凛「Magic Apple Roop」 (37)
花陽「凛ちゃんごめんっ!」
そう聞こえた瞬間。
大きく体制を崩し、ドシーンと尻餅を着いた。
今はライブ中。
体制を崩したかよちんに押され、私は突き飛ばされた。
海未「だ、大丈夫ですか!?」
凛「あいててっ。う、うん大丈夫・・・」
曲はまだ終わらない。
ざわざわしてるファン達。
この日のライブは残り二曲を残して、終わりになってしまった。
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凛「みんな本当にごめんなさい!」
にこ「もういいって、元気だしなさいよ。プロのアイドルだってこういう事もあるんだし」
ことり「そうだよ!また、つぎがんばろ!ね?」
穂乃果「うん!またファン達は来てくれるよ!だから二人共元気だして?」
花陽「ごめんなさい・・・本当にごめんなさい」
希「そんな自分を追い込まんと、ライブはこれが最後やないんやし」
凛「でも、凛達が・・・」
花陽「凛ちゃんは悪くないの!私が・・・私が凛ちゃんを押してしまったから!凛ちゃん本当にごめん!」
凛「かよちん・・・」
花陽「・・・私、もうアイドルやめるね」
希「・・・え?」
絵里「ちょっと待って。やめるって・・・」
真希「ダメに決まってるじゃない!みんなが言う通り失敗は誰にでもあるんだし・・・急に辞めるだなんて無責任すぎるわ!」
穂乃果「ま、真希ちゃん。言い過ぎだよ!」
真希「友達だから言ってるのよ!」
凛「か、かよちん。辞めるだなんてそんな事言わないで・・・凛、次はぜっーーーたい成功させるよ?だからかよちんもがんばろ?」
真希「そうよ。寂しくなるじゃない・・・」
花陽「ううん。私、前々から思ってたの。もうミューズは辞めるって私可愛くないしみんなに迷惑掛けてばっかりだし・・・みんなごめんなさいっ!」
凛「あっ・・・!かよちん!」
かよちんは泣きながら去って行った。
凛はどうしても、かよちんが昔から憧れていたアイドルをたった一度の失敗で辞めるだなんて信じたくなかった。
だけど、かよちんのあの目は本気だった。
本気でアイドルを辞める目だった。
どう引き止めていいか分からないまま追い掛けてはみたけど。
もうかよちんはいなくて、堪えていた涙が一気に溢れ出した。
『6月20日』
この日、かよちんは学校には来なかった。
凛「はぁ・・・」
真姫「来てないわね・・・」
凛「電話にも出ないし、ねぇ真姫ちゃん?本当にかよちん辞めるのかな!?」
真姫「だ、大丈夫よ。私達が頑張って引き止めましょう。それに・・・」
凛「?」
真姫「昨日、言い過ぎちゃったからちゃんと謝りたい」
凛「ううん。真姫ちゃんかよちん思いだなって思ったよ」
真姫「そ、そう?・・・そうかもね」
凛「うん!とりあえず今日かよちんの家に行ってみるよ!」
花陽「はぁはぁ・・・もぉー遅刻しそうだったぁ~」
凛「かよちん?」
花陽「あ、凛ちゃんと真姫ちゃんおはよー!今日ちょっと寝坊しちゃったー」
真姫「昨日とは随分変わって元気ね」
凛「何時ものかよちんにゃ!」
花陽「凛ちゃん昨日は大丈夫?お尻まだ痛い?」
凛「大丈夫にゃ!それよりもかよちん・・・昨日言ってた」
花陽「大丈夫だよ」
真姫「大丈夫なの?」
花陽「うん!凛ちゃん大丈夫だよ!だから元気だそ?」
凛「うん!元気だすにゃー!」
花陽「それにしてもよかったー」
真姫「そうね。遅刻しそうになるなんて珍しいわよね」
凛「おっと話はまた後でにゃ!授業が始まるにゃー!」
『6月20日12時』
凛「お昼ご飯にゃー!!!」
真姫「はしゃがないの」
凛「どこで食べる?階段で食べたいにゃー!」
真姫「そうね。雨も降りそうだし。そこにしましょ」
凛「レッツゴーにゃー!!!」
花陽「あ、凛ちゃん待って!」
凛「かよちんどうしたの?」
花陽「ケータイ。ケータイ貸して?私、充電が切れちゃってて」
真姫「あーそれで繋がらなかったのね」
凛「はい!かよちん!」
花陽「あ、ありがとう」
真姫「あら?花陽が触った途端に電話ね。穂乃果からだって」
花陽「私が出るね!昨日の事とかもあるし」
凛「あ、うん!わかったにゃー!」
花陽「あ、もしもし。花陽です。昨日?うん。大丈夫!凛ちゃんも元気いっぱいだよ!うん!」
凛「うわっとっと」
真姫「もーよそ見してたら危ないわよ」
