気付いていたのか」
束「初期化したはずの『白騎士』のコアに、生体再生能力が残ってたことも驚いたけどね」
束「何をどうしたらコアを自己精製……それも私クラスの権限がないと分からないようにして、コアを2つ同時に運用できるんだろー。束さんにも全然わかんないや」
千冬「まあ、アイツならそれくらいのことをしても、おかしくはないさ。あれでも私の弟だからな」
束「義弟……だけどね?」
千冬「……そうだな。私もひとつ例え話をしてやろう」
束「へぇ、ちーちゃんが。珍しいねぇ」
シン(……やっぱりアレは千冬姉と束さんだったか……)
シン(……聞いてみるか)
千冬「例えば、とある天才が一人の男子を事件に巻き込む。そこには意図的にISがあった。そして……そのISには事前にその男子のデータがインストールされていて、本来使えないはずのISが、その男子だけは使える、ということになるな」
束「手っ取り早く言っちゃうと、私にも理由は分かんないんだよねぇ。シンちゃんはIS開発にたずさわってないはずなのにね」
千冬「……次のは質問だ」
束「ちーちゃんの質問ならなんでも答えるよ?」
千冬「……今回の事件。全てお前の仕業だろう?」
シン(……!!)
束「なんのことかなぁ?」
千冬「白騎士事件と同じカラクリだ。自分で作ったトラブルや災害を、自分自身の技術で止めることで、華やかなデビューを飾らせる。これ程までに分かりやすく、そして極端に難易度の高いことが出来るのはお前しかいない」
束「あっははー。ばれちゃった?」
千冬「仮にも10年前、私は篠ノ之と同じ立場にいたんだ。すぐにわかるさ」
束「それもそうだねー。ま、箒ちゃんも頑張ったし、シンちゃんもセカンドシフトしたしめでたしめでたしだね!」
千冬「……まだ話は終わってないぞ」
束「ちーちゃんの話ならいくらでも聞くよ?」
千冬「……10年前の最後の一発……アレは、お前の仕業なのか?」
束「うん。そうだよ?」
千冬「……なんでアレだけ、的確にシンとその家族を狙っていたんだ」
束「あの頃のシンちゃんはさー……目障りだったんだよね。私からちーちゃんを取ろうとする悪い子だったからさ?」
千冬「両親を事故でなくて、身寄りのなかった私を救ってくれたのはシンの家族だったんだぞ?」
束「関係ないね。ちーちゃんとか、私とか、箒ちゃんが困ってたら世界中の人間みんなが命を捨ててでも助けるのは当然の義務だもん」
束「それにアレは賭けだったんだよ?」
千冬「……賭け……だと?」
束「あのミサイルでみんな死んだらそれまで。誰か一人でも残ってたらその運に免じて許してあげるってね」
千冬「束……お前は……!!」
束「それでね、それでね?最初は不思議だったんだよ?だから隅から隅まで調べあげた。それでも何も分かんなかった。そうしてなんでなんでって調べてるうちにかなぁ?私は生まれてはじめて、ちーちゃんと箒ちゃん以外の生き物に興味を持ったのさ!」
千冬「じゃあ……シンの親は……妹は……」
束「だっていらないもん。私たちがいるんだからさ?」
千冬「……今からでも遅くない。私と罪を償うぞ」
千冬「私には止められなかった。シンの家族を殺した弾頭を……沈めることはできなかった。お前も私も共犯者なんだ。ついてこい」
束「うーん……ちーちゃんが見えないし、暇で暇で死んじゃうからさ?イヤかなぁ 」
束「じゃ、待たね!ちーちゃ……」
パァンッ……
束「……えっ?」
ドサッ
千冬「シン……お前は……」
シン「こうするしかなかったんだ!……もう……こうするしか……」
千冬「……いや、これでいいんだろう。きっと」
千冬「折角の合宿だ。少し海でも見てこい」
シン「えっ……だって……」
千冬「心配ない。私を信じろ」
シン「……わかったよ」
千冬「どうせこれはダミーなんだろうから言っておいてやる。これ以上は関わらないでくれ」
千冬「……じゃあな。束」
束「これ以上は関わらない?無理無理!だって紅椿だってあるし!」
束「なにより……シンちゃんのことも運命のことも気になるしねぇ」
束「取りあえずはまたね!ちーちゃん」
箒「……?誰だ?」
シン「俺だよ、箒」
箒「……!し、シンか……?」
