ミカサ「ついに右手の封印を解く時が来た…」(17)


※この話はエレンがライナー達に連れ去られたところから始まります




ミカサ「アルミン!エレンは!?エレンはどこ!?」


アルミン「…エレンは連れ去られたよ。ユミルもだ。ベルトルトとライナーに……それからもう…5時間は経ってる」


ミカサ「っ!…ああ、またこれか…」ズキッ


アルミン「どこか痛いの?」


ズキンッ!


ミカサ「っ!?」ヨロッ


アルミン「ミ、ミカサ!?だ、大丈夫!?」


ミカサ(い、いつもより痛む…何よりも大切なエレンを失ったから?それとも……)ズキンッ!



『ミカサ…この印は私達一族が受け継がなきゃいけないものなの。そしてこの印のせいで今からあなたに記憶障害が起きるわ…』

『愛する者を守りたいのなら、あなたはこの印の力を…支配しなくてはならないの』



ミカサ「!!…そうだった……私の右手にはお母さんから受け継いだアレが…」


アルミン「ミ、ミカサ…?」


ミカサ「……アルミン、もう大丈夫」スクッ


アルミン(な、何だかわからないけど…いつものミカサじゃないみたい)


ハンネス「……なあお前ら」スタスタ


ミカサ「ハンネスさん、野戦食料を持ってきてくれてありがとう」


ハンネス「お、おう…よくわかったな。ほら、食え」


ミカサ「…もう大丈夫」モグモグ


アルミン「えっ?」モグモグ


ミカサ「エレンの元に辿り着いたら…後は私がエレンを救う」


アルミン「ミカサ…お願いだから何でも一人でしようとしないでよ」


ミカサ「…ありがとうアルミン。でも…むしろ周りに居られると本気を出せない。お願い…私の傍には近寄らないようにして」


アルミン「…う、うん」


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ダダダダダダッ


エレン「んーーーっ!」


ミカサ「やっと見つけた!エレン!!」バッ


ベルトルト「ひいぃ!」


ユミル巨人体(残念だがエレンを連れて行かせるわけにはいかない!)バッ


ミカサ「…ユミル」ギロッ


ユミル巨人体「!?」ビクンッ


ミカサ「殺されたくなかったら邪魔をしないで…」


ユミル巨人体(こ、この殺気…今襲い掛かったら間違いなく殺られる!!)ガクガク


ミカサ(このままエレンを取り返す!)チャキッ


ベルトルト「ライナー!!守ってくれ!!」


ガキンッ!


ベルトルト(こ、これならしばらく安心だ!)


ミカサ「……それで本当に防げると思ってるの?」ボォォ!


ベルトルト(えっ?剣から炎が…)


ズバァン!


鎧の巨人(なっ!?俺の手が切られた!?)


ミカサ「…邪王炎殺剣」チャキッ


ベルトルト(マ、マズイ!)ダッ


ミカサ「無駄…エレンは返してもらう!」ズバッ


ベルトルト「ぐはっ!」


ガシッ


ミカサ「エレン!今すぐ解いてあげる!」シュルリ


エレン「はぁ…はぁ…あ、ありがとなミカサ」


ミカサ「エレン……(感動の再会、エレンはきっとこのまま私に熱い口付けを…///)」


ベルトルト「渡すものか!」バッ


ミカサ「!?」バッ


ガキンッ!


ミカサ「…今エレンからお礼のキスをもらえるとこだったのに…よくも!!」バキッ!


ベルトルト「うっ!」ドサッ


エレン(まったくそんなつもりなかったんだけど…)


鎧の巨人(ベルトルトが蹴落とされた!ここは俺が…)


スタッ


ミカサ「…ライナー、邪魔をしないで。後であなたも始末してあげるから…」ギロッ


鎧の巨人「!?」ビクンッ


鎧の巨人(ミ、ミカサに睨まれただけなのに…きょ、恐怖で動けないだと…!?周りに居る巨人達すらも止まってやがるし…)


巨人達「」ガクガク


アルミン(近づかないでって言ったけど…足が震えて近づけないからね!)ガクガク


ミカサ「ついに右手の封印を解く時が来た…」シュルリ


エレン(龍の刺青…?)


ベルトルト「あ……」ガクガク


ミカサ「後悔してももう遅い…巻き方を忘れてしまったから……」ゴゴゴゴゴゴゴ


ヒストリア「ま、まさか!?こ、黒龍波を使いこなしているの!?黒龍波を普通の人間が扱えるはずないのに!!」


ユミル巨人体(ヒ、ヒストリア…?)


ミカサ「…愛の力をなめないで」


ベルトルト「う…うわあああああああ!」ダッ


ミカサ「…邪王炎殺黒龍波ァ!!」ゴォ!


ベルトルト「あ―ジュッ!


エレン(く、黒い龍がベルトルトを一瞬で消し去った!?)


アルミン「跡形も無く…いや、『ベ』しか残ってない」


ベ「」


ミカサ「……ごめんなさい、ベルトルト」


ユミル巨人体(さっき襲わなくて本当によかった…)


鎧の巨人(…よくも…よくもベルトルトをォォォオオオ!!)


鎧の巨人「オオオオオオオオオオオオ!!」ダッ


エレン「!?ミ、ミカサァ!!逃げろー!!」


ミカサ「連発はキツイのだけどしょうがない……炎殺黒龍波ァ!!」ゴォ!


鎧の巨人「オオオッ!!」ガシッ


エレン「なっ!?受け止めた!?」


ズォオオオオオオオ!


アルミン「!?み、皆ふせてーー!!」バッ


ジャン「うおっ!?」バッ


巨人「」ジュッ!


アルミン「ま、周りの巨人が次々と餌食になってるけど…ライナーはまだ耐えてる!」


鎧の巨人「オ…オオオオオオオオオッ!!」ブンッ


ジャン「な、投げ返した!?」


エレン「ミ、ミカサ!!危ない!!」


ミカサ「…エレン、大丈夫」ニコ


ぱくっ


エレン「ミ…ミカサァーーーー!!」






ミカサ「何?」スタッ


エレン「えっ!?お、お前今黒い龍に食われたけど大丈夫なのかよ!?」


ミカサ「ええ。黒龍波は単なる飛び道具ではない。私の力を爆発的に高める栄養剤のような物なの」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


ミカサ「じゃあエレン、ちょっとだけここで待ってて……すぐに終わらせてくるから」シュン


エレン「き、消えた!?一体どこに…」


ブチブチブチッ!


鎧の巨人(なっ!?一瞬で俺の足下に移動し、両脚を引き千切りやがった!)ズシィィン


ミカサ「ライナー…ごめんなさい。あなたを許すことはもう出来ない……」


鎧の巨人「………」


ミカサ「さような…ライナー」スッ…


グチャ


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アルミン「その後ミカサは、周辺の生き残っていた巨人達を瞬殺した。そして無事にエレンとユミルを奪還することに成功した。だが、彼女の戦いはまだ終わらない…本当の戦いはまだ始まったばかりなのである」


エレン「おい、誰に向かって語ってんだ?」


アルミン「気にしないで。それよりミカサの様子は?」


エレン「力を使った反動で寝てるよ…気持ち良さそうに俺にしがみ付いてな」


ミカサ「エレン…もう離さない……むにゃむにゃ」ギュッ


アルミン「ふふふ、ミカサの圧勝だね」クスッ


エレン「それ、どういう意味だ?」



Fin

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