エレン「ミカサファンクラブ?」(51)
アルミン 「うん。あるらしいよ。しかも結構な人数らしい。」
エレン 「へー。まああいつ同期の中じゃダントツの成績だからな。憧れる奴、多いかもな。」
アルミン (成績だけじゃないと思うけど…エレンに言ってもわからないだろうな)
エレン 「でもなんで俺たちが知らなかったんだ?」
アルミン 「こういうのは身内は一番最後に知るもんだからね」
エレン 「ミカサは知ってるのか。ファンクラブがあるって」
アルミン 「さあ?聞いてみたら?」
エレン 「そういやおまえファンクラブだって?」
ミカサ 「私が?ふぁんくらぶ?」
エレン 「なんだ、やっぱり知らなかったのか?」
ミカサ 「…ファンという視点で考えたことはなかったけど、ファンといえば私は昔からずっとファン。」
エレン 「?お前もファンクラブに入ってるのか?」
ミカサ 「?ファンクラブというか…私ひとりだけど」
エレン 「えっ!アルミンは結構な人数だと言ってたのにお前ひとり?一人ファンクラブかよ。それってどうなんだ…」
ミカサ 「エレンは…沢山のファンがほしいの?」
エレン 「は?そりゃ、まー…。一人はちょっと、なんつーか、お前の話を聞いてるとせつないぞ」
ミカサ 「そう。私ひとりで十分だと思っていたけど…わかった、エレンがそういうならメンバーを増やそう」
エレン 「お、おう、そうか?」(なんか話がすれ違ってた気がするが…ま、いっか。あいつたまに何言ってんのかわかんねー時あるし)
この>>1はよくわかってる。
エレンとのいちゃらぶ展開に期待。
ミカサ 「サシャ」
サシャ「ふぁい」モグモグ
ミカサ「また食べてる…。こんな寝る前にに間食してはだめでしょ。」
サシャ「夜食を食べなきゃお腹が空いて眠れません!!なんか用ですか?」
ミカサ「実は、エレンのファンクラブを作るので入ってほしい」
サシャ「ファンクラブ、ですか?別に私、エレンのファンじゃないんですが?」
ミカサ「…朝食の…パンを…」
サシャ「入りましょう。でも私、他のファンクラブにも入ってるんですが、いいんでしょうか?」
ミカサ「他のって?」
サシャ「ミカサのファンクラブです。」
ミカサ「私の…?どうして?」
サシャ「そりゃミカサのファンだからですよ」
ミカサ「だから、どうして?」
サシャ「だって、ミカサは成績はダントツなのに全然偉ぶってないし、自分からおせっかいはしないけどわからないところを聞いたときはいつも親切に教えてくれます。
訓練中助けてくれたことも何度もありますしね。私はミカサが大好きですよ」ニッコリ
>>3
ごめん、いちゃらぶにはならないかと…。
ミカサ「そんなたいしたことはしていない…」テレテレ
サシャ「まあエレンがらみのことではおかしいことをするし、放屁女という不名誉な称号を与えられたりもしましたが…」
ミカサ「あ、あれは、あとあとお詫びにパンをあげたでしょう?」アセアセ
サシャ「そうですね、私は根に持つタイプではありませんので気にしてませんよ?」
ミカサ「なら良かった。わたしもあなたの野性的な勘の良さや際限のない食欲を尊敬している。それにサシャ。あなたと私は友達なのだから私のファンクラブになんか入らなくていい。
今すぐ脱退してエレンのファンクラブに入るべき」
サシャ「まあ、ミカサがそう言うならそうしましょう。ところで朝食のパンは…」
ミカサ「もちろんわかっている。ところでもっとメンバーを増やしたいのだけれど?」
サシャ「わかりました、声をかけてきます!」ピュッ
ミカサ「…サシャ…あなたのフットワークの軽さも私は尊敬しよう…」
サシヤ「とりあえず暇そうな人たちに声をかけました。」
ユミル「暇じゃねーよ!せっかくクリスタとのひとときを楽しんでたってのに」
クリスタ「ユミルったら!いいじゃない、みんなで話すのも楽しいよ。それに、何か話があるんでしょ、ミカサ?」
アニ「私は今日は疲れたから早めに寝ようと思ってたんだ。用があるなら早くしてくれないか?」
