提督「鎮守府に妹がやってきた」 (900)

・遅筆
・不定期更新
・キャラ崩壊あり
・途中安価を取るかもしれません

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提督室


加賀「ねぇ、これはどういうことなの」イライラ

金剛「提督ー! ちゃんと説明するデース!」バンバン

大和「そうです。どういうことなんですか提督!」ドンッ

提督「い、いや、落ち着いてくれみんな……」

北上「落ち着いてって言われても困っちゃうよねぇ~」

大井「とりあえず提督。酸素魚雷撃っていい?」ゴゴゴッ

提督「」


提督「大井、落ち着け! 話せばわかる!」

大井「じゃあ、納得いく答えを返してくれるの?」ニコリ

提督「い、いや、納得してくれないから困ってt――」

?「ねぇ、お兄ちゃん。手が止まってるよー!」クイクイッ

提督「え? あぁ、はいはい」ナデナデ

?「んふふ~♪」

艦娘一同「」イラッ

提督「ヒィッ!!」

瑞鶴「そもそも提督!」

提督「は、はい!!」

瑞鶴「なんで空母ヲ級がここにいるのよ!!」

ヲ級「~♪」ギュ

提督「い、いやーこれはだな……」

────

数分前


提督「戦いも終わって書類とにらめっこする必要もなくなった!」

提督「久しぶりにコンビニでアイスを──」

提督「でも加賀とかにバレると大変だしなぁ……」

提督「きっと「こんな朝から何食べてるの」とか説教されるしやめとこう」

提督「んーっ! ……ふぅ。久しぶりの朝の砂浜を散歩するのは気持ち――「――ゃーん!」」

提督「ん……?」クルッ

ヲ級「お兄ちゃーん!!」

提督「く、空母ヲ級!? 何でこんなところに!?」

ヲ級「お兄ちゃーん!!!」ガバッ

提督「うおぉっ……!」ドサッ


提督「いてて……」

ヲ級「やっと会えたねお兄ちゃん!」

提督「はい!? お兄ちゃん!?」

ヲ級「私、ちゃんと大きくなったからお兄ちゃんのお嫁さんになりに来たよ!」

提督「お、お嫁さん!?」

ヲ級「えへへー、お兄ちゃん~♪」ギュー


提督「(あれ? 俺って深海棲艦の妹なんかいたっけ?)」

提督「(うん、いるわけないね! そもそも妹なんかいないし!)」

提督「(というより深海棲艦との戦いって終わったよね? これって実はかなり不味い状況?)」

提督「(とりあえず詳しい話を聞かないと……何でヲ級にお兄ちゃんと呼ばれるやら……)」

提督「あ、あのさ……」

ヲ級「どうしたのお兄ちゃん?」キョトン

提督「何でお兄ちゃんって呼ぶのかな?」

ヲ級「え……?」ジワリ

提督「……!?」


提督「(なんで泣きそうなの!? ど、どうしよう……)」

ヲ級「まさか、あの約束忘れちゃったの……?」

提督「約……束……?」

提督「(や、約束って何だ? 深海棲艦と約束って何をしたんだ俺!)」

ヲ級「お兄ちゃん……?」

ヲ級「大きくなったら……結婚するって約束……嘘だったの……?」グスッ

提督「結婚……?」

提督「(あれ、そういえば子供の頃にそんな約束した子がいたような……。まさか……!)」


―――――

十数年前

提督(子供)「うーみーはーひろいーなー! おーきーいーなー!!」

提督(子供)「あれ……? あの子海見て何してるんだろ」

ヲ級(子供)「……」

提督(子供)「ねぇねぇー、一人で何してるの?」トントン

ヲ級(子供)「エ……ア……!」ビクッ

提督(子供)「良かったら一緒に遊ぼうよ!」ニコッ

ヲ級(子供)「……」コクン


提督(子供)「そういえば君は一人なの?」

ヲ級(子供)「ウン……」

提督(子供)「お母さんとかお父さんとか兄弟はー?」

ヲ級(子供)「ソンナノ……イナイ」

提督(子供)「そっか……いないんだ」

提督(子供)「そうだ! じゃあ僕がキミのお兄ちゃんになってあげるよ!」


ヲ級(子供)「オニイチャン……?」

提督(子供)「うん! ホントは家族になりたいけど……」

提督(子供)「お母さんがね。大きくならなきゃダメだって」

提督(子供)「だから、大きくなったら僕がキミの家族になってあげるよ!」

ヲ級(子供)「カゾ……ク……?」

提督(子供)「そう! 家族! だから約束しよう!」

提督(子供)「大きくなったら僕とケッコンしよう!」

―――――


提督「(あの日以降は会うことはなかったんだよな……)」

提督「(というよりあの子ってヲ級だったのか……。そういやなんか白かったなぁ……)」

提督「……家族になるって約束覚えてたんだね」

ヲ級「……! やっぱ覚えててくれたんだ!」パァアアア

提督「(わぁ、すっごい嬉しそう)」

ヲ級「えっへへ~、おっにいちゃーん♪」スリスリ

提督「おっと……。そういえばどうやってここに来たんだい?」

ヲ級「んーと、何となく! こっちにいる気がしたの!」

提督「な、なるほど……」

提督「(何となくでよくこれたな……)」


提督「それにしても言葉が流暢だね。なんか喋るの苦手なイメージだったんだけど……」

ヲ級「だって勉強したもの! お兄ちゃんに会いたかったから!」

提督「そうだったのか」

ヲ級「だから褒めて~!」

提督「えーっと……」

ヲ級「」ワクワク

提督「じゃあ……よ、よく頑張ったね」ナデナデ

ヲ級「えへ、えへへ~♪」キラキラ

提督「(やばい、かわいい)」


提督「(頭を撫でて数分経つけどどうしようか……)」

ヲ級「~♪」

提督「(かわいいからいいかな)」

提督「(そういえば散歩してくるって大和に伝えたけど大丈夫かな……)」

提督「(ま、問題ないだろうしいいかなー)」ナデナデ


大和「提督ー! 砂浜に座って何やってるんですかー!」

提督「ん? 大和か。おー! ちょっとあって――」

提督「(って、あれ? これ見つかったらヤバくない?)」

提督「あ、いや! 大和ちょっとストップ!」

ヲ級「どうしたのお兄ちゃん?」

大和「ストップっていったい何をして――」


大和「く、空母ヲ級!? 提督、離れてください!」

提督「い、いや、大和。少し落ち着――」

ヲ級「ねぇ、お兄ちゃん。この人誰?」クイクイ

大和「お兄ちゃん!? 提督! これはどういう事ですか!」

提督「い、いやぁ……これはその……」

提督「詳しい話は鎮守府に戻ってからで!!」

───


提督「といった次第でございます……」

瑞鶴「へぇ……」

翔鶴「それにしても提督? さっきから鼻の下が伸びてますよ」ニコニコ

提督「え、いや、そんなはずは――」

ヲ級「お兄ちゃ~ん」ダキッ

提督「おふっ……」

提督「(柔らかいのが二つ……。あぁ、幸──)」

翔鶴「伸びてますよ?」ニコリ

提督「」ビクッ

ヲ級「ねぇ、お兄ちゃん。ここを案内してよ~」

提督「え、いやでも今は――」

ヲ級「お願いお兄ちゃん……」ウルウル

提督「うっ……」

提督「(ダメだ……断れない!)」


提督「わ、わか──」

不知火「司令?」ゴゴゴッ

提督「ひいっ……!?」

提督「(い、嫌だ! まだ死にたくは──」

ヲ級「もー! 早く行こーっ!」グイグイ

提督「え、ちょ、ヲ級。そんな引っ張ら――」

加賀「待ちなさい。話はまだ終わっていないわ」

艦娘一同「」コクコク

ヲ級「……ふぅ。じゃあちょっと部屋の外で待っててお兄ちゃん」

提督「え、お、おい──」

バタン


ヲ級「で、……私について何が聞きたいのかな?」クルッ

加賀「どうしてここに来たの」

ヲ級「それはお兄ちゃんの為だよ」

長門「危害を加えるつもりはあるのか? あるならば容赦はしないぞ!」

ヲ級「艦装もないのに私に勝てると思うの?」

長門「そ、それは……」

ヲ級「でも、安心していいよ。お兄ちゃんに嫌われたくないもの。危害を加えたりしないよ」

ヲ級「でもね――」

加賀「でも……?」ピクリ

ヲ級「──お兄ちゃんだけは渡さないから」

艦娘一同「っ……!?」

ヲ級「それじゃあよろしくね、ふふ~♪」

バタン


艦娘一同「…………」

大和「これは強敵が現れましたね……」

鳳翔「そうですね……」

榛名「ど、どうしましょう……」

電「司令官さん、お兄ちゃんと呼ばれて嬉しそうでした……」

蒼龍「しかも思い出のある子相手じゃあ私たちなんか……」

艦娘一同「………」


吹雪「あ、あの……」

伊勢「どうしたの吹雪?」

吹雪「えっと……。私達も司令官の事をお兄ちゃんって呼んでみる……とかどうですか?」


艦娘一同「…………」シーン


吹雪「あ、いえ! えっと……今のはなしで――」


赤城「それですよ吹雪!」

吹雪「え? え……?」

扶桑「そうね……。同じ土俵に上がれば問題は……ないはずよね」

山城「少しは提督も意識するんじゃないかしら」

金剛「そうときまれば行動開始ネ! 提督のHeartを掴むのは、私デース!」


青葉「ふっふっふっふ……!」

衣笠「あ、青葉……? どうしたの……?」


青葉「皆さん注目ー!!」

青葉「皆さんこれが何だか分かりますか?」バッ

初風「何って……ビデオカメラじゃないの?」

青葉「そう! ビデオカメラです!」

舞風「そのビデオカメラがどうかしたの?」

青葉「このビデオカメラにはある映像があります。その映像を見て欲しいんですよ!」

鈴谷「映像ー?」

熊野「その映像は何なんですの?」


青葉「ふっふっふ……。なんと……!」

青葉「司令官に『艦娘を妹にするなら何て呼ばれたいか?』と取材した映像です!」

艦娘一同「……!!」

陽炎「何でそんなピンポイントな取材してるのよ!」

青葉「いやぁー、実は司令官の部屋であるモノを見つけたので……」

不知火「あるモノ……?」

黒潮「あるモノってなんなんやー?」


青葉「それは――」

青葉「「妹モノの薄い本です!!」」

秋雲「薄い本!?」ガタッ

不知火「座りなさい、秋雲」

朝潮「薄い本とは何ですか?」

青葉「え? あー……そのー」

日向「薄い本はどうでもいい。それより早くその映像を見ないか?」

青葉「そ、そうですね!」

青葉「(た、助かりました……。日向さんありがとうございます!)」

青葉「えーっと、それじゃあ映像スタート!」

ピッ


――――

提督「話があるってどうしたんだ青葉」

青葉「司令官……。青葉見ちゃいました……!」

提督「……何を見たんだ」

青葉「司令官が妹モノの薄い本を持っていることを!!」

提督「な、何を言ってるんだ……?」

青葉「しらばっくれても無駄ですよ? これは分かりますよね?」スッ

提督「そ、それは……! いったい何処から持ち出した! それは厳重に保管して――」

青葉「ふふふ、白状しましたね?」

提督「あっ……! い、いや、そんなのは知らないぞ! 俺は知らない!」

青葉「じゃあ、これを他の艦娘達に見せてもいいですか?

提督「なっ、なんてことを……! よすんだ青葉!」

青葉「安心してください。ただ、司令官の部屋で見つかったと言うだけですよ?」

青葉「だから司令官が焦る必要はないのでは?」ニヤリ

提督「ぐぅ……」


提督「…………」

提督「……っく、そうだ。それは私のだ」

提督「それで青葉。……望みは何だ。何か要望があるんだろう?」

青葉「さすがは青葉の司令官! 話が早くて助かります!」

青葉「司令官にお願いしたい事はですねぇ――」

提督「…………」ゴクリ

提督「(いったいどんな無理難題をお願いする気だ青葉……!)」


青葉「――艦娘を妹にするなら何て呼ばれたいのかを教えてください!」

提督「…………」

提督「は……? 妹……?」

青葉「えぇ、妹です!」

提督「何故……?」

青葉「だって司令官。妹モノ好きですよね?」

提督「いや、まぁ好きだが……」

青葉「だから艦娘達にはどう呼ばれたいか気になったのです!」

提督「どうしてそうなる!」

青葉「いいんですか? 答えないとバラ撒きますよぉ?」

提督「うぐ、わかった……!」


青葉「という訳で早速取材させて頂きますね! 因みにもうカメラは回ってますので」

提督「おい! そんなの初耳だぞ!」

青葉「えぇ、今言いましたから。大丈夫です。皆には見せませんから」

提督「……なら、いいが」

青葉「(まぁ、面白そうな事があったら見せますけどね)」

青葉「はい、それじゃあこれをかけてください」スッ

提督「何だこれ?」

青葉「妖精さん作「妄想具現化ゴーグル」です!」

青葉「これをかけるとかけた人の妄想が映像化されるんです!」

提督「妖精さんになんてもの作らせてるんだよ!」

青葉「まぁまぁ、早くかけましょう」

提督「わかったよ……」


提督「で、最初は誰なんだ?」

青葉「トップバッターは世界のビッグ7! 長門さん!」

提督「長門か……」

青葉「青葉的には妹という印象は全くないのですが……。むしろ姉の方が強いのですが」

提督「確かに妹ってイメージはあんまり浮かばないな……」

提督「あ、でもこんななのいいかもしれない」

青葉「どんな感じです?」


――――

提督「おーい長門ー!」タッタッタ

長門「ん……? 提督。どうしたんだ?」クルッ

提督「どうしたって迎えに来たんだよ。練習試合お疲れ様」

長門「別に迎えに来なくても良かったんだがな」

提督「そうはいかないさ。長門の試合を見れなかったんだしこれくらいはさせてくれよ」

長門「別に練習試合なんだから見る必要はないだろう」

提督「……」ジー

長門「な、なんだ? 私の顔に何かついているのか……?」


提督「いやー、こないだ試合見てもらえなくて拗ねたのは誰だったかなぁと思ってなぁ」

長門「れ、練習試合と試合は違うじゃないか!」

提督「はいはい。だからお疲れ様、長門」ナデナデ

長門「んっ、な、何を……!」

提督「頭撫でられるのは嫌だったかい?」

長門「い、いや……嫌いでは……」

長門「って、なんで提督ばかり! 私にも頭を撫でさせろ!」

提督「兄貴の特権だからダメ~」

長門「たった数分くらいしか変わらないではないか!」

提督「はっはっはー!」ダッ

長門「あ、待て! 逃げるな提督ー!」




提督「ふぅ、今日はこれくらいでやめて明日頑張ろうかな」

コンコン

長門「その、私だ」

提督「長門か。開いてるよ」

長門「う、うむ……」ガチャ

提督「どうしたんだこんな時間に」

長門「そ、その……今日の試合頑張ったんだ。……だから……」

提督「分かったよ。ほら、おいで」

長門「あ、あぁ……」


提督「やっぱり長門の髪は綺麗だよなぁ」

長門「まぁ、手入れとかは毎日しているからな」

提督「そうか。そういえば長門は彼氏とか作らないのか?」

長門「と、突然何を聞く……!」

提督「いやぁ、周りからよく妹を紹介してくれとか聞かれるんだよ。断ってるけど」

提督「だから兄貴としてはたまに気になってしまう訳で」

長門「それをいったら提督だって彼女を作ってないじゃないか!」

提督「俺には長門っていう妹だけで手一杯だからな」

長門「……何だそれは」

提督「ま、長門に彼氏が出来たら俺も彼女を作ろうかな」

長門「私は提督意外に興味なんか……」ボソッ

提督「ん、何か言ったか長門?」

長門「い、いや何も言ってない! それじゃあおやすみだ提督!」

提督「お、おう。おやすみ……」

バタンッ

提督「何であんな焦ってたんだ? まぁ、寝るか」

――――


提督「――という感じなのを思いついた」

青葉「短時間でよくそこまで細かく想像できますね……」

提督「これくらいの妄想は朝飯前だ」

青葉「誇らしげに言われても困ります」

提督「うぐ……返す言葉がない」


青葉「それで司令官は長門さんには普通に呼ばれたいんですか?」

提督「長門を妹にするなら双子の兄妹がしっくりきたからな」

提督「気兼ねない仲っていうのかな? そんな感じの」

青葉「ところで妄想ってことは長門さんの頭撫でたりしたいんです?」

提督「綺麗な髪だし……撫でたいって思ったことはある」

青葉「思っただけですか?」

提督「撫でようとした。でも、嫌われたくなかったからやらなかった」

青葉「これだから司令官は……」ハァ

提督「おい青葉。何だその溜め息は!」

青葉「いえいえ、気のせいですよ!」


青葉「にしても妹モノ好きなくせに健全な妄想でしたね」

提督「お前がいるのに健全じゃない妄想するわけないだろ」

青葉「青葉的には取材って割り切るので問題ないですよ?」

提督「問題大アリだわ! セクハラって訴えられるわ!」

青葉「司令官なら大丈夫ですよ!」

提督「何処にその根拠が……。いや、もういい」

青葉「とりあえずありがとうございましたー!!」

―――――


ピッ

青葉「――といった感じです。どうでしたか長門さん?」

長門「どうでしたかと聞かれても困るのだが……」

陸奥「あら~。そんなこといって耳は真っ赤じゃない」

長門「む、陸奥! な、何を言って……!」

陸奥「ひょっとして頭や髪を撫でられる所でも想像したのかしら~?」

陸奥「それとも……ふふっ」

長門「そ、そんな事ある訳ないだろう……! い、いいから次だ次!」

青葉「はーい。それじゃあ続きをポチっとな!」

ピッ


―――――

青葉「じゃあ次は陸奥さんで行きますよ!」

提督「陸奥か……ふむ」

青葉「明らかお姉さんオーラを漂わせてるんですけど……出来るんです?」

提督「そうだな。でも案外長門よりかは妹のイメージは浮かびやすいぞ」

青葉「じゃあ聞かせてもらえますか!」ワクワク


―――――

陸奥「ねぇ、兄さん。何をしてるの?」

提督「……」カチャカチャ

陸奥「兄さん? ねぇ、聞いてる?」

提督「……」カチャカチャ

陸奥「……ねぇ! お兄ちゃん!」

提督「……!? お、おっと……。む、陸奥か。どうしたんだ?」

陸奥「別に。妹を無視するなんて酷いだなんて思ってないわ」

提督「ご、ごめん。集中してて……それでどうしたんだ陸奥」

陸奥「久しぶりにこのゲームをやらない?」

提督「お、懐かしいな」

陸奥「いつも通り勝ったら言うこと聞いてもらうわね!」

提督「よし、わかった。かかってこい!」


提督「むっ、上達したな陸奥……」ピコッピコッ

陸奥「兄さんに負けたのが悔しかったもの。それっ!」ピコーン

提督「げっ、やば……!」ビー!ビー!

