【艦これ・学園風】電「提督君、起きてください」 (499)

○艦隊これくしょん~艦これ~のSSスレです。

○艦これのキャラクターが高校に通っていたら? というような感じです。

○何番煎じが分からないようなネタですが、よろしくお願いします。

○ほのぼの、ドタバタコメディー、ちょっと恋愛入るかもしれません。

○登場キャラは基本的に全員高校生。一部先生。電ちゃんなども高校生に成長しています。

○ご意見、ご感想、ネタは随時募集中です。

○遅筆、不定期更新

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1403878670

この話は、深海棲艦に立ち向かう、とある提督と艦娘のお話――

金剛「Shit! 敵が多すぎマス!」

赤城「全機発艦! 急いで!」

北上「こりゃさすがのスーパー北上さまもちょっとまずいかもねー……」

提督「諦めるなお前達!」

響「提督……」

提督「必ず、生きて帰るぞ! 全員でだ!」

五十鈴「提督の言うとおりよ! こんなところで死ぬつもりなんかないわ!」

熊野「そのとおりですわ! まだやりたいことが一杯ありましてよ!」

電「必ず帰るのです! 私達の鎮守府に!」


――などではなく、ごく普通の学園生活のお話である。


電「……く君、提督君!」

電「提督君……起きてください」

ゆさゆさと心地よく体が揺らされる。

耳に残る、優しく、聞き覚えのある声。

提督「……電(いなづま)?」

目を開けると、よく見る、隣に住む幼馴染の姿。

電「はい、おはようなのです」

電がにこりと笑う。

よく見るが、相変わらず人の気持ちを和ませる力がある笑顔である。

提督「おはよう、電」

提督「でも、どうして俺の部屋に?」

電「やっぱり忘れているのです」

提督「どういうことだ?」

電「提督君、今日は日直だよ?」

提督「……あ」

日直ということは、少し早めに学校に行かなければいけない。

提督「もしかして、そのためにわざわざ起こしてくれたのか?」

電「提督君、忘れっぽいので、心配だったのです」

電「案の定なのです」

提督「いや、ありがとうな、電」

電「どういたしまして、なのです」

提督母「あらあら、電ちゃんありがとうね」

電「別に隣だから、たいしたことじゃないのです」

提督母「まったく、電ちゃんにばっかり頼ってちゃダメよ」

提督「うぐ……」

言い返したいところではあるのだが、今朝見事に日直だということを忘れていた以上、なにも言い返せない。

提督母「どう、電ちゃん? よければウチの子にならない?」

提督母「なんだったらウチの愚息を貰ってくれないかしら?」

電「え、ええーっ!?」

電「そ、その、お気持ちはうれしいですけど、まだちょっと早いというか……」

提督「母さん、あんまり電をからかうな。ただでさえ電は純粋なんだから」

提督母「あらあら、からかってなんかいないわよ。私は本気よ」

提督「なお悪いわ!」

電「提督君、あんまり早く食べたら体に良くないよ?」

提督「いいんだ。母さんが電をからかってばかりで、あんまり居心地よくなかっただろ」

電「そんなことないよ? 提督君のお母さんと話すのは楽しいよ」

提督「物好きだな、電は」

電「そんなことより、早く行かないといけないんじゃないかな」

提督「そうだな……ってもうこんな時間か」

提督「というわけだから、俺は先に行っているよ。電はゆっくり来てくれ」

電「電も一緒に行くのです」

提督「え?」

電「かけっこはそれなりに得意なのです」

提督「無理しなくてもいいんだぞ?」

電「大丈夫なのです」

提督「ならいいけど……そうだな、電は水上を38ノット(時速28km)で走れるもんな」

電「ノット……なにそれ? というか、私は水上を走ったりはできないのです!」

提督「走ってたさ! 俺の夢の中でな!」

電「提督君の夢の中と一緒にしないで欲しいのです!」

提督「さあ、そうと決まれば行くぞ! あの夕日に向かってダッシュだ!」

電「今は朝なのです! っていうか待ってよー!」

提督「あはは、追いかけてごらんー」

電「なんか怪しい人みたいなのです!」

提督「酷い!?」

提督「というわけで、到着!」

電「なのです!」

提督「……というか、俺の方が疲れてないか?」

電「そんなことないよ? 電も疲れているのです」

提督「なかなかやるな、電。もうお前に教えることはない……」

提督「良くぞここまで成長したものじゃ……」

電「提督君と私は同じ年なのです」

提督「ノリが悪いなあ」

電「提督君のボケは付き合っているといつまで経っても終わらないのです」

提督「さすが電。よく分かっているな」

電「自慢げに言わないで欲しいのです! というか、早く行こうよ」

提督「そうだな、面倒ごとはさっさと終わらせよう」

提督「おはようございます、赤城先生」

電「おはようございます」

赤城「おはよう、提督君、電さん……あら、電さんはなぜ?」

電「提督君の監視役なのです」

赤城「ふふ、それは大変な役目ですね」

提督「酷い」

赤城「提督君、あんまり電さんに迷惑をかけてはいけませんよ」

提督「分かってますって」

赤城「よろしい。はい、学級日誌です。よろしくお願いしますね」

提督「はい、ありがとうございます」

赤城「では、今日一日、日直をよろしくお願いします」

提督「分かりました」

電「では、先生。失礼します」

赤城「はい」

赤城「……ふふ、相変わらず仲がいいですね」

那珂「先生! 那珂ちゃんをお呼びですか!?」

赤城「呼んでません! ていうか、那珂さんいつの間にいたんですか!?」

那珂「アイドルはどこにでも現れる者ですから!」

赤城「あなたのアイドルは自称でしょう! というか職員室に勝手に入ってはいけません!」

那珂「ちえー、分かりましたよ」




今日はここまで。
次回はクラスメイトが出てくる予定です。
基本的に行き当たりばったり、ノリで書いていきます。

きもいss

いままでのスレ貼っといたほうがいいんでね?

期待 ちなみに38ノットは70.3キロやで

今のところはなんともいえんね
明日以降に期待する

思い付くネタなどあんまりない!

安価はないのかね

>>11さん
精進します。

>>12さん
また後日張り付けますね。

>>13さん
ご指摘ありがとうございます。うわー、恥ずかしい

>>14さん
期待してくださってありがとうございます。
正直、安価のお蔭かと思っておりますが、頑張ります。

>>16さん
べつに大丈夫ですよー

>>17さん
迷ったのですが、安価ないほうがいいかもよと指摘頂いたので……

というわけで、少々アンケートを取りたいと思います。

1 安価はない方がいい
2 たまにならOK(キャラ登場安価など)
3 むしろどしどし出してほしい
4 いっそ恋愛ゲーム風にしちゃえば?
5 その他(内容記載)

A 恋愛要素はない方がいい
B 恋愛要素はあった方がいい
C 恋愛要素はあったといい、ただしヒロインは電で。

ちなみに、安価なしの場合、電、五十鈴、金剛、北上、川内、那珂、響、弥生、神通あたりが出てくる予定で、メインヒロインは電になります。

回答例 1C

また、それ以外にもご意見あればよろしくお願いいたします。

2B

ただし>>1が入れたいキャラを安価なしで少数入れていい
多分そのほうが書いてて楽しいだろうと思う

アンケートなんか取らないで書きたいモノ書けば良いんじゃね?
もし安価するなら電は出さない方がいいだろな>>1にとっても参加者にとっても

うーむ・・・

前に>>1が立ててたオリジナル学園もの参加してた者にとっては哀しいなこれは 楽しんで書いているのはわかるが読んでる方は「お、おう・・・そうだな」みたいな感想しか受けない

結局なにがしたいのか分からんのよね

スレタイに電居るのに出さない理由無いだろww

あ、2で

みなさん、ありがとうございます。

>>22さん
そうですね、電はメイン、五十鈴、金剛さんあたりはとりあえずサブとしては必ず出します。

>>23さん
ぶれぶれですみません。書くほうとして、読者の方々のニーズを知りたいなと思ったので。
電は出します。

>>24さん
オリジナルの方はすみませんでした。
参加してくださって、ありがとうございました。
打ち切りという形になってすみません。
主人公の没個性、安価に依存することによる設定齟齬などにより、どうしても筆が進まない形になってしまいました。
設定を練り直して、小説投稿サイト様などに再投稿を考えています。
まずは、話をつくることを目標に、あのキャラ達を使った短編連作などを作り、その後ある程度長さのある話を……と構想中です。
このSSに関しても、安価にあまり頼らずに話を作る練習と捉えています。

>>27さん
タイトル詐欺になってしまいますよね(汗)

皆様の意見を見させていただいて考えた結果、安価はキャラ登場、及び選択肢程度にして、極力話の大筋は安価に頼らないように話を作れるようにしていきたいな、というのが今の考えになります。

アンケートの方もまだ受け付けております。
また、意見、要望などありましたらよろしくお願いします。

>>12さん

過去スレです。
上二つはオリジナル(しかも打ち切りですが)

【オリジナル】安価で学園ほのぼのコメディ
【オリジナル】安価で学園ほのぼのコメディ - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1382449469/)

【オリジナル】安価で学園ほのぼのコメディ 2時間目
【オリジナル】安価で学園ほのぼのコメディ 2時間目 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1387775666/)

【艦これ】電ちゃんといっしょ!【安価】
【艦これ】電ちゃんといっしょ!【安価】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1401456895/)

【艦これ】電「お悩み相談ですか?」【安価】
【艦これ】電「お悩み相談ですか?」【安価】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1403014134/)

【艦これ】雷「安価で司令官の気を惹くわ!」【安価】
【艦これ】雷「安価で司令官の気を惹くわ!」【安価】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1403704336/)

電ちゃん以外のヒロインも見たいな

赤城先生とは恋愛に発展していくのかな?

>>31さん
善処します。

>>32さん
昨日時点では考えてなかったので、先生として出しちゃいましたが、先生との恋愛って難しい(小並感)


男友達も欲しいので、>>29のオリジナルスレから男キャラをちょこっとだけ出すかもしれません(添え物程度に)



提督「というわけで、教室に行こうか」

電「なのです」

提督「なんていうか、つき合わせて悪いな」

電「電が好きでやっているのだから、いいのです」

提督「ええ子や……」

電「何で関西弁なのです?」

提督「意味はない」

電「はあ……」

提督「電は関西弁はしゃべれないのか?」

電「なんでですか?」

提督「ああ、電は横須賀所属だったな」

電「なんの話なのです!?」

――教室。

提督「じゃあ電は休むか、勉強でもしておいてくれ」

電「手伝うよ?」

提督「いいって、たいした仕事もないし」

電「そう……じゃあ、今日の予習でもしておくのです」



提督「これでよしっと……」

金剛「Hey! テイトクー! 電! おはようございマース!」

提督「ああ、おはよう金剛さん」

電「おはようなのです」

元気に入ってきたのは、クラスメイトの金剛さん。

イギリスからの帰国子女のため、時々英語交じりなしゃべり方をする、元気な人だ

金剛「もう、提督も電も呼び捨てで良いって言ってるでショ!」

提督「むう……女の子を呼び捨てって、どうも違和感あるんだよな」

金剛「けど、電は呼び捨てデショ?」

提督「電は昔から一緒にいるからなあ」

金剛「昔からの仲良しさんデスネ! 私もイギリスにそういう子一杯いるヨ!」

電「金剛さんは昔から人気者さんなのでしょうか?」

金剛「そんなことないワ! 電も人気者デース! 私も電のこと大好きデース!」(だきっ!)

電「はわわ!?」

提督「朝から元気だなあ」

金剛「というわけで、金剛と呼んでネ!」

電「えっと金剛……ちゃん」

金剛「Oh! 金剛ちゃんも捨てがたいですネ!」

提督「捨てがたいってなんだ」

金剛「提督も金剛ちゃんと呼んでみますか?」

提督「勘弁してくれ」

金剛「おっと、冗談デース!」

北上「やー、金剛っち朝から元気だねー」

金剛「北上ー! おはようございマース!」(だきっ)

北上「おおう、暑苦しい」

金剛「Oh! ちょっとしたスキンシップネ!」

北上「ここ日本ではちょっとしてないので」

電「北上さん、おはようなのです」

北上「やっほ、提督、電っち。今日も仲良くご登校? にくいねー」

電「そ、そんなのじゃないのです」

提督「これこれ、あまりからかうんじゃありませんよ」

北上「なんで老人言葉なのさ」

提督「なんじゃ? 最近耳が遠くなってのう……」

北上「そうかい、お爺ちゃんや……さっさと席に座って一人ぽつーんとしてましょうね」

提督「イジメか」

北上「老人をいたわる北上さまの心使いだよー」

北上「くうっ、私ってば敬老の心の持ち主だよねー」

提督「ところで北上さんや、ご飯はまだかのう?」

北上「やだなあ、お爺ちゃん、ご飯ならおととい食べたでしょ」

金剛「それ、テイトクは昨日ご飯抜きになっているデショ!?」

電「なのです」

北上「ところで電っちー、宿題見せて」

電「またなのです?」

北上「いやー、スーパー北上様も睡魔には勝てなかったよ」

提督「ただ怠けてただけじゃねーか」

電「でも私以外の人には訊かないんですね」

北上「提督は当てにならないしねー」

提督「失礼な」

北上「五十鈴っちはまだ来てないしさー、金剛っちは所々Englishになっているしネ!」

提督「なぜ金剛の真似をした?」

北上「ふっ、私の気まぐれに意味をもとめちゃいけませんよ」

提督「さいですか」


あとのクラスメイト(安価下1~3)

【悲報】人がいないっぽい
これだと以後、安価での更新がおぼつかないっぽいので、ちょっと考えます

昼だから仕方ないね
不知火で

>>41さん
うーん、でも他所様のスレだと昼間でもちゃんと安価取られているんですよね。
よりによってキャラ安価で一時間かかっているのを見ると、この先安価で進行していけるかどうかで不安です。
(現にそれでオリジナルを以前打ち切りにしてますし)

ひとえに、安価を取ろうと思える面白さがない、実力不足ということにつきるかと。
この先、人が減ることはあっても増えることはないだろうなという不安もあります。
安価なしなら、最悪だれも見てくださらなくても、進行自体は可能なので……

ネタのリクエスト等は受け付けて、普段は安価なしで進行しようかな……と思っております。

いろいろとすみませんでした。
とりあえず安価なしで行こうと思います。
日常コメディ的な感じで進行しようかと。



青葉「やあやあみなさん、おはようございます!」

金剛「Hey! 青葉! おはようゴザイマース!」

電「おはようなのです、青葉さん」

北上「おーすっ、青葉っち」

提督「おはよう、青葉さん」

金剛「青葉ー、今日もカメラ持ちあるいてマース! お気に入りデスカ?」

青葉「スクープを逃さないためですよ! いつどこで貴重な写真が撮れるかわかりませんからね!」

金剛「What? スクープってどんなのですか?」

電「そういえば青葉ちゃんは新聞部でしたっけ?」

青葉「はい、そのとおりです! 取材もインタビューも、青葉にお任せですよ!」

金剛「ハイ! ぜひ私をインタビューしてください!」

青葉「おお、いいですねえー! ではなにか一言!」

金剛「Burning Love!」

提督「金剛はなにについて愛を叫んでいるんだ?」

電「……さあ、なのです」

不知火「すみません、金剛さん、通れません」

金剛「オウ……ごめんなさーい」

不知火「いえ」

金剛「不知火……この私もいまいち近寄りがたい雰囲気があるネ」

電「そうですか? 不知火ちゃんはいい子ですよ?」

北上「さすが電っちだねー。誰とでも仲良くなれる素質があるよ」

北上「それはそうと、はやく宿題見せてー」

電「もう……ちょっと待ってね」

青葉「いいですねー、ほらもうちょっとこっち向いてー」

金剛「Hey! どんどん撮ってくださーい!」

電「いつの間にか撮影会が始まっているのです!?」

提督「教室でなにをしているんだ、お前ら……」

白露「いっちーばーん! ってあれー!? 一番じゃない!?」

白露「今日は早起きしたから、白露が一番だと思ったのにー!」

白露「なんでこんなにたくさんいるのー!?」

提督「日直だから」

電「提督君の付き添いなのです」

金剛「なんとなくネ!」

北上「電っちに宿題見せてもらうためだよー」

青葉「スクープの予感がしたので!」

不知火「不知火が早く来ることになにか不都合でも?」

白露「金剛さん以降の人たちの答えがいろいろとおかしいよ!?」

――しばらくして。

響「やあ、おはよう、提督。電」

電「響ちゃん、おはようなのです」

提督「おはよう、響さん」

響「間に合ったか。あやうく遅刻するところだった」

電「響ちゃんも寝坊するのです?」

響「そんな日もあるさ。そろそろ先生が来るかな?」

北上「いやー、やっと宿題終わったよー」

提督「写しただけじゃねーか」

北上「まあねー」

響「相変わらずだね、北上さん。また電に宿題見せてもらっていて――」

電「……響ちゃん、どうしたのです?」

響「……宿題、あったことを忘れていた」

電「なのです!?」


とりあえずここまでです。

乙デース
ところで響はロシアからの帰国子女かな?


まあなにはともあれ期待してる

>>51さん
乙ありがとうございます。
そんな感じですね。帰国子女が二人いるとか中々貴重ですね。

>>52さん
乙ありがとうございます。
頑張ります。

不定期に上げていくスタイル。


響「響だよ。授業を受けながら、三時間目の宿題を写すことに集中するよ」(←小声)

響「不死鳥の名は伊達じゃない」

電「……明らかに名前負けしているのです」(←小声)

提督「つーか、不死鳥はどっから出てきたんだ……」

響「なんとなく。かっこいいじゃないか」

響「しかし、電のノートはいいな。信頼できる」

響「提督のノートはいまいちだな」

提督「写しておきながら、それはないだろ」

響「内容自体はいいけど、字がちょっと汚いのがね」

電「うーん、たしかにそれは言えているのです」

電「提督君ももうちょっと字を綺麗に書いたほうがいいのです」

提督「出来ることならとっくにそうしている」

赤城「ではこの問題を――金剛さん」

金剛「ハイ!?」

金剛(Shit! ちょっと居眠りしていたヨ!)

金剛(えーと、どうすれば……)

響「……」スッ

金剛(響さん!? まさか答えを!)

金剛(ありがとうございまーす!)ペラッ

『ここだ! ここで一発芸を披露するんだ!』

金剛「響さんそれはないでショ!」

響「いい見せ場だと思ったんだけど……」

金剛「とんでもないワ! 問題の答えかと思ったら、それはないデショー!」

響「それは私の責任じゃないよ」

電「ちょ、ちょっと二人とも――」

赤城「二人とも、授業中に漫才とは仲がいいですね……」

那珂「!?」ガタッ!

神通「那珂、そのネタはもういいから」

赤城「廊下に立ってなさい!」



響「……」(←バケツ持ち)

金剛「ノー……」(←高速修復剤持ち)

響「今時バケツを持って廊下に立つとは……なかなかできる体験じゃないな。スパシーバ」

金剛「できればしたくなかったヨー……」

金剛「ていうか、この高速修復剤ってなんなのサー。いったいなにを高速で直すのかしら?」

響「さあ?」

響「ところで金剛。よければ私とコンビを組まないかい?」

金剛「コンビですか?」

響「ああ、私と金剛ならきっと――」

響「教室を笑いの渦に包み込むことができると思うんだ」

金剛「お笑いコンビ!?」


ネタやリクエストは随時募集中です。(必ず答えられるとは言ってない)

これは期待できるスレ

リクエストしてみる: この世界の比叡は姉dis

駆逐艦全員が提督の幼馴染み

>>56さん
ありがとうございます。
そんなヒエーさんが想像できない

>>57さん
全員はさすがに……ちょっとIF的な感じで。


――昼休み。

響「腕が疲れた」

金剛「ふー、ようやく開放されたデース」

電「お疲れ、なのです」

北上「やーお勤めご苦労様です」

響「やめてくれないか、まるで出所後みたいに言うのは」

北上「まあ、ある意味その通りだしねー」

金剛「うー」

比叡「お姉さま!」バンッ!

北上「おお、来たよ金剛っち。愛しの妹さんが」

比叡「お姉さま……あ、あの。その……」

金剛「比叡? どうしたのデース?」

比叡「お、お姉さまのことなんか大嫌いなんだからね!」

金剛「!?」

電「はい?」

北上「なにそのツンデレ? 新しい試みってやつ?」

提督「これほど説得力のない大嫌い発言もないな……」

金剛「ひ、比叡どうしたのデスカ!? 私なにか比叡に嫌われるようなことを!?」

比叡「う……」

金剛「比叡、ゆるしてくださーい!」

比叡「やっぱりダメです! 嘘でもお姉さまを嫌いだなんて言えません!」

比叡「青葉さーん!」

青葉「あちゃー、やっぱり比叡にはダメでしたか」

金剛「青葉!? 比叡になに吹き込んだのデスカ!?」

青葉「いえいえ!? 青葉はただちょっとアドバイスしただけですよ!?」

青葉「比叡から、金剛お姉さまにもっと好かれるにはどうしたらいいですかって訊かれたので!」

青葉「押してだめなら引いてみろ! あえて嫌いと言って、金剛さんの気を惹いてみよう作戦です!」

比叡「ばらさないでくださいよ!?」

青葉「いやー、失敗でしたねー」

比叡「お姉さまー! 比叡にもっと構ってくださいー!」

金剛「なに言っているんですか! 比叡は私の大事な妹デース!」

比叡「お姉さまー!」

金剛「全く手のかかる妹デース」

北上「あーよき姉妹愛だねー」

電「微笑ましいのです」

響「仲がいいな。私もこういう姉妹が欲しかったな」

那珂「那珂ちゃんを差し置いて目立つなんて、金剛ちゃんも比叡ちゃんもずるーい!」

那珂「こうなったら那珂ちゃん、歌いまーす!」

白露「あ、那珂ちゃんずるーい! あたしが一番目立つんだからー!」

神通「那珂ちゃん、あんまり騒がないの!」

川内「なに! 夜戦!?」ガバッ!

北上「まだ昼休みだけど?」

提督「今まで寝てたのか川内さん……」

川内「なんだ……じゃあ寝よ」

神通「寝ないで川内ちゃん!」

※姉妹が同じ教室にいるのはおかしいので、ここでは川内姉妹は友達とします。

那珂「みんなー! 私の歌を聴けー!」

白露「じゃあ、あたしだって歌っちゃうんだからー!」

ガタッ!

不知火「……教室では静かにしなさい」

那珂「……はい」(怖い)

白露「……ごめんなさい」(怖い)



北上「ひゅー、怖いねえ」

電「ほ、本当はいい子なのです。ただちょっと真面目なだけなのです」

提督「まあ、たしかに真面目な人っぽいよな」

電「なのです」

友人A「提督ー、ご飯食べようよ」

友人B「おう、こっちだ!」

提督「おう、今行く! じゃあまた後でな、電」

電「わかったのです」

提督「お待たせ」

友人B「おー」

友人A「相変わらず電さんと仲いいね」

提督「そうか? ……まあ、一応幼馴染だしな」

友人B「あんまり世話かけさせるなよ?」

提督「おまえは俺のなんだ?」

友人B「ははっ、つまらないお節介しちまったかな?」

友人A「まあまあ、これでも提督のことを思っての発言なんだよね?」

提督「あのなあ……」

友人B「けど、電に恋人でもできたら提督は大変そうだな」

提督「電に……? そんなことは――」

友人B「ないとは言えないだろう? かわいいし、それに優しい性格だ」

提督「っておまえまさか電に気があるのか?」

友人B「いやいや! 違うって! 俺に彼女いること知っているだろ!」

提督「……それもそうか」

友人B「まあ、俺はそういうことに疎いけど、結構人気があるんじゃないか?」

提督「そうなのか?」 ちらっ

友人A「うーん、僕もあまりそういう話題には詳しくないからなあ」

提督「この野球バカとサッカーバカめ」

友人B「おい、そんなに褒めるなよ」

提督「褒めてないからな」

友人A「あはは……」

しかし電に恋人か……それはなんていうか腹立たしいな。

北上や金剛達と仲良く弁当を食べる電を横目で見る。

……ってちょっと待て? なんでそんな思いを感じる?

電「……?」

バッ!

電と目が合いそうになり、なぜか俺は慌てて目を逸らしていた。

友人A「どうしたの?」

提督「いや、なんでもない……」

結局、もやもやした気分を抱えたまま、昼休みと午後の授業は過ぎて行った。



今日はここまでです。

おつおつ

>>64-66さん
乙ありがとうございます!
こちらこそリクエストありがとうございます。


――放課後。

電「提督君? どうしたの?」

電が急に俺の前に顔を出してきた。

提督「うおっ!? い、電? いつの間にそこに!?」

電「いつの間にって……さっきからいたよ?」

提督「そ、そうか?」

いかん、心臓がバクバク言っている。

くっ、さっきあいつが変なこと言うからだ。電に恋人ができたらなんて――

電「提督君?」

提督「ああ、なんでもない」

電「そう? なんか顔が赤いよ?」

提督「ははは、なにを言っているんだ。俺の顔はいつもこんな感じさ」

電「……?」

提督「ああ、今日は生徒会だったな! さあ早く行こうか!」

ごまかすように俺は立ち上がる。

電「……うん、提督君が大丈夫ならいいけど」

提督「俺は平気だ! さあ行こう、やれ行こう!」

電「あ、待ってよ!」

俺はなるべく電の顔を見ないようにして歩き出す。

そうしないと、冷静でいられないような気がして。



生徒会室の前にたどり着く。

提督「失礼します」

ガラガラと戸を開ける。

暁「遅いわよ! 会長の私を待たせるとはいい度胸じゃない!」

既に、生徒会長の暁さんが会長席に鎮座していた。

起こっているように見えるが、ちょこんと座っていて、その姿は可愛らしさしか感じない。

電「お待たせしてごめんなさいなのです、暁さん」

暁「電ちゃんは別にいいのよ! 暁は提督に怒っているんだから!」

提督「不公平だ」

暁「どうせ提督がぼーっとしてて、電ちゃんに起こされたりしたんでしょ?」

なぜ分かる?

暁「お陰で待ちくたびれたじゃない!」

提督「本当は一人で寂しかったんでしょう?」

暁「そんなことないわよ! 暁は一人でも大丈夫なんだから!」ぷんすか!

暁「副会長の提督と、書記の電ちゃんが来たから、後はもう一人の副会長と、会計ね」

ガラガラ

五十鈴「お待たせ」

弥生「……来ました」

暁「噂をすればね! これで全員揃ったわ!」

もう一人の副会長。五十鈴さんと、会計で俺達の後輩、弥生さんが入ってくる。

暁「というわけで早く座って! さっそく会議を始めるわよ!」

うきうきとした子供のように着席を促す会長。

電「なのです」

五十鈴「了解よ」

弥生「……分かりました」

提督「よっと」

暁「じゃあ始めるわね! えっと今日の議題はっと」

暁「……五十鈴、なにがある?」

五十鈴「ってまた五十鈴に訊くわけ!?」

暁「こ、これは副会長に発言の機会を与える、会長の思いやりよ!」

五十鈴「……はあ、まあいいわ」

五十鈴「特に急ぎの議題もないし、生徒からの要望でも片付けたら」

暁「そうね!」

五十鈴「……はあ」

提督「ご苦労様だな」

五十鈴「そう思うなら提督が替わってよ」

提督「いや、会長は五十鈴の方を信頼しているんだろ」

五十鈴「あんまりいらない信頼よね……」

電「まあまあ、なのです」

弥生「……私も、会長にもっと信頼されたいです」

電も弥生さんもいい子だなあ。

暁「というわけで、ごそごそと」

暁「じゃーん! まず一つ目ね」

暁「どれどれ……」 ペラリ

『フフ、怖いか』

暁「……なによこれ!? 嘆願でもなんでもないじゃない!」

五十鈴「本当に嘆願でもなんでもないわね」

弥生「……怖くないです」

電「妙に丸字なのが、なんだか可愛らしいのです」

提督「ていうか、これ入れたの誰だよ……」

暁「これはイタズラね! まったく許せないわ!」ぷんすか!

暁「次よ次!」ごそごそ

暁「今度はマシなの来なさい」

『もっと夜戦を!』

暁「夜戦ってなによ!?」

五十鈴「また夜戦バカ(川内)ね」

電「なのです……」

弥生「……夜戦、面白い?」

提督「単に夜更かしだろ、ようするに。つーか、生徒会になにを求めているんだあの人は……」

暁「もう、次!」 ごそごそ

『那珂ちゃんにステージを!』

暁「いいかげんにしてよ!? また変なの!?」

五十鈴「……あんたらのクラス、生徒会をなんだと思っているのかしら」

提督「俺に訊くな」

電「私も困るのです」

弥生「……でも、楽しそう」

暁「楽しいのは当人だけよ! こっちはたまったもんじゃないわ!」


今日はここまでです。


暁好きの俺歓喜

基本的なストーリーが、おぼろげに頭に浮かんできました。
基本路線は前半はコメディ+青春頑張り、後半は提督と電ちゃんの恋愛も入ってくる予定です。

メンバーは、現在出ている人以外では、雷ちゃんと熊野さんを出す予定です。(あくまで予定)
不知火さんも結構メイン張るかも知れません。

期待しちゃうなのネー

>>73さん
>>75-76さん
乙ありがとうございます。期待してくださってありがとうございます。


暁「もう、怒ったわ! 次……というか、最後ね」ごそごそ

暁「えーっと、なになに……演劇部の部員募集の許可を? 雷(いかずち)?」

五十鈴「演劇部?」

電「……あ」

ん? 電どうしたんだ?