凛「大丈夫にゃー!」
花陽「凛ちゃん?穂乃果ちゃんが変わってって!お弁当はここで座って食べよ?」
凛「うん!あ、もしもし?穂乃果ちゃん?うん!かよちん元気だして良かったにゃー!うん!その心配はもうないみたいだにゃー!うん!バイバイ!」
真姫「ふぅ。みんなやっぱり心配してたみたいね。でも、もう大丈夫そうで安心ね。ほんとに」
凛「うん!きっと今ご飯食べたらすごく美味しいと思う!だから真姫ちゃんとかよちんお弁当少しちょーだい!」
真姫「もーしょうがないわねぇ」
花陽「私はおにぎりあげるね!」
凛「わーい!あっりがとにゃー!」
『6月20日18時』
凛「えっ?今日の練習は中止?」
絵里「えぇっ!今日は中止!」
希「私が提案したんよ?」
にこ「まぁ、しょーがないわねー。ほら、特にそこの三人羽を伸ばして来なさい」
海未「えぇ、折角の練習中止。ゆっくり休んで下さいね?」
凛「にこちゃんはともかく・・・海未ちゃんまで!?」
にこ「ちょっとなによ!」
凛「なんでもないにゃー!」
穂乃果「私達は私達で遊ぶからしっかり気分転換して来なきゃダメだよ?」
花陽「うん!ありがとう!」
真姫「じゃあ。折角だしどっか行きましょか?」
凛「ハンバーガーショップがいいにゃー!」
・・・・・・
真姫「久しぶりに来たわね。ここ」
花陽「でもいつ来ても多いよね」
凛「おぉー!あっちの席が空いてるにゃー!」
真姫「じゃあ注文したらあそこね」
花陽「注文は私に任せて!」
真姫「そう?じゃあお願いするわね。私、コーヒーのホット」
凛「凛はチーズバーガーとコーラにゃー!」
花陽「うん!出来たら持ってくね!」
凛「お願いするにゃー!」
真姫「って言うか大丈夫なんでしょうね?」
花陽「もぉー大丈夫だよ!それぐらい覚えられるよ!」
真姫「じゃあ頼んだわよ!それじゃあ先に座ってましょ」
凛「うん!」
花陽「お待たせー。えーと私は照り焼きバーガーセットと・・・凛ちゃんはチーズバーガーとコーラ!真姫ちゃんは・・・きゃあっ!」
凛「冷たっ!」
真姫「あーぁぁ!もぅ、気を付けて運びなさいよー!」
花陽「ごめん・・・なさい・・・」
真姫「あ、ごめん。ちょっと強く言い過ぎちゃった」
花陽「ううん・・・大丈夫だよ!それよりもハンカチ!」
凛「お顔と制服がコーヒーとコーラ臭いにゃー」
花陽「凛ちゃん本当にごめんなさい!」
凛「ううん!大丈夫だよかよちん!」
花陽「ぐすっ・・・凛ちゃん本当にごめんなさい」
凛「だ、大丈夫だよ!かよちん!泣いちゃダメだよ!」
花陽「私、いつもこんなドジばかりで・・・」
真姫「花陽・・・とりあえず座りましょ?ね?背中さすってあげるから」
花陽「・・・うん」
凛「かよちん元気だして?かよちんが元気じゃないと凛も元気パワーが切れちゃうよ・・・」
真姫「そんなの・・・私もなんだから!」
凛「真姫ちゃんもなの?」
真姫「えっ!?・・・そ、そうよ」
花陽「二人共、ごめんなさい。私はもう大丈夫だから」
凛「ほんとにほんと?」
花陽「うん!それよりも凛ちゃん制服・・・」
凛「大丈夫だにゃ!」
真姫「シミになったら大変だし、早く帰らないとね」
花陽「うん、そうだよね・・・本当にごめんね」
凛「もーかよちんは悪くないにゃー」
・・・・・・
真姫「じゃあ、私はここで」
花陽「うん!また明日!」
凛「ばいにゃー!」
真姫「じゃあね。バイバイ」
凛「・・・なんか今日の真姫ちゃんいつもより優しかったにゃー」
花陽「うん、そうだね!」
凛「ねぇ、かよちん?」
花陽「どうしたの?」
凛「まだ、あの事で悩んでる?悩んでるなら凛が頑張って忘れさせてあげる!」
花陽「ううん。それは私もだよ。ねぇ凛ちゃん」
凛「なにー?」
花陽「ううん。靴紐解けてるよ?」
凛「わっ本当だ!あ、でも青信号だから渡ってから結ぶ!」
花陽「ダメだよ!転んだら危ないよ!」
凛「大丈夫だにゃ!」
花陽「ダメ!ちゃんと結ばないと!」
凛「もぉーわかったにゃー」
凛「よし!・・・あー!赤信号になってるにゃー。ここの信号長いんだよー!凛いっつも待ってるもーん!」
花陽「そうだね」
凛「かよちん?なんかやっぱり暗いにゃ・・・やっぱり昨日の事・・・」
花陽「凛ちゃん好き!」
凛「き、急にどうしたにゃー」
花陽「私、凛ちゃんの事、最高の親友と思ってる!!!」