陸奥「さ~て、止めを刺すわよ。全砲門、開け!」

陸奥「勝ちは貰ったわよ!」

提督「……ふっふっふ」

提督「──まだまだ甘いな陸奥!」ピピッ

陸奥「え、嘘!」


数時間後

提督「あ、あの……陸奥? 陸奥さーん?」

陸奥「何かしら兄さん」ツーン

提督「そ、そろそろ機嫌を直してくれないかな?」

陸奥「別に機嫌悪くなんかしてないわよ」

提督「じゃあ、こっちを向いてくれないか……」

陸奥「嫌よ」プイッ

提督「あの、もうすぐ夕飯の時間なんだけど……夕飯は……」

陸奥「知らないわ」プイッ

陸奥「兄さんが作ればいいんじゃない?」

提督「俺が料理できないのは知ってるだろう……」


提督「あぁ、よし分かった。じゃあこうしよう」

陸奥「……?」

提督「陸奥、俺に何か命令してくれないか?」

陸奥「……どうしてかしら?」

提督「勝ったら言うこと聞くって約束だっただろう?」

提督「だから陸奥に命令。俺に何か命令をするんだ」

陸奥「……別に私に料理を作れって言えばいいじゃない」

提督「それじゃダメだ。さ、言ってくれ」

陸奥「ふう~ん、いいの? 命令は何でもいいわよね?」

提督「あぁ、構わないよ」

陸奥「……え、本気なの兄さん?」

提督「本気だよ」

陸奥「ふ、ふ~ん。どうなっても知らないぞ?」

提督「それで、何を命令するんだ?」

陸奥「え、えっと……じゃあ兄さんは──」


提督「なぁ、陸奥」

陸奥「何かしら兄さん」

提督「買い物行くのに腕組む必要はないんじゃないかな」

陸奥「命令は絶対って言ったのは兄さんじゃない。ほら、早く行きましょう♪」タッタッタ

提督「お、おい! 待ってくれよ陸奥!」

陸奥「…………」ピタッ

提督「ふぅ、止まってくれたか……」

陸奥「……兄さん、ありがと」

提督「な、何だよ急に……?」

陸奥「ううん。でも、今日はお兄ちゃんの為に夕飯はがんばっちゃおうかなって?」

――――


提督「といった感じのが浮かんだな」

青葉「今回は長門さんと違って少しだけ年の離れた兄妹って感じですね」

青葉「少し甘えんぼな妹ってところですかね?」

提督「陸奥はああ見えて甘えたがりというか構ってちゃんな所もあるからな」

青葉「そうですか? そうは見えませんけれど……」

提督「実はこないだ陸奥が秘書艦をする日だったんだがな」

青葉「ふむふむ、何があったんです?」


提督「前日に隼鷹が秘書艦で一緒に酒を呑んでたんだ」

青葉「青葉、なんとなーくその光景が浮かびます……」

提督「当然酔っぱらってそのまま翌日の夕方まで寝てたんだ」

青葉「あぁ……」

提督「それで起きて提督室に向かったらふてくされた陸奥がいてな」

青葉「……まぁ、司令官の秘書艦って日替わりですからね。誰だって半日以上無駄にされたらそうなりますよ」


提督「あの時は暫く無視されて困ったよ……」

青葉「どうやって機嫌直させたんですか?」

提督「とりあえず陸奥のお願いを1つ聞いてなんとかなった」

青葉「スクープの匂いがします! 青葉気になります!」

提督「ダメ、内緒にしてって言われてるから諦めてくれ」

青葉「教えてくれないんじゃ意味ないじゃないですかー……むぅ」

青葉「とりあえず陸奥さんには兄さんときどきお兄ちゃん……って呼ばれたいでいいですか?」

提督「あぁ、そうだな」

青葉「はーい、ありがとうございまーす」

――――


ピッ

青葉「はい。という訳で陸奥さんでしたー! どうでしたか?」

陸奥「別に私は甘えん坊なんかじゃ……」

長門「その前に陸奥、少し話があるがいいか?」ズイッ

陸奥「え、え……?」

長門「提督にしたお願いについて教えて欲しくてな」ニコリ

陸奥「あ、あらあら~。ちょっと顔が怖いわよ……?」ジリッ

長門「気のせいだ。だから少~し質問に答えて貰えないか」ガシッ

陸奥「……ち、ちょっとお化粧直してくるわね!!」ダッ

長門「あっ、待て陸奥!」ダッ


古鷹「い、いっちゃいましたね……」

加古「いいから続き見よーぜ!」

高雄「(いったい何をお願いしたのでしょうか?)」

愛宕「(わたしも提督に甘えてみようかしら……)」

青葉「ビッグ7の二人は置いといて、続きを再生!」

ピッ


――――

青葉「はい、お次は……の前に司令官。質問いいですか?」

提督「何だ?」

青葉「その、青葉的には妄想じゃなくてですね……。もう少しリアルな想像を聞きたいんですけど」

提督「リアルな想像?」

青葉「なんていうんですかね。提督と艦娘の関係で兄妹っていうか……」

青葉「いや、もういっその事みんなに提督の事をお兄ちゃんとかで呼ばせる事に──」

提督「絶対に憲兵さんのお世話になっちゃうだろ!」

青葉「ですよねー……」

提督「憲兵さんに渡す薄い本もそろそろ尽きてきてるから問題起きても誤魔化せないし……。だから却下だ!」

青葉「……はい?」

提督「あ、いや、何でもない」

青葉「あの今──」

提督「何でもない。青葉は何も聞いてない。いいな?」ゴゴゴッ

青葉「ハ、ハイ」


青葉「そ、それじゃあ気を取り直して……次は伊勢さんです!」

提督「伊勢か……」

青葉「伊勢さんは前のお二方よりかは想像しやすいんじゃ――」

提督「うーむ、兄さん、兄様、兄貴……むむむ」

青葉「(って、真剣に悩んでる……)」

提督「よし、閃いたぞ」

青葉「あ、そうですか。それじゃあ教えてください!」


――――

提督「――はい、分かりました。今から向かいます」ピッ

伊勢「あれ、兄さん。今からどこか行くの?」

提督「ちょっと呼び出されてな。○○に行くんだ」

伊勢「へぇー、行ってらっしゃい」

提督「夕方には帰ってくると思う。それじゃ行ってくる」

ガチャバタン


日向「なぁ伊勢、兄さんは何処に行ったんだ?」

伊勢「兄さん? 兄さんならさっき外出したけど」

日向「そうか。傘を持ってればいいが……」

伊勢「傘って……雨でも降るの?」

日向「ほら、テレビを見なよ」

伊勢「あ、ホントだ。降水確率も高いね」

日向「兄さんは傘持っていったのか?」

伊勢「……たぶん、持ってなかったと思う」

日向「と言ってるそばから降り出したな。結構強いな」

日向「……濡れてなければいいが」


伊勢「…………」

伊勢「よし、じゃあ日向行くよ!」

日向「……何処に行く気だ?」

伊勢「何処って兄さんの所よ」

日向「……伊勢だけで十分だろう。私は課題で忙しいんだ」

伊勢「そっか……。じゃあ、私行ってくるね」

日向「あぁ、気を付けてくれ」

バタン

日向「って、伊勢の奴傘を一本しか持っていかなかったな。……まぁ、いいか」


ザーザーザー

提督「困ったなぁ……。傘を持ってくればよかったか」

提督「このままずっとここにいる訳にはいかないし……濡れるのも仕方ないか……」

「――さーん!」

提督「ん? この声は……」

伊勢「兄さーん!」タッタッタ


提督「どうしたんだ伊勢」

伊勢「どうしたって兄さんってば傘忘れたでしょう?」

提督「あぁ、帰れなくて困ってた所だよ」

伊勢「だから私が傘を持って来たの」

提督「……一本だけか?」

伊勢「え……?」

伊勢「がーん! 折角迎えに来たのに……!」

提督「……ま、仕方ないさ。帰ろう伊勢」

伊勢「え、あ、うん……」


提督「なんか伊勢と二人っきりっていうのは新鮮だな」

伊勢「……そ、そうだね」

提督「いつも日向も含めた三人でいるもんな」

伊勢「そ、そうだね」

提督「……なぁ、伊勢。熱でもあるのか?」

伊勢「え、ううん! 熱はないよ! うん」

提督「そうか? なら、いいが……って、もう少し寄ったらどうだ。肩とか濡れてるじゃないか」グイッ

伊勢「え、えぇ!? に、兄さん!」


提督「どうした伊勢」

伊勢「え、いや……いくら兄妹でも近すぎないかな……」

提督「そうか? 兄妹なんだし問題ないだろ」

伊勢「でも、なんか周りの人だってこっち見てる気がするし……」

提督「相合傘してるからかもな。もしかしたら恋人同士って見られてたりしてな」

伊勢「こ、恋人!?」

提督「ま、そんなことはないか」

伊勢「…………」

提督「……? どうした伊勢。急に黙って」

伊勢「……さんの……兄さんのいじわるぅー!!」ダッ

提督「えっ、おい伊勢! 伊勢ー!!」

提督「……雨が冷たい」

――――


提督「もう……ダメだ。どうやら俺はここまでのようだ……。後は頼んだぞ、青葉」ガクッ

青葉「あの、妄想で力尽きられても困るんですけど」

提督「うぅ、もう少し力があればまだ妄想できたものを……」

提督「とりあえず伊勢のカタパルトを取って「いじわるぅ!」ってまた言われたいな」ムクリ

青葉「いきなり何言ってるんですか……って、またってどういう事ですか!」

提督「まぁまぁ気にするな。それじゃあ次は日向に行くぞー!」

青葉「勝手に進めないでくださいよー!」


――――

日向「兄さん、気分はどうだい?」

提督「日向か。少し良くなったかな」

日向「だからって無理はしないでくれよ?」

提督「無理なんかしてないさ」

日向「土砂降りの雨の中を傘も差さずに帰ってきて風邪引いたのは何処の誰だい?」

提督「……俺だな」

日向「全く、伊勢も伊勢だが兄さんも兄さんだ……」ゴソゴソ


提督「って、何でベッドに入っ――げほっごほっ!」

日向「あまり大きな声を出して悪化しても知らないぞ」

提督「……なんで入ってくる」

日向「休めるときに休む主義でね」

提督「何だそれは……風邪がうつっても知らないからな」

日向「うつったら兄さんに看病してもらうさ」

提督「…………」

日向「……なんだその顔は」


提督「変わったよなって思ってな」

日向「……まぁ、そうだな」

提督「初めて会った時なんか――」

――あなたが兄さん? ふぅん、いいけど。

――私の名前は日向よ。一応覚えておいて。

――あ、君……いや、兄さんか。

提督「――とか、全然俺の事も兄さんって呼んでくれなかったし」

提督「あんな無愛想だった日向がなぁ……」

日向「それだけ兄さんの事を信頼するようになったのさ」


日向「なぁ、兄さん。頭を撫でてくれないか」

提督「ん、これでいいか?」ナデナデ

日向「あぁ、悪くない。……良くもないがな」

提督「……悪かったな。撫でるのが下手で」

日向「兄さん、止めて良いとは言ってないぞ」

提督「……はいはい」ナデナデ


日向「ん……眠くなってきた。少し寝させてもらうよ兄さん」

提督「え、お、おい。こんなところ伊勢に見られたらどうする!」

日向「……そうだな。こんなところ伊勢には見られたくないな」

提督「だったら──」

日向「忘れたのか兄さん。私は休めるときに休む主義なんだって」

日向「だから、おやすみだ」

提督「はぁ……。もう勝手にしろ……おやすみ」

――――


提督「ふぅ。こんな感じだといいかな……」

青葉「伊勢さんの時と話って繋がってる感じなんですね」

提督「別々で考えても良かったがこっちの方がすんなり浮かんでな」

青葉「ところで義理の妹にした理由は何なんです?」

提督「何って義理の妹って良いだろう!」

青葉「は、はぁ……」


青葉「司令官って伊勢さんの事はどう見てるんです?」

提督「伊勢は弄りがいあるからな……。つい悪戯しちゃうんだよなぁ……」

青葉「日向さんは?」

提督「日向は……一緒にいるとなんか落ち着くな」

青葉「じゃあ日向さんに添い寝とかしてもらったらどうです?」

提督「いや、絶対断られるだろ……」

青葉「まぁ、司令官はそういう人でしたよねー」

提督「何か馬鹿にされてる気がするんだが……」

青葉「気のせいです! とりあえず伊勢さん、日向さんは兄さん……っと」

――――


ピッ

青葉「はい、どうでしたか!」

伊勢「正直悪戯は止めてほしいんだけどな……」

日向「今度提督の布団に忍び込んでみるか」

伊勢「日向!?」

日向「どうした伊勢」


伊勢「忍び込むって何言ってるのさ!?」

日向「気にするな。ちょっと提督に添い寝するだけだ」

日向「伊勢は提督にカタパルトでも弄られていればいいじゃないか」

日向「そういう訳だから青葉。続きを頼むよ」

青葉「はーい、分かりましたー!」

伊勢「ちょっと日向ー!!」

青葉「それでは続きをー!」

ピッ


――――

青葉「次はようやく駆逐艦ですよ!」

提督「駆逐艦か……誰だ?」

青葉「幸運艦といったらこの子! 雪風ちゃん!」

提督「雪風か……うーむ」

青葉「それでは司令官! お願いします!」

提督「流石に疲れてきたぞ――」


――――

提督「おーい、雪風ー!」

雪風「な……なんでしょう? お、お兄様」

雪風「雪風に何か、ご……ご用でしょうか?」

提督「……雪風」

雪風「はい。何です――何でしょうか?」

提督「また何かドラマとか見て影響されたのか……」

雪風「そ、そんな事はありません!」


提督「……まぁいいか。雪風、買い物に行こう」

雪風「買い物です……?」

提督「ちょっと買い忘れたものがあってね。荷物持つのを手伝ってくれないか?」

雪風「了解で――って、そうだったのです」

提督「雪風?」

雪風「えと、べっ……別に手伝ってあげてもいいんですよ!」

提督「いや、無理にとは言ってはないから一人で行ってくるよ」

雪風「そ、そんな……!?」

提督「行くのか?」

雪風「う、うぅー! 行きます!」


提督「さて、買うものは買ったし……そろそろ帰るか。雪風は――」

――――
――

ジュージュー

雪風「わぁー……」

提督「ここにいたのか雪風。……って、たこ焼きか」

雪風「あ、お兄ちゃん。もう帰るのです……?」

提督「……食べたいのか?」

雪風「いえ、雪風は我慢だってできます!」

提督「そうか。それじゃあ買うか」

雪風「えぇっ、お兄ちゃん!?」


提督「俺が食べたいんだ。すみませーん、1つ貰えますか?」

「あいよー」

提督「はい、これお代です」

「ほい、熱いから気を付けな」

提督「さ、雪風。向こうで食べよう」

雪風「……はい!」


提督「美味しかったな」

雪風「また食べに来たいです!」

提督「今度は親父達も一緒だといいな」

提督「今はどこに旅行してるんだっけ?」

雪風「たしか今は熱海です!」

提督「そのあと海外旅行だかだよな……。いい加減あの二人帰ってこないかなぁ」

提督「雪風は寂しくないか?」

雪風「雪風はお兄ちゃんと一緒なら寂しくないです!」


提督「ありがとう雪風」ナデナデ

雪風「んぅ……」

提督「あ、そうだ。雪風、これ貰ったから回してきてくれないか?」

雪風「了解です!」

雪風「すみませーん!」タッタッタ

「あ、回すんですね。抽選券を貰えますか?」

雪風「はいどうぞ」

「それじゃあ回してください」

雪風「はい!」

ガラガラ

ポンッ


「こ、これは……」

「と、特賞ー!! 大当たりー!!!」カランカラーン

「特賞は────二泊三日ペアチケットです。おめでとうございます」

雪風「や、やったのです~!」タッ

提督「おっと、また当てたのか……。相変わらず凄いな雪風」ナデナデ

雪風「幸運の女神のキスを感じちゃいます!」


提督「とりあえず親父達にメールしなきゃだな……」

提督「ホントになんでこうも旅行ばかり当たるかなぁ……」

提督「また二人っきりの時間が増えるけど宜しくな雪風」

雪風「雪風はお兄ちゃんがいれば寂しくないです!」

雪風「だから、ずっとずーっと一緒です!」

――――


提督「まぁ、こんな感じか……?」

青葉「流石は幸福艦といったような内容ですね」

提督「あの激運は羨ましいよ……」

青葉「ラッキースケベでも起こって欲しいんです?」

提督「あぁ、そうそ――って、何を言わせる!」

青葉「今のは司令官が悪いと思ったんですけど」


青葉「にしても駆逐艦の子はお兄ちゃんって言うのが似合いますね」

提督「そうだな」

青葉「やっぱりもうみんなにお兄ちゃんって――」

提督「言わせません」

青葉「面白くなりそうなんですけどねぇ……」


青葉「雪風ちゃんは、お兄ちゃん……っと」

青葉「それともう1つ質問いいです?」

提督「なんだ?」

青葉「雪風ちゃんのスカート捲りたいです?」

提督「そりゃもちろん」

提督「……って今のはなしだ!」

青葉「はいはいありがとうございましたー!」

提督「おい、待てーっ!」

――――


ピッ

青葉「はい! どうでしたか?」

雪風「ちょっと司令の事見損ないました」

青葉「しかしスカートをしきりに気にする雪風」

青葉「雪風の頭の中では司令官に性的な――」

雪風「な、なんてナレーションしてるんですかぁー!!」

青葉「それでは次の方に参りまーす!」

書き溜めが尽きたので投下終了です。

No.順だと途中で心が折れそうな気がしたので安価で次にやる艦娘を決めたいと思います。(一人一名)
とりあえず安価は>>88>>91でお願いします

愛宕

愛宕、浦風、羽黒、電ですね。
それでは書き溜めてきます


日向「ちょっと待ってくれ青葉」

青葉「はい、どうしましたか?」

日向「終わった私が言うのもなんだがくじなどで順番を決めないか?」

青葉「くじ……ですか?」

日向「このまま番号順というのも味気ないだろう。くじなら誰になるか分からないから面白さもあるしいいと思うんだ」

青葉「なるほど。それもいいですね!」

――――
――

青葉「はい、それではくじを作ったので引いてください!」

艦娘一同「「はーい」」


青葉「それでは当たりを引いた方は手を上げてくださーい!」

愛宕「はーい! 当たったわ~♪」

浦風「当たりじゃ!」

羽黒「あの……当たりました」

電「はわわわ、当たっちゃいました!」

青葉「あ、因みに取材の都合上流れで他の方のも続けて流れたりするのでそこは理解とご協力を~」

艦娘一同「「はーい」」

青葉「という訳で早速愛宕さん……と行きたい所ですが都合上により高雄さんからです!」

ピッ


――――

提督「青葉、次は誰だ?」

青葉「次は……高雄さんと愛宕さんですね!」

提督「高雄と愛宕かぁ……」

青葉「これまた二人とも妹っていうイメージが湧かないんですけど……」

提督「そうだなぁ……」

提督「まず高雄からだが――」


――――

提督「ん、んー! っはぁ……」

高雄「兄さん? 何をしているのです?」

提督「ん、高雄か。最近ちょっと肩凝りとかが酷くてな」

提督「寝る前に伸びをしてたんだ」

高雄「そうだったんですか」


高雄「あ、じゃあ私がマッサージでもしましょうか?」

提督「高雄がか? いや、悪いからいいよ」

高雄「兄さんは私達に遠慮しすぎです」

高雄「もう少し頼ったっていいんですよ?」

提督「……。そこまで言われたらお願いするしかないか」


高雄「それじゃあ布団にうつぶせで寝てください」

提督「肩だけなんだから寝る必要はないんじゃないか……?」

高雄「ダメです」

高雄「兄さんの事ですから肩以外にも凝っているでしょう?」

提督「まぁ、そうだけど……」

高雄「ですから、ねっ!」ドンッ

提督「え、お、おい――」ドサッ


高雄「よい、しょっと……」

高雄「あ……あの、兄さん。重かったりしませんか……?」

提督「いや、重くないけど……上に乗る必要はないんじゃ……」

高雄「上に乗った方が楽じゃないですか」

高雄「それじゃあ始めますね」


高雄「んっ……ふっ……」ググッ

高雄「あの、兄さん。痛かったらいってくださいね?」グッ

提督「いや、痛くないよ」

提督「むしろ上手で驚いてるよ」

高雄「そう、ですか……。なら、良かったです」グッグッ

高雄「あ、気になる所はございますか?」

提督「いや、特にはないかな」

高雄「そうですか」


高雄「…………」

提督「どうした高雄……?」

高雄「……兄さんの背中……やっぱり大きいですね」ピトッ

提督「お、おい! 何して――」

高雄「少しだけ……少しだけこうさせてください」ギュ

提督「……分かった」


高雄「兄さん……。私は兄さんの役に立ててますか?」

提督「どうした急に……。いつも助かってるよ」

高雄「……嘘です」

高雄「兄さんはいつも一人で抱えすぎです……」

高雄「もっと高雄に……私達を頼ったっていいんですよ」

提督「そんなつもりはなかったんだけどな……」

提督「知らないうちに心配をかけてたか。ごめんな高雄……」

高雄「あの……じゃあ、1つお願いしてもいいですか?」

提督「何をだ?」

高雄「えっと、今日だけ……一緒に寝てもいいですか……?」

提督「……今日だけだぞ」

高雄「はい♪」

――――


提督「……うーむ、いい感じに浮かばないなぁ」

青葉「あんまり納得してない感じですね」

提督「妄想だけは自信があったんだ……」ガクリ

提督「なのに! 何故今俺の気持ちは満たされていないのだ!」

青葉「青葉に言われても困りますって……」

提督「ええい! 次で挽回してやる!」カッ


――――

提督「お疲れ様、高雄。今日も助かったよ」

高雄「いえいえ。お休みなさい兄さん」

提督「あぁ、お休み」

バタン

提督「さて、俺もそろそろ――」

愛宕「にーいさん♪」

提督「ん、どうした愛宕」

愛宕「ちょっとお部屋に来てほしいの」

提督「何かあったのか?」

愛宕「ん~、そんな感じね」


提督「それでどうしたんだ?」

愛宕「最近高雄と仲が良いな~って思って」

提督「そうか? 今まで通りだと思うが……」

愛宕「マッサージに~一緒に寝る~」

提督「……な、何の事だ?」

愛宕「しらばっくれても無駄よ~。高雄に聞いたもの♪」

愛宕「ねぇ、兄さん」ニコニコ

提督「な、何だ愛宕……」

愛宕「兄さんが私達を頼るなら、私達も兄さんを頼っていいわよね?」

提督「まぁ……そうだな」

愛宕「じゃあ兄さん。マッサージして欲しいわ♪」

提督「な、何で俺が……!」

愛宕「頼っていいのは嘘だったのかしら? それとも……高雄だけ?」

提督「そんなことはない!」

愛宕「じゃあお願い♪」

提督「……分かった」


提督「で、どこが凝ってるんだ?」

愛宕「んー、まずは肩をお願い」

提督「はいはい」

提督「結構肩凝ってるんだな」モミモミ

愛宕「大きいと凝っちゃうのよね~」

提督「そ、そうか」

愛宕「もう……微妙な反応だと傷ついちゃうわ」

提督「……反応に困るんだよ」


提督「で、愛宕。痛くはないか?」

愛宕「ちょうど良いわ」

提督「そうか」

愛宕「兄さんってやっぱり何でも上手ね」

提督「そんな事は無いけどな……家事とか出来ないし」

愛宕「ふふっ、そうだったわね」


愛宕「兄さん。次は腰をお願い」

提督「肩はもういいのか……?」

愛宕「えぇ、大分楽になったわ♪」

愛宕「あ、服は脱いだ方が良いかしら?」

提督「こら、兄をからかわない」コツン

提督「ほら、うつぶせに寝てくれ」

愛宕「はーい」


提督「それじゃあ始めるぞ」グッ

愛宕「んっ……!」ピクッ

提督「い、痛かったか……?」

愛宕「だ、大丈夫……」

提督「じゃあ続けるぞ……」ググッ

愛宕「っ~! っふ、んんっ……」

提督「(無心になれ……相手は妹。落ち着け……)」グッグッ

愛宕「ひゃっ……ふ、んんっ!」ビクッ


愛宕「ね、ねぇ兄さん……腰は良いから次は足をお願い……」

提督「あ、足……!?」

愛宕「お願い……兄さん……」

提督「……わ、分かった」ゴクッ

提督「それじゃあ触るぞ――」

ガチャ

高雄「愛宕、兄さんの声が聞こえたのだけど――」

提督「あ……」

高雄「な、ななな何をしてるんですか兄さん!」

提督「ち、違うんだこれは! 別に疚しいことは何も――」

――――


提督「まぁ、こんな感じで」

青葉「むぅ……もう少しでスクープになりそうだったのに!」

提督「妄想をスクープとしてでっち上げようとするな!」

青葉「嘘から出た実って言葉があるじゃないですか」

提督「洒落にならないからやめてくれ……」


青葉「じゃあ話を変えますけど司令官は高雄さんと愛宕さんの事どう思ってます?」

提督「二人にはいつも助けられてるよ」

青葉「うーん、普通のコメントですね」

提督「ただ、1つ困ってることもあるっちゃある……」

青葉「何です……?」

提督「目のやり場に……凄く困る」

青葉「あ、あー……大きいですもんね」


提督「なるべく見ないようにしたり気を付けてるんだがな……」

青葉「どうしたんです?」

提督「愛宕がな……。何度も抱き付いたり押し付けたりしてきて意識せざるをえなくてな……」

提督「わざとじゃないかって思うくらいだ……」ハァ

青葉「(司令官。それきっとわざとです……)」

提督「まぁ、俺も男だから嬉しいけどもう少し……」

提督「もう少し控えて欲しいかな……」

青葉「高雄さんと愛宕さんを足して2で割った感じがベストです?」

提督「そうだな。それくらいが……って、何の話だ!」

青葉「おおっとそうでした。お疲れ様でした~」

――――


ピッ

青葉「はい、という訳で高雄さんと愛宕さんの二人でした!」

高雄「愛宕ばかり話題に上がって少しずるいです……」

愛宕「じゃあ高雄も提督に迫ればいいのよ♪」

高雄「迫るって何をいってるんですか! そんな破廉恥な事……!」

愛宕「折角良いモノ持ってるんだから使わないと♪」フニッ

高雄「ひゃ! 愛宕どこ触って――んっ、こら愛宕!」

愛宕「あら、ひょっとしてまた大きくなった?」

高雄「こ、こら愛宕。やめなさ……んっ――」

青葉「え、えーと次いきますねー」

ピッ


――――

提督「長かった……ようやく終わりが見えてきた……」

青葉「よくやりましたねぇ……。はい、という訳で次は浦風さんです」

提督「妹のイメージ……か」

青葉「あまり浮かばない感じですか?」

提督「どちらかというと甘やかしてくれる姉って感じがするからなー」

提督「浦風を妹にか――」


――――

ミーンミンミンミーン

提督「久しぶりに帰ってきたなぁ……」

提督「ただいまー」ガララッ

浦風「……誰や?」

提督「ん? 君はひょっとして……」

浦風「もしかして……兄さんかのぉ?」

提督「浦風か! 久しぶり!」ギュッ

浦風「ちと苦しいけぇね兄さん……。すっかり大きくなって……」

提督「おっと、ごめんごめん。というよりそれは俺の台詞だよ浦風」ポンポン


提督「暫く見ないうちに大きくなったな」

提督「それにとっても綺麗になったな」

浦風「ホントかえ兄さん! ありがとう!」

提督「あ、そうだ。そういえば言い忘れてた」

浦風「……?」

提督「ただいま、浦風」

浦風「……おかえり兄さん!」


提督「ふぅー、いいお湯だったー」

浦風「あぁああああああ~」

提督「浦風ー、風邪引かないよう気を付けなよ」

浦風「あ、に……兄さん」

提督「やっぱり扇風機があるとやっちゃうよな」ナデナデ

浦風「う、うぅ……はずかしいけんね」


提督「……ふぅ。畳は落ち着くなぁ」ゴロン

浦風「疲れてるんかえ兄さん」

提督「まぁ、少しは疲れたかな……」

浦風「ならうちが膝枕してあげるけん!」

提督「いや、悪いから――」

浦風「そうやって遠慮するのは昔から兄さんの悪い癖や」

浦風「うちがしたいんや。それともうちにされるのは嫌かえ?」

提督「……分かった。じゃあ、頼むよ」


浦風「兄さん。うちの膝枕はどうや……?」

提督「ん……、このまま寝ちゃいそうだよ」

浦風「寝ちゃったっていいんよ。無理は禁物やで兄さん」

提督「そう……か。ありがとう……」

浦風「兄さん……あまり無理せんでね」

提督「それじゃあお言葉に甘えて……」

――――


提督「やはり方言は難しいな……。さっぱりだ……」

青葉「今回は一緒に住んでる訳じゃないんですね」

提督「妹だけ方言喋ってるって何か違和感あるだろ?」

青葉「……あの、司令官って意外に細かいこと気にする人ですか?」

提督「意外にって何だ。意外にって」

青葉「案外適当な人だと思ってたので」

提督「お前も随分言うようになったな……」


青葉「それで本題ですけど浦風さんには何をしたいです?」

提督「何をしたい……か」

提督「浦風の胸に顔を埋めたい」

提督「母性を感じるというか……つい甘えたくなるというか」

提督「甘やかすのが上手いなと思ったよ」

提督「気づけば浦風に励まされてたこともあるし」

青葉「なるほど……」

提督「何回目か分からないがここで話した事は絶対に本人達には伝えるなよ!」

青葉「そこは安心してください! お疲れ様でした!」

――――


ピッ

青葉「はい、どうでしたか浦風さん」

浦風「もう、提督さんってば別にいいのに……」

青葉「すっかり浦風さんも司令官にご執心ですね」

浦風「だって一日中頑張っとる提督を見てると、なんだかほっとけなくて……」

青葉「母性をくすぐられるってやつですかね~」

青葉「さて、次は羽黒さんに行きますよー!」

羽黒「は、はい……!」

ピッ


――――

青葉「さぁ、妙高型も最後。四番艦の羽黒さんですよ!」

提督「羽黒か……ふむ」

青葉「大人しい性格ですよね」

提督「もっと自信を持っていいんだけどな……」

青葉「そこはお兄ちゃんの腕の見せどころですよ!」

提督「さらっとお兄ちゃんって呼ぶな」

青葉「少しは喜んでくださいよー」

提督「はいはいどーも。羽黒ねぇ……うーむ――」


――――

「――これで帰りの会は終わる」

「お前らー休みだからって羽目外しすぎるなよー」

「つーわけでまた来週だ」

「きりーっつ、礼っ!」


提督「さーて、帰るか」

提督「にしても熱い……すっかり夏だな」

提督「帰ったらアイスでも……あれ、でも買い置きあったか……?」

ドンッ

?「きゃっ……!」

提督「おっと……」

提督「ごめん! 考え事してて……って、羽黒じゃないか」


羽黒「あ、あの、えと……って、あ……兄さん」

提督「大丈夫か羽黒。怪我とかはしてないか?」

羽黒「はい。兄さんの方こそ大丈夫ですか?」

提督「俺の方は大丈夫だよ」

羽黒「そうですか。良かった……」

提督「あ、そうだ羽黒。もう帰れるか?」

羽黒「えっと……はい、大丈夫です」

提督「じゃあ久しぶりに一緒に帰らないか?」

羽黒「わ、私なんかでいいんですか……?」

提督「またそうやって……いつも言ってるだろう。自分を下に見るんじゃないって」

羽黒「ご、ごめんなさい……」

提督「分かったならよろしい。さ、帰ろう」


提督「ただいまー」

羽黒「ただいま帰りました」

提督「……返事がないって事は親父たちはまた急な仕事か」

提督「今度は何処に飛んだのやら」

羽黒「北欧……みたいですね。ここに書き置きがあります」

提督「お土産でも期待しとくか」





提督「ふぅー、やっぱり風呂上がりのアイスは美味いな」

提督「明日の分がないから買いにいかないと……」

羽黒「あ、あの……兄さん」

提督「どうした羽黒。何か悩み事か?」

羽黒「えっと、少しだけ……」


羽黒「あの、来週学年集会がありますよね……」

提督「あー、あるな……。来週はなんかクラスの代表者がスピーチするんだっけ?」

羽黒「は、はい……。実はその……」

提督「……もしかして羽黒もスピーチするのか?」

羽黒「は、はい」

提督「凄いじゃないか!」


羽黒「で、でもその……」

提督「どうしたんだ?」

羽黒「私なんかじゃなくても……」

提督「他の人の方が相応しいんじゃないかって?」

羽黒「はい……」

提督「……羽黒」

羽黒「は、はい」

提督「ていっ!」ムニッ

羽黒「ふぇ……!?」


提督「おー、これは案外癖になりそうだ」ムニムニ

羽黒「ふぇ……ふぁ、ふぁの……にいふぁん?」

提督「なんだ羽黒」ムニムニ

羽黒「ふぁの……ほっふぇをふまままいでくだふぁい」

提督「ダメ。自分に自信を持たない妹への罰だ」

羽黒「ふぉ、ふぉんなぁ……」


提督「もっと自信を持っていいんだぞ羽黒」パッ

提督「先生だって羽黒の書いたのが良かったから選んだんだぞ? 羽黒が相応しくないなんて事はないさ」

羽黒「兄さん……」

提督「大丈夫だよ。俺が保証する」

提督「なんせ羽黒は俺の自慢の妹なんだから」ポンポン

羽黒「…………」

羽黒「──ばります」

羽黒「こんな私ですが、精一杯頑張りますね!」

提督「あぁ、頑張れ!」


羽黒「あ……あの、その……兄さん!」

提督「なんだ羽黒。他にも何かあるのか?」

羽黒「え、えっと……その……」

提督「……?」

羽黒「ち、ちゃんと出来たら一緒に……一緒に……」

羽黒「っ~!」

羽黒「や、やっぱり何でもないです!」ピュー

提督「え、おい羽黒!?」

――――


提督「ふぅー……こんな感じか」

青葉「司令官は羽黒さんみたいな妹がいたらどうしま――」

提督「溺愛する」

青葉「……そ、即答ですね」

提督「青葉も羽黒みたいな可愛い妹がいたら溺愛するだろ?」

青葉「羽黒さんみたいな妹……」

青葉「まぁ、過保護になっちゃうかもですね」

提督「だろう?」


青葉「えっと……他に羽黒さんの事で何かありますか?」

提督「……大したことじゃないけど一つだけ」

青葉「おぉ、なんですなんです~?」

提督「羽黒が秘書艦だった日になんだがな――」

羽黒『この戦いが終わったら……し、司令官さんと一緒に――』

提督「って、言われたんだよ」

青葉「……は、はぁ」

提督「結局聞く前に逃げられたけど何を言おうとしたんだか……」

青葉「う、うーん……青葉ももっと攻めた方がいいんですかね……」ボソッ

提督「おーい青葉、次にはいかないのかー?」

青葉「え? あぁはいはい! 一旦お疲れ様でした!」

――――


ピッ

青葉「はーい、いかがでしたか?」

羽黒「か、可愛い……」ボフン

足柄「は、羽黒……? 湯気まで出てるけど大丈――」

羽黒「あうー……」プシュー

足柄「は、羽黒!?」

青葉「司令官に言おうとした事が気になったんですけど今度にした方が良さそうですね……」

────
───


青葉「さて、気を取り直してお次は電ちゃんの番です」

電「はわわ! 頑張ります!」

雷「映像見るだけなんだから頑張る必要はないわよ?」

青葉「またまた都合上によってなんですが雷ちゃんもいきますねー」

雷「私もなの? 頑張るわ!」

響「(映像見るだけなんじゃ……いや、黙っておこうか)」

青葉「それではスタート!」

ピッ


――――

提督「次は雷か」

青葉「司令官はいつも世話を焼かせてますよね」

提督「うぐ、言い返せないのが悔しい……」

提督「俺だって好きで世話を焼かせてる訳じゃ……」

青葉「はいはい、いいから早く妄想してくださいよ」

提督「うーん……どうせならこんなのでいくか」


――――

?「お兄ちゃん、朝よ。早く起きなさい!」

?「そろそろ起きてください……」ユサユサ

提督「う、うーん……あと5分……」モゾモゾ

?「もう、仕方ないわね。こうなったら!」

?「お姉ちゃん……? 何をする気なの?」

タッタッタ

?「とーうっ!!」ピョン

ボスン

提督「げふっ……!?」


提督「げほっげほっ……いったい何が……」

?「やっと起きたわねお兄ちゃん」

?「だ、大丈夫ですかお兄ちゃん」

提督「う……だんだん起こし方が過激になって……」

提督「と、とりあえず……おはよう雷。おはよう電」


雷「おはようお兄ちゃん」

電「おはようございますお兄ちゃん」

提督「それで、何で俺は起こされ……今日は休日じゃ……」

雷「忘れたの? 今日は皆でピクニックに行く日じゃない」

提督「そ、そういえばそうだった……悪い」

雷「朝食はもう出来てるから早く着替えてね。待ってるわよ」

提督「あぁ、わかった!」バタバタ


提督「いただきます」

雷「いただきます!」

電「い、いただきます」

提督「先に食べてても良かったんだぞ?」

雷「一緒に食べた方が美味しいでしょ?」

提督「まぁ、それもそうか」


提督「あ、電。醤油を取ってくれないか?」

電「はいなのです」

提督「ん、ありがとう」

雷「ね、ねぇお兄ちゃん! 何か取ってほしいものはあるかしら?」

提督「いや、ないけど」

雷「そ、そう……」

提督「…………」


提督「ご馳走様でした」

雷「お粗末様」

電「ご馳走様でした」

提督「雷、ちょっとおいで」

雷「……何かしら」

提督「いつも家事とかありがとうな」ワシャワシャ

雷「ち、ちょっといきなり何するのよ!」


提督「日頃の感謝をしとこうと思ってな」

提督「ありがとう雷」ナデナデ

雷「ん、んぅ……」

電「お、お姉ちゃんだけずるいです……!」グイグイ

提督「電もか? 仕方ないな」ナデナデ

電「え、えへへ……」

雷「ちょっと! なんで電まで……!」

電「お姉ちゃんだけ撫でてもらうのはずるいです!」

提督「はいはい喧嘩しない」ナデナデ

雷「~♪」

電「~♪」


提督「って、のんびりしてるんじゃなかった! そろそろ行こう」

雷「そ、そうだったわね!」

電「急がないと……!」

────
──

提督「準備はいいか?」

雷「もちろんよ!」

電「戸締りもしたのです!」

提督「よし、それじゃあ行こうか」




提督「ちょうどお腹も空いて来たしお昼にしようか」

雷「そうね! 場所はそこにしましょ!」

電「こうして外で食べるのも久しぶりです!」

提督「時間が合わなかったからな……すまない」

電「お兄ちゃんが謝る必要はないのです……!」

雷「そうよ。お兄ちゃんは悪くないわ!」


雷「そんなことより早く食べましょう!」パカッ

提督「おぉ……! って、あれ?」

電「やっぱりお兄ちゃんはわかっちゃいますか」

提督「ということはこれは電が作ったのか?」

雷「どうしてもって聞かなかったのよ。でも味は保証するわ」

提督「へぇ、それは期待だな」

電「電の本気を見るのです!」


提督「それじゃあいただきます」

電「召し上がれ、なのです!」

提督「おお、おいしいよ!」

電「良かった……」ホッ

提督「正直ここまでおいしいとは思ってなかったよ」

電「頑張ったのです……!」

提督「お疲れさま」ナデナデ

電「ん、くすぐったいです……」


提督「雷はどうする?」

雷「な、何の事よ」

電「お姉ちゃんも素直に撫でて欲しいって言えばいいのに……」

雷「べ、別に電だけずるいだんて思ってないわ!」

提督「じゃあ撫でなくていいのか?」

雷「え、あ……うー!」

提督「ほら、おいで雷」

雷「し、仕方ないわね! お兄ちゃんがいうなら撫でられてあげるわ!」


提督「早いけどそろそろ帰ろうか」

雷「雨が降りそうだものね」

電「今日は楽しかったです!」

提督「また今度な」

雷「今度は私がお弁当を作るわよ!」

提督「期待してるよ」

雷「どーんと私に任せなさい!」




ゴロゴロピカーン

提督「おぉ、また落ちた。すごい雨だなぁ……」

提督「停電とかしなきゃいいけど」

コンコン

提督「ん? 何だー?」

電「え、えっと……その……」

提督「電に雷。どうしたんだ?」


雷「お、お兄ちゃんが一人で寝れないと心配になって来たのよ!」

電「カミナリが怖くてその……」

提督「あぁ、そういう事か。二人ともカミナリが苦手だったな」

雷「別に私は──」

ピカーン!ゴロゴロゴロ

雷「ひっ……!」ギュ

提督「よしよし、それじゃあ寝ようか」


電「三人で寝るのも久しぶりですね……」

提督「そうだな……。ところで──」

雷「う、うぅ……」ギュー

提督「……雷。ちょっと力を弱めてくれないか?」

電「……」

電「えいっ……」ギュー

提督「い、電……?」


電「こ、こうしてると落ち着くんです……。ダメ、お兄ちゃん?」

提督「……ダメな訳ないよ」

雷「ま、全く。私がいないと兄さんはダメダメね!」

提督「はいはい。ダメダメだよ」

提督「ほら、二人とも早く寝な。寝ちゃえば怖くないよ」

雷「お、おやすみお兄ちゃん」

電「お、おやすみなさいお兄ちゃん」

────


提督「あー、疲れた……」

青葉「お、お疲れ様ですー」

青葉「まさか二人同時にやるとは私も思ってなかったんですけど……」

提督「妹にするなら双子がいいなって思ったんだよ」

青葉「そうなんですか……」


青葉「そういえば司令官の中で雷ちゃんはどんな子なんです?」

提督「雷か? そうだな……」

提督「しっかりした妹みたいな?」

青葉「妹……ですか?」

提督「なんかダメな兄を更生させるというかなんというか」

青葉「ダメな部分は認めてるんですね」

提督「実際雷には頼ってる部分もあるからな……」

青葉「じゃあ電ちゃんは?」

提督「電か……」

提督「電は真っ直ぐな心を持ってる優しい子だって思うよ。慌てんぼうな所がちょっと傷だけどな」

提督「二人みたいな妹がいたらいいなって思う」

青葉「なるほどなるほど……ありがとうございました」

────


ピッ

青葉「はい、どうでしたか?」

雷「全く、司令官てば仕方ないわね! もっと頼っていいんだから!」

青葉「(……司令官が手を焼かせてるより雷ちゃんが世話焼こうとしてたんですね)」

電「司令官……ちゃんと見てるんですね」

青葉「さすがは青葉たちの司令官って所ですね」

青葉「さてさて、それではお待ちかねのくじ引きタイムですー!」

一週間以上空いてしまいすみません。以上で投下終了です。
浦風の方言に関しては間違ってたりすると思います……方言は難しいです。

修正ですが>>167

青葉「まさか二人同時にやるとは私も思ってなかったんですけど……」



青葉「まさか二人同時にやるとは青葉も思ってなかったんですけど……」


それでは艦娘安価>>171>>175
※ビスマルクだけは別枠で出す予定なので無効とさせていただきます

榛名

木曾

榛名、蒼龍、島風、五十鈴、木曽ですね。
投下はまた一週間程後になると思います。
それでは書き溜めてきます。

ヲ級もそろそろ出したいところです


青葉「当たりを引いた人は誰ですかー?」

榛名「はい! 当たりました!」

蒼龍「やった、あたり!」

島風「一番が良かったのにー!」

五十鈴「ふふっ、当たりね」

木曾「アタリだな」


青葉「それではまずは榛名さんからですね」

榛名「お願いします!」

青葉「これは流していいんですかね……」

榛名「どうしたんです?」

青葉「い、いえ……いきましょう!」

青葉「スタート!!」

ピッ


────

青葉「さて、お次は金剛型三番艦榛名さんですー!」

提督「榛名か」

提督「うーん、榛名……榛名か……」

青葉「さてさて今回も楽しみです」

提督「期待されても困るんだがな――」


――――

?「――さん───ん───さい」

提督「(ん、誰だ……榛名?)」

榛名「─────せんね───いえば───さんの持ってる──」

榛名「───いけど──にい────ないのが───」

提督「(なんだ? なんか布団の中に……まぁ、気のせいか――)」


榛名「えっと、失礼します……」

榛名「ん……しょっと……」モゾモゾ

榛名「あ、暖かい……」

榛名「それに兄さんの……って、起こさないと」

提督「ん、んぅ……すぅ……」

榛名「に、兄さーん。起きないと抱きついちゃいますよー……」

榛名「起きてくださーい。兄さーん……えいっ、えいっ」ツンツン

提督「んー、んく……んぁ……」モゾモゾ


榛名「お、起きないですね……って、何かしら? 何か固いのが――」

榛名「っ……!? こ、これって……その、あの……」

榛名「…………」

榛名「た、確かこうなった男の人は辛いってあの漫画にも書いてありましたね」

榛名「……こ、これも兄さんの為です! 榛名、頑張ります!」


――――

スパーンッ!!

