衣「はいておらぬゆえ!」 (47)



咲「え?今なんて?」


衣「だから、はいていらおゆえ!3000・6000だぞ!」


咲「明らかにはいておらぬゆえって言ってたよね?これは明らかな申告ミスじゃないかな?罰符で4000オールなんじゃないかな?」


衣「なっ…烏滸事を!たしかに衣はツモ、はいていらおゆえ、と宣言したぞ!」


咲「いやいや、皆さんもはいておらぬゆえって聞こえましたよねぇ?」ニヤニヤ


池田(どうする?確かに聞こえなかったこともないが…いや!かなちゃんは図々しいんだ!ここは宮永に乗っかって少しでも点数を得ておくし!)


池田「たしかにはいておらぬゆえって聞こえたし!罰符で4000オール支払うべきだし!」


ゆみ(確かにこのまま天江が連荘をするのはキツい…だが、こんなことをしていいのだろうか…?否、こんなことで貰った点棒、鶴賀高校麻雀部として…)



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モモ[先輩…もし鶴賀が敗退して、インターハイが終わっちゃったら…私たち、もうこんな風に一緒に帰ったりとか、なくなっちゃうっすかね…?]


モモ[先輩…この試合が終わったら…]




ゆみ(いや、私はまだここで終わりたくない!モモに蒲原、妹尾に睦月、みんなとまだ遊びたいんだ!モモの為なら…私は汚れたって…!)


ゆみ「私の耳にも確かに、はいておらぬゆえと聞こえたな。罰符を支払うべきだ。」


衣「この有象無象!闕望したぞ!おい審判!なんとか言え!」


審判「えーっと…」



審議中



審判「審議の結果、天江選手が本当にはいておらぬなら罰符は必要なし、という結果になりました、なので天江選手、証明をお願いします。」



衣「証明…?」


審判「はいておらぬのを見せて下さい。」


衣「ふざけるな!!!殿部や恥部を晒すくらいなら、12000点くらいくれてやる!!!」


池田「早く払えよ」ニャー


衣「呉越同舟…!この有象無象の下等生物が…ただで済むと思うなよ…!」



東2局 親 池田


咲「ツモ、峯上開花、2000・4000です。」



東3局 親 宮永


ゆみ「ロン、槍カンだ。そのカン、成立せず。」



東4局 親 加治木


衣「昏鐘鳴の音が聞こえるか?世界が暗れ塞がると共に…お前たちの命脈も尽き果てる!!!」


咲(うわあ…リアル厨二とか、初めて見たよ…)


2巡目


衣「ロン…16000…」


池田「」



南1局 親 天江


衣「ロン…8000…」


池田「」



衣「ロン…12000の1本場は…12300…!」


ゆみ「はい…」


ゆみ(風越が危うすぎる…)


池田「」レイプ目


衣「ツモ…800オールの二本場は1000オール…」


ゆみ(天江の最後の手出しはイーピン…わざと手を安くした…?どういうことだ…)


衣「塵芥共よ、点数を見よ」



風越 0



衣「汝等に生路なし…!」


咲(まぁ、私が公的資金援助してあげるけどね。)


咲「ロン、1000点です。」


ゆみ「はい…」




咲(池田さん、はったみたいだね。こんなサービス滅多にないんだからね!なんちゃって。あはは。)


咲「ポン」

咲「カン」

咲「もいっこ…カン」


咲(さぁ公的資金の準備準備)カタ


池田「ろ…ロン!槍カンドラ7!16000!」


咲「はい」ニコニコ



咲(さて、衣ちゃんもまた調子に乗ってきたし、そろそろ潰してあげようか…全員!)ゴッ



東3局 親 宮永


衣「ツモ!」


衣「はいていらおゆえ!」ドヤァ


咲「え?今なんて?」


衣「もうそれは通用しないぞ!衣はたしかにはいていらおゆえ、と言ったからな!」



咲「池田さん、加治木さん、どう聞こえましたか?」


ゆみ「明らかにはいておらぬゆえ、と言っていたな。罰符だ。その海底、成立せず。」


池田「罰符だし!罰符だし!早く払えよ~」ニヤニヤ


咲「払うか、そのかわいいスカートをめくって証明するか、どちらかにして下さい。ルールなので。」


衣「ふっ…ふざけるな!いいだろう、惨めなお前たちの為に4000オールくれてやろう。衣はお姉さんだからな!」



南3局 一本場


咲 タン

衣「ロ…(大丈夫だ、今度こそしっかり発音して文句など言わせない!)ロン!河底摸月!」


咲 ニヤッ


衣(笑っている…だと??)


