エレン「クリスタにイチャイチャしたい」(64)

誰かお願いします

ですね、すみません。

クリスタ「……え?」

エレン「だから、クリスタにいちゃいちゃしたい」

クリスタ「え、えっと……色々聞きたいけど、私に? 私と、じゃなくて?」

エレン「クリスタに」

クリスタ「あっ、そこはやっぱり聞き間違えじゃなかったんだね」

エレン「ダメか?」

クリスタ「ダメって言うより……エレンはどうやって私にいちゃいちゃするつもりなの?」

エレン「そう言えば、どうやるんだろうな。そもそも、いちゃいちゃする基準が良くわかんねぇや」

クリスタ「だよね」

エレン「クリスタは、どうすればいちゃいちゃ出来ると思う?」

クリスタ「うーん……抱き合う、とか?」

エレン「抱き合うのか……それがいちゃいちゃだと仮定すると、クリスタも俺にいちゃいちゃしてる事にならないか?」

クリスタ「合ってるわけだからね」

エレン「なら、俺が一方的にいちゃいちゃする事にはならないよな?」

クリスタ「じゃあ、私が抱っこされればいいのかな?」

エレン「なるほどな。俺が抱っこするだけなら一方的だ」

クリスタ「でも、どうして急に、私にいちゃいちゃしたくなったの?」

エレン「別にいちゃいちゃしたくなったわけじゃねぇんだ」

クリスタ「? なにか理由でもあるの?」

エレン「今日発表があった立体機動の成績で、ジャンに負けたんだ」

エレン「で、負けた方は、出来る事なら何でもやるって勝負をしててな」

クリスタ「それで、私にいちゃいちゃして来いってジャンが言ったんだね」

エレン「そうなんだよ。あいつ、なに考えてるんだろうな」

クリスタ(きっとジャンは、エレンからミカサを離したかったんだろうなぁ)