シン「おう。……その水着、似合ってるな」
箒「あ、あまりジロジロみるな……は、恥ずかしくて落ち着かん……」
シン「そうだ。箒、これ」
箒「……これは……!」
シン「誕生日おめでとう。箒」
箒「……新しいリボンか……!」
シン「福音の戦ってるときに無くしたんだろ?……折角の誕生日なんだからさ、前々から用意してたんだ」
箒「ふふっ……昔と同じか。お前らしいな」
箒「……ありがとう。生きて帰ってきてくれて、それにリボンまで。最高の誕生日プレゼントだ」
シン「気にするなって、俺がやりたくてやってるんだからな?」
箒「……シン。私からも伝えたいことが……」
鈴「はいすとーーーっぷ!!!」
シン「り、鈴!?」
セシリア「箒さんだけ抜け駆けだなんて許しませんわ!」
シャル「ボクも……やっぱり、ね?」
ラウラ「シャルロットの次は箒か……!やはり嫁は私にもプレゼントを渡すべきだ!」
箒「くそっ!なんでこんないいタイミングで……」ボソボソ
セシリア「行きなさい!ブルーティアーズ!」
シン「く、くそぅ!!!どうしていつもこうなるんだよぉぉおおおおお!!!」
今日はここまでです。
第3部、完!なんとか無事に福音まで終わらせることができました。
ナターシャさんが出てこないのは、パルマフィキオーナの威力が絶対防御を遥かに越えてしまった為、助かりはしたもののまだ歩ける状態にないからです。
要望・指摘点などありましたらお願いします。
追記
4巻以降の話もやっていこうと思っているのですが、このスレで続きを書くのと、新しいスレを立てるのと、どちらの方が良いでしょうか。
IS学園 理事長室
?????「……ということで、専用機持ちの監視をお願いしますよ」
???「めんどくせぇなぁ」
???「うざい」
???「やる必要なくね?」
「失礼します、アズラエル理事ちょ……」
アズラエル「いいからさっさといってこいこの三馬鹿共!!!」
オルガ「めんどくせぇ……おい、シャニ、クロト」
シャニ「へっ……へへ……仕方ないなぁ……」
クロト「たまには素直に働いてやるよ、おっさん」
アズラエル「一体誰が拾ってやったと思ってるんだあいつらは……!」
「あ、あの……」
アズラエル「あ、ああ。書類ですか。じゃあそれはこちらで……」
IS学園 理事長室
?????「……ということで、専用機持ちの監視をお願いしますよ」
???「めんどくせぇなぁ」
???「うざい」
???「やる必要なくね?」
「失礼します、アズラエル理事ちょ……」
アズラエル「いいからさっさといってこいこの三馬鹿共!!!」
オルガ「めんどくせぇ……おい、シャニ、クロト」
シャニ「へっ……へへ……仕方ないなぁ……」
クロト「たまには素直に働いてやるよ、おっさん」
アズラエル「一体誰が拾ってやったと思ってるんだあいつらは……!」
「あ、あの……」
アズラエル「あ、ああ。書類ですか。じゃあそれはこちらで……」
オルガ「ここは……プールか?」
シャニ「そうみたいだ……」
クロト「おっさんの話だと……」
アズラエル『最近の専用機持ちは独断行動と使用許可なしでのISの無断使用が多いんですよ。もし監視の間に何かあったら君たちで止めてください』
クロト「とか言ってたけどさ」
オルガ「おい、シャニ!お前だけなんで海パンもってんだよ!」
シャニ「へっ……」
クロト「安心しなよ。オルガのもボクが持ってきてるからさ」
鈴「全く……なんでそういう大事なことを言っておかないのよアイツは!」
セシリア「ホントですわ!なんでこんなことに……」
鈴「はぁ……まあ仕方ないわね。シンも急にそんな用事が入ってどうしようもなかったっていってるし……」
セシリア「大方山田先生が忘れていたのでしょうけど……」
鈴「取り敢えず……泳がない?せっかくプールに来たんだし」
セシリア「そうですわね……嫌なことは文字通り水に流すに限りますわ」
『本日のメインイベント!水上ペア障害物レースは午後一時より開始いたします!参加希望の方は十二時までにエントリーをお願いします!』
『優勝商品は……!なんと五泊六日の沖縄ペア旅行券です!!』
鈴(これだ!!)