衣「おい清澄の、12000だぞ。早く払わないか!」



咲「だってそれ…和了れてないですよ?」ニヤニヤ


衣「闕望したぞ…峯上使い。そんなわけのわからない言いがかりをつけるなんて、流石下等生物。見てみよ。ちゃんと和了れているぞ!」


八八??????三四五24 5


衣「あ…あれ…?」


咲「ほら和了れてない。初心者さんなのかな?でも容赦はしないよ。罰符、払ってね。」


衣「衣…何か悪いことしたかなあ…」ウルウル



オーラス 親 加治木


咲「天江の子には近寄るな…」


衣「!?」


咲「どうして衣ちゃんがファミレスに行った時、エビフライにほんの少ししかタルタルソースは乗っかっていなかったんだろうね?」ニヤニヤ


衣「やめろ…やめろ…」


咲「聞いた話だと、衣ちゃんが不吉な子だから、衣ちゃんのお父さんとお母さんは…」


衣「やめろ…やめ…て…」牌ポロッ


??????になってるところは
筒子の345です、すいません



咲「それカン!もいっこカン!もいっこカン!そしてカン!ツモ!32000、衣ちゃんの責任払いだよ。麻雀って、楽しいよね!一緒に楽しもうよ!」


東東東東南南南南西西西西北北北北 中中


衣「あああ…」レイプ目



龍門淵 控え室


衣「」


透華「衣が落ち込むことはナッシングでしてよ!衣頼りになっていた私達にも責任はありましてよ…だから…衣…」


衣「」


一「衣…」


一(初めて衣と打った後のボクみたいになっちゃってる…いや、それ以上か…)


純「衣!落ち込んでても仕方ないんだからよ、来年に向けてみんなでまた頑張ろうぜ!」


ともきー「衣…おもしろいゲーム…あるけど…」


衣「」


透華「………衣…」




ガチャッ


蒲原「ワハハ。衣はいるかー?」


一「蒲原さん…申し訳ないんだけど、今それどころじゃ…」


ともきー(蒲原さん、空気を読めない子…)


衣「」


蒲原「おーいたいた。おーい。衣ー。」


衣「………さ…とみ……」


透華「!?衣…!」


蒲原「ワハハ。おーい衣ー。迎えに来たんだぞー?」


衣「むか…え…に……?」


蒲原「おいおい、忘れちゃったのかー?このインターハイ予選が終わったら、一緒に北海道に旅行に行くって約束したじゃないかー。」


衣「ほっかいどう…やくそく……」


蒲原「飛行機のチケットも、JR乗り放題チケットも買ったじゃないかー。忘れん坊さんめ!」


衣「…でも…衣は…」


透華「行ってらっしゃいな、衣!」


衣「とーか…でも…衣のせいでみんなは…」


透華「いいですの、衣!そのことは衣一人で抱えることじゃないんですのよ!それに、大事なお友達との約束をすっぽかすなんて、そっちの方がダメですわ!」


透華(それに…私達では埋められない、衣の傷を蒲原さんなら、もしかしたら…)