暁「演劇部ってあったっけ?」

弥生「……私は、知りません」

五十鈴「たしか、今年の四月に部員不足で廃部になったはずよ」

提督「五十鈴さん、よく知っているな」

五十鈴「それくらい、生徒会なら覚えておきなさいよね」

提督「いや、そんときはまだ普通の生徒だったし」

電「……今は、部員は二人しかいないのです」

五十鈴「廃部になったから、元部員ね」

五十鈴「けど、少し難しい要望ね」

暁「え? どうして?」

五十鈴「……あのね、会長。部の体裁をしてない団体の募集を無秩序に許可してたらどうなると思います?」

暁「賑やかになりそうね」

五十鈴「……はあ。正解は、とてもポスターや、部員募集のトラブルを招いて、問題になりますよ」

暁「……わ、分かっているわよそれくらい!」

提督「ということは、正式な部活以外は募集活動とかできないってことか?」

五十鈴「完全に……とはいかないけど、そうね」

提督「じゃあ、新しく部活とか作るときや、この演劇部みたいに部員不足に陥った場合はどうするんだ?」

五十鈴「内輪で集めるしかないでしょうね。部員規定の五人を」

電「……そうなのですか」

弥生「……厳しい、です」

五十鈴「しょうがないわよ」

暁「んー、かわいそうだけど、許可は出せないってことね」

電「ま、待ってくださいなのです!」

暁「ど、どうしたのよ電ちゃん!?」

電「そ、そのなんとかできないでしょうか? これじゃあ演劇部の人達があまりにかわいそうなのです!」

暁「うーん……」

五十鈴「電。気持ちは分からなくもないけど、演劇部だけ例外を認めるわけにはいかないのよ」

五十鈴「演劇部を認めたら、他の団体に対しても、許可をする必要があるの」

五十鈴「だから……」

電「……」

弥生「……電さん」

提督「……電、五十鈴の言うとおりだ」

電「……提督君」

暁「そうね。五十鈴の意見が正しいわね」

暁「電。悪いけど、これは不許可ということで」

電「……分かったのです」

暁「じゃあ、次は――」

弥生「……電さん。大丈夫でしょうか?」

提督「弥生さん?」

弥生「電さんは、優しいからこそ。心配です……」

提督「……弥生さん。大丈夫だ」

弥生「提督さん?」

提督「ああ見えて、電は強い。俺がよく知っている」

提督「ありがとうな、心配してくれて」

弥生「……でも、私。なにもできません」

提督「そんなことないよ。電のこと思ってくれたじゃないか」

提督「弥生さんも十分優しい子だよ」

弥生「……そんなこと、ないです」フイッ

――帰り道。

電「……」

提督「電、大丈夫か?」

電「あ、提督君? 大丈夫ですよ」

提督「なにか、演劇部にあったのか?」

電「……不知火ちゃんも、演劇部だったのです」

提督「不知火さんが?」

電「はい、一年生のとき、不知火ちゃんから聞いたのです」

電「演劇部の先輩達に憧れて、この高校に入ったんだって」

電「……なのに」

提督「先輩達が抜けて、不知火さんと雷さんって子の二人だけになって、廃部になったってわけか」

電「……なのです」

提督「そっか、電は不知火さんの力になりたかったわけだな」

電「でも、私なにも出来なかったのです」

提督「……そんなことないさ」

電「……でも」

提督「電。なんとかしたいか?」

電「え?」

提督「不知火さんや、その雷さんって人の力になりたいのか?」

電「……うん」

電「私じゃ大したことはできないかもしれないけど、なんとかしたいのです」

提督「分かった」

電「提督君?」

提督「五十鈴さんが言ってただろ? おおっぴらにはできないけど、内輪で部員を集めるのは大丈夫だって」

電「……あ!」

提督「なら、不知火さんと話してみると良いと思う。俺も協力する」

電「提督君……いいの?」

提督「遠慮なんかするな。電は自分の思ったとおりに動けば良い」

提督「俺は電を手伝いたいから、勝手に手伝うだけだ」

電「え、えっと……ありがとう」

電の笑顔に、俺は一瞬見とれていた。

提督「い、いや気にするな!」

ごまかすようにワシャワシャと頭を撫でてやる。

電「わわっ!?やめてよ提督君!?」

提督「あはは、電の髪はさわり心地がいいなあ!」

電「もー!」

提督「じゃあ、明日の放課後にでも不知火さんに当たってみよう! 善は急げだ!」

電「う、うん……髪がぐちゃぐちゃだよ、提督君のバカ」

提督「余は満足じゃ」

電「私は災難だよ!」

提督「これは手数料として受け取っておこう」

電「手数料ってなに!?」

まったく、なんで電相手にドキマギしないといけないんだ。

――翌日の放課後。

提督「さあ参ろうぞ電殿! 準備はよろしいか!?」

電「なんでそんな口調なの!?」

提督「今から我らは戦場に赴くのだ! 当然であろう!」

電「戦場!?」

提督「いざ鎌倉! 敵は本能寺にあり!」

電「鎌倉武士なのか明智光秀なのかはっきりしようよ!」

提督「……じゃあ、行くか」

電「なんで急にテンション下がるの!?」

響「まずい! 提督のエネルギーがつきたんだ!」

電「響ちゃん!?」

響「電……提督のエネルギー補給をできるのは君しかいない」

響「さあ、彼に人工呼吸をするんだ」

電「なんで!?」

提督「いやいやいや、なんでそうなるんだ響さん!?」

響「おもしろそうだからさ」(キリッ)

金剛「オー! なにやら面白そうなことやってるネ! 私も混ぜてくださーい!」

北上「じゃあ私もー」

電「なんかぞろぞろ一杯来た!?」

響「さすがだな、電は……人気者だ」

電「なんで関心したように!?」

提督「謙遜することはない……電。これがおまえの人徳だ」

電「響ちゃんと合わせなくていいよ!?」

提督「おっとこのままじゃ話が進まないな、さっさと不知火さんのところへ行こう」

電「あきらかに提督君のせいだよね!?」

提督「おーい、不知火さーんっ」

電「無視された!?」

不知火「はい、なんでしょうか?」

電「……あの、演劇部のことだけど」

不知火「……演劇部がなにか?」

電「あの、私達にできることなら協力したくて……大したことはできないかもしれないけど」

不知火「……演劇部のことについては、お二人はなにも関係ありません」

不知火「ですから、結構です」

電「……でも!」

ガラガラ!

雷「やっほー! 不知火! 来たわよー!」

元気よく教室に入ってきて、不知火さんに声をかけた少女。

その姿は――電にそっくりだった。

不知火「雷さん……」

どうやら、あの子がもう一人の演劇部員。雷さんらしい。

それにしても、電によく似ている。

違いは、電と違って髪をまとめていないところ。

そして電が穏やかな雰囲気なのに対して、その少女は活発な雰囲気というところか。

雷「あれ? あなた達、どうしたの?」

電「あ、私は電です」

提督「俺は提督……一応、不知火さんとはクラスメイトかな」

雷「ふーん?」

電「そ、その……私達、不知火さんの演劇部に協力できないことはないかなって思って」

不知火「ですから、お二人は演劇部に関係ありません。手を借りる必要はありません」

雷「ちょっと不知火……」

提督「……にしても、電によく似ているなあ」

雷「え? そうかしら」

不知火「……たしかに、言われてみればそうですね。それがなにか?」

響「気づいてしまったようだね」

電「響ちゃん?」

響「今こそ真実を話そう……電、雷。ふたりは……生き別れの双子の姉妹だったんだ!」

雷「な、なんですってー!?」

雷「ってなんでやねーん!」

響「ふっ、嘘だと思うかい? なら試してみるがいい」

響「雷と電……二人が合体することで!」

雷「合体!? なんかカッコ良さそうね!」

提督「ああ、オラわくわくしてきたぞ!」

金剛「Hey! 電、雷! Tryしてみるネ!」

北上「いいですねー。もうやっちゃいましょー!」

電「え、え!?」

雷「行くわよ、電!」

ダッ!

電「はわわ! 雷さん!?」

ガシッ! バーン!

響「奇跡の重巡洋艦! 雷電になる!」

電「んー!」

雷「ゴーゴー!」

提督「ってただ雷さんを電が肩車しているだけやないかい!?」 ビシッ!

不知火「……」

雷「……くっ、いまいち不知火の琴線に触れなかったようね」(←小声)

電「雷さん?」(←小声)

響「ここで笑いを取って、不知火との距離を縮める作戦さ」(←小声)

電「はっ!? そ、そうだったのですね!」(←小声)

提督「その通り。この作戦、雷さんと電がいかに呼吸を合わせられるかにかかっている」(←小声)

電「わ、分かったのです! 電の本気を見るのです!」(←小声)

雷「どーも、雷です!」

電「電なのです!」

雷「さーて、今日も暴れるわよ! 電!」

電「はわわ!? いきなりなにを言うのですか、雷さん!?」

雷「ほら、私達、電と雷じゃない! 名前のごとく、天を騒がせて、下界の者を恐怖に落としいれてやりましょう!」

電「超上から目線なのです!?」

雷「せーの! ぴかっ! ゴロゴロゴロ!」

電「な、なのです!」

雷「こらっ! もっと電らしくしなさい! 名前負けしているじゃない!」

電「ご、ごめんなさいなのです!」

雷「もう一度行くわよ! ぴかっ! ゴロゴロゴロ!」

電「動くこと雷霆(らいてい)の如しなのです!」

雷「武田信玄か!?」ビシッ!

電「車懸りの陣を仕掛けるのです!」

雷「それは上杉謙信!」ビシッ!

雷「どーもありがとうございました!」チラッ

電「あ、ありがとうございましたなのです!」チラッ

不知火「……えっと、お二人はなにがしたいのですか?」

電「呆れられたのです!?」

金剛「ナイスファイトデース! 雷、電!」

北上「まあ、努力は認めるよー」

提督「いや、俺は良かったと思うけどな」

雷「即興でここまでやるとは、やるじゃない、電!」

電「ふええ……恥ずかしいよお」


今日はここまでにさせて頂きます。
会話が滑ってないか心配です。
感想お待ちしております。

教室でのクラスメイトとの絡みはやや滑り気味ではある
生徒会パートはけっこう好きだった
各人の役割がはっきりしているからだろうか

艦これスレでここまで過疎らせるとか、ある意味すげえ
誰も見てないだろうし、書くのやめたら?

外野はあんまり気にすんな
書きたいように書け

少なくとも俺は楽しみにしてる

安価でラブコメしてないからだよ
でも自分のペースでゆっくりやればいいと思う

>>92だけど、念のため言っとくけど俺も楽しみにしてる側だからな?
こういう評価は甘すぎず厳しすぎずがいいと聞いたんで自分なりに考えてみただけよ
他の人の感想も気になるんよ

>>92さん
>>97さん
なるほど、参考になります。
いえ、ありがとうございます。
少なくとも、響のキャラ違いすぎだろと言われたら、私は否定できません(汗)
私の中の響はフリーダム過ぎる……

>>93さん
過疎の原因が分かったら苦労はしない。

>>94さん
ありがとうございます。

>>95さん
楽しみにしてくださってありがとうございます。

>>96さん
この話が終わったら、それもいいかもですね。
問題は人が集まってくださるかどうかですが……

提督説明中……

提督「……というわけなんだ」

響「わかってくれたかい、ぬいぬい」

不知火「だれがぬいぬいですか」

金剛「えー、かわいいじゃないですか、ぬいぬい」

北上「いいねえ、ぬいぬい」

不知火「やめてください」

雷「あら、照れているの、ぬいぬい」

不知火「違います」

青葉「おお、不知火さんの照れた顔ですか!? いいですねー!」パシャ

響「きたかブンヤ」

青葉「はい、青葉来ちゃいました!」

響「じゃあお帰り」

青葉「酷い!?」

電「なので、私達も演劇部に協力したいのです」

不知火「ですから、関係ないと――」

雷「いいじゃない、不知火」

不知火「雷さん?」

雷「今私達は、部として活動できない以上、協力者は多いほうがいいわ」

雷「せっかく電と提督君が協力してくれるって言ってくれているんだから」

不知火「ですが……」

雷「不知火、なにもアンタが一人で先輩達の期待と責任を背負うことはないのよ」

不知火「……っ!?」

雷「演劇部がこうなったのは、同じ部員の私にも責任はあるわ。部長の不知火が全部背負うことはないんだから」

雷「だから、みんなで一緒に頑張りましょう!」

雷「大丈夫よ! なんたってこの雷様が付いているんだから!」

不知火「……雷さん」

不知火「分かりました。電さん、提督さん。よろしくお願いします」

電「頑張るのです!」

提督「まあ、大したことはできないかもしれないけどな」

金剛「おっと! ちょっと待ったー!」

北上「ここで金剛さんのちょっと待ったコールだ!」

響「さあ、不知火さんはだれの告白を受けるのでしょうか?」

金剛「そんなことしないわヨ!?」

金剛「そうじゃなくて、私達もぬいぬいに協力するワ!」

電「金剛さん?」

金剛「私達は別の部活に入っているから、部員としては協力できないけど、知っている人に当たることくらいはできるデース!」

北上「金剛っちと同様だねー」

提督「金剛さん、北上さん……」

雷「ありがとう! 助かるわ!」

提督「そういえば、二人はなんの部活に入っているんだっけ?」

金剛「日本文化研究会ヨ!」

北上「同じく」

提督「なんていうか……金剛さんはともかく、北上さんは意外だな」

北上「単装砲ってなにげにわびさびよねー」

提督「おまえは日本文化をおそろしく勘違いしてないか?」

北上「あれ? そうかなー?」

電「私と提督君も、生徒会に入ってますから、演劇部に入ることはできないですけど……」

電「でもお友達に当たってみるのです! みんなで部員さんを五人集めるのです!」

不知火「……はい。よろしくお願いします」

雷「そうね、頑張りましょう!」

響「そうだね。あと二人、頑張って集めよう」

雷「おー!」

金剛「……って二人?」

響「あ、私は演劇部に入るから。これからよろしく」

電「え、ええーっ!?」

提督「どうして急に!?」

響「面白そうだからさ」(キリッ)

北上「……響っちにはびっくりだわー」

響「さあ、行こうか。あと二人だ。そう遠くはないだろう。部長、よろしく」

不知火「は、はあ……」

雷「ねえ、あの響って子、いつもこんな感じなの?」

電「なのです」

雷「ま、まあ後二人になったってことで……」

雷「……熊野さんが戻ってきてくれたら、いいんだけど」

電「提督君……提督君!」

提督「……うん? 電?」

電「はい、おはようなのです」

提督「ああ、おはよう電」

電「早く着替えて、下に降りて来てね。もうみんな待っているよ」

提督「……みんな?」

電「そうだよ?」

提督「みんなって……父さんと母さんか?」

電「なに言っているの、提督君?」

電「皆って、雷ちゃんと、不知火ちゃんと、白露ちゃんと、それから――」

提督「……は?」

雷「提督遅いわよ! 早く起きなさい!」

提督「……え? ちょ、ちょっと待て!? なんで雷さんが俺の部屋に!?」

雷「はあ? いつものことじゃない?」

提督「は!?」

不知火「ようやくですか。朝はもっと早く起きるべきです」

白露「あー、電ちゃんずるーい! あたしが一番に提督を起こすはずだったのにー!」

響「ふっ、どうやら私には気づかなかったようだね」

提督「ってベットの下から声が!?」

……ごそごそ

響「響だよ。人を驚かせることには人一倍情熱を注いでいるよ」

提督「だからって人のベットの下に潜るんじゃねえー!」

響「このまえはクローゼットだったからね。同じ場所じゃあ芸がないだろう?」

提督「ないだろう? じゃねーし、そんなことされた覚えもねえ!」

響「……提督、この年でボケたのかい?」

響「私が提督で遊んでいるのは、小さいころからじゃないか」

提督「そんな縁、熨斗(のし)付けて返したるわ!」

雷「そうよ、響! 提督と縁が一番深いのは、この雷なんだから!」

雷「なんたって、提督がダメ男なのは、私のせいってもっぱらの噂なんだから!」

提督「おいこら誰がダメ男だーっ!」

暁「いい加減にしなさい!」

提督「会長まで!?」

弥生「……私もいます」

提督「弥生さんも!?」

暁「ほら、提督さっさと来なさい! このレディーの暁を待たせるなんて、とんでもないわ!」

弥生「……提督、早く行こう?」

会長と弥生さんがぐいぐいと引っ張る。

提督「って、俺まだ着替えてないんだけど!?」

暁「そんなのなんとかしなさいよ!」

提督「できるか!?」

弥生「……提督、一緒にご飯食べる時間がなくなる」

白露「あー! 私が一番なんだからー!」

提督「おまえはなにで張り合っているんだ!?」

電「そ、そうなのです!」

提督「電!?」

電「電が一番、提督君と縁が深いのです!」

提督「なっ!?」

電が俺に抱きついてくる――。

やばい、電の柔らかな髪が俺の顔にかかって……

それから、暖かい体温と、腹に押し付けられる柔らかな感触。

まずい、俺の理性が……

ジリリリリリ!

そこで目覚まし時計により、俺の意識は現実に戻された。

提督「なんつー夢を見ているんだ、俺は……」

結構ショックだった。



電「提督君、どうしたの?」

提督「いや、俺の幼馴染が電一人で良かったよ」

提督「あんなにいたら、やっかいでしょうがない……」

電「そ、そう?」(なにがあったんだろう?)



>>57さんのリクエストでした。

――数日後。生徒会室。

ドタドタドタ! バタン!

生徒会室で電達と、暁会長を待っていた。

そこに、会長が駆け足でやって来た。

暁「電ちゃん! 提督! 話は聞かせてもらったわ!」バーン!

なにやら胸を張って、宣言する会長。

電「話ってなんですか?」

暁「演劇部の話よ! なにやら部員集めを手伝っているそうじゃない!」

提督「どうしてそれを?」

暁「かいちょーだもの、当然よ!」

五十鈴「本当は私が教えたんだけどね」ぼそっ

納得した。

暁「というわけで、暁に任せなさい!」

提督「なにをです?」

暁「私は人望が広いんだから! 私が演劇部の部員集めに参加すれば一発よ!」

弥生「……会長」

暁「うん? どうしたの、弥生ちゃん?」

弥生「……会長、三年生ですよね?」

暁「そうよ? 弥生ちゃんより二つお姉さんなんだから!」

弥生「暁さんの知り合い、三年生が多いです……」

弥生「今から部活入る人なんて、多分いないんじゃないかと……」

暁「あ」

五十鈴「もっともね」

暁「……」

電「え、えっと大丈夫なのです! お気持ちだけで嬉しいのです!」

暁「な、なによ! 暁は大丈夫だもん!」バンバン!

五十鈴「分かったから、机を叩かないでください会長」

暁「ふーんだ!」

電「会長、飴食べます?」

暁「頂くわ!」(キラキラ)

機嫌直るの早いな!?

弥生「……提督さん、電さん。弥生も手伝います」

電「弥生ちゃん?」

弥生「私は一年生ですから……暁さんよりは見込みがあると思います」

五十鈴「ま、あんまり見込みはないけれど、五十鈴も一応手伝うわよ」

電「二人とも、ありがとうなのです!」

提督「ああ、本当に助かる」

暁「むう……いいわよ、暁はお姉さんだから。みんなが頑張っているのを優しく見守ってあげるんだから!」

提督「はい、お願いしますね、会長」

暁「任せなさい!」

五十鈴「なんでそんなに偉そうなのかしら……」(ぼそっ)



今日はここまでにさせて頂きます。
皆様、お疲れ様でした。



>>98
別にこのスレは過疎じゃないと思うけど過疎の原因がわからないとのことなので一つ

>>1が自己主張しすぎる(長々とSS以外の話を書き込みすぎるなど)スレも人が離れていくんだぜ

>>113さん
乙ありがとうございます。
そうですね、自己主張なスレにはならないようにしているつもりです。



――翌日。教室にて。

金剛「というわけで、私達に任せなよー!」

北上「うーん、まあやるだけやってみましょうかー」

雷「よろしく頼むわね!」

友人B「俺達も手伝うぞ!」

友人A「一応僕も協力するよ」

提督「おまえら……サンキュな」

友人A「困った時はお互い様だよ」

電「ありがとう、なのです」

不知火「……みなさん、ありがとうございます」

響「これだけ人がいれば、大丈夫だな」

金剛「というわけで、ファイオー!」

雷「いくわよ!」

……数日後。

金剛「……ううー、見つからないのデース」

北上「まいったねー、こりゃ」

電「……なのです」

響「……まだだ。不死鳥の名は伊達じゃない」

提督「気に入ったのか、不死鳥」

響「……さすが提督。よく見破った」

提督「わからいでか」

響「ご褒美として、電の肩を揉む権利をあげよう」

提督「わーい、電こっちおいでー」

電「なんで勝手に私のやりとりがされているんですか!?」

友人B「くっ! なんでだ! なんで俺のサッカーの情熱が伝わらないんだ!?」

友人A「目的がすり替わってない!?」

提督「おまえは何を言っているんだ」

北上「考えてみたらさー」

金剛「なんデスカ?」

北上「いや、私らの交友範囲って、正に重なっているじゃん? 部活関係除いて」

友人A「……あ」

北上「で、当然部活やっている連中がそう簡単に演劇部に転部するわけはないと」

電「……ですね」

北上「いやー、まいったね、こりゃ」

響「で、北上刑事。これからどうするんだい?」

北上「提督は生徒会メンバーにも頼んでんでしょ? そっち待ちじゃない? あと刑事違うし」

提督「……そうだな」

響「響刑事か……いい響きだな。嫌いじゃない」

金剛「じゃあ私は警部をやるワ!」

雷「え!? なにこの展開!?」

響「警部。捜査命令を」

金剛「うむ。演劇部員候補を洗い出せ。徹底的にだ」

響「サー」

雷「いやいや、今ダメだったばかりじゃない!」

不知火「……このノリはいったい、なんですか」

北上「大丈夫ー、ぬいぬいもすぐにこっちに引きずり込まれるから、安心していいよー」

不知火「だからぬいぬいはやめてください!」

提督「一応もう一つ、布石は打ってある」

雷「なに? その布石って?」

提督「青葉さんだよ」

響「青葉? ……知らない子だね。どんな子だい?」

電「クラスメイトですよ!?」

響「いいツッコミだ、電」

電「……はあ、なのです」

青葉「というわけで、青葉参上!」

提督「ああ、青葉さん。悪いね」

青葉「いいですって! 今度しっかり借りは返してくださいね!」

提督「あんまり高いのは簡便な」

青葉「ふっふっふっ……そんなことを青葉に言っていいのでしょうか?」

提督「……?」

青葉「連れてきましたよ! 入部希望者を!」

不知火「本当ですか!?」

雷「どこ! どんな子!?」

青葉「それは、じゃーん!」

白露「あたしです! はい、一番です!」

北上「一番ってなにさ?」

響「トップってことさ」

北上「トップってなにさ?」

響「一番ってことさ」

北上「ループしてんじゃん、響っち」

友人A「ノリで言っているだけじゃないかな、たぶん……」

白露「ただし、条件があります!」

雷「条件? なによ?」

白露「あたしが一番、つまり部長だったらいいよ!」

雷「ちょ!? それは無理よ!」

不知火「……はい。先輩方から託されたのです。そうですかと譲るわけにはいきません」

白露「そっかー。まあいいわ!」

不知火「え?」

白露「だったら実力で一番になればいいのよね! よーし、主演女優目指すぞー! おー!」

雷「元気な子ね!」

不知火「私は少々心配なのですが……」

響「いいんじゃないかな。ゆか……賑やかになりそうだ」

提督「響さん。今、愉快になりそうって言おうとしたよね」

響「なんのことやら」

電「もう、響ちゃんってば……」

金剛「Congratulations! これで後一人集めれば五人になりマース!」

青葉「それと協力者を見つけましたよ!」

那珂「やっほー! みんなのアイドル、那珂ちゃんだよー! よっろしくー!」

神通「あの……神通です」

川内「川内参上! 夜戦なら任せておいて!」

全員(不安だ……!)

提督「えーと、まず川内さん。夜戦ってなにさ?」

川内「夜戦は夜戦よ! それ以外にないよ!」

提督(話が通じない……)

提督(電……助けてくれ!)←アイコンタクト

電(いきなり無茶振りしないで欲しいのです!)←アイコンタクト

提督(そこをなんとか! 明日の弁当のおかず一個あげるから!)←アイコンタクト

電(頼まれても無理なのです!? しかも報酬がやけにしょっぱいのです!)←アイコンタクト

響「そこまでだ!」ビシッ!

電「はわわ!? 響ちゃん、どうしたのです!?」

響「いや、なんとなく仲間外れにされたっぽかったから、無理やり割り込んでみたんだ」

雷「はた迷惑ね……」

不知火「同感であります」

川内「あ、私夜は強いけど、昼間は寝ているから、そこんとこよろしくね!」

全員(使えねえ……)

那珂「那珂ちゃんもー、頑張るから! みんなよろしくー!」

金剛「What? 具体的にはどうするのデス?」

那珂「歌って、踊ってー! 勧誘するのー!」

全員(意味が分からん……)

神通「……あの、私は他の部活に入ってますから、入部は無理ですけど」

神通「……一応、友達とかにも訊いてみますね」

全員(唯一まともだけど……勧誘とかできるのかな?)

提督「青葉さん……大丈夫なのか?」

青葉「だ、大丈夫です! 多分……」

提督「多分かよ……」

電「ま、まあ協力者は多いほうがいいのです」

雷「と、ともかくこれで後一人ね! 頑張るわよ!」

不知火「はい」

電「が、頑張るのです!」

――生徒会室。

弥生「……ごめんなさい、私はダメでした」

電「ううん! 協力してくれて、嬉しかったよ! ありがとうね、弥生ちゃん!」

弥生「……私、話とか下手で、友達少ないから」

電「そんなことないよ! ほら、私友達だよ!」

弥生「……友達? 電さんと?」(パアアッ)

電「もちろんだよ!」

暁「弥生ちゃんずるーい! 私も電ちゃんと友達なんだから!」ぷんすか!

五十鈴「なに張り合っているんですか、会長……」

暁「そ、そんなことないわよ!」

提督「五十鈴さんの方はどうだった?」

五十鈴「ダメね、やっぱり大概部活に入っている人ばかりだわ」

提督「そうか……ありがとう」

五十鈴「いいわよ、結果ゼロなんだし。後一人か……近いようで意外と遠そうね」

提督「そうだよな……」

この時期に部活に入ってなくて、かつ演劇部に興味を示す人。

響さんや白露さんは例外と言っていいだろう。

暁「……どうして暁には訊かないのよ!?」

電「え? 会長は入部希望者を見つけたのですか?」

暁「見つからなかったわ!」

提督「なんでそんなに自慢げに言うんですか……」

弥生「……えっと」

暁「なによ! しょうがないじゃない! 私三年生なんだから!」

五十鈴「だったらわざわざ言わなくてよかったじゃない……」

提督「話題に入りたかったんだろう……」

暁「そ、そんなことないわよ!」

電「会長も、協力してくれてありがとうございます」

暁「当然よ! かわいい後輩のためだもの!」えっへん!

五十鈴「……ねえ、提督」

提督「……? どうしたんだ、五十鈴さん」

五十鈴「えっと、これは個人情報に当たるから、あまり言いふらさないで欲しいんだけど」

提督「……わかった」

五十鈴「ウチのクラスに、元演劇部の人がいるのよ」

提督「元ってことは? つまり――」

五十鈴「そう、退部しているの」

五十鈴「熊野さんって人なんだけど」

提督「熊野さん……ああ、あのお嬢様っぽい」

五十鈴「お嬢様っぽいというより、正真正銘のお嬢様よ」

五十鈴「私は詳しいことまでは知らないけど、どうやら不知火さん達と喧嘩別れしたみたい」

提督「今はどこかの部活に入っているのか?」

五十鈴「無所属のはずよ」

提督「……そうか? で、どうしてそれを俺に?」

五十鈴「あら? 提督なら動くんじゃない?」

提督「どうしてだ?」

五十鈴「あら? 気づかない振りかしら? まあいいわ。こういうのは当事者よりも第三者から説得した方がいいんじゃない?」

五十鈴「どうするかは提督次第よ」

提督「……分かった。ありがとうな」

五十鈴「どういたしまして」

暁「なにやっているの!? 今日の生徒会を始めるわよ!」

提督「分かりましたよ、会長」

弥生「……こく」

電「分かったのです」

五十鈴「で、今日の議題は用意してあるの?」

暁「と、当然よ!」


今日はここまでにさせて頂きます。
皆様、お疲れ様でした。

>>128-132さん
乙ありがとうございます!


響「響だよ。翌日の放課後だよ」

電「響ちゃん、どうしたのです?」

提督「状況説明だ、気にするな」

響「そのとおりだ。電は気にしなくていい」

電「……そ、そうなの?」

電「提督君。今日は生徒会ないですし、一緒に帰りましょう」

提督「あーっと、今日はちょっと用事があってな。悪いが一人で帰るよ」

電「そ、そう? わかった」

響「提督……とうとう行くのか。決着をつけに」

提督「……ああ。これで最後だ」

北上「生きて帰ってきなよー」

電「誰と決着をつけるのです!?」

金剛「提督……どうか武運長久を……私……ヴァルハラから見ているネ……」

電「金剛ちゃん!? ヴァルハラなんか行っちゃダメだよ!?」

北上「来世は、戦艦に生まれ変われるようにお願いします。ガクっ」

電「北上ちゃんも乗らないで!? しかも戦艦って!?」

響「私の最後の名はヴェールヌイ(Верный)だ……」

電「最後の名前ってなに!? ヴェールヌイってどういう意味!?」

響「信頼できるという意味さ」(キリッ)

提督「あー、そろそろ行くわ」

響「ああ、行っておいで」

電「急に戻られても困るのです……」



響「さて、電。スニーキングミッション開始だ」

電「はい?」

提督「さてと……校門で待つとするか」

提督「で、なんでいるんだ?」

五十鈴「あのねえ……アンタ一人で待ってたらただの怪しい人じゃない」

提督「酷い」

五十鈴「それに初対面の人を、熊野さんがいきなり相手にしてくれると思う?」

提督「……もしかして、わざわざ来てくれたのか?」

五十鈴「提督に任せて、後は知りませんじゃさすがに悪いしね」

提督「ありがとうな」

五十鈴「別に気にしないわよ」

提督「たしか熊野さんは無所属なんだよな? だとしたら直ぐに来ると思うんだが……」

五十鈴「そうね。大概そのまま帰っているはずよ」

提督「まさかもう既に校門通ってましたとかないよな?」

五十鈴「大丈夫よ、私が出る時はまだいたわ」

提督「それなら大丈夫か」

五十鈴「と、噂をすれば来たわね」

提督「あの人が熊野さんか……たしかに綺麗な人だな」

五十鈴「そうよね。見た目からしてお嬢様って感じよね」

提督「……なんか近寄りがたいオーラがあるんだが」

提督「いや、雰囲気は優しげなんだが……なんか俺なんかが近づいていいんですか? みたいな」

五十鈴「なに情けないこと言っているのよ! ほら、行くわよ」

提督「オス!」

五十鈴「なによその返事は……」

五十鈴「熊野さん、ちょっといいかしら?」

熊野「あら。五十鈴さんと……そちらの方は?」

提督「初めまして。提督という者です」

提督「五十鈴さんとは生徒会でよくしてもらっています」

熊野「ご丁寧にどうも。私は熊野です」

熊野「それで、熊野になんの御用ですの?」

五十鈴「演劇部のことなんだけど……」

熊野「……っ」

演劇部のことに言及した瞬間、熊野さんは一瞬、動揺した様子を見せた。

熊野「それがなにか?」

提督「演劇部に戻ってくれないかな?」

熊野「お断りいたしますわ」

提督「もう四人揃っているんだ。あと一人。熊野さんが戻ってくれば五人揃う」

提督「演劇部は復活できるんだ」

熊野「それでも、私は演劇部に戻るつもりはありません」

五十鈴「どうしてよ! 熊野さん、あんなに頑張ってたじゃない!」

五十鈴「演劇部がなくなりそうな時だって、頑張って部員集めしていたじゃない! なのにどうしてよ!」

熊野「前のことですわ。今は戻る気はありませんことよ」

提督「理由を教えてくれないか?」

熊野「……その必要はありませんわ」

五十鈴「……熊野さん」

熊野「話はそれだけですの? では、失礼しますわ」

五十鈴「あ!? 行っちゃった……」

五十鈴「どうするのよ、提督? 熊野さんの意思は固そうよ? 諦めたほうがいいんじゃない?」

提督「……五十鈴さん、さっきの話は本当か?」

五十鈴「え? さっきのって?」

提督「いや、部員集めを必死にやっていたってこと」

五十鈴「ええ……不知火さんや雷さんと一緒にやってたわ」

提督「……そうか」

五十鈴「提督?」

提督「熊野さん、おそらく演劇部員が四人集まっていることを知っていた」

五十鈴「え?」

提督「部員を四人集めたと言ったとき、ちっとも驚いた様子を見せなかった……たぶんたけど」

提督「それに、今も無所属なんだろ? 演劇部に未練があるからじゃないか?」

五十鈴「そんなの、たまたま知っただけかもしれないじゃない?」

五十鈴「それに、部活に所属していないのも、中途入部が気が引けるからかもしれないじゃない?」

提督「だから、あくまで推測だ」

五十鈴「……まだ、諦める気はないようね」

提督「ああ。一度失敗したくらいじゃ諦めないよ」

五十鈴「なんでそこまで頑張るのよ?」

提督「……それは」

五十鈴「それは?」

提督「放っておくと、無茶しそうな奴がいるからな」

五十鈴「……はあ」

提督「なんだそのため息は」

五十鈴「別に? いいんじゃない?」

提督「悪かったな。つき合わせて」

五十鈴「いいわよ、別に」

提督「送っていこうか?」

五十鈴「別にいらないわよ。アンタは別に送る相手がいるんじゃないの?」

提督「は? そんな人はいないが――」

五十鈴「それじゃあね」

提督「……って行っちまった」

電「……提督君」

響「どうやら、彼は熊野さんを演劇部に戻そうとしていたみたいだね。失敗したみたいだけど」

電「提督君、なんであそこまでやってくれんだろう?」

電「……それに比べて、私は」

響「……電」

響「おっと、私は用事ができた」

電「え?」

響「それじゃあ、電。また明日」

トン!