ミカサ「実は皆に集まってもらったのは他でもない。エレンのファンクラブに入ってほしい」
アニ ユミル「は?」
クリスタ「ファンクラブってゆーと…つまり…ファンの人が入るんだよね?」
ユミル「当たり前だ、クリスタ。そして私たちはエレンのファンでも何でもない。従って入る理由がない。はい、この話終わり。」
アニ「ユミルの言うとおりだね、ばかばかしい。私は寝るよ。」
サシャ「待ってください皆さん!ミカサ、何か言ってくださいよ、みんな行っちゃいますよ?」
ミカサ「う…えーと、エレンには、きっと、みんなを導く力がある…ので…みんな、ファンクラブに入るべき…入れ」
ユミル「…」
アニ「…」
クリスタ 「えーっと…つまり、ミカサはエレンを応援したいんだよね?」
ミカサ コクコク
アニ「はあ…。仮に100歩譲ってだよ?そのファンクラブとやらに入ったとして、私らは一体何をするんだい?」
ミカサ「え?」
アニ「だから、ファンになれって言うけどなって何をしろと?まさか訓練中のあいつに声援を送れとかいうんじゃないだろうね」
ユミル「ハハッそりゃあいい」
ミカサ「…そ、それは、エレンの…。そうだ、サシャは私のファンクラブに入ったと言ってた、どんなことをしてたの?」
サシャ「へっ?さあ、私は特に何も…最近入ったばかりで。あっ、そうだ!ファンクラブ会報がこの前配布されましたよ。見ます?」
クリスタ「うわあ、見たいみたい」
ユミル「なになに。『月刊 ミカサ・アッカーマン 6月号』」
アニ「『スクープ! ミカサ、座学中に居眠り!』」
ミカサ「!」
クリスタ「この衝撃的な写真をご覧いただきたい。我らがミカサの居眠り写真である」
ユミル「文武両道。才色兼備。全方位隙なしと思われていた我らがミカサにも睡魔には勝てなかったのか」ププ
アニ「時刻は午後1時。午前中に立体機動の訓練をこなし、昼食後の座学という昼寝には最高の時間」
クリスタ「この至福に満ちた寝顔!あまりにも幸せそうな寝顔のため、隣に座るアルミン・アルレルトも気づいていながら起こさなかったくらいである」クスクス
ミカサ「あ、アルミン、起こしてくれればいいのに…」プルプル
サシャ「見てくださいよ、この写真、口がちょっと半開きで、ほら、よだれが垂れてるんですよー。食べ物の夢でも見てたんですかねえ?」
ユミル「お前じゃないんだから」プププ
クリスタ「ほんとかわいいねえ」クスクス
アニ「ククク…」
ミカサ「かしてっ!!」ビリビリ
サシャ「あーっ!!何するんですか!!」
ミカサ「こ、こんなものが、出回ってたなんて、ミカサ・アッカーマン一生の不覚っ!!」
アニ「まあでも、あんたもエレンに同じことするつもりなんだろ?」
ミカサ「!それは…」
(エレンを隠し撮り…楽しいかもしれない…しかしエレンがどう思うだろう)
ミカサ「少し、考える…。」
翌日 朝
ミカサ「アルミン、おはよう。エレンは?」
アルミン「おはよう、ミカサ。エレンなら寝坊だよ。すぐに来る。」
ミカサ「ちょうどよかった。アルミンに聞きたいことがある。」
アルミン「何かな?」
ミカサ「ファンクラブの活動とはどういうものなの?」
アルミン「え?」
ミカサ「ファンクラブとは何をするが正しいの?」
アルミン(あれ、ミカサのファンクラブがあるって昨日エレンに言ったんだよね…。エレンはミカサにファンクラブのことを話したはず。何をしているのか、気になるんだね)
「ぼ、僕に聞かれても…ジャンに聞けば?」
ミカサ「ジャンに?」
アルミン「うん」(ミカサのファンクラブなら必ず彼が関わっているはずだからね…)
ミカサ「そう…、わかった。アルミンがそう言うなら、そうしよう」
エレン「おはよ、ミカサ」
ミカサ「おはよう、エレン。いま頑張ってメンバーを集めているから。もう少し待ってて。」
エレン・アルミン「??」
ミカサ「ジャン」
ジャン「お、おう、なんだ?」(ミカサに話しかけられた!)
