男「いつでもできると思っているからだ」
幼馴染「へー、男はそう思ってるの?そう思ってるからやらないんだね?」
男「俺はやってもできない子だからいいの」
幼馴染「その割には、会長さんに熱心に勧誘されていなかった?」
男「たまたまだ」
幼馴染「へー?たまたまで勧誘されちゃうんだ!会長さんに『私の隣にいてくれないか!』
って言われちゃうぐらいなのに」
男「別にそこは関係ないだろ・・・てか、断ったんだから別にいいじゃないか」
幼馴染「よくない!あんな、告白みたいなこと言われておいて・・・」
男「あくまで生徒会の話だろ?そんなおおげさな」
幼馴染「そーやっていつもやる気のない感じであしらうのやめてよ!寂しいでしょ!」
男「そんなこと言ったって、それがおれのスタンスだし」
幼馴染「ん~~~!もう知らない!」ダッダッダッ
男「あ、おい!なんで怒ってんだよ」
男「(そういや、なんであいつ、いつも俺といるの?友達いないの?)」
男「てな、ことがあった。幼馴染友達いねぇの?」
友「お前もバッサリきくよな、そんなことはないだろ」
友「幼馴染ちゃんかわいいし、人当たりもいいし、嫌われる要素ないだろ」
男「ふーん」
友「ふーんって・・・興味ないなら聞くなよ・・・」
男「興味はあったけど、そこまで湧く話でもない」
友「なんだそれ、まぁ、いいけどよ」
「男ー、先生が呼んでるぞー」
友「何をやらかしたの?」
男「おかしいな、ばれないようにやったはずだが・・・」
友「心当たりあるのかよ」
男「しゃーなしだ、ちゃっくらいってくる」
先生「男、進路の話なんだが」
男「あぁ、それっすか、就職でいいかなーと」
先生「自分で決めたのならいんだが・・・」
先生「先月お前進路、なんて言ってた?」
男「ミュージシャン」
先生「その前は?」
男「教師っていったかな?」
先生「その前の前は?」
男「確か、建設業だったかな。あ、その前の前だから、専業主夫か」
先生「うん、そーだったな。」
先生「で、どれが本当?」
男「さぁ?」
先生「さぁ?ってお前・・・自分のことなんだからしっかり考えなさいよ」
男「んー?いまいち、これだ!ってのがないんですよねー」
男「やってみたいことがあっても続けられる気がしないんですよ」
先生「言いたいことはわからなくもないが・・・これからの人生だ、しっかり決めろよ?」
男「うい」
先生「小言みたいで悪いんだが、お前はやればできるやつなんだからって
ほかの先生も口をそろえて言ってるぞ?ちょっとはやってみればいんじゃないか?」
男「面倒事はパスです。」
先生「はぁ、まぁいい、取りあえず、また来週聞くからな」
男「先生?先ほども言いましたが、面倒事は・・・」
先生「来週も聞くからな?考えて来いよ?」
男「へーい」
先生「わかったならいい。あと、お前、健康診断の時いなかったろ?」
男「あー、その日は、体に自信なかったんで、いなかったすねー」
先生「どうでもいい理由でさぼりやがって・・・病院いって健康診断受けて来い」
男「まじで?」
先生「まじだ、来週来たときに、診断書をくれ。いいな?」
男「・・・はーい」
先生「持ってこなかったら、勝手に委員とか決めてやるからな?覚悟しとけ」
男「それはマジ勘弁だわ」
友「どうだった?」
男「進路の話だった、さて、どうしようかねー」
友「お前まだ決めてなかったのか?」
男「決めてないんじゃなくて、決まらないんだ」
友「やりたいことが多すぎて?」
男「どっちかというと、正解がわからない、だな」
友「んなもん、やってみなきゃわからないだろ」
男「それは結果論だろ?できたらラッキー程度の考えじゃ確証にはならんしなー」
友「お前、変なところで真面目だよな。」
男「なぜだろう。よく言われる。」
友「お前のことだ、お前が考えろ」
男「うわ、丸投げしたな?」
友「お前は俺の言うことを進路にするの?」
男「するかもよ?」
友「それ、行けたら行くって言ってるやつと言ってる意味一緒だからね?」
友「で、その紙はなんだ?」
男「健康診断書。受けて来いってよ」
友「あぁ、あの時お前いなかったっけ?なんで?」
男「風がおれを呼んでいたんだ」
友「面倒なだっけだったのね、わかりましたよー」
男「お前。エスパー?」
男「しかたねぇーから、今日病院いってくるわー」
友「そうしろ」
男「だるい・・・」
友「ざまぁ」
男「じゃあの」
友「あぁ。幼馴染ちゃんに言わなくていいのか?」
男「?別によくね?」
友「(鈍感やろうめ)」
友「お前がいいならそれでいいわ」
男「はぁ?」
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