エレン「そんなわけで、抱っこしていいか?」

クリスタ「その……私からの提案だけど、ごめんなさい。やっぱり、そういう事は好きな人同士でしないと」

エレン「そっか。気にしなくていいぞ。クリスタの嫌がる事はしたくないし」

エレン「でも、他の方法を考えないとな」

クリスタ「……」

クリスタ「……頭」

エレン「頭?」

クリスタ「頭撫でるくらいならいいよ」

エレン「それって、いちゃいちゃしてるのか?」

クリスタ「私からすれば充分そう思うけど、実際はどうなのかな?」

エレン「クリスタが充分って思うんなら、間違いねぇよ。けど、いいのか?」

クリスタ「エレンならいいよ。むしろ、撫でてあげたいかも」

エレン「子供扱いすんな」

クリスタ「そういう事を言うから、私が撫でてあげたい気分になるんだよ」

エレン「クリスタまで、ミカサみたいな事言いやがって……」

クリスタ「ふふっ、ごめんなさい。でも今は、ミカサの気持ち、少しはわかるかも」

エレン「そうかよ」

クリスタ「いじけちゃった?」

エレン「……いじけてねぇし」

クリスタ「そうだよね。エレンは男の子だから」

エレン「頭ポンポンすんな。爪先立ちしてる足がプルプル震えてるぞ」

クリスタ「だって、エレンの方が私より背が高いんだもん」

エレン「はいはい」

クリスタ「わわっ! 急に頭をわしゃわしゃ撫でないで!」

エレン「仕返しだ」

クリスタ「もう。そういうところを直さないと、いつまでもミカサに子供扱いされるよ?」

エレン「なら止める」

クリスタ「素直でよろしい」

エレン「さて、クリスタの頭撫でていちゃいちゃしたし、兵舎に戻るかな。ジャンにも報告しねぇと」

クリスタ「じゃあ、私も戻るね」

エレン「おう、お休み」

クリスタ「お休みなさい」


エレン「……あっ、俺も頭ポンポンされたから、一方的じゃなかったな」

エレン「黙ってればわかんねぇし、いっか」

終わり

いちゃいちゃって言葉がゲシュタルト崩壊した
爪先立ちするほどの身長差に対するツッコミはなしで

終わりと言ったな、あれは嘘だ
なんとなく続きを書いてしまったから投下

翌日


エレン「……なぁ」

クリスタ「なに?」

エレン「呼び出されたと思えば、なんで俺は地面に座らせられてるんだ?」

クリスタ「そっちの方が都合がいいからね」

エレン「それと、なんで座ってる俺は、クリスタに頭を撫でられてるんだ?」

クリスタ「頭を撫でたいから座って貰ってる、が正解だね」

エレン「いや、撫でてる理由を教えて欲しいんだけど」

クリスタ「昨日はエレンのお願いを聞いてあげたでしょ? だから、そのお返しをして貰ってるの」

エレン「頭ポンポンしただろ?」

クリスタ「それはそれ、これはこれ」

エレン「大体、俺の頭なんか撫でて、楽しいのかよ」

クリスタ「楽しいよ」

エレン「コニーの頭の方が気持ち良いぞ」

クリスタ「そうなの?」

エレン「あのショリショリとジョリジョリの境目のような感触は、かなり病みつきになる」

クリスタ「それは魅力的だね。でも、今はエレンの頭で満足」

エレン「ユミルにしたら、心底喜ぶと思うけどな」

クリスタ「むぅ。さっきから、撫でられるのがいやみたいな言い方だね」

エレン「普通にいやだろ。なんで同い年の女の子に、頭撫でられなきゃいけねぇんだよ」

クリスタ「ふーんだ。そこまで言うなら、就寝時間いっぱいまで撫でちゃうもんね」

エレン「……良い子はおねむの時間だ。そんなわけで、俺は戻るからな」

クリスタ「子供じゃないって昨日言ってたのに!」

エレン「それはそれ、これはこれ」

クリスタ「真似しないでよ!」

エレン「じゃ、お休み」

クリスタ「お休みなさい!」

翌日


エレン「気持ちいいだろ、クリスタ」

クリスタ「これ、本当にいい……」

コニー「……おい」

エレン「ん?」

コニー「無理やり連れて来られたと思ったら、なんで二人は俺の頭撫でてんだよ」

エレン「撫でたいから」

クリスタ「気持ちいいから」

コニー「俺はあれか? あれだろ。えーと……あれ扱いか!」

エレン「いい例えが思い浮かばなかったら、無理して言う事もないぞ」

クリスタ「コニーは今、私たちに頭を使わせてるもんね」

コニー「俺の頭をエレンとクリスタがどう使うんだ? 脳みそは一個しかねぇけど」

クリスタ「撫でてるって意味で」

コニー「そっちの意味か」

エレン「お前の脳みそを俺らが弄って使えたら怖ぇよ」

コニー「それもそっか」

クリスタ「それにしても、本当にいい頭だね」

コニー「クリスタも坊主にしてみれば、自分で毎日味わえるぞ。頭洗うのも楽だしな」

クリスタ「それはちょっと……」

エレン「女の子が坊主ってのは、流石にきついと思うぞ」

コニー「わからねぇぞ。探せば一人くらい、いるんじゃねぇか?」

エレン「まぁ、物好きなのは、一人か二人いるだろうな」

クリスタ「女の子が坊主にするって、相当な覚悟が必要なんだよ。物好きなんて言い方は好きじゃないなぁ」

エレン「悪かったよ」

クリスタ「ちゃんと謝れてエレンは偉いね」

エレン「コニーと一緒に俺も撫でるなよ」

クリスタ「そういうところも素直になって欲しいなぁ」

エレン「充分素直な感想だ」

コニー「ところで、俺はいつまで撫でられてなきゃいけねぇんだ?」

エレン「俺が満足するまで」