セシリア(これですわ!!)
オルガ「お前ら行ってこいよ。俺はなんかあった時用にスタンバっとくから」
シャニ「面白そう……」
クロト「はいはい。優勝したらなんか奢ってくれるよね?」
オルガ「優勝できたらな」
クロト「あのー、俺達も参加したいんですけど」
(あいつら大丈夫か……?)ヒソヒソ
(そろそろ受付から空気読めよオーラが出る頃だぞ……)ヒソヒソ
「はい、まずこちらにご記入を……(空気読めよ……)」
クロト「何?その出るなみたいな雰囲気?文句あんのかよ?」
シャニ「へっ……へへへへへ…………」
「あっ、いえ!そ、そんなことはありません!!!…………はい。これで大丈夫です。頑張ってくださいね」
(あれは勝てんわ……)ヒソヒソ
(優勝してくれ……)ヒソヒソ
「さあ!第一回ウォーターワールド水上ペア障害物レース、開催です!!」
セシリア(絶対に勝って……!)
鈴(シンと旅行に……!)
シャニ(適当に勝って……)
クロト(オルガに奢らせる……)
「それではいよいよレース開始です!」
「位置について、よーい………………ドン!!!」
今日はここまでです。
4巻分の内容は、三馬鹿視点をメインにお送りしたいと思います。
要望・指摘点などありましたらお願いします。
クロト「これで障害物?なんかつまんないなぁ」
シャニ「余裕…………」
鈴『もう第一グループは二つ目の島!?』
セシリア『ここから飛ばしますわよ!』
鈴『ガッテン!』
「うりゃあああ!!」
セシリア「妨害ばかりしてきて……邪魔ですわ!!!」
ベシィンッ
鈴「鬱陶しいのよ!!」
バキッッ
実況「おおっとここでラフプレイ!ビンタからのドロップキックだあああ!!!」
実況「と、そうこうしているうちに第一グループ、第二グループは中央手前に到達!」
実況「ここでトップの木崎・岸本ペア!得意の格闘戦に持ち込むようだぁ!!」
木崎「男だからといって容赦はしない!」
岸本「もらったあああああ!!!」
クロト「滅・殺!!!!!」
ドォガッシャアアアア!!!
実況「岸本選手、十数メートル吹き飛ばされた!!!?!?いったいどういうことなんだ!?」
木崎「なっ、えっ?……えっ?」
シャニ「うざい……!」
ベキィィィッッ!!!
実況「木崎・岸本ペア!第三の島まで吹き飛ばされました!!!」
オルガ「……あの馬鹿共目立ちすぎだ……」
鈴「ちょっと!あのままだとゴールされちゃうわよ!?」
セシリア「分かってますわ!!」
鈴「こうなったら!」
セシリア「最終手段ですわ!」
鈴「甲龍!」
セシリア「ブルーティアーズ!」
実況「こ、こんなところでISが見れるなんて夢にも思ってませんでした!……って、ルール的にどうなのかしらこれ」
シャニ「暴走してる……」
クロト「撃滅!!!」
鈴「ISに人が勝てるわけ……」
鈴「えっ……強制解除!?」
シャニ「へっ、へへへ…………」
セシリア「このブルーティアーズなら……」
セシリア「強制解除って一体どういうことですの!?」
オルガ「おっさんから渡された、IS起動妨害装置……意外と使えるじゃねぇか」
クロト「はいっ、旗いただき」
実況「金メダリストが吹っ飛んだり、ISが登場したりと大波乱のこのレース!制したのは唯一の男性ペアでした!!」
実況「彼らに盛大な拍手を!!!」
ワー!ワー!キャー!キャー!
