モバP「飛鳥が捕まった?」 (64)
モバP「それどういう事なんですか…ちひろさん」
ちひろ「薬物らしき物を使用してるって話で…」
モバP「そ、そんな…飛鳥が……」
モバP「いや、そんなはずは無い…飛鳥がいくら非日常を求めていたとしても、最低限の一般常識は守るはずだ…そんなはず…」
ちひろ「とりあえず、本人は奥の部屋にいるみたいなので行ってみてはどうですか?」
モバP「そうですね…本人に聞いてきます」
ちひろ「あ、それとプロデューサーさん」
モバP「なんですか?」
ちひろ「その、どんな二宮さんも受け入れてあげて下さい」
モバP「……当たり前ですよ、俺の担当アイドルですから」
モバP「…では、いってきます」
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モバP「(そういえば、捕まったって…今事務所にいるって事は、これから捕まるって事なのか?)」
モバP「(もし本当に薬なんてやってたら……いや、そんなはず無い。俺が担当アイドルを疑ってどうするんだ、周りが信じてくれなくても俺だけは飛鳥を信じ続けないと)」
モバP「(……でも、どうして飛鳥が薬なんて…そんなに悩むべき事があったのだろうか…)」
モバP「(もしそうだとしたら…飛鳥には悪い事をしたな…謝らないと…)」
モバP「…部屋の前に着いたけど、このまま部屋に入るには勇気がいるな」
モバP「……」
モバP「少しだけ聞き耳を立てて中の様子を探ってみるか…」
『P…』
モバP「…飛鳥、俺の名前を…」
『……っ…P…!』
モバP「興奮してる…のか?」
『あぁっ!Pぁ!!』
モバP「……もしかして、薬の幻覚作用とかなのか…!?」
モバP「そうだ、飛鳥がこんな状態になっているというのに俺はなんで聞き耳なんて立ててるんだ!」
モバP「早く、飛鳥の所に行かないと…」
モバP「…すまん飛鳥、入るぞ!」ガチャ
飛鳥「Pぁ!Pぁ!Pぁ!Pぁぁああわぁああああああああああああああああああああああん!!!
あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!Pぁああぁわぁああああ!!!
あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん
んはぁっ!モバPの髪をクンカクンカしたいな!クンカクンカ!あぁあ!!
間違えた!モフモフしたい!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!!
総選挙50位以内って分かった時のPの喜んだ顔かわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!
でもそのあとの圏外って知って悲しそうな顔してたPぁ!あぁあああああ!かわいい!Pぁ!かわいい!あっああぁああ!
でもその後に俺の中で飛鳥は一番とか臭い台詞言ってくれて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!
ぐあああああああああああ!!!総選挙なんて日常じゃない!!!!あ…アイドルもPもよく考えたら…
モ バ P は 日常 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!
そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!ちひろぉおおおおお!!
この!ちきしょー!やめてやる!!日常なんかやめ…て…え!?見…てる?扉を開けたのPがボクを見てる?
Pが口をぽかんと開けたままボクを見てる!Pがボクを見てる!モバPがボクを見てる!!
ボクが求めてた非日常のPがボクに話しかけてる!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!
いやっほぉおおおおおおお!!!ボクにはPがいる!!やったよちひろ!!ひとりでできるもん!!!