北海道



衣「ほっかいどーだー!わーい!」


蒲原「ワハハー。遠かったなー。」


蒲原「JR乗り放題券もあるし、早速移動するぞー。衣はどこに行きたいんだー?」


衣「衣は帯広?」


蒲原「帯広?なんでだー?札幌、旭川、釧路、函館に小樽と有名な観光地はいっぱいあるぞ?」


蒲原「衣はドリカムのファンだったっけかー?それとも競馬好きだったかー?」


衣「ともきーは北海道出身なんだ。だから北海道の隠れおすすめスポットを聞いてきた!」


衣「帯広には豚丼という絶品料理があるとともきーに聞いたんだ!甘辛いタレで厚切りの豚肉を炭火焼きにしたものを丼にしてるという。」


衣「あと、動物園にゾウさんがいるのは帯広だけだそうだ!」


衣「”なまきゃらめる”とやらで有名になった場所でもあり、最近流行りの”しるばーすぷーん”というアニメの聖地でもあるんだって!」


蒲原「そーなのかー。衣は物知りだなー。ワハハ。」


衣「うん?」


蒲原「じゃあ帯広に向かうぞー。お菓子は少しだけにしような。美味しいものは後のお楽しみだ!」


衣「はーい?早く乗ろう!さとみ!」


蒲原「待てよー、衣ー。走ったら危ないぞー。」



おっと、おんぷも反映されないんですね
初心者なものでごめんなさい



JR内



衣「ぶったどん!ぶったどん!ゾウさん!ゾウさん!」


蒲原(衣…大分立ち直ったみたいだな…連れてきてよかったなー。)


蒲原「まずは豚丼からだな。そのあとゾウさんだ!楽しみだなー!」


衣「うん!」ニコニコ




その時、激音が走った。何が起きたかわからなかった…




蒲原(JRは、脱線事故を起こした。原因は点検ミスだったそうだ。乗客が数人犠牲になった。衣も…)


蒲原(どうして私だけ助かったんだ…どうして衣が死ななきゃいけなかったんだ…どうして…)





長野県 某病院




ゆみ「蒲原、見舞いに来たぞ…」


モモ「元部長さん、お加減いかがっすか…?」


妹尾「さとみちゃん…」


睦月「うむ…」


蒲原「ワハハ ワハハ」


ゆみ「蒲原…」


妹尾「…さとみちゃん…」




透華「失礼致しますわ。」


一「失礼します、あの、お見舞いに…」


ゆみ「龍門淵さんに…国広さん…ありがとう。」


ゆみ「ほら、蒲原…龍門淵さんと国広さんが来てくれたぞ…?」


蒲原「ワハハ ワハハ」


透華「…」


一「と、透華…?」


透華「……てですの」


一「?」





透華「どうしてですの…どうして貴女は生きているのに…衣は…衣は…!!!」


一「透華!やめなよ!」


透華「!私…なんてことを…ごめんなさい…ごめんなさい…」


一「それに蒲原さんも…もう…」


蒲原「ワハハ ワハハ」

蒲原「ワハハ ワハハ」

蒲原「ワハハ ワハハ」


ゆみ「…蒲原…!」


妹尾「さとみちゃあん…うええええん…」


モモ「泣いちゃダメっすよ、かおりん先輩…」


睦月「うむ…」


透華「みなさんも、申し訳ございませんでしたわ…もう少し落ち着いたら、また伺いますわ。」


一「今日のところは失礼させていただきます…。」


ゆみ「ああ…。ありがとうな。」


ゆみ「じゃあ私達もそろそろ失礼するかな。また明日な、蒲原。」


モモ「元部長さん、また明日っすー!」


妹尾「さとみちゃん、また明日ね…?」


睦月「うむ…」


蒲原「ワハハ ワハハ」




蒲原「…………」


蒲原(衣…もう私は無理だ…辛いぞ…)


蒲原(衣も寂しいのか…?)


蒲原(わかった。待ってろよ衣、今迎えに行くからなー。)



窓ガララ


蒲原「ワハハ…ワハ…」


蒲原「……………」






ドンッ






カン!



