まゆ「この子……誰の子供だと思います?」モバP「えっ……?」 (103)

ガチャー

まゆ「おはようございまぁす」

まゆ「(今日はオフですが事務所にきましたよぉ)」

まゆ「(もちろん隙あらばプロデューサーさんを拉致監禁して調教するためですよぉ)」

まゆ「(でも最近忙しいのか隙が少なくてまゆは困ってます……)」

響子「あ、まゆちゃんおはよう!」

まゆ「おはよう、響子……ちゃん?」

赤ちゃん「ばぶー」

まゆ「……え?その子は?」

まゆ「(まさか、先を越された……ッ!?)」

響子「親戚の子だよー。今日どうしても忙しいらしくて……何で私なのかわからないんだけどね?
とりあえず事務所なら大人の人もいるし大丈夫かなって!今日は私オフだしねー!」

まゆ「そうなの……(ほっ……!よかった!ほんとよかったですよぉ!)」

赤ちゃん「あうー♪」

響子「あ、この子まゆちゃんの事が好きみたい!」

まゆ「え、そうなの?嬉しいな……ほーら、よしよし」

赤ちゃん「きゃっきゃ♪」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1401220735

佐久間まゆ
http://i.imgur.com/H2QwM7o.jpg

五十嵐響子
http://i.imgur.com/AcJflCs.jpg

ズダダダダダダダダダ

ダンッ

ガチャアアアッ!!

P「響子!!響子いるか!?」

響子「プロデューサーさん?」

P「いたぁああ!お前何で携帯切ってるんだ!」

響子「あ、うるさいからってサイレントにしてました……てへっ」

P「てへじゃねぇよ!!お前もしかしなくても、今日仕事だってこと忘れてないか!」

響子「……あーっ!」

P「ホラ急ぐぞ!TV局の人待たせてるんだから!」

響子「で、でも!」

P「でもも何も……ん?」

P「まゆ、何その子。新しいアイドル?てか誰の子?」

まゆ「アイドルじゃありませんよぉ……」

まゆ「この子……誰の子供だと思います?」

P「えっ……?」

P「ぜんっぜんわからん……」

まゆ「この子はですねぇ」

P「あ、もしかして響子の親戚の子供とか?たまたま今日どうしても忙しいからって理由で、一日響子に預けられてるとか」

まゆ「……えっと」

響子「あ、はいその通りです……」

P「だろー?やっぱそうだと思った」

まゆ「(この人何者なんですかねぇ)」

P「とりあえず、その子を連れて行くわけにはいかんから……」

響子「え!?でもそれはちょっと……」

P「いやいや!子どもなんて連れて行ってみろ!説明しても問題あるんだよ!勘ぐられたらどうする!」

響子「え、えと、でも、その……」

P「まゆ、ちょっとその子頼めないか?」

まゆ「えっ?まゆですかぁ?」

P「ああ、頼む……!今度何か買ってやるから」


まゆ「……」


何か買ってやる



何か買いに行く



Pさんと一緒に何か買いに行く



二人きりになれるチャンス!!
自然にデートできるチャンス!


