我那覇の旅 (28)

我那覇響は悩んでいた
依然自分が住んでいた沖縄はまるでジャングルの様な南国

そこを飛び出て待っていたのはコンクリートジャングル…天国…
まさに至れり尽くせりだった…だが!
我那覇響は焦っていた!
自分の野生が失われてしまうのではないか…
丸くなってしまうのではないか…


響「自転車で京都まで行くぞ!」


我那覇の旅が始まった!


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決意した響は早かった
時間は深夜12時
女の子が決して出掛けるべきではない時間

だがそんなことを考える余裕も無いくらい彼女はワクワクしていた

響「準備はこれで良いな」パンパン

ジャージ大量
カップ麺
お財布
上着大量
下着大量
UNISON SQARE G○RDENのチケット
ウォークマン
充電器

所持金15000円


響「さあ出掛けるぞ!」

 ̄ ̄ ̄ ̄

響「ハム蔵たちのエサも用意したし完璧さ!」

響「よし…」マタガリ

響「じゃあ行くぞ!」コギコギ


 ̄ ̄ ̄ ̄

響「夜風が気持ち良いなあ」コギコギ

響「…少しコンビニに寄ってくぞ」

ママチャリで行くのか?

>>7
ママチャリです

 ̄ ̄ ̄ ̄

響「よし…!ジュースたくさん入れて…」ガシャガシャ

響「お菓子もいるな♪」

店員「お会計1000円ぐらいになります」

 ̄ ̄ ̄ ̄

響「これから自分の伝説が始まるんだぞ…!」ワクワク

我那覇響は自分が何でも出来ると思っていた
それほどまでに気分が高揚していたのだ
前輪のカゴに大きなリュックを乗せ
ウォークマンのスピーカーからBrand New Day!を垂れ流し気分はまさに冒険者であった

響「~♪~♪」コギコギ


ブロロンッッブロロンッッッッ



突如二人乗りの原動機付き自転車が前輪のカゴに手を伸ばし
響の荷物を奪い去ったのである


響「…へっ!?」



ブロロンッッッブロロロロロンッッッブブブブブブブブブブフ…



響「…」



響「へっ?」

気づけば我那覇の前輪のカゴは空っぽであった
何が起きたかまったくわからない
だが相手との距離が5mほど離れたところでやっと事態に気付いたのだ


響「……ひったくりだ!!!」クワ

響「待てぇ!!!!」

Brand New Day!が我那覇の胸元から後押しする…


だが相手はナンバーを縦に折り曲げたのだ!


ひったくり「ニヤッ」ブロロロロロロロロッッッ






響「…糞っ!糞っ!糞ぁあぁぁぁがぁ!!!!」


響は完全に撒かれてしまった…

ここまで開始30分…ここで我那覇の旅は終演した…

たった30分間の高揚…荷物を奪われた屈辱…
お気に入りのジャージや下着を全て失ったこと…響は思わず蹲りそこに鎮座した…



響「…」 イツダッテカガヤイテー



響に残された荷物は
ウォークマン コエテイケルナッカッマトナラ



のみ!ドンッ

 ̄ ̄ ̄ ̄

響は行きに通りかかった警察署に被害届を出しにいった
だが…

警察「それは災難だったねえ…」

警察「だけど何でこんな夜遅くに出掛けてたんだい?」

響「自転車で京都に行こうと思ったんだぞ!」





警察署「」 ドッ


ハハハ ハハハッ



響「な!?自分は本気だぞ!」ムカッ

開始30分ってまだ引き返せる距離じゃん……

>>14
コンビニ行ってたので実質15分ぐらいです

警察「はいはい若いねえ」ニヤニヤ

響「だから自分は本当に…!!」

警察「後君未成年だから…」

警察「親御さんに連絡とってもらえるかな?」


響「な゛っ…今自分上京してきたから親はいないぞ…」

警察「家出かい?」ジッ

響「だから本当に上京してきたの!」バンッ

警察「…」

警察「…じゃあ信頼できる大人の人に連絡してもらえるかな?」

響「連絡って…今こんな時間だぞ!」

警察「じゃあ君ずっといてもらうけどいいかな?」

響「えっ」

警察「刑務所に入ってもらうの」

警察「身元引き受け人無しじゃ保護しないと…」

響「そ…そんなぁ…」ポロポロ

響「う゛っ…う゛っ…」ヒク ポロポロ

 ̄ ̄ ̄ ̄

Trrr trrr


小鳥「…もしもし響ちゃんこんな時間にどうしたの?」フアア

響「び よ゛ こぉ゛ぉぉぉぉ…」ポロポロ

小鳥「響ちゃん!?」

 ̄ ̄ ̄ ̄

小鳥「わざわざありがとうございました」ペコリ

警察「夜間の外出は控えてくださいね」

小鳥「はい…」

小鳥「さっ響ちゃん行きましょ」ニギッ

響「う゛ん…」ニギッ


 ̄ ̄ ̄ ̄
小鳥「響ちゃん大丈夫だった?」

小鳥「怖い思いしなかった?」

響「…大丈夫」

響「…う゛っうっふっんんっんんんん…」ポロポロポロ

小鳥「よしよし」ダキッッ


小鳥「よしよし…」ナデナデ

 ̄ ̄ ̄ ̄

小鳥「帰りに牛丼でも食べて帰りましょうか」スタスタ ニギッ

響「うん…」スタスタ ニギッ


 ̄ ̄ ̄ ̄

すき家「いらっしやいやせぃえー!」

小鳥「牛鍋定食2つ」

すき家「らっしゃいあざっしたー」ブルブル


小鳥(言ってやったわ)ドヤァ

 ̄ ̄ ̄ ̄

小鳥「おなかいっぱいになって落ち着いた?」クス

響「うん…ありがとう…ぴよこ…」//

小鳥「じゃあ」グニグニ

響「なにするんさあ //」グネリグネリ

小鳥「今日のことが笑い話にできるくらい明日からめいいっぱい頑張りましょうっ♪」 オー

響「ぴよこ…寝ても今日だぞ…」

小鳥「あっ!//」ウッカリ





終わり

閲覧ありがとうございました

小鳥さんは天使




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チョコワまじうめえwwwwww

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