あ、モバPぁぁああああああああああああああん!!いやぁああああああああああああああa」
モバP「失礼しました」ガチャ
モバP「ちょっと待て待て待て待て」
モバP「今のはなんだ、今のはなんなんだ」
モバP「今俺のシャツらしき物を顔に当てて臭いをかいでたのは飛鳥か、飛鳥なのか」
モバP「……今日は疲れてるみたいだからちひろさんに早退するって言って来よう」
ちひろ「待ってくださいプロデューサーさん」
モバP「あ、ちょうど良かったちひろさん…俺今日ちょっと疲れてるみたいなので早退させて貰ってもいいですかね?」
ちひろ「受け止めて下さい、あれが現実です」
モバP「マジか」
ちひろ「マジです」
ちひろ「今日はたまたま早く目が覚めたのでスタドリの在庫確認をしたくていつもより一時間早く出社したんですよ」
モバP「は、はい」
ちひろ「そしたら何故か二宮さんが居て、何故かプロデューサーさんのロッカーの前で何かしてたんですよ」
モバP「嫌な予感が」
ちひろ「まあ何故そんな早くから事務所に居るのか事情はおいおい聞くとして、とりあえず挨拶でもしようかと近づいて何をしてるのか確かめると…プロデューサーさんのシャツの臭いをかいでたんですよ」
モバP「よく気付かれませんでしたね」
ちひろ「臭いを嗅ぐのに集中してたみたいで」
モバP「へぇ~」
ちひろ「まあその後10分くらいして…やっとこっちに気付いたと思ったら、あの調子で…」
モバP「はい」
ちひろ「なのでとりあえず捕まえて奥の部屋に閉じ込めておいたんですけど…」
モバP「なるほど、では俺は先に帰りますね。お疲れ様でした」
ちひろ「おいちょっと待てや」
モバP「いや、待てと言われても。俺ちょっと疲れてるみたいでして…」
ちひろ「現実です、受け止めて下さい」
モバP「どうして飛鳥はあんな事に…」
ちひろ「本人に聞いて来て下さいよ…」
モバP「あの空気が耐えられません」
ちひろ「頑張ってください!」
モバP「いや、でも…」
ちひろ「頑張ってください!」
モバP「……分かりましたよ、行けばいいんでしょう行けば…」
モバP「飛鳥、入るぞ」ガチャ
飛鳥「やあ、プロデューサー。いらっしゃい」
モバP「お、おう…」
飛鳥「…驚いているんだろうね、無理も無いさ。ボクも驚いてるよ、あんな姿をキミに見られた事とキミがまたここに来てくれた事にね」
モバP「当たり前だろ、俺はお前のプロデューサーだ。今は大丈夫…なんだよな?」
飛鳥「ふふ、嬉しい事を言ってくれるじゃないか。ん、あぁ…あれなら今は大丈夫さ、時々発作みたいにひょいと出てくるんだ」
モバP「そ、そうか…」
飛鳥「まあ立ち話もなんだから、とりあえずそこのソファにでも座ってくれないかな」
モバP「…分かった」
飛鳥「とりあえず、説明と言う名の言い訳をさせてくれないかな。流石にこのままという訳には行かないと思うし」
モバP「あぁ」
飛鳥「きっかけはね、些細な事だったんだ……ボクの知人、まあここではS.Rさんとしておくよ。ある日彼女がね…まあその、人の衣服の臭いを嗅いでいたそこをボクは目撃してしまったのさ」
モバP「S.R…?」
飛鳥「余計な詮索は無粋だよ。まあその時は正直異常だと思ったし気持ちが悪いとも思ったね…人の臭いを嗅ぐなんて信じられない光景だったよ、あんな物は想像上…二次元の産物だと思っていたからね」
飛鳥「と、そこまで考えてボクはふと疑問に思った」
飛鳥「キミの臭いをボクが嗅いだらどうなんだろうってね」
モバP「…正直、その発想は無いと思うけどな」
飛鳥「やれやれ、何事もチャレンジだってキミも言っていただろう」
モバP「そういうチャレンジはいらなかったかな」
飛鳥「…まあいいさ、話を続けよう」
飛鳥「最初嗅いだ時は不快な気分で頭が一杯になったね…やっぱり気持ち悪いってそう思った」
モバP「それはそうだろうな…でもなら、なんであんな事に…」
飛鳥「……頭から、離れないんだ…あの少し鼻にくるつんとした香りが…」
飛鳥「なんていうんだろうね…その、臭いと言ってしまったら臭いんだけど。この臭いが鼻に残ってしまって離れないんだ、不快でもあるけれどとても心地良い」
モバP「……!」
飛鳥「この臭いが好きだって自覚し始めたのは、この前のLIVEの時さ…キミがボクの事を抱きしめてくれただろう?」