クロト「ま、分かりきってたことだけどね」
シャニ「楽勝…………」
オルガ「んで、さっきの代表候補生どもは学園の教師に散々叱られた挙げ句連れてかれたが……」
クロト「奢りのことかい?」
オルガ「ちげぇよ。このチケットどうするのかって話してんだよ」
シャニ「贈る…………」
クロト「贈るって……誰に?」
シャニ「理事……」
オルガ「おっさんにやるか……。良いかもな。あのおっさんも、たまには休まねぇとそろそろストレスで死ぬぜ?」
クロト「大概ボクたちのせいだけどね」
シャニ「へっ……へへ……」
オルガ「そんじゃ、これ渡して旅行行かせるか。俺達はその間有給取るってことでな」
シャニ「うん……」
今日はここまでです。
一週間待たせた挙げ句、更新量も少なくて申し訳ないです。
要望・指摘点などあればお願いします。
一方その頃のシン
シン「書類が意外とすぐに終わったな……鈴には待っといてもらえばよかったかな……やっぱり」
シン「でももうセシリアにチケット渡しちゃったしなぁ……」
キュムキュム……
シン「なんかスイーツでもつくって待ってr…………」
????「…………」
モッピー「モッピーだよ」
シン(……なんなんだよこの生き物は……)
モッピー「モッピーしってるよ。シンが元々住んでた世界は、ここじゃないってこと」
シン「……どういうことなんだよ?」
モッピー「モッピーしってるよ。二組とセッシーが怒ってるってこと」
シン「流石に悪いことしたよな……ってそうじゃなくて!」
モッピー「モッピーは教えなきゃいけない。これから想像を絶することが待ってるってこと」
シン「ちょ、ちょっと待て!アンタ本当になんなんだよ!?」
モッピー「伝えられることは伝えたよ。バイバイ、シン」
キュムキュム……
シン「……消えた……」
シン(想像を絶する事……一体なんだって言うんだよ……)
箒「……ハッ」
箒(私は確か居合の練習をしていたはずなんだが……なんで廊下に……)
レイ「難儀なものだな。こうでもしないとシンと意思の疎通を図ることも難しいか」
ステラ「わたしたちは死んでるから……仕方ないよ」
レイ「……シン、お前は越えなきゃならない……お前の過去を、しがらみを全て……」
ステラ「わたしたちには応援することしかできないけど……がんばって」
数十分後
鈴「あーあ……もう今日はホントに最っ低の一日だわ……」
セシリア「ISを使ってはいけないとルールに書かない方が悪いんですわ!」
鈴「それ以上にシンが悪い!」
セシリア「約束を急にキャンセルするのは感心しませんわね」
鈴「さらに元を辿ると山田先生が悪いんだけどね……」
セシリア「言っててもキリがありませんわね……」
鈴「そういえばあの優勝した男二人ってさあ」
鈴「学園の事務とかじゃなかった?」
セシリア「そうなんですの?」
鈴「確か教師の紹介欄みたいなんで見た気がするのよね」
セシリア「ってことはあの事務の方々からわたくし達の悪い噂が……」
鈴「……ああっ!もう!ネガティブになるからこの話やめ!」
シン「?なにがネガティブになるんだよ?」
セシリア「シ、シンさん!?」
シン「そんなに驚かなくてもいいだろ……」
鈴「もう今日の出来事は全部シン、あんたのせいで良いわ!埋め合わせしなさいよ!」
シン「おうっ。実はさ、久々にパフェ作ってみたんだけどさ」
シン「これで埋め合わせになるなら……食べるか?」
鈴「食べる!」
セシリア「頂きますわ!」
今日はここまでです。
出来るだけ更新早くしたい……。
要望・指摘点等あればお願いします。
数時間前 束のラボ
束「いやいやぁ……この束さんでもこんなに時間がかかっちゃうなんて思わなかったよ」
束「でもこれでシンちゃんももっと強くなれるだろうね?」
束「殺されなければ、だけど!」
???「…pp…ソレデモ……pppp……」
束「完全自立稼働型ISとしては最高クラス、そしてそのAI……2日かけただけはあるねぇ」
束「出撃は……取り敢えず夜にセットして……よっし!これで勝手に襲撃してくれるね!」
束「箒ちゃん、シンちゃん、ちーちゃん!みんな頑張ってねー!」
プール→ショッピングモール前
オルガ「次は……ショッピングモールだぁ?」
シャニ「いかにもな休日……」
