麗奈（ハバネロ君に…ワサビ…後はカラシ…っと）

麗奈（激辛系はこんなもので十分かしら）

麗奈（あぁ、そうだ、バズーカの修理もしないと…）

麗奈（何で毎回壊れるのかしら…アタシの設計は完璧なはずなのに）

麗奈（晶葉に見てもらおうかしら…でも、悪い事に使うって知ったら断られるわね）

麗奈（アイツ、怪しいロボ作ってくる癖に、変なところで真面目なんだから…）

麗奈（ま、いいわ、いつかレイナサマロボとか作らせてやるんだから！）

麗奈（アタシの為だけに働く忠実な僕…ククッ、悪く無いわね！）

麗奈（無敵のレイナサマ軍団が世界を征服するのも時間の問題ねッ！）

？？？「あれっ、麗奈じゃないかー！」

麗奈「あ？」

光「こんなとこで合うなんて奇遇だね！」

麗奈「げっ、光」

光「『げっ』って何だよー！」

麗奈「別に…」

光「何を買うの？」ﾋｮｲ

麗奈「あっ、こらちょっと、勝手に…！」

光「ワサビに…カラシに…ハバネロ君？」

麗奈「な、何よ？」

光「…麗奈…もしかして…」

麗奈（チッ、またイタズラするなとか言われるわね…）

光「辛い物が好きなの？」

麗奈「…は？」

光「だって、こんなに辛い物を沢山…」

麗奈「え…あ…ま、まぁ、そんなとこよ」

光「やっぱり！」

麗奈（バカで助かった…）

麗奈「そういうアンタは何を買いに来たのよ」

光「アタシは飲み物！」

麗奈「何でわざわざ飲み物を買いにこんなとこに来るのよ」

光「違う違う、この後、屋上でヒーローショーがあるんだ！」

麗奈「ヒ～ロ～ショ～？アンタはまーたそんな物を見て…」

光「いいじゃないかっ！面白いんだぞ！」

麗奈「まぁ、別にアンタが何見ようと知った事じゃないけど…」

光「まだちょっと時間があるからね！何か飲みながら待ってようと思って！」

麗奈「ふーん…」

光「麗奈はこの後予定とかあるの？」

麗奈「無いわよ。適当に何か食べてから帰るつもり」

光「じゃあ、一緒にヒーローショー見ようよ！」

麗奈「イヤよ。何でアタシがそんな物…」

光「えー！いいじゃないかっ！一緒に見ようよ！」

麗奈「イーヤーよ。何で休みの日までアンタなんかと一緒に過ごさなきゃいけないのよ」

光「むー！」

麗奈「唸ってもダメなものはダメ」

光「お昼ご飯、マックのポテト奢るから！」

麗奈「安っ。大体、なんで一緒に昼ご飯食べる感じになってるのよ」

光「じゃ、じゃあ、ジュースも…」

麗奈「全部奢る気は無いのね」

光「お小遣いが厳しい…」

麗奈「だったら素直にアタシを誘うのを諦めなさいよ…」

光「だって麗奈と一緒に見たいんだよー！」

麗奈「何なのよその謎の拘りは」

光「あっ…ほら、ヒーローショーだから悪の組織も出てくるし！麗奈はそっちを楽しめば…！」

麗奈「ヒーローとしてその誘い方はどうなのよ。大体、悪の組織やられるの確定じゃない」

光「うっ…」

麗奈「……はぁー…！分かったわよ、一緒に見ればいいんでしょ、見れば！」

光「いいの！？」

麗奈「アンタがあんまりしつこいから仕方なくよ！それだけ見たらさっさと帰るんだから！」

光「やったー！麗奈ありがとう！」

麗奈「ただし、ポテトは奢りなさいよ」

光「えっ」

麗奈「あら？さっきのは嘘だったの？ヒーローが嘘ついちゃうの？」

光「うぅ…」

麗奈「クックック！ジュースは妥協してやったんだからありがたく思いなさい！」

光「マックに行くなら、飲み物は買わなくていいかな。麗奈の買い物が終わるのを待つよ」

麗奈「甘いわね。ここで飲み物を買って、ポテトとハンバーガーだけ買えば安く済むでしょう」

光「そっか！…あ、でも、他のお店で買った物を持ち込んで飲むのはいけないよね」

麗奈「テイクアウトして屋上で食べればいいでしょ」

光「なるほど！麗奈頭良い！」

麗奈「ちょっと考えれば分かるでしょ」

光「いやー、なかなか難しくて…！」

麗奈「何が難しいのよ…」

