座敷童「久しぶりじゃの」 男「げっ!?」(20)

~正月~

爺「ぐぉぉぉ・・・」

男「じいちゃん、寝るならちゃんと布団で寝ろよ」ユサユサ

婆「いいからいいから、そのままにしときなさい」

男「いいのばあちゃん?」

婆「いいのよ。それより今日は移動で疲れたでしょう?お部屋にお布団しいてるから」

男「ありがと。それじゃあちょっと早いけどもう寝ちゃおうかな」

婆「はいはい。それじゃあお休みなさいね」

~寝室~

ガラガラガラ

男「・・・」

男(ばあちゃん・・・枕が二つ置かれてるのは早く彼女を作れという嫌味なのか?)

男「心に来るものがあるなぁ・・・」

パタパタパタパタ

男「ん?」

男(だれだ?ばあちゃんかな?)

婆「男!まだおきとるか?」

男「どうした婆ちゃん」

婆「夜這いじゃ!夜這いをしにきた!!」

男「は???」

婆「いざ!!尋常に勝負!!」ガバッ

男「婆に力で負ける訳……」

<は?ちょ!婆ちゃん強すぎ!!ちょ!止め!!ズボン脱がすな!!
<カパッ 入れ歯外して何 ズチュュョョョ ふおーーー!!
<クパァ ズブニュルルルゥゥゥ ノォォォーーー!!ミミズ千匹どころか1億匹ぃぃぃぃ!! ウニョンウニョン

爺「ハァ……ハァ……ワシの男が婆に寝取られ………うっ!!」シコシコ ピュッ


って訳で、座敷わらし好きだから支援

すまん、あげてもうた

「~♪」

男(和服を着た子供?)

男「こんな時間に…誰だ?」


ガラッ


男「…」

男「…いない?」


男「…見間違いかな。早く寝よ」



「…」

~翌日~
男「ごちそうさまでした」

婆「はいお粗末様。お茶は飲むかい?」

男「自分で淹れるよ」


爺「ばあさんの作った雑煮は格別だな」

婆「あらま、まだ食べてたのかい
去年餅が詰まりそうになったのだから
気を付けておくれ」


爺「分かった分かった」


男(初詣はなんだかんだで御神籤引けなかったな)


男(神社行くか。
たかが籤だけどこのままだと何かもやっとするし)


男「…あ、茶柱立ってる」

~神社~

ワイワイ ガヤガヤ

男「相変わらず多いな…昨日ほどじゃないけど」


男「御神籤は…と、あった。
100円を入れて……よし」


ガサガサ


男「今年の運勢は……良い結果でありますように」

ピラッ

男「…お」


男「お…おお 大吉だ!」

男「健康、仕事、学業……
どれも最高の結果が為せる…か」


男「今年は良い年を迎えられそうだな」


「当然じゃろう」


男「当然か
そう言われると心強い……っと?」


男(…今誰か…)


男「…」


男「気の…せいか?」

ギュッ

男「よし。くくり付けたし
帰ろうかな」

「男くん?」

男「うぇい?」

女「やっぱり男くんだ。
あけおめ!」

男「あけおめことよろ。
奇遇だな、参拝?」


女「うん
用事あって初詣には行けなかったの。
男くんも?」


男「いや、御神籤引きに来た」

女「くじ引くだけ?」

男「今年の運試しだから。
やっとかないと無性に気になると言うか…
初詣は家族と行ってきたよ」

女「そっかあ」

女「あれ
男くん顔付き変わった?」

男「そう?」


女「うん。なんか格好良くなった」

男「お、おう
ありがとう…?」

男(急に褒められたぞ…)


女「…そうだ。男くん時間ある
ちょっと買い物していかない?」


男「ん? 良いよ」


女「決まりね。っとごめん
先に参拝してかなきゃ。
少し待っててほしいけど、いい?」


男「分かった」



女「おまたせ! 行こっか」

男「何を買うんだ?」


女「うーん…色々。
ストーブとか、餅とか」


男「ああつまり荷物持ち」


女「え…あ、違うよ。
ストーブは後日に送って貰うから」


男「そう?」


女「うん。じゃあまずはあのお店から…

――
――


女「…どういうこと?」

男「わかんね」


女「行くお店の先々で1000様目のお客さんだとか、無料プレゼントだとか、福引きは全部一等とか金賞とか特賞だし」


男「ツキまくってるな…」


女「私はちょっと不安だよ、これだけ良いこと起きたんだから…あとは」


男「やめて想像したくない」


女「あはは、…ごめん。
家まで一緒に行くよ。
何だか…心配だから」


男「悪い…頼む」

~自宅~

男「ただいま」

婆「おかえりなさい。あら、そっちの子は」

女「こんにちは」

男「学校の知り合いだよ」

婆「そうだったのかい
女ちゃんだっけ?外は寒かったでしょう
あがっていきなさい」

女「え?」

男「ちょ、ばあちゃん」

婆「いいからいいから
この寒さの中で体が冷えたでしょう
ここで暖まってきなさい」

婆「それとも、このまま男は女ちゃんを外に放り出すのかい?」

男「いや、それは…女は用事とかはある?」

女「ないよ。
じゃあ…お言葉に甘えて、お邪魔します」

婆「はいはい。ゆっくりしてってね」

-
婆「はい暖かい甘酒どうぞ
これであったまりなさい」


女「あ。ありがとうございます」

婆「さて。あとは若い者同士に任せようかね。 婆は引っ込みますよ」


男「ばあちゃんだから違うって!」



男「悪いな、ばあちゃんちょっと強引で」
女「ううん。寒かったから嬉しいよ」

男「そう言って貰えると助かる。
…あ、けど放り出すとは考えてなかったぞ」


女「ふふ、分かってるよ」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom