小鳥「どうしたんですか? 今ライブ会場にいますよね?」
P「それです。竜宮小町についてなんですか」
小鳥「彼女たちが何か?」
P「一言で言うと、まずい、です」
小鳥「プロデューサー!?どうしたんですか一体?」
P「こっからはほかのアイドルたちにも聞いてほしい。スピーカーモードに切り替えてください」
小鳥「あっはいはい」カチッ
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P「やばいぞこれは…。衣装が…ステージ衣装がないんです…」
小鳥「えぇえええ!」
アイドル一同「ええええぇ!」
雪歩「確かプロデューサーさんたちがいるライブって…」
真「最近できたアイドル日本一を決める大会だよ。芸能界のお偉いさん方も見に来る…」
P「どうやら衣装のトランクを忘れたみたいです…昨日バタバタしてたからなぁ…」
亜美「ねーねー、もう私服ででちゃえば? ふるさと村も大丈夫だったしょー!」
春香「あんなド田舎ライブとは違うんだよ。そんなことしたら竜宮小町どころか765プロの評判まで…」
P「それでですね…残ってるアイドルに届けさせてほしいんです。誰がいますか?」
小鳥「えっと…」
…
…
小鳥「竜宮以外は全員いますけど…」
P「じゃあ…一番力がある貴音」
貴音「わたくしですか?」
P「だけじゃ心配だから…響と…」
響「自分と?」
P「美希、お願いできるか?」
美希「」サッ
美希「うん。お安い御用だよハニー!」
律子「しっかり頼むわよ」
美希「わっ! そっか律子…さんもいたんだよね」
律子「美希…音無さんに代わって頂戴。ルートを説明するわ。あんたたちじゃ理解できるか心配だから」
美希「ひっどーい!美希ならわかるのっ!」
律子「いいから代わりなさい!」
小鳥「えっと…列車にのって三つめの駅で降りて頂戴。律子さんが待っているはずだから」アタフタ
美希「えーハニーじゃないのー?」
響「美希、そんなこと行ってる場合じゃないぞ」
貴音「トランクとはあれですね」スッ
小鳥「あと二時間で出番らしいから急いでね」アタフタ
美希「小鳥、帰った来たら何かおごってなの」
小鳥「はいはい…とにかく早く行って行って」
響「なんくるないさー」
小鳥(……大丈夫かしら…不安だわ…まあ列車に乗るだけだし…)
貴音「では急ぎましょう。駅へ向かえばいいのですね?」
美希「貴音~おぶって~」
響「さっきの元気はどこいったんだ!」
貴音「自分の足で歩いてください美希」スタスタ
美希「もうっ!」
「あっ!貴音ちゃん!ちょうどいいところに!」
貴音「!?」
貴音「あなたは…らぁめん屋のご主人。どうも」
店主「いやー!偶然に感謝だね。貴音ちゃんちょっとうちでラーメン食べてかない?」
貴音「わ…わたくしたちは…」
美希(誘惑に負けちゃだめなのっ)
貴音「わたくしたちはちょっと行くところがありますから…」
店主「そんなこと言わずにさー、料金はタダにしとくから」
貴音「……ですから…わたくしたちは…」
店主「新作のラーメンができたんだよー!ぜひとも貴音ちゃんに試食してほしいんだよなあ」
貴音「むっ…」
店主「しかも二種類あるんだ。どっちがおいしいか判定してくれよ」
貴音「…」
貴音「響、美希…私は急用ができました。トランクは二人で届けてください」スタスタ
響「ふうん。なら仕方ないさー。美希急ぐぞ」
美希「ちがーーーう! 貴音ラーメン食べにいくつもりなのっ! 響はもっと人を疑うのっ!」
響「えぇ!そうなのか!?」
美希「早く止めるのっ!早く!」
響「たかねーー! 待てー!止まるさー!」
響「貴音、自分たちはトランクを」
貴音「ラーメンを食べてからでも遅くはありません」
響「そ、そうなのか?」
美希「だめーなのー! 貴音大食いだけど早食いは無理なの」
響「貴音ー!サータアンダーギーあげるからー」
貴音「」スタスタ
響「無視されたさー」
美希(毒には毒を。ラーメンにはラーメンなのっ)
美希「たかねー、さっきハニーから電話があって無事に時間内に届ければ残り時間に応じたラーメンの量食べさせてくれれるらしいのっ」
貴音「まことですか?」ギロリッ
美希「う、うんほんとなの」コワッ
貴音「行きましょう美希、響」クルッ
美希(やったーなの)
貴音(貴音、変わり身早すぎるぞ……)
貴音「えっと…駅、あそこですね」
「もし」
貴音「!?」
おばあちゃん「○○タワーへ行きたいんじゃがどうすればいいかの?」
貴音「知りません。さあ美希、響、行きましょう」スタスタ
響「たかねー!冷たすぎだぞ!ちゃんと教えてあげなきゃ」
貴音「本当に知らないのです」
響「仕方ないなー。自分が案内するぞー」
おばあちゃん「ありがとうございます」
おばあちゃん「ありがとう。本当にありがとう」ペコペコ
響「気をつけるさー!」
美希「案内したら駅が随分遠ざかったの」
貴音「まだまだ遅れは取り戻せます。行きましょう」
スタスタ
「ちょいとお姉さんたち」
貴音「!?」
「今エステの無料キャンペーンをおこなっているんですがちょっとお時間いただけますか?」
貴音「嫌です。さあ行きましょう」
美希「む…美希知ってるの…おじさんって」
「はい?」
美希「キャッチセールスって言うんでしょ。美希騙されないよ」
「なっ!誰がっ!」
美希「無料をアピールしてきたらキャッチだって先生いってたの」
美希「おじさん真っ先に無料って言ってたからキャッチだってピンときたの」
美希「キャッチセールh」
おじさん「だーうるさいうるさい!そうだよキャッチだよ!わかったからあっちいけクソガキが!」
美希「ふーんだ」スタスタ
警察「ちょっとあなた今の話は…」
おじさん「!?」
響「行くとこ行くとこ声かけられて邪魔されるぞー」
美希「ねーもうタクシーで直接言っちゃうの!」
響「おーそれがいいさー」
…
…
運転手「で、どちらまで?」
…
…
響「えっと…」
美希「どこなの?」
貴音「知りません」
響「うぎゃー!なんで誰も知らないんだー」
貴音「小鳥嬢に聞いてみてはどうでしょうか?」
美希「あっ、いい考えなのっ!響、お願い」
響「あ、自分今携帯持ってないぞ。美希にお願いするさー」
美希「……美希ももってないの…」
…
…
響「うぎゃー!」
貴音「とりあえず駅までお願いします」
運転手「はいよっ」
ブォォォオオン!