クリスタ「私がホクホクするまで」

コニー「じゃあ寝るから、その時になったら起こしてくれ」

エレン「わかった」

クリスタ「うん」

翌日


エレン「ミカサが付いて来た」

クリスタ「ユミルが付いて来ちゃった」

ユミル「……」

ミカサ「……」

ユミル「……おい、死に急ぎ野郎の保護者。どうして私のクリスタを、こんなところで、こんなやつと二人っきりにさせてんだよ」

ミカサ「言われるまでもない。二度とクリスタとは二人っきりにさせない」

ユミル「……」

ミカサ「……」

エレン「額擦り合わせてる二人を今は放置して、今日はどうすんだ?」

クリスタ「折角だから、ミカサの頭を撫でてみたい。エレンはユミルの頭を撫でてみる?」

エレン「俺はいいや。ミカサ、ちょっとここに座ってくれ」

ミカサ「わかった」

クリスタ「あっ、ちょっと待って。今日は敷き物を持って来たの。よいしょ。はい、この上にどうぞ」

ミカサ「ありがとう、クリスタ。エレン、これでいいの?」

エレン「いいと思うぞ」

ミカサ「でも、なんで私だけ座るの? エレンも隣に座ればいい」

エレン「クリスタがお前の頭を撫でたいんだと」

ミカサ「私の?」

クリスタ「ダメ、かな?」

ユミル「クリスタ、こんなやつの頭なんか、なんで撫でるんだよ。私の頭ならいつでも貸すぞ」

クリスタ「私が撫でたいの。ユミルのは、もう何回か撫でちゃってるから後回し」

ユミル「……」

エレン「ハンカチ貸してやるよ。これで涙を拭いてろ」

ユミル「……礼なんて言わねぇからな」

エレン「はいはい」

ミカサ「……条件がある」

クリスタ「条件?」

ミカサ「そう、条件。エレンが頭を撫でさせてくれるなら、やってもいい」

エレン「なんで俺が巻き込まれてるんだよ」

クリスタ「エレン、お願い。今日だけはミカサの言う通りにして。あとでちゃんとお礼をするから」

エレン「礼なんていらねぇけど……はぁ、仕方ねぇか」

クリスタ「ありがとう!」

ミカサ「エレン、私の前に座って」

エレン「はいはい……ったく、なんで俺がミカサに撫でられねぇといけないんだよ」

ミカサ「ん。やっぱり、エレンの頭は気持ちいい」

クリスタ「あ、あの、私もミカサの頭、撫でていい?」

ミカサ「約束は守られた。好きにしていい」

クリスタ「わぁい! あっ、ミカサの髪って見た目通りサラサラ」

ミカサ「どうも」

ユミル「私はハブられるのかよ」

エレン「暇ならクリスタの頭を撫でてろよ」

ユミル「そうする」

エレン「……」

ミカサ「……」

クリスタ「ミカサの髪は、艶もあって綺麗な黒だから羨ましいなぁ」

ユミル「クリスタの髪の方が綺麗だけどな」

クリスタ「ありがとう、ユミル」

エレン(……なんで俺らは、一列になって頭を撫で合ってるんだ?)

翌日


エレン「昨日はミカサが来たから、アルミンを連れて来た」

クリスタ「いらっしゃい、アルミン」

アルミン「呼ばれた理由をまだ教えて貰ってないけど、なにをするのかな?」

エレン「クリスタがアルミンの頭を撫でる」

アルミン「えっ? ぼ、僕の頭を?」

クリスタ「さっ、こっちの敷物の上に座って」

アルミン「……なにかの罰ゲーム?」

エレン「そんなんじゃねぇよ」

クリスタ「私に撫でられるのはいや?」

アルミン「そ、そんなわけないよ! えっと……はい、座ったよ」

クリスタ「ありがとう。じゃあ失礼して……」

アルミン「う、うん」

クリスタ「うわぁ、アルミンの髪って柔らかい。女の子みたいだね」

エレン「アルミンは立派な男だぞ。見た目はちょっと中性的かもしれねぇけど、中身はかっこいいんだからな」

クリスタ「あっ、ごめんねアルミン。女の子みたいなんて言っちゃって」

アルミン「気にしてないよ。よく言われてるから。それに、エレンみたいにちゃんと僕を見てくれる人がいるしね」

エレン「親友なんだから当たり前だろ」

アルミン「うん、そうだね。でも、ありがとう」

クリスタ「二人みたいな関係っていいなぁ」

エレン「なに言ってんだよ。クリスタにはユミルがいるだろ?」

アルミン「そうだよね。傍から見て微笑ましいくらいだよ」

クリスタ「えへへ。そう言われるとちょっと恥ずかしいかな」

アルミン「ところで、僕はいつまで撫でられ続けるの?」

クリスタ「もうちょっと我慢しててね」

エレン「クリスタが満足するまでだな」

アルミン(すごい得をしてるなぁ、僕。このままずっと、クリスタの小さな手で撫でられ続けたい……)

翌日


エレン「今日はライナーがついて来た」

ライナー「クリスタに撫でて貰えると聞いて」

クリスタ「私も一人連れて来たよ」

アニ「……」

エレン「珍しいな、アニ。お前は誘われても断りそうだと思ってた」

アニ「断ったよ。けど、無理やり連れて来られた」

クリスタ(エレンに撫でて貰えるよって言ったら、頬を緩めたのに……アニったら、素直じゃないんだから)

エレン「じゃあ、俺と一緒に見てるか?」

アニ「……うん」

クリスタ「ライナーはこっちの敷物の上に座ってね」

ライナー「お、おう!」

ライナー(いざその時になると、緊張する……いかんいかん、俺は戦士だ。こんな事でうろたえるな)

ライナー「い、いつでもいいぞ」

クリスタ「では、失礼して……」

ライナー(ふぉ~……なんだこれ、なんだこれ!? クリスタの手、気持ち良過ぎるだろ!)