麗奈「まぁいいわ。アタシはまだ買う物があるから、アタシの飲み物も持って来なさい」

光「オッケー！何が良い？」

麗奈「適当に炭酸系でも持ってきて頂戴」

光「任せて！」

麗奈（こういう時にちゃんとまともなの持ってくるのは便利なのよね）

麗奈（って、これじゃ完全にパシリじゃない）

麗奈（…まぁ、いいか。光だし）

―20分後―

麗奈「あっつ…まだ5月なのになんなの…」

光「暑いねー…。あ、はい、ジュース」

麗奈「ん」

光「えーと、麗奈がベーコンレタスバーガーだよね」

麗奈「そうよ」

光「アタシがてりやき！」

麗奈「屋上で食べるのは失敗だったかしらね…」

光「まぁ、いいじゃないか。ショーが始まるまでのんびりしてよう！」

麗奈「こんな日差しの中のんびりなんてしてたら肌が焼けそうなんだけど…」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

光「確かに、ちょっと眩しいな…！」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

麗奈「サングラスかけよっと…」

光「あ、いいなぁ」

麗奈「アンタには似合わないわよ」

光「なんだよー！」

麗奈「いいから早く食べなさい。ソースが服に垂れるわよ」

光「わわ！」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

光「ごちそうさまー！」

麗奈「人のお金で食べたからか、いつもよりポテトが美味しく感じたわねぇ？」ﾆﾔﾆﾔ

光「ぐぬぬ…！」

麗奈「で、ショーはいつ始まるの？」

光「あとちょっと！」

麗奈「そう」

光「ふぅ、食べたら余計暑くなってきた…！」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

麗奈「あ、ちょっと、何自分だけ団扇で扇いでるの…って、なにそのダッサい団扇」

光「入り口で配ってたヒーローショー用の団扇だよ！ダサくない！」

麗奈「……まぁ、扇げるなら何でもいいわ。私も扇ぎなさい」

光「えー」

麗奈「わざわざ付き合ってあげてるんだから、少しぐらいアタシの言う事も聞きなさい」

光「あ、それなら、代わりに良い物を…」

麗奈「？」

光「冷却シート！」

麗奈「あぁ…」

光「はい、おでこにピター！」

麗奈「ぎゃ！」

光「………ぷっ」

麗奈「……」ﾍﾞｼｯ

光「痛い！」

麗奈「それにしても、アタシ達浮いてないかしら…」

光「え、どうして？」

麗奈「周り、親子連ればっかりじゃない」

光「大丈夫だよ！あそこにお兄さんとかもいるし！」

麗奈「いや、アレは…まぁ、いいか」

光「ヒーローが好きな人に悪い人はいないんだよ！」

麗奈「別にアタシは好きでも何でもないんだけど」

光「でも、一緒に見てくれるから麗奈も今日からヒーローだ！」

麗奈「お断りよ」

麗奈「…ところでアンタ、休みの日に呑気にヒーローショーなんて見に来てるけど…」

光「ん？」

麗奈「テスト勉強やってんの？」

光「…………………」

麗奈（やってないわねコイツ）

光「きょ、今日はちゃんと朝7時に起きたよ（震え声）」

麗奈「ニチアサとかいうの見てただけでしょ」

光「うぐっ」

麗奈「毎回毎回、テストの度にアタシのとこに来るのいい加減やめなさいよ」

光「だってー…」

麗奈「アタシはいつでもアンタの事見捨てる準備は出来てるのよ」

光「きょ、今日帰ったらちゃんと勉強するから！」

麗奈「どうかしらね…」

『みんなー！こんにちはー！』

光「あ、ほら、ヒーローショー始まったよ！こっちに集中しよう！」

麗奈（逃げたな）

『今日はちびっこヒーローショーに遊びに来てくれてありがとー！』

麗奈（ちびっこて…。やっぱりアタシ達浮いてるんじゃ…）

光「楽しみだなー！」ｷﾗｷﾗ

麗奈（はぁ、早く終わらないかしら…）ｺﾞｸｺﾞｸ

ｷｬｰ!

