穂乃果「梅雨だねー」ことり「うん」 (36)

ザー ザー

穂乃果「梅雨かー……」

ことり「どうしたの?」

穂乃果「……」ガバッ

ことり「穂乃果ちゃん?」

穂乃果「晴れろーっ!!」

ことり「わっ」

穂乃果「雨あがれーっ!!!」


ザー ザー


穂乃果「はぁ……」

ことり「さ、さすがに無理だよ」

穂乃果「だよね~……」

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ことり「穂乃果ちゃん、おうちのお手伝いはいいの?」

穂乃果「今日は雪穂が手伝ってるよ。この雨だからあんまりお客さんも来なくて」ゴロゴロ

ことり「そっか……」

穂乃果「昔は雨が降っても外で遊んでた気がするなぁ」

ことり「海未ちゃんと私が止めたのに、走って転んじゃったりしたよね」

穂乃果「そんなこともあったねー。いやー、あの頃は若かった……」

ことり「穂乃果ちゃん、お年寄りみたいだよ?」

穂乃果「おっと、いけない。そう!私はピチピチの女子高生!!」

ことり「ピ、ピチピチって表現もちょっと古臭いような……」

ことり「私は雨の日も嫌いじゃないよ?室内でできることだってたくさんあるし」

穂乃果「確かにそうだけどー。なんというか、体が疼くの!」バタバタ

ことり「穂乃果ちゃんは子供のときから外で遊ぶことのほうが多かったもんね」

穂乃果「あんまり女の子っぽくないよねぇ……」

ことり「そんなことないよ!穂乃果ちゃん、すっごく女の子っぽいよ!」

穂乃果「例えば?」

ことり「た、例えば……こ、声?」

穂乃果「……バカにしてる?」ジー

ことり「そ、それだけじゃないよ!後は…………体つき、とか」

穂乃果「海未ちゃんならともかく、ことりちゃんに言われると褒められてる気がしない!!」

ことり「なんで!?」

穂乃果「でも、ことりちゃんみたいにお菓子作りとかしたほうが将来役立つかもしれない!」

ことり「どういうこと?」

穂乃果「だって、自給自足できるようになるじゃん!!それに一応和菓子屋の娘だし」

ことり「な、なるほど」

穂乃果「というわけで、今度教えて!」

ことり「別にいいけど……ちょっと寂しいな」

穂乃果「へ?どうして?」

ことり「だって穂乃果ちゃんが自分でお菓子作るようになったら、私の作ったお菓子食べてくれなくなっちゃうかも……」シュン

穂乃果「……お菓子作りは、やっぱりいいや」

ことり「え?」

穂乃果「だから、ことりちゃん。これからもいっぱいお菓子作ってね?」

ことり「う、うん!」

穂乃果「他に室内でする女の子っぽいこと……」

ことり「編み物とか?」

穂乃果「編み物!衣装作りにも使えるし、いいかも!」

ことり「編み物なら、私もできるから教えてあげられるよ?」

穂乃果「ぬいぐるみとか作れるようになる?」

ことり「できるよ。ちょっと待ってて……えっと」ガソゴソ

ことり「はい、まだ作りかけだけど」

穂乃果「わっ!これμ’sの皆のぬいぐるみ!?」

ことり「完成したら部室に飾ろうかなと思って」

穂乃果「すごい!皆かわいいよ!」

ことり「他にも練習で作った動物のぬいぐるみとか……」ガサゴソ

穂乃果「ことりちゃん……恐ろしい子ッ!」

穂乃果「あれ?なんか私そっくりのぬいぐるみだけ数がすごいんだけど……」

ことり「そ、それは……練習の成果なの!」

穂乃果「練習の成果?」

ことり「そ、そう!ぬいぐるみ作りを始めた頃から時々作るようにしてるの!見比べれば、どれだけ上達したかわかるでしょ?」

穂乃果「へー、そうだったんだ」

ことり「ほっ……」

穂乃果「でもなんで私がモデルなの?」

ことり「そ、それは……」

穂乃果「それは?」

ことり「…………なんとなく」

穂乃果「なんとなくか~」

穂乃果「他にもいっぱいあるんだね」

ことり「今まで作ったの全部だからねぇ」

穂乃果「あっ、このぬいぐるみ可愛いね!私とことりちゃんのぬいぐるみが手繋いでる!」