提督「へぶっ……!?」

提督「あ、青葉……どこからハリセンを取り出した……」フラフラ

青葉「そんなことどうでもいいです!」

青葉「何考えてるんですか司令官! 健全な妄想じゃなくなってるじゃないですか!」

提督「す、すまん……出来心で……」

青葉「次は真面目にやってくださいね」ジトー

提督「あ、あぁ――」


――――

榛名「兄さーん。起きてくださーい」ユサユサ

提督「う……もう朝か……?」

榛名「そうです。早く起きてください」

提督「う、うぅ……休日……」フラフラ

榛名「あの、もしかして昨日も遅くまで……?」

提督「い、いや、昨日はすぐに――」

榛名「寝てませんよね?」

榛名「兄さんが私の疲れを見抜くように私だって兄さんが疲れてるのは分かるんですよ?」

提督「……はい、夜更かしをしました」

榛名「やっぱりじゃないですか」


榛名「じゃあ兄さんは寝ててください」

提督「え、いや、でもな……」

榛名「ダメです。睡眠不足はいけません」

提督「わ、わかったよ……」

榛名「無理して勝手に仕事してたら怒りますからね!」

提督「それじゃあおやすみ」

榛名「はい、おやすみなさい」


――――
―――

コンコン

榛名「兄さんは……よかった。ちゃんと寝てますね」

榛名「兄さんはもう少し自分の身体を気にしてください」ツンツン

提督「う、うーん……んぅ……」

榛名「もう、わかってるん……ですか?」

榛名「ふわ……眠くなって……」

榛名「ちょっとだけ……ちょっとだけ失礼……します……」

榛名「おやすみ……なさい……」


提督「う……ん? 今何時だ……?」

?「すぅ……すぅ……」

提督「……?」

榛名「んぅ……すぅ……」

提督「榛名、起き――いや……いいか」

提督「いつも迷惑かけて悪いな」ナデナデ

提督「このまま……二度寝……するか」

提督「おやすみ……榛名」

――――


提督「う……そろそろ限界……」フラフラ

青葉「司令官は榛名さんが妹だったらどうします?」

提督「え? あー……」

提督「たぶんお願いとか何でも聞いちゃうだろうな……」

青葉「何でも……ですか?」

提督「あぁ。榛名はいつも一生懸命でいつも笑顔で」

提督「榛名といると辛いときでも頑張ろうって気持ちになれる」

提督「だから榛名が妹だったら多少の無茶な事でも気にしないと思う」

青葉「なるほど……」


提督「まぁ、その……最初のアレはすまなかった」

青葉「青葉も驚きましたよ……というより青葉に謝られても困りますって」

提督「……それもそうだな。今度榛名に謝らないと……」

提督「そ、それより青葉……。一旦ここで区切らないか?」

青葉「そうですね。司令官も休んだ方が良さそうですもんね」

提督「続きは明日って事で」

青葉「えぇ、お疲れ様でした」

――――


青葉「はい、榛名さん編は以上です」

榛名「これって数日に分けてたんですか?」

青葉「はいそうですー。司令官も執務だったり色々とありましので」

青葉「だいたい一日二十名ほどのペースでしたね」

榛名「そうだったんですか」


青葉「あ、それでどうでしたか?」

榛名「ちょっと恥ずかしかったですね……あはは」

榛名「でも榛名は提督が望むなら頑張ります!」

榛名「た、たとえそれがえっちな事でも!」

青葉「お、おっとここで大胆な発言来ましたねー!」


金剛「ちょっと待つのデース!!」


金剛「いくら榛名でもそれはワタシが許さないネー!」

榛名「いくら金剛お姉さまでも今回ばかりは譲れません!」

金剛「むー、提督を想う気持ちは誰にも負けないネ!」

榛名「榛名だって負ける気なんかありません!」

比叡「あの、金剛お姉さま……それに榛名も落ち着いて──」



青葉「……。えーと、何やら争いが起こりそうですけど次にいきますかね!」


蒼龍「お、やっと来た来たー」

青葉「さてさて蒼龍さんの番いっちゃいましょう!」

蒼龍「さっきみたいなのはないよね?」

青葉「あったらどうします?」

蒼龍「え、あ、それは……えと」

青葉「まぁそれはお楽しみということでいっちゃいましょー!」

蒼龍「ち、ちょっと教えてよー!!」


――――

青葉「さて、司令官。次は誰だと思います?」

提督「この流れなら次は蒼龍か?」

青葉「正解です!」

提督「それじゃあちゃちゃっと終わらせるか」

青葉「あまり短いと取り直しますので」

提督「っく、弱みさえ握られてなければ……」

青葉「それじゃあお願いしますね~」


――――

提督(子供)「さ、帰ろう蒼龍」

蒼龍(子供)「やだやだやだぁ~! 帰りたくない!!」

提督(子供)「お願いだよ蒼龍」

蒼龍(子供)「でもでもぉ……」

提督(子供)「また来よう。今度はもっと楽しいことをしようよ!」

蒼龍(子供)「ホントに……?」グスン

提督(子供)「ホントだよ。だから今日は帰ろう」ナデナデ

蒼龍(子供)「うん……」

提督(子供)「いい子だね蒼龍」ナデナデ

――――
―――


提督「――んぅ……蒼龍……?」ゴシゴシ

シーン

提督「……夢か」ムクリ

提督「懐かしいな」

提督「そんなことより早く起きるか……」


提督「うーっ、はぁ……眠い……」

提督「とりあえず朝食の支度をさっさとやって蒼龍の奴を起こさないと……」

提督「食パン……食パンっと……」

ガチャ

蒼龍「うーん……おはよう兄さん……」

提督「あぁ、おはよう蒼龍――」

提督「……そ、蒼龍!?」


蒼龍「うるさいなぁ兄さん……どうしたの?」

提督「蒼龍が自分で起きる……だと?」

蒼龍「別に起きれるよぉ……もう私だって大人なんだから……」

蒼龍「うーん、でもやっぱり眠い……兄さーん」ダラーン

提督「ちょ、蒼龍。寄りかかるな!」

蒼龍「やだやだやだぁー……すぅ……」

提督「そのまま寝るなぁー!!」


――――
―――

提督「それにしてもよく起きれたな……。いつも俺が起こすまで起きないのに」

蒼龍「ううっ……頭痛い……」

提督「どうした蒼龍」

蒼龍「どうしたって兄さんが頭揺らすからだよ!」

提督「起きない蒼龍が悪い」

蒼龍「いつも揺らさないでって言ってるのに……」


蒼龍「それでえーっと、どうして起きたかだっけ」

蒼龍「今日は夢を見たんだ」

提督「夢……?」

蒼龍「そ。子供の頃の夢を見たんだ」

蒼龍「家族みんなでデパート行った時だったのかなー?」

蒼龍「兄さんと手を繋いで私が泣いてたの」

蒼龍「あ、でもその前に兄さんは覚えてるかな?」

提督「覚えてるよ。あの帰りたくないって泣いたときだろ」

蒼龍「覚えてたんだ」


提督「まぁ、夢を見たしな」

蒼龍「え、兄さんも同じ夢見たの?」

提督「まぁな。不思議な事もあるもんだな」

蒼龍「ふーん、なんか嬉しいなぁ♪」

提督「何がだ?」

蒼龍「なんか漫画みたいじゃん。赤い糸で結ばれてる~みたいな」

提督「妹と赤い糸で結ばれてても困るだろうが」

蒼龍「酷いなぁ全く」


蒼龍「あ、夢で思い出したけどさ」

蒼龍「行くって言ったのに結局行かなかったよね!」

提督「え、いや……あれはだな……」

蒼龍「行かなかったよね!」

提督「まぁ……そうだな」

蒼龍「嘘つきだ兄さん」

提督「お前だって忘れてたじゃないか」

蒼龍「守らなかった兄さんの方が悪い」


蒼龍「だからさ、今度一緒に買い物行こうよ」

提督「二人でか?」

蒼龍「うん、ダメかな……?」

提督「…………」

提督「三日後でいいか?」

蒼龍「いいの?」

提督「約束守らなかったしな。別に買い物くらい――」

蒼龍「やったぁー! ありがと兄さん!」ダキッ

提督「おい抱きつくな……って、もうこんな時間じゃないか! 急げ蒼龍!」

蒼龍「あー! ちょっと兄さん待ってよ!」

提督「待ってやるから早く支度しろ」

蒼龍「はーい!」

――――


提督「っていう感じかな」

提督「蒼龍を妹にしたらなんか甘やかしたくなる雰囲気を感じたんだ」

青葉「因みに司令官って妹を甘やかすのと妹に甘やかされるのどっちが好きです?」

提督「どっちも好きだな」

青葉「むぅ、そうですか……」

青葉「あ、蒼龍さんで何か話でもあります?」

提督「蒼龍の話……。話って訳ではないんだがな」

提督「蒼龍はたまにドキッとすることを平気で言うから誤解というか期待しちゃうからやめて欲しい……」

青葉「……はぁ。相変わらず司令官は司令官してますねぇ……」

提督「なんとなくだがバカにされてるのはわかったぞ青葉」

青葉「えぇ、バカにしてますから。それではお疲れ様でしたー」

――――


ピッ

青葉「どうでした蒼龍さん?」

蒼龍「うーん、もう少しはっきりアピールした方がいいのかなぁ……」

蒼龍「…………」

蒼龍「よしっ!」

飛龍「急にどうしたのよ蒼龍」

蒼龍「え? い、いや、何でもないよ」

飛龍「む、怪しい」


蒼龍「べ、別に怪しくなんかないよ」

飛龍「目が泳いでる」

蒼龍「うっ……」

飛龍「何か考えてるでしょ。絶対提督の事だよね?」

蒼龍「ぎくぎくっ……!」

青葉「(初めてぎくぎくって使うひとを……それにしても面白くなりそうですね)」

飛龍「ねぇ蒼龍。何を考えて──」

青葉「(こっそりリモコン操作して……えいっ!)」

ピッ


────

青葉「さて、次の方もわかりますよね?」

提督「蒼龍の次ってことは飛龍か?」

青葉「そうです!」

提督「うーむ……飛龍か」

青葉「それではお願いしまーす」

提督「頑張るか──」


────

提督「」モグモグ

飛龍「おはよう兄さん」

提督「あぁ、おはよ──」

飛龍「おはよう多聞丸~!」

「ニャー」

飛龍「ふふっ、相変わらず多聞丸はぐうたらだね♪」

「ニャー」

提督「…………」

提督「ご馳走様」

飛龍「え、もう食べたの!? 私も急がなきゃ!」

提督「多聞丸に触ったんだから食べる前に手は洗えよ」

飛龍「そうだった。兄さん待っててね!」


飛龍「おまたせ兄さん」

提督「それじゃあ行くか」

飛龍「多聞丸ー! 留守番頼んだわよー」

「ニャー」

提督「戸締りはしたか?」

飛龍「うん、ちゃんとしたよ」


飛龍「多聞丸何してるかなぁ~」

提督「今さっき家を出たばかりだろう」

飛龍「でも気になるんだもの……」

提督「だったら家に帰ればいいだろう」

飛龍「……ねぇ、やけに冷たくない?」

提督「別にそんなことはない」

飛龍「そう……」


────
───

提督「ただいま」

飛龍「ただいま多聞丸ー♪」

「ニャー♪」

飛龍「おー、よしよし」ナデナデ

「ニャー♪ニャー♪」

提督「」スタスタ

飛龍「兄さんどこ行くの?」

提督「自分の部屋だ」

飛龍「…………」


飛龍「ねぇ、待ってよ兄さん。こっち向いてよ」

提督「」スタスタ

飛龍「向かないなら──」タッ

ギュ

提督「お、おい飛龍。何を──」

飛龍「ねぇ、兄さん……。どうして私に冷たいの?」

提督「別に冷たくなんか──」

飛龍「嘘だよ。だって兄さん全く相手してくれないじゃん……」

提督「…………」


飛龍「私、ホントは辛いんだよ?」

飛龍「兄さんに相手されなくて凄く寂しかった」

提督「飛龍……」

飛龍「だからさ、また兄さんと楽しく話したいな……」

「ニャー」

提督「多聞丸……」

提督「はは……お前に嫉妬するなんて情けないな……」

提督「ごめんな飛龍──」


────
───

飛龍「どーよ兄さんっ!」バッ

提督「ん」スッ

飛龍「ま、また負けたぁ~!」

提督「ふふっ、まぁ飛龍にしては頑張った方だな」

飛龍「…………」

提督「どうした飛龍」

飛龍「うん、やっぱり兄さんは笑ってる方がかっこいいよ」

飛龍「だからこれからも笑っててよ」

飛龍「ね、兄さん♪」

────


提督「……ふぅ。こんな感じかな」

提督「飛龍は実は兄の事を気にしてる妹……だったらいいな」

青葉「やけに他の方のときより後ろ向きですね」

提督「飛龍の兄になれたとしても正直多聞丸に敵う気がしないからな……」

青葉「……あー、これは飛龍さんはちょっと大変ですね」

提督「何が大変なんだ?」

青葉「いえいえ、こちらの話です」

提督「……?」


青葉「他に飛龍さんについては何かありますか?」

提督「飛龍についてか……」

提督「あぁ、よく多聞丸の話を聞かされるんだがどう返せばいいか困ることがある」

青葉「そうなんですか」

青葉「(飛龍さんなりに頑張ってるんですね)」

提督「俺的には飛龍とはもっと他の話題も話してみたいんだがな」

青葉「じゃあ飛龍さんから話題を振られるのを待つんじゃなく司令官から話題を振ってみたらどうです?」

提督「……そうか。そうだな。今度飛龍が秘書艦の時に話題を振ってみるか」

提督「ありがとな青葉」

青葉「いえいえ。それではお疲れ様でした~」

────


ピッ

飛龍「って、いきなり何やってるのよ青葉!」

青葉「いやぁ、青葉にもよく分かりませんね~。な~ぜか勝手に映像が始まって──」

飛龍「さっきこっそりリモコン弄ったの見えてたからね!」

青葉「バレてましたか……ま、まぁその事は置いときましょうよ! そんなことより飛龍さん」ズイッ

飛龍「な、なによ青葉」

青葉「どうして多聞丸の事ばかり話題を振るんです?」

飛龍「う、それは……」

青葉「もうここは吐いちゃいましょ♪司令官はいないんですから」

飛龍「別に話すことなんか──」

青葉「いいんですか? 今のままだと蒼龍さんや他の方に差を付けられるかもしれませんよ?」ボソッ

飛龍「っ……! わかったわよ……」

蒼龍「……?」


青葉「それでどうして司令官に多聞丸の事ばかり話すんです?」

飛龍「そ、それは……」

飛龍「……から」ボソッ

青葉「もう少し大きな声で」

飛龍「だから! その……恥ずかしいの……」プシュー

蒼龍「恥ずかしい?」

飛龍「提督と何話せばいいのかわからなくなって……」

蒼龍「それで多聞丸の事ばかり?」

飛龍「うん……」


青葉「それじゃあもう一つ質問行きますね~」

青葉「司令官のどこが好きですか?」

飛龍「て、提督の好きなところ?」

飛龍「…………」

飛龍「笑顔……かな。うん、提督の笑顔」

青葉「おぉ、聞いてるこちらも顔が熱くなりそうです」

飛龍「って、なんで私だけこんな恥ずかしい事話さなきゃいけないのよっ!!」

蒼龍「…………」


蒼龍「飛龍」

飛龍「どうしたの蒼龍」

蒼龍「私、飛龍には負けないから!」

飛龍「っ……!」

飛龍「私だって! 私だって蒼龍にも……一航戦にだって負けないから!!」


赤城「!?」

加賀「」ピクッ


青葉「お、おおっとここで一航戦にも宣戦布告ー!!」

蒼龍「え、ちょ、ちょっと飛龍!?」


加賀「二航戦が私に勝てると思うの?」

赤城「あ、あのー、加賀さん? 私も一航戦なんだけど……」

飛龍「戦闘なら確かに勝ち目は低いかもしれないけど恋愛なら負けるつもりはないわ!」

青葉「(ここにいる全員がそう思って……いえ、黙っておいたほうが良さそうですね)」

加賀「そう。一航戦の力見せてあげるわ」ゴゴゴッ

赤城「か、加賀さんいったん落ち着きましょ! 青葉、早く次の人のをお願い!」

青葉「は、はい! わかりましたー!」


青葉「はい! 島風ちゃんの番ですよ!」

島風「もー、おっそーい!」

青葉「じゃあ巻きでいきます?」

島風「それは嫌!」

青葉「それでは普通に島風ちゃんのをどうぞー!」

ピッ


――――

青葉「さて、お次は島風ちゃんです」

提督「島風か」

青葉「駆逐艦の子は妹で想像しやすいですよね司令官♪」

提督「娘っていった方がしっくり来る方が多いけどな」

青葉「それはまぁ……仕方ないですよ」

提督「ま、その話は置いといて始めるか――」


――――

島風「ねー、お兄ちゃん散歩行こーよー!」

提督「嫌だ」

島風「何でよー!」

提督「お前のいう散歩は普通の人の散歩じゃないからだ」

提督「何でかけっこしなきゃいけなくなるんだよ」ゴロン

島風「お兄ちゃんが遅いのが悪いんだよ!」

提督「はいはい。じゃあ一人で散歩してきなさい」

島風「むぅー……」


島風「ねーえー、いーこーうーよー」ユサユサ

提督「いーやーだー」

島風「ねぇ、一緒に散歩行こうよぉ……」グスッ

提督「……泣きそうな声出したって行かないからな」

島風「お願い……お兄ちゃん……」ギュ

提督「……あーもーわかったよ。だからそんな顔をしない」ナデナデ

島風「ん……」

提督「ほら、行こう島風」


────
───

島風「もー! お兄ちゃんおっそーい!」

提督「島風が……早すぎるんだ……」ゼーハー

島風「ほら、早く早くー!」

「ワンッ! ワンッ!」

島風「レンちゃんも早く来いっていってるよー!」

提督「なんで……犬より速く走れるんだ……」ゼーハー

提督「くそぅ……結局こうなるのか……げほっげほっ……」


提督「う……もう限界……」ゼーハー

島風「だらしないなぁー。ね、レンちゃん」

「ワンッ!」

提督「くそ……ホウレンソンの癖に……」

「ウーッ!!」ガブッ

提督「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

島風「もうお兄ちゃん! ホウレンソウじゃなくてレンソウホウちゃんっていつも言ってるでしょ!」

提督「いてて……似てるんだからいいだろう……」


島風「はい、お兄ちゃん。お疲れ様!」スッ

提督「ん? どうしたんだ」

島風「喉乾いてるでしょ。いらない?」

提督「いや、いる。ありがとう」

提督「んぐ、んぐ……ぷはぁ!」

提督「あー、生き返る……」

島風「少し休んだら帰る?」

提督「あぁ、頼む。今走ったら今度こそ吐く」


────
───

島風「ただいまー!」

提督「やっと……帰って……きた……」フラフラ

提督「もう……無理……足が……」バタッ

島風「もー、床で寝てたら汚いよー?」

提督「別に後で風呂入ればいいんだよ……」

提督「あー、これは全身筋肉痛だ……」

島風「明日学校だけど大丈夫なのお兄ちゃん」

提督「なんとかなるだろ……ううっ……」


提督「そういや島風は学校で友達とかは出来たか?」

島風「んー、出来たよー」

提督「へぇ、どんな子なんだ?」

島風「凄い運が良い子とよく窓の外を眺めてる子!」

提督「大事にしろよ? 島風はハッキリ言うタイプなんだから」

島風「わかってるよー」


島風「でも別に友達がいなくたってレンちゃんがいるもん! ね、レンちゃん♪」

「ワンッ!」

提督「ま、お前がいいっていうならいいか」

島風「だいたい島風には友達なんかよりお兄ちゃんがいればいいもーん」ダラーン

提督「おい、上に乗るな。重いだろ」

島風「しまかぜは軽いよ」

提督「じゃあ軽いから降りろ」

島風「嫌っ!」

提督「おーりーろー」

島風「いーやー!」


────
───

島風「すぅ……すぅ……ん、お兄ちゃん……」

提督「結局寝ちゃったし……どうすりゃいいんだ俺は……」

提督「おい島風。起きろ、お風呂がまだだろ」ユサユサ

島風「んー……しまかぜは……早いんだからぁー」

提督「汗とかかいて気持ち悪いだろ。ほら、起きる」

島風「んぅー、やー」

提督「やーじゃないの。俺も動けないから起きてくれ」

島風「やーだー」

提督「いい加減起きなさい──」

────


提督「ダメだ……疲れた」

青葉「お疲れ様です。今回は青葉も何となく想像は出来ました」

提督「まぁ、島風といったらかけっことかだからな」

青葉「司令官もたまに島風ちゃんと鬼ごっことかしてますよね」

提督「ずっと俺が鬼だけどな」

青葉「島風ちゃんは速いですからねぇ」

提督「さすがに秘書艦の時もかけっこしようと言われた時は困ったがな」

青葉「でもやったんですよね?」

提督「まぁ……な」

青葉「相変わらず司令官は優しいですねぇ……」


提督「俺の仕事は基本書類の相手をしてればいいだけだからな」

提督「深海棲艦の相手をする事に比べれば命の危険なんかない楽な仕事さ」

提督「俺はみんなが笑ってくれるならいいんだよ……」

青葉「だからって無茶はあまりしないでくださいよ?」

提督「それは俺の台詞でもある。無茶だけはするなよ?」

青葉「じゃあお互い様ということで」

提督「そうするか。さて、次は誰何だ?」

青葉「えーっと、次はですねぇ──」

────


ピッ

青葉「はい、どうでした?」

島風「提督、お仕事あったのに遊んでくれてたんだ……」

青葉「あまり気負う必要はないと思いますよ」

青葉「司令官だって好きで島風ちゃんと遊んだんですから♪」

島風「うん……」

天津風「らしくないわよ島風」

島風「天津風……」

島風「うん、そうだね!」

青葉「さて、それでは次の方に参りましょう♪」


五十鈴「ふふっ、やっと五十鈴の番ね」

青葉「五十鈴さんのはですねぇ……って、言っちゃ楽しみが減っちゃいますね」

五十鈴「随分ともったいぶるというか興味を引こうとするわね」

青葉「じゃあ青葉が簡潔に教えましょうか?」

五十鈴「何で私だけ映像みないのよ!」

青葉「冗談ですよ。それでは五十鈴さんです!」

ピッ


────

提督「えーっと、次は五十鈴になるのか?」

青葉「そうですねー」

提督「まだ1/3しか終わってないのか……」

青葉「青葉的にもだいぶ消化した気がしたんですけどね~」

提督「ここらで終わりには……?」

青葉「しません。青葉だってまだなんですから」ニッコリ

提督「お前もやるのか……。はぁ、それじゃあ始める――」


――――

提督「五十鈴ー、入っていいかー?」

五十鈴「いいわよ」

提督「それじゃあ失礼するぞ」ガチャ

提督「気分はどうだ?」

五十鈴「別に何ともないわ。ちょっと怠いけれど少し休めば大丈夫よ」

提督「……ならいいけどな」


五十鈴「ところでそのお粥はどうしたの?」

提督「作ったんだよ……って、なんだその目は」

五十鈴「兄さんって料理出来たっけ」

提督「簡単な物は作れるからな? 味に自信はないけどな」

五十鈴「それ大丈夫なの……?」

提督「誰かに食べてもらったことないんだよ」

五十鈴「ふーん、まぁ期待しとくわ」


五十鈴「それじゃあいただきます」

パクッ

提督「…………」ゴクリ

五十鈴「あら、兄さんにしては美味しいじゃない」

提督「……それはどうも」

五十鈴「もう少し嬉しそうにしたっていいのよ?」

提督「褒めてるのかそれは」

五十鈴「私的には誉めてるわ」

提督「はいはいどーも」


────
───

五十鈴「ご馳走様」

提督「お粗末様。それじゃあ食器下げるぞ」

提督「ちゃんと安静してるんだぞ」

五十鈴「そんなのわかってるわよ」

提督「そういって風邪を悪化させた事あるのは何処のどいつだ」

五十鈴「こいつ」ビッ

提督「俺を指差すな」ポカッ

五十鈴「っ~! 痛いじゃない! 兄さんだってぶり返したことある癖に!」ケホッケホッ


提督「だ、大丈夫か? 悪い……」

五十鈴「べ、別に大丈夫よ……けほっけほっ」

提督「もう寝てろ。それじゃあ俺は戻るぞ」

五十鈴「ま、待って……」ギュ

提督「どうした? 何処か痛むのか?」


五十鈴「そんなんじゃないわよ……」

五十鈴「ただ、もうちょっとだけ側にいてよ……」プイ

提督「……。わかったよ」ポンポン

五十鈴「頭撫でないでよ……」

五十鈴「まぁ、その……ありがと」

提督「どういたしまして。だから早く元気になれよ」

――――


提督「ふぅ……。たまには頼れる所を五十鈴に見せたいな」

青葉「司令官ってそんなに頼りなく見えますかね?」

提督「五十鈴には認められてるのか不安なんだよ」

青葉「どうしてです?」

提督「五十鈴に搭乗したのは有名な提督だろ? その人達と比べたら俺なんか……な」

青葉「五十鈴さんも司令官の事は認めてると思いますよ」

提督「だといいけどな。ま、もっと精進すればいいか」

青葉「頑張ってくださいね! 青葉、応援してますよ♪」

青葉「さて、次の方は――」

――――


ピッ

青葉「はい、どうでした五十鈴さん?」

五十鈴「提督ってば全くバカね。そんな小さな事を気にするなんて」

名取「そんなこと言ってるけどお姉ちゃん嬉しそうだね」

五十鈴「べ、別に嬉しそうになんかしてないわ!」

長良「本当かしら?」

五十鈴「嬉しそうになんかしてないわよ! ホントよ!?」

由良「ふふっ、顔赤くしてたら意味ないよお姉ちゃん」

五十鈴「なっ……!」


青葉「面白そうな事になってますが次の方に参りましょ~」

青葉「お待たせしました木曾さんです~」

木曾「やっと俺の番が来たようだな」

青葉「木曾さんも気になりますか?」

木曾「上司にどう思われているのか気になるのは当然だろう」

青葉「まぁ……そうですね。それではスタート!」

ピッ


――――

提督「次は木曾か……」

青葉「これまた大変な方が来ましたね」

提督「そうだな……」

青葉「木曾さんはパスします?」

提督「いや、やる。木曾だけパスなんかしないさ」

青葉「そうですか。それじゃあお願いしますー!」


――――

木曾「…………」

提督「…………」

提督「な、なぁ木曾」

木曾「な、なんだ」

提督「もう諦めた方が――」

木曾「や、やめろ! その先は言うな!」

提督「と言われてもなぁ……」


提督「じゃあ木曾。今月入ってこれで何個目だ?」

木曾「じ……十五だ」

提督「まだ月が始まったばかりだよな?」

木曾「……そうだな」

提督「先月より増えてるよな?」

木曾「うぐ……そうだな」


提督「もう中二みたいなキャラをやめた方がいいんじゃないか?」

木曾「いや、俺は諦めないぞ!」

木曾「こんな事はもう起きないと!」

提督「そう言い続けてどれくらいだ?」

木曾「約一ヶ月だ――」

木曾「──って、そもそもこのキャラをやれば女子に告白とかされなくなるといったのは貴様だろう!」

提督「それはそうだが……。まさか逆効果になるとは思わなくてな」


木曾「何故だ……何故こんな事に……」

提督「日頃の行いだな」

木曾「俺はただ人助けをしただけだ」

提督「それはそうだがな……」

提督「あ、じゃあ彼氏でも作ればいいんじゃないか?」

木曾「彼氏?」


提督「そ、彼氏。彼氏が出来れば告白もされなくなるだろ」

木曾「それはそうだが、その彼氏はどうやって用意すればいい」

提督「…………」

木曾「おい貴様。まさか考えてないとか言わないだろうな」

提督「ところで木曾! 下級生の子からこれを読んで欲しいって頼まれたんだ!」スッ

提督「じゃ、俺は着替えてくる!」ダッ

木曾「おい待てっ!」


木曾「全く、相変わらず無責任な奴だ」

木曾「そういえば読んでくれと言われたか」ヒョイ

木曾「それにしてもやけに薄いなこの本。それにデカイ」

木曾「どれどれ……」パラリ

木曾「これは……俺か? あいつもいるな――」

木曾「ふむふむ……ん? 何で急に服を脱ぎだし――」

木曾「な、なんで俺があいつとこんな事を……!」

ダッダッダ


ドタドタドタ

木曾「おい、お前! 何なんだこの本は!!」バンッ

提督「ん? どうした木曾」

木曾「な、なんで服を脱いでる! まさかこの本みたいに――」

提督「なんでって着替えて……って、おーい木曾ー。聞いてるかー?」

木曾「っ……!? この変態兄貴!」ブンッ

提督「へぷっ……!?」

木曾「ふんっ……!!」バタン


提督「いてて……何なんだ木曾の奴。いきなり変態呼ばわりして」ムクリ

提督「本が何だって言ってたけど何がアレだったんだ……?」パラリ

提督「…………」

提督「…………」パタン

提督「……BL本。そりゃ木曾の奴も怒るわけか……」

――――


提督「やっぱり木曾はかっこいいよなぁ」

提督「だからこそ動揺とかして顔が真っ赤になった木曾が見て見たい」

青葉「それであのような感じに?」

提督「中途半端になった気もするがそうだな」

青葉「じゃあ急に手でも握ったらどうです?」

提督「一回勇気を振り絞って手を握ってみたが普通にどうしたと返された」

青葉「やってみたんですね」

提督「ちょっと興味本意でな。ま、その話は置いとこう。他に聞きたいことはあるか?」

青葉「そうですねぇ……」


青葉「木曾さんについて一言」

提督「もし俺が女だったら木曾に惚れてたかもな」

青葉「それ、木曾さんに伝えてみたらどうです?」

提督「絶対に熱でもあるのかとか言われるだろ」

青葉「(案外顔を真っ赤に……しないでしょうねー)」

青葉「さて、今日のノルマもあと少しです。お疲れ様でした~」

――――


ピッ

青葉「ふと思いましたが木曾さんって司令官に好意持ってます?」

木曾「好意? ふん、俺らしくない。誰があいつに――」

まるゆ「あれ? でも木曾さん。部屋にある棚に――」

木曾「わー! 待てまるゆ!!」

まるゆ「っー! っー!」モゴモゴ

木曾「それ以上言うな。 もう一度言うぞ。それ以上言うな」ゴゴゴッ

まるゆ「っ……! っ……!」コクコク

青葉「おやおや何やら面白そうな――」

木曾「」ギロッ

青葉「話題はなさそうですね! あ、あははー!」


――――
───
──


ヲ級「お待たせお兄ちゃん♪」

提督「何を話してたんだい?」

ヲ級「んー、大した事じゃないよ」

ヲ級「しいていうなら宣言かな……?」

提督「宣言?」

ヲ級「そう、宣言。仲良くしよーって」

提督「そっか。偉い偉い」ナデナデ

ヲ級「えへへ♪」


提督「それじゃあどこを案内しようか。どっちに行くかい?」

ヲ級「左は何があるの?」

提督「左はドックや工房があるよ」

ヲ級「じゃあ右は?」

提督「艦娘たちの部屋とか食堂かな」

ヲ級「じゃあ右に行くー!」ギュッ

提督「こらこら抱き付かないの」

ヲ級「……ダメ?」

提督「う……」

ヲ級「ねぇ、お兄ちゃん……」ウルウル


────
───

ヲ級「るんるん~♪」

提督「(結局断れなかった……)」

ヲ級「~♪~♪」

提督「(まぁ……こんなに嬉しそうならいいかな)」

ヲ級「おーにちゃん~♪えへへ♪」

提督「(俺にも妹がいたらこんな感じなのかなぁ……)」

提督「(妹欲しいなぁ……)」

?「ねぇ、提督。何をしているのかしら?」

提督「ん……?」

────

ヲ級ちゃんの出番が短くて申し訳ないです。
うーむ、もう少し艦娘の消化数を増やすべきですかね…

とりあえず艦娘安価を>>270>>275でお願いします

加賀

ヲ級と同じく約束した…レ級ちゃん

夕立

加賀金剛長波401夕立了解です

>>272
レ級ですか…深海棲艦枠は登場させるのはちょっと厳しいので申し訳ないですが再安価させていただきます。
申し訳ないです

再安価は↓でお願いします

漸く書けたので投下していきます。遅くなってしまい申し訳ないです

その前に今頃気づいた誤字修正
>>20
ヲ級「艦装もないのに私に勝てると思うの?」

ヲ級「艤装もないのに私に勝てると思うの?」

>>267
提督「左はドックや工房があるよ」

提督「左はドックや工廠があるよ」


提督「おぉ、ビスマルクか」

ビスマルク「Guten Morgen。提督」

提督「まぁ、まだ朝か。それにしても寝坊か?」

ビスマルク「昨夜は少し遅くまで起きてたの。ところでその隣の子は誰なの?」

ヲ級「ぐーてんもーげん♪」

ビスマルク「元気のいい子ね。新造艦かし──」

ヲ級「……?」

ビスマルク「」

提督「あー……」

ビスマルク「提督。何で空母ヲ級がいるのかしら?」

提督「とりあえず落ち着けビスマルク。実はだな──」


────
───

ビスマルク「なるほどね。事情はわかったわ」

ヲ級「よろしく~♪」

ビスマルク「えぇ、よろしく頼むわ」

提督「そうか。よかっ──」

ビスマルク「ただ、ひとつ言わせてもらうわ。何故そんなにベッタリとくっついってるのかしら?」ピキピキ

提督「あ、あの……ビスマルクさん?」

ヲ級「だってヲ級のお兄ちゃんだもの。だから抱き付いったっていいんだもん♪」ギュ

提督「あ、こらヲ級──」

ビスマルク「へ、へぇ……そう。な、なら私にも考えがあるわ」


ギュ

提督「はい!?」

ヲ級「あー! なんでヲ級のお兄ちゃんに抱き付いてるのー!!」

ビスマルク「別に貴女だけのものではないわ。私の提督でもあるもの」

ヲ級「離れてよー!!」

ビスマルク「貴方が離れなさい。空母ヲ級」

ヲ級「むー」バチバチ

ビスマルク「ふんっ」バチバチ

提督「(か……肩身が狭い。柔らかいのが当たってるけど歩きづらい……)」

キュウゥー

提督「ん?」


ビスマルク「ッ……!」プイッ

提督「……。起きたばかりだしな。よし、食堂にいこうか」

ビスマルク「別に私はお腹は空いてなんか──」

キュウゥー

ビスマルク「くうっ……!」スッ

ヲ級「ねぇねぇー、お兄ちゃん。ビスマルクは置いて食堂行こ~♪」

ビスマルク「なっ……!?」

ヲ級「だってビスマルクはお腹空いてないんでしょう? 私は少しお腹空いちゃったかなぁ。だから行こ~♪」」

提督「まぁ、ビスマルクは空いてないっていうし仕方ないか。それじゃあ行こうかヲ級」

ヲ級「うん!」


ビスマルク「ま、待ちなさいよ……」フルフル

ビスマルク「ちょっと待ちなさいよ!!」

提督「どうしたビスマルク」クルッ

ビスマルク「この私を置いてけぼりにするなんて貴方も相当偉くなったわね! 折角の誘いだから私もついていってあげるわ!」ビシィ

提督「いや……別に無理して来なくてもいいぞ?」

ビスマルク「別に無理なんかしてないわ!」スタスタスタ

提督「な、なんで怒ってるんだビスマルクの奴……」

ヲ級「お兄ちゃんは絶対分からないよ。ちょっとビスマルクを追いかけてくるね~」

提督「あ、あぁ」


タッタッタ

ビスマルク「わざわざ追いかけてきて何の用なの?」

ヲ級「ビスマルクも素直じゃないね~」

ビスマルク「な、何よ急に……」

ヲ級「好きなら好きって言えばいいのに」

ビスマルク「っ……!」

ヲ級「でもお兄ちゃんは渡さないもんね~」

ビスマルク「……。私だって負けないわ」

ヲ級「ふふっ、頑張ってね」

ビスマルク「ふんっ、その余裕も今のうちよ」

────
──


提督「で、あの……」

ヲ級「どうしたのお兄ちゃん?」

ビスマルク「止まってないで早く歩きなさい」

提督「なんでまた腕に抱き付くんだ……」

ビスマルク「何かしら。まさかこのビスマルクに抱き付かれて嫌だというつもりかしら?」

ヲ級「え……? 嫌なのお兄ちゃん……?」

提督「嫌じゃないけど……って、そもそもビスマルクは急にどうしたんだ」

ビスマルク「な、何よ。私がどうしたっていうのよ」


提督「いや、今までこんな……抱き付いてくるなんてしなかったじゃないか」

ビスマルク「そ、それはその──」

ヲ級「はーやーくーいーこーうーよー!」グイッグイッ

提督「ち、ちょっとヲ級! 急に引っ張るなって」

ビスマルク「きゃっ……! っく、ちょっとヲ級!」

ヲ級「私知ーらない」プイッ

ビスマルク「へぇ、そう」ピキッ

ヲ級「何かな」ピキ

提督「頼むから仲良くしてくれぇえええええ!!」

────
───
──


長門「むっ、提督の叫び声?」クルッ

陸奥「気のせいじゃないの? それにしても疲れたわ」

青葉「あ、お二方お帰りなさーい」

青葉「さて、くじ引きもいきますよー!」

『おー!』

────
───

青葉「それじゃあ当たった方は誰ですかー?」

加賀「当たったわ」

金剛「Wow! 当たったのデース!」

長波「おぉ! 当たり引いちゃったぜー!」

しおい「やったー! 当たり!」

夕立「とうとう当たっちゃったっぽい?」

ゴーヤ「当たったでち!」


────
───

青葉「さてさてー、加賀さんといえば一航戦ですね」

加賀「何が言いたいの」

青葉「いえ、そのー都合上により赤城さんからで……」

加賀「そう。問題ないわ」

青葉「ありがとうございます! それではまずは一航戦編赤城さんからです!」

ピッ


――――

青葉「ついに来ました一航戦! 参りましょう、赤城さんです!」

提督「やけにテンション高いな青葉」

青葉「こうすれば盛り上がると思ったんですけどダメでした?」

提督「いきなりの上がり方に着いていけなかった」

青葉「そうですか……残念です」

提督「とりあえず赤城行くぞ――」


――――

提督「うーっ……あぁ! 疲れたぁー」

提督「もうやりたくない……」グデーン

提督「にしてもこの暑さでクーラーなしは汗が凄いな……」パタパタ

提督「うーん……」

提督「よし、夕飯作る前に風呂でも入るか――」


提督「…………」

~♪~♪~♪

提督「…………」

提督「そういえば恐ろしく長風呂好きな奴がいるのを忘れていた……」ガクッ

赤城「あれ、兄さーん。そこにいるんですか?」チャポン

提督「赤城、お前風呂入って何時間だ」

赤城「……? まだ一時間しか入ってませんよ?」


提督「一時間しかって……。本当に好きだなお風呂」

赤城「悪いです?」

提督「いや、悪いとはいってない」

赤城「そうです?」

提督「ただ、長すぎて入りたいときに入れなくて困る」

赤城「悪いっていってるようなものじゃないですか!」

提督「じゃあもう少し風呂の時間短くならないか?」

赤城「嫌です」

提督「…………」


提督「俺も風呂に入りたいんだが」

赤城「待っててください」

提督「あとどれくらい入ってる気だ」

赤城「あと一時間は最低でも――」

提督「よし今すぐ上がれ」

赤城「どうしてですか!!」


赤城「あ! じゃあ一緒に入ります?」

提督「な、何バカなことを言う!」

赤城「おや、あの兄さんが動揺するなんて珍しいですね」

赤城「いったい何を想像したんです? ふふっ♪」クスクス

提督「くっ……!」プルプル


提督「……。よし、俺も入ろう」

提督「(まぁ、冗談だが)」

赤城「え、ちょ、ちょっと兄さん!? 何をいってるんです!?」

提督「赤城が入っていいっていうなら入らさせてもらう」バサバサ

提督「(タオル振ってる音で服脱いでるように誤魔化そう)」

提督「(兄をからかった事を後悔させてやる! さぁ、冗談でしたといえ赤城!)」

赤城「ちょっと待ってください!」

赤城「に、兄さんが入るなら私が上がりますから!!」バシャバシャ


提督「は? お、おい落ち着け赤――」

ガララッ

赤城「きゃ……!?」ツルッ

提督「っぷ……!」

ドターン!

提督「ってて……大丈夫か赤城――」

提督「っ……!」

赤城「ひっ……!」


赤城「きゃあぁあああああああ!!!!」バチーン


――――


提督「――げほっげほっ……。むせた……」

青葉「司令官?」ニコニコ

提督「ど、どうした青葉……笑顔が怖いぞ」

青葉「そういえば数日前に提督室から女性の悲鳴が聞こえたという話が有りましたよね?」

提督「な、何の事か俺は知らないなぁ……」ダラダラ

青葉「まさかとは思いますけど……ねぇ?」ズイッ

提督「は、ははっ……そんな赤城が入ってたなんて事あるわけないだろう?」

青葉「……司令官?」ニッコリ

提督「ノ、ノーコメントだ……っ!」ダッ

青葉「あ、ちょっと司令官! 待ってください!」ダッ


――――
―――

提督「し、しつこい奴は……嫌われるぞ……青葉」ゼーハー

青葉「取材ってのは……しつこいもの……なんです……」ゼーハー

青葉「も、もういいので……次の方行きますよ司令官」ゼーハー

提督「あ、あぁ……」ゼーハー

提督「と、とりあえず水分補給だ……ほら」

青葉「ありがとう……ございます。ふぅ……」

提督「生き返る……」


青葉「で、赤城さんの胸はどうでした? 青葉的にはBくらいの大きさだと思うんですけど……」

提督「そんなはずあるか! あれは絶対C以上あったぞ!」

青葉「へぇ……そうなんですか」

提督「あ……」


提督「しまったぁあああああああ!!」


青葉「まぁ、これ以上は追及しないでおきますよ」

提督「」ガクッ


青葉「さて、それじゃあ切り替えてお次も同じく一航戦。加賀さんですー!」

提督「加賀かぁ……」

青葉「あれ、随分と困った顔してますね」

提督「本人に怒られそうでな……」

青葉「本人は見ないんですからいっちゃいましょ! お願いしまーす!」

提督「ええい、こうなりゃ自棄だ!」


――――

提督「後輩である夕張の力を借りてついに完成した! ボイスチェンジャー!」

提督「これを使えば加賀の少し慌てた姿を……慌……てる姿を……」

提督「慌てる……のか? 加賀の奴……」

提督「…………」

提督「い、いや、とりあえずやってみよう!」


提督「加賀」

加賀「何の用なの。用がないなら話しかけないでほしいのだけど」

提督「ち、ちょっと散歩に行って来る。30分くらいで戻るよ」

加賀「そう」パラリ

提督「それじゃあ行ってくるよ」

ガチャバタン


提督「……さて、玄関の前に着いた」

提督「後は一時間程経った頃にこのボイスチェンジャーを使い警察に扮して電話を掛ける」

提督「内容はベタな話になるけど交通事故に遭った事にしよう」

提督「……うーん、さすがにバレそうな気もするけどその時はその時だな」

――――
――

提督「さて、そろそろ行動に移ろうか」

提督「えーっと、ダイヤルを弄って──」


加賀「……遅いわね兄さん」

プルルルルルルルッ

加賀「電話? 誰?」

ガチャ

加賀「はい、もしもし……」

「あ、提督さんの御家族の方ですか? こちら警察の者なのですが……」

加賀「えぇ、そうですが……兄さ――提督が何か?」

「その……実は――」

「提督さんが交通事故に遭いました」

加賀「え……?」

「居眠り運転を――トラックに――そのまま息を――」

加賀「にい……さんが……事故……?」ペタン

加賀「嘘……でしょ……」

加賀「っ……!!」ダッ


提督「あれ、もしもーし……加賀ー? おーい……」

提督「そろそろネタばらしでも――」

バンッ!

提督「ふごっ!!」

提督「いてて……」

加賀「あ……兄……さん」

提督「あ、あー、加賀。これはだ――」


加賀「兄さん……っ!!」ギュッ

提督「うおっ――」

加賀「兄さん……兄さんっ! うわぁあああああん!!」

提督「お、おい加賀」

加賀「も……う……兄さんに会えないかもって」

加賀「兄さんに会えない……って思っ……た」

加賀「うわぁあああああああん!!!」

提督「加賀……」ナデナデ


加賀「それで兄さん……これは……どういう……事なの」グスッ

提督「え、あー……いや、これはですね――」

────
───

加賀「――つまり、私の反応が知りたかったと」

提督「はい、そうです……」

加賀「馬鹿」

加賀「兄さんは馬鹿」

提督「」ザクッ

加賀「馬鹿な兄さんには罰が必要」

提督「ば、罰……?」

加賀「そう。罰」


――――
―――

提督「な、なぁ……流石にこれは――」

加賀「ダメ。これは罰」

加賀「あんな悪戯した兄さんが悪い」

提督「それはそうなんだが……」

提督「こんな恋人みたいに腕組まなくたっていいじゃないか」

加賀「兄さんに拒否権はない。ほら、早く歩いて」

提督「わ、わかったよ」


加賀「兄さん」

提督「ん? どうした加賀」

加賀「あんなことがあったから言うけれど」

加賀「私、兄さんの事を嫌いだなんて思ったことは一度もないわ」

提督「…………」

加賀「だから、この場所は誰にも譲らない」ギュ

加賀「兄さんの隣は私だけの場所だから」

――――


提督「なぁ、そろそろ止めないかこの話」

青葉「まだまだ始まったばっかなんですから却下です」

提督「残りが多すぎる……あと何人いるんだ」ハァ

青葉「大丈夫です。司令官ならいけますよ!」

提督「何を根拠にそういうか……」


青葉「それで司令官はどんな妹をイメージしたんですか?」

提督「普段は大して気にかけてないけど、本当は兄の事が好きな妹……みたいな」

提督「そんな妹がいたらいいな……と」

青葉「つまり加賀さんがそうだったらいいなって事ですね」

提督「そうはいってないだろ」

青葉「違うんです?」

提督「……当たらずとも遠からず」

青葉「それじゃあどうだといいんです?」


提督「加賀ってクールだろ」

青葉「えぇ、そうですね」

提督「クールなキャラがデレた時の破壊力は未知数だろ?」

提督「だから加賀がデレたら凄い可愛いんだろうなと」

提督「それに加賀って美人だし」

青葉「いきなり変なこと話だしましたね」

提督「それは自分でも思う」


提督「加賀には色々と助けられているから感謝してるんだよ」

提督「ただ、あまり感情が現れないからどう思われてるのか気になるんだよ」

提督「もし嫌々仕事をしてたなら加賀には悪いし……」

青葉「はぁ……」

提督「それで、一回俺の事をどう思ってるのか聞いてみたんだよ」

青葉「え、聞いてみたんですか?」

提督「あぁ。ただ、その時は早足で逃げられてな……。正直嫌われてると思った」ズーン

青葉「……たぶん恥ずかしがっただけだと思いますけど」

提督「……そうか?」

青葉「そうなんです。とりあえずありがとうございましたー」

――――


ピッ

青葉「以上一航戦編でしたー!」

飛龍「ううっ、どう思ってるなんて聞かれたことない……」ガクッ

加賀「美人……可愛い……。ふふっ、やりました」

蒼龍「(提督に誤解もされてるって指摘した方がいいのかな……)」

赤城「加賀さんだけズルいです!」

加賀「どうしたの赤城さん」

赤城「私なんかどう思ってるのかすら聞かれないんですよ!」

加賀「それをいったら赤城さん?」ズイッ

赤城「な、何かしら加賀さん……」


加賀「提督室のお風呂の件が気になるのだけど」

赤城「あ、あれはドックが空いてなくて提督に頼んだら――」

加賀「嘘ね」

赤城「ど、どうして嘘ってわかるんです……?」

加賀「赤城さんは嘘をつくとき視線が少し右上にいきます」

赤城「え、嘘っ……!?」アワアワ

加賀「嘘です」

赤城「なっ……!?」


加賀「さて、それじゃあ詳しい話を教えてください」ジー

赤城「え、あー……その……」

加賀「赤城さん?」ニコニコ

赤城「う、うぅ……はっ!」

赤城「ご……」

加賀「ご……?」


赤城「五航戦の子達も見てみませんか!!」ドドンッ


翔鶴「わ、私達ですか……?」

瑞鶴「はい!?」


加賀「……。そうね。あの子達のも気になるわね」チラッ

赤城「ほっ……」

加賀「でも、あの子達のを見たら聞かせてもらいますよ赤城さん」

赤城「」ピシッ

瑞鶴「ち、ちょっと加賀さん! いつも五航戦になんか負けませんっていってるじゃないですか!」

加賀「確かに能力じゃ貴女達には負けないわ」

加賀「でも恋愛は別。戦力なんか関係ない」

加賀「それにライバルの情報は大切。知っておいて損はないわ」

瑞鶴「別に最後は皆見るんですからいいじゃ――」

青葉「はい、ポチっとな♪」

瑞鶴「って、こら青葉~!!」


――――

青葉「さぁ、次は翔鶴さんですよ司令官!」

提督「もうここまできたのか……」

青葉「色々暴露してきましたねぇ……」

提督「暴露っていうな。というより本人達には伝えてないだろうな?」

青葉「それはもちろんです♪」ビシッ

提督「……ならいいが。それじゃあやるぞ――」


――――

翔鶴「朝ですよ。起きてください兄さん」

提督「んー……あと5分……」

翔鶴「ダメです。寝坊はいけません」

提督「……わかったよ」ムクッ

翔鶴「おはようございます兄さん」

提督「おはよう翔鶴」


翔鶴「ところで朝ごはんはどうします?」

提督「朝ごはんか……。普通に納豆とごはんで良くないか?」

翔鶴「それだけだと殺風景過ぎませんか?」

提督「じゃあインスタントの味噌し――」

翔鶴「ダメですよ兄さん」ニッコリ

提督「ダメか……?」

翔鶴「ダメです」


翔鶴「全く……どうして体に悪いものを食べたがるんですか」

提督「どうしても体に悪い味が欲しくなるんだよ」

翔鶴「もう……。早く着替えて顔洗ってきてくださいね」

翔鶴「私は朝ごはんの準備をしてきます」

ガチャバタン

提督「起きるか……」


翔鶴「いただきます」パンッ

提督「いただきます」パンッ

提督「なぁ、翔鶴」

翔鶴「どうしました兄さん?」

提督「味噌汁はどうしたんだ? 作ってなかったんじゃ……」

翔鶴「私は作ってないとは一言もいってませんよ兄さん♪」

提督「なら聞かなくてよかったじゃないか……」ガクッ

翔鶴「兄さんがインスタント食品離れ出来てるかの確認です」ニッコリ

提督「お前は俺の嫁か何かか」


翔鶴「そ、そんな……お嫁さんだなんて……」

翔鶴「でも、その、もし……もし兄さんが望むならお嫁さんに……」

提督「落ち着け翔鶴。俺が瑞鶴に怒られる」

翔鶴「瑞鶴はまだ寝てるので大丈夫ですよ?」

提督「……起こさないのか?」

翔鶴「まだ眠いって言ってましたから」

提督「そうか」


――――
―――

提督「ふぅ、ごちそうさま」

翔鶴「あ、お粗末様です」

提督「く、ふわぁー」ググーッ

翔鶴「まだ眠いですか?」

提督「まぁ、ちょっとだけな」

翔鶴「じゃあ兄さん。ちょっと待っててください」

翔鶴「よい……しょっと」

提督「椅子を横に並べて何をするんだ?」


翔鶴「はい、兄さん。寝てください」ポンポン

提督「ベッドじゃダメか……?」

翔鶴「ダメです。さ、寝てください」

提督「はぁ、わかったよ……」ゴロン

提督「これでいいか?」

翔鶴「それじゃあ頭を少し上げてください」

提督「こ、こうか?」

翔鶴「よいしょ……っと、もう下ろしていいですよ」


提督「なぁ翔鶴」

翔鶴「どうしました兄さん?」ニコニコ

提督「なんで膝枕してるんだ?」

翔鶴「私がしたいからです」

提督「重くないか……?」

翔鶴「いいえ、そんなことないですよ」


翔鶴「それよりもどうですか?」

提督「どうって?」

翔鶴「その……気分はどうです?」

提督「このまま寝ちゃいそうだ」

翔鶴「よかった。なら、寝てもいいですよ」

提督「いやでも……」

翔鶴「今日は休日なんですから疲れを取ってください」

提督「……じゃあ少しだけ寝る。すぐ起こしてくれよ?」

翔鶴「はい、わかりました」


――――
―――

提督「すぅ……んん……」

翔鶴「ぐっすり寝てますね」

翔鶴「兄さん、いつも本当にお疲れ様です」ナデナデ

翔鶴「もし……もし叶うなら……なんて、ダメですね」

翔鶴「おやすみなさい兄さん」

――――


提督「――ふぅー」

提督「翔鶴が妹だったら面倒を見て欲しい」

青葉「完全にダメ兄貴になるつもりですか」

提督「妄想なんだからいいだろう」

青葉「今とたいして変わらない気もしますけどね」

提督「うぐっ……他に聞きたいことはあるか」


青葉「それでは翔鶴さんについてどうぞ」

提督「将来いいお嫁さんになると思う」

青葉「前にも聞きましたがやっぱり料理とかが出来るのは男の人にはいいんですか?」

提督「いい。特に手作りとかには弱い」

青葉「司令官は単純ですね~」

提督「よーし青葉。そこに直れー」ニコニコ

青葉「ぐ、グリグリだけは止めてください!」ダッ

提督「あ、待てこら青葉ー!!」


――――
―――

青葉「えーと、今回も実際の事もあるんですよね?」

提督「まぁ、そうだな。翔鶴に膝枕してもらった」

青葉「翔鶴さんの膝枕はどうでした?」

提督「正直いうと心地良すぎて爆睡した」

青葉「そうなんですか」

提督「本当はすぐ起きるつもりだったんだが全然起きれなかった」

提督「でもやっぱり膝枕はいいな」

青葉「(司令官は膝枕も好き……と)」カキカキ

青葉「はい、それじゃあ次いきましょ~」


ピッ

青葉「はい、翔鶴さんでした!」

翔鶴「お嫁さん……照れちゃいますね」

青葉「翔鶴さんも似合いそうですよね~」

翔鶴「そんな私なんか……」

青葉「青葉も料理とか練習した方がよさそうですかね~」

青葉「──ところで先程から不機嫌そうな顔してる瑞鶴さん」

瑞鶴「べ、別に不機嫌な顔なんかしてないわよ!」


翔鶴「瑞鶴。言いたいことがあるならはっきり言いなさい」

瑞鶴「……じゃあ、膝枕ってどういう事なの翔鶴姉」ムスーッ

翔鶴「そ、それは……えーと、提督が疲れてそうだったからよ」

瑞鶴「本当に?」

翔鶴「ほ、本当よ瑞鶴」

青葉「あのー瑞鶴さん」

瑞鶴「何よ青葉」

青葉「瑞鶴さんもあんまり他人の事言えませんよね?」

瑞鶴「ど、どういう意味よ……」

青葉「まぁ、瑞鶴さんの見てから話しましょうか!」

青葉「それでは瑞鶴さんでどうぞー!」

ピッ


――――

青葉「さて、お次は瑞鶴さんですよ司令官」

提督「瑞鶴かー……艦載機飛ばされた時は本当に焦ったなぁ……」

青葉「司令官がセクハラ紛いな事をしたからだと思いますけど」

青葉「それにしてもよく無事でしたね」

提督「確かにな……」

青葉「まぁ、今はとりあえず始めてくださーい」

提督「そうだったな――」


――――

瑞鶴「あれ、お兄ちゃん。翔鶴姉はどこ行ったの?」

提督「ん? 翔鶴なら買い物に出掛けたぞ」

瑞鶴「そうなんだ。お兄ちゃんは何してるの?」

提督「仕事だよ」

瑞鶴「ふーん。頑張ってね」

提督「あぁ、頑張るよ」


瑞鶴「そういえばさー」

提督「んー?」

瑞鶴「夕御飯なんだろうねー」パラリ

提督「夕御飯か。たしかカレーとか言ってたぞ」カタカタ

瑞鶴「そうなんだ。ありがと」パタン

瑞鶴「(雑誌もつまらないしなんか暇になってきたなぁ……)」


瑞鶴「ねぇー、お兄ちゃん」

提督「どうした瑞鶴」

瑞鶴「暇なんだけどー」ゴロゴロ

提督「そうか」カタカタ

瑞鶴「…………」

瑞鶴「ひーまーなーんーだーけーどー!」

提督「……雑誌でも読んでたらどうだ」

瑞鶴「もう飽きたー」バタバタ

提督「じゃあソファでゴロゴロしてないで冷蔵庫にあるもんでも何か食べてたらどうだ」


瑞鶴「もー、少しは相手してくれたっていいじゃん。お兄ちゃんのバーカ」

ガチャ

瑞鶴「あ、いいものはっけーん♪」

瑞鶴「チョコいただきまーすっ♪」パクッ

瑞鶴「んー? なんか……変な味……」

瑞鶴「それに何かポーッと……してき……」

瑞鶴「…………」


瑞鶴「お兄さ~ん♪」トントン

提督「どうした瑞鶴」カタカタ

瑞鶴「むー……」

瑞鶴「ねぇお兄ちゃんー! 退屈なんらけどー!」ユサユサ

提督「俺は忙しいんだ」グワングワン

瑞鶴「相手しないとふてくされるぞ~?」

提督「というより急に――ん? 酒の匂い?」

瑞鶴「はい、お兄ちゃん♪あーん♪」

提督「んぐ……って、これウィスキーボンボンじゃないか!?」

瑞鶴「私知らなーい♪」ギュー

提督「とりあえず離れろ瑞鶴ー!!」


――――
―――

提督「まさかウィスキーボンボンが冷蔵庫にあるとは……」

提督「酒に弱いことをすっかり忘れてた……」

瑞鶴「ん、んぅ……お兄ちゃんの……固い……」

提督「……固い膝で悪かったな」

提督「はぁ……相変わらず手間のかかる妹だな」ポンポン

提督「ま、たまにはこんな事あってもいいか……」

――――


提督「瑞鶴は構ってちゃんな妹……だな」

青葉「陸奥さんみたいなです?」

提督「陸奥とは少し違うな……。相手しないとふてくされたりするのは一緒だが」

青葉「なるほど……。意外に信頼されてるようですね」カキカキ

提督「信頼されてるのか微妙だがな……」

青葉「他に瑞鶴さんで話すことはあります?」

提督「そうだな……」


提督「瑞鶴が秘書艦の時にだな」

青葉「はいはい」

提督「仕事もある程度片付いたから休んでていいぞって伝えたんだ」

青葉「そしたらどうしたんです?」

提督「瑞鶴がソファにうつぶせで雑誌を読んでたんだが、その……足をパタパタした時にだな――」

青葉「スカートの中でも見えたんです?」

提督「いや、見えそうだぞって指摘したんだ」

提督「そしたら――」

瑞鶴『どこ見てんの!? 爆撃されたいの!?』

提督「って、言われて膝枕することになった」

青葉「……はい?」


青葉「あの、話が見えないんですけど……」

提督「とりあえず土下座するだろ?」

青葉「……司令官は土下座しすぎじゃないですか?」

提督「命と比べたらプライドとかは安いものだ」

提督「で、土下座で許して貰えなかったんだよ」

提督「それで、どうしたら許してくれるかって聞いたら言うこと聞いたら許してあげるって言われてな」

青葉「それで膝枕ですか?」

提督「あぁ」


青葉「えーっと、瑞鶴さんに膝枕した感想は?」

提督「髪を撫でてるときに思ったんだが翔鶴と同じくらい瑞鶴も髪が綺麗なんだよ」

提督「あと、普段髪を結んでるけど降ろした瑞鶴も見てみたいなとも思った」

青葉「じゃあ頼んでみたらどうです?」

提督「俺はまだ死にたくない」

青葉「大丈夫ですよ! あの爆撃事件以来出撃以外で鎮守府内では艤装の装備は禁止になったじゃないですか」

提督「だからってな──」

青葉「まぁまぁ、次の人行きますよ司令官~」

――――


ピッ

青葉「はい、瑞鶴さん編でした~」

青葉「とりあえず司令官はもう撃たないでくださいね。恐ろしいことになりかねないので」

瑞鶴「別に当てるつもりはないわよ!」

翔鶴「瑞鶴?」ゴゴゴ

瑞鶴「ど、どうしたの翔鶴姉」ビクッ

翔鶴「あれだけ提督に艦載機飛ばそうとしたらダメって言ったわよね?」

瑞鶴「そ、それは……!」

翔鶴「恥ずかしいからっていけません」コツン

瑞鶴「ご、ごめんなさい」


翔鶴「それと……ず・い・か・く?」ニコニコ

瑞鶴「は、はい!!」ビクッ

翔鶴「瑞鶴は膝枕してもらったのにどうして私に怒るのかしら?」

瑞鶴「えっ、あっ……えーと――」


瑞鶴「――ごめん翔鶴姉!!」ピュー


翔鶴「あ、こら! 瑞鶴待ちなさい!」


加賀「あの子達の事、少し侮っていたわ……」ズーン

飛龍「五航戦の子達にまで負けてる……」グスン

赤城「あ、あの……加賀さん? まだ勝負は決まったわけじゃ……」

蒼龍「ち、ちょっと飛龍元気出しなって」

長門「……。私達がいない間に色々あったようだな」

陸奥「私も提督に膝枕したいわね~」

長門「してもらったんだから贅沢言うな。だいたい私なんかまだ何も――」

ギャーギャーワーワー!!

青葉「い、色々とカオスになってきてますけど次の方行きますね~!」


金剛「Hi! 私のTurnデース!」ドン

青葉「ある意味皆さんも見るべき……なんですかね~」

金剛「……? それはどういうことデース?」

青葉「まぁ、ちょっとありまして……」

青葉「では金剛さんでいっちゃいましょー!」

金剛「Yes! 楽しみになってきたネー!」

ピッ


────

提督「次は吹雪か?」

青葉「本来ならそうですが金剛さんをいきましょう」

提督「金剛か」

青葉「さて司令官。長門さんの時に好意を向けられたいっていってましたよね」

提督「あぁ、言ったな」

青葉「金剛さん、思いっきり司令官に好意向けてますけど」

提督「やっぱり向き合わないとダメだよなぁ……」

青葉「あ、気づいてたんですね」

提督「それは気付くさ。まぁ、それについては後で話す――」


――――

提督「ねむ……」

「ういー、今日は転校生を紹介するぞー」

提督「(へー、転校生が来るのか)」

?「えと……英国から来ました金剛デース! みんなよろしくねー!」

ザワザワ……ヒソヒソ……

金剛「あ、えと……」

「金剛は英国からやって来た帰国子女だからまだ日本語にも馴れてないが仲良くしてやってくれ」

ザワザワ……ザワザワ……

「席はそこの空いてる席だ」

金剛「はい……」


提督「…………」


金剛「…………」

テクテクテク

提督「よろしく、金剛……さん」

金剛「……!」

金剛「よ、よろしく……デス!」ペコリ

「ふむ、それじゃあ金剛の事は提督に任せるぞー。それじゃ授業すぐ始めるぞー」

提督「なっ……!?」

「そうだな……。提督、お前は金剛の隣に移れ。教科書とか見せてやれよ」

提督「はぁ、仕方ないか……」

――――
―――


提督「初めて会ったときは大人しかったのにそれが今では……」ゲッソリ

金剛「HEY! 提督ぅー! そろそろTea Timeの時間デース! 何処かで紅茶を飲みに行くネー!」ダキッ

提督「はいはい。でもとりあえず離れろ」

金剛「What's!? どうしてデース! ま、まさか私以外の女の子に目を奪われて――」

提督「違う。違うから安心しろ」

金剛「――目を離さないでって言ったのにィー! 提督ぅー、何してるデース!」ユサユサ

提督「お、落ち着け金剛! とりあえず話を聞けー!」

――――
―――


提督「やっと落ち着いた……。歩きづらいし周りの視線が痛いんだよ……」

金剛「じゃあ私から目を離してる訳じゃ……?」

提督「離すわけないだろ……ったく」プイ

金剛「もー! 提督は恥ずかしがり屋ネー! でもそんな提督が大好きネ♪」ギュ

提督「あーもう! すぐ抱きつくなって言って――」

フヨン

金剛「んっ♪」

提督「」


提督「す、すまん金剛! わざとじゃないんだ!」

金剛「提督ぅ~、時間と場所もそうだケド、ムードとタイミングも忘れたらNOなんだからネ……?」

金剛「でも提督が望むなら私は恥ずかしいのも我慢……するネ」チラ

提督「っ……!」ゴクッ

ザワザワ……ヒソヒソ……
コウシュウノメンゼンデハシタナイ――
リアジュウバクハツシロ!