まゆ「お任せくださぁい」キリッ

響子「え、えっと、本当に大丈夫?」

まゆ「子どもは好きだし……大丈夫!」

響子「うん!一応、メモ渡しておくね?この通りにしてくれればいいって叔母さんが」

まゆ「はい」

響子「ごはんとかはそこの鞄に入ってるから……じゃ、おねがいね?本当にありがとう!」

まゆ「いえいえ。困った時はお互い様♪」

P「おし行くぞ!」

響子「はい!」

ドタバタガッチャン


赤ちゃん「だうだう!」

まゆ「ばいばーい、って言ってるんでしょうか……?」


――――――


赤ちゃん「きゃうー♪」キャッキャ

まゆ「可愛いですねぇ……私も子どもが欲しくなってきましたよぉ」

赤ちゃん「あうー」

むにむに

まゆ「ほらほら、ほっぺひゃをつねっひゃいけませんよぉ」

赤ちゃん「うー♪」

まゆ「(このまま遊んでもらって……疲れて寝てもらいましょう。
赤ちゃんは寝るとしばらく起きませんからね……!)」

赤ちゃん「きゃー♪」

ガチャ

千枝「おはようございまーす♪」

まゆ「おはよう、千枝ちゃん」

赤ちゃん「たう」

千枝「わー!その子は?」

まゆ「響子ちゃんの親戚の子だって。ちょっと今響子ちゃんがお仕事で、代わりに私が面倒を見てるの」

千枝「なるほど……!まゆさんって子ども好きですもんね!」

まゆ「えっ、知ってたの……?」

千枝「普段を見てればわかりますよー。なんだか頼れるお姉さんみたいです♪」

まゆ「……そ、そう(うれしい……)」

赤ちゃん「きゃっ……」

まゆ「……あれ?」

千枝「様子が……」

プルプル

まゆ「これは」

千枝「まさか」

赤ちゃん「ふぇっ……」ジワッ

まゆ「……!」

赤ちゃん「びぇえええええ!!」

千枝「な、泣き出しちゃいました!」

まゆ「お、お、落ち着いて、まず、まず、落ち着いて」オロオロ

千枝「まゆさん意外とトラブルに弱いタイプですか!?」

まゆ「えっと、こんな時は、こんな時は……!」


『メモは大事ですよ……』

『皆さん、メモを取りましょう、そして確認するのです……』


まゆ「!!」

バッ

まゆ「えっと、急に泣き出した時は、寒いか暑い、またはお腹が空いている……または」

千枝「お腹!」

まゆ「……!」ハッ

赤ちゃん「びええええええええええええええええええ!!!」

まゆ「そうだ、ここに確か……」

ゴソゴソ

バッ

千枝「……ミルク!」

まゆ「てい!」

カプ

ちう ちう ちう……

赤ちゃん「……」ゴクゴク

まゆ「……」

千枝「……」

まゆ「……ふー」

千枝「……はー」

まゆ「とりあえず一難去ったって……感じ、かしら」

千枝「な、なんか、どっと疲れましたね……」

佐々木千枝
http://i.imgur.com/nrbPupk.jpg

―――――


赤ちゃん「たうー」

赤ちゃん「あー……」

ウツラ

まゆ「あっ」

千枝「……おねむですかね?」

まゆ「お腹いっぱいになったからかなぁ。じゃ、こっちの簡易ベッドに」

千枝「そんなものあったんですか?」

まゆ「事務所はなんでもあるみたい……」

スッ

赤ちゃん「たう……」

赤ちゃん「……」スヤ


まゆ「……」

千枝「……」


まゆ 千枝 「「ふ~……」」


千枝「な、なんか疲れましたね」

まゆ「育児って大変だったのね……」

千枝「とりあえず寝てくれたので、あとは待つだけですかね?」

まゆ「たまに起きて泣き出すことがあるらしいからぁ……それ待ちかな?」

まゆ「(ところでさっき……何か天の声が聞こえたような……具体的に言うと加奈ちゃんみたいな)」

まゆ「(気のせいかしら)」

千枝「……」ニコニコ

まゆ「……?」

千枝「あ、いえ……寝てる赤ちゃん可愛いな、って思いまして……」

赤ちゃん「……」スピー

まゆ「……本当」ニコ

千枝「千枝も、大きくなったら結婚したいな……」

まゆ「(ん?誰と……?それは誰となの?千枝ちゃん)」

ピピピピー!

千枝「!」

まゆ「!!」

千枝「私の携帯です!」ボソボソ

まゆ「音!音!」ボソボソ

ピッ

スッ

赤ちゃん「……」スヤスヤ


まゆ 千枝「「 ふー…… 」」

まゆ「(私のもサイレントになってるか確認しておきますよぉ)」

まゆ「(大きな音を出して赤ちゃんが泣きだすなんてそんなのは……)」


ガッチャァァァーン!!!


