男「幼ー!学校いくぞー!」 幼「あ、ごめーん!!」 (38)

男「ったく、しょうがねえな、ほら、車椅子押してやるよ」

幼「えっ、いいよ、大丈夫だから…」キコキコ

男「遠慮すんなって、お前が手でこいでるだけじゃ遅すぎて遅刻しちまう」

幼「…ごめん」

男「あー、そういう顔すんなよ!ユーモアだユーモア!」

幼「むう…」

男の幼馴染である幼、彼女は2年前の事故により下半身(正確には両足)不随になっていた。
しかし男はそんなこと気にも止めず毎日迎えに来てくれる。

「キャー!!!」

男「なんだ?」

幼「い、いまのって悲鳴?」

男「みたいだ…」

幼「…怖い、早く学校行こ?」

男「いや、殺人とかだったら迂闊に動いたら危ない…」

男「幼、あれ持ってるか?」

幼「うん、あるよー、はい」

幼は万が一、何かあった時のためにカバンの中にスタンガンを入れていた。
まともな人間なら喰らえば失神確実である。

男「よし、何かあったらすぐに叫べよ?」

幼「う、うん…」

男「…」

男は道路の影からゆっくりと悲鳴のあった場所を見た。
そして思わず手で口を抑える。
食っていたのだ、人が人を…。

男「うっ…」

幼「どうしたの?」

男「いや、何でもない…」

男は後退りする、そしてまるでお決まりであるかのように、
足元に落ちていた枝を踏んでしまった。
バキッという音に釣られ、今まで食事中だったその人はこちらを見据えた。

男「なんだ…あの顔は」

男「血だらけ…?」

その人は顔面の肉が若干ずり落ちている、
そしてゆっくりとこちらへ向かってきた

男「やばい、幼!逃げるぞ!!」

幼「え?え?」

男「あいつはやばい!早く学校へ行くぞ!」

幼は後ろを確認したかったが、
男が車椅子を押して猛ダッシュしていたので何が起きているのか全くわからなかった。

――――――

男「ぜぇ…ぜぇ…」

幼「ねえ、一体何があったの?」

男「はは…バイオハザードかな」

幼「え?それってゲームの?」

男「…まるでさっきの奴、ゾンビみたいだった」

幼「なにそれ…怖い」

男「…」

幼「ちょっと、こんな時にスマホなんて…」

男「何か、わかるかもしれない」

男はスマホでひたすらニュース記事を確認する
あった、各地で猟奇殺人事件の記事

男「人が人を食べる、まるでゾンビ映画のようだ」

幼「えっ…」

「こらーー!!!!なにやっとるか!!」

男「うわっ!!あ、ヒゲ先生…」

ヒゲを蓄えたむさ苦しい男性、
彼の名はヒゲ先生。男と幼の担任である。

ヒゲ先生「早く学校へ入れ!非常事態だぞ!!」

男「や、やっぱり…あの俺、さっき道路で…」

ヒゲ先生「お前らも見ていたか、ニュースでもひっきりなしにやっている」

続きはよ

やはり>>1は書かなかったか……

書いてくれよ

男「えっ、でも…」

ヒゲ先生「いいから!ここは危険だ!ほら幼なじみも!早く!」

幼「は、はいっ!」スタッ

男「おっおい!お前!足!」

幼「あ、あれ?ほんとだ!私立ってる!」

ヒゲ「幼を思う男の気持ちが奇跡を起こしたのだな…」グスン

―――――――――

チュンチュン

男「あ…れ…夢か…」

男「はぁ、仕事さがさねーと」

男「もう無職になってから3年以上経つもんな…」

男「いい加減貯金も無いし…」

男「あーあ…なんでこんな事になっちまったのかな…」

男「これも全部あのクソ幼ななじみのせいだ…!!!」

ピンポーン

男「へっ!?」ビクゥッ

幼「男!男!!助けて!!襲われる!!きゃあああっ!!」

男「幼!?ま、待ってろ!いま開ける!」ガチャッ

幼「イタダキマース」ガブリッ

男「ああああああああああああっ!!」

テレビ「緊急速報です。突如として死人が歩きまわり人々を無差別に食い殺すという事件が発生しました!」

―――――――――

チュンチュン

男「あ…れ…夢か…」

男「はぁ、仕事さがさねーと」

男「しかし嫌な夢だったな…」

男「幼なじみのやつ今頃化けて出てきやがって…」

男「やっぱあの時殺したのはまずかったか」

幼「……………ムクリ…………」

幼「あー!もうこんな時間!学校に遅刻しちゃう☆」

幼「もーなんでお母さん起こしてくれなかったのー!」

幼「ちょっとお父さん早くトイレ出てよー!」








幼「…なーんて…もう誰もいないんだった…」

ピリリリリリッ♪ ピリリリリリッ♪

男「ん?幼からの電話だ」

男「はい、もしもし」

幼「もしもし!?男!?」

男「どうしたんだよ慌てて」

幼「いま、外が大変だから出ちゃダメだよ!今からそっち行くから!」

男「お、おう…まあ今日は外に出る予定もねーし」

幼「待っててね!男!」

ピンポーン

男「へっ!?」ビクゥッ

幼「男!男!!助けて!!襲われる!!きゃあああっ!!」

男「幼!?ま、待ってろ!いま開ける!」ガチャッ

幼「イタダキマース」ガブリッ

男「ああああああああああああっ!!」

―――――――――

チュンチュン

男「あ…れ…夢か…」

男「はぁ、仕事さがさねーと」

男「もう無職になってから3年以上経つもんな…」

男「いい加減貯金も無いし…」

男「あーあ…なんでこんな事になっちまったのかな…」

男「これも全部あのクソ幼ななじみのせいだ…!!!」

男「しかし嫌な夢だったな…」

男「幼なじみのやつ今頃化けて出てきやがって…」

男「やっぱあの時殺したのはまずかったか」

テレビ「緊急速報です。突如として死人が歩きまわり人々を無差別に食い殺すという事件が発生しました!」

男「どうしてこんなことに…」

男「町中がゾンビでいっぱいじゃないか」

プルルル

男「電話だ。友人Aからだ」

A「男!!大丈夫だったか」 

男「…ああ、まあな」

A「?どうした」

男「…お前、幼なじみ覚えてるか…?」

A「え?ああ、あのちょっと顔面に難がある娘だろ?それがどうした?」

男「実はさっき夢に出てきたんだ…」

A「は?だってお前あの娘は俺とお前で…」

男「なぁ、あの山に行ってみないか?なんか嫌な予感がするんだよ…」

男「あー、仕事見つかんねー…大量のゾンビでも沸けばいいのになぁ」

ピンポーン

男「へっ!?」ビクゥッ

幼「男!男!!助けて!!襲われる!!きゃあああっ!!」

男「幼!?ま、待ってろ!いま開ける!」ガチャッ

幼「イタダキマース」ガブリッ

男「ああああああああああああっ!!」

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