提督「はっ……! な、何変なこといってるんだ!!」

提督「ほら、さっさと行くぞ金剛!」

金剛「あー! ちょっと提督待つネー!」

――――


提督「ふぅ……」

青葉「あれ? 妹じゃないですよ?」

提督「正直いうと妹の金剛のイメージが浮かばなかったんだよ」

提督「どう頑張っても昔の知り合いのジョニーが浮かんでな……」グデーン

青葉「な、なるほど……」

提督「それで金剛の話に戻るが金剛は妹より彼女ってイメージがぴったりだったんだ」

青葉「なるほど………、ってそうですそうです。さっきの話ですよ!」

提督「ん?」


青葉「金剛さんの好意の話ですよ!」

提督「あー……その話か」

青葉「どうして気付いてない振りなんかしたんです?」

提督「一応上司と部下の関係だろう? そういうのはダメだと思ってな」

青葉「ケッコンカッコカリがあるじゃないですか」

提督「条件満たした子はうちにはいないだろう」

青葉「それはそうですけど……気付かない振りっていうのも酷くないですか?」

提督「……そうだよな。金剛はあんなに素直でいい子だもんな。悪いことしちゃったな……」


青葉「……金剛さんだけに向き合うんですか?」

提督「ん……? それはどういう意味だ?」

青葉「金剛さん意外にも提督に好意を向けてる子はいますよね?」

提督「あ、あぁ。ちゃんとその子達にも向き合うつもりだよ」

青葉「まぁ、一言言わせてもらいますけど――」


青葉「司令官が考えてる以上に多くの人に司令官は好意を向けられてますよ?」


提督「え゛……?」

青葉「まぁ、追々その話もしましょうか。さて~、次行きますよ司令官!」

提督「え、あ、おいちょっと待て青――」

――――


ピッ

青葉「はい、以上です」

榛名「あのー……最近提督が一人で悩んでたのは……」

青葉「あー、まぁ想像の通りです」

霧島「難儀というか提督にも困ったものですね……」

青葉「まぁ、青葉たちも互いに邪魔しようとしてたのもあるんですけどねー……あはは」

青葉「っと、そういえば金剛さんは……」


金剛「…………」


比叡「こ、金剛お姉さま……元気出してください!」

榛名「金剛お姉さま、提督もお姉さまの気持ちには――」


金剛「提督の彼女~♪」


霧島「……。こ、これは……」

青葉「あ、あのー……金剛さん?」

金剛「Hey! 提督ぅー、今提督に会いに行くネー!」

ダダダダダッ

金剛「速力全開Fireー!!!!」


比叡「お、お姉さまー!?」

榛名「い、行ってしまいましたね……」

霧島「相変わらず司令の事になると周りが見えなくなりますね……」

青葉「さすがは金剛さん……というところ──って、進めないとですね」


青葉「さぁさぁやって参りましたよ」

長波「っしゃ! 長波サマの番だな!」

青葉「それではサクッと参りましょうか!」

長波「どんなのか楽しみだな!」

青葉「さぁ、長波ちゃんでどーぞ!」

ピッ


――――

青葉「さてさて夕雲型もラスト。長波ちゃんです!」

提督「長波か」

青葉「よく励まされてますよね司令官」

提督「つい愚痴が零れちゃうんだよ……」

提督「ま、長波いくぞ――」


――――

提督「長波ー。晩飯は何が――」

長波「そうだなぁー……。炒飯だな!」

提督「本当に好きだな炒飯」

長波「一つ言わせてもらうぜ~兄貴」

長波「私は炒飯が好きなんじゃない」

長波「兄貴が作る炒飯が好きなのさ」ビシッ

提督「……それはどうも。それじゃあ気合い入れて作るか!」ググッ

長波「おー? それじゃあ期待してるよー」


長波「いやー、やっぱり炒飯は兄貴のが一番だねー。ありがたい!」

提督「それはどうも。でも流石に毎週食べるのは飽きないか?」

長波「分かってないなぁー。本当に好きなものに飽きなんか来ないんだよ」

長波「ごちそーさま! 今日も美味しかったぜ!」

提督「そうか。ありがとう……」


長波「どうしたんだー兄貴。そんな浮かない顔して」

提督「まぁ、ちょっと考えることがあってな……」

長波「そんな顔してないで笑っていこうぜ!」

長波「それに思い詰めてるんなら話を聞かせてくれよ。なんならこの長波サマが胸を貸そう!」

提督「すまない……。なら、少しだけ借りていいか……」

長波「お、おう! なんならもう想いのたけを大声で吐き出しちゃいなよ!」

提督「……わかった」スゥー




提督「彼女が欲しい……っ!!」







長波「は……?」



長波「兄貴……? 彼女が欲しいって?」

提督「いや、周りが最近彼女の話ばっかするからな……」

長波「あははははっ!」バンバン

長波「兄貴に……あはは! 彼女は無理だって。無理無理。あー! お腹痛い」

提督「無理ってどういうことだ! だいたい笑いすぎだ!」

長波「いやー、だって兄貴ってそもそも生き方下手じゃん?」

長波「そんな兄貴が彼女作るなんて無理だって。諦めなよ」

提督「ぐはっ……!」グサッグサッ


長波「大丈夫だって。そんなに彼女が欲しいならこの長波サマが兄貴の彼女にだってなってあげるよ」

提督「妹が彼女って色々アウトだろ」

長波「そこはあれだってご都合主義って奴だよ」

提督「なんだそれは」

長波「ところで深夜番組見ていいかー?」

提督「はぁ……もう勝手にしてろ」カクッ

長波「さんきゅ! ほら、元気出しなって~!」バンバン

――――


提督「長波にはよく炒飯作れと頼まれるなー」

提督「美味しいって食べてくれるのは嬉しいよ」

青葉「青葉も司令官の手料理食べてみたいな♪」

提督「はいはいわかったわかった。みんなにも今度作る」

青葉「やった!」


提督「それで本題だが。長波は豪放磊落というかなんというか」

提督「元気いっぱいな妹ってイメージだな」

提督「あとさっきもいったがつい愚痴を溢しちゃうんだよな……」

青葉「例えばどんな愚痴です?」

提督「いや、その……良いとこ見せようとしてミスったりとか……」

青葉「そもそも司令官はかっこつけたって似合いませんよ」

提督「まぁ、わかってはいたが……。ほ、他に聞きたいことはあるか?」

青葉「そうですねぇ……」


青葉「長波ちゃんの胸を借りたことは――」

提督「あるわけないだろ!」

青葉「ないんですー?」

提督「いや……まぁ、借りるかと聞かれたときは正直悩んだが……」

青葉「司令官もやっぱり男ですね~」

提督「う、うるさい!」

青葉「それじゃあ次の方に参りますよー」

――――


ピッ

青葉「はーい、長波ちゃんでした!」

長波「別に提督なら胸なんかいつでも貸してやるのになぁ」

長波「金剛みたくもっと積極的に行くべきだな!」

夕雲「待ちなさい長波」

長波「ん? どうした夕雲」


夕雲「長波は田中少将の事はどうしたの?」

長波「田中少将? 戦上手の生き方下手でいいよねー」

夕雲「その話はよく聞いてるわ」

巻雲「長波は田中少将と提督さんどっちが好きなんです~?」

長波「ん? そんなの提督だよ」

長波「しょっちゅう触ってくるけど指揮も田中少将に匹敵するくらいに上手いし」

長波「まー、そもそも田中少将は今生きてないし」

青葉「じゃあもし今生きていたらどうです?」

長波「んー、でもやっぱり提督が一番かな」

青葉「お、おぉー……」


長波「感心するところか?」

青葉「まぁ、素直に司令官が好きって言えない人もいますから」

グサッ

長波「……今なんか変な音しなかったか?」

青葉「気のせいですよ」

青葉「それで長波ちゃんは司令官には伝えましたか?」

長波「何をだ?」

青葉「司令官に好きだって伝えたんですか?」

長波「いや、そ、そこはほら。あれだよあれ。心の準備が~……って奴だよ」

長波「でも、もううかうかしてらんないな! あたしも覚悟決めないとだ」

青葉「そうですね~! それでは次の方へ参ります~!」


青葉「さてさて本来ならしおいちゃんですけど都合上で夕立ちゃんからでいかさせていただきます!」

夕立「っぽい!」

青葉「いや~、待たせてごめんなさい」

夕立「っぽい!」

青葉「そうですね! それでは夕立ちゃんで行きますよ!」

五月雨「(あ、あれで会話が通じるの……?)」

夕立「楽しみね!」

ピッ


――――

青葉「白露型も四人目ですよ司令官!」

提督「もう疲れたから止めたいんだがな」

青葉「それは青葉が許しません♪さ、早く早く」

提督「それじゃあ夕立行くぞー……」

青葉「ほらほら元気出してくださいよ」

提督「はいはい──」


――――

「――というわけなのよー」

提督「いや、お袋の言ってる意味がわからないんだが」

「そういう事だから夕立の事は頼んだわ~」

提督「待て。いいお店を見つけたのは分かった。でもあの夕立バカの親父はどうした」

「それなら大丈夫。ちゃんと黙らせ――ううん、何でもないわ」

提督「なぁ──」

「何でもないわ。いい?」

提督「……はい」

「それじゃあ夕立と仲良くね~。切るわよ~」

提督「あ、おい! ……ったく、折角みんなで夕食すると思ったのに……」


提督「夕食どうするか……」

夕立「お兄ちゃんどうかしたっぽい?」

提督「あ、あぁ、夕立か」

提督「いや、実はお袋達が外で食べてくるらしくてな」

夕立「つまりどういう事~……?」

提督「晩ごはん……というか二人でパーティすることになった」

夕立「二人だけでもいいよ!」

夕立「二人だけでもステキなパーティしましょ!」


提督「それじゃあ用意するか!」

夕立「ソロモンの悪夢、見せてあげる!」

提督「……待て夕立。悪夢は見せるな」

夕立「っぽい?」

提督「またあの大惨事起こすのはやめなさい」

夕立「わかった!」

提督「ほら、まずは手を洗ってくる」

夕立「はーい!」


――――
―――

提督「少し気合いを入れすぎたか……。いや、問題ないか」

夕立「ごっはんー♪ごっはんー♪」

提督「よっ……と。流石に二人でこの量を全部食べきるのは無理だなー」

夕立「選り取りみどりっぽい?」

提督「そうだな。好きなのを食べていいぞ」

夕立「いっただきまーす♪」


夕立「おいしかったー!」

夕立「ごちそうさまー!」

提督「ふぅ、ご馳走様!」

夕立「んふっ♪お腹いっぱいぽい!」

提督「よかったな。でも、夕立。口元にソースが付いてるぞ」ゴシゴシ

夕立「ん、んぅ………取れたっぽい?」

提督「あぁ、取れたよ」

夕立「ありがとお兄ちゃん!」


提督「今日は二人だけになっちゃってごめんな夕立」

夕立「別にいいっぽい!」

夕立「夕立はお兄ちゃんがいればいいの!」

提督「(親父が聞いたら泣き崩れそうだな……)」

提督「はは、ありがとう。それに手伝ってくれて助かったよ」ポンポン

夕立「夕立偉い~?」

提督「あぁ、偉いよ」ナデナデ

夕立「~♪もっと褒めて褒めて~♪」

提督「仕方ないな。もう……」ナデナデ

――――


提督「夕立はこんな感じかな」

青葉「毎回お疲れ様です司令官!」

青葉「早速質問ですけど司令官って夕立ちゃんと仲はどうなんです?」

提督「仲は良いと思うぞ。夕立からもよく頭撫でてーって来るし」

提督「気づくと膝の上から降りなくて少し困るが……」

青葉「司令官の膝は人気ですねー」

提督「だからって今乗ろうとするな」ガシッ

青葉「いーじゃないですかー!」

提督「はいはい。いいから早く次の奴行くぞ」

――――


ピッ

青葉「はい、以上夕立ちゃんでしたー」

白露「そんなに提督の膝の上っていいの?」

夕立「なんだかとても落ち着くっぽい!」

白露「ふーん。あたしも今度乗せてもーらおっ♪」

白露「目指せ提督のお膝一番乗り~!」

夕立「新しい遊びっぽい~?」

時雨「えっと、提督で遊ばないようにね?」

青葉「えーと……次の方参りましょうか」


青葉「さて、次はしおいちゃんですね~」

しおい「この感じはいっぺんに何人かまとめてやるのかな?」

青葉「おぉ、察しが良くて助かります~!」

ゴーヤ「ということはゴーヤも?」

青葉「はい、そうですー。それではイクちゃん、ゴーヤちゃん、はっちゃん、イムヤちゃん、しおいちゃん一気にどーぞ!」

しおい「おおー、随分大人数ー」

ピッ


────

青葉「さて次はイクちゃんですね司令官!」

提督「うーん……」

青葉「どうしました司令官?」

提督「なぁ青葉。イク、ゴーヤ、はっちゃん、イムヤ、しおいはいっぺんにやっていいか?」

青葉「えぇ、別に構いませんけど……」

提督「それじゃあ気合い入れて頑張るか――」


――――

提督「プールに行きたい?」パタン

イク「そうなの!」

ハチ「お父さんたちが別荘で遊んできなさいって手紙をくれました」

提督「(親父というよりお袋が親父を脅したな……)」

ゴーヤ「お兄ちゃん、一緒に行こうよー!」

イムヤ「本なんか読んでないで、ねー」ユサユサ

提督「まぁ、行って来いって言うなら行くか」

しおい「やったー! じゃあ行こー!」

提督「で、いつ行くんだ?」

イク「明日なのー!」

提督「明日!?」


イク「それじゃあイクは準備の続きをしてくるの!」

イムヤ「私も荷物の準備して来なくちゃ!」

ゴーヤ「明日が楽しみでち!」

しおい「はっちゃんの言うとおりだったねー!」

ドタドタドタ

提督「はっちゃんの……言うとおり?」

ハチ「計画通りです。はっちゃんも準備してきますね」ニッコリ


提督「行くしかないのか……」カクッ


────
───

イムヤ「ほらお兄ちゃん。思いっきり朝だよ!」

提督「なんだイムヤ……。やけに元気だな……」

イムヤ「今日は別荘の方に行くっていったじゃない!」

提督「別……荘……?」

提督「あぁ! そうだった!」ガバッ

イムヤ「きゃ!? もう、いきなり起きないでよ~」

提督「あ、あぁ、悪い。大丈夫かイムヤ……」

イムヤ「大丈夫! さ、早く行こうよお兄ちゃん!」

――――


提督「――ふぅ……」

青葉「え、あれで終わりですか?」

提督「そんなわけないだろ」

提督「これから話を膨らますんだよ」

青葉「それじゃあお願いします」

提督「――――」


────

イク「着いたのー!」

イムヤ「相変わらずここは広いねー! 部屋もたくさんだし」

提督「はいはい、とりあえず部屋に荷物を持っていけー」

ハチ「お兄ちゃんなら運んでくれるとはっちゃんは信じています」

提督「ハチ? 何を言ってるんだ?」

ゴーヤ「さっすがお兄ちゃん!」

イク「じゃあ荷物はお兄ちゃんに任せるのね!」


しおい「じゃあお兄ちゃんよろしくねー! しおいは早速プールにどぼーんしてきます!」

ゴーヤ「ゴーヤも一緒に行くでち!」

イク「イクも行くのー!」

提督「あ、おい! あぁ、もう。水着に着替えてから入れよー!」

しおい「大丈夫だよ! ちゃんと下に着てきたから!」バッ

提督「って、こらー! 着替えるなら自分の部屋で着替えろー!!」

ハチ「まぁまぁ、落ち着いて」

イムヤ「そうだよお兄ちゃん。折角遊びに来たんだから」

提督「まぁ……そうだな」


イムヤ「だからお兄ちゃんも早く着替えて泳ごうよ♪」

ハチ「みんなもきっと待ってます」

提督「じゃあ、荷物をそれぞれの部屋に置いてくるから先に行っててくれ」

ハチ「分かりました」

イムヤ「待ってるからねー!」

提督「あぁ、わかった」

提督「さて、荷物置いてくるかー」


提督「ふぅ、とりあえず荷物は置いたし水着に着替えるか……」

提督「……はぁ。まぁ、仕方ないか」

提督「着替えたし……って、あいつら日焼け止めとか塗ったのか……?」

提督「まぁ、どうせ日が経てばいつものように戻るしいいか」

提督「さて、と……。広いのはいいけど広すぎるのも困るな……」

提督「おや、あそこにいるのは──」


────
───

提督「おーい、ゴーヤ!」

ゴーヤ「あ、お兄ちゃん!」

提督「そうだ。前から聞きたかった事聞いてもいいか?」

ゴーヤ「何が知りたいの~?」

提督「なんでゴーヤ達みんなスクール水着なんだ?」

ゴーヤ「だって、お兄ちゃんスクール水着好きでしょ?」

提督「……それだけか?」

ゴーヤ「それだけでち!」


提督「……別にスクール水着だけが好きな訳じゃないぞ?」

ゴーヤ「…………」

ゴーヤ「えぇえええええええええええええええ!?」

提督「むしろ何故そう思った……」

ゴーヤ「うー、じゃあお兄ちゃん!」

提督「何だ?」

ゴーヤ「今度新しい水着を買いに行こ!」

提督「えー……」

ゴーヤ「お兄ちゃんに拒否権はないでち!」

提督「はいはい、わかったよ。今度買いに行くよ」

ゴーヤ「絶対だよ!」


ゴーヤ「それじゃあお兄ちゃん、一緒に泳ごーっ♪」

提督「準備体操とかまだしてない……って、引っ張るな!」

提督「足つったりして溺れたらどうする!?」

ゴーヤ「大丈夫でち! 溺れたらゴーヤが助けてあげるよ!」

提督「そういう問題じゃ──」

ドッボーン!!


提督「げほっげほっ……! えーっと、ゴーヤは……」

ゴーヤ「うぅー、お兄ちゃーん……」ウルウル

提督「ど、どうした……!?」

ゴーヤ「足痛いよぉ……」

提督「赤くなっちゃってるな。さっき飛び込んだときか……」

ゴーヤ「痛いの痛いの、飛んでかないよぉ~」グスン

提督「ほら、泣かない泣かない」ナデナデ

ゴーヤ「うみゅう……」

提督「一緒に泳ぐんだろ? 泣くより笑っていこうゴーヤ」ポンポン

ゴーヤ「うん……!」

――――


提督「という感じでまずはゴーヤだな」

青葉「ゴーヤちゃんはどんな感じです?」

提督「ゴーヤはなんだろうな……。いつも兄の後ろに着いて来そうな感じがする。あと泣き虫かな」

青葉「そういえばゴーヤちゃんとは仲いいんです?」

提督「まぁ、嫌われてはないと思うぞ」

提督「頭撫でても嫌がらないしたぶん大丈夫だ」

青葉「判断基準がそれなんですね」

提督「まぁ、嫌われてはないってラインだがな」


青葉「でも、嫌われてないからってセクハラやり過ぎて憲兵さんのお世話になっても知りませんよ?」

提督「セクハラ前提で話を進めるな。最近は頭撫でる程度にしてるんだぞ」

青葉「こないだ青葉にした事を忘れたとは言わせませんよ」

提督「あれはだな……って、話が脱線してるぞ」

青葉「あ、そうですね」

青葉「とりあえず休憩しましょう!」

――――


ピッ

青葉「はい、まずはゴーヤちゃんでした!」

ゴーヤ「別にゴーヤは泣き虫なんかじゃないよ!」

しおい「でもおやつを勝手に食べられたときとか良く泣きそうになってなかった?」

ゴーヤ「そ、そんなことないでち!」

イク「あとイクが用意した辛いお菓子食べたときは泣いてたのね!」

ゴーヤ「あのお菓子はイクの仕業だったの!?」

青葉「さて、次のイムヤちゃんに行きま――」

ゴーヤ「って、青葉はちょっと待つでち」


青葉「は、はい。何です?」

ゴーヤ「さっきの青葉がされた事について話すでち」ジーッ

青葉「え、えーっと……」

青葉「そ、そのうち明らかになるのでその時に……あ、あはは」

イムヤ「そんなことより早くイムヤのも見たいな!」

青葉「あ、それじゃあイムヤちゃん行きますね!」

ピッ


――――

青葉「はい。それじゃあ続きお願いします」

提督「誰から行くか……」

青葉「あれ、決めてないんです?」

提督「順番は適当だからな……」

提督「よし、決めた。次はイムヤで行く」

青葉「イムヤちゃんですか。それじゃあ、司令官お願いします」

提督「了解」


――――

提督「ふぅ、ゴーヤも元気になって良かった良かった」

提督「準備体操も終わり……と」

提督「さて、次はどこのプールに行ってみるか……」

提督「あっちのプール行ってみるか」

────
───


提督「お、あそこにいるのは――」

提督「イムヤー。浮き輪に乗って何してるんだ?」

イムヤ「あ、お兄ちゃん! いつものようにスマホだよ~」

提督「相変わらずだな。スマホが水に浸かって壊れたりしても知らないぞ?」

イムヤ「大丈夫。ちゃんと防塵防水加工の奴だから!」

提督「プールの中に落としたらどうするんだ?」

イムヤ「その時はお兄ちゃんが取ってくれるでしょ♪」

提督「まぁ、近くにいたらな」

イムヤ「ね♪あ、お兄ちゃん。ちょっと向こうに押して~」

提督「ったく、仕方ないなぁ……」

イムヤ「あはは!楽チン楽チン~♪」


提督「あ、そうだ。夜は何食べたい?」

イムヤ「ゴーヤのはゴーヤチャンプルーでいいと思うよ!」

提督「そしたらまた泣いちゃうから止めなさい」

イムヤ「えっとねー、折角だしみんなで料理したい!」

提督「みんなで料理か……。じゃあカレーなんかいいかもな」

イムヤ「わぁ! あたし楽しみ!」

イムヤ「それじゃあちょっと身体動かしてくるね♪これ預かってて!」

提督「あ、おい! って、あっという間に見えなく……」

提督「スマホと浮き輪を預かってと言われてもどうするか……」

――――


提督「まぁ、こんな感じでいいか」

青葉「イムヤちゃんはどんな感じです?」

提督「イムヤはそうだなぁ……。どこか甘やかしちゃうタイプだな」

提督「あと一緒にいると明るく楽しくなる妹……かな」

青葉「確かにイムヤちゃん明るいですもんね」

提督「あの明るさは見習いたいな」

青葉「司令官も明るい方だと思いますよ?」

提督「いつも明るいわけじゃないさ」

青葉「確かに金剛さんの時なんか焦り具合とか凄かったですもんねー」

提督「あれは焦るに決まってるだろ……」


青葉「それでイムヤちゃんとは仲いいですか?」

提督「イムヤとも仲は結構いいな。メールのやり取りもしてるし」

青葉「え、司令官もスマホ持ってたんです?」

提督「あぁ、言ってなかったか?」

青葉「初耳です。使ってるところも見たことなかったですもの」

提督「まぁ、執務中とかは使わないからな。使うのも寝るときぐらいだし」

青葉「なるほどー。あ、後で青葉にもアドとか教えてくださいね!」

青葉「それでは次行きますよ司令官♪」

――――


ピッ

青葉「はい、イムヤちゃんでしたー!」

イムヤ「司令官と料理もいいかも! 今度お願いしてみよ~っと♪」

青葉「そういえばイムヤちゃんは司令官とどんなメールするんです?」

イムヤ「んー、大した内容じゃないよ? メールしても早く寝とけとか帰ってくるし」

イムヤ「でもお疲れ様って来たときは嬉しかったかな!」

イムヤ「って、そろそろ次の人にいった方がいいかな?」

青葉「それじゃあ次の方参りますね!」

ピッ


――――

提督「次ははっちゃんで行こうと思う」

青葉「となると次はしおいちゃんかイクちゃんですか」

提督「そうだな。終わりも見えてきたな……」

青葉「あと少しですねー。それではお願いします!」

提督「ちょっと水を飲ませてくれ。んぐっ……ふぅ」

提督「よし――」


――――

提督「イムヤのスマホと浮き輪をどうするか……」

提督「今から置きに戻るの面倒だしなぁ……」

ハチ「お兄ちゃん。一人でぶつぶつどうしたんです?」

提督「お、おぉハチか。ちょっとイムヤにこれを預かっててくれって言われたんだよ」

ハチ「じゃあ、はっちゃんが預かっておきます。私はまだプールには入らないので」

提督「そっか。じゃあ頼む。ところでハチは何してたんだ?」

ハチ「はっちゃんは日陰で本を読んでました」

提督「相変わらず本が好きだなはっちゃんは」

ハチ「そろそろ新しい本が欲しくなってきました」

提督「そこは親父達に言ってくれ」


提督「って、親父で思い出した。はっちゃんの為にシュトーレンを送っといたってメールがさっき来たぞ」

提督「(文面はいつも通りキモかったが)」

ハチ「そうですか。お兄ちゃん、ありがとうございます」

提督「いや、俺じゃなくて送ったのは親父だぞ」

ハチ「お兄ちゃんに意地悪するお父さんは嫌いです」

提督「そんなこと言わない。ハチの為に送ったんだからお礼は言うんだぞ」

ハチ「……お兄ちゃんがそういうならわかりました」


ハチ「それじゃあ私はまた読書でもします」

提督「そっか。俺はイクやしおいの様子を見に行ってくるよ」

ハチ「気を付けてくださいね」

提督「はっちゃんも熱中症とかには気を付けるんだぞ」

ハチ「その時はお兄ちゃんが介抱してくださいね」

提督「いや、なってからじゃ困るんだが……」

ハチ「冗談です。行ってらっしゃい」

提督「あぁ、それじゃ」

────


提督「はっちゃんはこんな感じかな」

青葉「司令官とはっちゃんって仲がいいんですか? あまり見ないですけど……」

提督「はっちゃんが秘書艦の時はだいたい部屋で本読んでるからな」

青葉「そうだったんですか」

提督「あと、はっちゃんとの仲だが悪くはないぞ。たまに本の交換をしたりするし」

青葉「そうなんですか?」


提督「最初ははっちゃんの読んでる本が気になったから読ませてもらってたんだが」

提督「はっちゃんに俺の好きな本を教えてくれって言われてな」

提督「それならって事で互いに本を交換する流れになった」

青葉「司令官の好きな本……。あぁ、えっちな――」

提督「んな訳ないだろ。失礼だな。普通の本も読む」

青葉「薄い本を隠し持ってたんですから疑うのも仕方ないじゃないですか」

提督「それを出されると返す言葉もない……」

青葉「まぁ、この調子で続きいきましょうか」

────


青葉「以上はっちゃんでした♪」

ハチ「提督との読書の時間はとてもいいです。あっという間に過ぎてしまうのは残念ですけど」

青葉「楽しい時間ってあっという間に過ぎてしまいますよねー」

ハチ「それに提督は私のシュトーレンが食べたいってお願いも叶えてくれて感謝してます♪」

青葉「司令官は青葉たちのお願い事はなるべく叶えようとしますからねー」

ハチ「だからこそあまり無茶はしないで欲しいです」

青葉「そうですね。さて、それでは続きに行きましょう~」

ピッ


────

青葉「ゴーヤちゃん、イムヤちゃん、はっちゃんと来ましたが次は誰なんです?」

提督「次はそうだなぁ……」

提督「よし、イクで行こう!」

青葉「イクちゃんですか! それではお願いします~」

提督「────」


────

提督「ふぅ~。こうしてのんびり浮き輪で浮いてるのもいいなー」

提督「まぁ、イクとしおいの事だし怪我とかはないだろう」

提督「もう少しのんびりして──」

イク「お兄ちゃん発見なのー!」ザバァ

提督「うぉ……!?」フラッ

ザッバーン!


提督「ぷはっ……!」

イク「お、お兄ちゃん大丈夫~?」

提督「イクだったのか。いきなりで驚いたぞ」ポンポン

イク「驚かしちゃったこと怒らない……の?」

提督「悪気があったわけじゃないだろ? でも、これからは気を付けるんだぞ」

イク「お兄ちゃんは何しても怒らないから好きなのー!」ダキッ

提督「って、こら抱き付く──」

バッシャーン!


提督「げほっげほっ……!」

イク「ぎゅー♪」

提督「って、イク……早く背中から降りてくれないか」

イク「いひひっ、離さないのね!」

提督「こーら、離れる。まだしおいの所にもいかないといけないんだから」

イク「イクを引き離せたら行ってもいいなの!」

提督「ほら、離れる」

イク「いーやーなーのー!」

提督「ちょ、首がしまっ……イク、ちょ、やめ──」

────


提督「兄によく甘えたり抱き付いてくる妹ってイメージかな」

青葉「イクちゃんによく抱き付かれてますよねー」

提督「イクには……まぁ、好かれてるんだろうなって今までの事を考えると思う」

提督「肩を揉んであげるって言われて抱き付いてきたり風呂に乱入してきたりしたし……」

青葉「お、お風呂にまでですか……?」

提督「あの時は本当に焦ったさ。風呂に浸かってたらいきなりイクが入ってくるんだから」

青葉「さ、さすがはイクちゃん……積極的ですね……!」

提督「憲兵さんが来なくてホント助かったさ……」

青葉「大変ですね司令官♪」

提督「最近は今更な気がしてきたがな……。というより楽しんでないかお前……」

青葉「そんなわけないですよ~。さ、しおいちゃん行きましょう!」

────


ピッ

青葉「どうして司令官がいるお風呂に入ったんです?」

イク「もっと提督と一緒にいたかったの!」

青葉「それで一緒のお風呂に入ろうとするのも凄いですね……」

イク「提督にならイクは何をされてもいいの!」

イク「お風呂の時は気合い入れてたのに残念なの……」

イク「でも最近はハチが邪魔するのね!」

ハチ「抜け駆けははっちゃんがさせません」

イク「むぅ~!」

青葉「えーっと、とりあえずしおいちゃん行きますねー!」

ピッ


────

青葉「さて、司令官」

提督「しおい……しおいか……」

青葉「準備できましたか?」

提督「ん? あぁ、大丈夫だ」

青葉「それじゃあお願いします!」

提督「よし──」


────

提督「つ、疲れた……」

提督「イクを離すのにあんな疲れるとは……」

提督「そろそろ兄離れさせるべきなのかもしれない」

提督「あの体は危険だ。とっても危険だ……」

提督「はぁ、とりあえずしおいの奴を探さないと……。どこに行ったんだか……」

バッ

提督「ん……?」


しおい「どっぼーん!!」

提督「へぷっ……!?」

しおい「ふぅー……って、あれお兄ちゃんだ。何してるのー?」

提督「しおいの様子を見に……な」フラフラ

しおい「あ、そうだ! 向こうにウォータースライダーとかあるから一緒に乗ろうよ!」

提督「は? いや、ちょっと待てしおい──」

しおい「ほらほら早く早くー!」


────
───

しおい「あー! 楽しかった!」

しおい「ね、お兄ちゃん♪」

提督「」チーン

しおい「あれ、お兄ちゃん大丈夫?」

提督「あ、相変わらず元気いっぱいだな……しおい」ヨロヨロ

しおい「ふふーん♪でしょ?」

しおい「でも、流石にちょっとお腹が空いたかな~」

提督「もう昼ごはんには丁度いいか……。じゃあ一緒に戻るか」

しおい「お昼だー! やったー! しおい先に行ってるねー!」

提督「こけたら危ないから走るなー!」

しおい「はいはいわかってるー!」

提督「本当にわかってるのか……」

提督「とりあえず俺も戻るか」

────


提督「しおいはそうだなぁ……元気の塊みたいな感じかなぁ」

提督「もう振り回される。身体がもう一個欲しいくらいに思う」

青葉「全力で応えるからそんなに疲れるんですよ司令官」

青葉「まぁ、そこが司令官のいい所でもありますけどね」

提督「そりゃどーも……」

青葉「でも無茶はしないでくださいよ? みんなからも言われてるはずですよね?」

提督「善処するよ……」


青葉「まぁ、とりあえず5人連続お疲れ様です!」

提督「あぁ、さすがに疲れる」

青葉「でもなんでいっぺんにやったんです?」

提督「いっぺんにやった方が浮かびやすいと思ったからな」

青葉「なるほど~」

青葉「ところで司令官」

提督「……なんだ青葉」


青葉「前から聞きたかったんですけど提督指定の水着ってなんなんです?」

提督「じ、上層部から……水着を選べと……」

青葉「なんでそれでスク水なんですか……」

提督「ビ、ビキニとかだと防御力とかなさそうだろ!」

青葉「ダイビングスーツとかなら防御力高そうですよ?」

提督「それじゃ目の保養にならないだろ! 肌色部分も大事だろうが!」

青葉「なるほど……」

提督「あっ」


青葉「つまり司令官の好みって事でいいですね?」

提督「あ、いや、えーと……もうそれでいい」カクッ

青葉「そんなにスク水が好きなんです?」

提督「いや、ビキニとかワンピースとかも好きだぞ」

青葉「そうですかー……」

青葉「あ、そうだ司令官!」

青葉「青葉、良いこと思いついちゃいました♪」

提督「……。今度はなんだ青葉」


青葉「プール作りましょうよ! 屋内プール!」

提督「何で屋内プール作らなきゃいけないんだよ!」

提督「だいたいいくらかかると思ってるんだ!」

青葉「いーじゃないですか! みんなも喜びますよ!」

青葉「さらにみんなの水着姿も見れますよ!」

提督「それなら……って、ダメだダメ! 上からの許可も必要だろうし……」

青葉「じゃあ許可が出たら作りますね?」

提督「い、いいだろう。出たらだぞ?」

青葉「はい! それでは次の方に参りましょ~♪」

――――


ピッ

イク「屋内プールの話は本当なの~?」

青葉「はい、こないだ書類とかを提出したみたいですよ」

ハチ「はっちゃん、楽しみです」

しおい「なんだかわくわくしてきました!」

イムヤ「司令官ってば相変わらずね」

ゴーヤ「新しい水着も着てみたいなぁ~」

青葉「まだ決まってませんが出来たらみんなで水着とか買いに行ってみたいですねー!」

以上で投下は終わりです
もう少し何とかなった部分もあったでしょうけど私にはこれが限界でした
ブレにブレてぐだったりしてますけど全員書いてみたいので今後も間隔空いたりしますが書いていくつもりです