きらり「おっすおっすばーっちし!皆おはおはー!」

杏「うなー」


まゆ「 」

千枝「 」

諸星きらり
http://i.imgur.com/phlx9ae.jpg

双葉杏
http://i.imgur.com/dXO3iWK.jpg

赤ちゃん「……」パチッ

赤ちゃん「……ふぇっ」ジワッ


まゆ「……!!!」

千枝「……!!!!」


きらり「おつぁー……え、何かやっちゃったにぃ?」

杏「あー……何かやっちゃったっぽいね」


赤ちゃん「びええええええええええええええ!!!!」

まゆ「あわあわあわあわ」

千枝「まゆさん!落ち着いて!」

きらり「うきゃー……赤ちゃん?」

杏「どうせアレだよ。大方響子が面倒見てたんだけど仕事で抜け出したとかそんなんだよ」

まゆ「だ、大正解だけど!それよりこの子をなんとか……!」

杏「もー、めんどいなぁ。貸して?」

まゆ「え?う、うん……」

赤ちゃん「びええええええええええええええええああああああああ!!!」

杏「はいねんねころりよおころりよ~♪」

トントントントントントン……

赤ちゃん「びぇっ……」

トントントントン……

赤ちゃん「ふに……」

トントントントン……

赤ちゃん「きゃあ♪」


まゆ「!?」

千枝「!?」

きらり「!?」


杏「全員で『!?』って顔しないでよ……」

赤ちゃん「あう……」ウツラウツラ

杏「はい寝ろ~、ねんねころりおころり~寝ろ~」

トントン

赤ちゃん「……ぁう」スヤァ


まゆ「あ、杏ちゃんいつのまにそんな能力を!?」ボソボソ

杏「親戚がめんどくさがりでさ。子どもの面倒押し付けてくるの」

きらり「まさか杏ちゃんにこんな意外な特技があったとは知らなかったゆ……」ボソボソ

杏「なーんか腑に落ちないけど、めんどいからいいや」

まゆ「(しかしこれは好都合ですよ……!)」

まゆ「(杏ちゃんのこの能力があれば、多少のトラブルならなんとかなるはず……!)」

まゆ「(プロデューサーさんが帰ってくるまで杏ちゃんに何とかしてもらえば……!)」

きらり「あ、杏ちゃんトレーニングウェアあったよー!」

杏「あ、そう?じゃいこっか」

まゆ「えっ」

千枝「えっ」

きらり「え」

杏「え、えっと……なんか期待してもらってるとこ悪いけど、杏たちこれからレッスンなんだ」

まゆ「さぼらないの!?」

杏「何で杏常にサボるみたいになってるの!?」

きらり「うきゃー……杏ちゃんはPちゃんいないところだとサボらないにぃ。
サボっても『こらー!』って叱ってくれる人がいないなら意味ないんだと思うゆ☆」

杏「こらきらり!そういう事は言わない!」

きらり「はーい☆」

まゆ「そ、そうなんだ……レッスン頑張ってね」

千枝「い、いってらっしゃいです……」

杏「うわぁなんかすごい後ろ髪ひかれる……まぁ、そのうち大人組も来るっしょ」

きらり「そうだにぃ!おねーさんたちならきっとなんとかしてくれるはずかもー☆」

まゆ「そう……そうね!」パァ

赤ちゃん「あぅっ……」ピク

まゆ「……!」ハッ

千枝「……!」

杏「……えっと」ボソボソ

まゆ「あ、どうぞ、いってらっしゃい」ボソボソ

きらり「がんばるにぃ……?」

まゆ「ありがとう……きらりちゃん」


――――


まゆ「……」

千枝「……」

まゆ「とりあえずなんとかしのいだけど」

千枝「何だか今日は波乱の予感ですよね……」

とりあえず今回はここまでです。次回は明日というか今日の夜……?
まゆのタメ口に違和感がありすぎて……。

再開します
ままゆがおろおろする様子を描くだけなのでご安心ください

―――――――――


赤ちゃん「……」スピー


まゆ「……とりあえず寝てくれてるみたいですねぇ」

千枝「これでしばらくは安心でしょうか?」


『油断は禁物なのでしてー』


まゆ「……今、頭の中に、何かが?」

千枝「え?まゆさん……?」

まゆ「あ、いや頭がおかしくなったとかじゃないのよ?
ただ何かが聞こえたような……」


『子どもは寝てからが勝負なのでしてー 夜泣きに困る母親も多くいるわけですしー』


千枝「……あっ!!千枝にも聞こえました!」

