兎角(この問題…真剣ゼミでやったところだ!) (42)

【ある日のこと】

溝呂木「この前やった小テストを返すぞー!」

兎角「!」
兎角(マズイ・・・あのテストは全然出来なかった奴じゃないか!)

溝呂木「まずは東、15点だ。もう少しがんばろうな!」

兎角「・・・はい」
兎角(しかも点数を発表するだと!?くそっ!)

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鳰「ププッww兎角さんってブァカだったんッスねぇwなんスかその点数~w」ケラケラ

伊介「なにそれ~wカレーばっか食ってるから脳みそ黄色くなっちゃったんじゃないのぉ?w」ブフーッ

兎角(こ、こいつら・・・!)プルプル

溝呂木「走り!お前は3点だ!犬飼に至っては白紙で0点じゃないか!」

鳰「あっちゃ~。ウチも伊介さんもバカだったの忘れてたッスわー」

伊介「伊介は寝てただけだからバカじゃないし~」

晴「兎角さん・・・」

兎角「!! ち、違うんだ一ノ瀬!これはたまたま前日寝不足でっ」あせあせ

兎角「そ、そうだよね?兎角さんがそんな成績なわけないもんね・・・?」

兎角(ううっ、晴にまで引かれてしまった・・・)

溝呂木「それでは、各自きちんと復習しておくようにっ!来週またテストするぞー」

鳰「えー!?またッスかぁ!?」ブーブー
伊介「伊介テストつまんな~い」ブーブー

溝呂木「文句言ってないで勉強しておけっ!」

兎角(クッ、どうすればいい!?)

兎角(きちんと勉強をしなくては、このままだと晴に呆れられてしまうぞ!?)

兎角「だが、私は勉強なんて・・・」

兎角「ん?」パサッ

兎角「そ、そうだ!これがあった!!」

兎角「先日届いたこの『黒ペン先生の真剣ゼミ』のパンフレット!!」

兎角「これさえあればきっと私にだって勉強ができる!!」キリッ

兎角「晴!聞いてくれ晴!」ドタバタ

晴「どうしたの兎角さん?」

兎角「これを始めたいんだ!」バッ

晴「真剣ゼミ?」

兎角「そうだ、ゼミやりたいんだ!」

晴「一人でやりきれるの?」

兎角「もちろんだっ」

兎角「真剣ゼミは【一日たったの15分】!これならば私でも毎日続けられる!」

晴「うーん、どうしようかなぁ?」

兎角「15分で済むのなら、【空いた時間に暗殺や護衛もバッチリできる】んだ!これなら私にピッタリだろう?」

晴「確かにそれもそうだね兎角さん。でもそんなに良い教材なら高いんじゃないの?」

兎角「そんな事はない!真剣ゼミは【塾に通うよりダンゼン安い】んだ!」

晴「わぁ、お得なんだねっ!」

兎角(フフッ、それに毎月【付録の暗殺グッズが付いてくる!】んだ。これなら勉強が苦手な私でも楽しんで続けられるぞ!)

晴「それじゃあ兎角さん。がんばって真剣ゼミ始めてみよっか?」

兎角「いいのか一ノ瀬!?」

晴「うん!晴も兎角さんには勉強もしっかりがんばって欲しいからね」

兎角「ありがとう。私、一生懸命勉強するからな!」

晴「ファイト~兎角さん♪」

兎角(よーし!これで私も成績アップだ!!)ふんすっ

【数日後】

兎角「はぁ、早くゼミ届かないのか・・・」ゴロゴロ

晴「兎角さーん、真剣ゼミ届いたよ~」

兎角「来たか!」ガタッ

兎角「よしっ!さっそく始めるぞ!」ふんすっ

晴(兎角さんはりきってるなぁ♪)にこにこ

兎角(まずは付録の英単語ナイフを開けてみよう!)ビリビリ

兎角「ふむ、これが付録のナイフか」チャキン

兎角「このナイフで付属の教本の英単語をなぞると・・・」ススッ

ナイフ『assassin』

兎角「すごい!生活な発音を教えてくれるんだま!?」

兎角「おまけにこのまま暗殺にも使えるなんて・・・なんてすごいナイフなんだっ!」

兎角「はっ、もう今日の分の勉強が終わってしまったぞ!?」

兎角「よーし、このまま明日の分のまでやってしまおう!」ばっ


晴(兎角さん、楽しんでやれてるみたいで良かった)くすっ

兎角「ふう・・・1時間も勉強出来たぞ」

兎角「なんて効果絶大なんだ、真剣ゼミ!」どやぁ

晴「兎角さーん?ご飯出来たよ~」

兎角「今行く!」

晴「はいっ、兎角さん!今日の晩ご飯はカレーだよっ」

兎角「おお!しかもカツカレーじゃないか!!」

晴「えへへ。兎角さんお勉強いっぱい頑張ってるから、晴から兎角さんにご褒美っ」にこっ

兎角「ありがとう晴。いただきます!」もぐもぐ

兎角(ああ、勉強がはかどる上に晴の機嫌もいい!なんて素晴らしいんだ真剣ゼミは!)もぐもぐ

【テストの日】

溝呂木「テスト始めるぞー。筆記用具以外しまえ~」

伊介「だっる。伊介パスね。お休みなさーい」ぼふっ

鳰「うっはぁ!伊介さん今回もッスか~?」

晴「伊介さんっ、ちゃんと受けないと退学になっちゃうよ?」

兎角(今回は・・・今回はいけそうな気がする!!)グッ

溝呂木「それでは・・・始めっ!」

兎角「!!」バッ

兎角(こ、これは・・・!!)