とりあえず次に書く子は気分で決めていこうと思います
それではまた


青葉「さてー、当たった人の分は終わりましたし次は比叡さんで行きましょう!」

比叡「あれ? もうくじは引かないんです?」

青葉「ここからは青葉の気まぐれ進行ですー♪」

霧島「それはいいんですか……?」

青葉「進行は全て青葉におまかせ!」

青葉「という訳でポチっと~」

ピッ


――――

青葉「さて、休憩とりましたし比叡さん行きますよ司令官!」

提督「」

青葉「……司令官? しれいかーん!」

提督「」

青葉「へんじがない。ただのしかばねのようだ」

青葉「……って、司令官! 早く起きてください!」バシン

提督「げふっ!?」


青葉「あ、司令官起きましたー?」

提督「ま、まぁな……」フラフラ

青葉「大丈夫ですか司令官」

提督「ちょっと混乱してる……」

提督「にしても意外だな……。色んな子に好意を寄せられてるとは思わなかった」

青葉「それに誰もが金剛さん達みたいに素直に好意を表せるわけではないですからねー」

青葉「ま、その話は置いといて比叡さんで行きますよ」

提督「容赦ないなお前は……」

青葉「もう落ち着きを取り戻したでしょう? ささ! 早く早く!」

提督「はいはい分かったよ――」


――――

提督「おーい、比叡ー!」

比叡「んぅ……」カクン

提督「……おい」

比叡「はっ……!」パチッ

提督「お前今寝てたよな?」

比叡「ね、寝てません!」

提督「嘘つけ」

比叡「寝てませんよ! 寝てませんってばぁーっ!」

提督「まぁ、そういうことにしといてやる」

比叡「だから寝てません!」


比叡「それより何の用です兄さん」

提督「明後日金剛が帰ってくるだろ?」

提督「だからご馳走でも用意しようと思うんだ」

比叡「わっかりましたー!」

比叡「金剛お姉さまの為に気合い入れて頑張りますっ!」グッ

提督「待て、お前は作らないぞ。というより作らせないからな?」

比叡「どうしてですか!?」

提督「お前は料理禁止って決めただろ」

比叡「でも……!」

提督「あぁー、もうわかった」


提督「じゃあ、まずは今日の晩飯を作れ」

比叡「どうして兄さんに作らないといけないんですか」

提督「いつぞやの事になってもいいのか?」

比叡「あ、あれは……! ただ、ちょっと気合いを入れすぎただけで……」

提督「じゃあ気合い入れなければ出来るんだな」

比叡「それはもちろんです!」

提督「じゃあやってみろ――」


比叡「ほら、出来ましたよ!」デデン

提督「じゃあ早速一口」パクッ

提督「ッ──」フラッ

提督「ほ、ほぉ……比叡も……食べてみたらどうだ?」

比叡「それじゃあ私も一口」

比叡「あむっ」パクリ

比叡「ッ──」


────
───

提督「ひ、比叡……。何か言うことは……」ピクピク

比叡「だ、騙しましたね兄さん……」ピクピク

提督「し、知るか……。ところでちゃんと出来るんじゃ……なかったのか……?」ピクピク

比叡「ひ、久しぶりで……気合いが入っただけです……」ピクピク

提督「久しぶりで……こんなのを作るやつがいてたまるか……」ピクピク

提督「う、うぅ……水……。んぐんぐ……」

比叡「わ、私にも……水……」

提督「ほ、ほら……」スッ

比叡「あ、ありがとう……ございます……んぐっ……ぷはぁー!」


提督「気分も良くなった。さて、比叡」

比叡「っ……!」ビクッ

提督「料理を作りたいか?」

比叡「……はい」

提督「……。とりあえず足を崩せ。説教する気はない」

提督「料理だが、あれでは到底任せることは出来ない――」

提督「――が、まぁ、俺が手伝えばなんとかなるだろ」

比叡「え……? いいんですか……?」

提督「金剛の為に作りたいんだろ? だったら止めないさ」

提督「ほら、比叡。へばってないで何作るか考えるぞ」

比叡「……は、はい!」


――――
―――

金剛「ただいまデース!」バンッ

比叡「お帰りなさいお姉さま!」

金剛「ただいまネ比叡。ところで提督は何処デース?」

比叡「兄さんならお皿を並べてます」

金剛「Dish? ところで比叡。どうしてエプロンを着てるネー」

比叡「それはお楽しみですお姉さま!」

金剛「……?」


比叡「ささ、座ってください金剛お姉さま」

金剛「Wow! 凄い御馳走ネー! いったいどうしたんデース?」

提督「金剛の為に作ったんだよ」

金剛「Thanks♪提督ぅ~♪」ギュ

提督「ええい、抱きつくな! お前はそろそろ兄離れしろ!」

金剛「ちゃんと兄離れして今日兄帰りデース!」

提督「ぬぁー! って、まぁ今はいい。とりあえずこの御馳走の大半は比叡が作った。俺は口出しくらいしかしてない」

金剛「そうなのデース?」

比叡「はい、頑張りました!」

提督「それじゃあ食べるぞー」

金剛「Yes! 楽しみデース!」


金剛「いただくネー!」

金剛「」パクッ

比叡「…………」ドキドキ

金剛「んー! とっても美味しいネー! Thanks比叡ー♪」ギュ

比叡「わわっ……! 金剛お姉さま、いきなり抱き付かれると危ないです!」

金剛「んー、少しくらいいいじゃない~!」



提督「ほら、行儀悪いから──って、今日くらいはいいか。いたただきます」パンッ

────
───


ガチャ

比叡「その、兄さん……」

提督「ん……どうした比叡」

比叡「き、今日はありがとう……ございました」

提督「いいよ。俺も金剛が喜ぶ顔が見れたし」

比叡「それで、その……」

提督「他に何かあるのか?」


比叡「私、今度はもっと料理を練習してみます!」

提督「……やっぱり変なのが入ってたか」

比叡「違います! 」

比叡「その、今度は兄さんの助けなしで……自分1人でちゃんと作ってみたいんです」

比叡「え、えっとだから……その時はまた味見してくれますか!」

提督「……あぁ、もちろんだ。期待してるぞ」

比叡「はい! 頑張ります!」

提督「ま、もちろん胃薬を用意してだが」

比叡「もー、どうして義兄さんは一言多いんですかー!」

――――


青葉「そういえば司令官って毎回比叡さんが秘書艦の日は何で逃げてるんです?」

提督「あぁ、それはだな。比叡が料理を作ってきて味見をさせにくるんだよ」

青葉「どうして逃げるんです? いいじゃないですか味見ぐらい」

提督「最初は食べたさ。軽く昇天しかけたが」

青葉「…………」

提督「まぁ、金剛に食わせる前に俺が食べてるがあれは常人には胃薬があっても危険だな」

青葉「…………」


青葉「あ、えっと……それで比叡さんはどんなイメージです?」

提督「比叡は見てて元気が出るたまに騒がしい妹って感じだな」

青葉「騒がしいといえば主に金剛さん絡みで揉めてますね」

提督「揉めてるというか突っかかってくるが正しい気もするが……」

青葉「司令官が金剛さんのハートを奪っちゃったのが原因ですけどねー」

提督「うっ、それは……」

青葉「まぁ、今では金剛さんだけではないですけどね」

提督「なぁ、他に誰がいるんだ……?」

青葉「司令官、それはダメです」スッ

青葉「それはさすがに野暮ってものです」

提督「すまない。今のは聞かなかったことにしてくれ」

青葉「はい。それじゃあ次の人行きますよ司令官♪」

――――


ピッ

青葉「さて~比叡さん」

比叡「な、何!?」ビクッ

青葉「司令官に料理を作る理由はなんです?」

比叡「え、そ、それはえーと、お姉さまに食べてもらう料理の練習に――」

青葉「あの人の胃袋を撃ち抜く秘密のレシピ」ボソッ

比叡「ひ、ひえーっ!?」

比叡「な、ななな何でそれを知ってるんです!?」アワアワ

青葉「さぁ、どうしてでしょう?」

比叡「し、司令には内緒にしてくださいね!!」

青葉「司令官だけ、なんですね~」

比叡「あ、え、えと、もちろん金剛お姉さまにもです!!」

青葉「はい、分かりました。そういうことにしておきますね♪」

比叡「う、うぅー……」


青葉「とりあえず比叡さんは……そうですね。榛名さん辺りにに料理を教わる事をオススメします」

比叡「ど、どうしてですか!?」

青葉「本の事、司令官にバラしますよ?」

比叡「わ、分かりました! えっと、榛名お願い!」

榛名「はい、比叡お姉さま! 榛名が教えますから一緒に頑張りましょう!」

比叡「ありがとう榛名!」

青葉「(さて、これで司令官の胃袋は無事でしょうか……?)」

青葉「それじゃあ次の人いきますねー!」


青葉「はい、比叡さんで楽しみましたし次は霧島さんで行きますよ~!」

霧島「嫌な予感しかしないのですが……」

青葉「まぁまぁ、そんな身構えなくても大丈夫ですよ!」

青葉「誰かしら恥ずかしい思いはすると思いますので♪」

青葉「それではスタートッ!」

ピッ


――――

青葉「さて、今日も頼みますよ司令官」

提督「はいはい。まずは霧島からか」

青葉「数少ない知的メガネキャラですねー」

提督「なんだその知的メガネって……」

青葉「外見からの印象です」

提督「まぁ、確かに……。とりあえず今日も始めるか」


――――

提督「えぇーっと、ここにもない。うーん、どこにやったっけなぁ……」ガサゴソ

霧島「」パラリパラリ

提督「うーん……」キョロキョロ

霧島「……何してるんです兄さん」パタン

提督「財布何処にやったか探してるんだよ」

霧島「またですか?」

霧島「いつもあれだけ言ってるじゃないですか。同じ場所に置くか肌身離さず持っておいてくださいと」

提督「悪い……」

霧島「仕方ないから私も探します」

提督「すまない」


霧島「で、何処に置いたかは覚えていないんですか?」

提督「さっぱりだな」

霧島「自信満々に言われても困ります」

提督「しかしなぁ……」

霧島「どうせ兄さんの事です。ここら辺に……やっぱり」

霧島「ほら、ありましたよ。これですよね?」

提督「おぉー! それだ。いやー、助かったよ」

霧島「次はないように気を付けてくださいね」

霧島「もし次やったら……そうですね。駅前に新しくできた洋菓子店でスイーツでも買ってもらいましょうか」



提督「よし、それじゃあ行くか」

霧島「はい……!?」


提督「どうした。早く行くぞー」

霧島「ちょ、ちょっと待ってください! 話が見えません!」

提督「いや、だから今からその洋菓子店に行くんだよ」

霧島「意味が分かりません。それに、まだ昼頃ですよ!?」

提督「売り切れとか嫌だろ? はぁ、相変わらず固いなぁ。そんな妹にはこうだ!」バッ

霧島「あ! ちょっと、眼鏡取らないで下さい! 眼鏡ないと私――」

提督「はいはい、わかったから行くぞ。手は引いてやるからレッツゴー!」ダッ

霧島「ちょ、ちょっと待ってください兄さん! もぉ!」

霧島「(でも……昔からそういう人でしたね)」

霧島「それでは一番高いものを買ってもらいましょうかね」

提督「お、おう。ど、どんとこい……!」

霧島「ふふ、嘘だったら許しませんよ♪」

――――


提督「霧島はこう、予想外の出来事に弱そうというかそこを弄りたいかなー……と」

青葉「弄るのは良いですけど迷惑かけてはいけませんよ?」

提督「そうなんだよなー……。霧島には迷惑かけてるんだよなぁ……」

青葉「何やったんですか司令官……」

提督「二日酔いと比叡の料理でダウンして執務を任せてしまった」

青葉「何で二日酔―─『隼鷹』あ……なるほどですー、はい」


青葉「えっと、他に何か面白い話はあります~?」

提督「1ヶ月ほど前だったかなー」

提督「ちょっとテレビの調子が悪かったんだが、霧島がな――」

霧島『ガツン、と叩けば直るでしょう。いきます!』

提督「と物理的にテレビを直そうとした」

青葉「いわゆる斜め45度って奴です?」

提督「あぁ。まさか本当にそれを行う者が身近にいるとは思わなかった」

青葉「意外ですね~。自分で分解とかして修理するタイプだと思ってました」

青葉「で、テレビは無事でしたか?」

提督「あぁ、なんとか霧島を止めて明石に修理してもらった」

青葉「そうですかー……他には何かありますか?」


提督「そうだな……」

提督「霧島は眼鏡外しても可愛いと思うんだよ」

青葉「あー、またですか……」ハァ

提督「なんだその呆れた視線とため息は」

青葉「いえ、どうせ霧島さんのメガネ外そうとしたんですよね?」

提督「当然の如く断られたけどな」

青葉「でも、諦めてはいませんよね?」

提督「そりゃ、まだ見てないからな」

青葉「まぁ、頑張ってください。次いきますねー」

――――


ピッ

青葉「はい、以上霧島さんでした~」

霧島「か、かわっ……かわわわわ……!」プシュー

青葉「ゆ、湯気が出てますねー……」

榛名「霧島はアドリブには弱いですからね」

青葉「プラス司令官の可愛い発言ですもんねー。艦隊の頭脳でも落ち着けませんよねー霧島さん♪」

霧島「な、何二人で盛り上がっているんですか!」

青葉「こうして弄った方が盛り上がると思いまして!」

霧島「そんな事必要ないですから!」

青葉「むぅ、仕方ないですねぇ……次の方に参りますか」


青葉「それじゃあ鳳翔さんをいっちゃいましょうか!」

鳳翔「私でいいんでしょうか……?」

青葉「青葉がいいと言うんですからいいんです!」

鳳翔「それじゃあ……お願いします」

青葉「はーい、鳳翔さんでどうぞー!」

ピッ


――――

青葉「司令官。次は鳳翔さんですけど鳳翔さんが妹って浮かぶんです?」

提督「……浮かばない」

青葉「どうするんです?」

提督「い、いや、何とかして見せる」

青葉「それじゃあ司令官。お願いします~」

提督「あ、あぁ──」


――――

提督「ただいまー」ガチャ

鳳翔「おかえりなさい。ご飯にしますか? お風呂にしますか? それとも――」

提督「……何いってるんだ鳳翔」

鳳翔「もう、折角恥ずかしいのを我慢したんですよ?」

鳳翔「乗ってくれてもいいじゃないですか」

提督「じゃあ、鳳翔――と言ったらどうしたんだ?」

鳳翔「料理が冷めてしまいますからダメです。あ、荷物持ちますね」

提督「……はい」


――――
―――

提督「いただきます」

鳳翔「いただきます」

提督「それにしてもアレを体験出来るとは思わなかったぞ」

鳳翔「それをいったら私も『毎朝味噌汁を作ってくれ』とプロポーズされるなんて思ってませんでしたよ」ニコッ

提督「う、うるさい……。緊張してつい出たんだよ……」プイ

鳳翔「ふふっ、照れてるんですか?」

提督「っ……! う、うるさいな。き、今日は寝かせないぞ! 覚悟しとけ……!」

鳳翔「そ、それはちょっと大変ですね……」

鳳翔「でも、ありがとうございます」

提督「どうしたんだ急に」

鳳翔「愛してくれてってお礼が言いたくなったんです。あ・な・た……ふふ♪」

――――


提督「よし、青葉。次行く――」

青葉「待ってください司令官」

青葉「鳳翔さんなら納得なんですけど……」

青葉「あれ、完全に夫婦でしたよね」

提督「……そうだな」

青葉「妹は何処にいったんです?」

提督「浮かばなかった――」

提督「でもこれには訳があってだな……!」

青葉「何です?」


提督「ほら、昨日金剛の時に俺が思ってる以上に~って言っただろ」

青葉「そうでしたね」

提督「お陰で具合が悪いのかと色々と心配かけちゃったが色々と思い返してたんだ」

提督「それで、鳳翔にな。いつか二人でお店を開きませんかと言われたんだ」

提督「言われた時はただのお願いだと思って『俺は鳳翔さんほど料理は得意じゃないので』って断ったんだ」

青葉「はぁ……」

提督「でもよく考えたらあれは……って、今さら言っても遅いか」

提督「今度鳳翔が秘書艦のときに改めて話さないとな……」

青葉「それで妄想があんな風に……?」

提督「まぁ、そうだな……」


青葉「ところで司令官は料理の出来る方が良いんです?」

提督「別に出来なくてもいいがやっぱり出来た方がいいな」

青葉「でも、司令官ってそこそこ料理上手じゃないですか」

提督「まぁ、ある程度は出来るが……それがどうした?」

青葉「その、女の面子といいますか。司令官の方が上手だと面目が立たないと言いますか……」

提督「下手でも一生懸命作ってくれるって事が良いんだよ。それに料理は練習すれば上達するんだから」

青葉「比叡さんからは逃げてますけど……?」

提督「比叡のだって最終的には食べてるさ。最近は気絶する程ではなくなってきてるしな」

青葉「なるほどー……これは良い事が聞けました!」

提督「おい、バラしたりしてないよな?」

青葉「してませんよ! 次に行きますよ司令官!」

――――


ピッ

青葉「はい、鳳翔さんでした~」

鳳翔「(嫌われてたわけではなかったのですね……。よかった……)」

青葉「それにしても鳳翔さんも大胆な行動に出ましたね~」

鳳翔「え、あ、あの……えっと……」

鳳翔「私も……やるときは、やりますから」グッ

青葉「や、やっぱり鳳翔さんも強敵ですね……」ゴクリ


青葉「あ、余談になりますけどこの前食堂で鬼ごっこしてた司令官と島風ちゃんを叱る鳳翔さんの姿」

青葉「まるで調子に乗りすぎた娘と旦那さんを叱る奥さんに見えましたよ♪」

鳳翔「そ、そんな奥さんだなんて……」

青葉「でも、青葉だってみんなだって司令官の隣の座は渡すつもりありませんからね!」

鳳翔「ふふっ、そうですね。私も頑張りますよ」

青葉「それでは次の方へ参りますね~!」



?「(う、うーん。まだ言う必要はない……ですかね?)」

?「(わたしの番が来たら話しましょうか)」

少ないですけど今回はここまでです
にしても鳳翔さんが想像以上に短い
というより1スレ内で全員終わらせるつもりだったのにまだ30名弱とは…


次もまた気分で書いてきます
では

青葉「次は……そうですねー。大井さんで行きましょー!」

大井「私?」

青葉「もう少し後がいいです?」

大井「いえ、いいわ。お願い」

青葉「それじゃあ大井さんですー!」

ピッ


――――

青葉「大井さんですね司令官」

提督「大井かー……大井ねぇ……」

青葉「難しいですか?」

提督「普段から北上北上言ってるからなー……」

提督「まぁ、こんなんでもいいかなぁ」

提督「よし、いくぞ――」


――――

ガチャ

大井「ただいまー」

北上「おかえり大井っちー」

提督「おかえりー」

大井「今日はちょっと買いすぎちゃいました」

提督「いつもお疲れ様」ポンポン

大井「兄さん? この手は何ですか?」

大井「怒りますよ?」ニコリ

提督「わ、悪い……。つい手が……」

北上「あ、じゃあついでにあたしも撫でてよ」

提督「お前は何もしてないだろ……」

北上「いいじゃんさー。ね?」

提督「じゃあ――」

ガシッ


大井「待ってください」


提督「大井?」

大井「兄さんの手で北上さんを汚すわけにはいきません」

提督「汚すってお前な……」

北上「別に汚されてもいいから撫でてよー」

大井「だ、ダメです!」

北上「でもただ撫でてるだけなんだからいいじゃんさ」

大井「こ、これは褒めてもらってるんです!」

提督「いや、別に──」

大井「さ、兄さん。続きをどうぞ!」

提督「…………」


大井「ボーっとしてないで撫でてくれません?」

提督「え、あ、あぁ」ナデナデ

北上「…………」

北上「ただ撫でてるだけに見えるんだけどー」

大井「に、兄さん! 褒めるならもっと気持ちを籠めたらどうです!」

提督「気持ちって言われてもな……。よし、わかった」



ギュ

大井「きゃっ……!?」

提督「いつも大井には助けられてる。ありがとう!」

大井「ちょ、ちょっと兄さん!」

提督「ほんと大井には頭が上がらない……」

北上「アツアツだねぇー、二人とも」

大井「っ……! な、何するんですか!!!」

ゴスッ

提督「ごふっ……!?」

北上「おー、綺麗なアッパー」

大井「い、行きますよ北上さんっ!」

北上「あ、ちょっと大井っちー!」



提督「」チーン

――――


提督「――まぁ、こんなんでいいだろ」

青葉「司令官って大井さんの事はどう思ってます?」

提督「大井は北上と話してると殺気を放つからなー……」

提督「どうも話しかけづらい感じはするかなぁ」

提督「まぁ、最初に比べたら普通に返事くれるだけでも進歩したんだがな」

青葉「最初の頃を青葉は知らないんですがどうだったんです?」

提督「ひどい指揮だの魚雷撃つだの暴言とかもよく言われたな」

提督「でも、大井には色々と迷惑かけたり助けられたりしてきたから感謝はしてる」

青葉「直接伝えればいいじゃないですか」

提督「実際に伝えたら笑顔で酸素魚雷を撃ち込まれる気がするんだよ」

青葉「まぁ、そんな気もしますね……」


提督「あとはそうだな……」

提督「重雷装艦に改装したときだな。あの時はホントに嬉しそうでかわいかったな」

提督「あんな嬉しそうな大井は初めて見たよ」

青葉「北上さんと話してる時くらいですかね?」

提督「あの笑顔見れただけでも頑張った甲斐があったさ」

青葉「頑張ったって何がですか?」

提督「ん、大したことじゃないさ」

提督「それじゃあ次行くか――」

――――


ピッ

青葉「だそうですよ大井さん」

大井「北上さん以外に褒められても嬉しくないわ」

青葉「相変わらずブレませんねぇ……」

大井「別にいいじゃない」プイ

大井「(あ~、もう!)」

大井「(なんで提督はあんな恥ずかしい事言えるのよ……!!)」

大井「(ちゃんと本人を前にして言いなさいよ!)」

大井「(可愛いとか……あー! 顔赤くなってたら提督の事絶対許さないわ!)」



北上「……。ま、いっか。次はあたしでしょー?」

青葉「そうですね。それじゃ北上さんです!」

ピッ


――――

提督「次が北上か」

青葉「青葉も強化してほしいです!」

提督「お前は俺の財布と精神その他諸々に大打撃を与えるから強化する必要はない」

青葉「それって褒めてます?」

提督「褒めてない」

青葉「何でですか! ぶーぶー!」

提督「はいはい、いいからいくぞー」


――――

提督「なぁー、北上ー」グデーン

北上「何さ兄貴ー」グテー

提督「子供は好きかー?」

北上「なんか唐突だね。子供ねー、うーん……」

北上「きらーい」

提督「何でだ?」

北上「だって子供ってウザいじゃーん」ゴロゴロ

提督「結婚して子供産んだらそうは思わなくなるんじゃないかー?」

北上「そんなこと言われてもねー。結婚なんてわかんないしー」

提督「ま、それもそうだなー」ゴロゴロ


北上「あ、じゃあ兄貴ー。ちょっと質問するねー」

提督「何を聞くんだ~?」

北上「えっとねー、兄貴は結婚するなら誰がいいー?」

提督「結婚?」

北上「そ、結婚ー。あ、あたしが知ってる人から選んでね~」

提督「んなこと急に言われてもなぁ……」

北上「いくらなんでも一人くらいいるでしょ」

北上「兄貴はモテモテなんだしより取りみどりじゃーん」


提督「うーん……」

提督「結婚するならかー。結婚ねぇ……」

北上「いいから早く教えなってー」

提督「北上かなー」

北上「……理由はー?」

提督「気を使わなくていいし退屈しないだろうし」

北上「へぇー、そっかそっか! いい趣味してるね兄貴」バシバシッ

提督「ちょ、北上痛い痛いって!」


提督「いてて……。北上はどうなんだよー」

北上「あたしー?」

北上「あたしはねー……」




北上「な・い・しょ」




北上「なーんちゃってー! ま、教えないんだけどねー!」

提督「おい! それはないだろー!」


北上「へへー、あたしは教えるなんていってないもんねー!」

提督「こうなったら意地でも吐かせてやる!」

北上「げっ! 兄貴の目がマジだ……!」ダッ

提督「あっ、こら逃げるな北上ー!」

北上「やだよーだ!」

提督「じゃあ、ヒントをくれ! ヒントくらいいいだろ!」

北上「ヒントー? バカだけど頼りになる……人かなー」

提督「え、まさかマジで本当にいるのか……? だ、誰――」ズルッ

ドターン!

北上「ま、頑張って当ててみてねー」


タダイマー……ッテ、コンドハナニシテルンデスカニイサン
イテテ……ア、オカエr――トリアエズジャマデス
グェ、フンデrアァアアアアアアアア!!!

――――


提督「北上はそうだな――」

提督「普段はなんかだらんとしてるけどやるときはやる奴だな」

青葉「オンオフがしっかりしてるみたいな感じですね」

提督「事務的な作業を丸投げするのには困るが」

青葉「司令官が全部やっちゃうのも悪いと思うんですけど」

提督「まぁ、本当は大井がいるから北上が作業できないのがあるがな」

青葉「なんか流石ですね、大井さん」

提督「それじゃー次行くか」

――――


ピッ

青葉「北上さんは司令官の事はどう思ってるんです?」

北上「んー、提督?」

北上「あぁ、好きだよー」

大井「北上さん!?」

北上「どしたの大井っち」

大井「て、提督が好きって冗談ですよね?」

北上「冗談じゃないよ?」

大井「」ガーン


北上「アレ積まないっていってくれたし――」

北上「まぁ、提督は俺を積む気かーとかさせないからなーって勘違いしてたけど」

北上「まぁ、それだけで好きになった訳じゃないけどね」

青葉「じゃあ他の理由は!」

北上「え、言わなきゃダメ?」

青葉「ここは言うところですよ!」ワクワク

北上「えー、まぁ、いっか……」


北上「えっとさ、何だかんだ提督の側って落ち着くんだよね」

北上「だから、その、あれだよ。ずっと居たくなるというかさ……」

北上「それに提督に褒められるとなんか嬉しいんだよね――って、もういい?」

青葉「え、えぇ、なんか聞いてるこっちも恥ずかしくなってきましたよ」

北上「あはは、好きな理由言うのって恥ずかしいね。飛龍の気持ちが分かるよ」

飛龍「折角忘れてたのに掘り返さないでよー!」

北上「笑顔……かな――なんちゃってー」

飛龍「っ~! 北上ー!!」

北上「おっと、蒼龍ー! 飛龍は任せるねー!」

蒼龍「はいはい。ほら、飛龍。どうどう」

飛龍「う~っ!」


北上「っと、そうだ大井っち」

大井「どうしました北上さん?」

北上「アタシの事好き?」

大井「好きに決まってるじゃないですか」

北上「大好き?」

大井「大好きですよ」

北上「愛してる?」

大井「愛してますよ」

北上「そっかぁー」


北上「じゃあ提督の事は?」









大井「愛してます♪」


北上「ほうほう……」

大井「あ、ち、ちがっ……! 何言わせるんですか!」

北上「そっか、やっぱり大井っちもかー」

大井「ち、違います!」

北上「違うの? 照れなくたっていいんだよ大井っち」

北上「大井っち、提督に可愛いって言われた時嬉しかったんじゃない?」

大井「っ~……! ち、違います! 流石に怒りますよ北上さん!」

北上「げ、大井っちが怒った!!」ダダッ

大井「もぉー北上さーん!!」



青葉「(大井さんまでも……ですか。でも、もうこんなことはないでしょう!)」


青葉「さてと、次は扶桑さんと山城さんをいきましょう!」

扶桑「はぁ……不安ね」

山城「扶桑お姉さまにはこの山城がついてますよ!」

青葉「それではいきますねー!」

扶桑「えぇ……」

ピッ


――――

コンコン

扶桑「兄さん、入っていいですか……?」

提督「扶桑か、いいぞ」

ガチャ

扶桑「失礼します……」

提督「どうした? 山城なら――」

扶桑「いえ、山城じゃなく兄さんに用があるの……」

提督「俺に?」

扶桑「あの、一緒に散歩でもどうかしら……?」

提督「散歩か……たまにはいいか。よし、行くか!」

ミス
>>510はなかった事でお願いします



青葉「次は扶桑さんですよ!」

提督「扶桑かー」

提督「うーん、どうするか……」

青葉「ささ、早く! 早く!」

提督「急かすな急かすな」

提督「よし、決まった──」


――――

コンコン

扶桑「兄さん、入っていいですか……?」

提督「扶桑か、いいぞ」

ガチャ

扶桑「失礼します……」

提督「どうした? 山城なら――」

扶桑「いえ、山城じゃなく兄さんに用があるの……」

提督「俺に?」

扶桑「あの、一緒に散歩でもどうかしら……?」

提督「散歩か……たまにはいいか。よし、行くか!」


――――
―――

提督「空、綺麗だなー」

扶桑「そうですね……」

提督「息抜きに散歩するのもいいもんだな」

提督「でも良かったのか? 山城が知ったら――」

扶桑「いいの……。あの子も姉離れさせないと……」

扶桑「それに――」

ギュ

提督「扶桑……?」

扶桑「私も……兄さんに甘えてみたい時だってあるの……」

扶桑「ダメ……?」

提督「い、いや、ダメじゃない」

扶桑「ふふ、ありがとうございます……」


提督「この状況を山城に見られたらどうしようか……」

扶桑「大丈夫……。そこは私に任せて」

提督「そ、そうか。でも今度は山城も呼んであげないとなー」

提督「まぁ、俺が誘っても来ないだろうけど」

扶桑「それは兄さん次第、よ」

提督「たぶん無理だろ」

扶桑「やってみなきゃ……分からないわ」

提督「……扶桑がそういうならそうかもな」


山城「あ、扶桑お姉さまー!」

扶桑「噂をすればなんとやら、ね。ふふ」

山城「あ、兄さん……? 私の扶桑お姉さまに何を?」

提督「落ち着け山城! って、待て待て落ち着けぇええええええ!!」

――――


提督「──って、感じだ」

提督「ところで、扶桑って美人だよな」

青葉「えぇ、そうですね……って、唐突にどうしたんです?」

提督「扶桑が所属した時の事を思い出してな」

提督「初めて扶桑を見たときは視線を奪われたなぁ……と」

提督「まぁ、そのあと伊勢と日向にボーッとするなと怒られたがな」

青葉「何も成長してないんですね司令官」

提督「何がだ」

青葉「いえいえ、お気になさらずー」


青葉「で、他には何かありますか?」

提督「そうだな……。扶桑とは一緒に空を眺めたりしてるな」

青葉「そうなんです?」

提督「根を詰めすぎたら体に毒って言われてな」

青葉「司令官って言わないと止めませんもんねー」

提督「い、いいだろ別に……」

提督「まぁ、それ以来休憩がてら扶桑とは一緒に空見たり風に当たったりしてる」

青葉「へー、そうなんですか」

提督「最近はちょっとした楽しみでもあるな。なんか落ち着くし」

青葉「(むぅ、聞けば聞くほどライバルが……)」

青葉「それじゃあ、そろそろ次に参りましょー!」

――――


扶桑「美人だなんて……照れるわね……」

青葉「扶桑さんは司令官の事はどう思ってるんですか?」

扶桑「提督は私の事を理解してくれていて感謝しているわ……」

扶桑「山城とも会えたもの……。本当に感謝しているわ……」

扶桑「もちろん、その……提督の事は……好き、よ……」

山城「あぁ、羞恥で頬を紅く染める扶桑お姉さま……いいわ……」

扶桑「や、山城……!」

青葉「それじゃあ、次は山城さんもいきましょうか」

ピッ


――――

青葉「はい、扶桑さんときたら?」

提督「山城か」

青葉「正解です!」

提督「山城……山城……」

青葉「行けそうです?」

提督「あぁ、それじゃあ始める――」


――――

提督「ぐー……」

カクン

提督「ん、また寝ちゃってたか……」

「僕、山城さんの事が好きなんです!」

提督「ん……?」

提督「(あれは……山城……と誰だ?)」

「だから、その……付き合ってください!!」

山城「……ごめんなさい。気持ちは嬉しいけれど答えられないわ……」

「そう……ですか……」

山城「えぇ……。さようなら」


――――
―――

山城「兄さん。そこにいるんでしょう……?」

提督「気づいてたのか。よっ……と」スタッ

山城「兄さんってばよくあの倉庫の上で昼寝してるって言ってたじゃない」

提督「そうだったか? ところで良かったのか?」

山城「何の事かしら……?」

提督「告白だよ告白」

山城「盗み聞きなんて趣味が悪いわ」

提督「聞こえちゃったんだからしょうがないだろう」

提督「それで、どうして断ったんだ?」

山城「別に。私には……扶桑姉様がいるもの。それだけよ」


提督「ホントに扶桑LOVEだなお前は……。兄としては少し心配だ」

山城「じゃあ男の人を好きになればいいのかしら?」

提督「まぁ、そういうことになるが――でも誰でもいいって訳じゃないからな!」

山城「注文が多いわね……。でも、そこら辺は大丈夫よ」

ギュ

提督「……!?」

山城「私、兄さんの事それなりに好きだもの」

提督「え?」

山城「――なんて、冗談です。扶桑姉様の所に行かなきゃ!」

提督「あ、おい山城!」

山城「ほら、兄さんも早く来てください。扶桑姉様を待たせたら許しませんよ!」

提督「はいはい、わかったよ!!」

――――


提督「──ふぅ」

青葉「司令官は山城さんの扶桑さんLOVEの現状をどう見てます?」

提督「行きすぎなければ俺は気にしない」

青葉「行きすぎたらどうするんです?」

提督「その時は――」

青葉「その時は……?」

提督「……よし、次行くか」

青葉「あ、浮かんでないんですね」

提督「仕方ないだろ!」


青葉「じゃあ話変えますね」

青葉「司令官は山城さんの事はどう思ってますか?」

提督「山城か……。ちょっと扶桑が羨ましいかな」

青葉「羨ましい、ですか?」

提督「山城に甘えられたいなとか実は意識されてたらなとか妄想したことはある」

青葉「そこのところを詳しく!」

提督「……嫌だ」

青葉「何でですかー! いいじゃないですかぁー!」

提督「断固拒否だ」

提督「そもそも山城には扶桑がいればいいだろうしいいんだよ」

青葉「それを変えるのが司令官の腕の見せどころですよ!」

提督「変えてどうしろという……」

青葉「良い事があるかもしれませんよ!」

青葉「それじゃ次の人いきますよ~!」

提督「はいはい……」

――――


ピッ

青葉「山城さんは司令官に甘えたりはしませんか?」

山城「す、するわけないじゃない!」

伊勢「でも最近は提督とも仲良く話してる気もするけど」

山城「それは……! ただ、上司というだけであって」

扶桑「私から見ても山城は楽しそうに見えたわ……」

山城「扶桑お姉さままで! 私は別に──」

日向「でもこの前提督の体調を気にしていなかったか?」

山城「あ、あれは……その、あれよ。提督が倒れたら艦隊に支障を……!」


青葉「……。山城さんも司令官の事好きなんです?」

山城「べ、別に私は扶桑お姉さまがいるもの……」

青葉「じゃあ、男の人の中ではどうです?」

山城「え? ま、まぁ……男の人の中なら……一番かもしれないけど……」

扶桑「あらあら山城も……。ふふっ、嬉しいけれどなんだか少し寂しいわね……」

山城「い、一番はもちろん扶桑お姉さまですからね!」

扶桑「女の人の中では、の間違いじゃないかしら?」

山城「ち、違います!」

山城「だいたい、男の人なんか提督以外知らないんだから仕方ないじゃない……!」プイッ

扶桑「あら……からかいすぎちゃったようね。山城は私に任せて青葉は続きをやって頂戴……」

青葉「了解ですー!」ビシッ

以上で今回は投下終了です
ミスしたりと反省点が…


今度はなるべく早く投下しに来ます
では


青葉「はい、それじゃあ次は天龍さんと龍田さんいきましょー!」

天龍「お、オレ達の番みたいだな龍田!」

龍田「そうね~。いったいどんなのか楽しみね~♪」

青葉「さてさて、それではいきますねー!」

青葉「スタート!!」

ピッ


――――

提督「で、次は誰だ?」

青葉「次は天龍さんと龍田さんですー」

提督「天龍と龍田か」

提督「どうするかなー……」

提督「よし、決めた」

青葉「決まりました? それじゃお願いしまーす!」


――――

提督「あー、課題終わったー……って、何やってんだ天龍」

天龍「ない……。ない……!!」

提督「何がないんだ?」

天龍「オレが取っておいたアイスがないんだよ!」

提督「アイス……アイス……。え、あれ天龍のだったのか……?」

天龍「オレの……アイス……兄貴が……」ウルウル

提督「ちょ……!? 天――」

龍田「兄さ~ん? 天龍ちゃんを泣かせたらダメっていいましたよね?」ニコリ

提督「ひっ……!」ビクッ

提督「お、おおお落ち着け龍田!? な? 天龍もちょっと待ってろ!」ドタバタドタバタ


――――
―――

提督「た、ただいま……」バタリ

提督「ほ、ほら……天龍」

天龍「……これは?」

提督「アイス、買ってきた……」

天龍「でもこれ……オレのよりも……」

提督「いいんだよ。俺が悪いんだし値段なんか気にするな」

天龍「……そっか。へへ、ありがとな兄貴!」


天龍「でも、もう一個あるけどどうしたんだ?」

提督「あぁ、そうだった。ほら、龍田」

龍田「え……?」

提督「好きだろ、それ」

龍田「そうだけど……。でも私は別に……」

提督「天龍だけに買って龍田には買わないなんて出来るわけないだろ」

龍田「……ふふ、兄さんはそういう人だったわね~」

龍田「それじゃあいただきます」


天龍「旨いな、龍田!」

龍田「えぇ、美味しいわ~」

龍田「あ、そうだ――」

龍田「兄さん。あーん♪」

提督「……何だ」

龍田「早くしないと溶けちゃいますよ?」

提督「あ、あーん……」パクッ

龍田「どう?」

提督「あ、あぁ、美味しいよ」

龍田「そう。ところで兄さん――」



龍田「今のって間接キスね~」

提督「っ……!?」


提督「げほっげほっ……!」

龍田「あら、大丈夫~?」

提督「い、いきなり何を言い出す!」

龍田「事実を言っただけよ~。天龍ちゃんも兄さんに食べさせてあげたらどう?」

天龍「んなっ!? こ、この流れで出来る訳ねーだろ!」

龍田「ただあーんてするだけよ~?」

龍田「それとも兄さんにあーんてするのは出来ないかしら~」

天龍「で、出来るに決まってるだろ!」

龍田「それじゃあやってみて~?」

天龍「い、いいぜ! お、オレにだってそれくらい楽勝だ!!」


天龍「お、おい兄貴!」

提督「お、おう……」

天龍「い、いくからな!」

天龍「……っく、うぅ……」

天龍「あ、あーん……!」

提督「あ、あーん……」パクッ

天龍「よし! ほ、ほら見ろ! 出来たぞ!!」

龍田「良くできたわね~♪」



提督「それじゃあ次は俺の番だな」


天龍「は……!?」

龍田「あら~?」

天龍「な、何いってんだ兄貴」

提督「俺だけなんて悪いもんな。ちゃんとお礼をしないと」ニコニコ

龍田「あらら、困ったね~」

龍田「でも――」

龍田「ごちそうさま~。それじゃあ私は失礼するね~♪」

天龍「あ、龍田!」

提督「」ユラリ

天龍「」ビクッ

天龍「えーっと、ごちそうさま! じゃな!」ダッ

提督「あ、こら待てー!!」


ニゲルヨテンリュウチャーン
マテオマエラー!オレニモサセロー!
クッソー!ナンデコウナルンダヨー!!