まゆ「え!?やっぱり幻聴じゃない!?」

千枝「な、なんなんでしょうこれ……」

まゆ「……たぶん、神のお告げ?」

千枝「……なんかもう、それもアリかなって思えてきました」


ガチャ


悠貴「あ、あの……おはようございまーす?」


まゆ「……!」

千枝「……!」

悠貴「はい?」


まゆ 千枝「「大人……!!」」


悠貴「違いますよ!?」

乙倉悠貴(13)
http://i.imgur.com/sdHcYxW.jpg

―――――


まゆ「先日岡山でスカウトされて」

千枝「今日ここで打ち合わせがあるって事ですか?」

悠貴「そういう感じです」

まゆ「……それにしても、本当に13歳なの?」

悠貴「よく言われるんですけどね……保険証見せましょうか?」

まゆ「いや、冗談だけど……うーん、ちょっと羨ましいなって」

千枝「ああ、千枝もですけど、まゆさんもあまり背が高いわけじゃないですもんね」

まゆ「結構高いところのものを取る時に苦労したり……年齢が低めに見られたり……」シュン

悠貴「いやぁ、そっちの方が羨ましいんですけど……」

赤ちゃん「……」スピー

まゆ「あ、ところで育児経験はあるの?」

悠貴「あるわけないじゃないですか!?」


まゆ 千枝 「「そっかぁ……」」

悠貴「あの……何かすみません」


――――


悠貴「なるほど、子どもの面倒を……」

まゆ「ええ、正直さっきから四苦八苦していて……」

千枝「大人の人が来てくれれば助かるのにな、って思ってたんです」

悠貴「お役にたてずすみません……」

まゆ「あ、悠貴ちゃんは気にしなくていいから……!」

悠貴「でも、この事務所に大人の人っていないんですか?普通こういうところならいるはずなんですけど」

まゆ「そうなんだけどね……」

千枝「今日はたまたま、何故か全くいないっていう不思議な状況なんです」

悠貴「困りましたね……」

赤ちゃん「……」スヤスヤ

参考

千枝139cm
まゆ153cm
悠貴164cm

並ぶと階段の様。


――――

悠貴「このまま何事もなく、プロデューサーさんたちが帰ってきてくれればいいんですけどっ……」

まゆ「そうはいかないような気がするの……」

千枝「確かに……今にもそこの扉が開いて大きな音が……!」

クルッ

シーン……

まゆ「……」

千枝「……」

まゆ「もしかして……このまま何事もなく終わる?」

千枝「ですね、今ので誰も来ないなら……!」

悠貴「そういうものなんですか……?」


赤ちゃん「……」パチ


まゆ「えっ」

千枝「えっ」

悠貴「えっ?」

赤ちゃん「……」ジワッ


まゆ「え、え、えええ……!?」

千枝「あれ……えっと!?」

悠貴「え、何でですかっ!?今、何かこの子の気に障る事しちゃったんですかっ……!?」


赤ちゃん「ふぇっ……」


まゆ「あ、ちょ、ちょっと……」


赤ちゃん「びえええええええええええええええええええ!!!!」

千枝「きゃっ……!」

悠貴「はわわわわわわわわっ!?」オロオロ

まゆ「落ち着いて、まず落ち着いておち……!」オロオロ

千枝「人数が増えても状況が変わってません~!」


『まずは落ち着いて周りをよく見る事が大事なのでしてー』


まゆ「……へっ?」

悠貴「今何か聞こえませんでしたっ!?」

千枝「あ、これは神のお告げだそうです!」

悠貴「ええ!?そんなの聞こえるんですかっ!?アイドルってすごい……!」

まゆ「(まずは落ち着いて、周りをよく見る……)」

まゆ「(机、時計、ホワイトボード、ソファ……)」

まゆ「……!」

千枝「まゆさん?」

赤ちゃん「びえええええええええええええええええええええ!!!」

まゆ「……」ガシッ

まゆ「よしよし……大丈夫!助けを待つの!」

赤ちゃん「ぶええええええ!」

千枝「泣き止んでませんよ!?」

悠貴「助けを待つ……!?」

まゆ「今の時間は16時40分。そしてホワイトボードを見て!」

赤ちゃん「びえああああああああああああああ!!」

千枝「ホワイトボード……?」

悠貴「え?何かヒントでも……?」

千枝「あっ、グループワーク!」

悠貴「グループワーク?」