電「ってわわ!? 響ちゃん!?」

電「……ってもうあんな遠くまで行っているのです!?」

提督「電? どうしたんだ?」

電「あ……提督君? な、なんでもないよ?」

提督「はあ……どうせ響さん辺りがなにかやらかしたんだろう?」

電「あ、あはは……」

提督「じゃあ、帰るか?」

電「う、うん。用事はもういいの?」

提督「ああ。今日はもう済んだ」

電「そうなんだ。じゃあ、帰ろっか」

――翌日。

提督「うーむ……」

北上「どったの、珍しく考え込んだ顔して?」

提督「珍しくとは失礼な」

金剛「Oh! 考え事している提督もナカナカデース!」

響「ふむ、じゃあ私達は提督の考えがうまくまとまるよう、応援してあげよう」

響「ファイトだ提督」

金剛「ゴーゴーテイトクー!」

北上「てきとーにがんばれー」

提督「お前ら俺に考え事させる気ないだろ!?」

響「なにをバカな。私達のどこをどう疑うんだい?」

提督「なにもかも疑わしいわ!」

電「……」

考え込んでいても仕方ない……か。

不知火さんとはうまく話せる自信がないし……雷さんに訊いてみるか。

提督「ちょっと行ってくる」

電「あ……」

響「晩御飯までには帰ってくるんだよ」

提督「なにか用意しておいてくれるのか?」

響「提督のために、とっておきのカスミを用意しておくよ」

提督「空気やないかい!」



提督「雷さんは……っと、いたいた。雷さーん! ちょっといいかな?」

雷「あら? 提督じゃない? どうしたの?」

提督「ちょっと教えて欲しいことがあるんだ……熊野さんについてなんだけど」

電「不知火ちゃん、ちょっと教えて欲しいことがあるんだけど」

不知火「はい……? 自分で教えられることであれば」

電「熊野さんについて、教えて欲しいんだけど……いいかな」




今日はここまでにさせて頂きます。
皆様、お疲れ様でした。

乙デース
だけど最初の方に出たっきり状態だから赤城先生の授業風景があったらいいな

>>145さん
乙ありがとうございます。
そうですね、すぐには無理ですが、また描写したいと思います。


雷さんに話を聴いて、教室に戻る。

電「提督君っ」

提督「おう、電? どうしたんだ?」

電「不知火ちゃんから、熊野さんの話を聴いたんだけど……」

提督「電もか?」

電「……提督君も?」

提督「ああ、雷さんから熊野さんの話を聴いてきた」

提督「大体同じだと思うけど……やっぱり熊野さんは演劇部の廃部を避けようと頑張っていたらしい」

提督「けど、急にやめると言い出して、それっきりだそうだ」

電「うん……どうしたのかな?」

提督「一応、思い当たる理由はある」

電「え?」

提督「あくまで予想だけどな」

提督「で、不知火さんは熊野さんについてなにか言っていたか?」

電「え? ううん、特には……けど」

電「不知火ちゃん、たぶん熊野さんに戻ってきて欲しいんだと思う」

提督「そうか。雷さんもそう言っていた」

電「……」

提督「そう悲しそうな顔をするな」

電の頭に手をポンとのせる。

電「提督君?」

提督「熊野さんを説得して、演劇部は戻る。それで万事解決だ、だろう?」

電「……うん」

提督「だから、笑えって」

電のほっぺたを痛くない程度に軽く引っ張る。

おお、よく伸びるなあ。

電「てぇいとくくん、ふぁめてよ~」

提督「いやいや、いい触り心地だからつい」

電「もうー!」

北上「お二人とも、熱いですねー」

提督「ん?」

電「ふえ?」

金剛「提督、電ー。二人の世界を作るのもいいけどサー。時間と場所をわきまえなヨー」

響「……私は別に気にしないよ」

提督「いや、ちょっと待て!? これはそう、ちょっとしたおふざけであって、別に電とそんなわけじゃあ――」

北上「はいはいー、ご馳走様ー」

那珂「なになにー!? 那珂ちゃん差し置いて目立つなんてずるいよー!」

神通「那珂ちゃん。騒がないの」

白露「あー、あたしも演劇部なんだから、仲間外れにしないでよね!」

電「ううー、恥ずかしいよ……」

川内「ぐー」

不知火「川内さん、よく寝ていられますね……」

――昼休み。屋上。

提督「やあ、一人で昼食かい?」

熊野「……また、あなたですの?」

提督「一度断られて諦めるほど、潔くないんだ」

熊野「あなたも大概ですわね」

提督「熊野さんもね。本当は演劇部に戻りたいんじゃないのか?」

熊野「そんなわけありませんわ。私は、自分から演劇部をやめたんですのよ」

熊野「それなのに、戻りたいなんて思うわけないでしょう?」

提督「本当か?」

熊野「はあ?」

提督「五十鈴さんや、雷さん。そして不知火さんから聴いたよ」

提督「演劇部を廃部にしないよう、熊野さんは頑張っていたって」

熊野「だから、それは以前のことですわ! 今は演劇部に未練はありませんわ!」

提督「なら、なんで演劇部に部員が四人集まったって聞いたとき、あんなに反応が薄かったんだ?」

提督「辞めてからも、演劇部を気にかけていたんじゃないのか?」

熊野「あなたの気のせいでなくて?」

提督「そうかもしれないな……けど」

提督「熊野さん。あなたは本当は不知火さんのために辞めたんじゃないのか?」

熊野「なっ!?」

提督「不知火さんは、卒業して辞めた先輩達から部長を任された」

提督「けど、残った部員は三人。新入部員もおらず、このままでは廃部になる」

提督「熊野さん達は、頑張って部員を集めるものの、結果はダメ」

提督「廃部となってからも、不知火さんは諦めきれず、個人的に部員を集めようと頑張っていた」

提督「俺自身、最近まで忘れていたが、勧誘されたことがあったな」

提督「恐らくは人付き合いが苦手な不知火さんが、俺にまで声をかけたんだ。彼女は必死だったんだろう」

提督「そんな彼女を、熊野さんは見ていられなくなった」

熊野「……」

提督「だから、自分が辞めると突きつけて、不知火さんを諦めさせようとした」

提督「そうして、不知火さんを重責から解放しようとした……違うか?」

熊野「……全部、あなたの想像でしかありませんわ」

提督「そうだな……」

熊野「……楽天家のバカが考えそうなことですわ」

提督「……けど。なら、なんで熊野さんはそんなに辛そうな表情をしているんだ」

熊野「……っ!」

提督「熊野さんが戻ってくれば、それで五人揃う! 不知火さんも、雷さんも演劇部に戻れるんだ!」

提督「そんな辛そうな顔をするんだったら、戻ればいいじゃないか! それで解決じゃないか!」

熊野「……今更どの顔をして戻れというのよ!」

熊野「ええ、たしかにそうよ! それであの子が諦めると思ったから、辞めたのよ!」

熊野「それなのに、どうしてあの子は諦めないのよ……」

熊野「どうして、今更になって部員が集まるのよ……!」

熊野「私は、ただのバカじゃない……ちっとも不知火さんのことも、雷さんのことも分からずに……!」

提督「二人を思ってのことだ……熊野さんが全部悪いわけじゃない、と俺は思う」

提督「雷さんは、熊野さんを待っている。そして、きっと不知火さんも」

熊野「……私を、許してくれるのかしら?」

提督「許すも何もない。待っているって言っただろう?」

提督「新しい部員と一緒に」

提督「一人はちょっと騒がしい人で、もう一人はちょっと……いや大分変わった奴だけど」

提督「いい人ではある、うん」

熊野「……そうですわね」

熊野「戻ることに、しますわ。お二人が許してくれるのなら」

熊野「私も、一緒に活動したいですもの」

提督「そうか……ありがとう」

熊野「別にあなたのためではなくてよ。礼を言われる筋合いはありませんわ」

提督「いや、俺もお礼が言いたかっただけだよ」

熊野「にしても……なんであなたがそこまで演劇部に入れ込んでますの?」

提督「それは……」

熊野「レディのお昼休みを邪魔したのですよ? 黙秘は許しませんわ」

提督「きついな、おい」

提督「……その、なんだ」

提督「そいつはな、あわてんぼうでおっちょこちょいで」

熊野「……は?」

提督「そのくせ、優しくて、困った人がいると見過ごせない、手のかかるやつで」

熊野「……はあ」

提督「放っておくと、なにしでかすか分からないから、放っておけないんだ」

提督「できればそいつの力になってやりたいと言うか、いつも笑っていて欲しいというか……」

熊野「呆れた」

提督「っておい!」

熊野「ようするに好きな子のためということじゃないですの? ……そりゃ呆れもしますわ」

提督「……うぐ」

熊野「そろそろ失礼しますわ。もうお昼休みが終わりますもの」

提督「あ、ああ。それじゃあ」

熊野「……りがとう」

提督「うん? なにか言ったか?」

熊野「なんでもありませんわ」

提督「……ふう」

これで、とりあえずは万事解決かな?

……あ。昼飯食べてないや。

まあ、苦しいけど、一食ぐらい抜くのは仕方ないか。

そうして、屋上から階段へと続く扉を開ける。

電「……」

提督「うおっ!? いいいい、電!? いつからそこに!?」

電「……えっと、途中からだけど。なんだか入りづらい雰囲気だったから」

提督「お、おう。けどなんで?」

電「提督君が弁当も持たずに教室出て行ったから、気になって……」

提督「そうか……もしかして、会話を聞いていたか?」

電「え、ううん。ほとんど聞こえなかったから」

提督「そうか。ならいい」

電「……あ。そうだ、提督君。パン食べる?」

提督「……もしかしてわざわざ買ってきてくれたのか?」

電「お昼ないと辛いと思って」

電「まだ屋上にいてくれてよかった」

提督「……ありがとうな。熊野さん、演劇部戻ってくれるって」

電「……うん。良かった」

提督「どうした?」

電「え? ううん! なんでもないよ?」

提督「……? じゃあ早く戻るか。次の授業に遅れちまう」

電「うん!」


今日はここまでにさせて頂きます。
皆様、お疲れ様でした。

乙なのです

>>156-157さん
乙ありがとうございます!


――教室。

響「お帰り」

金剛「Hello! テイトク、どこ行ってたのデース!? もうLunchtimeが終わっちゃうヨ?」

北上「また電っちと一緒? にくいねー」

提督「そんなんじゃないって」

響「パン? 弁当は食べてないのかい?」

提督「食べている時間ないからな……はむ」

電「急に食べると、体に悪いのです」

北上「そうは言っても時間もうないしねー」

赤城「みなさん、席についてください! 授業を始めますよ」

響「そう言っている間に、先生の登場だ」

金剛「席につかないとネー」

友人A「それじゃあ、また」

響「おや、居たのかい?」

友人A「いたよ!? ちょっと扱い酷くないかな!?」

響「ウィットに富んだジョークさ」

友人A「いや地味にきついから」

赤城「では響さん。教科書の83ページから読んでください」

響「はい」

響「1582年、織田信長は本能寺で家臣の明智光秀に討たれました。これを本能寺の変と言う」

響「妙覚寺に宿泊していた当主の織田信忠も二条御所に退いて戦ったがやはり自害した」

響「だがこの信長が死のうとも、貴様らの心に闇がある限り、再び蘇ろうぞ」

響「第六天魔王、信長は永遠に不滅なり――」

赤城「うん……?」

響「なら何度でも打ち倒してみせる! この明智光秀が!」

響「そのとき、突然信長の横に現れる影が!」

響「貴様は森乱丸!? 先ほど死んだはずでは!?」

響「信長様のため、地獄から舞い戻ってきたのだ――!」

響「ふっ、ならば再び地獄へと送ってやろう!」

赤城「いやいやいや!? 響さん途中からなに言っているんですか!?」

響「あ、しまった。これは私の考えた脚本、本能寺ファンタジーだった」

赤城「本能寺ファンタジー!? いやたしかにファンタジーだったけど!?」

金剛「というより、みんな人間じゃなかったネー……」

苦笑いする教室の生徒達。

その中。電は一人浮かない顔をしていた。

電……どうしたんだ?

せっかく演劇部も五人揃って。これでとりあえず一安心じゃないか。

赤城「とりあえず、響さんは後に職員室に来なさい」

響「さすがにこれは、恥ずかしいな……」

赤城「だったら真面目にやりなさい」

響「了解」

赤城「じゃあ、提督君。響さんの続きから」

提督「あ、はい」

響「はい、提督」

提督「いやそれ(脚本)渡すなよ!? 読まないからな!?」

響「それは残念」

――放課後。

提督「電ー。生徒会に行こう」

電「あ、うん」

響「二人とも、行ってらっしゃい」

北上「うん。そして響っちも行ってらっしゃい」

響「え?」

赤城「……まさか、忘れたなんて言いませんよね?」

ゴゴゴゴ!

白露「あ、赤城先生から凄いオーラが! こ、これが一航戦の本気!?」

不知火「一航戦? なんですかそれは?」

響「……呼び出し? 知らない子ですね」

金剛「ヒビキー。往生際が悪いネ」

赤城「さあ、一緒に行きましょうか」

響「サー……」

北上「骨は拾ってあげるからねー」

那珂「那珂ちゃんが応援してるからねー!」

青葉「生きて帰ってきてくださいねー」

提督「……行くか」

電「う、うん……」

生徒会室へと向かう途中、熊野さんとすれ違う。

熊野「……あら、提督さんと――」

電「あ、電です」

熊野「初めまして。熊野ですわ」

熊野「……この子が、提督さんの言っていた子かしら?」

電「はい?」

提督「熊野さん、その話はやめてくれ」

熊野「ふふっ、分かりましたわ」

電「提督君、私についてなにか言っていたの?」

熊野「いい幼馴染だと褒めていらしたのよ」

電「ふぇ!?」

提督「……今から、不知火さんのところへ行くのか?」

熊野「ええ。雷さんにはもう話しましたわ」

提督「そうか」

熊野「……余計なお節介は結構ですわ。ここから先は、私の問題ですから」

提督「ああ、分かった」

熊野「それでは、ごきげんよう」

電「……熊野さんは強いです……私はなにが」

提督「電?」

電「あ、提督君! 行きましょう!」

提督「あ、ああ」




――生徒会室。

五十鈴「どうやらうまく行ったみたいね」

提督「なんで知っているんだ?」

五十鈴「熊野さんの様子を見れば見当はつくわよ」

提督「さすがだな。この前は助かった」

五十鈴「まあ、私は大してなにもしてないしね」

弥生「……私も、なにも力になれず、すみません」

電「そんなことないのです! 弥生ちゃんも、五十鈴さんもありがとうございました」

提督「ああ、ありがとうな弥生さん」

弥生「……どうも」

暁「ちょっと! なに四人で盛り上がっているのよ! 暁に対してお礼がないんじゃないの!?」

提督「もちろん、会長もありがとうございました」

暁「それでいいのよ!」 えっへん!

五十鈴「……どうしてそんなに偉そうにできるのかしら」

弥生「……会長だから?」

提督「いや、その理屈はおかしい」

電「なのです」

暁「というわけで! 今日の生徒会活動始めるわよー!」

――帰り道。

提督「……電。どうしたんだ?」

電「え?」

提督「いや、今日はずっと元気がないからな。なにかあったのか?」

電「な、なんでもないのです」

提督「なんでもないことないだろう? 話せないことなのか?」

提督「無理に話すことはないけどさ。俺で良ければ、聴くぞ?」

提督「……俺じゃあ、力になれないか?」

電「違うのです……提督君に頼りっぱなしになっているのです」

提督「え?」

電「提督君だけじゃない。五十鈴さんにも、響ちゃんにも、北上ちゃん、金剛ちゃん……」

電「他にも、いろんな人に助けてもらいました」

電「でも、電はなにも出来なかったのです」

電「真っ先に不知火ちゃんを助けたいなんて言っておきながら、私はなにもできなかった」

電「……そして、提督君はいろいろ助けてもらって、でも、私はなにもできなくて」

電「……私は、情けないのです」

電「助けるとか言っておきながら、周りに頼ってばかりなのです……」

提督「……電。それは違う」

電「え?」

提督「最初に、不知火さん達を助けようと言ったのは、他でもない電だ」

提督「俺でも、五十鈴さんでも、金剛さんでも、会長でもない、電なんだ」

提督「そして、電が最初にそう言ってくれたから、みんなが動いてくれたんだ」

提督「誇りに思うことはあっても、情けないなんて思うことはない」

電「……けど」

提督「一人でできることなんて、そう多くないだろう?」

提督「俺だって、不知火さんや雷さん、五十鈴さんがいなければ熊野さんになにも出来なかったさ」

提督「だろ? だから、泣き止んでくれ」

提督「電は、今までどおりの電でいればいい」

提督「電がなにか困ったら、真っ先に俺を頼ってくれ」

提督「俺は、電の力になる。だから、安心しろ。な」

電「……どうして?」

提督「え?」

電「どうして、提督君はそこまでしてくれるの?」

俺は、なにかを言いかけようとして、やめた。

提督「好きだからだ」

次の瞬間には、反射的にそう言っていた。

提督「電が、好きだからだ」

ぎゅっと、電を抱きしめる。

電「……提督、くん?」

電は一瞬、体を震わせたものの、あとは抱きしめられたまま、動かなかった。

提督「理屈なんかじゃない。俺が電の力になりたいからだ。電に笑っていてほしいからだ」

電「……」

提督「その……だから」

電「……ありがとう、なのです」

提督「え?」

電「そこまで想っていてくれて、私は嬉しくて……」

提督「ってだから泣くなって」

電「違うの、です。これは……嬉し涙なのです」

電「私も、ずっと提督君のことが好きだから……だから」

提督「電……」

電「嬉しくて、泣いてしまうのです……」

提督「そっか……なら仕方ないな」

電「……ありがとう、なのです」

提督「はは、お礼を言うのは俺の方だぞ。いつも電にはお世話になりっぱなしだからな」

電「そんなこと、ないのです。私の方が提督君にお世話になっているのです」

提督「じゃあ、お相子だな」

電「……ふふっ、そうだね」

電は涙目ながらも、満面の笑顔を見せてくれた。



今日はここまでにさせて頂きます。
お疲れ様でした。


このタイミングでくっつくのか・・・個人的には演劇部復活して劇やってそれからが良かったな

乙デース

>>169さん
>>170さん

乙ありがとうございます。
タイミングについては早いかなとは思いつつも、まあやっちゃいました。
あくまで主役はこの二人で、演劇部ではないですからね。



――夜。

提督「……ふう」

告白したんだよな、俺。

電と恋人同士になったんだよな。

なんだが頭がふわふわする。思考がうまくまとまらない。

気が付けば、好きだと告げていた。

今考えると、断られてたらどうしようと想うとぞっとする。

けど、電は受け入れてくれた。

自分の好きな子が、自分を好きだと言ってくれた。

なんと幸せなことだろう。

明日が待ち遠しい。

こんな気分は初めてだ。

――早く電に会いたい。

電「はうう……」

告白された、提督君に。

好きだと言って、抱きしめられて。

ただただ嬉しくて、涙が出てきて。

――私も好きだと告げた。

私達は幼馴染から、恋人同士になった。

提督君と、恋人同士。

考えただけで顔が熱くなる。

自分でも現金だと思う。

あんなに悩んでいたのに。

そのままで良いと提督君に言われて。力になると言ってくれて。

自分を肯定してくれた。それで自信が湧き出てくる。

胸がなんだかぽかぽかしてるみたい。

明日が待ち遠しい。

――早く、提督君に会いたいな。

――翌日。

電(そーっと、そーっと)

電(き、来ちゃった……提督君のお母さんにはいつも通り対応できたと思うけど……)

電(だ、大丈夫だよね? 今までも何度も朝来ているし)

電(し、失礼しまーす)

ガチャ。

電(提督君……あ、やっぱりまだ寝てる)

電(ってそうだよね、まだ時間に余裕あるし)

電(あ……ふふ、寝ている顔はちょっとかわいいかも)

電(普段は私をすぐ子供扱いするんだから……たしかに子供っぽいかもしれないけど)

電(けど、いざってときは、助けてくれるから……やっぱりうれしいな)

電「……けど、たまには私が提督君を子供扱いするのです。なんて」 頭ナデナデ

なんか頭が気持ちいい。

まるで誰かが優しく頭を撫でているような……

提督「……電?」

電「……あ、提督君? おはようなのです」

……まさか、会いたいとは思っていたが、夢にまで出てくるとは。

頭を撫でながら、にこりと微笑む電。

提督「……かわいいな」

電「ふぇ?」

半ば無意識に、電を引き寄せる。

電「ふわっ!?」

暖かい……それになんだかいいにおいがする。

髪がすべすべで気持ちいい。なんで男の髪とこんなに違うんだろう?

電「ててて、提督君!?」

にしても、やけに実感のある夢だな。

電の慌てた声も可愛らしい。

電「え、えっと……」

あ、電が大人しくなった。

電「はうう……」

なら、丁度いい。夢が覚めるまでこのまま――

ジリリリリ!

電「はわわ!」

提督「うお!?」

そのとき、目覚まし時計の音が鳴り響く。

電が慌てて時計を止めた。

電「……ふう」

提督「……あれ?」

夢……じゃない?

ということは、俺はいきなり電を抱き寄せていたということか!?

提督「わ、悪かった! 電!」

電「て、提督君!?」

提督「その、寝ぼけていて、電に会いたいと思っていて、夢に出てきてくれたのかなーと思って、出来心だったんだ!」

電「い、いいのです! 別に……嫌じゃなかったし」

提督「え?」

電「な、なんでもないのです!」

提督「そ、そうか……ところで、電はどうして俺の部屋に? 今日は普通に学校で、それ以外なにもなかった気がするけど」

電「あの……その……」

提督「……?」

電「て、提督君に早く会いたかったのです」

提督「……え?」

電「だ、ダメだったかな?」

提督「いや、俺も会いたかった。だから、すごく嬉しい」

電「そ、そうですか。良かったのです」

提督「ああ。けど、ちょっと部屋出ていてくれな」

電「どうしてですか?」

提督「いや、俺着替えるから」

電「あ!? ご、ごめんなさいなのです!」

慌てて部屋を出て行く電。

提督「気をつけろよ!」

まったく、相変わらずそそっかしいなあ。

登校中。

お互い、妙に無口だった。

けど、不思議と悪い感じはしない。

慣れていないけど、心地よい雰囲気というべきか。

電もそうなのか、ニコニコとしている。

そのまま、気が付けば学校に着いていた。

不知火「おはようございます、電さん、提督さん」

提督「ああ、おはよう、不知火さん」

電「おはようなのです、不知火ちゃん」

不知火「はい……ありがとうございました」

不知火「熊野さんと話していただいて……お陰で、熊野さんとまた一緒に活動できます」

提督「いや……俺は大してなにもやってないさ」

不知火「いえ。そんなことありません」

不知火「熊野さんも、そして雷さんも提督さん……そして電さんに感謝しています」

電「ううん。困った時はお互い様なのです」

不知火「電さん……はい、今度はなにかあったら、不知火を頼ってください」

不知火「この恩は、お返しします」

電「けど、これからまた大変なんですよね?」

電「五人揃ったけど、演劇部の復活の手続きとか、活動とか、顧問の先生とか……」

不知火「それは私達の問題です。これからなんとかします」

不知火「むしろ、今までなにも出来なかったので、気合が入るくらいです」

雷「そーよ! この雷様にどーんと任せなさい!」

不知火「雷さん!?」

雷「おっはよー! 不知火! 電、提督! 本当にありがとうね! お陰で私達は先に進めるわ!」

電「いえ……私は大してなにも出来なかったのです」

雷「そんなことないわよ! 私達は本当に感謝しているんだから!」

提督「ほら、素直に感謝を受け取ることも大事だぞ」

電「え、えっと……どういたしまして、なのです」

金剛「Good morning! みなさん!」

白露「おっはよー!」

北上「ちわーっす。北上屋でーす」

提督「おはよう。あと北上屋ってなんだ?」

北上「九十三式酸素魚雷を強制的に押し付けるよー」

提督「物騒だなおい!?」

白露「聴いたよ! 演劇部五人揃ったんだって!?」

雷「そうよ! 熊野さんが戻ってきたの!」

白露「熊野さんって……あの!? うわー、あの人演劇部だったんだ!」

金剛「おめでとうゴザイマース!」

北上「あー、ようやく肩の荷が降ろせるってもんよ。大してなにもしていない気がするけど」

友人B「けど、これからが大変そうだな!」

北上「あ、おっはよー、二人とも」

友人A「おはよう。よかったね。不知火さん、雷さん、白露さん」

雷「みんな、ありがとうね!」

不知火「はい、ご協力感謝いたします」

電「そういえば……響ちゃんはどうしたのでしょうか?」

響「……みんな、おはよう」

電「響ちゃん!? どうしたの!?」

雷「元気ないわね、そんなんじゃダメよ!」

響「……赤城先生にこってり絞られたんだ。さすがの私もきつかった」

北上「授業中にあんなことするからだよ。まあ自業自得ってやつー?」

金剛「赤城先生もなかなかパワフルネ……」

響「これからは赤城先生の授業は真面目にしよう……」

提督「いや、他の授業も真面目に受けろよ」


今日はここまでに致します。
なんていうか、ネタはもうほとんどないのです。
リクエスト等なければ、電とデートして、軽く演劇部の描写をして、終わりになるかと思います。
皆様、お疲れ様でした。


もう一回ぐらい生徒会を見たいかもしれない

乙デース
期末テスト等見てみたいな

>>181さん >>182さん
乙ありがとうございます!

リクエストありがとうございます。
その描写は入れたいと思います。



青葉「やあ、皆さん! おはようございます!」

電「あ、青葉ちゃんおはようなのです」

提督「おはよう、青葉さん。演劇部の件ではありがとうな」

電「お陰で五人集まったのです」

青葉「いえ、それほどでも。それより、お二人ともおめでとうございます!」

電「……はい?」

提督「祝いを述べる相手を間違えてないか? それなら不知火さんや響さん達に言うべきだろ?」

青葉「いえいえ、演劇部のことじゃありませんよ」

電「え?」

青葉「青葉、見ちゃいました! お二人が通学路で愛の――むがっ」

提督「わーわー!」

電「その先はダメなのです!」

金剛「What? 愛の……」

響「I know……なにを知ったんだい?」

北上「いやそれは違うでしょ響っち」

提督「あなたはなにも見なかった、いいね?」

青葉「どーせすぐ分かることじゃないですか? 秘密にしておくつもりです?」

電「そ、そうかもしれないけど改めて言うのは恥ずかしいのです!」

青葉「まあそれならいいですけど……どうせ記事にはできませんし」

白露「アイアイ?」

響「お猿さんかい? 嫌いじゃない」

白露「あたしもー!」

北上「まー青葉っちのことだし、また変な噂でも耳にしたんでしょ」

青葉「失礼ですね! 青葉は変な嘘なんかつきませんよ!」

響「勘違いはよくあるけどね」

青葉「響さーん! もう!」

赤城「みなさーん、席についてください」

響「先生が来たね……」

不知火「響さん? 若干足が震えてますが?」

響「そんなことは……ない」

北上「こりゃ昨日のトラウマだねー。お大事に」

――放課後。生徒会室。

暁「女性たるもの、一人前のレディーを常に目指すべきなのよ!」

弥生「……一人前の、レディー?」

五十鈴「……いきなりどうしたんです、会長?」

暁「クラスのみんなってば酷いのよ! 今日だって――」



女子生徒「暁ちゃん、お菓子食べる?」

女子生徒「かわいー、暁ちゃん撫でさせてー」

女子生徒「暁ちゃん、ほら、このリボンつけてみてー」



暁「なんて、暁を子供扱いするんだから!」 ぷんすか!

弥生「……でも、それだけ人気者なのはすごいと思います」

暁「そうかしら?」

弥生「はい、それだけ人望があるのは、いいことだと思います」

五十鈴「弥生は純粋ねえ」

暁「というわけで、暁が一人前のレディーに……もちろん今でも十分にそうなんだけど!」

暁「クラスのみんなをあっと言わせるため、さらに立派なレディーになるにはどうすればいいかしら!?」

五十鈴「……会長。世の中には、諦めたほうがいいことってあると思うの」

暁「どういう意味よ!」

提督「どう考えても、会長は高校三年生には見えませんよ」

暁「むー! 提督のくせになまいきよ!」

五十鈴「そんなどこぞのガキ大将みたいなことを……」

電「では、会長の言う一人前のレディーって、どういうものなのでしょうか?」

暁「え?」

電「具体像があるなら、それを目指せばいいと思うのです」

暁「そうね……なんでも優雅にこなせて」

五十鈴「……優雅?」

暁「プロモーション抜群で」

五十鈴「……」

暁「頭脳明晰で……料理やお洗濯などの家事万能で」

暁「周りの人への心配りができる、包容力のある……そんな感じかしら」

暁「ようするに暁が一番ってことよね!」

弥生「……えっと」

電「……その」

提督「ということは、会長はそれに全て当てはまると」

暁「当然よ!」

五十鈴「会長、この前の定期テストはどうでした?」

暁「……え?」

五十鈴「ですから、この前の定期テストは?」

暁「……ば、バッチリだったに決まっているじゃない!」

弥生「……あれ? たしか、会長が補修で来れないときがあったような」

暁「……」

電「……え、えっと」

暁「ま、まあそんなこともあったかもしれないわね……うっかり名前書き忘れたのかしら」

弥生「……たしか、三科目ぐらい」

暁「……」

五十鈴「……頭脳明晰?」

暁「学校の試験だけじゃ測れないものだってあるわよ!」 ドン!

電「お、落ち着いてくださいなのです!」

提督「そうです、会長! 優雅に、優雅に!」

暁「そ、そうね……レディーはうろたえないわ」

暁「が、学校の勉強以外は大丈夫よ!」

暁「暁はプロモーション抜群な、一人前のレディーなんだから!」

五十鈴「……え?」

提督「ちょ、五十鈴さんっ」

暁「……なによ! いいわね! 五十鈴は立派なもの持ってて!」

暁「うわーん! 電ちゃん、五十鈴がいじめるよー!」

五十鈴「わ、私なにもしてないじゃない!」

弥生「……えっと」

電「か、会長……落ち着いてください、よしよしなのです」

提督「完全に子供をあやす絵柄だな……」

五十鈴「そうね……」

暁「どうせ、暁はひんそーよ……ぐすっ」

電「そんなことないのです……会長は立派なレディーなのです!」

暁「そうよね……うん?」

暁「電ちゃん……私よりずっと大きい」

電「……はい?」

暁「電ちゃんも裏切りものーっ!」

電「ええええええっ!?」

五十鈴「なんて面倒くさい……」

弥生「……えっと」

提督「か、会長! しっかりしてください!」

電「そうなのです! 会長は立派にこの学校の生徒会長をしているじゃないですか!」

五十鈴「そうよ! 暁さんはちゃんと選挙で選ばれた生徒会長じゃない!」

弥生「……そうです、私の尊敬する、生徒会長です」

暁「……そうかしら?」

提督「もちろんです! 自信持ってください!」

暁「そうね……そうよね! 暁は生徒会長だもんね!」

暁「なに落ち込んでいたのかしら! 生徒みんなが選んでくれた生徒会長だもの!」

暁「ようするに、やっぱり暁が一番ってことよね!」

暁「えっへん!」

五十鈴「……立ち直りはや」

提督「ま、まあそれが会長の長所だと思うぞ」

電「な、なのです」

五十鈴「むしろ短所でもあると思うけど……もうちょっと反省してくれないかしら」

弥生「……でも、元気じゃない会長は、会長らしくないです」

五十鈴「それは、まあそうかもしれないけど……」

暁「ふーんふふーん」

提督「会長、今度は補修なんてくらわないでくださいよ」

暁「ふん……え?」

提督「テスト、近いじゃないですか」

暁「……そ、そうね」

五十鈴「まさか、勉強してないんじゃ」

暁「そそそ、そんなことあるわけないわけないじゃない!」

全員(してないのか……)


今日はここまでにさせて頂きます。
皆様、お疲れ様でした。

おつおつ


どこかの生徒会長を思い出すな暁


リクエスト対応感謝

>>192さん
乙ありがとうございます。

>>193さん
乙ありがとうございます。
ぎくり

>>194さん
乙ありがとうございます。
いえ、こちらこそリクエストありがとうございます。


――翌日、学校。

北上「さて、そろそろテストも近いわけですが」

響「……まずいな」

金剛「あまり考えたくないネ……」

提督「ああ、二人とも古文とかがネックだもんな」

金剛「帰国子女の私にとって、鬼門デース」

電「頑張ってくださいなのです。私も力になれることがあったらするのです」

金剛「Oh! 電、Thank youネ!」

響「そういう北上は余裕そうだね」

北上「ふっ、私はまあちゃんとそれなりに勉強しているしねー」

電「宿題とか、よく忘れてくるのです」

北上「電っち、すなわち要領というものだよ」

提督「あー、なんかずるいなそういうの」

北上「あれ、提督は成績どうだったっけ?」

提督「中の上と言ったところ?」

北上「へー。まあどうでもいいや」

提督「きいといてそれか」

北上「で、そこのバカ一号と二号は?」

友人B「サッカーバカ? それは褒め言葉だ!」

響「こいつバカだ!」

友人A「いや、褒めてないから。サッカーバカじゃなくて普通にバカって言われたから」

友人B「それなりに勉強しているぜ! サッカーが思う存分できるようにな!」

北上「あ、結局そこに行き着くんだ」

金剛「ところで、青葉や不知火はどうなのデス?」

青葉「あはは……青葉はあまり得意じゃないですね」

北上「スクープばっか追いかけているからだよ」

青葉「なにを言うんですか! 新聞部たるもの、常に記事のネタは探さなければなりません!」ビシッ!

