モバP「事務所が出来た」 (46)
注意事項
・モバマスss
・駄文注意
・みくにゃんのファンやめます
・キャラの崩壊注意
・一つ一つは結構短いかも
・更新不定期かも
以上の事を受け入れられる方は、みくにゃんのファンになってからどうぞ。
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[モバ事務所]
「ただいま戻りましたー」
「あ、お帰りなさいですモバPさん!」
こじんまりした事務所に入ると、緑の服の事務員さんが声を返してくれる。
ここはモバ事務所、世に群雄割拠するアイドルの事務所であり、尚且つ先日立ち上げたばかりの新進気鋭のモバプロダクションの事務所だ。
社長はとある中堅プロダクションの元重役であり、そのノウハウを活かすために独立、同調した数名の社員と共にアイドル業界に一石を投じるという気概を示していた。
「なんて言えば格好はいいんですけどねぇ…」
「はい、お茶です……その様子だとまたダメだったんですか?」
「ありがとうございます、ちひろさん……なかなかスカウトも売り込みも芳しくないですねやっぱり」
そう、ああ言えば格好はいいんだが…
実際には無駄に勢いのある上司が何を思ったのか何の前触れもなく独立宣言。
入社した時から何故か気に入られていたプロデューサー見習いの自分、はその人の口車にまんまと乗せられて気づいた時にはその人と、当時その人の秘書をしていた千川ちひろさんと自分、そしてこれまた何を思ったのかふらふらとついてきたアイドル候補生一人の、計四名でプロダクションを立ち上げていた。
それでもって、今現在自分が閑古鳥が鳴く事務所を何とかしようと駆け回っているわけである。
ちなみに元上司で現社長は普段事務所に居ない、今ごろどっかで人材発掘という名の旅行に洒落込んでると思われる。
「まあ、まだ立ち上げて1ヶ月も経ってないですし、焦らなくてもいいと思いますよ?」
「それは…そうかも知れないですけど、やっぱり今出来ることはしておかないと」
「それもそうですね…あ、そういえば少し前にあの子からレッスン終わったので事務所に行きますって電話ありましたよ!」
「本当ですか?俺の方に連絡くれれば迎えにいったんだけどなぁ」
「もうすぐ着くとはおもいますよ?……ところでドリンク如何です?」
「…スタミナ一本」
「ありがとうございました!」
そして百円と引き換えに渡される小瓶。
この事務員さんもとい千川ちひろさん、仕事は出来るし早いしミスも少なく、ぶっちゃけると社長より仕事が出来るのだが、ことある事に手製のドリンクを売りつけようとしてくるのだ。
材料不明、生産地不明、しかしどうみても量産されているとしか思えないそれは二種類あり、どちらも一本百円。
しかしながら効果はあるようで疲労や無気力がポンッと治る。
……かなりアヤシイ物体なのは間違いないが、なにか薄ら寒いものを感じるのでそこら辺の詮索はしていない。
まあ、そういうのは置いといて、俺は俺で仕事を片づけようかなと。
「もどりましたぁ?」
「噂をすればですね、お帰りなさい!」
「お、おかえりでお疲れ様だな」
と、ここでこの事務所の最後の一人がやってきた。
秋物の服を暖色系でまとめ、頭にはベレー帽、男の俺でもセンスが良いとわかるその子は
「…………………………………むふふ♪」
いきなり自分の世界に入っていた。
「とりあえず寒いから扉閉めような、日菜子」
「はい?」
パタン、トコトコ、ポフ。
そんな感じの擬音を感じさせながらソファーに収まった彼女の名前は喜多日菜子、15歳。