凛「い、いきなり・・・照れるにゃー!」
花陽「だから、今から言う事は嘘じゃないよ。だから信じて欲しいの・・・」
凛「かよちん?なんで泣いて・・・」
花陽「凛ちゃんは靴紐を結ばなかったら車に轢かれて死んでた・・・凛ちゃん死んでた・・・私の目の前で・・・凛ちゃん・・・」
凛「か、かよちん・・・?」
今日はここまでにします
【小泉花陽】
私はタイムリープが出来る。
ある日、私はリンゴダイエットをしようと最寄りのスーパーでリンゴを大量購入した。
しかし、ダイエットは長く続かず冷蔵庫の中のリンゴは幾つか食べれられなくなっていて、私はお小遣いとリンゴを無駄使いしてしまった事にガッカリしていた。
お母さんから怒られながらもリンゴを捨てて行くと奥にまだ腐っていないリンゴが一つあった。
おかしいよね。
買ったリンゴは全部腐ってたのに、このリンゴだけ買った時のように光沢があってすごく美味しそう。
だから、私はリンゴ農園の人に謝りながらこのリンゴを一口食べた。
シャリシャリと健康的な音と甘酸っぱい味が口の中で広がって。
リンゴの匂いが鼻から抜ける。
あぁ、なんて美味しいんだろう。
食べる前に戻ってあの一口目をもっかい経験したい。
そう思っていたら、リンゴは元通りになっていた。
確かに、リンゴを食べたのに。
丁度この変に私の歯型がある筈なのに私が手に持っていたリンゴは元通りになっていた。
これが始めてのタイムリープ。
私はこのリンゴを食べると過去に遡れる事を知りすごい!と思った。
こんな体験。
こんな魔法のリンゴすごい!でしか表現できない。
私はいっぱいタイムリープした。
おにぎりを食べ終わったらタイムリープしてまた食べ。
ヨーグルトとかラーメンとか食べ終わったらタイムリープしてまた食べた。
いくら食べても太らないからやっぱりすごい!と思った。
不思議な話だけど本当の話。
不思議と言えばこのリンゴ食べて過去に遡ると元通りに戻るみたい。
だから、タイムリープは無制限に出来るからすごいすごいと思った。
みんなにも話したけど、誰も信じなかった。
真姫ちゃんにはリンゴがデロリアンになる訳ないって言われたけど私には意味が分からなかった。
凛ちゃんもかよちんそれはないにゃー!って言ってた。
だから、私は凛ちゃんにリンゴを食べさせてタイムリープをさせてあげようと思ったけどやめた。
私にも独占欲があって、もしこのリンゴを凛ちゃんに食べさせて他の人も他の人もってなったらもしかしてこのリンゴはどっかに行っちゃうかもしれない。
それが怖くて、私は話した事を冗談にした。
真姫ちゃんはやっぱりね!科学的にあり得ないって言ってたけど、私が考えたのはこれは科学とかじゃなくて魔法。
きっと神様の贈り物なんだと思う。
そして、数日が経ったある日。
私の運命は狂いだす。
ライブ中の事だった。
私は足がもつれて体制を崩し凛ちゃんを突き飛ばしてしまった。
頭が真っ白になって、自分がした事を理解するのに数秒。
海未ちゃんが大丈夫ですか?って凛ちゃんに声を掛けた。
私はハッも我に返り。
すぐに凛ちゃんごめん!そう言った。
ライブを見に来てくれた人もざわざわして、また頭が真っ白になりそしてごめんなさいって思いがその真っ白なページに隙間なく埋まった。
この日のライブは私のせいで後二曲を残して、終わりとなった。
私はもう自分で何回言ったか分からないぐらい謝った。
またみんなに迷惑をかけてしまうかもしれない。
ライブ中に、失敗しないと約束は出来ない。そんな自信がない。
だから、辞めよう。
そう思った。
その時、私の頭にある考えが思い浮かんだ。
タイムリープすればいいんだと。
だけど、今タイムリープしても私はまた同じ所で体制を崩すかもしれない。
そう考えてすぐにはしなかった。
明日、学校を休んで。
みっちり家で練習して、それからタイムリープをしよう。
だから、明日にしよう。
そして6月20日。
お母さんに我儘を言って学校を休ませて貰った。
そして、体制を崩した所を何回も鏡を見ながら納得するまで練習した。
そして、お昼がやって来た。
私は休憩中でお母さんが作ってくれたおにぎりを頬張っていた。
プルルルル。
誰かから電話だ。
今朝凛ちゃんからも電話があったけど、私は昨日凛ちゃんに本当に悪い事をしたと思ったから電話に出れなかった。
誰からだろう?