提督「学生の本分を忘れないようになー」

電「そうですよ、青葉ちゃん」

不知火「不知火は特に問題ないかと」

北上「くうっ、不知火っちは成績優秀だもんねー」

電「はい、凄いのです!」

金剛「白露はどうなのデス?」

白露「はい! 一番です!」

響「はい、ダウト」

白露「うー、本当はあまり得意じゃないなー」

電「頑張ってください、なのです!」

金剛「電は成績いいから、うらやましいデス」

電「いえ、そんな……」

提督「まあ、電は頑張り屋だからな」

電「そんなことはないのです」

響「……ふむ」

電「どうしたのです、響ちゃん」

響「電、ちょっと変わったか?」

電「はい?」

響「自信がでてきたというか……まあ、良いことか」

金剛「まあ、ぼやいていても仕方ないデース」

比叡「その通りですお姉さま!」

提督「うお!? どっから出てきた!?」

比叡「お姉さま! 比叡と一緒に! 気合! 入れて! 勉強しましょう!」

金剛「比叡ー!」

比叡「お姉さま! 比叡は全力でお姉さまをサポートしますよ!」

提督「いや、比叡さん一年だろ……」

北上「どうやってサポートする気なのかねー」

電「え、ええっと……」

――帰り道。

電「提督君、テストは大丈夫そうですか?」

提督「ああ、大丈夫だ、電の方こそ……って電にはそんな心配いらないか」

電「そんなことないのです。こういうのは毎日の積み重ねだから、油断しているとダメですよ」

提督「真面目だなあ、電は」

電「そんなことはないのです」

提督「あまり張り切りすぎるなよ」

ポンポンと電の頭を撫でる。

電「……もしかして、提督君、頭に手を乗せるのが好きなの?」

提督「んー? なんでだ?」

電「よく乗せてくるのです」

提督「……まあ、そうかもしれない。電の髪気持ちいいから」

提督「もしかして嫌だったか?」

電「そんなことないのです」

電「むしろ、私も気に入っていると言うか……」

提督「そ、そうか」

電「あ、あの! 提督君! テスト勉強、一緒にしない!?」

提督「え? 勉強をか?」

電「う、うん……提督君の部屋とかで」

提督「いいけど……電は一人の方が効率よくないか?」

電「そ、そんなことないよ! 二人でなら、教えあったりできるし」

電「それにサボらないようになると思うし」

提督「電が良いなら、俺もいいぞ」

電「うんっ」

提督「じゃあ、よろしくな」

電「こちらこそ、よろしくなのです」

――ギュ

電「え? えっと、提督君……その、手」

提督「よろしくの握手と言うことで」

電「う、うん」

提督「ここら辺りなら、学校のほかの生徒もほとんどいないだろ?」

電「そ、そうだね……」

電「えへへ……」

……電の手、やわらかいし、すべすべしているな。

電「……提督君の手、大きいのです」

提督「そ、そうか?」

電「うん。なんか男の人って感じがするのです……」

提督「そ、そうか」

冷静になれ、俺そうかしか言ってないじゃないか。

提督「電の手は、かわいいな」

電「そ、そうですか?」

提督「ああ……そういえば、電と最後に手を繋いだのはいつだっけ?」

電「多分、小学生くらいのときなのです」

電「小さい頃は、私今よりもっとダメだったから、よく提督君に引っ張ってもらってたのです」

提督「んー、そんなことあったか」

電「だから……ありがとう、なのです」

提督「いや……こちらこそ、これからもよろしく」

電「私も、なのです」


今日はここまでにさせて頂きます。
皆様、お疲れ様でした。

乙です 電ちゃんの頭ポンポンなでなでしてえ

外国人は現代語より古典の言葉の方がルールが確立されてるから学びやすいとな話しやすいとかよく耳にするけど
帰国子女とかは…関係ないか

>>202さん
乙ありがとうございます。同意。

>>203さん
乙ありがとうございます。
そうなのですか……勉強になります。


――数日後。教室。

提督「そういえば、演劇部の方はどうなんだ?」

不知火「どうとは?」

提督「顧問の先生とかは決まったのか?」

電「私も気になるのです」

響「ちゃんと五人集まって、部として発足できたよ」

響「部長はもちろん不知火だ」

電「そうですか! おめでとうなのです!」

那珂「やったね! いや~、那珂ちゃんも頑張ったかいがあったよ~」

響「いや、那珂は妙な自作の歌歌ってただけじゃ……」

那珂「妙じゃないし! 那珂ちゃんの演劇部テーマソングだし!」

神通「え……演劇部とまったく関係なかったような」

川内「いやー、私も頑張ったかいがあったね!」

響「川内さん、寝てただけじゃないか」

川内「夜はちゃんと宣伝したよ! 夜の学校でこっそりとね!」

川内「まあ、赤城先生に見つかって大目玉くらったけどさ」

提督「なにやってんだおまえ……」

神通「夜って……だれも生徒いないです」

川内「だよねー、もっとこの学校は夜戦に力を入れるべきだよ、うん」

白露「いや、どういう教育方針なのそれ!?」

川内「夜戦主義教育! これはいけるよ!」

電「無茶なのです!?」

川内「なんでさ!?」

那珂「もっとアイドル養成に力を入れて欲しいなあ」

提督「専門の学校にでも行け!」

那珂「え~?」

白露「で、顧問の先生も決まったよ!」

響「蒼龍先生だ」

電「蒼龍先生? 演劇に詳しいのですか?」

不知火「それが……」



赤城「ふむ、演劇部の顧問の先生ですか」

不知火「はい」

赤城「私は既に弓道部の顧問ですし……他に部活の顧問をやってない先生と言えば」

蒼龍「……赤城先生? 私がどうかしましたか?」

赤城「蒼龍先生ですね」

不知火「なるほど」

蒼龍「はい?」

赤城「蒼龍先生。演劇について興味は?」

蒼龍「……演劇? なあにそれ? おいしいの?」

不知火「……」

赤城「……」

赤城「よし、決定!」

不知火「えええええっ!?」

蒼龍「……はい?」

赤城「でもまあ、私の一存では決められませんか。上の承認を得ないと」

不知火「そ、そうであります!」



長門「了解した! 今日から演劇部の顧問として頼むぞ!」

蒼龍「は、はあ……わかりました! 頑張ります!」

不知火「決まった!? こんなに早く!?」

赤城「うんうん、上々ね」

不知火「という感じで……」

提督「まあ、その、なんだ。頑張れ」

電「ふぁ、ファイトなのです」

響「やるさ」

不知火「そうですね、活動はできることですし」

白露「そうそう、頑張ろうー!」

那珂「那珂ちゃんも応援してるよー!」

神通「あの……頑張ってください」

川内「私も、夜戦のときは呼んでね!」

響「そんな出番はない」

電「……なのです」

――放課後。

電「し、失礼します」

提督「なに緊張しているんだ。俺の部屋なんて、いつも入っているだろう?」

電「そ、そうだけど……」

……朝起こすときを除けば、恋人同士になってからは初めてか。

彼女が――電が、俺の部屋に……

い、いかん。急に緊張してきた。

提督「さ、さあとりあえず勉強しないとな! そのために来たんだし!」

電「そ、そうだね」

提督「なんの教科からやろうか?」

電「え、えっと初日の教科からやろうよ」

提督「じゃあ数学あたりからやるか」

電「うん」

提督「うーん……」

電「どうしたの?」

提督「いや、ここの問題がちょっと」

電「ちょっと見せてもらってもいい?」

提督「頼めるか?」

電「えっと……どの問題なのです?」

提督「これなんだけど……」

電「あ、これですか」

……って近い!?

電「これはね。ここの方式を……」

電の髪が頬にかかる。

電の体温が、そして柔らかな感触が腕に感じる。

電「それでですね」

電の声が、そして息づかいが耳のすぐ近くで聞こえてくる。

服の上からでも分かる、膨らみ。

ふっくらとした、赤いくちびるに目を奪われる。

それを、自分のと重ねたい――

電「……提督君?」

提督「――っ!? な、なんだ!?」

電「はわわ!? こっちがびっくりしたのです!」

電「提督君、しっかり聞いてる!?」

提督「す、すまん! ぼーっとしてた!」

電「もう、しっかりしてよ」

提督「わるい、電が近くにいたから、つい目を奪われて――あ」

電「え……? えっと、そ、そうなの?」

提督「……あ、えっと」

電「……う、うん」

提督「悪かった! 真面目に勉強しよう!」

電「え?」

提督「せっかく勉強しに来たのに、電の勉強の邪魔しちゃ悪いよな」

電「そ、そんなことないけど」

提督「電の邪魔になるわけにいかないしな。せっかく二人で勉強しているんだから、協力しないと」

電「……うん、そうだね」

提督「よし、真面目にやるぞ!」

電「うん!」

提督「……で、さっきのところもう一度教えて欲しいんだけど」

電「……もう。ふふっ、分かったよ」

電「提督君、今日はここまでにしよう?」

提督「お、もうそんな時間か?」

電「提督君、よく集中してたのです」

提督「電の前で怠けているわけにはいかないだろ?」

電「むう、それじゃあ私が鬼みたいなのです」

提督「違うって。そのなんだ」

提督「……電の前ではなるべく変なところは見せたくないんだよ」

電「……提督君?」

提督「男心って奴だ」

電「そうなんだ……」

提督「電。疲れてないか? なにか淹れて来ようか?」

電「いいのです、もう帰らないといけないから」

提督「そうか……」

電「だから、ちょっとだけ甘えさせて欲しいのです」

――コテン

提督「……電?」

電が俺の胸に頭を預けてくる。

電「……提督君。昔に比べて大きくなったのです」

提督「まあ、そりゃあ成長したからな」

電の髪を優しく撫でる。

電「……ん」

提督「なあ、電。テストが終わったら、二人でどっか行かないか?」

電「どこか……ですか? それって」

提督「ああ、デートしよう? どこか行きたい場所あるか?」

電「私はどこでもいいのです」

提督「遠慮する必要はないぞ?」

電「提督君となら、どこでも楽しいのです」

提督「……こら、恥ずかしいことを言うな」

電「ふふっ、いつもの仕返しなのです」

提督「じゃあ、遊園地とかどうだ?」

電「うん、行きたいな。じゃあ、テスト頑張らないとね」

提督「そうだな。頑張って、晴れ晴れとした気分で行けるようにしないとな」

電「なのです」

提督「……ところで、時間は大丈夫なのか?」

電「……あと、少しだけなのです」

提督「電は意外と甘えん坊だな」

電「提督君にだけなのです」


今日はここまでにさせて頂きます、皆様お疲れ様でした。

乙です

乙デース
空母連中はこぞって教師なんだろうな

>>215さん
乙ありがとうございます。

>>216さん
乙ありがとうございます。
長門先生もいます。というか、もう他にキャラは出す予定はありません。


テスト終了後の教室。

白露「……」(中破!)

川内「……夜戦」(大破!)

那珂「……あれ? アイドルは悪い点なんて取らないはずじゃ」

神通「那珂ちゃん、そんな設定はないよ」

那珂「そんなーっ!?」

響「まあ、思ったよりはできたかな?」

金剛「Goodな出来でしたネ!」

不知火「白露さん、大丈夫ですか?」

白露「あ、大丈夫大丈夫! ギリギリで赤点じゃなかったから!」

不知火「……それは大丈夫と言えるのでしょうか?」

白露「OKだって!」

川内「テスト科目に夜戦さえあれば!」

那珂「テスト科目に歌唱力さえあれば!」

電「そんな科目ないですよ?」

川内「なんでさ!?」

那珂「なんでよ!?」

提督「当たり前だろう……」

北上「そういう提督と電っちはどうなのさ? って負けてる!」

金剛「電はともかく、提督も良い点デスネ!」

響「へえ、やるじゃないか」

電「提督君、すごいのです!」

提督「まあ、電と頑張ったかいがあったな」

金剛「What? 電とデスカ?」

提督「あ、いや! まあ今回は頑張ってテスト勉強したしな!」

金剛「……? まあいいデス。それはそうと、やっとテストから解放されました!」

北上「いや、この開放感はたまりませんねー」

ガラッ!

雷「不知火、白露、響ー! テストも終わったし、演劇部再開よ!」

響「了解」

白露「じゃあ、がんばろー!」

不知火「そうですね。頑張りましょう」

雷「それじゃね、みんな!」

電「あ、雷ちゃん、頑張ってなのです!」

雷「ありがとうね! それじゃあ、後は熊野さんね!」

不知火「わざわざ出迎えにくる必要はないと思うのですか……」

雷「細かいことはいいじゃない!」

提督「元気だな」

電「なのです」

北上「で、こっちは静かだねー」

川内「……夜戦なら、満点取れるのに」

那珂「……歌なら、満点取れるのに」

友人B「なに言っているんだ! 思う存分サッカーやるため、俺は勉強も頑張ってやった!」

友人B「夜戦!? 歌!? それに没頭するためにも、勉強を張り切ってやるべきじゃなかったのか!? 違うか、二人とも!」

北上「おおう、いきなりなにを語っているのさ……」

友人A「ほら。テストも終わったことだし、さっさと部活行こうよ」

友人B「そうだな! サッカーが俺を待っている!」

友人A「じゃあね、みんな」

金剛「Bye!」

提督「俺たちも生徒会行くか」

電「なのです」



暁「やったわ! 赤点なしよ! さすが暁よね!」

五十鈴「……三十点台が三科目もあってよくそんなに威張れるわね」

弥生「……ええっと、まあいいことだと思います」

――次の日曜日。

提督「……三十分も前に来てしまった」

楽しみにしすぎだろ、俺。

まあいい、気楽に待つことにしよう。

電「あれ、提督君?」

提督「おはよう電。随分と早いな」

電「おはよう、提督君。提督君の方が早いよ?」

提督「いや、なんだか落ち着かなくて。気づけば早く来ていた」

電「……提督君もだったんだ。私もそうなんだ」

提督「そっか」

電がここまで楽しみにしてくれたのが、嬉しい。

これは期待を裏切らないようにしないとな。

提督「ところで、その荷物はどうしたんだ?」

電「あ、えっと……お弁当作ってきたの」

提督「弁当……って、もしかして俺のも?」

電「う、うん……迷惑だったかな?」

提督「いや、でかした! すごく嬉しいぞ電!」

電「お、オーバーだよ提督君……でも、喜んでくれて嬉しいな」

提督「じゃあ、それは俺が持つよ」

電「え? 大丈夫だよ」

提督「電が作ってきてくれたんだから、持つことくらいさせてくれ」

電「う、うん。分かった」

提督「たしかに受け取ったぞ。お昼まで大切に預かっておくからな」

電「だから大げさだよ」

提督「じゃあ、行こうか」

電「うん」

そして、自然と手をつなぐ。

暖かい。現金だな俺も。

電と手を繋いでいるだけで、こんなに心が温かくなるんだから。

電「ふふっ……」

提督「どうした?」

電「手を繋いでいるだけで、胸がぽかぽかしてくるの」

電「なんだか、不思議だなあって」

提督「……実は俺もだ」

電「そっか。提督君もなんだ」

提督「ああ」

――そして、お昼時。

電「ふわぁ~」

提督「大丈夫か、電? 無理してジェットコースターに乗ることなかったんだぞ?」

電「だ、大丈夫なのです。ちょっとふらふらしたけど」

電「これくらい、平気だから」

提督「まあ、ちょっと休もう。丁度お昼時だし」

電「そうだね」

提督「よし、電の弁当楽しみだなーっと」

電「あ、あんまり期待されても困るよ」

提督「いやいや、電の料理の腕はよく知っているし」

電「でも、緊張するの!」

提督「おお……おいしそうだ」

提督「じゃあ、頂きます」

電「はい、どうぞなのです」

提督「……おいしい。ほら、電が作ったんだから、電も食べろよ」

電「あ、うん!」



提督「おいしかった! ありがとうな、電!」

電「ううん、喜んでもらって良かった」

提督「にしても、俺の好物ばかりだったような」

電「提督君の好みは知っているから」

提督「え? ああ、ありがとう」

電「……どうしたの?」

提督「いや、今の言葉すごく来た」

電「え? そ、そう?」

提督「ああ、電はこれ以上俺を惚れさせるつもりか?」

電「えっと、出来ればもっと好きになってほしいかな、なんて」

提督「もう十分すぎるほど、その……好きだよ」

電「え、えっと……私も、提督君が好き」

提督「……なんか、照れるな」

電「そ、そうだね」



提督「電、少し疲れているか?」

電「え? 大丈夫だよ?」

提督「そうか? 無理はするなよ?」

電「えっと……実は今日が楽しみで」

電「昨日あんまり眠れなかったのです……」

提督「遠足前の小学生じゃないんだから」

電「三十分以上前に来てた提督君には、言われたくないのです」

提督「それもそうだな。じゃあ、少し休んでいるか?」

電「大丈夫だよ」

提督「無理するな。ほら、座れ」

電「えっと。う、うん」

提督「少し眠っていてもいいぞ」

電「大丈夫だって」

提督「遠慮するな。ほら」

ポンポンと膝を叩く。

電「えっと……いいの?」

提督「弁当を作ってくれた恩もあるしな。足りないけど」

電「じゃ、じゃあ失礼するのです」

膝に電の頭が乗る。それが俺には心地よい重みに感じた。

電「な、なんか恥ずかしいのです」

提督「居心地悪くないか?」

電「恥ずかしいけど……気持ちいいのです」

電「なんだか、安心できるのです……」

提督「それは良かった」

優しく電の髪を撫でる。

電「提督君、私の髪そんなに好きなのですか?」

提督「ああ、できればずっと撫でておきたいぐらいだ」

電「ふふっ、それは困るのです」

提督「大丈夫だから、少しお休み」

電「……うん」

疲れていたのか、すぐに寝息を立てる電。

寝顔もかわいいなと思いつつ、ゆったりと時間は流れていった。


今日はここまでにさせて頂きます。
皆様、お疲れ様でした。


電ちゃんに時報追加こないかな・・・

電ちゃんペロペロ

>>229さん
乙ありがとうございます。
時報来て欲しいですよね。

>>230さん
憲兵「ちょっとこちらまで」


その後、しばらくして起きた電と一緒に園内を楽しく周った。

提督「もうしばらくしたら、日が暮れるな」

電「そうだね」

提督「最後にどこか行きたいところはあるか?」

電「それじゃ、観覧車に乗りたいのです」

提督「観覧車か」

電「とても大きいと聞いているので、乗ってみたいなって」

提督「よし、それじゃあ最後に観覧車に行くぞ!」

電「うん!」

電「わー! 提督君、とっても高いよ!」

提督「ははっ、電が楽しそうでよかった」

電「でも、すごいと思わない? こんなに高いんだよ?」

提督「そうだな……俺たちの家とか見えるかな?」

電「あ、もしかしたら見えるかも? 探してみようか?」

提督「よし、どっちが先に見つかるか競争だ!」

電「わわっ!? 急に始めないで欲しいのです!」

さて、方角はこっちの方だろ。だとすると――

電「えと、こっちかな」

電が近づいてきた。なんで……って同じ方向を探すからそりゃ当たり前だ!

夕日に照らされた電の横顔。

俺は自分の家を探すことも忘れて、電に見惚れていた。

電「あ、あったのです! ほら、提督君! 提督君の家と、私の家!」

提督「え? えっと、どこだ?」

電「ほら、あそこなのです」

提督「あ、ああ! あそこだな!」

電「勝負は電の勝ちなのです」

可愛らしく微笑む電。

その距離は、手を伸ばせば届くほど、近くて――

提督「電」

電「……提督、くん?」

気が付けば、その小さな手をつかんでいた。

優しく、ゆっくりと。

電を引き寄せ、抱きしめる。

電「……ん」

暖かく、やわらかい、電の体。

小さくて、ちょっとおっちょこちょいで、でも優しくて頑張り屋な女の子。

俺の、大好きな女の子。

電の頭の後ろに手を寄せる。

電「提督君……」

電の顔に、ゆっくりと近づく。

提督「電……いいか?」

電「……うん」

電が目を閉じる。

電に、口付けをした。

柔らかく、そして電の吐息を感じる。

その瞬間、電の体が一瞬震えた。

電「……ん」

電の俺の体をつかむ手が強くなる。

そして、ゆっくりと顔を離した。

電の目が開く。

電の顔が、真っ赤だ。そして、俺も顔が熱い。

恐らく電から見て真っ赤になっているだろう。

心臓がすごく早く動いているのが自分でも分かる。

電「……すごく、恥ずかしいのです」

提督「俺もだ」

電「……でも、幸せなのです」

提督「……ああ」

握っていた手に、少し力を入れて返す。

電「あの、提督君」

提督「どうしたんだ?」

電「き、緊張しすぎて、よく分からなかったのです!」

提督「……うん?」

電「あの、だから……」

提督「……ああ、俺もだ」

電「そ、そうだよね。だから――んっ!?」

電の言葉をさえぎり、もう一度、キスをする。

けれど、俺も、電も緊張していたのは一回目と同じだった。

ゆるい掛け合い書くより10倍疲れた。
今日はここまでにさせて頂きます。
というより、リクエスト等なければエピローグになります。
皆様、お疲れ様でした。

おつ

おつー
エピローグってどのあたりの時間軸なんだろ?
できればバレた後のクラスメイトの反応と、結婚式が見たいです。

子育ても見たいよな

体育祭編とか
学園祭編とか
先輩達の受験ドタバタ編とか
先輩達の卒業式編とか
後輩達の入学編とか…

学園物は行事ごとにネタはたくさんあるな
暁達の卒業編とか読んで見たいなー

>>237さん
乙ありがとうございます。

>>238さん
乙ありがとうございます。
すぐその後を考えていました……が、リクエストもあるので、もう少し伸びます。

>>239さん
大分後の時間になりますね。ちょっと考えます。

>>240さん
学園行事とか考えると、結構あるんですよね。
全部は難しいですが、描写したいと思います。

――翌月曜日の教室。

青葉「やあ提督君、電さんおはようございます!」

電「あ、青葉ちゃんおはようなのです」

提督「おはよう青葉さん」

青葉「昨日はお楽しみでしたね!」

提督「!?」

金剛「What?」

北上「なになに、どったの?」

電「なんの話ですか!?」

青葉「なにってデートですよ! デート!」

提督「ばっ! なに大声で言ってやがる!」

青葉「あ……そういえば秘密でしたっけ?」

提督「そうだよなのになに大声で暴露してやがるこのアホバ!」

青葉「アホバってなんですか!?」

金剛「水臭いデス! お二人ともそうならそうと言って下さい!」

北上「そうだよ、電っちー」

友人B「それなら! 全力でお祝いしないとな!」

提督「大体なんで青葉さんがそれを知っているんだ!?」

青葉「あ、昨日遊園地にいたので。膝枕とか、青葉見ちゃいました!」

電「はわわ!?」

友人A「ちょっと落ち着きなよみんな」

金剛「なに言っているデス!  Good Friendの電と提督を全力で祝うのが筋ってものデース!」

比叡「お姉さまの言うとおりです!」

提督「例のごとく、どっから出てきたおまえ!?」

比叡「お姉さまのいるところなら、比叡はどこにでも現れます!」

響「まあ、私は薄々気づいていたけどね。おめでとう、二人とも」

白露「それじゃお祝いだね!」

那珂「じゃあ那珂ちゃん、歌いまーす!」

川内「よーし! 胴上げだ! ワッシュイ!」

友人B「ワッショイ!」

神通「せ、川内ちゃん危険だよ!」

那珂「ランララーン~」

金剛「ワッショイデース!」

比叡「ワッショイ!」

白露「ワッショイ!」

雷「なにか楽しそうね! 雷も混ぜてよ!」

北上「あー、もうやっちゃいましょー」

響「ウラー!」

電「はわわわー!?」

提督「電ーっ!?」

ガララララ――

赤城「みんなあまり騒がないように! 朝会を始め……って何事!?」

不知火「不知火にもなにがなにやら……」

電「て、提督君助けてくださいーっ!」

友人A「ああ、もう滅茶苦茶だよ!?」

提督「おいこらいい加減にしやがれーっ!」

響「そんなこんなで体育祭当日だね。お疲れ」

提督「まあ、生徒会としてはたしかにいろいろ大変だったが……どうした?」

響「いや、別に」

電「?」



暁「宣誓! 我々はスポーツマンシップに則り! 正々堂々と戦うことを誓いましゅ!」

生徒達(噛んだーっ!?)

暁「……」 ぷるぷる

暁「宣誓!」

生徒達(言い直している!?)

暁「わりゃりゃ!?」

生徒達(……かわいい)

金剛「私達の出番ネ! 皆さん! ついて来てくださいネー!」

白露「おー! がんばろーっ!」

比叡「お姉さま、頑張りましょう!」

弥生「……比叡さん、私達一年生だから」

比叡「え? あ、ちょっと待ってせめてお姉さまに一言――」

女子生徒「ほら、比叡さんさっさと行きましょ!」

比叡「お姉さまーっ!?」 ズルズル……

弥生「ご迷惑をおかけしました」 ぺこり

青葉「相変わらず好かれてますねー」

不知火「正直、少し羨ましくはありますね」

金剛「まあ、慕ってくれるのはうれしいデース」

友人B「よしいくぞ! お前達、準備はいいか!? いいか、重要なのは勝ち負けじゃない! 頑張ったかどうかだ!」

友人B「そのために今日まで俺たちは頑張ってきた! 今こそその成果を見せるときだ!」

響「もう一人騒がしいのがいたね」

友人A「あーもう、さっさと行くよ」

友人B「おう! 全力で行くぜ!」

北上「んー? ああ、うざい」

提督「何も聞いてねえし、そう言ってやるなよ、しかも酷いし!」

電「あんまりなのです」

五十鈴「あんたらのクラスは相変わらずね」

熊野「ごきげんよう」

電「あ、五十鈴さんと熊野さん」

五十鈴「聞いたわよ? このまえいきなり胴上げされたんだって? あんた達のクラス、なにやってんのよ?」

提督「俺が知りたい」

五十鈴「はあ?」

電「思い出したくないのです」

熊野「はあ……? まあ、ならいいですわ。ともかく、お互い頑張りましょう」

電「はい、私達の本気を見るのです!」

不知火「はい、不知火も頑張ります」

提督「よし、じゃあそれなりに頑張るか」

電「うん」

提督「にしても……体操服も似合っているな」

電「そうですか?」

提督「ハチマキも電がつけると可愛らしいと言うか、微笑ましいというか」

電「提督君、なんだが恥ずかしいよ」

響「二人とも、そろそろ行くよ」

那珂「張り切って応援するからねー」

神通「那珂ちゃんも行くの」

那珂「えー?」

川内「眠い……」

神通「ほら、川内ちゃんもしゃんとして!」

川内「はーい……」

青葉「さあさあ皆さん、頑張りますよー!」

電「綱引きなのです、電の本気を見るのです」

提督「電はこう見えても五万馬力なのです! たとえ戦車さんが来ても綱引きは電が勝っちゃうのです!」

電「それはないのです! 五万馬力ってなんの話ですか!?」

提督「俺の夢の中……かな?」

電「疑問形で聞かれても困るよ!? しかもなんだか懐かしいネタだし!」

北上「はいはい、夫婦漫才しているんじゃないよー」

電「夫婦っ!? そ、それはまだ早いというか、えっと、その……」

金剛「はいはい、ご馳走様デース」

響「漫才?」

青葉「いや響さん、そこでライバル意識燃やさないでくださいよ」

金剛「オーエス!」

北上「おーえすー」

那珂「那珂ちゃんも頑張る!」

電「オーエス!」

提督「オーエス!」

友人B「よしみんな頑張れ諦めるな、闘志を燃やすんだ! 皆が力を合わせればきっと勝てる! よしいいぞ今こそ――」

不知火「黙って引きなさい」 ギラリ

友人B「……オーエス!」

白露「オーエス!」

響「ウラー!」

友人A(響さん相変わらずフリーダムだなあ)

――そして。

北上「あー、疲れた」

金剛「後は選手リレーですか。私も頑張りマース!」

不知火「ああ、金剛さんはリレーに選抜されていましたね」

金剛「Hi! 張り切って行きますよー!」

電「金剛さん、頑張ってくださいなのです」

響「たしか、クラスで男子一人、女子一人だったね」

提督「あれ……で、男子選手のあいつはどこに?」

友人B「ここだ」

提督「おう……っておまえ足どうした?」

友人B「さっき怪我しちまった……」

提督「おい、大丈夫か?」

友人B「怪我自体は大したことないんだが……リレーは出れそうにない」

響「そうか……仕方ない、提督。君が出るんだ」

提督「なにぃ!?」

提督「おい、俺じゃなくても他に――」

友人A「え、僕? 僕は無理だよ。この後委員の仕事あるし」

提督「おおう……」

北上「ま、諦めてでなよー」

響「それに、ここは電にかっこいいところを見せるチャンスじゃないかい」(ぼそっ)

提督「……え?」

響「電にかっこいいとか言われたくはないかい?」

提督「……おう! やってやるぜ!」

金剛(この提督ちょろすぎデース……)

電「提督君、頑張ってください!」

提督「おう、頑張るぜ!」

響「……愛とか恋とかって、どういうことなんだ?」

金剛「あおっておいて、それはないデス……」

響「え? 教えてくれるのか?」

金剛「教えないデスヨ!?」

響「いいツッコミだね」

五十鈴「あら、金剛さんと競うのね。相手にとって不足なしね」

金剛「五十鈴、勝負デース」

五十鈴「そうね。今のところほぼ互角かしら」

金剛「ハイ! 張り切って行きますよ!」



提督「五十鈴さんと金剛さんはえーな……」

提督「さて、張り切るか! 電に恥ずかしいところは見せなれないからな!」

金剛「提督! 後は頼みましたヨ!」

提督「おうっ!」



提督(よし、なんとか無事に次の走者に渡せそうだな!)

提督(次の走者は……!?)

暁「早くしなさい提督! 次はこの暁の出番なんだから!」

提督(会長ーっ!? いやまあもう渡すしかないか! 誰だこの人を選出したの!?)

提督「はい、会長後は頼みましたよ!」

暁「任せなさい!」

提督「おお、意外と……速くはないけど、遅くもない」

暁「ぜー、はー、ふ、ふふん、バトンは、この暁がちゃんと引き渡したわ!」 えっへん!

