エレン「進撃のはるかさん!?」(72)
845年
人類は思い出した。
奴らに支配されていた恐怖を
鳥籠に囚われた屈辱を―――――――――――
はっあっるかっかっー――――――――――!!!!!!!!!!!!!!!
「な、何だあのはるかさんは!?」
「で、でかい!?60メートルはあるぞ!?」ザワザワザワザワ…
ドォー―――ン!!
「な、何だ!!」
「ば、馬鹿な!?壁を破られた……!?」
う、うわぁぁぁぁあ!!!!!!!
アルミン「な、何やってるのエレン!!早く逃げよう!!」
エレン「ダメだ!!あのはるかさんが飛んでいった先には家が!?」
ミカサ「!!?」
エレン「行くぞミカサ!!」ダッ!!
ミカサ「うん」ダッ!!
ズシン…ズシン…
アルミン「もうダメだ…
この町は無数のはるかさんによって占拠される!!」
はぁるかっかっー―――――――――っ
エレン「母さん!?」
ハルカッカッハルカッカッハルカッカッハルカッカッ
カルラ「う…、エレン……」
ハルカッカッハルカッカッハルカッカッハルカッカッ
エレン「大丈夫、母さん!?今瓦礫とはるかさんをどけるから!!」ググッ
エレン「ミカサ!!上のはるかさんと瓦礫をどけるぞ!!」
ミカサ「うん」ハルカッカッハルカッカッハルカッカッハルカッカッ
ミカサ「エレン、おばさん、ちょっと目を瞑ってて」
エレン「えっ」
ミカサ「………ふんっ!!」
グシッ
―――――――――――――――
ミカサ「これでよし」
はるかさん「はるかっか!!」バンッ!
エレン「……えっ、何やったんだ一体!?」
ミカサ「はるかさんを一つにしてみた」
エレン「」
エレン「と、とにかく、瓦礫をどけるぞ!!」
ミカサ「うん」
ズシン…ズシン…
カルラ「!!?……二人とも早く逃げて!!はるかさんが襲ってきたんだろ……」
エレン「俺だって早く逃げたいよ!!だから早くそこから出てくれよ!!」ググッ…
はるかさん「はるかっか!!」
カルラ「母さんはここから出られても足が潰されて走れない…。わかるでしょ…!」
エレン「俺が担いでいくよ!!」ググッ…
ズシン…ズシン…
カルラ「早くミカサと一緒に逃げなさい!!」
エレン「だったら早く出てくれよ!!」ググッ…
カルラ「いつもそんな事言って!!最後くらい言うこと聞いてよぉ!!!!」
はるかさん「はるかっか!!」
ハンネス「大丈夫か!!」
エレン「ハンネスさん!!」
カルラ「ハンネスさん……、お願い、二人を連れて逃げて!!」
エレン「!!?」
ハンネス「……バカ言ってもらっちゃ困るぜカルラ。このはるかさんをきっちりぶっ殺してー――――!!」ダッ!!
大きなはるかさん「はぁるかっかっー――――――!!!」ぬーん
ハンネス「………!!!!」ビクッ
ハンネス「…………」ガバッ
エレン「おい、何やってんだよ!?まだ、母さんが!?」
ハンネス「―――――っ!!」ダッ!!
カルラ「……そうよ、二人とも。生き抜いて……」
ズシン…ズシン…
カルラ「置いて行かないで…………」
ズシン!!ズシン!!
エレン「待てよ母さんが!?」
ガラガラ…
エレン「母さん!!」
グイッ…
エレン「かあさー――――――んっ!!」
ぱくっ
むにむにむに……
その日、人類ははるかさんの侵攻によって3分の1の領土を失った。
そして、多くの者がはるかさんにむにむにされ唾液まみれにされた……。
――――――
エレン「……あれから五年たった」
エレン「……人類は尊厳を取り戻しつつある」
エレン「……勝てるっ。次こそはるかさんに……!」
―――850年 トロスト区
ドォーンッ!!
ナック「なっ、何だ!?」
トーマス「あ、あれは……」
エレン「はるかさん……!!」ギリッ…
ヴぁい…ヴぁい…
ズン…ズン…
ミーナ「い、いけない!?扉を壊そうと!!」
とっても大きなはるかさん『はぁるかっかー―――!!』
エレン「うおおおおっ!!」ダッ!!
コニー「エレン!?」
エレン「よお…、五年ぶりだな…」ジリッ…
とっても大きなはるかさん『ヴぁい』
エレン「うおおおおっ!!」ダッ!!
とっても大きなはるかさん『はぁるかっかー―――!!』
ドォンッ!!
エレン「回転扉が!?」
とっても大きなはるかさん『かぁっかぁぁぁぁぁぁ!!』ブンッ
エレン「!?今度は固定砲を!!」
ぺちん ぺちん
エレン「でも手が届いていない!?」
エレン「さっき回転扉を狙ったのも偶然じゃない!!こいつには知性がある!!」
エレン「でも」
とっても大きなはるかさん『かぁっかぁぁぁぁあ!!』ぺちんぺちん
エレン「ちょっとバカだ」
エレン「のろい!!」ジャキン!!