――――


提督「ふぅ――」

青葉「天龍さんといえばよく戦闘したいとか叫んでますよねー」

提督「俺的には出撃させずにのんびり過ごしたいんだけどなー」

提督「みんなの傷ついた姿なんて見たくないし……」

青葉「…………」ツンツン

提督「ん、何だ?」

青葉「司令官って過保護ですね♪」

提督「っぐ……! う、うううるさい! 」

青葉「そうだ! この際だから何で出撃させたくないのか教えてくださいよ!」

提督「何でだよ……」

青葉「いーじゃないですか。聞くのは青葉だけなんですから」

提督「……絶対に言うなよ?」


提督「おほん。……最初はな。俺はお前たちの事をただの兵器として見てた」

青葉「……まぁ、それが普通ですね」

提督「でもな、ある日ちょっとあったんだ」

提督「それから一緒にふざけたり喧嘩したり遊んだり色々としていくうちに変わっていった」

青葉「…………」

提督「兵器だって今まで思ってたのに傷だらけになって帰ってきた皆を見て心配で堪らなくなって気付いた」

提督「今じゃもうみんな大切な仲間……。家族みたいなもんなんだってな」

提督「だから、俺はみんなの傷つく姿を見たくないんだよ」

青葉「それで出撃させたくない、と……」


提督「そうだよ……。はぁ、なんか口にしてみると子供みたいだ……」

青葉「いいえ、そんなこと無いですよ!」

青葉「司令官が青葉達の事をそんなに大事に思ってるって知れただけでも嬉しいですから♪」

提督「とりあえずこの事は絶対にみんなには伝えるなよ!」

青葉「ダメです?」

提督「ダメだ」

青葉「絶対にです?」

提督「絶対に――って、フリじゃないからな!」

青葉「……残念です」

提督「とりあえず! この事は口外禁止だからな!」


青葉「それじゃ話を戻しましょうか。何か急にシリアスみたいになりましたし」

提督「悪かったな、シリアスにして。で、何を話す」

青葉「それじゃあ……再び天龍さんについてで!」

提督「天龍……。うーん、そうだな。天龍はからかうと楽しいな」

提督「あんまり調子に乗りすぎると龍田に怒られるけどな」

青葉「容易に想像できますねー」

提督「次に龍田だが……って、龍田だけに言えることじゃないがもう少し自分の事を考えてもいいと思うんだ」

提督「天龍の事ばかりでなく自分の事も考えて欲しいと思う」

提督「本人がそれでいいと言っててもやっぱり気になるな」

青葉「それ、司令官にも当てはまるところありますけど。主に仕事で」

提督「俺はいいんだよ。俺は」

青葉「何ですかそれは……」

提督「提督特権さ。ほら、次いくぞー」

――――


ピッ

青葉「はい、以上ですー」

天龍「出撃を渋るのはそういう理由があったのかよ……」

龍田「だから出撃頻度もだんだんと減ってたのね」

天龍「そんな理由あるなら言やぁいいのに……提督の奴……」

龍田「言っても天龍ちゃんは勝手に出撃するんじゃない?」

龍田「それに天龍ちゃんはいつもボロボロになって帰ってきてたね~」

天龍「あ、あれはちょっと調子が悪かっただけだ!」

龍田「勝手に突っ込んでるようにも見えたけれど?」

天龍「うっ……!」

天龍「……でも、もうそんなことしねぇよ」

天龍「提督に心配かけるわけにはいかねぇし……」

龍田「天龍ちゃんも提督の事が大好きだもんね~」

天龍「う、うるさい!」


青葉「天龍ちゃん『も』って事は……」

龍田「私も提督の事は好きよ」

青葉「……」

龍田「意外?」

青葉「え、えぇ、天龍さんの為に身を引いたりしそうとか思ってました」

龍田「確かに最初はそれでもいいかなって思ってたんだけどね~」

天龍「なにっ……!?」

龍田「でもそんなことしたら天龍ちゃんに怒られそうじゃない?」

天龍「怒るに決まってるだろ!」

龍田「さらに提督にも怒られそうだもんね~」

龍田「だから、私も少し自分に素直になろうと思ったの」

龍田「それ以前に提督の事を天龍ちゃんに取られたくないくらいに好きになっちゃったんだけどね~」


龍田「でも、独り占めより天龍ちゃんと二人で提督にご奉仕するのもいいかもね~♪」

天龍「は、はぁ!?」

龍田「うふふ、でも天龍ちゃんにはちょっと恥ずかしいかもね~」

天龍「なな、そんなの二人でとか出来るわけないだろ!」

龍田「だって提督にご奉仕するだけよ?」

天龍「ご、ご奉仕するだけって……そんな恥ずかしい事出来るわけないだろ……! 」



龍田「あら~、私は提督に肩揉みとかのご奉仕のつもりだったのだけど……」

天龍「なっ……!?」

龍田「天龍ちゃんはいったいナニを考えたのかしら?」クスクス

天龍「っ~!」

龍田「やっぱり天龍ちゃんは可愛いね~♪」

天龍「た、龍田ーっ!! 」



青葉「(……次、行きましょう)」


青葉「次は千歳さんと千代田さんにしましょうか」

千歳「私達ですか」

青葉「青葉的には聞きたいこともあるので」

千代田「聞きたいこと……?」

千歳「何でしょう……?」

青葉「まぁ、それは後で聞きますよ。それではスタートです!」

ピッ


――――

青葉「さて、次は千歳さん千代田さんですよ司令官!」

提督「千歳と千代田かぁ……」

青葉「千歳さん達も立派なもの持ってますよね」

提督「……。よし、いくか」

青葉「かかりませんか」

提督「そう何度もかかってたまるか」


――――

提督「えーっと、何処にいるんだ……?」キョロキョロ

千歳「あ、兄さーん。こっちです」

提督「あぁ、そっちか」


提督「よ、千歳」

千歳「久しぶりです兄さん」

提督「久しぶりって昨日もこの店で一緒に飲んだだろ」

千歳「この席で飲むのは、って事です」

提督「そんな変わるもんか?」

千歳「私には変わるんです」

千歳「さ、飲みましょう♪」


千歳「それでは兄さん」

提督「あぁ」

提督&千歳「乾杯」カツン

提督「ん、んぐ……ふぅ」

千歳「っ、ふぅ……美味しいですね」

提督「あぁ、そうだな」

千歳「もう一杯飲みましょう?」

提督「それじゃあ千歳も」

千歳「はい♪」


千歳「なんだかもう酔っちゃったみたいです」

提督「今日は随分と早いな。大丈夫か?」

千歳「じゃあ……もう少し近く、寄ってもいいですか?」

提督「ん、あぁ、構わないぞ」

千歳「それじゃあ失礼します」

ピトッ


提督「……なぁ、千歳」

千歳「何ですか?」

提督「肩を貸すとは言ってないんだが」

千歳「じゃあ膝を借ります」

提督「話を聞け、千歳……。というよりここは店の中だから止めろ」

千歳「じゃあ、肩はいいですよね?」

提督「……はぁ、好きにしろ」

千歳「ありがとうございます、兄さん♪」

――――


提督「千歳には一緒に外を視察した時の事を謝らないとなぁ……」

青葉「何をやらかしたんです?」

提督「ちょっと外を視察することになったんだが……」

提督「時間がなくてお昼をコンビニ弁当で済ませてしまったんだよ」

青葉「たぶんそんなに気にしなくてもいいと思いますけど……」

提督「いや、でもなぁ……」

青葉「まぁ、司令官が気になるなら何か埋め合わせでも考えたらどうです?」

提督「……そうだな。何か考えるか」


青葉「千歳さんとはお酒は飲むんですか?」

提督「あぁ。だいたい先に千歳が潰れるが良くお酒を飲むな」

青葉「千歳さんが先に潰れるって……どれだけ飲んでるんですか」

提督「いや、そんな飲んでない――」

提督「というよりあれは誘われてるんだろうな……」

青葉「誘われてるですか――え? え……!?」

提督「全く、俺が手を出すわけないだろうに……千歳の奴」

青葉「いやいやいや! 窓に向かって黄昏ないでください!」

提督「ん……?」


青葉「ん……? じゃないですよ! 誘ってるってどういう事ですか!?」

提督「確証はないが、そんな気がするんだよ」

提督「まぁ、勘違いかもしれないが」

青葉「とりあえず、手は出してませんよね!?」

提督「あ、あぁ。手は出してない……うん」

青葉「手『は』……ってどういう意味です?」ニコニコ

提督「あ、いや、膝枕をしたくらいだ。手を出すわけない!」

青葉「……。まぁ、膝枕ならセーフですかね」

提督「何がセーフかは分からんが次――」

――――


ピッ

千歳「提督と一緒に食事出来るだけで嬉しいのに……提督ってば、ふふっ♪」

青葉「あの、ところで千歳さん――」

千代田「誘うってどういう事なの千歳お姉!?」

千歳「やっぱり提督にはバレちゃってましたか……」

青葉「ホントに誘ってたんです!?」

千歳「意味はなかったみたいですけどね」

千歳「それに、残念なことに最近はお酒に誘っても断られてしまうんですよね」


千代田「ぎくっ……!」


千歳「どうしたの千代田?」

千代田「う、ううん! なんでもないよ千歳お姉!」

千歳「何か隠し事してますね、千代田」

千代田「し、してない! してないよ!」

千歳「だったらこっちを向けるはずよね?」

千代田「うっ……!」ビクッ

青葉「まぁまぁ、問い詰めは見てからにしましょう!」

千歳「そうですか?」

青葉「えぇ、詳しい事は見ればわかりますよ」

千代田「え! ちょっと待っ──」

ピッ


――――

提督「次は千代田だな」

青葉「ずーっと姉離れしなさそうですよね」

提督「あの行動力は大井に近いものを感じる」

提督「まぁ、魚雷撃つとか言わないからまだマシな気もする」

青葉「時間の問題ですね!」

提督「(笑って流せないのがツラい……)」

提督「それじゃあ行くぞ――」


――――

提督「ったく、ほら千歳」

千歳「んぅ……」

提督「よっ……と。それじゃおっちゃん邪魔したよ」

「あいよー。また来てくれよな」

提督「勿論。んじゃね、おっちゃん」

ガララッ



提督「さて、千歳をどうするか……」

提督「俺の家は遠いし連れてったらあいつが怒るだろうし普通に送るか――」


ピンポーン

?「はーい」ガチャ

?「千歳お姉~? ……って、なんだ兄さんか」

提督「露骨に嫌な顔をするな。ま、元気そうで安心したよ千代田」

提督「それとちゃんと千歳もいるからな」

提督「今は酔い潰れてるけど」

千代田「え、ちょっと千歳お姉大丈夫なのー!?」

ドタバタドタバタ


提督「よっ……と」

提督「千歳も無事送り届けられたし俺はもう帰るな。邪魔したな千代田」

千代田「え、兄さんもう帰っちゃうの?」

提督「千歳を送りに来ただけだしな」

千代田「折角久しぶりに会ったんだしもう少しゆっくりしていけば……?」

提督「……じゃあ、もう少しだけお邪魔するよ」


千代田「千歳お姉と一緒に飲んでたの?」

提督「あぁ、そうだぞ」

千代田「兄さんは千歳お姉とよく飲むの?」

提督「たまにだな。千歳の方から飲みましょって誘いが来る」

千代田「ふーん……。そうだったんだ」

提督「知らなかったのか?」

千代田「千歳お姉に何しに行くのって聞いても『秘密』って教えてくれなかったんだもん……」

提督「別に秘密にする事でもないのに千歳の奴は何考えてんだか」ポンポン

千歳「んぅ、兄さん……やぁ……」

提督「怒られちゃったか……。ごめんごめん」

千歳「すぅ……」

千代田「…………」

千代田「(なんか、複雑……。なんだろ……)」


千代田「ねぇ、兄さん。お酒飲も」

提督「どうした急に」

千代田「私が飲みたいの! 兄さんお酒強いんだしいいでしょ!」

提督「何でそんなに怒ってるんだよ……。はいはい飲みます飲みますよ」

千代田「ふんっ……!」


提督「それじゃ、乾杯」カツン

千代田「……乾杯」カンッ

提督「んぐ、んっ……ぷは」

提督「そういや千代田とこうして飲むのは初めてだなー……」

千代田「そうだね……」

提督「なーんか見ない内に千歳といい千代田も美人になったな」

千代田「そ、そう……」


提督「千代田は彼氏とか出来たか?」

千代田「っ……! けほっけほっ!」

提督「だ、大丈夫か……?」

千代田「い、いきなり何聞いてくるの!?」

提督「久しぶりに会うし彼氏の一人や二人出来てると思ったんだよ」

千代田「……別に、いないもん」

提督「……意外だな」

千代田「そういう兄さんこそどうなのよ」

提督「……いません」ガク

提督「はぁ……」

千代田「溜め息なんかつかないでよ……もぉ……」

提督「まぁ、いっか。千歳と千代田いるし」

千代田「もしかして兄さんてば酔った?」

提督「かもな。ほら、千代田も飲め飲め~」

千代田「あ、ちょ! 待ってってばぁー!」

――――
―――


千代田「ん~……もう一杯~」

提督「お、おい千代……うおっ!?」

ドサッ

千代田「んぅ……すぅ……すぅ……えへへ……」

提督「寝てやがるし……動けないし……」

提督「はぁ……もういい。諦めてこのまま寝よ……」


――――
―――

ツンツン

提督「んぅ……うぅ……」

ツンツン

提督「んぅ……?」

千歳「おはようございます、兄さん」

提督「あぁ、おはよう……千歳……」ゴシゴシ

千歳「兄さん、随分と千代田が仲が良いようですね」

提督「……ん?」

千代田「んぅー……」ベッタリ

提督「あ……! いや、これは……! お、おい千代田起きてくれ! 千歳を何とかしてくれ!?」

千代田「んぅ、おにぃ……なにぃ……?」

千歳「おはよう千代田。随分と兄さんにベッタリね」

千代田「っ……!? ち、違うの千歳お姉! これはね!」

千歳「まぁ、今はいいです」

千代田「へっ……?」

千歳「兄さんの左側、失礼しますね」

提督「お、おい千歳――」


千代田「あ、ちょ、ちょっと千歳お姉!」

千歳「あら、別に千代田には関係ないでしょう?」

千代田「う、それは……そうだけど……」

千歳「それに、私は兄さんに添い寝をまだしてないんですから」

提督「なぁ、俺の意見は……」

千歳「ありません♪という訳でおやすみなさい」

千代田「なら、私だって……!」ギュ

提督「千代田……!?」

千代田「これはそう、千歳お姉に変なことさせないためだから!」

千代田「それじゃ……おやすみ」

提督「(俺の意見……はぁ……)」

――――


提督「一度でもいいから取り合われてみたいなーと思う」

青葉「実際は居心地悪そうな気もしますけどねー」

提督「確かにそうだろうけどなってみたいんだよ」

青葉「取り合ってると言えば司令官と千代田さんは千歳さんを取り合ってますね」

提督「待て。俺は千歳を千代田と取り合ってるつもりはないぞ」

青葉「あぁ、二人とも取るんですね!」

提督「違うわ!!」

青葉「つまらないですねー。他には何かありますか?」


提督「そういえば千代田とも最近お酒を飲むようになったんだよなー」

青葉「へー、何があったんです?」

提督「いや、ただ最近よく千歳と酒を飲んでるんだーって話したらな――」

千代田『あ、あたしが千歳お姉の分も満足させるから! 千歳お姉とお酒飲まないで!』

提督「って、言われてな。それで、最近は千代田と飲むようになった」

青葉「台詞だけならなんだか官能的な雰囲気がしますねー」

提督「実際は酔った千代田の愚痴聞いてるだけだがな」

青葉「どんな感じなんです? あまり想像できませんけど……」

提督「最初は千歳の事ばかり呟いてる危ない人みたいな感じだったな」


青葉「最初は……ですか」

提督「最近は膝枕しろとかやたらと絡んでくるから少し困ってるんだよ」

提督「膝枕したらそのままぐっすり寝ちゃうしな」

青葉「(むっ……これはグレーゾーンでしょうか?)」

青葉「(はぁ……ホントこの司令官は……)」

提督「でも寝顔を見れて役得と考えてもいいか。よし、次にいくか」

青葉「え、あ、はーい!!」

――――


ピッ

青葉「はい、千代田さんでしたー!」

千歳「そう、最近は千代田が提督の夜の相手をしていたんですね」

千代田「よ、夜って……千歳お姉! 誤解を招くようなこと言わないでよ!」

千歳「あら、私は別にそんなつもりで言ったつもりはないのよ?」

千歳「お酌して軽く言葉を交わすだけでしょう?」

千歳「千代田は夜の相手で何を思い浮かべたのかしら?」

千代田「え、あ……えと、それはその……」アワアワ


青葉「そもそもなんですけど千代田さんは司令官の事が好きなんです?」

千代田「ええっ……!?」

千歳「……そうですね。姉としても知りたいわ、千代田」ニコニコ

千代田「べ、別に私はその……」

千歳「じゃあ私が提督と一緒にお酒を飲むのは問題ないですね」

千代田「そ、それはダメ!」

千歳「どうして?」

千代田「え、えっと……そう! 千歳お姉が変なことされないためなの!」

千歳「別に私は提督になら何されても構いませんよ?」

千代田「わ、私が構うの!」

千歳「困りましたね……」


千歳「千代田、私が提督とお酒を飲むのをダメって言うなら考えがあります」

千代田「な、何……?」

千歳「千代田も一緒に、なら問題ないでしょう?」

千代田「え……?」

千歳「だって千代田は私が提督に何かされない為に提督とお酒を飲むのでしょう?」

千代田「そ、そうだけど……」

千歳「なら千代田も一緒に提督とお酒を飲めば問題ないでしょ?」

千歳「ということで今度は二人で楽しみましょ♪」

千代田「え、ちょっと千歳お姉! 楽しむってどういう事ー!? ねぇ、千歳お姉ー!!」

青葉「(……これは、次に行っておきましょう)」


青葉「次は誰にいきましょうかね~」

青葉「うーん……」

利根「進行役というのも大変じゃのう」

青葉「あ、それじゃ利根さんたちでいきましょうか!」

利根「む、そうか。参るぞ!」

筑摩「楽しみですね」

ピッ


――――

青葉「さぁ、次は利根さんと筑摩さんです!」

提督「あの二人も仲良いよなぁ」

青葉「姉妹艦ですからね」

提督「やっぱりうら――いや、始めるかー」


――――

提督「疲れた……。この旅館、遠すぎる……」

筑摩「利根姉さんに兄さん、窓からの景色とても綺麗ですよ」

利根「本当じゃ! 兄者も見てみるのだ!」

提督「ん……そうか。でもその前にスカートの中見えそうだから利根は落ち着こうな」

利根「なっ……! ど、どこを見ておる!」バッ

提督「いや、見えそうだと――」

筑摩「あ、兄さん。私のも見たいですか?」

提督「はしたないからやめなさい!」

筑摩「は~い♪」


――――
―――

筑摩「私は温泉に入ってきますね」

提督「もう入るのか?」

筑摩「先に入って後はゆっくりしたいんです♪」

提督「そっか。利根も一緒に入ってきたらどうだ?」

利根「我輩はまだ入るつもりはないぞ」

筑摩「そうですか。それじゃあ私は先に入ってきますね」

提督「あぁ、いってらっしゃい」


提督「はぁー……畳はいいなぁ」ゴロン

提督「ほら、利根も寝てみろよ。落ち着くぞ」

利根「……ふむ、そうか。どれどれ――」

ポスン

提督「……おい」

利根「兄者の腹は堅いのぉ……」

提督「そりゃ、力入れてるからな」

利根「なら力を……うむ、それくらいが丁度良い」

提督「いいから頭下ろせ」

利根「嫌じゃ……。ここが……一番……」

提督「利根……?」

利根「すぅ……ん……」

提督「早すぎだろ……。はぁ……」

提督「ま、流石に疲れが……ふわぁ……。俺も……少し寝るか……」

――――


提督「利根とはのんびりお茶でも飲んでみたいな」

青葉「案外ゆっくりしてそうですけど」

提督「暇そうにしてるとカタパルトの整備をしろって言われるんだよ」

青葉「え、司令官が整備してるんです?」

提督「しろと言われたからな」

青葉「利根さんにも信頼されてるんですね」

提督「そうか? 暇にしてたからだと思うんだが」

青葉「カタパルトの整備なんかある程度信頼してなきゃ頼まないと思いますけど?」

提督「そういうものか。そうだったら嬉しいな」

提督「それじゃ次――」

――――


ピッ

青葉「はい、利根さんでした~」

青葉「千歳さん達の後だと何かインパクトが少なく感じますね」

利根「別にインパクトなぞ必要ないじゃろ!?」

筑摩「相変わらずなんですね、利根姉さん」ハァ

利根「その溜め息はなんじゃ筑摩よ!?」

筑摩「相変わらず奥手だなぁ~と思いまして」

利根「ぐうっ……!」グサッ


筑摩「青葉さん、次は私の番ですね」

青葉「えぇ、そうですね」ジトー

筑摩「……? どうかしました?」

青葉「はっ……! いえいえ! それではいきますね!」

青葉「(あとで聞けばいいですもんね! えぇ!)」

筑摩「ふふ、楽しみです♪」

ピッ


提督「それじゃ次は筑摩と行くか」

青葉「筑摩さんは浮かぶんです? お姉ちゃん子ですけど」

提督「うーん、筑摩はそんな苦労しないな」

青葉「そうです? それじゃあお願いします」

提督「了解――」


――――

提督「う……ん……」

ナデナデ

提督「……ん?」

筑摩「あ、起きましたか」

提督「ちく……ま……?」

筑摩「はい」ニコッ

提督「あれ……利根の奴はどうした……?」

筑摩「利根姉さんならお母さん達に呼ばれていきましたよ」

提督「そう……か……」

提督「ったく、あのバカップル……。何で俺達は別の部屋なんだか……」


筑摩「また寝ますか?」

提督「いや……これ以上寝たら夜寝れなくなりそうだから起きるよ」

提督「悪いな。膝枕まで……」

筑摩「私がしたかっただけですから」

筑摩「それに、悪いと思うなら私にも今度してください」

提督「ん、じゃあ今度な」

筑摩「はい、約束ですよ♪」

提督「ふわぁ……それじゃあ俺も温泉に浸かって来るよ……」

筑摩「いってらっしゃい兄さん」

――――


提督「――喉乾いたな」

提督「っと、筑摩とはやっと仲良くなれた感じだなー」

提督「最近は話しかけると笑顔を見せてくれるようになった」

青葉「前から笑顔じゃありませんでした?」

提督「何て言うんだろうなー……」

提督「今まではどこか壁を少し感じたんだよ」

提督「でも最近はそういうのを感じなくなった気がするな」

青葉「なるほど……」


提督「でも……その、なんだ」

青葉「急に歯切れが悪いですね」

提督「仲良くなったのはいいんだが、少し無防備になった……かな」

青葉「無防備……ですか?」

提督「筑摩が秘書艦の時にだ――」

筑摩『この服、足が少し涼しいの』

提督「――と言われたんだが、俺も男だからちょっと反応に困ったな……」

青葉「そ、そうなんですか……」

青葉「(ち、筑摩さんって利根さんが好きなんじゃ……あれ? あれっ?)」

提督「まぁ、あまり深くは考えないでいくか」

提督「さて、次は――」

――――


ピッ

筑摩「やっぱりちょっとはしたなかったかしら」クスッ

利根「ま、まさか筑摩よ……。お主も……」

筑摩「えぇ、提督の事はお慕いしてます」ニッコリ

利根「なっ……!?」

青葉「ななっ……!?」

筑摩「そんなに驚くことでしたか?」

青葉「だって筑摩さんは利根さん一筋じゃ……」

利根「そ、そうじゃ。筑摩は別に提督の事は……」

筑摩「それは昔の事ですよ利根姉さん」


筑摩「でも、その、提督の事を好きになったことを黙っててごめんなさい」

筑摩「利根姉さんの応援すると言ったのにダメな妹ですね……」

利根「…………」

利根「気にするな筑摩よ」

利根「我輩はそんなことを気にする小さな器の持ち主ではない」

利根「提督と既に契りを交わしている、とかだったら分からんがな」

筑摩「そうだったら利根姉さんも契りを交わすときに呼んでますよ♪」

利根「な、何をいっておるのじゃ筑摩!?」

筑摩「何かおかしな事を言いましたか?」

青葉「あ、あのー……」


青葉「ところで司令官を好きになった経緯を聞いてもいいですか?」

筑摩「いいですよ♪」

筑摩「そもそもは利根姉さんなんです」

利根「何!?」

筑摩「だって利根姉さん、人が折角提督との恋のお手伝いをしたというのに出来ないと言って……」

利根「あ、あれはじゃな! その、筑摩の作戦は過激なのが多いのだ!」

筑摩「過激と言われても……それくらい攻めないと他の方に取られてしまうと思ったんですよ」

筑摩「それで、私が姉さんの為に提督と話したりしてるうちに……ですね」

筑摩「お陰で私がミイラ取りがミイラに、という事になってしまいました」

青葉「なるほど……」


筑摩「利根姉さんが動かないなら私が取っちゃおうかしら♪」ボソッ

利根「な、なんじゃと!?」

筑摩「姉さんがやめろと言うなら諦めますけど――」

筑摩「私が動かなくても誰かに取られるかもしれませんよ?」

利根「うぐ、それは……そうじゃが……」

筑摩「姉さんもそろそろ行動に移すべきですよ」

利根「し、しかしじゃな……」

筑摩「一人じゃ出来ないなら私も手伝いますから、ね♪」

利根「何故か嫌な予感しかしないのじゃが……」

筑摩「気のせいですよ、ね♪」

青葉「……次の人参りますね」


――――
―――

間宮「あ、こんにちは」ペコリ

提督「こんにちは間宮さん」

間宮「あらあら、両手に花ですね」

提督「え、えぇ……まぁ、嬉しいことに……」

ビスマルク「ならもう少し喜んでいいのよ」ギリリ

ヲ級「そこはビスマルクに同意かな……」バチバチ

提督「だ、だったらもう少し仲良くしてくれないか……。あと腕が痛いんだけど……」

ヲ級「嫌」

ビスマルク「嫌よ」

提督「…………」

間宮「ビスマルクさんに……えーとそちらの子は……?」


ヲ級「深海棲艦ヲ型空母ヲ級です♪」ビシッ

ビスマルク「貴女にはそんな艦名はついてないでしょう」

ヲ級「でもそれっぽくなかった?」

ビスマルク「全然よ」

間宮「あの、深海棲艦って……」

ヲ級「大丈夫だよ! 私は基本無害だから!」

ヲ級「ね、お兄ちゃん♪」ギュー

提督「常に無害がいいんだけどなぁ……」ポンポン

間宮「……なるほど、そういう事ですか」


ヲ級「それにしても……間宮さんの胸、大きい!」

間宮「お、大きい……ですか?」

ヲ級「私やビスマルクよりも胸が大きいもん……!」

ヲ級「私もそこそこある方だと思ったんだけどなぁ~……」

間宮「そ、そんな……大したものじゃ――」

提督「いいえ、間宮さんのは素晴らしいですよ!!」



ビスマルク「提督……? 貴方は何をいっているのかしら?」ニコリ

ヲ級「お兄ちゃん?」ニッコリ

提督「」ビクッ


間宮「ま、まぁまぁ、落ち着いてください。殿方なんですから多目に見るのも必要ですよ」

間宮「でも、余りその……恥ずかしいので大きな声で言うのはやめてくださいね」

提督「あ、は……はい。すみません……」

ヲ級「(これが、大人の余裕……!)」

ビスマルク「(私もまだまだ、って事ね……。間宮、侮れないわ)」

間宮「ところで何しにこちらに……? お食事ですか?」

提督「あ、そうでした! アイス3つ頂けますか?」

間宮「はい、畏まりました」


間宮「はい、お待たせしました」

ヲ級「ん~? ……?」

ビスマルク「いただきます」パクッ

ビスマルク「やはり間宮のアイスは美味しいわね!」

ヲ級「ねぇ、お兄ちゃん」クイクイ

提督「ん、どうしたヲ級」

ヲ級「これ、どうやって食べるの~?」

提督「あぁ、そうか。ヲ級はアイス初めてか。これはスプーンで――」

ヲ級「食べさせて♪」

提督「え? いや、何で――」

ヲ級「あーん!」

提督「…………」

ヲ級「あ~んーっ!!」ユサユサ


提督「……はいはい。分かった分かった」

提督「ほら、あーん」

ビスマルク「なっ……!?」

ヲ級「あーん♪」パクッ

ヲ級「ん~っ♪おいしいお兄ちゃん! もう一口!」

提督「そうか? 仕方ないなぁ……ほら、あーん」

ヲ級「あーん♪ふふ~っ♪」

ビスマルク「っく……!」


ビスマルク「(考えなさい、ビスマルク!)」

ビスマルク「(私はビスマルク型戦艦のネームシップよ!)」

ビスマルク「(ヲ級になんか負けていられないわ!)」

ビスマルク「(まずは状況の整理よ……!)」

ビスマルク「(既に私はアイスに食べてしまっているから食べ方が分からないという作戦は使えない)」

ビスマルク「(かといって提督に食べさせてと頼むのも……。あぁもう!)」

ビスマルク「(なら、私が取るのは――)」


ビスマルク「提督!」ビシッ

提督「どうしたビスマルク」

ビスマルク「え、えっと……。そう! 提督のアイス、溶けてきてるでしょう」

提督「げ、やべ――」

ビスマルク「ま、待ちなさい、提督」

提督「……?」

ビスマルク「貴方はヲ級にアイスを食べさせてあげてればいいわ」

ビスマルク「その、貴方には私が食べさせてあげるわ!」

提督「はぁ!?」

ビスマルク「い、いいから早く口を開けなさい!」


ビスマルク「ほら、あーん!」

提督「あ、あーん……」

ビスマルク「ど、どうかしら……?」

提督「あぁ、美味しいよ」

ビスマルク「と、当然よ! このビスマルクが食べさせてあげてるのだから!」

ヲ級「ビスマルクだけずるいーっ! 私もあーんってやる!」

ヲ級「お兄ちゃん、あーん!」

提督「あむっ……」

ビスマルク「あ、ちょっと!」


提督「んぐんぐ……。ビスマルクもこれでいいだろ」

提督「ほら、あーん」

ビスマルク「あむ――」

提督「どうだ……?」

ビスマルク「……もう一口」

提督「はいはい、あーん」

ビスマルク「あむっ。……~♪」

提督「(こんなビスマルクは新鮮だなぁ……)」

ビスマルク「あー……って、手が止まってるわよ」

提督「ごめんって。はい」

ビスマルク「~♪」

提督「(なんかかわいい)」


ヲ級「むぅー……」

提督「ほら、あーん」

ビスマルク「あー──」

ヲ級「はむっ!!」

ビスマルク「なっ……!? 何するのよヲ級!」

ビスマルク「私が食べさせて貰ってたのを見ていたでしょう!!」

ヲ級「そんなの関係ないもーん」プイッ

ビスマルク「へぇ、そう」ピキ

ヲ級「何、やる? ビスマルク」ピキッ

ビスマルク「いいわよ。軽い腹ごしらえよ!」

ギャーギャーワーワー

提督「おい、二人とも少し落ち着――」

「このままだと溶けてなくなっちゃいますよ、あなた。はい、あーん♪」

提督「あーん。んぐんぐ――ん? あな……た?」


間宮「えと、その、意外に恥ずかしいものなんですね……」

提督「ま、間宮さん!?」

間宮「あ、ごめんなさい。お嫌でしたか……?」

提督「い、いえ、驚いただけで……」

間宮「そ、そうですか……。良かった」ホッ

提督「それにしてもどうしたんです?」

間宮「一度殿方にあーんってしてみたかったんです」

提督「そうだったんで――」

ヲ級「あー! 間宮さんとイチャイチャしてるー!!」

ビスマルク「なっ、間宮!? 意外なところに伏兵が居たものね!」

間宮「あら、見つかっちゃいましたね。でもその前に――」

間宮「――」ボソッ

提督「え、え……? あの、間宮さ――」

間宮「ふふっ、これ以上は秘密です」

提督「え、ちょ――」

――――
―――

今回は以上です
早くとか言ったのに遅れて申し訳ないです
多忙なので更新がまた日が開くと思います

では

>>597修正
×ビスマルク「いいわよ。軽い腹ごしらえよ!」

○ビスマルク「いいわよ。軽い腹ごなしよ!」

青葉「そろそろ駆逐艦の子達も行きましょうか!」

雪風「人数が多いのです!」

青葉「半分近くはいますからね~」

青葉「さて、それではまずは吹雪ちゃんから参りましょう!」

吹雪「わ、私ですか……!」

吹雪「なんだか緊張してきました!」

ピッ


────

青葉「さて、それじゃあ吹雪ちゃんに行きますよ司令官!」

提督「吹雪か」

青葉「司令官と一番付き合いが長いそうですね」

提督「なんせ初期艦だからな。それなりに長いな」

青葉「色々とありそうですね~」

提督「話すと長くなるしさっさと始めるぞー」


――――

提督「はぁー、寝転がってる時が至福の時……」

バン

吹雪「お兄ちゃん! 部屋くらい片付けたらどうなんです!」

提督「んー、後でなー」ゴロゴロ

吹雪「いつもそういってしないじゃないですか! もう、私が勝手に片付けちゃいますよ!」

提督「んー、任せた」ゴロゴロ

吹雪「もぉ~! お兄ちゃん!!」


ガチャバタン

吹雪「ふん、もう勝手に片付けちゃいます」

吹雪「全く、お兄ちゃんはどうしてあんなだらしないんでしょう」

ガサゴソガソゴソ

吹雪「……って、あれ。なんでしょうこの漫画」

吹雪「少女漫画……って奴ですかね?」

吹雪「へぇー……」パラパラ

吹雪「意外に面白い……続きは……あったあった」

吹雪「…………」パラリパラリ

吹雪「いいなぁ……仲が良くて」

吹雪「(私もお兄ちゃんとこんな風に――)」ポワポワ

吹雪『お兄ちゃん、大事な話ってどうしたんです?』

提督『吹雪、その……俺――なんだ』

吹雪『どうしたんです? はっきりと教えてくださいよ』

提督『……吹雪の事が好きなんだ!』

吹雪『そ、そんなっ! 私達は兄妹で――』

提督『もう我慢できないんだ! 俺は吹雪の事が好きなんだ!』

提督『吹雪……っ!!』

吹雪『そんな! お兄ちゃんダメですぅ!』

────
───


吹雪「って、私はななな何を考えてるんですか!」ブンブン

吹雪「そ、そんな……そんな兄妹で……兄妹で……」

吹雪「お兄ちゃんとキ……って、違うんです! 私はそんな事は!」ブンブンブン

吹雪「そうです。こんなイケない話じゃないんです」

吹雪「私はもっと普通な――」ポワポワ

提督『どうしたんだ吹雪。急に話があるなんて言って……』

吹雪『あの、お兄ちゃん……私ね――』

────
───

ガチャ

提督「さて、片付けますかぁ~……って、何してるんだ吹雪」

吹雪「きゃあぁあああああああ!!」

提督「ど、どうした!?」

吹雪「お、お……」



吹雪「お兄ちゃんのバカぁあああああああ!!!!」ダダダッ

提督「えぇええええ!? ちょ、吹雪何処に行くんだー!!?」

――――


提督「吹雪は真面目だからなー」

提督「もし妹だったら部屋掃除中にHな本とか見つけてあたふたしてる姿を見たいな」

青葉「司令官の薄い本とか案外見つかってたりするんじゃないです?」

提督「ははは、そんなまさ――」

提督「ま゛……まっさかぁー」

提督「まさかあの時……いや、でも吹雪の事だから何か言うはず──」

青葉「し、司令官? 急に顔が青ざめてますけどどうしたんです?」

提督「い、いや。なんでもない! ししし白雪の番に行くぞ!!」

青葉「は、はい!」

――――


ピッ

吹雪「(や、やっぱりあの本って司令官のだったんだ……)」

青葉「うーん、もしかして吹雪ちゃんも司令官のコレクションを見ましたか?」

吹雪「っ……!?」

吹雪「み、見てません! あんな破廉恥な本なんか私は……!」

吹雪「あっ……!!」

青葉「あー、司令官も心当たりあったからあんな風になったんですね」

吹雪「あう……」プシュー

青葉「どんな内容でした?」

吹雪「ノ、ノーコメントです! 早く白雪に行きましょう!!」


青葉「はーい。という訳で白雪ちゃんです」

白雪「(いったい吹雪はどんな本を見たんでしょう……?)」

青葉「気になりますか?」

白雪「えぇ!? あ、いえ……少しだけ」

青葉「だそうですよ吹雪ちゃん」

吹雪「もういいですから進めてくださぁい!!」

青葉「それでは白雪ちゃんでいっちゃいましょー!」

ピッ


――――

提督「次は白雪か」

青葉「復活早いですね。さっきはあんなに深刻そうな顔してたのに」

提督「今は考えないことにした。あと、隠し場所を考え直さねば……」

青葉「そうですか。それではお願いします司令官」

提督「了解――」


――――

提督「うーん……うぅーむ……」

白雪「兄さん。はい、お茶です」

コトッ

提督「おぉー、ありがとう白雪。丁度喉が乾いてたんだ」

提督「ずずーっ。ああー……生き返る」

白雪「宿題の方はどうですか?」

提督「え……? あぁ、順調だよ! 順調!」

白雪「さっきから全く手が動いていませんでしたけど?」

提督「うぐ……!」


提督「ほ、ほら、今までのは休憩さ。休憩!」

白雪「明後日で休み終わりですけどね」

提督「」

提督「そ、そういう白雪は宿題終わってるのか!」

白雪「私もまだですよ」

提督「なんだ、白雪もまだじゃないか」

白雪「でも、私は別に兄さんみたいに全部放置はしてませんから」

提督「なっ……!?」


提督「…………」

提督「……あの、白雪さん」

白雪「何ですか兄さん?」ニコニコ

提督「写させて頂けると嬉し――」

白雪「だ・め・で・す」

提督「そこをなんとか!」

白雪「私がやったら兄さんの為にならないじゃないですか」

提督「……その通りです」カクッ


提督「あー……終わらない……」

白雪「大丈夫ですよ兄さん」

提督「ん……?」

白雪「私がちゃんと教えますから!」

提督「白雪……」




白雪「だから、一緒に頑張りましょ。兄さん♪」

――――


提督「白雪は一緒に宿題とか頑張りたいなーとか思う」

提督「仕事に飽きた時とか頭撫でさせてくれるし癒しだな」

青葉「司令官は……まぁ、あれですよねー」

青葉「夏休みの宿題を最終日に焦って取り組むタイプですよね」

提督「いや、そもそもやらずに海とか山で遊んでた」

青葉「……ソウデスカ」

提督「宿題って言葉が懐かしいな……」

青葉「いつもやってるのも宿題では?」

青葉「期日厳守、誤字脱字厳禁になりましたけど」

提督「言うな。頼むからそれを言うな……」

青葉「それじゃあ次行きましょうか」

――――


ピッ

青葉「頭撫でさせてあげてるんですね~」

白雪「気晴らしになるかと思いましたから」

白雪「それに、私も嫌じゃないですから♪」

吹雪「ず、ずるい……」

白雪「吹雪もお願いすればいいんじゃないの?」

白雪「司令官ならきっと喜んで撫でてくれますよ」

吹雪「そ、そうかな?」

白雪「だから吹雪も勇気を出さないと、ね」

吹雪「う、うん!」

白雪「(でも、ちょっとだけ不安かなぁ……)」


青葉「さて、次は初雪ちゃんですよー!」

初雪「……眠い。おやす――」

青葉「いやはや、初雪ちゃんも行動力ありますねー」

初雪「え……?」

青葉「まさか司令官に――って、これは楽しみとして残しておかないとですね」

初雪「えっ、あっ、まっ……!」

青葉「はい、スタート♪」

ピッ


――――

提督「次は……初雪か……」

青葉「はい……って、どうかしましたか?」

提督「いや、なんでもない」

青葉「そうです?」

提督「そうだ。それじゃあ始めるぞ」


――――

提督「なぁ、初雪ー」

初雪「何……お兄ちゃん」

提督「初雪って料理出来るか?」

初雪「料理……?」

提督「まぁ、無理か。忘れてくれ」

初雪「……」

初雪「私だって本気を出せばやれるし……」

提督「そうか? よーし、じゃあやってみてくれ」

初雪「……わかった」


初雪「……ただ、切るだけ……」

トントントント――

初雪「痛っ……! ……マジ痛い」

提督「だ、大丈夫か初雪!?」

初雪「いたい、治したい……ひきこもる」

提督「こら、ひきこもるな……というよりどこにこんな力が……!」

初雪「ひ、ひきこもる……っ!」

提督「その前に傷の手当てだ……!」グググ


提督「ほら、消毒してあげるからこっちにおいで」

初雪「……うん」

提督「消毒液……消毒液……」

初雪「消毒液、嫌。なら唾とかつけるから……いい」

提督「なら、舐めるぞ」

初雪「……お兄ちゃん、変態」

提督「冗談だ。って、ガチで引くな」

初雪「やだ。今……変態の目だった」

提督「してないからな。はい、終わったよ」

初雪「ん……」


提督「にしてもやっぱり出来ないんじゃないか」

初雪「今日は……調子と経験値が足りなかっただけ」

提督「じゃあこれから経験値稼ぎか」

初雪「ん……。でも、明日から本気だす……」

初雪「だから、期待してて」

提督「ん、楽しみにしてる」ポンポン



初雪「ありがと……がんばる……」

――――


提督「青葉、問題だ」

青葉「突然ですね。なんです~?」

提督「顔を真っ赤にしている。『す』から始まる言葉。おそらく二文字。どういう場面だと思う?」

青葉「す、す……。す……?」

青葉「……って、告白されたんですか!?」

提督「いや、されてはない。途中で初雪がどっか行っちゃったし」

提督「まぁ、やっぱり告白だよなぁ……」

提督「どうしようか……」

青葉「……あの、全員分終わったら考えませんか!」

提督「……そうだな。一旦保留にしよう、うん」


青葉「しかし、行動力ありますねー」

提督「そうだな……」

青葉「胸の辺り押さえてどうしました?」

提督「今後の事を考えたら胃が痛くなってきた……」

青葉「深海棲艦じゃなく青葉達が原因で倒れるとかやめてくださいね」

提督「わかってる……。いつつ」

青葉「それに今からそんなんじゃたぶん大変ですよ?」

提督「ん……。次……行くか」カクッ

――――


吹雪「え、えぇ!? は、初雪!?」

白雪「こ、告白したの……?」

初雪「う、うぅ……恥ずかしい……引きこもる」

深雪「はいはいストップストップー!」

初雪「う、うぅー……」

叢雲「あの初雪が……ねぇ」

初雪「引きこもりたい……」

白雪「ダメですよ」

初雪「うぅ……」


深雪「初雪もやるときはやるんだなー」

白雪「まさか先を越されちゃうなんて……」

初雪「部屋の隅……逃げる」

叢雲「初雪……! って、本当に部屋の隅で体育座りしてるわね……」

深雪「そのうち復活するんじゃない?」

青葉「それじゃあ続きといきましょうか!」

深雪「ぃよーし! 深雪様の出番だな!」

青葉「スタートです!」

ピッ


――――

提督「はぁ、次は深雪か……」

提督「深雪……深雪……」

青葉「どうしました司令官?」

提督「ん、あぁ、何でもない」

提督「それじゃ……いくか――」


――――

提督「今日は深雪の体育祭。今年はどうなるやら……」

提督「さて、深雪の競技はそろそろかー」

提督「騎馬戦……何故男子じゃなく女子なんだ……?」

提督「って、そんなこと言ってる間に始まったか」

深雪「ぃよーし! 行っくぞぉー!」

深雪「深雪さま一番乗りぃ! 敵はどいつだぁ?」

深雪「よぉしっ!」

提督「……我が妹ながら凄いな。獅子奮迅……一騎当千だな」

提督「よし、そろそろ戻るか。深雪を待たせるわけにはいけないし」


――――
―――

深雪「えーっと、兄貴兄貴……兄貴は――」

提督「おーい、深雪ー! こっちだー!」

深雪「兄貴ー! 深雪さまの活躍、見てくれたかー?」

提督「(ちょっと嘘ついてみるか)」

提督「……悪い、見てなかった」

深雪「そ……そっか」シュン

提督「……なんてな。俺が深雪の活躍を見ないわけないだろー!」

提督「ほれー、わしゃわしゃー!」


深雪「ち、ちょっと! 何すんだよー……!」

提督「全く、そんな寂しそうな顔して可愛いなぁ」

提督「ちゃんとこの目で深雪の勇姿は見てたぞー!」

深雪「っ……! からかったな兄貴!」

深雪「食らえ! 深雪スペシャル!!」

ドゴッ

提督「っふ……!?」

ドサッ

提督「わ、悪かった……」ピクピク

深雪「ふんっ、兄貴のバーカ!」

――――


提督「深雪は元気だよな」

青葉「元気が有り余ってるって感じですよね」

提督「だからこそ行動力もあるのかもなぁ……」

青葉「行動力? ……何がです?」

提督「いやー、告白」

青葉「深雪ちゃんにもですか!?」

提督「あぁ」


青葉「その割りには動揺してませんね」

提督「あんまし実感というか曖昧なんだよ。さっき思い出したからな」

青葉「思い出したって……忘れてたんです?」

提督「違う違う! そういう訳じゃ……いや、でも結果論としては――」

青葉「……?」

提督「告白された後深雪に頭を殴られてな。まだ記憶が曖昧なんだよ」

提督「たぶん恥ずかしかったんだろうなー」

青葉「殴られたって大丈夫なんです……?」

提督「今の俺を見て何処かおかしいところはあるか?」

青葉「ないですね」

提督「だろう?」

提督「それじゃあ次の叢雲だが――」

――――


青葉「っとと、少し行きすぎちゃいまし――」

吹雪「み、深雪!? 司令官に何してるの!?」

深雪「い、いやぁ……恥ずかしくなっちゃってつい――」

吹雪「そうじゃないです!? 告白って――」

深雪「んもぅ、うるさいなぁ。というより司令官の心配したげなよ……」

深雪「そもそも告白ったって、アタックするチャンスが一番あったのは吹雪だぜ」

吹雪「うっ……!」グサッ

深雪「それを恥ずかしいから~とか、私なんかが~とか言って動かなかったのは誰だー?」ジトー

吹雪「ひうっ……!」グサグサッ

叢雲「そこら辺にしておきなさい深雪。吹雪が立ち直れなくなるわ」


吹雪「うぅー! こうなったら私だって司令官に告白――」

初雪「吹雪……きっと出来ない」

吹雪「何で……!?」

叢雲「復活したのね、初雪……」

深雪「まぁ、無理だろうな。な、磯波」

磯波「え!? わ、私はノーコメントで……」

吹雪「み、味方はいないんですか……」ズーン

叢雲「残念だけどいないわね」

吹雪「そんなぁ……」


深雪「だって、考えてみろよ」

深雪「吹雪が告白しようとしたら――」

吹雪『し、司令官……!』

吹雪『あの、あのあの……私、司令官の事!』

吹雪『えと、あの、その……やっぱり何でもないですー!!』

深雪「――って、なるだろ?」

初雪「容易に想像出来る……」

吹雪「うぅ……否定できない……」ガクッ


叢雲「というよりそろそろ私の番に行って欲しいのだけど」

青葉「まだまだ後ろに控えてますもんね」

青葉「じゃあ叢雲ちゃんも行きますか」

磯波「どきどき……どきどき……」

叢雲「何で磯波が緊張してるのよ……」

青葉「スタート!」

ピッ


――――

提督「それじゃあ次の叢雲だが……って、何難しい顔してるんだ青葉」

青葉「え!? いえ、何でもないですよ! あははー!」

青葉「(まさか駆逐艦の子達も行動に移してただなんて……)」

青葉「(青葉も負けていられません!)」

提督「……? 勝手に始めてるか――」


――――

コンコン

叢雲「……いいわよ」

提督「気分はどうだー?」

叢雲「ちょっとだるいだけよ」

提督「そうか。辛いなら言ってくれよ?」

叢雲「私より兄さんの方が心配よ」

提督「どうしてだ?」

叢雲「料理、出来ないでしょう?」

提督「ははは……確かに普段叢雲に任せてるから自炊が大変だよ」


提督「じゃあもう暫くこのままだな」

叢雲「はぁ!? 何いっ――けほっけほっ!」

提督「大丈夫か?」

叢雲「だ、誰のせいよ……」



叢雲「まぁ、心配してるって気持ちは伝わったわ……ありがと」

――――


提督「叢雲にはよく怒られた。いや、怒られるが正しいか」

提督「今でもよくダメ出しされるな」

青葉「どんなダメ出しです?」

提督「書類の記入漏れがあるとか――」

青葉「なんか普通で――」

提督「寝癖があるとか上司なんだからもっとちゃんとしろとか言われるな」

青葉「ん……?」

提督「どうした?」

青葉「い、いえいえ! 何でもないですよ!」

青葉「(まさか叢雲ちゃんも……?)」


提督「あとは……いつだったか過労でぶっ倒れた時は助かったよ」

青葉「あー、あの時は大変でしたね司令官!」

提督「騒動拡大させた主犯格だろお前は!」

青葉「青葉はただ司令官が倒れたって皆に知らせただけですよ」

青葉「まぁ、あんな騒ぎになるとは予想外でしたけど」

青葉「……それで?」

提督「……それでって何だよ」

青葉「叢雲ちゃんの看病ですよ」

提督「聞いてどうするんだよ」

青葉「面白そうじゃないですか」

青葉「(それに気になりますし……)」

提督「別に普通だったぞ」

提督「仕事しようとしたら寝てろと怒られ、体調管理をしっかりしろと怒られた」

提督「叢雲にも心配されてるんだな……って思ったな」

青葉「誰だって司令官の心配しますよ。しつこいですけど無茶は止めてくださいね」

提督「……流石にあんな騒ぎは御免だし気を付けるよ」


青葉「他には何かありますー?」

提督「叢雲にはメイド服着てもらうのもいいかもなぁ」

提督「絶対に着てもらえないだろうけど」

青葉「でも確かに似合いそうですね」

提督「さて、それじゃ次に行くか」

青葉「はーい」

――――


ピッ

深雪「何だかんだ言いつつ叢雲も司令官の事気にかけてるんだなー」

初雪「叢雲……意外にやる……」

叢雲「ち、違うわよ! 私は別に……!」

叢雲「司令官がいつまでもだらしないのがいけないのよ!」

白雪「それってつまり司令官の事を普段から見てたって事だよね?」

叢雲「っ……!」

青葉「おぉー、真っ赤ですね~! と、ここで一枚ぱしゃりと」

叢雲「って、何撮ってるのよ!?」

青葉「貴重な場面でしたので残そうと思って」

吹雪「確かに叢雲がこんなに顔真っ赤にするなんてないですもんね」

叢雲「だからって撮って良い訳ないでしょう!」

初雪「どうどう……諦めも、肝心」

深雪「良いじゃんさ。司令官に見られてないんだからさー」

叢雲「……。ま、まぁ、そうね」

青葉「それでは青葉は進行役に戻りますねー!」



叢雲「(メイド服……。今度用意してみようかしら)」


青葉「はい、それじゃあ吹雪型もラスト。磯波ちゃんです!」

磯波「は、はい!」

白雪「緊張しすぎじゃないかな……」

磯波「で、でも……」

青葉「あまり緊張しすぎても大変ですよ?」

青葉「それではどうぞー」

ピッ


――――

提督「磯波か……」

提督「うん、大丈夫。傷は癒えた……癒えたんだ……!」

青葉「司令官? どうしました?」

提督「きっと大丈夫……大丈夫!」

提督「よし、行くぞ!」


――――

提督「……」パラリパラリ

磯波「……」ジー

提督「ん?」

磯波「……!」サッ

提督「(何だ……?)」

提督「……」パラリパラリ

磯波「……」ジー

提督「……」

提督「……磯波」パタン

磯波「は、はい!」

提督「さっきから視線を感じるんだけど何の用だ?」

磯波「えと、あの! お兄ちゃんにお願いがあるんです!」

提督「お願い?」


――――
―――

提督「(と、言われるまま公園に来たけど何するんだ……?)」

磯波「あの、見ててくれますか……?」

提督「見るって何をだ?」

磯波「あの、逆上がりの練習……です」

磯波「お兄ちゃんが見ててくれたら出来る気がして……」

提督「分かった。ちゃんと見てるから頑張れよ」ポンポン

磯波「……! 頑張ります!」


磯波「(お兄ちゃんが見てる……私も頑張らなきゃ……!)」

磯波「(でもでも、今までは出来なかったし……)」

磯波「(……ううん、ダメ。やらなきゃ!)」

磯波「……ていっ!」

クルッ

磯波「っ~♪ 出来ました!!」

提督「やったな磯波!」

磯波「はい! お兄ちゃんのおかげです!」

提督「あー、でもその……」

磯波「どうかしましたお兄ちゃん?」

提督「逆上がり……いや、鉄棒するときはスカートじゃない方がいいと思うぞ」

磯波「……はい?」

磯波「……」

磯波「……」

磯波「ひゃああぁっ!!?」


提督「その、練習の前に着替えるよう言わなかった俺も悪かっ――」

磯波「(見られた……見られた……)」

磯波「(お兄ちゃんに見られた~っ……!!)」

磯波「(どうしようどうしよう! 今日のは可愛いやつだったっけ!?)」

提督「でもあんま見てな――って、何してるんだ磯波!?」

磯波「はわぁ!? えと、あのあの――」

ボフン

磯波「あぅ~……」

――――


提督「磯波には……あー、うん」

青葉「急に元気がなくなりましたね……。どうかしたんです?」

提督「聞いてくれるか……?」

青葉「何で泣きそうになってるんですか」

提督「磯波にな――」

磯波『あの、……提督って、彼女いますか?』

提督「――って、聞かれたんだ」ズーン

青葉「そういえば司令官って……」

提督「――ないよ」

青葉「司令官?」

提督「いないよ! 彼女なんかいないよチクショー!!」

青葉「」


提督「同期の連中とか後輩だって何か『ケッコンしたぜー!』とか連絡してきやがって!」

提督「結婚の前に彼女すらいない奴の事も考えろよクソォー!!」

提督「手紙送ってきても最初で読む気失せるしうぁあああ!!」

青葉「あの、司令官」

提督「はぁはぁ……何だよ」

青葉「その手紙はどちらに……」

提督「そこの机の二段目の引き出しの中だよ」

青葉「……これですか。ふむふむ――」

青葉「(やっぱり……。艦娘とケッコンカッコカリしたって報告ですね。まさか気付かないなんて……)」

提督「あー、もう次行く! 次行くぞ!」

青葉「え、あの磯波ちゃんについては――司令官? 司令官ー!!」

――――


ピッ

青葉「はい、磯波ちゃんでした」

磯波「あ、あう! やっぱり提督の事、怒らせちゃいましたか!?」

磯波「しょぼん……」

深雪「あれは怒らせたというかは傷を抉った感じじゃ……」

磯波「う、うぅ……えと、じゃあ……じゃあ――」

磯波「わ、私が提督の彼女になれば!!」

叢雲「落ち着きなさい磯波」ペチッ

磯波「はうっ……!」


深雪「というよりなんで提督に彼女いるか聞いたのさ」

磯波「だ、だって……彼女さんがいるか……気になったんだもん……」

初雪「そもそも軍人……。出会い少ない」

青葉「それに加えてかなり鈍感ですしねー。司令官には失礼ですけど絶対に彼女なんか出来ませんよね」

白雪「あのー、ところで吹雪知りませんか……?」

青葉「えーと、あー……。あそこで落ち込んでますねー」

吹雪「うぅ、磯波まで行動に移してる……」ドヨーン

初雪「場所、取られた」

叢雲「そういう問題なのかしら……」

青葉「……続きいきましょうか」

今回はここまでです
やっと全体の約3分の1…いつ全員終わるやら

この話終わらせないと投下できないのにどんどん地の文エロとネタが膨らんで書き溜めてる場合じゃない…



それではまた


青葉「さて、お次は綾波型!」

青葉「という訳で綾波ちゃんです!」

綾波「やっと来ました~!」

朧「凄い元気だね……」

曙「それだけ楽しみだったんでしょ」

青葉「それではいきますよー!」

綾波「は~い!」

ピッ


――――

提督「はい次、綾波!」

青葉「そんなに彼女居ないのかって聞かれてダメージ受けますか」

提督「いくら職業上出逢いが少ないとはいえやっぱり欲しいものなんだよ……」ガクッ

提督「はぁ……見合いとかしてみようかなぁ」

青葉「それはダメです!!」

提督「何故だ」

青葉「え、あ、えと……とにかくダメです! それと磯波ちゃんへの印象も話してください!」


提督「あー……そういえば磯波については話してなかったな」

提督「磯波は……大人しい子だよな」

提督「たまに暴走、というかパニックになったりしてるけれども」

青葉「吹雪ちゃんみたいに慌てさせたい感じです?」

提督「いや、逆にこっちが慌てる事になりそうな気がするから慌てさせたりはしたくないな」

青葉「返り討ちに遭う。そんな感じですかね?」

提督「そうだな……。うん、あれは──まぁ、いい。綾波をやるか」

青葉「はーい!」


――――

?「――ゃ――ん。――すか――!」

提督「ん、むにゃ……すぅ……」

?「困り――た。でも起こさ――」

?「あ、そう――耳元――近づ――囁けば――」

提督「んぁ……すぅ……」

?「ふふ、気持ち――に寝て――ね」


綾波「ふふ、気持ち良さそうに寝てますね」

提督「う、うぅ……ん……」

綾波「そーっと、そーっと~」

提督「(何だ……? 綾波の声が……)」

綾波「せーのっ!」

綾波「お兄ちゃーん、起きてくださ~い」ボソッ

提督「っ……!」ガバッ

綾波「あ、起きました~!」

提督「はぁ……はぁ……。お、おはよう綾波」

提督「(何だ今の感覚は……)」

提督「(ま、まるで電流が流れたような……)」

綾波「お兄ちゃん?」

提督「あ、あぁ! えと、朝ご飯にしようか!」

綾波「はーい!」


綾波「いっただっきまーす!」

提督「いただきます」

提督「あー、やっぱり綾波の料理はうまいな~」

綾波「えへへ、ありがとうございまーす♪」

提督「もうお嫁さんに欲しいくらいだよ」

綾波「じゃあ私がお兄ちゃんのお嫁さんになります~!」

提督「なら、綾波が大きくなった時が楽し――」

――――


青葉「ストップ!!」

提督「――っと、どうした青葉」

青葉「綾波ちゃんをお嫁さんにしたいって所が気になったので」ニコニコ

提督「待て、落ち着け。落ち着いてくれ」

提督「綾波は料理上手な良いお嫁さんになるだろうと思ったんだよ」

提督「まぁ、綾波みたいなお嫁さんも楽しいだろうな……」

提督「嫁、彼女……はぁ、周りが羨ましい。くそぅ……」

青葉「急に落ち込まないでくださいよ」


青葉「じゃあ次は普通の質問でー……綾波ちゃんで何かありますか?」

提督「綾波が秘書艦だった時に耳元で囁かれたんだがアレはヤバいな」

青葉「ヤバい、ですか」

提督「こう、背筋がゾクゾクっとしてな」

青葉「なるほどなるほど~……」

青葉「(……もしかして――)」

青葉「司令官、ちょっとそのままでお願いします」

提督「ん? 何するんだ?」

青葉「大丈夫です。すぐ終わりますから前を向いててください」

提督「わかった」

青葉「それじゃあいきますね!」

提督「あ、あぁ」



青葉「しれいか~ん♪ふーっ」


提督「っ……!」ビクビクッ

青葉「あ、やっぱり」

提督「い、いきなり何をするんだ!?」

青葉「司令官って耳が弱いんですね♪」

提督「誰だって耳元で囁かれたら驚くだろ!」

青葉「まぁまぁ、いいじゃないですか♪続きを行きましょー!」

提督「こら待て青――」

――――


ピッ

綾波「あ~! 提督は耳が弱いんですね!」

青葉「そうみたいです! 綾波ちゃんナイスです!」

綾波「えへへ、やりました~!」

千歳「(耳ですか。なるほど……)」

愛宕「(これからは耳を狙えばいいのね~♪)」

陸奥「(お姉さん良いことを聞いちゃった♪ふふっ)」



敷波「ねぇ、何か一部の人が恐いのは気のせい……?」

綾波「んー、そうかな?」

朧「ちょっと提督に同情します……」


綾波「でも、提督のお嫁さんかぁ~! なりたいなぁ~」



比叡「(司令のお嫁さん……)」

伊勢「(提督のお嫁さん……)」

瑞鶴「(提督さんのお嫁さんかぁ……)」

天龍「(提督のお嫁さんか……)」

『結婚して……それで──』



『っ……!』ボフン!



ヒ、ヒエイオネエサマ!?
ドウシタイセ。ユゲガデテルゾ
ズ、ズイカク…? ドウシタノ…?
アラアラ、テンリュウチャンテバ…ナニヲソウゾウシタノカナ~?