生徒達(かわいい)



電「提督君、お疲れ様なのです!」

提督「ああ、まあなんとか義務は果たせたかな?」

電「ううん、提督君すごく速かったですよ! かっこよかったのです!」

提督「っ!? ……電、もう一度言ってくれ」

電「……え? かっこよかったのです?」

提督「……もう一度!」

電「え、えっと……」

響「二人とも、さっさと行くよ」

提督「あ、響さん! 邪魔をしないで――」

北上「はいはい。ちょっと向こう行きましょー」

そんなこんなで体育祭も終わり――

暁「……弥生ちゃん、暁はもうダメかもしれないわ」

弥生「……なにを急に言っているんですか?」

暁「今のままじゃ、大学厳しいって……言われた」

五十鈴「何を今更」

暁「がーん!?」

提督「五十鈴さんの言うとおりですよ、仮にも受験生でしょう?」

暁「ががーん!?」

電「え、ええっと……今から頑張りましょう! ね、会長!」

暁「そ、そうよね! 暁はやれば出来る子なんだから!」

五十鈴「けどやらないのが会長なのよね……」

提督「それを言ったらお終いだ」

暁「だから今からやるんじゃない!」

暁「というわけで、今日は特に議題もないし、勉強するわ!」

五十鈴「それでいいのか生徒会」

提督「今更じゃないか?」

弥生「……そうですね」

電「なのです」

暁「ええっと……」

電「あ、会長そこは違いますよ?」

暁「え?」

電「こうなのです」

暁「ふんふん、なるほど」

五十鈴「……ってなんで三年生の会長が、二年生の電に教えてもらっているのよ!?」

弥生「そういえば!」

暁「……これ、二年生の教科書」

提督「学年以前の問題!?」

暁「う、うるさいわね! 今から頑張るわよ!」

五十鈴「……ダメかもしれないわね、こりゃ」

電「か、会長! 頑張りましょう、ね!」

暁「いいわよ、暁の本気を見せてやるんだから!」

弥生「……頑張ってください、会長」

提督「そうですよ、会長が留年なんてシャレになりませんからね」

暁「大丈夫に決まっているじゃない!」

五十鈴「……だといいけど」



今日はここまでにさせて頂きます。
皆様、お疲れ様でした。


生徒会メンバーやクラスメイト達の子供のころとか見てみたい

子作りとかも見てみたいよな。

暁ちゃんかわいい!

乙です
学園舞台なら修学旅行とかも見てみたい
風呂覗きとか、二人だけではぐれちゃって云々とか

暁……なんとなくだけど暁は推薦でパパッと手頃な所に行ってるイメージがある


やはり暁は天使だった
暁に限らず第六駆逐隊全員だけどな

>>260さん
乙ありがとうございます。
完全なる捏造になりますが、それで良ければ……

>>261さん
私の文章力で実用的なの書けるわけないじゃないですかー
希望者いますかね?

>>262さん
暁「当然よ!」

>>263さん
乙ありがとうございます。
それも中々おもしろそうですね。

>>264さん
しかし、内申点という大きな障害が!

>>265さん
乙ありがとうございます。
第六駆逐隊はやはりいいですよね。


とあるスレ様を見て思ったこと。
やはり私には修羅場とか失恋とか書くのは無理ですね。
もし安価やるにしても、一定のところでルート固定とかにしよう。そうしよう。

電「というわけで、修学旅行なのです!」

金剛「今日はいい天気デスー!」

友人B「おう、絶好の修学旅行日和だぜ!」

北上「みんなテンション高いねー」

不知火「いいんじゃないでしょか」

赤城「はい、みなさん! 電車ではあまり騒がないように行動してくださいねー」

生徒達「はーい!」



那珂「というわけで、那珂ちゃん歌いまーす!」

提督「なにを聞いていたんだ己は!」

那珂「えっ、だってここはアイドルの那珂ちゃんが歌うべきじゃ」

電「大人しく座っていてくださいなのです」

那珂「むー」

川内「ぐー」

響「……ちょっと川内、こっちに寄りかからないでくれないかい?」

神通「えっと、ごめんね響ちゃん」

響「別に神通が気にする必要はないよ」

提督「さて、しかし電車の中も意外とやることがないな。俺は電が隣にいればいいけど」

電「ふぇ!?」

北上「あー、はいはい」

友人A「じゃあトランプでもやろうか?」

金剛「Yes! 私の実力見せてあげるネ!」

那珂「えー、私のステージはー?」

響「そんなのはないよ」

北上「んじゃあ、なにやるの?」

白露「スピード!」

響「神経衰弱」

金剛「七並べがいいデース!」

那珂「那珂ちゃんトップステージ!」

提督「おまえら電車の中ということを考えろ。そして那珂さんはそろそろ自重しようか」

那珂「トランプがつまらなくっても! 那珂ちゃんのことは嫌いにならないでください」

響「ここまで露骨にアピールするなんて失望しました。那珂ちゃんのファンやめます」

那珂「がーん!?」

提督「電! 俺はお前と別れたくない!」

電「提督君……電もなのです。だけど、ダメなのです」

提督「どうしてだ! これからも二人一緒にいればいいだろう!」

電「それはできないのです!」

提督「どうしてだ!? なんで!?」

電「それは……」



北上「そりゃー、提督が男で電が女なんだから、部屋が別々なのは当然だよー」

電「諦めてくださいなのです」

友人A「あー、もう提督! とっとと行くよ!」

不知火「なんか提督さんもだんだんぶっ飛んできたような気が……」

響「不知火、類は友を呼ぶ、朱に交われば赤くなる」

不知火「やめてください」

電「提督君、また後でね」

提督「電ーっ!」

友人B「さあ、風呂の時間だ! 行こう、行こうぜみんな!」

提督「なんでそんな熱血してんだ」

友人A「うん、さっき騒ぎ起こしていた提督には言われたくないよね」

男子生徒「さて……」

友人A「どうしたの?」

男子生徒「就学旅行の風呂でやることと言ったらやることは一つ!」

男子生徒「そう! 風呂を覗くこと!」

男子生徒「お約束だな!」

提督「なにぃ!?」

友人B「おまえらなに考えてやがる!」

男子生徒「どうだ、お前達も参加しないか!?」

提督「するわけないだろ!」

男子生徒「ほう……邪魔をする気か?」

友人B「当たり前だ!」

男子生徒「ならば、力ずくでも!」

提督「俺もまだ見ていない電の柔肌をてめえらなんぞに見せてたまるか!」

友人B「おうよ! 俺の彼女が以下同文!」

男子生徒「そこをどけ! 俺は熊野さんのお姿を見れるのなら命も惜しくない!」

男子生徒「俺は金剛さん!」

男子生徒「僕は五十鈴さん!」

男子生徒「俺は電ちゃん!」

提督「最後の奴絶対にぶっ飛ばす!」

友人A「君達、考え直しなよ!」

男子生徒「もはや言葉は無用! 拳で語るのみ!」



赤城「つまり、騒ぎの原因はそういうことね」 ゴゴゴゴ……

男子生徒「すみませんでしたー!」

赤城「とりあえず君達は全員正座!」

男子生徒「サー!」

提督「……なんつーか、広い風呂で人が半分くらいいないって言うのも」

友人B「寂しいものがあるな」

友人A「というか、あの覗き騒動で半分くらい参加していたのがびっくりだよ」

提督「だな……」



五十鈴「うわっ!? なんで廊下で男子生徒がこんなに正座してるのよ!?」

熊野「さあ……修行でもしているのじゃなくて?」

赤城「構わないでください、彼らは反省中です」

五十鈴「は、はあ……?」

男子生徒(覗き未遂とか言えねえよ……)


今日はここまでにさせて頂きます。
皆様、お疲れ様でした。

修羅場や失恋というキーワードだけでそのスレがわかってしまう件
まあ艦娘を振るのは心が痛いよな


リク対応感謝です


大惨事にならない程度のプチ修羅場なら楽しいと思ふ
あくまで明るい雰囲気で後先に引きずらないやつな

乙デース
こりゃあ夜中に提督がこっそり電ん所に行くパターンだな

>>276 俺が先に忍び込んでる

今日はコメント返事のみ。

>>273さん
そうですよね、私には書けそうにないです。

>>274さん
乙ありがとうございます。
こちらこそリクエストありがとうございます。

>>275さん
乙ありがとうございます。
たしかにその程度ならコメディ風味に書けそうですね。

>>276さん
乙ありがとうございます。
提督も常識はあるので、まあ大丈夫でしょう。

>>277さん
金剛「詳しく話を聞かせてもらいマース……」

提督「ふう、さっぱりした」

響「やあ、提督」

金剛「奇遇ですネー」

提督「おう、響さん達も出てきたところか」

響「うん、そうだよ」

金剛「ところで……あの廊下で正座している男子はいったいどうしたのデス?」

提督「いろいろあってな……」

金剛「What?」

電「みなさん、お待たせしたのです」

提督「おお、電――っ!?」

お風呂上りの電。

いつもと違い、髪を下ろしており、お風呂上りのため若干顔が上気している。

単直に言って、かわいい。

提督「きききき、奇遇だな電!」

電「どうしたの、提督君?」

近寄ってこないで! 理性が、俺の理性が!

金剛「ふふーん……テイトク、どうしたのデース?」

響「なにをそんなに動揺しているのかな?」

青葉「詳しく話を聞かせてもらえますでしょうか?」

提督「な、何を言っているのかな君達は!? 私はなにも考えておりませんよ?」

電「提督君、明らかに口調が変だよ!?」

提督「ははは、なにを言ってるのか分からないな! じゃあまた明日な、電!」

電「提督君!? あ、行っちゃった……もう少しお話したかったのに」

北上「まー、提督も男の子だからねー。しょうがないよ」

電「はい?」

白露「ねー、みんなでお話しようよ!」

電「お話……ですか?」

川内「そんなことより夜戦しようよ!」

那珂「那珂ちゃんのデビューシングル! 聴いてください!」

ガラガラガラ!

蒼龍「静かにしなさい! また川内さんと那珂さんですか!」

川内「えー? 夜戦したいー! せっかくの旅行なんだもん! みんなだって夜戦したいよね!」

那珂「えー? ファンのみんなが那珂ちゃんの歌を求めているのに」

全員「いや、全然」

那珂「がーん!?」

川内「どうしてよ!?」

蒼龍「ともかく、騒がないように! いいですね!」

白露「というわけで、お話の続きしよ」

北上「例えばどんなのさ?」

青葉「そうですねえ。皆さんの子供の頃の話とかどうでしょう?」

金剛「子供の頃デス?」

青葉「例えば、響さんは子供の頃はどんな子だったんです?」

響「子供の頃か……今とあまり変わらないな」

響「そう、それは吹雪が強いロシアでのことだ」



ハラショーン、ハラショーン――

響「ヒビキダヨ。その活躍ぶりから、不死鳥の通り名もあるよ」



響「私はロボットだった」

電「いや、嘘なのです!」

響「ばれたか」

金剛「ばれない方がおかしいデース……」

響「本当は私は子供の頃、少し変わっていてね。周りから少し浮いていたのさ」

青葉「いや、今も十分変わっているような気がしますが」

響「そんなとき、私に声をかける人がいた」



卯月「卯月だぴょん! 一緒に遊ぶぴょん!」

響「卯月……? 私は響だよ」

卯月「響ちゃん、じゃあ私がツッコミだぴょん! 響がボケをやるぴょん!」

響「ツッコミ? ボケ? なんだい、それは?」

卯月「日本の漫才という遊びだぴょん! これをやると、自分も周りも楽しいぴょん!」

響「それは素晴らしいな。ハラショー」

卯月「だぴょん!」



卯月「響! 日本に帰るって本当かぴょん!?」

響「卯月……ああ。本当だ」

卯月「そうなのかぴょん……寂しくなるぴょん」

響「卯月……」

卯月「響! 日本でも漫才するぴょん! そうすれば響も周りも笑顔になるぴょん!」

響「ああ、そうだね」

響「そうして、私は今も金剛と漫才コンビを続けているのさ」

金剛「いや、コンビ組んだ覚えはないデスヨ!?」

響「それじゃあ次は相方の話を聞こうか」

金剛「いや、話を聞いてくださーい!?」

響「だから聞くよ」

金剛「そういう意味じゃないデース!?」

北上「どうどう」

五十鈴「話が進まないわね……」

金剛「もういいです……私の話ですか、んー」

金剛「そうですね、比叡がよく懐いてました」

北上「今と変わらないね」

電「なのです」

金剛「私は比叡の他にも二人、妹がいるのデスガ……」



比叡「お姉さまー!」

榛名「金剛お姉さま!」

霧島「金剛お姉さまー」

金剛「Oh! Sisters、どうしたました?」

比叡「遊んでください!」

榛名「お姉さま、榛名と一緒に遊びましょう!」

霧島「霧島はパズルで遊びたいです!」

比叡「外で遊びましょうよ!」

榛名「榛名はどっちでもかまいません!」

金剛「ケンカはダメデス! 仲良く遊びましょー!」

比叡「はい!」

金剛「とっても賑やかデース」

電「いいなあ、そういうの」

響「たしかに、楽しそうだね」

青葉「そうですねえ」

白露「えーと、じゃあ次は不知火!」

不知火「不知火ですか? あまり大した話はできませんが?」

北上「あー、そんなの気にしない」

不知火「とは言っても、不知火は無愛想な子供でしたから」

不知火「明るい雷さんには度々助けてもらってました」

金剛「Oh! その頃から親しいFriendだったのデスネ!」

不知火「ええ、まあ……では、次に青葉さんは?」

青葉「へ? 青葉ですか? そうですねー」

青葉「親のカメラに興味津々でしてね。いろいろいじくり回してましたよ」

青葉「それが高じて今は新聞部なんてやってるわけですが」

青葉「いやー、いろいろ取材ごっこや探偵ごっこと称して近所を駆けずり回ってましたね」

響「子供の頃から落ち着きがなかったわけか」

青葉「嫌ですね、響さん。好奇心旺盛なだけですよ」

響「じゃあ白露は?」

白露「元気一杯だったよ! それから、何に対しても一番になりたがっていたかな?」

響「なんだ、今と同じか」

白露「どういう意味よー!?」

五十鈴「はいはい、あんまり騒がない。また先生に怒られるわよ」

白露「むー」

電「響ちゃん、あんまりからかっちゃダメなのですよ?」

響「ごめんね、白露」

白露「いいよ、もう」


今日はここまでにさせて頂きます。
皆様、お疲れ様でした。

乙っす

>>288さん
乙ありがとうございます。

電「じゃあ五十鈴さんはどんな感じだったのです?」

五十鈴「私? うーんそうねえ……」



文月「えへへー、五十鈴ちゃん待ってー」

夕立「五十鈴ちゃん、夕立一緒に遊びたいっぽい!」

五十鈴「あー、文月ちゃんと待ってるから。夕立、疑問形で言わないの。混乱するじゃない」

文月「ふえー、五十鈴ちゃん大きな犬さんがいるよー!」

夕立「あ、夕立はあの犬さんと遊びたいっぽい!」

五十鈴「あ、こら夕立待ちなさい!」

文月「あ、五十鈴ちゃん待ってよー!」



五十鈴「……今とあまり変わらないかしら」

五十鈴(会長の面倒を見ているという意味で)

電「そうなのですか?」

五十鈴「じゃあ、熊野さんは?」

熊野「私ですの? そうですわね……熊野は、今も昔も、あまり変わりなく、レディーでしてよ?」

電「そうなのですか? すごいのです!」

響「ふむ、私が今も昔も不死鳥であることと同じようなものだね」

熊野「全然違いましてよ」

金剛「響の昔はロボットじゃなかったのデス?」

響「つまり、不死鳥であり、ロボットであり、漫才師でもあるわけさ」

五十鈴「そこ、わけの分からないこと言ってるんじゃないわよ」

熊野「では、電さんはどうですの?」

電「私ですか……? そういえば、昔から提督君と一緒にいることが多かったのです」

熊野「あら、昔から仲良しでしたのね」

川内「私は今も昔も夜戦一筋だよ!」

那珂「那珂ちゃんは昔からアイドルなの! キャハ!」

熊野「だれも聞いてませんわ!」

五十鈴「はいはい、静かにしなさい」

熊野「で、神通さんは変な二人に苦労させられてきたと」

神通「そ、そんなことは……あるかもしれません」

那珂「神通ちゃん酷い!?」

川内「じゃあさっきから静かにしている北上はどうなのさー?」

北上「んー、あたし?」

北上「そうねー、親友の大井っちがいるんだけどさ」

電「大井さんですか」

北上「そーそー、その大井っちとよく遊んでいたねー」

北上「よく酸素魚雷とかについて語り合ったもんだよー」

電「どんな話題なのです!?」

五十鈴「物騒にもほどがあるわね」

北上「いや、あの頃は若かったからねー」

熊野「まるで今は老人のようなことを言ってますわね……」

五十鈴「えと、これで一応全員かしら? いろいろ変な人もいたけど」

川内「まったくどこのどいつかしら?」

響「川内だよ」

五十鈴「アンタもね」

熊野「さて、そろそろ寝ましょう。夜更かしはお肌に悪くてよ」

川内「えー!? 夜はこれからじゃん!?」

電「川内ちゃん、夜更かしはダメなのですよ? 明日起きれなくなるのです」

金剛「電の言うとおりデース!」

北上「あー、今日も疲れたわー」

青葉「さてと、青葉も寝るとしましょう」

――翌日。

提督「さーて、次はどこ周ろうか?」

響「もちろん清水寺さ。一度あそこから飛び降りるのが私の夢だったんだ」

電「飛び降りちゃダメなのです!?」

響「大丈夫だ、電。私の異名を思い出して欲しい」

電「え……?」

響「不死鳥、さ」

提督「いやそれ自称だろ」

金剛「飛び降りちゃいけないデース!」

響「え、じゃあこの夢はどうすればいいんだい?」

友人B「捨ててしまえ」

響「そうか……夢を持てるのは、子供だけということか」

響「子供は夢を捨て、やがて大人になる」

響「もう私は……子供ではいられないんだな」

提督「なにわけの分からないことを言っているんだ」

――しばらく経ち。

電「提督君、お待たせなのです」

提督「ああ、大丈夫だよ。そんなに待ってないから」

電「あれ? 他の皆はどうしたのです?」

提督「ん? 金剛達ならそこで……ってあれ?」

電「いないですよ?」

提督「……どこ行ったんだあいつら!?」



響「ふう、作戦成功だね」

友人A「どうしたのさ響さん突然!?」

友人B「そうだ、提督と電を置き去りにしてどうしようっていうんだ?」

響「これは提督を電を二人っきりにするためさ」

金剛「どういうことデス?」

響「この自由行動を二人っきりで過ごさせて、私達はそれを見物させてもらうんだ」

響「題して……二人の幸せを見守ろう作戦!」

友人A「そのままだね」

友人B「だな」

金剛「……ええと、つまり提督と電が二人楽しくLoveしているのを、見ていると言うことデスか?」

響「そういうことさ」

友人A「あのさ、響さん」

響「なんだい?」

友人A「それ、多分無理だよ思うよ」

響「え?」



電「響ちゃん、金剛ちゃん! どこなのですかー!?」

提督「おーい、どこ行ったんだー!?」

友人A「ほら、普通いなくなったらその人捜すよね」

友人B「二人の性格を考えたらなおさらだな」

響「……ふむ、ちょっとだけこの作戦には漏れがあったようだね」

金剛「むしろ大穴が開いているのデース……」



電「もう、響ちゃんメッなのです! 心配したんですよ!」

響「ついかっとなってやった。今では反省している」

友人A「いや、しているように聞こえないから……」


今日はここまでにさせて頂きます。
皆様、お疲れ様でした。

乙デース

>>296さん
乙ありがとうございます。


カリカリカリ……

部屋の中に、シャープペンを走らせる音が響く。

この前のテストが終わった後も、俺と電はたびたび勉強を一緒にしていた。

その方が勉強に身が入るし、なにより一緒にいる時間を確保できるからだ。

お互いの家がすぐ近くだからできることだな。

代わりと言ってはなんだが、俺の親にも、電の親にも付き合っていることがばれてしまったが。

反対されるどころか、ようやく付き合ったのかみたいな反応されたのがなんとも言えない。

提督「電、そろそろ休憩しないか?」

電「あ、うん。そうだね」

軽く固まった体を伸ばす。

電「ふふ、お疲れなのです」

提督「電もな。むしろこっちが教えてもらう方が多いから助かっているよ」

電「そんなことないのです」

提督「どれどれ。そう言えば以前、響さんに電の肩を揉んであげる権利を貰っていたな」

電「ずいぶん前の話ですね。しかも響ちゃんが勝手にあげたやつなのです」

提督「まあまあ、ほら電。肩揉んでやるよ」

電「別にいいよ?」

提督「遠慮するな、日ごろの感謝を込めて丁寧に揉んでやるからな」

電「え? う、うん」

提督「じゃあ失礼して……おお、いい心地だな」

電「そうかな?」

提督「どうだ、電?」

電「えっと、もうちょっと強くても大丈夫だよ」

提督「こんな感じかな?」

電「あっ、うん……気持ち良いのです」

提督「そうか、じゃあこんな感じか」

電「ふあっ、そこ、良いのです……」

――そして十分後。

電「ふわぁ……て、提督君。疲れたでしょ、そろそろいいよ」

提督「そうか? どうだった? って聞くまでもなさそうだな」

電「うん、気持ちよかったよ、ありがとうね」

提督「どういたしまして」

そっと後ろから、電のお腹の方に手を回す。

電「あっ……」

電は少し驚いた様子を見せるものの、そのまま頭を俺の胸に頭を預けた。

そっと電の髪を手ですく。

電「ん……」

電か気持ち良さそうに目を細める。

ほっぺたに口付けをする。柔らかい感触をクチビルに感じた。

電「ひゃう!」

提督「どうした、変な声を出して?」

電「だ、だって提督君が急に――って」

今度は首筋にキスをする。

電「はう……提督君」

電の声がなまめかしい。

提督「電……」

電の耳元で名前をつぶやく。

そして電の耳にクチビルで触れる。

電「ふわぁ、そんなところ、ダメだよ……」

提督「電……俺は、電にしたいことがあるんだ」

電「……なんですか?」

俺は電に要求を伝える。

電はこくんと、頷いた。



提督「じゃあ、行くぞ?」

電「う、うん。ゆっくりとお願いね?」

提督「ああ、任せておけ。ゆっくりと入れるからな」

電「分かったのです」

提督「どうだ、電?」

電「はう……気持ち良いのです」

提督「そうか、じゃあここは?」

電「はわわ……そんなにかき回したらダメなのです」

提督「おっと、ゴメンな。ほら、力を抜けって」

電「う、うん……」

提督「じゃあもう少し奥の方に行くからな」

電「分かったのです」

提督「それにしても……」

電「どうしたの? もしかして……電じゃ物足りない?」

提督「そうだな……」



提督「電の耳がきれい過ぎる。耳かきのやりがいがない」

電「そんなこと言われても困るのです」

電「もう、耳かきのやりがいがないと言われても、どうしようもないよ」

提督「はは、悪い悪い」

電「こうなったらお返しなのです。提督君の耳かきを電がするのです!」

提督「え?」

電「もしかしてあまり掃除をしてないから、見せたくないとか?」

提督「そ、そんなことないぞ! 見せてやるよ!」

電「分かったのです、じゃあ、私の膝に座って」

提督「……え?」

電の膝に?

提督「……えっと、良いのか?」

電「えっと……ちょっと恥ずかしいけど。提督君に前にも、たった今も膝枕して貰ったし」

電「提督君なら、良いのです」

提督「じゃ、じゃあ失礼して……」

まずは電の方に向かない、右側からだ。左は難易度が高い――もとい、お楽しみは後に取っておくだけだ!

電「は、はい。どうぞなのです」

電の膝枕に頭を置く。

うわ、なんだこれ。電の膝すごく柔らかい。

電「じゃ、じゃあ失礼するのです」

電の声が耳のすぐ近くでする。それだけで凄くゾクッとする。

耳かき棒が俺の耳の浅いところをそっと撫でる。

電「どう、痛くない?」

提督「全然大丈夫だぞ」

電「そう、じゃあもうちょっと奥の方に行くのです」

提督「ああ、やってくれ」

電「コリコリ……」

電の楽しげな声が耳に響く。

電の性格らしく、耳の中を優しく掃除していく。

電の膝枕の感触。電の優しい声。耳かきの感触。

やばい、心臓がさっきからバクバク言っている。

それなのに、酷く幸せな気分だ。

電「ふふっ。ふうーっ」

電が耳に息を吹きかける。

提督「ひゃう!?」

電「はわわ!? 提督君、動かないでください! 危ないのです!」

提督「す、すまん」

電に息を吹きかけられた瞬間、耳がぞくっとしてつい動いてしまった。

……なんということだ! 電、まさに魔性の女!

俺が完全に手玉に取られているだと!?

俺の理性ががりがりと削られていく。おのれ電! 俺をどうするつもりだ!?

などとバカなことを考えて、なんとか頭を落ち着かせようとする。

でないと、理性が持たない。

電「じゃあ、最後に綿の部分で、パタパタと……」

やばい、気持ち良い。

電「提督君、今度は反対の耳なのです」

提督「え……?」

なんと、今度は電の方に向けと?

今まで反対側を向いてさえ、やばかったというのに。今度は電の方に向いて耳かきをすると申したか!?

それはまずい! それはまずいですよ!?

電「提督君、どうしたの?」

提督「あ、ああ……お願いする」

しかし、そこに待つのが天国ならば行かないわけにはいかない。男として。

ゆっくりと、電の膝に頭を乗せる。

電「じゃあ、今度はこっちの耳なのです」

やばい、軽く上に視線を向けると、電の柔らかそうな膨らみと、天使のような笑顔が。

電「失礼するのです」

提督「あ、ああ。さあ来い!」

電「提督君、大げさだよ?」

ちっとも大げさじゃない! こちらは理性をフル動員して戦っているんじゃ!

電「ふふっ、提督君気持ち良い?」

提督「気持ちいいです」

はい、もの凄く。

電「良かった……あ、少し大きいのがあるのです」

電「そーっと、そーっとなのです……」

電「提督君、取れたのです」

提督「そ、そうか」

電「ちょっと残っているから、コリコリっと……」

電さん、耳の中が幸せです。

電「これで大丈夫なのです」

提督「ああ、ありがとうな」

電「最後に、ふぅーっと」

提督「うひゃ!?」

電「はわわ!? 提督君どうしたのですか!?」

電、気を抜いたところに耳に息を吹きかけないでくれ!? ひょっとしてわざとか!?

俺の反応を見て楽しんでないか!?

い、いや電のことだ。きっと天然に違いない。

それでいて、俺をここまで追い詰める……電、なんて恐ろしい子!

提督「ありがとうな、電。ものすごく幸せな気分になれたよ」

電「提督君、さっきも言ったけど、大げさなのです」

電「そんなに良かったのなら、またやっても良いのですよ?」

提督「なん……だと?」

またあの感触を味わえと言うのですか?

やめてください、死んでしまいます俺の理性が。ああ、そうだ。だから断ろう。

提督「ぜひお願いします」

俺の頭と心の連携がちっとも取れてなかった。



今日はここまでにさせて頂きます。
お疲れ様でした。

おつおつ

やったー、蒼龍改二来たー!
今までは後追いでレベル上げして、改二にしてたけど、今回は初めて導入即、改二にできるぞ!

蒼龍さんは一番好きな空母ですからね。
レベル77にバッチリしてありますよ。

あれ……必要レベル78だと?
うおおおお、1足りねえーっ!?

これが慢心というやつか……

やったね…

>>308-310さん
乙ありがとうございます。

>>312さん
やられました。

2-5も5-2もクリアできません。
100回以上開発して、できた46cm砲は一本だけです。
いったいこれはどういうことなのでしょう。



――とあるショッピングセンター。

ここずっと生徒会活動やら、勉強やらで忙しかった。

というわけで、久しぶりに電と二人でお出かけすることにした。

お互い、手を繋いでのんびりと周りを散策する。

付き合い始めて結構経つのに、未だに手を繋いで歩くというのは恥ずかしいものがある。

けれど、同時に幸せな気分になってくるから、離そうという気はしないものだ。

電「提督君、お昼はどうしようか?」

提督「そうだな、電はなにか食べたいものあるか?」

電「えっと――」

五十鈴「あら、提督と電じゃない?」

提督「っ!? いいいい、五十鈴さん!?」

電「はわわ!? こ、こんにちはなのです!?」

五十鈴「……なにをそんなに慌てているのよ?」

提督「な、なにも慌ててないぞ、なあ電?」

電「そうなのです、別になんでもないのです。ね、提督君?」

五十鈴「手なんか繋いじゃって……仲良いわね」

提督「こ、これは違うぞ! その、なんだ! そう、はぐれないためにだな」

電「そうなのです!」

五十鈴「……別にごまかさなくたっていいじゃない。あんた達が付き合っているのはとっくに知っているわよ?」

提督「え、なんで知っているんだ?」

五十鈴「なんでって……前にあったじゃない。クラス胴上げ騒動」

五十鈴「最初はその騒ぎ自体が噂になってたけど、そもそもなんでそうなったのかも、後から伝わってきたわよ」

電「ふえぇ!?」

五十鈴「それに、二人を見てて、気づかない人はたぶんいないと思うけど?」

提督「いや、それどういう意味だ?」

五十鈴「見ているだけで、こっちが恥ずかしくなるって言えば分かるかしら、バカップルさん?」

提督「……マジか」

電「は、恥ずかしいのです……」

五十鈴「まあ、いいんじゃないの? いろいろとお似合いのカップルだし」

提督「なんか引っかかるが、まあいい」

電「ところで、五十鈴ちゃんは今日はどんなことで来たの?」

五十鈴「え? まあ気晴らしね。ウィンドウショッピングかしら」

提督「ようするに冷やかしか」

五十鈴「失礼ね。気に入ったのがあったら買うわよ。お値段と要相談だけど」

電「あ、もしよければお昼一緒に食べない?」

五十鈴「遠慮しとくわよ。馬に蹴られたくないし」

提督「そう気を使うことでもないんだが」

電「なのです」

五十鈴「んー。じゃあ――」

暁「……え? 提督と電ちゃん、なにしているの?」

提督「あれ、会長奇遇ですね……どうしたんですか?」

電「会長さん、こんにちはなの……です?」

暁「えっと、提督と電ちゃん手を繋いで……まさかとは思うけど。もしかして、付き合っているとか?」

提督「え? えっと、まあ……」

電「そ、そうなのです」

暁「ええええええ!? 電ちゃんが、提督なんかとなんで!?」

五十鈴「……気づいていない子がここにいたわね」

提督「なんかとは失礼な」

電「そ、そうなのです! 提督君は私にとって最高の人なのです!」

提督「い、電……俺にとっても、電は最高の人だ」

電「え、えっと……恥ずかしいよ、提督君」

五十鈴「一番恥ずかしいのは私よーっ!」

提督「うおっ!?」

五十鈴「あんたら、いいからちょっと落ち着きなさい!?」

電「い、五十鈴ちゃんこそ落ち着いて欲しいのです」

暁「ふ、ふふ……良い度胸ね提督」

提督「あれ……会長怒ってます?」

五十鈴「なんか会長から負のオーラが放出されているわね……」

暁「人が受験勉強でヒーコラ言っているときに、電ちゃんとくっ付いて仲良くデートなんて!」

暁「暁の苦労も知らないで、のん気なものよね!」 ぷんすか!

