プロデュサーと三人の女の子【デレマス】 (118)

私はこの春アイドルになりました。

ずっとずっと夢に見ていたアイドルに。

そして、私以外にもアイドルになった子がいるんです!!

これはそんなお話です。

私たち三人がアイドルになったお話です。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1405837036

「アイドルのプロデューサー……か」

下校途中の学生が現われるようになった時間に俺は交差点で歩きながら呟く。

俺はアイドルのプロデューサーをすることになった。

詳しく話すと長くなるので簡単に言うと、いきなりアイドルプロダクションの社長にティン!ときたと言われスカウトされた。

二つ返事でいいと言ってしまったが正直不安だ。

「本当に出来るかな……」

歩きながら考え込んでしまう。

これから会うアイドルの子はどんな子なのだろう。

これから踏み込む世界はどんな世界なのだろう。

頭の中で様々なことが溢れ出てくる。

しかし、それは長く続かなかった。

「きゃ、すみません」

「あ、こちらこそすみません」

歩きながら考え事をするもんじゃない。

人とぶつかってしまった。

ぶつかった相手は派手なわけでもなく、地味なわけでもない普通の女子高生。

しかし、何故か俺は彼女に見惚れてしまった。

「…………」

「?」

「えっと…私になにかご用ですか?」

ぶつかった女子高生は不思議そうに俺に訊いてきた。

「いや、別にないけど?」

俺は変な疑いを持たれないために、簡潔に答える。

「気のせい…だったかな?」

「すみません、これから養成所に行くところなんです!」

「失礼しますね!」

そう言って彼女は笑顔で去っていった。

彼女を目で追う。

彼女は遠くへ行くほど小さくなり、点となる。そして、視界から消えた。

「………………」

しばらく立ち止まっていた。

まだ彼女に見惚れていた。

しかし、ここにずっといるわけにもいかないので足を動かす。

さっきまであった不安はどこかへ消え去った。

iPhoneで別のSSのHTML化依頼を出したつもりが、これのHTML化を出してしまったので書き直しです。

「社長いますか?」

俺は事務所のドアを開けながら言う。

「おお! やっと来てくれたかね!」

ここが今日から俺が働く場所。シンデレラガールズプロダクション。略してCGプロ。

「正直、君が来るか心配だったよ」

社長がガハハッと笑いながら言う。 

「でしょうね。こんな小さな事務所ならなおさら」

最近立ち上げたと聞いていたのでさほど驚かなかったがこの事務所は小さい。

四階建ての雑居ビルの二階にあった。

外から見たときは事務所の中の方は……と期待したが中も中だった。

事務所の中は応接間や給湯室、社長室などの最低限の部屋はあるようだが、空き部屋が見当たらない。

社長室以外は壁で区切られてる訳でなく、パーティションで仕切られていた。

会議室はないようだがどこで打ち合わせはすればいいのだろうか。

唯一の救いは給湯室とは別で憩いの場があることだけだ。

デスクは四つしかなかった。

一つのデスクは既に使われているようで、書類などが散乱していた。 俺を含めて社員は3人だけなのだろうか?