この事務所最後の一人であり、尚且つ現在唯一のアイドルであり、今現在自分がプロデュースしているアイドルである……厳密にはまだ候補生だけど。
そんな彼女を表す言葉は、夢みる少女。
そしてそんな彼女の趣味は妄想である………それも放っておくとちょっとアイドルとしてどうかと思う表情になるレベルの。
そんな感じなのでいつもむふふむふふとニヤニヤもといニコニコしている彼女だが、レッスンは真面目にこなすし物覚えもよく、自分の考えもしっかり持っていて何より才能は十分あると思う。
……何を考えてるのか分からない時が多々あるけど。
そんなわけでなんというか……社長や事務員も癖があるが、アイドルも癖があるプロダクションである。
「日菜子、最近レッスンどうだ?」
「順調ですよぉ、トレーナーさんからもOKもらってますし、あとは体力がもう少しあればいいんですけど…」
「ま、焦る必要は無いからな?それに最近ますます秋っぽくなってきたし体調管理もしっかりな」
「ありがとうございます……むふふ」
「さて、俺も仕事片づけないとな……日菜子、今日はどうする?送っていくか?」
「むふ……そうですねぇ、お願いします」
「りょーかい、ならさっさと終わらせようかな……よいしょっと」
「………あの、モバPさん?」
「何ですか?」
「前々から思ってたんですけど……」
「はい?」
なんだ、ちひろさんが言いづらそうにしてるなんて珍しいな。
「その、なんで何時も事務所に来るとそれ付けるんですか?」
「あれ、おかしいですか?」
「まぁ……はい」
「むふ……モバPさんもやっぱり癖がある人ですよねぇ…むふふ♪」
「うーん…」
そんなに変かなぁ…自分で言うのもあれだけど似合ってるし集中できるんだけどなぁ……
このPヘッドマスク。
[第1話、類は友を呼んでいた・完]
どうも、作者です。
呼んでいただいた方はありがとうございます。
しばらくはこんな感じで、さくさく行こうと思いますが、なれたら文章量を増やしたいです…
とまあ、ぐだぐだ行っても仕方ないですね。
次話は、調子がでれば今日中にあげたいと思います…書き溜?知らない子ですねぇ
ではでは、お目汚し失礼しました。
こんばんは、作者です。
仕上がったので次話いきます。
あと、波線は不覚でした…気をつけます。
そして自分はみくにゃん好きですよ、なんたってファン増やそうとしてますし!〔やめないとは言ってない〕
では、どうぞ。
[レッスン場]
「はい!じゃあ今日のおさらいです!」
「はい」
「あ、やってるやってる」
秋へと移りゆく1日、予定より早く外回りが終わった俺は日菜子の様子を見るためにレッスン場へ来ていた。
受付で名乗って場所を聞いて、多少迷いながらもたどり着いた一室に日菜子はトレーナーさんと居た。
……邪魔するのも悪いのでこっそり扉の隙間から見てようか。
「ではまずAパート、せーの!」
「………………!」
トレーナーさんの手拍子にあわせて運動着で頭にタオルを被った日菜子がステップを刻む。
タンタンタンタンタタンタンタンタタンと軽やかに動く姿に不安は無く、身振り手振りも様になっている。
「はい、Bパート!」
ターンタタンターンタンタンと刻みながらスピンもこなしていく。
前に見たときはここでちょっとふらついていたけど、もう大丈夫そうだな。
「最後!Cパート!」
「………っ」
タンタントンタントントンタタンターン。
どうやらここは新しいパートらしく、ステップの強弱も絡んで多少動きがぎこちなくなる。
が、それでも慌てることなく慎重にこなしているようだ。
「……はい!合格ですね!」
「はぁ……ありがとうございますぅ」