まゆ「そう、うちの事務所恒例の『グループワーク・レッスン。終了予定が16時40分!」

千枝「ならもうすぐ、グループワークを終了した面々が帰ってきますね!」

まゆ「グループワークの人数なら……」

悠貴「大人が混ざってるかもしれないってことですかっ?」

まゆ「そういうこと」

ザワザワザワザワ……

悠貴「誰か来ましたよっ!」

まゆ「(助かった!)」

赤ちゃん「びえええええええええええええ!」


ガチャー

千佳「お疲れ様でーす!」

薫「今日のレッスン楽しかったねー!」

仁奈「おつかれさまでごぜーますよ!……鳴き声が聞こえやがるです!?」



悠貴「子どもしかいませんよっ!?」

莉嘉「お姉ちゃんだれ?」

みりあ「新しいアイドルの人ですかー?」


まゆ「(どうしよう……!!びっくりするくらい子どもしかいない!!)」


赤ちゃん「びえええええええええ!!」

莉嘉「わぁ!?赤ちゃん!?」

仁奈「仁奈よりちいせーでございます!」

まゆ「(最年長が……あ、まゆでしたねぇ。そうでしたぁ……)」

千枝「これはどうしようもないですね……」

悠貴「お告げは、お告げはないんですかっ……!?」

横山千佳(9)
http://i.imgur.com/xP0rWnX.jpg

竜崎薫(9)
http://i.imgur.com/dI7tKGA.jpg

市原仁奈(9)
http://i.imgur.com/HYSU7Fa.jpg

城ヶ崎莉嘉(12)
http://i.imgur.com/ImbkFQK.jpg

赤城みりあ(11)
http://i.imgur.com/FdwRrRo.jpg

こずえ「ふわぁー……ないてるのー……?」

まゆ「こずえちゃん、この子なんとかできない……?」

千枝「まゆさん……」

みりあ「あの、その子どうしたんですか?」

悠貴「あのっ、えっと、何だか急に泣き出して……!」

莉嘉「こういう時ってどうすればいいの?Pくんに電話?」

千枝「今はお仕事中だから……ちょっと……」

仁奈「カンガルーの気持ちになればいいです!?」

千佳「泣き止ませる魔法ってないの~!?」

みりあ「えっと、ごはんあげました?ミルクとか」

まゆ「え?うん……」

千枝「それに、大きな音がしたわけでもないし……何で泣いてるかわからないの!」

赤ちゃん「びえええええええええええええええ!!!」

みりあ「……ちょっとごめんねっ!」

ペリッ

まゆ「はいっ?オムツを……!?」

スッ……

みりあ「……やっぱり」

悠貴「ひえっ!?」ビクッ

仁奈「これは……■■■でごぜーますね!?」

千佳「仁奈ちゃん!私たちアイドルだよ!?」

みりあ「はいふきふき~」

フキフキ

赤ちゃん「びええっ……」

みりあ「綺麗になったから……あ、替えのおむつってこれですよね?」

まゆ「う、うん……」

みりあ「~♪」 テキパキ

莉嘉「みりあちゃんすっごーい……☆」

悠貴「アイドルってすごいっ……!」

千枝「あの、多分色々違うと思います……」

遊佐こずえ(11)
http://i.imgur.com/hkZXg95.jpg

みりあ「はい完成!すっきりしたねー!」

赤ちゃん「きゃうー♪」

こずえ「げんきー……」

千枝「みりあちゃん、いつの間にそんな……!?」

みりあ「えっとね、最近妹が生まれたばっかりで……たまにこうやってオムツとか替えてるんだ!」

まゆ「(神……!!)」

みりあ「あの、まゆさん?どうしたんですか……?」

まゆ「あ、大丈夫、なんでもないわぁ」ニコニコ

悠貴「気持ちはわかりますよ……!」ニコニコ

みりあ「は、はぁ……」

赤ちゃん「きゃっきゃ♪」

――――


悠貴「というわけなんですっ」

千佳「岡山から……」

薫「おっきいー……」

仁奈「おっきいでごぜーますよ……」

莉嘉「いーなぁ……」

みりあ「羨ましー……」

こずえ「ふわぁー……」

赤ちゃん「ほえー」

千枝「確かに、この事務所でも大きい方ですよね」

まゆ「最長とか見ちゃうとキリないけど……」

悠貴「えっと、そ、そんなに大きいですか……?」

千枝「えっと……うちの事務所ややこしいんですよ」