武蔵「流石は綾波だな。あっという間に4人落とすとは」

大和「武蔵、別に綾波ちゃんが何かした訳じゃないと思うのだけど……」


――――
―――

磯波「あの、私ってそんなに暴走してますか……?」

初雪「ん……」スッ

磯波「……? 何で鏡を私に……?」

初雪「……失敗」

叢雲「初雪、そんなんじゃ伝わらないわよ」

深雪「さっき司令官の彼女になるって言うんだから充分暴走してるよ……」

磯波「はうっ……!」

白雪「もう少し冷静になろう? ね」

磯波「はい……」


青葉「なんかダメージ受けた人が増えましたねー」

敷波「だいたい自爆だけどね」

青葉「敷波ちゃんは無事ですか」

敷波「あたしは別に……可愛くないし。司令官だって……」

綾波「そんなことないよ~! 敷波は可愛いよ!」

敷波「でもさ――」

青葉「はいはいいきますよー!」

ピッ


――――

提督「次は敷波だな」

青葉「司令官」

提督「ん、どうした青葉」

青葉「頭が痛いです」ジトー

提督「あんな事してくるからだろう……」

青葉「ただ耳にふーってしただけじゃないですか!」

提督「とにかく今度耳に悪戯したら怒るからな」

提督「(あー、ドキドキした……。青葉のいう通り耳が弱いのか……?)」


――――

提督「あー、炬燵の拘束力ってやばいなー」

提督「そう思わないか敷波~」

敷波「え、あぁ、うん。そうだね」

提督「……敷波~」

敷波「なに~?」

提督「……言いたいことがあったら言ってくれると、助かる」

敷波「べ、別に言いたいことは……! えっと、えと……」

敷波「……」


敷波「あ、あのさ……」

敷波「兄貴さー、前から言いたいことがさ、あるんだけどさー」

提督「な、何だ……?」

提督「(まさかついに敷波にも思春期が……)」

提督「(よくよく考えてみれば最近も――)」



提督『おーい敷波ー!』

敷波『なんだよー。あたしも忙しいんだけど』

提督『す、すまない』


提督「(――とか)」


提督『しーきっなみー!』

敷波『何? 用がないならいちいち呼び出さないでよ』


提督「(――とか言われて少し壁を感じるんだよなぁ……)」


提督「(あぁ、敷波も兄離れ……キモいとかウザいとか無視されるのか……)」

提督「(成長の証だし嬉しいけど寂しいような悲しいような……)」

提督「(ついに敷波にないがしろにされる時が来たのか……)」

敷波「えと、文句とかじゃないよ?」

提督「え、ホント?」

敷波「うん、ホント。だからそんなこの世の終わりみたいな顔しなくていいよ」

提督「本当か!」

敷波「……でも、いいや。言うのやっぱやーめた」

提督「え?」

敷波「言うのやめたのー」

提督「いや、教えてくれよ! 気になるじゃないか!」

敷波「嫌。じゃ、散歩してきまーす」

提督「え、敷波? 敷波ー!?」

――――


提督「敷波は最近態度が冷たいんだ」

青葉「……話を聞きましょうか」

提督「あれは浦風達がここに来たときだったかな」

提督『今度新しく着任する子はどんな子だろうかなぁー』

提督「と、呟いたんだ」

青葉「司令官が悪いです」

提督「え?」

提督「俺が悪い?」

青葉「はい、司令官が悪いです」

提督「100%?」

青葉「100%です」

提督「まだ話の途中なんだが……」

青葉「途中でもなんでも司令官が悪いです」

提督「……。まぁ、そういったら見事に機嫌を損ねて――」

敷波『きっと可愛い子でしょうね、ふん!』

提督「――と言われてな」


青葉「じゃあ逆に聞きますけど、青葉達が司令官以外の男性に会うのを楽しみにしてたらどう思います?」

提督「……嫌だな。とても嫌だ」

青葉「それと同じことですよ……って司令官?」

提督「あぁ、でも俺みたいな最低な奴よりいい男なんか世の中ごまんといるもんな――」

提督「あぁ、そうだそうに違いない。俺みたいなクソ提督なんかより──」

青葉「あの、しれいかーん? しれーかーん!」



青葉「しれーかーん!!」

提督「はっ……!」


提督「えーっと、あぁ、敷波の話だったな。別に敷波だって十分可愛いと思う」

提督「MVP取った時なんか褒めて欲しそうにこっちに駆け寄って来て……途中で我に返って逃げちゃったけど」

青葉「褒めたんです?」

提督「あの時は憲兵とかに厳重注意されてたからなー。撫でたりはできなかった」

提督「あー、頭撫でたかったなぁ……あとほっぺとか弄りたかった」

青葉「司令官、厳重注意って何したんです」

提督「え? き、気にするな。大したことじゃない!」

青葉「大したことじゃないなら厳重注意は貰いませんよね?」ニコニコ

提督「……」

提督「続き、行こうか!」

青葉「あ、ちょっと司令官ー!!」

――――


ピッ

武蔵「ほう、提督の奴も我々に対してそれなりの感情は持っているようだな」

青葉「お、そういえばそうですね!」

敷波「え、気づいてなかったの?」

青葉「あの時は司令官の凹み具合が凄かったので」

大和「でも提督はどちらかと言うと、まだ親心とかの方が強い感じでしょうか?」

武蔵「何、そこは攻めて崩していけばいいだろう」

綾波「はい、私も敷波にも負けていられません!」

敷波「何であたしに闘争心を燃やしてるのさ!」

綾波「だって羨ましいなぁ……可愛い、って」

青葉「良かったですね。ちゃんと司令官に可愛いって思われてますよ!」

敷波「う、あう……」


敷波「そ、それより! 厳重注意って何やったんだよあの司令官」

青葉「青葉が聞いても司令官ってば教えてくれないんですよねー」

曙「むしろ青葉だから余計に言いたくないんでしょ……」

青葉「そんなに青葉に言いたくないですかねー?」



艦娘一同「「言いたくない」」



青葉「……」

青葉「な、なんだか腑に落ちませんが続きを行きましょうかねー!! あー、司会進行役も大変ですねー!!」

敷波「相変わらずタフだね青葉」



神通「(厳重注意……。もしかしてあの事ででしょうか……?)」


朧「次は朧の番だね」

漣「およ、朧がそんな楽しみにしてるなんて珍しいね」

青葉「(え、いつもと同じように見えるんですけど)」

朧「どうなるのかは楽しみだからね」

漣「ありゃ、ホントに楽しみにしてたんだ」

朧「やっぱり適当だったんだね」

漣「朧の考えてるの分かるのはご主人様くらいだよ」

青葉「え、えーっと、それじゃあ行きますね!」

ピッ


――――

提督「朧か」

青葉「青葉は未だに何考えてるのか分かりません」

提督「俺もだいたいしか分からないなぁ……」

青葉「分かる時点で凄いと思いますけど」

提督「指揮する立場だし多少は分からないとダメだろ?」

青葉「(肝心な所は気づいてくれませんけどね)」

提督「んじゃ、やるぞ」


――――

朧「ねぇ、お兄ちゃん」

提督「どうした朧」

朧「いつまで頭撫でてるの?」

提督「朧が嫌って言うまでかな」

朧「……じゃあもう少し」

提督「ん、ありがと」ナデナデ

朧「ん……」

提督「どうした?」

朧「もう少し、右を撫でて」

提督「そんな変わるか? ここら辺か?」

朧「うん、気持ちいい……」

提督「そっか」


朧「ねぇ、お兄ちゃん」

提督「どうしたー?」

朧「朧は役に立ってる?」

提督「んー、こうして頭を撫でさせてくれて心が癒されて大助かりだよ」

朧「本当……?」

提督「本当」

朧「ならい――ふわぁ……」

提督「眠いか?」

朧「ちょっとだけ……。でも大丈夫だから」

提督「いいよ。このまま寝ていいよ」

朧「じゃあ、少し……だ……け……」


朧「すぅ……すぅ……」

提督「ぐっすり寝てるなぁ」

提督「相変わらず寝顔もかわいいなぁ」

提督「ふわぁ~……」

朧「ん、んぅ……」

提督「何だか眠くなってきたし……このまま……」

提督「おや……すみ……」

――――


提督「朧は少し不思議な感じだけど落ち着くなぁ」

提督「膝の上に乗せてると自然と眠くなるんだ」

提督「いつだったか忘れたけど俺も一緒に寝ちゃってな……」

青葉「むぅ、その瞬間を写真に納めたかったです」

提督「何考えてる、青葉」

青葉「別に悪用とかしませんよ! ただ、その……」

提督「その……?」

青葉「な、何でもないですよ!」

青葉「(司令官の寝顔を眺めたい、だなんて言えるわけないじゃないですか……!)」


提督「あ、そうだ」

青葉「……どうしましたー?」

提督「確か島風と雪風を撫でた後だったか。朧にこんな事を言われたんだ」

朧『……提督。朧、誰にも負けません。だから、頑張る』

提督「あんな朧は始めてみたよ」

青葉「(朧ちゃんも、ですか……)」

提督「まぁ、朧だけじゃないけど、気合い入れるのも程ほどにして欲しいな」

提督「遠征とか海域攻略とか気合い入れすぎて……あー、そのー……」

青葉「……?」

提督「まぁ、なんだ。あまり無茶はしないで欲しいんだよ」

青葉「みんな分かってますよ」

青葉「でも譲れないものだってあるんです!」

提督「……はぁ。それはいいけど無茶はするなよ?」

青葉「それは……まぁ、みんなと相談ですね♪」

提督「……続き、やるか」

――――


ピッ

漣「誰にも負けない、ねぇ……」

朧「う……」

敷波「朧って意外に負けず嫌いなところあるからねぇ」

綾波「朧にも負けませんよ!」

朧「うん、朧も誰にも……誰にも、負けないよ」

曙「燃えてるわね……」

漣「んー、楽しくなりそう!」


青葉「次は――あっ……」

曙「……な、何よ」

漣「ま、言いたいことは分かるよねー」

青葉「見ます?」

曙「見るに決まってるでしょ!」

青葉「仲間外れは嫌ですもんね! あ、先に言っておきます。漣ちゃんは御愁傷様です」

漣「え、何で?」

青葉「合掌」パンッ

漣「え、ちょっと青葉ー!?」

ピッ


――――

提督「あ、曙か……」

青葉「始める前からそんな顔しないでくださいよ」

提督「とはいってもなー……」

提督「もしバレたらさらに嫌われるだろ……」

青葉「大丈夫です。青葉はバラしませんよ!」

提督「……」

青葉「な、何ですかその疑惑の目線は!」

提督「……まぁいい。始めるぞ」


――――

提督「曙ー、入るぞー」ガチャ

曙「えっ……」

提督「……」



提督「わ、悪い! 着替えを覗くつもりじゃ――」

曙「く、クソ兄貴! 変態!!」ビュン

提督「ごふっ……!」



――――
―――

提督「はぁ……。また怒らせてしまった……」ガクッ

提督「何故こうもタイミングが悪いんだ。にしても辞書は痛――」

提督「ん? なんだこのノート」

提督「……」

提督「……気になる」

パラパラ

提督「えーっと……何々――」


曙『今日はお兄ちゃんがアイスを買ってきてくれた』

曙『あたしの好きな味だった。素直に嬉しかった』

曙『でも、私はいつものようにクソだの酷いことをいっちゃって』

曙『謝ろうとしても恥ずかしくてついまた酷いことを言って――』



提督「……」パタン

提督「ど、どうやら俺は見てはいけないものを見てしまったようだ」

提督「でも、そっか……。嫌われてはないのか。良かったー……」

「――るのよ……」

提督「ん?」クルッ


曙「ッ――」ゴゴゴゴゴッ

提督「あ」

曙「そのノート……見たわね?」

提督「あ、曙……!」

提督「こ、これはその……偶然あったというか――」

曙「この……クソ兄貴ぃいいいい!!!!」

提督「待て曙! 話せばわかる!」

曙「問答無用よ!!」ガッ

提督「六法は不味い! 六法は――ぎゃあぁああああああああああああ!!!!」

――――


提督「曙はあれだな」

提督「普段は兄の事を嫌いとか言ってるけど本当は兄の事が好きで素直になりたい妹だといいな」

青葉「そうですかクソ司令官♪」

提督「上司に向かって何言ってるんだ、青葉?」グリグリ

青葉「じ、冗談です! 冗談ですからぁ!」ジタバタ

提督「はい、お仕置き終わり。大丈夫か?」

青葉「うぅ、痛いです……。なんで青葉だけ怒られるんですか!」


提督「お前には別に何もしてないだろ」

青葉「……。その口ぶりだと曙ちゃんには何かしたんですね」

提督「うっ……!」

提督「べ、別に何もしてないぞ……」

青葉「こっちを見ていってください」

提督「……」

青葉「司令官?」ニコニコ

提督「……ごめんなさい」

青葉「土下座はいいので何をやったんです?」

提督「曙が着任した時にですね、その……ちょっとハプニングがありまして――」

青葉「ハプニングです?」


提督「漣にですね。新しく着任した子がご主人様とお話したいそうだからドックに向かってと言われたんですよ」

青葉「……」

提督「で、ドックの扉を開けたら着替え途中の子がいまして……」

青葉「要するに?」

提督「曙の裸を見ました、はい」

提督「何度も謝ったりしたけれど許して貰えず……」

青葉「それでクソ提督と……」

提督「そうだ……。その後も色々と重なって……」ズーン

青葉「た、大変で――」

――――


ピッ

曙「さて、漣? ちょーっとお話があるんだけど、いい? いいわよね?」ニコニコ

漣「漣はちょっと急用が――」

曙「待ちなさい」ガシッ

漣「うっ……!」

曙「ねぇ、アレって本当なの?」

漣「は、ハハッ! 漣は知らないかなっ――」

曙「教えなさい?」ニコリ

漣「は、はい!」


漣「さ、最初はただのイタズラ心でね?」

漣「流石に提督もノックとかなしに入らないだろうし気付くと思ったんだ」

漣「でも提督ってば何の躊躇いもなく開けちゃうんだもん」

曙「要するに、あれは漣のイタズラが原因ってこと」

漣「い、……Exactly」

曙「そう……」



曙「――何してんのよアンタは~!!!!」


曙「どうするのよ! ずっと覗き魔とか変態とかいっちゃったじゃない……」

漣「でもそれ以降は色々重なっただけだったじゃん」

漣「偶然強い風が吹いて下着見られたりとかさ~」

曙「う……。今更謝っても遅いわよね……」

朧「それより曙も提督の事、嫌いじゃなかったんだね」

曙「あ! ち、違うわ! 別に提督の事は……!」

漣「おやおや~? 『クソ提督』の間違いじゃない?」

曙「っ~! 漣!!」

敷波「曙も落ち着く。漣もからかわない」


綾波「大丈夫だよ。提督は嫌ってないよ!」

敷波「嫌いだったら謝ったりしないだろうしね。だから一回素直になりなよ」

曙「う、うん……」

漣「漣も手伝うよ!」

曙「漣は遠慮したいんだけど……」

漣「漣だけ扱いがひどい」

潮「自業自得のような気が……」

曙「ま、気持ちだけは受け取っておくわ」


青葉「さて、話もまとまりましたし漣ちゃんに参りましょう!」

漣「キタコレ!」

青葉「割と穏やかに済みましたね」

漣「あー、怖かった……」

曙「あんなイタズラするのが悪いのよ」

漣「悪かったって……。んじゃ、漣のも見よう!」

青葉「はーい♪」

ピッ


――――

提督「で、次は漣か」

青葉「司令官の専用メイ――」

提督「専用メイドにした覚えないからな。捏造するな」

青葉「だって、ご主人って呼ばせて──」

提督「いいから、やるぞー!」

青葉「はーい」


――――

提督「あー、疲れたー」

提督「ただいまー」ガチャ

漣「おかえりなさいませご主人様ー!」

提督「すみません間違えました!!」バタンッ

提督「……」

提督「……部屋番号、家だよな」

提督「もう一回開けてみよう」

ガチャ

漣「おかえりなさいませご主人様!」

提督「」

漣「……あ、あれ? って、固まってる――」


――――
―――

提督「」

漣「お兄ちゃん? お兄ちゃーん!」

提督「はっ……! あれ、いつの間に部屋に……!」

漣「あ、気付いた?」

提督「漣……。って、どうしたその格好」

漣「借りてきたの。どう? メイド服似合ってる?」クルッ

漣「ご主人様♪なーんてね」

提督「……馬子にも衣装だな」

漣「あー! ひっどーい!」


漣「でもお兄ちゃん? この漣の目は誤魔化せないよ~?」

提督「何がだ?」

漣「さっき若干間があったよね?」

提督「いや、ない」

漣「嘘っだぁ~。漣の胸見てたくせに~」

提督「誰がそんな目立たない所を見るか」

漣「じゃあ何処見たの?」

提督「そんなのふとも――はっ……!」

漣「ほほ~う! ふとももねぇ!」


提督「待て、今のは嘘だ!」

漣「流石にそれは無理あるよお兄ちゃん……」

提督「ぐぬぬ……」

漣「でさぁ、えっとさ……」

提督「ん? どうした」

漣「正直な感想聞きたいんだけど……似合ってる、かな?」

提督「……んなもん当たり前だろ」

漣「~! お兄ちゃん大好き~♪」ガバッ

提督「おいおいそんな抱きつくなよ~……」

漣「メッシウマ~♪」ギュー

提督「その言葉の使い方は違う……。それより離れろ~」



漣「いーやっ♪にへへ~♪」

――――


提督「やっぱり漣はメイド、だろうなぁ……」

青葉「漣ちゃんがメイド服来たらどう思います?」

提督「そりゃ似合うだろ。可愛いだろうな」

青葉「青葉が着ても似合います~?」

提督「お前は着る代わりに何かネタを要求しそうだな」

提督「そもそもみんな可愛いんだ。メイド服が似合うのは当たり前だろ」

青葉「そ、そうですか……! でも酷いですよ司令官!」

青葉「そんな人を目的の為ならなんでもするみたいに言うなんて」

提督「現にお前は俺を脅しただろうが……」

青葉「青葉、しっりませ~ん♪」

提督「ったく、調子の良い奴だなお前は……」


青葉「そういえばどうしてご主人様って呼ばせてるんです?」

提督「俺も知らん。気付いたらご主人様だった」

青葉「じゃあ、そうですねぇ……妹とメイド――どちらが好きですか?」

提督「何だその質問は……」

提督「別にどっちも好きだぞ。最近は妹モノにハマってるが」

青葉「じゃあ前は何にハマってたんです?」

提督「メイドだ」

青葉「……」

提督「おい、何で黙る」

青葉「いえ、もしかしたら漣ちゃん。司令官がメイド好きなのを知ってたんじゃ……」

提督「いやいやないだろ」

青葉「そうですかね~」

提督「(アレって大本営でも話題になってたのか……?)」

提督「(……まぁ、いいか。過ぎたことだし)」

提督「んじゃ、次行くか」

青葉「はーい!」

――――


ピッ

漣「まさか『妹』に移ってたとは……」

青葉「やっぱり知ってたんですか?」

漣「大本営でね、メイド好きな提督って噂を聞いてたんだ」

曙「何やったら噂になるのよあのクソ提督は……」

朧「でもいいの? 今は『妹』にハマってるようだけど」

漣「たとえ提督が妹好きでも漣は自分を曲げないよ!」



漣「って、あれ? 反応がない? スラングの使い処も考えなきゃ……!」

夕張「(そのネタは那珂がやるべき……っていうのは黙っておくべきね)」


長門「冥土服……を着れば提督も喜ぶのか?」

陸奥「……長門。それだと提督を川の向こうへ連れていっちゃうわ。メイド服よメイド服」

陸奥「というより洒落でも言ったつもりなの……?」

長門「……?」

陸奥「はぁ……貴女の場合、本当に冥土に連れていきそうで心配だわ」

陸奥「イムヤちゃん、ちょっと長門にメイド服の画像を見せてあげてくれない?」

イムヤ「いいですよー。はい、長門さん」スッ

長門「どれどれ……、なっ! こ、こんなフリフリなの私になんか似合うはずないだろう!」

陸奥「似合うって提督が言ってるんだから着ればいいのよ」



イヤシカシダナ!
イイカラコンドキテミマショウヨ


扶桑「私が着ても似合うかしら……?」

山城「扶桑お姉さまなら絶対似合います……! あぁ、扶桑お姉さまのメイド姿……」

扶桑「ありがとう……山城。じゃあ山城も一緒に着てみましょう……?」

山城「ど、どうしてそうなるんですか!?」

扶桑「私に似合うなら山城にも似合うでしょう……? 提督もきっと喜ぶでしょうし……」

山城「私は別に提督は……提督は……」

扶桑「じゃあ、山城。メイド服を一緒に着てくれないかしら……?」

山城「ず、ズルいです! そんなの断れないじゃないですか……!」

扶桑「ふふっ……」


しおい「メイド服って私たちはどうしようか?」

イク「スク水メイドなの!」

イムヤ「それってアリなの?」

ハチ「裸エプロンがアリならアリじゃないでしょうか?」

イク「じゃあそれでいくの~!」

ゴーヤ「着る流れになってるけどいいの?」

しおい「提督が喜ぶならいいんじゃないかな」

イムヤ「楽しみ~!」



漣「あれ、どんどん漣のアイデンティティーが侵食されていく……!?」


青葉「で、次は潮ちゃんですね」

潮「は、はい……!」

青葉「潮ちゃんはちょっと特殊なんですよねー……」

潮「特殊……ですか?」

青葉「論より証拠! 映像見るのが早いですね!」

青葉「それでは行きます!」

潮「はい……!」

ピッ


――――

提督「次は潮か……」

提督「うーん……ぬぅー……」

提督「……無理だ」

青葉「はい?」

提督「浮かばない」

青葉「えー! 潮ちゃんはどうするんですか!!」

提督「と言われてもなぁ……。潮には避けられてると思ってたから妄想すら浮かべられないんだよ」

提督「あぁ、思い出すだけで泣けてくる……」

青葉「どーせいつものセクハラしようとして嫌がられた辺りですか」

提督「セクハラじゃ――いや、その通りなんだが……」

青葉「……よっぽど嫌がられたんですね」

提督「あぁ……」


青葉「あ、じゃあ潮ちゃんと何があったか教えてくださいよ!」

提督「何があった……って、何を話すんだよ」

青葉「あの抱き合ってた時の話ですよ」

提督「抱き合ってないって言っただろ」

青葉「だから詳細をですね」

提督「何でだよ……」

青葉「じゃあ潮ちゃんはどうするんですか」

提督「はぁ……分かった。話す。話せばいいんだろ」

提督「あれは海域攻略の報告受けた時だったな――」


――――
―――

コンコン

提督『ん? 入っていいぞー』

ガチャ

潮『失礼……します』

提督『あれ、潮。どうしたんだ? 何か言い忘れた事でも――』

潮『……あの、その。提督にお話があるんです……』

提督『お話……?』

潮『はい……』

提督『(なんだろ……ついに憲兵に訴えられるんだろうか……)』



潮『あの、提督は私の事……嫌いなんですか?』

提督『へ……?』


提督『そ、そんなことはない! 潮の事を嫌いになるわけないだろう!』

潮『う、嘘です……!』



潮『じゃあ……何で、何で私だけ避けるんですか……!』



提督『それは……』

潮『ほら、やっぱり……。っ……!』

提督『あ……待ってくれ潮!』

ガシッ

潮『っ……! 手を離してください!』

提督『嫌だ……!』

提督『あーもう! 憲兵なんかどうでもいい!』


ギュッ



潮『え……?』



提督『俺は、潮の事を嫌ってない』

提督『これで潮の事を嫌ってないって分かってくれたか?』

潮『少し、苦しい……です』

提督『あ、ごめん潮!』

潮『いえ、いいんです……』

潮『あの、1つお願い……いいですか?』

提督『いいよ、言ってごらん』

潮『じゃあ……頭、撫でてください……』

提督『わかった』

提督『潮。いつもお疲れ様。今日もありがとう』ポンポン

潮『まだ、です……』ギュ

提督『じゃあ、気がすんだら言ってくれ』ナデナデ

潮『……はい』


ピッ

綾波「あの時は驚いきました~。まさか潮が~……! ってなりました!」

朧「そうだね。ダークホースって感じだったもんね」

敷波「でもどうして提督の事を避けたりしたんだ?」

潮「曙ちゃんが提督に気を付けなさいって……」

潮「でも、暫く見てて提督は優しい人なんだって感じて」

潮「避けられてる、嫌われてるって思うと辛くなってきて……」

漣「完全に恋する乙女だこれ。しかも抱き付くまでするとは……」

潮「うぅ……、見ないでください……。恥ずかしいです……」


敷波「それにしても曙もだけど相変わらずね」

曙「だ、だってあんな事あったから……」

敷波「まぁ、確かに裸見られたらそう思うのも仕方ないか」

漣「潮は立派な武器を隠し持ってるもんね!」

漣「司令官に気を付けなさいっていっちゃうよね~!」

潮「ひゃっ!? 漣ちゃんやめ……んっ!」

曙「何してるのよアンタは!」グイ

漣「いたたた! だって羨ましいじゃん。こんな立派なの隠し持ってるんだから」

潮「わ、私より浜風ちゃんの方が大きいですよ……!」



浜風「なっ……!? 潮、何を言っ――」


漣「潮。浜風は、駆逐艦じゃないから」

浜風「漣! どういう意味ですかそれは!」

青葉「はーい、浜風ちゃん弄りは一旦中止しましょう。後でまたやるので」

浜風「後でってどういう意味ですか……?」ビクッ

青葉「そんな身構えなくて大丈夫ですよ~」

青葉「次は睦月型に参りたいんです。ですから弄られるの待っててくださいね♪」

浜風「弄らない選択肢は無いんですか……!」

谷風「残念ながらないんだよ浜風!」ポン

浜風「悲しくなるからやめてください谷風……」ズーン

途中で酉外したまま書いてしまうとは…
今回はここまでです

秋イベの新造艦の子はみんな可愛くて好きです


ではまた

昨日は書き溜めが終わらず投下できませんでしたすみません
今から少しですが投下してきます


青葉「はい、という訳で睦月型参りますよ!」

睦月「わーい!」

弥生「どきどき……わくわく」

卯月「うーちゃん楽しみ!」

望月「うぅ……徹夜でゲームしすぎた……」

菊月「ほら、望月起きる」

青葉「それじゃあ睦月ちゃん行きますよ!」

睦月「張りきっていきましょー!」

ピッ


────

青葉「睦月型ですよ司令官」

提督「睦月型かぁ……。じゃあ順番に片付けるか」

青葉「それじゃあ睦月ちゃんからですか」

提督「そうだな」

青葉「連続でいきます~?」

提督「休憩を入れろ。頼むから。んじゃ、やるぞ」


――――

提督「ふわぁ~、休日はごろごろするに限るなぁ……」

睦月「ごろごろ~ん」

提督「んー?」

睦月「ぴたぁ♪えっへへ~」

提督「どうした睦月~」

睦月「お兄ちゃんの背中にくっついてみたの~♪」

提督「そっか~」


提督「む~つ~き~」

睦月「なぁ~に~?」

提督「それっ!」ワシャワシャ

睦月「あうっ! もぉ~、お兄ちゃん。睦月くすぐったいよぉ~」

提督「いいじゃないか~。減るもんじゃないんだから~」

睦月「えへへ~。じゃあ睦月はギュ~って抱きついちゃう~!」

提督「おー、じゃあ俺も抱き締めちゃうぞ~」

睦月「きゃ~♪」


睦月「お兄ちゃん、あったか~い♪」

提督「睦月も暖かいよ」ナデナデ

睦月「お兄ちゃんの匂い~、すりすり~♪」

提督「ははは……! ちょっと、睦月くすぐったいよ」

睦月「だーめ~♪はーなーさーなーいー♪」

提督「仕方ないなぁ」ポンポン

睦月「ありがと~、お兄ちゃ~ん♪」

提督「はいはい、よしよし」

――――


青葉「何です、あれ」

提督「いや、その……なんだ」

提督「睦月って可愛いだろ?」

青葉「そうですね」

提督「だからって現実であんなわしゃわしゃしたりしたら間違いなく捕まるだろ?」

青葉「憲兵さんを呼ばれることにはなりそうですよね」

提督「ならば妄想で済まそうと。嫌われたくないし……」

青葉「嫌われないと思いますけど……。普段あんな風に抱きつかれてるじゃないですか」

提督「そうだけども……」

提督「俺からあんな風に抱きしめて嫌われたりしないかと心配で……」

青葉「あんなに純真無垢なんですからあるわけないでしょう」

青葉「あ、セクハラしたら話は別に――」

提督「する訳ないだろ。そこまで落ちぶれてないぞ」

青葉「……いえ、まぁいいですけど。じゃあ次に行きますね」

提督「あぁ」

――――


ピッ

睦月「えへへ~! 睦月可愛いって言われた~♪」

睦月「(褒めて貰うために頑張った甲斐あったのです、ふふっ♪)」

長月「本当に嬉しそうだね」

睦月「提督の事、大好きだもーん♪」

三日月「司令官は気付いてないですけど……」

菊月「睦月は行動で表しているから伝わってないんだろうな」

青葉「司令官が気付くのも時間の問題でしょうね~」


青葉「それでは次は――」

如月「うふふ、私の番ね」

青葉「如月ちゃんですね」

如月「司令官てば変な事を考えてなければいいけれど」クスッ

青葉「考えてましたよ」

如月「えっ!?」

青葉「おやおやどうしました?」

如月「な、何でもないわ。えぇ」

青葉「まぁ、今の冗談なんですけどね」

如月「そ、そうなの。少し驚いちゃったわ」

青葉「それでは始めましょうか」

ピッ


――――

提督「次は如月か」

提督「如月かぁ……」

青葉「まだ二人目なのになんで疲れた顔してるんですか」

提督「如月は何であんな──って、そのまえに始めるか」

青葉「あとで聞いてあげますよ」

提督「あぁ、いくぞー」


────

提督「ふぅ、こんくらいにして今日はもう寝るか」

コンコン

提督「んー、睦月か?」

如月「残念。私よ」

提督「如月か。どうした?」

如月「顔を見たくなったの。いいでしょう?」

提督「いいけどどうしたんだ?」


如月「ちょっと後ろを向いてて」

提督「後ろ……? わかった。でも、何を──」

如月「ふぅー……」

提督「っ……!」ビクッ

如月「ふふっ、兄さんってばかわいい」

提督「み、耳に息を吹き掛けるな!」

如月「ドキドキしたかしら?」

提督「そ、そんなわけないだろう……?」

如月「そう……。じゃあ、こういうのはどうかし――」

提督「っ……!」

ドンッ


如月「きゃっ……!?」

ドサッ

提督「たまには妹にお仕置きが必要だな」

如月「ふ、ふふっ……兄さんに出来るかしら?」

提督「随分と余裕だな」

ツー

如月「ッ~!」ビクビクッ

提督「どうした? ただ足を指で優しく撫でただけだぞ」

如月「べ、別に何でもないわ。それだけかしら兄さん?」

提督「そんなわけないだろう? これから本番だ」


如月「っ……!」ビクッ

如月「(兄さんの手が足から上に……!)」

如月「(ただ撫でられてるだけなのに声がでちゃいそう……!)」

如月「っ~……! っ……、ん……!!」ピクンッ

提督「どうした如月?」

如月「べ、別に……それで終わりかしら?」

提督「そんなわけないだろう?」

如月「っ……!」ビクッ

如月「……、……」

如月「……?」

如月「(あ、あれ……何もしてこない?)」

ポン

提督「はい、終わり!」

如月「え……?」

提督「いいか、如月。あんまそういう事してるといつか後悔するから気を付け──」

────


提督「──青葉、待て。落ち着いてくれ」

提督「まずはその手に持ってるハリセンをしまえ」

青葉「いえ、もう少しで必要になりそうかと思ったので」

提督「流石に駆逐艦の子相手でそんな妄想をするつもりはないぞ」

青葉「へぇ、そうですか」

提督「……信用してないだろお前」

青葉「えぇ、してません」

提督「絶対しないからな! 見ておけよ!」

青葉「少しは期待してます……って、まず見ておけってどういう意味です」

提督「あ、いや、間違えた! そういうことじゃなくてだな……!」

青葉「まぁ、いいですけど」


如月「で、如月ちゃんに何か言うことは」

提督「如月にも一回灸を据えないとなぁ」

提督「なんかこう、わざとああいう意味深な行為をしてきてる気がするんだよ」

青葉「ほぉほぉ……」

提督「別に甘えたかったら普通に甘えて来て欲しい。……憲兵に怒られたくないし」

青葉「それが本音ですか」

提督「毎回怒られる身になってみろ……。何もしてないのに怒られる事もあるんだぞ……」

青葉「大変ですね~」

提督「はい、次行くぞ」

――――


ピッ

如月「バ、バレていたのね……」

菊月「しっかり見てるんだ。流石だな」

長月「というより如月、アレはフリだったんだな」

如月「べ、別にフリだっていいじゃない」

望月「お仕置き、何されるんだろうねぇ」

文月「司令官だから酷い事はしないと思うけど……」


如月「(司令官のお仕置き……ど、どんなのかしら?)」ポワポワ


提督『如月、そんなに挑発するなら覚悟は出来てるな』

如月『あ、だ、ダメ……! 服脱がしちゃ――』

提督『どうした? いつもの余裕はどうしたんだ?』

如月『だ、だってあれは――』

────
───

皐月「如月? 顔が赤いけど大丈夫かい?」

如月「ひゃ……!?」

如月「だ、大丈夫よ。私は大丈夫」

皐月「そ、そうかい。ならいいんだけど……」

皐月「(いったい何を考えてたんだろう……)」


弥生「次、私の番……」

卯月「その次はうーちゃんだっぴょん♪」

青葉「気合い十分ですね~」

弥生「どう思われてるのか、気になるから……」

青葉「では行きましょうか」

卯月「うーちゃんも楽しみっぴょん♪」

青葉「それではどーぞっ♪」

ピッ


――――

提督「次はどうするか……」

青葉「弥生ちゃんに行きます? それとも皐月ちゃんです? それとも──」

提督「弥生と卯月で行くか」

青葉「むー、ノリ悪いですよ司令官!」

提督「ここで青葉を挟んだらごちゃごちゃになるだろ」

青葉「ですよね~。それじゃお願いします!」

提督「へいへい」


――――

ガチャ

提督「ただいまー!」

弥生「おかえり兄さ――」

卯月「お兄ちゃ~ん……っ!」バッ

提督「うおっ……! っとと、卯月。飛び付かない」

卯月「い~や~♪」

提督「言うこと聞かない妹にはくすぐりの刑だ~!」

卯月「きゃ~!」

提督「ほらほら逃げるな~!」


提督「こしょこしょ~」

卯月「お兄ちゃんのくすぐりなんか効かないっぴょ~ん♪」

提督「何!?」

卯月「今度はうーちゃんの番だっぴょん!」

提督「ちょ、待っ!」

卯月「おにいちゃ~ん! 逃がさないっぴょん!」

マテ!マテウヅキワルカッター!
マテトイワレテマツワケナイッピョン!
アー!!



弥生「……」

バタン

弥生「……いいなぁ卯月」

弥生「私も一緒に遊びたいなぁ……」


────
───

弥生「私も兄さんの事、卯月みたいにすればいいのかな」

弥生「……無理。でも、呼び方なら出来るかな」

弥生「……ふぅ」

弥生「……お兄……ちゃん。ううん、違う。お兄ちゃ~……」

弥生「……難しい。ん……?」

クマの人形「……」

弥生「……」ジー

弥生「っ……!」ピコーン


弥生「……お、お兄ちゃ~ん」

クマの人形(弥生)「どうしたんだ弥生」

弥生「私も、お兄ちゃんともっと遊びたいんだ」

クマの人形(弥生)「いいよ。弥生、おいで」

弥生「うん、お兄ちゃん」

ギュ

弥生「ふふっ、お兄ちゃ~ん」


弥生「よし。……こうすれば、いけるかな──」


提督「あ~、いいお湯だった~」

提督「って、あれ、弥生の部屋の明かりが点いてる……」

提督「(何やってるんだ弥生の奴……)」

─ャーン。─イケル

提督「(……声が小さくて聞こえないなぁ)」

卯月「あ、お兄ちゃん!」

卯月「うーちゃんミサイル突撃ー!」ドンッ

提督「へ、ちょ――!?」

ドサァッ

弥生「えっ――?」


提督「いてて……」

弥生「あ、あ……お、おに──」

提督「あぁ、ごめん弥生……。いきなり入ったりして──」

弥生「お兄ちゃんのバカーっ!!!!」

提督「え」

弥生「っ~!!」ダダダッ

提督「え、弥生ー!? 何処行くんだー!?」

卯月「ぴょん……?」


提督「な、なぁ、卯月。俺は何か弥生に怒られるようなことしたかな」

卯月「う~ん……わからない~」

提督「いきなり入ったのが悪かったのかなぁ……」

卯月「弥生ちゃん、顔真っ赤だったねー」

提督「何処行ったんだろうなぁ」

提督「(そういえば弥生にお兄ちゃんって久しぶりに呼ばれたなぁ)」

卯月「うゆ? どうしたのお兄ちゃん?」

提督「いや、なんでもないよ。とりあえず弥生を探してくる」


提督「おーい、弥生ー。何処だー?」

ガコンッ

提督「うぉ!? ビックリした……弥生、こんなところにいたのか」

弥生「……放っておいて」

提督「いきなり入ったのは悪かった。だから押し入れの中から出てきてくれ」

弥生「嫌……」

提督「どうしたら出てくれる?」

弥生「……相手、して」

提督「へ……?」

提督「いやいや、もう遅いし──」

弥生「じゃあ出ない」

提督「でももう遅いし一緒に遊ぶのはなぁ……」


弥生「じゃあ、一緒に寝て」

提督「一緒に……? いや、それは──」

弥生「なら籠る……」

提督「わかった! わかったから籠らないでくれ!」

卯月「弥生ちゃんだけずるいぴょん!」バンッ

提督「う、卯づ──げふぅ……!?」

卯月「卯月もお兄ちゃんと寝るっぴょん♪」

弥生「卯月はいつも遊んでもらってる」

提督「(あ、出てきた)」

卯月「お兄ちゃんが相手してくれただけっぴょん」

弥生「むぅ……」

提督「お、落ち着け。じゃあ一緒に寝よう、な?」

卯月「やったー!」ギュー

提督「弥生もいいだろ?」

弥生「う、うん……」


卯月「えっへへ~、あったか~い」

弥生「うん、とっても暖かい」

提督「(とりあえずひと安心か……。でも意外だったな)」

卯月「お兄ちゃん~、むっぎゅ~♪」

提督「おっと……」

弥生「……ぎゅ」

提督「よしよし」ポンポン

提督「(もう少し弥生も相手してあげないとな)」

提督「よし、じゃあ俺もぎゅーってしないとな」

卯月「わわっ」

弥生「きゃっ」

提督「それじゃあ二人とも。おやすみ」

卯月&弥生「うん、おやすみなさい」

────


提督「弥生はかわいい」

青葉「では、卯月ちゃんは?」

提督「卯月もかわいいよ」

青葉「もっと具体的にお願いしま~す」

提督「……弥生は大人しいけど真面目で頼りになる」

提督「稀に見せてくれる笑顔とか好きだな」

提督「照れてるときなんか特に可愛い。すぐそっぽ向かれちゃうけど」

提督「卯月は天真爛漫で目を離せないな」

提督「細かなイタズラ──書類すり替えたり目隠しされたりとか」

提督「でも、注意すると拗ねてぷくーっと頬を膨らませるんだが、その顔が可愛い……って、こんな感じでいいよな?」

青葉「えぇ、大丈夫です。というより書類すり替えとかって結構重大なことじゃ……」

提督「気づいてるから問題ないさ」

青葉「そうですか」


青葉「他には何かありますか?」

提督「そうだな……。時々だが、弥生は怒ってるのか不安なんだよ。頭撫でてるときとか」

提督「だから、ちょっと撫でるのを躊躇うこともある」

青葉「なら、一回怒ってるのか聞いたらどうです?」

提督「そうだな……。今度聞いてみるか」

青葉「卯月ちゃんには何かないんです?」

提督「イタズラをやめて欲しいかなぁ。可愛いからつい甘やかしてしまう」

青葉「駆逐艦の子にはとことん甘いですもんね、司令官」

青葉「それじゃあそろそろ次に参ります?」

提督「そうだな」

────


ピッ

弥生「怒ってないのに……」

弥生「それより卯月、あまり司令官に迷惑かけちゃダメだよ」

卯月「うーちゃんに説教するより、弥生ちゃんは素直なる方がいいっぴょん!」

卯月「怒ってるように見えるんだから~!」

弥生「ちょ、卯月! ほっぺ弄らな……」

卯月「ぷっにぷに~♪」

弥生「ちょ、ちょっと卯月……む、んっ……」

睦月「あ、卯月楽しそう~♪私もやる~!」

弥生「え、ちょ、睦月待っ──」

ワー、プニプニダー
チョット、ヤメ──


青葉「あちらは楽しそうですねぇ~」

青葉「さて、それじゃあ次は皐月ちゃんですね~」

皐月「(苦労してるね、弥生……)」

青葉「……」ジー

皐月「……? どうしたんだい青葉」

青葉「青葉的には策士な感じがします」

皐月「策士って……そんなことないよ、あはは……」

皐月「(流石は青葉。やっぱり鋭いなぁ……)」

青葉「とにかく始めましょうか!」

ピッ


――――

青葉「次は皐月ちゃんですね」

提督「そうだな」

提督「皐月の髪も撫でると気持ち良いんだよなぁ」

青葉「手が早いですね~」

提督「それは誤解を生むからやめろ」

青葉「間違ってないと思います」

提督「はいはい、じゃあ始めるか」


――――

皐月「ふんふんふ~ん♪」

提督「皐月、ちょっと膝から降りてくれないかな」

皐月「いーやー♪って言ったら?」

提督「ちょっとした罰をしようかな~」

皐月「じゃあ降り――」

提督「くすぐりの刑~!」

皐月「え!? ちょっと待っ――」


提督「ほらほらこしょこしょ~!」

皐月「ふわっ、ひゃ、ははっ!」

提督「ほらほらもう一丁~!」

皐月「こ、こら! く、くすぐったいよぉ……!」

提督「ん~? 聞こえないなぁ。ほらほら~」

皐月「ひゃ、ふぁ! あはは! も、もう~!」

皐月「お、お兄ちゃん。そろそろボクだって怒るよ!」


提督「皐月は怒った顔も可愛いなぁ」ギュ

皐月「ひゃわぷ……!?」

皐月「もぅ、そんなだからシスコンって言われるんだよ?」

提督「皐月が可愛いのが悪いー」

皐月「あははっ、もー仕方ないなぁ。じゃあボクもお兄ちゃんの頭を撫で撫でしてあげるよ」

提督「お、おいやめろよ皐月……」

皐月「照れてる? かーわいいっ」

提督「っ~! このっ!」

皐月「あはは! 顔真っ赤だ~!」

提督「うーるーさーいー! 待て皐月~!」タッタッタ

皐月「きゃ~♪」タタタッ


――――

提督「皐月はあんな風にじゃれあったりしてたいかな」

青葉「比較的皐月ちゃんの事はよく見てますよね」

提督「皐月は見ていて不安になるから目が離せないんだよ」

青葉「そういえば司令官は過保護ですもんねぇ」

提督「過保護で悪いか」

青葉「心配してくれないよりかはしてくれた方が嬉しいですけどね~」

提督「無茶はしない。だからそんな目で見るな」

青葉「本当ですかねー」

提督「本当だ。はい、次行くぞ」

――――


ピッ

皐月「(あぶなかっしいのは実はわざとだった、なんて言わないほうがいいかな)」

皐月「(ま、こうでもしないとライバルが多いからね)」

弥生「じー」

皐月「何かな弥生?」

弥生「皐月……ずるい」

皐月「な、なんのことかな~」

弥生「皐月、わざと司令官の注意を向けさせてる」

皐月「あはは、バレちゃってたか」

弥生「っ……! やっぱり!」

皐月「使えるものは使うんだよ。ま、これからは素直に甘えるけどね」

弥生「……」

弥生「(私も、素直に……なるべき……かな)」


大鯨「なんだか随分賑やかになりましたね」

明石「……」

大鯨「明石さん?」

明石「あ、はい! どうしました?」

大鯨「考え事ですか?」

明石「えぇ、まぁ、少しだけですけど」

大鯨「はぁ……」

明石「(提督のあの感じはやっぱり話をちゃんと聞いてない……)」

明石「(はぁ、提督……。あれほど念押ししたのに……)」

大鯨「(明石さん、何か難しいことを考えてるんでしょうか……)」


青葉「それじゃあ次は文月ちゃんですね」

文月「どんなのだろぉ~?」

望月「文月は過激なのだよ、きっと」

青葉「あ、そうですね」

文月「ふぇぇ!?」

青葉「明らかにアウトなのではないので安心してください! それではいきますよ!」

文月「ちょ、ちょっとまってよぉ!」

青葉「ごー♪」

ピッ


────

提督「次は文月だな」

青葉「可愛いですよね」

提督「憲兵も文月の事を可愛いと言ってたしな」

青葉「……」

提督「……何だ」

青葉「色々と少し不安になっただけです」

提督「そこは大丈夫だ」

青葉「そうですか。じゃあ司令官、お願いします」

提督「あぁ、わかった」


────

提督「文月~」

文月「ふわぁ~。……どうしたのお兄ちゃん?」

提督「ポッキーゲームをしよう!!」

文月「……」

文月「……」

文月「ふ、ふぇっ!? ポ、ポッキーゲーム!?」

提督「ほら、文月。んー」

文月「ま、待ってよぉ! 本当にやるの!?」

提督「ほらほら早く~」

文月「う、う~っ、わかったよぉ」

提督「そうそう」ニコニコ

提督「(素直だなぁ)」

文月「っ……!」パクッ

提督「」パクッ

提督「ほれひゃあふはーほ!」


文月「(う、うぅ……恥ずかしくて目開けられないよぉ……)」ポリポリ

文月「(でもこのままだと……っ~!)」

提督「(さて、くわえるのやめてこっそり指で持ってと……)」

文月「(お、お兄ちゃんとキ……キス……!)」

提督「(さて、どこで気づくかなぁ)」

文月「(うぅ~、目を開けたいけど……開けて目があったりしたら……)」ポリポリ

文月「(そしたら恥ずかしくてお兄ちゃんの顔見れないよぉ……!)」

ピトッ

文月「っ……!!!?」パチッ


文月「…………」

文月「あ、あれ……ゆ、び……?」

提督「いや~、小動物みたいでかわいかったよ文月」ナデナデ

文月「っ~!! お兄ちゃんー!!」ポカポカポカ

提督「悪かったって。ほら、ポッキーもう一本あげるからさ。はい、あーん」

文月「別に、こんなので許したりなんか……」

提督「あーん」

文月「はむ……」

文月「……もう一本」

提督「はい、あーん」


文月「これで許したわけじゃないからね、お兄ちゃん」

提督「(照れてる顔がかわいいなぁ)」

提督「うんうん、わかってるわかってる」

文月「んっ、頭撫でないでよぉ」

提督「じゃあやめよっか?」

文月「……嫌」

提督「りょーかい。素直じゃないなぁ」

文月「ふんっ……」プイッ


────

提督「文月は……そうだな。眺めてると面白い」

提督「じーっと見つめてたら顔が見る見るうちに真っ赤になって可愛いよ」

青葉「憲兵呼びましょうか?」

提督「手を出してないだろう!?」

青葉「疑わしきは罰せよ、ですよ司令官!」

提督「罰したらダメだろ!」

青葉「司令官は別に罰されても懲りないじゃないですかー」

提督「あー、いや、あれはだな……」

提督「(単に薄い本を渡して無かったことにしてるだけなんだよな)」

提督「(ま、黙っておこう)」


青葉「それにしても今度はポッキーゲームですか」

提督「まぁ、ネタとしては良いんじゃないか?」

青葉「ネタとしては? 実際やる気はないんですー?」

提督「……やったことないし。それよりかは――」

青葉「それよりかは?」

提督「あ、いや、なんでもない!」

提督「(危ない……。普通のキスすらしたことないとか言ったらなんてからかわれるやら……)」

青葉「(絶対何か隠し事をしてますね……)」

青葉「……じゃあ続き、いきます?」

提督「あぁ、そうだな」

青葉「(いったい何を隠してるんでしょう……)」

――――


ピッ

文月「司令官とポッキーゲーム……。そのまま――」

文月「そのままキ……キ……。ふわぁぁぁ!?」ボフン!

