モバP「いつもと変わらないロックの日」 (15)



―――


P「李衣菜、李衣菜」

李衣菜「なんですかプロデューサー」

P「今日は6月9日だぞ」

李衣菜「ですね。それがどうかしました?」

P「ロックの日だな」

李衣菜「……ああ、そういうことですか」

P「……うっひょー、とか言わないのか?」

李衣菜「……プロデューサーは私のことなんだと思ってるんです?」

P「かわいい俺のアイドル」

李衣菜「プロデューサーのバーカ」

P「ひどい」

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李衣菜「違いますよ、かわいいとかそういうことじゃなくて……」

P「うんうん、分かってるって。李衣菜のことならなんでも知ってるからな」

李衣菜「セクハラで訴えますよ」

P「おおう、そりゃやばい」

李衣菜「ま、嘘ですけど」

P「あはは、よかった」

李衣菜「へへ」

P「で、だ」

李衣菜「はい」

P「ロックの日だよ」

李衣菜「聞きましたよ」

P「うん。そんなわけで、李衣菜も頑張ってることだし、今日の仕事が終わったらさ」

李衣菜「?」

P「どこかいいところへ、食事でもどうかなって」

李衣菜「……おお」

P「どうだ?」

李衣菜「いいですね。……なんだか悪い気もしますけど」

P「んなことないって、ロックの日だからな」

李衣菜「やけにこだわりますね?」

P「李衣菜と言えばロックじゃないか」

李衣菜「よくもそんな口からでまかせを」

P「本心だぞ?」

李衣菜「なら目を合わせましょう?」

P「こほん。とにかく、なんでもない日を祝おう」

李衣菜「……ま、プロデューサーがそう言うなら。私、けっこう食べますよ?」

P「うむ、ドンと来なさい」

李衣菜「ひゅー、プロデューサーロックですね」

P「へへ。じゃ、約束な」

李衣菜「はい。約束です」

李衣菜「……ん?」

P「どした」

李衣菜「食事って、私とプロデューサーだけでですか?」

P「そのつもりだけど」

李衣菜「……デート?」



P「…………」

李衣菜「…………」



P「ほんとだデートだこれ。うわあ恥ずかしい、緊張してきた」ドキドキ

李衣菜「私のセリフだと思うんですよ、それ」

P「や、すまん李衣菜。全然そんなこと思いもつかなかった」

李衣菜「私はデートでもいいですけど」

P「そっか?」

李衣菜「はい。プロデューサーとなら喜んで」ニコ

P「ああもう李衣菜かわいいなぁ」

李衣菜「……やめてくださいよ、もう。…………ほんと、バカなんだから」クス

P「それじゃ、楽しみもできたことだし」

李衣菜「ええ。楽しみです、デート」

P「あんまりデート言うなって、意識しちゃうだろ」

李衣菜「意識してくださいよ?」

P「ごめん嘘ついた、いつも意識してた」

李衣菜「叩きますよ」ペシペシ

P「いてて、もう叩いてる叩いてる」

李衣菜「ふふ。今日もライブ、頑張りますね」

P「おう。ちゃんと見てるからな」

李衣菜「いつも以上に歌って踊りますよ」

P「食事のためにか?」

李衣菜「いえいえ、違います」

P「えー、じゃあなんなんだ?」

李衣菜「それはですね……」




李衣菜「いつもと変わらないけど、プロデューサーと一緒に過ごす――」

李衣菜「ロックの日ですから!」



おわり

というお話だったのさ
だりーなかわいい

http://i.imgur.com/KMSxibJ.jpg

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