この事務所は色々と大丈夫だろうかとまた不安に襲われるが、気にしたら負けである。

「さて、立ち話もなんだからこちらに来たまえ」

社長は俺を自室へ、つまり、社長室へ呼んだ。

さすがに社長室はそこそこに豪華だった。いや、本当はそんなにすごくないのかもしれないのかもしれないが、今の俺にはそう見える。

書類を置く棚もあるし、ソファーとソファーの間には高さの低い机もある。そして、さっき見たものよりも少し豪華なデスクがあった。

ソファーに座れるように言われてから座ると社長が話を始めた。

「さて、君には色々説明しなてはならないね」

「色々っていうか全部説明してください」

「それもそうだね!」

また社長は景気の良い笑い声をあげた。

そこから社長は一から十まで説明してくれた。

今年の予算や俺の給料。

事務員の女性のこと。

俺のする仕事のこと。

自分の武勇伝も話してくれた。

時間にして一時間弱で話は終わった。

そこで俺は違和感に気づく。

現在の時刻は17時30分である。

普通の学生ならとっくに下校時間を過ぎているはずだ。

しかし、先程からドアが開く音がまったくしない。ましてや挨拶の声もしない。

……嫌な予感がする。

この予想は外れていると信じて口を開く。

「……社長」

「ん? 何か質問かい?」

「いや……質問っていうか……質問なんですけど……」

恐る恐る口にする。

「この事務所にいるアイドルって何人ですか?」

「0人」

外れてくれと願ったが即答だった。しかも、それを当然のように言う。

「なのにアイドルプロダクションって名乗っていいんですか!?」

俺は前にある机に体重を預けるように前かがみになって社長に怒鳴る。

「大丈夫、大丈夫」

社長はそんなことかと余裕を含んだ言い方をした。

しかし、一体なにが大丈夫なのだろうか?