兎角(この問題・・・真剣ゼミでやったところだ!)

兎角(わかる!わかるぞ!)カリカリ

兎角(以前の私とは大違いだ!)カリカリ

兎角(解ける!こんなに解けるなんて!)カリカリ

兎角(なんてすごいんだ・・・真剣ゼミ!!)

【放課後】


晴「兎角さん!テストどうだった?」

兎角「ああ、バッチリだったよ。今までにないくらいにな」

晴「すごーい!兎角さん頑張ってたもんねっ」

兎角「まるでテストを受けたのが自分じゃないみたいだよ」

晴「ううん、そんな事ない。晴は知ってるよ。兎角さんがいっぱいお勉強してたところ、見てるから」ぎゅっ

兎角「晴・・・」



しえな「一ノ瀬晴!東兎角!これを見るんだ!」バッ

兎角「あれは、暗殺予告表!」

しえな「ふっふっふ。テスト終了まで待ってあげたボクの慈悲さ!一番最後に受けたテストの成績が15点では報われないだろ?」

兎角「一ノ瀬、私の影に隠れるんだッ!!」

晴「はいっ!」

しえな「くらえー東ッ!暗殺パーンチ!」ぶんっ!

兎角「遅い!!」シュバッ

しえな「えっ・・・!?」

兎角「これでも食らえ!英単語ナイフ!!」シャキンッ

しえな「ぎゃーっ!」バタッ

晴「兎角さんっ!」

兎角「安心しろ一ノ瀬」チャキッ

ナイフ『assassin』

しえな「うっ・・・ぐっ・・・」ぐったり

兎角「峰打ちだ」

晴「良かった・・・」ほっ

兎角「だがそれなりのダメージは与えた。48時間以内に再び立ち上がる事はないだろう」

晴「兎角さんっ!」ぎゅっ

兎角「は、晴!?」

晴「兎角さんはいつも私を守ってくれるね」すりすり

兎角「・・・そう約束したからな」

晴「うん。だから晴は兎角さんがいてくれればいっつも安心だよっ!」にこっ

兎角「晴・・・」ぎゅっ

晴「えへへっ、大好きだよ兎角さんっ♪」ぎゅっ

兎角「わ、私は・・・」

兎角「~~っ///」かぁぁ

【後日】

溝呂木「このあいだのテストを返すぞー!」

鳰「ブーブー!」
伊介「ブーブー!」

溝呂木「まずは1位から!よく頑張ったな東、95点だ!」

兎角「わ、私が1位・・・!?」

伊介「うっそ!ありえない!!あのカレー脳が!?」

鳰「どんな方法でカンニングしたッスか!?」

兎角「・・・実力だ、バカ共」

伊介・鳰「むっき~!!」

晴(ふふっ♪)にこっ

兎角(真剣ゼミを始めてから何もかもがうまくいく)

兎角(勉強も、護衛も。そして・・・)

晴「兎角さーん!いっしょにお昼食べよっ!」

兎角「ああ、食堂に行こう」

晴「あ、兎角さんまたカレーでしょ?」

兎角「もちろんだ。カレーは完全栄養食だからな」

晴「それじゃあ晴もカレーにしよっと♪」

兎角「ああ、そうするといい」

兎角(晴との仲も、少し進展したような気がする)

兎角「それもこれも全部真剣ゼミのおかげだな!」

兎角「ありがとう真剣ゼミ!ありがとう黒ペン先生!」

兎角「そしてこれからもよろしく、晴」

兎角「さあ、君も黒ペン先生の真剣ゼミを始めてみないか!?」

兎角「【誰かを紹介して会員にするといろいろな特典】だってあるんだ!!」

兎角「真剣ゼミを始めれば、君も今日から最高の暗殺者や守護者になれる!!」キリッ

カイバ先生「いいかげん気付けよ兎角・・・黒ペン先生なんてもんがこの俺だって事によぉ」クックック


おしまい

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年06月04日 (水) 15:36:52   ID: l42pLpse

兎角さん良かったねwww黒ペン先生、自分も是非真剣ゼミを始めたいです!!

2 :  SS好きの774さん   2014年06月05日 (木) 00:42:29   ID: pn-Yey1f

凄まじいssだった…
晴ママは良かった
422569点

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