蒲原「衣、帯広に着いたぞー。起きろー。ワハハ。」


衣「ふみゅ…すまんな、さとみ。寝てしまっていた…」


蒲原「ワハハ。長旅に居眠りはつきものだぞー。さ、行こうか。」


衣「うん…!」ワクワク


蒲原「ところで衣ー、帯広の豚丼屋さんは数多に存在するらしいぞー。どこに行くんだー?」


衣「うむ、この”じゃらん”という雑誌で豚丼特集があったから見てみたのだが…写真だけではあまり違いがわからなかったんだ…あ、あの、目の前にある豚丼屋さんにするか?」


【槓ポン】


衣「店名もいでたちもいいかんじだ!どうだ?」


蒲原「うーん、そこも良さそうだけど、折角こんなに遠くまで来たんだ。現地の人のオススメを聞くのはどうだー?」


衣「うむ。それもいいかもな!じゃああの人に聞こう!」


蒲原「ワハハ。わかったぞー。すいませーん。」





成香「はい?」


蒲原「私達、長野県から来たんです。地元の方の中でも、美味しいと言われてる豚丼屋さんって何処ですかね?」


成香「長野からですか?それはそれは…」


成香「実は私も地元の人間ではないのであまり詳しくはないのですが…帯広の友達曰く【ロンた】って豚丼屋さんが地元の方には人気みたいですよ。」


成香「私も昨日行ったのですが…駅からだと歩いて行くのは結構遠いので、タクシーを使った方がいいと思いますよ。」


衣「助言大義!そこの店主は金剛不壊に出来ている…?」


成香「こんごうふえ…?よくわかりませんが、おいしかったですよ」ニコ


衣「待て。あの…その…ありがとう…。感謝している。名を聞いても構わんか?」


成香「本内成香と申します。」


衣「うむ、なるか、ありがとう!では、早速【ロンた】の豚丼を食べに行くぞ!さとみ!」


蒲原「ワハハ。じゃあタクシーに乗ろうか。」


衣「なるか!大義であった!」


成香「いえいえ…楽しんで下さいねー!」



【ロンた】


衣「これが…豚丼…!」


衣「早速食べよう!さとみ!」


蒲原「ワハハー。じゃあ、いっただっきまーす!」


衣「いっただっきまーす!」


衣「これは…ともきーの言っていた通りだ!甘辛いタレ、炭で焼いたこの風味、厚切りのなのに柔らかいお肉…!美味しい!美味しいぞ!」


衣「ハムッハフッハフッ!」


蒲原「あんまり焦って食べると喉に詰まらせるぞー?」


衣「げほっこほっ!!」


蒲原「ほら言わんこっちゃない。ほら、水だぞー。」


衣「ゴクゴク…ぷはぁ!助かったぞ…さとみ…」


蒲原「にしてもこれはうまいぞー。長野県にも欲しいくらいだ!」


衣・蒲原「ごちそうさまでした!」





蒲原「次は動物園か。よーし、出発だぞー。」


衣「わーい、動物園!衣、動物園だぁいすき!」



帯広動物園


衣「ゾウだー!」


蒲原「ワハハー。衣と並ぶと本当に衣が小さく見えるなー。」


衣「衣はちんまくないぞっ!」


蒲原「ワハハー。」


衣「さとみ…」


蒲原「なんだー?」


衣「ありがとう、衣を北海道に、連れて行ってくれて…。」


衣「衣は、本当に、もう牌も握りたくないと思っていた…。」


衣「でも、さとみのおかげで少し癒えてきたぞ!帰還したら、また一緒に麻雀をうとう!」


蒲原「ワハハー。お手柔らかになー。次は私が牌を握れなくなってしまう。」


衣「ワハハー!」

蒲原「ワハハー!」






病室



蒲原「」ニコニコ


ゆみ「…?笑った…?」


ゆみ(蒲原はあの日、私達が帰った後に飛び降り自殺を試みたが、未遂に終わり今は植物状態になっている…)


妹尾「さとみちゃん…きっと、幸せな夢を見ているんだね…」


ゆみ「ああ、そうなんだろうな…」


蒲原「」ニコニコ




もいっこカン!


ころたんの点棒柄絆創膏の貞操帯とかそういう方針で行く予定だったんですが、何故か終わったらこうなってました…

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年07月21日 (月) 03:28:55   ID: TIlHXuyw

だいたいワハころにする人って周囲のキャラをクズにする

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