「君がスカウトしてくるアイドルが来ればアイドルプロダクションだろ?」

「…………はあ?」

言葉の意味が理解できなかった。

「だから、君がスカウトしてくれば……」

「いや、いや、いや」

目上の人が話している最中にしゃべるなんて失礼だが、今は別だろう。

「僕は昨日、スカウトされたばかりで右も左も上も下もわからない新人君ですよ?」

スカウトというものは才能というより経験が大切なものだろう。

だから、経験が0の俺がスカウトなんてのは馬鹿げている。

「なのになんで?」

「ティンときたから」

「…………」

言葉を失う。

ここに来て1時間と少し。

やっぱり不安しか残らない。

できれば今日中に続きを書きます。

俺はやめなかった。現実を見てやめられるほど、俺は大人になれてない。

ため息を吐きながら社長室のドアを開ける。すると、

「おはようございます!」

「今日からあなたのアシスタントつとめます、ちひろです! よろしくお願いしますね!」

とても元気な自己紹介が飛んできた。

どうやらこの人が社長が言っていた千川ちひろさんらしい。

ちひろさんの髪の色は栗色だった。彼女はその髪を後ろでまとめている。

来ている服は事務服。色は派手な黄緑。誰がこの事務服を選んだのだろうかが気になるほどの黄緑色だ。

この人がアイドルでいいんじゃないか? と思うほど可愛らしい人だ。

そんなちひろさんを見た俺の第一印象はいい人そうだ。そして、ちょっとそのテンションは今の俺にはきつい。

「今日からアイドルたちのプロデューサーとしてレッスンやお仕事、LIVEバトルを行ってもらいます!」

「わたしも精一杯サポートしますからいっしょに頑張りましょうね! とっても期待していますよ!」

LIVEバトルという言葉が引っ掛かるが、ちひろさんの勢いに押されてそれについて訊けなかった。

「ではさっそく、事務所にどんなアイドルがいるかプロデューサーさんに知ってもらいましょう!」

「と言ってもうちにはまだアイドルの子はいないんですけどね!」

それは笑顔でいうことなのかと思うが口には出さない。

「千川君戻っていたのかい!」

社長が後ろで言う。

「では、早速、二人でスカウトに行ってくれたまえ!」

明日、できれば書きます。

スカウトに行く前に社長にスカウトのコツを訊いた所「ティン! と来た子を連れて来てくれ」と言われた。

それを聞いてどう思ったかはもう言うまでもないだろう。

そんなことを思っていても俺は素直にスカウトに励んでいた。

スカウトの定番の原宿で、いいんじゃないかと思った子には片っ端から声をかけた。

スカウトを初めて始めて何時間がたっただろうか。

一人も俺の話に乗ってくれない。

誰に媚びる必要もないのに、思わず顔が苦笑いだ。

「どうしたんですか? そんな顔して?」

俺は後ろからの声に反射的に体を曲げる。

そこには先程コーヒー買いに行ったちひろさんがいた。

両手に缶コーヒーを一つずつ持っている。

缶コーヒーに水滴がついている。冷たいコーヒーを買ってきたらしい。

「いや……」

「スカウトの話に誰も耳すら傾けないからですか?あ、これ」

ちひろさんが俺にコーヒーを渡す。それを俺は「ありがとうございます」とお礼を言いながら受け取る。

すると、ちひろさんがすっと手を出した。その動作は俺が知っている限り、お金をくれと言いながらするものだ。

「え、金取るんですか? 経費で落とせないんですか?」

「落とせません」

きっぱりと言われるが、俺は女性にコーヒー代を払わせるほど男は腐ってない。

後ろポケットから財布を取りだして缶コーヒー代をちひろさんの手のひらにのせる。

それから缶コーヒーを開ける。中の黒い液体を一口含むと口に苦味が広がる。ブラックコーヒーだ。

「なんで誰もアイドルになりたがらないんですかね」

「そういう時代なんですよ。夢をみれないそんな時代なんですよ」

「夢をみれない時代ですか……」

そんな世になってしまったのか。

社長の夢は輝いていた。

灰を被っている少女達に夢を与え、そして叶えさせてあげたいという夢は輝いていた。

それに感銘を受けた俺は夢をみた。

そして、現実をみて思った。

「無駄に大人なんですね」

「だからプロデューサーが夢をみせてあげるんでしょう!」

ちひろさんが笑顔でそう言う。

あながアイドルでいいじゃないかとやっぱり思う。

「どうします? もうあきらめますか?」

「いえ、もう少しだけ頑張りたいと思います」

俺は願いはあきらめなければ叶うと信じている。

だからだろうか。

彼女とまた出会えた。

見惚れた彼女と。

―????―

私は島村卯月高校二年生の17歳です。

特別な所はない普通の高校生です。

強いて言うなら夢はアイドルです。

そんな私は夢を叶えるために毎日、努力してます。

養成所に通って、頑張ってレッスンして、いつ大きな舞台に。

今日も養成所でレッスンをしました。

レッスンを可もなく不可もなく終え、そして、スカウトが来ないかなと思いながら原宿を歩いていると、

「ねえ、君!」

と声が聞こえました。

声のする方に体を向けると、そこには養成所に行くときにぶつかった男の人がいました。

走ってきたのかその人の息は少し荒いです。

「あ、あなたはさっきの…」

「アイドルやってみない!」

「…………」

「どう?」

その人の言葉が信じられませんでした。

私がアイドル? 普通の私が?