ことり「……もしよかったら、それ、穂乃果ちゃんがもらってくれる?」

穂乃果「え!?もらっていいの!?」

ことり「うん、プレゼントさせて。そのぬいぐるみも、穂乃果ちゃんに大事にしてもらうほうが嬉しいと思うの」

穂乃果「やったー!雪穂と海未ちゃんにも自慢しちゃお~」

ことり「あはは、そうしてくれると嬉しいな」

穂乃果「やっぱり私に裁縫は無理そうだ!」

ことり「あとは……料理とかどう?」

穂乃果「お菓子作りと被ってない?」

ことり「そ、そうかもしれないけど、かなり役に立つ趣味だと思うよ?」

穂乃果「ううむ、確かに」

ことり「将来お嫁にいくときとか、アピールポイントになるし」

穂乃果「……ことりちゃんって料理できる?」

ことり「まあまあかな。今勉強してるんだ」

穂乃果「じゃあ私はいいや」

ことり「えっ、どうして?」

穂乃果「ことりちゃんをお嫁にもらうから!」

ことり「……そ、それなら料理はしなくていいね///」

穂乃果「女の子っぽいことは、とりあえず保留!」

ことり「あはは……。あ、外がすごい……」

穂乃果「雨の勢い、だいぶ強まってきたね」

ことり「夜までに止めばいいんだけど……」

穂乃果「止まなかったらこの土砂降りの中帰らなきゃいけなくなるじゃん!?」

ことり「収まるまでいていいよ?」

穂乃果「夜になっても止まなかったら?」

ことり「うーん、泊まってく?」

穂乃果「いいの?」

ことり「いいよ」

穂乃果「じゃあ止まなかったら、このことりちゃんのベッドで寝れるのか!」ボフッ

ことり「ふ、二人で寝るの?」

穂乃果「だめ?」

ことり「……ううん、ダメじゃない」

穂乃果「…………」

ことり「穂乃果ちゃん?」

穂乃果「……すー……はー」

ことり「ち、ちょっと!?穂乃果ちゃん!?」

穂乃果「このベッド、ことりちゃんのいい匂いがする~」ゴロゴロ

ことり「は、恥ずかしいからやめて……///」

穂乃果「『ことりちゃんの香り』って売ってないかなぁ、私買うのに」ゴロゴロ

ことり「ほ、穂乃果ちゃん、いい加減ベッドから離れて……///」

穂乃果「あっ、でも他の人には買われたくないからやっぱりダメだ」ゴロゴロ

穂乃果「ことりちゃん!絶対に売っちゃダメだからね!」

ことり「言われなくてもそんなことしないよぉ!!」

穂乃果「結局ことりちゃんも一緒にゴロゴロするんだ?」

ことり「だって穂乃果ちゃんがずっとベッドから離れないから……」

穂乃果「むふふ、でもこれで生ことりちゃんを堪能できる!」ガバッ

ことり「きゃっ///」

穂乃果「髪の匂いだって嗅げちゃうし」スンスン

ことり「穂乃果ちゃ」

穂乃果「谷間にだって顔を突っ込めちゃう……」

ことり「穂乃果ちゃん!!!」

穂乃果「うひゃあ!?」

穂乃果「ま、まさかことりちゃんに逆襲されるなんて……」

ことり「穂乃果ちゃんがあんまり調子に乗るからだよっ!」

穂乃果「ごめんなさ~い……」

ことり「まったく……」

穂乃果「ことりちゃん、嫌だった?」

ことり「い、嫌ではなかったけど……」

穂乃果「……」

ことり「でも嫌じゃなければ何をされてもいいってわけじゃ……穂乃果ちゃん、どうしたの?」

穂乃果「いや……」

ことり「?」

穂乃果「こうして下から、馬乗りになってることりちゃんを見上げると……」

ことり「見上げると?」

穂乃果「……すっごくえっちだね」

ことり「……っ//////」

穂乃果「ことりちゃ~ん、機嫌直してよ~」

ことり「……穂乃果ちゃんなんか知らないもん」

穂乃果「そんなこと言わないでー!」

ことり「……」

穂乃果「……お菓子あげる」

ことり「……」

穂乃果「今ならジュース付き!」

ことり「……」

穂乃果「…………私がなんでも言うことを聞く」

ことり「!」ピクッ

穂乃果「あ、ごめん、やっぱりそれはなし」

ことり「……」シュン

穂乃果(かわいい)

