モバP「雨と犬と空き箱と」 (20)

アッキー「くぅーん…」

あい「ふむ…どうだろうな」

アッキー「くぅーん…」

あい「なるほど…そういう考え方もあるな」

P「あいさん、何やってるんだ…?」

拓海「あ?みりゃわかんだろ?動物とのふれあいだろ」

拓海「ペットとかに話かけたりすんのと一緒だろ?」

P「あぁ、うん…そうなのかな…?」

P「(明らかに会話のキャッチボールをしているように見えるんだが…)」

P「(そこに疑問を持つ方がおかしいのか…?)」

優「あはっ☆アッキーってば最近あいさんと仲良しなんだよねー♪」

優「ちょーっと妬いちゃうかもっ!うふっ」

P「そう言いながらも嬉しそうだな?」

優「うんっ!だって…」

優「アッキーってば、ちょっと前までは誰にも懐いたりしなかったからねー」

P「へぇ…?」

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アッキー「くぅーん…」

あい「いや、それは違うな」

優「ねぇねぇ、アッキーがなんでアッキーって名前なのか話したことあったっけー?」

P「いや、聞いたことないな」

拓海「単純に秋生まれだから…ってわけじゃねーのか?」

優「うーん、その名づけ方ならアッキーじゃなく冬生まれのフッキーになっちゃうなー♪」

優「私もアッキーも同じ1月28日生まれだからねぇ☆」

P「だったら…なんだろうな…?」

優「うふふっ」

優「Pくんや、拓海ちゃんになら教えてあげてもイイかもっ」

優「あたしとアッキーのぉ…ちょっとイイ話っ♪」

拓海「アタシは別に聞きてぇわけじゃねーが…」

P「まぁ、そう言うな。優も話したそうだしさ」

拓海「…まぁ、いいか」

優「アッキーはね、元々捨て犬だったんだー」

P&拓海「…!」

優「その日は、お昼は晴れていたのに夕方になって急に雨が降り出したのー」

優「あたしは天気がイイからお散歩してたのに、いきなり降り出すもんだからもうサイアク!」

優「お家まで急いで帰ろうとしたんだけどぉ…」

――――――――

―――――

―――

川島(再放送)『今日は降らないわ。わかるわね?』

優「やぁん!今日は一日天気って言ってたのにぃ!」

優「早くかえろーっと!」

「くぅーん…」

優「…ん?」

「くぅーん…」

優「……」

優「どーしたのぉ?きみ、ひとり?」

「くぅーん…」

優「そんな濡れた空き箱の中にいたら風邪引いちゃうよぉー?」

「くぅーん…」

優「んー…」

優「…まってて☆今、傘買ってきてあげるからね♪」ダッ…

「くぅーん…」

優「―――はぁい、おまたせー♪」

「くぅーん…」

優「これで雨はしのげるでしょー…って…」

優「あはっ☆もうずぶ濡れだから、あんまり意味ないねー♪」

「くぅーん…」

優「そういうあたしも、ずぶ濡れー!服もスケスケー!」

「くぅーん…」

優「やぁん♪そんなやらしい目でみちゃダメー☆」

「くぅーん…」

優「……」

優「一緒にお風呂でも入る?」

「ぐるるる…」

優「えー!?なんで威嚇するのー!?ショックー!!」

「くぅーん…」

優「もぉ!こうなったら意地でも一緒にお風呂に入らせちゃうんだからー!」

「ぐるるる…」

優「こぉら!威嚇しちゃだめでしょー?」

「わんっ!!」

優「えー!?そんなにイヤぁ?あたし、プロポーションには自信あるんだけどぉ…」

「くぅーん…」

優「あ…」

優「もしかして、その空き箱から離れたくないのー?」

「くぅーん…」

優「そっかー…」

優「…だったらぁ」

優「その空き箱ごと持ち帰っちゃえー♪」

「ぐるるる…」