「あれ、何か問題ある?」

「私がアイドルですか?……」

無意識に聞き返します。

「うん! あ、これ」

その人は懐から名刺を出しました。

「シンデレラガールズプロダクション……」

「そう! 小さい事務所だけどどう?」



さっき会った子に俺は話しかけていた。

理由はこのあとこの子に言うだろう。

社長が即席で作った名刺は渡した。あとは、この子の返事を待つだけだ。

「どう?」

「…………」

彼女の返事はない。名刺をぽかーんと見つめている。

ダメかと思ったその時だった。

「うわあああわあああん!!」

彼女が突然泣いた。

「どうしたの!?」

驚いた俺は彼女に理由を訊く。

「す、すみません!で、でも嬉しくて。うわあああわあああん!」

また彼女が泣き始める。

「えっと……あ、ティッシュいる?」

さっき配っていたポケットティッシュを彼女に渡す。

「あ、ありがとうございます」

俺は彼女が泣き止むまで待った。というかそれ以外の選択肢を教えて欲しい。

少しすると彼女は泣き止み、泣いた理由を言ってくれた。

「ごめんなさい……嬉しくて」

「嬉しくて? ああ。養成所に通ってるんだっけ?」

「知ってるんですか?」

「さっき言ってたじゃん。それより、どう?」

「シンデレラガールズプロダクション……」

「略してCGプロね」

いちいちシンデレラガールズプロダクションと言われると面倒なので略称を伝える。

「なんで私なんですか?」

「えっと……笑わないで聞いてくれる?」

「笑いません」

「その……さっき会ったときに見惚れたっていうか……その……」

「ごめん。俺にもわからないや」

「……」

彼女は笑わなかった。え、理由ないんですか? と呆気にとられているようだ。

俺は言ったことと矛盾してしまうが、笑い飛ばしてほしかった。

それから少しして、彼女は口を開いた。

「私、やります!」

「本当!?」

「はい!」

「えっと、じゃあ名前を訊いてもいいかな?」

「わたし、島村卯月17歳です。精一杯頑張りますから、一緒に夢叶えましょうね♪よろしくお願いしますっ!」

これが俺と卯月の二回目の出会いだ。

卯月編は以上。
地の文が下手ですみません。
次は明日書ければ書きます。

書いていて気づいたので訂正。

全てのちひろさんを千川さん。
>>47の これが俺と卯月の二回目の出会いだ。 を
これが俺と島村の二回目の出会いだ。
に訂正。
渋谷凛編は金曜までに書きます。

すみません、今日中に書けません。
土日には書きます。

「おめでとうございます! 一人目の担当アイドルを見つけましたね!」

「ええ、まあ」

島村をスカウトした俺は、事務所へ戻った。

どうやら千川さんは俺が島村をスカウトしているうちに事務所に戻っていたらしい。

「うむ! 私の予想を超えるいい子ではないか! 君、名前は?」

社長が褒めちぎる。そこまで言われるとは思わなかった。

「島村卯月です!」

島村が元気よく答える。

とりあえず俺は疲れた。

この後、島村に契約書を渡し、家へ帰した。

そのあと、ちょっとした事務処理をして、俺も家に帰った。

帰り道、こんなこと思った。

世の中まだ捨てたもんじゃあねえな、と。

まだまだ希望で溢れてる。

思わず口元がにやけた。

とりあえずここまで。
このあと凛の話を書きます。
少しずつでも書いていきます。

朝の交差点には様々な人が集まる。いや、溢れるというほうが正しいかもしれない。

仲良く友達と登校する学生や気だるいが顔には出さないサラリーマン、化粧の濃いOLなど文字通り多種多様な人々が溢れる。

もちろん、この俺だって例外じゃない。そのうちの一人だ。

熱々のインスタントコーヒーを飲んで眠気を飛ばし、最近買ったばかりの安物のスーツを着て、事務所に向かうところだ。

そんな俺を春の温度が包み込む。それが心地よい。

765プロのやよいと伊織の歌がビルのビジョンから聞こえる。

そして、先日、島村をスカウトした俺は気分が良い。

だから、その歌を鼻歌で歌い、青い空を見ながら交差点を歩いていた。

しかし、そんなことを朝の交差点ですればこうなる。

「あ、すみません」

「ああ、こちらこそ」

そう、人にぶつかるのだ。

ぶつかったのはおそらく女子高生だ。(この前、スカウトをしていたら、女子高生に見える女子中学生や女装男子がいたので断定はしない)