穂乃果「……」

ことり「……」

穂乃果「……私、ことりちゃんがいないと生きていけないの」

ことり「え……?」

穂乃果「ことりちゃん成分をたくさん摂取しないと息もできなくなっちゃうの」

ことり「そ、そんなこと言ったって」

穂乃果「ことりちゃんといっぱい触れ合えるのが嬉しくて、ついはしゃいじゃったんだ……ごめんね、ことりちゃん」

ことり「穂乃果ちゃん……」

穂乃果「ことりちゃぁん」ウルウル

ことり「……私こそごめんね?ちょっと大人気なかった。別に怒ってないから泣かないで」ギュッ

穂乃果「ことりちゃん!」ギュッ

ことり「穂乃果ちゃん///」

穂乃果「……最初なんの話してたんだっけ」

ことり「梅雨と……女の子っぽいことの話かな」

穂乃果「ことりちゃんとの会話は風船みたいだね」

ことり「風船?」

穂乃果「いっぱいいっぱい膨らむの」

ことり「でも風船だと、最後に割れちゃうんじゃない?」

穂乃果「あっ……」

ことり「……」

穂乃果「…………なんの話してたんだっけ」

ことり「穂乃果ちゃん……」

ことり「穂乃果ちゃん、さっきの女の子っぽいことの話だけど」

穂乃果「うん」

ことり「μ’sの皆の中で、女の子っぽい子の真似をするとか」

穂乃果「……ことりちゃんじゃない?」

ことり「わ、私以外で!」

穂乃果「性格が女の子っぽいのは……花陽ちゃん?でも性格かぁ……」

ことり「性格を真似するのは難しいかもね」

穂乃果「後は……絵里ちゃん」

ことり「絵里ちゃん?確かにアクセサリー作ったりするのはいいかも」

穂乃果「そうじゃなくて」

ことり「え?」

穂乃果「おっぱい、もといスタイル」

ことり「……身体的特徴は真似できないよ」

穂乃果「……」

ことり「……」

穂乃果「やっぱり女の子の魅力っていうと胸だと思うんだよね」

ことり「他にもいっぱいあると思うけど……」

穂乃果「……胸ってどうすれば大きくなるんだろう」

ことり「牛乳を飲むとか?」

穂乃果「私、揉んでもらうと大きくなるって聞いたことがある」

ことり「え……?」

穂乃果「というわけで、ことりちゃん。はい」ギュッ

ことり「えっ!?」

穂乃果「さぁ、ことりちゃん!」

ことり「ほ、本当にするの?」

穂乃果「あ、この体勢だと難しいもんね」

ことり「そういうことじゃなくて」

穂乃果「よいしょっと。はい、こうやって背中をことりちゃんに預けるように座れば触りやすいでしょ?」

ことり「ほ、穂乃果ちゃあん……」

穂乃果「お願い、ことりちゃん。私のために、どうか!」

ことり「わ、わかった///」

ことり「えっと……」サワッ

穂乃果「んっ……」

ことり「こう……?」モミッ

穂乃果「あ……///」

ことり「……はぁ…………はぁ……」モミモミ

穂乃果「こ、ことりちゃん?なんか手つきが……んっ///」

ことり「穂乃果ちゃん……///」モミモミモミモミ……

穂乃果「ことりちゃん//////」

ことり「……あれ?何か……」コリッ

穂乃果「えっ、あ、そこ触っちゃ……やんっ//////」

ことり「穂乃果ちゃん……触られて興奮しちゃったの?」モミモミ

穂乃果「あんっ、ち、ちょっとストップ……///」

ことり「穂乃果ちゃん可愛い……穂乃果ちゃん……//////」モミモミ

穂乃果「あっ……///ことりちゃんダメ……」


……

…………

……………………………………


ザー ザー

穂乃果「やめて、って言ったのに」

ことり「ご、ごめんなさい」

穂乃果「なんでやめてくれなかったの?」

ことり「……私に触られて感じちゃう穂乃果ちゃんが可愛くて」

穂乃果「ひどいよ」

ことり「で、でも元々は穂乃果ちゃんが誘ってきたから……というか穂乃果ちゃんのほうが私に恥ずかしいことを」

穂乃果「……」ジーッ

ことり「……ごめんなさい」

穂乃果「許してほしい?」

ことり「うん……」

穂乃果「じゃあ、許す」

ことり「えっ?」

穂乃果「私、ことりちゃんのことが大好きだから。特別に許してあげる」

ことり「穂乃果ちゃん……!」

穂乃果「その代わり」

ことり「……な、何?」

穂乃果「ことりちゃんのせいで、その、変な気分になっちゃったんだから…………」モジモジ

穂乃果「責任、取って//////」

ことり「あ…………うん!!」


「最初、何の話してたんだっけ?」

「雨あがらないかな、って話だったと思うよ」

「そっかぁ……ねぇ、ことりちゃん?」

「なあに、穂乃果ちゃん」

「梅雨も、悪くないね」

「……そうだね」





雨は止みましたが、穂乃果は結局泊まっていきましたとさ。



おしまい

今日は「ロマンスの日(本当に大切な人と極上の1日を過ごす日)」らしいですよ。

ことほのもっと増えてほしいです。



読んでくださった方、ありがとうございました。

書きたいネタがあったんですが登場人物がまだ決まってないので安価します

μ'sの中から2人選んでください
次レス採用

ほのうみ了解です

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