「そろそろいいかな……どうもー」
このまま見ててもいいが、それをするともれなく変質者の称号を頂戴してしまう可能性があるため普通に登場する事にした。
「あ、モバPさん、来てたんですか!」
「今さっき来たところですよ、今日は外回りがスムーズに行ったんで様子を見に来たんです」
「………モバPさん、お疲れ様です…むふふ」
「おう日菜子もお疲れ様」
「むふふ……むふふふ♪」
なんとなく被ってるタオルの上から頭を撫でてみたら自分の世界に入ってしまった。
「日菜子ちゃんなら心配要らないですよ、今のところこれと言って苦手そうな所は見あたりませんし」
「それを聞いて安心しました…ところで今日はもう終わりな感じですか?」
「ですね、進みもいいんで今日はこのくらいにしておこうかと思ってました」
「それなら日菜子、一緒に事務所行くか?」
こないだは出来なかったし。
「むふ……じゃあちょっと着替えてきますねぇ」
「ゆっくりでいいからなー」
ぽへーっとした顔で奥の更衣室に消えていく日菜子に声をかけておく。
「じゃあ、私はちょっと手続きがあるんで先に行ってますね」
「わかりました、いつもありがとうございます」
「いえいえ、それではまた!」
そう言ってトレーナーさんも去っていった。
……後に残ったのは俺一人。
「……ふむ」
手持ち無沙汰である。
「………たしかAパートは」
タンタンタンタンタタンタキュッ。
………靴が滑った。
「………」
よし俺は何もやってない。
「お待たせしましたぁ」
「ん、待ってない待ってない。忘れ物無いか?」
振り返るとモコモコの私服に着替えた日菜子が出てきた所だった。
「大丈夫です…」
「よし、なら行くか」
そのまま二人で並んで歩く。
「そうだ、日菜子、ちょっと聞きたいんだけど」
「むふ…なんですかぁ?」
「まあ、今更だけど一人暮らしどうだ?」
「特に問題はないですよ、アパートの近くにちひろさん住んでるみたいですし、隣のお姉さんは親切ですし……むふふ」
「それならいいんだが…学校にレッスンに家事にって大変じゃないか?」
ちなみに俺は学校一つでさえ嫌だった……いやただ遠くて面倒だっただけだが。
「あ、確かに最初は大変でしたけど……家に居たときも良く手伝いとかしてましたし、慣れたら思ってたより楽でしたねぇ」
「大したもんだよ本当に…俺も料理なら好きなんだけどなぁ、なかなか手の込んだ物を作る時間が無くてな」
「モバPさんが料理、ですか…?」
「あ、今疑ったな?これでもそこそこは自信あるぞ」
「ちなみに得意料理は……むふふ」
「ビーフシチューとか、パスタとか、後野菜スープとか一人鍋とか」
「あっ……」
あ、この流れはまずい…
「後は、えーと……さ、さんま丼とか」
「さんま丼、ですかぁ?」
お、食いついた。
「さんま丼てのはな、さんま缶あるだろ、ほらタレの奴」
「わかるような…はい」
「まず、タレごとフライパンにさんま缶をあけます。次に弱火から中火くらいで温めて、ちょっとふつふついってきたら溶き卵を流し込む。あとは卵が自分好みのときに、丼の上のご飯に乗せれば完成だ…シンプルだけどこれが旨いんだ」
「モバPさんが活き活きしてますぅ…むふ」
危ない、なんとか誤魔化せた…
「そりゃ料理すんのは好きだからな……なんか腹減ったな、コンビニ寄るか?」
「日菜子は喉が渇きました…」
「それじゃコンビニ行くか」
……ついでに卵とさんま缶買っとくか。
[第2話、運動の秋、食欲の秋・完]
はい、どうも本日二回目の作者です。
こういうまったり日常があっても良いと思ってるのですがいかがでしたでしょうか?