クロト「なんかあんまり好きじゃないんだよね。モールってさぁ?女物ばっかりだし」
オルガ「んなこと言っても仕方ねぇだろ?行くぞ」
シャニ「ゲーセンあるかな……へ……へへへ……」
クロト「なんか面白いこと起きないかなあ……」
オルガ「候補生の二人はカフェにいるみたいだな」
クロト「なんかバイトしてるみたいだけど?」
シャニ「お金がいるの……?」
オルガ「知らねぇっての。とにかく今のままだと、なんのネタも面白味もねぇクソみたいな状況だってのは確かだな」
オルガ「何よりもクソみたいなのは俺が飯奢らなきゃいけないこと状況だけどよ」
クロト「……大体なんでボクたちがこんなことやらされてんの?」
オルガ「おっさんの命令だろ。あのおっさんピーピーうるせぇ癖に立場と態度だけはでけぇからな」
クロト「権力あるから仕方ないよ」
オルガ「……つーかシャニは?」
クロト「ビー○ニやりにゲーセンいった」
オルガ「アイツ戻ってきたらぶっ殺すか」
@クルーズ内 休憩時間
ラウラ「いきなり働けと言われたときは何かと思ったが、まさか戦闘服を渡されるとは思ってもいなかったな」
シャル「えっ!?せ、戦闘服?」
ラウラ「このメイド服というのはその名の通り冥土の土産のご奉仕とやらで昇天させるものなのだろう?クラリッサが言ってたぞ」
ラウラ「その執事服もそうだ。確かそれを着るとはぁれむ?という強力な能力が付いたり、素敵滅法だったりするのだろう?」
シャル「……ラウラ、よく聞いて。それはどう考えても間違ってるよ」
ラウラ「そうなのか?」
シャル「メイド服も執事服も、別に戦闘服とかそういうのじゃないからね?」
ラウラ「……ふうむ……ならクラリッサの言ってたことはなんだったのだ?」
シャル「……資料を間違えたんじゃないかな?」
ラウラ「資料の取り違えか……あいつが間違えるとは思えないが……まあ仕方ないな。いつだったか嫁も言っていた。人間誰でも間違うことはある。とな」
シャル「シンは間違いだらけだけどね……」
シャル(主に僕たちの行動の受け取り方とか……)
ラウラ「嫁で思い出したんだが、クラリッサが言ってた情報のなかにはこんなものもあったな」
ラウラ「メイド服を着て布団に潜り込めば結婚できる!」
シャル「そうなんだぁ……ふぇっ!?」
ラウラ「この衣装は貰って帰るとするか……」
シャル「いやいやいやいや!おかしいからね!?間違ってるからね!?」
ラウラ「そこまで引き留めなくても……ま、まさかお前も私と同じことを!?」
シャル「違うよ!?そうじゃなくって!メイド服を着て布団に潜り込んでも意味無いからね!?」
ラウラ「……言われてみればそうかもしれないな」
ラウラ「ホントにそれだけで結婚できるなら、今頃私と嫁は50回は結婚してることになるぞ」
シャル「そんなにシンの部屋に潜り込んでるんだ……」
ラウラ「合鍵を作るのは簡単だからな!」
店長「悪いけど、そろそろ休憩時間終わりね!」
シャル「じゃあ行こっか」
ラウラ「そうだな」
今日はここまでです。
オリジナル展開やってみようかなあとか考えながら用事などを片付けていたら10日経ってまして……。
要望などあれば、シャルとラウラの買い物も番外編として書かせてもらいたいと思ってます。
要望・指摘点あればお願いします。
2時間後
シャル「とりあえずピークは過ぎたかな?」
シャル「お客さんも減ってきたみたいだし」
ラウラ「さっさと飲んで出ていけば良いものを。何故ああも長々と席を占領するのか私には全く理解できんな」
シャル「ほ、ほら!ラウラだってシンとか皆と出掛けて、喫茶店とかに立ち寄ったらゆっくりしたくならない?」
ラウラ「ふむ……嫁とか……。確かにそうかもしれん」
シャル「多分おんなじことなんじゃないかな?」
ラウラ「……それならば仕方ないな」
シャル「時間もあと少しだし、もうちょっとがんばr……」
「全員動くんじゃねぇぞ!!」
「大人しくしろぉ!!」
ガガガガガガガ
「きゃああああああっ!!!」
「う、うわぁーーー!!」
「だから黙ってろっつーの!」
シャル(ドラマとかでよくある感じだね……)
ラウラ(一人はショットガン、一人はサブマシンガン、リーダー格はハンドガン……予備として手榴弾等を所持していることを考慮しても、携行しているハンドガンがあれば……ないっ!?)