みりあ「たとえば17歳っていっても、139cmの人から186cmの人までいるし……」

悠貴「幅広っ!?」

千佳「でも結構おっきいほうだよねー!いいなー!」

赤ちゃん「なー!」

悠貴「そんな」テレテレ

莉嘉「一歳差かぁ……むむむ!」

まゆ「(まゆに至っては3歳差なんですけどねぇ……)」

千枝「とりあえず、みりあちゃんがいれば今後も大丈夫そうですね!」

まゆ「そうね、あとはPさんたちが帰ってくるのを待つだけ……」

みりあ「え」

悠貴「え」

こずえ「ほわぁー……帰っちゃうのー……?」

みりあ「えっと、うん……うちの妹のお世話しないと……」

まゆ「……」

みりあ「ご、ごめんなさい!ごめんなさい!」

まゆ「いいのよみりあちゃん……大切な事だからね……」ズーン

みりあ「(すごい悪い事してる気分に……)」

千枝「悪い子の気持ち……?」

みりあ「うん、ちょっとわかった気がする」

仁奈「悪い子の気持ちになるです!?」

薫「たいほしちゃうよ!」

千佳「成敗しちゃうよ!」

――――――


まゆ「みりあちゃんが帰ったけど……」

赤ちゃん「たう」

千枝「……」コクリ

悠貴「……」コクリ

薫「かわいーかわいー!」

プニプニ

仁奈「仁奈もさわりてーです!」

千佳「さ、触って大丈夫なの?」

莉嘉「顔とか変形しない……?」

こずえ「ふわぁ……ぷにぷにー……」

プニプニ

赤ちゃん「きゃっきゃ♪」


まゆ「(このメンツですかぁ)」

千枝「(船頭多くして船山に登るってことわざありましたよね)」

まゆ「(どっちかというと今回は烏合の衆かな)」


悠貴「(目だけで会話しているっ……!?)」

『油断は禁物なのでしてー』


まゆ「はっ!」

千枝「これは!」

悠貴「神のお告げ!」

千佳「お姉ちゃんたちどうしたの……?」

仁奈「きっと大人にしかわからねー事情があるですよ……」

薫「かおるも早くおおきくなりたいなぁ」

こずえ「せいちょう……そくしんー……?」


『いつ何時敵はやってくるかわからないものでしてー』


まゆ「……」

チラ

  「うおおおー!ボンバー!」

千枝「……茜さんですね」

仁奈「走り込みから帰ってきたでごぜーます?」

まゆ「……」

スッ

悠貴「?」

ガチ……

ガッ!!!

    「ボン……ッ!?」

まゆ「どちらさまですかぁ?」

   「えっと……何でドア閉まってるの?あ、日野です。日野茜……」

まゆ「わかりましたぁ。ゆっくり静かに入ってきてくださぁい」

ガチャ……

茜「ボンバー……(小声)」

茜「何が起こったの?」

まゆ「あちらをご覧くださぁい」

茜「……?」

赤ちゃん「だう!」

茜「ええ!?今度はだれが乳幼児化したの!?」

千枝「茜さん、今回はそういうお話じゃないんですよ」


――――


茜「なるほどー……響子ちゃんの親戚の子で、
岡山から来た164cmのアイドル!」

悠貴「まとめて説明するとそんな感じですねっ」

千枝「親戚の子は別に164cmじゃないんですけどね?」

茜「うーん、私も子育ての経験はないんだよねー……」

まゆ「残念です……」

悠貴「むしろ子育て経験があるアイドルって……?」

日野茜(17)
http://i.imgur.com/kPplOEM.jpg

茜「まぁとりあえずお茶でも入れるよ……皆も飲む?」

千枝「あ、じゃあいただきます」

悠貴「ありがとうございます」

茜「いえいえ。さっき走ってきたからのど乾いてて!……っと、大きな声出しちゃだめなんだっけ」

千枝「ダメとはいいませんが、あんまり大きな声を出すと……」

こずえ「ふわぁー……ないちゃうのー……?」

赤ちゃん「あう?」

千佳「可愛いー……」

まゆ「とりあえず、この子を元気な状態で響子ちゃんにお返しする……それがまゆの任務ですよぉ」

茜「そっかー……大変だね。まぁもう少ししたら二人も帰ってくるだろうし……あわっ」

ドンッ

仁奈「……およ?」

千枝「……花瓶が!」

茜「え?」

まゆ「(まずい!茜さんは今両手がふさがっている!!このままじゃ花瓶が……!!)」

バッ……!