髪は黒に近い茶髪で肩よりも伸ばしている。これをセミロングというのだろう。

身長は俺の体から比べて考えると、170以下160以上、165が妥当と見える。

体型は太ってはいないし、痩せてもいない。ただ、胸はでかくはない。

高校生にしては幼く見える。高校生は高校生でも、まだ一年生なのだろう。

そうだとすると彼女の耳のピアスがとても気になる。

さらに言うと首のネックレスも学校につけて行くのはどうかと思う。

そんな彼女の雰囲気は冷たいと言うかとんがっていると言うか。なんと言うか今時な感じがする。

なのに、悪い印象を受けないのは彼女に俺には言葉に出来ない魅力があるからだろう。

「…………」

また言葉を失う。島村の時と同じだ。

「…ん? なに?」

「え、いや、何でもないけど……なんか用?」

簡潔に答える。君に見惚れていたなんて答えたら、間違いなく、警察にお縄だからだ。

「…私は別に用とかないけど」

「私、急いでるから。もういい?」

「別にいいけど」

「じゃ。…変なの」

彼女は戸惑った顔をしながら去って行った。

交差点でしばらく立ち止まる。そして、時計を見るともう事務所には奇跡が起こらなければ間に合わないような時間になっていた。

今日はこの辺で。

「二日目から遅刻ですか……」

「いや、色々とありまして……」

前にいる派手すぎる黄緑色の事務服を着た千川さんはどうやら不満があるそうだ。

俺は遅刻した。

奇跡というのは簡単に起きないから奇跡なのだ。だから、俺が遅刻するのは当然だ

「ま、次からは気をつけてくださいね。あと、遅刻しそうになったら連絡いれてください」

「え、それだけですか?」

「二日目から遅刻ですか……」

「いや、色々とありまして……」

前にいる派手すぎる黄緑色の事務服を着た千川さんはどうやら不満があるそうだ。

俺は遅刻した。

奇跡というのは簡単に起きないから奇跡なのだ。だから、俺が遅刻するのは当然だ

「ま、次からは気をつけてくださいね。あと、遅刻しそうになったら連絡いれてください」

「え、それだけですか?」

「ええ、昨日は大変でしたしね。今日も頑張っていきましょう!」

そういって彼女は笑う。天使かこの人は。

「はい!」

そして、単純な俺は元気よく返事した。

アイドルが一人しかいないこの事務所でも俺に仕事はあった。

社長に言われた仕事を千川さんに助けてもらいながらこなした。

そして、今日もスカウトをするために原宿にくりだした。

今日のスカウトは昨日とは少し違った。

俺は昨日ほど話しかけなかった。

なぜなら、朝に出会った彼女のことが頭に残っていたからだ。

彼女かなと思ったら声をかける。そうなった。

そして、スカウトを始めて何時間かがたったその時。

やっと見つけた。

俺はすぐに彼女を呼び止めた。

「ねえ、君!」

「あ…さっきの…」

「アイドルやらない?」

「アイ……ドル?」

「そう! どう?」

「……やらない」

「え?」

思わず声が出る。断れるとは思っていなかった。

だって彼女は―

>>47を訂正

俺は言ったことと矛盾してしまうが、笑い飛ばしてほしかった。

それから少しして、彼女は口を開いた。

「私、やります!」

「本当!?」

「はい!」

「私もかわいいアイドルになれるかなぁ…。プロデューサーさん、プロデュース、よろしくお願いしますね!」

「こちらこそ!あ、名前を訊いてもいいかな?」

「わたし、島村卯月17歳です。精一杯頑張りますから、一緒に夢叶えましょうね♪よろしくお願いしますっ!」

これが俺と島村の二回目の出会いだ。

以上です。

>>74>>75を無かったことに……

―???―

学校から帰る途中。私は声をかけられた。

声をかけてきたきたのは朝、ぶつかった男の人だった。

その人はまるで宝を見つけたような笑顔でこう言ってきた。

アイドルをやらないか、と。

「私が……?」

「そう! どう?」

自分がアイドルのスカウトをされるなんて一度も考えたことがなかった。

街頭のヴィジョンで流れる歌も、雑誌を彩る人の姿も、テレビを賑やかす笑顔も、意識したことなんてなかった。

自分とは別の世界だと思ってた。

だから、自分が?ってとても驚いて、すぐに返答できなかった。

そんな戸惑う私の姿を見て、男の人さらに私に質問してきた。

「ねえ、君には夢中になれる事ってある?」

「夢中になれること?」

「そう。夢中になれるもの」

「……ない」

私は素直に答えた。

「なら、やろうよ! アイドル!」

「俺はまだプロデューサーとしては新人だけど、すっげー楽しいと思うよ。アイドル!」

「大勢の人の前で歌うこととか踊ることって絶対楽しいよ」

「他にも色んなことがたくさんある」

「だから、この世界は忘れられないし辞めることもできないんだと思う」

「だからさ、やってみない? アイドル!」

忘れられない。辞められない。そんなものがたくさんある世界。

そう言われたらやりたくて仕方ないじゃないか。

胸の奥が熱くなる。不思議な気持ちだ。でも、悪くないないかな。

やってみようアイドル。

「アイドルか…悪くないね。プロデュース、してくれる?」

「もちろん! 俺が君のプロデューサー! よろしく!」

「ふーん、アンタが私のプロデューサー?……まあ、悪くないかな…。私は渋谷凛。今日からよろしくね。」

これが私とプロデューサーの二回目の出会いだ。

以上です。次は未央です。
書き溜めなしはやっぱりきつい……
そして、凛は誕生日おめでとう!一応、これが誕生日SS!
それでは!