ラウラ(そういえば……)
『すぐに手を出す、短気……そして人に自分の考え方を押し付けなければ美人なのにな!』
ラウラ(あれ以来武器の類いを携行しないようにしたんだった……)
ラウラ「……くそぅ……」
クロト「ねぇ……あれ、ヤバくない?」
オルガ「今度は強盗事件かよ……なんでこうもメンドクセェことばっかり起きるんだよ!」
オルガ「おいクロトォ!シャニ呼んでこい!ついでにあれも取ってこい!」
クロト「あれって一般人に使って良いもんなの?」
オルガ「知らねぇけどいいだろ。正当防衛ってやつだ」
クロト「はぁ……分かったよ」
シャル(……どうするかなぁ)
シャル(ラウラの送ってきたサインの感じだと、武器は無し。それに相手は爆発物を持ってる可能性が高い……)
シャル(いくら僕たちが訓練を積んでいるとは言っても、生身で銃器を持った3人を被害を出さずに制圧するのは難しいし……)
ラウラ(……こうなれば仕方ないか……シュバルツェア・レーゲンを展開して……)
ズガァァアンッ!!
ズガァァアンッ!!
ズガァァアンッ!!
「……えっ」
「じゅ、銃だけ吹っ飛ばされた……!?」
「あ、あり得ねぇ……!」
シャル(なんだかわかんないけど……)
ラウラ(チャンスは今しかない!)
シャル「はああっ!!」
ベキッ!バキッ!
ラウラ「ふんっ!」
ボキッ!グシャッ!
「「「ぎゃあああああああ!!!!!」」」
シャル「……一件落着、かな?」
シャニ「へへ、へ……ナイスエイム……」
クロト「スキュラはやりすぎだけどね」
オルガ「良いじゃねぇか、どうせアイツらの銃だけ吹き飛ぶ程度にまで威力絞ってんだからよ」
オルガ「店に被害もねぇし、人質も無事、それどころか犯人の手も吹き飛んでねぇ!」
オルガ「十分すぎるくらいだろ?」
クロト「でも始末書は確定かぁ……」
シャニ「いつものこと……」
オルガ「んなことどうでもいいけどよぉ、そろそろ帰ろうぜ?いい加減うざってぇよ」
クロト「ま、チケット上げたんだからチャラにしてくれるよね」
オルガ「おい、シャニ!クロトォ!早く帰んぞ」
ラウラ「もう夕方か……」
シャル「まあ色々あったからね、っていうか、結局大半のものは僕に任せっきりだったよね?」
ラウラ「仕方がないだろう。私にはこういう経験がないんだからな」
シャル「またそうやって……」
ラウラ「……だが、たまにはこうやって外に出てみるのも悪くないかもしれんな」
シャル「ラウラもショッピングの楽しさが分かってきた?」
ラウラ「分かるようになったのかは微妙だが、また行ってみたいとは思うな」
シャル「ならまた行こうよ!今度は僕たちだけじゃなくて、皆で!」
ラウラ「ああ、そうしよう。絶対に」
数時間後 IS学園 地下
「十数km先に謎の機影を確認!識別コード未登録の機体です!」
「ゆっくりとこちらに向かってきています!」
真耶「この反応はむじん」
千冬「やはりまた仕掛けてきたか……束め……!!」
数時間後 IS学園地下
「十数km先に謎の機影を確認!識別コード未登録の機体です!」
「ゆっくりとこちらに向かってきています!」
真耶「生体反応は無し……代表戦の時の襲撃事件と同じですね……」
千冬「やはりまた仕掛けてきたか……束め……!」
千冬「教職員は各自に出撃の準備を!」
千冬「代表候補生にも声をかけておけ!」