とっても大きなはるかさん『かっ?』
エレン「いける!!」ダダダッ!!
ミーナ「エレン!!」
エレン「……そうだった。はるかさんを倒すには――――――」ホワンホワン……
―――
教師『え~、見ての通りはるかさんにはあらゆる武器が通じない』
はるかさん『かっか』
教師『どんな大砲だろうが斬撃でも傷をつける事は不可能だ』
ザワザワザワザワ…
エレン『じゃあ、はるかさんを駆逐する事は不可能なんですか!?』
教師『……今のところ、はるかさんを倒す手段は人類は持ち合わせてはいない』
エレン『そんな……』
ザワザワザワザワ…
教師『……しかし、一つだけ対抗手段がある』
教師『……大きなはるかさんは眉間を叩いてやるとはるかさんになる』
はるかさん『かっか』
教師『そして、はるかさんになったところを、アッカーマン訓練生』
ミカサ『はい』ガシッ
はるかさん『かっ?』
ミカサ『ふんっ!!』
しばらくお待ち下さいー―――――――――
教師『このように一つのはるかさんにまとめる事が出来る』
はるかさん『はるかっか!!』ジャンッ!!
教師『なお、この訓練は特別のものである。許可なく行ったり、はるかさんを持ち出せば死罪もありうる』
訓練生『はいっ』
教師『では次は――――――』
―――――――――
エレン「よし、回想終了!!」
エレン「行くぞ!!はるかさ――――――
あれっ?」
エレン「き、消えた!?はるかさんが!?」
エレン「そんな……」タッ
ミーナ「エレン、大丈夫!?」
エレン「あ、ああ…」
トーマス「……ところでさ、何であそこでベルハルトがしゃぶられてんだ?」チラッ
エレン「え?」
ナック「あいつってさ、おんなじ班だったっけ?」
コニー「知らね」
トーマス「そうだったようななかったような……」
ベルヘルト「んーっ!!んーっ!!」ジタバタジタバタ
ミーナ「と、とにかく助けないと!!」
エレン「……こうやって、バンジージャンプの要領で下に降りて、ベル卜ルトを引き上げるってのは?」
トーマス「……それで行くとして誰が飛ぶんだ?」
ナック「エレン」
コニー「エレンだな」
ミーナ「エレンかなぁ」
エレン「ちくしょう」
―――――――――
ベルトドット「た、助かったよ……」ベトベト…
ミーナ「大丈夫?」
ベルトナット「うん……」ベトベト…
コニー「つかさ、何であんなとこにいたんだ?」
ベルトビルド「はるかさんに落とされたんだよ!!」
コニー「つか、お前ってうちの班だったけ?」
ベルサイユ「今日はサムエルが病気だから臨時に加わったんじゃないか!!」
トーマス「そうだったっけ?」
ベルベット「くそう」
「何をやっている!!とっても大きなはるかさん出現時の作戦は既に開始されている!!」
トーマス「はっ!!」
「ここは我々が担当する!!お前らは本部にて指示を待て!!」
コニー「はっ!!先輩方のご健闘を!!」
ミーナ「……ところでさ、エレンは?」
エレン「」ムニムニムニムニ
ミーナ「壁下でしゃぶられてるぅぅぅぅぅう!!!?」
――――――
エレン「………う」
アルミン「エレン!?」
ミカサ「良かった、気がついて…」
エレン「……ここは?」
アルミン「補給所だよ」
エレン「補給所?」
アルミン「前線が破られて……」
エレン「そんな……」
エレン「そうだ、みんなは!?」
アルミン「……みんなは」
ナック「」チーン
トーマス「」チーン
ミーナ「」チーン
エレン「みんなー―――!!」
アルミン「……みんなはるかさんにしゃぶり尽くされて…」
エレン「なんて事だ、くそ!!」ドンッ!!