ちなみに関係ないですが作者はこれ書いてたら腹がへりました…
調子に乗ってるので次も本日中かもしれませんが、それでは次話でまた…
どうも、作者です。
今日も張り切って投下してきます。
ではどうぞー
[街中の公園]
「君!アイドルに興味ないかい!?」
「あ、いえ、ボクそういうのお断りしてますので」
「あ、はい……」
失敗。
「……むふふ」
「そこのアナタ!アイドルに興味有りませんか!?」
「あの……困ります……」
「はい、すいません……」
また失敗。
「…………はわぁ…」
「そこの君!アイドルに興味あったりしないかい!?」
「ひう!あの、えっと………ごめんなさいいー!!」
「あ、ちょ、のわ!?」
またまた失敗、そして転倒事故発生。
くぅ……おとなしくアイドル募集の張り紙張りに戻るか…
「……懲りないですねぇ、モバPさんも」
「おっかしいなあ……もうちょっと食いついてくれてもいいと思うんだけどなぁ…」
「ほえぇ……」
現在、俺は事務所近くの公園でスカウト活動中である。
……結果は見るまでもなく惨敗、何故だ…
ちなみに日菜子も居る、土曜日でしかもオフなのに暇だから来たらしい。
「うーん……こういう時先輩だったらあっという間に口説き落とすんだろうなぁ…」
ふと、前の事務所の先輩プロデューサーを思い出す。
……あの人は見る目もあれば人を引き寄せる話術も上手かったからなあ。
「むふふ……確かにあの人ならやりますね…むふ♪」
「なかなかどうして、届きそうにないな…」
「はわぁ……」
……………………………………。
「なぁ、ところでなんだが」
「むふ……なんでしょうか?」
「その隣の子って知りあいなのか?」
「ほえぇ……?」
「………どちら様でしょうか?」
「ふぇ?…………私ですかぁ?」
そうだよ君だよ、さっきからはわぁとかほえぇとかしか喋ってなくて、銀髪ロールで育ちが良さそうな君だよ君。
なんかいつの間にか日菜子の隣に座ってたし、日菜子も日菜子で何にも気にしないでいたみたいだからてっきり知り合いか何かだと思ってたんだが……。
「えっとー……榊原里美っていいますぅ」
「日菜子は喜多日菜子です……むふふ」
「はい、モバPと言います、とりあえず名刺どうぞ」
「ありがとうございますー」
…………………………。
「えーと…それで何かご用でしょうか?」
「はわぁ……………お兄ちゃん?」
「はい?」
「むふふふ、モバPさんも隅に置けませんねえ」
いいえ、俺にこんなおっとりぽわわん系の妹は居ません。
「はわ、間違えましたの……お兄ちゃんに似てるなあって、みてたんですぅ…」
「なるほど……」
ふむ……
「……ところで榊原さん」
「何でしょうかあ?」
「アイドルに興味有りませんか!?」
「アイドル……お兄ちゃんがですかあ?」
え、何故そうなった?
「いいえ、里美さんがです」
「私がですかあ?………ほえぇ…」
「流石モバPさん、手が早いですねぇ……むふ」
だからなんでそうなる!?
「人聞きの悪いことをいうんじゃない……ちなみに日菜子はアイドル候補生なんだ」
「そうなんですかあ……」
「……女性に手が早いモバPさん……むふふ、むふふふふ♪」
「はわぁ……」
ええい話が進まん!
「あー……うん、まあ、興味があればなんだけど……それに、新しく立てたばかりだから仕事も無いって感じだし…うん」
そしてここで強気に行けないのが自分である…
「アイドル……アイドル…はわぁ…えーと………」
「ああ、もちろん今決めなくていいからさ、見学……っても日菜子のレッスンしかないけど、そういうのも出来るし」
「……お父様とお母様に話してみないとぉ…」
「あ……まあ確かにそうか…まあとりあえず、何かあったら名刺の連絡先に電話ください」
「わかりましたぁ……」
よし、後はこの子次第か……
「…そろそろ戻るか」
「………………………………………………………………………………………はふぅ…はい」
今の長い間はなんなんだ……本当になんなんだ!?
「はわぁ……そういえば」
「どうしました?」
「ここ、どこでしょうかあ?」
えっ。
この後、滅茶苦茶家まで送った。
………素晴らしく豪邸だった。
[第3話、一期一会に一喜一憂・完]
はい、作者です。
見ての通りさとみん登場回です、お兄ちゃんになりたい…
とまあ、こんな感じで少しずつでもアイドルを出しつつ、物語を進めていこうと思ってます……あまり深く構想はしてませんが。
では、また次話にて…
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