飛鳥「あの時の臭い、とても汗臭くて…素敵だった……今でも頭から離れないよ」
モバP「……」
飛鳥「正直、幻滅しただろう…?君が担当するアイドルが人の臭いを嗅いで興奮する変態なんかで…」
飛鳥「……本当の事を言うと、今もプロデューサーの臭いを嗅ぎたいと思ってる」
飛鳥「四六時中、頭から離れないんだ。あの臭いが、あの香りが」
飛鳥「でも、そんな事をキミが知ったらボクを嫌いになるんだろうなってそう思ってずっと黙ってたんだ」
飛鳥「だから、朝早く来てなんとかしてたんだけどさ」
飛鳥「もう…バレちゃった…」
飛鳥「本当はさっき騒いでたの、演技だったんだ。ちひろさんにバレちゃったからきっとプロデューサーにも聞かれて気持ち悪いって思われてるんだろうなって…それならいっそ、一思いに嫌って貰おうと考えて」
モバP「……俺は別に…」
飛鳥「…ボクはキミに嫌われる様な事をした。だから嫌ってくれて構わない」
モバP「嫌いになんて、なるか」
飛鳥「……」
モバP「…確かに、人の臭いを嗅いで興奮するのはおかしいと思う」
モバP「でも、それだけだろう。なら別に嫌いになる事なんて無い、変なところの一つや二つあって当たり前だ」
モバP「もし飛鳥が臭いを嗅いで興奮する変態だとしても飛鳥だと言う事に変わりは無いだろう、寧ろこの程度の事で良かったとすら思えるさ」
飛鳥「……プロデューサー…」
モバP「だからさ、言い方は変かもしれないが別に臭いとか嗅いでもいいからな。こんな俺で良ければだが…」
飛鳥「ありがとう…プロデューサー」
モバP「あぁ、どういたしまして…飛鳥」
飛鳥「ならさ、早速だけど…嗅いでみてもいいかなプロデューサーの臭い」
モバP「あぁ、いいぞ」
飛鳥「…じゃあ、少し失礼して」
飛鳥「……」クンカクンカ
モバP「……嗅がれると分かっていても、照れるなこうされると」
飛鳥「……違う」
モバP「え?」
飛鳥「違う!違うよ!ボクが求めているのはこんな生温い…洗剤とシャンプーの優しい香りが混ざったプロデューサーの臭いじゃないっ!」
飛鳥「汗まみれになって、プロデューサーの臭いが濃く鮮明に残っていて嗅いだ時に汗臭くて堪らないみたいな気分になる臭いじゃないと駄目なんだ!」
モバP「へ?」
飛鳥「この臭いは出来損ないさ、悪いけどこの香りじゃ満足出来ないよ」
モバP「えぇぇぇ……」
ちひろ「はぁ…」
モバP「はぁ…、じゃありませんよ!あれから飛鳥の要望に答えるために毎日汗だくで出社する羽目になってるんですよ!」
ちひろ「まあおかげで調子良いみたいですし良かったじゃないですか」
モバP「それはそうですが…」
モバP「…そういえば、なんで事務所の鍵が開いてたか分かったんですか?」
ちひろ「…いえ、それが全く検討もつかなくて。二宮さんも覚えが無いと」
モバP「まさかちひろさん、閉め忘れてたんじゃ無いですか?」
ちひろ「でも二宮さんの話によると、どうも毎日開いてるらしいんですよ」
モバP「えっ」
ちひろ「…もしかしたら、おばけでも居るのかもしれませんね」
モバP「ひぃ…」
凛「何の話してるの?」
モバP「うわっ…びっくりした、なんだ凛か」
凛「なんだって…酷いね、その言い方」
モバP「すまん、そういうつもりは無かったんだが…」
凛「まあ、分かってたけどさ…何の話してたの?」
モバP「いや、事務所におばけがいるんじゃないかってちひろさんと話をしててな」
凛「へー、そういえば飛鳥最近調子いいよね」
モバP「あぁ、流石だ」
凛「もしかして…みんなに秘密でご褒美とか貰ってたりする?」
モバP「そんな事ないぞー」
凛「……ま、いいけどさ…少し外出てくるね」
モバP「いってらっしゃい」
モバP「……凛にバレてたのか、気付かなかった」
ちひろ「………プロデューサーさん」
モバP「あれ、どうしたんですかちひろさん…そんな鳩が豆鉄砲食らった様な顔して」
ちひろ「凛ちゃん、いつ来ましたっけ?」
モバP「そりゃ、朝早くに……あれ?いつ来たっけ?」
ちひろ「……いましたね、おばけ…」
モバP「おばけ?どこにですか?」
ちひろ「凛ちゃん…侮れないわね」
おわり
お目汚し失礼致しました。
口調がおかしいかったり、オチもgdgdだったりとすいませんでした
ありがとうございました
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