千冬(一体あいつは何をやろうとしているんだ……)
束のラボ
束「ついに出ていっちゃったねぇ。あのIS」
束「紅椿と運命のデータ収集の為と成長の為に作った機体だけど、ちょっと強いから束さんは心配だなぁ」
束「ま、仮に何かあってもちーちゃんがなんとかしてくれるよね!」
束「ゴーレムの実戦データを元に作った新しいAI『killer』に、新しい機体!」
束「その名も『自由』!」
束「余程のイレギュラーでも起きない限り、シンちゃんと箒ちゃんが頑張れば倒せるからさっ!」
束「がんばってねー!」
今日はここまでです。
長いことお待たせしてしまい、本当にすいません。
1自身の都合もあり、書けるタイミングは今まで無かったんです……。
今後は今回ほどお待たせすることはないと思います。
要望・指摘点などあればお願いします
千冬「それでは作戦を説明する」
千冬「といってもかなりシンプルなものだがな」
千冬「教員たちが正体不明のISを抑えている間にお前たちが一斉に攻撃を仕掛ける。それだけだ」
セシリア「また正体不明の機体なんですの?」
鈴「こうも毎回来られると堪ったもんじゃないわね……ホント」
シャル「でもやるしかないよ。出現場所も市街地に近いし、下手に放っておいたら何が起きるかわからないしね」
ラウラ「被害を最小限に留めるためにも、迅速に排除しなくてはならないからな」
箒(こんなことができるのはおそらく姉さんだけだろう……だが、いったいどうしてこんなことを?)
シン「なんだっていい、とにかくやってやるさ!」
千冬「専用機持ちの6名は出撃待機、教員の中でISを扱えるものはすぐに準備をしろ。10分後には出撃だと伝えておけ」
千冬「それでは……作戦を開始する」
キラ『…………』
「目標を捕捉、迎撃を開始します!」
「こちらも確認、全部隊迎撃開始!」
ズガガガガガガガガガガガガッッッッッッ!!!
キラ『……僕ハ……戦イタクナンカ無イノニ』
ビキュゥゥンッビキュゥゥンッ!
「そんなっ……シールドエネルギーが一瞬で……!!」
「くっ……!!」
キラ『……バーストモード』
ドウウウッッドウウウッ!!!
「もう持ちませんっ!!」
「ひいぃぃいっ……!」
ブツッ
千冬「応答しろ……おい!」
千冬「くっ……まさかこれ程のものとはな……」
千冬「仕方ない。専用機持ちを出撃させろ!」
セシリア「仮にもIS学園の教員の方々がこうもあっさりとやられるなんて……」
シャル「中々手強そうな相手だね」
箒「目視可能な距離に入ったぞ」
キラ『…………』
シン「あれは……フリーダムッ!?……なんで……どうしてこんなところに……!!」
シン(まさか……これがレイの言ってた……!)
鈴「なによあれ……まるで重火器の塊じゃない!」
ラウラ「泣き言は言ってられないぞ。一気に片を付けなければならないからな」
箒「先陣は私が切る!」
箒「はあああああああっ!!!!」
ギィィイインッ!!!
キラ『……クッ……』
ギャアアアアンッ!!!
箒「今だ!」
セシリア「分かってますわ!」
キィイイイインッキィイイイインッキィイイイインッ!!!
ラウラ「リボルバーカノンを喰らえ!」
ドゴォォォオンッドゴォォォオンッ!!!
シン「これでぇっ!!!」
ヴォァァァアアアアッ!!!
キラ『うワァあアッ!!!』
シャル「まだまだ!」
ギャコンッ!!!