まゆ「……!(しまった!まゆじゃ全然届かない……!?)」

薫「あぶない!!」


パシッ……!


まゆ「……へ?」

悠貴「か、間一髪、セーフです」


ワァッ……

パチパチパチパチ……!!


赤ちゃん「きゃうー♪」

パリーン!!ガシャーン!!


まゆ「何で!?」

茜「あ、拍手するとき湯呑み持ってたの忘れてたよ」テヘ

赤ちゃん「……」ジワァ

千枝「ッ……!」

莉嘉「あ……!?」

悠貴「あわ、あわ……」

赤ちゃん「ふぇっ……」

千佳「えっと、えっと……!?」


赤ちゃん「びええええええええええええええええええ!!」

仁奈「あわわわわでごぜーますよー!!」

千枝「今度こそどうしましょう!?」

薫「せんせぇー!!たすけてぇー!!」

千佳「うわーん!!どうすればいいかわかんないよぉ~!」

莉嘉「Pくん~!!」


まゆ「……阿鼻叫喚ですよぉ」


悠貴「お告げ!お告げをぉ~っ!!」オロオロ

こずえ「ほわぁー……かみさまー……?」

『信じれば必ず救われるわけでしてー』


悠貴「そんな漠然とした!?」

千枝「とりあえず……おとなの人がきてくれるよう信じましょう!」

茜「お願いします!!!神様!!!」

まゆ「あの、もうちょっと静かに祈ってもらえると……」

薫「うわぁ~ん!!」

赤ちゃん「びえええええええええええええん!!」

千枝「お願いします……お願いします!」

仁奈「きっと……おねーさんたちがきてくれるですよ!」


ガチャ


菜々「どうしたんですか?すごい騒がしいですけど……」


皆「「「「「  大人だー!!! 」」」」」


菜々「へっ?」


こずえ「ほわあー……しんじれば、すくわれるのー……?」

安部菜々(永遠の17歳)
http://i.imgur.com/5dbEgyn.jpg

―――――

菜々「な、なるほど……それでこんなに泣いてるわけですね」

千枝「千枝たちずっとおとなの人を待ってたんです!!」

まゆ「本当に助かりましたぁ……」

菜々「……」ジロッ

茜「……?」

菜々「(一応茜ちゃんとは同い年のハズなんですけど……まいっか)」

菜々「とりあえずウサミンパワーで解決しちゃいますよ!」

千佳「うさみんぱわー!!」

薫「なにするのー!?」

赤ちゃん「びえええええええええええええええええ!!」

菜々「ちょっと待ってくださいね?スマホをススーッと」

莉嘉「スマホでいいのー?☆」

菜々「よし、これを……」

スッ

赤ちゃん「びえええええええええええ!!」

赤ちゃん「びえっ……」

赤ちゃん「あぶぅっ……」

まゆ「え!?」

茜「何が起きたの!?」

菜々「これは『心音CD』のMP3ですよ。母親の鼓動に似た音を聞くと、
赤ん坊は安心するんです」

赤ちゃん「あぶっ……ごぼっ!こほっ!」

仁奈「何か苦しそうでごぜーますよ?」

菜々「あ、これは鼻がつまってるのかな?」

悠貴「え!?どうすればいいんですか?」

千枝「鼻をかませるんですか?」

菜々「いいえ?赤ちゃんは自分で鼻をかめません。なので……」

スッ

ちゅうっ……

菜々「……ぷはっ。ぺっぺ」

まゆ「……ッ!?」

悠貴「あ、赤ちゃんの鼻水を吸ったんですか!?」

薫「きちゃない……」

菜々「あはは、誰でも抵抗はありますけど……これは赤ちゃんにとって死活問題なんですよ。
鼻水を器官に詰まらせることがないとは言えませんからね。もちろん、本来は鼻吸い機っていうのがあって、そっちのほうがいいんですよ?」

