前川みく「マエカワ対ロボマエカワ」 (28)
前川みく「うう、明日は水族館でライブにゃ……ガラス越しとはいえお魚は苦手なのにゃあ……」
???「心配する必要は」
???「ないのれす!」
みく「晶葉チャンに七海チャン! それに隣にいるのは……みく!?」
池袋晶葉「こいつは対お魚用前川みく型アンドロイド、ロボみくだ!」
みく「なにそれすごい」
ロボみく「みくだにゃ」
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晶葉「こいつの性能は凄いぞ。七海、サバオリくんを!」
浅利七海「合点承知れす!」
ロボみく「お魚チャン!」
みく「ゲーッ! 七海チャンに放り投げられたサバオリくんをロボみくが空中でサーフボードのように乗りこなした!?」
ロボみく「前川族三大奥義のひとつ、マエカワ・インフェルノ!!」
みく「みくの家系騙ってわけわかんねぇ技捏造すんにゃ!」
ロボみく「みくとお魚チャンは親友にゃ」
みく「……で、このロボみくがどうしたのにゃ?」
晶葉「代わりにこいつを水族館に行かせればいいじゃないか」
みく「さっきの技見てたよね?」
七海「みくさんの一族に伝わる技はすごかったれすね~」
みく「あんな技伝わってねぇにゃ!」
ロボみく「みくは歌って踊れる板前になるのが夢なのにゃ」
みく「みくはそんなこと言わにゃい!」
ロボみく「ネコの正しいさばきはの日は近い」
×ロボみく「ネコの正しいさばきはの日は近い」
○ロボみく「ネコの正しいさばきの日は近い」
みく「それはおいといて! お魚相手にあんな技使うんじゃ水槽で大暴れしちゃうでしょ?」
七海「それはそれでおもしろそうれすね~」
みく「こっちは面白くねぇにゃ!」
晶葉「まったく……じゃあどの技だったらいいんだ?」
みく「なんで技かけるのが前提なの?」
ロボみく「まだマエカワ・スパークは未完成なのにゃ……」
みく「ロボみくはちょっと黙っててくれないかにゃあ」
みく「ところでさっきからロボみくはなんでお魚好きアピールしてるのかな?」
ロボみく「…………」
晶葉「ほら、水族館で魚嫌いとか言うと心証が悪くなると思ってな」
みく「他の所での発言と齟齬が出るにゃあ!」
七海「静かにできて偉いれすね~。ご褒美のいわしれすよ~」
ロボみく「おうっおうっ」
みく「食べさせるにしても生はやめるにゃ!」
みく「こんな変なみくがテレビに映ったらみくのイメージがガッタガタになるじゃん!」
晶葉「むう、言われてみれば確かにそうだな……」
七海「一面記事に『前川みく、魚類に宣戦布告!』の見出しが載るんれすね~」
みく「そんな物騒な見出しいらないにゃ!」
ロボみく「みくの口からどんどんイワシが出るよ」
みく「何言って……って多っ! 気持ち悪っ! 七海チャンどれだけ食べさせたの!?」
ロボみく「マグロも出るよ」
みく「ちょっと出すのやめるにゃ!」
荒木比奈「あー……みくちゃんが二人?」
みく「「あ! 比奈チャンおかえりにゃさい!」」ロボみく
みく「!?」
晶葉「綺麗にハモったな」
七海「サラウンドれしたね~」
みく「ロボみく、まともにみくのマネも出来るんだね」
比奈「何スかこれ」
晶葉「実はろぼろぼみくみくという事なんだ」
比奈「なるほど、しっかしよくできてまスねー。ホントみくちゃんにそっくりっス」
みく「比奈チャンがいまペチペチしてるのが本物にゃ」
比奈「マジスか」
みく「マジにゃ」
ロボみく「まあまあ煮干しどうぞ」
みく「いらんにゃ」
七海「ロボみくさん、そろそろサバオリくんを返して欲しいのれすけろ」
ロボみく「なんとサバオリくんも口から出てくるのにゃ!」
七海「すごいれす~」
比奈「……あれがお腹に入ってたんスか?」
みく「それは言わない約束にゃ」
ロボみく「みくはおなかペコペコだよっ!」
みく「床に散らばったお魚でも食ってろにゃ!」
ロボみく「お魚……じゅるっ、床に落ちたお魚おいしいにゃあ……じゅるるっ」
みく「ごめん、やっぱやめて」
みく「ああもう! こうなったらやってやるにゃあ! こんなロボみくなんかに頼ってられないモン! みくは頑張るよ!」
ロボみく「その言葉を待っていたわ」
比奈「ロボみくちゃんの顔が開いて……のあさん!?」
高峯のあ「これはみく型アンドロイドではなく、みく型パワードスーツよ」
晶葉「さすがにアンドロイドは作れないからな。はっはっは!」
七海「みくさんの中にものあさんがいるんれすか~?」
みく「はっはっはじゃねぇにゃあ! 七海チャンが混乱してるにゃ!」
比奈「ってことは、のあさんが生魚食べたり吐いたりしてたんスか?」
晶葉「ああ、それについては安心してくれ。スーツ側の口から入った物はスーツの内側に貯まるようになってるんだ」
晶葉「だからのあは生魚を食べたり吐いたりしてたわけじゃない」
のあ「…………代わりに脚がヌルヌルビチャビチャよ」
みく「うっわぁ……」
のあ「……………………足元から鮮魚の臭いが上がってくるわ」
七海「ステキれすね~」
のあ「……なんにせよ貴女が仕事を投げ出すようなことが無くて安心したわ」
みく「あったりまえだにゃあ!」
のあ「…………安心したら疲れたわ」
のあ「今はこうして……抱き締めさせて」
みく「うん、いいけど……って魚臭っ!」
みく「やめ、放しっ、にゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
――翌日――
前川みく「うう、とうとう水族館ライブが始まるにゃ……昨日頑張るって言ったけどやっぱりお魚は苦手なのにゃあ……」
???「心配する必要は」
???「ないのにゃ!」
みく「志希チャン! その隣にいるみくはまさか……」
一ノ瀬志希「みくにゃんがお魚苦手と聞いて、お魚嫌いを克服したクローンみくにゃんを造ってきたよ!」
クローンみく「みくだにゃ」
みく「………………」
志希「うん? みくにゃんどうしたのー?」
みく「それ、アーニャンでしょ」
クローンみく「あー……シキ、ばれてしまいました」
志希「アーニャン、逃げるよっ♪」
アナスタシア「……ダー!」
みく「逃げんにゃこらぁ!」
志希「にゃーはっはっは!」
アーニャ「ニャッハー」
これにて終了です。バイトが決まった喜びが少しでもみくにゃんに伝われば嬉しいです
お前のSS本当に好き
>>24
そう言って貰えると励みになるのでしてー
ありがとうございます
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