鈴「終わんないわよぉッ!!!」
ズバァァァアアアンッ!!!
キラ『こんナ……僕ハ……!!!』
セシリア「あら、意外とあっけないんですわね」
箒「いや待て……あの光は……!?」
キラ『……僕は、僕は……!!うわああああああああ!!!!』
ピキュィィィィイイイイインッ!!!!
キラ「はあああっ!!!」
ザシュッ!!
箒「ぐぅっ……!」
シン「……ストライク……フリーダム!」
キラ「覚悟はある。僕は戦う……!」
シュンッシュンッシュンシュンシュン……ズヒュッズヒュッズヒュッズヒュッ!!!!
シャル「普通のドラグーンと違う!?これじゃあ対処できな……うわあああっ!!」
セシリア「ブルー・ティアーズ!」
シュンシュンッ……ビキュウウウンッビキュウウウンッ!!
キラ「やめてよね。君が僕に敵うはずないだろ」
ビキュウウウンッビキュウウウンッ!
セシリア「そんな……!ブルー・ティアーズをこうも簡単に……きゃあああっ!!!」
鈴「さっさと消えなさいよっ!!」
ギィィイインッ!!!ガキィィンッ!!!
キラ「やらせない!!」
ブオンッ……ザシュッ!!ザシュッ!!
鈴「一瞬でシールドエネルギー0なんて……そんな……!」
シン「くっそぉぉおおおお!!!!」
シュランッ……ブオンッ!!!
キラ「何を……!!」
ラウラ「シン!危ないっ!!!」
ズバァァァァンッ!
シン「……!!」
シン「鈴……シャル……セシリア……ラウラ……箒……」
キラ「…………」
ブォンッ……
シン(また……また俺はなにもできないまま終わるのかよ……!!!)
「それは違うぞ、シン」
シン(その声は……レイ……!)
(思い出して、シン。みんなのことを)
シン(…………そうか……そうだよな……)
シン(今度こそ……今度こそ俺は……!!)
キラ「………」
ズバァァァァンッ!!!!!
シン(ハイネ……ヨウラン……トダカさん……)
シン(レイ……ステラ……)
シン(父さん……母さん……そしてマユ……)
シン(俺はもう、もう二度と何かを失いたくない……!)
シン「俺は……俺はぁああああ!!!」
ズバァンッ!!
キラ「ッッッ!!」
シン「なにもできないままで終わってたまるかぁぁぁぁぁ!!!」
キュイイイイイイイイインッ……!!!!
第一コア、第二コア結合
シン「あんたがストライクフリーダムなら、こっちは……!!!」
シン「デスティニーインパルスだ!!!」
今回はここまでです。
長らくお待たせしました……。
多少強引ではありますが、デスティニーインパルスをなんとか出すことが出来ました。
次回の更新でこのスレは最後になるかと思います。
要望・指摘点等あればお願いします。
このSSまとめへのコメント
続きはよ
箒の誕生日祝ってるシーンカットしないでくれ!
いい感じ、後はキラ様アスラン殿が登場しなければ文句無し
何故ディスティニーインパルスではないのか。
↑シンが原作で乗ってないからだろ。
それとデスティニーインパルスはペーパープランだった気がする。ホビージャパンの外伝でリジェネスとか出たけど
なんか、ワンサマーの名前を
変えただけで展開がほとんど同じだし。コピペっつっても差し支えないぞ。
ツマンネ
書いてて気づかないのか?
タイトル見てワンサマとシンとの絡みを期待したけど、まぁ無駄でしたね
キラさん出ちゃったよ…
お前ら文句たれるぐらいなら読むなよ
お、面白い…
更新はよ!
何かダイジェスト版というか総集編を見てるような気分。
自分の書きたいシーンを早く書こうとしているせいで、キャラクターの心情が急変化してる。
はょはょ
デスティニーとデスティニーインパルスってどっちが早く作られたんだっけ?デスティニーインパルスの発展機がデスティニーガンダムだっけ・・・っん?
デスティニーインパルスってインパルスにデスティニーシルエットだかなんだかを付けただけのあくまでもインパルスなくせに確か燃費がオワコンだった気が…