千枝「……すごい」ボソ


※菜々さんの言う通り、鼻吸い機を使いましょう。
赤ちゃんの鼻水を口で吸うのは愛情を表せますが、雑菌などのことがあるので不衛生です。

赤ちゃん「……きゃう♪」

きゅっ……

菜々「はい、よしよし……」

千枝「(なんだか、すごくお母さんのような……)」

まゆ「(ものすごい母性を感じますよぉ……)」

薫「……おかーさん?」

菜々「はいっ!?菜々は子育て経験はおろか出産経験すらありませんよ?」

千佳「そうなのー!?」

菜々「いやいや、驚くとこじゃないからね!?」

赤ちゃん「きゃっきゃ……♪」

薫「すっごいたのしそー!」

莉嘉「よかったー!」

茜「とりあえず一件落着、って感じかな!」

まゆ「ええ、本当に今日は長い一日で……」

赤ちゃん「……たう」

キョロ キョロ

仁奈「なんか見回してやがるですよ?」

菜々「あ、まずいですね」

千枝「何がですか?」

赤ちゃん「ふぇっ……」ジワ

莉嘉「え!?」

まゆ「うそ!今……すごく安心して……!?」

菜々「お母さんがいないことに気がついちゃったんです。菜々が下手に母性を出したのがまずかったのかも……!」


赤ちゃん「びえええええええええええええええええええええええ!!!!」


千佳「どどどうしよ~!」

悠貴「菜々さん!なんとかならないんですか!?」

菜々「さ、流石にこればっかりは!お母さんを呼んでこないと!」

ガチャ


P「いや~遅くなった!ちょっとアイドル勧誘してたんだ」

響子「まゆちゃんごめんねー!!」


皆「「「「「  お母さん!!! 」」」」」


響子「えっ?えっ?」


芳乃「信じる者は得てして救われるという事でしてー」


―――――


響子「なるほど!お母さんがいない事に……!」

まゆ「なんとかなるの?」

響子「と、とりあえず……よーしよしよし!」

赤ちゃん「びええええええええええええええええええ!!」

千枝「えっ!?響子さんでも駄目……!?」

悠貴「な、菜々さんで駄目だったと言う事は、やっぱり……」

莉嘉「ど~しよ~!?泣き止まないよ!?」

依田芳乃(16)
http://i.imgur.com/DUzNncq.jpg

P「んだようっせー子どもだな!貸せ!」

バッ!

響子「ちょっとプロデューサーさん!そんな乱暴に!」

莉嘉「そうだよ!赤ちゃんがかわい……そ……」

まゆ「へ?」


赤ちゃん「きゃふぅ……♪」トロン

P「まったく……はいよしよし」


菜々「一体何が起きてるんですか!?」


P「知らんよ。俺昔から動物や幼児に異常に好かれる体質なんだよ」

P「なんでも体から好かれる臭いが出てるとか……声が落ち着く周波数とか、
よくわからんけどそういうことらしい」


茜「流石プロデューサーですね!!」

悠貴「ぷ、プロデューサーってすごいっ……!!」キラキラ

千枝「あの、何か壮絶に勘違いしてると思います」

P「おら、泣き止んだろ離せ……ッ」ググッ

赤ちゃん「……やー!」

響子「な、懐かれてる!?」

菜々「この一瞬で!?」

こずえ「これが……ほんもののぷろでゅーさーなのー……?」

――――――

響子「今日はありがとうございました!本当に助かったよ!」


まゆ「どういたしまして」

千枝「えへへ……」

茜「皆おつかれさまー!」

菜々「大変だったんですねぇ……」

薫「かおるもがんばったよ!」

千佳「千佳も大人になったら、あんなにかっこよくなれるのかな?」

悠貴「私もアイドルになったら……こんな風にいろんなことがっ!?」

P「(勘違いしてるみたいだけど、まいっか!)」

こずえ「めでたし……めでたしー……?」



                                 終わり。

■おまけ   後日談。


P「……」カタカタカタカタ

P「……あのさぁ」

菜々「どうしたんですか?」

P「先日の事あったじゃん」

菜々「ああ、プロデューサーが無茶苦茶赤ちゃんに懐かれてたって話ですか?」

P「おう、あれが広まるのは別にいいんだけどさ……」

菜々「はぁ、何か問題でも?」

P「なんか最近、やたらと皆が子どもの名前とかについて話振ってくるんだけど……。
あと何かゼクシィが事務所に散乱してるんだよな……」


菜々「……あっ」





このあと滅茶苦茶Pの外堀が埋められたのは別の話。
めでたしめでたし。

以上です!いやあ!新人共も可愛いですね!!
まゆはPがいないと普通に面倒見のいいお姉さんだと思ってます。

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