男「頼む」 幼女「やだ」(15)

男「待て、まだ何を頼むのかも言ってないぞ」

幼女「だって・・・報酬は?」

男「報酬だと」

幼女「今ポケットに何円入ってる?現金」

男「130円・・・」

幼女「じゃあ、引き受ける。わけないだろうが」

男「あっでも、もっといいやつがある」ゴソゴソ

幼女「何?」

男「はいこれ」

幼女「飴じゃん」

男「ああ」

幼女「・・・いいよ、引き受けても」

男「じゃあ」

男「魔王を殺してきて」

幼女「まおう?それ何、おいしいの?」

男「まあ、食えないこともないだろうけど・・・」

幼女「殺すってことは、まおうは生き物なの?虫か魚?」

男「いや・・・人、なのかな」

幼女「それってどこにいるの」

男「見えるか?あの山を越えたところに・・・」

幼女「めんどくさ」

男「めんどくさい、は無いだろ」

男「俺、もう寿命が半年しかないんだよ」

幼女「え?誰が?」

男「俺だよ!目の前にいる男の寿命は、あと半年だ!」

幼女「半年後に自殺するってこと?」

男「医者から余命宣告されて、あと半年だって」

幼女「医者が殺しに来・・・」

男「とにかく」

男「魔王を倒さなければ、俺の命はないってこと」

幼女「でも、これ以上生き続ける必要もないんじゃない?」

男「なぜ!」

幼女「例えばあの金魚」

男「金魚に例えるの?」

幼女「奴らは毎日、餌を食って糞をするだけの生活をしている・・・そういう
   平凡な暮らしを続けることに何の意味がある?」

男「凝った言い訳の仕方だな、一見正論に聞こえたが」

幼女「どうしても行かなきゃだめ?」

男「行かないんだったら飴返せ」

幼女「いく、いく」

男「あ、そうだ」ゴソゴソ

男「これ持ってけよ」ドン

幼女「何これ?」

男「開けてみな」

カチャ

幼女「剣・・・」

男「おまえの武器」

幼女「なんでこんなの持ってんの」

男「それは家宝の剣だ。ただし、擬似剣だがな」

幼女「じゃあ行ってくるね」

男「なあ、最後にラーメン食ってけよ」

幼女「お腹すいてないよ」

男「旅に出たらもう食えないかも知んないし」

幼女「そっか」

幼女「今度はほんとに行くよ」

男「ありがとう、幼女・・・」

幼女「もし生きて帰ったら、飴をちょうだいね」

男「金庫に入れて取っといてやるよ」

幼女「じゃあね」

男「ああ」

その頃、隣の村。


老人「もうワシは駄目だ・・・」

若者「死ぬな!ちんこがおっきする程の力があるならもっと生きられるだろ!」

老人「これは・・・苦しくて立ってしまったんじゃ・・・」

若者「この、ちんこじじいが!」ボグッ

老人「U!」ガクッ

若者「うわあああああ殺しちまったあああああああああああ!」

若者「村長を殺してしまった・・・」

幼女「いた!魔王!殺す!」ブン

猫「うぎゃああああぶねえええええ!」

幼女「あ!よけないで!」フラッ

ドス!

幼女「地面にささっちゃった」

幼女「抜けない・・・」

幼女「抜けない!!」

幼女「ハア、ハア、ハア・・・」

旅人「どうかしましたか」

幼女「あ、あの・・・抜いてもらえますか?」

旅人「抜くだって?」

幼女「剣を抜いてください」

旅人「ちょっとここじゃ・・・そこの木の陰で」

ヌギヌギ

幼女「ズボン脱いでどうすんの?パンツも」

旅人「持ってて」ポン

幼女「ふぇぇ・・・汚いよぉ・・・」

旅人「ハァァァァ・・・ウオーッ!」シコシコシコシコ

幼女「」

旅人「抜ける、抜ける、抜けるぞおおおお!」

ニュルン

旅人「どうだ、抜いたぞ。俺の勃起力は未だ健在のようだ」

幼女「」

旅人「じゃあこれで」

幼女「ズボンとパンツ置いて行っちゃった・・・」

その頃の魔王。


魔王「ゴホッゴホッ!ウイルスを放出し終えるまでもうしばらく掛かりそうだ!」

魔王「まさか俺が鳥インフルエンザに感染するとは!」

魔王「手を洗わずに大福を食べたのが原因らしい」

魔王「いや、そんなことより重大な事が今起こっている!」

魔王「部下が全員逃げ出してしまった・・・」

魔王「女にも振られてしまったし・・・」

男「幼女は魔王城にたどり着けるだろうか」

男「今まで倒しに行こうとした奴は皆病死してる」

男「そしてここにいる俺でさえ寝込んでしまってる」

男「しかも幼女はまだ幼い」

男「・・・死ぬかもな」

幼女「男ー!」ガチャ

男「よ、幼女!戻ってきたのか?」

幼女「ちょっと来て」

男「何があったんだ」

幼女「ちょっとね、来て」グイ

ブアアアアアアッ

男「グウッフォォォ!待て待て!こんなウイルスだらけの風を浴びたら死んじまう!」

幼女「これで口ふさいで」

男「くせえ!誰のパンツだよ!」

幼女「あれ?剣がない」

男「ここに置いといたのか?」

幼女「うん、実はこういう事があって」

男「そうか、まあいいや。どうせ擬似剣だしな」

幼女「かほうは・・・」

男「別にいいよ、あんな鈍。ところでさ」

男「やっぱり俺も行くことにしたよ」

幼女「え?何で」

男「ほら飴」

幼女「・・・」コロン

幼女「甘い」

男「行こうか、もう時間がない」

幼女「??うん」

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