ライナー(あっ、もう俺は戦士じゃなくていいや。一生兵士として、クリスタを守ろう)

クリスタ「ライナーはちょっと固めで、男の子って感じだね」

エレン「いつも通り、楽しんでるなぁ、クリスタ。ライナーも嬉しそうだし、良い事した気分だ」

アニ「……ねぇ」

エレン「ん?」

アニ「あんたは撫でないの?」

エレン「別に誰かの頭を撫でる趣味はねぇからな」

アニ「そう……」

エレン「なんで落ち込んでるんだよ。実はアニも撫でて欲しいのか?」

アニ「……そんな事、ない」

エレン「表情で丸わかりだぞ。ちょっと待ってろ」

エレン「クリスタ、アニの頭も撫でてやってくれ」

クリスタ「今はライナーの頭を満喫してるから、エレンがしてあげて」

エレン「俺が?」

クリスタ「うん」

エレン「俺かぁ……アニ、俺でいいか?」

アニ「勝手にどうぞ」

エレン「なら、クリスタが来るまでの繋ぎとでも思って、我慢しろよ」

アニ「ん」

アニ(……エレンの手、ゴツゴツしてる。でも、嫌じゃない……かも)

クリスタ(良かったね、アニ)

翌日


エレン「今日はジャンがついて来た」

クリスタ「いらっしゃい」

ジャン「あ、あぁ……」

ジャン(俺はミカサ一筋だ。だがしかし、女の子に触れた事もない俺が、一歩成長できるチャンス!)

ジャン(絶対に逃すわけにはいかねぇ)

エレン「そこが撫でられる場所な。座ってくれ」

ジャン「お、おう……」

ジャン(お、落ち着け愚息! まだ触れられてもいないんだ!)

クリスタ「じゃあ、始めるね」

ジャン「お、おう」

ジャン(や、柔らかい……! 訓練で手の肉刺が潰れて、タコだらけになってるはずなのに……ッ!)

クリスタ「ジャンって、上は少し伸びてて横は短いから、一粒で二度お得って感じがするね」

エレン「横はショリショリ? ジョリジョリ?」

クリスタ「うーん……短いと言ってもコニーより長いから、ショリショリと普通の間くらいだね」

ジャン(あっ、ダメだ。もうダメだ。暴発する……)

ジャン(……ふぅ)

エレン「……? なんか変な臭いがしないか?」

クリスタ「本当だね。なんだろう? 生臭いって言うか、嗅いだ事がない臭い」

ジャン「……」

翌日


エレン「今日はベルトルトを連れて来た」

クリスタ「いらっしゃい」

ベルトルト「あの……僕は別に撫でて欲しくはないんだけど」

エレン「撫でられるより、撫でる方がいいのか?」

ベルトルト「そういうわけじゃなくて……」

クリスタ「それなら、私とエレンが撫でられるね」

エレン「また俺もかよ」

クリスタ「いいからいいから。はい、座ったよ、ベルトルト」

ベルトルト(人の話を聞いて欲しいなぁ……はぁ)

ベルトルト「じゃあ、少しだけ」

エレン「……」

クリスタ「……」

ベルトルト「どう、かな?」

エレン「……ベルトルトの手、でけぇ。父さんに撫でられてるような気がする」

クリスタ「うん、なんかすごく安心できるね」

ベルトルト「そ、そう?」

エレン「悪いけど、もうちょっと続けてくれ」

クリスタ「私もお願い」

ベルトルト「うん。いいよ」

ベルトルト(なんだろ、この気持ち。僕に子供がいれば、こんな気分になるのかな?)