提督「うわー、完全な八つ当たりだ」

五十鈴「しかも会長の場合、大部分が自業自得な分、余計に弁護できないわね」

暁「もう怒ったわ! そこに直りなさい!」

電「会長、落ち着いてくださいなのです!」

五十鈴「大体受験勉強で大変なら、どうしてここにいるのよ!?」

暁「なによ、暁だって気晴らしぐらいしたいわよ!」

五十鈴「ああ、そう……」

提督「まあまあ、会長もお昼ご飯一緒に食べませんか?」

暁「そんなお昼ご飯なんかで暁を釣ろうだなんて甘いわよ!」

提督「アイスクリームも奢りますよ」

暁「暁はストロベリーがいいわ!」

五十鈴「ちょろ!?」

暁「あー、おいしかった! ありがとうね、提督」

提督「いえまあ、別にこれくらいは」

五十鈴(普通に奢ってもらっているけど、会長の方が年長者よね……そう見えないけど)

電「会長さん、とてもおいしそうに食べていたのです」

暁「だっておいしかったもの! 当然よ!」

五十鈴「じゃあ私はそろそろ失礼するわね」

暁「え? どうしたの?」

五十鈴「私、別に見たいものがあるし。会長も早く帰って勉強したほうがいいんじゃないですか?」

暁「そ、そんなことないわよ!」

暁「……たぶん、きっと、恐らく」

提督「どんだけ自信ないんですか」

電「だ、大丈夫ですか?」

暁「あ、暁は用事を思い出したわ! それでは、ごきげんようなのです!」

五十鈴「あ、帰った」

電「会長、大丈夫でしょうか?」

五十鈴「さあ?」

その後、五十鈴さんと別れて、再び電と散策する。

電(あ、この髪留め結構良さそうなのです)

提督「電? この髪留めが気になるのか?」

電「え? ううん、そんなことないのです」

提督「別に気にする必要なんてないぞ。よく似合いそうじゃないか」

電「そ、そうかな……」

提督「よし、日ごろお世話になっているしな。電にプレゼントしよう」

電「えっ!? そんな、悪いよ」

提督「別にそんな高いものじゃないし、遠慮する必要ないって。これぐらい受け取ってくれ」

電「え、えっと……ありがとう」



提督「電。買って来たぞ」

電「提督君、ありがとうなのです」

提督「そう何度もお礼言わなくても良いって」

電「え、えっと提督君。あの……今付けてもらってもいいかな?」

提督「俺がか?」

電「うん。提督君に付けて欲しいなって」

提督「分かった。それじゃあ、貸してくれ」

電「はい、なのです」

買ったばかりの髪留めを電から受け取る。

そして、今つけている髪留めをそっと外して、買った髪留めに付け替えた。

電「どう……かな?」

提督「ああ、よく似合っているぞ。かわいい」

電「えっと、うれしいの……です」

そう言って照れている電もかわいく感じる。

電「あの、提督君。この髪留め、大事にするのです」

提督「あんまり、ありがたられてもだけどな。さっきも言ったとおり、そんな高いものじゃないぞ」

電「もう、金額じゃないのです」

提督「はは……分かった、大事にしてくれると俺も嬉しい」

電「はい、大事にするのです」



今日はここまでにさせて頂きます。
お疲れ様でした。

乙です

>>321-322
乙ありがとうございます。


弥生「……電さん、機嫌良さそうです」

電「え、そ、そうかな?」

弥生「髪留め……替えたんですね? それお気に入りですか? 時々触ったりして」

電「あ、えっと、うん」

五十鈴「どうせ提督からのプレゼントとかでしょ。そりゃ電は大事にするわよね」

弥生「そうなのですか?」

提督「あー、こほんこほん」

五十鈴「それでごまかしているつもり?」

暁「こらそこ! なになごやかオーラ出しているのよ! 暁も仲間に入れなさい!」

五十鈴「どうしたんですか、急に大声出して?」

暁「はあ……にしても、なんでこんなに忙しいのかしら。まったく落ち着いて勉強もできやしないわ」

提督「そりゃ学園祭も近いですからね。生徒会の仕事はたくさんありますよ」

弥生「特に、会長さんは大変ですね……」

暁「まったく会長だから困っちゃうわ」

五十鈴「難しそうな仕事は私や提督に押し付けておきながら、よく言うわね」

暁「そ、それは五十鈴や提督に成長して欲しいという、暁の心配りよ!」

暁「決して暁が自信がないわけじゃないんだからね!」

五十鈴「ああ、そうですか」

提督「というか、だったらなんで会長なんかに立候補したんですか?」

暁「暁が一番なのは当然よ!」

弥生「えっと……どういう意味でしょうか?」

五十鈴「弥生、深く考えても答えは出ないわよ」

弥生「そうですか?」

電「ともかく、会長! もう一頑張りなのです! 一緒に頑張るのです!」

暁「そうね。これが終われば、落ち着いて学生生活が送れるってものよね!」

雷「あ、電ーっ! 提督!」

電「あ、雷ちゃん、こんにちはなのです!」

提督「こんにちは、雷さん」

雷「二人とも生徒会、大変そうね。大丈夫?」

電「大丈夫なのです」

提督「ああ、これくらいは心配ないよ」

雷「そう? それなら良かったわ」

電「演劇部の方はどう?」

雷「ああ、てんやわんやよ!」

電「ばっさりなのです!?」

雷「冗談よ、冗談。まったく電は素直だからついからかいたくなるわね!」

雷「可愛いわね、このこのっ」

電「い、雷ちゃん、恥ずかしいのです」

提督「あはは、二人とも仲良いな」

雷「なに、提督ヤキモチ? でも電はあげないわよ?」

電「雷ちゃん、私は雷ちゃんのものじゃないのですよ?」

雷「えー? それはそうと、演劇部はまあ、それなりにうまくやっているわよ」

雷「まあ、人数少ないし、先生も専門じゃないからそれなりに大変だけどね」

提督「そうか、なら良かった」

雷「あ、そうだ! 二人とも、学園祭では演劇部もやるから、ぜひ見に来てね!」

雷「不知火や熊野もきっと喜んでくれると思うの!」

電「もちろん、見に行くのです」

提督「ああ、楽しみにしておくよ」

雷「決まりね! それじゃあ、二人に恥ずかしいところ見せないように頑張らないと!」

雷「じゃーね! 二人とも!」

提督「元気だな」

電「雷ちゃんらしいのです」

――そして、学園祭当日。

提督「おーい、電大丈夫か?」

電「あ、提督君。大丈夫なのです」

提督「にしても、予想通り忙しいな」

暁「まったく、暁にばかり仕事を任されて、困っちゃうわ」

五十鈴「そりゃ、会長だから当然でしょ?」

弥生「でも、会長は凄いと思います」

暁「当然よ! だって会長なんだから」

五十鈴「なにが当然なのかよく分からないわね……はいはい、仕事しなさいよね」

暁「もういやー! 暁だって学園祭周りたいのにーっ!」

五十鈴「はいはい、もう少し頑張ったらね」

電「私達も頑張るのです!」

弥生「……はい」

提督「はあ、ようやく一息つけるか」

電「そうだね……」

五十鈴「せっかくだし、二人で周ってきたらどうかしら?」

電「いいのでしょうか?」

五十鈴「二人とも、ずっと働いているじゃない? 私達も交代で休み取っているし、大丈夫よ」

弥生「それに、演劇部……あります」

提督「それじゃ、ちょっと行ってくるか」

電「なのです」



女子生徒「暁ちゃん、ほらクレープですよ。一緒に食べましょう」

暁「もー! 暁を子供扱いしないでよ!」

女子生徒「ごめんなさい。会長として頑張ってたの、私見てましたから。頑張ったね」

暁「そ、そう? 当然よ! 暁は生徒会長なんだから!」 えっへん!

電「演劇部の公演まで若干時間があるのです」

提督「じゃあ、クラスのみんなの部活を適当に周ってみるか」

電「そうだね」



青葉「あ! ども電さん、提督さん!」

電「青葉さん、こんにちはなのです」

提督「おう」

青葉「あの、提督さんまだ怒っているんですか? 全く懐が浅いんですから」

提督「そうかもしれないけど、本人に言われたくはないぞ……」

電「提督君、もう許してあげようよ」

提督「まあ電が被害者だし、電がそう言うならいいけど」

青葉「それはそうと、新聞部の発行した学園祭の紹介記事、見てくださいよ!」

提督「ん? えーと、学園祭の各部の紹介が書いてあるのか……へえ。よく出来ているじゃないか」

電「なのです」

青葉「そうでしょう! 青葉も頑張ったんですよ」

提督「ああ、素直に関心したよ。そう言えば演劇部のときもお世話になったしな」

提督「電との関係をばらされたのも、わざとじゃなかったし……俺が大人気なかったよ」

青葉「いいですって! 今後ともぜひ新聞『ワレアオバ』をよろしくお願いしますね!」

提督「この新聞そんな名前なのか!? 思いっきり青葉さんの名前じゃないかよ!?」

電「それになぜか嫌な予感がするのです」

青葉「いや、冗談ですよ。本気に取らないでください」

提督「な、なんだ冗談か……」

青葉「ところで、新聞部でもう一つ催し物があるのですが」

提督「ん? なんだ?」

青葉「新聞だけじゃ、当日やることがないですからね! それは、ミスコンですよ!」

青葉「どうです電さん!? 出てみませんか? 電さんならいいところ行けると思いますよ!」

電「えっ、えっ!?」

提督「お断りに決まっているだろう! 電を出したら、電のファンが増えて大変なことになるだろうが!」

青葉「お、おう……ま、まあそこまで言うなら仕方ありませんが」

電「あ、あの提督君……恥ずかしいよお」

提督「あ、ごめんな。電」

電「あの、大丈夫なのです。電は提督君が好きなのです」

提督「電……ありがとうな」

青葉「あのー。二人だけの世界作らないでくれませんか?」



今日はここまでにさせて頂きます。
皆様、お疲れ様でした。

乙です


暁は立候補しただけでなく一定の票を稼いでるんだよな…
まさかかわいいからというだけで人気をかっさらったとか

乙でち

蒼龍さん改二完了。

私は明るくかるい掛け合い。バカらしいはっちゃけ(胴上げ騒動など)。一途な主人公とヒロインが幸せそうにしてて、周りはそれをからかいながらも暖かく見守るとかそういうシチュエーションが大好物なのですが。

読者の方からするとどう感じるのか気になってみたりします。

暁ちゃんまさかのミスコン出場とか

乙デース

乙です

>>333さん
乙ありがとうございます。

>>334さん
乙ありがとうございます。
それもあるかもしれませんが、いざと言う時は、暁はちゃんとできる子だと思います。
その割りに描写があれですが。

>>335さん
乙ありがとうございます。
イムヤ「ゴーヤ、こんなところでどうしたの?」

>>337さん
どう考えても暁が一番ってことよね!

>>338さん
乙ありがとうデース!

>>339さん
乙ありがとうございます。

電「ねえ、金剛さんと北上さんの日本文化研究会に行ってみようよ」

提督「そうだな、せっかくだし覗いてみるか」



金剛「ところで北上屋、あれはどうした?」

北上「ご安心を、お代官様。こちらに」

金剛「ほほう、うまそうな菓子折りじゃなあ。北上屋、おぬしも悪よのう」

北上「いえいえ、お代官様ほどでは」

金剛「なに、北上屋、おぬし拙者を悪と申すか!? 許さぬ、叩き切ってくれる!」

北上「ぎゃあー。やられたー、ガクッ」

金剛「悪・即・斬デース!」

電「……なにこれ」

提督「俺が聞きたい」

北上「あ、やっほー。どったの、変な顔して」

提督「いや、どちらかと言えば変なのは北上さん達の方だと思うぞ?」

金剛「変とは失礼デース! あれは、日本文化の時代劇デスヨ!」

電「あれがですか!?」

提督「うん、とりあえずいろいろと間違っていることだけは分かった」

金剛「どうしてデス!? 時代劇と言えば、悪者を偉い人が成敗するのが基本じゃないデスカ!?」

提督「うん、だけど悪者が悪者を成敗したらわけ分からないよね?」

電「ただのコントになっていたのです」

金剛「むー、難しいデス」

北上「まー、私はおかしいと気づいてたけどね」

提督「なら止めろよ」

北上「まー、別にいいかなーって。面白いし」

金剛「北上酷いデス!?」

電「あの時代劇(?)をここでは発表しているのですか?」

金剛「No! それだけじゃないデス! 私達部員が調べた、日本文化についての発表も展示してありマース!」

提督「ほう、どれどれ……侘び寂びについて」

電「まともなのです」

金剛「それは私の研究発表デース!」

提督「なのにどうしてあんな寸劇になった」

電「北上ちゃんはどれなのです?」

北上「ん? あー、これ」

提督「旧日本軍の九十三式酸素魚雷について……?」

北上「やっぱ私は基本、雷撃よねー」

提督「どのあたりが『基本』なのか問いただしたい」

電「なのです……」

北上「まあこれも日本文化でしょ?」

提督「……もういいよ、それで」

短いですけど、今日はここまで。
……明日は、頑張る。

お疲れ様でした。

乙です

乙デース
ちなみに牙突は“るろうに剣心オリジナル”で実際に齊藤一が使用したことは無いんだよね

悪・即・斬が出てきたんで豆知識

>>345-346さん
乙ありがとうございます。

>>347さん
乙ありがとうございます。
そうみたいですね。
少年漫画、やっぱり必殺技は必要だったんでしょう。



イムヤ「冷たいドリンクありますよー!」

神通「あ、あの剣道部の模範演技をぜひ見ていってください……」

瑞鶴「弓道部もぜひ見てください!」

友人A「ヤキソバおいしいですよー!」

友人B「サッカーの魅力を! 皆さん知ってください!」

川内「夜戦! 夜戦あるよ!」

電「みんな頑張っているのです」

提督「そうだな。一部意味不明なところもあるが」

電「どうしましょうか?」

提督「ちょっと早いけど、演劇部の会場行くか? その前に軽音部のコンサートもやっているみたいだし」

電「あ、那珂ちゃん出ているのでしょうか?」

提督「たぶんな。せっかくだから聴きにいくか」

電「そうだね」

那珂「みんなありがとー! それじゃあ那珂ちゃ……軽音楽部のコンサート! 二曲目いっくよーっ!」

うおおおおおっ!

那珂「ミュージックスタート!」

電「す、すごい盛り上がりなのです!」

提督「というか、普通にうまくてびっくりした……自称アイドルは伊達じゃないな」

電「……それってなんだかおかしくないですか?」

提督「うん? 自称アイドルはたしかにかっこつかないな。けど歌はうまい」

電「アイドル顔負けかもしれないね」

提督「……結局那珂さんはなんなんだ?」

電「えっと、自称アイドル?」

那珂「みんなー! これからもアイドルの那珂ちゃんをよろしくーっ!」

那珂ちゃん! 那珂ちゃん!

2-4-11!

なんだと思う? これ、艦隊のアイドル那珂ちゃん!

提督「……なんだこの掛け声は?」

電「私にもよく分からないのです」

那珂「いえーいっ!」

提督「次は不知火さん達の出番だな」

電「そ、そうだね」

提督「おいおい、電が緊張しても仕方ないだろ?」

電「そうだけど」

提督「あれだけ不知火さんや白露さん達は頑張っていたんだ。大丈夫だって」

電「……そうだよね」

提督「おっ、始まるぞ」



不知火「皆様、今日はご来場ありがとうございます――」

とある村に、ちょっと人見知りな一人の少女がいました。

ひょんな事件から、少女は自分の住んでいた村から離れてしまいました。

不知火「これからどうしよう?」

森の中で出会ったのは、心優しい魔法使いでした。

雷「かわいそうに。けど、あなたの住む村はここから遠く離れた場所。私が助けになりましょう」

少女は魔法使いに導かれ、故郷を目指して旅立ちます。

その道で次に出会ったのは、好奇心の強い冒険者でした。

白露「魔法使いと一緒なら、財宝たくさん見つかりそう! あたしも連れてって!」

山を越え、洞窟を抜けて、とある王国にたどりつきました。

その王国には勇敢なお姫様がいました。

熊野「私は、遠い海の向こう側を見てみたいのですわ」

お姫様を連れて、少女達は更に旅を続けます。

そして、とうとう海にたどり着きました。

ここからは海を越えなければいけません。

少女達は船を出してくれる人を捜します。

めぐり会った船長は、涼しい眼に熱い心を持った人でした。

響「船なら出そう。だけど、海に慣れてない君達にはつらい旅となるでしょう」

波が強い日も、嵐の日も船は進みます。

少女にとっては辛い旅路でした。そんなときも、仲間が励ましてくれました。

少女は一人じゃ耐えられなかったかもしれません。

けれど、少女は頑張ることができました。

そして、船は港にたどり着きました。

響「私達はまた新しい航海に出よう。幸運を祈る」

船長は少女に別れをつげました。

そして、旅は続きます。

長い旅路の末、とうとう少女は生まれ故郷にたどり着きました。

熊野「海の向こうが見れて、良かったですわ。私は自分の国に戻り、この経験を生かしますわ」

白露「財宝が見つかって、満足ね! また旅をしましょう!」

雷「私は自分の家に帰るわ! 大丈夫、きっとまた会えるわ! それじゃあ、またね!」

不知火「みんな、ありがとう」

仲間は少女に別れの言葉をつけ、去っていきました。

そして少女は元の生活に戻ります。

けれど、少女は旅を通じて一回り成長していました。

もう以前のような、人見知りの少女ではありません。

時々、また仲間に会えることを楽しみにしながら――

不知火さん達の演技は、抜群にうまいというわけではなかった。

けど、みんな一生懸命にやっているのは、とてもよく伝わってきた。

電は静かに見入っている。内心で、一生懸命に応援しているのだろう。

俺も不知火さん達を静かに見守っていた。



提督「良かったな」

電「うん。みんな、頑張っていたのです」

提督「さて、そろそろ戻るか。会長達も大変だろうしな」

電「そうだね」



――その頃。

「というわけで、ミスコンの優勝者は金剛さんです!」

金剛「みんな、ありがとうデース!」

暁「どうして暁が一番じゃないのよ!?」

五十鈴「……なにやっているのよ、会長」

弥生「……会長、残念でしたね」

――その後。

電「ふわぁー」

提督「ようやっと、片付いたか」

暁「もうヘトヘトよ……」

弥生「さすがにちょっと疲れました……」

五十鈴「どっかの会長のせいで余計にね」

暁「そうだわ! どうして暁が一番じゃないのかしら!?」

提督「行動が子供過ぎるのが問題かと」

暁「暁はどこからどう見ても立派なレディーじゃない!」

五十鈴「そうやって駄々こねている時点で立派なレディーじゃないわよ」

暁「……もー!」

弥生「会長、落ち着いてください」

五十鈴「というか、もう帰るわよ。もう下校時刻過ぎているわよ」

電「残りは明日ですね」

暁「えー、まだ仕事あるの?」

五十鈴「会長が文句言わない」

暁「うー」

不知火「あ、電さん、提督さん」

提督「不知火さん、お疲れ様」

電「演劇見てたのです! すごく良かったのです!」

不知火「そ、そうですか……恥ずかしいです」

雷「恥ずかしがる必要はないわよ! 褒めてもらっているんだから、素直に受け取りなさいよ!」

不知火「そ、そうですね。ありがとうございます」

不知火「部員集めや、熊野さんを部に戻してくださったり……本当にありがとうございました」

提督「そんなの気にしなくたっていいって」

電「なのです」

不知火「けど、きっと電さんやみなさんの協力がなければ、今日のこの劇は成り立ちませんでした」

不知火「だから、改めてお礼を言いたかったのです」

電「不知火さん……」

金剛「みなさーん! ここにいたのデスカ!」

北上「おーい、もう帰る時間だよー」

友人A「そうだね。提督ーっ! 途中まで一緒に帰ろうか」

白露「今日の打ち上げにどっか寄って行こうよ!」

熊野「悪くありませんわね」

響「打ち上げ……いい響きだな、嫌いじゃない」

提督「おう! 今行くよ!」

雷「私達も一緒に帰りましょう!」

不知火「い、いいのでしょうか?」

電「当たり前なのです! 行きましょう、不知火ちゃん」

不知火「……はい」

今日はここまでにさせて頂きます。
リクエストは後……卒業式と入学式と結婚式と子育てですね。
卒業式は書けるとして……入学式だけ書くと冗長になりそうですね。
結婚式はエピローグに使えるとして、子育ては……学園ものじゃなくなるから難しいところ。
あと、子造りをリクエストした人いましたが……つまりR18を書けと?
私の文章力で期待に添えたものが書けるのでしょうか。
これも保留で。

皆様、お疲れ様でした。

乙です

結婚したからって絶対子供作らにゃいかんってわけでもないし
子作りに至るまでの過程を書いてもいいんじゃないのか?

乙デース

>>360-361さん
>>363さん
乙ありがとうございます。

>>362さん
まあ、引き伸ばそうと思えば引き伸ばせないことはないんですけどね。
卒業したら電以外は出しにくくなりそうです。



暁「午後に紅茶を楽しみながら、妹……もとい、生徒達に慕われる」

暁「これこそまさに一人前のレディーよね!」

五十鈴「会長……なにやっているの?」

暁「金剛に人気の秘訣を訊いたのよ!」

提督「……ミスコンで負けたことがよっぽど悔しかったんですね」

暁「そんなことないわよ!」

弥生「会長。自信持ってください。会長はちゃんと人気者です」

暁「でもー! 金剛に負けたし……ううー!」

五十鈴「思いっきり気にしているじゃない」

電「そ、それで金剛ちゃんはどう言ってたんですか?」

暁「普段どうしているか訊いたのよ。そしたら、好きなのは紅茶。普段していることは妹達と交流することが多い」

暁「妹達は無理だから、生徒達……つまり電ちゃん達に慕われる会長をイメージしてみたわ!」

五十鈴「……会長、そんなことしている暇あるの?」

提督「受験は大丈夫なんですか?」

暁「……大丈夫じゃない」

五十鈴「だめじゃない」

暁「ふえー! 電ちゃん助けてーっ!」

電「え、えっと」

五十鈴「後輩に頼る我らが生徒会長の絵である」

提督「慕われる要素がかけらもない」

弥生「て、提督さん、五十鈴さん……」

暁「そんなことないもん!」

電「会長! 私も頑張りますから、一緒に頑張りましょう!」

暁「電ちゃん……ありがとうーっ!」

五十鈴「もはや電が姉と言ったほうが説得力があるわね」

提督「なにも知らない人が見たら、間違いなくそう思う」

弥生「え、えっと……」

――そして。

暁「……ふふふ」

五十鈴「どうしたんですか、会長。なにかイタズラを思いついた子供みたいな顔して」

暁「そんな顔してないわよ! じゃーん、これを見なさい!」

提督「こ、これは!? 高得点のテスト答案の束!?」

弥生「すごいです……」

暁「ふふん、暁はやればできるんだから!」

電「すごいのです、会長!」

暁「どう! 電ちゃん! もっと褒めてもいいのよ?」

五十鈴「むしろ、今までがダメダメだったのよね」

提督「まあ、会長も頑張ったんですから」

暁「そうよ! 頑張ったんだから!」



女子生徒「……あ、暁ちゃんが八十点オーバーですか!?」

女子生徒「て、天変地異の前触れかもよ!?」

暁「そんなわけないでしょ!?」

――やがて、季節は巡り。

提督「卒業おめでとうございます」

電「会長、おめでとうなのです!」

暁「ふふん! 暁の答辞はどうだった!? 感動したでしょ!」

弥生「はい、立派でした」

五十鈴「はあ、普段からあれくらいやりなさいよね」

暁「暁は普段からちゃんとしてるし!」

五十鈴「にしても、よくあんな大学に受かったわね」

電「会長、頑張ったのです!」

弥生「とても頑張ってたの、見てました」

暁「当然よ!」

五十鈴「また自信満々なんだから……大学で単位落としたりしないでくださいよ?」

暁「そんなことしないわよ! それと……もう暁は会長じゃないわよ」

暁「ね。生徒会長?」

電「な、なんだかまだ実感がわかないのです」

提督「大丈夫だ、自信持てよ。みんなに選ばれた生徒会長なんだからな」

五十鈴「そうよ、これからよろしくね、生徒会長?」

弥生「よろしくです」

電「五十鈴ちゃんに弥生ちゃんまで……もう」

暁「でも、電ちゃんなら大丈夫よ! 暁が太鼓判を押してあげるんだから!」

電「は、はい! 頑張るのです! 暁さんに負けないような会長さんになるのです!」

暁「それは難しいわね。なんたって前会長がこの暁なんだから」

五十鈴「ずいぶん低い壁だこと」

暁「そんなことないわよ!」

女子生徒「暁ちゃんーっ! 捜したのです!」

女子生徒「ほらほら! 写真とろうよーっ!」

女子生徒「今までの会長がいないと締まらないじゃないのー!」

暁「え、ちょっと待って――きゃあーっ!?」

女子生徒「暁ちゃん確保ーっ!」

五十鈴「まあ、なんだかんだで慕われているのよね。形はともあれ」

電「そうなのです……私もこれから頑張るのです」

弥生「大丈夫です、電さんなら、きっと立派な会長さんになれると思います」

提督「そうだ、それに俺もサポートさせてもらうぞ。な、電?」

ポンポンと頭を撫でる。

電「うん……よろしくね、提督君」

金剛「みなさんーっ! ここにいたのデスネ!」

北上「せっかく早く卒業式で早く終わったんだから、どっか寄ってこー?」

雷「そうね! どこがいいかしら?」

熊野「あまり騒がしいところは嫌よ?」

那珂「なんでよー!? そうじゃなきゃ那珂ちゃんが目立てないし!」

川内「そうそう、夜まではまだ長いよ!」

神通「那珂ちゃん、あんまり騒がない。川内ちゃん、夜までにはちゃんと帰らないとダメだよ?」

不知火「神通さんの言うとおりであります」

響「不毛なことを言っているのは時間の無駄だよ。さあ、早く行こう」

白露「とりあえずみんなで遊べるところ行きましょー!」

青葉「ふふふ。ここで青葉が調査した、お勧めのスポット情報の出番ですね!」

五十鈴「せっかくだし、ご一緒させてもらってもいいかしら?」

提督「もちろん」

友人B「ああ、大歓迎だぜ!」

友人A「うん、楽しくなりそうだね」

電「弥生ちゃんも良かったら、行きましょう」

弥生「……いいんですか?」

金剛「もちろんデース!」

提督「ああ、弥生さんがよければだけどな」

弥生「なら、お願いします」

友人A「決まりだね」

電「じゃあ、行くのです!」

提督「ああ、行こうか」

金剛「テイトクーっ! 早くするのデス!」

提督「ああ、分かった!」

なにやら人だがりに囲まれた会長に少し見届けた後、みんなの方に電と並んで歩いていく。

暁さんと会う回数は減るだろうが、まあ会えないわけじゃない。

これからもまた会えるだろう。

提督「暁さん、今までありがとうございました」



今日はこれまでにさせて頂きます。
皆様お疲れ様でした。

乙です


ナンバー順だと暁が一番上になるけど
実際に作られた順だと雷、電、暁、響で、電の方が本当にお姉ちゃんだったりする

>>371さん
>>373さん
乙ありがとうございます。

>>372さん
乙ありがとうございます。
暁「起工は暁が一番最初なのよ!」


友永隊と江草隊……なにこれ強い。



――入学式。

我が高校の新入生を迎える、祝いの式。

その式で、新入生の前で語りかける、電。

金剛「Yes。電、立派デスネ」

金剛さんは小声で、電を褒める。

提督「直前まで慌ててたんだけどな」

雷「あの子らしいじゃない。でもそうね」

雷さんも笑いながら肯定する。

入学式も終わり、放課後になる。

提督「お疲れ様、電」

電「提督君? 待っててくれたの? ありがとう」

提督「生徒会長様を置いておいて、副会長が先に帰るわけにはいかないだろう?」

電「もう」

電は俺の言葉にクスリと笑う。

提督「電の言葉、立派だったな。金剛さん達も褒めていたぞ?」

電「そうかな? だったら良かったかな」

提督「ああ、自信を持て」

電「うん。これからも頑張るのです……提督君が支えてくれるなら、私は頑張れるのです」

提督「ああ、電が嫌がらない限り、ずっと一緒に頑張るよ。約束だ」

小指を電に差し出す。

電「ふふ……私が嫌がる分けないのです。だから、約束なのです」

俺の小指に、電は小指を絡める。

「ずっと、一緒だ」

「ずっと、一緒なのです」

月日は流れ――

隣にいるのは、昔から一緒だった幼馴染。

そして、愛しい恋人。

――今日からは、妻となる女性。

ウェディングドレスに身を包む、電が居た。

電「……なんだか緊張するのです」

俺も緊張する。けど、妻をちゃんと支えてやるのは夫の役目だろう。

提督「大丈夫だ。俺がついているからな」

電「うん、ありがとう」

電「……約束、守ってくれたのです」

提督「約束……ああ、一緒にいるってやつだな。それは電もだろう?」

提督「ありがとうな。けど、まだ終わっていないだろう?」

提督「まだまだ、これからだ。一緒に頑張っていこうな」

電「うん。これからもよろしくなのです。あなた」

幸せそうな笑顔を浮かべる、電。

これからも色々、大変なことはあるかも知れない。

けれど、電がいる。

そして――

金剛「Wow! 電! とても綺麗デース!」

北上「おー、いいじゃんいいじゃん!」

不知火「はい、とても素敵です」

友人A「提督、ビシッと決まっているね」

友人B「おう、かっこいいじゃないか!」

雷「電! いいじゃない!」

白露「今日ばかりは主役は電ちゃんだもんね。自重するわ!」

川内「そうだねー。今日ばかりは夜戦は自重するか」

那珂「那珂ちゃんが賛美歌歌いたかったなー」

神通「あの。二人ともとてもお似合いです」

熊野「でも、立派ですわ。電さんも、提督さんも」

青葉「いい写真が撮れそうですねえ」

暁「ふふ、電ちゃん! 暁がちゃんと二人を祝福しに来たわよ!」

五十鈴「緊張しすぎないようにね、二人とも」

弥生「二人とも、おめでとうございます」

響「電、提督。幸せにね」


祝福してくれる友人達。

提督父「提督、しっかりと電ちゃんに迷惑かけないようにな」

提督母「式の手順は大丈夫?」

電母「電、幸せになるのよ」

電父「提督君なら、大丈夫だろう。電をよろしく頼むよ」

――俺と電の家族達がいる。

提督「父さん、母さん大丈夫だって。はい、電を幸せにしますよ」

電「わ、私も提督君を幸せにするのです。二人でお互いに幸せになれるようにするのです!」

提督「そうだな。電、これからもよろしく」

電「――はい、なのです!」

電のこの笑顔をずっと守っていこう。俺はそう思う。

提督「さあ、電。そろそろ行こうか」

電「うん! 提督君……電は提督君と出会えて、良かったのです」

電「今までありがとう、そしてこれからもよろしくなのです」

というわけで、一旦ここでエピローグなのです。
皆様、ありがとうございました。
まあ、もうちょっと後日談を書く予定ですが。
リクエストにあったとおり、R18になるかもしれませんので、十八歳未満の方や苦手な方はバックお願いしますな内容になるかもしれません。
へたれてそこまで行かないかもしれませんが。

それでは、皆様おつかれさまでした。

乙!
子供が出来て、孫が出来て、どちらかが先に・・・

乙です

>>381
看取るシーンは鬱になるから書いて欲しくないな
程よいところで止めて欲しい

>>381さん
乙ありがとうございます。
そこまでは書きませんね。
なんだったら書いてもいいんですよ?