あ、絵里ちゃんからだ・・・。
・・・やっぱり無視しちゃいけないよね。
最初の一言はごめんなさいって言おうそう思いながら電話に出ると絵里ちゃんはもしもし!?の後に凛ちゃんが骨折した事を告げた。
凛ちゃんが・・・骨折?
絵里ちゃんは詳しく教えてくれた。
穂乃果ちゃんとの電話中に階段で足を踏み外して足首を骨折した。
凛ちゃんを助けなきゃ!
私はこの時始めて凛ちゃんの為に魔法のリンゴを使って朝にタイムリープした。
そして、凛ちゃんが穂乃果ちゃんからの電話を出ないように、私は凛ちゃんからケータイを借りて、凛ちゃんを何とか救う事が出来た。
それから、練習が中止になった放課後。
私と真姫ちゃんと凛ちゃんでハンバーガーを食べに行った。
私と凛ちゃんは席を決めて真姫ちゃんはハンバーガーと熱いコーヒーを運ぶ役割だった。
でも・・・真姫ちゃんは転倒しちゃって、凛ちゃんはコーヒーを顔に浴びた。
結果、凛ちゃんは大火傷を負ってしまった。
罪悪感で押し潰された真姫ちゃんは学校を辞め。
凛ちゃんは火傷を負った顔を見られたくない。
そう言い残して、家から一歩も外に出なくなった。
だから私はタイムリープして、私が注文をしに行きわざと間違えた。
こけてはしまったけど、アイスコーヒーを頼んだから制服が濡れるだけで済んだ。
花陽「そして、凛ちゃん。私が凛ちゃんの靴紐を解いてなきゃ。今ここで靴紐を結んでいなきゃ。死んでたんだよ」
凛「そんな・・・そんなの信じられないよ!」
花陽「信じてっ!もう、もう!凛ちゃんが死ぬ所なんて見たくないよ!凛ちゃんだけじゃない。
私がアイスコーヒーを頼んだせいで真姫ちゃんは夜ホットコーヒーが飲みたくなってコンビニに買いに行って通り魔に刺されて死ぬし!
明日はにこちゃんなんだよ!?今日練習が無くなったせいで練習がちょっと長引いて妹ちゃん達にご飯作らないと行けないから急いで帰って、車に轢かれて・・・その次は・・・ずっとなんだよ!一年間ずっと毎日誰かが死んで関係のない人も死んで・・・私はずっとリンゴでタイムリープを繰り返した・・・」
凛「かよちん・・・かよちん!何でもっと相談してくれなかったの?」
花陽「だって!前に話した時も凛ちゃんそれはないって言ってから!」
凛「かよちんこれからまた私やみんなを助けるの!?助けて助けて・・・私達の為に時間を使って・・・それからかよちんは・・・かよちんの時間はどうなるの?」
花陽「・・・」
凛「・・・考えてなかった?考えて・・・なかったの?」
花陽「うん・・・ちゃんと考えてるよ・・・ちゃんとだから私はもう一回あの日に飛んだ・・・でも、ダメだった。私がみんなと関わらなくなれば全て治まるって思ってた」
凛「だから辞めるって・・・あの時のかよちんはタイムリープしたかよちんだったの?」
花陽「うん・・・うん・・・」
凛「リンゴ・・・凛もリンゴ食べる!」
花陽「ダ、ダメだよ!」
凛「いいから!かよちんお願い!」
花陽「だって・・・凛ちゃんには同じ思い・・・」
凛「いいから!」
花陽「凛ちゃん・・・本当にごめんなさい・・・」
凛「・・・一回でいい。お願い・・・かよちん・・・私達ずっと一緒だったでしょ?ずっとずっーと一緒だったでしょ?何か思い出してよ。大切な思い出の中には絶対私がいるから!私の大切な思い出の中にはいつもかよちんがいる。だからお願い」
花陽「・・・凛ちゃん・・・うぅ・・・凛ちゃん」
凛「リンゴはバックの中に入ってるんだよね?・・・かよちん、今度は私がかよちんを助ける番だよ。じゃあまたね!」
確かにタイムリープしたと言う実感を感じながらも私は踊ってる。
知ってる。
かよちんは嘘をついてた。
罪悪感を感じている事も知ってる。
この日、かよちんが私を倒したこの日。
かよちんはわざと私を突き飛ばした。
それはきっと、今後一切私達に関わりを持たない切っ掛けを作ろうとしたから。
だから、かよちんの話しにはウソが混じっていた。
私はこの日の事をちゃんと覚えている。
かよちんは海未ちゃんが大丈夫ですか?って言った後に私に謝った。
だけど、私はちゃんと覚えてる。
あの日かよちんは私を突き飛ばす前に謝った。
そう、この日なんだよ。
この日なんだよかよちん。
本当はこのライブは成功してたんでしょ?