渋谷をスカウトした俺は昨日と同じく事務所に戻った。渋谷に契約書を渡すためだ。

それだけなのことなので、すぐに渋谷は家に帰った。

そして、次の日の朝。

俺はいつもの交差点にいる。昨日と同じ時間に同じように出勤中だ。

流石に今日も人にぶつかるとは思っていなかった。が、

「いっけない、遅刻?っ!」

「おおっとぉっ! あぶないあぶない!」

ぶつかった。そして、また女子高生だ。

髪は明るい茶髪で短髪。肩に少しかかる程度だ。

身長は渋谷よりも小さいし、島村よりも大きいくらいだ。160ちょっとだろう。

体型は痩せてないし太ってない。胸は少なくとも渋谷よりも大きい。

渋谷とは逆に、とても活発な雰囲気を感じる女の子だ。

「ごめんなさい、ケガとかしてない?」

「いや、大丈夫だよ」

「セーフ!」

「じゃ、またどこかで! ばーい☆」

そういって彼女はウィンクしながらまた走って行った。

(遅刻しないといいなあの子)

小学生のような感想だが、誰に言うわけでもないの問題ない。

そして、こう思う単純な俺であった。

(絶対また会うな。うん。そしたら、スカウトしよう)

以上です。こっからだいぶ雑になっちゃう気がする……

俺は事務所に着くと、テキパキと仕事を終えた。

そして、お昼休み。社長が俺にこう言った。

「オーディション?」

「そうだ!」

「私が募集していたんだ!」

そう言って、社長が募集要項の書かれたチラシを俺に渡す。

紙の日付を見るとオーディションは今日のようだ。

「俺がやるんですか?」

「うむ」

何も聞いてないがもう驚かない。これが社長だ。

「これが応募して来た子だから、目を通したまえ」

「はーい……え?」

受け取った書類を見ると見覚えのある顔があり、驚いた。

「スカウトしなくていいじゃん」

オーディションの時間。来たのは、

「本田未央15歳…ってあなたはさっきの! 」

朝、ぶつかったあの子だ。

「また会ったね」

「えー!! 何で!? 何で!?」

どうやら俺がここにいることに驚いているようだ。

「俺、この事務所でプロデューサーしてるんだ」

「うっそー!! すっごい偶然!」

「あはは! 俺も書類見た時は驚いた!」

「……で、私のは?」

彼女は少し不安気味に訊いてくる。

「元々、スカウトしようと思っていたから合格」

「本当!?」

「うん! これからよろしくね!」

「プロデューサー、私、元気に明るく、トップアイドル目指して頑張りまーっす! えへへ。今日からよろしくお願いしまーす♪」

これが俺と本田の二回目の出会いだ。

以上。次で最後。

「それじゃあ卯月ちゃんから、自己紹介お願いします!」

千川さんがハキハキと言う。

ちなみに三人は初めて他の二人に会う。だからと言って何が変わるわけでもないだろうが。

「島村卯月17歳です! 私、精一杯頑張ります!プロデューサーさん、プロデュース、よろしくお願いします!」

「私は渋谷凛。今日からよろしくね」

「本田未央15歳! 私、元気いっぱいなアイドルになるからね! プロデューサー、プロデュースよろしくお願いします!」

「えっと……俺がお前達のプロデューサーです。その……俺から言いたいことが一つある。」
「この世にはお前らにしか出来ない事がある」
「765のアイドルにも876のアイドルにもできない何かがあるんだ」
「だから、憧れを憧れで終わらせるな」
「その手を伸ばせ」

「はい! 頑張ります!」

「まあ、頑張るかな」

「うん! 頑張る!」


これがプロデュサーと三人の女の子だ。

終わりです。ここまで見てくださった方、ありがとうございます。
地の文下手で雑ですみません。地の文が上手くなる方法があったら教えてください。
新しくスレ立てて続き書くのでよかったら見てください。
それでは。

まだ出来てないですが、HTML化される前に仮題名だけ書いておきます。決定ではないです。

フ?ロテ?ューサーとアイト?ルの日々 【モハ?マス】

続きです。よろしければどうぞ。

【モバマス】 プロデューサーとアイ​ドルの日々
【モバマス】 プロデューサーとアイ​ドルの日々 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1408373979/)

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