貴音「これでなんとか駅まで行けます…」
美希「大丈夫かなー、あと一時間ちょっとなの」
響「なんくるないさー!」
駅~
貴音「たしか三つ目の駅で降りればよかったのですね?」
美希「あとは楽勝なのー」
響「あ、この列車だぞ!」
マモナクハッシャシマス
響「美希、貴音早く早く」
貴音「ふうむ、結構空いてますね」
美希「美希、ちょっと眠るの」AFUUUUU
響「仕方ないなー」
響「自分らも座るさー貴音」
貴音「そうですね」
クックックッ…スイッチガハイッタシュンカン
コノレッシャハコッパミジンサ…
コッパ!? ロクジュウシ!
ソレヲイウナラハッパロクジュウシダロ…
チッ…ガキガオドカシヤガッテ…
響「美希~二駅目すぎたぞーもうつくぞー」
美希「」スヤスヤ
貴音「いざとなったら私が担いでいきましょう」
…
…
ひかり「あらあんたたち765プロじゃない?」
貴音「!?」
貴音「あなたは……」
貴音「誰ですか?」
ひかり「」ズテーッ
ひかり「覚えてないのっ!? 新幹少女のひかりよ!」
響「あー」
ひかり「ふん。運動会の時はよくやってくれたわね」
響「わるいけどあとにしてさー。自分たち急いでるからー」
ひかり「んっ? これは?」サッ
貴音「あっ!」
貴音「返すのです」
ひかり「ん? このトランクがそんなに大事かな?」
貴音「もうすぐ私たちはおりますから」
ひかり「あっいいこと聞いちゃった!このまま持っていればあんたたち乗り過ごしってわけ?」
響「貴音、自分に任せるさー。こうなったら力ずくだぞ」
ひかり「ふうん。やっと乗り気になったわね」
響「」シュバッ
ひかり「」ヒョイ ブオッ
響「」サッ
ひかり「やるじゃない」
響「そっちこそ。トランク持ってそんなに動けるさー。やっ!」ビシュ
ひかり「と」ヒョイ
響「」ガシッ!
ひかり「!?」
響「勝負あったぞ。さあトランクを渡すぞ」グイグイッ
ひかり「離すもんですか……」
マモナクモクテキチ……
響「うぎゃー!もうすぐさー!」
貴音「響、さがってください」
響「え?」
ひかり「ふうん。どうする気? もう降りられないわね」
貴音「いいえ。こうすれば」ヒョイ
ひかり「わわわっ!何すんの!下ろしなさい!」
貴音「トランクを渡してくれるなら」
ひかり「それは…いやよ!」
オイオイナンダ? オンナノコガタタカッテル
貴音「仕方ありません。響、美希を頼みますよ」
響「あ、うん」
ギャーギャー オロセー
プシュー
美希「あーよく寝たのー!」
律子「よく…寝た…ですってぇ?」
美希「!? 律子…さん。ハニーじゃなかったの?」
律子「プロデューサーは会場よ。それよりも美希、あんた私が心配して待ってる間ぐーすかぐーすかと寝ていたわけ?」
美希「ま、間に合ったからオッケーなの!」
律子「間に合ってないわよ!」
響「ええ?」
律子「‥ま、ギリギリセーフってとこね」
律子「貴音もありがt‥あら新幹少女の…どうしてここに?」
ひかり「なんでもありません! 覚えてなさいよナムコプロ!」スタスタ
律子「変な子…って私も行かなきゃ! わるいけど行くねっ!」
…
…
…
貴音「…何か忘れているきが…」
美希「気のせいなのっ」
響「そうだぞ。ラーメンなんて食べる予定ないさー」
美希「でもせっかくだし…美希的にはちょっと遊んでいきたいって思うな」
響「自分もだぞー」
貴音「ではラーメンでも食べにいきますか」
響「それは後でいいぞ」
お わ り
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