>>382さん
>>384さん
乙ありがとうございます。

>>383さん
涼秋はでるかもしれませんが、寂しい気分になりますからね。

えっと、ここから先は十八歳未満の方、性描写が苦手な方はバックしていただくようお願いします。

心がそわそわして落ち着かない。

今日、俺は電と結婚した。そして、今は結婚当日の夜である。

つまりは、初夜である。

ようするに、これから電といわゆる、そういうことをするわけで。

電もそれを了承済みで。

でなければ、「し、しっかりと体を洗ってくるのです」なんて上ずった声で言ったりはしないだろう。

というか。その台詞のせいで、まだ見ていない電の肢体を想像してしまう。

とりあえず落ち着こう。

女の子の電の方が不安なはずだ。こういうのは男である俺の方がリードすべきだろう。

トントントンと扉をノックする音が部屋に響く。

電「て、提督君……来たのです」

電の緊張した声。

提督「電、入っておいで」

俺はなるべく落ち着かせるように、声をかける。

電「し、失礼するのです」

可愛らしいパジャマに身をつつみ、顔を紅潮させた電。

顔が赤いのは、お風呂上りだからか、それとも恥ずかしいからか。

提督「ほら、電。おいで」

電「う、うん」

ベットに腰掛けた俺の膝に、電をそっと座らせる。

後ろからそっと電を抱きしめる。

シャンプーのいい香りがした。それと、電の暖かく、柔らかな感触。

電の髪をそっと撫でる。滑らかな感触がした。

電「んっ……」

気持ち良さそうに目を細める電。

提督「電。ありがとう」

電「なにがなのです?」

提督「俺と結婚してくれたことだよ。電と結婚できたことがとてもうれしいんだ」

提督「だからお礼を言いたくてさ」

電「それは電もなのです」

電「私達、結婚したんだよね……」

提督「ああ。ほら」

左手の薬指にある結婚指輪を電に見せる。

電「……うん」

電は微笑みながら、自分の指輪と、俺の指輪をそっと重ねる。

電「電は提督君の、あなたの奥さんなのです」

提督「ああ。電は俺の奥さんだ。好きだ……電」

電「私もなのです……」

電とクチビルを重ねる。

今まではここで終わっていた行為。

けど、それじゃあ足りない。もっと、電が欲しい。

俺は自分の舌を、電の口内へと侵入させる。

電「――っ!?」

電はびくっと体を震わせたが、抵抗はしなかった。

電の舌を、自分のそれと絡ませる。

電の吐息を、くぐもった声を直接感じる。それがますます俺を追い立てていく。

お互いの唾液を交換する。そんなはずはないのに。妙に甘く感じた。

一旦口を離す。

電「はっ……てい、とくくん……」

トロンとした甘い声。お互いの口をつなぐ、唾液の糸。

提督「電……もう一度、いいか?」

電はちょっと間を置いた後、こくんと恥ずかしそうにうなずいた。

もう一度、キスをして、舌を電の口の中に入れる。

舌、歯の裏と電の中を、自分の舌で侵していく。

今度は、おずおずと電の方からも俺の舌に絡もうとする。

頭の中が電で侵されていく。

電のことしか。今日、妻となった目の前の女性のことしか考えられなくなっていく。

再び、口を離す。

提督「電っ」

頬、首筋、胸元へとキスをしていく。

電「ふわぁ……提督、くん」

提督「電……服、脱がせてもいいか?」

電「あ……」

提督「俺は、電の体が見たい」

電「えっと……明かり、消して欲しいのです」

提督「ああ。分かった」

恥ずかしいのだろう。俺は電の言うとおりに明かりを消した。

闇の中、ぼんやりと目に映る電の姿。

提督「大丈夫だ。優しくするからな」

俺自身、初めてで不安もあるが、電は俺以上に不安だろう。

なるべく安心させてやらないとな。

電の頭をそっと撫でながら、優しく言葉をかける。

電「うん。大丈夫、なのです。私も、あなたと一緒になりたいのです」

電「だから、提督君の望むように……して欲しいのです」

電「私は提督君を受け止めたいのです。私は、提督君の奥さんなのです」

――こんなときでさえ、電は優しくて、強い。

そんな電だからこそ、俺はこんなにも惹かれたんだ。

そして、その電が俺を選んだことにこの上ない幸福感を覚える。

提督「そうだな。電は俺の奥さんだもんな。そして俺は電の夫だ」

提督「電。辛いときはちゃんと言ってくれ。出来る限り優しくするから」

電「はい、なのです」

ゆっくりと電の服のボタンを外していく。

パサ――と着ずれの音にさえ、興奮させられる。

電の滑らかな肌。紅潮したきれいな顔。そして、白いブラジャーに包まれた柔らかそうな胸。

昔から一緒に過ごしてきた幼馴染が、俺の目の前で美しく成長した姿をさらしていた。

提督「きれい、だな」

電「そ、そう? なら嬉しいのです」

ゆっくりと電を抱きしめる。

自分の着ている服がやけにもどかしく感じた。

電の肩、背中、お腹と手をはわせて行く。

電「んっ……」

その度にピクリと反応する電が愛おしい。

そして電のブラジャーに手をかけて、そこで止まる。

電「……提督君? どうしたの?」

提督「え、えっと……ごめん、これどう外すんだ?」

俺がリードすると言って置きながら情けない。

だが、女性の下着の外し方など初体験の俺が心得ているわけがなかった。

電「ふふっ……」

電が穏やかに笑う。

提督「笑わないでくれよ」

電「ううん、なんだかほっとしたのです。あなたらしいなって」

提督「なんか複雑なんだが」

電「これは……こうやって外すの」

提督「えっと……こうか?」

電「べ、別に提督君が覚えようとする必要はないよね?」

提督「いや、そんなことないだろう? これから必要になるだろうからな」

電「これからって?」

提督「こうやって電を抱くことは、これから何回だってあるだろ? むしろないって言われたら泣くぞ」

電「あ、そ、そうだね……うん」

電に教わりながら、ブラジャーを外す。

電は慌てて腕で胸を隠したが、全て隠せるわけもない。

却って、その仕草に興奮を覚えるくらいだ。

電「えっと。私ばかりずるいよ。提督君も脱いでほしいのです」

提督「ああ、分かった」

すこし恥ずかしいものがあるが、電の恥ずかしさに比べれば微々たるものだろう。

俺は手早く服を脱ぐ。

最後に下着に手をかけ、完全に裸になる。

すると当然、誇張したものを電の目の前にさらすわけで。

電「わっ!? お、男の人のってそんな風になっているんだ……」

注目されるのは恥ずかしいが、俺も電の体をこれでもかと注目しているので文句は言えない。

電「でも、こんなに大きいと大変じゃないのかな?」

提督「……いや、あのな。電? ここはいつもこんなに大きいわけじゃないからな?」

電「え……そうなの?」

提督「そうだよ。大きさは変わるんだ」

電「あ、そう言えば男の人のってそうだったよね……あ、うん」

電「じゃあ、私で興奮してくれたんだ……嬉しいのです」

電の言葉に心を揺さぶられる。

提督「当たり前だろう。電とこんなことしていて、興奮しない奴は男じゃない」

提督「電だから、おまえだからこうなっているんだ」

電「提督君……うん。嬉しいな」

提督「胸。触ってもいいか?」

電「う、うん」

電の胸に、そっと撫でるように触れる。

あんまり強く触ると、痛いと聞いたことがあるから、丁寧にゆっくりと。

提督「柔らかい……」

電「はうっ、んっ」

俺は電の胸の柔らかさに感動していた。

これはくせになりそうだ。

右、左と触っていく。

そっと、ぷくっと膨れた、右胸の桜色の乳首に触れた。

電「ふわっ!?」

電が一際強く反応する。

今度は左の乳首に触れながら、右胸を軽く口に含む。

電「はうっ、そんな胸、口に含んじゃだめっ……」

電の静止するような声も、俺をますます興奮させる燃料にしかならない。

止めるような素振りを見せるが、電の声は明らかにつやを増していた。

けど、強くなり過ぎないように、丁寧と胸を。それから、首筋、お腹、太もも、背中へと手をはわせて行く。

電と触れる肌が気持ちいい。先ほど服を隔てていた時とはまるで違う感触だった。

触れているところから、幸福感に包まれている気さえしてくる。

電「ふうっ、て、ていとくくんっ」

提督「電……下、脱がすぞ」

電「えっ!? だ、ダメなのです!?」

提督「恥ずかしいのか?」

電「え、えっとそうじゃなくて……す、すこし待って欲しいのです!」

提督「なんで……って」

電のそこは、下着ごしでも分かるほど濡れていた。

電「み、見ちゃダメなのです!」

電……そこまで感じてくれていたのか。

愛する人が感じてくれていたことを、とても嬉しく思った。

提督「恥ずかしがることはないよ。俺はとても嬉しいよ」

電「だ、だってぇ……」

提督「電をここまで感じさせたことが、俺はとても嬉しいから」

電「て、提督君……」

提督「俺のここだってほら、大きくなっていることを電は喜んでくれただろう? それと同じだよ」

電「う、うん……ありがとう」

提督「……いいか?」

電「うん。いいよ」

電の了解を得て、下着を脱がせる。

恥毛に覆われたそこは、はっきりと濡れていた。

電「やあぁ……あんまり見ないで」

提督「電。触ってもいいか?」

電「……え、えっと」

ゆっくりと太もも、お腹を撫でながら問いかける。

電「ひゃう、だ、だめぇ……」

太ももから、お腹から――電の秘所にゆっくりと近づいていく。

そして、茂みをかき分け、ぷっくりと膨らんだそこにそっと触れた。

電「っんん!?」

電の体が激しく跳ねる。

提督「すまん!? 電、大丈夫か!?」

電「あの……そこは刺激が強すぎるから、ゆっくりと……お願い」

提督「ああ、分かった。ありがとうな」

電の頭を撫で、優しく抱きしめる。

電「ん……大丈夫なのです」

提督「そっと、触るからな」

電「……うん」

再び、さっきよりも軽く触れる。

電「ひゃ、はうっ」

そして、そこに触れながら、ゆっくりと入り口を探す。

やがて、それを見つけ出す。

爪で傷つけないよう、慎重に指を入れる。

電「んんっ」

とてもきつい。指一本でも結構締め付けられるようだ。

ここに、入るのだろうか?

そんな疑問を抱きながらも、慎重にそこで指を動かしていく。

電「ひゃ、うんっ……だめ、だよう」

電の反応を探りながら、指を動かしていく。

電「きゃあ!?」

やがて、一際電が強く反応する場所を見つけ出す。

そして、そこと、秘豆を責めていく。

電「はう、提督君っ、提督君っ!」

電がぎゅっと俺に抱きついてくる。

提督「電、安心して」

愛撫を続けながら、耳元でそっとささやく。

提督「電……電、好きだ」

電「私も、私も好きなのですっ! 提督君っ!」

どんどん電の反応は高まっていく。

電「提督君っ! はうっ、なにか、なにか来ちゃうよ!」

提督「いいよ、力を抜いて……俺に身を任せろ」

電「うんっ、んんっ!」

電が一瞬硬直したかと思うと、ビクンと体を震わせた。

電「はあっ、はあっ」

電が荒く息をつく。

提督「かわいいよ、電」

軽いキスをする。

電「ふえ……恥ずかしいよ、提督君」

顔を手で隠す仕草をする電。そんな仕草はかえってかわいいだけだぞ。

しばらく電が落ち着くまで、抱きしめながら優しく体を撫でる。

電「提督君……その、そこ辛いよね?」

提督「別に無理する必要はないぞ? 電が辛いなら――」

電「嫌、なのです」

電「結婚した今日に、私はあなたと繋がりたい――電をあなたのものにして欲しい」

提督「……分かった。あんまり痛かったら言えよ?」

電「大丈夫、なのです」

提督「我慢はするなよ」

それ以上は訊かないことにした。電の決意を邪魔することになるだろうから。

まず、挿入せずに軽く秘所同士をこすり合わせる。

電「ひゃ、はっ、うんっ」

お互い、ぎゅっと抱きしめあいながら。俺は腰を動かす。

俺のそこが、電の愛液で濡れていく。

初めてだ。湿らせることに越したことはないだろう。

やがて、もう十分かと思ったところで、動きを止める。

提督「電……電を貰うよ」

電「うん」

先の方から挿入していく。

すぐに、きつさを感じた。

電「……っつ」

痛いのだろう、俺を抱きしめる電の手に力が入る。

提督「電、大丈夫か?」

電「だい、じょうぶ、なのです……提督君は、気にしないで……電を感じて」

提督「……分かった」

ちょっとずつ、腰を進めて行く。

電「はう、いっ……」

電は痛みに耐えながらも、気丈にも痛いとは口にしない。

提督「電、もう少しで全部入るからな」

電「うん……提督君。あの、ねっ」

提督「どうした?」

電「キス、しながら奥に入れて欲しいな」

提督「ああ、分かった」

電「ありがとう、なのです」

提督「電、愛しているよ」

電「私も、あなたを、愛しているのです」

痛いだろうに、電は笑顔を見せてそう言ってくれた。

提督「行くぞ」

電「うん」

キスをしながら、俺は一番奥まで挿入した。

電「――っ!」

電の一番奥まで入り込む。

俺のそこを、電の中はぎゅうとこれでもかと締め付けてくる。

かなり濡れてはいるが、やはり初めてだからだろう。

気を抜けば、すぐにでも暴発してしまいそうだ。

提督「電。入ったぞ」

電「うん……嬉しいのです」

つうっと涙を流す電。

提督「バカ。泣くほど我慢するんじゃない、まったく」

電「違うのです。これは……これは、うれし、嬉しいから泣いているのです」

電「提督君と繋がれたから、ひとつになれたのが嬉しくて、泣いているのです」

なんて強いのだろう。

俺が強い衝動で電を貫いた一方。電は痛みに耐え、優しさを持って俺を受け止めてくれたのだ。

提督「ありがとうな。電。俺を受け入れてくれて」

電「だって。私は提督君を受け入れたかったのです」

俺は電の頬に伝う涙を舐め取る。

電「うん……これで、電は提督君のものにされちゃったのです」

提督「ああ。電は俺のものだ」

提督「そして――俺は電のものだ」

電「ふふっ。嬉しいのです。提督君、電を離さないでね?」

提督「当たり前だ」

痛みを和らげるため、電の体をゆっくりと愛撫していく。

どれくらいそうしていたのだろう。

電が少しずつ落ち着いてきて、そこの締め付けも心なしか軽く動かせるくらいにはなってきたように感じた。

電「あの、提督君。もう大丈夫なのです」

提督「本当に大丈夫なのか?」

電「うん……だから、提督君の好きに動いて欲しいのです」

提督「分かった。ゆっくり動かすからな。痛かったら言えよ?」

電「はい、なのです」

電の負担にならないよう、ゆっくりと腰を引いて、また入れる。

電「は、うん……」

やはりまだ痛いのだろう、けど電は決して弱音をはかない気がした。

電の痛みを少しでも気を逸らすよう、胸、背中、太もも、首筋――体中を手で、口で愛撫する。

電「ひゃ、うんっ!」

それを続けているうちに、電の苦痛の声に、徐々につやが混じってきた。

提督「大丈夫か?」

電「分からない……変だよ、痛いけど、でもそれ以外の、はうっ、何かがっ」

提督「電、力を抜いて。深呼吸」

電「ふう……はあっ」

提督「落ち着いたか?」

電「うん。ちょっとは……」

提督「大丈夫だ。俺がついている」

電「そうだね。あなたがついているから。だから、私は大丈夫なのです」

提督「ああ、その通りだ」

安心させるように耳元でささやき、腰の動きと愛撫を再開する。

やはり痛みはあるようだったが、明らかに感じ始めているようだった。

電「提督君っ、おかしいよ、痛いのに、なのに、それ以外にっ! 初めて、なのに、私っ、わたしっ!」

電のあそこは、さっきまでは、ただきついだけだった。

けれど、今は俺のそこを奥に導くように吸い付いているようだった。

提督「電、大丈夫だよ、大丈夫」

電「うんっ、でもっ、でもっ!」

電「また、またなにか来ちゃうのです! 提督君っ!」

電が痛いほどに抱きしめてくる。

足さえ、俺の脚に絡めてくる。

俺と電の体はこれでもかと言うほど密着していた。

こうなると中で動かせる範囲は狭くなるが、それでも電の奥の方をかき混ぜていく。

熱い。電の中から、俺のあそこが溶けてしまいそうだ。

俺も、そして電も汗を振りまきながら、溺れていく。

電のその姿に、ますます俺は夢中になっていく。

もう、電以外のことは頭になかった。

そして、それをどれだけ続けていただろう。

明らかに、電は高まり続けていった。

そして、俺も。限界が近づいていた。

電「提督君、私、わたしっ、もうダメなのですっ」

提督「お、俺ももういきそうだっ」

電「うん、ていとく、くんっ! 私の中に、欲しいのです! 提督君のが、ほし、欲しいのですっ!」

提督「ああっ! 電、受け止めてくれ!」

電「ていとく、くん! 一緒に、いっ、しょにぃ!」

電「は、はううう!」

電が再び絶頂を迎える。

電の体がガクガクと震え、俺の体を必死に抱きしめる。

電の中が、俺のそこを絞りとるように収縮する。まるで、ねだるかのように。

それで、俺も限界を迎えた。

電「電っ! 出すぞ!」

電の中で、思いっきり放出する。

電「あ、ああっ! 提督君のが……私の中で震えているのです」

電「私の中に、提督君の熱いのが注がれちゃったのです……」

今までで一番激しいと思われる射精が続く。

俺のが、電の――愛する妻の中に注がれている。

そうして、やっと終わりが訪れた。

電は放心したような状態だった。

提督「電、電。大丈夫か?」

電「はう……大丈夫、なのです」

電「ふふ……提督君、幸せなのです。提督君のが、私の中にいるのです」

電がお腹のやや下あたりをさすりながら、幸せそうな笑顔を浮かべる。

提督「ああ。電。俺を受け止めてくれてありがとうな」

電「提督君も……私の中に入ってきてくれて、ありがとうなのです」

気だるい満足感と、それ以上の幸福感に包まれつつ、電を抱きしめる。

電「はう……すごく胸が暖かいのです」

提督「俺もだ。すごく心がポカポカする」

提督「電。よく頑張ったな」

電「大丈夫。それ以上に、あなたと繋がれたことで胸が一杯だから」

提督「俺もだ。電と繋がれて、電の中に入れたことで胸が一杯だ」

電を抱きしめながら、優しく体中を撫でる。

電「えっと提督君……提督君のが、まだ大きいままなんだけど」

提督「わ、悪い……今抜くから」

電「ううん。もうちょっとこのまま繋がっていたいのです」

提督「体は大丈夫か?」

電「うん。もう少し提督君を感じていたいのです」

提督「わかった」

電とまた、軽いキスを交わす。

提督「電。愛しているよ」

電「提督君。私も愛しているのです。これからも、よろしくなのです」

――お互いがお互いに包まれながら、いつしか幸せな眠りにつくのであった。

はい、今日はここまで!
つーか、年齢=彼女いない暦の私がなにを書いているのでしょうか。
慣れないもんを書いたから時間かかりまくりですよ!

もう書くものもないから、ちょっとラストの描写して終わりかな?
リクエストで無理がないものなら受け付けますが。
皆様、お疲れ様でした。

こんな時間に更新していたか、乙
俺も経験無いのにこういう文を書こうとしたことがあるが、耐えられなくなって途中で全部消したwwwwww
メンタル鍛えていつかリベンジしたい

おつおつ
折角子作りしたんだから子どもがみたいな
後は同窓会とかで同級生と再会とかさ

乙です

今日はコメント返事のみ

>>412さん
乙ありがとうございます。
慣れないもん書いてたら遅くなりました。
リベンジ、頑張ってくださいね。

>>413さん
乙ありがとうございます。
クラスメイト達と子供ですか、了解しました。

>>414-415さん
乙ありがとうございます。

リクエスト
電ちゃんとお風呂

>>417さん
また難易度が高い……了解しました


本日は高校の同窓会である。

赤城「じゃあ、段取りは提督君、お願いしますね」

提督「はい、分かりました」

いつの間にやら、段取りは俺がやることになってしまっていた。

仕方ないか、今や赤城先生は俺の先輩なのだから。

つまり、俺はかつての高校の先生をやっているわけである。

でもまあ、あいつらに久しぶりに会えるとなると、悪い気はしない。

さて、張り切っていこう。

友人B「提督! 久しぶりだな!」

友人A「久しぶり、提督」

提督「おう! 元気してたか……ってその調子だと大丈夫そうだな」

友人B「当たり前だ!」

友人A「提督も元気そうだね」

提督「まあ、元気かどうかはテレビで見ているけどな」

こいつらはそれぞれ、プロ野球選手、サッカー選手になっているわけだ。

まったく、偉くなったものだ。

おかげで、電話やメールのやり取りはしているものの、こうして会えるのは久しぶりだ。

金剛「It’s been a long time! 元気してましたかーっ!?」

提督「久しぶり、金剛さん。元気そうでなりよりだ」

友人A「うん。久しぶりだね!」

北上「やっほー。どうやらみんな生きてるみたいだねー」

提督「おう。相変わらずだな、北上さん」

続けて金剛さんと北上さんも来た。

まあ、この二人は電と共に度々会っているからな。

白露「いっちばーん……じゃない!? なんでみんなこんな早く来ているのよ!?」

提督「幹事だから」

北上「白露っちへの嫌がらせ」

友人A「提督の手伝いをしようと思って」

友人B「同窓会に早く来て悪いことはないだろう?」

赤城「先生ですから」

金剛「金剛デース!」

白露「いろいろ酷い!? ていうか、金剛ちゃんについては答えにすらなってない!?」

電「みんな、お久しぶりなのです」

北上「お、電っち久しぶりー。提督ー、愛しの奥さん来たよー」

提督「おう、電。無事来れたな」

北上「スルーか……くうっ、提督もやるようになったねぇ」

友人A「どんな悔しがり方しているのさ」

金剛「夫婦の仲が良いのはいいことデース」

赤城「ふふ、それはなりよりですね」

バンッ!

勢いよく扉が開かれる。

白露「ふぇ!? なになに!?」

赤城「何事ですか!?」

響「響だよ。ロシアからサンタとしてやってきたよ」

金剛「勢い良く登場する意味はいったいどこに……?」

響「つかみは大事だよ。ほら、マトリョーシカだ。これは金剛の分だよ」

金剛「……アリガトウゴザイマース」

提督「普通に登場できんのかい、おまえは」

響「私は大人になっても子供の心を忘れない大人でありたいからね」

白露「意味が分からないよ!?」

響「これは先生の分です」

赤城「はあ……」

川内「ねむーい……」

神通「ほら、川内ちゃんしっかりして。みなさん、お久しぶりです!」

川内「やっほー……ぐう」

響「相変わらずだね、まったく」

電「響ちゃんには言われたくないと思うのです」

響「電、金剛、北上、提督。昨日ぶりだね。元気してたかい?」

北上「昨日会った人が元気じゃなかったら、軽くホラーだよね」

金剛「まあ、急病とかあるかもしれないけどサー……」

不知火「不知火です。みなさん、お久しぶりです」

電「不知火ちゃん! 会いたかったのです!」

不知火「私もです。電さん。お久しぶりで。元気そうでなりよりです」

那珂「やっほー! みんなー! みんなのアイドル那珂ちゃんだよー!」

白露「あ、那珂ちゃん久しぶりーっ!」

電「お久しぶりなのです、那珂ちゃん」

那珂「いやー、アイドルは大変だね、やっぱり! でも、せっかくの同窓会だから来ないわけにはいかないし!」

提督「那珂さん、本当にアイドルになったもんなあ……」

赤城「私もさすがに予想できませんでしたね」

那珂「あ、これ那珂ちゃんのアルバムだよーっ! はいどうぞー」

川内「ぐー」

那珂「……那珂ちゃんチョップ!」

川内「うぎゃ!?」

神通「那珂ちゃん、なにやっているの!?」

那珂「起こして上げただけだし!」

青葉「みなさん、青葉です! お久しぶりです!」

青葉「おー、野球選手にサッカー選手、アイドルに役者さん、いろいろ揃ってますねー! 青葉、取材のしがいがありそうです!」

赤城「まったく、相変わらずこのクラスは騒がしいですね」

電「でも、楽しいのです」

赤城「まあ、元気そうでなによりです」

提督「さて、みんな揃ったようだし、始めるぞー!」

全員「おー!」



提督「そういや、響さんはなにやっているんだ?」

響「秘密さ」

電「またどうしてです?」

響「女性には秘密の一つや二つあるものさ」

提督「なんだそれは」

響「まあ提督と電だ。特別に教えるとすると……夢を与える仕事さ」

提督「余計分からなくなったんだが」

電「なのです」

赤城「私にもなにがなんだか分からないのですが……?」

白露「はい! 私は役者やっています! 不知火ちゃんと同じです!」

提督「うん、知っているから」

白露「いいじゃない、あたしの話聞いてよね!」

不知火「白露さん、抑えてください」

白露「ぬいぬい! ここはあたし達の演技を見せるべきだと思わない!?」

不知火「ぬいぬいはやめてください」

友人B「なら俺のサッカーを!」

友人A「張り合わなくていいよ!」

赤城「ふふ、みんなの活躍はちゃんと耳にしてますよ」

白露「さっすが赤城せんせー!」

那珂「それじゃあ、那珂ちゃん特別に歌いまーす!」

金剛「本物のアイドルの歌デスネ! これは期待デース!」

青葉「後で取材させてもらいたいですねー」

那珂「いっくよー!」

那珂「ってあれ? このマイク電源入らない?」

響「すりかえておいたのさ」

那珂「なんでさ!?」

響「理由? そんなものはない。ちょっとしたお茶目心さ」

那珂「……なるほど!」

友人A「納得したの!?」

響「はい、本物のマイク」

那珂「よっし、今度こそいくよー!」



赤城「那珂さんを始め、みんな元気そうですね。なりよりです」

提督「まったく、騒がしいくらいですね」

電「でも、とても楽しいのです」

川内「ねえ、やっぱり同窓会は今度から夜にしよーよ!」

神通「川内ちゃんってば」

提督「なぜそこまで夜にこだわるんだ?」

川内「愚問ね……そこに夜があるからよ!」

不知火「……えっと、つまり?」

川内「丁度いいね! 不知火に夜戦のなんたるかを教えてあげる!」

不知火「結構です」

川内「そう言わずにさ!」

不知火「遠慮します」

北上「じゃあ、私と雷撃について語ろうよー、ぬいぬい」

不知火「ぬいぬいはやめてください」

電「不知火ちゃん。演劇のお仕事の話して欲しいです」

不知火「いいですよ」

川内「電ばっかりずるい!」

北上「そうだよー。私たちもぬいぬいと話させてよー」

金剛「不知火さん人気ですネ!」

赤城「あれはそういうものなのでしょうか……あ、この天ぷらはなかなか」

提督「おまえらはサッカーや野球の話は――」

友人B「サッカーのなにが訊きたいんだ!? なんでも答えるぞ!」

提督「あ、やっぱいいわ。キリがなさそうだ」

友人A「そうだね……それよりさ――」

――やがて、同窓会も終わり。

会場となっていた店には静けさが戻る。

??「失礼するぴょん!」

店員「うん? どうかなさいましたか?」

??「○○高校の同窓会会場はここですかぴょん!?」

店員「そうですが……もう終わりましたよ?」

??「しまったぴょん……一足遅かったぴょん……」

店員「あの、あなたは?」

??「私? 私は――」

卯月「卯月だぴょん! ○○高校元生徒、響――ひーちゃんの相棒だぴょん!」

店員「は、はあ……」

卯月「それじゃあ失礼するぴょん! びしっ!」

店員「……今日は変な客が多かったな」



今日はここまでにさせて頂きます。
皆様、お疲れ様でした。

乙です

乙です
みんなでお互いのことを話してる内に料理は赤城先生が食べ尽くしたんだろうなww

>>428さん
乙ありがとうございます。

>>429さん
乙ありがとうございます。
赤城先生はちゃんと生徒の分は残します。

残りのリクエストはお風呂と子供ですね。
……お風呂か(難易度ベリーハード)