ミカサ「ファンクラブって何をするの?」
ジャン「へっ?!」
ミカサ「何をするのが正しいファンクラブなのだと思う?」
ジャン(こ、これは、試されている…。俺がミカサのファンクラブ会長を務めるに相応しい人物かどうか、試されているっ…。落ち着け、俺。間違えるな…非公式から公式になるチャンスだ!!)
ジャン「そ、それはもちろん、対象を絶え間なく観察し、長所は褒めたたえ、短所なんてないが、あるわけないが、万が一あったときはそこを直し成長してもらうため客観的なアドバイスを考え…」
ミカサ「ふむふむ」 (それは私も普段からしていること)
ジャン「…でも…一番の目的は、もしかしたらファンクラブを作り皆にファンだということを知らしめることで、気持ちを伝えたいのかもしれねえ…」
ミカサ「…つまり?」
ジャン「だ、だからその、直接気持ちを言えねえ相手にファンだと公言することで相手に自分の好意を伝えられるし…、同時に周りの奴らにも、手を出すなという牽制にもなるし…」
ミカサ「自分の好意を…周りへの牽制…」
ジャン(言った!言っちまったぞ!)
ミカサ(ファンクラブとはとてもいいものかもしれない。この手があったとは今まで気付かなかった)
ミカサ「ジャン、とてもいいことを聞いた。ありがとう。」
ジャン「えっ、いや…。」
(お礼を言われた。ってことは俺の気持ちを受け入れてくれるということか…!?こ、これは夢か?)
ミカサ「そうだ、ジャン」
ジャン「へ?」
ミカサ「あなたもエレンのファンクラブに入るといい」
ジャン「…は?…」
ミカサ「あなたがエレンにやたらと突っかかるのは遠回しの愛情表現だとサシャに聞いた。」
ジャン「…」
ミカサ「その気になったらいつでも言って。じゃあ」
ジャン「…。くっそおおお!!」
その夜 女子寮
ミカサ「…というわけ。」
ユミル「おまえ、ばかだろ。成績はいいけど、頭悪いっていうのはお前のことだ。ふざけるな!なんでお前の遠回しの告白とやらのために私達が協力しなきゃいけないんだ!」
クリスタ「ユミルったら。そんな言い方しないで。」
サシャ「ミカサは本当にエレンが好きなんですねえ」ムシャムシャ
ミカサ ポッ
アニ 「…あんたさ、私の質問に答えてないよね?私は何をするのかって聞いたはずだよ。結局隠し撮りをするファンクラブなのかい?