ベルトルト(……今だけは、全て忘れられる気がするよ。ありがとう、エレン、クリスタ)

翌日


クリスタ「今日はミーナを連れて来たよ」

ミーナ「やっほー、エレン」

エレン「いらっしゃい」

クリスタ「じゃあ、エレン、そこに座って」

エレン「ミーナが座るんじゃねぇのかよ」

ミーナ「私は撫でる側。エレンは撫でられる側。オッケー?」

エレン「もういいや。好きにしてくれ」

ミーナ「やったー! ではでは、早速ナデナデ」

クリスタ「私も混ざってナデナデ」

エレン(二人に撫でられるとくすぐったさが倍になるな。……当たり前か)

ミーナ「へぇ。男の子の髪ってこんな感触なんだね」

クリスタ「エレンは柔らかい猫の毛みたいだけど、みんな結構違ってたよ」

ミーナ「例えば?」

クリスタ「アルミンは凄く柔らかくてね、ライナーはちょっと固め」

ミーナ「ふむふむ。それで、クリスタのお気に入りは?」

クリスタ「うーん、やっぱりエレンかな。一番手に馴染むって言うか……。コニーも捨て難いけど」

ミーナ「良かったね、エレン。クリスタは一番エレンが好きだって」

クリスタ「か、髪の話だよ? それ以外は違うもん!」

ミーナ「残念だったね、エレン。クリスタは、髪以外、エレンの事はどうでもいいって」

クリスタ「そ、そんな事言ってないよ! エレンは好きだよ! あっ、いや、んと、友達としてだからね!」

ミーナ(慌てるクリスタ可愛い)

クリスタ「ミーナが意地悪だよぉ……」

ミーナ「ごめんごめん」

エレン(頭の上がうるせぇ。女二人でも姦しいって言うんだな)

エレン(……あれ? そういう意味じゃ、普段静かなミカサとアニは女じゃないのか?)

エレン(まっ、どっちでもいいか)

翌日


クリスタ「サシャを連れて来たよ」

サシャ「一緒に食糧庫を荒らす仲間と聞いて」

エレン「仲間にすんな」

サシャ「冗談です。さっ、思う存分私の頭を撫でて下さい」

エレン「その前に、あの敷物の上に座れ」

サシャ「はい」

クリスタ「じゃあ、撫でさせて貰うね」

サシャ「んふふ。クリスタの手つきは、柔らかくて温かいので、気持ちいいです」

クリスタ「そう言って貰えて嬉しい」

サシャ「あれ? エレンは撫でてくれないんですか?」

エレン「ん? 俺も撫でた方がいいのか?」

サシャ「はい! なぜか私は叱られるばかりで、あまり褒められませんから、こういう時間は貴重なんですよ」

エレン「訓練中、コニーと一緒にふざけたりしてるからだろ」

サシャ「おかしいですね。私は常に真剣なんですけど」

エレン「……今度、真面目なやり方を教えてやるよ」

サシャ「その時はお願いします。それはそれとして、エレンも撫でて下さい」

エレン「はいはい」

クリスタ「サシャの髪って、エレンに近いね。長さのせいで、少し感触が違うけど」

サシャ「それは褒められてるんでしょうか?」

エレン「貶されてないと俺は思いたい」

クリスタ「褒めてるんだよ。二人共、撫で心地がすごくいいから」

サシャ「えへへ。ありがとうございます!」

クリスタ(サシャは素直で可愛い。一つ年上なはずなのに、妹が出来たみたい)

翌日


エレン「あれ? 今日は誰も連れて来てないのか?」

クリスタ「エレンも?」

エレン「マルコを誘ったけど、用事があるみたいでな」

クリスタ「私も似たような感じだったよ」

エレン「じゃあ、集まったばっかりだけど、解散するか」

クリスタ「どうして?」

エレン「どうしてって、撫でる相手がいないだろ?」

クリスタ「エレンがいるじゃない」

エレン「いい加減、俺には飽きてくれよ……」

クリスタ「そういいながらも、エレンは大人しく座ってくれるんだよね」

エレン「慣れた」

クリスタ「じゃあ、私に撫でられるのも慣れようね」

エレン「気が向いたらな」

クリスタ「うん」

十数分後


エレン「ふぁ~……」

クリスタ「眠たくなっちゃった?」

エレン「うん……」

クリスタ「寝ちゃってもいいよ。少ししたら、起こしてあげる」

エレン「うん……」

クリスタ「ふふっ、寝ちゃった。エレンはいつも頑張ってるもんね」

クリスタ「みんなより早起きして、自主訓練してるの、知ってるよ」

クリスタ「訓練が終わっても、みんなが兵舎に戻る中、夕食ギリギリまで残ってる事も」

クリスタ「エレンは頑張り屋さんだもんね。だから今だけでも、ゆっくりお休み」

クリスタ「私の手に、ほんの少しでも癒す力がある事を祈って……」

本当に終わり

いちゃいちゃ関係なくなったけど仕方ないね
お疲れ様

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