『みんな大変！お友達が怪人に捕まっちゃったよ！」

光「大変だ！早く助けないと…」ｶﾞﾀｯ

麗奈「いや、アンタは助けなくていいから座ってなさい」

光「あ、そうだった…！」

麗奈「この後ヒーローが登場するんでしょ？」

光「勿論！ちゃんと麗奈も大声で呼ぶんだぞ！」

麗奈「は！？イヤに決まってんでしょ恥ずかしい！」

光「アタシの残ってるジュースあげるから！」

麗奈「いらないわよ！ヒーローの癖にちょいちょい買収しようとするんじゃないわよ！」

『お友達のみんな～！大きな声で呼んでねー！』

光「ほら、来たよ！さぁ、早く！」

麗奈「あぁ、もう何でアタシが…！」

『それじゃ、いくよー！せーのー！』

『くっ、今日はこのぐらいにしといてやる！お前達、撤退だ！』

光「やったー！怪人達を追い払ったぞ！」

麗奈「もうちょっと粘りなさいよ情けない…」

光「いや、あんまり粘られても冗長だし…」

麗奈「急に真面目に語らないでよ。反応に困るじゃない」

麗奈「ともかく、これで終わりでしょ。さっさと帰るわよ」

光「あ、それなんだけど…」

麗奈「何よ、まだなんかあんの？」

光「ヒーローショーはこれで終わりなんだけど、次は魔女っ娘ショーがあるんだ」

麗奈「……で？」

光「麗奈、今度魔女っ娘やるよね！だからこっちも見て研究を…」

麗奈「帰るわよ」

光「えー！？」

麗奈「アタシは魔女っ娘やるなんて認めて無いんだから！」

光「いや、Pが持ってきたお仕事なんだからやらないとダメだよ！」

麗奈「知らない！帰る！」

―30分後―

光「楽しかったね！ヒーローショーと魔女っ娘ショー！」

麗奈「ま、まぁまぁ…かしらね。悪役にもうちょっと頑張って欲しかったわ」

麗奈（クッ、結局魔女っ娘ショーまで見ちゃったじゃない…）

麗奈（ちょっと面白かったのがなんか悔しい…！）

光「麗奈、今日は付き合ってくれてありがとう！」

麗奈「ホントよ。今頃とっくに帰ってイタズｒ…ゲフン、ゆっくり休んでる所だったのに」

光「へへっ。今日はたまたまだったけど、今度はちゃんと約束して一緒に遊ぼうね！」

麗奈「っ……フ、フン、まぁ、気が向いたらね」

光「うん！」

麗奈「その代わり、次はマックをセットで奢ってもらうから」

光「えー！？」

麗奈「クックック！悪魔との契約は、すればする程対価が高くなるものなのよ！」

光「悪魔との契約じゃなくて、友達同士の約束だろ！」

麗奈「ハンッ！知らないわね！」

光「麗奈の意地悪ー！」

麗奈「褒め言葉として受け取っておくわ」

光「もー！」

―数日後―

麗奈「だからそこは違うって言ってるでしょ！」ﾊﾞﾝﾊﾞﾝ

光「れ、麗奈～！もっと優しく教えてよ！」

麗奈「アンタが1回で理解したら誰もこんなに怒らないわよ！！」

光「だって難しいんだもん…」

麗奈「口より手を動かす！酷い点とっても知らないわよ！」

光「うわー！」

小梅「ひ、光さん…大変そう…」

輝子「ﾌﾋ…スパルタ…」

幸子「小梅さんと輝子さんも他人事ではありませんよ」

小梅「あぅ」

輝子「ﾌﾋ」

幸子「なんで黒板の写しより、ゾンビとかキノコの絵の方が多いんですか…」

小梅「うぅ…」

輝子「し、仕方ないね…ﾌﾋﾋ」

杏「がんばれー」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

幸子「杏さんも教えるの手伝ってもらえませんかね！？」

杏「やだー」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

麗奈「ちーがーうーって言ってるでしょー！！」

光「ライダー助けて！」


おしり