それともあいつが歌ったり踊ったりするのをうちわでも持って応援するのか?」
サシャ「歌って踊るエレンですか!?それはすごい!!」
クリスタ「皆、ミカサをからかわないで!」
ミカサ「…。…エレンは超絶音痴」
クリスタ「え、そうなの?」
ミカサ「昔、シガンシナ区子供合唱コンク-ルに出るため練習していた時…エレンのあまりの音痴に先生がエレンをチームから外そうとした。それを知ったカルラおばさんは先生の家に怒鳴りこんだ。
下手だから外すのではなく、上手くなるように指導するのが、あなたの仕事でしょ、と。」
サシャ「エレンはお母さんに似たんですね」
ミカサ「私も股間を蹴ってやった…。無事コンクールに出たエレンは誰よりも大きな声で歌った。その姿に皆感動して拍手喝さいだった。入賞はできなかったけどとてもいい思い出。
人の評価など気にせず一生懸命に歌うエレンに私は18回目の恋をした。」
ユミル「…誰がそんな話をしろと」
ミカサ「エレンはダンスもいまいち」
サシャ「そうなんですか?」
ミカサ「昔、シガンシナ区子供ダンス甲子園に出場するため、アルミンと私とエレンはame48を結成し日夜ダンスの特訓に励んでいた。
ある日練習風景を見た町の悪ガキどもにそんな下手くそじゃ恥をかきに行くだけだと言われたので、念のためおじさんとおばさんに見てもらった。」
ミカサ「…エレンのダンスはまるで盆踊りだとおじさんとおばさんは大笑いだった。グリシャおじさんがあんなに笑ったのを見たのは後にも先にもあの時だけだった。」
ミカサ「…笑われて、悔し涙をためながら地団太を踏むエレン。あんなにかわいい生き物を見たことない。あの日私はエレンに23回目の恋をした。」
サシャ「ちなみに今は何回目の恋ですか?」
ミカサ「311回目。」
クリスタ「初めて会ったのは9歳のときって言ってたよね?」
ユミル「年50回超か、ハイペースだな」
ミカサ「週に1回はエレンは私をときめかせる。私は人生で1万回エレンに恋をする」
サシャ「なんてノロケ!!」
クリスタ「乙女ちっくね、ミカサ」
ユミル「だから誰がコイバナをしろと…」
ミカサ テレテレ(なんだろう、エレンの話きいてもらうの、すごく楽しい)
アニ「…ミカサ、ちょっといい?」
ame48の「48」はどこからきたのか
>>23
こんときはまだミカサも小さいからな
並の人間46人分ぐらいだったんだろう
>>23 深い意味はない。スマン
ミカサ 「アニ、なんなの?」
アニ「はあ。あんた、ばかだね。ユミルの言ってたとおり、成績は良くても頭はバカだ」
ミカサ「何が言いたいの?」
アニ「ファンクラブなんてものは、手の届かない存在に対してかなわない思いを慰めるために大勢で集まってきゃっきゃ言うためのもんだ。
あんた、エレンが好きなんだろ? 好きな男を、他の女と分け合えるのか?エレンを、私やクリスタと分け合うことができるのか?」
ミカサ「…アニ、エレンが好きなの?」
アニ「!違っ…。今言ったのはものの例えでっ。…私は…誰も好きになんかならない…。そんな資格…。」
ミカサ「アニのこと、誤解してたかもしれない」
アニ「え?」
ミカサ「アルミンが言ってたとおり。本当はやさしい人」
アニ「は?何言ってんの、あんた」
ミカサ「…私はエレンを好きだけど、振り向かせるのはきっともっと先の話。いまは家族として、友達として、そしてファンとしてそばにいる。いつも一生懸命なエレンを応援する人が増えたら、嬉しい。」
アニ「…」
ミカサ「でももし、ファンとしての距離以上に近づいたら、その時は容赦しない…」
アニ「…フッ」
「週刊 エレン・イエーガー 6/3号」
「刮目せよ!! 天・使・降・臨!!」
「ますはすべての雑念を捨て無心でこの写真に見入ってほしい。うるんだ瞳、上目遣いの目線、ギュッと寄せられた眉根。
へたり込んで脱力したその姿勢からはあえぐ息遣いまで聞こえてきそうである。
我々は対人格闘訓練時、投げ飛ばされた瞬間のエレンの激写に成功した。