優「あ、こらー!じたばたしちゃやぁん!」

「くぅーん…」

優「―――ふぅっ☆さっぱりしたー♪」

「くぅーん…」

優「もぉー!お風呂場であばれちゃだめでしょー?」

優「あたしのたまのお肌に傷がついたらどうするのー?」

「くぅーん…」

優「そりゃむりやりお風呂に入れたのは悪かったけどぉー…」

「くぅーん…」

優「……」

優「きみはずっと困り顔だねー?」

「くぅーん…」

優「あはっ☆でも、その困った顔がカワイイー♪」

「くぅーん…」てくてく…

優「…って、あれ?どこ行くのー?」

「くぅーん…」すぽっ…

優「えー?やっぱりその空き箱がいいのー?」

「くぅーん…」

優「その空き箱、湿ってるしばっちぃよー?」

優「こっちにあったかーい毛布があるから、おいでー♪」

「ぐるるる…」

優「もぅ!威嚇しちゃ、やぁん!」

「くぅーん…」

優「…うーん」

優「ねぇねぇ、せめてきれいな空き箱に移動しなーい?」

優「そこに毛布とか敷いてあげるからー☆」

「くぅーん…」

優「あ、OK?話せるぅー♪」

「くぅーん…」

優「でも、そんなに空き箱の中が良いんだぁ」

優「狭いと落ち着く子なのかな?」

「くぅーん…」

優「あ、ねぇねぇ!おっきな空き箱持ってくるから、あたしも一緒に入っていーい?」

「ぐるるる…」

優「もぉー!素直じゃないんだからぁー!」

「くぅーん…」

優「……」

優「…でも、そーだよねぇー」

優「きみ、きっと捨てわんこだもんね」

優「自分のことを捨てた人間さんのことなんて、きっとキライだよねー」

「くぅーん…」

優「でもね、安心してね?」

優「あたしは、もうきみのことを一人にさせたりしないから」

優「一人にっていうか…一匹に?あはっ☆」

「……」

「…くぅーん」ザッ…

優「…え?なに?」

優「この空き箱…くれるの?」

「くぅーん…」

優「……」

優「…あはっ☆」

優「ありがとー♪もしかしてお近づきのしるしってやつ?」

「くぅーん…」

優「うふっ☆お近づきのしるしに空き箱なんておもしろーい♪」

「くぅーん…」

優「うん、わかった!あたしもきみにお近づきのしるしを…」

優「きみに名前をあげるねっ!」

優「今日からきみは…」

優「空き箱が大好きなアッキーだ☆」

アッキー(仮)「ぐるるる…」

優「えー?だめー?でも、もう決定ー♪」

アッキー(確定)「くぅーん…」

優「―――っていうねー☆」

P「なるほど…空き箱で、アッキーか…」

P「元が捨て犬なら人間不信になってたっていうのも納得は出来るな…」

拓海「ずぶ濡れの捨て犬を拾ってやったってところは見直したけどよ…」

拓海「実際にアッキーが空き箱に入ってるとこなんか見たことねーぞ?」

優「だって、あたしがいつも抱きかかえてるもーん♪」

優「アッキーってもふもふしてて気持ちいいんだよー☆」

拓海「…空き箱に入りてーのに、無理矢理抱きしめられるもんだからいつも困り顔なんじゃねーのか?」

P「ていうか、それも人間不信の原因になってるんじゃないのか…?」

アッキー「くぅーん…」

あい「な、なにぃっ!?」

あい(バルタン星人)「私がバルタン星人だって…!?」

アッキー(アイスラッガー)「くぅーん…」

あい「本体はどこにいった!?」

優(ウルトラセブン)「ジュワッチ☆」

あい「飼い犬をブーメラン扱いするんじゃない!」

優「あはっ☆」

アッキー「くぅーん…」

優「アッキー、だーいすきっ☆」

おわり

むしゃくしゃして書いた

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