エレン「俺が、俺が不甲斐ないばかりに……」
ミカサ「エレン……」
エレン「くそ!!駆逐してやる!!一匹残らず!!」
アルミン「……エレン」
ミカサ「……エレン、はるかさんには憎しみで立ち向かっちゃだめ」
エレン「…ミカサ?」
ミカサ「はるかさんを愛し、慈しめば、きっと道は開ける」
はるかさん「かっか」
エレン「けどよ!!」
アルミン「……あ、あの、ミカサ?そのはるかさんはどこから……」
ミカサ「あそこから」
アルミン「あそこからって、ぁぁぁぁぁぁ、正面の扉が突破されてるうぅぅぅぅう!!!」
はるかさんたち『かっかかっかかっかかっか』ぞろぞろぞろぞろ
エレン「うわわわわわ、こっちからも来てる!!!」
はるかさんたち『かっか』
ジャン「うわわわわわ、なんじゃこ」
はるかさんたち『かっか』ムニムニムニムニ…
アルミン「ジャ、ジャンがやられたあぁぁぁぁぁぁ!!!」
ライナー「うおおおお!!」
はるかさんたち『かっかっかっかっ』ムニムニムニムニ…
エレン「ライナーまで!!」
アニ「うわやめ、そんなとこしゃぶるなあぁぁぁぁぁぁ///」
はるかさんたち『はるかっかー―――!!』ムニムニムニムニ…
アルミン「ア、アニまで……」
アルミン「どどどどうしようエレン!?」
エレン「どどどどうするったって!!」
ミカサ「ねえねえ、エレン」
エレン「何だよこんな時に!!」
ミカサ「ほら、街中はるかさんばっかり///」
はるかさんたち『はるかっかかっかかっかかっかかっか』うぞうぞうぞうぞ…
エレン「」
アルミン「」
アルミン「どどどどうしようエレン!?」
エレン「どどどどうするったって!!」
ミカサ「ねえねえ、エレン」
エレン「何だよこんな時に!!」
ミカサ「ほら、街中はるかさんばっかり///」
はるかさんたち『はるかっかかっかかっかかっかかっか』うぞうぞうぞうぞ…
エレン「」
アルミン「」
アルミン「あああああ、もうおしまいだあ、このままウォール・ローゼを突破されて人類は滅びるんだあああああぁぁぁぁぁぁ……」
エレン「き、気をしっかり持てアルミン!!こういう時は手のひらに人という字を書き込んで!!」
はるかさんたち『かっか?』くりん
アルミン「ひっ」ビクッ
はるかさんたち『はるかっかー―――!!』
エレン「ぎゃああああ!!」
アルミン「あああああぁぁぁぁぁぁ!!」
ミカサ「//////////」
――――――――――――
アルミン「こうして、はるかさんたちの手によってめでたく人類は滅ぼされましたとさ。
おしまい!!」
アルミン「うふふふふふ……」
エレン「あああああ、アルミン気をしっかり持てええぇぇ!!」
アルミン「おしまいだーもう人類はおしまいだー……」アハハハハハ…
エレン「しっかりしろおおおおお!!!!!」
「戻れ!!!」
ばしゅー――――――――――――――――――――――――――――――――――――んっ!!!!
はるかさん「かっかーっ」ちょこーん
エレン「……えっ」
アルミン「は、はるかさんが一匹だけに!?」
「申し訳ありません、この度はうちの子が迷惑をかけてしまって……」ペコペコ
エレン「は、はぁ……」
「あ、すいません。わたし、765プロの秋月律子と申します」
アルミン「は、はぁ……」
律子「そして、この子がみうらさんです」
みうらさん「あらー」
エレン「」
アルミン「」
律子「それでは手短で申し訳ありませんが、失礼させていただきます」ペコリ
アルミン「は、はぁ……」
律子「弁償等の請求は後日伺わせていただきますので……」
エレン「はぁ……」
律子「それでは失礼します。……どうしたの?」
はるかさん「かっか」
ミカサ「…………」グスッ
律子「……そっか」
律子「……その人に随分良くしてもらったのね」
はるかさん「かっか」
ミカサ「……寂しくないわけじゃない。でも、帰る所に帰らないと、ね……」
はるかさん「かっか」
ミカサ「でもね、さよならは言わない」
はるかさん「かっか」
ミカサ「……また会える日がくるからね」
はるかさん「かっか…」
律子「それでは、失礼しますっ」
はるかさん「かっかー―――!!」
ミカサ「……またね」
みうらさん「あらー―――」ばしゅ―――んっ
エレン「な、何だったんだ一体……」
アルミン「ねえ、見てよエレン!!街中からはるかさんがいなくなってる!!」
エレン「何!?」
アルミン「ついでに壁も!!」
エレン「」
こうして人類ははるかさんだとかの脅威から解放された
人類は勝ったのだー―――――――――
アルミン「……閉まらないね」
エレン「……ああ」
アルミン「……これからどうする、エレン?」
エレン「……そうだな、はるかさんもいなくなったんだ。どうせなら、外の世界を回ってみようぜ!!」
アルミン「!!」
エレン「いつか言ってたお前の夢をさ……」
アルミン「……うん!!」
ライナー「じゃあ、俺もその旅に付き合わせて貰おうかな?」
エレン「……良いのかよ、ライナー?」
ライナー「ああ、調査兵団よりもそっちの方が面白そうだしな」
ベルサイユ「当然、僕もついて行くからね?」
エレン「ヴィルベルベントまで…」
アニ「……あたしも行くよ」
エレン「え、お前憲兵団は?」
アニ「……あんたをホモ三人に任せられないからね」
ライナー「おいおい、誰がホモだって?」
アニ「……とりあえずあんた」
ライナー「」
ミカサ「……それじゃ、出発の日取りは何時にする?」
アニ「……何、あんたも行くの……」
ミカサ「……家族はいつも一緒にいるもの。夫婦となればなおさら」
アニ「はっ!!言ってろメンヘラ女!!」
ミカサ「……こす狡い女狐め……」
アルミン「まあまあ…」
エレン「それじゃ、旅の成功を願ってぱーっと行くか!!」
おーーっ!!
おしまい
ライナー「……ところで、ベルハルト」
ベルサーチ「何?ライナー」
ライナー「……俺のゆきぽになるのは治ってないんだけど……」
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