ファンクラブ会員諸君。皆は天使という概念を知ってはいても、実際に見たものは誰一人いないだろう。
しかしこの写真を見ることのできた幸運な貴方がたは確信したであろう、彼こそが地上に舞い降りた天使である、と。」
構成・文 ミカサ・アッカーマン
写真 アニ・レオンハート
>>24 ありがとう
エレン 「なあ、アルミン。子供の時の話とか、誰かにしたか?」
アルミン「話してないと思うけど…たとえばどんな?」
エレン「合唱コンクールに出たときのこととか」
アルミン「ああ、ミカサが合唱の先生のタマをつぶして大騒ぎになったあれだね。エレンのおじさんが各方面に頭を下げ回って大変だったって聞いたよ」
エレン「あと、ダンスの練習してた時とか」
アルミン「ああ、ミカサのダンスがすごすぎるってシガンシナ中で評判になって内地からスカウトが来た時だね。
内地に行けるチャンスなんてめったにないからって、行くようにミカサに進めたのに、ミカサは頑として首を縦に振らなかったね」
エレン「いや、ミカサ関連の話じゃないんだけど。なんか、音痴がどうとか、盆踊りって何?って聞かれたりとか。」
女子達「ねえ、あの写真見た?」クスクス
エレン(やっぱ女子に笑われている気がするんだが…アルミンに言っても、自意識過剰かと思われるだけだよな…)
アルミン 「あっ、そういえばミカサのファンクラブ解散したらしいよ」
エレン「えっ、そうなのか?増員失敗したのかな。ミカサの奴、落ち込んでなきゃいいけど。」
アルミン「大丈夫じゃない?なんか最近女子同士でつるんですごい楽しそうだよ。」
エレン「へー、あいつが…。そりゃよかったな…。でも少しさびしいな。」
アルミン「ええっ!!さびしいの!?」
エレン「な、なんだよ。俺がさびしかったらおかしいかよ?」
アルミン「いや、おかしくない。全然おかしくない。そうだよね、さびしいよね」
アルミン(これはミカサに教えてあげなければ…きっと喜ぶよ!!)
ーおわりー
ここまでしか考えてなかったんだけど、続き考えてみる。
ありがとう。
お前が続きを書くまでブクマしてやるからな!
ちゃんと書けよ!
>>39
お、おう。
ありがとな
とりあえず、再開します
ー数週間後ー
エレン「俺のファンクラブ?」
アルミン「うん…あるらしいね」
エレン「前にミカサのファンクラブがあるって聞いて…解散したって聞いて…次は俺?流行ってんのか?」
アルミン(エレンのことならミカサが絡んでるのは間違いない…か)
アルミン「エレンは知らなかったんだよね?」
エレン「当たり前だろ。なんだよ、それ、恥ずかしい」
アルミン「思い当たることは、ないの?」
エレン「思い当たること?」
アルミン「たとえば、いつもと様子が違うこととかさ」
エレン「実は…相談しようと思ってたんだが、どうも最近こそこそ噂話されてる気がする…特に女子に」
アルミン「鈍感なエレンが気付くくらいだ。よっぽどだね」
エレン「鈍感は余計だ。」
アルミン「あ、ミカサだ」
ミカサ「エレン、アルミン。」
アルミン「やあ、ミカサ。最近忙しそうだね?」
ミカサ「?そんなことはない。二人は何を話してたの?」
エレン「それがよ、最近俺の…」
アニ「ミカサ!」
ミカサ「アニ。どうしたの?」
アニ「大変だ。次週の会報の写真が間に合わなくて締め切りに遅れ…」ハッ
エレン「なんだよ、アニ?」
ミカサ「アニ、向こうで話そう。エレン、アルミン。またあとで」
エレン「えっ、ちょっ…」
アルミン(アニもお仲間だったのか…)
エレン「な、なんだよ、ミカサのやつ!俺が話してる途中だろーが!!」
アルミン「…」
エレン「いっつもうっとうしいくらいかまってくる癖に」
アルミン「最近かまってくれないからさびしいんだよね?」
エレン「は?べ、別に、そうは言ってないだろ…」
アルミン「そうとしか聞こえないよ?」
エレン「…」
アルミン「エレンはさ、ミカサがそばにいるのが当たり前、自分を気にかけてくれるのは当たり前って思ってるよね?」