――夜、自宅にて。

提督「はいはい、分かったから。もう切るね」

ガチャリと母親からの電話を切る。

電「提督君、お母さんはなんだったのですか?」

提督「ああ、特にどうということはないよ。元気だとか、電にあまり迷惑かけるなとか」

電「提督君のことを心配しているのですよ」

提督「あと、早く孫の顔が見たいとか」

電「ふ、ふえ?」

提督「あ、えっと……まあ、こればっかりは天からの授かり物だしな、うん」

まあなんというか……結婚以来、電とはかなりの頻度で逢瀬を重ねているのではあるが。

電「あ、え、えっと提督君! ご飯にするのです! もう準備は出来ているのです!」

提督「そ、そうだな、手伝うぞ!」

――なんだかお互い、未だに気恥ずかしいものがあるのである。

提督「ご馳走様。相変わらず、電のご飯はおいしいな。俺は果報者だよ」

電「提督君がおいしそうに食べてくれるから、作り甲斐があるのです」

提督「いつもありがとうな」

電「お粗末さまなのです。提督君、お茶飲むよね」

提督「ああ、いいよ、俺が淹れるって」

電「そうですか? じゃあ、お願いするのです」

基本的にご飯は電が準備してくれる。味も栄養バランスも考えられていて、とてもありがたい。

まあ、電の体調が悪かったり、忙しいときは俺が作ったりもするが……まあ、電との料理の腕前は比べるべくもない。

提督「はい、お待たせ」

電「ありがとう、なのです」

電「あの、提督君。さっきの話だけど……私の両親にも言われたのです」

提督「さっきのって?」

電「あの……だから、孫の顔が見たいって話なのです」

電が恥ずかしそうに話す。

提督「そ、そうか……」

電「えっと提督君……」

提督「……結婚してから、ちょっと経ったし、子供欲しいと言われれば、そうだな」

提督「というか、今まででも出来てもおかしくないし、そのつもりもあるって電にも言ってきたしな」

電「うん、そうだよね……私も、提督君との子供。欲しいのです」

甘いような、沈黙が続く。

電「それで、えっと……今日は、こ、子供が出来やすい日なのですっ」

電の発言に危うくお茶を噴出しそうになった。

提督「ちょ、その不意打ちは心臓に悪い!」

電「そ、そうですか……?」

提督「じゃあ、電。明日はお互い、休みだよな」

電「う、うん……」

提督「その……いいか?」

電「はい、なのです。提督君に愛して欲しい……な」

電「え、えっと、提督君! 先お風呂入ってきてください、なのです!」

恥ずかしい空気を払拭するように、電が促してくる。

提督「あ、ああ」

それに従おうとして、椅子から立ち上がろうとして――

電の恥ずかしそうに顔を赤らめている様子を見ていたら、俺は無意識にそう発言していた。

提督「電……一緒に入らないか?」

電「ふえ?」

提督「俺は、電と一緒に一度、お風呂に入ってみたい」

電「え、ええええ!?」

暖かく、湯が張られているお風呂場。

当然、明かりは室内を照らしている。

提督「電、早く入ってきなよ」

おれ自身、緊張している面はあるが、それを押し隠して電を促す。

電「で、でも明るいし……は、恥ずかしいよぉ」

未だに明るいところで電を抱いたことはないな、いつも電気は消しているし。

恐る恐る、お風呂場に入ってくる電。

腕で、胸と秘所を隠しながら。うん、その恥ずかしがっている様子が却って興奮する。

明るい場所で初めて見る電の肢体。

流れるような髪。可愛らしい顔。すべすべしてそうな肌。

昔と比べて、大きく成長した胸。そして、弱気そうで、芯の強さと優しさを持ち合わせた女の子。

俺の幼馴染にして最愛の妻。

もう、既に俺のある部分は大きくなってしまっている。

電「あ、えっと……提督君」

当然、それは電の目にも入るわけで。

提督「そりゃ、電のそんな姿を見れば、当然だろう。電がかわいすぎるのが悪い」

恥ずかしさを振り払うように、発言する。

電「ず、ずるいよ提督君」

提督「ほら、早くこっちこいって。風邪引くぞ」

電「う、うん……」

ゆっくりと、腕で体を隠したまま俺のすぐ近くまでやってくる。

やばい、ますます緊張してきた。

提督「ほら、お湯かけるぞー」

電「じ、自分でやるよ」

提督「遠慮するな。ほら、ざばーっと」

提督「じゃあ、日ごろの感謝を込めて、電の背中を流してあげよう」

電「ふえ!? 大丈夫、自分でやるよ!」

提督「いやいや、ほら、座って。丹念に洗ってあげるからな」

電「……えっと、じゃあお願いします」

電はおずおずと俺の提案に応じるのであった。

今日はここまでにさせて頂きます。
皆様、お疲れ様でした。

おつおつ

>>438-440さん
乙ありがとうございます。


電の背中をごしごしと洗う。

肌がすべすべしていて、気持ちいい。

電が、ぬれて背中に張り付いている髪を洗いやすいようにとかき上げる。

そのとき見えたうなじがやけに色っぽい。

提督「どうだ?」

電「う、うん。丁度いい感じなのです」

緊張しながらも、俺の言葉に答える電。

首、背中、腰と丁寧に洗っていく。

提督「さっきも言ったけど、電にはいつもお世話になっているからな。今日は労いも込めてちゃんと洗ってやるからな」

電「私も提督君にはお世話になっているから、お相子だよ」

振り向き、笑いかける電。

そんな彼女の笑顔にどきりとさせられてしまう。

提督「そ、そうか」

電「なのです」

提督「じゃあ、次は前だな」

電「ふえぇ!? ま、前は大丈夫だよ」

提督「遠慮するなって」

電「え、遠慮じゃなくて……もう」

仕方ないなあと言った感じで、電は言葉を飲み込む。

まずわきの方から、首、お腹と洗っていく。

電「は、はう……」

ときおり、ぴくりと反応する電も可愛らしい。

続けて、胸をふもとから洗う。

電「ひゃう!?」

相変わらず、柔らかくて気持ちいい。

何度触っても飽きなくて、くせになりそうだ。

いや、もう既になっているか。

右手のスポンジで足の方を洗いながら、左手で胸を優しく触り続ける。

電「あ、んっ……提督、くんっ」

明らかに洗うという目的から離れたその行為について、電は止めようとしない。

電の色っぽい声が浴場に響く。

初めて明るいところで見る電の裸。

お風呂場で反響する、電の感じている声。

電の体を洗っているはずなのに、逆に侵していく行為に興奮していく。

提督「電、かわいいな」

電「ふぇ……」

右手は太ももの方まで到達する。左手は乳首の周りを触っていた。

電「提督君……その」

提督「どうした?」

電「えっと……は、はやく」

提督「早くじゃ分からないぞ?」

電「も、もう……いじわるだよ」

提督「いじわるとは心外だな。ちゃんと丁寧に洗っているのに」

電「じゃあこの左手はなんなのです? さっきから私の胸ばかり触っているのです」

提督「電の胸は触り心地が良いんだ」

電「開き直らないで欲しいの……ふわっ!?」

右手と左手の動きを再開する。

提督「で、電は何を言おうとしたんだ?」

電「酷い、よおぉ。そ、そのっ! ひゃ、んっ!」

提督「電はどうして欲しいんだ?」

電「ふぇ……触って、欲しいのです……あなたに、その……私の」

電「……はう」

顔を真っ赤にして伏せてしまう電。

提督「分かったよ、電」

右手のスポンジを置き、電の秘所に触れる。

電「は、ひゃ!」

左手は乳首を優しくつまむ。

電「提督くんっ、提督くんっ!」

すっかり濡れている電のそこは、俺の指をちゃんと受け入れてくれている。

乳首はすっかり硬くなっていた。

何度も体を重ねているうちに、電はどんどん素直に反応するようになっていく。

俺も電がどんな愛撫を好むか、だんだん把握するようになっていった。

電との行為は、回数を重ねるごとに飽きるどころか、どんどんとのめりこんで行く。

俺は電に溺れていく。電も多分そうだろう。

恥ずかしがりやの電は、はっきりとは伝えてこないが、俺に覚らせるように行為を望んでくることもあった。

電「もう、もうダメだよっ! てい、とくくんっ!」

体を震わせながら、限界が近いことを伝えてくる。

提督「ああ、いいぞ、電」

電の顔だけ横に向かせ、キスをする。

俺の、すっかり固くなったそこを電の背中にこすりつける。

右手の秘所を触る手を、早くしていく。

電「はうっ、んんっ! 提督、くん! はううううっ!」

電の体が跳ねて、がくりと力が抜ける。

電「もう、酷いのです……」

文句を言いながらも、トロンとした顔で俺の方を見る電。

提督「ははっ、ごめんな電」

頭を撫でてやりながら、電の体をお湯で流す。

電「ん……」

提督「じゃあ、次は髪だな」

電「あ、うん」

電の綺麗な髪をシャンプーで、傷つけないように丁寧に洗う。

もちろん女の子の髪を洗った経験などないので、電に確認しながらの行為だ。

提督「問題ないか?」

電「大丈夫なのです」

提督「かゆいところありませんかー?」

電「ふふっ、ないのです」

一通り洗った後、電の髪のシャンプーをお湯で流す。

電「さっぱりしたのです」

提督「それなら良かった」

電「じゃあ、次は私が提督君を洗ってあげるのです」

提督「え? 別にいいぞ?」

電「さっき私を洗ってくれたから、お返しなのです」

電「さあ、座って座って」

提督「まあ、そこまで言うならお願いしようかな」

電「はい、なのです」

促されるまま、電の前に背中を見せて座る。

電「それじゃあ、洗うのです」

提督「よろしく頼む」

電がスポンジで、俺の背中を洗い始める。

電「よいしょっと……どうかな?」

提督「もうちょっと強くても大丈夫だぞ」

電「こうかな?」

提督「ああ、そんな感じだ。気持ちいいよ」

電「なら良かったのです」

そこで、不意に首筋をスポンジで撫でられる。

提督「うおっ?」

電「ふふっ、びっくりしたのです?」

提督「そ、そんなことないぞ」

電「そう? じゃあ、次は前なのです」

提督「あ、ああ」

電が前にくると、大きくなっているのを見せることになるが……まあ、今更か。

電が前にやってくるのを待つが、電は動かない。

提督「電?」

電「えっと……えいっ」

提督「わっ!?」

電が後ろから抱き着いてきた。

提督「で、電?」

電はそのまま手を前にまわし、俺の体を洗い始める。

電「ど、どうですか……?」

おずおずと問いかけてくる電。

背中に電の胸の感触が伝わってくる。そして耳には電の髪と、優しい声が。

胸の方から、電がスポンジで優しく洗っていく。

そのスポンジと、電の手の感触がなんとも言えない。

提督「そ、そうだな……気持ちいい」

電「な、なら良かったのです」

電「すごく恥ずかしいけど……提督君が喜んでくれるのなら、嬉しいのです」

電「その……はしたないって思ったりしないですか?」

提督「いやそんなことない。すごく嬉しいよ」

電「ん……なら、よかったのです」

お腹、わき、そして足の方を電が洗っていく。

電「ふふ、提督君の背中広いのです」

提督「そうか?」

電「いつの間にか……こんなに大きくなっていたのです」

提督「電も、いつの間にか綺麗になっていたよな」

提督「昔からかわいかったけどな」

電「えっと……そうかな?」

提督「ああ、本当だ」

電「嬉しいのです」

提督「電の胸も大きくなったよな」

電「もう……提督君、そんなに胸が好きなのですか?」

提督「電の胸限定でな」

電「ふぇ? な、なら仕方ないのです」

電「その……提督君のここも大きくなっているのですよ?」

電の手がおずおずと俺のそり立っているものをつかむ。

提督「で、電? そ、そこはまずい」

電「言ったのです。さっきの、お返しなのです」

電の右手が、竿をこすり始める。

そして、左手は袋をそっといじる。

電の胸はますます俺の背中に押し付けられる。

電が体を揺らすので、背中に胸の柔らかい感触と、乳首の硬い感触が背中に伝わる。

電「電の本気を……見るのです」

シュ、シュと右手を動かし続ける。

左手の球を転がす感触がまた、気持ちいい。

電「どう? 提督君? 問題、ないですか……」

提督「あ、ある……このままじゃ。で、出る」

電「出してもいいのですよ?」

手の動きを続けながら、電は耳元でささやく。

その優しくも、つややかな声がまたぞくりとさせる。

提督「ダメだ……電。俺は、電の中で出したい」

提督「それに、子供、作るんだろう?」

電「あ……そうだね」

電の手の動きが止まる。

電「じゃあ……後で、私の中で。ね?」

その台詞にこれからの行為への期待感が膨らむ。

提督「ああ」

電「それじゃあ、流すのです」

電がお湯で俺の体を洗い流す。

電「じゃあ、次は髪を洗うのです」

提督「ああ、お願いするな」

電「はい、任せるのです」

電の柔らかな手で、俺の髪が洗われていく。

とても幸せな感覚で、頭がぼおっとしてしまいそうだ。

電「かゆいところはない?」

さっきの俺の真似をする電。

提督「ああ、大丈夫だぞ」

電「そう? じゃあ、洗い流すのです」

お湯をかけてくれる。

電「はい。お終いなのです」

提督「電、ありがとうな」

電「大したことじゃないのです」

提督「いや、いろいろと良かったよ。そう、いろいろと」

電「ほ、掘り返させないでほしいのですっ」

提督「じゃあ、湯船に入ろうか。ほら、こっちおいで」

電「うん」

俺が先に湯船に入り、その前に電が後ろ向きに座る形になる。

電を後ろから抱きかかえる。

触れ合う肌と肌が気持ちよくて、かつ安心する。

一方、俺の大事なところが電と擦れ合う形になるので、別の意味でも気持ちよくなってきてしまうのだが。

電「暖かいのです……それに、安心するのです」

電「提督君に包まれて……電は嬉しいのです」

提督「俺もだ。電を抱きかかえていると、ほっとする」

電「そうなの?」

提督「ああ」

しばし、暖かなお湯につかりながら、まったりとお互いの体に触れ合う。

お湯と、お互いのゆっくりとした愛撫に、頭がトロンとしてくる。

電「提督君……」

はっきりとは言わないが、キスをねだっていることは理解できた。

提督「ん……」

電とクチビルをあわせ、舌を絡ませる。

風呂場に響く唾液の音が、俺の気持ちを高めていく。

電「ん、んんっ」

電の体がビクンと跳ねる。もしかしたら、キスで軽く達したのかもしれない。

提督「電、大丈夫か?」

電「……あれ? あ。うん、大丈夫、なのです」

これ以上は電がのぼせてしまうかもしれない。

提督「電。そろそろ出るか。続きは……ベットでな」

電「……うん」

風呂場から出て、タオルで電の体を拭き始める。

電「て、提督君。恥ずかしいよう……」

提督「いいって、別に」

電「じゃ、じゃあ提督君の体は私が拭くのですっ」

対抗するように、電は俺の体を拭いていく。

電「ん……はっ、うんっ」

しかし、しっかり出来上がってしまった電の体は、タオルで拭くことでも感じてしまうようだ。

そんなこともありながらも、お互いの体を拭き終える。

提督「さあ、電。行こうか」

電「あ、ちょっと待って欲しいのです」

電が、風呂に入るために外していた結婚指輪をはめ直す。

電「提督君も……」

提督「ああ。ありがとう」

指輪を左手の薬指にはめる。

電としては、指輪をはめて行為に及びたいらしい。

その気持ちは十分に伝わってくる。

提督「じゃあ、行こうか」

電「うん……ってわわ!?」

電をお姫様抱っこで抱え上げる。

提督「さあ、行きましょうか。お姫様」

電「お姫様って……その」

提督「一度電をこうして見たかったんだ」

提督「男のロマンって奴だな」

電「そうなのですか……うん。私も悪くはないのです」

電は胸と秘所を腕で隠しながら、俺に抱きかかえられている。

そのまま、電をベットに運び、電の体をそっと横たわらせた。



今日はここまでにさせて頂きます。
皆様、お疲れ様でした。

乙です

>>458-459さん
乙ありがとうございます



電「提督君……好きなのです」

電は火照った顔で俺を見つめてくる。

提督「俺も大好きだよ……電」

俺は引き寄せられるように、電とキスを交わす。

電「ん……」

お互いに、求め合うように舌を絡める。

電が俺の背中に腕をまわして、抱きしめてきた。

俺の体が、温かく柔らかい電の体と触れ合う。

なまめかしい音が耳に届く。

一旦、呼吸のため口を離した。

そして、硬くなっているものを、電の秘所とこすり合わせる。

電「んんっ!」

その刺激に電が体を震わせる。

今までの愛撫のためか、既に電のそこはよく潤っている。

電「提督くん、せ、切ないよぉ」

電が甘い声でささやく。

堪えるように、必死に俺に抱きついてきた。

提督「どうしたんだ、電?」

俺も気を抜けば達してしまいそうであるが、平静を装い、電に尋ねる。

電「も、もう……」

電も俺のそんな心境を見抜いているのか、しょうがないなあと言った感じで笑う。

電「……あなたが、欲しいのですっ」

提督「俺も、電が欲しい」

電「うん。来て。提督君」

電が俺を求めるように手を伸ばす。

その手に、俺の手を重ね、ぎゅっと握る。

提督「いくぞ」

電「……うん」

俺の極限まで大きくなったそれを、電に挿入していく。

電のそこは、それを待ち望んでいたように締め付けてくる。

電「んんっ! 提督、くん!」

最初の頃こそ、電は痛みがあったようだが、もうすっかり痛がる様子を見せなくなっていた。

電の一番奥まで、挿入していく。

電「ふふ……提督君の、熱いのです」

電がニコリと笑いかけてくる。

提督「ああ。電の中も、暖かいよ」

電「大丈夫だから、提督君の好きなように動いて」

提督「分かった」

電の言葉に甘えて、動き始める。

電のそこは、引くと逃がさないように吸い付いてきた。

そして、押し込むと引き寄せるように俺のそこを包み込む。

電「はうっ……あんっ!」

電も俺の動きに合わせるように、動いてくる。

電「提督くん……提督くんっ!」

俺の愛撫に負けじと、俺の背中を撫でたり、首筋に吸い付いたりしてくる。

電「はうっ……提督くんのが大きくて、電の中をかき回されているのです」

提督「電の中、すごく気持ちいいよ」

電「本当? なら、嬉しいのです」

電「私もっ、私も提督くんのが気持ちいいのです……」

熱のこもった声で答える電。

お互いがお互いを求め合い、惹かれあっていく。

そのまま、どれくらい繋がっていただろうか。

電「提督君っ、私、私もう……」

やがて、電が絶頂が近いことを必死に知らせてくる。

提督「いいよ、電」

電「あっ、ああっ! 提督君! 提督君! あああっ!」

電が達して、俺のものを必死に締め付けてくる。

俺はその締め付けに、併せて達しそうになるが、ぎりぎりのところで堪えた。

電「……は、はうっ」

色っぽい呼吸をして、熱を帯びた目で俺を見つめる電。

上気した顔。そして濡れきって、熱い電の中。

俺は振り切れそうになる理性をなんとか抑え、ゆっくりと動きを再開する。

電「ひゃう!? て、提督君、私いったばかりでっ」

ゆったりとした動きでも、絶頂したばかりの電には刺激となるのか。

再び甘い声が電の口からもれる。

電「ダメ、ダメっ。提督君、私、私っ」

ダメとつぶやきながらも、力の入らない腕で必死に俺を抱き寄せてくる。

弱いながらも、健気に腰の動きを俺に併せようとする。

そんな電を、ますます愛おしく感じてしまう。

提督「電、大丈夫だよ」

ゆっくりとした動きを続けたまま、電の頭を優しく撫でる。

触れるだけの、軽いキスを電にする。

電「は……う」

電は安心したような顔をしながら、俺のクチビルに吸い付いてきた。

電「提督くんっ、変だよっ、私さっきいったばかりなのに、さっきよりもすごいのがっ」

電が今までにない快感に、戸惑ったような声を上げる。

提督「電、安心しろ。俺がいるから」

電「うんっ、うんっ! 提督君、提督君!」

再び絶頂を迎えようとする電。

俺も、今後は持ちそうにない。

電「私、私っ、さっきより高いところに、いっちゃうのです!」

提督「電、俺ももうっ」

電「提督君も、ですかっ!? 提督君、一緒にっ、一緒にっ!」

提督「ああっ、電! 電の中に出すよ!」

電「はいっ、提督君の子供、子供を私の中に宿して、欲しいのです!」

提督「電っ! 電っ! 俺達の子供、宿してくれ!」

電「分かったのですっ、提督君、あなたの子供、電にください、なのですっ!」

提督「ああ、電! 好きだっ、電!」

電「提督君、好きなのです! 好きなのですっ!」

電の俺を抱き寄せている腕に、力がこもる。

電「は、はううううっ!」

再び、先ほどより大きい絶頂が電に訪れる。

ギュウと俺のそれを求めるように、電の中が締め付ける。

俺は、電の一番奥に突き入れる。

そして、子種を電の中に勢い良く放出する。

電「ああっ、提督君のが、私の中に入って、来るのですっ!」

心地よい絶頂を迎えながら、なおも俺は少しでも電の奥へと出るように、それを押し付ける。

電も、同じように少しでも奥に出るように、絶頂しながらも脚を俺の脚に絡め、引き寄せてくる。

やがて、射精が終わりを告げる。

電「提督君……たくさん出してくれたのです」

提督「電がかわいいから、な」

電「ふふ、ありがとうなのです……とても、嬉しいのです」

電「提督君のを受け止めると、とても幸せな気分になれるのです」

提督「俺も、電が俺のを受け止めてくれるのが、とても幸せだ」

電「なら、嬉しいのです……子供、出来てくれると嬉しいのです」

提督「ああ」

電「……でも、提督君の、まだ大きいままなのです」

提督「電が魅力的すぎるのがいけないんだ」

電「もう……じゃあ、電が責任を取るのです」

電が俺と繋がったまま、体を起そうとする。

提督「電? どうしたんだ?」

電「今度は、電が提督君を気持ちよくするのです」

俺と繋がったまま、お互い座り込む、対面座位になる。

電「あ、あの……電が動くのです」

電「私が、あなたをいかせてあげるのです」

そうして、電が体を動かし始める。

俺のものを抜けそうになる寸前まで体を上げると、今度は根本が飲み込まれるまで体を下ろす。

電「は……ううんっ」

電は自身が感じて、力が抜けそうになりながらも、一生懸命にそれを繰り返す。

電の中自体にも力を入れて、俺のものを健気にも締め付けてくる。

電「どう、ですか? 提督、くんっ? 私は、提督君を気持ちよくさせてあげられていますか?」

提督「ああ、すごい気持ちいいよ」

電「なら、良かったのです」

天使のような笑顔を浮かべる電。

きらめくような髪をなびかせながら。光る汗を飛ばしながら。

双球を揺らしながら。

電は俺の腰の上で、俺を絶頂に導こうと踊り続ける。

エッチなことをしているにも関わらず、電が神聖な存在に感じてくる。

……そうか、子供を授かる行為だから、たしかに神聖な行為なのかもしれない。

俺だけでも、電だけでも、子供は作れない。

俺と電が愛し合って、初めて俺と電の子供ができるのだから。

だから――

提督「電、電っ! 愛しているよ!」

電「私も、あなたを愛しているのですっ!」

快感に震えながらも、必死に動き続ける電を抱きとめる。

電「提督、くん?」

提督「俺も、動くよ」

そして、電を抱え、対面座位のまま腰を動かし始める。

電「ふわぁ!? ダメなのです! 提督君っ、私が、私が提督君を感じさせるのですっ!」

提督「ああ、十分気持ちいいよ」

提督「けど、子供は俺と電の二人で作るものだろう?」

提督「だから、一緒に動くぞ。一緒に気持ちよくなろう」

電「提督君……」

そして、動きを再開させる。

電「あ、ううんっ! わ、分かったのですっ! 二人で、二人で気持ちよくなるのです!」

電も、俺の動きに合わせて、動き始める。

俺は電を気持ちよくさせるために。

電は俺を気持ちよくさせるために。

お互い、より高みを求めて、動き続ける。

電「ひゃ、うんっ! 提督くんっ!」

提督「電っ、電っ!」

電「んんっ!」

電が俺の胸元に吸い付く。

提督「電?」

電「んんっ! 私の、提督君への標なのですっ!」

電が吸い付いた胸元には、キスマークがついていた。

電「ダメ……でしたか?」

提督「そんなわけないだろう?」

電「提督君……ふわっ!?」

先ほどの電と同じように、電の胸元に吸い付く。

同じように、電のそこに俺がキスマークをつけたのだ。

提督「これで、お相子だ」

電「うん……嬉しいのです」

動きながらも、愛おしそうに自分についたキスマークを撫でる。

電「じゃあ、提督君を気持ちよくさせるのです……電の本気を見るのです」

提督「いや、それよりも俺が電を気持ちよくさせてやるからな」

電「負けない、のですっ」

どれくらいお互いを求め合っていただろう。

やがて、再び絶頂が二人に近づいてきた。

電「提督君、今度も、今度も一緒に!」

提督「ああっ! 電の奥に出すぞっ!」

電「はいっ、提督君の、子供! 私にくださいっ!」

提督「ああ、いくぞっ! 俺達の子供、一緒に作ろう!」

また、電の一番奥に突き入れる。

同時に、電を抱き寄せ、キスをする。

電「うっ、はうううううっ!」

電の体温を感じながら、二度目の射精を迎える。

俺の腕の中で、電も体を震わせて、絶頂を迎えていた。

電「はあっ、今度も一杯出してくれたのです……」

電が右手で俺の頭を抱きかかえたまま、下腹部を撫でる。

その笑顔はとても幸せそうだった。

電「これだけたくさん出してくれたのです……嬉しいのです」

提督「俺も、電が感じてくれて嬉しいよ」

電「子供、出来ていると嬉しいのです」

提督「さっきも言ってたな……でも、出来ていると俺も嬉しいな」

電「男の子なら、提督君みたいに優しくて頼りがいのある子にしてあげたいのです」

提督「じゃあ、女の子なら電みたいに優しくて思いやりのある子にしてあげないとな」

電「……母親って、大変ですよね。でも、頑張るのです」

提督「父親もだな……ってまだ出来たと決まったわけじゃないだろう?」

電「ふふっ、そうだね」

提督「でも、それじゃあもっと電の中に注げば、出来ている可能性も高くなるかもな」

電「ふぇ? あ、提督君の……まだ固いのです」

提督「電……いいか?」

電「もう……提督君はエッチなのです」

提督「これは電が魅力的過ぎるからだ。よって、俺は悪くない」

電「責任転嫁なのです……でも、いいですよ」

電「もっと……あなたのを、私の中に注いで欲しいのです」

そうして、三回目の行為が始まるのであった。



今日はここまでにさせて頂きます。
お疲れ様でした。

おつおつ
素晴らしかった

乙です

>>474さん
乙ありがとうございます。
そう言って頂けて嬉しいです。

>>475-476さん
乙ありがとうございます。

――数年後。

睦月「あはは、待て待てーっ!」

北上「おー、元気しているねー。君達ー、お母さん来たよー」

睦月「はーい!」

「はーい! お母さんっ!」

電「お待たせなのです」

電「北上ちゃん、ありがとうなのです」

北上「いやー、子供は元気だねー」

電「すっかり保育士さんなのです」

北上「ま、ぼちぼちねー」

北上「じゃあ、気をつけて帰るんだよー」

睦月「はい、せんせー!」

「せんせー、さようならー! 睦月ちゃん、またあしたねー!」

睦月「またあしたなのね! にひひ!」

電「じゃあ、帰ろうね」

「うんっ!」

電「それじゃあ、また明日ね」

北上「ほいほーい」

「でねー、睦月ちゃんがねー」

電「ふふっ、お友達ができてよかったね」

「うんっ!」

不知火「電さん。お久しぶりです」

電「不知火ちゃん? お久しぶりなのです」

不知火「ちょうど電さんのお宅にお邪魔しようかと思っていたところなのです。入れ違いにならずにすみました」

電「よかったのです」

不知火「こんにちは」

「こんにちはー!」

不知火「ふふっ、元気でなりよりです」

電「ありがとう、なのです」

不知火「電さんに、これを渡そうと」

電「チケット……ですか?」

不知火「はい。今度の劇団の公演のチケットです」

不知火「よければ、電さんと提督さん、それとお子さんと一緒に見に来ていただけるとうれしいです」

電「ありがとう、なのです。ぜひ見に行くのです」

不知火「はい、白露さんも雷さんも喜びます」

電「楽しみにしているのです」

電「ほら、劇のチケットを貰ったのですよ。今度一緒に見に行こうかー」

「げきー?」

電「そう、劇だよー。どんなお話かなー?」

不知火「それでは、不知火はこれで」

電「不知火ちゃん、今度ゆっくりお話したいのです」

不知火「はい、不知火もぜひ。それでは、今日はこれで失礼します」

不知火「じゃあね」

「うん、ばいばーい!」

電「それじゃあ、帰ろうね」

「かえろー!」

電「じゃあ、お母さんはお夕飯の準備をするからねー」

「きょうはなに?」

電「そうだね……」

ピンポーン!

電「あれ? だれか来たのです。ちょっと待っててねー」

電「今行きますー!」

ガチャ

暁「暁よ! ごきげんよう、なのです!」

電「暁さん? どうしたのですか?」

暁「遊びに来たわ!」

電「は、はあ……」

「暁おねえちゃん、こんにちはー!」

暁「こんにちはなのです!」

「ねえ、今日はなにしてあそぶー?」

暁「ふふ、遊びの達人と言われたこの暁に任せなさい!」

「おー!」

暁「まったく、あいつに似ず、素直な子ね」

電「そ、そんなことないのです」

「ねー、はやくあそぼーよ!」

暁「はいはい」

電「じゃあ、私は晩御飯の支度をするのです」

電「暁さんの言うことを聞いて、いい子にね?」

「うん!」

電「よし、頑張るのです」

提督「ただいまーっ」

電「お帰りなさい、なのです」

「お父さん、おかえりーっ!」

提督「うん、ただいま。元気してたか?」

俺は駆け寄ってきた子を抱きかかえる。

「うんっ! あのねー、今日はねー!」

提督「そうか、良かったな!」

「うんっ!」

電「提督君、お疲れ様なのです。ご飯できてるよ」

提督「ありがとうな」

俺は電と軽いキスを交わす。

提督「よし、じゃあお母さんのご飯食べるか!」

「はーい!」

提督「ご馳走様、今日もおいしかったよ。ありがとうな、電」

「ごちそうさまー!」

電「お粗末様、なのです」

提督「おおっ! あいつ、今日も勝利投手か! 最多勝本気で狙えるんじゃないか?」

電「提督君のお友達ですか?」

「さいたしょー?」

提督「まあ、凄い投手ってことだ」

「ふーん」

電「提督君、お風呂先に入ってきてください」

提督「よし、じゃあ一緒に入るか!」

「おー!」



提督「しっかり100まで数えるんだぞー」

「いーち、にー、さんー、しー」

「おかあさん、でたよー!」

提督「ふう、いい湯だった。ほら、ちゃんと髪拭かないと風邪引くぞ」

「ごしごしー!」

電「ふふ、じゃあ私も入ってきますね」

「いってらしゃーい!」

提督「違うぞ、いってらっしゃいだ」

「んー? いって、らっしゃいー?」

提督「微妙に違うな……ほら、ちゃんと歯を磨かないとダメだぞ」

「はみがき、むずかしい……」

提督「ダメだ、ちゃんとやらないとな、歯が痛くなるぞー」

「うーん……」

提督「ほら、お父さんが教えてやるからな」

「わかったー……」

電「お風呂、出たのです」

提督「電、お疲れ様」

電「提督君も、お疲れ様なのです」

「おむかれー?」

提督「お疲れ様だよ」

「おつかれさま?」

提督「まー、まだちょっと早いかな?」

「むー! そんなことないよー!」

提督「ごめんごめん。幼稚園はどうだ? 友達たくさんできたか?」

「うん、睦月ちゃんとー、菊月ちゃんと、それからー」

提督「それは良かったな。仲良くするんだぞ?」

「うん! それでね、おとーとか、いもーとって、いないの? ほしい!」

電「どうしたの?」

「ようちえんでね、おとーとやいもーとがいるの、いっぱいなんだ!」

「おとーとや、いもーとがいてね、いっしょにあそぶの!」

提督「うーん、そうかー」

電「今のところはいないですからね」

「どーすればできるの?」

提督「それはお母さんから産まれて来るんだよ」

「じゃあ、おかーさん!」

電「え、えっといきなり言われても無理なの」

「えー!?」

提督「ほら、無茶言うな。そろそろ寝る時間だぞ」

「やだー! ほしいのー!」

提督「大好きな絵本読んでやるからな」

「んー……じゃあ、またあとで」

「えほんよんで!」

提督「ああ、いいぞ。ほら、こっちおいで」

「はーい!」

電「……寝ましたか?」

提督「ああ、かわいい寝顔だな」

電「ふふ。そうですね」

提督「やっぱりどことなく電に似ているな」

電「そうかな。私は目元とかあなたに似ていると思うのです」

提督「ふふ、元気そうにやっててなりよりだ。幼稚園でも楽しくしているみたいだし」

電「はい、本当に嬉しいのです」

提督「じゃあ、起こさないようにしないとな」

電「はい」

提督「おやすみ」

起こさないようにそっと頭を撫でる。

電「おやすみなさい、なのです」

電も俺と同じように、愛おしそうにわが子の頭を撫でる。

提督「にしても、弟か妹か……」

電「提督君、どうしたの?」

提督「よし、電。二人目を作らないか?」

電「ふ、ふえ?」

提督「やっぱり、あの子にも兄弟や姉妹がいた方が、いいと思うんだ……前から話してたけど」

電「う、うん……」

提督「電……」

電「て、提督君……」

提督「久しぶりに、つけずにやろう」

電「もう、提督君……でも、私も欲しいかな。提督君と、もう一人」

提督「ああ。愛しているよ、電」

電「私も、愛しているのです……提督君」



その夜は、いつも以上に激しかったとかなんとか。

――数ヵ月後。

「え! おとーとがいもーとができたの?」

提督「ああ、だからお兄ちゃんになるんだぞ!」

電「そうなのです、だからお兄ちゃんらしくしっかりできるかな?」

「うーん、がんばる!」

提督「おう、頑張るんだぞ!」

提督「俺も、これから二児の父親として頑張らないとな」

提督「電。体には気をつけるんだぞ」

電「うん……ありがとう、なのです」

電「提督君……そして、子供に囲まれて。大変だけど、私は幸せなのです」

電「これからも、よろしくね」

提督「もちろんだ。こちらこそ、これからもよろしくな」

「んー? どうしたの?」

提督「ああ、これからも元気で優しい子に育ってくれよ。それが、俺達の願いだ」

「よくわからないけど、わかったー!」

最愛の妻。

元気な子供。

そして、電のお腹にいる二人目の子供。

正直、いろいろと大変なことはある。

それでも、俺達は今幸せだ。

提督「さあ、少し散歩しながら帰ろうか」

電「はい、なのです」

「はーい!」

大切な家族や、友人達がいるのだから。



――お終い。

というわけでこれにて完結です。
最初の方は非常にくだくだして、ご迷惑をお掛けしました。
けど、それ部分を除けばそれなりには書けたかなと思います。
レスしてくださった方、非常に励みになりました。ありがとうございます。
また、読んでくださった方にも感謝を。

楽しそうで賑やかな学園メンバー、そして電ちゃんとの純愛イチャラブを書けたので、個人的には満足です。
本当に日常的なバカな掛け合いや、純愛イチャラブものは書いていて楽しいですね。
実際うまく書けるかは別ですが。というか、綿密なストーリーが書けないというのもありますが。
(日常シーンが滑ってないか、実は不安。でも書いていて楽しい部分ではあります)

今までお付き合いくださり、ありがとうございました。
次回はどうしようか未定です。

同じようなノリの明るい鎮守府ものを書くか。
学園安価ものか(ただし安価参加してくださる方がいるか不安)
はたまた、オリジナルか。

この先、ちょっと時間的な余裕がなくなるかもしれませんので、書けていけるか不安な面もありますが。

ちょっとしたら、HTML依頼を出します。
もし、できることであれば、感想、意見、批評などをしてくださると、非常にありがたいです。

それでは、改めてありがとうございました。

乙でした。
第六駆逐隊の扱いが丁寧で、特に響がいいキャラしてたと思います。
次回作、期待しています。

完結乙です

>>493さん
乙ありがとうございます。
こんなの響じゃねえ! と言われそうな感じてましたが、そう言って頂けてありがたいです。

>>494-495さん
乙ありがとうございます。

完結お疲れ様!
実に平和で安心して楽しく見れる作品だった!

次回作が安価モノなら絶対参加します!!

完結乙!
お前ら末長く轟沈しやがれ!
提督はよく結婚まで禁欲できたなー

次回も艦これだったら嬉しい
作者様の嫁艦はやっぱり電?

>>497さん
ありがとうございます。
基本的に明るい平和な雰囲気な話が好きなんですよね。
楽しんで頂けて、うれしく思います。

>>498さん
乙ありがとうございます。
実は新婚で初夜というシチュエーションで書きたかっただけです。
ケッコンカッコカリしているのは電ちゃんだけですね。
電ちゃんがレベル118で、次が榛名さんと蒼龍さんの80とかなり離れた状態になってます(汗)

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