でも、過去の色んなかよちんの一人が私達を救う一つの手段として私達との関係を無くす為に私を突き飛ばしたんでしょ?
だからかよちんは足がもつれて私を突き飛ばしたなんて嘘ついたんでしょ?
そんなの酷いよかよちん。
私を突き飛ばしたのいいの。
だけど、私達を救う為に大好きなアイドルを辞めちゃうなんて・・・大好きなみんなとの関係を無くすなんて・・・。
花陽「凛ちゃんごめんっ!」
だから私は振り返ってかよちんを強く抱き締めた。
そんな事、凛が絶対させない。
凛「凛もかよちんが好き!皆さん私はかよちんの事がだいすきにゃーー!!!!!!!」
絵里「な、何してるの!?」
凛「演出にゃ!」
花陽「り、凛ちゃん!?」
凛「かよちんが好きな人声出すにゃーーー!!!」
にこ「ちょ、ちょっと!?ライブ中よ?」
希「見守ってあげんといかんよ?今日だけ私達は二人の引き立て役にならな?」
にこ「な、なにそれ?こんなの予定にないわよ!」
凄い歓声。
形はどうあれ、このライブを成功させればいいんだ。
これを、サプライズにすればいいんだ。
凛「よーし!あと二曲!張り切っていくにゃー!」
海未「どういう事ですか!?」
凛「ご、ごめんなさい・・・」
花陽「・・・・・・」
ことり「まぁまぁ海未ちゃん結果的には良かったんだし・・・」
海未「よくありません!!!みんなびっくりしたんですよ!?」
穂乃果「まぁ確かにびっくりしたけどーあれはあれでいいよね!ライブ中に突然愛を語り合う・・・うーーーんロマンチックだよねー!」
絵里「まぁそうだけど・・・二人はしっかり反省しなきゃダメよ?」
凛「はい・・・ごめんなさい!」
花陽「・・・ごめんなさい」
海未「明日はきっちり練習ですね!」
凛「うん!凛、頑張るにゃー!・・・あ、ちょっとかよちんとお話してきていいかな?」
希「ええよ。話したい事が山程あるみたいやね」
凛「うん!かよちん?行こ?」
花陽「え・・・う、うん」
凛「かよちん。リンゴちょーだい」
花陽「え、えぇ?リンゴなんて持ってきて無いよ!?」
凛「カバンの中に入ってるでしょ?早く早く!」
花陽「こ、これはダメなの!」
凛「もう大丈夫だよ。もう大丈夫。かよちん頑張ったよ。ありがとうかよちん」
花陽「ど、どうしたの?」
凛「かよちん。もう大丈夫。明日からは普通の日常だよ。何も起こらない。凛は骨折するけど、大丈夫。だからリンゴ捨てようよ」
花陽「凛ちゃん・・・凛ちゃん・・・」
凛は泣きそうになってるかよちんを思いっきり抱き締めた。
凛「かよちん大丈夫だから大丈夫。もう大丈夫だよ」
花陽「・・・・・・うん、うん!」
凛「かよちん・・・愛してる・・・にゃー!」
そして私達はキスをした。
おわり
ありがとうございました
このSSまとめへのコメント
正直最後のキスはなくてもよかったがいい感じです他