皐月「ショートしちゃったみたいだね」

如月「ふふ、文月にはまだ早かったみたいね」

皐月「顔を赤くしてる如月も余り人の事は言えないよ」

如月「こ、これは……えっと、そう。ちょっと暑さで逆上せちゃったのよ」

皐月「お風呂にも……って、まぁいいか」



睦月「(司令官とポッキーゲームか~! ふふ~、今度お願いしてみよ~っと♪)」


弥生「(司令官と……ポッキーゲーム)」

弥生「(だんだんと二人の距離は近づいていく。そして止まらずに軽く二人の唇と唇が触れあう……)」

弥生「(そのまま二人はさらに熱いキ――)」

卯月「やーよーいーちゃん! 何考えてるっぴょん?」

弥生「ひゃっ……!?」

弥生「べ、別に何も考えてないよ」

卯月「うーちゃんの目はごまかせないっぴょん♪」

卯月「司令官の事を考えてた?」

弥生「そ、そそそそんにゃ事はぁ……!?」

卯月「そんな動揺してたらバレバレっぴょん」

弥生「だ、だから司令官の事は……!」

ウーチャンアターック!
ウヅキ!イキナリダキツカナイデヨー
イージャンナガツキー


弥生「……ほっ。誰も聞かいてなくて良かった、かな」

青葉「何をいってたんです?」

弥生「あ、青葉さんっ……!」

青葉「ふっふっふ……壁に耳あり障子に目あり、あなたの背後に青葉ありです!」

青葉「で、司令官と何をするのを考えてたんです~?」

弥生「な、何でもないです!」タッタッタ

青葉「あら、逃げられちゃいましたか」

青葉「それじゃあ次は──」

今回はここまでです
投下が大分遅れた理由ですが、何個か大事な試験があったのでそちらに専念してて出来ませんでした
もう全部終わったので更新頻度は上げていけそうです


余談ですが先日着任しましてエア提督を卒業しました
ではまた


望月「そんな溜めなくても次は長月でしょ?」

青葉「変化とかいるかと思ったんですけどね~」

青葉「やっぱり普通が一番ですかね!」

青葉「それじゃあ長月ちゃんに参りましょうか♪」

長月「う、うむ……」

長月「(び、びっくりした……)」

青葉「それではピピッと!」

ピッ


――――

提督「次は長月だな」

青葉「割りと大人びてますよね」

提督「可愛いけどな」

青葉「それはわかってますよ」

青葉「それじゃあ始めましょ」

提督「よしやるか」


青葉「……」

提督「……」

青葉「……」

提督「……」

青葉「あの、司令官?」

提督「ド、ドウシタ?」

青葉「妄想の方はどうしたんですか?」

提督「何故か浮かばない」

青葉「えぇー……」

提督「とりあえず長月について何かしら話をしよう」


提督「最近……という訳じゃないけど、長月はもっと頼ってくれって言ってくれるようになったな」

青葉「何があったんです?」

提督「えっ、いや、それはだな……」

青葉「……司令官? どうして急に目を逸らすんです?」ニコニコ

提督「そ、そんなつもりはないんだけどなぁ……」

青葉「はぁ……どーせ夜遅くまで『一人で』仕事してたのを見つかったとかですよねー」

提督「うぐっ……」

青葉「やっぱり……」ジトー


青葉「で、何があったんです?」

提督「秘書艦の子には書類の手伝いを頼むだろ?」

青葉「そうですね」

提督「ある日を境に量が増えただろ?」

青葉「確かにそうですねー。でも目に見えて多くは──」

青葉「──って、司令官。もしかして何か長月ちゃんにバレたんですか?」

提督「……実は長月に書類をあえて少なくしていたのがバレちゃってな」

青葉「どうしてそんなことを?」

提督「つまらない事務的な作業に付き合わせたくないって考えちゃってな……」

提督「それらの書類をそこの棚の中に置いてたんだがな──」

─────
――――

提督「えーっと、判子押して……これは──」

提督「って、数字を間違えてる……ここはこうで」

長月「司令官、終わった書類は何処に置けばいい?」

提督「よし、これは終わりっと。ん? あぁ、それはそこの棚の中に入れておいてくれ」

長月「了解だ司令官」

テクテクテク

提督「(ん? 待てよ……?)」

提督「(今棚の中には……)」

提督「しまった……っ!」

提督「な、長月待ったそっちは──」


ガチャ

長月「……」

提督「……」

長月「司令官」

提督「……はい」

長月「何だこれは」ピラッ

提督「……紙だ」

長月「言い方を変えよう。この棚の中にある紙はなんだ」

長月「よく見ると未記入の書類ばかりだが……これらはいつ提出しなきゃいけないんだ」

提督「……明日の朝にまでに終わらせなきゃいけない書類だ」

長月「……」

提督「……」


長月「何故ここにある」

提督「夜中に全部終わらせようと思ってだな」

長月「これは司令官がやらなきゃいけない書類か?」

提督「そういうわけではないが……」

長月「……はぁ、ならやるぞ」

提督「えっ」

長月「私も手伝えば司令官が徹夜する必要はなくなるだろう?」

提督「いや、でもこれは俺がやろうと思った仕事で──」

長月「秘書艦は司令官の補佐も仕事の一つだろう? なら、その書類を手伝うのは問題ないだろう?」

長月「全く、漸く色々任せてくれるようになったと思えば……」

提督「すまない……」

長月「ほら、書類を渡してくれ司令官。早く終わった方がいいだろう?」

─────
───


提督「とまぁ、そんな事があってな。書類の一部を深夜に回すのは止めたんだ」

青葉「なのに徹夜する癖はなおってませんよね」

提督「俺がやらなきゃいけない書類は多いからな。そこは仕方ないさ」

提督「最近はさほど忙しくはないから朝まではしてないつもりだぞ?」

青葉「司令官の忙しいの基準はおかしいんです」

提督「はいはい、わかったわかった」

青葉「(絶対分かってませんねこれは……)」


青葉「まぁ、そんな事は置いといて……手伝うと言われて嬉しかったですか?」

提督「最初は複雑な心境だったなぁ。みんなには悪いなと思う気持ちの方が強かったからな」

青葉「最初は……?」

提督「色々あったんだ」

青葉「便利ですね。その言葉」

提督「話す気はないぞ」

青葉「まだ何も言ってませんよ!」

提督「目が語ってたぞ」

青葉「うっ……まだまだ青葉も未熟のようです」ガクッ

提督「なんでそこで落ち込む」

青葉「うぅー、何だか負けた気分になります」

提督「なんだそれは……。次行くぞ」

青葉「はーい」

────


ピッ

睦月「ほえ~、そんな事があったんだー」

弥生「言ってくれれば手伝ったのに」

菊月「それにしても以外だな」

皐月「あの長月がねぇ……」

如月「他人に頼らず自分でやれってよく言ってたのにねぇ」

長月「う、うるさい! いいだろう別に……!」

長月「それより青葉だ! 私が可愛いとか何を――」

青葉「司令官も可愛いって言ってましたよ?」

長月「あ、う……確かに言ってたが……」

青葉「司令官に可愛いって言われるのは嫌です?」

長月「それは……嫌ではないが……」

青葉「ならいいじゃないですか~」

卯月「そうだよ長月~! うーちゃんが頭ナデナデしてあげる~!」

長月「って、何をする卯月……!」

長月「(……そういえばあの時もこんな感じに──)」


─────
───

長月「よし、これで終わりだな司令官」

提督「ありがとな、長月」ワシャワシャ

長月「い、いきなり何をする司令官!」

提督「手伝ってくれたお礼だよ。おかげで日付けが変わる前には寝れそうだ」

長月「ま、まぁ、気持ちだけはありがたくもらっておこう……。でも、もしまた今日みたいな事をしたら今度は皆に伝えるぞ!」

提督「わ、わかった。もうしない」

長月「さてはまたやろうとしたな司令官」

提督「もうしない! ほれほれっ!」ワシャワシャ

長月「こ、こらっ! だからやめないか司令官……!」

提督「はは、おやすみ長月」ポンポン

長月「あぁ、おやすみ司令官」

─────
───


卯月「長月~。どうして頭をおさえてるっぴょん?」

長月「えっ、あっ、いや、何でもない……!」

卯月「ところで、長月は司令官の事が好きっぴょん?」

長月「んなっ……!? いきなり何を──」

卯月「にゅふふ、言わないとくすぐりの刑だっぴょん♪」

長月「こ、こら卯月やめ――!」

卯月「それそれ~!」

如月「ふふっ、楽しそうだし私も混ざろうかしら」

長月「如月まで何を――ひゃ、へ、変なところを触るな……!」

如月「大丈夫よ。力を抜きなさい……ふふっ」

長月「や、やめっ――!」

とっても投下が遅れてすみません
書き溜めがあんまり浮かばず時間ばっかり過ぎてしまいました

次の更新もいつか分かりませんけどまたちょこちょこ書きに来ます
では


菊月「何やら凄いことになってるな」

青葉「次は菊月ちゃんですよ~」

菊月「私の番か」

青葉「菊月ちゃんも正直意外でしたよ~」

皐月「菊月の――」

睦月「意外なところ~?」

菊月「この菊月に意外なところなんかあるわけないだろう」フン

青葉「意外かを判断するのは青葉達ですけどね! それではスタート!」

ピッ


――――

提督「睦月型もあと少しか……」

青葉「流石に多いですよね~。はい、飲み物です」

提督「あぁ、ありがとう」

青葉「今度はしっかりしてくださいね」

提督「冷静に考えると部下で妄想ってどうなんだ……?」

青葉「細かいことは考えないで行きましょう」

提督「……はいはい。それじゃあやるか」

青葉「お願いしまーす!」


────

ピリリリリッ

ピッ

提督「はい、もしもし……あぁ、貴女でしたか!」

提督「はい……はい……。新作ですか! じゃあ明日早速行きますね!」

提督「もちろん『一緒に』ですよ。今から楽しみです!」

提督「えぇ、では明日会いましょう」

ピッ

提督「さて、これは楽しみになってきたぞ!!」


~翌日~



提督「おーい菊月ー。買い物にいかないかー?」

菊月「か、買い物だと?」ビクッ

提督「そうそう。荷物持つの手伝ってくれないか?」

菊月「……それは本当に買い物なのか」

提督「何で身構える」

菊月「お兄ちゃんが毎回買い物と称するものは可愛い服選びだろう!」

提督「そんなことないから安心してくれ。大丈夫だって」ニコニコ

菊月「本当だな……」

提督「本当本当。さ、行こう行こう」


────
―――

菊月「っ……、……」プルプル

提督「おぉー、似合ってるじゃないか菊月! 可愛いよ!」

提督「(羞恥で赤く染まった頬! 若干涙目になりながらこちらを上目に睨むけど可愛らしい!)」

提督「(スカートの裾を押さえているというのもまたいい! さすがは菊月!)」

菊月「……は、話と違うぞ」プルプル

提督「ん? だって服買いに行こうって言ったら菊月は来ないだろ?」

菊月「嵌めたな……!」

提督「ほらほら、まだまだあるんだから。ねぇ、店員さん」

「はい! 次はこちらでございまーす♪」

菊月「あぁ、待て! ちょっと店員さん、私はもう……あ、ちょ、待て!!」

「大丈夫です! 似合ってますからご安心を!」グッ

提督「そうそう。だからGoだ!」グッ

菊月「そういう事じゃなーい!!」

――――


提督「菊月には可愛い服……そうだな。フリルのついた明るい色の服とか着て欲しいと思う」

提督「で、照れてる所を見てみたい」

青葉「確かに着そうにないですもんね」

青葉「あ、じゃあ菊月ちゃんでモデルショーみたいなことしてみませんか?」

提督「あとが怖くないか、それ」

青葉「…………」

提督「…………」

青葉「……やめときましょうか」

提督「……だな」


青葉「はい、じゃあ他に話すことは!」

提督「菊月にあることを言われたな」

青葉「ある事ですー?」

菊月『戦いが終わったら、司令官に……司令官に会えなくなる、なんて事はないよな……?』

提督「って、菊月に言われてな」

青葉「……青葉、そんなこと考えたことありませんでした」

提督「俺も全く。いや、あんまり考えてなかったなー」

提督「深海棲艦との戦いがいつ終わるか、なんて分かるわけないしな」


青葉「で、実際のところどうなんです?」

提督「正直な所、会えなくなるかは俺にも分からない」

青葉「えっ……!?」

提督「さっき言ったように深海棲艦との戦いがいつ終わるかも分からないからな」

提督「でも、もし何事もなく終わった場合は――って、そんな書類が……あったあった。ほら」ポイッ

青葉「おっとと……えーっと、何々――」

青葉「深海棲艦トノ戦争終結時――」

青葉「一:海軍ヲ抜ケルノハ艦娘ノ自由トシ、艤装ノ解体ヲ絶対トス」

青葉「二:去ル者追ウベカラズ、マタ、提督ハ抜ケタ艦娘ニ対シ支援スルモノトス」

青葉「三――って、これってつまり……」

提督「残りたきゃ残れ、出ていきたきゃ自由に出ていけ」

提督「出ていった者には支援とかしてやれ。そんな感じだな」

青葉「なるほど……」


提督「一応秘密にしておいてくれよ? 上からは戦争終結したら知らせるように言われてた内容だからな」

青葉「何でそんな大事なの青葉にバラしちゃうんですか!?」

提督「だから黙っておいてくれよ? まぁ、仮だから変わるかもしれないけどな」

青葉「……分かりました。ところで司令官はどうするんですか?」

提督「俺か?」

提督「俺はここの管理をしなきゃいけないからなー」

提督「たぶん戦いが続いても終わったとしてもここにいるさ」

提督「あぁ、もし俺の所を出ていってもたまには顔を見せに来て欲しいな」

提督「でも嫌だったら来なくてもいいぞ。元気にしてるなら俺は――」

青葉「えいっ」ペシッ

提督「いてっ」

青葉「ここを出ていく前提で話されても困りますよ司令官」ピシッ

青葉「この話はもうやめて次に行きますよ!」

――――


ピッ

菊月「そうか……。じゃあ離れ離れになることは無いのか」

青葉「それにしても菊月ちゃんがそこまで司令官の事を考えてたとは思いませんでしたよ~」ウンウン

菊月「なっ……!?」

弥生「司令官の事を考えてなきゃ気づかない」

睦月「菊月も司令官の事が大好きなんだね~!」

菊月「べ、別に司令官の事は……!」

長月「見たことないくらいに真っ赤だな」

三日月「菊月でも平静は保てないみたいね」


望月「で、フリルとか着るの~? 着たいなら探しとくけど」

菊月「着るわけないだろう!」

望月「いいの? 喜ぶと思うけど」

菊月「う……、っ……き、着ないぞ!」

弥生「今菊月迷った……」

長月「迷ったな」

卯月「迷ったっぴょん!」

菊月「迷ってなどいない!」

望月「顔真っ赤じゃ説得力ないけどね~」

菊月「っ~!!」


青葉「それでは次は三日月ちゃんに参りましょう♪」

三日月「は、はい。お願いします……!」

望月「もっと肩の力抜いといた方がいいんじゃないの?」

望月「長月たちがあんな感じになっちゃったんだし」

長月「あんな感じって……菊月ほどではないぞ」プイ

菊月「どうして菊月を引き合いに出す!?」

長月「さっきまであんなに真っ赤になってたくせに」

菊月「それは長月も同じだっただろう!」

青葉「まぁまぁ落ち着きましょう。三日月ちゃんいきますよー」

ピッ


――――

提督「次は三日月か……」

提督「……」

提督「浮かばないんだが」

青葉「気合いで頑張ってください」

提督「そう言われてもなぁ……流石にマンネリはどうかと思うとなぁ」

青葉「じゃあ何かしら面白そうな話とか聞きたいです!」

提督「面白そうって言われても困るな……」


提督「うーん……とりあえず三日月はいい子だな。それにとっても優しい」

提督「優しくて涙出そうになったな」

青葉「何があったんです?」

提督「大したことじゃないんだけどな」

提督「徹夜で書類を終わらせようとしたときだったなぁ……」

青葉「はぁ……」


――――
―――

提督『さて、今日は気合い入れていかないと終わりそうにないんだよなぁ……』

提督『海外艦の報告書に新たなる改造計画への申請だの……流石に多すぎるな』

提督『といってもみんなの為だし、俺がこう言ったところで何も変わりはしないし』

提督『出さなかったら怒られるしやるしかないよなぁ』

コンコン

提督『入っていいぞー』カキカキ

三日月『し、失礼します』

提督『三日月? 秘書艦の仕事はもう終わりだが……』

三日月『司令官は何をしてるんですか?』

提督『見ての通り書類だな。色々と溜まってるんだ』

三日月『だったら私も手伝います!』

提督『気持ちは有難いけど俺がやらないといけないんだ。それにもう夜も遅いからダメだ』

三日月『そう……ですか』

提督『でもそうだな……。少しお話でもするか』

三日月『お話ですか……?』


提督『こないだ言ってた話にしよう』

提督『もっと強くなりたいだっけか。どうしてそう思ったんだ?』

三日月『みんなの助けになりたいんです。もっともっと強くなれればみんなの助けになれると思って……』

提督『そうか。正直天龍みたく敵をもっと倒したいとかじゃなくて安心したよ』

提督『三日月の優しさはいいと思うぞ。ただ倒すことだけを考えてちゃ大事な物も何もかも見えなくなるからな……』ポンポン

三日月『あ、あの……!』

提督『ん? どうした?』

三日月『私はみんなの助けになりたいですけど。でも、一番助けてあげたいのは……司令官なんです』

三日月『だから……無茶はしないでください』

提督『三日月……ありがとう。優しいな』ナデナデ

三日月『んぅ、司令官……何を……』

提督『心配してくれたお礼。おかげでやる気が湧いてきた』

提督『大丈夫。無茶はしないから安心してくれ』

三日月『本当……ですね?』

提督『本当だよ』

三日月『約束ですよ』

提督『あぁ』

――――
―――


青葉「無茶しないとか言ったくせに無茶して倒れましたよね、司令官」

提督「うぐっ……!」グサッ

青葉「三日月ちゃんに何か言われなかったんですか?」

提督「確かに言われた。無茶しないって約束したのにと怒られた」

提督「……5日くらいなら大丈夫だと思ったんだけどなぁ」

青葉「普通の人はそれを無茶って言いますよ」ジトー

提督「ま、まぁ、いいじゃないか! さぁ、続きだ続き!」

青葉「あー、もう司令官ー!」

────


ピッ

青葉「はい、三日月ちゃんでした~」

三日月「もう、司令官てば……あれだけ言ったのに……」

青葉「三日月ちゃんも司令官の事を気にかけてるんですね」

三日月「だって司令官、あんなにいつも頑張ってて……」

三日月「だから、少しでも司令官の助けになるようにって思って」

青葉「優しいですね~」

長月「司令官が無茶しすぎな気もするがな」

菊月「ま、今更言った所で治らないだろうな」


天龍「なんでオレの話が出てくるんだよ!」

龍田「間違った事は言ってなかったもんね~。天龍ちゃんてばすぐ周りが見えなくなるんだもの」

龍田「それに三日月ちゃんが天龍ちゃんみたいになったらみんな困っちゃうでしょ~?」

天龍「うっ……確かにそれは否定できねぇけど」

龍田「これからは提督の事で周りが見えなくなるかしら~?」

天龍「だぁああ! もういいからからかうなぁ!」

龍田「うふふ、ダーメっ♪ やっぱり天龍ちゃんは可愛いわ~」クスクス


如月「それにしても三日月もなかなか行動力あるわね」

如月「さりげなく司令官に告白するだなんて驚いたわ」クスッ

三日月「えっ……!?」

如月「あら、だって『一番』だなんて特別だって言ってる風にも取れるでしょう?」

三日月「そ、そんなつもりじゃ……! 私は司令官の力になりたいって言っただけで──」

皐月「まぁ、仮に告白だったとしても司令官は気づかなかっただろうね」

如月「気付いていたら他の事にも色々気付いてくれるはずでしょうしね」ハァ

三日月「だから私は──!」

如月「はいはい、そういう事にしておくわ♪」フフッ

三日月「もーっ……! 如月!」


望月「なんだかんだ凄いねぇ……」

青葉「ですね~」

望月「次あたしだよね」

青葉「そうですね。望月ちゃんの番ですよ」

望月「うー、眠いけどよろしくぅ~」

青葉「途中で寝ないでくださいね」

望月「それは内容次第」

青葉「ではスタートです!」

ピッ


────

提督「次で睦月型も終わりか」

青葉「司令官もネタ切れするくらいには多かったですね」

提督「仕方ないだろう。想像力にも限界があるんだから」

青葉「じゃあ、残りをフル動員してお願いします!」

提督「そこまで気合入れる必要もない気がしてきたぞ」

提督「はぁ。まぁいい。よし! いくぞ!」


────

提督「あー、暇だぁー」

望月「暇ならゲームしよー」ゴロゴロ

提督「そうだなー。そうするかぁー」ゴロゴロ

提督「で、望月。今日はなんだ」

望月「このゲーム」スッ

提督「今度は何が狙いなんだ? また前回みたいなレア武器掘りはごめんだぞ?」

望月「大丈夫大丈夫。たぶん今回はすぐ終わるって」

提督「……本当だな」

望月「本当だよ。ほらほら早くいつもの態勢になって」

提督「はいはいわかりました」

望月「よいしょっと」

提督「毎度思うんだが……なんで俺の背中の上に寝るんだ」

望月「細かい事気にしてたら負けだよ。ほらほらルーム作ったよ」

提督「へいへい」


~数分後~



提督「なぁ、望月」

望月「どしたの兄ちゃん。あ、そこにも罠あるから気を付けてねー」

提督「……も、もう少し早くいってほしかったぞ」

望月「はい、蘇生したよー」

提督「……ありがとう。というよりすぐ終わるって言ってたじゃないか!?」

望月「すぐ終わる(すぐ終わるとはry)ってやつ」

提督「……わかった。いつもの感じな」ハァ

提督「(やる前からわかってたけど……やっぱり最高難易度のダンジョンだった)」

望月「~♪」

提督「(まぁ、でも望月が楽しそうだしいいか)」


~さらに十数分後~



望月「あ、ボスが瀕死だ」

提督「ほんとか! よし、ならあと少し頑張るか!」

望月「うーい……ふわぁ……」

望月「兄ちゃーん……」

提督「んー? ど、どうした望月。っと、あぶねっ」

望月「ふわぁ……眠いから、寝る……おやすみ」

提督「は!?」

望月「兄ちゃんがんばれー。じゃ、おやすみ……」

提督「待った! 望月ちょっと待て!」

提督「RPGじゃないんだから寝落ちは不味いだろ!」

望月「力尽きてもホームに戻るだけだから、大丈夫……」

提督「俺もやられたらどうするんだ!?」

望月「そこは……気合い……むにゃむにゃ……。あんま揺らさないでねー……」

提督「え、望月? ちょ、ちょっと! 望月ぃー!!」

――――


提督「望月とは二人でゲームしたりする」

青葉「ゲーム以外には何をするんです?」

提督「一緒に昼寝したりとかだな」

青葉「仕事とかしないんですね」

提督「いや、仕事は終わらせてからだ」

青葉「え、そんなに早く終わるんですか?」

提督「やる気を出した望月は優秀なんだよ」

青葉「へー……正直意外でした。やる気だすタイプとは思わなかったので」

提督「まぁ、一緒にゲームする事を餌にしてるからな。そうしないといけないのはちょっと困りものだが」

提督「でもやるときはやってくれるから感謝してるよ」


提督「あとは肩を揉んだりするくらいか」

青葉「一応司令官って青葉達の上司ですよね?」

提督「上司だ。あと一応は余計だ」

青葉「なんか立場が逆に見えました」

提督「ま、怯えたりされるよりかはマシだ。息の詰まる空気にはもうしたくないしな」

青葉「じゃあついでにもう少し青葉の要望とか聞いてくださいよ~!」

提督「何がついでだ。今もこうして付き合ってるだろ。はいはい次!」

青葉「ぶーぶー!」

提督「あーあー、聞こえませーん」

――――


ピッ

長月「望月は相変わらずだな」

菊月「正直望月がやる気出すのには驚いたけどね」

望月「だって司令官、こんなあたしにお金とか時間かけるしお願いとか聞いてくれるし」

望月「自由にしてていいとか言われたけどあたしだけ遊んで司令官だけ仕事してるとかなんか悪いし」

望月「だったらあたしだってお礼に頑張らなきゃいけないし……ふわぁ……」

睦月「およ? 眠そうだね望月」

望月「提督にこないだ対戦で負けちゃってくやしくてねー。おかげで徹夜でゲームしてたんだー」

望月「だから、今とっても……眠い」


望月「ふわぁ……司令官がいれば枕になったんだけどねぇ」フラフラ

望月「今はソファで我慢しとこー……っと……」

望月「うーねむい。お休み」ドサッ

望月「すぅ……すぅ……ん……」

三日月「相変わらず寝つくの早いですね。毛布は……」

長月「まぁ、望月だしな。このまま暫くソファで寝かしておこう」

青葉「それでは睦月型は終えて次に参りましょー!」

今回はここまでです
気付けばあとひと月ちょいでスレ建てて一年とは…

またぼちぼち更新しにきます
ではまた


青葉「さてと、そろそろ駆逐艦を離れて――お……」

龍驤「ん? どしたんや青葉」

青葉「龍驤さんを行きましょうか。ちょうどぽけーっとしてましたし」

龍驤「ぽけっとってなぁ……まぁ、いいか。頼むよ青葉!」

青葉「はーい、いきましょー!」

ピッ


――――

青葉「さて、次は龍驤さんですよ司令官」

提督「龍驤……龍驤かぁ」

青葉「どうしたんです?」

提督「あんまいつもと変わらない感じになりそうでな」

青葉「別にいいじゃないですか。あまり気にする必要無いですよ、たぶん」

提督「まぁ、そうか。それじゃあ始める」


――――

提督「あー、じめじめするー」

提督「なんか疲れたなー」

提督「暇だし龍驤に絡むか!」

提督「さーて、龍驤は下の階かな~」



~~~~~~~~

提督「……い、いない」

提督「探せ……」

提督「っ……! この感じ、龍驤は向こうか!」

ダッ


龍驤「――♪」

提督「いた!」

提督「おーい龍驤ー!」

龍驤「ん? 何や兄――」クルッ

提督「よっ」ヒョイ

龍驤「はえっ……!?」

提督「おー、おー。相変わらず軽いな龍驤~」

龍驤「こ、こらーっ! いきなり何するんや! 放せ!」ジタバタ

提督「ちょ、龍驤暴れるな!」


龍驤「うっさい! いいから下ろしぃや……!」

提督「昔は、よくこうしただろ……!」

龍驤「いつの話や!? ウチがずっと小さいときやないか!」

提督「今も十分小さ――」

龍驤「っ~! ゆうたな! 人が気にしてることを……!」ゲシッゲシッ

提督「ちょ、やめ、鳩尾にモロに足が……!」

龍驤「だったら下ろせー!」

龍驤「こ、のっ……!」

龍驤「アホ兄貴ー!!」グオン

ガッ!!

提督「ぐはっ……!!」

ドターン!


龍驤「ったく、何で毎回こういうことするんや」

提督「こう、マスコットみたいで――」

龍驤「ふんっ!」ゲシッ

提督「な、なんで思いっきし……」ピクピク

龍驤「自分の胸に聞いてみぃ!」

提督「……あぁ! 照れ隠――」

グシャ

龍驤「兄貴? どうしてそうなるんや?」ピキ

提督「はい、ずみまぜんでじた……」


――――
―――

提督「あの、龍驤さん……」

龍驤「なんやアホ兄貴」

提督「いつまで私の上に乗るんでしょうか……」

提督「そろそろ起きたいんだけど……」

龍驤「……反省したか?」

提督「した。しました! 本当に!」

龍驤「わかった。退いてあげる」

提督「いやー、胡座をかけ――」

龍驤「よいしょ……っと」

提督「……」


提督「なぁ、龍驤」

龍驤「なんや兄貴」

提督「何でまた座るのかな」

龍驤「いいじゃんさ。ほら、頭撫でてぇや。早く早く」

提督「え、はいはい、こうか?」

龍驤「そうそう。そんな感じそんな感じ。このまま撫でてくれたら許してあげようかなぁ」

提督「じゃあ許してくれるまで撫でてるよ」

龍驤「じゃ、頼むよおにーちゃん!」

提督「こういう時だけお兄ちゃんって呼ぶなよなー。ったくもう……」ナデナデ

――――


提督「──とまぁ、あんな感じで」

青葉「いつもはどんな感じなんです?」

提督「いや、あんなこと一度もないな」

提督「あんなふうにしてみたいなって感じだなぁ」

提督「龍驤は膝の上に座らせて頭撫でさせてもらえないだろうし」

青葉「そういうのは駆逐艦の子たちでしたらどうです?」

提督「いや、もうしてる。龍驤でもしたいんだよ」

青葉「……」

提督「なんだその顔は」

青葉「いえ、もうツッコムのもやめることにします」


提督「おほん。そ、それじゃ感想的なのも始めるかー」

提督「龍驤は落ち込んでたりしたら励ましてくれる優しい子だよ」

青葉「司令官が落ち込むときっていつなんです?」

提督「そりゃ仕事でミスしたりとかだよ。で、まぁ少し気分が落ち込んでると──」

龍驤『なんやキミぃ。そんな暗い顔して』

龍驤『ミスした? そんなの気にする必要ないって。ずっと暗い顔してないでいいから笑っていこう!』

提督「──って、感じでな」

提督「正直かなり滅入ってた時もあったから龍驤には感謝してるよ」

青葉「むぅ、至って普通ですね」

提督「お前は俺に何を期待している」

青葉「こう、スクープになる話題です! あとは個人的に青葉が楽しめそうな話題とかを!」

提督「自分からネタを提供するわけないだろ」

青葉「でも司令官って叩けばたくさん出てきそうですよねー」

提督「(……否定できない)」


青葉「それで、龍驤さんとは他に何かないですか?」

提督「うーん……」

提督「頭撫でてたら怒られて艦載機の整備を手伝ったりはしたなぁ」

青葉「相変わらず頭撫でたりするの好きですね」

提督「手が勝手に動くんだよ。あと、撫でやすい位置に龍驤の頭があるし撫でたくなるんだよ」

青葉「一回医者に見てもらったらどうです? または艦載機に狙われるか」

提督「病気じゃないから結構だ。あと艦載機は瑞鶴だけで十分だ。ほんと、勘弁してくれ……」

青葉「相当応えたんですね。あれ」

提督「流石に命の危険を感じるとな」

青葉「(ならやめればいいのに……)」

青葉「それではこれくらいにして次の方へ参りますかー」

――――


ピッ

青葉「はい、以上ですー」

龍驤「あ、頭撫でやすいとか……ぐぬぬ」

青葉「良いじゃないですか~。青葉なんか頭撫でてもらえないんですよ?」

龍驤「それはそうなんやけど……どうも子供扱いされてる気が」

青葉「だって龍驤さんって飛行甲板なかったら空母って分かりませんよね?」

龍驤「青葉? ちょーっと今の言葉もっぺん言うてみてくれるか?」

青葉「え、いやー、忘れちゃいましーー」

龍驤「あ・お・ば?」

青葉「いふぁいれすいふぁいれす!」

龍驤「ふんっ! 今日はこれくらいで許しておくけど次はないからな!」


青葉「はふぅ……はい、それでは次の方は……大鳳さんですかねー」

大鳳「私ですか?」

青葉「ですです!」

青葉「さてと……、大鳳さんはよく司令官と一緒に鍛練してるみたいですね」

大鳳「はい。最初はただのトレーニングだったんですけど気付いたら……」

大鳳「って、この話をしてしまったら話が逸れてしまいますね」

青葉「そうですね。それでは始めましょうか」

大鳳「お願いします」

青葉「それではどーぞ!」

ピッ


――――

提督「次は大鳳か」

青葉「唯一の装甲空母ですね!」

提督「大きな損傷を受けていなければ艦載機を発艦出来るのは凄いよなぁ。最初は驚い──」

青葉「青葉が聞きたいのはそういう話じゃないんです! 早くやってくださいよ~」

提督「わかったわかった! それじゃあ始める」


――――

提督「……」ゴローン

提督「はぁー、やっぱり休みの日はゴロゴロするに限るなぁ~」

提督「ふわぁ……昼寝したくなってきたなぁ」

提督「なんだか体もダルいしもうここで寝ちゃうかー」

?「それはいっつもゴロゴロしているからでしょう」

提督「げっ、大鳳……」

大鳳「兄さん。げっ……とは何ですか」

提督「い、いやー……気のせいじゃないかなぁ」

大鳳「どうしてそう毎日ゴロゴロしてるんですか」

提督「と言われてもゴロゴロしたい訳で──」

大鳳「に・い・さ・ん!」

提督「えー」

大鳳「えーではありません。せめて外に散歩に出るくらいしたらどうですか」


提督「じゃあ条件付きでならやろう。ダメなら動かない」

大鳳「何ですかその条件は……。たかが外に出るだけじゃないですか」

提督「じゃあ俺は動かない」

大鳳「わ、分かりました。兄さんが動くならその条件を飲みましょう」

大鳳「で、その条件は何なんですか?」

提督「組手をしよう」

大鳳「はい……?」

提督「で、どっちかが参ったといったら終了だ。で、負けた方は勝った方の言うことを何でも一つ聞く。これでどうだ」

大鳳「なっ、なんですかその条件は!!」

提督「嫌ならいいぞ? 俺は動かなくて済むし」

提督「それに、自信ないのか? 俺に勝つこと」

大鳳「っ……!」

大鳳「い、いいでしょう。やりましょう」

提督「了解だ。よっと」


提督「……なんだか久しぶりな感じだな」

提督「(にしてもあんなこと言ったものの、勝てる気がしない)」

大鳳「さ、兄さん。やりますよ」

提督「(目が本気だし……変な事いうんじゃなかったか……?)」

提督「あぁ、やるか」

大鳳「どこまで体が鈍ったか教えてあげます」

提督「あぁ。俺も自分の体がどこまで動かなくなったか教えてもらおうかな」

大鳳「いきますよ」

提督「あぁ」

提督「ッ……!」

大鳳「ッ……!!」


提督「ふっ……!」

大鳳「……っ、甘い!」

提督「ぐっ……!」

ドターン!!

大鳳「一本です。あんな単調な動きでは簡単にいなしてくれと言ってるようなものです」

提督「……みたいだな。でも──」

提督「まだ終わりじゃ、ないぞ」グイッ

大鳳「え? きゃあ!!」

提督「1本取ったら終わりとは言ってなかっただろう?」

大鳳「なっ……!」

提督「俺が言ったのは、『参った』というまでだ……、っ」

大鳳「っ~! んーっ!」


提督「って、暴れるな大鳳!っく、こうなったら!」

提督「これでもくらえっ!」

大鳳「ッ……!」ビクンッ

提督「やっぱりまだ脇腹くすぐられるのは弱いみたいだな」コショコショ

大鳳「どうやっ、て……克服、っ、出来るんですかっ!」

提督「こう、日頃からくすぐられるのに耐えるとかな」サワサワ

大鳳「っ……! ん、で、出来るわけ、ないでしょう!」

提督「まぁまぁそう言わずに──」

大鳳「っ、もう……いい加減にしてください!」ブン

ガスッ!!

提督「ぐっ……!」


提督「ててて……」

大鳳「ふふ……やってくれましたね兄さん」

提督「っ……!」ビクッ

大鳳「分かりますよね?」ニッコリ

提督「ま、待ってくれ!」

大鳳「お断りします」

提督「悪かった! 許してくれ!」

大鳳「さ、兄さん。久しぶりなんですから準備運動しましょうか」

提督「いやだぁああああああああああ!!」


────

提督「大鳳も元気だよなぁ……。あのトレーニング量はキツかった」

提督「最近は体力も付いたのか割と着いていけるようになったが」

青葉「このまま鍛えていけば深海棲艦とも渡り合えるかもしれませんね!」

提督「そうなったらもう人間を辞めてるだろ」

提督「そもそも水上にどうやって浮けと」

青葉「そこはほら、昔の人みたいに気合いと根性で♪」

提督「根性論で何とかならないだろ」

青葉「じゃあ夕張さんの発明――」

提督「やめろ。それだけはやめてくれ」

青葉「被験者は語る、ですか」

提督「発明の方は何故あんな――って大鳳の話だったな」


提督「大鳳は最初あんなに武闘派タイプとは思わなかったな。お淑やかな感じだと思ってた」

提督「組み手とかやっても軽くいなされたり吹っ飛ばされたりと大変だった」

提督「最初の頃なんか一撃貰っただけで気絶しちゃったしなー」

青葉「普通のトレーニング、ですよね……?」

提督「普通だが」

青葉「……何やら壁を感じます」

提督「そうか?」

青葉「いえ、言っても無駄な気がするので忘れてください」

提督「わかった」


青葉「他に何か面白そうな話ありますか?」

提督「そうだな。ここだけの話なんだが――」

提督「大鳳とのトレーニングは理性も総動員しないと大変なんだよ」

青葉「どうしてです?」

提督「組手してると密着することがあるんだが――」

提督「その、大鳳の髪の良い匂いとか体の感触とかが……な?」

青葉「……そんな事考えるならもう組手の相手を憲兵さん達にお願いしたらいいんじゃないです?」

提督「あいつらは別の意味で容赦ないから嫌なんだよ……手加減しないしな」

青葉「そうなんですか?」

提督「たまには相手してもらうのもいいかもしれないかもだが毎回は勘弁だな」

青葉「ほー」


青葉「ところで司令官」

提督「どうした青葉」

青葉「どんだけお兄ちゃんとか呼ばれたいんですか」

提督「いや、大鳳はそうじゃなくてな」

提督「単に仲良くしたいなぁって思ってだな」

青葉「一緒に鍛錬とかするのにです?」

提督「日常会話くらいは仕事の話とかせずに楽しい話題を話したいんだよ」

提督「まぁ、そんな訳でもっと親密になりたいなと」

青葉「だいぶ素直に打ち明けますね」


青葉「で、日頃の鬱憤とかの事も含めてあんな内容にしたんです?」

提督「……そんな訳ないだろ」

青葉「なら視線を逸らさないでください」

提督「……まぁ、セクハラまがいの事をしたいとは思ったりはしてる」

青葉「……」ジトー

提督「い、いいだろ! 妄想なんだから少しくらい変な事想像したって!」

青葉「ほんとに少しです?」

提督「必死に我慢して手はだしてないんだから別に問題ないだろう! 大鳳じゃなく青葉なら問題ないのか!?」

青葉「えっ!? あ、えと、その……」

提督「いや、悪い。今回も忘れてくれ。」

青葉「は、はい……えっと! じゃあ次に参りましょう!」

――――


ピッ

大鳳「っ~!!」

大鳳「(何考えてるんですか提督は~! )」

青葉「大鳳さんはいいですよねー。司令官と鍛練という名目で密着できるんですから」

大鳳「み、密着って……私は別にそんなつもりは……!」

青葉「……なるほど。大鳳さんはまだ攻めてないと――」カキカキ

青葉「意外に奥手なんですね~♪」

大鳳「意外にってどういう意味ですか……! もう……」

青葉「いやー、武闘派の人って考えるより先に体が動いてるイメージで」

大鳳「そんなわけ……」チラッ

大鳳「ないとは──」

大鳳「……いえません」

武蔵「なぜこっちを見る」


大鳳「(でも、よく考えてみると提督と密着出来る点では皆より有利なのよね……)」

大鳳「(それを利用すれば提督ともより仲を深めることだって出来るのよね)」

提督『……まぁ、セクハラまがいの事をしたいとは思ったりしてる』

大鳳「(はうっ……!?)」

鈴谷「というより提督もなんかかなりぶっちゃけてない?」

夕張「それに私の発明だって──」

青葉「あぁー、それはまぁ、大鳳さんの前にも色々と話しましたので」

青葉「それと、夕張さんの発明の大半はアレですし」

夕張「アレって何よー!!」

衣笠「ねぇねぇ青葉。それよりもどんなお話したの?」

青葉「それを今言ったらつまらないないじゃないですかー。ってことで次行きますよー!」


大鳳「(それにしても日常会話……)」

大鳳「(確かにお仕事の話をしてもつまらないわよね)」

大鳳「(でも、かといって何を話せば……)」

大鳳「(──って、今悩んでても仕方ないわね)」ブンブン

大鳳「(青葉さんもいってた様に私は提督との鍛錬で接する機会は多い方なのよね)」

大鳳「(…………)」

大鳳「(よ、よし、もっと攻めていかないとね。頑張りなさい大鳳!)」

武蔵「(む……何やら大鳳が燃えているな)」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年07月24日 (木) 02:13:57   ID: 466P4czi

本編とは何だったのか

2 :  SS好きの774さん   2014年08月02日 (土) 15:04:06   ID: sa-NDsi_

ホンペンカッコカリ

3 :  SS好きの774さん   2014年10月18日 (土) 20:25:45   ID: vzJxBW46

きたーい

4 :  SS好きの774さん   2014年11月11日 (火) 10:40:37   ID: nLCAG7zE

ほとんど兄さん呼びなのがちょっと残念

5 :  SS好きの774さん   2014年12月08日 (月) 14:21:28   ID: p2ErifuC

面白い(=´∀`)人(´∀`=)
頑張って

6 :  SS好きの774さん   2015年04月20日 (月) 22:10:49   ID: pKvOKTz1

おもろいぞ
ガン( ゚д゚)バレ

7 :  SS好きの774さん   2015年06月14日 (日) 03:13:30   ID: JdPnhhUr

面白いです(^○^)(^○^)頑張ってください

8 :  SS好きの774さん   2015年12月12日 (土) 14:39:54   ID: NVP7Whwo

続きあくしろよ

9 :  SS好きの774さん   2018年07月05日 (木) 00:30:56   ID: LuJe72cG

イモウトニウムが世界水準軽く限界突破して回復しました(●´ω`●)

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