エレン「それはっ…!俺たちは家族だし、お互いを気にかけるのは、そりゃ、当たり前だろ…」
アルミン「家族なのはわかってるよ。でもね、エレン。いつまでも、今までどおりでいられるとは限らないってことは、覚えておいたほうがいいと思う」
エレン(今までどおりではいられない…)
アルミン(まあ、今ミカサが夢中になってるのも、結局はエレン絡みだから、そんな心配は杞憂だけど…)
アルミン(ミカサのありがたさをエレンが知るいい機会になればいいしね)
ー 一方 ミカサとアニ ー
ミカサ「アニ、どうしたの?写真が間に合わないってどういうこと?」
アニ「困った。写真が撮れないんだ」
ミカサ「なぜ。今まで素晴らしい写真を何枚も撮ってきたあなたが」
アニ「エレンのガードが固い。なんか勘付いてるかも」
ミカサ「…確かに最近周りを気にしている様子だった。そろそろ潮時かもしれない」
アニ「ミカサ。どうする?」
ミカサ「会報を楽しみに待ってくれている会員がいる。私達は何としても発行しなければならない。最終手段を使う」
アニ「最終手段、だって…?」
ミカサ「できればこの手は使いたくなかった…しかし…背に腹は代えられない。あとは任せて」
短くてごめん。続きは明日。
続けます
ミカサ「アルミン、ちょっといい?」(対エレンの最終手段、それはもちろんあなただ、アルミン)
アルミン「そろそろ来るころだと思っていたよ。ミカサ」(エレンが気づきファンクラブの活動が行き詰ったら僕のところに来ることは予想してた)
ミカサ「?実は…」
アルミン「ファンクラブの話?」
ミカサ「!知ってたの?」
アルミン「そりゃあ耳に入ってくるよ。エレンも知ってるよ」
ミカサ「そう…。やはり潮時か。正直に言う。エレンの良い写真を撮りたいのだけれど、取れなくて、あなたに協力してほしい」
アルミン「僕が良い写真を撮れると?」
ミカサ「さすがの私やアニも男子寮には忍び込めない」
アルミン「は?」
ミカサ「でもアルミンは、アルミンなら、エレンの寝間着姿、ベッドに横たわるエレン、そしてぐっすり眠るエレン…」
アルミン「…ミカサ…」
ミカサ「協力してほしい」
アルミン「断る」
ミカサ「なぜ?」
アルミン「そんなの隠し撮りじゃなくて、普通にミカサが撮ればいいでしょ?」
ミカサ「普通に撮る?」
アルミン「ミカサにとっての一番いいエレンの顔は、何?」
ミカサ「アルミン…」
アルミン「ね。きっと、一番いい写真が撮れるよ…あ、エレンだ。おーい、エレン!」
ミカサ「!」
エレン「おう、アルミン…と、ミカサ…なんだよ、ふたりで」
アルミン「ミカサがエレンの写真を撮りたいって」
エレン「はあ!?お前いっつも唐突だな。なんだよ、おかしなやつだな」
ミカサ シュン
アルミン「ははは。いいじゃない、写真くらい。ミカサ、エレンはね、最近ミカサが忙しそうだからさびしがってたんだよ。だからちょっと機嫌が悪いんだ」
エレン「なっ!言うなよ、おまえ!!」
ミカサ「!エレン…」
エレン「別にさびしいとか、ないからな!アルミンが勝手に言ってるだけだからな!」
ミカサ「ああ、エレン!ごめんなさい、エレン。貴方の素晴らしさを伝え広めるという活動に集中しすぎて、
貴方のそばにいるという私の人生で一番大切な仕事をないがしろにしていた…!!」
エレン 「…。なんだよおまえ。オーバーだな。別に朝も昼も夜も飯の時は一緒だし、休日だって一日中そばにいるだろーが」
アルミン「…とか言って、嬉しそうだね、エレン」
エレン「だから、茶化すなよ!」
アルミン「ほら、今のうちに早く写真撮りなよ、ミカサ」
ミカサ「うん!エレン。笑って」
エレン「笑えるか!」
アルミン「いつもミカサや僕と話してる時の顔でいいんだよ」
エレン「こうか?」
ミカサ「そんなしかめっ面じゃない」クスクス
エレン「こうだろ?」
アルミン「そんな無表情じゃない」ハハハ
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